JP2022169106A - Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器 - Google Patents

Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2022169106A
JP2022169106A JP2021074945A JP2021074945A JP2022169106A JP 2022169106 A JP2022169106 A JP 2022169106A JP 2021074945 A JP2021074945 A JP 2021074945A JP 2021074945 A JP2021074945 A JP 2021074945A JP 2022169106 A JP2022169106 A JP 2022169106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
detection mode
detection
comparator
input node
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021074945A
Other languages
English (en)
Inventor
健一 岡島
Kenichi Okajima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2021074945A priority Critical patent/JP2022169106A/ja
Publication of JP2022169106A publication Critical patent/JP2022169106A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】DC/DCコンバータの制御回路を小型化することが可能なDC/DCコンバータ、その制御回路及び電子機器を提供する。【解決手段】DC/DCコンバータ100の電流比較回路270は、第1検出モードにおいて、ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLの接続ノードであるスイッチング端子SWのスイッチング電圧VSWが第1しきい値電圧を下回ると、比較信号ICOMPをアサートし、第2検出モードにおいて、スイッチング電圧VSWが、第2しきい値電圧を超えると、比較信号ICOMPをアサートするように切り替える。ロジック回路220は、比較信号ICOMPにもとづいて、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLの制御パルス信号HG,LGを生成する。電流比較回路270は、第1検出モードと第2検出モードにおいて時分割で共有される単一の電圧コンパレータ300を含む。【選択図】図1

Description

本開示は、DC/DCコンバータ(スイッチングレギュレータ)に関する。
スマートホンや、タブレットコンピュータなどの民生機器、車載機器、OA機器、産業機器をはじめとするさまざまな電子機器には、電池電圧や外部電源電圧よりも低い、または高い電源電圧を必要とする回路部品が搭載される。このような回路部品に適切な電源電圧を供給するために、降圧DC/DCコンバータ(Buckコンバータ)や昇圧DC/DCコンバータが利用される。
DC/DCコンバータの制御回路においては、スイッチング制御に際して、スイッチングトランジスタやインダクタに流れるコイル電流が監視される。たとえば同期整流型のDC/DCコンバータでは、同期整流トランジスタに流れる電流の逆流が監視される。
特開2014-117042号公報
電子機器の小型化の要請から、制御回路の小型化が求められる。
本開示はかかる状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、小型化されたDC/DCコンバータの制御回路の提供にある。
本開示のある態様は、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むDC/DCコンバータの制御回路に関する。制御回路は、第1検出モードと第2検出モードが切りかえ可能であり、(i)第1検出モードにおいて、ハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタの接続ノードであるスイッチング端子のスイッチング電圧が第1しきい値電圧を下回ると、比較信号をアサートし、(ii)第2検出モードにおいて、スイッチング電圧が、第2しきい値電圧を超えると、比較信号をアサートする電流比較回路と、比較信号にもとづいて、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタの制御パルス信号を生成するロジック回路と、を備える。電流比較回路は、第1検出モードと第2検出モードにおいて時分割で共有される単一の電圧コンパレータを含む。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本開示のある態様によれば、DC/DCコンバータの制御回路を小型化できる。
図1は、実施形態に係る制御回路を備えるDC/DCコンバータの回路図である。 図2は、電流比較回路の第1の構成例を示すブロック図である。 図3は、電流比較回路の第2の構成例を示すブロック図である。 図4は、図3の電圧コンパレータの構成例を示す回路図である。 図5は、実施形態1に係る制御回路を備えるDC/DCコンバータの回路図である。 図6は、比較信号にもとづく制御を説明する波形図である。 図7は、比較信号にもとづく制御を説明する別の波形図である。 図8は、比較信号にもとづく制御を説明する別の波形図である。 図9は、制御回路による制御のフローチャートである。 図10は、実施形態2に利用可能な電流比較回路の構成例を示す回路図である。 図11は、実施形態2に利用可能な電流比較回路の構成例を示す回路図である。 図12は、実施形態に係る降圧DC/DCコンバータを備える電子機器の一例を示す図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。またこの概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、実施形態の欠くべからざる構成要素を限定するものではない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態(実施例や変形例)または複数の実施形態(実施例や変形例)を指すものとして用いる場合がある。
この概要は、すべての実施形態の重要な要素または重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
一実施形態に係る制御回路は、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むDC/DCコンバータを制御する。制御回路は、電流比較回路と、ロジック回路と、を備える。電流比較回路は、第1検出モードと第2検出モードが切りかえ可能であり、(i)第1検出モードにおいて、ハイサイドトランジスタとローサイドトランジスタの接続ノードであるスイッチング端子のスイッチング電圧が第1しきい値電圧を下回ると、比較信号をアサートし、(ii)第2検出モードにおいて、スイッチング電圧が、第2しきい値電圧を超えると、比較信号をアサートする。ロジック回路は、比較信号にもとづいて、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタの制御パルス信号を生成する。電流比較回路は、第1検出モードと第2検出モードにおいて時分割で共有される単一の電圧コンパレータを含む。
ローサイドトランジスタがオンの期間、スイッチング端子には、ローサイドトランジスタのオン抵抗とローサイドトランジスタに流れる電流(すなわちコイル電流)に比例した電圧が発生する。この電流検出回路は、しきい値電圧と、比較における二入力の極性の組み合わせを検出モードに応じて切りかえることにより、単一の電圧コンパレータで、2つの機能を実現できる。これにより2つの機能に対応して二個の電圧コンパレータを設ける場合に比べて、制御回路を小型化できる。
一実施形態において、第1しきい値電圧は負電圧であり、第2しきい値電圧はゼロまたは負電圧であってもよい。この場合、第1検出モードにおいて、正の過電流状態を検出できる。また第2検出モードにおいて、電流ゼロクロスを検出できる。
一実施形態において、電流比較回路は、第1検出モードと第2検出モードに加えて、第3検出モードが切りかえ可能であってもよい。電流比較回路は、第3検出モードにおいて、スイッチング電圧が、正電圧である第3しきい値電圧を超えると、比較信号をアサートしてもよい。電圧コンパレータは、第1検出モード、第2検出モードおよび第3検出モードにおいて時分割で共有されてもよい。この場合、第3検出モードにおいて、負の過電流状態を検出できる。
一実施形態において、第1しきい値電圧は負電圧であり、第2しきい値電圧は正電圧であってもよい。この場合、第1検出モードにおいて、正の過電流状態を検出できる。また第2検出モードにおいて、負の過電流状態を検出できる。
