JP2022165320A - 入力装置 - Google Patents

入力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022165320A
JP2022165320A JP2021070651A JP2021070651A JP2022165320A JP 2022165320 A JP2022165320 A JP 2022165320A JP 2021070651 A JP2021070651 A JP 2021070651A JP 2021070651 A JP2021070651 A JP 2021070651A JP 2022165320 A JP2022165320 A JP 2022165320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
operation knob
input device
knob
contact
slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021070651A
Other languages
English (en)
Inventor
孝行 西條
takayuki Saijo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Alpine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Alpine Co Ltd filed Critical Alps Alpine Co Ltd
Priority to JP2021070651A priority Critical patent/JP2022165320A/ja
Publication of JP2022165320A publication Critical patent/JP2022165320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Switches With Compound Operations (AREA)

Abstract

【課題】一つの操作ノブによって多様な操作を行うこと。【解決手段】入力装置は、筐体と、筐体に接続される操作ノブと、操作ノブが筐体に対してスライドした時に開閉される第1接点と、操作ノブが筐体に対して回転した時に開閉される回転接点と、を備えた入力装置であって、操作ノブは、操作ノブに対して加えられるスライド方向の操作力を受け付ける第1操作部と、操作ノブに対して加えられる押圧操作の操作力を受け付ける第2操作部と、操作ノブに対して加えられる引っ張り操作の操作力を受け付ける第3操作部とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、入力装置に関する。
従来、車両のパワーウインドウ等に使用される入力装置であって、1または複数の操作ノブによって、車両が備える複数の窓を操作可能な入力装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2006-125099号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているパワーウインドウ操作装置は、2つの開閉スイッチと1つの切替スイッチとにより、4つの窓を操作可能であるが、2種類のスイッチを操作する必要がある。また、開閉スイッチと切替スイッチとは離れた位置に設けられている。そのため、目的の窓を操作するためには、開閉スイッチと切替スイッチとを2回に分けて操作する、または、2本の指を用いて開閉スイッチと切替スイッチとを操作することが必要となる。そのため、操作者は、自らの手、及び、開閉スイッチと切替スイッチとの操作部の位置を視覚によって確認すること無く、操作装置に触れた時に触覚によって得た情報のみを頼りにして行う操作(ブラインド操作)を容易に行うことができない。このように、従来技術では、一つの操作ノブによって多様な操作を行うことができない。
本発明に係る入力装置は、筐体と、筐体に接続される操作ノブと、操作ノブが筐体に対してスライドした時に開閉される第1接点と、操作ノブが筐体に対して回転した時に開閉される回転接点と、を備えた入力装置であって、操作ノブは、操作ノブに対して加えられるスライド方向の操作力を受け付ける第1操作部と、操作ノブに対して加えられる押圧操作の操作力を受け付ける第2操作部と、操作ノブに対して加えられる引っ張り操作の操作力を受け付ける第3操作部とを有する。
本発明によれば、一つの操作ノブによって多様な操作を行う入力装置を提供することができる。
第1実施形態に係る入力装置の外観斜視図 第1実施形態に係る入力装置の平面図 第1実施形態に係る入力装置の側面図 第1実施形態に係る入力装置の分解斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備える筐体の外観斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備える操作ノブの上方斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備える操作ノブの下方斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備えるスライダユニットの分解斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備えるスライダユニットの上方斜視図 第1実施形態に係る入力装置が備えるスライダユニットの下方斜視図 第1実施形態に係るスライダユニットが備えるスライダの上方斜視図 第1実施形態に係るスライダユニットが備えるスライダの下方斜視図 第1実施形態に係る入力装置のB-B断面線による断面を示す斜視断面図 第1実施形態に係る入力装置のC-C断面線による断面を示す斜視断面図 第1実施形態に係る入力装置のA-A断面線による断面を示す斜視断面図 第1実施形態に係る入力装置における操作ノブを回転操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフ 第1実施形態に係る入力装置における操作ノブをスライド操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフ 第1実施形態に係る入力装置の、非操作状態における、押圧部と第2接点及び第3接点との相対的な位置関係を示す概念図 第1実施形態に係る入力装置の、スライド操作後における、押圧部と第2接点及び第3接点との相対的な位置関係を示す概念図 第2実施形態に係る入力装置における操作ノブをスライド操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフ 第1実施形態に係る入力装置の、操作ノブとスライド部材との寸法、および、位置関係を説明する図
以下、図面を参照して、第1実施形態について説明する。なお、以降の説明では、便宜上、X軸方向を前後方向とし、Y軸方向を左右方向とし、Z軸方向を上下方向(「第1方向」の一例)とする。但し、X軸正方向を前方向とし、Y軸正方向を右方向とし、Z軸正方向を上方向とする。
(入力装置100の概要)
図1は、第1実施形態に係る入力装置100の外観斜視図である。図2は、第1実施形態に係る入力装置100の平面図である。図3は、第1実施形態に係る入力装置100の側面図である。図1~図3に示す入力装置100は、例えば、自動車等の車両に設置される車載装置(例えば、パワーウインドウ)の操作を行うための入力装置として利用することができる。入力装置100は、2つの操作ノブ120(操作ノブ120-1,120-2)を備えており、2つの操作ノブ120の各々が、多様な操作を行うことができる。例えば、左側に配置された操作ノブ120-1は、車両が備える左前方および左後方の窓の開閉操作を行うことができる。また、例えば、右側に配置された操作ノブ120-2は、車両が備える右前方および右後方の窓の開閉操作を行うことができる。操作ノブ120は、「操作ノブ」の一例である。
(入力装置100の構成)
図4は、第1実施形態に係る入力装置100の分解斜視図である。図5は第1実施形態に係る入力装置100が備える筐体110の外観斜視図である。図6は、第1実施形態に係る入力装置100が備える操作ノブ120の上方斜視図である。図7は、第1実施形態に係る入力装置100が備える操作ノブ120の下方斜視図である。
図4に示すように、入力装置100は、2つの操作ノブ120(操作ノブ120-1,120-2)、筐体110、2つのスライダユニット130(スライダユニット130-1,130-2)、ラバーシート150、基板160、およびカバー170を備える。
2つの操作ノブ120は、筐体110の上側(Z軸正側)において、左右方向(Y軸方向)に並べて設けられている。2つの操作ノブ120は、互いに同一の構成を有する。操作ノブ120は、操作者からの操作力を受け付ける樹脂製の部材である。操作ノブ120は、下部が開口した中空構造を有する。また、操作ノブ120の左側に設けられた壁部126と右側に設けられた壁部127との各々には、円形状を有する一対の軸受孔121が形成されている。操作ノブ120の左右両壁部に挟まれた空間内には、下部開口から、スライダユニット130の上部が挿し込まれる。そして、スライダユニット130が備えるスライド部材131の一対の軸部131Aの各々が、操作ノブ120の一対の軸受孔121の各々に嵌め込まれる。これにより、操作ノブ120は、スライド部材131によって、凸部123が上方(Z軸正方向)および下方(Z軸負方向)へ移動する向きに回転可能に支持される。軸部131Aは「軸部」の一例である。図7に示すように、操作ノブ120の内部には、左右一対のリブ122が、天井面から垂下して設けられている。各リブ122は、カム機構の一部として設けられたカム面122Aと、非操作時において水平に配置される平面形状を有して設けられた当接面122Bと、を有する。カム面122Aは、各リブ122における前後方向における中間位置に、当接面122Bと連続して設けられている。カム面122Aは、Y軸方向から平面視した時、上方に凹んだ形状を有して形成されている。カム面122Aと詳しくは後述する第1のアクチュエータ132及びコイルばね133とを合わせたカム機構は、「第1のカム機構」の一例であり、操作ノブ120が回転操作されたときに荷重を生成する。当接面122Bは、操作ノブ120が回転操作されたとき、詳しくは後述する軸部136Aの頂部と当接する部位である。
