JP2022173665A - イヤホン - Google Patents

Abstract

【課題】本体が耳よりも外側に飛び出る場合でもノイズの収音を防ぐことができるイヤホンを提供する。【解決手段】イヤホン１は、筐体（本体１０）と、筐体内に設けられたマイクとを備える。筐体は、マイクに通じる孔１５を備える。孔は、マイクから筐体の外側に向けて、利用者が装着時の姿勢で後頭部の方向に断面積が広がるテーパ部分１５１を有する。筐体は、利用者が装着した場合に、利用者の耳よりも側頭部から外側の方向に外耳孔から離れて位置する。【選択図】図５

Description

本発明の一実施形態は、利用者の外耳道に挿入して利用するイヤホンに関する。

特許文献１には、筐体を薄くすることで、後頭部の方向から前頭部の方向に向けて吹く風を耳介Ｅ２で防ぎ、前頭部から後頭部の方向に向けて吹く風を耳輪Ｅ４の内壁Ｅ４ａで防ぐ構造のイヤホンが開示されている。

特開２０１０－１５７７８７号公報

特許文献１の構造では、イヤホンの本体が装着者の耳よりも外側に飛び出る場合にノイズを防ぐことができない。

そこで、本発明の一実施形態の目的は、本体が耳よりも外側に飛び出る場合でもノイズを防ぐことができるイヤホンを提供することにある。

イヤホンは、筐体と、前記筐体内に設けられたマイクと、を備える。前記筐体は前記マイクに通じる孔を備え、前記孔は前記マイクから前記筐体の外側に向けて利用者が装着時の姿勢で後頭部の方向に断面積が広がる形状を有し、前記筐体は前記利用者に装着された場合に前記利用者の耳よりも側頭部から外側の方向に外耳孔から離れて位置する。

本発明の一実施形態によれば、本体が耳よりも外側に飛び出る場合でもノイズを防ぐことができる。

図１は、イヤホンを耳に装着した状態を示す図である。 図２（Ａ）は、イヤホン１のイヤホン１の正面図であり、図２（Ｂ）は、イヤホン１の背面図である。 図３（Ａ）は、イヤホン１の右側面図であり、図３（Ｂ）は、イヤホン１の左側面図である。 図４（Ａ）は、イヤホン１の上面図であり、図４（Ｂ）は、イヤホン１の底面図である。 図５は、イヤホン１を左側面の上方から視た斜視図である。 図６は、孔１５の部分を示す断面模式図である。 図７は、本体１０の断面模式図である。 図８は、変形例１に係るイヤホン１斜視図である。 図９は、変形例１における孔１５の部分を示す断面模式図である。 図１０は、断面積が拡がる部分の変形例を示す断面模式図である。 図１１は、金網７１を備える場合の断面模式図である。 図１２は、メッシュ７２をさらに備える場合の断面模式図である。

図１は、イヤホン１を耳に装着した状態を示す図である。図２（Ａ）は、イヤホン１の左側面図である。図２（Ｂ）は、イヤホン１の右側面図である。図３（Ａ）は、イヤホン１の正面図である。図３（Ｂ）は、イヤホン１の背面図である。図４（Ａ）は、イヤホン１の上面図である。図４（Ｂ）は、イヤホン１の底面図である。なお、図面においては、正面方向をＸ方向、上面方向をＹ方向、左側面方向をＺ方向と記載する。

イヤホン１は、スマートフォン等の情報処理端末または携帯型音楽再生装置等のプレーヤから、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の無線通信を介して音信号を受信する。ただし、本発明は、無線通信用のイヤホンに限定するものではない。イヤホンは、プレーヤとケーブルで接続してもよい。

イヤホン１は、左耳に挿入して利用するユニット、および右耳に挿入して利用するユニットの２つのユニットからなる。左右のユニットは、ケーブル等で接続されない。すなわち、イヤホン１は、左右独立したユニットからなる完全ワイヤレスイヤホンである。ただし、本発明は、左右独立したユニットである必要はない。左右のユニットは、ケーブルで接続してもよい。

