JP2022170964A - 立体物印刷装置、および、立体物印刷方法 - Google Patents

立体物印刷装置、および、立体物印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドの移動に伴って生じる関節の振動を抑制すること。【解決手段】立体物印刷装置は、立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、を有する立体物印刷装置であって、前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる第1印刷動作を実行し、前記第1印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部から離間するように移動する。【選択図】図5

Description

本発明は、立体物印刷装置、および、立体物印刷方法に関する。
立体的なワークの表面にインクジェット方式により印刷を行う立体物印刷装置が知られている。例えば、特許文献1には、ワークに対してインク等の液体を吐出するヘッドと、ワークとヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットとを有する立体物印刷装置が開示されている。このロボットは、アームと、アームの一端に接続する基部とを有する。アームは、このアームの他端でありヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有する。
特開2014-050832号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、印刷の実行中において、ヘッドの移動に伴って関節に振動が生じ、印刷品質が劣化する虞がある。
以上の課題を解決するために、本発明に係る立体物印刷装置の一態様は、立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、を有する立体物印刷装置であって、前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる第1印刷動作を実行し、前記第1印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部から離間するように移動する。
また、本発明に係る立体物印刷装置の一態様は、立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、を有する立体物印刷装置であって、前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる印刷動作を実行し、前記複数の関節は第1関節と第2関節と第3関節とを含み、前記第2関節は前記第1関節よりも前記基部に近く、前記第3関節は前記第1関節よりも前記先端部に近く、前記第1関節は第1回動軸まわりに回動し、前記第2関節は第2回動軸まわりに回動し、前記第3関節は第3回動軸まわりに回動し、前記ロボットは、前記第1回動軸と前記第2回動軸と前記第3回動軸とを互いに平行とすることが可能であり、前記第2関節と前記第1関節を結ぶ線分を第1仮想線分とし、前記第1関節と前記第3関節を結ぶ線分を第2仮想線分とし、前記第1仮想線分と前記第2仮想線分とのなす角度を第1角度とすると、前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、140度以下である。
本発明に係る立体物印刷方法の一態様は、立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、を用いた立体物印刷方法であって、前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる第1印刷動作を実行し、前記第1印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部から離間するように移動する。
また、本発明に係る立体物印刷方法の一態様は、立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、を用いた立体物印刷方法であって、前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる印刷動作を実行し、前記複数の関節は第1関節と第2関節と第3関節とを含み、前記第2関節は前記第1関節よりも前記基部に近く、前記第3関節は前記第1関節よりも前記先端部に近く、前記第1関節は第1回動軸まわりに回動し、前記第2関節は第2回動軸まわりに回動し、前記第3関節は第3回動軸まわりに回動し、前記ロボットは、前記第1回動軸と前記第2回動軸と前記第3回動軸とを互いに平行とすることが可能であり、前記第2関節と前記第1関節とを結ぶ線分を第1仮想線分とし、前記第1関節と前記第3関節とを結ぶ線分を第2仮想線分とし、前記第1仮想線分と前記第2仮想線分とのなす角度を第1角度とすると、前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、140度以下である。
第1実施形態に係る立体物印刷装置100の概略を示す斜視図。 第1実施形態に係る立体物印刷装置100の電気的な構成を示すブロック図。 第1実施形態における液体吐出ユニット300の概略構成を示す斜視図。 第1実施形態に係る立体物印刷方法の流れを示すフローチャートを示す図。 第1実施形態におけるワークWに対するヘッド310の移動経路RUを説明するための図。 第1実施形態におけるワークWに対するヘッド310の移動経路RUを説明するための図。 位置ΔXが1mである状態のロボット200を示す図。 位置ΔXが1.41mである状態のロボット200を示す図。 位置ΔXが1.88mである状態のロボット200を示す図。 位置ΔXが2mである状態のロボット200を示す図。 位置ΔXに対する第1角度θの関係、及び、位置ΔXに対する第2角度θの関係を説明するための図。 第1実施形態における関節230_1の振動の強度を説明するための図。 ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様における関節230_1の振動の強度を説明するための図。 第2実施形態に係る立体物印刷装置100Aの電気的な構成を示すブロック図。 第2実施形態に係る立体物印刷方法の流れを示すフローチャートを示す図。 第1印刷モードが選択された場合の移動経路を説明するための図。 第2印刷モードが選択された場合の移動経路を説明するための図。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
以下の説明は、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、X軸に沿う一方向をX1方向といい、X1方向と反対の方向をX2方向という。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向をY1方向およびY2方向という。また、Z軸に沿って互いに反対の方向をZ1方向およびZ2方向という。
ここで、X軸、Y軸およびZ軸は、後述のワークWおよび基部210が設置される空間に設定されるベース座標系の座標軸である。典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。なお、Z軸は、鉛直な軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、直交しない場合もある。例えば、X軸、Y軸およびZ軸が80度以上100度以下の範囲内の角度で互いに交差すればよい。
1.第1実施形態
1-1.立体物印刷装置の概略
図1は、第1実施形態に係る立体物印刷装置100の概略を示す斜視図である。立体物印刷装置100は、立体的なワークWの表面にインクジェット方式により印刷を行う装置である。
ワークWは、印刷対象となる面WFを有する。図1に示す例では、ワークWは、長軸AXまわりの長球状をなすラグビーボールであり、面WFは、曲率の一定でない曲面である。本実施形態では、ワークWは、長軸AXがX軸に平行となるように配置される。なお、ワークWは、ラグビーボールに限定されない。ここで、ワークWの形状または大きさ等の態様は、図1に示す例に限定されず、任意である。例えば、ワークWの表面は、平面、段差面または凹凸面等の面を有してもよい。また、ワークWの設置姿勢も、図1に示す例に限定されず、任意である。
図1に示す例では、立体物印刷装置100は、垂直多関節ロボットを用いるインクジェットプリンターである。具体的には、図1に示すように、立体物印刷装置100は、ロボット200と液体吐出ユニット300と液体供給ユニット400とコントローラー600とを有する。以下、まず、図1に示す立体物印刷装置100の各部を順次簡単に説明する。
ロボット200は、ワークWに対する液体吐出ユニット300の位置および姿勢を変化させる移動機構である。図1に示す例では、ロボット200は、いわゆる6軸の垂直多関節ロボットである。具体的には、ロボット200は、基部210とアーム220とを有する。
基部210は、アーム220を支持する台である。図1に示す例では、基部210は、Z1方向を向く床面等の設置面BNにネジ止め等により固定される。なお、基部210が固定される設置面BNは、図1に示す例に限定されず、例えば、壁、天井、移動可能な台車等が有する面でもよい。
アーム220は、基部210に取り付けられる基端部と、当該基端部に対して3次元的に位置および姿勢を変化させる先端部と、を有する6軸のロボットアームである。具体的には、アーム220は、アーム部品221、222、223、224、225および226を有し、これらがこの順に連結される。さらに、アーム220は、多関節、即ち、複数の関節230を有する。図1に示す例では、関節230の数が6である。
なお、アーム部品221が、基端部に相当し、「アームの一端」にも相当する。アーム部品226は、「先端部」に相当する。
アーム部品221は、基部210に対して回動軸O1まわりに回動可能に関節230_1を介して接続される。アーム部品222は、アーム部品221に対して回動軸O2まわりに回動可能に関節230_2を介して接続される。回動とは、両方向の円運動を意味する。アーム部品223は、アーム部品222に対して回動軸O3まわりに回動可能に関節230_3を介して接続される。アーム部品224は、アーム部品223に対して回動軸O4まわりに回動可能に関節230_4を介して接続される。アーム部品225は、アーム部品224に対して回動軸O5まわりに回動可能に関節230_5を介して接続される。アーム部品226は、アーム部品225に対して回動軸O6まわりに回動可能に関節230_6を介して接続される。なお、以下では、関節230_1から関節230_6までのそれぞれを関節230という場合がある。
関節230_1から関節230_6までのそれぞれは、回動軸まわりに回動可能である回動関節である。本実施形態におけるロボット200は、回動関節のみを有するが、1または複数の直動関節を有してもよい。あるアーム部品と他のアーム部品とが直動関節を介して接続される場合、あるアーム部品は、他のアーム部品に対して、直動関節を介して、一つの軸に沿って移動する。
アーム部品222及びアーム部品223は、回動軸O3に垂直な方向に延在する部材である。アーム部品222の延在方向は、関節230_1及び関節230_2の回転角度の一方または両方に応じて変化する。アーム部品223の延在方向は、関節230_1、関節230_2、及び、関節230_3の回転角度のうちの1つ、または複数に応じて変化する。
ここで、アーム部品223は、「第1アーム部品」の一例である。アーム部品222は、「第2アーム部品」の一例である。関節230_1から関節230_6までは、「複数の関節」の一例である。アーム部品223とアーム部品222とを接続する関節230_3は、「第1関節」の一例である。回動軸O3が「第1回動軸」の一例である。関節230_2は、「第2関節」の一例である。回動軸O2が「第2回動軸」の一例である。関節230_5は、「第3関節」の一例である。回動軸O5が「第3回動軸」の一例である。関節230_1は、「第4関節」の一例である。回動軸O1が「第4回動軸」の一例である。関節230_2は関節230_3よりも基部210に近く、関節230_5は関節230_3よりもアーム部品226に近い。関節230_2が関節230_3よりも基部210に近いとは、関節230_2から基部210までのアーム220に沿った長さが、関節230_3から基部210までのアーム220に沿った長さよりも短いことを意味する。同様に、関節230_5は関節230_3よりもアーム部品226に近いとは、関節230_5からアーム部品226までのアーム220に沿った長さが、関節230_3からアーム部品226までのアーム220に沿った長さよりも短いことを意味する。
