JP2022169885A - 漏水検知システム - Google Patents

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英知 永原
Hidetomo Nagahara
裕史 藤井
Yasushi Fujii
基之 名和
Motoyuki Nawa
裕治 中林
Yuji Nakabayashi
正誉 松田
Masayoshi Matsuda
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Abstract

【課題】家庭用水道等の水供給系統に関し、漏水を検知する機能を有した漏水検知システムを提供すること。【解決手段】各超音波流量計1A~1Dに通信部9A~9Dを設け、統括通信部59を有する統括処理部58との連携により、対象とする地区の超音波流量計のすべての流量(qi)と対象とする地区の上流側の流量(Qi)が所定の閾値以下になった時、隣接する2つの超音波流量計間での超音波伝搬時間を計測し、この間の漏水がない場合の伝搬時間との比較により隣接流量計間の漏水の有無を判別する。この操作を対象とするすべての超音波流量計間で行い、漏水位置の特定を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、家庭用水道等の水供給系統に関し、超音波流量計を用いた漏水検知システムの構成に関するものである。
家庭用水道等の水供給系統に関し、漏水を検知するシステムが要請されている。従来、水道系統の漏水監視システムとして、超音波流量計を用いたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された漏水監視システムの概略構成図である。
図6において、漏洩監視システム101は、第1の超音波流量計102、及び住居に設置された第2の超音波流量計103および第2の超音波流量計104を有しており、第1の超音波流量計102は、配水管105を経由した後、分岐点A以降は給水管106を経由して第2の超音波流量計103に接続されており、また、給水管107を経由して第2の超音波流量計104に接続されている。
第1の超音波流量計102は、1対の超音波受発信素子p1、とp2を有しており、これらの受発信動作に基づく伝搬時間により、配水管105を流れる水の流量Q0が計測される。
また、第2の超音波流量計103、および第2の超音波流量計104もそれぞれ1対の超音波受発信素子a1、a2、およびb1、b2を有しており、これらの受発信動作に基づく伝搬時間により、給水管106、107のそれぞれを流れる水の流量Qa、Qbを計測する構成となっている。
このような構成で、Q0とQa+Qbとの値の差を調べることにより、配水管105、給水管106、107における漏水の有無を検知することができる。
本システムでは、その流量差を得るにあたり、それぞれの超音波流量計が得た流量情報を、超音波受発信素子を用いて伝送する仕組みとなっている。
例えば、第1の超音波流量計102が得た情報を超音波受発信素子p1から送り、それを第2の超音波流量計103の超音波受発信素子a1で受ける構成となっている。また、同様に、第2の超音波流量計a103が得た情報を超音波受発信素子a1から送り、それを第2の超音波流量計a103の受発信素子b1で受ける構成となっている。これにより、無線を利用しなくとも、流量情報を送ることができるとされている。
特開2002-131170号公報
しかしながら、前記従来の構成では、漏水の有無を検知するために、各住居に設けられた超音波流量計(超音波流量計103,104)以外に、給水管106、107が分岐する前の配水管105に超音波流量計(上記例では、超音波流量計102)を設ける必要が
あった。