一実施形態において、電流比較回路は、少なくともひとつの基準電圧と、スイッチング電圧に応じた少なくともひとつの検出電圧と、を生成する電圧生成回路と、少なくともひとつの検出電圧のうち、現在の検出モードに応じたひとつを選択し、電圧コンパレータの第1入力ノードおよび第2入力ノードのうち、現在の検出モードに応じた一方に供給し、少なくともひとつの基準電圧のうち現在の検出モードに応じたひとつを選択し、電圧コンパレータの第1入力ノードおよび第2入力ノードのうち、現在の検出モードに応じた他方に供給する選択回路と、をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電流比較回路は、(i)スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)スイッチング電圧を正方向に第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)第2幅に対応する第1基準電圧と、(iv)第1基準電圧より高い第2基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、(i)第1検出モードにおいて、第1基準電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1検出電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)第2検出モードにおいて、第2検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(iii)第3検出モードにおいて、第2検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第2基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給する、選択回路と、をさらに含んでもよい。これにより、第2検出モードにおける第2しきい値電圧をゼロ電圧とすることができる。
一実施形態において、電流比較回路は、(i)スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)スイッチング電圧を正方向に第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)スイッチング電圧を正方向に第1幅より小さい幅、レベルシフトした第3検出電圧と、(iv)第2幅に対応する第1基準電圧と、(v)第1基準電圧より高い第2基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、(i)第1検出モードにおいて、第1基準電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1検出電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)第2検出モードにおいて、第3検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(iii)第3検出モードにおいて、第2検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第2基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給する、選択回路と、をさらに含んでもよい。これにより、第2検出モードにおける第2しきい値電圧を負電圧とすることができる。
一実施形態において、電流比較回路は、(i)スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)スイッチング電圧を正方向に第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)第2幅に対応する第1基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、(i)第1検出モードにおいて、第1基準電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1検出電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)第2検出モードにおいて、第2検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給する、選択回路と、をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電流比較回路は、(i)スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)スイッチング電圧を正方向に第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)第2幅に対応する第1基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、(i)第1検出モードにおいて、第1基準電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1検出電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)第2検出モードにおいて、第1検出電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、第1基準電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに供給する、選択回路と、をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電圧生成回路は、定電流源と、定電流源とスイッチング端子の間に直列に設けられた複数のインピーダンス素子を含むインピーダンス回路と、を含み、インピーダンス回路に設けられたタップに、第1検出電圧が発生してもよい。
一実施形態において、インピーダンス素子は、トランジスタ、抵抗およびダイオードのいずれかであってもよい。
一実施形態において、電圧コンパレータは、第1入力ノードと第2入力ノードの極性が、現在の検出モードに応じて切りかえ可能に構成されており、電流比較回路は、現在の検出モードに応じた電圧レベルを有する基準電圧を電圧コンパレータの第1入力ノードに出力するとともに、スイッチング電圧を現在の検出モードに応じた電圧幅、オフセットした検出電圧を電圧コンパレータの第2入力ノードに出力する電圧生成回路をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電圧コンパレータは、第1検出モードにおいて、第1入力ノードが正極性、第2入力ノードが負極性となり、第2検出モードおよび第3検出モードにおいて、第1入力ノードが負極性、第2入力ノードが正極性となるように構成され、電流比較回路は、(A)電圧コンパレータの第2入力ノードに、(i)第1検出モードにおいて、スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(ii)第2検出モードにおいて、スイッチング電圧を正方向に、第1幅、または第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(iii)第3検出モードおよび第3検出モードにおいて、スイッチング電圧を正方向に、第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(B)電圧コンパレータの第1入力ノードに、(i)第1検出モードにおいて、第2幅に対応する第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(ii)第2検出モードにおいて、第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(iii)第3検出モードにおいて、第1電圧レベルより高い第2電圧レベルを有する基準電圧を出力する電圧生成回路をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電圧コンパレータは、第1検出モードにおいて、第1入力ノードが正極性、第2入力ノードが負極性となり、第2検出モードにおいて、第1入力ノードが負極性、第2入力ノードが正極性となるように構成され、電流比較回路は、(A)電圧コンパレータの第2入力ノードに、(i)第1検出モードにおいて、スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(ii)第2検出モードにおいて、スイッチング電圧を正方向に、第1幅または第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(B)電圧コンパレータの第1入力ノードに、(i)第1検出モードにおいて、第2幅に対応する第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(ii)第2検出モードにおいて、第1電圧レベルを有する基準電圧を出力する電圧生成回路をさらに含んでもよい。
一実施形態において、電圧生成回路は、現在の検出モードに応じてオン、オフが切りかえ可能な定電流源と、定電流源とスイッチング端子の間に設けられたインピーダンス回路と、を含み、定電流源とインピーダンス回路の接続ノードに、検出電圧が発生してもよい。
一実施形態において、制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、本開示を、好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明あるいは開示を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明あるいは開示の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(基本構成)