関節230_1から関節230_6までのそれぞれは、隣り合う2つのアーム部品の一方を他方に対して回動可能に連結する機構である。図1では図示しないが、関節230_1から関節230_6までのそれぞれには、隣り合う2つのアーム部品の一方を他方に対して回動させる駆動機構が設けられる。当該駆動機構は、例えば、当該回動のための駆動力を発生させるモーターと、当該駆動力を減速して出力する減速機と、当該回動の角度等の動作量を検出するロータリーエンコーダー等のエンコーダーと、を有する。なお、当該駆動機構の集合体は、後述の図2に示すアーム駆動機構240に相当する。また、当該エンコーダーは、後述の図2等に示すエンコーダー241に相当する。
回動軸O1は、基部210が固定される設置面BNに対して垂直な軸である。回動軸O2は、回動軸O1に対して垂直な軸である。回動軸O3は、回動軸O2に対して平行な軸である。回動軸O4は、回動軸O3に対して垂直な軸である。回動軸O5は、回動軸O4に対して垂直な軸である。回動軸O6は、回動軸O5に対して垂直な軸である。
なお、これらの回動軸について、「垂直」とは、2つの回動軸のなす角度が厳密に90度である場合のほか、2つの回動軸のなす角度が90度から±5度程度の範囲内でずれる場合も含む。同様に、「平行」とは、2つの回動軸が厳密に平行である場合のほかに、2つの回動軸の一方が他方に対して±5度程度の範囲内で傾斜する場合も含む。
以上のアーム220の先端部、すなわち、アーム部品226には、エンドエフェクターとして、液体吐出ユニット300がネジ止め等により固定された状態で装着される。
液体吐出ユニット300は、液体の一例であるインクをワークWに向けて吐出するヘッド310を有する機器である。本実施形態では、液体吐出ユニット300は、ヘッド310のほか、ヘッド310に供給されるインクの圧力を調整する圧力調整弁320と、ワークWとの間の距離を計測するセンサー330と、を有する。これらは、ともにアーム部品226に固定されるので、互いの位置および姿勢の関係が固定される。
当該インクとしては、特に限定されず、例えば、水系溶媒に染料または顔料等の色材を溶解させた水系インク、紫外線硬化型等の硬化性樹脂を用いた硬化性インク、および、有機溶剤に染料または顔料等の色材を溶解させた溶剤系インク等が挙げられる。なお、当該インクは、溶液に限定されず、分散媒に色材等を分散質として分散させたインクでもよい。また、当該インクは、色材を含むインクに限定されず、配線等を形成するための金属粒子等の導電性粒子を分散質として含むインクでもよい。
図1では図示しないが、ヘッド310は、圧電素子と、インクを収容するキャビティーと、当該キャビティーに連通するノズルNと、有する。ここで、当該圧電素子は、キャビティーごとに設けられており、当該キャビティーの圧力を変化させることにより、当該キャビティーに対応するノズルNからインクを吐出させる。このようなヘッド310は、例えば、エッチング等により適宜に加工したシリコン基板等の複数の基板を接着剤等により貼り合わせることにより得られる。なお、当該圧電素子は、後述の図2に示す圧電素子311に相当する。また、ノズルNからインクを吐出させるための駆動素子として、当該圧電素子に代えて、キャビティー内のインクを加熱するヒーターを用いてもよい。
圧力調整弁320は、ヘッド310内のインクの圧力に応じて開閉する弁機構である。この開閉により、ヘッド310内のインクの圧力が所定範囲内の負圧に維持される。このため、ヘッド310のノズルNに形成されるインクのメニスカスの安定化が図られる。この結果、ノズルN内に気泡が入り込んだり、ノズルNからインクが溢れ出したりすることが防止される。
センサー330は、ヘッド310とワークWとの間の距離を計測する光学式の変位センサーである。なお、センサー330は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。また、図1に示す例では、液体吐出ユニット300が有するヘッド310および圧力調整弁320のそれぞれの数が1個であるが、当該数は、図1に示す例に限定されず、2個以上でもよい。また、圧力調整弁320の設置位置は、アーム部品226に限定されず、例えば、他のアーム等でもよいし、基部210に対して固定の位置でもよい。
液体供給ユニット400は、インクをヘッド310に供給するための機構である。液体供給ユニット400は、液体貯留部410と供給流路420とを有する。
液体貯留部410は、インクを貯留する容器である。液体貯留部410は、例えば、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパックである。
図1に示す例では、液体貯留部410は、常にヘッド310よりもZ1方向に位置するように、壁、天井または柱等に固定される。すなわち、液体貯留部410は、ヘッド310の移動領域よりも鉛直方向での上方に位置する。このため、ポンプ等の機構を用いなくても、液体貯留部410からヘッド310に所定の加圧力でインクを供給することができる。
なお、液体貯留部410の設置場所は、液体貯留部410からヘッド310に所定の圧力でインクを供給することができればよく、ヘッド310よりも鉛直方向での下方に位置してもよい。この場合、例えば、ポンプを用いて、液体貯留部410からヘッド310に所定の圧力でインクを供給すればよい。
供給流路420は、液体貯留部410からヘッド310にインクを供給する流路である。供給流路420の途中には、圧力調整弁320が設けられる。このため、ヘッド310と液体貯留部410との位置関係が変化しても、ヘッド310内のインクの圧力の変動を低減することができる。
供給流路420は、例えば、管体の内部空間で構成される。ここで、供給流路420に用いる管体は、例えば、ゴム材料またはエラストマー材料等の弾性材料で構成されており、可撓性を有する。このように、可撓性を有する管体を用いて供給流路420を構成することにより、液体貯留部410と圧力調整弁320との相対的な位置関係の変化が許容される。したがって、液体貯留部410の位置および姿勢を固定したまま、ヘッド310の位置または姿勢が変化しても、液体貯留部410から圧力調整弁320へインクを供給することができる。
なお、供給流路420の一部が可撓性を有しない部材で構成されてもよい。また、供給流路420の一部は、インクを複数箇所に分配する分配流路を有する構成でもよいし、ヘッド310または圧力調整弁320と一体で構成されてもよい。
コントローラー600は、ロボット200の駆動を制御するロボットコントローラーである。図1では図示しないが、コントローラー600には、液体吐出ユニット300における吐出動作を制御する制御モジュールが電気的に接続される。コントローラー600および当該制御モジュールには、コンピューターが通信可能に接続される。なお、当該制御モジュールは、後述の図2に示す制御モジュール500に相当する。当該コンピューターは、後述の図2に示すコンピューター700に相当する。
1-2.立体物印刷装置100の電気的な構成
図2は、第1実施形態に係る立体物印刷装置100の電気的な構成を示すブロック図である。図2では、立体物印刷装置100の構成要素のうち、電気的な構成要素が示される。また、図2では、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までを含むアーム駆動機構240が示される。アーム駆動機構240は、関節230_1から関節230_6までを動作させる前述の駆動機構の集合体である。エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までは、関節230_1~230_6に対応して設けられ、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までの回転角度等の動作量を計測する。なお、以下では、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までのそれぞれをエンコーダー241という場合がある。
図2に示すように、立体物印刷装置100は、前述のロボット200と液体吐出ユニット300とコントローラー600のほか、制御モジュール500とコンピューター700とを有する。なお、以下に述べる電気的な各構成要素は、適宜に分割されてもよいし、一部が他の構成要素に含まれてもよいし、他の構成要素と一体で構成されてもよい。例えば、制御モジュール500またはコントローラー600の機能の一部または全部は、コントローラー600に接続されるコンピューター700により実現されてもよいし、LAN(Local Area Network)またはインターネット等のネットワークを介してコントローラー600に接続されるPC(personal computer)等の他の外部装置により実現されてもよい。
コントローラー600は、ロボット200の駆動を制御する機能と、ヘッド310の吐出動作をロボット200の動作に同期させるための信号D3を生成する機能と、を有する。コントローラー600は、記憶回路610と処理回路620とを有する。
記憶回路610は、処理回路620が実行する各種プログラムと、処理回路620が処理する各種データと、を記憶する。記憶回路610は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリーとROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)またはPROM(Programmable ROM)等の不揮発性メモリーとの一方または両方の半導体メモリーを含む。なお、記憶回路610の一部または全部は、処理回路620に含まれてもよい。
記憶回路610には、経路情報Daが記憶される。経路情報Daは、ヘッド310が移動すべき移動経路を示す情報である。具体的には、経路情報Daは、前述のツール座標系の原点を示すツールセンターポイントの移動すべき経路を示す情報を含む。経路情報Daは、例えば、ベース座標系の座標値を用いて表される。経路情報Daは、ワークWの位置および形状を示すワーク情報に基づいて決められる。当該ワーク情報は、ワークWの3次元形状を示すCAD(computer-aided design)データ等の情報を前述のベース座標系に対応付けることにより得られる。以上の経路情報Daは、コンピューター700から記憶回路610に入力される。
なお、経路情報Daは、1つの移動経路を示してもよいし、複数の移動経路を示してもよい。第1実施形態では、経路情報Daは、1つの移動経路を示すこととして説明する。
処理回路620は、経路情報Daに基づいて関節230_1から関節230_6までのそれぞれの動作を制御するとともに、信号D3を生成する。具体的には、処理回路620は、経路情報Daを各関節230_1から関節230_6までの回転角度および回転速度等の動作量に変換する演算である逆運動学計算を行う。そして、処理回路620は、関節230_1から関節230_6までのそれぞれの実際の回転角度および回転速度等の動作量が前述の演算結果となるように、ロボット200のアーム駆動機構240に含まれるエンコーダー241_1からエンコーダー241_6までのそれぞれの出力信号D1_1から出力信号D1_6に基づいて、制御信号Sk_1から制御信号Sk_6までを出力する。制御信号Sk_1から制御信号Sk_6までは、関節230_1から関節230_6までのそれぞれに対応しており、対応する関節230に設けられるモーターの駆動を制御する。なお、出力信号D1_1から出力信号D1_6のそれぞれは、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6のそれぞれに対応する。以下では、出力信号D1_1から出力信号D1_6までのそれぞれを出力信号D1という場合がある。
また、処理回路620は、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までのうちの少なくとも1つからの出力信号D1に基づいて、信号D3を生成する。例えば、処理回路620は、エンコーダー241_1からエンコーダー241_6までのうちの1つのエンコーダー241からの出力信号D1が所定値となるタイミングのパルスを含むトリガー信号を信号D3として生成する。
