JP2022168509A - 操作装置及びシステム - Google Patents

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Masato Shimokawa
宥華 小林
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Abstract

【課題】ベッド装置を操作する場合に、利便性の高い操作が可能な端末装置を提供する。【解決手段】1又は複数の駆動機構を有するベッド装置10を操作する操作装置50であって、複数の操作部と、制御部とを有し、前記制御部は、前記操作部が選択されると、前記駆動機構の動作を開始し、前記駆動機構の操作量が、所定の制限量を超えた場合に、前記駆動機構の動作を停止することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本実施形態は、操作装置等に関する。
ベッド装置を利用する利用者に対して、ベッドを操作可能とするベッド操作装置が提供されている。例えば、特許文献1のように、操作入力手段である操作ボタンの操作のみで、ベッド装置の状態を操作できる安全性に優れ、かつ、利便性の高いベッド操作装置を含むベッド装置が開示されている。
特開2014-204846号公報
本開示の目的は、ベッド装置を操作する場合に、適切な操作を可能とする操作装置等を提供することである。
本開示の操作装置は、1又は複数の駆動機構を有するベッド装置を操作する操作装置であって、前記駆動機構の動作範囲内において制限範囲を記憶する記憶部と、操作部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記操作部から操作入力があった場合は、前記操作入力に応じて、前記駆動機構を制御し、前記駆動機構の状態が前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止することを特徴とする。
本開示のシステムは、1又は複数の駆動機構を有するベッド装置と、前記ベッド装置を操作する操作装置を含むシステムであって、前記駆動機構の動作範囲内において制限範囲を記憶する記憶部と、前記操作装置から操作入力があった場合は、前記操作入力に応じて、前記駆動機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止することを特徴とする。
本開示によれば、ベッド装置を操作する場合に、適切な操作を可能とする端末装置を提供することができるようになる。
第1実施形態におけるベッドシステム(ベッド装置)の全体を示す図である。 第1実施形態におけるベッド装置の機能構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるベッド装置の制御構成を説明するための図である。 第1実施形態における設定テーブルの一例を説明するための図である。 第1実施形態における制限テーブルの一例を説明するための図である。 第1実施形態における端末装置の機能構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるシステム全体の流れを説明するための図である。 第1実施形態における音声操作処理の流れを説明するための図である。 第1実施形態における制限処理の流れを説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第1実施形態における動作(画面例)を説明するための図である。 第2実施形態におけるスイッチ装置の全体を示す図である。 第2実施形態におけるスイッチ装置の機能構成を説明するための図である。 第2実施形態における動作(状態遷移図)を説明するための図である。 第2実施形態における制限テーブルの一例を説明するための図である。 第3実施形態における外観を説明する図である。 第4実施形態を説明するための図である。 第5実施形態を説明するための図である。 第6実施形態を説明するための図である。
以下、図面を参照して本開示の端末装置、ベッド装置、システムを実施するための一つの形態について説明する。なお、本開示の内容は、実施を行うための形態の一例を示しているに過ぎず、開示されている数値や、構成に限定されず、当業者であれば想到することができる均等の範囲も含まれるものである。
利用者は、ベッド装置を操作するために、操作装置等のボタンを押す必要がある。しかし、利用者は、身体に障害があるために、ボタンを押す動作すら困難な場合があり、自ら操作ができない場合があった。
したがって、利用者は、例えば介護者や、医療従事者等のスタッフ等にその都度頼んで操作をしてもらう必要があり、自分が自由に操作できない煩わしさがあった。
また、利用者が脊髄損傷や、神経難病(ALS等)で身体に障害がある場合、従来の手元スイッチ(操作装置)では、ベッド装置の操作が困難であった。例えば、利用者にとって、以下のような問題が生じていた。
・利用者が操作装置のボタンを長押ししたまま手が動かなくなる
・利用者が操作装置のボタンの長押しをできない
・利用者が操作装置のボタンを押し込む力がない
・利用者が手の位置が変えられず、ボタンを選択できない
・利用者が手を動かせなかったり、身体を動かせなかったりするため、操作装置を操作することができない
例えば、従来では、操作装置のボタンを直接押す別の装置をつけることにより、操作が困難な利用者に対応する場合もある。しかし、この場合操作装置を塞ぐ形で別の装置を設ける必要があり、今度は介助者等のスタッフが自由に操作できないという新たな課題が生じてしまう。
また、従来では、安全のため、電動ベッド装置の場合、操作装置の「ボタンを押している最中のみ動作する」という動きを行っている。しかし、ベッドの利用者の身体の状況によっては、誤ってボタンを押し続けてしまったり、意図しない操作を行ってしまったりするリスクが生じる。この場合、利用者が所望する姿勢とは異なる形にベッド装置が変形してしまうという課題が生じていた。
そこで、本開示の端末装置、当該端末装置を利用したベッド装置、システムでは、身体の不自由があるためにこれまでベッド装置を自由に操作できなかった人でも、自分の好きなタイミングでベッド装置を動作させることが可能となる。
また、本開示の端末装置、当該端末装置を利用したベッド装置、システムでは、安全に動作するための制限機能を設けることにより、万が一操作中に身体が動かなくなってしまうことがあった場合や、緊急時であっても、ベッド装置の利用者に適さないような危険な姿勢になることを未然に防ぐことが可能となる。
なお、本明細書における利用者とは、ベッド装置(マットレス)を利用する者をいい、病気で治療を受けるもの(例えば患者)に限られず、施設で介護を受ける者や、ベッド装置に在床する者(例えば仰臥する者)であれば、健常者であっても利用者となりえる。
また、本明細書でスタッフ等は、医療従事者、施設等のスタッフ、家庭等を含む利用者を介助する者だけでなく、利用者に関わる者も含む。
[1.第1実施形態]
[1.1 システム全体の説明]
図1は、本実施形態におけるシステム1の概略を説明するための全体図である。システム1は、少なくともベッド装置10と、操作装置50とを備えた構成である。操作装置50は、ベッド装置10に接続されるスイッチ装置16や、別途に利用者やスタッフ等の端末装置20を含んでいる。また、更に操作装置50は、音声制御装置30を有していてもよい。
また、ベッド装置10は、ベッド装置10を制御する制御装置を有している。そして、制御装置は、スイッチ装置16や表示装置(不図示)を接続してもよい。図1に図示しないが、システム1は、制御装置、操作装置、表示装置を別の装置として適宜備えていてもよい。
ベッド装置10は、1又は複数のボトム12を有している。ボトム12は、動作可能な背ボトム(back section)、腰ボトム(seat section)、膝ボトム(upper leg section)、足ボトム(foot section)等により構成されており、各ボトムが動作することで、背上げ動作、足上げ動作を行うことができる。例えば、図1は、背ボトムが上昇することで、背上げ動作が行われている状態を示している。また、ベッド装置10は、ボトム12の上に、マットレス14を載置してもよい。マットレス14は、ウレタンで構成されたマットレスであってもよいし、複数のエアセルにより構成されるエアセルであってもよい。
また、後述するが、ベッド装置10は昇降機構を備えており、ベッド装置10におけるボトム部の高さ(床高)を変えることができる。なお、本明細書において、ベッド装置の床高とは、基準となるベッド装置10を載置している床からボトム(水平状態となっているときのボトム)までの距離をいう。なお、ベッド装置10の床高は、床からボトムまでの距離以外にも、床から上部のフレームの距離であってもよいし、床からマットレス上までの距離であってもよい。また、ベッド装置10の床高は、基準となる位置を床ではなく、下部のフレームにしてもよい。
さらに、ベッド装置10は、ベッド装置10全体を傾ける動作(チルト動作)を行うこともできる。ベッド装置10は、いずれの部分も可動できないベッド装置であってもよい。また、ベッド装置10が傾斜している場合、ベッド装置10の高さはもっとも低い場所を基準としてもよいし、ベッド装置10の長さ方向の中央を基準にしてもよい。
なお、本実施形態において、ベッド装置10が動作するとは、ベッド装置10の何れかの機構が動作している状態を含む。例えば、ベッド装置10の、背ボトムが動作することで背上げ動作が行われていたり、昇降機構が動作することで、高さが変わったりと、ベッド装置10が動いていることをベッド装置10が動作するという。また、ベッド装置10の動作が停止するとは、原則として何れの機構の動作も停止することをいう。
また、ベッド装置10は、ボードを着脱可能に設置できる。図1に示すように、ボードは頭側にヘッドボード、足側にフットボードを設置できる。また、ベッド装置10は、サイドレールを着脱可能に設置可能である。サイドレールは、ベッド装置の左右に設置可能である。また、サイドレールは、ベッド装置の長手方向にも複数設置可能である。例えば、サイドレールは、ベッド装置10の頭側、足側に2つ設置してもよい。
端末装置20は、利用者が操作可能な装置である。端末装置20は、例えば、利用者が携帯可能なスマートフォンや、タブレットといった情報処理装置で実現可能である。端末装置20は、アプリケーションを実行することにより、ベッド装置10を制御することが可能である。本実施形態では、ベッド装置10と無線通信により接続し、コマンド(例えば、操作コマンドや、制御コマンド)を送信することで、ベッド装置10を制御することが可能となる。なお、端末装置20は、その他にも、スマートウォッチや、パーソナルコンピュータといった、アプリケーションが実行可能な装置を含むものとする。
ここで、端末装置20と、ベッド装置10とが接続する方法は種々考えられる。本実施形態は、スイッチ装置16と近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))とで接続可能に構成されている。なお、端末装置20は、ベッド装置10の制御装置と無線接続されてもよいし、WiFi等の無線LANを経由しても良い。また、端末装置20は、ベッド装置10と接続できればよいため、例えば、LTE/4G/5Gといった移動体通信を介して接続してもよい。
なお、システム1には、更に音声制御装置30が接続されてよい。音声制御装置30は、例えば、スマートスピーカーにより構成されている。音声制御装置30は、利用者が発話した音声に基づき、コマンドを認識する。音声制御装置30は、認識したコマンドを、端末装置20に送信したり、ベッド装置10に送信したりしてもよい。
スイッチ装置16は、複数の操作が可能なボタンを備えている操作装置である。利用者がボタンを選択する(例えば、押し下げる、タッチする)と、スイッチ装置16は、選択されたボタンに対応する制御信号をベッド装置10の制御装置に送信する。これにより、利用者は、例えば、背上げや膝上げといった動作や、高さの制御といったことが可能となる。
なお、スイッチ装置16は、ベッド装置10と有線又は無線で接続される手元スイッチのような構成であるが、ベッド装置10に設けられる装置であってもよい。また、上述した端末装置20において、アプリケーションを実行することで、スイッチ装置16と同等の機能が実現できる。
スイッチ装置16は、連動ボタン18a、頭ボタン18b、足ボタン18c、高さボタン18d、メモリーボタン18eを有しており、利用者が選択することで、それぞれの機能が実行される。なお、スイッチ装置16は、必要に応じてボタンを備えていなければよく、一部のボタン(例えば、頭ボタン18bと、高さボタン18dだけ)しか有さない構成でもよい。
頭ボタン18bは、背ボトムの角度を調整するボタンである。頭ボタン18bの上がるボタンが押されると、背ボトムが上昇し、背ボトムの角度が大きくなり、いわゆる背上げ動作を行う。ここで、背ボトムの角度は、床面と背ボトムとがなす角度(ベッド装置10のフレームと、背ボトムとがなす角度)のことをいう。また、下がるボタンが押されると、背ボトムが下降し、背ボトムの角度が小さくなり、いわゆる背下げ動作を行う。
足ボタン18cは、膝ボトムの角度を調整するボタンである。足ボタン18cの上がるボタンが押されると、膝ボトムが上昇し、膝ボトムの角度が大きくなり、いわゆる膝上げ動作を行う。ここで、膝ボトムの角度は、床面と膝ボトムとがなす角度(ベッド装置10のフレームと膝ボトムとがなす角度)のことをいう。また、下がるボタンが押されると、膝ボトムが下降し、膝ボトムの角度が小さくなり、いわゆる膝下げ動作を行う。なお、膝ボトムの上昇/下降に連動して、足ボトムが動作してもよい。
高さボタン18dは、ベッド装置10の高さを調整するボタンである。高さボタン18dの上がるボタンが押されると、ベッド装置10の高さ制御調整機構によりベッド装置10のフレーム全体が上昇(すなわち、ボトムが上昇)し、ベッド装置10の高さが高くなる。また、高さボタン18dの下がるボタンが押されると、ベッド装置10の高さが低くなる。
