JP2022170127A - 炭素生成システム及び炭素生成方法 - Google Patents

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Noritaka Nakamura
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Abstract

【課題】水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応とを同一の反応器で実施することで二酸化炭素から炭素を生成することが可能な炭素生成システム及び炭素生成方法を提供する。【解決手段】炭素生成システム1は、反応器10と、原料供給部20と、循環流路30と、水除去部40とを備えている。反応器10は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する。原料供給部20は、水素及び二酸化炭素を反応器10に供給する。循環流路30は、反応器10で生成されたメタンを反応器10へ戻す。水除去部40は、循環流路30に設けられ、反応器10で生成された水を除去し、反応器10で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する。原料は乾燥ガスをさらに含み、反応器10は原料と触媒との接触によって炭素を生成する。【選択図】図1

Description

本開示は、炭素生成システム及び炭素生成方法に関する。
二酸化炭素は、地球温暖化の原因として問題視されており、世界的に二酸化炭素の排出を抑制する動きが活発化している。大気中への二酸化炭素の排出量を削減し、二酸化炭素を有効に利用する方法として、水素及び二酸化炭素を固体の炭素に変換する方法がある。
特許文献1には、第1反応炉と凝縮器と第2反応炉と熱交換器とを含む二酸化炭素の固定化システムが開示されている。第1反応炉は、水素と二酸化炭素とを触媒の存在下で反応させてメタン及び水蒸気を含む混合ガスを生成する。凝縮器は、第1反応炉で生成された混合ガス中の水分を凝縮する。第2反応炉は、メタンガスからカーボンなどの炭素製品を製造する。熱交換器は、第1反応炉で生成された混合ガスと、第2反応炉へ供給されるメタンガスとの間で熱交換する。
特開2005-60137号公報
第1反応炉での反応は発熱反応であり、第2反応炉での反応は吸熱反応である。そして、従来技術では、第1反応炉で生成された混合ガスと、第2反応炉へ供給されるメタンガスとの間で熱交換することにより、第1反応炉で生成された熱エネルギーを回収してシステムのエネルギー効率を向上させている。
しかしながら、従来のシステムは2つの高温反応炉を含んでおり、第1反応炉で生成された混合ガスと、第2反応炉へ供給されるメタンガスとの間の熱交換が複雑である。二酸化炭素からさらに簡易に炭素を生成することができれば、二酸化炭素排出量の低減に貢献し得る。
本開示は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応とを同一の反応器で実施することで二酸化炭素から炭素を生成することが可能な炭素生成システム及び炭素生成方法を提供することを目的とする。
本開示に係る炭素生成システムは、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する反応器を備えている。炭素生成システムは、水素及び二酸化炭素を反応器に供給する原料供給部を備えている。炭素生成システムは、反応器で生成されたメタンを反応器へ戻す循環流路を備えている。炭素生成システムは、循環流路に設けられ、反応器で生成された水を除去し、反応器で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する水除去部を備えている。原料は乾燥ガスをさらに含み、反応器は原料と触媒との接触によって炭素を生成する。
炭素生成システムは、反応器内の温度を測定する温度測定部と、温度測定部によって測定される上記温度が500℃以上650℃以下の範囲内になるように上記温度を制御する制御部とをさらに備えていてもよい。
炭素生成システムは、循環流路に設けられ、反応器へ供給される乾燥ガスの流量を調整する乾燥ガス流量調整部をさらに備えていてもよい。炭素生成システムは、原料供給部によって供給される水素及び二酸化炭素の合計に対し、モル比で2倍以上20倍以下の乾燥ガスが反応器へ供給されるように乾燥ガス流量調整部を制御する制御部をさらに備えていてもよい。
炭素生成システムは、循環流路において水除去部よりも下流かつ反応器よりも上流に設けられ、反応器へ供給される乾燥ガスを冷却する冷却器をさらに備えていてもよい。
反応器は、反応器の下流側に配置された触媒の温度が、反応器の上流側に配置された触媒の温度よりも低くなるように構成されていてもよい。
炭素生成システムは、触媒を反応器に供給する触媒供給部と、原料との接触によって炭素が生成されて付着した触媒を反応器から循環流路を介さずに排出する触媒排出部とをさらに備えていてもよい。
触媒排出部の触媒を排出する排出口から二酸化炭素が供給されてもよい。
炭素生成システムは、触媒を反応器に供給する触媒供給部をさらに備えていてもよい。炭素生成システムは、循環流路において反応器よりも下流かつ水除去部よりも上流に設けられ、反応器から排出され、原料との接触によって触媒に炭素が生成されて付着した触媒を回収する炭素回収部をさらに備えていてもよい。