図6に示すように、操作ノブ120の前側には、凸部123が形成されている。凸部123は、上面123A、前面123B、および下面123Cを有して構成されている。図3に示す様に、Y軸方向から平面視した時、凸部123は、軸部131Aを通る前後方向(X軸方向)の仮想線Vaを基準として、軸部131Aを通り、且つ、仮想線Vaに対して僅かに斜め上方を向いて前方に延びる仮想線Vbに沿って延設されている。
図6に示すように、上面123Aは、上方(Z軸正方向)に面した平面形状を有する部位である。上面123Aは、前方に行くにつれて徐々に高さ位置が高くなるように、僅かに傾斜した傾斜面となっている。上面123Aは、「第2操作部」の一例である。上面123Aは、操作者の指による、押圧操作がなされる部分である。上面123Aは、操作ノブ120の回転方向と交差する面形状を有し、前面123Bと連続して前面123Bよりも操作者側に設けられている。操作者によって上面123Aに操作力が加えられたとき、操作ノブ120は、一対の軸受孔121を挿通する軸部131Aを回転中心として凸部123が下方(Z軸負方向)へ移動する向きに回転する。
前面123Bは、前方(X軸正方向)に面した、操作ノブ120のスライド方向(X軸方向)に対して垂直な平面形状を有する壁面である。前面123Bは、上面123Aの前端部と、下面123Cの前端部とを接続する。前面123Bは、上下幅が比較的狭く設定されている。前面123Bは、「第1操作部」の一例である。前面123Bは、操作者の指による、スライド方向(後方)の操作力が加えられる部分である。
下面123Cは、下方(Z軸負方向)に面した平面形状を有する壁面である。下面123Cは、前方に行くにつれて徐々に高さ位置が高くなるように、僅かに傾斜した傾斜面となっている。但し、下面123Cの傾斜角度は、上面123Aの傾斜角度よりも大きくなっている。下面123Cは、「第3操作部」の一例である。下面123Cは、操作者の指による、引っ張り操作がなされる部分である。下面123Cは、操作ノブ120の回転方向と交差する面形状を有し、前面123Bと連続して上面123Aとは逆側に設けられている。操作者によって下面123Cに操作力が加えられたとき、操作ノブ120は、一対の軸受孔121を挿通する軸部131Aを回転中心として凸部123が上方(Z軸正方向)へ移動する向きに回転する。
操作ノブ120は、このような形状の凸部123を有することにより、操作者は、操作ノブ120を回転させるための操作力を加えるべき位置(上面123A、下面123C)、および、回転の操作力を加えるべき方向を認識し易くなっている。そのため、操作者は、指から触覚的に得られた情報に基づいて、凸部123を上方へ移動させる回転操作、凸部123を下方へ移動させる回転操作、および後方へのスライド操作の各々を直感的に行うことができるようになっている。
操作ノブ120は、後端部から下方に向かって突設された左右一対の突起部124と、突起部124と連続して突起部124の後方に設けられた当接部125と、を有している。図7に示す様に、突起部124は、後端面124Aと、下端面124Bと、を有している。後端面124Aは、筐体に設けられる第1曲面部114A、及び、第2曲面部115Aと摺動する部位である。下端面124Bは、筐体に設けられる平面部114Bと摺動する部位である。後端面124Aと第1曲面部114Aと第2曲面部115Aと下端面124Bと平面部114Bとは、「ガイド部」の一例である。本実施形態において、後端面124Aと第1曲面部114Aと第2曲面部115Aとは、操作ノブ120が回転中に誤ってスライドしないように、操作ノブ120の動作方向をガイドする形状を有している。また、本実施形態において、下端面124Bと平面部114Bとは、操作ノブ120がスライド中に誤って回転しないように、操作ノブ120の動作方向をガイドする形状を有している。当接部125は、詳しくは後述する第2の操作、または、第4の操作における回転操作の終端位置において、筐体110と当接して操作ノブ120の動作を規制するストッパである。(詳細は後述する)。
筐体110は、概ね直方体形状且つ中空構造を有する容器状且つ樹脂製の部材である。筐体110の下面に相当する部分は下側開口部となっており、当該下側開口部は、カバー170によって閉塞される。筐体110は、2つのスライダユニット130の各々を、前後方向にスライド可能に支持する。また、筐体110の内部には、基板160およびラバーシート150が配置される。図5に示すように、筐体110の上面110Aには、Z軸方向から平面視したとき、四角形状の2つの開口部111が、左右方向(Y軸方向)に並べて形成されている。また、図5に示すように、筐体110における各開口部111に対しては、当該開口部111の左右両外側の各々に、いずれも前後方向(X軸方向)に延在する左右一対の壁部116の各々が設けられており、左右一対の壁部116の各々の内側の側面には、一定の上下幅を有して前後方向(X軸方向)に延在する、左右一対のスライド溝112の各々が設けられている。一対のスライド溝112の各々には、スライダユニット130が備えるスライド部材131の一対のスライドリブ131Bの各々が係合する。これにより、筐体110は、開口部111の上側に配置されたスライド部材131を、前後方向(X軸方向)にスライド可能に支持することができる。図5に示すように、一対のスライド溝112の各々の後端部は開口しており、且つ、後方に行くにつれて徐々に上下幅が広くなるテーパ形状を有する。これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、一対のスライド溝112の各々に対し、一対のスライドリブ131Bの各々を後方から容易に挿し込むことが可能となっている。また、図5に示すように、開口部111における左右方向(Y軸方向)の中央には、開口部111を跨いで、前後方向(X軸方向)に延在するレール113が設けられている。レール113の上面における前後方向(X軸方向)の中間位置は、下方に凹んだ形状のカム面113Aが形成されている。
図14に示す様に、カム面113Aは、傾斜面113Bと、傾斜面113Cと、を含んでおり、傾斜面113Bと傾斜面113Cとは連続して設けられている。傾斜面113Bと、図8に示す第2のアクチュエータ134と、コイルばね135と、を合わせた構成は、「第2復帰機構」の一例である。また、傾斜面113Cは「傾斜面」の一例であり、傾斜面113Cと、第2のアクチュエータ134と、コイルばね135と、を合わせた構成は、「第2のカム機構」の一例である。尚、本実施形態において、第2復帰機構を構成する部品と第2のカム機構を構成する部品とは重複しているが、第2復帰機構と第2のカム機構とは、各々独立した部品、及び、形状によって構成されていても良い。カム面113Aと、第2のアクチュエータ134と、コイルばね135と、に関連してスライド操作の際に生じる操作荷重の特性については、後述する。
また、図5に示すように、各壁部116におけるスライド溝112の後側の部分の上側には、第1規制部114および第2規制部115が設けられている。第1規制部114および第2規制部115の形状についての詳細は後述する。2つの開口部111よりも後方、且つ、左右方向における2つの開口部111の中間位置に台座部110Bが設けられている。図3に示す様に、台座部110Bは、Y軸方向から平面視した時、軸部131Aと概略同じ高さの寸法となるように設けられている。
図4に示す2つのスライダユニット130(スライダユニット130-1,130-2)は、筐体110の上側に、左右方向(Y軸方向)に並んだ状態で配置される。また、2つのスライダユニット130は、筐体に対して前後方向(X軸方向)にスライド可能に設けられる。各スライダユニット130は、Y軸方向に沿って形成された軸部131Aが操作ノブ120の軸受孔121を支持することによって、操作ノブ120を、軸部131Aの成す軸方向を中心として回転可能に支持している。スライダユニット130の詳細な構成は後述する。
基板160は、硬質な樹脂製、且つ、平板状の部材である。基板160は、Z軸方向からの平面視において、四角形状を有する。基板160は、筐体110の内部に格納され、筐体によってXY平面に対して平行な姿勢で支持される。基板160としては、例えば、PWB(Printed Wiring Board)が用いられる。基板160の上面160Aには、いずれも平面視において概ね円形状を有する8つの固定接点161(回転接点(「第2接点161A」および「第3接点161B」)の一例)が、2(前後方向)×4(左右方向)のマトリクス状に配設されている。別の言い方をすると、2×2のマトリクス状に配設された4つの固定接点161のグループが、左右方向に並んで2グループ配設されている。各固定接点161は、薄板状の金属素材(例えば、銅金めっき膜)が用いられて形成されている。また、基板160の上面160Aにおける8つの固定接点161よりも後方には、いずれもZ軸方向からの平面視において四角形状を有する2つの固定接点162(「第1接点」の一例)が、左右方向に並べて設けられている。各固定接点162は、薄板状の金属素材(例えば、銅金めっき膜)が用いられて形成されている。なお、基板160は、筐体110に対して相対的に動作することがない。
ラバーシート150は、弾性素材(例えば、シリコン、ゴム等)が用いられて形成される平板状の部材である。ラバーシート150は、基板160を覆って設けられる部材である。ラバーシート150は、Z軸方向からの平面視において、基板160よりも大きい四角形状を有する。すなわち、ラバーシート150の一辺の長さは、基板160の一辺の長さよりも大きくなっている。ラバーシート150は、基部151の一部が基板160の上面160Aに当接して配置される。そのため、ラバーシート150は、筐体110の内部において、XY平面に対して平行な姿勢で配置される。ラバーシート150が基板160を覆って設けられていることにより、基板160は筐体110の開口部111から侵入する水滴等から保護される。