連動ボタン18aは、複数のボトムや、高さを連動して動作させるボタンである。例えば、連動ボタン18aは、上がるボタンを押すと、背ボトムが上昇するのと併せて、ベッド装置10が傾斜する。また、ベッド装置10の傾斜角度に合わせて膝ボトムが上昇する。このように、連動ボタン18aが押されると、背ボトム、膝ボトム、高さといった複数の機構が連動して動作する。ここで、連動動作の角度は、背ボトムと床面とがなす角度のことをいってもよい。すなわち、フレームと背ボトムがなす角度と、フレームと床面とが成す角度の合計の角度を連動動作の角度とする。
メモリーボタン18eは、予め記憶されている位置に基づいて、背ボトム、膝ボトムの角度を調整したり、ベッド装置10の高さを調整したりするボタンである。
以下、「頭」の操作の場合は背上げ動作、背下げ動作といった背ボトムに対する操作を、「足」の操作の場合は膝上げ動作、膝下げ動作といった膝ボトムに対する操作をいうものとする。
[1.2 機能構成]
つづいて、システム1に含まれる各装置の機能構成について説明する。
[1.2.1 ベッド装置及びスイッチ装置の構成]
図2、図3は、ベッド装置10及びスイッチ装置16の構成を説明する図である。図2は、ベッド装置10及びスイッチ装置16の機能構成を説明する図であり、図3はボトム12と、各駆動部との関係とを模式的に説明する図である。ボトム12は、図3に示すように、利用者Pの下に、背ボトム12a、腰ボトム12b、膝ボトム12c及び足ボトム12dを有している。
また、本実施形態において、説明の都合上スイッチ装置16と、ベッド装置10とは一体に機能することとして説明する。すなわち、スイッチ装置16が、ベッド装置10に接続されると、スイッチ装置16は、ベッド装置10の操作部、表示部、報知部、通信部として機能する。また、ベッド装置10の制御部100と、記憶部110とは、スイッチ装置16においても制御部、記憶部として機能する。
制御部、記憶部は、ベッド装置10及びスイッチ装置16にそれぞれ設けてもよい。また、ベッド装置10は、特有の操作部、表示部、報知部、通信部を設けてもよい。
制御部100は、ベッド装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部110に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit)や、SoC(System-on-a-chip))により構成されている。また、制御部100は、ボトム制御部102、高さ制御部104として機能してもよい。また、制御部100は、スイッチ装置16を単体に制御してもよい。
ボトム制御部102は、ボトム12を作動させ、背上げ動作や、膝上げ動作を実行するために、駆動部120を制御する。また、高さ制御部104は、ベッド装置10の高さを制御するために、駆動機構である駆動部120を制御する。
記憶部110は、ベッド装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部110は、例えば、半導体メモリや、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク装置であるHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部110は、非一時的な記憶媒体であってもよいし、一時的な記憶媒体であってもよい。制御部100が実行時に必要とするメモリは、記憶部110に確保してもよいし、制御部100の中に記憶領域を設けてもよい。また、記憶部110は、スイッチ装置16に別途設けられてもよい。記憶部110に記憶される情報は、何れかの装置に記憶されれば十分であり、クラウド上に記憶されてもよい。
また、記憶部110は、設定テーブル112と、制限テーブル114と、ポジションテーブル116とを記憶している。
設定テーブル112は、コマンドの種類と、言葉とを対応付けて記憶しているテーブルである。図4に、設定テーブル112のデータ構成の一例を示す。例えば、ここの「言葉」は、後述する音声認識で使用する言葉であってもよいし、利用者が入力する言葉であってもよい。
ここで、設定テーブル112は、コマンドの種類毎に、複数の言葉を記憶可能である。例えば、図4の設定テーブル112は、1つのコマンドの種類に、3つの言葉が記憶可能になっている。例えば、ベッド装置10と、端末装置20とが接続するときに利用する「接続コマンド」を認識する言葉は「接続する」「接続」「開始する」とを記憶している。利用者が、端末装置20に、何れかの言葉を発することで、ベッド装置10では接続コマンドが発声されたと認識することができる。
この設定テーブル112は、ベッド装置10の記憶部110に記憶してもよいし、後述するように端末装置20の記憶部210に記憶してもよい。また、設定テーブル112は、ベッド装置10と、端末装置20との両方に記憶してもよい。
また、設定テーブル112は、他の装置(例えば、ベッド装置10を制御する制御装置)や、クラウド上に記憶してあってもよい。
なお、設定テーブルは、複数のコマンドが記憶されている。以下、代表的なコマンドの意味は以下の通りである。
・接続コマンド/切断コマンド:端末装置20と、ベッド装置10(スイッチ装置16)とを接続、切断するためのコマンドである。
・操作コマンド:操作対象となる場所を特定するコマンドである。操作対象となる場所としては、「頭」「足」「高さ」「連動」等を指定することができるコマンドである。
・操作コマンド(ポジション):メモリに記憶されたベッド装置10の形状を読み出すコマンドである。
・動作コマンド:操作対象となる箇所を特定した後に、動作を特定するコマンドである。「上がる」「下がる」等を指定することができるコマンドである。
・制御コマンド:ベッド装置の動作の制御を行うことができるコマンドである。例えば操作を決定する「操作決定」コマンド、ベッド装置10の動作を停止する「動作停止」コマンド、ベッド装置10の操作を継続する「操作継続」コマンド、ベッド装置10への操作を変更する「操作変更」コマンドがある。
制限テーブル114は、利用者が端末装置20を操作する場合に、利用者が操作を可能な範囲を制限する場合に参照されるテーブルである。換言すると、ベッド装置10が動作する範囲(動作範囲)を制限する場合に参照されるテーブルである。例えば、制限テーブル114の一例を図5に示す。制限テーブル114は、制限する範囲(制限範囲)として、ベッド装置10の各駆動機構の制限範囲と、ベッド装置10が動作しつづけられる制限時間とを記憶する。
動作範囲は、端末装置20を利用してベッド装置10を操作した場合において、ベッド装置10が実際に動作可能な範囲である。すなわち、アクチュエータや、ベッド装置10構造や、安全上の設計から、最大限に動作させることが可能は範囲であり、駆動機構が可動する範囲(可動範囲)である。動作範囲は物理的に決まっていてもよいし、工場出荷時に設定されていてもよい。
制限範囲は、動作範囲内において、端末装置20を利用して動作させることが可能な範囲である。動作範囲≧制限範囲となり、ユーザはスタッフ等により設定可能である。図5は、ベッド装置10の制限範囲の一例を示しており、ベッド装置10の操作の対象となる機能として「連動」「頭」「足」に関する制限角度と、「高さ」に関する制限高さとについて、上限と下限の範囲が記憶されている。
制限角度は、ボトムの角度の動作を制限する範囲の角度をいう。図5では、制限角度は上限と下限とが設定される。また、制限角度は、1つのボトムだけでなく、ベッド装置10全体の傾きの角度であったり、ボトムの角度とベッド装置10の傾きの角度を足した角度(すなわち、ボトムが床面を水平面とした場合に、水平面とボトムとが成す角度)であったりしてもよい。また、制限高さは、ベッド装置10の高さのうち、高さの上限と下限とが設定される。
また、制限範囲には、更に制限閾値が含まれてもよい。制限閾値とは、当該値を超えた場合に、ベッド装置10の動作を停止する閾値である。本実施形態の制限閾値は、一例として、制限時間を記憶している。制限時間は、ベッド装置10の動作を行うことが可能な時間である。すなわち、本来動作可能な時間に対して、端末装置20を介して操作可能な時間として制限をかける時間となる。
また、図5を参照して、制限テーブル114を説明すると、「頭」は、背ボトム12aの動作が可能な範囲である。すなわち、制限テーブル114は、「頭」には、背上げ動作として可能な角度の範囲を記憶する。
例えば、ベッド装置10の背ボトム12aの制限角度として背上げ角度が「0°~75°」の場合に、制限テーブル114に「0°~60°」と設定する。そうすると、利用者は、スイッチ装置16を利用した場合は、背ボトム12aを背上げ角度を動作角度(例えば、「0°~75°」の範囲)で操作することが可能である。また、利用者は、端末装置20を利用した場合、背ボトム12aを背上げ角度を制限角度(例えば、「0°~60°」の範囲)で操作することが可能となる。すなわち、利用者が操作可能な範囲は、本来ベッド装置10が動作可能な範囲に比べて制限された範囲となる。これにより、利用者が操作可能な範囲は、制限テーブル114に記憶された制限角度に含まれた範囲となる。
なお、安全性の観点から、何れかの操作装置によりベッド装置10の動作範囲が制限されてもよい。例えば、端末装置20において操作可能な範囲に対してベッド装置10の動作範囲に制限がかかってもよいし、スイッチ装置16の操作可能な範囲に対してベッド装置10の動作範囲に制限がかかってもよい。
また、背上げ角度は、床面から背ボトムの頭側先端が持ち上がっている角度を言ってもよいし、ベッドフレームから背ボトムの頭側先端が持ち上がっている角度を言ってもよい。
同様に、制限テーブル114は「足」として、膝上げ動作の角度の動作範囲について制限できる制限角度を記憶可能である。また、制限テーブル114は「高さ」として、ベッド装置10の高さの動作範囲について制限できる制限高さを記憶可能である。また、制限テーブル114は「連動」として、連動機能を実行した場合の角度の動作範囲について制限できる制限角度を記憶可能である。
このように、ベッド装置10は、制限テーブル114を利用することで、ベッド装置10の動作(各駆動機構の駆動量)の範囲について制限を設けることができる。
また、本実施形態において、制限範囲として、ベッド装置10の動作時間について、制限時間を制限量として設定することができる。例えば、図5では、制限時間として「5秒」が設定されている。制限時間とは、端末装置20によりベッド装置10の操作が行われた場合に、1回の操作でベッド装置10が動作する時間(同じ動作が継続して動作する時間)である。
このように、本実施形態ではベッド装置10の動作につながる制限範囲を記憶する。また、制限範囲としては、動作量(変位量)を記憶してもよい。この場合、制限テーブル114は、例えば、ボトムが動いた量、変位した量(角度)、駆動部120の駆動量(例えば、アクチュエータの変位量や、ストローク量)等を記憶してもよい。
例えば、利用者がスイッチ装置16や、端末装置20から、背ボトムを動かす操作(例えば、背上げ操作)を行った場合、背上げ動作(背ボトム12aの上昇動作)が実行される。具体的には、利用者が、背上げを行う操作を維持した状態の間、駆動部120が駆動し、背ボトム12aが作動する。
ここで、利用者が操作を維持した状態のまま制限時間になった場合、ベッド装置10の動作が一度停止する。この場合、再度ベッド装置10を動作させる(例えば、背ボトムを動かす)場合、利用者は一度操作の状態を解除し、再度操作をし直す必要がある。利用者は、一度操作の状態を解除し、再度操作することで、繰り返し操作を実行することができる。
例えば、利用者が端末装置20を利用しているとき、操作としてソフトウェアボタンをタッチした状態を維持している間(タッチダウンをし、タッチした状態を維持している間)、ベッド装置10は動作する。そして、利用者がタッチ状態を維持したまま制限時間となった場合、ベッド装置10の動作は一度停止する。そして、利用者は、タッチ状態を解除し(タッチアップし)、再度タッチする(タッチダウンをし、タッチした状態を維持する)と、ベッド装置10が動作する。
また、利用者がスイッチ装置16を利用しているとき、操作としてボタンを押し下げ、押し下げた状態を維持している間、ベッド装置10は動作する。そして、利用者がボタンを押し下げたまま制限時間となった場合、ベッド装置10の動作は一度停止する。そして、利用者は、ボタンを一度離し、再度ボタンを押し下げると、ベッド装置10が動作する。
ポジションテーブル116は、ベッド装置10が取るべきポジション(形状)を記憶するテーブルである。例えば、ポジションテーブル116は、「ポジション1」に対応付けて、背上げ角度、膝上げ角度、ベッド装置10の高さをメモリ位置として記憶する。利用者により、「ポジション1」が選択されると、ベッド装置10は、記憶してあるメモリ位置に対応するパラメータを読み出し、自動的にベッド装置10の形状(ボトムの位置や高さ)を変形する。
なお、ポジションテーブル116は、利用者の取るべき姿勢や、取るべき行動に対応付けて記憶してもよい。例えば、利用者が「端座位」に適した設定を、ポジション名「端座位」として記憶する。利用者は、ポジションとして「端座位」を選択することで、自動的にベッド装置10の形状(ボトム12の位置、ベッド装置10の高さ)を変更することが可能となる。
駆動部120は、他の装置を駆動するための駆動装置であり、例えばアクチュエータである。すなわち、駆動部120は、アクチュエータのピストンロッドが進出又は退出することにより、接続されているボトムや、フレーム等を作動させることが可能である。
また、本実施形態の駆動部120は、ピストンロッドに係る荷重を荷重信号として検出することができる。荷重検出部130は、駆動部120が検出した荷重信号に基づいて、荷重に関する情報(例えば、荷重値や、荷重信号の波形)を出力する。なお、駆動部120と、荷重検出部130とは、一体の構成であってもよい。すなわち、駆動部120が、制御部100に荷重に関する情報を出力してもよい。
また、荷重検出部130は、ベッド装置10のフレームにロードセルを設けて荷重を検出してもよい。また、荷重検出部130は、例えばベッド装置とマットレスとの間に設けられた荷重を検出可能なシート型のセンサにより構成されてもよい。
操作部140は、利用者からの操作を受け付ける。操作部140は、例えば、操作ボタンによる入力や、タッチパネルを介した入力を受け付ける。表示部150は、利用者に対して各種情報を表示する。表示部150は、例えば液晶ディスプレイや、有機ELパネルにより構成される。
