以下、図面を参照して、本発明に係る負荷軽減装置、負荷軽減方法及び負荷軽減プログラムの一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、装着者Xに装着された状態の本実施形態のパワードスーツ100の概略構成を示す模式図である。また、図2は、装着者Xの装着されていない状態の本実施形態のパワードスーツ100の概略構成を示す模式図である。本実施形態のパワードスーツ100は、装着者Xが着るように装着することが可能なスーツ型の負荷軽減装置である。
なお、以下の説明においては、パワードスーツ100を装着した装着者Xが向く方向をパワードスーツ100の前方、パワードスーツ100を装着した装着者Xが向く方向と反対方向をパワードスーツ100の後方とする。
図1及び図2に示すように本実施形態のパワードスーツ100は、フレーム1と、下肢バンド2と、腰バンド3と、肩ベルト4と、股関節アクチュエータ5(アクチュエータ)と、膝関節アクチュエータ6(アクチュエータ)と、重心位置調整モジュール7と、荷物荷重センサ8と、足裏荷重センサ9と、靴裏荷重センサ10と、電源部11と、制御部12とを備えている。
フレーム1は、パワードスーツ100の骨格部を形成する強度部材であり、装着者Xの身体へ装着可能である。フレーム1は、下肢バンド2、腰バンド3、肩ベルト4、股関節アクチュエータ5、膝関節アクチュエータ6、重心位置調整モジュール7、荷物荷重センサ8、足裏荷重センサ9、靴裏荷重センサ10、電源部11及び制御部12を支持する。このフレーム1は、図1及び図2に示すように、腰フレーム1aと、下肢上部フレーム1bと、下肢下部フレーム1cと、背側フレーム1dと、荷物搭載部1eと、重心位置調整モジュール取付部1fとを備えている。
腰フレーム1aは、装着者Xの腰周りに配置される部位であり、装着者Xの腰を背面側から囲うように形成されている。下肢上部フレーム1b及び下肢下部フレーム1cは、装着者Xの右脚用と左脚用とに2つずつ設けられている。下肢上部フレーム1bは、装着者Xの上腿に対して装着される部位である。下肢上部フレーム1bの上端は、腰フレーム1aに接続されている。フレーム1は、腰フレーム1aと下肢上部フレーム1bとの接続箇所に設けられた股関節部1gを有している。下肢上部フレーム1bは、股関節部1gを介して腰フレーム1aと接続されることで、腰フレーム1aに対して回動可能とされている。
下肢下部フレーム1cは、装着者Xの下腿及び足に装着される部位である。下肢下部フレーム1cの上端は、下肢上部フレーム1bの下端に接続されている。フレーム1は、下肢上部フレーム1bと下肢下部フレーム1cとの接続箇所に設けられた膝関節部1hを有している。下肢下部フレーム1cは、膝関節部1hを介して下肢上部フレーム1bと接続されることで、下肢上部フレーム1bに対して回動可能とされている。
また、下肢下部フレーム1cの下端には、装着者Xの足を載置する足載置部1c1が設けられている。この足載置部1c1は、水平方向に向けて突出するように設けられた板状の部位である。このような足載置部1c1が設けられた下肢下部フレーム1cは、下端が屈曲されたL字形状に形成されている。なお、下肢下部フレーム1cには、足載置部1c1を回動可能とするための足関節部を設けても良い。この場合には、足関節部に対して足関節アクチュエータを設置しても良い。
背側フレーム1dは、装着者Xの背中に装着される部位である。背側フレーム1dの下端は、腰フレーム1aと接続されている。つまり、背側フレーム1dは、腰フレーム1aに対して立設されている。背側フレーム1dは、例えば、装着者Xの腰から装着者Xの肩に至る高さ寸法で形成されている。このような背側フレーム1dは、荷物搭載部1eに載置された荷物Yを前方から支持することが可能である。
荷物搭載部1eは、腰フレーム1aから後方に向けて延出した部位であり、上面が荷物Yの載置面とされている。例えば荷物Yは、図1に示すように、荷物搭載部1eに載置され、荷物搭載部1eと背側フレーム1dとで支えられた状態でパワードスーツ100に支持される。このような荷物Yから受ける荷重は、外骨格を構成するフレーム1を介して地面Mに伝達される。このため、装着者Xが荷物Yから受ける荷重が減少し、装着者Xへの負荷が軽減される。
重心位置調整モジュール取付部1fは、重心位置調整モジュール7が取り付けられる部位である。本実施形態において重心位置調整モジュール取付部1fは、腰フレーム1aの端部から上方に向けて突出して設けられており、円柱状に形成されている。なお、本実施形態においては、重心位置調整モジュール7が2つ設けられている。このため、重心位置調整モジュール取付部1fも2つ設けられている。一方の重心位置調整モジュール取付部1fは、腰フレーム1aの左側(装着者Xの左側)の端部に設けられている。また、他方の重心位置調整モジュール取付部1fは、腰フレーム1aの右側(装着者Xの右側)の端部に設けられている。
下肢バンド2は、フレーム1と装着者Xの下肢とを結束するバンド部材である。本実施形態において下肢バンド2は、下肢上部フレーム1bと下肢下部フレーム1cとの各々に対して設けられている。下肢上部フレーム1bに設けられた下肢バンド2は、下肢上部フレーム1bと装着者Xの上腿とを結束する。また、下肢下部フレーム1cに設けられた下肢バンド2は、下肢下部フレーム1cと装着者Xの下腿とを結束する。