以上の処理回路620は、例えば、1個以上のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含む。なお、処理回路620は、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
制御モジュール500は、コントローラー600から出力される信号D3とコンピューター700からの印刷データImgとに基づいて、ヘッド310の吐出動作を制御する回路である。制御モジュール500は、タイミング信号生成回路510と電源回路520と制御回路530と駆動信号生成回路540とを有する。
タイミング信号生成回路510は、信号D3に基づいてタイミング信号PTSを生成する。タイミング信号生成回路510は、例えば、信号D3の検出を契機としてタイミング信号PTSの生成を開始するタイマーで構成される。
電源回路520は、図示しない商用電源から電力の供給を受け、所定の各種電位を生成する。生成した各種電位は、立体物印刷装置100の各部に適宜に供給される。例えば、電源回路520は、電源電位VHVとオフセット電位VBSとを生成する。オフセット電位VBSは、液体吐出ユニット300に供給される。また、電源電位VHVは、駆動信号生成回路540に供給される。
制御回路530は、タイミング信号PTSに基づいて、制御信号SIと波形指定信号dComとラッチ信号LATとクロック信号CLKとチェンジ信号CNGとを生成する。これらの信号は、タイミング信号PTSに同期する。これらの信号のうち、波形指定信号dComは、駆動信号生成回路540に入力され、それ以外の信号は、液体吐出ユニット300のスイッチ回路340に入力される。
制御信号SIは、ヘッド310が有する圧電素子311の動作状態を指定するためのデジタルの信号である。具体的には、制御信号SIは、圧電素子311に対して後述の駆動信号Comを供給するか否かを指定する。この指定により、例えば、圧電素子311に対応するノズルNからインクを吐出するか否かを指定したり、当該ノズルNから吐出されるインクの量を指定したりする。波形指定信号dComは、駆動信号Comの波形を規定するためのデジタル信号である。ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CNGは、制御信号SIと併用され、圧電素子311の駆動タイミングを規定することにより、ノズルNからのインクの吐出タイミングを規定する。クロック信号CLKは、タイミング信号PTSに同期した基準となるクロック信号である。以上の信号のうち、液体吐出ユニット300のスイッチ回路340に入力される信号については、後に詳述する。
以上の制御回路530は、例えば、1個以上のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含む。なお、制御回路530は、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
駆動信号生成回路540は、ヘッド310が有する各圧電素子311を駆動するための駆動信号Comを生成する回路である。具体的には、駆動信号生成回路540は、例えば、DA変換回路と増幅回路とを有する。駆動信号生成回路540では、当該DA変換回路が制御回路530からの波形指定信号dComをデジタル信号からアナログ信号に変換し、当該増幅回路が電源回路520からの電源電位VHVを用いて当該アナログ信号を増幅することで駆動信号Comを生成する。ここで、駆動信号Comに含まれる波形のうち、圧電素子311に実際に供給される波形の信号が駆動パルスPDである。駆動パルスPDは、スイッチ回路340を介して、駆動信号生成回路540から圧電素子311に供給される。スイッチ回路340は、制御信号SIに基づいて、駆動信号Comに含まれる波形のうちの少なくとも一部を駆動パルスPDとして供給するか否かを切り替える。
コンピューター700は、コントローラー600に経路情報Da等の情報を供給する機能と、制御モジュール500に印刷データImg等の情報を供給する機能と、を有する。例えば、コンピューター700は、ワークWの位置および形状を示すワーク情報に基づいて、経路情報Daを生成し、生成した経路情報Daをコントローラー600に生成する。また、本実施形態のコンピューター700は、前述のセンサー330に電気的に接続されており、センサー330からの信号D2に基づいて、経路情報Daを補正するための情報をコントローラー600に供給する。コンピューター700は、例えば、PCである。なお、コンピューター700は立体物印刷装置100の制御部として機能し、コントローラー600および制御モジュール500を介して、ロボット200および液体吐出ユニット300に後述する第1印刷動作および第2印刷動作を実行させる。
1-3.液体吐出ユニット
図3は、第1実施形態における液体吐出ユニット300の概略構成を示す斜視図である。
以下の説明は、互いに交差するa軸、b軸およびc軸を適宜に用いて行う。また、a軸に沿う一方向をa1方向といい、a1方向と反対の方向をa2方向という。同様に、b軸に沿って互いに反対の方向をb1方向およびb2方向という。また、c軸に沿って互いに反対の方向をc1方向およびc2方向という。
ここで、a軸、b軸およびc軸は、液体吐出ユニット300に設定されるツール座標系の座標軸であり、前述のロボット200の動作により前述のX軸、Y軸およびZ軸との相対的な位置および姿勢の関係が変化する。図3に示す例では、c軸が前述の回動軸O6に平行な軸である。なお、a軸、b軸およびc軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80度以上100度以下の範囲内の角度で交差すればよい。
液体吐出ユニット300は、前述のように、ヘッド310と圧力調整弁320とセンサー330とを有する。これらは、図3中の二点鎖線で示される支持体350に支持される。
支持体350は、例えば、金属材料等で構成されており、実質的な剛体である。なお、図3では、支持体350が扁平な箱状をなすが、支持体350の形状は、特に限定されず、任意である。
以上の支持体350は、前述のアーム220の先端、すなわちアーム部品226に装着される。このため、ヘッド310と圧力調整弁320とセンサー330とのそれぞれは、アーム部品226に固定される。
図3に示す例では、圧力調整弁320は、ヘッド310に対してc1方向に位置する。センサー330は、ヘッド310に対してa2方向に位置する。
供給流路420は、圧力調整弁320により上流流路421と下流流路422とに区分される。すなわち、供給流路420は、液体貯留部410と圧力調整弁320とを連通させる上流流路421と、圧力調整弁320とヘッド310とを連通させる下流流路422と、を有する。図3に示す例では、供給流路420の下流流路422の一部が流路部材422aで構成される。流路部材422aは、圧力調整弁320からのインクをヘッド310の複数箇所に分配する流路を有する。流路部材422aは、例えば、樹脂材料で構成される複数の基板の積層体であり、各基板には、インクの流路のための溝または孔が適宜に設けられる。
ヘッド310は、ノズル面Fと、ノズル面Fに開口する複数のノズルNと、を有する。図3に示す例では、ノズル面Fの法線方向がc2方向であり、当該複数のノズルNは、a軸に沿う方向に互いに間隔をあけて並ぶ第1ノズル列Laと第2ノズル列Lbとに区分される。第1ノズル列Laおよび第2ノズル列Lbのそれぞれは、b軸に沿う方向に直線状に配列される複数のノズルNの集合である。ここで、ヘッド310における第1ノズル列Laの各ノズルNに関連する要素と第2ノズル列Lbの各ノズルNに関連する要素とがa軸に沿う方向で互いに略対称な構成である。
ただし、第1ノズル列Laにおける複数のノズルNと第2ノズル列Lbにおける複数のノズルNとのb軸に沿う方向での位置が互いに一致してもよいし異なってもよい。また、第1ノズル列Laおよび第2ノズル列Lbのうちの一方の各ノズルNに関連する要素が省略されてもよい。以下では、第1ノズル列Laにおける複数のノズルNと第2ノズル列Lbにおける複数のノズルNとのb軸に沿う方向での位置が互いに一致する構成が例示される。
1-4.立体物印刷装置100の動作および立体物印刷方法
図4は、第1実施形態に係る立体物印刷方法の流れを示すフローチャートである。当該立体物印刷方法は、前述の立体物印刷装置100を用いて行われる。立体物印刷装置100は、図4に示すように、非印刷動作を実行するステップS110と、第1印刷動作を実行するステップS120と、非印刷動作を実行するステップS130と、をこの順で実行する。なお、図4に示す動作は、コンピューター700がコントローラー600および制御モジュール500を介して、ロボット200および液体吐出ユニット300を制御することで実行される。
ステップS110の非印刷動作は、第1印刷動作の前にロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200がヘッド310を図5及び図6に示す印刷開始位置PSに移動させる動作、及び、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態とする動作等の準備動作を含む。回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行とは、回動軸O2と回動軸O3とが互いに平行であり、回動軸O3と回動軸O5とが互いに平行であり、且つ、回動軸O2と回動軸O5とが互いに平行であることを意味する。当該非印刷動作では、ロボット200の有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
さらに、ロボット200がヘッド310を印刷開始位置PSに移動させる動作には、ヘッド310の移動速度を加速する加速動作を含む。
ステップS120の第1印刷動作は、ロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させつつ、ヘッド310がインクを吐出する動作である。さらに、第1印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210から離間するように移動する。以下の記載において、「印刷動作」とは、ロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させつつ、ヘッド310がインクを吐出する動作であるとする。「第1印刷動作」は、印刷動作であって、さらに、ヘッド310が基部210から離間するように移動する動作である。第1実施形態では、立体物印刷装置100は、第1印刷動作を1回実行する。
本実施形態において、「ヘッド310は基部210から離間するように移動する」とは、第1印刷動作の実行を開始した印刷開始時刻と、第1印刷動作の実行を終了した印刷終了時刻とにおいて、印刷終了時刻におけるヘッド310と基部210との直線距離が、印刷開始時刻におけるヘッド310と基部210との直線距離より大きいことである。本実施形態において、印刷開始時刻から印刷終了時刻までの間に、ヘッド310が基部210へと一時的に接近するように移動することがあってもよいが、ヘッド310が基部210へと一時的にでも接近することなく、離間するように移動することが好ましい。なお、印刷動作の開始とは、ヘッド310がワークWに対するインクの吐出を開始することを指す。また、印刷動作の終了とは、ヘッド310がワークWに対するインクの吐出を停止することを指す。
複数の関節230のうち、第1印刷動作において動作する関節230の数は特に限定されないが、第1印刷動作では、非印刷動作よりも少ない数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われることが好ましい。非印刷動作に比べて、少ない数の関節230を動作させることで、ヘッド310の理想的な移動経路に対する実際の移動経路のずれが低減される。本実施形態における第1印刷動作では、ロボット200の有する6個の関節230のうち3個の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。第1印刷動作については、後に詳述する。
ステップS130の非印刷動作は、第1印刷動作の後にロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200がヘッド310を図5及び図6に示す印刷終了位置PEから他の位置に移動させる動作等の動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200の有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