なお、本実施形態では、左耳に挿入して利用するユニットを示すが、右耳に挿入して利用するユニットも同一の構成、機能を有する。

イヤホン１は、本体（筐体）１０、ボタン１１、挿入部１２、孔１５、および保持部材２０を備えている。

イヤホン１は、外耳道に挿入して利用する。本体１０は、ドライバユニット、バッテリ、およびマイク等を備える。本体１０の左側面方向に沿った長さ（厚み）は薄く、Ｙ方向に沿った長さ（高さ）およびＸ方向に沿った長さ（奥行き）は厚みよりも長い。

また、本体１０の奥行きは、高さよりも長い。本体１０の背面側は、右側面から視てほぼ直線状である。本体１０の正面側は、正面方向に向かって徐々に高さが短くなり、正面側の先端は、円弧状に絞り込まれている。本体１０の左側面側は、ほぼ平面であり、背面方向に向かって、右側面側に傾斜する。本体１０の左側面のほぼ中央の位置には、孔１５が設けられている。孔１５は、本体１０に内蔵されているマイクの収音面を音響的に開放する。

なお、本実施形態に示す本体１０の形状は一例であり、本発明の本体の形状は、本実施形態に示す例に限らない。

本体１０の上面には、ボタン１１が配置されている。ボタン１１は、例えば音量ＵＰボタンおよび音量ＤＯＷＮボタンである。本体１０の下面には、バッテリを充電するための充電端子５０が設けられている。

本体１０の右側面側には、挿入部１２が配置されている。本体１０の右側面は、ドライバユニットを内蔵する部分において円柱状に膨らんでいる。挿入部１２は、当該円柱状に膨らんでいる部分から右側面方向に向かって突出するように配置されている。本体１０は、利用者に装着された場合に利用者の耳よりも側頭部から外側の方向に外耳孔から離れて位置する。

挿入部１２は、装着者の外耳道に挿入される。挿入部１２は、イヤーピースで覆われている。イヤーピースは、例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン、またはエポキシ等の可撓性の高い樹脂からなる。イヤーピースは、挿入部１２と一体になっていてもよいし、着脱可能になっていてもよい。イヤーピースは、挿入部１２から着脱可能である場合、大きさの異なる複数種類を用意してもよい。この場合、装着者は、耳の大きさに応じて適切な大きさのイヤーピースを選択できる。

本体１０と挿入部１２の間には保持部材２０が配置される。保持部材２０は、本体１０のうちドライバユニットを内蔵している円柱状に膨らんだ部分を介して本体１０に装着される。保持部材２０は、利用者の耳甲介にはめ込まれる。イヤホン１は、保持部材２０により非常に高い密着性を得ることができる。

図５は、イヤホン１を左側面の上方から視た斜視図である。図６は、孔１５の部分を示す断面模式図である。

孔１５は、マイク７０に通じている。孔１５は、マイクから本体１０の外側に向けて利用者が装着時の姿勢で後頭部の方向に断面積が広がる形状を有する。図５および図６に示す例では、孔１５は、後頭部の方向に拡がるテーパ部分１５１を有する。

利用者が前方（Ｘ方向）に向かって移動すると、前頭部から後頭部の方向に向かって空気の流れが生じる。ここで、本体１０の側面を流れる空気は、孔１５の前端の位置で乱れる場合がある。しかし、孔１５のうち後頭部の方向は、テーパ部分１５１になっていて、断面積が拡がっている。したがって、孔１５の前端の位置で乱流が発生したとしても、テーパ部分１５１により後頭部の方向に向かう空気の流速が大きく低下して後頭部の方向に流れていく。そのため、乱流による風切り音がマイク７０に高レベルで収音されることがない。これにより、イヤホン１は、例えばスポーツ等の激しい動きにより前頭部から後頭部の方向に速い空気の流れが生じた場合でも、乱流による風切り音がマイク７０に高レベルで収音されることを防止する。

