JP2024035930A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドにインクを供給するための供給管と他の部材との干渉を抑制しつつ、ヘッドへの液体の安定的な移送を可能とする。【解決手段】印刷装置では、ヘッドを保持するロボットが、第1アームと、第1アームに第1軸まわりの第1関節を介して接続される第2アームと、第2アームに第2軸まわりの第2関節を介して接続される第3アームと、を有する。供給管は、第1固定部により第1アームに、第2固定部により第2アームに、第3固定部により第3アームに固定される。第1関節と第2関節とが並ぶ方向と直交する第1軸に沿って互いに反対の方向を第1方向および第2方向としたとき、第1軸と直交する方向にみたとき、供給管の第1固定部と第2固定部との間の第1区間は、これらの固定部を結ぶ線分よりも第1方向の位置に配置され、かつ、供給管の第2固定部と第3固定部との間の第2区間は、これらの固定部を結ぶ線分よりも第2方向の位置に配置される。【選択図】図6

Description

本開示は、印刷装置に関する。
ロボットを用いてワークの表面にインクジェット方式により印刷を行う印刷装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の印刷装置は、多関節ロボットと、多関節ロボットのアーム先端に搭載されるインクジェットヘッドと、を備える。インクジェットヘッドは、インク供給チューブを介してインクタンクに接続されており、インクタンクからのインクをインク滴として吐出する。
特開2009-214040号公報
しかし、特許文献1に記載の印刷装置では、多関節ロボットの動作に伴うインク供給チューブの動きが大きいので、インク供給チューブが他の部材に干渉しないよう、多関節ロボットの動作が制約されてしまう。また、多関節ロボットの動作に伴って、供給管が引っ張られたり急激に折れ曲がったりすることにより、供給管内の液体の圧力変動が大きくなったり、供給管による液体の移送が困難になったりしやすい。
以上の課題を解決するために、本開示の印刷装置の一態様は、液体を吐出する複数のノズルを有するヘッドと、第1アームと、前記第1アームに対して第1関節を介して第1軸まわりに回動可能に接続される第2アームと、前記第2アームに対して第2関節を介して第2軸まわりに回動可能に接続される第3アームと、を有し、前記ヘッドを保持するロボットと、前記ヘッドに対して液体を供給する可撓性の供給管と、前記第1アームに前記供給管を固定する第1固定部と、前記第2アームに前記供給管を固定する第2固定部と、前記第3アームに前記供給管を固定する第3固定部と、を備え、前記第1軸は、前記第1関節と前記第2関節とが並ぶ方向と直交する軸であり、前記第1軸に沿った一方の方向を第1方向とし、前記第1方向とは反対方向を第2方向とし、前記供給管の前記第1固定部と前記第2固定部との間の区間を第1区間とし、前記供給管の前記第2固定部と前記第3固定部との間の区間を第2区間としたとき、前記第1軸と直交する方向にみたとき、前記第1区間は、前記第1固定部と前記第2固定部を結ぶ第1線分よりも前記第1方向の位置に配置され、かつ、前記第2区間は、前記第2固定部と前記第3固定部を結ぶ第2線分よりも前記第2方向の位置に配置される。
第1実施形態に係る印刷装置の概略を示す斜視図である。 実施形態に係る印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。 ヘッドユニットの概略構成を示す斜視図である。 圧力調整弁の構成例を示す平面図である。 図4中のA-A線断面図である。 第1実施形態の供給管の配置を説明するための図である。 ロボットの印刷動作の一例を説明するための図である。 第2実施形態の供給管の配置を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
以下の説明は、便宜上、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、以下の説明では、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向およびY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向およびZ2方向である。
ここで、X軸、Y軸およびZ軸は、後述のロボット2が設置される空間に設定されるワールド座標系の座標軸に相当する。典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。当該ワールド座標系には、ロボット2の後述の基部210の位置を基準とするベース座標系がキャリブレーションにより対応付けられる。以下では、便宜上、ワールド座標系をロボット座標系として用いてロボット2の動作を制御する場合が例示される。
なお、Z軸は、鉛直な軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、直交しない場合もある。例えば、X軸、Y軸およびZ軸が80°以上100°以下の範囲内の角度で互いに交差すればよい。
1-1.印刷装置の概略
図1は、第1実施形態に係る印刷装置1の概略を示す斜視図である。印刷装置1は、立体的なワークWの表面にインクジェット方式により印刷を行う装置である。
ワークWは、印刷対象となる面WFを有する。図1に示す例では、面WFが曲率の異なる複数の部分を有する凸曲面である。印刷時のワークWは、必要に応じて、例えば、所定の設置台、ロボットハンドまたはコンベアー等の構造体により支持される。なお、印刷対象は、ワークWが有する複数の面のうち面WF以外の面でもよい。また、ワークWの大きさ、形状または設置姿勢は、図1に示す例に限定されず、任意である。
図1に示すように、印刷装置1は、ロボット2とヘッドユニット3とコントローラー5と供給管10と第1固定部11aと第2固定部11bと第3固定部11cとを有する。以下、まず、図1に基づいて、これらを順に簡単に説明する。
ロボット2は、ワールド座標系でのヘッドユニット3の位置および姿勢を変化させるロボットである。図1に示す例では、ロボット2は、いわゆる6軸の垂直多関節ロボットである。
図1に示すように、ロボット2は、基部210と腕部220とを有する。
基部210は、腕部220を支持する台である。図1に示す例では、基部210は、Z1方向を向く床面または基台等の設置面にネジ止め等により固定される。なお、基部210が固定される設置面は、いかなる方向を向く面でもよく、図1に示す例に限定されず、例えば、壁、天井、移動可能な台車等が有する面でもよい。
腕部220は、基部210に取り付けられる基端と、当該基端に対して3次元的に位置および姿勢を変化させる先端と、を有する6軸のロボットアームである。具体的には、腕部220は、リンクとも称されるアーム221、222、223、224、225および226を有し、これらがこの順に連結される。本実施形態では、アーム225が「第1アーム」の一例であり、アーム224が「第2アーム」の一例であり、アーム223が「第3アーム」の一例である。
アーム221は、基部210に対して回動軸O1まわりに回動可能に関節230_1を介して連結される。アーム222は、アーム221に対して回動軸O2まわりに回動可能に関節230_2を介して連結される。アーム223は、アーム222に対して回動軸O3まわりに回動可能に関節230_3を介して連結される。アーム224は、アーム223に対して回動軸O4まわりに回動可能に関節230_4を介して連結される。アーム225は、アーム224に対して回動軸O5まわりに回動可能に関節230_5を介して連結される。アーム226は、アーム225に対して回動軸O6まわりに回動可能に関節230_6を介して連結される。本実施形態では、関節230_5が「第1関節」の一例であり、関節230_4が「第2関節」の一例であり、回動軸O5が「第1軸」の一例であり、回動軸O4が「第2軸」の一例である。
関節230_1~230_6のそれぞれは、基部210およびアーム221~226のうち互いに隣り合う2つの部材の一方を他方に対して回動可能に連結する機構である。なお、以下では、関節230_1~230_6のそれぞれを「関節230」という場合がある。
図1では図示しないが、関節230_1~230_6のそれぞれには、対応する当該互いに隣り合う2つの部材の一方を他方に対して回動させる駆動機構が設けられる。当該駆動機構は、例えば、当該回動のための駆動力を発生させるモーターと、当該駆動力を減速して出力する減速機と、当該回動の角度等の動作量を検出するロータリーエンコーダー等のエンコーダーと、を有する。なお、関節230_1~230_6の当該駆動機構の集合体は、後述の図2に示すアーム駆動機構2aに相当する。
