JP2022169916A - 検査制御装置、システム、検査制御方法および検査制御プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することを可能にする。【解決手段】複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数のデコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数のデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信し、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示し、ストレージ装置に記憶されている入力データの各々についての検査状況情報を記憶する記憶部に、入力データの検査状況情報を記憶させ、検査の結果に関する情報を出力する。【選択図】 図２

Description

本発明は、検査制御装置等に関する。

放送局での放送送出に使用されるビデオサーバ装置は、素材を再生する装置である（たとえば、特許文献１）。なお、素材とは、たとえば、映像や音声などを含む放送用コンテンツに応じた情報（コンテンツ情報）である。コンテンツ情報は、少なくとも当該映像に応じた映像情報、および、当該音声に応じた音声情報のうち少なくとも一方を含む。そして、コンテンツ情報に含まれている映像情報および音声情報のうち少なくとも一方を復号し、出力することを、素材を再生するという。また、ビデオサーバ装置において素材の再生に関する一連の動作を行う部分を再生系統と呼ぶ。

特許文献１に記載されているように、ビデオサーバ装置が再生する素材は、ＭＰＥＧ（Moving Picture Experts Group）－２等の形式に圧縮符号化されたデータである。再生対象の素材が破損している場合や、再生対象の素材の形式が、ビデオサーバ装置に対応されていない形式である場合、ビデオサーバ装置が当該素材を再生すると、エラーが発生する。

ここで、素材の再生に関する一般的な技術では、放送送出の際にエラーが発生しないようにするための方法として、検査装置を使用して、素材に問題がないか否かを放送送出に先立って検査する方法が知られている。

特開２０１２－１５１５８２号公報

上記の一般的な技術において、検査装置に汎用の検査装置を使用する場合、素材について様々な種類のチェックを行うことができる。しかし、規格に対する微妙な解釈の違いなどが原因で、検査装置とビデオサーバ装置との間には仕様の違いがあり得る。そして、仕様の違いや、検査装置またはビデオサーバ装置のバグ等により、エラーとなる条件が、検査装置とビデオサーバ装置とで一致しない場合がある。そのため、検査装置での事前検査ではエラーが発生しなくても、放送送出の際にビデオサーバ装置での再生でエラーが発生し、その結果、送出事故となる場合がある。

本発明の目的は、ビデオサーバ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することを可能にする検査制御装置等を提供することにある。

本発明の一態様において、検査制御装置は、複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信部と、前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御部と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御部と、前記検査の結果に関する情報を出力する出力部とを備える。

また、本発明の他の態様において、検査制御方法は、複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信し、前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示し、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させ、前記検査の結果に関する情報を出力する。

また、本発明の他の態様において、検査制御プログラムは、コンピュータに、複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信機能と、前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御機能と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御機能と、前記検査の結果に関する情報を出力する出力機能とを実現させる。

本発明によれば、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

本発明の第一の実施形態の検査制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第一の実施形態の検査制御装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置を含むシステムの構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態のビデオサーバ装置の構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置の構成例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置が表示手段に表示させる画面の例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態の検査制御装置の動作例を示す図である。 本発明の第二の実施形態のビデオサーバ装置がデコードする素材に関するタイミングチャートの例を示す図である。 本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。

［第一の実施形態］
本発明の第一の実施の形態について説明する。

図１に本実施形態の検査制御装置１０の構成例を示す。本実施形態の検査制御装置１０は、受信部１１、検査制御部１２、記憶制御部１３および出力部１４を含む。

受信部１１は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。ビデオサーバ装置は、二以上の複数のデコーダを含み、二以上の複数の復号データのいずれかを出力する。二以上の複数の復号データは、二以上の複数のデコーダの各々が入力データをデコードすることによって生成される。入力データは、ストレージ装置から入力される。

検査制御部１２は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。

記憶制御部１３は、記憶部（不図示）に、入力データの検査状況情報を記憶させる。記憶部は、記憶制御部１３に接続されている。記憶制御部１３は、ストレージ装置に記憶されている入力データの各々についての検査状況情報を記憶部に記憶させる。

出力部１４は、検査の結果に関する情報を出力する。

このように検査制御装置１０を構成することによって、受信部１１は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御部１２は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

次に、図２に本実施形態の検査制御装置１０の動作の例を示す。

受信部１１は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する（ステップＳ１０１）。

検査制御部１２は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する（ステップＳ１０２）。

記憶制御部１３は、記憶部に、入力データの検査状況情報を記憶させる（ステップＳ１０３）。

出力部１４は、検査の結果に関する情報を出力する（ステップＳ１０４）。

検査制御装置１０は、このように動作することによって、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御装置１０は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、検査制御装置１０は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御装置１０は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

［第二の実施形態］
次に、本発明の第二の実施の形態における検査制御装置２０について説明する。

まず、図３に本実施形態の検査制御装置２０を含むシステムの構成例を示す。検査制御装置２０は、送出制御装置４０と互いに接続する。また、検査制御装置２０は、通信回線８０を介して、ストレージ装置７０－ｊ（１≦ｊ≦Ｍ、Ｍは１以上の整数）とビデオサーバ装置５０－ｉ（１≦ｉ≦Ｎ、Ｎは１以上の整数）に接続されている。送出制御装置４０は、ビデオサーバ装置５０－ｉに接続されている。ビデオサーバ装置５０－ｉは、通信回線８０を介してストレージ装置７０－ｊに接続されている。また、ビデオサーバ装置５０－ｉは、出力先装置６０－ｉに接続されている。