炭素生成システムは、炭素回収部の触媒を排出する排出口から二酸化炭素が供給されてもよい。
原料供給部は二酸化炭素を触媒供給部に供給し、触媒供給部は原料供給部により供給された二酸化炭素によって触媒がパージされた状態で反応器に触媒を供給してもよい。
炭素生成システムは、循環流路に設けられ、水除去部で水が除去された乾燥ガスの少なくとも一部を排出するガス排出部を含んでいてもよい。
本開示に係る炭素生成方法は、水素及び二酸化炭素を反応器に供給する工程を含む。炭素生成方法は、供給された水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を反応器で生成する工程を含む。炭素生成方法は、反応器で生成された水を除去し、反応器で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する工程を含む。炭素生成方法は、乾燥ガスを反応器へ供給する工程を含む。炭素生成方法は、乾燥ガスを含む原料と触媒との接触によって炭素を反応器で生成する工程を含む。
本開示によれば、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応とを同一の反応器で実施することで二酸化炭素から炭素を生成することが可能な炭素生成システム及び炭素生成方法を提供することができる。
いくつかの実施形態に係る炭素生成システムを示す概略図である。 触媒入口温度と触媒の単位重量当たりの炭素生成量との関係を示すグラフである。 いくつかの実施形態に係る反応器及びその周辺の構成について示す概略図である。 いくつかの実施形態に係る炭素生成システムを示す概略図である。 いくつかの実施形態に係る炭素生成システムを示す概略図である。
以下、いくつかの例示的な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[第1実施形態]
まず、図1を用いて第1実施形態に係る炭素生成システム1について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る炭素生成システム1は、反応器10と、原料供給部20と、循環流路30と、水除去部40とを備えている。反応器10は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する。原料供給部20は、水素及び二酸化炭素を反応器10に供給する。循環流路30は、反応器10で生成されたメタンを反応器10へ戻す。水除去部40は、循環流路30に設けられ、反応器10で生成された水を除去し、反応器10で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する。原料は、乾燥ガスをさらに含む。反応器10は原料と触媒との接触によって炭素を生成する。
このように、反応器10は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する。この反応は通常発熱反応であり、以下の反応式(1)で表される。
4H+CO→CH+2HO+165kJ (1)
また、反応器10は原料から炭素を生成する。原料には、メタンを含む乾燥ガスが含まれている。この反応は通常吸熱反応であり、以下の反応式(2)で表される。
CH→C+2H-75kJ (2)
反応式(1)と反応式(2)とを合わせると、以下の反応式(3)が得られる。
2H+CO→C+2HO+90kJ (3)
上記反応式(1)から反応式(3)に示すように、反応器10では、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応とが行われている。これにより、反応器10では水素及び二酸化炭素から炭素が生成される。また、上記反応式(1)及び反応式(2)の反応が反応器10で行われることにより、上記反応式(1)に示す反応で生成された熱の一部を、上記反応式(2)に示す反応に利用することができる。そのため、上記2つの反応をそれぞれ異なる反応器で実施した場合のような複雑な熱交換機構がなくても、熱エネルギーを有効に利用することができる。以下、本実施形態に係る炭素生成システム1の各構成要素について説明する。
反応器10は、上述したように、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する。なお、反応器10内では、二酸化炭素から一酸化炭素が生成され、一酸化炭素からメタンが生成されてもよい。水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応はメタネーション反応とも呼ばれ、高い効率でメタンを生成することができる。
原料は、循環流路30を経由して反応器10に供給された乾燥ガスをさらに含んでいる。乾燥ガスは、反応器10で生成されたメタンを含んでいる。そして、反応器10は原料から炭素を生成する。
反応器10で生成される炭素は、グラファイト、カーボンブラック及びカーボンナノチューブからなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてもよい。これらの炭素材料は、有用な機能性材料として種々の分野で使用されている。
反応器10は、特に限定されないが、流動層反応器、キルン反応器、固定層反応器、又は攪拌機などによって強制的に撹拌する撹拌式反応器などであってもよい。