回動軸O1は、基部210が固定される図示しない設置面に対して垂直な軸である。回動軸O2は、回動軸O1に対して垂直な軸である。回動軸O3は、回動軸O2に対して平行な軸である。回動軸O4は、回動軸O3に対して垂直な軸である。回動軸O5は、回動軸O4に対して垂直な軸である。回動軸O6は、回動軸O5に対して垂直な軸である。
なお、これらの回動軸について、「垂直」とは、2つの回動軸のなす角度が厳密に90°である場合のほか、2つの回動軸のなす角度が90°から±5°程度の範囲内でずれる場合も含む。同様に、「平行」とは、2つの回動軸が厳密に平行である場合のほかに、2つの回動軸の一方が他方に対して±5°程度の範囲内で傾斜する場合も含む。
以上のロボット2のアーム221~226のうち最も先端に位置するアーム226には、エンドエフェクターとして、ヘッドユニット3がネジ止め等により固定された状態で装着される。
ヘッドユニット3は、「液体」の一例であるインクをワークWに向けて吐出するヘッド3aを有するアセンブリーである。本実施形態では、ヘッドユニット3は、ヘッド3aのほか、圧力調整弁3bとエネルギー出射部3cとを有する。なお、ヘッドユニット3の詳細については、後に図3に基づいて説明する。
当該インクとしては、特に限定されず、例えば、水系溶媒に染料または顔料等の色材を溶解させた水系インク、紫外線硬化型等の硬化性樹脂を用いた硬化性インク、および、有機溶剤に染料または顔料等の色材を溶解させた溶剤系インク等が挙げられる。中でも、硬化性インクが好適に用いられる。硬化性インクは、特に限定されず、例えば、熱硬化型、光硬化型、放直線硬化型および電子線硬化型等のいずれでもよいが、紫外線硬化型等の光硬化型が好適である。なお、当該インクは、溶液に限定されず、分散媒に色材等を分散質として分散させたインクでもよい。また、当該インクは、色材を含むインクに限定されず、例えば、配線等を形成するための金属粒子等の導電性粒子を分散質として含むインクでもよいし、クリアインクでもよいし、ワークWの表面処理のための処理液でもよい。
ヘッドユニット3には、図示しない配線および供給管10が接続される。当該配線は、ヘッド3aを駆動するための電気信号をヘッド3aに供給する。当該配線は、供給管10と同じ経路で配置されてもよいし、供給管10と異なる経路で配置されてもよい。供給管10は、図示しないインクタンクからのインクをヘッドユニット3に供給する可撓性の管体である。
供給管10の構成材料としては、インクに対する耐性を有し、かつ、供給管10の可撓性を実現し得る材料であればよく、特に限定されないが、樹脂材料を用いることが好ましい。当該樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素系樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物が挙げられる。供給管10としては内径φ3mm、外径φ5mmのサーモフロンブラックトラックパスカル(株式会社三ツ星製)が例示される。
供給管10は、ロボット2の腕部220に第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cにより部分的に固定される。第1固定部11aは、アーム225に供給管10を固定する。第2固定部11bは、アーム224に供給管10を固定する。第3固定部11cは、アーム223に供給管10を固定する。供給管10、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cの詳細については、後に図6に基づいて説明する。
コントローラー5は、ロボット2の駆動を制御するロボットコントローラーである。以下、図2に基づいて、印刷装置1の電気的な構成について、コントローラー5の詳細な説明を含めて説明する。
1-2.印刷装置の電気的な構成
図2は、第1実施形態に係る印刷装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図2では、印刷装置1の構成要素のうち、電気的な構成要素が示される。図2に示すように、印刷装置1は、前述の図1に示す構成要素のほか、コントローラー5に通信可能に接続される制御モジュール6と、コントローラー5および制御モジュール6に通信可能に接続されるコンピューター7と、を有する。
なお、図2に示す電気的な各構成要素は、適宜に分割されてもよいし、一部が他の構成要素に含まれてもよいし、他の構成要素と一体で構成されてもよい。例えば、コントローラー5または制御モジュール6の機能の一部または全部は、コンピューター7により実現されてもよいし、LAN(Local Area Network)またはインターネット等のネットワークを介してコントローラー5に接続されるPC(personal computer)等の他の外部装置により実現されてもよい。
コントローラー5は、ロボット2の駆動を制御する機能と、ヘッドユニット3でのインクの吐出動作をロボット2の動作に同期させるための信号D3を生成する機能と、を有する。
コントローラー5は、記憶回路5aと処理回路5bとを有する。
記憶回路5aは、処理回路5bが実行する各種プログラムと、処理回路5bが処理する各種データと、を記憶する。記憶回路5aは、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリーとROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)またはPROM(Programmable ROM)等の不揮発性メモリーとの一方または両方の半導体メモリーを含む。なお、記憶回路5aの一部または全部は、処理回路5bに含まれてもよい。
記憶回路5aには、印刷経路情報Daが記憶される。印刷経路情報Daは、ロボット2の動作の制御に用いられ、ヘッド3aの移動すべき経路におけるヘッド3aの位置および姿勢を示す情報である。印刷経路情報Daは、例えば、ベース座標系またはワールド座標系の座標値を用いて表される。印刷経路情報Daは、ワークWの少なくとも一部の形状を表すワークデータと後述のノズル面FNの少なくとも一部の形状を表すノズル面データとに基づいて、コンピューター7により生成される。印刷経路情報Daは、コンピューター7から記憶回路5aに入力される。なお、印刷経路情報Daは、ワーク座標系の座標値を用いて表されてもよい。この場合、印刷経路情報Daは、ワーク座標系の座標値からベース座標系またはワールド座標系の座標値に変換した後にロボット2の動作の制御に用いられる。
処理回路5bは、印刷経路情報Daに基づいてロボット2のアーム駆動機構2aの動作を制御するとともに、信号D3を生成する。処理回路5bは、例えば、1個以上のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含む。なお、処理回路5bは、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
ここで、アーム駆動機構2aは、前述の関節230_1~230_6の駆動機構の集合体であり、関節230ごとに、ロボット2の関節部を駆動するためのモーターと、ロボット2の関節部の回転角度を検出するエンコーダーと、を有する。
処理回路5bは、印刷経路情報Daをロボット2の各関節230の回転角度および回転速度等の動作量に変換する演算である逆運動学計算を行う。そして、処理回路5bは、各関節230の実際の回転角度および回転速度等の動作量が印刷経路情報Daに基づく前述の演算結果となるように、アーム駆動機構2aの各エンコーダーからの出力D1に基づいて、制御信号Sk1を出力する。制御信号Sk1は、アーム駆動機構2aのモーターの駆動を制御するための信号である。ここで、制御信号Sk1は、必要に応じて、図示しない距離センサーからの出力に基づいて処理回路5bにより補正される。
また、処理回路5bは、アーム駆動機構2aの複数のエンコーダーのうちの少なくとも1つからの出力D1に基づいて、信号D3を生成する。例えば、処理回路5bは、当該複数のエンコーダーのうちの1つからの出力D1が所定値となるタイミングのパルスを含む信号D3を生成する。
制御モジュール6は、コントローラー5から出力される信号D3とコンピューター7からの印刷データとに基づいて、ヘッドユニット3でのインクの吐出動作を制御する回路である。制御モジュール6は、タイミング信号生成回路6aと電源回路6bと制御回路6cと駆動信号生成回路6dとを有する。