ビデオサーバ装置５０－ｉは、素材の再生を行う装置である。なお、素材は、映像や音声などを含む放送用コンテンツに応じた情報（コンテンツ情報）である。コンテンツ情報は、少なくとも当該映像に応じた映像情報、および、当該音声に応じた音声情報のうち少なくとも一方を含む。

ビデオサーバ装置５０－ｉは、二以上の複数のデコーダを含み、デコーダによって生成された復号データのいずれかを出力する。コンテンツ情報に含まれている映像情報および音声情報のうち少なくとも一方を復号（デコード）し、生成された復号データを出力することを、素材を再生するという。

ストレージ装置７０－ｊは、素材を記憶する。ビデオサーバ装置５０－ｉは、送出制御装置４０からの指示に応じて、ストレージ装置７０－ｊから入力される素材を再生する。

送出制御装置４０は、ビデオサーバ装置５０－ｉにおける素材の再生を制御する装置である。送出制御装置４０は、ＡＰＳ（Automatic Program control System：自動番組制御装置）からの制御や利用者による操作に基づいて、ビデオサーバ装置５０－ｉに、素材の再生制御を指示する再生制御指示を送信する。

送出制御装置４０は、ビデオサーバ装置５０－ｉに再生させる素材を切り替える切り替え時刻の所定時間前になると、再生スタンバイ指示をビデオサーバ装置５０－ｉへ送信する。再生スタンバイは、ビデオサーバ装置５０－ｉが、再生する素材を切り替える前に、切り替え後に再生する素材の先頭部分（たとえば先頭の１秒間）を、あらかじめデコードしておく動作である。

再生スタンバイ指示は、指示対象のデコーダを示す情報や、再生スタンバイに使用する素材の情報を含む。また、送出制御装置４０は、ビデオサーバ装置５０－ｉが再生する素材を切り替え時刻に切り替えできるように、再生スタンバイ指示の後、素材の切り替え時刻の所定時間前になると、再生開始指示をビデオサーバ装置５０－ｉへ送信する。再生開始指示は、指示対象のデコーダを示す情報を含む。

検査制御装置２０は、ストレージ装置７０－ｊに記憶されている素材の検査をビデオサーバ装置５０－ｉに指示する。

次に、図４を用いて、本実施形態のビデオサーバ装置５０－ｉの構成例について説明する。本実施形態のビデオサーバ装置５０－ｉは、素材受信部５１－ｉ、デコーダ５２－１－ｉ、デコーダ５２－２－ｉ、バッファ５３－１－ｉ、バッファ５３－２－ｉおよび切替部５４－ｉを含む。

図４に示すビデオサーバ装置５０－ｉは、一つの再生系統を含むが、ビデオサーバ装置５０－ｉは、二以上の複数の再生系統を含んでいてもよい。なお、図４に示す構成の場合、一つの再生系統は、デコーダ５２－１－ｉ、デコーダ５２－２－ｉ、バッファ５３－１－ｉ、バッファ５３－２－ｉおよび切替部５４－ｉを含む。ビデオサーバ装置５０－ｉが二以上の複数の再生系統を含む場合、素材受信部５１－ｉは各再生系統につき共通であってもよいし、各再生系統に対して一つずつ存在してもよい。

また、図４に示す構成では、一つの再生系統が二つのデコーダを含むが、一つの再生系統が三つ以上のデコーダを含んでいてもよい。この場合でも、一つの再生系統から出力される復号データは、当該再生系統に含まれるデコーダで生成された復号データのいずれか一つである。

素材受信部５１－ｉは、再生スタンバイ指示が送出制御装置４０から入力されると、再生スタンバイ指示によって指示された素材をストレージ装置７０－ｊから読み出す。そして、素材受信部５１－ｉは、ストレージ装置７０－ｊから入力される素材を受信し、入力された素材を、再生スタンバイ指示の対象のデコーダ（デコーダ５２－１－ｉまたはデコーダ５２－２－ｉ）に入力する。

デコーダ５２－１－ｉは、自デコーダに対する再生スタンバイ指示が送出制御装置４０から入力されると、素材受信部５１－ｉから入力された素材の再生スタンバイを行う。再生スタンバイは、再生開始前に入力素材をあらかじめデコードすることによって、所定再生時間分（たとえば１秒間分）の復号データを生成しておく動作である。そして、デコーダ５２－１－ｉは、デコードによって生成された復号データをバッファ５３－１－ｉに記憶させる。バッファ５３－１－ｉは、デコーダ５２－１－ｉで生成された復号データを記憶する。デコーダ５２－１－ｉは、所定再生時間分の復号データを生成すると、デコードを中断する。

また、デコーダ５２－１－ｉは、自デコーダに対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力されると、入力素材のデコードを再開し、生成された復号データをバッファ５３－１－ｉに記憶させる。

また、デコーダ５２－１－ｉは、デコーダ５２－２－ｉ（同じ再生系統に含まれる他のデコーダ）に対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力されると、デコードを停止する。

同様に、デコーダ５２－２－ｉは、自デコーダに対する再生スタンバイ指示が送出制御装置４０から入力されると、素材受信部５１－ｉから入力された素材の再生スタンバイを行う。そして、デコーダ５２－２－ｉは、デコードによって生成された復号データをバッファ５３－２－ｉに記憶させる。バッファ５３－２－ｉは、デコーダ５２－２－ｉで生成された復号データを記憶する。デコーダ５２－２－ｉは、所定再生時間分の復号データを生成すると、デコードを中断する。