ラバーシート150は、基部151と、8つのドーム部152とを有する。基部151は、XY平面と平行な平板状の部分であり、Z軸方向からの平面視において、四角形状を有する。基部151は、8つのドーム部152を支持する。8つのドーム部152は、基部151の上面151Aよりも上方に突出して設けられたドーム状を有する。8つのドーム部152の各々は、Z軸方向からの平面視において、基板160の8つの固定接点161の各々と重なる位置に設けられている。すなわち、ラバーシート150において、8つのドーム部152は、2(前後方向)×4(左右方向)のマトリクス状に配設されている。ドーム部152の下方側(Z軸負方向側)の面には可動接点(図示省略)が設けられている。各ドーム部152は、操作ノブ120の回転操作がなされたときに、当該ドーム部152の上側(Z軸正側)に配置されている第3のアクチュエータ136の押圧部136Bによって押し下げられることにより、下方(Z軸負方向)に屈曲(弾性変形)して、当該ドーム部152の下側(Z軸負側)に配置されている固定接点161と接触する。このとき、当該固定接点161と可動接点とが接触して導通状態になる。ドーム部152は復帰力を有しており、操作力から開放された時、初期状態に復帰する。
カバー170は、筐体110の下側開口部を閉塞する、樹脂製且つ平板状の部材である。カバー170は、Z軸方向からの平面視において、四角形状を有する。カバー170は、当該カバー170を貫通する3本の固定ネジ171により、筐体110の下側開口部を閉塞した状態で、筐体110にねじ止め固定される。また、カバー170の上面170Aには、基板160が載置される。
(スライダユニット130の構成)
図8は、第1実施形態に係る入力装置100が備えるスライダユニット130の分解斜視図である。図9は、第1実施形態に係る入力装置100が備えるスライダユニット130の上方斜視図である。図10は、第1実施形態に係る入力装置100が備えるスライダユニット130の下方斜視図である。図11は、第1実施形態に係るスライダユニット130が備えるスライド部材131の上方斜視図である。図12は、第1実施形態に係るスライダユニット130が備えるスライド部材131の下方斜視図である。図17は、第1実施形態に係る入力装置100における操作ノブ120をスライド操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフである。図18は、第1実施形態に係る入力装置100の、非操作状態における、押圧部136Bと第2接点161A及び第3接点161Bとの相対的な位置関係を示す概念図である。図21は、第1実施形態に係る入力装置100の、操作ノブ120とスライド部材131との寸法、および、位置関係を説明する図である。
図8に示すように、スライダユニット130は、スライド部材131、左右一対の第1のアクチュエータ132、左右一対のコイルばね133、第2のアクチュエータ134、コイルばね135、4つの第3のアクチュエータ136、ホルダ137、およびブラシ138を備える。
スライド部材131は、左右一対の第1のアクチュエータ132、第2のアクチュエータ134、および4つの第3のアクチュエータ136の各々を、上下方向(Z軸方向)にスライド可能に支持する、樹脂製の部材である。また、スライド部材131は、筐体110によって、前後方向(X軸方向)にスライド可能に支持される。スライド部材131は、「スライド部材」の一例である。スライド部材131は、軸部131Aを介して操作ノブ120から伝達される操作力によってスライドする部材である。本実施形態の構成によれば、操作者が直接触れて操作力を加える操作部をスライド部材131に設ける必要性は無いため、スライド部材131は、外形の寸法を小さくすることが出来る。本実施形態では、図21に示す様に、Z軸方向から平面視した時、スライド部材131は操作ノブ120の外縁部よりも小さな寸法を有しており、スライド部材131は操作ノブ120の外縁部よりも内側に配置される。
図11および図12に示すように、スライド部材131における左右両側面の各々には、左右一対の軸部131Aが設けられている。各軸部131Aは、スライド部材131の左右方向側の壁面からY軸と平行に外側に向かって突出した円柱状を有する。スライド部材131は、一対の軸部131Aの各々が、操作ノブ120の一対の軸受孔121の各々に嵌め込まれることにより、操作ノブ120を軸部131Aのなす軸方向を中心とした回転方向に回転可能に支持する。
また、図11および図12に示すように、スライド部材131における左右両側面の各々の下端部には、左右一対のスライドリブ131Bの各々が設けられている。各スライドリブ131Bは、一定の上下幅を有して、且つ、XY平面と平行な面を有して前後方向(X軸方向)に延在するガイド形状である。スライド部材131は、一対のスライドリブ131Bの各々が、筐体110の一対のスライド溝112の各々に係合することにより、筐体110によって前後方向(X軸方向)にスライド可能に支持される。
また、図11に示すように、スライド部材131の前後方向(X軸方向)における中間位置には、左右一対の第1支持穴131Cが、上下方向に延在して形成されている。各第1支持穴131Cは、Z軸方向からの平面視において四角形状を有する。各第1支持穴131Cは、上側が開口しており、下側が閉じている。各第1支持穴131Cは、上側の開口から、四角柱状の第1のアクチュエータ132およびコイルばね133が配置される。各第1支持穴131Cは、第1のアクチュエータ132を上下方向にスライド可能に支持する。
また、図12に示すように、スライド部材131の中央には、第2支持穴131Dが上下方向に延在して形成されている。第2支持穴131Dは、平面視において四角形状を有する。第2支持穴131Dは、下側が開口しており、上側が閉じている。第2支持穴131Dは、下側の開口から、四角柱状の第2のアクチュエータ134およびコイルばね133が配置される。第2支持穴131Dは、第2のアクチュエータ134を上下方向にスライド可能に支持する。
また、図11および図12に示すように、スライド部材131には、当該スライド部材131を上下方向に貫通して設けられた貫通孔131Eが形成されている。貫通孔131Eは、1つのスライド部材131に対して、4つ形成されている。4つの貫通孔131Eは、2(前後方向)×2(左右方向)のマトリクス状に配設されている。各貫通孔131Eは、Z軸方向からの平面視において四角形状を有する。各貫通孔131Eは、四角柱状の第3のアクチュエータ136の軸部136Aが挿通されることにより、第3のアクチュエータ136を上下方向にスライド可能に支持する。
第1のアクチュエータ132は、1つのスライド部材131に対して、左右方向(Y軸方向)に並べて設けられている。各第1のアクチュエータ132は、樹脂製且つ四角柱状の部材である。各第1のアクチュエータ132の上端部は、曲面からなる凸状に形成されている。各第1のアクチュエータ132は、スライド部材131によって上下方向にスライド可能に支持される。各第1のアクチュエータ132は、その下側に設けられたコイルばね133によって、上方に付勢される。各第1のアクチュエータ132は、前後方向(X軸方向)に関しては、前後に2つ並べて配置された第3のアクチュエータ136の中間位置に配置されている。各第1のアクチュエータ132は、コイルばね133からの付勢力によって、操作ノブ120に設けられたリブ122のカム面122Aに付勢される。そして、各第1のアクチュエータ132は、操作ノブ120が操作力によって軸部131Aを中心として回転したとき、コイルばね133を押し縮めながら、先端部分において、傾斜面であるカム面122Aを摺動する。カム面122Aは、操作ノブ120が回転した時、図16に示す操作荷重が生成される形状を有している。また、各第1のアクチュエータ132は、操作ノブ120による回転操作が解除されたとき、コイルばね133からの復帰力により、カム面122Aをその頂部に向かって摺動する。そして、各第1のアクチュエータ132は、カム面122Aの頂部に達したとき、摺動を停止する。これにより、各第1のアクチュエータ132は、操作ノブ120を、中立状態に復帰させることができる。
第2のアクチュエータ134は、スライド部材131によって上下方向にスライド可能に支持される、樹脂製且つ四角柱状の部材である。各第2のアクチュエータ134は、左右方向(Y軸方向)に関しては、左右一対の第1のアクチュエータ132の間に設けられている。第2のアクチュエータ134は、その上側に設けられたコイルばね135によって、下方に付勢される。第2のアクチュエータ134の下端部には、ローラ134Aが、前後方向(X軸方向)に回転可能に設けられている。ローラ134Aは、コイルばね135からの付勢力によって、筐体110に設けられたレール113のカム面113Aに押し当てられる。そして、ローラ134Aは、スライド部材131が後方(X軸負方向)にスライドしたときに、コイルばね135を押し縮めながら、傾斜面であるカム面113Aを後方(X軸負方向)に転がりながら移動する。これにより、第2のアクチュエータ134は、操作ノブ120による後方(X軸負方向)へのスライド操作に対して、操作荷重を高めることができる。また、ローラ134Aは、操作ノブ120によるスライド操作が解除されたとき、コイルばね135からの復帰力により、カム面113Aを前方(X軸正方向)に転がりながら移動する。そして、ローラ134Aは、カム面113Aの谷底部において、前方(X軸正方向)への移動を停止する。これにより、第2のアクチュエータ134は、操作ノブ120を、スライド方向(X軸方向)における初期位置へ復帰させることができる。