タイミング信号生成回路6aは、信号D3に基づいてタイミング信号PTSを生成する。タイミング信号生成回路6aは、例えば、信号D3の検出を契機としてタイミング信号PTSの生成を開始するタイマーで構成される。
電源回路6bは、図示しない商用電源から電力の供給を受け、所定の各種電位を生成する。生成した各種電位は、制御モジュール6およびヘッドユニット3の各部に適宜に供給される。例えば、電源回路6bは、電源電位VHVとオフセット電位VBSとを生成する。オフセット電位VBSは、ヘッドユニット3に供給される。また、電源電位VHVは、駆動信号生成回路6dに供給される。
制御回路6cは、タイミング信号PTSに基づいて、制御信号SIと波形指定信号dComとラッチ信号LATとクロック信号CLKとチェンジ信号CNGとを生成する。これらの信号は、タイミング信号PTSに同期する。これらの信号のうち、波形指定信号dComは、駆動信号生成回路6dに入力され、それ以外の信号は、ヘッドユニット3のスイッチ回路3eに入力される。
制御信号SIは、ヘッドユニット3のヘッド3aが有する駆動素子の動作状態を指定するためのデジタルの信号である。具体的には、制御信号SIは、印刷データに基づいて、当該駆動素子に対して後述の駆動信号Comを供給するか否かを指定するための信号である。この指定により、例えば、当該駆動素子に対応するノズルからインクを吐出するか否かを指定したり、当該ノズルから吐出されるインクの量を指定したりする。波形指定信号dComは、駆動信号Comの波形を規定するためのデジタル信号である。ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CNGは、制御信号SIと併用され、当該駆動素子の駆動タイミングを規定することにより、当該ノズルからのインクの吐出タイミングを規定するための信号である。クロック信号CLKは、タイミング信号PTSに同期した基準となるクロック信号である。
以上の制御回路6cは、例えば、1個以上のCPU等のプロセッサーを含む。なお、制御回路6cは、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
駆動信号生成回路6dは、ヘッドユニット3のヘッド3aの有する各駆動素子を駆動するための駆動信号Comを生成する回路である。具体的には、駆動信号生成回路6dは、例えば、DA変換回路と増幅回路とを有する。駆動信号生成回路6dでは、当該DA変換回路が制御回路6cからの波形指定信号dComをデジタル信号からアナログ信号に変換し、当該増幅回路が電源回路6bからの電源電位VHVを用いて当該アナログ信号を増幅することで駆動信号Comを生成する。ここで、駆動信号Comに含まれる波形のうち、当該駆動素子に実際に供給される波形の信号が駆動パルスPDである。駆動パルスPDは、ヘッドユニット3のスイッチ回路3eを介して、駆動信号生成回路6dから当該駆動素子に供給される。
ここで、スイッチ回路3eは、制御信号SIに基づいて、駆動信号Comに含まれる波形のうちの少なくとも一部を駆動パルスPDとして供給するか否かを切り替えるスイッチング素子を含む回路である。
コンピューター7は、プログラムPG等のプログラムをインストールしたデスクトップ型またはノート型等のコンピューターである。コンピューター7は、印刷経路情報Daを生成する機能と、コントローラー5に印刷経路情報Da等の情報を供給する機能と、制御モジュール6に印刷データImg等の情報を供給する機能と、を有する。本実施形態のコンピューター7は、これらの機能のほか、エネルギー出射部3cの駆動を制御する機能を有する。
コンピューター7は、記憶回路7aと処理回路7bとを有する。そのほか、図示しないが、コンピューター7は、ユーザーからの操作を受け付けるキーボートまたはマウス等の入力装置を有する。なお、コンピューター7は、印刷経路情報Daの生成に必要な情報を表示する液晶パネル等の表示装置を有してもよい。
記憶回路7aは、処理回路7bが実行する各種プログラムと、処理回路7bが処理する各種データと、を記憶する。記憶回路7aは、例えば、RAM等の揮発性のメモリーとROM、EEPROMまたはPROM等の不揮発性メモリーとの一方または両方の半導体メモリーを含む。なお、記憶回路7aの一部または全部は、処理回路7bに含まれてもよい。
記憶回路7aには、印刷経路情報Daが記憶される。
処理回路7bは、記憶回路7aから読み込んだプログラムの実行により前述の各機能を実現する。処理回路7bは、例えば、1個以上のCPU等のプロセッサーを含む。なお、処理回路7bは、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
1-3.ヘッドユニットの構成
図3は、ヘッドユニット3の概略構成を示す斜視図である。以下の説明は、便宜上、互いに交差するa軸、b軸およびc軸を適宜に用いて行う。また、以下の説明では、a軸に沿う一方向がa1方向であり、a1方向と反対の方向がa2方向である。同様に、b軸に沿って互いに反対の方向がb1方向およびb2方向である。また、c軸に沿って互いに反対の方向がc1方向およびc2方向である。
ここで、a軸、b軸およびc軸は、ヘッドユニット3に設定されるツール座標系の座標軸に相当し、前述のロボット2の動作により前述のワールド座標系またはロボット座標系との相対的な位置および姿勢の関係が変化する。図3に示す例では、c軸が前述の回動軸O6に平行な軸である。なお、a軸、b軸およびc軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80°以上100°以下の範囲内の角度で交差すればよい。なお、ツール座標系とベース座標系またはロボット座標系とは、キャリブレーションにより対応付けされる。
ツール座標系は、ツールセンターポイントTCPを基準として設定される。したがって、ヘッド3aの位置および姿勢は、ツールセンターポイントTCPを基準として規定される。図3に示す例では、ツールセンターポイントTCPは、ヘッド3aからインクの吐出方向DEに間隔を隔てた空間に配置される。なお、ツールセンターポイントTCPの位置は、図3に示す例に限定されず、例えば、ノズル面FNの中心でもよい。
ヘッドユニット3は、前述のように、ヘッド3aと圧力調整弁3bとエネルギー出射部3cとを有する。これらは、図3中の二点鎖線で示される支持体3fに支持される。なお、図3に示す例では、ヘッドユニット3が有するヘッド3aおよび圧力調整弁3bのそれぞれの数が1個であるが、当該数は、図3に示す例に限定されず、2個以上でもよい。また、圧力調整弁3bの設置位置は、アーム226に限定されず、例えば、他のアーム等でもよいし、基部210に対して固定の位置でもよい。
支持体3fは、例えば、金属材料等で構成されており、実質的な剛体である。なお、図3では、支持体3fが扁平な箱状をなすが、支持体3fの形状は、特に限定されず、任意である。
以上の支持体3fは、前述のアーム226に装着される。したがって、ヘッド3a、圧力調整弁3bおよびエネルギー出射部3cが支持体3fにより一括してアーム226に支持される。このため、アーム226に対するヘッド3a、圧力調整弁3bおよびエネルギー出射部3cのそれぞれの相対的な位置が固定される。図3に示す例では、ヘッド3aに対してc1方向の位置には、圧力調整弁3bが配置される。ヘッド3aに対してa2方向の位置には、エネルギー出射部3cが配置される。
ヘッド3aは、ノズル面FNと、ノズル面FNに開口する複数のノズルNと、を有する。ノズル面FNは、ノズルNが開口するノズル面であり、例えば、シリコン(Si)または金属等の材料で構成されるか、または、その板面を延長した平面上に他の部材がヘッドユニット3の構成要素として配置される場合、ノズルプレートの板面と当該他の部材の面とで構成される面である。図3に示す例では、ノズル面FNの法線方向、すなわちノズルNからのインクの吐出方向DEがc2方向である。
当該複数のノズルNは、a軸に沿う方向に互いに間隔をあけて並ぶ第1ノズル列NL1と第2ノズル列NL2とに区分される。第1ノズル列NL1および第2ノズル列NL2のそれぞれは、b軸に沿う方向であるノズル列方向DNに直線状に配列される複数のノズルNの集合である。ここで、ヘッド3aにおける第1ノズル列NL1の各ノズルNに関連する要素と第2ノズル列NL2の各ノズルNに関連する要素とがa軸に沿う方向で互いに略対称な構成である。
ただし、第1ノズル列NL1における複数のノズルNと第2ノズル列NL2における複数のノズルNとのb軸に沿う方向での位置が互いに一致してもよいし異なってもよい。また、第1ノズル列NL1および第2ノズル列NL2のうちの一方の各ノズルNに関連する要素が省略されてもよい。以下では、第1ノズル列NL1における複数のノズルNと第2ノズル列NL2における複数のノズルNとのb軸に沿う方向での位置が互いに一致する構成が例示される。