腰バンド3は、フレーム1と装着者Xの腰とを結束するバンド部材である。本実施形態において腰バンド3は、腰フレーム1aに設けられている。肩ベルト4は、装着者Xが腕を通して肩に掛ける部材である。本実施形態において肩ベルト4は、装着者Xの右肩用と左肩用との2つ設けられている。各々の肩ベルト4は、背側フレーム1dに設けられている。
股関節アクチュエータ5は、フレーム1の股関節部1gに設けられたアクチュエータである。股関節アクチュエータ5は、腰フレーム1aと左脚用の下肢上部フレーム1bとの接続部に設けられた股関節部1g、及び、腰フレーム1aと右脚用の下肢上部フレーム1bとの接続部に設けられた股関節部1gの各々に設けられている。
膝関節アクチュエータ6は、フレーム1の膝関節部1hに設けられたアクチュエータである。膝関節アクチュエータ6は、左脚用の下肢上部フレーム1bと下肢下部フレーム1cとの接続部に設けられた膝関節部1h、及び、右脚用の下肢上部フレーム1bと下肢下部フレーム1cとの接続部に設けられた膝関節部1hの各々に設けられている。
これらの股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6は、制御部12の制御の下に、装着者Xの動作に伴うフレーム1の姿勢変更をアシストするトルクを発生する。このような股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6は、フレーム1に付与する動力を生成する。これらの股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6が発生させるトルクにアシストされることで、装着者Xは小さな力でフレーム1を姿勢変更することが可能となる。
重心位置調整モジュール7は、フレーム1を含む合成体の重心位置を調整するモジュールである。なお、本実施形態において重心位置の調整対象となる合成体は、荷物Yを携行していない場合にはパワードスーツ100と装着者Xとを含む合成体である。また、荷物Yを携行する場合には、重心位置の調整対象となる合成体は、荷物Yとパワードスーツ100と装着者Xとを含む合成体となる。つまり、重心位置調整モジュール7で位置が調整される重心は、装着者Xを含む全体構造の重心となる。ただし、重心位置調整モジュール7で位置が調整される重心を、装着者Xを除いた合成体や荷物Yを除いた合成体の重心としても良い。
図3は、重心位置調整モジュール7の模式的な側面図である。この図に示すように、重心位置調整モジュール7は、フレーム接続部7aと、アーム部7bと、錘部7cと、重心調整アクチュエータ7d(錘部移動アクチュエータ)とを備えている。なお、重心位置を装着者Xが手動で調整する場合には、重心位置調整モジュール7が重心調整アクチュエータ7dを備えない構成とすることも可能である。
フレーム接続部7aは、フレーム1に接続される部位である。本実施形態では、フレーム接続部7aは、フレーム1の重心位置調整モジュール取付部1fに対して回転可能に接続されている。このフレーム接続部7aは、円柱状に形成された重心位置調整モジュール取付部1fの軸芯と重なる回転軸芯Laを中心とする周方向に回転可能とされている。
また、フレーム接続部7aは、棒状に形成されたアーム部7bを、アーム部7bの延伸方向に沿ってスライド可能に支持している。また、フレーム接続部7aは、アーム部7bを回転軸芯Laとアーム部7bの中心軸Lbと直交する傾動軸芯Lcを中心としてアーム部7bを傾動可能に支持している。さらに、フレーム接続部7aは、中心軸Lbを中心とする周方向に回転可能にアーム部7bを支持している。
アーム部7bは、本実施形態において湾曲された棒状に形成されている。また、アーム部7bは、後端側がフレーム接続部7aに接続されており、前端が錘部7cの取付部に形成されている。このようなアーム部7bは、上述のように、フレーム接続部7aに対してアーム部7bの延伸方向に沿ってスライド可能に支持されている。また、アーム部7bは、フレーム接続部7aに対して、傾動軸芯Lcを中心として傾動可能に支持されている。また、アーム部7bは、フレーム接続部7aに対して、中心軸Lbを中心とする周方向に回転可能に支持されている。
つまり、本実施形態においてアーム部7bは、フレーム接続部7aに対して接続姿勢及び接続位置が変更可能に接続されている。このようなアーム部7bのフレーム接続部7aに対する接続姿勢及び接続位置の変更は、例えば、不図示のスライド機構、ロータリジョイント機構、ロック機構等で実現される。なお、湾曲したアーム部7bに替えて、直線状に延伸する棒状のアーム部を備える構成を採用することも可能である。
錘部7cは、アーム部7bに対して固定されている。この錘部7cは、アーム部7bの前端に対して着脱可能とされている。このように錘部7cがアーム部7bに着脱可能とされていることで、重量の異なる錘部7cを選択してアーム部7bに取り付けることが可能となる。なお、錘部7cが、アーム部7bの後端に対して着脱可能とされる構成を採用することも可能である。
図4は、回転軸芯Laを中心としてフレーム接続部7a(すなわちアーム部7b)を回転させた場合の様子を示す模式図である。この図に示すように、重心位置調整モジュール7では、フレーム接続部7aが回転軸芯Laを中心として回転されることで、錘部7cの左右方向における位置を変更することができる。