報知部160は、利用者に対して報知動作を行う。報知部160は、例えばスピーカにより音声や警報音を出力したり、LED等により光を出力したりしてもよい。
通信部170は、他の装置と通信を行う。例えば、通信部170は、近距離無線通信により、端末装置20や、音声制御装置30と通信を行うことが可能である。また、通信部170を介して、無線LANにより通信を行ったり、LTE/4G/5Gといった移動体通信を行ったりし、他の装置と通信を行ってもよい。
本実施形態では、端末装置20と、近距離無線通信で接続し、リアルタイムにデータの送受信を行う。なお、通信部170を介して端末装置20と、接続可能な方法であれば、何れの方法であってもよい。
なお、操作部140、表示部150、報知部160、通信部170は、必要に応じてベッド装置10に備えればよい。また、操作部140、表示部150、報知部160、通信部170は、スイッチ装置16としてベッド本体に接続されてもよい。なお、説明の都合上、報知部160や、通信部170はスイッチ装置16に設けているが、ベッド本体に設けられてもよい。ここで、ベッド本体というときは、ベッド装置10において必須の部分をいう。例えば、ボトム、フレーム、高さ機構を含めてベッド本体という。
また、通信部170をベッド装置10に備えることで、スイッチ装置16を省略してもよい。この場合、端末装置20を、スイッチ装置16として利用してもよい。
つづいて、制御部100、駆動部120、荷重検出部130との関係について図3を参照して説明する。
ボトム制御部102は、駆動部120のうち、背駆動部14aと、膝駆動部14bと、頭駆動部14cとを制御可能である。例えば、利用者から背上げ動作の操作が行われた場合、ボトム制御部102は、背駆動部14aを制御すること背上げ動作を実行する。
具体的には、背駆動部14aは、例えば一端がベッド装置10のフレームに回動可能に固定され、他端(ピストンロッドの先端)がリンク機構等を介して背ボトム12aに回動可能に固定される。背駆動部14aのピストンロッドが進出することで、背ボトム12aの腰ボトム12b側を中心に回動して頭側が上昇する。これにより、背上げ動作が実現する。すなわち、背ボトム12aには、背ボトム12aを駆動する駆動機構が設けられており、駆動機構を動作させることで背上げ動作(背下げ動作)が実現する。
同様に、利用者から膝上げ動作の操作が行われた場合、ボトム制御部102は、膝駆動部14bを制御し、膝上げ動作を実行する。すなわち、膝ボトム12cには、膝ボトム12cを駆動する駆動機構が設けられており、駆動機構を動作させることで膝上げ動作(膝下げ動作)が実現する。なお、膝駆動部14bが動作する場合、膝ボトム12cが動作するが、連動して足ボトム12dが動作してもよい。
すなわち、膝ボトム12cが腰側を中心に回動し、足側が上昇した場合、足ボトム12dは膝ボトム12c側が上昇し、足側が下降する。これにより、膝ボトム12c、足ボトム12dは山型となり、利用者の膝、足とを適切に支えることが可能となる。
また、背ボトム12aが、頭部分で分割されている場合、頭側のボトムは、頭駆動部14dにより動作してもよい。
高さ制御部104は、利用者からベッド装置10の高さを高くしたり、低くしたりする操作が行われた場合、高さ駆動部14hを制御する。高さ制御部104は、高さ駆動部14hを制御することでベッド装置10の高さ調整を行う。すなわち、高さ制御部104は、ベッドの高さを上げたり、ベッドの高さを下げたりすることができる。また、ベッドの高さを上げることを床上げ、ベッドの高さを下げることを床下げといってもよい。
ここで、高さ駆動部14hは、頭側と足側とで異なる駆動装置(アクチュエータ)であってもよい。高さ駆動部14hは、頭側と足側とで異なる駆動装置を設けることにより、単なるベッド装置10の高さを変更するだけでなく、傾斜制御(チルト制御)を行うこともできる。このように、ベッド装置10には、ベッド装置10の高さを調整する駆動機構が設けられており、駆動機構を動作させることで高さの調整が実現する。
また、制御部100は、ベッド装置10を制御する方法として、ボトム制御部102と、高さ制御部104とを例に説明したが、他の制御を行ってもよい。例えば、制御部100は、ベッド装置10の幅方向(長さ方向)に対して伸縮する制御を行ってもよい。
荷重検出部130は、駆動部120から荷重信号を受信する。荷重検出部130は、背駆動部14a、膝駆動部14b、頭駆動部14c、高さ駆動部14hからそれぞれ荷重信号を受信する。そして、荷重検出部130は、例えば受信した荷重信号に所定の処理を施し、制御部100に出力する。
なお、荷重検出部130の機能を各駆動部が設けてもよい。この場合、背駆動部14a、膝駆動部14b、頭駆動部14c、高さ駆動部14hとから制御部100に荷重信号を出力する。
また、図3に示したボトム12、駆動部120の構成は一例であり、必要に応じて選択できる。例えば、駆動部120は、背駆動部14aと、膝ボトム12cとだけを備えていてもよい。また、駆動部120は、図3に開示していない駆動部(例えば、利用者Pを回旋動作(ローリング動作)させるための駆動部)を備えていてもよい。
また、荷重検出部130は、荷重信号を駆動部120から検出しているが、他の装置から荷重を検出してもよい。例えば、ボトム12の上にエアセルから構成されるエアマットレスが載置されている場合、エアセルに係る荷重を検出してもよい。また、ベッド装置10のベッドフレームに設けられたロードセルといった荷重検出器から荷重信号を検出してもよい。
また、制御部100は、荷重検出部130により検出した荷重に基づいて利用者の生体情報(心拍、呼吸、活動量)を取得してもよいし、利用者の離床/在床の状態を取得してもよい。また、制御部100は、荷重検出部130により検出した荷重に基づいて、利用者の寝位置や、寝姿勢を取得してもよい。
制御部100が、荷重検出部130により検出した荷重に基づいて情報を取得する方法としては、例えば特開2016-087355号公報(発明の名称:睡眠状態判定装置、睡眠状態判定方法及びプログラム、出願日:2014年11月11日)や、特開2019-098069号公報(発明の名称:姿勢判定装置、出願日:2017年12月7日)に開示された方法を援用できる。この特許出願は援用によりその全体が組み込まれる。
[1.2.2 端末装置の構成]
図6は、端末装置20の機能構成を説明する図である。
制御部200は、端末装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部210に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit)や、SoC(System-on-a-chip))により構成されている。また、制御部200は、音声認識部202や、状態取得部204として機能してもよい。
音声認識部202は、音声入出力部260から入力された音声を認識する。音声認識部202は、例えば音声入出力部260から入力された音声を認識し、文字列として出力してもよい。なお、音声認識部202の音声認識方法は、何れかの公知の方法を利用すればよい。また、音声認識部202は、例えば外部サービスを利用してもよい。例えば、音声入出力部260から入力された音声データを、通信部270を介して外部の音声認識サービスに送信してもよい。そして、音声認識部202は、外部の音声認識サービスから音声認識の結果を受信してもよい。
状態取得部204は、ベッド装置10の状態を取得する。例えば、通信部270を介して、ベッド装置10の状態として、例えば、背上げ角度、膝上げ角度、高さといった情報を取得する。また、状態取得部204は、ベッド装置10以外にも、利用者の状態を取得してもよい。ここで、状態取得部204が取得できる利用者の状態は、例えば、利用者の生体情報(例えば、心拍数や呼吸数)、利用者が在床しているか否かの情報、利用者の睡眠状態(例えば利用者が睡眠中であるか、覚醒中であるか)、利用者の体動等が考えられる。
すなわち、ベッド装置10において、制御部100は、荷重検出部130で検出した荷重の変化に基づいて、利用者の生体情報や、離在床の情報、睡眠状態の情報を取得する。また、制御部100は、荷重検出部130で検出した荷重に基づいて、利用者の寝位置や寝姿勢を取得する。状態取得部204は、ベッド装置10から、これらの情報を取得することが可能である。
記憶部210は、端末装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部210は、例えば、半導体メモリや、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク装置であるHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部210は、非一時的な記憶媒体であってもよいし、一時的な記憶媒体であってもよい。制御部200が実行時に必要とするメモリは、記憶部210に確保してもよいし、制御部200の中に記憶領域を設けてもよい。また、記憶部210は、設定テーブル212と、制限テーブル214と、接続情報216と、操作アプリケーション218とを記憶している。
設定テーブル212は、コマンドの種類と、言葉とを対応付けて記憶しているテーブルである。設定テーブル212は、図4に示した設定テーブル112と同じものが記憶される。設定テーブル212は、ベッド装置10の設定テーブル112と同期してもよいし、端末装置20又はベッド装置10の何れかに記憶され、参照して利用してもよい。例えば、コマンドを端末装置20で特定する場合は、設定テーブル212は端末装置20に記憶されていることが好ましい。
制限テーブル214は、スイッチ装置16において操作可能な範囲として設定できる範囲を記憶しているテーブルである。制限テーブル214は、図5に示した制限テーブル114と同じものが記憶される。制限テーブル214は、ベッド装置10の制限テーブル114と同期してもよいし、端末装置20又はベッド装置10の何れかに記憶され、参照して利用してもよい。
接続情報216は、ベッド装置10と接続するための接続先となる情報を記憶する。制御部100は、接続情報216を参照し、ベッド装置10に接続する。接続情報216は、例えばベッド装置10のアドレス(IPアドレス、MACアドレス、BDアドレス等)や、シリアル番号、装置名を記憶してもよい。
操作アプリケーション218は、制御部200が読み込んで実行することにより操作処理を実現する。操作アプリケーション218は、予め端末装置20に記憶されていてもよいし、例えば、通信部270を介して受信して記憶してもよい。操作アプリケーション218は、ベッド装置10を操作可能であり、例えばスイッチ装置16の機能を提供することができる。このように、端末装置20は、操作アプリケーション218を実行することで、操作装置として機能する。
ここで操作処理は、利用者に複数の操作モード(操作方法)を提供してもよい。例えば、操作処理は、利用者によるタッチ操作によるベッド装置10の第1の操作モード(タッチ操作モード)と、音声操作によるベッド装置10の第2の操作モード(音声操作モード)とを提供してもよい。利用者は、2つの操作モードを切り替えることができる。
操作部240は、利用者からの操作入力を受け付ける。例えば、タッチパネルを利用し、ソフトウェアキーにより実現してもよいし、ハードウェアキーにより実現してもよい。また、操作部240は、音声入出力部260から入力される音声により音声操作として実現してもよい。また、操作部240は、入力される言葉をテキスト入力してもよい。また、操作部240は、テキスト入力モードにおいて、テキスト音声入力モードを利用してもよい。
表示部250は、各種情報を表示する表示装置である。表示部250は、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELパネル等の表示装置により実現されてもよい。また、外部の表示装置により実現されてもよい。
音声入出力部260は、利用者の音声を入力する音声入力部と、利用者に音声を出力する音声出力部の機能を有する。例えば、マイクやスピーカにより実現される。また、音声入出力部260は、イヤフォンマイクのような外部装置で実現されてもよい。
通信部270は、他の装置と通信を行う。例えば、通信部270は、近距離無線通信により、ベッド装置10や、音声制御装置30と通信を行うことが可能である。また、通信部270を介して、無線LANにより通信を行ったり、LTE/4G/5Gといった移動体通信を行ったりしてもよい。
[1.3 処理の流れ]
つづいて、本実施形態における処理の流れについて説明する。
[1.3.1 システム全体の処理]
図7は、システム全体の処理の概要を説明するシーケンス図である。図7は、操作処理を行う場合の処理の流れについて、概要を説明している。
(1)音声操作モード
利用者は、端末装置20と、スイッチ装置16とを接続する(通信可能にする)ためのコマンドを音声により入力する(S1002)。例えば、利用者は、端末装置20のアプリケーションを起動し、音声操作モードに切り替える。そして、利用者が例えば、「接続する」と音声を発する。
端末装置20は、音声が入力されると、音声認識を実行し、「接続する」という言葉を出力する。すなわち、端末装置20は、音声認識された言葉を、一度表示してもよいし、音声出力してもよい。「接続する」という言葉は、設定テーブル212を参照すると、接続コマンドと特定できる。したがって、端末装置20は、接続コマンドが入力されたと特定する。
次に、端末装置20は、接続コマンドをベッド装置10に送信する。本実施形態では、端末装置20は、一度スイッチ装置16に接続コマンドを送信することで(S1004)、端末装置20と、スイッチ装置16(ベッド装置10)とは、接続状態となる。なお、説明の都合上、端末装置20は、スイッチ装置16と一度接続をするが、ベッド装置10と接続しても同じ効果を有する。
利用者は、端末装置20と、スイッチ装置16とが接続された状態になると、ベッド装置10に対する操作を音声で行う。利用者が、所望する操作に対応する音声を発すると、音声による操作入力が端末装置20になされる(S1006)。これは、端末装置20が、入力された音声を認識する。そして、端末装置20は、設定テーブル212を参照し、認識した音声に対応する操作コマンドを特定する。