また、異なる超音波流量計間での超音波の送受信はあるものの、情報の伝送機能のみで、漏水判定にまでは及ばないという課題を有するものであった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、別個に超音波流量計を設けることなく、住居に設置される超音波流量計のみで漏水の有無が検知可能な漏水検知システムを提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の漏水検知システムは、給水ネットワークに接続された複数の超音波流量計と、前記超音波流量計を統括する統括部と、よりなり、前記超音波流量計は、計測流路に配置された一対の超音波送受信器と、前記超音波送受信器で流量を計測する流量計測処理部と、前記超音波送受信器を用いて隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間を計測する隣接伝搬時間計測処理部と、統括通信部と通信を行う通信部と、前記流量計測処理部と、前記隣接伝搬時間計測処理部と、前記通信部とを制御する制御部と、を備え、前記統括部は、前記超音波流量計と通信を行う統括通信部と、前記統括通信部を介して得られた前記超音波流量計のデータを処理する統括処理部と、を備え、前記統括処理部は、漏水検査の対象地区の複数の前記超音波流量計の流量が所定の閾値以下であって、かつ、前記地区に流入する流量が所定の閾値以下の時に、前記超音波流量計の隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間をすべて計測し、計測された伝搬時間と、漏水がない時の伝搬時間とを比較することで漏水の有無判定を行うことにより、隣接超音波流量計間での伝搬時間計測に基づき漏水の判定を行うことができるものである。
本発明の漏水検知システムによると、配管で接続された隣接する2つの超音波流量計間で流量計測に使うそれぞれの超音波送受信器を利用して超音波流量計間での超音波伝搬時間を測定し、漏れがない場合との伝搬時間比較により漏水の有無を判定することができる。
本発明の実施の形態1における給水ネットワ-クの概略構成図 本発明の実施の形態1における超音波流量計の概略構成図 本発明の実施の形態1における漏水検知システムの構成図 本発明の実施の形態1における隣接流量計間の超音波信号送受信の説明図 本発明の実施の形態1における検査手順の説明図 従来の漏水監視システムの概略構成図
第1の発明は、給水ネットワークに接続された複数の超音波流量計と、前記超音波流量計を統括する統括部と、よりなり、前記超音波流量計は、計測流路に配置された一対の超音波送受信器と、前記超音波送受信器で流量を計測する流量計測処理部と、前記超音波送受信器を用いて隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間を計測する隣接伝搬時間計測処理部と、統括通信部と通信を行う通信部と、前記流量計測処理部と、前記隣接伝搬時間計測処理部と、前記通信部とを制御する制御部と、を備え、前記統括部は、前記超音波流量計と通信を行う統括通信部と、前記統括通信部を介して得られた前記超音波流量計のデータを処理する統括処理部と、を備え、前記統括処理部は、漏水検査の対象地区の複数の前記超音波流量計の流量が所定の閾値以下であって、かつ、前記地区に流入する流量が所定の閾値以下の時に、前記超音波流量計の隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間をすべて計測し、計測された伝搬時間と、漏水がない時の伝搬時間とを比較することで漏水の有
無判定を行うことにより、各戸に設けた超音波流量計以外に流量計を設置することなく漏水の判定を行うことができる。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における給水ネットワ-クの概略構成図である。
図1において、一点鎖線で囲った部分が給水ネットワーク60であり、給水場51から本管52、分岐部53、共通配管54、引込み管55を介して個別の各戸56(A,B、C、D)に給水が行われる。各戸56には、それぞれに、超音波流量計(図示せず)が備えられている。説明の都合上、各戸56(A,B、C、D)がある地区を漏水検査の対象地区57とする。また、図1に示すように、各戸56は、共通配管54の末端Eを含んだ地区である。