図5は、アーム部7bを中心軸Lbに沿って移動させた場合の様子を示す模式図である。この図に示すように、重心位置調整モジュール7では、アーム部7bを中心軸Lbに沿って移動させると、錘部7cからフレーム接続部7aまでの前後方向の距離が変化する。つまり、本実施形態においては、アーム部7bを中心軸Lbに沿って移動させることで、錘部7cの前後方向における位置を変更することができる。
図6は、中心軸Lbを中心としてアーム部7bを回転させた場合の様子を示す模式図である。この図に示すように、重心位置調整モジュール7では、中心軸Lbを中心としてアーム部7bを回転させることで錘部7cの上下左右の位置を変更することができる。
図7は、傾動軸芯Lcを中心としてアーム部7bを回転させた場合の様子を示す模式図である。この図に示すように、重心位置調整モジュール7では、アーム部7bが傾動軸芯Lcを中心として傾動されることで、錘部7cの上下方向の位置を変更することができる。
このように、本実施形態においては、重心位置調整モジュール7の錘部7cの位置は変更することが可能である。錘部7cの位置を変更することで、重心位置調整モジュール7やフレーム1を含む合成体(すなわちパワードスーツ100)の重心位置が変化する。つまり、本実施形態においては、重心位置調整モジュール7やフレーム1を含む合成体の重心位置を錘部7cの位置を変更することで調整する重心位置調整モジュール7を備えている。
また、本実施形態においては、腰フレーム1aの2つの重心位置調整モジュール取付部1fの各々に対して重心位置調整モジュール7が取り付けられている。つまり、本実施形態のパワードスーツ100には、装着者Xの左側と右側との各々に重心位置調整モジュール7が取り付けられており、合計で2つ(複数)の重心位置調整モジュール7が設けられている。
重心調整アクチュエータ7dは、例えばフレーム接続部7aに内蔵されており、上述のような錘部7cを移動させるアクチュエータである。本実施形態において重心調整アクチュエータ7dは、回転軸芯Laを中心としてフレーム接続部7aを回転させることで錘部7cを左右方向に移動させる。また、重心調整アクチュエータ7dは、アーム部7bを中心軸Lbに沿ってスライドさせることで錘部7cを前後方向に移動させる。また、重心調整アクチュエータ7dは、中心軸Lbを中心としてアーム部7bを回転させることで錘部7cを上下左右方向に移動させる。また、重心調整アクチュエータは、アーム部7bを傾動軸芯Lc周りに回転させることで錘部7cを上下方向に移動させる。
このような重心調整アクチュエータ7dは、電動の直動アクチュエータや回転アクチュエータを用いることが可能である。なお、上述した錘部7cの移動方法に応じて複数の重心調整アクチュエータ7dを備えるようにしても良い。つまり、回転軸芯Laを中心としてフレーム接続部7aを回転させる重心調整アクチュエータ7dと、アーム部7bを中心軸Lbに沿ってスライドさせる重心調整アクチュエータ7dと、中心軸Lbを中心としてアーム部7bを回転させる重心調整アクチュエータ7dと、アーム部7bを傾動軸芯Lc周りに回転させる重心調整アクチュエータ7dとを備えるようにしても良い。
なお、重心位置調整モジュール7の取り付け位置は、必ずしも腰フレーム1aである必要はない。フレーム1の他の部位に重心位置調整モジュール7を取り付けるようにしても良い。例えば、腰フレーム1aよりも高い位置に重心位置調整モジュール7を配置する構成を採用することも可能である。
図1及び図2に示すように、荷物荷重センサ8は、フレーム1の荷物搭載部1eの上面に載置されており、荷物Yから受ける荷重を計測して出力するセンサである。足裏荷重センサ9は、フレーム1の足載置部1c1の上面に設置されており、装着者Xの足から受ける荷重を計測して出力するセンサである。靴裏荷重センサ10は、フレーム1の足載置部1c1の下面に設置されており、フレーム1から受ける荷重を計測して出力するセンサである。
電源部11は、腰バンド3に搭載されており、股関節アクチュエータ5、膝関節アクチュエータ6、重心調整アクチュエータ7d及び制御部12等に給電を行う。また、制御部12も腰バンド3に搭載されている。なお、電源部11及び制御部12の設置箇所は、腰バンド3に限定されるものではなく、フレーム1の一部であっても良い。
図8は、本実施形態のパワードスーツ100の機能ブロック図である。この図に示すように、本実施形態のパワードスーツ100は、さらに、股関節センサ13と、膝関節センサ14とを備えている。これらの股関節センサ13及び膝関節センサ14は、図1及び図2においては図示が省略されている。
股関節センサ13は、フレーム1の股関節部1gに設けられており、例えば股関節部1gの状態(腰フレーム1aに対する下肢上部フレーム1bの角度等)を検出して、腰フレーム1aに対する下肢上部フレーム1bの角度を示す関節角度情報等を出力する。なお、本実施形態において股関節センサ13は、2つの股関節部1gの各々に対して設けられており、合計で2つ設けられている。
膝関節センサ14は、フレーム1の膝関節部1hに設けられており、例えば膝関節部1hの状態(下肢上部フレーム1bに対する下肢下部フレーム1cの角度等)を検出して、下肢上部フレーム1bに対する下肢下部フレーム1cの角度を示す関節角度情報等を出力する。なお、本実施形態において膝関節センサ14は、2つの膝関節部1hの各々に対して設けられており、合計で2つ設けられている。