図７は、本体１０の一部断面模式図である。図７は、図４（Ａ）の上面図のうち本体１０の一部だけを切り出した図である。図７に示す様に、本体１０は、耳に装着された場合に後頭部の方向において、側頭部の方向（Ｚ方向）に膨らんでいる膨らみ部分１０１を有する。図７の直線矢印で示す様に、仮に後頭部から前頭部の方向（Ｘ方向）に向かって空気が流れる場合、当該空気は、膨らみ部分１０１に当たる。よって、風切り音が孔１５に入り込むことなく、マイク７０に高レベルで収音されることを防止する。

以上の様に、本実施形態のイヤホン１の孔１５は、利用者が装着時の姿勢で後頭部の方向に断面積が広がる形状を有するため、本体１０が耳よりも外側に飛び出る構造を有するイヤホンでもノイズを防ぐことができる。

上記実施形態では、断面積が拡がる部分は後頭部の方向にのみ設けられている。しかし、断面積が拡がる部分は、後頭部以外の方向に設けられていてもよい。

図８は、断面積が拡がる部分の変形例１に係るイヤホン１の斜視図である。図９は、変形例１における孔１５の部分を示す断面模式図である。図８および図９に示す様に、断面積が拡がる部分は、円錐台形状であってもよい。この場合、どの方向から空気が流れても乱流による風切り音を防止することができる。

また、断面積が拡がる部分は、テーパ状に限らない。図１０は、断面積が拡がる部分の変形例２に係るイヤホン１の断面模式図である。断面積が拡がる部分は、例えば、図１０の断面模式図に示す様に、段差状に断面積が拡がる段差部１５２であってもよい。この場合でも、前頭部の方向から流れてくる空気は、断面積が拡がる段差部１５２により流速が大きく低下して後頭部の方向に流れていく。そのため、乱流による風切り音がマイク７０に高レベルで収音されることがない。

次に、図１１は、金網７１を備える場合のイヤホン１の断面模式図である。図６と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。金網７１は、孔１５のうち本体１０の表面側に設けられている。金網７１は、例えば金属のワイヤを編み込んでなる。金網７１は、孔１５の内部に流速の高い空気の流れが入り込むことを防止する。これにより、イヤホン１は、乱流による風切り音がマイク７０に高レベルで収音されることをさらに防止する。

図１２は、メッシュ７２をさらに備える場合のイヤホン１の断面模式図である。図１１と共通する構成は同一の符号を付し、説明を省略する。メッシュ７２は、孔１５のうち本体１０の内側に設けられている。メッシュ７２は、例えば発泡ゴムからなる。メッシュ７２も、孔１５の内部に流速の高い空気の流れが入り込むことを防止する。これにより、イヤホン１は、乱流による風切り音がマイク７０に高レベルで収音されることをさらに防止する。なお、図１２では、金網７１およびメッシュ７２の両方を備える構成を示すが、イヤホン１は、メッシュ７２の片方のみ備えていてもよい。

本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１…イヤホン
１０…本体
１１…ボタン
１２…挿入部
１５…孔
２０…保持部材
５０…充電端子
７０…マイク
７１…金網
７２…メッシュ
１０１…部分
１５１…テーパ部分
１５２…段差部

Claims (5)

1. 筐体と、
   前記筐体内に設けられたマイクと、を備え、
   前記筐体は前記マイクに通じる孔を備え、
   前記孔は前記マイクから前記筐体の外側に向けて利用者が装着時の姿勢で後頭部の方向に断面積が広がる形状を有し、
   前記筐体は前記利用者に装着された場合に前記利用者の耳よりも側頭部から外側の方向に外耳孔から離れて位置する、
   イヤホン。
2. 前記筐体は前記耳に装着された場合に後頭部の方向において、前記側頭部の方向に膨らんでいる部分を有する、
   請求項１に記載のイヤホン。
3. 前記断面積が拡がる形状は前記後頭部の方向にのみ設けられている、
   請求項１または請求項２に記載のイヤホン。
4. 前記孔のうち前記筐体の内側にメッシュが設けられている、
   請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載のイヤホン。
5. 前記孔のうち前記筐体の表面側に金網が設けられている、
   請求項１乃至請求項４のいずれか１項に記載のイヤホン。

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