図1は、実施形態に係る制御回路200を備えるDC/DCコンバータ100の回路図である。DC/DCコンバータ100は、同期整流型の降圧型DC/DCコンバータ(Buckコンバータ)であり、入力ライン(入力端子)102に直流の入力電圧VINを受け、出力ライン(出力端子)104に接続される負荷に、入力電圧VINよりも電圧レベルが低い出力電圧VOUTを供給する。DC/DCコンバータ100は、出力電圧VOUTを目標電圧VOUT(REF)に安定化する定電圧出力型であってもよいし、出力電流IOUTを目標電流IOUT(REF)に安定化する定電流出力型であってもよいが、本実施の形態では定電圧出力型であるものとして説明する。
DC/DCコンバータ100は、制御回路200とその周辺回路110を備える。DC/DCコンバータ100は同期整流型であり、周辺回路110は、インダクタL1、出力キャパシタC1を含む。ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLは、スイッチングトランジスタであり、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタMLは、制御回路200の外部に設けられるディスクリート素子であってもよく、その場合、ハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLは、周辺回路110を構成することになる。
制御回路200は、ひとつの半導体基板に集積化された機能IC(Integrated Circuit)であり、入力ピンVIN、スイッチングピンSW、接地ピンGND、フィードバックピンFBを備える。入力ピンVINには、入力電圧VINが供給される。スイッチングピンSWには、外付けのインダクタL1が接続され、接地ピンPGNDは接地される。ハイサイドトランジスタMHは、入力ピンVINとスイッチングピンSWの間に設けられ、ローサイドトランジスタMLは、スイッチングピンSWと接地ピンPGNDの間に設けられる。フィードバックピンFBには、DC/DCコンバータ100の出力電圧VOUTにもとづくフィードバック信号VFBが入力される。たとえばフィードバック信号VFBは、出力電圧VOUTを抵抗R1,R2によって分圧した電圧信号である。
制御回路200は、主として、パルス変調器210、ロジック回路220、ドライバ回路240、電流比較回路270を備える。
パルス変調器210は、DC/DCコンバータ100の出力電圧VOUTを示すフィードバック信号VFBが基準電圧VREFに近づくようにパルス変調される制御パルス信号HG,LGを生成する。フィードバック信号VFBが基準電圧VREFに安定化されるとき、DC/DCコンバータ100の出力電圧VOUTは、VOUT(REF)=VREF×(R1+R2)/R2に安定化される。
パルス変調器210の構成や制御方式は特に限定されず、パルス幅変調やパルス周波数変調、パルス密度変調などが例示される。また、パルス変調器210は、エラーアンプを利用した制御方式、たとえば、電圧モードの制御を行ってもよいし、ピーク電流モードあるいは平均電流モードの制御を行ってもよい。あるいはパルス変調器210は、ヒステリシス制御(Bang-Bang制御)、ボトム検出オン時間固定制御、ピーク検出オフ時間固定制御などの、リップル制御を行ってもよい。
パルス変調器210は、エラーアンプやコンパレータなどを含むアナログ部分210Aと、ロジック部分210Bを含みうる。パルス変調器210のロジック部分210Bは、ロジック回路220に含まれる。
電流比較回路270は、スイッチング端子SWのスイッチング電圧VSWにもとづいて、ローサイドトランジスタMLに流れる電流(ローサイド電流という)IMLを監視する。ローサイド電流IMLは、接地端子PGNDからスイッチング端子SWに向かう向きを正にとり、スイッチング端子SWから接地端子PGNDに向かう向きを負にとるものとする。
スイッチング端子SWの電圧VSWは、
SW=-IML×RON
で表される。RONは、ローサイドトランジスタMLのオン抵抗である。ローサイドトランジスタMLのオン期間において、ローサイド電流IMLが正であるとき、スイッチング電圧VSWは、時間の経過とともに負の電圧範囲で上昇する(絶対値は小さくなっていく)。ローサイド電流IMLが負であるとき、スイッチング電圧VSWは、時間の経過とともに正の電圧範囲で上昇する(絶対値は大きくなっていく)。
電流比較回路270は、ロジック回路220による制御指令(検出モード選択信号DETMODE)に応じて、複数の検出モードが切りかえ可能である。電流比較回路270は、単一の電圧コンパレータ300を含み、この電圧コンパレータ300は複数の検出モードにおいて時分割で共有される。
検出モードの数は2以上であり、電流比較回路270は、少なくとも第1検出モードφ1と第2検出モードφ2をサポートする。電流比較回路270は第1検出モードφ1において、スイッチング端子SWのスイッチング電圧VSWが第1しきい値電圧VTH1を下回ると、比較信号ICOMPをアサート(ハイレベル)する。また電流比較回路270は、第2検出モードφ2において、スイッチング電圧VSWが、第2しきい値電圧VTHを超えると、比較信号ICOMPをアサートする。つまり、比較信号ICOMPのアサートは、制御回路200の状態に応じて異なる意味を持つ。電流比較回路270は、第3検出モードφ3、さらには第4検出モードφ4をサポートしてもよい。
ロジック回路220は、制御回路200を統合的に制御するコントロールロジックである。ロジック回路220の一部分はパルス変調器210のロジック部分210Bであり、パルス変調器210のアナログ部分210Aが生成する信号と、電流比較回路270が生成する比較信号ICOMPにもとづいて、制御パルス信号HG,LGを生成する。またロジック回路220は、電流比較回路270の検出モードを制御する。
ドライバ回路240は、パルス変調器210が生成する制御パルス信号HG,LGにもとづいて、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLを駆動する。ドライバ回路240は、ハイサイドドライバ242およびローサイドドライバ244を含む。ハイサイドドライバ242は、制御パルス信号HGにもとづいてハイサイドトランジスタMHのゲート信号VHGを生成し、ローサイドドライバ244は、制御パルス信号LGにもとづいてローサイドトランジスタMLのゲート信号VLGを生成する。
以上が制御回路200およびDC/DCコンバータ100の構成である。続いて制御回路200の利点を説明する。電流比較回路270は、しきい値電圧VTHと、比較における二入力の極性の組合わせを、検出モードに応じて切りかえることにより、単一の電圧コンパレータ300で、複数の電流検出機能を実現できる。これにより複数の電流検出機能に対応して複数の電圧コンパレータを設ける場合に比べて、制御回路200のサイズを小さくできる。
本開示は、図1のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、方法に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本開示の範囲を狭めるためではなく、本開示や本発明の本質や動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
続いて電流比較回路270の構成例を説明する。
図2は、電流比較回路270の第1の構成例(270a)を示すブロック図である。電流比較回路270aは、電圧コンパレータ300に加えて、電圧生成回路280および選択回路290を備える。電圧コンパレータ300の構成は特に限定されないが、入力電圧の電圧レベルが低い場合、PMOS入力またはPNP入力のオペアンプが好適である。
電圧生成回路280は、少なくともひとつの基準電圧Vrと、スイッチング電圧VSWに応じた少なくともひとつの検出電圧Vdと、を生成する。検出電圧Vdの個数や基準電圧Vrの個数およびそれぞれの電圧レベル、電流比較回路270aの各検出モードの機能に応じて定めればよい。
なお、電圧生成回路280は、図2に示すように、検出電圧Vdを生成する検出電圧生成回路282と、基準電圧Vrを生成する基準電圧生成回路284を含んでもよいし、検出電圧生成回路282と基準電圧生成回路284が区別できない形態で一体に構成されてもよい。
選択回路290は、少なくともひとつの検出電圧Vdのうち、現在の検出モードに応じたひとつを選択し、電圧コンパレータ300の第1入力ノード(たとえば非反転入力端子)および第2入力ノード(たとえば反転入力端子)のうち、現在の検出モードに応じた一方に供給する。選択回路290は、少なくともひとつの基準電圧Vrのうち現在の検出モードに応じたひとつを選択し、電圧コンパレータ300の第1入力ノードおよび第2入力ノードのうち、現在の検出モードに応じた他方に供給する。
つまり、図2の電流比較回路270aでは、電圧生成回路280と電圧コンパレータ300の間に選択回路290を挿入することにより、検出電圧Vdと基準電圧Vrを入れ替え可能であり、それにより、電圧比較の極性を入れ替えることができる。
図3は、電流比較回路270の第2の構成例(270b)を示すブロック図である。電流比較回路270bは、電圧コンパレータ300bに加えて、電圧生成回路280を備える。電圧コンパレータ300bは、極性選択端子POLに入力される信号(極性選択信号POL)に応じて、2つの入力ノードIN1,IN2の極性が、切りかえ可能に構成される。すなわち、第1入力ノードIN1が非反転入力端子(+)、第2入力ノードIN2が反転入力端子(-)である状態と、第1入力ノードIN1が反転入力端子(-)、第2入力ノードIN2が非反転入力端子(+)である状態とが切りかえ可能である。極性選択信号POLは、検出モード選択信号DETMODEをデコードして生成することができる。