なお、足関節部及び足関節アクチュエータが備えられている場合には、足関節部の状態(足関節部の角度)を検出して関節角度情報等を出力する足関節センサが設けられることが好ましい。
制御部12は、演算処理装置、記憶装置及び各種インターフェイス等のハードウェアを備える電子ユニットである。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)からなり、各種演算処理を行う。記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等からなり、各種データ等を記憶する。
図8に示すように制御部12は、記憶部12aと、統合制御部12bと、情報取得部12cと、アクチュエータ制御部12dと、重心位置調整モジュール制御部12eとを機能部として有している。これらの機能部は、制御部12に含まれる演算処理装置等のハードウェアが記憶部12aに記憶された負荷軽減プログラムP等に基づいて動作することで実現される。
記憶部12aは、演算処理を行うための基準となる基準情報や、統合制御部12bで算出された算出値等の各種データを記憶する。また、記憶部12aは、パワードスーツ100を動作させるための各種プログラムを記憶している。本実施形態においては、記憶部12aには、負荷軽減プログラムPが記憶されている。この負荷軽減プログラムPは、制御部12に、錘部7cの位置を変更させるプログラムである。この負荷軽減プログラムPは、制御部12に、錘部7cの位置を変更させることでパワードスーツ100を含む合成体の重心位置を調整することで装着者Xの負荷を軽減する。
統合制御部12bは、パワードスーツ100の動作を統合的に制御し、図8に示すように、動作推定部12fと、トルク制御部12gと、重心推定部12hと、重心制御部12iとを有している。
動作推定部12fは、股関節センサ13及び膝関節センサ14から得られた関節角度情報と、記憶部12aに記憶された動作基準情報とに基づいて装着者Xの動作を推定する。トルク制御部12gは、股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6のトルク目標値を算出する。また、トルク制御部12gは、算出したトルク目標値を出力する。
重心推定部12hは、荷物荷重センサ8、足裏荷重センサ9及び靴裏荷重センサ10から得られた荷重情報に基づいて荷物Y及び装着者Xを含む合成体の重心位置を推定する。また、重心推定部12hは、推定した重心位置を重心推定情報として出力する。
重心制御部12iは、重心推定部12hで推定された重心推定情報と、記憶部12aから取得する動作ごとの重心基準情報とに基づいて、錘部7cの位置を定める目標値を算出する。なお、具体的には、重心推定部12hは、回転軸芯Laを中心としたフレーム接続部7aの回転角度目標値、中心軸Lbに沿ったアーム部7bの位置目標値、中心軸Lbを中心とたてアーム部7bの回転角度目標値、及び、傾動軸芯Lcを中心としたアーム部7bの回転角度目標値を、錘部7cの位置を定める目標値として算出する。また、重心制御部12iは、これらの目標値を重心調整アクチュエータ7dの制御値として出力する。
このような統合制御部12bでは、荷重センサ(荷物荷重センサ8と、足裏荷重センサ9と、靴裏荷重センサ10)から得られる荷重情報と、記憶部12aに記憶された装着者Xの動作ごとの重心基準情報とに基づいて、全体の重心位置を推定する。さらに、統合制御部12bは、各動作において通常の動作状態からの重心位置の隔たりが抑制されるように、錘部7cの位置を定める目標値を算出する。
情報取得部12cは、各種センサ(荷物荷重センサ8、足裏荷重センサ9、靴裏荷重センサ10、股関節センサ13、及び膝関節センサ14)から情報を取得する。アクチュエータ制御部12dは、トルク制御部12gから出力されたトルク目標値に基づいて股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6の制御を行う。なお、足関節アクチュエータが設けられている場合には、アクチュエータ制御部12dは、足関節アクチュエータの制御も行う。重心位置調整モジュール制御部12eは、重心制御部12iから出力された制御値に基づいて重心調整アクチュエータ7dの制御を行う。
図9は、本実施形態のパワードスーツ100の処理フロー(負荷軽減方法)の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、まず、関節角度情報の取得が行われる(ステップS1)。ステップS1では、制御部12の情報取得部12cが、股関節センサ13及び膝関節センサ14から関節角度情報を取得する。続いて、荷重情報の取得が行われる(ステップS2)。ステップS2では、情報取得部12cが荷物荷重センサ8、足裏荷重センサ9及び靴裏荷重センサ10から荷重情報を取得する。
続いて、動作推定が行われる(ステップS3)。ステップS3では、動作推定部12fが、ステップS1で得られた関節角度情報と、記憶部12aに記憶された動作基準情報とに基づいて装着者Xの動作を推定する。続いて、重心推定が行われる(ステップS4)。ステップS4では、重心推定部12hが、荷重情報に基づいて荷物Y及び装着者Xを含む合成体の重心位置を推定し、推定した重心位置を重心推定情報として出力する。