図5及び図6は、第1実施形態におけるワークWに対するヘッド310の移動経路RUを説明するための図である。図5及び図6では、長軸AXがX軸に平行となるように配置されたワークWの面WFに対して印刷する場合が例示される。ここで、ワークWは、ロボット200よりもX2方向の位置に載置される。
第1印刷動作では、図5及び図6に示すように、ロボット200がヘッド310を移動経路RUに沿って移動させる。移動経路RUは、印刷開始位置PSから印刷終了位置PEまでの面WFに沿う経路である。移動経路RUは、Z2方向にみてX軸に沿って延びる直線状をなす。移動経路RUは、経路情報Daによって示される経路である。印刷開始位置PSは、印刷終了位置PEと比較して、X1方向に位置する。印刷開始位置PSは、印刷終了位置PEと比較して、基部210の近くに位置する。例えば、コンピューター700は、印刷開始位置PSが印刷終了位置PEよりも基部210の近くに位置するような移動経路RUを示す経路情報Daを生成する。
第1印刷動作では、ロボット200は、6個の関節230のうち3個の関節230を動作させる。図5に示す例では、ロボット200は、第1印刷動作の実行中において、関節230_2と関節230_3と関節230_5とのそれぞれの回動軸をY軸に平行な状態とし、これらの関節230を動作させる。このように、3個の関節230の動作によりヘッド310を移動経路RUに沿って移動させることができる。
第1印刷動作の実行中において、ロボット200は、液体吐出ユニット300に設定されるツール座標系のb軸と、ベース座標系のY軸と、が互いに平行な状態が保たれるように6個の関節230のうち3個の関節230を動作させる。つまり、印刷動作の実行中において、ロボット200は、第1ノズル列Laおよび第2ノズル列Lbが、動作させる3個の関節230と平行な状態を保つ。換言すれば、第1印刷動作の実行中において、ロボット200は、回動軸がY軸と平行でない関節230である関節230_1と関節230_4と関節230_6とを動作させない。
図5では、第1印刷動作の開始時におけるロボット200の状態を示し、図6では、第1印刷動作の終了時におけるロボット200の状態を示す。前述したように、第1印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210から離間するように移動する。第1印刷動作の実行中におけるアーム部品の動きに着目して説明すると、図5及び図6に示すように、第1印刷動作の実行中において、アーム部品223とアーム部品222とのなす角である第1角度θが大きくなるようにヘッド310が移動する。第1角度θは、図5に示す第1角度θ1Sと、図6に示す第1角度θ1Eとの総称である。図5及び図6に示すように、第1角度θ1Eは、第1角度θ1Sよりも大きい。第1角度θは、より詳細には、Y1方向に見て、アーム部品222の延在方向に沿った仮想直線を、アーム部品223の延在方向に沿った仮想直線に重なるまで、この2つの仮想直線の交点を中心に時計回りに回転させる場合の回転量となる角度である。本実施形態において、「第1角度θが大きくなるようにヘッド310が移動する」とは、第1印刷動作の実行中である任意の第1時刻と、第1印刷動作の実行中であり、第1時刻より後の第2時刻とにおいて、第2時刻における第1角度θの大きさが、第1時刻における第1角度θ以上であることである。言い換えれば、第1角度θが広義の単調増加となるようにヘッド310が移動する。第1印刷動作の開始時の第1角度θ1Sが、140度以下であることが好ましい。
また、第1角度θは、図5及び図6に示すように、第1仮想線分L1と第2仮想線分L2とのなす角度とも規定できる。第1仮想線分L1は、関節230_2と関節230_3とを結ぶ線分である。第2仮想線分L2は、関節230_3と関節230_5とを結ぶ線分である。ここで、アーム220の関節230_2と関節230_3との間には他の関節は設けられていないため、関節230_2と関節230_3との相対的な位置関係は変化しない。つまり、第1仮想線分L1の長さは常に一定である。また、アーム220の関節230_3と関節230_5との間には関節230_4が設けられている。しかしながら、前述のように、回動軸O4は、回動軸O3に対して垂直な軸であり、回動軸O5は、回動軸O4に対して垂直な軸であるため、関節230_3と関節230_5との相対的な位置関係は変化しない。つまり、第2仮想線分L2の長さは常に一定である。
さらに、第1印刷動作の実行中において、第2角度θが小さくなるようにヘッド310が移動する。第2角度θは、第1仮想線分L1と第3仮想線分L3とのなす角度である。第3仮想線分L3は、関節230_2と関節230_1とを結ぶ線分である。第2角度θは、図5に示す第2角度θ2Sと、図6に示す第2角度θ2Eとの総称である。図5及び図6に示すように、第2角度θ2Eは、第2角度θ2Sよりも小さい。第2角度θ2は、より詳細には、第3仮想線分L3を第1仮想線分L1に重なるまで、第3仮想線分L3及び第1仮想線分L1の交点を中心に時計回りに回転させた場合の回転量となる角度である。本実施形態において、「第2角度θ2が小さくなるようにヘッド310が移動する」とは、第1印刷動作の実行中である任意の第1時刻と、第1印刷動作の実行中であり、第1時刻より後の第2時刻とにおいて、第2時刻における第2角度θの大きさが、第1時刻における第2角度θ以下であることである。言い換えれば、第2角度θが広義の単調減少となるようにヘッド310が移動する。
なお、第1印刷動作の実行中において、関節230_1は動作していないため、設置面BNに対する第3仮想線分L3の傾きは一定である。また、アーム220の関節230_2と関節230_1との間には他の関節は設けられていないため、関節230_2と関節230_1との相対的な位置関係は変化しない。つまり、第3仮想線分L3の長さは常に一定である。
第1印刷動作の実行中における関節230_3の回動量は関節230_2の回動量よりも大きい。
なお、本実施形態の第1印刷動作において、立体物印刷装置100は、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態に設定するが、これに限定されず、例えば、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O6とを互いに平行な状態としてもよい。この場合、関節230_2と関節230_3と関節230_6との動作によりヘッド310を移動経路RUに沿って移動させる。この場合、アーム部品226に対する液体吐出ユニット300の固定方向を図5及び図6の例とは異ならせる必要がある。例えば、ノズル列が沿うb軸と、回動軸O6とが互いに平行になるように、液体吐出ユニット300をアーム部品226に対して固定することで、移動経路RUでのワークWに対する第1印刷動作が可能となる。
1.5.第1実施形態のまとめ
以上、第1実施形態における立体物印刷装置100は、立体的なワークWに対してインクを吐出するヘッド310と、ワークWとヘッド310との相対的な位置を変化させるロボット200と、を有する。ロボット200は、アーム220と、アーム220の一端に接続する基部210と、を含む。アーム220は、アーム220の他端でありヘッド310を支持する先端部であるアーム部品226と、アーム220に設けられた複数の関節230と、を有する。立体物印刷装置100は、ヘッド310からインクを吐出しつつ、ロボット200がヘッド310の位置を移動させる第1印刷動作を実行し、第1印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210から離間するように移動する。
第1印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210から離間するように移動することにより、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様と比較して、印刷時に発生する関節230の振動を抑制できる。印刷時に発生する関節230の振動が抑制できる理由について、図7から図11までを用いて説明する。
図7から図10まででは、説明を容易にするため、立体物印刷装置100を簡素化して表示してある。簡素化の一環として、アーム部品222の長さを1メートルとし、さらに、アーム部品223及びアーム部品224の合計の長さを1メートルとし、Y1方向に見て、回動軸O2と回動軸O5とがZ軸方向において同一の位置となるように、ヘッド310を移動させることを前提とする。さらに、図7から図10まででは、説明を容易にするため、ワークWの形状は、XY平面に平行な平板状であり、面WFは、XY平面に平行な面として表示してあり、第1印刷動作として、基部210に対してX2方向に1メートル離れた印刷開始位置PSからX2方向に2メートル離れた印刷終了位置PEまで、X軸に平行な移動経路RUに沿ってヘッド310を移動する例を示してある。図7から図11では、X軸における基部210の位置を原点とし、X軸におけるヘッド310の位置を、位置ΔXとして示してある。さらに、図7から図10まででは、説明を容易にするため、Y1方向に見た場合、設置面BNに対する第3仮想線分L3の角度が90度である状態を用いて説明する。さらに、図7から図11まででは、角度を記号「°」を用いて表示してある。さらに、以下の記載及び図7から図11では、メートルを「m」として表記してある。図11では、X軸におけるヘッド310の位置ΔXに対する、第1角度θと第2角度θとの関係を示してある。
図7は、位置ΔXが1mである状態のロボット200を示す図である。図8は、位置ΔXが1.41mである状態のロボット200を示す図である。図9は、位置ΔXが1.88mである状態のロボット200を示す図である。図10は、位置ΔXが2mである状態のロボット200を示す図である。
図7では、アーム220が適度に屈曲した状態を示しており、図8、図9、図10に連れて、アーム220が伸展し、図10では、アーム220が完全に伸展した状態を示してある。
アーム部品222及びアーム部品224の長さが1mと同一の長さであるから、Y1方向に見て、回動軸O2と、回動軸O3と、回動軸O5とは、二等辺三角形の頂点とみなすことができる。二等辺三角形の性質により、第2角度θは、下記(1)式のように表すことができる。
θ=acos(Δx/2)×180/π+90 (1)
但し、acos()は、逆余弦を求める関数である。πは、円周率を示す。また、第1角度θは、第2角度θを用いて、下記(2)式のように表すことができる。
θ=(180-θ)×2 (2)
位置ΔXが1mである場合、図7に示すように、(1)式により第2角度θは、150度である。また、(2)式により第1角度θは、60度である。
位置ΔXが1.41mである場合、図8に示すように、(1)式により第2角度θは、約135度である。また、(2)式により第1角度θは、約90度である。
位置ΔXが1.88mである場合、図9に示すように、(1)式により第2角度θは、約110度である。また、(2)式により第1角度θは、約140度である。
位置ΔXが2mである場合、図10に示すように、(1)式により第2角度θは、90度である。また、(2)式により第1角度θは、180度である。
図11は、位置ΔXに対する第1角度θの関係、及び、位置ΔXに対する第2角度θの関係を説明するための図である。図11に示すグラフgc内に示す第1角度特性Cθは、位置ΔXに応じた第1角度θの値を示す。また、グラフgc内に示す第2角度特性Cθは、位置ΔXに応じた第2角度θの値を示す。グラフgcの横軸は、位置ΔXを示し、グラフgcの縦軸は、角度を度数法で示す。
一般的に、関節230には、回転を停止している場合、及び、回動速度が一定である場合には、振動が生じにくい一方で、回動速度が増加または減少する場合には、振動が生じやすい。また、関節230の振動が一度生じてしまうと、振動を抑制することが困難である。関節230に生じた振動は、アーム220を介してヘッド310に伝搬してヘッド310が振動することになる。ヘッド310が振動すると、ヘッド310の理想的な経路とヘッド310の実際の経路との間に差が生じて、印刷画質の低下を招く。
第1角度特性Cθが示すように、X軸におけるヘッド310の位置ΔXと、第1角度θとの間には、比例関係があるとは限らない。具体的には、第1角度θが0度から100度まででは、第1角度特性Cθの傾きが略一定であるため、位置ΔXと第1角度θとの間には概ね比例関係があると見做すことができる。以下の記載において、位置ΔXの変化量に対する第1角度θの変化量の絶対値を、説明を容易にするため、単に、「第1角度特性Cθの傾き」と称する。