なお、本実施形態において、各ノズル列に含まれる個々のノズルNのb軸に沿う方向におけるノズル密度は300npi(ノズル数/インチ)である。しかしながら、本発明はこれに限定されず、より低いノズル密度であってもよいが、印刷品位や効率の観点から最低でも25npi以上のノズル密度であることが好ましく、100npi以上のノズル密度であることがさらに好ましい。また、こうしたノズル密度を実現するために、各ノズル列においてノズルNを千鳥配置としてもよい。
図示しないが、ヘッド3aは、ノズルNごとに、駆動素子である圧電素子と、インクを収容するキャビティと、有する。ここで、当該圧電素子は、当該圧電素子に対応するキャビティの圧力を変化させることにより、当該キャビティに対応するノズルからインクを吐出方向DEに吐出させる。このようなヘッド3aは、例えば、エッチング等により適宜に加工したシリコン基板等の複数の基板を接着剤等により貼り合わせることにより得られる。なお、ノズルからインクを吐出させるための駆動素子として、当該圧電素子に代えて、キャビティ内のインクを加熱するヒーターを用いてもよい。ヘッド3aが以上のような構成を有することにより、インクの吐出の有無や吐出の量が、前述の制御モジュール6によってノズルNごとに個別に制御され、インクによる画像を形成することが可能となる。また、以上のようなヘッド3aを有する印刷装置においては、後述する供給管の配置による効果が顕著となる。
以上のヘッド3aには、供給管10を介して図示しないインクタンクからインクが供給される。ここで、供給管10とヘッド3aとの間には、圧力調整弁3bが介在する。ここで、圧力調整弁3bは、インクを移送する管体で構成されるヘッド接続流路12を介して、ヘッド3aに接続される。
エネルギー出射部3cは、ワークW上のインクを硬化または固化させるための光、熱、電子線または放直線等のエネルギーを出射する。例えば、インクが紫外線硬化性を有する場合、エネルギー出射部3cは、紫外線を出射するLED(light emitting diode)等の発光素子等で構成される。また、エネルギー出射部3cは、エネルギーの出射方向または出射範囲等を調整するためのレンズ等の光学部品等を適宜に有してもよい。
1-4.圧力調整弁の構成
図4は、圧力調整弁3bの構成例を示す平面図である。図5は、図4中のA-A線断面図である。圧力調整弁3bは、ヘッド3a内のインクの圧力に応じて開閉する弁機構である。この開閉により、ヘッド3a内のインクの圧力が所定範囲内の負圧に維持される。このため、ヘッド3aのノズルNに形成されるインクのメニスカスの安定化が図られる。この結果、ノズルN内に気泡が入り込んだり、ノズルNからインクが溢れ出したりすることが防止される。
圧力調整弁3bは、図5に示すように、流路部材321と封止部材322と封止部材323と弁体324と付勢部材325と付勢部材326とを有する。
流路部材321は、供給管10とヘッド接続流路12とを連通させる流路Qを有する構造体である。流路部材321は、例えば、ポリプロピレン等の樹脂材料で構成されており、射出成形等により形成される。図4に示すように、流路部材321には、供給口P1および排出口P2が設けられる。供給口P1および排出口P2は、流路Qを介して連通する。供給口P1には、供給管10が接続される。排出口P2には、ヘッド接続流路12が接続される。
図5に示すように、流路Qは、上流側液室Q1および下流側液室Q2を有する。上流側液室Q1は、図示しない流路を介して前述の供給口P1に連通する空間である。一方、下流側液室Q2は、図示しない流路を介して前述の排出口P2に連通する空間である。
図4および図5に示す例では、流路部材321の外形は、a1方向またはa2方向を厚さ方向とする略板状であり、上流側液室Q1および下流側液室Q2は、流路部材321の厚さ方向に並ぶ。ここで、流路部材321のa2方向を向く面には、上流側液室Q1を形成するための凹部321aが設けられる。一方、流路部材321のa1方向を向く面には、下流側液室Q2を形成するための凹部321bが設けられる。
上流側液室Q1および下流側液室Q2のそれぞれの形状は、a1方向またはa2方向でみる平面視で、円形である。図5に示す例では、平面視における下流側液室Q2の面積は、平面視における上流側液室Q1の面積よりも大きい。なお、上流側液室Q1および下流側液室Q2の形状または大きさ等は、図4および図5に示す例に限定されず、任意である。
流路部材321における上流側液室Q1と下流側液室Q2との間には、弁座321cが設けられる。弁座321cは、上流側液室Q1と下流側液室Q2とを仕切る隔壁であり、前述の凹部321bおよび凹部321aのそれぞれの底部を構成する。言い換えると、弁座321cは、流路Qを上流側液室Q1と下流側液室Q2とに区分する。弁座321cには、孔321dが設けられる。孔321dは、a1方向またはa2方向に延びており、上流側液室Q1と下流側液室Q2とを連通させる。
封止部材322は、前述の凹部321aの開口を塞ぐように、流路部材321に融着または接着等により接合される部材である。封止部材322は、例えば、ポリプロピレン(PP)またはポリフェニレンスルファイド(PPS)等の樹脂材料で構成される。封止部材322は、上流側液室Q1の壁面の一部を構成する部分322aを有する。部分322aの剛性は、封止部材322の剛性よりも高い。好ましくは、部分322aは、上流側液室Q1内のインクの圧力変動による実質的に変形しない程度の剛性を有する。
封止部材323は、前述の凹部321bの開口を塞ぐように、流路部材321に融着または接着等により接合されるシート状の部材である。封止部材323は、例えば、ポリプロピレン(PP)またはポリフェニレンスルファイド(PPS)等の樹脂材料で構成される。封止部材323は、下流側液室Q2の壁面の一部を構成する部分である可撓部323aを有する。可撓部323aは、下流側液室Q2内のインクの圧力に応じて撓み変形する可撓性を有する。
ここで、可撓部323aは、大気開放される空間と下流側液室Q2とを隔てており、可撓部323aには、下流側液室Q2内のインクの圧力が大気圧よりも低くなることにより、下流側液室Q2に向かう力が加わる。図5に示す例では、可撓部323aの中央部には、受圧板323bが設けられる。受圧板323bは、例えば、ポリプロピレン(PP)またはポリフェニレンスルファイド(PPS)等の樹脂材料で構成される。なお、受圧板323bは、可撓部323aと一体で構成されてもよいし、可撓部323aと別体で構成されてもよい。また、受圧板323bは、必要に応じて設ければよく、弁体324に固定されてもよいし、省略してもよい。
弁体324は、軸部324aとフランジ部324bと封止部324cとを有する。軸部324aおよびフランジ部324bは、例えば、ポリプロピレン(PP)またはポリフェニレンスルファイド(PPS)等の樹脂材料で構成されており、射出成形等により一体で形成される。
軸部324aは、a1方向またはa2方向に延びており、孔321dに挿入される。軸部324aの幅は、孔321dの幅よりも小さい。このため、軸部324aのa1方向またはa2方向での移動が許容されるとともに、軸部324aの外周面と孔321dの内周面との間には、インクの流動を許容する隙間が形成される。軸部324aのa1方向での端は、下流側液室Q2に配置されており、受圧板323bに接触する。一方、軸部324aのa2方向での端は、上流側液室Q1に配置される。
フランジ部324bは、軸部324aのa2方向での端に設けられており、上流側液室Q1に配置される。フランジ部324bの幅は、孔321dの幅よりも大きく、かつ、上流側液室Q1または凹部321aの幅よりも小さい。フランジ部324bの幅が孔321dの幅よりも大きいことにより、フランジ部324bは、弁座321cとの間に封止部324cを介在させることができる。また、フランジ部324bの幅が凹部321aの幅よりも小さいことにより、フランジ部324bのa1方向またはa2方向での移動が許容されるとともに、フランジ部324bの外周面と凹部321aの内周面との間には、インクの流動を許容する隙間が形成される。
封止部324cは、弁座321cとフランジ部324bとの間に介在する部分を有するように、フランジ部324bの表面に配置される。封止部324cは、弾性を有する部材であり、例えば、シリコン系またはフッ素系等のゴム材料またはエラストマー材料で構成される。