センター装置20は、に配置されている統括処理部58は、統括通信部59により、この対象地区57の各戸56それぞれにある超音波流量計(図示せず)の通信部(図示せず)とのやりとりを通じて指示を与える。なお、センター装置20は、給水場51に併設されても良いし、設置場所は特に限定されない。
図2は、実施の形態1における超音波流量計1の概略構成図を示す。
制御部2は、流量計測処理部3および隣接伝搬時間計測処理部4を制御する。計測流路10は、超音波流量計1の内部に設けられた水の通路であり、上流と下流の外郭には超音波送受信器5,6が配置されている。また、計測流路10の中央には、超音波送受信器5,6から発信された超音波を90°方向に反射する為の超音波反射体7,8が配置されている。また、通信部9は、外部との通信を行うことで、各種データの送受信を行う。また、矢印11は、水の流れる方向を示す。破線12は、超音波の伝搬経路を示す。なお、超音波送受信器5、6は、計測流路10に図示しない固定部材で固定されている。
上記構成において、まず、水の流量を計測する場合、制御部2は、流量計測処理部3を動作させ、超音波送受信器5にパルス波を印加し、超音波を発射させる。発射された超音波は、破線12に沿って伝搬し、超音波反射体7、8を経由し、超音波送受信器6に到達する。流量計測処理部3では、超音波の送信から受信までの伝搬時間を計測する。同様に、逆方向、即ち、超音波送受信器6から超音波送受信器5への超音波の伝搬時間を計測する。
図3は、実施の形態1における漏水検知システムの構成図であり、対象地区57の各戸56に設置された超音波流量計1A、1B、1C、1Dと共通配管13との接続状態を示す。
図3において、超音波流量計1A、1B、1C、1Dは、共通配管13の上流側から下流側に向かってそれぞれ、引込み管14A,14B,14C,14Dを介して接続されている。
本実施の形態では、一例として共通配管13に4つの超音波流量計(超音波流量計1A、1B、1C、1D)が接続される構成で説明するが、超音波流量計の数はこれに限定されない。
また、センター装置20は、超音波流量計1A、1B、1C、1Dと通信を行うことで、計測された流量等の検針データを受信したり、超音波流量計に対して各種の指示を行う機能を有している。なお、各超音波流量計との通信方法は、セルラー通信や特定小電力無線通信、あるいは、中継局を介したネットワークなど、特に限定されない。
上記に示した要素全体で、漏水検知システム21が構成されている。
図4は、実施の形態1における隣接する超音波流量計間での超音波送受信を説明する図である。なお、図3、図4において、図2と同じ機能のものは、同じ番号で示し、数字の後に付与した記号A,B,C,Dは、各超音波流量計1A、1B、1C、1Dとの対応を表しており、特に区別が不必要でない場合は省略している。
図4は、漏水検知動作を説明するための一事例として、図3に示した配管系統図の超音波流量計1B、1Cの間の動作を説明する為の図で、超音波流量計1B、1Cと、これらを接続している引込み管14B、14C、および共通配管13の部分を抜き出したものであるが、引込み管14B、14Cと共通配管13は、漏水検知の原理説明を分かり易く行う都合上、簡略化した配管15として示している。
図4において、一点鎖線で囲った部分が漏水検知構成16を示しており、図に示すように少なくとも2つの超音波流量計で構成される。
次に、この漏水検知構成16の動作を図2~図4により、説明する。
まず、流量計測について図2を用いて説明する。
図2において、流量計測を行う場合、制御部2は、流量計測処理部3により、流量計測動作を開始する。
今、計測流路10内を矢印の方向に流れる流体の流速をV、流体中の音速をCとする。超音波送受信器5と超音波送受信器6との間で伝搬する超音波の伝搬経路のうち直線部分の長さをLとする。
このとき、超音波送受信器5から出た超音波が、もう一方の超音波送受信器6に到達するまでのうち、Lを伝わる伝搬時間t1は、下式にて示される。
t1 = L /(C+V) (1)
次に超音波送受信器6から出た超音波が、もう一方の超音波送受信器5に到達するまでのうち、Lを伝わる伝搬時間t2は、下式にて示される。
t2 = L /(C-V) (2)
式(1)と式(2)から流体の音速Cを消去すると、下式が得られる。
V = L /2((1/t1)-(1/t2)) (3)