例えば、第1角度θが0度から100度までの範囲でヘッド310が移動しており、且つ、単位時間当たりの位置ΔXの変化量が一定である場合、第1角度特性Cθの傾きが略一定であるため、単位時間当たりの第1角度θの変化量も略一定であると言える。つまり、第1角度θが0度から100度までの範囲では、X軸におけるヘッド310の移動速度と、関節230_3の回動速度とが概ね比例関係にあると見做すことができる。
一方、第1角度θが100度から180度まででは、第1角度θが大きくなることに応じて第1角度特性Cθの傾きが大きくなる。より詳細には、第1角度θが100度から120度までの第1角度特性Cθの傾きは、第1角度θが0度から100度までにおける第1角度特性Cθの傾きより大きい。さらに、第1角度θが120度から140度までの第1角度特性Cθの傾きは、第1角度θが100度から120度までの第1角度特性Cθの傾きより大きい。さらに、第1角度θが140度から180度までの第1角度特性Cθの傾きは、第1角度θが120度から140度までの第1角度特性Cθの傾きより大きい。
したがって、第1角度θが100度から180度までの範囲でヘッド310が移動している場合、X軸におけるヘッド310の移動速度が一定であったとしても、第1角度θが大きくなることに応じて関節230_3の回動速度が変化し、関節230_3に生じる振動が大きくなる。つまり、第1角度θが0度から100度までに比べて、第1角度θが100度から120度までの方が振動が生じやすい。また、第1角度θが100度から120度までに比べて、第1角度θが120度から140度までの方が振動が生じやすい。さらに、第1角度θが120度から140度までに比べて、第1角度θが140度から180度までの方が振動が生じやすい。
第2角度特性Cθが示すように、X軸におけるヘッド310の位置ΔXと、第2角度θとの間についても、位置ΔXと、第1角度θと同様に、比例関係があるとは限らない。第2角度θが130度から180度まででは、第2角度特性Cθの傾きが略一定であるため、位置ΔXと第2角度θとの間には概ね比例関係があると見做すことができる。以下の記載において、位置ΔXの変化量に対する第2角度θの変化量の絶対値を、単に、「第2角度特性Cθの傾き」と称する。
例えば、第2角度θが130度から180度までの範囲でヘッド310が移動しており、且つ、単位時間当たりの位置ΔXの変化量が一定である場合、第2角度特性Cθの傾きが略一定であるため、単位時間当たりの第2角度θの変化量も略一定であると言える。つまり、第2角度θが130度から180度までの範囲では、X軸におけるヘッド310の移動速度と、関節230_2の回動速度とが概ね比例関係にあると見做すことができる。
一方、第2角度θが90度から130度まででは、第2角度θが小さくなることに応じて第2角度θの傾きの絶対値が大きくなる。したがって、第2角度θが90度から130度までの範囲でヘッド310が移動している場合、X軸におけるヘッド310の移動速度が一定であったとしても、第2角度θが小さくなることに応じて関節230_2の回動速度が変化し、関節230_2に生じる振動が大きくなる。つまり、第2角度θが180度から130度までに比べて、第2角度θが130度から90度までの方が振動が生じやすい。また、130度から90度までであっても、第2角度θが小さい、すなわち、第2角度θがより90度に近い方が振動が生じやすい。
以上説明したように、第1角度θが大きくなり、さらに、第2角度θが小さくなる、即ち、ヘッド310が基部210から離間することに応じて、関節230_3及び関節230_2に生じる振動が大きくなる。そして、前述したように、関節230の振動が一度生じてしまうと、振動を抑制することが困難である。したがって、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様では、印刷動作の開始時に生じた振動が印刷動作の実行中にも残留し、印刷画質の低下を招く場合がある。一方、第1実施形態では、第1印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210から離間するように移動するため、第1印刷動作終了時付近において振動が発生する。しかしながら、印刷動作終了後の振動は印刷画質に影響を与えないため、第1印刷動作開始時において振動が発生することと比較すれば、振動の影響が限定される。
したがって、第1実施形態によれば、振動が生じにくい状態から振動が生じやすい状態に遷移することにより、第1印刷動作の実行中における振動の影響が減少し、印刷品質を向上できる。
さらに、図7および図8に示したような、アーム220が適度に屈曲した状態におけるアーム220の剛性は、図10に示したような、アーム220が完全に伸展した状態におけるアーム220全体の剛性より高い。したがって、アーム220が適度に屈曲した状態に比べ、アーム220が完全に伸展した状態では振動が生じやすくなる。特に液体吐出ユニット300の重量がアーム220の可搬重量に近い場合、アーム220が完全に伸展した状態やそれに近い状態ではロボット200が振動しやすくなるが、アーム220を徐々に伸展することによってロボット200の振動を抑制できる。
なお、図7~図11では、説明の簡略化のため、ワークWの面WFが、XY平面に平行な面として表示してあり、第1印刷動作として、X軸に沿ってヘッド310を移動する例を示したが、他の例であっても、ヘッド310が基部210から離間することに応じて、関節230_3及び関節230_2に生じる振動が大きくなる。前述の他の例とは、図1に示したような、面WFが曲率の一定でない曲面である場合、及び、移動経路RUがX軸に対して傾斜する場合等である。
また、前述の他の例において動作する関節は、関節230_2、関節230_3、および、関節230_5以外の関節230を含むこともできる。こうした例としては、図1のロボット200とワークWとの配置関係において、Z軸方向に見てY軸に沿った経路で面WF上をヘッド310で走査する場合等である。
図12及び図13を用いて、第1印刷動作の実行中における関節230_1の振動の強度について説明する。
図12は、第1実施形態における関節230_1の振動の強度を説明するための図である。図13は、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様における関節230_1の振動の強度を説明するための図である。図12では、第1印刷動作の実行中におけるエンコーダー241_1の出力信号D1_1を示し、図13では、印刷動作中にヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様において、エンコーダー241_1の出力信号D1_1を示す。本実施形態における第1印刷動作、及び、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様における印刷動作では、関節230_1が有するモーターは動作せず、アーム部品221を回動させるための駆動力を発生しない。しかしながら、関節230に生じる振動によって、アーム部品221が回動軸O1まわりに極めて微量に回動する。
図12に示すグラフge1は、第1印刷動作の実行中における出力信号D1_1を示す。グラフge1の横軸が第1印刷動作の開始時点からの経過時刻を示し、グラフge1の縦軸が、エンコーダー241_1が示すパルス値を示す。同様に、図13に示すグラフge2は、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様の印刷動作の実行中における出力信号D1_1を示す。グラフge2の横軸が第1印刷動作の開始時点からの経過時刻を示し、グラフge2の縦軸が、出力信号D1_1が示すパルス値を示す。
グラフge1及びグラフge2に示すように、関節230に生じる振動によってアーム部品221が回動軸O1まわりに極めて微量に回動するため、パルス値も振動する。パルス値が0であることは、アーム部品221が回動していないことを示し、パルス値の絶対値が大きいことは、アーム部品221が比較的大きく回動したことを示す。したがって、パルス値の振動の振幅は、関節230_1に生じた振動の強度を示すとも言える。
グラフge1におけるパルス値の振動の最大振幅は、幅w1であり、グラフge2におけるパルス値の振動の最大振幅は、幅w2である。幅w1は、幅w2よりも狭い。したがって、第1実施形態は、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する態様と比較して、第1印刷動作中において関節230に生じる振動を抑制でき、印刷品質を向上できる。
また、アーム220は、アーム部品223と、アーム部品223に接続し、かつ、アーム部品223よりも基部210の近くに設けられたアーム部品222と、を含む。アーム220が有する複数の関節230は、アーム部品223とアーム部品222とを接続する関節230_3を含む。第1印刷動作の実行中において、アーム部品223とアーム部品222とのなす第1角度θが大きくなるようにヘッド310が移動する。
図11に示すように、第1角度θが大きくなると、X軸におけるヘッド310の移動速度が一定であっても関節230_3の回動速度が変化し、関節230_3に生じる振動が大きくなる。したがって、第1印刷動作の実行開始時点では、第1角度θ1を小さくしておき、第1印刷動作を実行中には第1角度θが大きくなるようにヘッド310が移動することにより、第1印刷動作の実行中において関節230_3に生じる振動を抑制でき、印刷品質を向上できる。
アーム220が有する複数の関節230は、関節230_3と関節230_2と関節230_5とを含む。関節230_2は関節230_3よりも基部210に近い。関節230_5は関節230_3よりもアーム部品226に近い。関節230_3は回動軸O3まわりに回動する。関節230_2は回動軸O2まわりに回動する。関節230_5は回動軸O5まわりに回動する。ロボット200は、回動軸O3と回動軸O2と回動軸O5とを互いに平行とすることが可能である。関節230_2と関節230_3とを結ぶ線分を第1仮想線分L1とし、関節230_3と関節230_5とを結ぶ線分を第2仮想線分L2とし、第1仮想線分L1と第2仮想線分L2とのなす角度を第1角度θとすると、第1印刷動作の実行中において、第1角度θが大きくなるようにヘッド310が移動する。
第1印刷動作の実行中における関節230_3の回動量は関節230_2の回動量よりも大きい。このため、第1印刷動作の実行中において、ワークWに対するヘッド310の姿勢を保ちつつ、第1角度θが大きくなるようにヘッド310を移動することができる。また、ヘッド310が基部210から離間するように移動することにより、関節230_2よりも回動量が大きい関節230_3の振動を抑制することができるので、印刷品質を向上できる。
アーム220が有する複数の関節230は、関節230_2と基部210との間に設けられた関節230_1を含む。関節230_1は回動軸O1まわりに回動する。関節230_2と関節230_1とを結ぶ線分を第3仮想線分L3とし、第1仮想線分L1と第3仮想線分L3とのなす角度を第2角度θとすると、第1印刷動作の実行中において、第2角度θが小さくなるようにヘッド310が移動する。
図11に示すように、第2角度θが小さくなると、X軸におけるヘッド310の移動速度が一定であっても関節230_2の回動速度が変化し、関節230_2に生じる振動が大きくなる。したがって、第1印刷動作の実行開始時点では、第2角度θを大きくしておき、第1印刷動作を実行中には第2角度θが小さくなるようにヘッド310が移動することにより、第1印刷動作の実行中において関節230_2に生じる振動を抑制でき、印刷品質を向上できる。
また、アーム220が有する複数の関節230は、関節230_2と基部210の間に設けられた関節230_1を含み、関節230_1は回動軸O1まわりに回動し、回動軸O2と回動軸O1とは互いに垂直である。
また、第1印刷動作の開始時における第1角度θは、140度以下であることが好ましい。図11に示すように、第1角度θ1が140度から180度までにおける第1角度特性Cθの傾きは、第1角度θが0度から140度までにおける第1角度特性Cθの傾きより大きい。したがって、第1印刷動作の開始時における第1角度θが140度以下であることにより、第1印刷動作の開始時における第1角度θが140度より大きい態様と比較して、関節230_3に生じる振動を抑えることができ、印刷品質を向上できる。
2.第2実施形態