付勢部材325は、上流側液室Q1に配置され、弁体324を弁座321cに向けて付勢する弾性体である。図5に示す例では、付勢部材325は、コイルバネであり、圧縮変形した状態で弁体324と封止部材322との間に配置される。なお、図5に示す例では、当該コイルバネの幅が一定であるが、これに限定されず、例えば、当該コイルバネの幅が一端から他端に向けて拡がってもよい。また、付勢部材325は、弁体324を弁座321cに向けて付勢することができればよく、コイルバネに限定されず、例えば、板バネ等でもよい。
付勢部材326は、下流側液室Q2に配置され、可撓部323aの撓み変形のしやすさを調整する弾性体である。図5に示す例では、付勢部材326は、コイルバネであり、弁座321cと受圧板323bとの間に配置される。なお、図5に示す例では、当該コイルバネの幅が一定であるが、これに限定されず、例えば、当該コイルバネの幅が一端から他端に向けて拡がってもよい。また、付勢部材326は、コイルバネに限定されず、例えば、板バネ等でもよい。また、付勢部材326は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
以上の圧力調整弁3bでは、下流側液室Q2内のインクの圧力が所定の範囲内の負圧に維持された通常状態では、付勢部材325の付勢力により封止部324cが弁座321cに密着することにより、上流側液室Q1と下流側液室Q2とが遮断される。すなわち、通常状態では、流路Qが閉塞される。
他方、ヘッド3aよるインクの吐出等に起因して下流側液室Q2内のインクの負圧が所定以上に上昇すると、図5中の二点鎖線で示すように、可撓部323aの撓み変形を伴って受圧板323bが付勢部材325および付勢部材326の付勢力に抗して弁体324を変位させる。この結果、封止部324cと弁座321cとの間に隙間が形成されることにより、上流側液室Q1と下流側液室Q2とが孔321dを介して連通する。すなわち、流路Qが開放される。
流路Qが開放されると、供給管10からのインクが上流側液室Q1から孔321dを介して下流側液室Q2に供給される。この供給に伴い、下流側液室Q2の内のインクの負圧が低下する。この結果、付勢部材325の付勢力により封止部324cが弁座321cに再び密着することにより、上流側液室Q1と下流側液室Q2とが遮断される。以上のように、圧力調整弁3bがヘッド3a内のインクの圧力に応じて開閉することにより、下流側液室Q2内のインクの圧力が所定範囲内の負圧に維持される。
1-5.供給管の配置
図6は、第1実施形態の供給管10の配置を説明するための図である。図6では、アーム224、アーム225およびアーム226がZ軸に直交する方向に並ぶ状態で、Z2方向にみたロボット2が示される。ここで、アーム224、アーム225およびアーム226は、回動軸O4に沿って並ぶ。
図6に示すように、供給管10は、ロボット2の腕部220に第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cにより部分的に固定される。ここで、前述のように、第1固定部11aは、アーム225に供給管10を固定する。第2固定部11bは、アーム224に供給管10を固定する。第3固定部11cは、アーム223に供給管10を固定する。これらの固定により、ロボット2の動作に伴う供給管10の無駄な動きが抑制される。
第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれは、例えば、結束バンド等の固定具であり、腕部220に設けられる図示しない取付部に供給管10を締め付けることにより固定する。当該取付部は、例えば、腕部220の表面に設けられる孔、フックまたは突起等の構造体である。
なお、これらの固定部による固定方法は、結束バンドによる固定に限定されず、例えば、ネジ留め等による固定でもよい。また、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれと供給管10との間には、意図的な隙間、いわゆる遊びが設けられてもよい。また、図6では、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれが腕部220の幅方向での中央に位置する態様が例示されるが、この態様に限定されない。例えば、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれが腕部220の幅方向での中央からずれた位置に配置されてもよい。
図6に示す例では、関節230_4が基準状態である場合の腕部220の同一方向を向く面に第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cが取り付けられる。ここで、基準状態とは、回動軸O3と回動軸O5とが、互いに平行になるように関節230_4の回動軸O4まわりの回転角度が調整された状態である。そして、当該基準状態では、回動軸O5に直交する方向にみて、供給管10の第1固定部11aと第2固定部11bとの間の区間である第1区間10aの長さLbが第1固定部11aと第2固定部11bとの間の長さLaよりも長いとともに、供給管10の第2固定部11bと第3固定部11cとの間の区間である第2区間10bの長さLcが第2固定部11bと第3固定部11cとの間の長さLdよりも長い。このため、関節230_3~230_5のそれぞれが当該基準状態から正方向および負方向のそれぞれに所定の角度範囲で回動し得る。
なお、本実施形態の長さLaは、第1固定部11aと第2固定部11bとを結ぶ第1線分L1の長さに相当する。同様に、本実施形態の長さLdは、第2固定部11bと第3固定部11cとを結ぶ第2線分L2の長さに相当する。また、回動軸O5は、前述のように関節230_5での回動のための軸であり、関節230_5と関節230_4とが並ぶ方向と直交する。
また、第1区間10aは、回動軸O5と直交する方向にみたとき、好ましくは、回動軸O5および回動軸O4の両方に直交する方向にみたとき、第1線分L1よりも、回動軸O5に沿った一方の方向である第1方向DR1の位置に配置される。一方、第2区間10bは、回動軸O5と直交する方向にみたとき、好ましくは、回動軸O5および回動軸O4の両方に直交する方向にみたとき、第2線分L2よりも、第1方向DR1とは反対方向である第2方向DR2の位置に配置される。
このように、供給管10は、腕部220の幅方向に蛇行しながら腕部220に沿って配置される。このため、ロボット2の動作に伴う供給管10の引っ張りおよび急激な折れ曲がりが好適に抑制される。ここで、供給管10の引っ張りまたは急激に折れ曲がると、供給管10内のインクの圧力が変動する。また、前述の圧力調整弁3bが開状態である期間内において、供給管10内のインクの圧力変動がヘッド3a内のインクの圧力変動をもたらす。特に、供給管10内のインクの圧力が10kPa以下である場合、供給管10内のインクの圧力変動が画質の低下を招きやすい。したがって、この場合、前述のように供給管10を腕部220に蛇行させて配置することは、画質を向上させるうえで有用である。
ここで、回動軸O5と直交する方向にみて、第1区間10aの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DR2の成分を有する。図6に示す例では、第1区間10aの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DR2に対して僅かに傾斜する。一方、回動軸O5と直交する方向にみて、第2区間10bの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DRとは反対方向である第1方向DR1の成分を有する。図6に示す例では、第2区間10bの両端のそれぞれの向く方向は、第1方向DR1に対して僅かに傾斜する。なお、第1区間10aの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DR2と同方向であってもよい。同様に、第2区間10bの両端のそれぞれの向く方向は、第1方向DR1と同方向であってもよい。
また、回動軸O5と直交する方向にみたとき、第1区間10aは、第1線分L1よりも第2方向DR2の位置には配置されず、かつ、第2区間10bは、第2線分L2よりも第1方向DR1の位置に配置されない。しかも、回動軸O5と直交する方向にみたとき、第1区間10aの少なくとも一部は、アーム225およびアーム224と重ならず、かつ、第2区間10bの少なくとも一部は、アーム224およびアーム223と重ならない。