式(3)にて分るように、Lが既知なら、計測された伝搬時間t1、およびt2を用い、流速Vが求められる。
次に、下式に示すようにこの流速Vに計測流路10の断面積Sを乗じることにより、流量Qを求めることができる。
Q =k ×( V × S ) (4)
式(4)における、kは、計測上生じる諸般の誤差を補正するための補正係数である。
このようにして、超音波を用いて、流量Qを計測することができる。
ここで、超音波送受信器5と超音波送受信器6との間の伝搬時間には、超音波送受信器5と超音波反射体7、および超音波送受信器6と超音波反射体8との間の伝搬時間が含まれるが、これらの伝搬時間は、基本的に流速に依存せず、また、計算可能なため、これらの値を補正することにより、上記の伝搬経路のうち、長さLの部分の伝搬時間のみを求めることができるものである。
次に、図4を用いて、漏水検知構成16における漏水検知動作を説明する。
上記の流量計測動作は、超音波流量計1B、および超音波流量計1Cにおいて、それぞれ別個に行われるものであるが、漏水検知動作では、配管15を介して隣接配置されている超音波流量計1Bと超音波流量計1Cとの間での超音波の送受信の連携動作が行われる。
隣接する超音波流量計間で、超音波の伝搬時間を計測する場合、まず、超音波流量計1Bの制御部2Bは、通信部9Bを動作させる。また、超音波流量計1Cの制御部2Cは、通信部9Cを動作させる。これらの連携動作により、超音波流量計1B、1C間でそれぞれが有する時計(図示せず)の時刻を一致させる。
次に、超音波流量計1Bの制御部2Bは、隣接伝搬時間計測処理部4Bを動作させて超音波信号を送信し、同時刻に、超音波流量計1Cの制御部2Cは、隣接伝搬時間計測処理部4Cを動作させて伝搬時間の計測を開始する。
そして、超音波流量計1Bの超音波送受信器6Bより発射された超音波は、超音波反射体8Bで反射し、超音波反射体7Bの方向へ伝搬する。このとき、伝搬する超音波の一部は、超音波反射体7Bで反射し、管壁方向へ向かうが、伝搬する超音波の一部は、管内全体に広がり伝搬する。
管内に広がった超音波は、配管15(実体としては、引込み管14B、共通配管13、引込み管14C)を経由して、超音波流量計1Cの超音波反射体8Cで反射し超音波送受信器6Cで受信し、隣接伝搬時間計測処理部4Cにより、受信波形が計測される。
先に述べたように、超音波流量計1B、1Cの時計の時刻は一致しているので、送信開始と伝搬時間の計測開始を同じ時刻に開始することで、超音波流量計1Bの超音波送受信器6Bから発せられて、超音波流量計1Cの超音波送受信器6Cで受信されるまでの隣接する超音波流量計間の伝搬時間を計測することができる。
この様な計測方法を用い、配管15において、漏水が無い場合と、ある場合とのそれぞれの伝搬時間T1,TLとすると、伝搬時間の値に違いが生じる。この値の差により、超音波流量計1Bと1Cとの間における漏水の有無を検出することができる。
なお、漏水が無い場合の伝搬時間T1は、超音波流量計の設置時など、漏水が無いと判
断される場合に求めておくものとする。
次に、図3を用いて、対象とする対象地区57の漏水の有無を調べる方法を述べる。
図3において、共通配管13から、超音波流量計1A~1Dそれぞれへの引込み管14A~14Dへの分岐点をP1~P3とする。そして、超音波流量計1Aから1Bへの配管経路をLab、超音波流量計1Bから1Cへの配管経路をLbc、超音波流量計1Cから1Dへの配管経路をLcdとする。
また、引込み管14A~14Dを流れる流量をそれぞれ、q1~q4とする。そして、共通配管13の分岐点P1における流量をQ1とする。つまり、Q1は、超音波流量計1A~1Dの流量の総和となる。以降、P2,P3,P4点における流量を、それぞれQ2~Q4とする。なお、引込み管14Dは共通配管54の末端Eに位置する為、q4=Q4である。
また、引込み管14A~14Dの配管断面積をそれぞれ、s1~s4とする。共通配管13の断面積を区間P1―P2,P2-P3,P3-P4に対して、それぞれ、S1~S3とする。
まず、図4で一例として説明したLbcの経路における漏水検知について考える。