なお、バッファ５３－１－ｉとバッファ５３－２－ｉとは、各々異なるハードウェアで実現されてもよいし、ハードウェアの一部の領域が割り当てられたものであってもよい。

また、デコーダ５２－２－ｉは、自デコーダに対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力されると、入力素材のデコードを再開し、生成された復号データをバッファ５３－２－ｉに記憶させる。

また、デコーダ５２－２－ｉは、デコーダ５２－１－ｉ（同じ再生系統に含まれる他のデコーダ）に対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力されると、デコードを停止する。

切替部５４－ｉは、バッファ５３－１－ｉに記憶されている復号データとバッファ５３－２－ｉに記憶されている復号データのいずれかを出力する。具体的には、切替部５４－ｉは、デコーダ５２－１－ｉに対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力された場合に、出力する復号データを、バッファ５３－１－ｉに記憶されている復号データへ切り替える。また、切替部５４－ｉは、デコーダ５２－２－ｉに対する再生開始指示が送出制御装置４０から入力された場合に、出力する復号データを、バッファ５３－２－ｉに記憶されている復号データへ切り替える。

また、素材受信部５１－ｉは、検査のためのデコードの開始を指示するデコード開始指示が検査制御装置２０から入力された場合に、デコード開始指示によって指示された素材をストレージ装置７０－ｊから読み出す。そして、素材受信部５１－ｉは、ストレージ装置７０－ｊから入力される素材を受信し、入力された素材を、デコード開始指示の対象のデコーダ（デコーダ５２－１－ｉまたはデコーダ５２－２－ｉ）に入力する。

また、デコーダ５２－１－ｉとデコーダ５２－２－ｉは、自デコーダに対するデコード開始指示が検査制御装置２０から入力された場合に、素材受信部５１－ｉから入力された素材のデコードを開始する。また、ビデオサーバ装置５０－ｉは、検査の結果に関する情報を検査制御装置２０へ出力する。具体的には、デコードでエラーが発生した場合には、ビデオサーバ装置５０－ｉは、エラーが発生したことを示す情報を検査制御装置２０へ出力する。また、ビデオサーバ装置５０－ｉは、入力された素材のデコードが完了した場合に、デコードが完了したことを示す情報を検査制御装置２０へ出力する。

また、デコーダ５２－１－ｉとデコーダ５２－２－ｉは、自デコーダに対するデコード停止指示が検査制御装置２０から入力された場合、または、入力された素材のデコードが完了した場合に、デコードを停止する。

次に、図５に本実施形態の検査制御装置２０の構成例を示す。本実施形態の検査制御装置２０は、受信部２１、検査制御部２２、記憶制御部２３、出力部２４および記憶部２５を含む。

受信部２１は、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報を受信する。使用状態情報は、たとえば、送出制御装置４０から各デコーダへの再生スタンバイ指示や再生開始指示の予定時刻の情報を含んでいてもよい。また、使用状態情報は、ビデオサーバ装置５０－ｉが出力する復号データを切り替える切り替え時刻の情報を含んでいてもよい。この場合、受信部２１は、使用状態情報を送出制御装置４０から受信することができる。

また、使用状態情報は、デコーダの使用が開始されたことや停止されたことを示す情報を含んでいてもよい。この場合、たとえば、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダの使用が開始（または停止）された場合に、ビデオサーバ装置５０－ｉが、使用状態情報を送信する。この使用状態情報は、デコーダの識別情報と使用開始（または使用停止）を示す情報とを含む。そして、受信部２１は、この使用状態情報を受信してもよい。

また、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｊに記憶されている入力データを示す入力データ情報を受信する。たとえば、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｉに記憶されている素材のリストを、ストレージ装置７０－ｊに対して所定時間おきに要求する。そして、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｉから素材のリストを受信する。

検査制御部２２は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。

検査制御部２２は、たとえば、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダに対する再生スタンバイ指示の予定時刻から再生スタンバイが完了するまでを、当該デコーダが使用されている時間とみなすことができる。また、検査制御部２２は、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダに対する再生開始指示の予定時刻からビデオサーバ装置５０－ｉに含まれる他のデコーダへの再生開始指示の予定時刻までを、当該デコーダが使用されている時間帯とみなすことができる。または、検査制御部２２は、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダに対する再生スタンバイ指示の予定時刻からビデオサーバ装置５０－ｉに含まれる他のデコーダへの再生開始指示の予定時刻までを、当該デコーダが使用されている時間帯とみなしてもよい。なお、再生スタンバイ指示を受信してから再生スタンバイが完了するまでの時間は、あらかじめ検査制御装置２０に設定されているとする。

また、検査制御部２２は、たとえば、再生スタンバイ指示から切り替え時刻までの時間が検査制御装置２０に設定されている場合、検査制御部２２は、切り替え時刻に基づいて再生スタンバイ指示の予定時刻を算出してもよい。また、再生開始指示から切り替え時刻までの時間が検査制御装置２０に設定されている場合、検査制御部２２は、切り替え時刻に基づいて再生開始指示の予定時刻を算出してもよい。

また、検査制御部２２は、たとえば、デコーダの使用開始を示す情報を含む使用状態情報を受信してから、当該デコーダの使用停止を示す情報を含む使用状態情報を受信するまでを、当該デコーダが使用されている時間帯とみなしてもよい。

記憶制御部２３は、検査を指示された入力データに対する検査の完了状況を示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。記憶部２５は、ストレージ装置７０－ｊに記憶されている入力データの各々についての検査状況情報を記憶する。