電圧生成回路280は、現在の検出モードに応じた電圧レベルを有する基準電圧Vrを電圧コンパレータ300の第1入力ノードIN1に出力するとともに、スイッチング電圧Vswを現在の検出モードに応じた電圧幅ΔV、オフセットした検出電圧Vdを電圧コンパレータの第2入力ノードIN2に出力する。
図4は、図3の電圧コンパレータ300bの構成例を示す回路図である。電圧コンパレータ300bは、差動アンプ302と、出力段304、バイアス電流源310を備える。バイアス電流源310は、トランジスタM15~M17を含むカレントミラー回路であり、基準電流源301が生成する基準電流を折り返し、テイル電流Itおよびバイアス電流Ibを出力する。
差動アンプ302は、入力差動対320、カレントミラー回路330およびテイル電流源であるトランジスタM16、アナログスイッチSW13,SW14を含む。入力差動対320は、PチャンネルMOSFETであるトランジスタM11,M12を含み、トランジスタM11のゲートは第1入力ノードIN1と接続され、トランジスタM12のゲートは第2入力ノードIN2と接続される。
カレントミラー回路330は、入力差動対320のアクティブ負荷である。カレントミラー回路330は、入力と出力が入れ替え可能に構成される。具体的には、カレントミラー回路330は、トランジスタM13、M14およびアナログスイッチ(トランスファゲートともいう)SW11,SW12を含む。アナログスイッチSW11は、トランジスタM13のゲートドレイン間に設けられ、アナログスイッチSW12は、トランジスタM14のゲートドレイン間に設けられる。アナログスイッチSW11がオンのとき、トランジスタM13が入力側となり、アナログスイッチSW12がオンのとき、トランジスタM14が入力側となる。
アナログスイッチSW13は、トランジスタM11のドレインと差動アンプ302の出力ノードNxの間に設けられ、アナログスイッチSW14は、トランジスタM12のドレインと差動アンプ302の出力ノードNxの間に設けられる。
極性選択信号POLが第1レベル(たとえばロー)のとき、アナログスイッチSW11およびアナログスイッチSW14がオンとされ、このとき、第1入力ノードIN1が反転入力端子(-)、第2入力ノードIN2が非反転入力端子(+)となる。反対に極性選択信号POLが第2レベル(たとえばハイ)のとき、アナログスイッチSW12およびアナログスイッチSW13がオンとされ、このとき、第1入力ノードIN1が非反転入力端子(+)、第2入力ノードIN2が反転入力端子(-)となる。
なおカレントミラー回路330を抵抗負荷とする場合、アナログスイッチSW11,SW12は省略できる。この場合、出力段304の構成も変更すればよい。
出力段304は、差動アンプ302の出力ノードNxの信号を増幅して出力する。出力段304の構成は特に限定されないが、トランジスタM17~M19を含む。トランジスタM17,M18は、ソース接地増幅器を構成している。
電圧コンパレータ300bの極性を入れ替えるときに、電圧コンパレータ300bの出力ノードNyが不安定になると、比較信号ICOMPが意図せずにアサートされるおそれがある。そこでトランジスタM19は、電圧コンパレータ300bの極性を入れかえるときにオンとなり、出力ノードNyの電位(比較信号ICOMP)をローに固定する。
図2または図3の電圧コンパレータ300を時分割で共有することにより、電流比較回路270は、複数の電流比較機能を実現できる。ただし電圧コンパレータ300の構成は、図2、図3のそれらに限定されない。
以下では、制御回路200における電流検出の具体例を説明する。
(実施形態1)
図5は、実施形態1に係る制御回路200を備えるDC/DCコンバータ100の回路図である。
パルス変調器210のアナログ部分210Aは、コンパレータ214、オン時間タイマー216を含む。コンパレータ214は、フィードバック信号VFBを基準電圧VREFと比較し、フィードバック信号VFBが基準電圧VREFを下回ると、コンパレータ出力信号COMPOUTをアサートする。
なお、コンパレータ214の前段に、エラーアンプを追加してもよい。エラーアンプは、フィードバック信号VFBと基準電圧VREFの誤差を増幅する。コンパレータ214は、エラーアンプの出力(エラー信号VERR)を、フィードバック信号VFBと比較し、コンパレータ出力信号COMPOUTを生成してもよい。
オン時間タイマー216は、コンパレータ出力信号COMPOUTのアサートに応答して、設定されたオン時間TONを計測する。オン時間TONは一定時間としてもよいが、スイッチング周波数を安定化するために、入力電圧VINおよび出力電圧VOUTの少なくとも一方に応じて動的に変化させてもよい。
電流比較回路270は2つの検出モードをサポートする。具体的には、第1検出モードφ1では、第1しきい値電圧VTH1は負電圧に定められ、比較信号ICOMPのアサートは、正のローサイド電流IMLが、しきい値電流ILOCPを超えたことを意味する。第1検出モードφ1を、LOCP検出モードともいう。
また第2検出モードφ2では、第2しきい値電圧VTH2はゼロまたは負電圧に定められ、比較信号ICOMPのアサートは、正のローサイド電流IMLがゼロまたはその近傍まで小さくなったこと(電流ゼロクロスという)を意味する。第2検出モードφ2を、ZX検出モードともいう。
パルス変調器210のロジック部分210Bは、コンパレータ出力信号COMPOUT、オン時間タイマー216の出力TON、電流比較回路270の比較信号ICOMPにもとづいて、制御パルス信号HG,LGを生成する。具体的には、ロジック部分210Bは、コンパレータ出力信号COMPOUTのアサートに応答して、制御パルス信号HGをハイとする。またロジック部分210Bは、オン時間タイマー216の出力TONの変化に応答して、制御パルス信号HGをローとし、制御パルス信号LGをハイとする。
ロジック回路220は、ローサイドトランジスタMLをターンオンした直後に、電流比較回路270を第1検出モードφ1にセットする。ロジック回路220は、第1検出モードφ1において比較信号ICOMPがアサートされると、過電流状態と判定し、必要な処理を実行する。
パルス変調器210は、軽負荷間欠モード(PFMモード)をサポートしており、電流ゼロクロスを検出すると、ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLのスイッチングを停止する。具体的にはロジック回路220は、ローサイドトランジスタMLのオン期間において、電流比較回路270を第2検出モードφ2にセットし、比較信号ICOMPがアサートされると、ローサイドトランジスタMLをオフし、スイッチングを停止する。
図6は、比較信号ICOMPにもとづく制御を説明する波形図である。図6は、DC/DCコンバータ100が軽負荷間欠モードで動作しているときの様子を示している。
時刻tに、制御パルス信号LGがハイとなり、ローサイドトランジスタMLがターンオンする。ロジック部分210Bは、ローサイドトランジスタMLをターンオンしてから、所定時間経過後の時刻tまでの第1期間T1、電流比較回路270を第1検出モードφ1にセットする。第1期間T1の長さは、検出遅延時間を考慮して定めればよい。
時刻tにローサイドトランジスタMLがターンオンすると、スイッチング電圧VSWは第1しきい値電圧VTH1を下回るため、その直後に比較信号ICOMPがアサートされる。ロジック回路220は、第1期間T1の終了時に比較信号ICOMPがアサートされていると、それに続く第2期間T2の間も、電流比較回路270を第1検出モードφ1で動作させる。
仮に時刻tにおいて、フィードバック信号VFBが基準電圧VREFを下回り、コンパレータ出力信号COMPOUTがアサートされたとしても、第2期間T2において比較信号ICOMPがアサートされる間は、コンパレータ214の出力COMPOUTはマスクされる。その結果、パルス変調器210は、制御パルス信号LGのハイを維持し続ける。
時刻tに、スイッチング電圧VSWが第1しきい値電圧VTH1を超えると、比較信号ICOMPがネゲートされる。比較信号ICOMPがネゲートされると、コンパレータ出力信号COMPOUTのマスクが解除される。その結果、制御パルス信号LGはローとなり、ローサイドトランジスタMLがターンオフし、制御パルス信号HGがハイとなり、ハイサイドトランジスタMHがターンオンする。
この動作を複数サイクルにわたり連続して行うと、コイル電流Iは時間ともに減小し、やがて過電流状態が解消される。
図7は、比較信号ICOMPにもとづく制御を説明する別の波形図である。図7では、図6よりもコイル電流Iの平均値が小さくなっている。なお、電流信号や電圧信号の縦軸のスケールは図毎に異なることに留意されたい。
時刻tに、制御パルス信号LGがハイとなり、ローサイドトランジスタMLがターンオンする。ロジック部分210Bは、ローサイドトランジスタMLをターンオンしてから、所定時間経過後の時刻tまでの第1期間T1、電流比較回路270を第1検出モードφ1にセットする。この点については図6と同様である。
図7では、図6に比べて、コイル電流Iが少ないため、ローサイドトランジスタMLに流れる電流IMLも少ない。したがって、時刻tにローサイドトランジスタMLがターンオンした後、スイッチング電圧VSWは第1しきい値電圧VTH1より高くなっており、したがって比較信号ICOMPはロー(ネゲート)である。
時刻t~tの第1期間T1の間、比較信号ICOMPがローを維持すると、それに続く第3期間T3の間、ロジック回路220は、電流比較回路270を、第2検出モードφ2(ZX検出モード)に切りかえる。