このLbcの経路は、引込み管14B、共通配管13のP2―P3部分(これをL2とする)、および引込み管14Cより構成されている。これらの配管を流れる流量は、上記により、それぞれ、q2、Q2、q3である。また、それらの断面積は、それぞれ、s2,S2,s3である。
漏水検査をするときに、これらの流量が、すべてゼロであれば都合が良いのであるが、実際は、必ずしもゼロであるとは限らない。そこで、多少流れがあっても判断が可能となるような条件を考えることにする。
今回用いる漏水判定の物理量は伝搬時間である。ここでは、流れが無い場合の伝搬時間を基準としており、その基準となる伝搬時間は、基本的には、対象とする配管長さを音速で除した値である。
実際に漏水判定をするときに、もし、漏水による流れ以外に、配管内に流れがあるとすると、それは誤差要因となる。その誤差要因は、伝搬時間計算においては、音速に付加される流れの流速である。したがって、この流速と音速との比を用いて、誤差の指標とすることができる。
ここで、音速に対するこれら流速の割合を音速比率とし、その値に対して閾値rを定めることにより、誤差のレベルを定めることができる。例えば、閾値rの値として、音速の1%とする等である。この閾値rの値は、漏水判定をどの程度で行うかと関係することになる。つまり、判定レベルを上げようとすると、閾値rの値を小さくすればよい。
配管経路Lbcにおいて具体的に述べると以下のようになる。引込み管14B、共通配管13のL2、および引込み管14Cにおける流速を、それぞれv2,V2、v3とすると、それぞれの値は、それぞれの流量q2、Q2、q3をそれらの断面積s2,S2,s3で除することにより求められる。これらの値を音速で除した値をm2,M2,m3とすると、これらが音速比率となる。この値を閾値rと比較することにより漏水判定を行える状況にあるかどうかの判定をすることができる。
この様に、音速比率で誤差レベルを設定することにより、多少の流れがあっても、配管経路Lbcにおいて計測された伝搬時間と、漏水が無い場合の伝搬時間との比較に基づき漏水の有無を判定することができる。
上記では、誤差の物理的意味合いを説明するために、閾値として音速比率を用いたが、音速比率を算出するための流体の音速は一定であり、また、配管断面積は、それぞれの場所で一定の値ゆえ、それぞれの流体の流速は、流体の流量に置換えて考えてもよい。すなわち、実際は、閾値としての音速比率を超音波流量計で計測した流量q2、Q2、q3で考えることができる。つまり、誤差のレベルは、各流路におけるそれぞれの流量を予め設定された流量の閾値と比較することで判定することができる。
以上、図3の配管経路Lbcにおける動作を示したが、同様の事を配管経路Lab、Lcdに対して行うことにより、対象地区57における漏水の有無とその漏水が、どの経路で生じているかの場所特定をすることが可能となる。
そして、誤差のレベルは、引込み管の流量qi(i =1~4)、共通配管の流量Qi(i =1~3)で判断することができる。
この例では、漏水判定の仕組みを分かり易く説明するために、対象地区57として、共通配管13の末端が含まれる地区を対象として説明したが、末端を含まない中間の地区であっても同様の考え方を適用することができる。
また、共通配管13は、通常、断面積が一定であり、下流になるにしたがって、その流量は減少するため、共通配管13の流量の判定対象としては、対象地区57の上流端P1、すなわちこの対象地区57に流入する流量の値を用いても差し支えない。
図5は、この漏水検知システムの検知動作のフローチャートである。
このフローチャートに示す処理は、図1に示す統括処理部58で、統括通信部59を介して、各超音波流量計と連携して行われるものである。
図5において、ステップS1は計測の開始命令、ステップS2は、各超音波流量計の流量計測指示命令である。ステップS3は、各超音波流量計の流量計測サブルーチンである。ステップS4は、サブルーチンS3で得られた計測データの入手命令である。ステップS5は、計測データ入手命令S4で得られた計測データの処理命令である。ステップS6は、すべての超音波流量計の流量と、対象地区の入口流量が予め定められた閾値以下かどうかの判断命令である。