端末装置20は、操作コマンドをスイッチ装置16に送信する(S1008)。スイッチ装置16は、操作コマンドを受信すると、操作コマンドに基づく操作信号をベッド装置10(ベッド本体)に送信する(S1010)。すなわち、スイッチ装置16から、操作信号が入力された状態となり、ベッド装置は、操作信号に対応する制御が行われる。
操作信号は、操作部140から制御部100に出力される信号と同等の信号である。例えば、スイッチ装置16の背上げボタンが選択されると、スイッチ装置16は、背ボトムを上昇させる操作信号を制御部100に出力する。制御部100は、受信した操作信号に基づいて、ボトム制御部102により背駆動部14aを制御することにより、背ボトム12aを作動させ、背上げを行う。
そして、ベッド装置10は、現在のベッド装置10の状態に基づく信号(状態信号)をスイッチ装置16に応答する(S1012)。状態信号は、現在のベッド装置10の状態を示す信号であり、例えば背角度、足角度(膝角度)、高さといった情報が含まれてもよい。また、単に駆動部120の状態(ピストンロッドの状態)を出力してもよい。また、それ以外にも、利用者の状態(体重、心拍、呼吸、活動量といった生体情報、睡眠状態、寝位置等)を含めて送信してもよい。
スイッチ装置16は、受信した状態信号に基づいて、各種情報を表示部150に表示することができる。また、スイッチ装置16は、状態信号に基づいた情報(状態情報)を、端末装置20に送信する(S1014)。
端末装置20は、状態情報を受信すると、状態情報に基づいて各種情報を表示したり、報知したりする。例えば、端末装置20は、現在のベッド装置10の背上げ角度や、高さに関する情報を表示部250に表示してもよい。また、端末装置20は、利用者の状態(生体情報)を表示部250に表示してもよい。また、端末装置20は、それらの情報を音声入出力部260から音声出力してもよい。
そして、利用者は、必要に応じて、音声操作を繰り返し入力することで、S1006~S1014の処理が繰り返し実行される。
なお、端末装置20は、操作コマンドを所定時間毎にスイッチ装置16に出力してもよい。例えば、ユーザからベッド装置10の高さを上げる音声入力がされた場合、所定時間(例えば、3秒間といった予め決められた時間や、後述する制限時間)の間、一定間隔(例えば、200m秒や、500m秒、1秒等)で操作コマンドをスイッチ装置16に送信してもよい。
また、端末装置20は、操作コマンドを最初の1回だけ送信してもよい。例えば、ユーザからベッド装置10の高さを上げる音声入力がされた場合、操作コマンドを1回スイッチ装置16に送信する。そして、スイッチ装置16は、一定間隔で操作信号をベッド装置10に送信してもよい。また、スイッチ装置16から操作信号を1回送信し、ベッド装置10が所定時間動作するように制御してもよい。
なお、このとき、利用者がスイッチ装置16に対して指示操作をした場合(S1040)、端末装置20と、スイッチ装置16との操作が両方行われることになる。この場合、安全性を優先し、ベッド装置10の動作を停止する。例えば、スイッチ装置16は、ベッド装置10に対して停止信号を送信する(S1042)。また、スイッチ装置16は、端末装置20に停止情報を送信する(S1044)。
端末装置20は、停止情報に基づいて、ベッド装置10の動作が停止したことを表示部250に表示したり、その旨を報知したりする。
なお、端末装置20と、スイッチ装置16との操作がされた場合は、動作が停止することとしたが、どちらかの操作を優先させることとしてもよい。優先度については、利用者やスタッフ等が設定してもよい。例えば、スイッチ装置16の操作による動作を優先させる設定とした場合、端末装置20からの操作入力があったとしても、スイッチ装置16の操作を優先させる。なお、優先度は、端末装置20の優先度を高くしてもよい。
また、利用者は全ての操作が終了した場合、切断する操作を行う。例えば、利用者が「終了」と音声を発すると、音声による切断の入力が端末装置20になされる(S1016)。端末装置20は、音声認識を行い、設定テーブル212を参照して切断コマンドを特定すると、切断コマンドをスイッチ装置16に送信する(S1018)。これにより、端末装置20と、スイッチ装置16(ベッド装置10)との通信は切断され、操作は完了する。
なお、端末装置20は、タイムアウトにより切断コマンドを送信してもよい。例えば、利用者から一定時間音声入力がなかった場合、切断コマンドを送信するとしてもよい。ここで、音声入力がなかった時間は、予め定められていてもよいし、利用者やスタッフが設定してもよい。
(2)タッチ操作モード
つづいて、図7において利用者がタッチ操作モードの場合の処理について説明する。なお、上述した音声操作モードとの相違点を以下説明し、音声操作モードと共通の部分の説明は省略する。
利用者は、接続する操作をタッチ操作により入力する(S1002)。例えば、利用者は、端末装置20のアプリケーションを起動し、タッチ操作モードに切り替える。そして、利用者が「接続する」ボタンをタッチしたり、「接続する」コマンドを入力したりする。
端末装置20は、接続する操作がされたことを検知すると、接続コマンドをベッド装置10、すなわちスイッチ装置16へ送信する(S1004)。これにより、端末装置20は、スイッチ装置16と接続状態となる。
利用者は、端末装置20と、スイッチ装置16とが接続された状態になると、ベッド装置10に対する操作をタッチ操作で行う。端末装置20は、タッチされた位置に応じて、操作された内容を判定し、対応する操作コマンドをスイッチ装置16へ送信する(S1008)。
スイッチ装置16は、操作コマンドに対応する操作信号をベッド装置10(ベッド本体)に送信する(S1010)。そして、ベッド装置10は、現在のベッド装置10の状態に基づく信号(状態信号)をスイッチ装置16に応答する(S1012)。
なお、端末装置20は、操作コマンドを所定時間毎にスイッチ装置16に出力してもよい。例えば、ユーザからベッド装置10の高さを上げるタッチ操作がされた場合、所定時間(例えば、3秒間といった予め決められた時間や、後述する制限時間)の間、一定間隔(例えば、200m秒や、500m秒、1秒等)で操作コマンドをスイッチ装置16に送信してもよい。
また、端末装置20は、操作コマンドを最初の1回だけ送信してもよい。例えば、ユーザからベッド装置10の高さを上げるタッチ操作がされた場合、操作コマンドを1回スイッチ装置16に送信する。そして、スイッチ装置16は、一定間隔で操作信号をベッド装置10に送信してもよい。また、スイッチ装置16から操作信号を1回送信し、ベッド装置10が所定時間動作するように制御してもよい。
また、利用者は全ての操作が終了した場合、切断する操作を行う。例えば、利用者は、操作を終了する場合、「終了ボタン」をタッチしたり、終了するコマンドを入力する(S1016)。端末装置20は、終了する操作がされたことを検知すると、端末装置20と、スイッチ装置16との通信を切断する。端末装置20は、切断コマンドをスイッチ装置16へ送信する(S1018)。これにより、端末装置20と、スイッチ装置16(ベッド装置10)との通信は切断され、操作は完了する。
なお、端末装置20は、タイムアウトにより切断コマンドを送信してもよい。例えば、利用者から一定時間操作入力がなかった場合、切断コマンドを送信するとしてもよい。ここで、操作入力がなかった時間は、予め定められていてもよいし、利用者やスタッフが設定してもよい。また、端末装置20の操作画面が非表示となったタイミングで、切断コマンドを送信してもよい。
[1.3.2 操作処理]
端末装置20において、操作処理を実行する場合に動作フローについて、図8を参照して説明する。
端末装置20において、音声操作モードと、タッチ操作モードとを切り替えて操作可能である。この制御部100は、この2つのモードを、例えばタッチ操作(スワイプ操作、モードボタンをタッチによる切替え操作)により切り替えてもよい。また、制御部100は、この2つのモードを、音声操作により切り替えてもよい。
以下、音声操作モードと、タッチ操作モードについてそれぞれ説明する。なお、まず音声操作モードについて説明し、音声操作モードと異なる点について、タッチ操作モードについて説明する。
[1.3.2.1 音声操作モード]
まず、端末装置20の制御部200は、利用者により、音声操作モードに切り替える操作があった場合(ステップS102;Yes)、音声操作モードに切り替える(ステップS104)。制御部200は、例えば操作モード毎にボタンを表示し、ボタンが選択されることにより操作モードを切り替えてもよいし、利用者による所定の操作(例えばスワイプ操作)により、操作モードを切り替えてもよい。また、音声操作モードと、タッチ操作モードの切替えは、任意のタイミングで行うことが可能である。
つづいて、制御部200は、利用者により接続コマンドが入力されると(ステップS106;Yes)、接続処理を実行する(ステップS108)。例えば、制御部200は、音声入出力部260を介して入力された音声を認識する。
制御部200は、認識された音声の言葉(コマンド)と、設定テーブル212とを参照し、入力されたコマンドが接続コマンドであることを特定する。例えば、設定テーブル212が図4の場合、制御部200は、認識された音声の言葉が「接続する」「接続」「開始する」の何れかであった場合は、接続コマンドとして特定する。
つづいて、制御部200は、操作選択処理を実行する(ステップS110)。操作選択処理は、利用者から入力される音声に基づいて、種々の操作を特定する。例えば、制御部200は、利用者から以下のようなコマンドの入力を特定する。
(1)操作対象
利用者から操作対象の入力を受け付ける。操作対象は、操作対象となる部位(場所)のことである。例えば、制御部200は、操作対象として、「頭」「足」「高さ」「連動」といったことを受け付ける。
(2)動作
利用者から動作の入力を受け付ける。動作は、ベッド装置10がどのように動くかを指示するものであり、例えば「上がる」「下がる」といったことを受け付ける。
(3)ポジション
利用者からポジションの入力を受け付ける。ここで、ポジションとは、複数のボトムの状態や、高さの組み合わせをベッド装置の状態(ボトムの状態)として予め記憶しておく。そして、予め記憶したベッド装置10の状態(ボトムの状態)にベッド装置を変形する。なお、このとき、名称は「ポジション1」「ポジション2」と記憶してもよい。また、利用者にとって解りやすいように「食事」「読書」という姿勢の名前や「離床」「移乗」といった動作の名前に対応付けて記憶してもよい。
また、制御部200は、上述したコマンドの入力時には、その都度表示画面を切り替えて表示してもよい。また、制御部200は、上述したコマンドを促す表示(サジェスト表示)を行ってもよし。また、制御部200は、上述したコマンドの入力を促す音声ガイダンスを行ってもよい。すなわち、利用者と対話形式で操作を選択できるような動作を実現できるようにしてもよい。
つづいて、制御部100は、操作が決定されると(ステップS112;Yes)、ベッド制御処理を実行する(ステップS114)。制御部200は、利用者により選択された操作や、ベッド装置10の状態となるように、ベッド装置10(スイッチ装置16)に対して操作コマンドを送信する。
なお、図4を参照すると、制御部200は、ステップS112において、利用者から「はい」「決定」の音声が発せられた場合に、操作が決定される。すなわち、制御部200は、操作コマンドを、ベッド装置10(スイッチ装置16)に送信する。
ここで、端末装置20は、操作コマンドをその都度ベッド装置10(スイッチ装置16)に送信してもよい。また、端末装置20は、操作コマンドを操作が全て決定したタイミングでベッド装置10(スイッチ装置16)に送信してもよい。また、端末装置20は、操作コマンドを所定間隔毎に、連続的にスイッチ装置16に送信してもよい。
また、制御部200は、ベッド制御処理を実行中に、利用者からの操作により、ベッド装置10の制御(動作)を停止してもよい。例えば、制御部200は、利用者から「止める」「ストップ」といった音声が発せられたことを認識した場合、端末装置20は、操作コマンドの送信を中止ししてもよい。また、端末装置20は、動作停止コマンドをベッド装置10に送信してもよい。
また、制御部200は、ベッド制御処理を実行中に、利用者から「変える」「変更」といった音声が発せられたことを認識した場合、操作変更コマンドをベッド装置10に送信してもよい。ベッド装置10の制御部100は、動作を一度停止し、再度操作入力の状態にするように、端末装置20に信号を送信してもよい。
また、制御部200は、ベッド制御処理を実行中に、利用者から割込みの言葉に対応する音声が発せられたことを認識した場合、操作変更コマンドをベッド装置10に送信してもよい。例えば、利用者が「頭」といった操作対象の言葉を発し、端末装置20が認識した場合、操作変更コマンドをベッド装置10に送信してもよい。ベッド装置10の制御部100は、動作を一度停止してもよい。また、端末装置20は、再度操作入力の状態(例えば、「上がる」「下がる」を受け付ける状態)に遷移してもよい。
すなわち、システム1は、ベッド制御処理中に「頭」「高さ」といった操作対象となる言葉が割込みの言葉として認識した場合、音声操作が可能な状態に処理を遷移してもよい。この場合、端末装置20から送信されていた操作コマンドの送信を一時中止してもよい。
[1.3.2.2 タッチ操作モード]
端末装置20の制御部200は、利用者によりタッチ操作モードに切り替える操作があった場合(ステップS102;Yes)、タッチ操作モードに切り替える(ステップS104)。
制御部200は、利用者により接続操作が選択されると、接続処理を実行する(ステップS106;Yes→ステップS108)。例えば、制御部200は、表示部250に表示した接続ボタンに、操作部240を介してタッチ操作があったことを検出すると、接続処理を実行する。
つづいて、制御部200は、表示部250に操作画面を表示し、利用者に操作を選択させる。例えば、制御部200は、図9(a)の表示画面W10に示すように、連動ボタン(上がるボタン、下がるボタン)、頭ボタン(上がるボタン、下がるボタン)、足ボタン(上がるボタン、下がるボタン)、高さボタン(上がるボタン、下がるボタン)を操作ボタンとして表示する。