触媒は、原料との接触によって炭素を生成する。炭素の生成は、反応器10内で触媒を用いずに生成することもできるが、反応温度が1000℃以上になる場合もある。反応器10内の温度は炭素を生成することができれば特に限定されないが、適切な触媒を使用することにより、例えば500℃~800℃のような低温で炭素を生成することができる。触媒は、反応器10内の原料が通過する流路内に配置されていてもよい。
触媒は、単一種類の触媒を用いてもよく、複数種の触媒を混合して用いてもよい。すなわち、触媒は、水素及び二酸化炭素との接触によってメタン及び水を生成し、かつ、メタンとの接触によって炭素を生成する単一種類の触媒であってもよい。また、触媒は、水素及び二酸化炭素との接触によってメタン及び水を生成する触媒と、メタンとの接触によって炭素を生成する触媒との混合物であってもよい。
触媒は、金属、金属を担体に担持した担持触媒、及びカーボン系触媒からなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてもよい。触媒に含まれる金属は、ニッケル、鉄及びコバルトからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。金属を担持する担体は、アルミナ及びシリカの少なくともいずれか一方の無機酸化物を含んでいてもよい。カーボン系触媒は、活性炭及びカーボンブラックの少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。これらのなかでも、触媒は、ニッケルをアルミナ担体で担持した担持触媒、及びニッケルをシリカで担持した担持触媒の少なくともいずれか一方を含んでいることが好ましい。これらの担持触媒は、安価で入手することができ、低温での反応性も高いためである。
炭素生成システム1は、反応器10内の温度を測定する温度測定部11を備えていてもよい。炭素生成システム1が温度測定部11を備えていることにより、反応温度を把握し、反応器10内の温度を制御することができる。
反応器10は、反応器10の下流側に配置された触媒の温度が、反応器10の上流側に配置された触媒の温度よりも低くなるように構成されていてもよい。これにより、循環流路30内を流れるガス中の水分割合が増える。そのため、水除去部40で水を除去しやすくなるため、乾燥ガス中のメタン濃度を高くすることができる。また、反応器10の下流側の触媒温度を低くすることで、メタネーション反応が促進されることも期待できる。炭素生成システム1は、反応器10の下流側に配置された触媒を冷却する冷却器を備えていてもよい。冷却器は、反応器10の下流側に配置された触媒と接する冷却管を含んでいてもよい。反応器10の下流側の触媒温度を低くするため、原料の少なくとも一部を反応器10の下流側の触媒へ供給してもよい。反応器10の下流側の触媒へ供給する原料は、水素、二酸化炭素及び乾燥ガスからなる群より選択される少なくとも1つを含んでいてもよい。なお、反応器10の下流側に配置された触媒の温度は、200℃~500℃に調整されることが好ましい。
反応器10で生成され、メタンを含む排出ガスは、反応器10の排出口を介して反応器10から排出される。反応器10から排出される排出ガスには、メタンだけでなく、未反応の水素及び二酸化炭素、副生成物である一酸化炭素及び水、並びに原料に含まれる窒素及びアルゴンなどの不純物が含まれていてもよい。反応器10から排出されたガスは、循環流路30を経由して水除去部40へ供給される。
反応器10内の圧力は、常圧付近であることが好ましい。反応器10内の圧力は、例えば、-0.05MPaG以上0.1MPaG以下であってもよい。反応器10内の圧力は、原料供給部20によって供給される原料の供給量、循環流路30を経由して供給される乾燥ガスの供給量、反応器10から排出される排出ガスの排出量、又は反応器10内の温度を調整することによって制御することができる。
原料供給部20は水素及び二酸化炭素を反応器10に供給する。原料供給部20は、水素供給部21と二酸化炭素供給部25とを含んでいてもよい。
水素供給部21は、反応器10に水素を供給する。水素供給部21は、水素流路22と、水素源23と、水素流量調整部24とを含んでいてもよい。水素流路22には水素源23と水素流量調整部24とが設けられ、水素流路22を経由して水素源23から反応器10に水素が供給されてもよい。
水素源23は、例えば水素などを収容したタンクであってもよい。水素は、太陽光、風力及び水力などの再生可能エネルギーを利用し、水を電気分解して得られたものを使用してもよい。このような水素を用いることにより、炭素生成システム1全体として、二酸化炭素の排出量を低減することができる。水素流量調整部24は調整弁を含んでいてもよく、計装空気で調整弁の開度を調整することによって水素源23から反応器10へ供給される水素の供給量を調整してもよい。
二酸化炭素供給部25は、反応器10に二酸化炭素を供給する。二酸化炭素供給部25は、二酸化炭素流路26と、二酸化炭素源27と、二酸化炭素流量調整部28とを含んでいてもよい。二酸化炭素流路26には二酸化炭素源27と二酸化炭素流量調整部28とが設けられ、二酸化炭素流路26を経由して二酸化炭素源27から反応器10に二酸化炭素が供給されてもよい。