ステップS7は、2つの超音波流量計間の伝搬時間計測指示命令である。ステップS8は、各超音波流量計間の伝搬時間計測サブルーチンである。ステップS9は、サブルーチンS8で得られた計測データの入手命令である。ステップS10は、計測データ入手命令S9で得られた計測データの処理命令である。
ステップS11は、漏水があるかどうかの判断命令である。ステップS12は、警報命令であり、ステップS13は終了命令である。ステップS14、ステップS15は、インターバル設定命令である。
次に、図3,図5を用いて、実際の漏水検知動作を説明する。
図3に示すように、統括処理部58は、統括通信部59を介して、各超音波流量計1A,1B、1C、1Dに付属している通信部9A,9B、9C、9Dとの情報交換により、様々な指示や、情報のやりとりを行う。
その動作シーケンスを図6にて説明する。
まず、開始命令(ステップS1)で計測動作が開始される。
次に、流量計測指示命令(ステップS2)により、各超音波流量計1A,1B、1C、1Dの流量計測サブルーチン(ステップS3)が実行され、各超音波流量計1A,1B、1C、1Dの流量が計測される。次に、計測データ入手命令(ステップS4)では、統括通信部59を介して、各超音波流量計1A,1B、1C、1Dの流量データが統括処理部58に集められる。
次に、処理命令(ステップS5)により、各引込み管の流量qi(i=1~4)、即ち、各超音波流量計1A,1B、1C、1Dの流量データを基に共通配管13の各分岐点の流量Qi(i=1~3)が求められる。
流量qi,Qi流量qi,Qiは、判断命令(ステップS6)により、許容される誤差のレベルに基づき予め定められた所定の閾値q、Qと比較されて、共に閾値以下の場合は、Yesが選択される。
次に、2つの超音波流量計間の伝搬時間計測指示命令(ステップS7)が実行され、これにより各超音波流量計1A,1B、1C、1Dの2つの超音波流量計間の伝搬時間計測サブルーチン(ステップS8)が実行され、予め決められたシーケンスに従って、各超音波流量計間の伝搬時間が計測される。
このときの漏水検査のシーケンスは、一例として、下記の様な順序となる。
(1)超音波流量計1Aと1B間(配管経路Lab)の超音波伝搬時間(Tab)を計測(2)超音波流量計1Bと1C間(配管経路Lbc)の超音波伝搬時間(Tbc)を計測(3)超音波流量計1Cと1D間(配管経路Lcd)の超音波伝搬時間(Tcd)を計測
次に、計測データ入手命令(ステップS9)では、これらのデータ(Tab,Tbc,Tcd)が統括処理部58に集められる。
このデータは、処理命令(ステップS10)により、予め記録された、漏水が無い場合のそれぞれの流量計間伝搬時間T0ab,T0bc,T0cdと比較され、漏水の有無の判定が行われ、漏水がある場合は、その箇所の特定が行われる。 判断命令(ステップS11)では、処理命令(ステップS10)の結果、漏水がある場合は、Yesを選択し、警報命令(ステップS12)により漏水警報を発して終了命令(ステップS13)により終了する。漏水が無い場合には、Noの側が選択され、予め定められたインターバル命令(ステップS14)の後、また、同様の動作が繰り返され、漏水の監視が継続される。
また、先の判断命令(ステップS6)で、条件が満たされなかった場合は、Noを選択し、インターバル設定命令(ステップS15)の後、再度、流量計測指示命令(ステップS2)以降の動作が繰返される。
上記の説明では、超音波流量計1Bから超音波を発射して、超音波流量計1Cに到達するまでの伝搬時間計測を行ったが、逆に超音波流量計1Cから発射して、超音波流量計1Bまでの伝搬時間計測を行っても、同様の効果が発揮されるものである。
なお、上記実施例では、超音波流量計1Bと超音波流量計1C間で判定したが、超音波流量計1A、1B、1C、1Dの内の任意の2つを選択することで、同様の漏水検知を行うことができる。
また、超音波流量計間の時計の時刻の調整は互いの通信に限らず、センター装置20との通信でセンター装置20が有する時計の時刻に合わせるなど、特に限定はされない。
