JP2022164442A - 歯車装置 - Google Patents

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Ichiro Taruya
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明 峰野
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Abstract

【課題】挿入容易な位置決めピンを用いても歯車の耐久性の低下を抑制可能な歯車装置を提供する。【解決手段】歯車装置10は、大歯車12と小歯車16とが噛み合う歯車群と、大歯車12が固定された歯車軸14、及び小歯車16が固定された歯車軸18の両端部が回転自在に支持され、互いに対向して配置された第1被取付部材20及び第2被取付部材22と、第1被取付部材20と第2被取付部材22とが重なる接合部分に形成されたネジ孔48に捩じ込まれ、第1被取付部材20と第2被取付部材22とを固定したボルト46と、第1被取付部材20に形成された位置決め孔52、及び第2被取付部材22に形成された位置決め孔54より小径で、軸部のネジ孔60にボルト58が捩じ込まれた状態で押し広げられて位置決め孔52、及び位置決め孔54の孔壁に当たる位置決めピンと、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、歯車装置に関する。
ハウジングの内部に歯車を備えた歯車装置がある(例えば、特許文献1~4参照)。
特開2015-200384号公報 特開2006-307899号公報 特開2007-255681号公報 特開2007-267595号公報 特開平8-241730号公報 特開2017-28798号公報
歯車装置として、ハウジングの内部で、歯車軸が互いに平行の関係にある一方の歯車と他方の歯車と噛み合わせた歯車装置がある。このような歯車装置のハウジングを、歯車を取り付けた歯車軸の一方側と他方側とに2分割し、歯車軸の一端側を分割したハウジングの一方側に回転自在に支持し、軸の他端側を分割したハウジングの他方側に回転自在に支持する構成が考えられる。
ハウジングを2分割した構成としては、一例として、特許文献5に開示の構成がある。
特許文献5に開示の構造では、2分割した右ケースと左ケースとがタッピングスクリューを用いて固定されている。
歯車装置では、例えば、互いに噛み合う一方の歯車と他方の歯車との位置関係が重要であり、位置関係の誤差は、歯面に対して大きな応力が作用したり、歯車からノイズが発生する原因となる。
したがって、特許文献5に開示のケース構造を歯車装置のハウジングに適用する場合には、位置決めピンを用い、歯車の位置関係が適正となるように分割した一方のケースと他方のケースとの位置決めを行うことが考えられる。
位置決めピンとして、ノックピンを用いた歯車装置が特許文献6に開示されているが、ノックピンを用いると、組み付け時に圧入装置による圧入工程が必要となり、さらには、圧入したノックピンを取り外すことが容易でなく、分解、整備が困難になる。これを回避するには、ノックピンの代わりに挿入容易な位置決めピンを用いてケース同士の位置決めを行うことになるが、このような位置決めピンを用いると、位置決めピンと位置決め孔との間に、例えば、10μm程度の隙間が生じ、その隙間により、互いに噛み合う一方の歯車と他方の歯車との位置関係がずれ、歯車の耐久性の低下が生じる懸念がある。
本発明は上記事実を考慮し、挿入容易な位置決めピンを用いても歯車の耐久性の低下を抑制可能な歯車装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の歯車装置は、互いに歯車が噛み合う歯車群と、前記歯車が固定された歯車軸の両端部が回転自在に支持され、互いに対向して配置された第1被取付部材及び第2被取付部材と、前記第1被取付部材と前記第2被取付部材とが重なる接合部分に形成されたネジ孔に捩じ込まれ、前記第1被取付部材と前記第2被取付部材とを固定したボルトと、前記接合部分に形成された位置決め孔より小径で、軸部に形成された孔に拡径部材が押し込まれた状態で押し広げられて前記位置決め孔の孔壁に当たる位置決めピンと、を有する。
請求項1に記載の歯車装置を組み立てる場合、歯車群の歯車を噛み合わせながら第1被取付部材と第2被取付部材とを組み合わせた後、位置決め孔に位置決めピンを挿入する。位置決めピンは、位置決め孔よりも小径とされているので、位置決めピンを位置決め孔に容易に挿入することができる。