利用者がそれぞれの操作ボタンをタッチすることで、操作入力を検出する。そして、制御部200は、操作ボタンに応じてベッド装置10の制御処理を実行する(ステップS110→ステップS112;Yes→ステップS114)。
例えば、高さについて上がるボタンが利用者により選択された場合、制御部200は、高さを上げる操作コマンドをスイッチ装置16に送信する。これにより、スイッチ装置16は、ベッド装置10の高さを上げる操作信号を送信する。制御部100(高さ制御部104)は、高さ駆動部14hを制御することで、ベッド装置10の高さを高くする。なお、端末装置20は、制御部200が操作コマンドを出力する状態と判定しているときは、所定間隔毎に操作コマンドをスイッチ装置16に送信してもよい。
なお、利用者が、それぞれの操作ボタンを異なる操作(例えば、タップ操作やダブルタップ操作)をした場合は、操作を完了した段階(タッチダウン、タッチアップが完了した段階)で操作が実行されてもよい。
[1.3.2.3 制限処理]
なお、本実施形態における端末装置20における操作は、安全性を確保するために、種々の制限を実行してもよい。以下、端末装置20における操作において実行される制限処理について説明する。
(1)スイッチ装置16からの操作入力
制御部200は、ベッド制御処理を実行中に、スイッチ装置16から操作入力があった場合には、ベッド装置10の制御(動作)を停止してもよい。例えば、制御部200は、端末装置20からの操作で背上げ動作が実行中に、スイッチ装置16の操作部140が操作された場合、ベッド装置10の背上げ動作を停止してもよい。また、スイッチ装置16の操作部140においてベッド装置が操作され、ベッド装置が動作しているときに、端末装置20から操作があった場合、制御部200はベッド装置の動作を停止してもよい。
この場合、制御部200は、一方の装置から他の装置へ対して動作を中止する旨のコマンド又は動作を中止した旨を示すコマンドを送信してもよい。例えば、端末装置20から操作コマンドが送信されているときに、スイッチ装置16の操作部140が操作された場合、ベッド装置10の動作が停止する。このとき、スイッチ装置16は、端末装置20に対して動作を中止した旨を示すコマンドを送信する。端末装置20は、スイッチ装置16から、動作を中止した旨のコマンドを受信すると、操作コマンドの送信を中止する。
(2)制限テーブルによる操作制限
端末装置20において、ベッド装置10を制御するときに、種々制限を行ってもよい。例えば、端末装置20は、制限テーブル214を参照することで、ベッド装置10の制御を制限する。以下、図9を参照して説明する。
まず、制御部200は、利用者により操作入力があると、ベッド装置10の制御を行う(ステップS202;Yes→ステップS204)。なお、ここで利用者による操作は、上述した音声操作であってもよいし、タッチ操作であってもよい。
ベッド装置10の制御が行われている(例えば、駆動部120が駆動している)とき、制限時間が到達した場合には、ベッド装置の制御を中止する(ステップS206;Yes→ステップS212)。
例えば、利用者により背上げ操作が行われると、制御部200はスイッチ装置16に対して背上げを行う操作コマンドを送信する。スイッチ装置16は、背上げを行う操作信号をベッド装置10に送信することで、背駆動部14aが駆動し、背上げが行われる。
そして、背上げを行っている時間(制御している時間)が、制限テーブル214に記憶されている制限時間(例えば、図5に示すように5秒)に到達した場合、一度背上げ動作は中止される。
ここで、背上げ動作が中止する処理としては、例えば端末装置20が制限時間に到達した(制限時間を超えた)とき、背上げを行う操作コマンドの送信を中止してもよい。また、端末装置20は、背上げ操作を中止する操作コマンドをベッド装置10に送信してもよい。
また、端末装置20は、背上げ操作の送信を中止したことを利用者に報知してもよい。例えば、制御部200は、操作時間が制限時間に到達したことを利用者に解るように表示をしてもよい。また、端末装置20は、操作時間が制限時間に到達した場合に、操作ボタンの表示態様を変化させてもよい。例えば、制御部200は、タッチ操作可能なボタンをグレーアウトし、利用者に選択できない状態としてもよい。
また、制御部200は、制限時間が設定されていない場合又は現在制御している時間が制限時間内であっても(ステップS206;No)、操作している対象の値が制限範囲(ここでは、制限角度や制限高さ)を超えた場合には、ベッド装置10の制御を中止する(ステップS208;Yes)。
例えば、背上げ角度(頭の角度)が、制限テーブル214の制限範囲(制限角度や制限高さ)を超えた場合、制御部200は、ベッド装置10の制御を中止する。これにより、端末装置20を利用して操作した場合は、制限範囲内(すなわち、制限角度として設定された角度の範囲内や、制限高さにおいて設定された高さの範囲内)においてのみ操作が行えることとなる。
また、全ての操作が完了してない場合には、制御部200は、ステップS204から処理を繰り返してもよい(ステップS210;No→ステップS204)。すなわち、制御部200は、制限時間に到達しておらず、制限範囲を超えていないのであれば、利用者の操作に応じてベッド装置10を制御する。
なお、図9の処理は、制御部100が処理を実行してよい。すなわち、端末装置20から、操作コマンドを受信したスイッチ装置16(ベッド装置10)は、ベッド装置10の駆動部120を制御する。このとき、制御部100は、制限テーブル114を参照し、ベッド装置の制御が制限時間に到達した場合(ステップS206;Yes)又は制限範囲を超えた場合(ステップS208;Yes)、ベッド装置10の制御を中止してもよい。また、制御部100は、ベッド装置10の制御を中止した情報を、スイッチ装置16や、端末装置20に送信してもよい。
また、端末装置20の操作入力は、種々の入力方法が考えられる。例えば、制御部200は、タッチ操作の場合、利用者がタッチ状態を維持している間、操作入力があると判定し、ベッド装置10を制御してもよい。例えば、利用者が、高さを「上がる」ボタンをタッチしている間は、ベッド装置10の高さを高く制御を行う。そして、利用者が高さを「上がる」ボタンのタッチを解除したとき(離したとき)、ベッド装置10の高さを上げる制御を中止(停止)してもよい。
また、制御部200は、タッチ操作の場合、利用者が一度タッチしたことで、操作入力があると判定してもよい。例えば、利用者が高さを「上がる」ボタンを一度タッチした状態(すなわち、タッチダウン、タッチアップのようにタップした状態)で、選択されたと判定してもよい。この場合、制御部200は、他の操作ボタンがタッチされた場合に、ベッド装置10の制御を中止してもよい。
また、制御部200は、利用者から他の操作を検出した場合に、ベッド装置10の制御を中止してもよい。例えば、制御部200は、利用者から操作ボタンにかかわらず利用者からタッチ操作(タップ操作)が検出された場合に、ベッド装置10の制御を中止してもよい。また、制御部200は、例えば利用者が端末装置20を振る動作を行うことで、ベッド装置10の制御を中止してもよい。
[1.4 動作例]
[1.4.1 操作画面の基本]
つづいて、端末装置20の表示部250に表示される表示画面を例に、動作例について説明する。図10(a)は、本実施形態におけるタッチ操作モードにおける表示画面W10の一例である。
図10(a)の表示画面W10には、機能選択領域R10と、状態表示領域R12と、操作領域R14とが含まれている。機能選択領域R10は、複数の機能が選択可能なボタンが表示されている。例えば、操作が可能なボタンと、呼出し履歴を表示可能なボタンと、使い方の動画を表示するボタンと、設定機能を読み出すことが可能なボタンとが表示されている。
状態表示領域R12は、ベッド装置10の状態が表示されている。例えば、領域R12aには部位として頭の状態(背上げ角度)が表示される。また、領域R12bには部位として足の状態(膝上げ又は足下げ角度)が表示される。また、領域R12cにはベッド装置10の高さが表示されている。
ここで、頭の角度、足の角度は、水平の状態(床の状態)からの角度であってもよいし、ベッドフレームからの角度であってもよい。すなわち、頭の角度を例に取ると、ベッド装置10が傾斜しているときは、傾斜している角度を含めた角度を頭の角度としてもよいし、単にベッドフレームから上がった角度を頭の角度としてもよい。
領域R12dには、ベッド装置10の状態が模式的に図示されている。利用者は、領域R12dの図(ピクトブラム、模式図)を参照することで、ベッド装置10のチルト角度、頭側の角度、足側の角度、ボトムの状態といったことを容易に確認することができる。
操作領域R14は、それぞれの部位や高さといったベッド装置10の機構を設定することができるソフトウェアキーが表示されている。例えば、利用者は、高さについて「上」のボタンB10を選択すると、ベッド装置10の高さが上昇(増加)する。また、利用者は、高さについて「下」のボタンB12を選択すると、ベッド装置10の高さが下降(減少)する。
また、ボタンB14を選択すると、現在設定されているベッド装置10の状態が、ポジションとして記憶される。例えば、制御部200は、連動角度、頭、足、高さに関する設定を、ベッド装置10のポジションテーブル116に記憶する。
また、識別表示M10は、ベッド装置10が動作している時間である動作時間を表示している。すなわち、利用者や、システムによりベッド装置10が継続して動作している場合に、制御部200は、動作時間をカウントアップして表示する。識別表示M10は、真ん中に動作時間を表示し、その周りに帯状のグラフを表示している。制御部200は、動作時間に応じて、帯状のグラフ表示を増やすことで、利用者は制限時間の残りを視認することができる。すなわち、帯状のグラフは、制限時間を100%とし、動作時間だけ色が変化することで、利用者は制限時間の残りを視認することができる。例えば、図10(a)のM10は、ベッド装置10が動作してから3秒が経過した状態を示している。
なお、制御部200は、制限時間を基準にカウントダウンで表示してもよい。例えば、制御部200は、真ん中に制限時間の残り時間を表示し、残り時間をカウントダウンして表示してもよい。この場合、制御部200は、残りの時間が少なくなっていくと、中央の時間が減少する。また、識別表示M10のうち、帯状グラフの部分については徐々に減少していく。例えば、図10(a)のM10がカウントダウンの状態だとすれば、制限時間5秒間のうち、残り3秒間である状態を示している。
したがって、利用者がボタンB10を選択し続けると、ベッド装置10の高さは上昇する。このとき、制限時間が「5秒」に設定されている場合、5秒経過すると一度ベッド装置10の上昇動作は停止する。この場合、利用者は一度ボタンB10の選択を解除し、再び選択することで、同じ操作を実行することが可能となる。
なお、識別表示M10は、表示、非表示を切り替えてもよい。また、識別表示M10は、表示形式を他の形式(単なる数値のみ等)に表示を切り替えてもよい。また、識別表示M10は、制限時間が設定されていない(なし)の場合は、自動的に非表示としてもよい。
また、操作をするボタンは、操作ができるか否かにより表示状態を切り替えてもよい。例えば、ベッド装置10の高さが操作可能な上限に到達した場合、ベッド装置10の高さを制御するボタンB10をグレーアウト表示したり、異なる色で表示したり、非表示したりしてもよい。また、操作可能な範囲とは、利用者やスタッフ等が制限範囲として設定した範囲であってもよいし、ベッド装置10が動作可能な範囲であってもよい。
図10(b)は、本実施形態における音声操作モードに切り替えた場合に表示される表示画面W20の一例である。表示画面W20には、機能選択領域R20と、状態表示領域R22と、操作入力領域R24と、操作表示領域R26とが含まれている。機能選択領域R20は、複数の機能が選択可能なボタンが表示されており、領域R10と同じものが表示されてもよい。
状態表示領域R22は、状態表示領域R12と同等のものが表示されている。すなわち、領域R22aには頭の状態、領域R22bには足の状態、領域R22cにはベッド装置10の高さが表示されている。また、領域R22dには、ベッド装置10の状態が模式的に図示されている。
操作入力領域R24は、音声操作を行う場合、音声操作を促す表示や、音声操作として認識された言葉が表示される。例えば、図9(b)では、音声操作を促す表示として「動かす場所を決める」と表示されている。また、併せて、操作入力領域R24には、現在入力可能なコマンドに対応するコマンドを提案する表示(サジェスト表示)をしてもよい。例えば、「頭/足/高さ/連動/ポジション1/ポジション2」と表示されており、利用者は当該言葉を発することにより、コマンドを入力することができる。
なお、サジェスト表示に表示される言葉は、設定テーブル212の一番一の言葉が表示されるが、入力される場面に応じて、その都度変更されてもよい。例えば、設定テーブル212の中で多く利用される言葉がある場合、その言葉を優先的に表示してもよい。また、制御部200は、利用者の状態に応じて表示する言葉を変更してもよい。例えば、制御部200は、利用者の寝位置(寝姿勢)から、背上げが適切ではないと判断した場合、動かす場所として「頭」を非表示としてもよい。
また、制御部200は、操作入力領域R24に、実際に利用者が発した音声を認識した結果の言葉を表示してもよい。また、提案するときの言葉と、実際に認識された言葉とを表示する場合で表示態様を変更してもよい。例えば、制御部200は、提案する言葉はグレーで表示し、認識した言葉は黒で表示してもよい。
操作表示領域R26は、現在選択された操作を表示することができる。例えば、操作する部位(場所)として、「高さ」が入力された場合、操作表示領域R26に「高さ」と表示する。これにより、利用者は、次に音声操作することにより、ベッド装置10がどのように動作するかを認識することが可能となる。
また、識別表示M20は、識別表示M10と同等の表示である。なお、識別表示M20(M10)は、表示/非表示を切り替えてもよい。例えば、制御部200は、制限時間が「なし」の場合、識別表示M10、M20を非表示としてもよい。