また、図3に示すように、センター装置20と、複数の超音波流量計で漏水検知システム21を構成し、漏水の検知が必要な場合、センター装置20が対象となる配管に接続された2つの超音波流量計(例えば、超音波流量計1A、1B)を選択し、それぞれの隣接伝搬時間計測処理部4による伝搬時間T1,T2の計測を指示し、この伝搬時間T1,T2をセンター装置20で取得してセンター装置20で漏水の有無を判断する構成としても良い。
また、統括部をセンター装置として説明したが、対象地区に設置された超音波流量計の1つに統括部の機能を設けてもよい。
以上、述べたように、本実施の形態によると、給水ネットワーク60に接続された複数の超音波流量計1と、複数の超音波流量計1を統括する統括部20と、よりなり、超音波流量計1は、計測流路10に配置された一対の超音波送受信器5,6と、超音波送受信器5,6で流量を計測する流量計測処理部3と、超音波送受信器5,6を用いて隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間を計測する隣接伝搬時間計測処理部4と、統括通信部59と通信を行う通信部9と、流量計測処理部3と、隣接伝搬時間計測処理部4と、通信部9とを制御する制御部2と、を備え、統括部20は、複数の超音波流量計1と通信を行う統括通信部59と、統括通信部59を介して得られた複数の超音波流量計1のデータを処理する統括処理部58と、を備え、統括処理部58は、漏水検査の対象地区57の各超音波流量計1A~1Cの流量が所定の閾値以下であって、かつ、対象地区57に流入する流量が所定の閾値以下の時に、超音波流量計1A~1Cの隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間をすべて計測し、計測された伝搬時間と、漏水がない時の伝搬時間とを比較することで漏水の有無判定を行うことができる。
なお、この事例では、漏水を例に説明したが、伝搬時間に影響を及ぼす異常な状態、例えば、気泡の混入や、異物の混入などがあれば、これも同様に検知することができる。
また、上記の説明では、伝搬時間の変化を調べたが、受信波の波高値の変化で調べることもできる。気泡混入や、異物混入は、伝搬時間よりも、波高値の変化に出易いものであり、特に有効である。
以上のように、本発明の漏水検知システムは、隣接する超音波流量計間での超音波伝搬時間に基づき漏水の有無判定をすることができるため、家庭用水道配管系や、温冷水利用の暖冷房水配管系などへの幅広い応用が可能となる。
1、1A~1D 超音波流量計
2、2A~2D 制御部
3、3A~3D 流量計測処理部
4、4A~4D 隣接伝搬時間計測処理部
5、5A~5D 超音波送受信器
6、6A~6D 超音波送受信器
9、9A~9D 通信部
10 計測流路
15 配管
16 漏水検知構成
20 センター装置(統括部)
21 漏水検知システム

Claims (1)

  1. 給水ネットワークに接続された複数の超音波流量計と、前記超音波流量計を統括する統括部と、よりなり、
    前記超音波流量計は、
    計測流路に配置された一対の超音波送受信器と、
    前記超音波送受信器で流量を計測する流量計測処理部と、
    前記超音波送受信器を用いて隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間を計測する隣接伝搬時間計測処理部と、
    統括通信部と通信を行う通信部と、
    前記流量計測処理部と、前記隣接伝搬時間計測処理部と、前記通信部とを制御する制御部と、を備え、
    前記統括部は、
    前記超音波流量計と通信を行う統括通信部と、
    前記統括通信部を介して得られた前記超音波流量計のデータを処理する統括処理部と、を備え、
    前記統括処理部は、漏水検査の対象地区の複数の前記超音波流量計の流量が所定の閾値以下であって、かつ、前記地区に流入する流量が所定の閾値以下の時に、前記超音波流量計の隣接する2つの超音波流量計間の伝搬時間をすべて計測し、計測された伝搬時間と、漏水がない時の伝搬時間とを比較することで漏水の有無判定を行う漏水検知システム。
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