続いて、錘部7cの位置を定める目標値の算出が行われる(ステップS5)。ステップS5では、重心制御部12iが、重心推定情報と、記憶部12aに記憶された動作ごとの重心基準情報とに基づいて、錘部7cの位置を定める目標値を算出する。なお、回転軸芯Laを中心としたフレーム接続部7aの回転角度目標値、中心軸Lbに沿ったアーム部7bの位置目標値、中心軸Lbを中心とたてアーム部7bの回転角度目標値、及び、傾動軸芯Lcを中心としたアーム部7bの回転角度目標値が、錘部7cの位置を定める目標値として算出される。
続いて、トルク目標値の算出が行われる(ステップS6)。ステップS6では、トルク制御部12gが、ステップS1で得られた動作推定情報に基づいて、股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6のトルク目標を算出する。
続いて、ステップS5で算出された錘部7cの位置を定める目標値が出力される(ステップS7)。ステップS7では、重心制御部12iから出力された目標値が重心位置調整モジュール7の重心調整アクチュエータ7dに入力される。重心調整アクチュエータ7dに目標値が入力されることで錘部7cの位置が変更され、装着者Xが不自然な姿勢を強いられることにならないように調整される。
続いて、ステップS6で算出されたトルク目標値が出力される(ステップS8)。ステップS8では、トルク制御部12gから出力されたトルク目標値が股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6に入力される。股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6にトルク目標値が入力されることで、股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6で目標値に応じたトルクが生成され、フレーム1に付与される。
ステップS8が完了すると、ステップS1に戻る。すなわち、本実施形態においては、ステップS1~ステップS8が繰り返し行われることにより、重心位置の調整が連続的に繰り返し行われる。
以上のような本実施形態のパワードスーツ100は、身体へ装着可能なフレーム1と、
フレーム1に付与する動力を生成するアクチュエータ(股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6)と、フレーム1を含む合成体の重心位置を錘部7cの位置を変更することで調整する重心位置調整モジュール7とを備えている。なお、本実施形態では、重心位置調整モジュール7は、装着者X(荷物Yを携行する場合には装着者X及び荷物Y)も含む合成体の重心位置を調整する。
このような本実施形態のパワードスーツ100によれば、重心位置調整モジュール7の錘部7cの位置を調整することで重心の位置を調整することが可能である。このため、パワードスーツ100を含む合成体の全体の重心位置が装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整され、装着者Xへの負荷をさらに低減することが可能となる。
さらに、本実施形態のパワードスーツ100によれば、重心位置調整モジュール7の錘部7cを移動させることで重心位置の調整が可能であるため、重心位置の調整のために股関節アクチュエータ5及び膝関節アクチュエータ6等のアクチュエータのトルク調整を要しない。このため、これらのアクチュエータの大型化を抑制することができる。したがって、本実施形態のパワードスーツ100によれば、フレーム1に動力を付与するアクチュエータの大型化を抑制しつつ重心位置の調整が可能である。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、重心位置調整モジュール7は、フレーム1に接続されたフレーム接続部7aと、フレーム接続部7aに対して接続姿勢及び接続位置が変更可能に接続されたアーム部7bと、アーム部7bに対して固定された錘部7cとを備えている。このため、アーム部7bの接続姿勢や接続位置を変更することで容易に錘部7cの位置を調整することが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、アーム部7bが棒状に形成されると共に延伸方向に沿ってスライド可能にフレーム接続部7aに接続されている。このため、アーム部7bを延伸方向に沿ってスライドさせることで、錘部7cをスライド方向に容易に変更することが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、アーム部7bが湾曲した棒状に形成されている。このため、中心軸Lbを中心にアーム部7bを回転させることで錘部7cを中心軸Lbと交差する方向に容易に移動させることが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、錘部7cがアーム部7bに対して着脱可能に固定されている。このため、錘部7cを容易に交換することができる。したがって、荷物Yの重量に応じた重量の錘部7cを容易に重心位置調整モジュール7に設置することが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、フレーム接続部7aが、フレーム1に対して回転可能に接続されている。