具体的には、受信部２１が入力データ情報を受信すると、記憶制御部２３は、記憶部２５に検査状況情報が記憶されていない入力データの情報が入力データ情報に含まれているか否かを確認する。そして、記憶制御部２３は、記憶部２５に検査状況情報が記憶されていない入力データの情報が入力データ情報に含まれている場合、当該入力データの識別情報と対応付けて、当該入力データが未検査であることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。

なお、入力データ情報に情報が含まれていない入力データの検査状況情報が記憶部２５に記憶されている場合、記憶制御部２３は、当該入力データの検査状況情報を記憶部２５から削除してもよい。

また、記憶制御部２３は、検査が完了した場合に、検査が完了した入力データについて、検査が完了していることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。このとき、記憶制御部２３は、検査の結果、たとえば、検査でのエラーの発生の有無や、エラーが発生した場合のエラーの内容に関する情報についても記憶部２５に記憶させてもよい。

また、記憶制御部２３は、入力データの途中まで検査が行われた場合には、検査が途中まで行われたことを示す情報と、入力データのどの位置から検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む検査状況情報を、記憶部２５に記憶させる。再開位置情報は、入力データのどの位置まで検査が行われたのかを示す情報であってもよい。入力データの位置の指定には、たとえば、素材の先頭からの再生時間や、素材の先頭からのフレーム数などが使用されることができる。

検査制御部２２は、記憶部２５に記憶されている検査状況情報を参照し、未検査、または、検査が途中まで行われたことを示す検査状況情報があるか否かを確認する。検査制御部２２は、未検査、または、検査が途中まで行われたことを示す検査状況情報があれば、当該検査状況情報によって検査状況が示されている入力データについて、当該入力データの検査を実行させるデコーダを決定する。

検査制御部２２は、受信部２１が受信した使用状態情報に基づいて、使用されていないデコーダを、検査を実行させるデコーダとして決定する。

検査制御部２２は、検査を実行させるデコーダを決定すると、決定されたデコーダを含むビデオサーバ装置５０－ｉへ、デコード開始指示を入力する。デコード開始指示は、指示対象のデコーダの識別情報と、検査対象の入力データの情報とを含む。また、入力データの途中から検査を開始させる場合には、デコード開始指示は、さらに、再開位置情報を含む。入力データの情報は、たとえば、入力データを記憶しているストレージ装置７０－ｊの識別情報や入力データのファイル名などを含む。

また、検査制御部２２は、検査が完了する前に検査を停止させる場合に、検査中のデコーダに対するデコード停止指示をビデオサーバ装置５０－ｉへ入力してもよい。たとえば、再生スタンバイ指示の予定時刻の所定時間前や、再生開始指示の予定時刻の所定時間前など、検査中のデコーダの使用が開始される前に、検査制御部２２は、デコード停止指示を入力する。

または、検査制御部２２は、検査が完了する前に検査を停止させる場合に、デコード開始指示に、検査を停止させる時刻の情報や、検査する入力データの長さ（時間またはフレーム数）の情報をさらに含めてもよい。

出力部２４は、検査の結果に関する情報を出力する。具体的には、デコードでエラーが発生した旨の通知を受信部２１がビデオサーバ装置５０－ｉから受信した場合、出力部２４は、エラーが発生した旨を示す情報を出力する。出力部２４が出力する情報は、エラーが発生した入力データの情報や、エラーの種別の情報などを含んでいてもよい。

また、エラーが発生しないまま入力データの検査が完了した旨の通知を受信部２１がビデオサーバ装置５０－ｉから受信した場合には、出力部２４は、エラーが発生せずに検査が完了した旨の情報を出力する。出力部２４が出力する情報は、検査が完了した入力データの情報を含んでいてもよい。

また、ビデオサーバ装置５０－ｉは、入力データの途中まで検査を行った場合、途中までの検査について、エラーの発生有無の情報を検査制御装置２０へ送信してもよい。そして、入力データの途中までの検査結果に関する情報を受信部２１が受信した場合、出力部２４は、途中までの検査結果に関する情報を出力してもよい。

出力部２４は、所定の通知先、たとえば、放送マスター送出システムの管理装置へ、検査の結果に関する情報を出力してもよい。

また、出力部２４は、たとえば、表示手段（図示せず）に表示させる画面の情報を表示手段に出力することで、検査結果に関する情報を含む画面を表示手段に表示させてもよい。表示手段に表示させる画面は、たとえば、検査を実行中のデコーダを示す情報や、検査が実行されている入力データの名称などを含む。

図６に、表示手段に表示させる画面の例を示す。図６に示す例では、システムが再生系統を二つ含み、また、再生系統の各々がデコーダを二つずつ含む。また、画面には、各再生系統と、再生系統に含まれるデコーダが図示されている。再生系統を示す画面アイテムには、再生系統を特定可能な情報（再生系統の識別情報や再生系統名など）が表示される。デコーダを示す画面アイテムには、デコーダを特定可能な情報（デコーダの識別情報やデコーダ名など）が表示される。デコーダを示す画面アイテムの右には、再生中または検査中の素材（入力データ）名が表示される。また、再生中のデコーダを示す画面アイテムと、検査中のデコーダを示す画面アイテムと、使用されていないデコーダを示す画面アイテムとは、互いに異なる表示形態（背景色、文字色など）で表示される。また、デコードでエラーが発生したデコーダを示す画面アイテムは、エラーが発生していない場合とは異なる表示形態で表示されてもよい。また、素材名に関しても、エラーが発生した場合に、エラーが発生していない場合と異なる表示形態で表示されてもよい。