第2実施形態における立体物印刷装置100Aは、印刷動作を複数回実行する場合、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択可能な点で、第1実施形態と相違する。第1印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aは、第1印刷動作を複数回実行し、第2印刷動作を実行しない。第2印刷動作は、印刷動作であって、さらに、ヘッド310が基部210へと接近するように移動する動作である。以下の記載では、印刷動作は、第1印刷動作と第2印刷動作との総称である。また、印刷モードは、第1印刷モードと第2印刷モードとの総称である。第2印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aは、第1印刷動作を1回または複数回選択し、第2印刷動作を1回または複数回実行する。第1印刷モードが選択された場合の第1印刷動作の実行回数と、第2印刷モードが選択された場合の第1印刷動作の実行回数と第2印刷動作の実行回数との合計は、一致するように設定されることが好ましい。
以下では、理解を容易とするため、印刷動作を2回実行する例を用いて第2実施形態を説明する。したがって、第1印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aは、第1印刷動作を2回実行し、第2印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aは、第1印刷動作を1回実行し、且つ、第2印刷動作を1回実行する。第2印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aは、まず第1印刷動作を実行し、第1印刷動作の後に第2印刷動作を実行してもよいし、まず第1印刷動作を実行し、第2印刷動作の後に第1印刷動作を実行してもよい。以下の記載では、第2印刷モードが選択された場合、立体物印刷装置100Aが、第1印刷動作の後に第2印刷動作を実行する例を用いて説明する。
2-1.立体物印刷装置の電気的な構成
図14は、第2実施形態に係る立体物印刷装置100Aの電気的な構成を示すブロック図である。立体物印刷装置100Aは、コンピューター700の替わりにコンピューター700Aを有し、コントローラー600の替わりにコントローラー600Aを有し、ロボット200の替わりにロボット200Aを有する点で、立体物印刷装置100と相違する。
コンピューター700Aは、印刷動作を複数回実行する場合、第1印刷モードと第2印刷モードとのうち一方の印刷モードを選択する機能と、選択した印刷モードに基づいて、第2実施形態における経路情報DaAを生成する機能とを有する点で、コンピューター700と相違する。コントローラー600Aは、記憶回路610の替わりに記憶回路610Aを有する点で、コントローラー600と相違する。記憶回路610Aは、経路情報Daの替わりに経路情報DaAを有する点で、記憶回路610と相違する。経路情報DaAは、1回目の印刷動作の移動経路RUと、2回目の印刷動作の移動経路RUとを示す。ロボット200Aは、経路情報DaAに基づいてヘッド310を移動させる点で、ロボット200Aと相違する。
2-2.立体物印刷装置100Aの動作および立体物印刷方法
図15は、第2実施形態に係る立体物印刷方法の流れを示すフローチャートである。当該立体物印刷方法は、前述の立体物印刷装置100Aを用いて行われる。
ステップS210において、コンピューター700Aは、以下に示す3つの方法のいずれか一つの方法に基づいて、第1印刷モードと第2印刷モードとのうち一方の印刷モードを選択する。
第1の方法において、コンピューター700Aは、ワークWの寸法に基づいて、印刷モードを選択する。具体的には、ワークWの寸法が所定の閾値より小さい場合、第1角度θが大きくならず、関節230_3に生じる振動が大きくなりにくいため、コンピューター700Aは、第2印刷モードを選択する。一方、ワークWの寸法が所定の閾値以上である場合、第1角度θが大きくなる場合があるため、コンピューター700Aは、第1印刷モードを選択する。
第2の方法において、コンピューター700Aは、コンピューター700を操作するユーザーの操作に基づいて、第1印刷モードと第2印刷モードとのうち一方の印刷モードを選択する。例えば、コンピューター700Aは、コンピューター700Aが有する表示装置に、印刷時のオプションとして、「品質優先モード」か「速度優先モード」かをユーザーに指定させる画像を表示させる。ユーザーは、コンピューター700の入力装置、例えば、マウス及びキーボートの一方または両方を用いて、「品質優先モード」及び「速度優先モード」の一方を指定する。コンピューター700Aは、ユーザーが「品質優先モード」を指定した場合に第1印刷モードを選択し、ユーザーが「速度優先モード」を指定した場合、第2印刷モードを選択する。
第3の方法において、記録デューティーが所定の割合より高い場合、コンピューター700Aは、第1印刷モードを選択する。一方、記録デューティーが所定の割合以下である場合、コンピューター700Aは、第2印刷モードを選択する。記録デューティーが所定の割合より高い場合、印刷品質が劣化すると、印刷品質が劣化した部分が目につき易く、画質の影響が顕著となるためである。
ステップS210の処理終了後、ステップS220において、コンピューター700は、選択された印刷モードが第1印刷モードか否かを判断する。ステップS220の判定結果が肯定である場合、即ち、第1印刷モードが選択された場合、コンピューター700Aは、ステップS230において、1回目の印刷動作及び2回目の印刷動作において、ヘッド310が基部210から離間するように移動するような移動経路を示す経路情報DaAを生成する。図16を用いて、第1印刷モードが選択された場合の移動経路の一例を示す。
図16は、第1印刷モードが選択された場合の移動経路を説明するための図である。図16では、XYZ空間をZ2方向から見た場合に、経路情報DaAが示す、1回目の印刷動作の移動経路RU1aと、2回目の印刷動作の移動経路RU2aとを示す。さらに、図16では、移動経路RU1aと移動経路RU2aとの位置関係を理解しやすくするため、印刷対象となる面WFと、ロボット200Aの基部210とを表示してある。
図16に示すように、第1印刷モードにおいて、移動経路RU1aの印刷開始位置PS1aは、印刷終了位置PE1aよりも基部210に近く、移動経路RU2aの印刷開始位置PS2aは、印刷終了位置PE2aよりも基部210に近い。
説明を図15に戻す。ステップS230の処理終了後、コンピューター700は、経路情報DaAをコントローラー600Aに供給する。コントローラー600Aは、供給された経路情報DaAを、記憶回路610Aに記憶させる。経路情報DaAを記憶回路610Aに記憶させた後、ステップS240において、コントローラー600Aは、非印刷動作をロボット200Aに実行させる。ステップS240の非印刷動作は、1回目の第1印刷動作の前にロボット200AがワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200Aがヘッド310を1回目の第1印刷動作の印刷開始位置PS1aに移動させるとともに回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態とする動作等の準備動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200Aの有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
ステップS240の処理終了後、ステップS250において、コントローラー600Aは、経路情報DaAに基づいて、1回目の第1印刷動作をロボット200Aに実行させる。ステップS250の処理終了後、ステップS260において、コントローラー600Aは、非印刷動作を実行する。ステップS260の非印刷動作は、1回目の第1印刷動作の後であり、且つ、2回目の第1印刷動作の前にロボット200AがワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作は、ロボット200Aがヘッド310を印刷終了位置PE1aから2回目の第1印刷動作の印刷開始位置PS2aに移動させるとともに回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態とする動作等の準備動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200Aの有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
ステップS260の処理終了後、ステップS270において、コントローラー600Aは、経路情報DaAに基づいて、2回目の第1印刷動作をロボット200Aに実行させる。ステップS270の処理終了後、ステップS280において、コントローラー600Aは、非印刷動作を実行する。ステップS280の非印刷動作は、2回目の第1印刷動作の後にロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200がヘッド310を印刷終了位置PE2aから他の位置に移動させる動作等の動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200の有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。ステップS280の処理終了後、立体物印刷装置100Aは、図15に示す一連の処理を終了する。なお、図15に示す動作は、コンピューター700がコントローラー600および制御モジュール500を介して、ロボット200および液体吐出ユニット300を制御することで実行される。
ステップS220の判定結果が否定である場合、即ち、第2印刷モードが選択された場合、コンピューター700Aは、ステップS310において、1回目の印刷動作において、ヘッド310が基部210から離間するように移動するような移動経路を示し、2回目の印刷動作において、ヘッド310が基部210へと接近するように移動するような移動経路を示す経路情報DaAを生成する。図17を用いて、第2印刷モードが選択された場合の移動経路の一例を示す。
図17は、第2印刷モードが選択された場合の移動経路を説明するための図である。図17では、XYZ空間をZ2方向から見た場合に、経路情報DaAが示す、1回目の印刷動作の移動経路RU1bと、2回目の印刷動作の移動経路RU2bとを示す。さらに、図17では、移動経路RU1bと移動経路RU2bとの位置関係を理解しやすくするため、印刷対象となる面WFと、ロボット200Aの基部210とを表示してある。
図17に示すように、第2印刷モードにおいて、移動経路RU1bの印刷開始位置PS1bは、印刷終了位置PE1bよりも基部210に近く、移動経路RU2bの印刷開始位置PS2bは、印刷終了位置PE2bよりも基部210から遠い。
図16及び図17に示すように、第1印刷モードが選択された場合の移動経路RU1aと、第2印刷モードが選択された場合の移動経路RU1bとは、同一である。一方、第1印刷モードが選択された場合の移動経路RU2aと、第2印刷モードが選択された場合の移動経路RU2bとは、互いに異なる。より詳細には、移動経路RU2aの印刷開始位置PS2aが、移動経路RU2bの印刷終了位置PE2bに一致し、移動経路RU2aの印刷終了位置PE2aが、移動経路RU2bの印刷開始位置PS2bに一致する。移動経路RU2aに従ったヘッド310の軌跡と、移動経路RU2bに従ったヘッド310の軌跡とは略同一となる。
説明を図15に戻す。ステップS310の処理終了後、コンピューター700は、経路情報DaAをコントローラー600Aに供給する。コントローラー600Aは、供給された経路情報DaAを、記憶回路610Aに記憶させる。経路情報DaAを記憶回路610Aに記憶させた後、ステップS320において、コントローラー600Aは、非印刷動作をロボット200Aに実行させる。ステップS320の非印刷動作は、第1印刷動作の前にロボット200AがワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200Aがヘッド310を第1印刷動作の印刷開始位置PS1bに移動させるとともに回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態とする動作等の準備動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200Aの有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