二酸化炭素源27は、例えば、発電所及び工場などのような二酸化炭素発生源から排出された二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収部を含んでいてもよい。二酸化炭素発生源から回収された二酸化炭素を原料とすることにより、大気中に放出される二酸化炭素の量を低減することができる。二酸化炭素回収部は、例えば、化学吸収法、圧力スウィング吸着法、温度スウィング吸着法、膜分離濃縮法又はこれらの組み合わせなどによって二酸化炭素を回収してもよい。なお、二酸化炭素源27は、上記のような形態に限定されず、例えば二酸化炭素を収容したタンクであってもよい。二酸化炭素流量調整部28は調整弁を含んでいてもよく、計装空気で調整弁の開度を調整することによって二酸化炭素供給部25から反応器10へ供給される二酸化炭素の供給量を調整してもよい。
なお、上記実施形態では、水素供給部21及び二酸化炭素供給部25によって水素及び二酸化炭素が反応器10に供給されているが、二酸化炭素及び水素が混合された混合原料がタンクに収容され、混合原料がタンクから反応器10へ供給されてもよい。
原料供給部20によって供給される二酸化炭素に対する水素の流量の比は、適宜設定することができるが、モル比で1.8以上であってもよく、1.9以上であってもよい。また、二酸化炭素に対する水素の流量の比は、モル比で2.2未満であってもよく、2.1未満であってもよい。
循環流路30は反応器10で生成されたメタンを反応器10へ戻す。具体的には、循環流路30は、反応器10の排出口と、反応器10の供給口とを接続している。そして、循環流路30は、反応器10の排出口から排出されたメタンが反応器10の供給口に供給されるように設けられている。循環流路30には、水除去部40が設けられている。
水除去部40は、反応器10で生成された水を除去し、反応器10で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する。反応器10で生成され、メタンを含む排出ガスから水が除去されると、上記反応式(1)から反応式(3)で示される反応の平衡が右側へシフトする。そのため、水除去部40で水が除去されることにより、炭素の収率が向上する。
水除去部40は、水を除去することができれば特に限定されない。水除去部40は、図1に示すように、熱交換器41と気液分離器42とを含んでいてもよい。熱交換器41は排出ガスを露点以下まで冷却し、水を液化する。気液分離器42は、反応器10から排出された排出ガスを、熱交換器41によって液化した水と、メタンを含む乾燥ガスとに分離する。気液分離器42は、冷却槽42aと、水流路42bと、ポンプ42cと、水冷却器42dとを含んでいる。冷却槽42aには水流路42bが接続されている。水流路42bには、ポンプ42cと、水冷却器42dとが設けられている。冷却槽42a内の水は、ポンプ42cによって水流路42bを介して循環され、水冷却器42dによって冷却された水が冷却槽42aに供給される。気液分離器42によって分離された乾燥ガスは、循環流路30に設けられたファン43によって熱交換器41に送られる。本実施形態において、ファン43は、気液分離器42の下流かつ反応器10の上流に設けられている。具体的にはファン43は、熱交換器41の上流に設けられている。熱交換器41は、気液分離器42に供給される排出ガスの熱と、気液分離器42で分離された乾燥ガスの熱とを交換する。そして、熱交換器41で加熱された乾燥ガスは、反応器10へ供給される。なお、排出ガスを冷却するために熱交換器41を用いたが、熱交換器41に代えて冷却器を用いてもよい。冷却器は、循環流路30において、反応器10の下流かつ気液分離器42の上流に設けられていてもよい。
また、水除去部40は、気液分離器42に代えて又は気液分離器42に加え、水分を吸着する吸着剤を含んでいてもよい。吸着剤は、ゼオライト、シリカ及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種の無機物質を含んでいてもよい。吸着剤の形状は特に限定されないが、粉末状、粒子状、タブレット状又は塊状などであってもよい。
水除去部40で水が除去された乾燥ガスは、原料の一部として反応器10に供給される。そして、上述したように、反応器10は乾燥ガスを含む原料と触媒との接触によって炭素を生成する。生成された炭素は、触媒に付着しているため、反応器10から触媒を回収することにより、触媒に付着した炭素を回収することができる。
炭素生成システム1は、循環流路30に設けられた乾燥ガス流量調整部31をさらに備えていてもよい。乾燥ガス流量調整部31は、反応器10へ供給される乾燥ガスの流量を調整してもよい。これにより、反応器10内のメタン量が調整されるとともに、反応器10内の温度を低下させることができる。乾燥ガス流量調整部31は調整弁を含んでいてもよく、計装空気で調整弁の開度を調整することによって反応器10へ供給される乾燥ガスの流量を調整してもよい。
炭素生成システム1は制御部50を備えていてもよい。制御部50は、温度測定部11によって測定される反応器10内の温度が500℃以上650℃以下の範囲内になるように反応器10内の温度を制御してもよい。反応器10内の温度が上記範囲内となるように制御されることにより、反応器10で生成される炭素の収率を向上させることができる。制御部50は、温度測定部11で測定された反応器10内の温度に基づいて、水素流量調整部24、二酸化炭素流量調整部28及び乾燥ガス流量調整部31からなる群より選択される少なくとも1つを制御してもよい。