その後、位置決めピンの軸部に形成された孔に拡径部材を押し込んで軸部を押し広げることで、軸部が位置決め孔の孔壁に当てられ、位置決めピンが位置決め孔の内部でガタ無く固定される。これにより、第1被取付部材と第2被取付部材との位置決めを行うことができ、歯車の位置関係がずれないようにするために、歯車装置全体の加工精度を向上したり、剛性を増加する必要がなくなる。
位置決めを行った後、ボルトを用いて第1被取付部材と第2被取付部材とを固定することで、互いに噛み合う一方の歯車と他方の歯車とを適正な位置関係に保つことができる。
一方、歯車装置を分解する場合には、拡径部材を取り除くことで、拡径した軸部を元の径に戻すことができ、位置決めピンを位置決め孔から容易に引き抜くことができ、ボルトを取り外すことで、第1被取付部材と第2被取付部材とを容易に分離できる。
また、この歯車装置では、位置決めピンを用いて第1被取付部材と第2被取付部材との位置決めが行われ、歯車の適正な位置関係が維持されるので、歯面に生ずる不要な応力を最小限に抑えて歯面の耐久性を向上したり、ノイズを低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の歯車装置において、前記位置決めピンは、隣合う前記歯車軸の軸線同士を結ぶ面に沿って形成された割溝を備え、前記面と交差する方向に拡径されている。
請求項2に記載の歯車装置では、位置決め孔に挿入された位置決めピンは、隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面に沿って形成された割溝を備えているため、軸部を、隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面と交差する方向に容易に拡径することができる。
また、軸部において、隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面と交差する方向の外周部分が位置決め孔の孔壁に当っているので、隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面と交差する方向のズレが確実に抑制される。
したがって、第1被取付部材と第2被取付部材とに歯車軸が支持された歯車群においても、隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面と交差する方向の歯車のズレが確実に抑制される。
隣合う歯車軸の軸線同士を結ぶ面と交差する方向のズレは、互いに噛み合う歯車における食い違い誤差の方向に相当するので、請求項2の構成とすることにより、互いに噛み合う歯車における食い違い誤差を抑制することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の歯車装置において、前記軸部にはボルト、または楔が着脱可能とされる前記孔が形成されている。
請求項3に記載の歯車装置では、軸部の孔に、拡径部材としてのボルト、または楔が着脱可能とされる。
したがって、軸部に形成された孔に、孔よりも相対的に若干径の太いボルトを捩じ込んだり、楔を挿入することで、位置決めピンの軸部を容易に拡径することができる。
また、ボルトを緩めて孔から外したり、楔を引き抜くことで、位置決めピンの軸部を縮径させること、または、軸部の位置決め孔に対する押圧力を減少させることができるので、位置決め孔に挿入した位置決めピンを容易に引き抜くことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の歯車装置において、前記位置決めピン、及び前記位置決め孔の底部の少なくとも一方に、前記位置決めピンの回転を阻止する回転阻止部が設けられている。
請求項4に記載の歯車装置には、位置決めピン、及び位置決め孔の底部の少なくとも一方に、位置決めピンの回転を阻止する回転阻止部が設けられているため、例えば、軸部に形成された孔に螺合したボルトを捩じ込んだり、緩めたりする場合に、本体部の空回りを抑制することができる。