そして、時刻tに、スイッチング信号VSWが第2しきい値電圧VTH2を超えると、言い換えるとローサイド電流IMLがゼロクロスすると、比較信号ICOMPがアサート(ハイ)される。これに応答して、ロジック回路220は、ローサイドトランジスタMLをオフする。これによりハイサイドトランジスタMHとローサイドトランジスタMLが両方オフとなり、スイッチングが停止する。時刻tに、フィードバック信号VFBが基準電圧VREFを下回ると、コンパレータ出力信号COMPOUTがアサートされ(図7に不図示)、制御パルス信号HGがハイとなる。
DC/DCコンバータ100の軽負荷状態では、この動作が繰り返され、DC/DCコンバータ100のスイッチング周波数が低下することにより、スイッチング損失が減少し、効率が改善される。
実施形態1によれば、ゼロクロス(ZX)検出用のコンパレータと、正の過電流検出(LOCP)用のコンパレータを共有できる。
(実施形態2)
実施形態2に係る制御回路200の構成は、図5の制御回路200と同様である。実施形態2に係る制御回路200において、電流比較回路270は、第1検出モードφ1と第2検出モードφ2に加えて、第3検出モードφ3に切りかえ可能である。電圧コンパレータ300は、第1検出モードφ1~第3検出モードφ3で時分割で共有される。
電流比較回路270は、第3検出モードφ3において、スイッチング電圧VSWが、正電圧である第3しきい値電圧VTH3を超えると、比較信号ICOMPをアサートする。比較信号ICOMPのアサートは、負のローサイド電流IMLがしきい値電流INOCPを超えたことを意味する。第3検出モードφ3を、NOCP検出モードともいう。
ロジック回路220は、第3検出モードφ3において比較信号ICOMPがアサートされると、適切な保護処理を実行する。たとえば、ロジック回路220は、第3検出モードφ3において比較信号ICOMPがアサートされると、ローサイドトランジスタMLをターンオフし、その後、スイッチングを停止してもよい。あるいはロジック回路220は、第3検出モードφ3において比較信号ICOMPがアサートされると、ローサイドトランジスタMLをターンオフし、直ちに制御パルス信号HGをハイとし、ハイサイドトランジスタMHをターンオンしてもよい。
図8は、比較信号ICOMPにもとづく制御を説明する別の波形図である。図8は、DC/DCコンバータ100が負荷から電流をシンクする動作状態を示しており、負のコイル電流Iが流れている。このときの制御回路200の動作モードを、強制連続スイッチングモードという。
時刻tに、制御パルス信号LGがハイとなり、ローサイドトランジスタMLがターンオンする。ロジック部分210Bは、ローサイドトランジスタMLをターンオンしてから、所定時間経過後の時刻tまでの第1期間T1、電流比較回路270を第1検出モードφ1にセットする。この点については図6、図7と同様である。
図8では、コイル電流Iが負であるから、ローサイドトランジスタMLに流れる電流IMLも負である。したがって、時刻tにローサイドトランジスタMLがターンオンした後、スイッチング電圧VSWは正電圧であり、当然に負の第1しきい値電圧VTH1より高くなっており、比較信号ICOMPはロー(ネゲート)である。
時刻t~tの第1期間T1の間、比較信号ICOMPがローを維持すると、それに続く第4期間T4の間、ロジック回路220は、電流比較回路270を、第3検出モードφ3に切りかえる。第1期間T1の終了後に、第2検出モードφ2に移行するか、第3検出モードφ3に移行するかは、DC/DCコンバータ100の動作モードが、軽負荷間欠モードか、そうでないかに応じて選択される。図8では、強制連続スイッチングモードであるから、第3検出モードφ3が選択される。
負電流が流れる状態では、ローサイドトランジスタMのオン区間において、時間の経過とともにコイル電流Iすなわちローサイド電流IMLの絶対値が増大していく。その結果、正のスイッチング電圧VSWが時間とともに増大していく。そして、時刻tに、スイッチング電圧VSWが第3しきい値電圧VTH3を超えると、言い換えると、負のローサイド電流IMLが、負のしきい値電流INOCPを超えると、比較信号ICOMPがアサートされる。
これに応答して、ロジック回路220は、ローサイドトランジスタMLをオフする。この例では、ロジック回路220は、ローサイドトランジスタMLをオフした後、コンパレータ出力信号COMPOUT(不図示)のアサートを待たずに、ハイサイドトランジスタMHをターンオンしている。
以上の動作を繰り返すことにより、DC/DCコンバータ100が負荷からシンクする電流について、過電流保護を実現できる。
図9は、制御回路200による制御のフローチャートである。ローサイドトランジスタMLがターンオンする(S102)。ローサイドトランジスタMLのターンオン後、第1期間T1の間、電流比較回路270が第1検出モードφ1、すなわちLCOP検出モードにセットされる(S104)。
第1期間T1の間、比較信号ICOMPが監視される(S106)。第1期間T1の終了時において、比較信号ICOMPがアサート(H)されている場合(S106のY)、続く第2期間T2において、比較信号ICOMP2が引き続き監視される。(S108)。そして、第2期間T2において比較信号ICOMP2がアサート(H)されるか、もしくはコンパレータ出力信号COMPOUTがネゲート(L)されている間(S108のY)は、ローサイドトランジスタMLのオンが維持される。比較信号ICOMPがネゲート(L)され、かつコンパレータ出力信号COMPOUTがアサート(H)されると(S108のN)、ローサイドトランジスタMLはターンオフする(S110)。
第1期間T1の終了時において、比較信号ICOMPがネゲート(L)されている場合(S106のN)、制御回路200の動作モードが参照される(S112)。制御回路200が軽負荷間欠モードで動作している場合(S112のY)、電流比較回路270は、第2検出モードφ2、すなわちZX検出モードにセットされる(S114)。制御回路200が軽負荷間欠モードでない場合(S112のN)、つまり強制連続スイッチングモードで動作している場合、電流比較回路270は、第3検出モードφ3すなわちNOCP検出モードにセットされる(S116)。
そして比較信号ICOMPおよびコンパレータ出力信号COMPOUTが監視される(S118)。比較信号ICOMPとコンパレータ出力信号COMPOUTのいずれか一方がアサートされると(S118のY)、ローサイドトランジスタMLがオフされる(S110)。監視は、比較信号ICOMPおよびコンパレータ出力信号COMPOUTの両方がネゲートである間、継続する(S118のN)。
続いて、実施形態2に利用可能な電流比較回路270のいくつかの構成例を説明する。
図10は、実施形態2に利用可能な電流比較回路270aの構成例を示す回路図である。電流比較回路270aは、図2に示したように、電圧生成回路280、選択回路290、電圧コンパレータ300を備える。電圧生成回路280の検出電圧生成回路282は、(i)スイッチング電圧VSWを正方向に第1幅ΔV1、レベルシフトした第1検出電圧Vd1と、(ii)スイッチング電圧VSWを正方向に第1幅ΔV1より小さい第2幅ΔV2、レベルシフトした第2検出電圧Vd2と、を生成する。
Vd1=VSW+ΔV1
Vd2=VSW+ΔV2 (ΔV2<ΔV1)
電圧生成回路280の基準電圧生成回路284は、(iii)第2幅ΔV2に対応する第1基準電圧Vr1(=ΔV2)と、(iv)第1基準電圧Vr1より第3幅ΔV3高い第2基準電圧Vr2と、を生成する。
Vr1=ΔV2
Vr2=Vr1+ΔV3=ΔV2+ΔV3
選択回路290は、(i)第1検出モードφ1において、第1基準電圧Vr1を電圧コンパレータ300の第1入力ノードIN1(非反転入力端子)に供給し、第1検出電圧Vd1を電圧コンパレータ300の第2入力ノードIN2(反転入力端子)に供給する。
第1検出モードφ1では、Vr1(=ΔV2)が、Vd1(VSW+ΔV1)と比較され、
ΔV2>VSW+ΔV1
が成り立つとき、比較信号ICOMPがアサートされる。つまり、スイッチング電圧VSWが、(ΔV2-ΔV1)に相当する負の第1しきい値電圧VTH1より低くなると比較信号ICOMPがアサートされる。
また選択回路290は(ii)第2検出モードφ2において、第2検出電圧Vd2を電圧コンパレータ300の第1入力ノードIN1に供給し、第1基準電圧Vr1を電圧コンパレータ300の第2入力ノードIN2に供給する。
第2検出モードφ2では、Vd2(=VSW+ΔV2)が、Vr1(=ΔV2)と比較され、
SW+ΔV2>ΔV2
が成り立つとき、比較信号ICOMPがアサートされる。つまり、スイッチング電圧VSWが、第2しきい値電圧VTH2である0Vを超えると、比較信号ICOMPがアサートされる。
また選択回路290は、(iii)第3検出モードφ3において、第2検出電圧Vd2を電圧コンパレータ300の第1入力ノードIN1に供給し、第2基準電圧Vr2を電圧コンパレータ300の第2入力ノードVr2に供給する。
第3検出モードφ3では、Vd2(=VSW+ΔV2)が、Vr2(=ΔV2+ΔV3)と比較され、
SW+ΔV2>ΔV2+ΔV3
が成り立つとき、比較信号ICOMPがアサートされる。つまり、スイッチング電圧VSWが、ΔV3に相当する第3しきい値電圧VTH3を超えると、比較信号ICOMPがアサートされる。
電圧生成回路280や選択回路290の構成は特に限定されるものではないが、具体的な構成例を説明する。
検出電圧生成回路282は、定電流源CS31と、インピーダンス回路286を含む。インピーダンス回路286は、定電流源CS31とスイッチング端子SWの間に直列に設けられた複数のインピーダンス素子Z1~Z1を含む。インピーダンス回路286には、タップTP1,TP2が設けられており、タップTP1に発生する電圧が、第1検出電圧Vd1として取り出され、タップTP2に発生する電圧が、第2検出電圧Vd2として取り出される。インピーダンス素子Z1の個数nとタップTP1,TP2の位置は、必要なΔV1,ΔV2が得られるように決めればよい。