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。CPUは、ROMに記録されたプログラムを読み込み、プログラムに従って演算及び制御などの命令を実行することができる。プログラムはROM以外の記録媒体に予め格納されていてもよく、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。RAMは、温度測定部11などから取得した情報を記録し、CPUはRAMに記録された情報を読み出して演算などの処理に用いることができる。
図2は、反応器10内の触媒入口温度と、触媒の単位重量当たりの炭素生成量との関係を示すグラフである。本例では、図1のような炭素生成システム1を用いて上記関係を調べている。反応器10としては、石英管の中に磁性皿を配置し、磁性皿の上に触媒を載せた固定層反応器を用いた。反応器10は、外部から電気炉で加熱した。触媒は、シリカにニッケルを担持させた担持触媒を主成分として含んでいる。反応器10への水素の供給量は40mL/分、二酸化炭素の供給量は20mL/分、乾燥ガスの供給量は600mL/分、反応器10内の圧力は常圧とした。
図2に示すように、本例では、500℃~650℃の範囲内で炭素の生成量が多くなることが分かる。本例では、小型の反応器を使用したため、放熱量が大きく、触媒入口温度と触媒出口温度とがほとんど同じであると考えられるが、大型の反応器を用いた場合には、発熱反応により生じた熱により、触媒入口温度と触媒出口温度とが異なる場合がある。しかしながら、例えば、反応器10内の触媒入口温度が500℃の状態で原料を供給した場合、反応熱によって触媒出口温度が650℃になったとしても、十分な量の炭素を生成することができる。そのため、反応器10を冷却する冷却機構が設けられていなくても、反応を進行させることができる。
なお、反応器10内の温度は、反応器10内に収容された触媒と接する冷却管による冷却、反応器10に供給される水素、二酸化炭素及び乾燥ガスの流量及び温度の調整、反応器10に供給される水素、二酸化炭素及び乾燥ガスを反応器10へ供給する位置、冷却された触媒を反応器10へ供給することなどにより調整してもよい。
制御部50は、原料供給部20によって供給される水素及び二酸化炭素の合計に対し、モル比で2倍以上20倍以下の乾燥ガスが反応器10へ供給されるように乾燥ガス流量調整部31を制御してもよい。反応器10内の温度が高いほど、循環流路30中に含まれる水分の割合が少なくなる傾向があり、水除去部40で水が除去されにくくなる。そのため、反応器10に供給される乾燥ガスの流量を上記のような範囲内とすることにより、原料としてのメタンを反応器10に供給するとともに、反応器10内の温度を適度に低下させることができる。これにより、水除去部40による水の除去効率が向上することから、炭素の収率を向上させることができる。制御部50は、原料供給部20で供給される水素及び二酸化炭素の供給量に基づいて、乾燥ガス流量調整部31が供給する乾燥ガスの供給量を制御してもよい。反応器10へ供給される乾燥ガスの流量は、原料供給部20によって供給される水素及び二酸化炭素の合計に対してモル比で5倍以上であることが好ましい。また、反応器10へ供給される乾燥ガスの流量は、原料供給部20によって供給される水素及び二酸化炭素の合計に対してモル比で15倍以下であることが好ましい。
炭素生成システム1は、循環流路30において水除去部40よりも下流かつ反応器10よりも上流に設けられ、反応器10へ供給される乾燥ガスを冷却する冷却器32をさらに備えていてもよい。上述のように、炭素生成システム1が冷却器32を備えていなくても、反応器10内の温度を低下させることができる。しかしながら、このような冷却器32により、反応器10内に供給される乾燥ガスの温度を微調整することができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る炭素生成システム1は、反応器10と、原料供給部20と、循環流路30と、水除去部40とを備えている。反応器10は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する。原料供給部20は、水素及び二酸化炭素を反応器10に供給する。循環流路30は、反応器10で生成されたメタンを反応器10へ戻す。水除去部40は、循環流路30に設けられ、反応器10で生成された水を除去し、反応器10で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する。原料は乾燥ガスをさらに含み、反応器10は原料と触媒との接触によって炭素を生成する。
また、本実施形態に係る炭素生成方法は、水素及び二酸化炭素を反応器10に供給する工程を含む。当該方法は、供給された水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を反応器10で生成する工程を含む。当該方法は、反応器10で生成された水を除去し、反応器10で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する工程を含む。当該方法は、乾燥ガスを反応器10へ供給する工程を含む。当該方法は、乾燥ガスを含む原料と触媒との接触によって炭素を反応器10で生成する工程を含む。
炭素生成システム1及び炭素生成方法によれば、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応とを同一の反応器で実施することで二酸化炭素から炭素を生成することができる。そのため、炭素生成システム1は、水素及び二酸化炭素を含む原料からメタンを生成する反応熱と、メタンを含む原料から炭素を生成する反応熱とを交換する熱交換器を備えていなくてもよい。