第1線分L1の長さLaと第1区間10aの長さLbとは、前述の関節230_4の基準状態の期間だけでなく、印刷動作の期間にわたり、La<Lbの関係を満たす。特に、第1線分L1の長さLaと第1区間10aの長さLbとは、印刷動作を実行する期間にわたり、2×La≦Lb≦5×Laの関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすことにより、ロボット2の動作に伴う第1区間10aの急激な折れ曲がりおよび無駄な動きを好適に抑制することができる。なお、印刷動作では、後に図7に基づいて説明するように、ヘッド3aからインクを吐出させつつ、ロボット2がヘッド3aを移動させる。
同様の観点から、第2線分L2の長さLdと第2区間10bの長さLcとは、前述の関節230_4の基準状態の期間だけでなく、印刷動作の期間にわたり、Ld<Lcの関係を満たす。特に、第2線分L2の長さLdと第2区間10bの長さLcとは、印刷動作を実行する期間にわたり、2×Ld≦Lc≦5×Ldの関係を満たすことが好ましい。
また、印刷動作を実行する期間にわたり、第1区間10aの曲げ半径は、第1線分L1の長さLaの1/2以上であることが好ましい。すなわち、印刷動作を実行する期間にわたり、π×La≦Lbの関係を満たすことが好ましい。この場合、ロボット2の動作に伴う供給管10内のインクの圧力変動を好適に抑制することができる。同様の観点から、印刷動作を実行する期間にわたり、π×Ld≦Lcの関係を満たすことが好ましい。
前述のように、アーム225は、アーム224よりもヘッド3aに近い位置にある。したがって、印刷動作の実行時に供給管10とワークWとの干渉を好適に抑制する観点から、Lb<Lcの関係を満たすことが好ましい。
1-6.ロボットの印刷動作
図7は、ロボット2の印刷動作の一例を説明するための図である。図7では、ロボット2よりもX2方向の位置に載置されるワークWの面WFに対して印刷する場合が例示される。
印刷動作では、印刷データに基づいてノズルNから適宜に吐出されるインクがワークWに付与されることにより、ワークW上にインクによる印刷が行われ、印刷画像が形成される。このとき、ロボット2は、印刷経路情報Daに基づいてヘッド3aの位置および姿勢を変化させる。これにより、ヘッド3aは、面WFに対して、所定の姿勢を保ちつつ、所定の移動経路RUに沿って移動する。移動経路RUは、位置PSから位置PEまでの経路である。
図7に示す例では、移動経路RUは、Z2方向にみてX軸に沿って延びる直線状をなす。そして、ロボット2は、6個の関節230のうち3個の関節230を動作させることにより印刷動作を行う。より具体的には、ロボット2は、印刷動作の実行中において、関節230_2と関節230_3と関節230_5とのそれぞれの回動軸をY軸に平行な状態とし、これらの関節部を動作させる。このような3個の関節230の動作により、ヘッド3aを移動経路RUに沿って安定的に移動させることができる。
なお、ロボット2は、6個の関節230のうち4個以上の関節230を動作させることにより印刷動作を行ってもよい。この場合、ワークWの設置位置および設置姿勢は、図4に示す例に限定されず、任意である。また、移動経路RUは、ワークWの形状、印刷範囲、設置位置および設置姿勢等に応じて決められ、図7に示す例に限定されず、任意である。
1-7.第1実施形態のまとめ
以上のように、印刷装置1は、ヘッド3aと、ヘッド3aを保持するロボット2と、可撓性の供給管10と、第1固定部11aと、第2固定部11bと、第3固定部11cと、を備える。ヘッド3aは、「液体」の一例であるインクを吐出する複数のノズルNを有する。ロボット2は、「第1アーム」の一例であるアーム225と、「第2アーム」の一例であるアーム224と、「第3アーム」の一例であるアーム223と、を有する。アーム224は、アーム225に対して、「第1関節」の一例である関節230_5を介して、「第1軸」の一例である回動軸O5まわりに回動可能に接続される。アーム223は、アーム224に対して、「第2関節」の一例である関節230_4を介して、「第2軸」の一例である回動軸O4まわりに回動可能に接続される。供給管10は、ヘッド3aに対してインクを供給する。第1固定部11aは、アーム225に供給管10を固定する。第2固定部11bは、アーム224に供給管10を固定する。第3固定部11cは、アーム223に供給管10を固定する。
ここで、回動軸O5は、関節230_5と関節230_4とが並ぶ方向と直交する軸である。そして、回動軸O5に沿った一方の方向を第1方向DR1とし、第1方向DR1とは反対方向を第2方向DR2としたとき、供給管10の第1固定部11aと第2固定部11bとの間の区間が第1区間10aであり、供給管10の第2固定部11bと第3固定部11cとの間の区間が第2区間10bである。
そのうえで、回動軸O5と直交する方向にみたとき、第1区間10aは、第1固定部11aと第2固定部11bを結ぶ第1線分L1よりも第1方向DR1の位置に配置され、かつ、第2区間10bは、第2固定部11bと第3固定部11cを結ぶ第2線分L2よりも第2方向DR2の位置に配置される。
以上の印刷装置1では、供給管10がロボット2に対して第1方向DR1の位置に配置される第1区間10aと第2方向DR2の位置に配置される第2区間10bとに振り分けられるので、第1区間10aの長さLbを第1固定部11aと第2固定部11bとの間の距離よりも長くするとともに、第2区間10bの長さLcを第2固定部11bと第3固定部11cとの間の距離よりも長くすることができる。このため、供給管10によるインクの安定的な移送を実現することができ、印刷動作の実行中において、ヘッド3aが適切にインクを吐出でき、印刷画像の品位が低下することを抑制できる。また、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cが供給管10をロボット2に固定することにより、ロボット2の動作に伴う供給管10の無駄な動きが規制されるので、供給管10と他の部材との干渉を抑制することもできる。
これに対し、第1区間10aの長さが第1固定部11aと第2固定部11bとの間の距離よりも短かったり、第2区間10bの長さが第2固定部11bと第3固定部11cとの間の距離よりも短かったりする場合、ロボット2の動作に伴って、供給管10が引っ張られたり急激に折れ曲がったりするので、供給管10内のインクの圧力変動が大きくなったり、供給管10によるインクの移送が困難になったりするため、ヘッド3aが適切にインクを吐出できなくなるという不具合が生じ、印刷画像の品位が低下する場合がある。また、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cを省略した構成では、ロボット2の動作に伴う供給管10の無駄な動きが大きくなるので、供給管10と他の部材との干渉が生じやすい。
本実施形態では、前述のように、回動軸O5と直交する方向にみたとき、第1区間10aは、第1線分L1よりも第2方向DR2の位置には配置されず、かつ、第2区間10bは、第2線分L2よりも第1方向DR1の位置に配置されない。このため、ロボット2の動作に伴う供給管10の無駄な動きが好適に規制される。
また、前述のように、回動軸O5と直交する方向にみたとき、第1区間10aの少なくとも一部は、アーム225およびアーム224と重ならず、かつ、第2区間10bの少なくとも一部は、アーム224およびアーム223と重ならない。このため、ロボット2の動作に伴う供給管10の引っ張りまたは急激な折れ曲がりが好適に抑制される。
さらに、前述のように、第1線分L1の長さをLaとし、第1区間10aの長さをLbとしたとき、ヘッド3aからインクを吐出させつつ、ロボット2がヘッド3aを移動させる印刷動作を実行する期間にわたり、2×La≦Lb≦5×Laの関係を満たすことが好ましい。第1区間10aの長さLbを第1線分L1の長さLaに対して2倍以上とすることにより、ロボット2の動作に伴う第1区間10aの急激な折れ曲がりが好適に抑制される。また、第1区間10aの長さLbを第1線分L1の長さLaに対して5倍以下とすることにより、ロボット2の動作に伴う第1区間10aの無駄な動きが好適に抑制される。
また、前述のように、印刷動作を実行する期間にわたり、π×La≦Lbの関係を満たすことが好ましい。この場合、ロボット2の動作に伴う供給管10内のインクの圧力変動を好適に抑制することができる。
さらに、前述のように、アーム225は、アーム224よりもヘッド3aに近い位置にある。そして、第1区間10aの長さをLbとし、第2区間10bの長さをLcとしたとき、Lb<Lcの関係を満たすことが好ましい。この場合、印刷動作の実行時に供給管10とワークWとの干渉を好適に抑制することができる。
また、供給管10内のインクの圧力が10kPa以下である場合、供給管10の引っ張りまたは急激に折れ曲がると、印刷画像の品位が低下しやすい。したがって、この場合、前述のように供給管10がロボット2に対して第1方向DR1の位置に配置される第1区間10aと第2方向DR2の位置に配置される第2区間10bとに振り分けられることによる効果が顕著に得られる。