たとえば、出力部２４は、再生中のデコーダを示す画面アイテムの背景色を黄色、検査中のデコーダを示す画面アイテムの背景色を緑、使用されていないデコーダを示す画面アイテムの背景色をグレーとしてもよい。また、出力部２４は、再生中のデコーダでエラーが発生した場合に、再生中のデコーダを示す画面アイテムの背景色と、当該デコーダで再生中の素材の素材名の文字色とを、赤としてもよい。また、出力部２４は、検査中のデコーダでエラーが発生した場合に、検査中のデコーダを示す画面アイテムの背景色と、当該デコーダで検査中の素材の素材名の文字色とを、オレンジとしてもよい。

このように検査制御装置２０を構成することによって、受信部２１は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御部２２は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

次に、図７から図９に、本実施形態の検査制御装置２０の動作例を示す。図６は、使用状態情報の受信に関する検査制御装置２０の動作例である。図７は、入力データ情報の受信に関する検査制御装置２０の動作例である。図８は、ビデオサーバ装置５０－ｉから検査の結果を受信した場合の検査制御装置２０の動作例である。

受信部２１は、ビデオサーバ装置５０－ｉに含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報を所定のタイミングで受信する（図７のステップＳ２０１）。受信部２１は、たとえば、所定時間おきに使用状態情報を送出制御装置４０へ要求してもよい。また、受信部２１は、使用状態情報に変化があった場合や所定時間おきに送出制御装置４０から送信される使用状態情報を受信してもよい。また、受信部２１は、ビデオサーバ装置５０－ｉから送信される使用状態情報を受信してもよい。

また、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｊに記憶されている入力データを示す入力データ情報を、所定のタイミングで受信する（図８のステップＳ２０２）。たとえば、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｉに記憶されている素材のリストを、ストレージ装置７０－ｊに対して所定時間おきに要求する。そして、受信部２１は、ストレージ装置７０－ｉから素材のリストを受信する。

受信部２１が入力データ情報を受信すると、記憶制御部２３は、記憶部２５に検査状況情報が記憶されていない入力データの情報が入力データ情報に含まれているか否かを確認する。そして、記憶制御部２３は、記憶部２５に検査状況情報が記憶されていない入力データの情報が入力データ情報に含まれている場合、当該入力データの識別情報と対応付けて、当該入力データが未検査であることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。

次に、検査制御部２２は、記憶部２５に記憶されている検査状況情報を参照し、未検査、または、検査が途中まで行われたことを示す検査状況情報があるか否かを確認する。検査制御部２２は、未検査、または、検査が途中まで行われたことを示す検査状況情報があれば（ステップＳ２０３でＹＥＳ）、当該検査状況情報によって検査状況が示されている入力データについて、当該入力データの検査を実行させるデコーダを決定する。

検査制御部２２は、受信部２１が受信した使用状態情報に基づいて、使用されていないデコーダを、検査を実行させるデコーダとして決定する。そして、検査制御部２２は、使用されていないデコーダへ、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、検査を指示する（ステップＳ２０４）。

また、記憶制御部２３は、検査が完了したことを示す情報を受信した場合に、（ステップＳ２０５）、検査が完了した入力データについて、検査が完了していることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる（ステップＳ２０６）。このとき、記憶制御部２３は、検査の結果、たとえば、検査でのエラーの発生の有無や、エラーが発生した場合のエラーの内容に関する情報についても記憶部２５に記憶させてもよい。

また、記憶制御部２３は、入力データの途中まで検査が行われた場合には、検査が途中まで行われたことを示す情報と、入力データのどの位置から検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む検査状況情報を、記憶部２５に記憶させる。

出力部２４は、ビデオサーバ装置５０－ｉから検査の結果に関する情報を受信した場合に、検査の結果に関する情報を任意の出力先へ出力する（ステップＳ２０７）。たとえば、出力部２４は、エラーが発生したことを示す通知をビデオサーバ装置５０－ｉから受信した場合、ビデオサーバ装置５０－ｉでの検査でエラーが発生したことを示す情報を出力する。また、出力部２４は、検査が正常に完了したことを示す通知をビデオサーバ装置５０－ｉから受信した場合、ビデオサーバ装置５０－ｉでの検査が正常に完了したことを示す情報を出力する。なお、出力部２４が出力する情報は、ビデオサーバ装置５０－ｉから受信した情報と同一でなくてもよい。

次に、図１０に、デコーダがデコードする素材に関するタイミングチャートの例を示す。図１０に示す例は、システムにビデオサーバ装置５０－１が含まれ、ビデオサーバ装置５０－１に１つの再生系統が含まれ、また、再生系統にデコーダ５２－１－１とデコーダ５２－２－１とが含まれる場合の例である。また、送出制御装置４０は、素材Ａから素材Ｅをビデオサーバ装置５０－１から出力させることを予定している。

検査制御装置２０は、ビデオサーバ装置５０－１に関する使用状態情報を送出制御装置４０から受信する。使用状態情報は、ビデオサーバ装置５０－１からの出力が予定されている素材についての、送出タイミングに関する情報を含む。使用状態情報は、たとえば、再生スタンバイ指示の予定時刻や、再生開始指示の予定時刻や、素材の切り替え時刻を含む。

また、検査制御装置２０は、入力データ情報をストレージ装置７０－１から受信する。ここで、素材Ａがデコーダ５２－１－１で再生されている状態で、素材Ｘがストレージ装置７０－１に追加されたことを示す入力データ情報を検査制御装置２０が受信したとする。この場合、検査制御装置２０は、素材Ｘが未検査であることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。