[第2実施形態]
次に、図3を用いて第2実施形態に係る炭素生成システム1について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る炭素生成システム1は、上記実施形態に係る炭素生成システム1に対し、触媒供給部60と触媒排出部70とをさらに備えている。その他の部分については、上記実施形態に係る炭素生成システム1と同様であるため、説明を省略する。
触媒供給部60は、触媒を反応器10に供給する。触媒供給部60は、第1ホッパ61と、第2ホッパ62と、第1触媒流路63と、第1触媒供給量調整部64と、第2触媒流路65と、第2触媒供給量調整部66とを含んでいてもよい。
第1ホッパ61と第2ホッパ62とは第1触媒流路63を介して接続されている。第1触媒流路63には第1触媒供給量調整部64が設けられている。第1触媒供給量調整部64は第1ホッパ61から第2ホッパ62へ供給される触媒の供給量を調整している。
第2ホッパ62と反応器10とは第2触媒流路65を介して接続されている。第2触媒流路65には第2触媒供給量調整部66が設けられている。第2触媒供給量調整部66は第2ホッパ62から反応器10へ供給される触媒の供給量を調整している。
原料供給部20は二酸化炭素を触媒供給部60に供給してもよい。具体的には、二酸化炭素供給部25は二酸化炭素を触媒供給部60に供給してもよい。なお、反応器10へ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25と触媒供給部60へ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25とは共通するものを使用してもよく、それぞれ異なるものを使用してもよい。触媒供給部60は原料供給部20により供給された二酸化炭素によって触媒がパージされた状態で反応器10に触媒を供給してもよい。二酸化炭素は、二酸化炭素供給部25から第1ホッパ61へ供給される。第1ホッパ61へ供給された二酸化炭素は、第1触媒流路63、第2ホッパ62、第2触媒流路65を介して反応器10へ供給される。
反応器10は、反応槽12と、撹拌軸13と、撹拌翼14と、モータ15とを含んでいる。反応槽12の内部には、撹拌軸13と、撹拌軸13に設けられた撹拌翼14とが収容されている。撹拌軸13にはモータ15が接続されている。反応槽12の内部には触媒16が収容されており、触媒層を形成している。そして、モータ15によって撹拌軸13が回転することによって反応槽12内の触媒16が撹拌翼14で撹拌され、粉末状の触媒16の固着が抑制される。反応器10の底部には排出口が設けられており、触媒排出部70によって触媒が排出される。
反応器10は、循環流路30と接続されており、循環流路30を経由してメタンを含む乾燥ガスが供給される。また、反応器10には、水素供給部21から水素が供給される。また、反応器10には、二酸化炭素供給部25から触媒供給部60を介し、二酸化炭素が供給される。そして、上述したように、反応器10ではメタン及び炭素が生成され、メタンは反応器10から排出され、循環流路30を経由して反応器10へ戻される。
触媒排出部70は、原料との接触によって炭素が生成されて付着した触媒16を反応器10から循環流路30を介さずに排出する。循環流路30と触媒排出部70によって排出される触媒16の流路は異なっている。触媒排出部70は、シリンダ71と、スクリュ72と、モータ73とを含んでいる。シリンダ71内にはスクリュ72が配置されている。モータ73はスクリュ72と接続されている。そして、モータ73の回転に連動してスクリュ72が回転する。反応器10から触媒排出部70へ供給された触媒16は、スクリュ72の回転により、触媒排出部70の排出口から押し出される。
触媒排出部70の触媒16を排出する排出口から二酸化炭素が供給されてもよい。これにより、触媒排出部70から排出された炭素が付着した触媒16を冷却することができる。また、反応器10内に空気が混入することを抑制することができる。炭素生成システム1は、触媒排出部70と接続され、触媒排出部70から排出された触媒16を貯蔵する貯蔵タンク74をさらに備えていてもよい。貯蔵タンク74には原料供給部20から二酸化炭素が供給されてもよい。具体的には、二酸化炭素供給部25は二酸化炭素を貯蔵タンク74に供給してもよい。なお、反応器10へ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25と貯蔵タンク74へ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25とは共通するものを使用してもよく、それぞれ異なるものを使用してもよい。また、二酸化炭素は、貯蔵タンク74から触媒排出部70の排出口へ供給されていてもよいが、貯蔵タンク74を介さずに触媒排出部70の排出口へ直接供給されてもよい。
また、触媒供給部60が第1ホッパ61及び第2ホッパ62の2つのホッパを含む例について説明した。しかしながら、触媒供給部60は1つのホッパのみを含んでいてもよく、3つ以上のホッパを含んでいてもよい。