またインピーダンス回路286を構成するインピーダンス素子Z1の種類は特に限定されず、ゲートが適切にバイアスされたPチャンネルMOSFETやNチャンネルMOSFET、抵抗やダイオードなどを用いることができる。
たとえば、インピーダンス素子Z1~Z1はNチャンネルMOSFETであり、最も低電位側のインピーダンス素子Z1のみ、バックゲートが逆向きに接続されている。インピーダンス素子Z3もNチャンネルMOSFETであり、タップTP2と接地の間に設けられる。
インピーダンス素子Z1は、ローサイドトランジスタMLのオフ区間(VLG=L)においてオフ、ローサイドトランジスタMLのオン区間(VLG=H)、すなわち電流を検出したい期間中(φ1~φ3)にオンとされる。
電流検出期間中は、定電流源CS31からn個のインピーダンス素子Z1~Z1を経由してスイッチング端子SWに向かって、定電流Icが流れる。このときの検出電圧Vd1,Vd2は以下の式で表される。
Vd1=Ic×n×Z1+VSW
Vd2=Ic×Z1+VSW
インピーダンス素子Z3は、インピーダンス素子Z1と相補的に制御され、ローサイドトランジスタMLのオフ区間(VLG=L)においてオン、ローサイドトランジスタMLのオン区間(VLG=H)、すなわち電流を検出したい期間中(φ1~φ3)にオフとされる。
基準電圧生成回路284は、検出電圧生成回路282と同様に構成され、定電流源CS32と、インピーダンス回路288を含む。インピーダンス回路288は、定電流源CS32と接地の間に直列に設けられた複数のインピーダンス素子Z2~Z2を含む。インピーダンス回路288には、タップTP3,TP4が設けられており、タップTP3に発生する電圧が、第1基準電圧Vr1として取り出され、タップTP4に発生する電圧が、第2基準電圧Vr2として取り出される。インピーダンス素子Z2の個数mとタップTP3,TP4の位置は、必要なΔV2,ΔV3が得られるように決めればよい。インピーダンス素子Z2は、ローサイドトランジスタMLのオン、オフにかかわらずにオンに固定してもよい。
続いて選択回路290の構成例を説明する。選択回路290は、複数のアナログスイッチSW21~SW25を含む。第1スイッチSW21と第3スイッチSW23は、第1検出モードφ1においてオンとなる。第2スイッチSW22と第4スイッチSW24は、第2検出モードφ2においてオンとなる。第2スイッチSW22と第5スイッチSW25は、第3検出モードφ3においてオンとなる。
なお、第2検出モードφ2において、電流ゼロクロスのための第2しきい値電圧VTH2を、コンパレータなどの応答遅延を考慮して、0Vではなく、負電圧に設定してもよい。その場合、インピーダンス回路286の第2タップTP2と第1タップTP1の間に、別のタップTP5を追加し、タップTP5の第3検出電圧Vd3を取り出し可能としてもよい。選択回路290は(ii)第2検出モードφ2において、タップTP5に発生する第2検出電圧Vd3を電圧コンパレータ300の第1入力ノードIN1に供給してもよい。具体的には、選択回路290に、第5タップTP5と接続される第6スイッチSW26を追加すればよい。この場合、第2検出モードφ2では、第2スイッチSW22に代えて第6スイッチSW26がオンされ、電圧コンパレータ300において、Vd3(=VSW+ΔV5)が、Vr1(=ΔV2)と比較され、
SW+ΔV5>ΔV2
が成り立つとき、比較信号ICOMPがアサートされる。つまり、スイッチング電圧VSWが、ΔV2-ΔV5に相当する負の第2しきい値電圧VTH2を超えると、比較信号ICOMPがアサートされる。
負の第2しきい値電圧VTH2の電圧レベルを調節するために、定電流源CS31が生成する定電流を、第2検出モードφ2において変化させてもよい。この場合、第2検出モードφ2において、タップTP5ではなく、タップTP1に発生する電圧を、第3検出電圧Vd3として用いてもよい。
以上が電流比較回路270aの構成例である。ここでは、第1検出モードφ1~第3検出モードφ3の3つのモードが切りかえ可能な構成を説明したが、当業者によれば、図10の構成を変形することで、第1検出モードφ1と第2検出モードφ2が切りかえ可能な電流比較回路270aを設計できる。
すなわち、図10から、第3検出モードにのみ関連する回路素子は省略することができ、具体的には、スイッチSW25は省略でき、第2基準電圧Vr2の生成に関連するインピーダンス素子も省略できる。
図11は、実施形態2に利用可能な電流比較回路270bの構成例を示す回路図である。電流比較回路270bは、図3に示したように、電圧生成回路280および電圧コンパレータ300bを備える。
電圧生成回路280は、検出電圧生成回路282および基準電圧生成回路284を含む。検出電圧生成回路282の基本的な構成は図10のそれと同様であり、定電流源CS31とインピーダンス回路286を含む。図10との違いは、定電流源CS31がイネーブル付きであり、定電流のオン、オフが切りかえ可能である点である。イネーブル信号EN1がアサート(たとえばハイ)であるとき、定電流源CS31が生成する定電流がインピーダンス回路286に流れて電圧降下ΔV1が発生し、タップTP1には、検出電圧Vd1=VSW+ΔV1が発生する。イネーブル信号EN1がネゲート(たとえばロー)であるとき、定電流源CS31は停止し、インピーダンス回路286の電圧降下ΔV2(<ΔV1)が小さくなるから、タップTP1には、検出電圧Vd2=VSW+ΔV2が発生する。
基準電圧生成回路284も、イネーブル付きの定電流源CS32と、インピーダンス回路288を含む。イネーブル信号EN2がアサート(たとえばハイ)であるとき、定電流源CS32が生成する定電流がインピーダンス回路288に流れて電圧降下ΔV3が発生し、タップTP2には、基準電圧Vr1=ΔV3が発生する。イネーブル信号EN2がネゲート(たとえばロー)であるとき、定電流源CS32は停止し、インピーダンス回路288の電圧降下ΔV4(<ΔV3)が小さくなるから、タップTP2には、基準電圧Vr2=ΔV4が発生する。
第1検出モードφ1では、イネーブル信号EN1がアサート、イネーブル信号EN2がネゲートされ、電圧コンパレータ300bの極性選択信号POLがハイ(第2レベル)に設定される。このとき、電圧コンパレータ300bの第1入力ノードIN1は非反転入力端子(+)となり、基準電圧Vr2が入力される。電圧コンパレータ300bの第2入力ノードIN2は反転入力端子(-)となり、検出電圧Vd1が入力される。
比較信号ICOMPは、
SW+ΔV1<ΔV4 ( Vd1<Vr2)
が成り立つとき、すなわちスイッチング電圧VSWが、ΔV4-ΔV1に相当する第1しきい値電圧VTH1を下回るときに、アサートされる。
第2検出モードφ2では、イネーブル信号EN1、EN2がネゲートされ、電圧コンパレータ300bの極性選択信号POLがロー(第1レベル)に設定される。このとき、電圧コンパレータ300bの第1入力ノードIN1は反転入力端子(-)となり、基準電圧Vr2が入力される。電圧コンパレータ300bの第2入力ノードIN2は非反転入力端子(+)となり、検出電圧Vd2が入力される。
比較信号ICOMPは、
SW+ΔV2>ΔV4 (Vd2>Vr2)
が成り立つとき、すなわちスイッチング電圧VSWが、ΔV4-ΔV2に相当する第2しきい値電圧VTH2を超えると、アサートされる。ΔV4=ΔV2とすれば、VTH2は0Vとなる。
第2検出モードφ2の別の動作例を説明する。この動作例では、イネーブル信号EN1をアサート、イネーブル信号EN2をネゲートしてもよい。また電圧コンパレータ300bの極性選択信号POLがローに設定される。このとき、電圧コンパレータ300bの第1入力ノードIN1は反転入力端子(-)となり、基準電圧Vr2が入力される。電圧コンパレータ300bの第2入力ノードIN2は非反転入力端子(+)となり、検出電圧Vd1が入力される。
比較信号ICOMPは、
SW+ΔV1>ΔV4 (Vd1>Vr2)
が成り立つとき、すなわちスイッチング電圧VSWが、ΔV4-ΔV1に相当する第2しきい値電圧VTH2を超えると、アサートされる。VTH2は、ΔV4とΔV1の電位差にもとづく任意の負電圧とすることができる。
第3検出モードφ3では、イネーブル信号EN1がネゲートされ、イネーブル信号EN2がアサートされる。また電圧コンパレータ300bの極性選択信号POLがローに設定される。このとき、電圧コンパレータ300bの第1入力ノードIN1は反転入力端子(-)となり、基準電圧Vr1が入力される。電圧コンパレータ300bの第2入力ノードIN2は非反転入力端子(+)となり、検出電圧Vd2が入力される。
比較信号ICOMPは、
SW+ΔV1>ΔV3 (Vd2>Vr1)
が成り立つとき、すなわちスイッチング電圧VSWが、ΔV3-ΔV1に相当する第3しきい値電圧VTH3を超えると、アサートされる。
(用途)
図12は、実施形態に係る降圧DC/DCコンバータ100を備える電子機器700の一例を示す図である。電子機器700は、たとえば、携帯電話端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、タブレット端末、ポータブルオーディオプレイヤなどの電池駆動型デバイスである。電子機器700は、筐体702、電池704、マイクロプロセッサ706およびDC/DCコンバータ100を備える。DC/DCコンバータ100は、その入力端子に電池704からの電池電圧VBAT(=VIN)を受け、出力端子に接続されるマイクロプロセッサ706あるいはその他の負荷に、出力電圧VOUTを供給する。