4つの第3のアクチュエータ136は、スライド部材131によって上下方向にスライド可能に支持される。4つの第3のアクチュエータ136の各々は、ラバーシート150の4つのドーム部152の上側に配置される。各第3のアクチュエータ136は、上下方向(Z軸方向)に延在する四角柱状の軸部136Aと、水平な平板状の押圧部136Bとを有する、樹脂製の部材である。軸部136Aは、押圧部136Bの上面における後端部に立設されている。図18、及び、図19に示す様に、軸部136Aの上方には操作ノブ120の当接面122Bが設けられている。第3のアクチュエータ136は、操作ノブ120による回転操作がなされたときに、軸部136Aの上端部が操作ノブ120の当接面122Bに当接し、当接面122Bによって押し下げられる。この時、第3のアクチュエータ136は、下方へスライドし、押圧部136Bの底面によって、押圧部136Bの下方に設けられているラバーシート150のドーム部152を押圧する。なお、押圧部136Bは、Z軸方向からの平面視において前後方向(X軸方向)を長手方向とする長方形状を有する。これにより、押圧部136Bは、スライド部材131の前後方向(X軸方向)の1往復のスライド範囲内のいずれにおいても、ドーム部152を押圧することができる。
ホルダ137は、ブラシ138を保持する樹脂製の部材である。ホルダ137は、左右一対の垂直部137Aと、水平部137Bとを有する。水平部137Bは、左右一対の垂直部137Aに設けられている。ホルダ137は、水平部137Bの底面において、ブラシ138を保持する。また、ホルダ137は、左右一対の垂直部137Aにおいて、スライド部材131の後ろ側の壁面に固定される。これにより、ホルダ137は、スライド部材131とともに前後方向にスライドする。
ブラシ138は、ホルダ137の水平部137Bによって保持される金属製の部材である。ブラシ138が、ホルダ137の水平部137Bに固定される固定部138Aと、固定部138Aの後端部から前方且つ下方に延在するアーム部138Bとを有する。ブラシ138は、スライド部材131およびホルダ137とともに前後方向にスライドする。ブラシ138は、スライダユニット130のスライドを検出するために設けられた可動接点である。ブラシ138は、前後方向へのスライドに伴って、アーム部138Bの先端部が基板160に摺動する。ブラシ138は、初期状態において基板160の固定接点162と離間している。操作者が操作ノブ120に対してスライド操作を行った時、ブラシ138は、基板160の固定接点162に接する。
(入力装置100の動作)
次に、図13、図14、図18および図19を参照し、第1実施形態に係る入力装置100の動作を説明する。図13は、第1実施形態に係る入力装置100のB-B断面線(図2参照)による断面を示す斜視断面図である。図14は、第1実施形態に係る入力装置100のC-C断面線(図2参照)による断面を示す斜視断面図である。第1実施形態に係る入力装置100は、一つの操作ノブ120の凸部123により、以下に示す第1の操作~第4の操作の各々を行うことができる。図18は、第1実施形態に係る入力装置100の、非操作状態における、押圧部136Bと第2接点161A及び第3接点161Bとの相対的な位置関係を示す概念図である。図19は、第1実施形態に係る入力装置の、スライド操作後における、押圧部と第2接点及び第3接点との相対的な位置関係を示す概念図である。
<第1の操作>
第1実施形態に係る入力装置100は、第1の操作~第4の各々の操作を行う際に、操作を補助し、誤入力、及び、誤操作を防止する機構を有している。操作を補助する機構は、操作ノブ120の凸部123に設けた形状、または、2種類のカム機構によって生成される操作荷重のバランス、または、操作ノブ120の動作を規制するガイド形状、のうち何れか一つ、または、複数の組み合わせによって構成される。操作を補助する機構の具体的な構成、および、その作用効果の詳細については後述する。入力装置100が操作を補助する機構を有することにより、操作者は、第1の操作として、操作ノブ120を後方(X軸負方向)へスライドさせることなく、操作ノブ120を下方(Z軸負方向)へ回転操作することができる。具体的には、操作者が、操作ノブ120の凸部123の上面123Aを押圧することにより第1の操作が行われる。これにより、操作ノブ120は、スライド方向における初期位置において、凸部123が下方(Z軸負方向)へ移動する向きに回転し、前側(X軸正側)の2つの第3のアクチュエータ136を押し下げる。このとき、前側(X軸正側)の2つの第3のアクチュエータ136は、ラバーシート150に設けられている前側(X軸正側)の2つのドーム部152を押圧して弾性変形させる。これにより、基板160に設けられた前側(X軸正側)の2つの第2接点161A(「第2接点」の一例)の各々が導通状態となる。このとき、操作ノブ120が後方(X軸負方向)にスライドしていないため、ブラシ138は、固定接点162とは接しておらず、ブラシ138と固定接点162との接続状態はオフとなっている。このことにより、操作ノブ120に対してスライド操作は行われていないことが判別可能となっている。
なお、第1の操作が解除されたとき(すなわち、操作者が操作ノブ120から手を離したとき)、コイルばね133からの付勢力により、第1のアクチュエータ132の先端部分が操作ノブ120のカム面122Aを頂部に向かって摺動し、カム面122Aの頂部に嵌まり込むことにより、操作ノブ120は、回転角度が中立状態に復帰する。すなわち、コイルばね133と、第1のアクチュエータ132と、カム面122Aとは、「第1復帰機構」を構成している。尚、本実施形態において、第1復帰機構を構成する部品と第1のカム機構を構成する部品とは重複している。また、カム面122Aは、第1復帰機構に属する部位と、第1のカム機構に属する部位と、の両方を含んでおり、それらは一部が重複している。尚、第1復帰機構と第1のカム機構とは、各々独立した部品、及び、形状によって構成されていても良い。
<第2の操作>
第1実施形態に係る入力装置100が操作を補助する機構を有することにより、操作者は、第2の操作として、操作ノブ120を後方(X軸負方向)へスライドさせることなく、操作ノブ120を上方(Z軸正方向)へ回転操作することができる。具体的には、操作者が、操作ノブ120の凸部123の下面123Cに触れて引っ張り操作を行うことにより第2の操作が行われる。これにより、操作ノブ120は、スライド方向における初期位置において、凸部123が上方(Z軸正方向)へ移動する向きに回転し、後側(X軸負側)の2つの第3のアクチュエータ136を押し下げる。このとき、後側(X軸負側)の2つの第3のアクチュエータ136は、ラバーシート150に設けられている後側(X軸負側)の2つのドーム部152を押圧して弾性変形させる。これにより、基板160に設けられた後側(X軸負側)の2つの第3接点161B(「第3接点」の一例)の各々が導通状態となる。このとき、操作ノブ120が後方(X軸負方向)にスライドしていないため、ブラシ138は、固定接点162とは接しておらず、ブラシ138と固定接点162との接続状態はオフとなっている。このことにより、操作ノブ120に対してスライド操作は行われていないことが判別可能となっている。
なお、第2の操作が解除されたとき(すなわち、操作者が操作ノブ120から手を離したとき)、コイルばね133からの付勢力により、第1のアクチュエータ132の先端部分がカム面122Aを頂部に向かって摺動し、カム面122Aの頂部に嵌まり込む。その際に発生する力が伝達されることにより、操作ノブ120は、回転角度が中立状態に復帰する。
<第3の操作>
第1実施形態に係る入力装置100は、第3の操作として、操作ノブ120を後方(X軸負方向)にスライドさせてから、操作ノブ120を下方(Z軸負方向)へ回転操作することができる。具体的には、操作者は、最初に、操作ノブ120の凸部123の前面123Bに対して後方(X軸負方向)への操作力を加えることにより、図18に示す様に、操作ノブ120を初期位置から後方(X軸負方向)へスライドさせる。操作者は、次に、操作ノブ120の凸部123の上面123Aに対して押圧操作を行う。これらの一連の操作により、操作ノブ120は、後方(X軸負方向)にスライドしてから、凸部123が下方(Z軸負方向)へ移動する向きに回転する。このとき、前側(X軸正側)の2つの第3のアクチュエータ136は、操作ノブ120によって押し下げられ、ラバーシート150に設けられている前側(X軸正側)の2つのドーム部152を押圧して弾性変形させる。これにより、基板160に設けられた前側(X軸正側)の2つの第2接点161Aの各々が導通状態となる。このとき、操作ノブ120が後方(X軸負方向)にスライドした状態にあるため、ブラシ138は、固定接点162と接し、ブラシ138と固定接点162との接続状態はオンとなっている。このことにより、操作ノブ120に対してスライド操作が行われていることが判別可能となっている。
なお、第3の操作が解除されたとき(すなわち、操作者が操作ノブ120から手を離したとき)、コイルばね135からの付勢力により、第2のアクチュエータ134の先端に設けられているローラ134Aがカム面113Aを谷底部に向かって転がり移動する。また、移動したローラ134Aは、カム面113Aの谷底部に嵌まり込む。その際に発生する力が伝達されることにより、操作ノブ120は、スライド方向における初期位置に復帰する。すなわち、コイルばね135と、第2のアクチュエータ134と、カム面113Aとは、「第2復帰機構」を構成している。また、コイルばね133からの付勢力により、第1のアクチュエータ132の先端部分がカム面122Aを頂部に向かって摺動し、カム面122Aの頂部に嵌まり込むことにより、操作ノブ120は、回転角度が中立状態に復帰する。また、カム面113Aは、第2復帰機構に属する部位と、詳しくは後述する第2のカム機構に属する部位と、の両方を含んでおり、それらは一部が重複している。尚、第2復帰機構と第2のカム機構とは、各々独立した部品、及び、形状によって構成されていても良い。
<第4の操作>
第1実施形態に係る入力装置100は、第4の操作として、操作ノブ120を後方(X軸負方向)にスライドさせてから、操作ノブ120を上方(Z軸正方向)へ回転操作することができる。具体的には、操作者は、最初に、図13に示す操作ノブ120の凸部123の前面123Bに対して後方(X軸負方向)への操作力を加えることにより、操作ノブ120を初期位置から後方(X軸負方向)へスライドさせる。操作者は、次に、操作ノブ120の凸部123の下面123Cの引っ張り操作を行う。これにより、操作ノブ120は、後方(X軸負方向)にスライドした状態で、上方(Z軸正方向)に回転し、後側(X軸負側)の2つの第3のアクチュエータ136を押し下げる。押下げられたアクチュエータ136は、後側(X軸負側)の2つの第3のアクチュエータ136を介して、ラバーシート150に設けられている後側(X軸負側)の2つのドーム部152を押圧して弾性変形させる。これにより、基板160に設けられた後側(X軸負側)の2つの第3接点161Bの各々が導通状態となる。このとき、操作ノブ120が後方にスライドした状態にあるため、ブラシ138は、固定接点162と接し、ブラシ138と固定接点162との接続状態はオンとなっている。このことにより、操作ノブ120に対してスライド操作が行われていることが判別可能となっている。