次に、検査制御装置２０は、素材Ｘを検査させるデコーダを決定する。素材Ｂの再生スタンバイ指示が入力されるまでは、デコーダ５２－２－１は、使用されてない状態である。そのため、検査制御装置２０は、素材Ｘをデコーダ５２－２－１に検査させることを決定する。そして、検査制御装置２０は、素材Ｘのデコード開始指示をデコーダ５２－２－１へ入力する。

ビデオサーバ装置５０－１は、デコーダ５２－２－１での素材Ｘの検査が完了すると、検査結果を検査制御装置２０へ送信する。そして、検査制御装置２０は、検査結果に関する情報を出力する。

また、素材Ｂがデコーダ５２－２－１で再生されている状態で、素材Ｙがストレージ装置７０－１に追加されたことを示す入力データ情報を検査制御装置２０が受信したとする。この場合、検査制御装置２０は、素材Ｙが未検査であることを示す検査状況情報を記憶部２５に記憶させる。

次に、検査制御装置２０は、素材Ｙを検査させるデコーダを決定する。素材Ｃの再生スタンバイ指示が入力されるまでは、デコーダ５２－１－１は、使用されてない状態である。そのため、検査制御装置２０は、素材Ｙをデコーダ５２－１－１に検査させることを決定する。そして、検査制御装置２０は、デコーダ５２－１－１に対する素材Ｙのデコード開始指示をビデオサーバ装置５０－１へ入力する。

また、検査制御装置２０は、再生スタンバイ指示の予定時刻より所定時間前までに素材Ｙの検査が完了していない場合に、デコーダ５２－１－１に対するデコード停止指示をビデオサーバ装置５０－１へ入力する。検査制御装置２０は、再生スタンバイ指示の予定時刻より前に素材Ｙの検査が完了しないことが見込まれる場合に、デコード開始指示に、デコードを停止させる時刻の情報や、デコードする素材Ｙの長さ（時間またはフレーム数）の情報をさらに含めてもよい。

また、記憶制御部２３は、検査状況情報を、記憶部２５に記憶させる。このとき、検査状況情報は、素材Ｙの検査が途中まで行われたことを示す情報と再開位置情報とを含む。

検査制御装置２０は、素材Ｙの検査が完了していないので、素材Ｃの再生スタンバイが完了してデコーダ５２－１－１が未使用となった場合に、デコーダ５２－１－１に対する素材Ｙのデコード開始指示をビデオサーバ装置５０－１へ入力する。このとき、デコード開始指示は、再開位置情報を含む。

また、検査制御装置２０は、素材Ｃの再生開始指示の予定時刻より所定時間前までに素材Ｙの検査が完了していない場合に、デコーダ５２－１－１に対するデコード停止指示をビデオサーバ装置５０－１へ入力する。検査制御装置２０は、素材Ｃの再生開始指示の予定時刻より前に素材Ｙの検査が完了しないことが見込まれる場合に、デコード開始指示に、デコードを停止させる時刻の情報や、デコードする素材Ｙの長さ（時間またはフレーム数）の情報をさらに含めてもよい。

また、記憶制御部２３は、検査状況情報を、記憶部２５に記憶させる。このとき、検査状況情報は、素材Ｙの検査が途中まで行われたことを示す情報と再開位置情報とを含む。

検査制御装置２０は、素材Ｙの検査が完了していないので、素材Ｃの再生が開始されてデコーダ５２－２－１が未使用となった場合に、デコーダ５２－２－１に対する素材Ｙのデコード開始指示をビデオサーバ装置５０－１へ入力する。このとき、デコード開始指示は、再開位置情報を含む。

ビデオサーバ装置５０－１は、デコーダ５２－２－１での素材Ｙの検査が完了すると、検査結果を検査制御装置２０へ送信する。そして、検査制御装置２０は、検査結果に関する情報を出力する。

このように動作することによって、検査制御装置２０は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御装置２０は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、検査制御装置２０は、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、ストレージ装置に記憶されている入力データを示す入力データ情報とを受信する。また、検査制御装置２０は、使用状態情報と入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、検査が完了していない入力データのデコードを指示することによって、使用されていないデコーダへ検査を指示する。これにより、ビデオサーバ装置に含まれるデコーダで入力データを検査することが可能になる。そのため、ビデオデコーダ装置で再生を行う際に発生し得るエラーを事前により確実に検出することが可能になる。

［ハードウェア構成例］
上述した本発明の各実施形態における検査制御装置（１０、２０）を、一つの情報処理装置（コンピュータ）を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、検査制御装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、検査制御装置は、専用の装置として実現してもよい。また、検査制御装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。

図１１は、本発明の各実施形態の検査制御装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置９０は、通信インタフェース９１、入出力インタフェース９２、演算装置９３、記憶装置９４、不揮発性記憶装置９５およびドライブ装置９６を含む。

たとえば、図１の検査制御部１２や記憶制御部１３は、演算装置９３で実現することが可能である。また、たとえば、図１の受信部１１や出力部１４は、入出力インタフェース９２で実現することが可能である。

通信インタフェース９１は、各実施形態の検査制御装置が、有線あるいは／および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、検査制御装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース９１経由で相互に通信可能なように接続してもよい。

入出力インタフェース９２は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。

演算装置９３は、汎用のＣＰＵ（Central Processing Unit）やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置９３は、たとえば、不揮発性記憶装置９５に記憶された各種プログラムを記憶装置９４に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。