このため、フレーム接続部7aを回転させることで、錘部7cの位置をフレーム接続部7aの回転軸芯Laを中心とした周方向に容易に移動させることが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、フレーム1が、フレーム1の前後側のうち一方側である後側に配置された荷物搭載部1eを有している。また、錘部7cが、フレーム1の前後側のうち他方側である前側に配置されている。このため、後側に荷物Yが載置されたパワードスーツ100の重心位置を、錘部7cを用いて前側に寄せることができる。このため、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないような重心位置に容易に調整することが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、重心位置調整モジュール7が、錘部7cを移動させる重心調整アクチュエータ7dを備えている。このため、重心調整アクチュエータ7dで生成される動力を用いて錘部7cを移動させることができ、錘部7cの移動に伴う装着者Xの負荷を低減することができる。
また、本実施形態のパワードスーツ100においては、重心位置を算出すると共に算出した重心位置に基づいて重心調整アクチュエータ7dを制御する制御部12を備えている。このため、重心位置を自動的に調整することが可能となる。
また、本実施形態の負荷軽減方法は、重心位置調整モジュール7が備える錘部7cの位置を変更することで、身体へ装着可能なフレーム1を少なくとも含む合成体の重心位置を調整する。このため、フレーム1を含む合成体の全体の重心位置を、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整することが可能となり、装着者Xへの負荷をさらに低減することが可能となる。
また、本実施形態の負荷軽減プログラムPは、制御部12に、錘部7cの位置を変更させる。このため、自動的に、フレーム1を含む合成体の全体の重心位置を、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整することが可能となり、装着者Xへの負荷をさらに低減することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図10は、本実施形態のパワードスーツ200の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態のパワードスーツ200は、上記第1実施形態の荷物搭載部1eに替えて、フレーム1の後側に荷物搭載部1iが設けられている。
荷物搭載部1iは、腰フレーム1aから前方に向けて延出した部位であり、上面が荷物Yの載置面とされている。荷物搭載部1iに載置された荷物Yから受ける荷重は、外骨格を構成するフレーム1を介して地面Mに伝達される。このため、装着者Xが荷物Yから受ける荷重が減少し、装着者Xへの負荷が軽減される。また、本実施形態において、荷物荷重センサ8は、荷物搭載部1iの載置面に設置されている。
また、本実施形態のパワードスーツ200は、上記第1実施形態のアーム部7bに替えて、アーム部7eが設けられている。アーム部7eは、本実施形態において直線状に延伸する棒状に形成されている。また、アーム部7eは、後端側がフレーム接続部7aに接続されており、後端が錘部7cの取付部に形成されている。このようなアーム部7eは、フレーム接続部7aに対してアーム部7eの延伸方向に沿ってスライド可能に支持されている。また、アーム部7eは、フレーム接続部7aに対して、上記第1実施形態における傾動軸芯Lcを中心として傾動可能に支持されている。なお、アーム部7eを湾曲させる構成とすることも可能である。
つまり、本実施形態においてアーム部7eは、フレーム接続部7aに対して接続姿勢及び接続位置が変更可能に接続されている。このようなアーム部7eのフレーム接続部7aに対する接続姿勢及び接続位置の変更は、例えば、不図示のスライド機構、ロータリジョイント機構、ロック機構等で実現される。
また、本実施形態において錘部7cは、アーム部7eの後端に対して着脱可能とされている。つまり、錘部7cは、フレーム1の後側に配置されている。
このような本実施形態のパワードスーツ200において、重心位置調整モジュール7では、フレーム接続部7aが上記第1実施形態の回転軸芯Laを中心として回転されることで、錘部7cの左右方向における位置を変更することができる。また、アーム部7eをフレーム接続部7aに対してアーム部7eの延伸方向に沿ってスライドさせると、錘部7cからフレーム接続部7aまでの前後方向の距離が変化する。また、上記第1実施形態の傾動軸芯Lcを中心としてアーム部7eを傾動させることで、錘部7cの上下方向の位置を変更することができる。
このように、本実施形態においては、重心位置調整モジュール7の錘部7cの位置は変更することが可能である。錘部7cの位置を変更することで、重心位置調整モジュール7やフレーム1を含む合成体(すなわちパワードスーツ200)の重心位置が変化する。したがって、パワードスーツ200を含む合成体の全体の重心位置を、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整することが可能となり、装着者Xへの負荷をさらに低減することが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ200においては、アーム部7eが直線状に延伸する棒状に形成されている。このため、アーム部7eが湾曲されている場合と比較して、アーム部7eをフレーム接続部7aに対してアーム部7eの延伸方向に沿ってスライドさせた場合の前後方向への錘部7cの移動量を大きくすることが可能となる。