なお、第4の操作が解除されたとき(すなわち、操作者が操作ノブ120から手を離したとき)、コイルばね135からの付勢力により、第2のアクチュエータ134の先端に設けられているローラ134Aがカム面113Aを谷底部に向かって転がり移動し、図14に示すカム面113Aの谷底部に嵌まり込む。その際に発生する力が伝達されることにより、操作ノブ120は、スライド方向における後端位置から初期位置に復帰する。また、図13に示すコイルばね133からの付勢力により、第1のアクチュエータ132の先端部分がカム面122Aを頂部に向かって摺動し、カム面122Aの頂部に嵌まり込む。その際に発生する力が伝達されることにより、操作ノブ120は、後方(X軸負方向)に回転した状態から中立状態に復帰する。
(第1規制部114および第2規制部115の作用)
図15は、第1実施形態に係る入力装置100のA-A断面線(図2参照)による断面を示す斜視断面図である。
図15に示すように、操作ノブ120の突起部124は、曲面形状を有する後端面124Aと、後端面124Aと連続して形成された下端面124Bと、を有している。後端面124Aは、Y軸方向から平面視した時、軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状を有している。下端面124Bは、図7に示す様に、平面形状を有し、図15に示す様に、非操作時またはスライド操作時において、XY平面方向と平行に配置される。筐体110の壁部116におけるスライド溝112の後ろ側の部分の上側には、第1規制部114および第2規制部115が設けられている。第1規制部114は、詳しくは後述する第1曲面部114A(特許請求項の「第1曲面部」の一例)と、平面部114B(特許請求項の「平面部」の一例)と、を有している。第2規制部115は、詳しくは後述する第2曲面部115A(特許請求項の「第2曲面部」の一例)を有している。後端面124Aと下端面124Bと第1曲面部114Aと平面部114Bと第2曲面部115Aとは、特許請求項に記載の「ガイド部」の一例である。
第1規制部114は、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における初期位置にあるとき、操作ノブ120が有する突起部124の下方に設けられている。第1規制部114は、第2の操作が行われる時に後端面124Aと摺動する第1曲面部114Aと、第1規制部114の上端部に設けられ、スライド操作が行われる時に下端面124Bと摺動する平面部114Bと、を有している。第1曲面部114Aは、Y軸方向から平面視した時、軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状を有している。平面部114Bは、XY平面と平行な平面形状を有している。
操作ノブ120は、非操作時、突起部124の下端面124Bは、第1規制部114の平面部114Bと概略同じ高さ、且つ、第1規制部114の平面部114Bよりも僅かに高い位置に配置されている。このため、突起部124と第1規制部114とはスライド操作中に衝突することは無い。そのため、操作ノブ120は、後方(X軸負方向)にスライドすることができる。
一方、第2の操作が行われたとき、突起部124の下端面124Bは、第1規制部114の平面部114Bよりも低い位置に移動する。このため、操作ノブ120は、スライド方向(後方)への操作力が加わった場合であっても、突起部124が第1規制部114の第1曲面部114Aに当接することで、後方(X軸負方向)へのスライドが規制される。
なお、第2の操作が行われて操作ノブ120が上方(Z軸正方向)に回転するとき、突起部124の曲面状の後端面124Aが、第1規制部114の曲面状の第1曲面部114Aを摺動する。これにより、操作ノブ120の上方(Z軸正方向)への回転はガイドされる。また、第2の操作の終端位置において、当接部125と平面部114Bとが当接することにより、操作ノブ120はそれ以上回転しなくなる。
尚、本実施形態において、非操作時、下端面124Bと平面部114Bとは、間に僅かに間隔を空けて配置されている。第2の操作が開始した後、操作ノブ120が4°[deg]回転した時、突起部124の下端面124Bは、第1規制部114の頂点に設けられた平面部114Bよりも低い位置に移動を完了しており、後端面124Aと第1曲面部114Aとは摺動している。言い換えると、後端面124Aと第1曲面部114Aとによるガイド機能は、非操作時においては機能していないが、第2の操作の開始後、操作ノブ120が4°[deg]回転した時には既に機能を開始している。尚、本実施形態において、後端面124Aと第1曲面部114Aとは、両方がY軸方向から平面視した時に軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状を有していた。しかし、後端面124Aと第1曲面部114Aとは、一方がY軸方向から平面視した時に軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状を有していれば良く、他方は一方側の曲面形状と接する形状を有していれば良い。例えば、他方はY軸方向から平面視した時に一方側の曲面形状と接する凸形状を有していても良い。また、例えば、他方はY軸方向から平面視した時に一方側の曲面形状と接する平面形状を有していても良い。また、例えば、Y軸方向から平面視した時、第1曲面部114Aが軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状であり、後端面124Aは第1曲面部114Aより曲率の大きな曲面である構成でも良い。
また、操作ノブ120が後方(X軸負方向)にスライドするとき、突起部124の下端面124Bが、第1規制部114の上面側に設けられた平面部114Bに当接する。これにより、操作ノブ120の上方(Z軸正方向)への回転が規制される。
尚、本実施形態において、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における初期位置にある時、下端面124Bと平面部114Bとは、Z軸方向からの平面視において重ならない位置に配置されている。そして、操作ノブ120が0.5ミリメートル[mm]後方(X軸負方向)にスライドした時、下端面124Bの後端部と平面部114Bの前端部とは、Z軸方向からの平面視において、一部が重複する位置に移動を完了している。言い換えると、下端面124Bと平面部114Bとによるスライド方向のガイド機能は、非操作状態においては機能していないが、操作ノブ120が0.5ミリメートル[mm]後方(X軸負方向)にスライドした時には既に機能を開始している。尚、本実施形態において、後端面124Aと第1曲面部114Aとは、両方とも平面形状を有しているが、これらは一方が平面形状を有し、他方が一方側の平面と当接可能な凸形状を有する構成であっても良い。
第2規制部115は、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における後端位置にあるときの、操作ノブ120が有する突起部124の下側となる位置に設けられている。第2規制部115は、第4の操作が行われる時に後端面124Aと摺動する第2曲面部115Aと、第2規制部115の上端部に設けられた平面部115Bと、を有している。第2曲面部115Aは、Y軸方向から平面視した時、第4の操作の開始後、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における後端位置まで移動した状態において、軸部131Aのなす回転軸を中心として描かれる円周の一部と重なる曲面形状を有している。
第4の操作の開始後、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における後端位置にあり、且つ、操作ノブ120が上方(Z軸正方向)に回転していないとき、突起部124の下端面124Bは、第2規制部115の上端部よりも高い位置にある。
そして、第4の操作中に、操作ノブ120がスライド方向(X軸方向)における後端位置にあり、且つ、操作ノブ120が上方(Z軸正方向)に回転したとき、突起部124の下端面124Bは、第2規制部115の上端部よりも低い位置に移動する。
この際、突起部124の曲面状の後端面124Aが、第2規制部115の曲面状の第2曲面部115Aを摺動する。これにより、操作ノブ120の上方(Z軸正方向)への回転はガイドされる。また、第4の操作における操作ノブ120の回転の終端位置において、当接部125と平面部115Bとが当接することにより、操作ノブ120はそれ以上回転しなくなる。
以上説明したように、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120が、スライド方向の操作力を加えた時に操作ノブ120が筐体110に対してスライドして固定接点162(第1接点)が開閉される前面123B(第1操作部)と、押圧操作した時に操作ノブ120が筐体110に対して回転して第2接点161Aが開閉される上面123A(第2操作部)と、引っ張り操作した時に操作ノブ120が筐体110に対して回転して第3接点161B第3接点161Bが開閉される下面123C(第3操作部)と、を有する。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、一つの操作ノブ120によって多様な操作を行うことができる。また、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120が上記構成を有することにより、操作ノブ120による誤操作を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者が操作ノブ120から手を離したときに、操作ノブ120の回転角度を自動的に初期位置に復帰させる第1復帰機構(コイルばね133、第1のアクチュエータ132、およびカム面122A)をさらに備える。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者による操作ノブ120の回転角度を初期位置に復帰させる操作が不要であるため、操作者にとっての利便性を高めることができる。