また、反応器10が、撹拌軸13、撹拌翼14及びモータ15を含む撹拌式反応器である例について説明した。しかしながら、触媒供給部60によって反応器10に触媒16が供給され、触媒排出部70によって反応器10内の触媒16が排出される。そのため、反応器10内の触媒16は、触媒供給部60及び触媒排出部70によって流動している。したがって、反応器10は、撹拌軸13、撹拌翼14及びモータ15を含んでいなくてもよい。
また、触媒排出部70がシリンダ71、スクリュ72及びモータ73を含む押出機である例について説明した。しかしながら、触媒排出部70は反応器10から触媒16を排出することができればよく、反応器10の排出口に設けられた流量調整弁などであってもよい。
以上の通り、本実施形態に係る炭素生成システム1は、触媒16を反応器10に供給する触媒供給部60と、原料との接触によって炭素が生成されて付着した触媒16を反応器10から循環流路30を介さずに排出する触媒排出部70とを備えている。これにより、触媒16を反応器10へ連続して供給及び排出することができる。そのため、反応器10での反応を止めて炭素を取り出さなくても、反応器10内で炭素を連続的に製造することができる。
[第3実施形態]
次に、図4を用いて第3実施形態に係る炭素生成システム1について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る炭素生成システム1は、上記実施形態に係る炭素生成システム1に対し、触媒供給部60と炭素回収部80とをさらに備えている。その他の部分については、上記実施形態に係る炭素生成システム1と同様であるため、説明を省略する。
触媒供給部60は、触媒を反応器10に供給する。触媒供給部60は、第2実施形態で説明したものを使用することができる。
炭素回収部80は、循環流路30において反応器10よりも下流かつ水除去部40よりも上流に設けられている。炭素回収部80は、反応器10から排出され、原料との接触によって触媒に炭素が生成されて付着した触媒を回収する。炭素回収部80は、反応器10から排出された排出ガスから触媒を回収することができればよい。炭素回収部80は、サイクロン又はフィルタを含んでおり、これらによって触媒を回収してもよい。
炭素回収部80の触媒を排出する排出口から二酸化炭素が供給されてもよい。これにより、炭素回収部80から排出された炭素が付着した触媒を冷却することができる。また、反応器10内に空気が混入することを抑制することができる。炭素生成システム1は、図3に示す形態と同様に、炭素回収部80と接続され、炭素回収部80で回収された触媒を貯蔵する貯蔵タンクをさらに備えていてもよい。貯蔵タンクには原料供給部20から二酸化炭素が供給されてもよい。具体的には、二酸化炭素供給部25は二酸化炭素を貯蔵タンクに供給してもよい。なお、反応器10へ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25と貯蔵タンクへ二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給部25とは共通するものを使用してもよく、それぞれ異なるものを使用してもよい。また、二酸化炭素は、貯蔵タンクから炭素回収部80の排出口へ供給されていてもよいが、貯蔵タンクを介さずに炭素回収部80の排出口へ直接供給されてもよい。
以上の通り、本実施形態に係る炭素生成システム1は、触媒供給部60と、炭素回収部80とを備えている。触媒供給部60は、触媒を反応器10に供給する。炭素回収部80は、循環流路30において反応器10よりも下流かつ水除去部40よりも上流に設けられ、反応器10から排出され、原料との接触によって触媒に炭素が生成されて付着した触媒を回収する。これにより、触媒を反応器10へ連続して供給及び排出することができる。そのため、反応器10での反応を止めて炭素を取り出さなくても、反応器10内で炭素を連続的に製造することができる。
[第4実施形態]
次に、図5を用いて第4実施形態に係る炭素生成システム1について説明する。図5に示すように、本実施形態に係る炭素生成システム1では、循環流路30に設けられ、水除去部40で水が除去された乾燥ガスの少なくとも一部を排出するガス排出部90を含んでいる。その他の部分については、上記実施形態に係る炭素生成システム1と同様であるため、説明を省略する。
上記実施形態に係る炭素生成システム1は、上記反応式(3)に示すように、水素及び二酸化炭素から固体の炭素と液体の水を生成する。そのため、炭素生成システム1では、理論上、排気ガスは発生しない。しかしながら、原料には、窒素及びアルゴンのような不純物が含まれている。反応が進行していくにつれて不純物が反応器10及び循環流路30内に蓄積するおそれがある。そのため、ガス排出部90によって乾燥ガスを排気することにより、不純物が蓄積するおそれを低減させることができる。排出される乾燥ガス中のメタン、二酸化炭素及び一酸化炭素の合計流量は、原料供給部20によって供給される二酸化炭素の流量に対し、モル比で20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。乾燥ガス中のメタン、二酸化炭素及び一酸化炭素の含有率は、モル比で95%以上であってもよい。
なお、ガス排出部90は、乾燥ガスの温度が低くなっているため、循環流路30における気液分離器42の下流かつ熱交換器41の上流に設けられることが好ましい。また、ガス排出部90は、乾燥ガスの圧力が高くなっているため、循環流路30におけるファン43の下流に設けられることが好ましい。