また、端末装置20における操作画面は一例であり、同じ機能が実現できるのであれば、他の形式であってもよい。例えば、タッチ操作モードにおける表示画面W10は、最初に操作対象となる部位を表示して選択させ、「上がる」「下がる」ボタンを1つだけ表示してもよい。また、ベッド装置10を模式的に示した図についても、表示/非表示を切り替えられるようにしてもよい。
[1.4.2 設定画面]
図11は、設定画面の一例を示す図である。例えば、図11(a)は、ベッド装置10を操作可能な範囲(すなわち、ベッド装置10を操作する場合の制限範囲)を設定する表示画面W30の一例を示す図である。端末装置20は、設定モードに切り替え、ベッド操作範囲の設定機能が選択された場合に表示画面W30を表示する。
制御部200は、表示画面W30を利用することでベッド装置10の制限範囲を設定する。制御部200は、設定されたベッド装置10の制限範囲を制限テーブル214に記憶する。また、設定されたベッド装置10の制限範囲をベッド装置10に送信することにより、制御部100は、制限テーブル114に記憶してもよい。すなわち、制御部100は、制限範囲として、制限角度や、制限高さを設定し、制限テーブル114に記憶してもよい。
なお、表示画面W30は、「連動」「頭」「足」「高さ」が表示されているが、ベッド装置10の種類に応じて表示される項目を変更してもよい。例えば、ベッド装置10が背上げの制御機能と、高さの制御機能とだけを有する装置の場合、表示画面W30は「頭」と「高さ」のみが表示される。
また、制限範囲については、設定可能な項目だけが表示されればよい。例えば、「連動」の設定ができないときは、連動の制限範囲を設定する欄については非表示としてもよい。
なお、ベッド装置10の制限範囲は、操作モード毎に設定できてもよい。例えば、ベッド装置10の制限範囲は、タッチ操作モードと、音声操作モードとで異なる制限範囲としてもよい。
また、図11(b)は、制限範囲として、ベッド装置10の動作の制限時間を設定する表示画面W40の一例を示す図である。端末装置20は、設定モードに切り替え、制限時間が選択された場合に表示画面W40を表示する。
制御部200は、表示画面W40を利用することで、制限時間を設定する。制御部200は、設定された制限時間を制限テーブル214に記憶する。また、設定された制限時間をベッド装置10に送信することにより、制御部100は、制限テーブル114に記憶してもよい。
なお、図11(b)の表示画面W40は、「2秒」「3秒」「5秒」「なし」と設定できるが、設定値はこれ以外の時間でもよいし、任意の時間が入力できてもよい。
なお、制限時間については、操作モード毎に設定できてもよい。例えば、制限時間は、タッチ操作モードと、音声操作モードとで異なる制限時間としてもよい。また、制限時間は、音声操作モードの場合は「なし」と選択できないようにすることが好ましい。
図12(a)は、ベッドの音声操作の設定画面W50の一例である。まず、音声操作の設定をONにすることで、音声操作モードを利用することが可能となる。
また、図12(a)に示すように、それぞれのコマンドに応じて、言葉を設定することが可能である。操作に使用する言葉は、1又は複数設定することが可能である。制御部200は、各コマンドに対して言葉が設定されていない場合にはエラーを表示してもよい。また、各コマンドに対して同じ言葉が設定された場合にエラーを表示してもよい。
また、図12(a)に示すように、設定画面W50には初期設定に戻すボタンを設けてもよい。また、制御部200は、設定をONにすることで、操作方法について音声操作を行うことができる。
図12(b)は、具体的に言葉を設定する設定画面W60の一例である。図12(b)の設定画面W60では、1つのコマンド(命令)に対して、言葉を3つ設定可能となっている。また、制御部200は、1つ目に設定した言葉を、サジェスト表示に用いてもよい。また、制御部200は、設定した言葉の順序を入れ替えられるようにしてもよい。
なお、設定画面は、端末装置20において表示することにしているが、他の装置で設定してもよい。例えば、ネットワークを介して管理装置(不図示)をベッド装置10に接続する。そして、管理装置において、ベッド装置10の制限範囲(制限角度、制限高さ、制限時間、以下「制限範囲等」という)を設定してもよい。また、スイッチ装置16を利用して、ベッド装置10の制限範囲等を設定してもよい。
[1.4.3 音声操作モード]
音声操作モードの動作例について、表示画面を利用して説明する。なお、以下説明する表示画面は、音声操作を行うユーザインタフェースの一例である。
図13(a)は、音声操作モードに切り替えた場合の表示画面W100である。まず、端末装置20とベッド装置10(スイッチ装置16)とを接続する必要がある。
制御部200は、利用者に音声操作を促すために「音声操作ができます」という表示とともに、音声入力が可能なことを示す領域N100を表示している。制御部200は、領域N100に、「接続する」という音声によるコマンドの入力を促すサジェスト表示を行っている。そして、利用者が「接続する」と音声を発すると、制御部200は音声を認識する。そして、制御部200は、図13(b)の表示画面W110に示すように、音声認識した言葉「接続する」を領域N110に表示する。
なお、制御部200は、表示画面W100(W110)において、利用者に対して注意喚起の表示を行っている。すなわち、「必ずベッドが見える位置で操作して下さい。」や、「ベッドの周りに物が無いことを確認して下さい。」といった注意喚起の表示を行っている。これにより、端末装置20は、より安全性の高い音声操作の環境を利用者に提供することができる。
図13(c)の表示画面W120は、端末装置20と、ベッド装置10とが接続状態になった後を示す図である。端末装置20は、ベッド装置10から受信したベッド装置10の状態を示す情報に基づいて、頭、足、高さの状態を示す表示を行っている。また、制御部200は、ベッド装置10の状態を簡易的に図形で表示している。
また、表示画面W120は、領域N120に、「動かす場所を決める」といった利用者に音声操作の入力を促す表示を行っている。また、領域N120に、併せて「頭/足/高さ/連動/ポジション1/ポジション2」といった提案表示(サジェスト表示)を行っている。
利用者が音声を発すると、端末装置20は音声認識を行う。このとき、端末装置20は自動的に音声を認識してもよいし、音声認識ボタンを押した後に認識してもよい。例えば、図13(c)の状態で利用者から「高さ」と音声が発せられると、制御部200は言葉「高さ」を音声認識する。そして、制御部200は、設定テーブル212を参照し、操作コマンド「高さ」を特定し、図13(d)の状態に遷移する。
図13(d)の状態は、領域N130の下に操作表示領域である領域N132が設けられている。制御部200は、領域N132に、現在の操作対象(動作させたい部位)が高さであることを表示する。
これにより、利用者は、次に「上がる」「下がる」と音声を発すると、ベッド装置の高さが変化することを明確に認識することができる。
ここで、例えば、利用者がベッド装置10の高さを上げたい場合、利用者は「上がる」と音声を発する。そして、利用者は一連の音声操作(ベッド装置10の高さを上げる操作)を入力したことから、「ベッドを動かしますか?」という問いかけに対して「はい」と音声で回答する(図14(a))。
図14(a)では、領域N140でベッド装置10を動かすことが入力されたことを示す「はい」が表示されている。また、領域N142では、位置として「高さ」、動作として「上がる」が選択されたことを示す識別表示がされている。
図14(b)は、ベッド装置10が実際に上昇中の状態を示す図である。識別表示M150は、ベッド装置10が上昇していることを示している。識別表示M150は、例えば順次点滅表示してもよいし、一括して点滅表示してもよい。
また、図14(b)の領域N150には、音声コマンドとして「止まる」の入力が可能なことを示している。このとき、利用者が「とめる」と音声を発した場合、ベッド装置10の動作が停止する。例えば、図14(c)の表示画面W160は、利用者が発した「とめる」の音声を認識し、ベッド装置10の動作を停止した場合の表示画面である。ベッド装置10が動作中を示していた識別表示M150の表示は消え、ベッド装置10は動作していないことを示している。
なお、ベッド装置10が停止した後、端末装置20は、その後どのような操作を実行するかの音声入力を待機してもよい。例えば、図14(d)の表示画面W170の領域N170で示したように、「操作を続ける/変える/終了する」のサジェスト表示を行い、利用者に音声を発することを促している。ここで、利用者が「変える」と音声を発することで、端末装置20は、他の音声操作の入力を受け付けることになる。
図15は、端末装置20が新たに音声操作を受け付けた表示画面W180の一例である。例えば、利用者が「食事」と音声を発した場合、端末装置20は「食事」という言葉を認識する。
ここで、端末装置20は、「食事」という言葉は、設定テーブル212によると、「場所(1)」(ポジション1)の操作コマンドであることを特定する。したがって、端末装置20は、領域N182にポジション1であることを表示し、ポジション1の場合のベッド装置10の状態を模式的に表示している。そして、利用者から操作決定の音声操作がなされると、端末装置20は、ベッド装置10を食事に適した形状(ポジション1の形状)にベッド装置10のボトムや高さ等を動かし、適切な形状に動かす。
[2.第2実施形態]
[2.1 全体の説明]
つづいて、第2実施形態について説明する。図16は、本実施形態において説明する操作装置40である。第2実施形態は、操作装置として、第1実施形態で説明したスイッチ装置16、端末装置20の代わりに、操作装置40で操作を行う。なお、第1実施形態のスイッチ装置16と、第2実施形態の操作装置40とは略同一の構成としてもよい。また、本実施形態は、第1実施形態との相違する点を中心に説明し、共通の部分については説明を省略する。
本実施形態における操作装置40について、図16、図17を参照して説明する。図16は、操作装置40の外観を説明する図であり、図17は操作装置40の機能構成を説明する図である。
操作装置40は、表面に表示部430と、複数のボタンからなる操作部420とを有している。操作部420は、連動、頭(背上げ、背下げ)、足(膝上げ、膝下げ)、高さの制御ができるボタンを有している。利用者がそれぞれのボタンを押して、ベッド装置10を操作(制御)できるとき、ボタンは操作ボタンとして機能する。なお、操作ボタンは、ベッド装置10が実現可能な機能に応じて備えていればよい。
また、操作装置40の裏面には操作部420としてボタン422を有している。設定ボタン422を利用者が押下すると(例えば、長押しすると)、操作装置40は設定可能なモードに切り替わる。このとき、操作装置40のボタンは設定ボタンとして機能する。
このように、利用者がボタン422を操作することにより、操作装置40は操作モードと、設定モードとを切り替えることが可能である。
図17に示すように、操作装置40は、制御部400と、記憶部410と、操作部420と、表示部430と、通信部440とを有している。第1実施形態で説明したように、必要に応じてこれらの構成はベッド装置10と共通であってもよい。
制御部400は、操作装置40の全体を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部410に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit)や、SoC(System-on-a-chip))により構成されている。また、制御部400は、制限設定部402として機能してもよい。制限設定部402は、制限テーブル412を設定することができる。
記憶部410は、操作装置40の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部410は、例えば、半導体メモリや、SSD(Solid State Drive)等により構成されている。記憶部210は、非一時的な記憶媒体であってもよいし、一時的な記憶媒体であってもよい。制御部400が実行時に必要とするメモリは、記憶部410に確保してもよいし、制御部400の中に記憶領域を設けてもよい。また、記憶部410は、制限テーブル414を記憶している。
制限テーブル412は、操作装置40において操作可能な範囲として設定できる範囲を記憶しているテーブルである。制限テーブル412は、図5に示した制限テーブル114と同じものが記憶される。制限テーブル412は、ベッド装置10の制限テーブル114と同期してもよいし、参照して利用してもよい。
操作部420は、利用者からの操作入力を受け付ける。図16では、ハードウェアキーにより実現しているが、タッチパネルを利用してソフトウェアキーを利用してもよい。
表示部430は、各種情報を表示する表示装置である。例えば、表示部430は、背上げ(頭)の角度や、ベッド装置の高さといった情報が表示される。表示部430は、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELパネル等の表示装置により実現されてもよい。また、外部の表示装置により実現されてもよい。
通信部440は、他の装置と通信を行う。例えば、通信部440は、有線又は無線でベッド装置10と接続してもよいし、外部装置と接続してもよい。
[2.2 モードの説明]
本実施形態の操作装置40は、3つのモードが存在する。以下、モードについて説明する。
(1)操作モード(通常モード)
通常の操作装置40として動作する。この場合、操作ボタンを選択している間、操作信号がベッド装置10に出力される。すなわち、利用者が操作ボタンを押している間、ベッド装置10が動作する。利用者が操作ボタンを離すと、ベッド装置10は停止する。
(2)操作モード(制限モード)
制限のある操作装置40として動作する。制限テーブル412に制限範囲等が設定されている状態である。また、制限テーブル412を利用した操作制限が有効と設定されている状態である。
この場合、操作ボタンを押しても、制限時間が経過するか、制限角度や制限高さを超えた場合には、ベッド装置10の動作は停止する。したがって、操作に不安がある利用者でも安全にベッド装置10を操作することができる。例えば、利用者の手が動かなくなって、操作ボタンを長押しし過ぎてしまったとしても、制限時間でベッド装置10は一度動作が停止する。