記憶装置９４は、演算装置９３から参照可能な、ＲＡＭ（Random Access Memory）等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置９４は、揮発性のメモリ装置であってもよい。

不揮発性記憶装置９５は、たとえば、ＲＯＭ（Read Only Memory）、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。

ドライブ装置９６は、たとえば、後述する記録媒体９７に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。

記録媒体９７は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。

本発明の各実施形態は、たとえば、図１１に例示した情報処理装置９０により検査制御装置を構成し、この検査制御装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。

この場合、検査制御装置に対して供給したプログラムを、演算装置９３が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、検査制御装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置９０で構成することも可能である。

さらに、上記プログラムを記録媒体９７に記録しておき、検査制御装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置９５に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して検査制御装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。

上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。

（付記１）
複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信部と、
前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御部と、
前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御部と、
前記検査の結果に関する情報を出力する出力部と
を備える検査制御装置。

（付記２）
前記使用状態情報は、前記デコーダに対して再生スタンバイを指示する再生スタンバイ指示の予定時刻の情報、前記デコーダに対して再生開始を指示する再生開始指示の予定時刻の情報、および前記ビデオサーバ装置が出力する前記復号データを切り替える切り替え時刻の情報のいずれか一つ以上を含む
付記１に記載の検査制御装置。

（付記３）
前記使用状態情報は、前記デコーダの使用が開始または停止されたことを示す情報を含む
付記１または付記２に記載の検査制御装置。

（付記４）
前記記憶制御部は、前記入力データの途中まで前記検査が行われた場合には、前記検査が途中まで行われたことを示す情報と、前記入力データのどの位置から前記検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む前記検査状況情報を、前記記憶部に記憶させる
付記１から付記３のいずれかに記載の検査制御装置。

（付記５）
前記検査を指示するデコード開始指示は、前記入力データの前記検査が途中まで行われている場合には、前記再開位置情報を含む
付記４に記載の検査制御装置。

（付記６）
前記記憶制御部は、前記記憶部に前記検査状況情報が記憶されていない前記入力データの情報が前記入力データ情報に含まれている場合、当該入力データが未検査であることを示す前記検査状況情報を前記記憶部に記憶させる
付記１から付記５のいずれかに記載の検査制御装置。

（付記７）
前記検査制御部は、前記デコーダの使用が開始される前に、前記検査の停止を前記ビデオサーバ装置へ指示する
付記１から付記６のいずれかに記載の検査制御装置。

（付記８）
前記検査制御部は、前記検査が完了する前に前記検査を停止させる場合に、前記検査を指示するデコード開始指示に、前記検査を停止させる時刻の情報や、前記検査する前記入力データの長さの情報をさらに含める
付記１から付記６のいずれかに記載の検査制御装置。

（付記９）
前記出力部は、表示手段に表示させる画面の情報を表示手段に出力し、
前記画面は、前記検査の結果に関する情報を含む
付記１から付記８のいずれかに記載の検査制御装置。

（付記１０）
付記１から付記９のいずれかに記載の検査制御装置と、
前記ビデオサーバ装置と、
前記ストレージ装置と
を含むシステム。

（付記１１）
複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信し、
前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示し、
前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させ、
前記検査の結果に関する情報を出力する
検査制御方法。

（付記１２）
前記使用状態情報は、前記デコーダに対して再生スタンバイを指示する再生スタンバイ指示の予定時刻の情報、前記デコーダに対して再生開始を指示する再生開始指示の予定時刻の情報、および前記ビデオサーバ装置が出力する前記復号データを切り替える切り替え時刻の情報のいずれか一つ以上を含む
付記１１に記載の検査制御方法。

（付記１３）
前記使用状態情報は、前記デコーダの使用が開始または停止されたことを示す情報を含む
付記１１または付記１２に記載の検査制御方法。

（付記１４）
前記入力データの途中まで前記検査が行われた場合には、前記検査が途中まで行われたことを示す情報と、前記入力データのどの位置から前記検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む前記検査状況情報を、前記記憶部に記憶させる
付記１１から付記１３のいずれかに記載の検査制御方法。

（付記１５）
前記検査を指示するデコード開始指示は、前記入力データの前記検査が途中まで行われている場合には、前記再開位置情報を含む
付記１４に記載の検査制御方法。

（付記１６）
前記記憶部に前記検査状況情報が記憶されていない前記入力データの情報が前記入力データ情報に含まれている場合、当該入力データが未検査であることを示す前記検査状況情報を前記記憶部に記憶させる
付記１１から付記１５のいずれかに記載の検査制御方法。

（付記１７）
前記デコーダの使用が開始される前に、前記検査の停止を前記ビデオサーバ装置へ指示する
付記１１から付記１６のいずれかに記載の検査制御方法。

（付記１８）
前記検査が完了する前に前記検査を停止させる場合に、前記検査を指示するデコード開始指示に、前記検査を停止させる時刻の情報や、前記検査する前記入力データの長さの情報をさらに含める
付記１１から付記１６のいずれかに記載の検査制御方法。

（付記１９）
表示手段に表示させる画面の情報を表示手段に出力し、
前記画面は、前記検査の結果に関する情報を含む
付記１１から付記１８のいずれかに記載の検査制御方法。

（付記２０）
コンピュータに、
複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信機能と、
前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御機能と、
前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御機能と、
前記検査の結果に関する情報を出力する出力機能と
を実現させる検査制御プログラム。