また、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者が操作ノブ120から手を離したときに、スライド部材131のスライド方向における位置を自動的に初期位置に復帰させる第2復帰機構(コイルばね135、第2のアクチュエータ134、およびカム面113A)をさらに備える。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者によるスライド部材131のスライド方向における位置を初期位置に復帰させる操作が不要であるため、操作者にとっての利便性を高めることができる。
また、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120から伝達される操作力を前側の第2接点161A、または、後側の第3接点161B第3接点161Bに伝達する第3のアクチュエータ136を更に備える。また、第3のアクチュエータ136は、スライド部材131がスライド方向に往復する範囲において、前側の第2接点161A、または、後側の第3接点161B第3接点161Bと接する押圧部136Bを有する。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、スライド部材131が移動した場合であっても同一の第3のアクチュエータ136で固定接点161を開閉することができる。そのため、スライド部材131が移動する位置に合わせて複数の固定接点161のグループを設ける必要は無い。
また、第1実施形態に係る入力装置100は、前面123B(第1操作部)が、スライド部材131のスライド方向に対して垂直な平面形状を有する。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、前面123B(第1操作部)に触れることによって、操作者はスライド操作すべき方向を判別できる。
また、第1実施形態に係る入力装置100は、上面123A(第2操作部)が、操作ノブ120の回転方向と交差する面形状を有し、前面123B(第1操作部)と連続して前面123B(第1操作部)よりも操作者側に設けられ、下面123C(第3操作部)が、操作ノブ120の回転方向と交差する面形状を有し、前面123B(第1操作部)と連続して上面123A(第2操作部)とは逆側に設けられる。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、上面123A(第2操作部)および下面123C(第3操作部)に触れることによって、操作者は操作すべき方向(回転方向)を判別できる。
なお、図3及び図15に示すように、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120を回転可能に支持するスライド部材131の一対の軸部131Aが、操作ノブ120の凸部123の前面123Bよりも下方(操作者から遠ざかる方向)に設けられている。この構成は、人間工学的な作用効果を考慮して設定されている。以下、その作用効果について説明する。通常、入力装置100は、操作ノブ120に対応する位置に開口を有するパネル部材(非図示)によって覆われ、操作ノブ120及びその近傍のみが露出した状態で車両内に配置される。また、通常、操作者は、操作ノブ120を操作する時、該パネル部材の上に手首を載置して、手首の位置を固定した状態を保ちつつ、手首から先に有る関節を動かして、指先で操作ノブ120に触れて操作を行う。筐体110の台座部110Bは、手首が載置される位置を想定して操作ノブ120の後方に設けられた形状であり、該パネル部材を下方から支持するために設けられた形状である。台座部110Bが有るため、操作者が操作を行う際に操作を行う手の手首の位置を固定せんとして、自覚することなく該パネル部材を下方へ押圧したとき、台座部110Bは該パネル部材の変形を抑制し、手首の位置を固定し易く支持する。図3に示す様に、台座部110Bは、上下方向において、凡そ、軸部131Aの高さと同じ高さに設けられている。即ち、操作者は、操作ノブ120を操作する時、操作ノブ120の後方の、上下方向において、凡そ、軸部131Aの高さと同じ高さに手首を載置して操作を行う。また、通常、操作者は、操作ノブ120を操作する時、手の平を概略下方に向けた状態で、人差し指、または、中指、または、薬指、または、小指、または、親指を緩く曲げて操作ノブ120に触れて操作力を加える。上記の条件で操作を行う場合、人体の構造上、上記の指の関節の可動範囲は制限される。そのため、上記の条件で操作を行う時、操作者にとって、操作力を加え難い方向と、操作力を加えやすい方向と、が生じるので、困難な操作と、容易に行える操作と、が生まれる。
手首の位置を台座部110Bの近傍に固定したまま、操作ノブ120の前面123Bに対して、スライド方向(X軸方向)へ真っ直ぐ操作力を加える操作は、特筆すべき困難な操作である。この操作を行う時、操作者は、手首の位置を固定したまま、手首の関節と手の第3関節とを大きく曲げる必要があるので、この操作を行うことは、人間にとって、不可能ではないがかなり困難である。
一方、手首の位置を台座部110Bの近傍に固定したまま、操作ノブ120の前面123Bに対して仮想線Vbに沿った方向(僅かに斜め下へ向いた方向)の操作力を加える操作は、容易に行える操作である。この操作を行う時、操作者は、手首から先の全ての関節を併用できるため、この操作を行うことは人間にとって容易である。操作者が前面123Bに対して仮想線Vbの方向に操作力を加えた時、その操作力は、仮想線Vb上に配置された軸部131Aを介してスライド部材131に伝達される。スライド部材131は、その操作力が伝達された時、スライドリブ131Bによってガイドされているため、問題なくスライド方向(X軸方向)へスライドする。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者から前面123Bに加えられた操作力を効率的にスライド部材131へ伝達することができる。このため、第1実施形態に係る入力装置100は、操作者がスライド操作を行う際に、操作者に係る負担を抑制することができる。
(回転操作の際に生じる操作荷重)
図16は、第1実施形態に係る入力装置100における回転操作の操作荷重の特性を示すグラフである。図16に示す曲線L1は、操作ノブ120を回転操作する際に、第1のカム機構および第1復帰機構によって生成される、回転方向に掛かる操作荷重の特性を示す曲線である。また、曲線L2は、該操作荷重のスライド方向の成分の特性を示す曲線である。尚、本実施形態において、第1の操作と第2の操作と第3の操作の回転操作と第4の操作の回転操作とを行った時、操作ノブ120は、回転角が非操作時における0°[deg]から回転の終端位置における22°[deg]まで回転可能に設けられている。尚、本実施形態において、第1の操作と第2の操作と第3の操作に関わる回転操作と、第4の操作に関わる回転操作と、を行った時に発生する操作荷重は、全て同じ特性を示す様に調整されている。
操作ノブ120を角度P1に回転させた時に発生する荷重は2.2[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は1.4[N]である。本実施形態において角度P1は4°[deg]である。第2の操作において、操作ノブ120を角度P1に回転させた時、下端面124Bは平面部114Bよりも低い位置に移動を完了している。このとき、後端面124Aと第1曲面部114Aとによるガイド機能は既に機能を開始しており、操作ノブ120のスライド方向(X軸負方向)へ移動は規制され、操作ノブ120は回転方向への遷移のみが可能となっている。第4の操作において、操作ノブ120を角度P1に回転させた時、下端面124Bは平面部115Bよりも低い位置に移動を完了している。このとき、後端面124Aと第2曲面部115Aとによるガイド機能は既に機能を開始しており、操作ノブ120は、後端面124Aが第2曲面部115Aによってガイドされつつ回転する。
操作ノブ120を角度P2に回転させた時に発生する荷重は4.0[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は2.3[N]である。本実施形態において角度P2は8°[deg]である。第2の操作において、操作ノブ120を角度P2に回転させた時、操作ノブ120は、後端面124Aが第1曲面部114Aによってガイドされつつ回転する。第4の操作において、操作ノブ120を角度P2に回転させた時、操作ノブ120は、後端面124Aが第2曲面部115Aによってガイドされつつ回転する。
操作ノブ120を角度P3に回転させた時に発生する荷重は2.1[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は1.2[N]である。本実施形態において角度P3は12°[deg]である。第2の操作において、操作ノブ120を角度P2から角度P3に回転させた時、操作荷重が急激に落ち込むため、操作者は、明確な感触を認識することが出来る。操作ノブ120を角度P3に回転させた時、操作ノブ120に対応して左右方向に並んで配置された一対の固定接点161のうち、一方側の固定接点161が導通する。また、操作ノブ120は、後端面124Aが第1曲面部114Aによってガイドされつつ回転する。第4の操作において、操作ノブ120を角度P2から角度P3に回転させた時、操作荷重が急激に落ち込むため、操作者は、明確な感触を認識することが出来る。操作ノブ120を角度P3に回転させた時、操作ノブ120に対応して左右方向に並んで配置された一対の固定接点161のうち、一方側の固定接点161が導通する。操作ノブ120は、後端面124Aが第2曲面部115Aによってガイドされつつ回転する。