なお、この場合、利用者は操作ボタンを1回押せば動作するとしてもよい。例えば、利用者が、操作ボタンを1回押して離したとしても、制限時間の間、ベッド装置10は動作し、制限時間を経過したときに停止する。したがって、利用者が操作ボタンを長押しできない場合でも、安全にベッド装置10を操作することができる。
(3)設定モード
制限テーブル412を設定したりすることができるモードである。例えばスタッフ等が設定することで、利用者の安全性を確保することができる。
[2.3 動作の説明]
図18を参照して説明する。図18は、本実施形態の動作を説明するための状態遷移図である。図18の操作装置40は、制限テーブル412が既に設定された状態である。すなわち、図18において、操作装置40の操作モードは制限モードである。
まず、操作装置40は、操作モード待機状態となる(B10)。このとき、利用者により何れかの操作ボタンが1回選択されると、選択されたボタンに応じてベッド装置10の動作が開始する(B12)。
なお、上述したように、この場合制限モードであるために、利用者は操作ボタンを1回選択しただけでベッド装置10は動作が開始する。もし、制限モードでない場合(例えば、制限テーブル412が記憶されていない場合や、制限テーブルを使用する設定となっていない場合)は、操作ボタンを1回押しただけでは、ベッド装置10は動作しない。
つづいて、制御部400は、ベッド装置10が動作している間に、動作している時間が制限時間を超えたか又はベッド装置10の動作している状態(例えば、背上げの角度や、ベッド装置10の高さ等)が制限範囲等を超えた場合には、ベッド装置10の動作を停止する(B14)。
そして、ベッド装置10の動作が停止すると、操作装置40は、再び操作モード待機状態に遷移する(B10)。
[2.4 設定の説明]
つづいて、操作装置40において実行される設定モードについて説明する。設定モードは、所定の操作を検出すると、制御部400が実行する。例えば、制御部400は、ボタン422が押されると、設定モード(B16)に遷移する。
まず、制御部400は、範囲設定の操作を検出する。例えば、図16(a)で示した操作ボタンの何れかが、設定モードでは範囲設定を示すボタンとして動作する。そこで、利用者により範囲設定ボタンが選択されると、制御部400は、制限範囲等の設定を行う。
例えば、最初に「連動」の範囲設定を決める場合、制御部400は、一番上にある「連動」の「下がる」ボタンを点滅させる。点滅表示により、利用者は連動の下限を設定することを認識出来る。そして、利用者が連動の「下がる」「上がる」のボタンを操作することにより、「連動」の「下限」を決定する。なお、このとき、制御部400は、表示部430に、「下限」の値を表示してもよい。
利用者が確定操作をする(例えば、操作ボタンとして「ポジション1のボタンを押す」)と、制御部400は、現在設定された値を「連動」の「下限」として設定する。次に、制御部400は、「連動」の「上限」を利用者に入力させるため、「連動」の「上がる」ボタンを点滅させる。すなわち、制御部400は、順次利用者に範囲の設定を入力させる。
全てのボタンに対応付けられた制限範囲等の設定が終了するか、設定途中で再度ボタン422が押されると、制御部400は、そこまで設定した制限範囲等の値を制限テーブル412に記憶する。また、制御部400は、併せてベッド装置10の制限テーブル114に値を記憶してもよい。
また、併せて制御部400は、設定モードにおいて、「長押し時間」のボタンが押されると、制限テーブル412のうち制限時間を設定してもよい。例えば、図16(a)の表の操作ボタンの何れかに「長押し時間」の設定が割り当てられている。利用者が当該ボタンを押すと、押す度に制御部400は、制限時間を更新する。
例えば、長押し時間の設定が割り当てられているボタンを利用者が押す度に、制限時間は「なし」「5秒」「3秒」「2秒」を切り替えることができる。なお、このとき、制御部400は、表示部430に設定されている時間を表示してもよい。そして、設定したい表示の画面で、利用者がボタン422を再度押すことで、制御部400は、制限テーブル412に制限時間を記憶する。
また、制御部400は、リセット操作が検出された場合は、全ての値を消去してもよい。例えば、図16(a)の表にある操作ボタン2つと、設定ボタンとを同時に長押しすることで、リセット操作を検出してもよい。
このように、操作装置40単体であっても、制限テーブル412を記憶したり、更新したりすることができる。
なお、上述した方法は、操作装置40を利用して制限テーブルを設定しているが、端末装置20を利用して更新してもよい。また、端末装置20を利用して更新する場合、操作装置40では更新ができない設定としてもよい。
例えば、操作装置40と、近距離無線通信で接続されている端末装置20から、制限テーブル412に設定値を書き込んでもよい。端末装置20では、制限範囲等を設定する。そして、端末装置20から「書き込む」操作をすることで、操作装置40と接続待機状態となる。
操作装置40は、ボタン422を長押しすると、端末装置20との接続モードとなる。端末装置20は、接続モードの操作装置40を見つけると、接続する。そして、端末装置20は、操作装置40と接続状態になったら、自動で操作装置40に制限範囲等の設定値を送信する。端末装置20は、全ての設定値を送信すると、「完了」の表示をし、自動的に切断する。また、あらかじめ操作装置40に、端末装置20が登録してある状態であれば、操作装置40を接続モードにすることなく、端末装置20の「書き込み」ボタンを押すだけで自動的に操作装置40に「接続・書き込み」が行われてもよい。
操作装置40は、全ての設定値を受信し、端末装置20との通信を切断すると、受信した設定値を利用して制限テーブル412を更新する。
このように、設定変更は端末装置20を利用し、操作装置40の設定ボタンを無効にすることで、スタッフ等が意識しないうちに(知らないうちに)、設定が変わってしまうということを防ぐことができる。特に、利用者がご操作により設定値を変えてしまったり、故意に設定値を変更するといったことを防ぐことが可能となる。また、端末装置20を利用しない場合は、再度操作装置40による設定変更を有効としてもよい。
なお、第2実施形態では、操作装置40が単体である場合の構成を説明したが、第1実施形態と組み合わせ、更に端末装置20を備えてもよい。
また、その場合、制限テーブルを端末装置20、操作装置40と夫々異なる値を設定できるようにしてもよい。例えば、図19は、操作装置40と、端末装置20との両方の制限範囲等を記憶している制限テーブルの一例である。ここで、制限の係っていない項目は「-」となっている。
このように、制限テーブルにそれぞれの装置の制限等を記憶することで、より利便性が高く、安全性の高い操作装置や、ベッド装置を提供することができる。
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、操作装置に更に外部スイッチ装置を接続する実施形態である。また、本実施形態は、上述した実施形態との相違する点を中心に説明し、共通の部分については説明を省略する。
本実施形態の接続状態の概要を図20に示す。例えば、図20(a)に示すように、端末装置20に、外部スイッチ装置60が接続される。また、図20(b)に示すように、第2実施形態で説明した操作装置40に外部スイッチ装置60を接続することも可能である。
外部スイッチ装置60は、端末装置20や、操作装置40と、有線又は無線で接続されればよい。例えば、USB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを利用して接続したり、近距離無線通信(Bluetooth)を利用して接続したりすればよい。
外部スイッチ装置60は、例えば、単に「ON」「OFF」ができる操作ボタンを1つ有するスイッチである。例えば、外部スイッチ装置60は、押しボタン等を利用したスイッチにより構成される。また、外部スイッチ装置60は、押したときだけ「ON」の信号が出力されてもよい。すなわち、外部スイッチ装置60は、1つのスイッチ機構から構成されていてもよい。また、外部スイッチ装置60は、握る、引っ張る、弱い力で押す、息を吹きかける、空気圧をかけるといった何れの入力方法を認識できるスイッチであってもよい。
例えば、操作装置40に外部スイッチ装置を接続する。利用者は、外部スイッチ装置60を1回選択すると、操作装置40は選択モードとなる。すなわち、複数の操作ボタンを1つずつ順に選択可能な状態(選択可能状態)に遷移させる。例えば、図16(a)であれば、「連動下がる」→「連動上がる」→「頭下がる」→「頭上がる」→・・・と順に切り替えて行く。
なお、このとき、操作装置40において、操作ボタンが順次光ってもよいし、音が出力されてもよい。そして、利用者が所望する操作ボタンのところが選択されたときに、再び外部スイッチ装置を1回選択する。これにより、当該操作ボタンが選択され、制限時間だけベッド装置10が動作する。
また、端末装置20に外部スイッチ装置60が接続された場合は、必要なボタンだけが順次選択されてもよい。このとき、端末装置20は、必要なボタンを切り替えるとき、どのボタンが選択されているか識別表示を行ってもよい。また、選択カーソルとして、X座標、Y座標を決定するような方法を利用してもよい。例えば、端末装置20は、X座標方向(端末装置20の表示部250の横方向)にカーソルを移動して表示する。利用者が外部スイッチ装置60を1回選択すると、X座標を決定する。次に、端末装置20は、Y座標方向(端末装置20の表示部250の縦方向)にカーソルを移動して表示する。利用者が外部スイッチ装置60を1回選択すると、Y座標を決定する。これにより、X座標、Y座標によって表示部250に表示されているボタンを特定することができる。
このように、本実施形態によれば、更に外部スイッチ装置60を利用して、利用者はベッド装置を動作させることが可能となる。これにより、例えば手の位置が変えられずボタンの選択ができない利用者や、手が動かせない利用者であっても、ベッド装置10を動作させることができるようになる。
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、制限範囲に含まれる制限閾値として制限変位角度が設定される場合について説明する。また、本実施形態は、上述した実施形態との相違する点を中心に説明し、共通の部分については説明を省略する。
図21(a)は、本実施形態の制限テーブル214(制限テーブル114)の一例である。本実施形態では、上述した実施形態の制限テーブル214に、制限変位角度が更に記憶される。制限変位角度は、背ボトムの角度、膝ボトムの角度、連動した場合の角度、ベッド装置10のチルト角度といった角度の変位である。例えば、「頭」ボタンを選択してから(背上げ動作が開始し、背ボトム12aが動き出してから)、背ボトム12aの角度の相対的な変位のことをいう。
制限変位角度は、全てに共通する角度(値)として記憶してもよいし、動作する部分に応じて記憶してもよい。また、背上げ時の角度(角度の増加時)、背下げ時の角度(角度の減少時)で異なる制限変位角度を記憶してもよい。
例えば、制限テーブル114、制限テーブル214の制限変位角度として「5度」を記憶する。この場合、ベッド装置10は、背上げ動作を行った場合、背ボトムの角度が動作開始から5度上昇した場合に、制限閾値である制限変位角度を超えたとして動作を中止する。
具体的に、図21(b)のフローを使って説明する。図21(b)のフローは、図9のフローのうち、ステップS206をステップS272に置き換えたものである。
例えば、ユーザから背上げ操作が行われた場合(ステップS202;Yes)、制御部200は、ベッド装置10に対して背上げの制御を行う(ステップS204)。すなわち、制御部200は、背上げを行う操作コマンドを、背上げ操作が実行されている間、継続してベッド装置10に送信する。
ここで、制御部200は、ベッド装置10から現在のベッド装置10の状態を取得する。制御部200は、ベッド装置10が送信するベッド装置10の状態を受信してもよいし、制御部200がベッド装置10に状態を問い合わせてもよい。これにより、制御部200は、ベッド装置10の現在の背上げ角度を取得する。
つづいて、制御部200は、ベッド装置10の角度の変位が、制限変位角度を超えたか否かを判定する(ステップS272)。例えば、制御部200は、操作開始時のボトムの角度を一時的に記憶する。そして、制御部200は、背上げ操作を行うことにより、現在のボトムの角度を取得する。制御部200は、現在のボトムの角度と、操作開始時のボトムの角度との差分を取ることにより、ボトムの角度の変位(どの程度背上げ角度が増加したか)として算出する。
そして、ボトムの角度の変位が、制限変位角度(例えば、5度)を超えた場合(ステップS272;Yes)、制御部200は、ベッド装置10の制御を中止する(ステップS212)。例えば、制御部200は、それ以上ユーザからの背上げ操作を受け付けなくてもよい。また、制御部200は、背上げを行うコマンドをベッド装置10に送信しなくてもよい。また、制御部200は、ベッド装置10に対して背上げ操作の中止コマンドを送信してもよい。
このように、本実施形態によれば、制限範囲として、相対的な角度の変位である変位角度に基づいて、ベッド装置10の操作に制限を行うことができる。
なお、本実施形態では、制限変位角度を超えたか否かについては、第1実施形態に適用した場合は端末装置20で判定すればよい。また、第2実施形態に適用した場合は、操作装置40で判定すればよい。すなわち、上述した処理を、制御部400が実行すればよい。
また、本実施形態の、制限変位角度を超えたか否かについては、ベッド装置10で判定してもよい。すなわち、制御部100が、ボトムの角度の変位(駆動部120の動作量の変位)を算出する。そして、制限範囲を超えた場合に、制御部100は、駆動部120の動作を停止する。このとき、制御部100は、操作入力の受付を行わないこととしてもよいし、端末装置20や、操作装置40に、操作入力ができない信号を送信してもよい。
[5.第5実施形態]