（付記２１）
前記使用状態情報は、前記デコーダに対して再生スタンバイを指示する再生スタンバイ指示の予定時刻の情報、前記デコーダに対して再生開始を指示する再生開始指示の予定時刻の情報、および前記ビデオサーバ装置が出力する前記復号データを切り替える切り替え時刻の情報のいずれか一つ以上を含む
付記２０に記載の検査制御プログラム。

（付記２２）
前記使用状態情報は、前記デコーダの使用が開始または停止されたことを示す情報を含む
付記２０または付記２１に記載の検査制御プログラム。

（付記２３）
前記記憶制御機能は、前記入力データの途中まで前記検査が行われた場合には、前記検査が途中まで行われたことを示す情報と、前記入力データのどの位置から前記検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む前記検査状況情報を、前記記憶部に記憶させる
付記２０から付記２２のいずれかに記載の検査制御プログラム。

（付記２４）
前記検査を指示するデコード開始指示は、前記入力データの前記検査が途中まで行われている場合には、前記再開位置情報を含む
付記２３に記載の検査制御プログラム。

（付記２５）
前記記憶制御機能は、前記記憶部に前記検査状況情報が記憶されていない前記入力データの情報が前記入力データ情報に含まれている場合、当該入力データが未検査であることを示す前記検査状況情報を前記記憶部に記憶させる
付記２０から付記２４のいずれかに記載の検査制御プログラム。

（付記２６）
前記検査制御機能は、前記デコーダの使用が開始される前に、前記検査の停止を前記ビデオサーバ装置へ指示する
付記２０から付記２５のいずれかに記載の検査制御プログラム。

（付記２７）
前記検査制御機能は、前記検査が完了する前に前記検査を停止させる場合に、前記検査を指示するデコード開始指示に、前記検査を停止させる時刻の情報や、前記検査する前記入力データの長さの情報をさらに含める
付記２０から付記２５のいずれかに記載の検査制御プログラム。

（付記２８）
前記出力機能は、表示手段に表示させる画面の情報を表示手段に出力し、
前記画面は、前記検査の結果に関する情報を含む
付記２０から付記２７のいずれかに記載の検査制御プログラム。

以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

１０、２０ 検査制御装置
１１ 受信部
１２ 検査制御部
１３ 記憶制御部
１４ 出力部
４０ 送出制御装置
５０－ｉ ビデオサーバ装置
６０－ｉ 出力先装置
７０－ｊ ストレージ装置
８０ 通信回線
９０ 情報処理装置
９１ 通信インタフェース
９２ 入出力インタフェース
９３ 演算装置
９４ 記憶装置
９５ 不揮発性記憶装置
９６ ドライブ装置
９７ 記録媒体

Claims (10)

1. 複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信部と、
   前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御部と、
   前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御部と、
   前記検査の結果に関する情報を出力する出力部と
   を備える検査制御装置。
2. 前記使用状態情報は、前記デコーダに対して再生スタンバイを指示する再生スタンバイ指示の予定時刻の情報、前記デコーダに対して再生開始を指示する再生開始指示の予定時刻の情報、および前記ビデオサーバ装置が出力する前記復号データを切り替える切り替え時刻の情報のいずれか一つ以上を含む
   請求項１に記載の検査制御装置。
3. 前記使用状態情報は、前記デコーダの使用が開始または停止されたことを示す情報を含む
   請求項１または請求項２に記載の検査制御装置。
4. 前記記憶制御部は、前記入力データの途中まで前記検査が行われた場合には、前記検査が途中まで行われたことを示す情報と、前記入力データのどの位置から前記検査を再開すべきかを示す再開位置情報とを含む前記検査状況情報を、前記記憶部に記憶させる
   請求項１から請求項３のいずれかに記載の検査制御装置。
5. 前記記憶制御部は、前記記憶部に前記検査状況情報が記憶されていない前記入力データの情報が前記入力データ情報に含まれている場合、当該入力データが未検査であることを示す前記検査状況情報を前記記憶部に記憶させる
   請求項１から請求項４のいずれかに記載の検査制御装置。
6. 前記検査制御部は、前記デコーダの使用が開始される前に、前記検査の停止を前記ビデオサーバ装置へ指示する
   請求項１から請求項５のいずれかに記載の検査制御装置。
7. 前記出力部は、表示手段に表示させる画面の情報を表示手段に出力し、
   前記画面は、前記検査の結果に関する情報を含む
   請求項１から請求項６のいずれかに記載の検査制御装置。
8. 請求項１から請求項７のいずれかに記載の検査制御装置と、
   前記ビデオサーバ装置と、
   前記ストレージ装置と
   を含むシステム。
9. 複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信し、
   前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示し、
   前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させ、
   前記検査の結果に関する情報を出力する
   検査制御方法。
10. コンピュータに、
    複数のデコーダを含み、ストレージ装置から入力された入力データを複数の前記デコーダの各々がデコードすることによって生成された複数の復号データのいずれかを出力するビデオサーバ装置に含まれる複数の前記デコーダの各々の使用状態に関する使用状態情報と、前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データを示す入力データ情報とを受信する受信機能と、
    前記使用状態情報と前記入力データの検査の完了状況を示す検査状況情報とに基づいて、前記検査が完了していない前記入力データのデコードを指示することによって、使用されていない前記デコーダへ前記検査を指示する検査制御機能と、
    前記ストレージ装置に記憶されている前記入力データの各々についての前記検査状況情報を記憶する記憶部に、前記入力データの前記検査状況情報を記憶させる記憶制御機能と、
    前記検査の結果に関する情報を出力する出力機能と
    を実現させる検査制御プログラム。

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