電子機器700の種類は、電池駆動型のデバイスには限定されず、車載機器であってもよいし、ファクシミリなどのOA機器であってもよいし、産業機器であってもよい。
上述した実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なことが当業者に理解される。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
実施形態1では、第1検出モードφ1がLOCP検出、第2検出モードφ2がZX検出であったが、第1検出モードφ1と第2検出モードφ2の組合わせはそれに限定されない。第1検出モードφ1をLOCP検出とし、第2検出モードφ2を、NOCP検出としてもよい。
(変形例2)
図10の電圧生成回路280において、定電流源CS31,CS32を図11に習ってイネーブル付きの電流源に変更し、タップTP2,TP4を省略することができる。この場合、選択回路290のアナログスイッチの個数も減らすことができる。
反対に、図11の電圧生成回路280において、定電流源CS31,CS32を図10に習って常時アクティブの電流源に変更し、タップTP2,TP4を追加してもよい。選択回路290のトポロジーは適宜修正すればよい。
(変形例3)
実施形態では、比較信号ICOMPのアサートをハイレベルに対応付けたが(正論理系)、アサートをローレベルに対応付けてもよい(負論理系)。
(変形例4)
実施形態では、同期整流型の降圧コンバータについて説明したが、本開示の適用はそれに限定されず、昇降圧コンバータにも適用可能である。
実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにさまざまな変形例が存在すること、またそうした変形例も本開示に含まれ、また本発明の範囲を構成しうることは当業者に理解されるところである。
100 DC/DCコンバータ
102 入力ライン
104 出力ライン
110 周辺回路
MH ハイサイドトランジスタ
ML ローサイドトランジスタ
L1 インダクタ
C1 出力キャパシタ
200 制御回路
210 パルス変調器
214 コンパレータ
216 オン時間タイマー
220 ロジック回路
240 ドライバ回路
242 ハイサイドドライバ
244 ローサイドドライバ
270 電流比較回路
272 電圧コンパレータ
280 電圧生成回路
290 選択回路
300 電圧コンパレータ
302 差動アンプ
304 出力段
310 バイアス電流源
320 入力差動対
330 カレントミラー回路
700 電子機器
702 筐体
704 電池
706 マイクロプロセッサ
282 検出電圧生成回路
284 基準電圧生成回路
CS31,CS32 定電流源
286,288 インピーダンス回路

Claims (18)

  1. ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを含むDC/DCコンバータの制御回路であって、
    第1検出モードと第2検出モードが切りかえ可能であり、前記第1検出モードにおいて、前記ハイサイドトランジスタと前記ローサイドトランジスタの接続ノードであるスイッチング端子のスイッチング電圧が第1しきい値電圧を下回ると、比較信号をアサートし、前記第2検出モードにおいて、前記スイッチング電圧が、第2しきい値電圧を超えると、前記比較信号をアサートする電流比較回路と、
    前記比較信号にもとづいて、前記ハイサイドトランジスタおよび前記ローサイドトランジスタの制御パルス信号を生成するロジック回路と、
    を備え、
    前記電流比較回路は、前記第1検出モードと前記第2検出モードにおいて時分割で共有される単一の電圧コンパレータを含む、制御回路。
  2. 前記第1しきい値電圧は負電圧であり、
    前記第2しきい値電圧はゼロまたは負電圧である、請求項1に記載の制御回路。
  3. 前記電流比較回路は、前記第1検出モードと前記第2検出モードに加えて、第3検出モードが切りかえ可能であり、前記第3検出モードにおいて、前記スイッチング電圧が、正電圧である第3しきい値電圧を超えると、前記比較信号をアサートし、
    前記電圧コンパレータは、前記第1検出モード、前記第2検出モードおよび前記第3検出モードにおいて時分割で共有される、請求項2に記載の制御回路。
  4. 前記第1しきい値電圧は負電圧であり、
    前記第2しきい値電圧は正電圧である、請求項1に記載の制御回路。
  5. 前記電流比較回路は、
    少なくともひとつの基準電圧と、前記スイッチング電圧に応じた少なくともひとつの検出電圧と、を生成する電圧生成回路と、
    前記少なくともひとつの検出電圧のうち、現在の検出モードに応じたひとつを選択し、前記電圧コンパレータの第1入力ノードおよび第2入力ノードのうち、現在の検出モードに応じた一方に供給し、前記少なくともひとつの基準電圧のうち現在の検出モードに応じたひとつを選択し、前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードおよび前記第2入力ノードのうち、現在の検出モードに応じた他方に供給する選択回路と、
    をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の制御回路。
  6. 前記電流比較回路は、
    (i)前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)前記スイッチング電圧を正方向に前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)前記第2幅に対応する第1基準電圧と、(iv)前記第1基準電圧より高い第2基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、
    (i)前記第1検出モードにおいて、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、前記第1検出電圧を前記電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第2検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給し、(iii)前記第3検出モードにおいて、前記第2検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第2基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給する、選択回路と、
    をさらに含む、請求項3に記載の制御回路。
  7. 前記電流比較回路は、
    (i)前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)前記スイッチング電圧を正方向に前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)前記スイッチング電圧を正方向に前記第1幅より小さい幅、レベルシフトした第3検出電圧と、(iv)前記第2幅に対応する第1基準電圧と、(v)前記第1基準電圧より高い第2基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、
    (i)前記第1検出モードにおいて、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、前記第1検出電圧を前記電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第3検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給し、(iii)前記第3検出モードにおいて、前記第2検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第2基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給する、選択回路と、
    をさらに含む、請求項3に記載の制御回路。
  8. 前記電流比較回路は、
    (i)前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)前記スイッチング電圧を正方向に前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)前記第2幅に対応する第1基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、
    (i)前記第1検出モードにおいて、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、前記第1検出電圧を前記電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第2検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給する、選択回路と、
    をさらに含む、請求項2に記載の制御回路。
  9. 前記電流比較回路は、
    (i)前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした第1検出電圧と、(ii)前記スイッチング電圧を正方向に前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした第2検出電圧と、(iii)前記第2幅に対応する第1基準電圧と、を生成する電圧生成回路と、