ステップS320の処理終了後、ステップS330において、コントローラー600Aは、経路情報DaAに基づいて、第1印刷動作をロボット200Aに実行させる。ステップS330の処理終了後、ステップS340において、コントローラー600Aは、非印刷動作を実行する。ステップS340の非印刷動作は、第1印刷動作の後であり、且つ、第2印刷動作の前にロボット200AがワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作は、ロボット200Aがヘッド310を印刷終了位置PE1bから第2印刷動作の印刷開始位置PS2bに移動させるとともに回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態とする動作等の準備動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200Aの有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第1印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。
図16及び図17に示すように、印刷終了位置PE1bから印刷開始位置PS2bまでの距離dm2は、印刷終了位置PE1aから印刷開始位置PS2aまでの距離dm1より短い。したがって、ステップS340の非印刷動作におけるヘッド310の移動距離は、ステップS260の非印刷動作におけるヘッド310の移動距離より短いと言える。ヘッド310の移動にかかる期間が短くなるため、ステップS340の非印刷動作にかかる期間は、ステップS260の非印刷動作にかかる期間よりも短い。
ステップS340の処理終了後、ステップS350において、コントローラー600Aは、経路情報DaAに基づいて、第2印刷動作をロボット200Aに実行させる。第2印刷動作の開始時の第1角度θは、140度以下であることが好ましい。さらに、第2印刷動作の前に実行される非印刷動作に含まれる加速動作の開始時の第1角度θが、140度以下であることがより好ましい。
なお、第2印刷動作において、第1印刷動作と同様に、立体物印刷装置100Aは、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行な状態に設定するが、これに限定されず、例えば、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O6とを互いに平行な状態としてもよい。また、回動軸O2と回動軸O3と回動軸O5とを互いに平行でない状態で第2印刷動作を実行してもよい。
ステップS350の処理終了後、ステップS360において、コントローラー600Aは、非印刷動作を実行する。ステップS360の非印刷動作は、第2印刷動作の後にロボット200がワークWに対してヘッド310の相対的な位置を変化させる動作である。当該非印刷動作では、ヘッド310がインクを吐出しない。当該非印刷動作は、例えば、ロボット200がヘッド310を印刷終了位置PE2bから他の位置に移動させる動作等の動作を含む。当該非印刷動作では、ロボット200の有する6個の関節230のすべてを動作させることが可能であり、第2印刷動作よりも多い数の関節230の動作によりヘッド310の移動が行われる。ステップS360の処理終了後、立体物印刷装置100Aは、図15に示す一連の処理を終了する。
2.3.第2実施形態のまとめ
以上、第2実施形態における立体物印刷装置100Aは、ヘッド310からインクを吐出しつつ、ロボット200がヘッド310の位置を移動させる印刷動作を複数回実行する場合、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択可能である。立体物印刷装置100は、第1印刷モードが選択された場合、第1印刷動作を複数回実行し、第2印刷動作を実行せず、第2印刷モードが選択された場合、第1印刷動作を1回または複数回実行し、且つ、第2印刷動作を1回または複数回実行する。第2印刷動作は、ヘッド310からインクを吐出しつつ、ロボット200がヘッド310の位置を移動させる動作であり、第2印刷動作の実行中において、ヘッド310は基部210へと接近するように移動する。
第1印刷モードでは、複数回の印刷動作において、ヘッド310が基部210へと離間する方向にのみヘッド310が移動するため、複数回の印刷動作を完了させることにかかる期間が第2印刷モードと比較して長くなるが、関節230に生じる振動が抑制できるため、印刷品質を向上できる。一方、第2印刷モードでは、ヘッド310が基部210へと離間する方向及びヘッド310が基部210へと接近する方向のいずれにもヘッド310が移動する。したがって、第2印刷モードでは、第1印刷モードと比較して、ヘッド310が基部210へと接近する方向において関節230に生じる振動によって印刷品質が低下するが、複数回の印刷動作を完了させることにかかる期間を短くできる。
また、第2印刷動作の開始時における第1角度θは、140度以下であることが好ましい。第2印刷動作の開始時における第1角度θが140度以下であることにより、X軸におけるヘッド310の移動速度が一定である場合、関節230_3の回動速度もある程度一定である。したがって、関節230_3に生じる振動を抑えることができ、印刷品質を向上できる。
さらに、第2印刷動作の前に実行される非印刷動作に含まれる加速動作の開始時の第1角度θ1Sが、140度以下であるとより好ましい。この加速動作の開始時の第1角度θ1Sが140度より大きいと、関節230_3に生じる振動が大きくなり、加速動作の終了後の第2印刷動作にも振動が残留し、印刷品質が低下するためである。
また、第1実施形態と同様に、第1印刷動作の開始時における第1角度θは、140度以下であることが好ましい。
第2実施形態では、印刷動作の回数が2回である例を用いて説明したが、印刷動作の回数は、2回より多くてもよい。印刷動作の回数が、n回である場合に、立体物印刷装置100Aは、例えば、nを超えない奇数回目の印刷動作を第1印刷動作として実行し、nを超えない偶数回目の印刷動作を第2印刷動作として実行するという様に、第1印刷動作と第2印刷動作を交互に実行してもよい。また、第1印刷動作と第2印刷動作を交互に実行する態様に限られず、例えば、第1印刷動作を複数回実行した後、第2印刷動作を1回実行し、さらに、第1印刷動作を複数回実行してもよい。
3.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
3-1.第1変形例
第1実施形態では、ヘッド310が基部210から離間するように移動したが、これに限らない。印刷動作の開始時において、アーム220が完全に伸展した状態やそれに近い状態を避けるのであれば、ヘッド310が基部210へと接近するように移動してもよい。つまり、第1実施形態においても説明したように、印刷動作の開始時点における第1角度θが140度よりも大きい状態を避けることが、アーム220の振動を抑制する観点から好ましい。また、印刷動作の実行中においても第1角度θが140度よりも大きい状態を避けることがより好ましい。
第1変形例では、印刷動作においてヘッド310がインクの吐出を開始する時点、即ち印刷動作の開始時点における第1角度θは、140度以下である。また、印刷動作の前に実行される非印刷動作に含まれる加速動作の開始時の第1角度θ1Sが、140度以下であることが好ましい。
さらに、印刷動作の開始時点における第1角度θは、120度以下であることが好ましい。さらに、印刷動作の開始時点における第1角度θは、100度以下であることが好ましい。
第1変形例における印刷動作において、ヘッド310が基部210から離間するように移動してもよいし、ヘッド310が基部210へと接近するように移動してもよい。
以上、第1変形例における立体物印刷装置100は、立体的なワークWに対してインクを吐出するヘッド310と、ワークWとヘッド310との相対的な位置を変化させるロボット200と、を有する。ロボット200は、アーム220と、アーム220の一端に接続する基部210と、を含む。アーム220は、アーム220の他端でありヘッド310を支持する先端部であるアーム部品226と、複数の関節230とを有する。第1変形例における立体物印刷装置100は、ヘッド310からインクを吐出しつつ、ロボット200がヘッド310の位置を移動させる印刷動作を実行する。複数の関節230は、関節230_3と関節230_2と関節230_5とを含む。関節230_2は関節230_3よりも基部210に近く、関節230_5は関節230_3よりもアーム部品226に近く、関節230_3は回動軸O3まわりに回動し、関節230_2は回動軸O2まわりに回動し、関節230_5は回動軸O5まわりに回動する。ロボット200は、回動軸O3と回動軸O2と回動軸O5とを互いに平行とすることが可能であり、関節230_2と関節230_3を結ぶ線分を第1仮想線分L1とし、関節230_3と関節230_5を結ぶ線分を第2仮想線分L2とし、第1仮想線分L1と第2仮想線分L2とのなす角度を第1角度θとすると、印刷動作においてヘッド310がインクの吐出を開始する時点における第1角度θは、140度以下である。
図11に示すように、第1角度θが140度から180度までの第1角度特性Cθの傾きは、第1角度θが0度から140度までの第1角度特性Cθの傾きより大きい。したがって、第1変形例によれば、印刷動作の開始時点における第1角度θが140度より大きい態様と比較して、関節230_3に生じる振動を小さくできるので、印刷品質を向上できる。
第1変形例でも、第1実施形態と同様に、印刷動作の実行中における関節230_3の回動量は関節230_2の回動量よりも大きい。
このため、印刷動作の実行中において関節230_3は関節230_2よりも振動を生じ易い。したがって、印刷動作の開始時点における第1角度θが140度以下となるようにヘッド310を移動させることにより、印刷動作において関節230_3の振動を抑制すれば、効果的に印刷品質を向上できる。
また、印刷動作においてヘッド310がインクの吐出を開始する時点における第1角度θは、120度以下であることが好ましい。図11に示すように、印刷動作の開始時点における第1角度θが120度以下である態様は、第1印刷動作の開始時点における第1角度θが120度より大きい態様と比較して、第1角度特性Cθの傾きが小さく、関節230_3に生じる振動を小さくできるので、印刷品質を向上できる。
さらに、印刷動作において、ヘッド310がインクの吐出を開始する時点における第1角度θは、100度以下であることが好ましい。図11に示すように、印刷動作の開始時点における第1角度θが100度以下である態様は、第1印刷動作の開始時点における第1角度θが100度より大きい態様と比較して、関節230_3に生じる振動を小さくできるので、印刷品質を向上できる。
また、第1実施形態と同様に、複数の関節は関節230_3と基部210の間に設けられた関節230_1を含み、関節230_1は回動軸O1まわりに回動し、回動軸O2と回動軸O1とは、互いに垂直である。
3-2.第2変形例
前述の形態では、印刷動作の実行中に、3個の関節230を動作させる構成が例示されるが、これに限らず、印刷動作の実行中に、4個以上関節230を動作させる構成でもよい。また、当該3個の関節230の回動軸は、Z軸に直交する場合に限定されず、任意である。
3-3.第3変形例
前述の形態では、ロボット200として6軸の垂直多軸ロボットを用いる構成が例示されるが、当該構成に限定されない。ロボット200は、例えば、6軸以外の垂直多軸ロボットでもよいし、水平多軸ロボットでもよい。また、回動関節に加えて伸縮機構を有するロボットであってもよい。ただし、印刷動作での印刷品質と非印刷動作でのロボットの動作の自由度とのバランスの観点から、ロボットは、6軸以上の多軸ロボットであることが好ましい。
また、第1実施形態におけるロボット200は、回動関節のみを有するが、ロボット200は、回動関節に加え直動関節を有してもよい。
3-4.第4変形例
前述の形態では、アーム220の先端に対する液体吐出ヘッドの固定方法としてネジ止め等を用いる構成が例示されるが、当該構成に限定されない。例えば、アーム220の先端に装着されるハンド等の把持機構により液体吐出ヘッドを把持することにより、アーム220の先端に対して液体吐出ヘッドを固定してもよい。
3-5.第5変形例
前述の形態では、1種類のインクを用いて印刷を行う構成が例示されるが、当該構成に限定されず、2種類以上のインクを用いて印刷を行う構成にも本発明を適用することができる。