また、本実施形態のパワードスーツ200においては、フレーム1の前側に荷物搭載部1iが設けられている。このため、装着者Xの前側に荷物Yを載置することが可能となる。図11は、本実施形態のパワードスーツ200と上記第1実施形態のパワードスーツ100とを用いて1つの長尺状の荷物Yを運搬する様子を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態のパワードスーツ200で荷物Yの後端側を支持し、上記第1実施形態のパワードスーツ100で荷物Yの前端側を支持することで、長尺状の荷物Yを容易に運搬することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図12は、本実施形態のパワードスーツ300の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態のパワードスーツ300は、上記第1実施形態における荷物搭載部1eと、上記第2実施形態における荷物搭載部1iの両方を備えている。つまり、本実施形態のパワードスーツ300は、フレーム1の後側に配置された荷物搭載部1eと、フレーム1の前側に配置された荷物搭載部1iとを備えている。
また、本実施形態のパワードスーツ300は、上記第1実施形態のアーム部7bに替えて、アーム部7fが設けられている。アーム部7fは、本実施形態においてU字状に湾曲する棒状に形成されている。また、アーム部7fは、中央部がフレーム接続部7aに接続されており、後端及び前端が錘部7cの取付部に形成されている。このようなアーム部7fは、フレーム接続部7aに対してアーム部7fの延伸方向に沿ってスライド可能に支持されている。また、アーム部7fは、フレーム接続部7aに対して、上記第1実施形態における傾動軸芯Lcを中心として傾動可能に支持されている。アーム部7fは、フレーム接続部7aにて中心軸を中心として回転可能に支持されている。なお、アーム部7fを直線状に延伸する棒状に形成することも可能である。
つまり、本実施形態においてアーム部7fは、フレーム接続部7aに対して接続姿勢及び接続位置が変更可能に接続されている。このようなアーム部7fのフレーム接続部7aに対する接続姿勢及び接続位置の変更は、例えば、不図示のスライド機構、ロータリジョイント機構、ロック機構等で実現される。
また、本実施形態において錘部7cは、アーム部7fの後端と前端に対して着脱可能とされている。つまり、錘部7cは、フレーム1の後側と前側とに配置され、合計で2つ設けられている。
このような本実施形態のパワードスーツ200において、重心位置調整モジュール7では、フレーム接続部7aが上記第1実施形態の回転軸芯Laを中心として回転されることで、2つの錘部7cの左右方向における位置を変更することができる。また、アーム部7fをフレーム接続部7aに対してアーム部7fの延伸方向に沿ってスライドさせると、錘部7cからフレーム接続部7aまでの前後方向の距離が変化する。また、上記第1実施形態の傾動軸芯Lcを中心としてアーム部7fを傾動させることで、錘部7cの上下方向の位置を変更することができる。また、フレーム接続部7aにて中心軸を中心として回転させることで、上下左右方向の位置を変更することができる。
このように、本実施形態においては、重心位置調整モジュール7の錘部7cの位置は変更することが可能である。錘部7cの位置を変更することで、重心位置調整モジュール7やフレーム1を含む合成体(すなわちパワードスーツ300)の重心位置が変化する。したがって、パワードスーツ300を含む合成体の全体の重心位置を、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整することが可能となり、装着者Xへの負荷をさらに低減することが可能となる。
また、本実施形態においては、フレーム1の後側に配置された荷物搭載部1eと、フレーム1の前側に配置された荷物搭載部1iとを備えている。このため、装着者Xの前側と後側とのいずれにも荷物Yを載置することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第3実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図13は、本実施形態のパワードスーツ400の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、本実施形態のパワードスーツ400は、背側フレーム1dの上部に対して重心位置調整モジュール取付部1fが設けられている。また、上記第3実施形態のアーム部7fを備える重心位置調整モジュール7が背側フレーム1dの上部に設けられた重心位置調整モジュール取付部1fに取り付けられている。
このような本実施形態のパワードスーツ400によれば、上記第3実施形態のパワードスーツ300と同様に、フレーム1の後側に配置された荷物搭載部1eと、フレーム1の前側に配置された荷物搭載部1iとを備えている。このため、装着者Xの前側と後側とのいずれにも荷物Yを載置することが可能となる。