操作ノブ120を角度P4に回転させた時に発生する荷重は7.9[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は3.8[N]である。本実施形態において角度P4は17°[deg]である。第2の操作において、操作ノブ120を角度P4に回転させた時、操作ノブ120は、後端面124Aが第1曲面部114Aによってガイドされつつ回転する。第4の操作において、操作ノブ120を角度P4に回転させた時、操作ノブ120は、後端面124Aが第2曲面部115Aによってガイドされつつ回転する。
操作ノブ120を角度P5に回転させた時に発生する荷重は6.0[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は2.6[N]である。本実施形態において角度P5は20°[deg]である。第2の操作において、操作ノブ120を角度P4から角度P5に回転させた時、操作荷重が急激に落ち込むため、操作者は、明確な感触を認識することが出来る。操作ノブ120を角度P5に回転させた時、操作ノブ120に対応して左右方向に並んで配置された一対の固定接点161のうち、他方側の固定接点161が導通する。また、操作ノブ120は、後端面124Aが第1曲面部114Aによってガイドされつつ回転する。第4の操作において、操作ノブ120を角度P4から角度P5に回転させた時、操作荷重が急激に落ち込むため、操作者は、明確な感触を認識することが出来る。操作ノブ120を角度P5に回転させた時、操作ノブ120に対応して左右方向に並んで配置された一対の固定接点161のうち、他方側の固定接点161が導通する。操作ノブ120は、後端面124Aが第2曲面部115Aによってガイドされつつ回転する。
操作ノブ120を角度P6に回転させた時に発生する荷重は10.0[N]であり、そのスライド方向(X軸方向)の成分は3.9[N]である。本実施形態において角度P6は22°[deg]である。操作ノブ120を角度P6に回転させた時、図7に示す当接部125が図15に示す平面部115Bに当接する。当接部125と平面部115Bとは、操作ノブ120の回転の終点を規定するストッパ形状であり、操作ノブ120を20°[deg]を超えて回転させようとする時、荷重は指数的に上昇する。
尚、本実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120の回転角度に合わせて2段階の検出を行うダブルアクションタイプの回転スイッチ機構を有しており、且つ、検出信号が生成される回動角に合わせて感触を生成するカム機構を有している。そのため、図16に示す通り、操作ノブを回転操作する際に生じる操作荷重の特性を示す曲線L1(および曲線L2)は、角度P2と角度P4とに合計2つの極大値を有する曲線として説明した。しかし、入力装置100は、操作ノブ120が所定の角度回転した時に1段階の検出を行うシングルアクションタイプの入力装置であっても良い。その場合、曲線L1(および曲線L2)の有する極大値は1つであっても良い。
(第1実施形態のスライド操作の際に生じる操作荷重)
図17は、第1実施形態に係る入力装置100における操作ノブ120をスライド操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフである。図17に示すように、操作ノブ120は、0ミリメートル[mm]から5.0ミリメートル[mm]までスライド可能に設けられている。第1の操作および第2の操作は、操作ノブ120が0ミリメートル[mm]から0.5ミリメートル[mm]までスライドする範囲内において行われる。また、第3の操作に係る回転操作、および、第4の操作に係る回転操作は、操作ノブ120が5.0ミリメートル[mm]にスライドした後に行われる。操作ノブ120が0.25ミリメートル[mm]スライドした時、操作ノブ120をスライド操作する際に生じる操作荷重の特性は、極大値を示す。当該極大値は3.1[N]である。操作ノブ120が2.7ミリメートル[mm]スライドした時、操作ノブ120をスライド操作する際に生じる操作荷重の特性は極小値を示す。当該極小値は0.5[N]である。操作ノブ120が5.0ミリメートル[mm]スライドした時、ホルダ137が開口部111を構成する端部に当接する。その状態において生じるスライド方向の操作荷重は5.0[N]である。このため、操作者が操作ノブ120に操作力を加えた時、当該操作力のスライド方向(X軸負方向)の成分が3.1[N]を超えるまで操作ノブ120はスライドしない。
(回転操作の際に生じる操作荷重とスライド操作の際に生じる操作荷重との相関性)
第1実施形態に係る入力装置100は、所定の角度範囲(4°[deg]~22°[deg])において、ガイド部の機能性によって操作ノブ120の誤動作を抑制する機能を有する。また、入力装置100は、それ以外の角度範囲(0°[deg]~4°[deg])において、第1のカム機構によって生成される操作荷重と第2のカム機構によって生成される操作荷重との力関係によって操作ノブ120の誤動作を抑制する。
操作ノブ120を角度P1(4°[deg])回転させた時に発生する操作荷重のスライド方向(X軸方向)の成分は1.4[N]である。操作力のスライド方向(X軸負方向)の成分が3.1[N]を超えるまで操作ノブ120はスライドしないため、操作ノブ120の回転角が角度P1以下であるとき、操作ノブ120は操作荷重のバランスによりスライドすることは無い。 また、第2の操作の開始後、操作ノブ120が角度P1(4°[deg])回転した時、後端面124Aと第1曲面部114Aとによるガイド機能は既に機能を開始している。そのため、第2の操作の開始後、操作ノブ120の回転角が角度P1以上になったとき、操作ノブ120はガイド部の機能によりスライドすることは無い。
また、第4の操作の開始後、操作ノブ120が角度P1(4°[deg])回転した時、後端面124Aと第1曲面部114Aとによるガイド機能は既に機能を開始している。そのため、第4の操作の開始後、操作ノブ120の回転角が角度P1以上になったとき、操作ノブ120はガイド部の機能によりスライドすることは無い。
(第2実施形態)
第2実施形態の入力装置は、操作を補助する機構が第1実施形態の入力装置100とは異なる入力装置である。第2実施形態の入力装置は、ガイド形状(突起部124、第1規制部114、第2規制部115)の機能性に頼らず、第1のカム機構と第2のカム機構とによって生成される操作荷重のバランスを調整することにより操作ノブの誤動作が抑制される入力装置である。第2実施形態の入力装置の構成は、相違点を除いて、第1実施形態の入力装置100と同じ図面、名称、付番を用いて説明される。第2実施形態の入力装置は、ガイド形状を有していなくても良い。
図20は第2実施形態に係る入力装置における操作ノブをスライド操作する際に生じる操作荷重の特性を示すグラフである。第2実施形態の操作ノブ120は、操作ノブ120に掛かるスライド方向の操作荷重が「4.0[N]」になったときに、スライドが開始されるように設定されている。
第2実施形態の第2のカム機構により生成される操作荷重は、操作ノブ120の回転角度が初期角度から前側の第2接点161A、または、後側の第3接点161B第3接点161Bの開閉が完了するまでの角度範囲(0°~20°)において、操作ノブ120を回転操作する際に発生する操作荷重のスライド方向の成分の最大値(3.8[N])よりも大きくなるように設定される。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120の回転操作を行っているときに、操作ノブ120がスライドしてしまう、といった誤操作を抑制することができる。
また、カム面113A(斜面部)により生成される操作荷重は、操作ノブ120の回転角度が、初期角度から、上記「ガイド部」が第1曲面部114Aにて接するまでの角度範囲において、操作ノブ120を回転操作する際に発生する操作荷重のスライド方向の成分の最大値よりも大きくなるように設定される。
これにより、第1実施形態に係る入力装置100は、操作ノブ120の回転操作を開始したときに、操作ノブ120がスライドしてしまう、といった誤操作を抑制することができる。また、第1実施形態に係る入力装置100は、上記「ガイド部」が第1曲面部114Aにて接するときのジャムの発生を抑制することができる。
以上、本発明の第1実施形態、及び、第2実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
第1実施形態、及び、第2実施形態では、1つのスライダユニット130が2つの第1のアクチュエータ132を有する構成について説明したが、1つのスライダユニット130が少なくとも1つの第1のアクチュエータ132を有する構成であれば良い。例えば、第1のアクチュエータ132の数は、1つのスライダユニット130に対して1つであっても構わないし、3つ以上であっても構わない。
第1実施形態、及び、第2実施形態では、下端部に回転可能なローラ134Aを備える第2のアクチュエータ134について説明したが、第2のアクチュエータ134は、カム面113Aに対して付勢されて摺動し、操作荷重を生成する構成であれば良い。例えば、第2のアクチュエータ134は、回転可能な要素を含まない構成であっても構わない。
第1実施形態、及び、第2実施形態では、特許請求項の第1接点に相当するものとして摺動接点について説明したが、第1接点はスライド部材131のスライド方向の位置を判別可能な構成であれば良い。例えば、第1接点は、固定接点162がボリューム式の抵抗体として形成された可変抵抗式接点であっても構わない。また、例えば、第1接点は、赤外線センサなどの光学センサを用いてスライド部材131の位置を判別する機構であっても構わない。
100 入力装置
110 筐体
110A 上面
110B 台座部
111 開口部
112 スライド溝
113 レール
113A カム面
114 第1規制部
114A 第1曲面部
114B 平面部
115 第2規制部
115A 第2曲面部
115B 平面部
116 壁部
120,120-1,120-2 操作ノブ 121 軸受孔
122 リブ