    (i)前記第1検出モードにおいて、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの第1入力ノードに供給し、前記第1検出電圧を前記電圧コンパレータの第2入力ノードに供給し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第1検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに供給し、前記第1基準電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに供給する、選択回路と、
    をさらに含む、請求項2に記載の制御回路。
  10. 前記電圧生成回路は、
    定電流源と、
    前記定電流源と前記スイッチング端子の間に直列に設けられた複数のインピーダンス素子を含むインピーダンス回路と、
    を含み、前記インピーダンス回路に設けられたタップに、前記第1検出電圧が発生する、請求項6から9のいずれかに記載の制御回路。
  11. 前記インピーダンス素子は、トランジスタ、抵抗およびダイオードのいずれかである、請求項10に記載の制御回路。
  12. 前記電圧コンパレータは、第1入力ノードと第2入力ノードの極性が、現在の検出モードに応じて切りかえ可能に構成されており、
    前記電流比較回路は、
    現在の検出モードに応じた電圧レベルを有する基準電圧を前記電圧コンパレータの第1入力ノードに出力するとともに、前記スイッチング電圧を現在の検出モードに応じた電圧幅、オフセットした検出電圧を前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに出力する電圧生成回路をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の制御回路。
  13. 前記電圧コンパレータは、前記第1検出モードにおいて、第1入力ノードが正極性、第2入力ノードが負極性となり、前記第2検出モードおよび前記第3検出モードにおいて、前記第1入力ノードが負極性、前記第2入力ノードが正極性となるように構成され、
    前記電流比較回路は、
    (A)前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに、(i)前記第1検出モードにおいて、前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記スイッチング電圧を正方向に、前記第1幅、または前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(iii)前記第3検出モードおよび前記第3検出モードにおいて、前記スイッチング電圧を正方向に、前記第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(B)前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに、(i)前記第1検出モードにおいて、前記第2幅に対応する第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(iii)前記第3検出モードにおいて、前記第1電圧レベルより高い第2電圧レベルを有する基準電圧を出力する電圧生成回路をさらに含む、請求項3に記載の制御回路。
  14. 前記電圧コンパレータは、前記第1検出モードにおいて、第1入力ノードが正極性、第2入力ノードが負極性となり、前記第2検出モードにおいて、前記第1入力ノードが負極性、前記第2入力ノードが正極性となるように構成され、
    前記電流比較回路は、
    (A)前記電圧コンパレータの前記第2入力ノードに、(i)前記第1検出モードにおいて、前記スイッチング電圧を正方向に第1幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記スイッチング電圧を正方向に、前記第1幅または前記第1幅より小さい第2幅、レベルシフトした検出電圧を出力し、(B)前記電圧コンパレータの前記第1入力ノードに、(i)前記第1検出モードにおいて、前記第2幅に対応する第1電圧レベルを有する基準電圧を出力し、(ii)前記第2検出モードにおいて、前記第1電圧レベルを有する基準電圧を出力する電圧生成回路をさらに含む、請求項2に記載の制御回路。
  15. 前記電圧生成回路は、
    現在の検出モードに応じてオン、オフが切りかえ可能な定電流源と、
    前記定電流源と前記スイッチング端子の間に設けられたインピーダンス回路と、
    を含み、前記定電流源と前記インピーダンス回路の接続ノードに、前記検出電圧が発生する、請求項13または14に記載の制御回路。
  16. ひとつの半導体基板に一体集積化される、請求項1から15のいずれかに記載の制御回路。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載の制御回路を備える、DC/DCコンバータ。
  18. 請求項1から16のいずれかに記載の制御回路を備える、電子機器。
JP2021074945A 2021-04-27 2021-04-27 Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器 Pending JP2022169106A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021074945A JP2022169106A (ja) 2021-04-27 2021-04-27 Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021074945A JP2022169106A (ja) 2021-04-27 2021-04-27 Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022169106A true JP2022169106A (ja) 2022-11-09

Family

ID=83944261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021074945A Pending JP2022169106A (ja) 2021-04-27 2021-04-27 Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022169106A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7733068B2 (en) DC-DC converter
US8259421B2 (en) Abnormal current preventive circuit of DC-DC converter
US7348765B2 (en) DC-DC converter capable of performing for wide and dynamic voltage range
US8242762B2 (en) Transient recovery circuit for switching devices
JP4440869B2 (ja) Dc−dcコンバータ、dc−dcコンバータの制御回路及びdc−dcコンバータの制御方法
KR101012443B1 (ko) 전원 장치
US7436163B2 (en) DC-DC converter
US7589509B2 (en) Switching regulator
US9685865B2 (en) Power-supply apparatus having a high-side transistor and a low-side transistor
WO2007007752A1 (ja) 降圧型スイッチングレギュレータおよびその制御回路ならびにそれを用いた電子機器
JP2017085725A (ja) 降圧dc/dcコンバータおよびその制御回路、車載用電源装置
US9584115B2 (en) Duty cycle-controlled load switch
JP2011223829A (ja) 負電圧チャージポンプ回路の制御回路および負電圧チャージポンプ回路、ならびにそれらを用いた電子機器およびオーディオシステム
US8742743B2 (en) Switching control circuit
US8742742B2 (en) Switching control circuit for fixed-on-time power conversion system
WO2017110231A1 (ja) Dc-dcコンバータおよび負荷駆動用半導体集積回路
US20190238055A1 (en) Power converter controller
JP2013247574A (ja) Pwm信号生成回路および半導体装置
JP4984998B2 (ja) 過電流検出回路、dc−dcコンバータ、及び過電流検出方法
US10277151B2 (en) Apparatus for driving actuator
JP2022169106A (ja) Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器
TW201251290A (en) Buck DC-DC converter
JP3909708B2 (ja) 昇降圧型電流レギュレータ及び昇降圧型電圧レギュレータ
US20220407419A1 (en) Control circuit of boost dc-dc converter, power supply circuit, and electronic device
JP2022165745A (ja) Dc/dcコンバータおよびその制御回路、ならびに電子機器