3-6.第6変形例
本発明の立体物印刷装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する立体物印刷装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を吐出する立体物印刷装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。また、立体物印刷装置は、接着剤等の液体をワークに塗布するジェットディスペンサーとしても利用できる。
100,100A…立体物印刷装置、200,200A…ロボット、210…基部、220…アーム、221,222,223,224,225,226…アーム部品、230…関節、240…アーム駆動機構、241…エンコーダー、300…液体吐出ユニット、310…ヘッド、311…圧電素子、320…圧力調整弁、330…センサー、340…スイッチ回路、350…支持体、400…液体供給ユニット、410…液体貯留部、420…供給流路、421…上流流路、422…下流流路、422a…流路部材、500…制御モジュール、510…タイミング信号生成回路、520…電源回路、530…制御回路、540…駆動信号生成回路、600,600A…コントローラー、610,610A…記憶回路、620…処理回路、700,700A…コンピューター、AX…長軸、BN…設置面、C2…第2角度、CLK…クロック信号、CNG…チェンジ信号、Com…駆動信号、Cθ…第1角度特性、Cθ…第2角度特性、D1…出力信号、D2,D3…信号、Da,DaA…経路情報、F…ノズル面、L1…第1仮想線分、L2…第2仮想線分、L3…第3仮想線分、LAT…ラッチ信号、La…第1ノズル列、Lb…第2ノズル列、N…ノズル、O1,O2,O3,O4,O5,O6…回動軸、PD…駆動パルス、PE,PE1a,PE1b,PE2a,PE2b…印刷終了位置、PS,PS1a,PS1b,PS2a,PS2b…印刷開始位置、PTS…タイミング信号、RU,RU1,RU1a,RU1b,RU2,RU2a,RU2b…移動経路、SI、Sk…制御信号、VBS…オフセット電位、VHV…電源電位、W…ワーク、WF…面、dCom…波形指定信号、dm1,dm2…距離、gc,ge1,ge2…グラフ、θ,θ1E,θ1S…第1角度、θ,θ2E,θ2S…第2角度。

Claims (16)

  1. 立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、
    アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、
    を有する立体物印刷装置であって、
    前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、
    前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる第1印刷動作を実行し、
    前記第1印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部から離間するように移動する、
    ことを特徴とする立体物印刷装置。
  2. 前記アームは、
    第1アーム部品と、
    前記第1アーム部品に接続し、且つ、前記第1アーム部品よりも前記基部の近くに設けられた第2アーム部品と、
    を含み、
    前記複数の関節は、前記第1アーム部品と前記第2アーム部品とを接続する第1関節を含み、
    前記第1印刷動作の実行中において、前記第1アーム部品と前記第2アーム部品とのなす角が大きくなるように前記ヘッドが移動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の立体物印刷装置。
  3. 前記複数の関節は、第1関節と第2関節と第3関節とを含み、
    前記第2関節は前記第1関節よりも前記基部に近く、
    前記第3関節は前記第1関節よりも前記先端部に近く、
    前記第1関節は第1回動軸まわりに回動し、
    前記第2関節は第2回動軸まわりに回動し、
    前記第3関節は第3回動軸まわりに回動し、
    前記ロボットは、前記第1回動軸と前記第2回動軸と前記第3回動軸とを互いに平行とすることが可能であり、
    前記第2関節と前記第1関節とを結ぶ線分を第1仮想線分とし、
    前記第1関節と前記第3関節とを結ぶ線分を第2仮想線分とし、
    前記第1仮想線分と前記第2仮想線分とのなす角度を第1角度とすると、
    前記第1印刷動作の実行中において、前記第1角度が大きくなるように前記ヘッドが移動する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の立体物印刷装置。
  4. 前記第1印刷動作において、前記第1関節の回動量は前記第2関節の回動量よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項3に記載の立体物印刷装置。
  5. 前記複数の関節は、前記第2関節と前記基部との間に設けられた第4関節を含み、
    前記第4関節は第4回動軸まわりに回動し、
    前記第2関節と前記第4関節とを結ぶ線分を第3仮想線分とし、
    前記第1仮想線分と前記第3仮想線分とのなす角度を第2角度とすると、
    前記第1印刷動作の実行中において、前記第2角度が小さくなるように前記ヘッドが移動する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の立体物印刷装置。
  6. 前記複数の関節は、前記第2関節と前記基部の間に設けられた第4関節を含み、
    前記第4関節は第4回動軸まわりに回動し、
    前記第2回動軸と前記第4回動軸とは互いに垂直である、
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の立体物印刷装置。
  7. 前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる印刷動作を複数回実行する場合、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択可能であり、
    前記第1印刷モードが選択された場合、前記第1印刷動作を複数回実行し、第2印刷動作を実行せず、
    前記第2印刷モードが選択された場合、前記第1印刷動作を1回または複数回実行し、且つ、前記第2印刷動作を1回または複数回実行し、
    前記第2印刷動作は、前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる動作であり、
    前記第2印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部へと接近するように移動する、
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の立体物印刷装置。
  8. 前記第2印刷動作の開始時における前記第1角度は、140度以下である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の立体物印刷装置。
  9. 前記第1印刷動作の開始時における前記第1角度は、140度以下である、
    ことを特徴とする請求項3から8のいずれか1項に記載の立体物印刷装置。
  10. 立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、
    アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、
    を有する立体物印刷装置であって、
    前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、
    前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる印刷動作を実行し、
    前記複数の関節は第1関節と第2関節と第3関節とを含み、
    前記第2関節は前記第1関節よりも前記基部に近く、
    前記第3関節は前記第1関節よりも前記先端部に近く、
    前記第1関節は第1回動軸まわりに回動し、
    前記第2関節は第2回動軸まわりに回動し、
    前記第3関節は第3回動軸まわりに回動し、
    前記ロボットは、前記第1回動軸と前記第2回動軸と前記第3回動軸とを互いに平行とすることが可能であり、
    前記第2関節と前記第1関節を結ぶ線分を第1仮想線分とし、
    前記第1関節と前記第3関節を結ぶ線分を第2仮想線分とし、
    前記第1仮想線分と前記第2仮想線分とのなす角度を第1角度とすると、
    前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、140度以下である、
    ことを特徴とする立体物印刷装置。
  11. 前記印刷動作において、前記第1関節の回動量は前記第2関節の回動量よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項10に記載の立体物印刷装置。
  12. 前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、120度以下である、
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の立体物印刷装置。
  13. 前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、100度以下である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の立体物印刷装置。
  14. 前記複数の関節は前記第1関節と前記基部の間に設けられた第4関節を含み、
    前記第4関節は第4回動軸まわりに回動し、
    前記第2回動軸と前記第4回動軸とは、互いに垂直である、
    ことを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の立体物印刷装置。
  15. 立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、
    アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、
    を用いた立体物印刷方法であって、
    前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、
    前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる第1印刷動作を実行し、
    前記第1印刷動作の実行中において、前記ヘッドは前記基部から離間するように移動する、
    ことを特徴とする立体物印刷方法。
  16. 立体的なワークに対して液体を吐出するヘッドと、
    アームと、前記アームの一端に接続する基部と、を含み、前記ワークと前記ヘッドとの相対的な位置を変化させるロボットと、
    を用いた立体物印刷方法であって、
    前記アームは、前記アームの他端であり前記ヘッドを支持する先端部と、複数の関節とを有し、
    前記ヘッドから液体を吐出しつつ、前記ロボットが前記ヘッドの位置を移動させる印刷動作を実行し、
    前記複数の関節は第1関節と第2関節と第3関節とを含み、
    前記第2関節は前記第1関節よりも前記基部に近く、
    前記第3関節は前記第1関節よりも前記先端部に近く、
    前記第1関節は第1回動軸まわりに回動し、
    前記第2関節は第2回動軸まわりに回動し、
    前記第3関節は第3回動軸まわりに回動し、
    前記ロボットは、前記第1回動軸と前記第2回動軸と前記第3回動軸とを互いに平行とすることが可能であり、
    前記第2関節と前記第1関節とを結ぶ線分を第1仮想線分とし、
    前記第1関節と前記第3関節とを結ぶ線分を第2仮想線分とし、
    前記第1仮想線分と前記第2仮想線分とのなす角度を第1角度とすると、
    前記印刷動作において前記ヘッドが液体の吐出を開始する時点における前記第1角度は、140度以下である、
    ことを特徴とする立体物印刷方法。
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