さらに、本実施形態のパワードスーツ400によれば、重心位置調整モジュール7が背側フレーム1dの上部に設けられた重心位置調整モジュール取付部1fに取り付けられている。このため、錘部7cの位置が上記第3実施形態のパワードスーツ300よりも上方に配置されている。このため、上記第3実施形態のパワードスーツ300よりも重心位置を上方に位置させることが可能となる。
(第5実施形態)
図14は、本実施形態における負荷軽減装置500の概略構成図である。この図に示すように、負荷軽減装置500は、身体へ装着可能なフレーム501と、フレーム501に付与する動力を生成するアクチュエータ502と、少なくともフレーム501を含む合成体の重心位置を錘部503aの位置を変更することで調整する重心位置調整モジュール503とを備えている。
このような本実施形態の負荷軽減装置500においては、重心位置調整モジュール504が備える錘部503aの位置を変更することで、身体へ装着可能なフレーム501を少なくとも含む合成体の重心位置を調整する。このため、フレーム501を含む合成体の全体の重心位置を、装着者Xに無理な姿勢を強いることがないように調整することが可能となり、装着者への負荷をさらに低減することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、フレームの前後のいずれかあるいは両方に荷物搭載部が設けられた構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フレームの左右いずれかあるいは両方に荷物搭載部が設けられた構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、荷物搭載部を備える構成を採用した。しかしながら、本発明は、装着者Xが荷物を持つ構成を採用することも可能である。この場合には、つまり、装着者Xが片手に荷物を持つ構成、前に荷物を抱える構成、片側あるいは両側の肩に荷物を載せる構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、着るように装着するパワードスーツに本発明の負荷軽減装置を適用した例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、装着者の下肢のみや上肢のみに装着されて装着者の負荷を軽減する負荷軽減装置に本発明を適用することも可能である。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
身体へ装着可能なフレームと、
前記フレームに付与する動力を生成するアクチュエータと、
少なくとも前記フレームを含む合成体の重心位置を錘部の位置を変更することで調整する重心位置調整モジュールと
を備えることを特徴とする負荷軽減装置。
(付記2)
前記重心位置調整モジュールは、
前記フレームに接続されたフレーム接続部と、
前記フレーム接続部に対して接続姿勢及び接続位置の少なくともいずれかが変更可能に接続されたアーム部と、
前記アーム部に対して固定された前記錘部と
を備えることを特徴とする付記1記載の負荷軽減装置。
(付記3)
前記アーム部が棒状に形成されると共に延伸方向に沿ってスライド可能に前記フレーム接続部に接続されていることを特徴とする付記2記載の負荷軽減装置。
(付記4)
前記アーム部が湾曲した棒状に形成されていることを特徴とする付記3記載の負荷軽減装置。
(付記5)
前記アーム部が直線状に延伸する棒状に形成されていることを特徴とする付記3記載の負荷軽減装置。
(付記6)
前記錘部が前記アーム部に対して着脱可能に固定されていることを特徴とする付記2~5いずれか一項に記載の負荷軽減装置。
(付記7)
前記フレーム接続部は、前記フレームに対して回転可能に接続されていることを特徴とする付記2~6いずれか一項に記載の負荷軽減装置。
(付記8)
前記フレームは、前記フレームの前後側のうち一方側に配置された荷物搭載部を有し、
前記錘部は、前記フレームの前後側のうち他方側に配置されている
ことを特徴とする付記2~7いずれか一項に記載の負荷軽減装置。
(付記9)
前記錘部は、前記フレームの前側と後側との各々に配置されていることを特徴とする付記2~7いずれか一項に記載の負荷軽減装置。
(付記10)
前記重心位置調整モジュールは、前記錘部を移動させる錘部移動アクチュエータを備えることを特徴とする付記1~9いずれか一項に記載の負荷軽減装置。
(付記11)
前記重心位置を算出すると共に算出した前記重心位置に基づいて前記錘部移動アクチュエータを制御する制御部を備えることを特徴とする付記10記載の負荷軽減装置。
(付記12)
重心位置調整モジュールが備える錘部の位置を変更することで、身体へ装着可能でかつアクチュエータから動力が付与されるフレームを少なくとも含む合成体の重心位置を調整することを特徴とする負荷軽減方法。
(付記13)
負荷軽減装置が、
身体へ装着可能なフレームと、
前記フレームに付与する動力を生成するアクチュエータと、
少なくとも前記フレームを含む合成体の重心位置を錘部の位置を変更することで調整する重心位置調整モジュールと、
前記重心位置調整モジュールを制御する制御部と
を備え、
前記制御部に、前記錘部の位置を変更させる
ことを特徴とする負荷軽減プログラム。