さらに、前述のように、印刷装置1は、ヘッド3aに接続されるヘッド接続流路12と、ヘッド接続流路12と供給管10との間に設けられる圧力調整弁3bと、をさらに備える。圧力調整弁3bは、上流側液室Q1と下流側液室Q2と弁体324と可撓性の可撓部323aと付勢部材326とを有する。上流側液室Q1は、供給管10に接続する。下流側液室Q2は、ヘッド接続流路12に接続する。弁体324は、上流側液室Q1と下流側液室Q2との間を開閉する。可撓部323aは、下流側液室Q2の内壁の一部を構成する。付勢部材326は、下流側液室Q2の容積を拡大する方向に可撓部323aを付勢する。
このような圧力調整弁3bを用いる構成では、圧力調整弁3bが開状態である期間において、供給管10内のインクの圧力変動がヘッド3aに及びやすい。したがって、前述のように供給管10がロボット2に対して第1方向DR1の位置に配置される第1区間10aと第2方向DR2の位置に配置される第2区間10bとに振り分けられることによる効果が顕著に得られる。
また、前述のように、回動軸O5および回動軸O4は、互いに直交する。このため、関節230_4の動作に伴って供給管10の引っ張りまたは急激に折れ曲がりが生じやすい。したがって、この場合、前述のように供給管10がロボット2に対して第1方向DR1の位置に配置される第1区間10aと第2方向DR2の位置に配置される第2区間10bとに振り分けられることによる効果が顕著に得られる。
2.第2実施形態
以下、本開示の第2実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図8は、第2実施形態の供給管10Aの配置を説明するための図である。本実施形態の印刷装置1Aは、供給管10に代えて供給管10Aを有するとともに、第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cに代えて第1固定部11d、第2固定部11eおよび第3固定部11fを備えること以外は、前述の第1実施形態の印刷装置1と同様に構成される。
本実施形態では、ロボット2のアーム223が「第1アーム」の一例であり、アーム222が「第2アーム」の一例であり、アーム221が「第3アーム」の一例である。ここで、関節230_3が「第1関節」の一例であり、関節230_2が「第2関節」の一例であり、回動軸O3が「第1軸」の一例であり、回動軸O2が「第2軸」の一例である。
図8に示すように、供給管10Aは、ロボット2の腕部220に第1固定部11d、第2固定部11eおよび第3固定部11fにより部分的に固定される。第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれは、配置が異なること以外は、前述の第1実施形態の第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cのそれぞれと同様に構成される。
ここで、第1固定部11dは、アーム223に供給管10Aを固定する。第2固定部11eは、アーム222に供給管10Aを固定する。第3固定部11fは、アーム221に供給管10Aを固定する。これらの固定により、ロボット2の動作に伴う供給管10の無駄な動きが抑制される。
なお、図8では図示が省略されるが、印刷装置1は、前述の第1実施形態の第1固定部11a、第2固定部11bおよび第3固定部11cを備えてもよい。この場合、第3固定部11cは、本実施形態の第1固定部11dを兼ねてもよい。
図8に示す例では、第1固定部11d、第2固定部11eおよび第3固定部11fが腕部220の同一方向を向く面に取り付けられる。そして、回動軸O3に直交する方向にみて、供給管10Aの第1固定部11dと第2固定部11eとの間の区間である第1区間10cの長さLbが第1固定部11dと第2固定部11eとの間の長さLaよりも長いとともに、供給管10Aの第2固定部11eと第3固定部11fとの間の区間である第2区間10dの長さLcが第2固定部11eと第3固定部11fとの間の長さLdよりも長い。このため、関節230_1~230_3のそれぞれが図8に示す状態から正方向および負方向のそれぞれに所定の角度範囲で回動し得る。
なお、本実施形態の長さLaは、第1固定部11dと第2固定部11eとを結ぶ第1線分L1の長さに相当する。同様に、本実施形態の長さLdは、第2固定部11eと第3固定部11fとを結ぶ第2線分L2の長さに相当する。また、回動軸O3は、前述のように関節230_3での回動のための軸であり、関節230_2と関節230_3とが並ぶ方向と直交する。
また、第1区間10cは、回動軸O3と直交する方向にみたとき、第1線分L1よりも、回動軸O3に沿った一方の方向である第1方向DR1の位置に配置される。一方、第2区間10dは、回動軸O3と直交する方向にみたとき、第2線分L2よりも、第1方向DR1とは反対方向である第2方向DR2の位置に配置される。このように、供給管10Aは、腕部220の幅方向に蛇行しながら腕部220に沿って配置される。
ここで、第1区間10cの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DR2の成分を有する。図8に示す例では、第1区間10cの両端のそれぞれの向く方向は、第2方向DR2に対して僅かに傾斜する。一方、第2区間10dの両端のそれぞれの向く方向は、第1方向DR1の成分を有する。図8に示す例では、第2区間10dの両端のそれぞれの向く方向は、第1方向DR1に対して僅かに傾斜する。
また、回動軸O3と直交する方向にみたとき、第1区間10cは、第1線分L1よりも第2方向DR2の位置には配置されず、かつ、第2区間10dは、第2線分L2よりも第1方向DR1の位置に配置されない。しかも、回動軸O3と直交する方向にみたとき、第1区間10cの少なくとも一部は、アーム225およびアーム224と重ならず、かつ、第2区間10dの少なくとも一部は、アーム224およびアーム223と重ならない。
第1線分L1の長さLaと第1区間10cの長さLbとは、印刷動作を実行する期間にわたり、2×La≦Lb≦5×Laの関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすことにより、ロボット2の動作に伴う第1区間10cの急激な折れ曲がりおよび無駄な動きを好適に抑制することができる。
同様の観点から、第2線分L2の長さLdと第2区間10dの長さLcとは、印刷動作を実行する期間にわたり、2×Ld≦Lc≦5×Ldの関係を満たすことが好ましい。
また、印刷動作を実行する期間にわたり、π×La≦Lbの関係を満たすことが好ましい。この場合、ロボット2の動作に伴う供給管10A内のインクの圧力変動を好適に抑制することができる。同様の観点から、印刷動作を実行する期間にわたり、π×Ld≦Lcの関係を満たすことが好ましい。
前述のように、アーム223は、アーム222よりもヘッド3aに近い位置にある。したがって、印刷動作の実行時に供給管10AとワークWとの干渉を好適に抑制する観点から、Lb<Lcの関係を満たすことが好ましい。
以上の第2実施形態によっても、供給管10Aと他の部材との干渉を抑制しつつ、供給管10Aを介してヘッド3aへインクを安定的に移送することができる。本実施形態では、前述のように、回動軸O3が「第1軸」の一例であり、回動軸O2が「第2軸」の一例である。回動軸O3および回動軸O2は、互いに平行である。このような場合であっても、前述のように供給管10Aがロボット2に対して第1方向DR1の位置に配置される第1区間10aと第2方向DR2の位置に配置される第2区間10bとに振り分けられることによる効果が顕著に得られる。
3.変形例
以上の例示における各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。なお、以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、互いに矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
3-1.変形例1
前述の形態では、供給管10がロボット2の腕部220の幅方向に蛇行するように配置される構成が例示されるが、当該構成に限定されず、例えば、供給管10が腕部220に巻き付くように螺旋状に配置されてもよい。
3-2.変形例2