122A カム面
122B 当接面
123 凸部
123A 上面
123B 前面
123C 下面
124 突起部
124A 後端面
124B 下端面
125 当接部
126,127 壁部
130,130-1,130-2 スライダユニット
131 スライド部材
131A 軸部
131B スライドリブ
131C 第1支持穴
131D 第2支持穴
131E 貫通孔
132 第1のアクチュエータ
133 コイルばね
134 第2のアクチュエータ
134A ローラ
135 コイルばね
136 第3のアクチュエータ
136A 軸部
136B 押圧部
137 ホルダ
137A 垂直部
137B 水平部
138 ブラシ
138A 固定部
138B アーム部
150 ラバーシート
151 基部
151A 上面
152 ドーム部
160 基板
160A 上面
161 固定接点
162 固定接点
170 カバー
170A 上面
171 固定ネジ
P1,P2,P3,P4 角度[deg]
Va,Vb 仮想線

Claims (15)

  1. 筐体と、
    前記筐体に接続される操作ノブと、
    前記操作ノブが前記筐体に対してスライドした時に開閉される第1接点と、
    前記操作ノブが前記筐体に対して回転した時に開閉される回転接点と、
    を備えた入力装置であって、
    前記操作ノブは、
    前記操作ノブに対して加えられるスライド方向の操作力を受け付ける第1操作部と、
    前記操作ノブに対して加えられる押圧操作の操作力を受け付ける第2操作部と、
    前記操作ノブに対して加えられる引っ張り操作の操作力を受け付ける第3操作部と
    を有することを特徴とする入力装置。
  2. 前記筐体に対してスライド可能に支持されるスライド部材をさらに備え、
    前記操作ノブは、前記スライド部材に対して回転可能に支持される
    ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 操作者が前記操作ノブから手を離したときに、前記操作ノブの回転角度を自動的に初期位置に復帰させる第1復帰機構をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の入力装置。
  4. 操作者が前記操作ノブから手を離したときに、前記スライド部材の前記スライド方向における位置を自動的に初期位置に復帰させる第2復帰機構をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  5. 前記回転接点は、前記第2操作部が押圧操作されたときに開閉される第2接点と、前記第3操作部が引っ張り操作されたときに開閉される第3接点と、を有する
    ことを特徴とする請求項2または4に記載の入力装置。
  6. 前記操作ノブから伝達される操作力を前記第2接点、または、前記第3接点に伝達するアクチュエータを更に備え、
    前記アクチュエータは、前記スライド部材が前記スライド方向に往復する範囲において、前記第2接点、または、前記第3接点と接する押圧部を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
  7. 前記第1接点、及び、前記第2接点、及び、前記第3接点が設けられ、前記筐体に対して相対的に動作することのない基板を更に備える
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の入力装置。
  8. 前記操作ノブが回転したときに荷重を生成する第1のカム機構を更に有する
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の入力装置。
  9. スライド操作に対応して感触を生成する斜面部を有する第2のカム機構を更に備え、
    前記斜面部により生成される操作荷重は、前記操作ノブの回転角度が初期角度から前記第2接点、または、前記第3接点の開閉が完了するまでの角度範囲において前記第1のカム機構が生成する操作荷重の前記スライド方向の成分の最大値よりも大きくなるように設定される
    ことを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
  10. 前記筐体および前記操作ノブに形成され、前記操作ノブの動作方向を規制するガイド部を更に備え、
    前記ガイド部は、前記スライド部材の前記スライド方向における初期位置に対応する位置に、前記操作ノブの回転方向に対応して設けられた第1曲面部と、前記スライド部材の前記スライド方向における終端位置に対応する位置に、前記操作ノブの回転方向に対応して設けられた第2曲面部と、前記第1曲面部と前記第2曲面部との間に、前記スライド方向に対応して設けられた平面部と、を有する
    ことを特徴とする請求項2、または、4から7のいずれか一項に記載の入力装置。
  11. スライド操作に対応して感触を生成する斜面部を有する第2のカム機構を更に備え、
    前記斜面部により生成される操作荷重は、前記操作ノブの回転角度が、初期角度から、前記ガイド部が前記第1曲面部にて接するまでの角度範囲において、前記操作ノブを回転操作する際に発生する操作荷重の前記スライド方向の成分の最大値よりも大きくなるように設定される
    ことを特徴とする請求項10に記載の入力装置。
  12. 前記第1操作部は、前記スライド方向に対して垂直な平面形状を有する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の入力装置。
  13. 前記第2操作部は、前記操作ノブの回転方向と交差する面形状を有し、前記第1操作部と連続して前記第1操作部よりも操作者側に設けられ、
    前記第3操作部は、前記操作ノブの回転方向と交差する面形状を有し、前記第1操作部と連続して前記第2操作部とは逆側に設けられる
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の入力装置。
  14. 前記操作ノブを回転可能に支持する軸部のなす軸方向から平面視した時、前記第1操作部は、前記軸部を通り、且つ、前記スライド方向と平行な仮想線よりも上方に配置される
    ことを特徴とする請求項10に記載の入力装置。
  15. 前記基板のなす平面と垂直な第1方向から平面視したとき、前記スライド部材は、前記操作ノブの外縁部よりも内側に配置される
    ことを特徴とする請求項7に記載の入力装置。
JP2021070651A 2021-04-19 2021-04-19 入力装置 Pending JP2022165320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021070651A JP2022165320A (ja) 2021-04-19 2021-04-19 入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021070651A JP2022165320A (ja) 2021-04-19 2021-04-19 入力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022165320A true JP2022165320A (ja) 2022-10-31

Family

ID=83845735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021070651A Pending JP2022165320A (ja) 2021-04-19 2021-04-19 入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022165320A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7411007B2 (ja) 統合インタフェースシステムを備えたデバイス
US11439897B2 (en) Manipulation input device
EP0579409B1 (en) Direction control-key
KR102514004B1 (ko) 평행한 모션 트랙패드
EP1825460B1 (en) Pointing device with extended travel
JP2001297653A (ja) キーボード装置およびキーボード装置を有する電子機器
US5767463A (en) Keyboard with tilted axis key design
WO2014203513A1 (ja) 操作装置
US8314772B1 (en) Computer mouse
US9454232B2 (en) Operating device
CN111045534A (zh) 输入装置及电子装置
US6225579B1 (en) Multiple switch assembly including gimbal mounted multifunction for selectively operating multiple switches
JP2022165320A (ja) 入力装置
US20050011740A1 (en) Safety switch device for electrically controlled machines
JP2001135198A (ja) エンタテインメントシステムの操作装置及びこの操作装置を有するエンタテインメントシステム
EP0757327A2 (en) Mouse enclosure
US9001043B2 (en) Mouse device
US10600589B2 (en) Keyboard having a switch device
TWM613569U (zh) 觸控板機構
JP2000311551A (ja) スライド操作型スイッチ
WO2021176962A1 (ja) 入力装置
US20230029716A1 (en) Haptic control device in a motor vehicle
JP7125557B2 (ja) 操作装置
CN111665958B (zh) 触控笔
JP3194492B2 (ja) X−y方向入力装置