つづいて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、動作について可変的に行う場合について説明する。また、本実施形態は、上述した実施形態との相違する点を中心に説明し、共通の部分については説明を省略する。なお、以下の実施形態は、第1実施形態の端末装置20に適用した場合を説明するが、例えば第2実施形態の操作装置40において操作した場合についても同様に適用可能である。
第5実施形態は、制限範囲の中で更にベッド装置10の動作を変えている。例えば、図22(a)は、制限時間の一例を示す図である。例えば、制限時間として「5秒」が設定されている場合、制御部200は、同一の操作が「0秒」から「3秒」の間を第1速度で動作させ、「3秒」から「5秒」の間を第2速度で動作させる。ここで、第2速度は、第1速度より小さい速度であり、制御部100は、駆動部120をゆっくり動作させる。
ここで、ベッド装置10の動作速度を小さくするとは、例えば背上げ操作であれば、駆動部120は、背ボトム12aの上昇速度を小さくすることをいう。背ボトム12aの上昇速度を小さくするためには、ベッド装置10(制御部100)が、アクチュエータに対して速度を小さくする制御を行ってもよい。また、制御部200が、背上げコマンドの間隔を長くする動作を行ってもよい。
また、第1速度は通常の速度としてもよい。この場合、制御部200は、制限時間が近くなったときに、第2速度でベッド装置10制御するようにすればよい。すなわち、制限時間近くなると、ベッド装置10がゆっくりと動作するようになる。
また、第1速度、第2速度は、可変する速度であってもよい。例えば、第2速度は、3秒の時点から5秒の時点に向かって徐々に速度を遅くしていってもよい。すなわち、第2速度は、所定の係数を利用し、連続的に減少する速度であってもよい。
また、図22(b)は、制限範囲と対応付けて設定された状態を模式的に説明する図である。例えば、図22(b)の例では、背上げの動作可能な角度(背ボトムの動作角度)が0度~75度のとき、制限角度として0度~60度が設定されている。
さらに、制限テーブル214は、0度~50度に第1速度、50度~60度に第2速度を対応付けて記憶してもよい。例えば、背上げ動作を行ったとき、制御部200は、背上げ角度が「0度~50度」の間は第1速度で背上げ動作を実行する。すなわち、ベッド装置10に対して、第1速度で背ボトム12aを上昇するように操作コマンドを送信する。
そして、制御部200は、背上げ角度が「50度」を超えたときに、第2速度で背上げ動作を実行する。すなわち、制御部200は、ベッド装置10からベッド装置10の状態として、背上げ角度の状態を含む信号を取得する。
また、この場合も、可変的に制御することとしてもよい。例えば、制御部200は、利用者からの操作により、ボトムを駆動させたり、高さを制御するときに、時間経過とともに、ゆっくり動作するようにしてもよい。例えば、制御部200は、ボトムを最初は5度/秒の角度で上昇する制御を行っていたのが、4度/秒、3度/秒と毎秒遅くする制御にしてもよい。これにより、利用者は、適当な場所で止めやすいという効果が考えられる。
[6.第6実施形態]
例えば、制御部200は、制限範囲をベッド装置10の状態に応じて適用しないこととしてもよい。特に、制限時間や、制限変位角度といった、値を記憶している制限範囲については、適用しない場面があってもよい。また、本実施形態は、上述した実施形態との相違する点を中心に説明し、共通の部分については説明を省略する。なお、以下の実施形態は、第1実施形態の端末装置20に適用した場合を説明するが、例えば第2実施形態の操作装置40において操作した場合についても同様に適用可能である。
例えば、図23は、制限範囲のうち、制限角度と、制限時間が適用される範囲を模式的に示した図である。これは背ボトム12aの動作範囲が「0度~75度」の場合、「0度~60度」に制限角度が設定されている。すなわち、端末装置20により背ボトム12aを動作可能な範囲は「0度~60度」である。
また、この中で「30度~60度」には、制限時間が設定されており、「0度~30度」には制限時間が設定されていない。したがって、制御部200は、「0度~30度」の間では、利用者が操作入力した時間に関係なく、背ボトム12aが動作する。しかし、「30度~60度」の間では、制限時間が設定されている。したがって、制御部200は、当該角度の範囲では、背ボトム12aが連続して制限時間を超えて動作した場合には、背ボトム12aの動作を停止する。
このように、本実施形態によれば、制限時間や、制限変位角度が設定されている範囲と設定されていない範囲とを設定することができる。これにより、比較的安全な角度や高さにおいては制限を入れずに、リスクの高い角度や高さには制限を入れるといった運用を行うことが可能となる。
[7.他の実施形態]
上述した実施形態に以外にも、例えば以下のような実施形態が想定しうる。以下の実施形態は、上述した実施形態の動作に組み合わせて実現可能である。
[7.1 停止動作]
端末装置20は、優先的に実行できる操作コマンドを実行してもよい。例えば、利用者が「止めて」という言葉を発した場合、直ぐにベッド装置10の動作を停止してもよい。すなわち、「止めて」という言葉の場合、操作コマンドの入力のタイミングにかかわらず、いつでもベッド装置が停止する操作コマンド(操作信号)をベッド装置10に送信することとしてもよい。
また、優先的に実行できる操作コマンドは、音声以外の音に対応してもよい。例えば、ナースコールのチャイム音、呼出しベルの音、利用者が発する音、物が落下した音といった場合に、ベッド装置10の動作を停止してもよい。
また、優先的に実行する操作コマンドは、音量に対応してもよい。例えば、端末装置20が、所定の音量以上の音を検出した場合に、優先的に実行する操作コマンドが入力されたと特定してもよい。例えば、利用者が大きな声で「とめて」と叫んだ場合は、ベッド装置10の動作を停止するとしてもよい。
[7.2 緊急動作]
また、端末装置20は、所定の言葉(キーワード)に対応付けて、緊急性の高い状態にベッド装置10を変形することとしてもよい。例えば、所定の言葉として「CPR」や「心肺停止」に対して、背角度を「0°」、膝角度が「0°」とボトムをフラットにする制御を行い、ベッド装置10の高さを所定の高さ(例えば「40cm」)にするとしてもよい。また、ベッド装置10は、緊急動作時は通常の動作のときに比べて高速に駆動部120を動作させてもよい。
[7.3 エアマットレス]
また、上述した実施形態は、端末装置20はベッド装置10を制御しているが、他の装置を制御してもよい。例えば、スイッチ装置16が、エアマットレスを操作可能な装置の場合、エアマットレスの制御を行ってもよい。例えば、端末装置20は、エアマットレスを操作するコマンドとして「加圧」「減圧」「ローリング」といった制御コマンドに対して、それぞれ音声コマンドを対応付けて記憶し、制御できるようにすればよい。
[7.4 音声制御装置]
また、上述した実施形態は、端末装置20が音声認識を実行しているが、音声制御装置30が行ってもよい。例えば、図7の端末装置20の処理の代わりに、音声制御装置30が処理を実行してもよい。
例えば、利用者が音声制御装置30に音声を発し、音声制御装置30が音声を認識する。そして、音声制御装置30が、スイッチ装置16に対して認識した音声に基づく操作コマンドを送信してもよい。
また、端末装置20の音声認識の処理は、音声制御装置30が実行してもよい。すなわち、図6の端末装置20にある音声認識部202の代わりに音声制御装置30が音声認識を実行してもよい。
[7.5 複数の操作装置]
上述した実施形態ではスイッチ装置は1つであったが、スイッチ装置を複数設けてもよい。この場合、例えば、制限を入れた(制限モードである)第1のスイッチ装置と、制限が入っていない(通常モードである)第2のスイッチ装置とを設けてもよい。
また、スイッチ装置を複数設けた場合、スイッチ装置は、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置とで識別できるようにしてもよい。例えば、制限モードのスイッチ装置は、表示部においてその旨の識別表示を行う(例えば鍵マークが点灯状態となる)ことをしてもよい。
また、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置と複数のスイッチ装置を設けた場合、複数のスイッチ装置は、制限モードである第1のスイッチ装置を利用者の手元におき、通常モードである第2のスイッチ装置をフットボードに設けてもよい。また、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置とで異なる形状としてもよい。
このように、障害を持つベッド装置の利用者本人は制限モードであるスイッチ装置を利用し、介護者等のスタッフは、利便性の高い通常モードであるスイッチ装置を利用するといったことが可能となる。
[8.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD、SSDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
1 システム
10 ベッド装置
100 制御部
102 ボトム制御部
104 高さ制御部
110 記憶部
112 設定テーブル
114 制限テーブル
116 ポジションテーブル
120 駆動部
130 荷重検出部
16 スイッチ装置
140 操作部;150 表示部;160 報知部;170 通信部
20 端末装置
200 制御部
202 音声認識部
204 状態取得部
210 記憶部
212 設定テーブル
214 制限テーブル
216 接続情報
218 操作アプリケーション
240 操作部
250 表示部
260 音声入出力部
270 通信部
50 操作装置

Claims (12)

  1. 1又は複数の駆動機構を有するベッド装置を操作する操作装置であって、
    前記駆動機構の動作範囲内において制限範囲を記憶する記憶部と、
    操作部と、制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記操作部から操作入力があった場合は、前記操作入力に応じて、前記駆動機構を制御し、
    前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする操作装置。
  2. 前記駆動機構は、ボトムを駆動させる機構であり、
    前記記憶部は、前記制限範囲としてボトムの動作角度の範囲である制限角度を記憶しており、
    前記制御部は、前記駆動機構の状態として、前記ボトムの動作角度が、前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
  3. 前記駆動機構は、前記ベッド装置の高さを変化させる機構であり、
    前記記憶部は、前記制限範囲として前記ベッド装置の高さの範囲である制限範囲を記憶しており、
    前記制御部は、前記駆動機構の状態として、前記ベッド装置の高さが、前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の操作装置。
  4. 前記記憶部は、前記制限範囲に制限閾値を更に含み、
    前記制御部は、
    前記駆動機構の状態が前記制限閾値を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の操作装置。
  5. 前記制限閾値は、制限時間であって、
    前記制御部は、
    前記駆動機構の状態として、前記操作入力に応じて前記駆動機構を制御している時間が前記制限時間を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
  6. 前記制限閾値は、制限変位角度であって、
    前記制御部は、
    前記駆動機構の状態として、前記駆動機構の変位が、前記制限変位角度を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
  7. 前記制限閾値は、前記制限範囲の中で、一定の範囲にのみ設定されていることを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の操作装置。
  8. 音声の入力が可能な音声入力部を更に有し、
    前記操作部は、前記音声入力部から入力された音声に含まれる言葉により、前記操作を特定することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の操作装置。
  9. 前記制御部は、
    前記操作部からの操作入力が、前記音声入力部から入力された音声に基づく場合には、所定時間経過後に前記駆動機構の制御を中止することを特徴とする請求項8に記載の操作装置。
  10. 前記制御部は、
    前記駆動機構を制御する場合には、操作コマンドを前記駆動機構に送信し、
    前記駆動機構の制御を中止する場合には、前記操作コマンドの送信を中止する
    ことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の操作装置。
  11. 前記操作部は、操作入力に対応した複数の操作ボタンであって、
    外部スイッチ装置が更に接続され、
    前記制御部は、
    前記複数の操作ボタンを切り替えて選択可能状態とし、
    前記外部スイッチ装置が押されたときに、前記選択可能状態となっていた操作ボタンを選択することで、操作入力を行う
    ことを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の操作装置。
  12. 1又は複数の駆動機構を有するベッド装置と、前記ベッド装置を操作する操作装置を含むシステムであって、
    前記駆動機構の動作範囲内において制限範囲を記憶する記憶部と、
    前記操作装置から操作入力があった場合は、前記操作入力に応じて、前記駆動機構を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記制限範囲を超えた場合には、前記駆動機構の制御を中止する
    ことを特徴とするシステム。
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