前述の形態では、ロボットとして6軸の垂直多軸ロボットを用いる構成が例示されるが、当該構成に限定されない。ロボットは、例えば、6軸以外の垂直多軸ロボットでもよいし、水平多軸ロボットでもよい。また、ロボットの腕部は、回動機構で構成される関節部に加えて、伸縮機構または直動機構等を有してもよい。ただし、印刷動作での印刷品質と非印刷動作でのロボットの動作の自由度とのバランスの観点から、ロボットは、6軸以上の多軸ロボットであることが好ましい。
ここで、ロボットは、回動のための関節を介して接続される3つのアームを有していればよい。当該3つのアームのうち、最も先端のアームが第1アームであり、最も基端のアームが第3アームであり、第1アームと第3アームとの間のアームが第2アームである。また、第1アームと第2アームとを回動可能に接続する関節が第1関節であり、第2アームと第3アームとを回動可能に接続する関節が第2関節である。そして、第1固定部が第1アームに取り付けられ、第2固定部が第2アームに取り付けられ、第3固定部が第3アームに取り付けられる。
このように、第1固定部、第2固定部および第3固定部が取り付けられるアームは、前述の形態に限定されず、回動のための関節を介して接続される3つのアームであればよい。
3-3.変形例3
前述の形態では、ロボットに対するヘッドの固定方法としてネジ止め等を用いる構成が例示されるが、当該構成に限定されない。例えば、ロボットのエンドエフェクターとして装着されるハンド等の把持機構によりヘッドを把持することにより、ロボットに対してヘッドを固定してもよい。
3-4.変形例4
前述の形態では、1種類のインクを用いて印刷を行う構成が例示されるが、当該構成に限定されず、2種以上のインクを用いて印刷を行う構成にも本開示を適用することができる。
3-5.変形例5
本開示の印刷装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する印刷装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を吐出する印刷装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。また、印刷装置は、接着剤等の液体を媒体に塗布するジェットディスペンサーとしても利用できる。
1…印刷装置、1A…印刷装置、2…ロボット、2a…アーム駆動機構、3…ヘッドユニット、3a…ヘッド、3b…圧力調整弁、3c…エネルギー出射部、3e…スイッチ回路、3f…支持体、5…コントローラー、5a…記憶回路、5b…処理回路、6…制御モジュール、6a…タイミング信号生成回路、6b…電源回路、6c…制御回路、6d…駆動信号生成回路、7…コンピューター、7a…記憶回路、7b…処理回路、10…供給管、10A…供給管、10a…第1区間、10b…第2区間、10c…第1区間、10d…第2区間、11a…第1固定部、11b…第2固定部、11c…第3固定部、11d…第1固定部、11e…第2固定部、11f…第3固定部、12…ヘッド接続流路、210…基部、220…腕部、221…アーム、222…アーム、223…アーム、224…アーム、225…アーム、226…アーム、230…関節、230_1…関節、230_2…関節、230_3…関節、230_4…関節、230_5…関節、230_6…関節、321…流路部材、321a…凹部、321b…凹部、321c…弁座、321d…孔、322…封止部材、322a…部分、323…封止部材、323a…可撓部、323b…受圧板、324…弁体、324a…軸部、324b…フランジ部、324c…封止部、325…付勢部材、326…付勢部材、CLK…クロック信号、CNG…チェンジ信号、Com…駆動信号、D1…出力、D3…信号、DE…吐出方向、DN…ノズル列方向、DR…第2方向、DR1…第1方向、DR2…第2方向、Da…印刷経路情報、FN…ノズル面、Img…印刷データ、L1…第1線分、L2…第2線分、LAT…ラッチ信号、N…ノズル、NL1…第1ノズル列、NL2…第2ノズル列、O1…回動軸、O2…回動軸、O3…回動軸、O4…回動軸、O5…回動軸、O6…回動軸、P1…供給口、P2…排出口、PD…駆動パルス、PE…位置、PG…プログラム、PS…位置、PTS…タイミング信号、Q…流路、Q1…上流側液室、Q2…下流側液室、RU…移動経路、SI…制御信号、Sk1…制御信号、TCP…ツールセンターポイント、VBS…オフセット電位、VHV…電源電位、W…ワーク、WF…面、dCom…波形指定信号。

Claims (10)

  1. 液体を吐出する複数のノズルを有するヘッドと、
    第1アームと、前記第1アームに対して第1関節を介して第1軸まわりに回動可能に接続される第2アームと、前記第2アームに対して第2関節を介して第2軸まわりに回動可能に接続される第3アームと、を有し、前記ヘッドを保持するロボットと、
    前記ヘッドに対して液体を供給する可撓性の供給管と、
    前記第1アームに前記供給管を固定する第1固定部と、
    前記第2アームに前記供給管を固定する第2固定部と、
    前記第3アームに前記供給管を固定する第3固定部と、を備え、
    前記第1軸は、前記第1関節と前記第2関節とが並ぶ方向と直交する軸であり、
    前記第1軸に沿った一方の方向を第1方向とし、
    前記第1方向とは反対方向を第2方向とし、
    前記供給管の前記第1固定部と前記第2固定部との間の区間を第1区間とし、
    前記供給管の前記第2固定部と前記第3固定部との間の区間を第2区間としたとき、
    前記第1軸と直交する方向にみたとき、前記第1区間は、前記第1固定部と前記第2固定部を結ぶ第1線分よりも前記第1方向の位置に配置され、かつ、前記第2区間は、前記第2固定部と前記第3固定部を結ぶ第2線分よりも前記第2方向の位置に配置される、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記第1軸と直交する方向にみたとき、前記第1区間は、前記第1線分よりも前記第2方向の位置には配置されず、かつ、前記第2区間は、前記第2線分よりも前記第1方向の位置に配置されない、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記第1軸と直交する方向にみたとき、前記第1区間の少なくとも一部は、前記第1アームおよび前記第2アームと重ならず、かつ、前記第2区間の少なくとも一部は、前記第2アームおよび前記第3アームと重ならない、
    ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記第1線分の長さをLaとし、
    前記第1区間の長さをLbとしたとき、
    前記ヘッドから液体を吐出させつつ、前記ロボットが前記ヘッドを移動させる印刷動作を実行する期間にわたり、2×La≦Lb≦5×Laの関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記印刷動作を実行する期間にわたり、π×La≦Lbの関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記第1アームは、前記第2アームよりも前記ヘッドに近い位置にあり、
    前記第1区間の長さをLbとし、
    前記第2区間の長さをLcとしたとき、
    Lb<Lcの関係を満たす、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記供給管内の液体の圧力は、10kPa以下である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  8. 前記ヘッドに接続されるヘッド接続流路と、
    前記ヘッド接続流路と前記供給管との間に設けられる圧力調整弁と、をさらに備え、
    前記圧力調整弁は、
    前記供給管に接続する上流側液室と、
    前記ヘッド接続流路に接続する下流側液室と、
    前記上流側液室と前記下流側液室との間を開閉する弁体と、
    前記下流側液室の内壁の一部を構成する可撓性の可撓部と、
    前記下流側液室の容積を拡大する方向に前記可撓部を付勢する付勢部材と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  9. 前記第1軸および前記第2軸は、互いに直交する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  10. 前記第1軸および前記第2軸は、互いに平行である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
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