以上説明した通り、本実施形態に係る炭素生成システム1では、循環流路30に設けられ、水除去部40で水が除去された乾燥ガスの少なくとも一部を排出するガス排出部90を含んでいる。これにより、循環流路30内に窒素及びアルゴンのような不純物が蓄積するのを抑制することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正または変形をすることが可能である。上記実施形態のすべての構成要素、及び請求の範囲に記載されたすべての特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、個々に抜き出して組み合わせてもよい。
本開示は、例えば、国際連合が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標13『気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる』に貢献することができる。
1 炭素生成システム
10 反応器
11 温度測定部
16 触媒
20 原料供給部
30 循環流路
31 乾燥ガス流量調整部
32 冷却器
40 水除去部
50 制御部
60 触媒供給部
70 触媒排出部
74 貯蔵タンク
80 炭素回収部
90 ガス排出部

Claims (12)

  1. 水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を生成する反応器と、
    水素及び二酸化炭素を前記反応器に供給する原料供給部と、
    前記反応器で生成されたメタンを前記反応器へ戻す循環流路と、
    前記循環流路に設けられ、前記反応器で生成された水を除去し、前記反応器で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する水除去部と、
    を備え、
    前記原料は前記乾燥ガスをさらに含み、
    前記反応器は前記原料と触媒との接触によって炭素を生成する、炭素生成システム。
  2. 前記反応器内の温度を測定する温度測定部と、
    前記温度測定部によって測定される前記温度が500℃以上650℃以下の範囲内になるように前記温度を制御する制御部と、
    をさらに備える、請求項1に記載の炭素生成システム。
  3. 前記循環流路に設けられ、前記反応器へ供給される前記乾燥ガスの流量を調整する乾燥ガス流量調整部と、
    前記原料供給部によって供給される水素及び二酸化炭素の合計に対し、モル比で2倍以上20倍以下の前記乾燥ガスが前記反応器へ供給されるように前記乾燥ガス流量調整部を制御する制御部と、
    をさらに備える、請求項1又は2に記載の炭素生成システム。
  4. 前記循環流路において前記水除去部よりも下流かつ前記反応器よりも上流に設けられ、前記反応器へ供給される前記乾燥ガスを冷却する冷却器をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  5. 前記反応器は、前記反応器の下流側に配置された前記触媒の温度が、前記反応器の上流側に配置された触媒の温度よりも低くなるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  6. 前記触媒を前記反応器に供給する触媒供給部と、
    前記原料との接触によって炭素が生成されて付着した触媒を前記反応器から前記循環流路を介さずに排出する触媒排出部と、
    をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  7. 前記触媒排出部の前記触媒を排出する排出口から二酸化炭素が供給される、請求項6に記載の炭素生成システム。
  8. 前記触媒を前記反応器に供給する触媒供給部と、
    前記循環流路において前記反応器よりも下流かつ前記水除去部よりも上流に設けられ、前記反応器から排出され、前記原料との接触によって前記触媒に炭素が生成されて付着した触媒を回収する炭素回収部と、
    をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  9. 前記炭素回収部の前記触媒を排出する排出口から二酸化炭素が供給される、請求項8に記載の炭素生成システム。
  10. 前記原料供給部は二酸化炭素を前記触媒供給部に供給し、
    前記触媒供給部は前記原料供給部により供給された二酸化炭素によって前記触媒がパージされた状態で前記反応器に前記触媒を供給する、請求項6~9のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  11. 前記循環流路に設けられ、前記水除去部で水が除去された前記乾燥ガスの少なくとも一部を排出するガス排出部を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の炭素生成システム。
  12. 水素及び二酸化炭素を反応器に供給する工程と、
    供給された水素及び二酸化炭素を含む原料からメタン及び水を前記反応器で生成する工程と、
    前記反応器で生成された水を除去し、前記反応器で生成されたメタンを含む乾燥ガスを生成する工程と、
    前記乾燥ガスを前記反応器へ供給する工程と、
    前記乾燥ガスを含む前記原料と触媒との接触によって炭素を前記反応器で生成する工程と、
    を含む、炭素生成方法。
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