以上説明したように本発明の歯車装置によれば、挿入容易な位置決めピンを用いても歯車の耐久性の低下を抑制可能になる、という優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る歯車装置を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯車装置を示す分解図である。 (A)は第1取付部材を内部側から見た平面図であり、(B)は第2取付部材を外部側から見た平面図である。 (A)は第1取付部材と第2取付部材とを固定する前の状態を示す断面図(図3の4-4線断面に相当)であり、(B)は第1取付部材と第2取付部材とを固定した後の状態を示す断面図である。 (A)は位置決めピンを示す断面図であり、(B)は位置決めピンの本体部の端面を示す図であり、(C)はハウジングのピン孔に挿入した位置決めピンを示す平面図である。 (A)は歯車の食い違い誤差、及び平行度誤差を説明する説明図であり、(B)は大歯車の軸線と小歯車の軸線とを結ぶ仮想の面を説明する説明図であり、(C)は食い違い誤差及び平行度誤差と、歯面応力との関係を示したグラフである。 第2の実施形態に係る歯車装置の要部を示す断面図であり、(B)は第1取付部材の外面側の一部を示す斜視図である。 (A)は第3の実施形態に係る歯車装置の要部を示す斜視図であり、(B)は第1取付部材の一部を示す断面図である。 位置決めピンの変形例を示す断面図である。 他の実施形態に係る位置決めピンのピン本体を示す斜視図である。
図1~図6を用いて、本発明の一実施形態に係る歯車装置10について説明する。
図1、及び図2に示すように、本実施形態の歯車装置10は、大径の大歯車12、大歯車12が固定された歯車軸14、大歯車12と噛み合う小径の小歯車16、小歯車16が固定された歯車軸18、第1取付部材20と第2取付部材22とで構成される箱状のハウジング24、ベアリング26、後述する位置決めピン28(図1,2では図示せず)、後述するハウジング固定ボルト46(図1,2では図示せず)等を含んで構成されている。
なお、本実施形態の大歯車12、及び小歯車16は、はすば歯車(ヘリカルギア)であるが、平歯車であってもよい。
図2、及び図3(A)に示すように、第1取付部材20は、長方形の底板部20A、底板部20Aの長手方向に沿って配置される互いに対向する一対の側壁20B、底板部20Aの短手方向に沿って配置される互いに対向する一対の側壁20Cを含んで構成されている。
底板部20Aの内面側には、第1ボス32、及び第2ボス34が一体的に形成されている。第1ボス32、及び第2ボス34には、各々ベアリング26が設けられている。
図2及び図3(B)に示すように、第2取付部材22は、長方形の底板部22A、底板部22Aの長手方向に沿って配置される互いに対向する一対の側壁22B、底板部22Aの短手方向に沿って配置される互いに対向する一対の側壁22Cを含んで構成されている。
底板部22Aの内面側には、第1取付部材20の第1ボス32と対向する位置に第3ボス36が形成され、第1取付部材20の第2ボス34と対向する位置に第4ボス38が形成されている。第3ボス36、及び第4ボス38には、各々ベアリング26が設けられている。
図1に示すように、大歯車12が固定された歯車軸14の一端側は、第1取付部材20に形成された第1ボス32のベアリング26で支持されると共に、第1取付部材20の底板部20Aを貫通して一部が外部に突出している。一方、この歯車軸14の他端側は、第2取付部材22に形成された第3ボス36のベアリング26で支持されている。
なお、歯車軸14の一端には、一例として、後述するモータ44の動力を必要とする動力使用機器40が連結されている。
小歯車16が固定された歯車軸18の一端側は、第1取付部材20に形成された第2ボス34のベアリング26で支持されている。この歯車軸18の他端側は、第2取付部材22に形成された第4ボス38のベアリング26で支持されると共に、第2取付部材22の底板部22Aを貫通して一部が外部に突出している。
なお、歯車軸18の他端には、一例として、カップリング42を介してモータ44の回転軸44Aが連結されている。
図3、及び図4に示すように、第1取付部材20には、対角方向の2つの角部に、ハウジング固定ボルト46が捩じ込まれるネジ孔48が形成されている。また、第2取付部材22には、第1取付部材20のネジ孔48と対向する位置に、ハウジング固定ボルト46が挿通する孔50がネジ孔48と同軸的に形成されている。
また、第1取付部材20には、ネジ孔48の形成されている角部とは異なる対角方向の2つの角部に、位置決めピン28が挿入されるピン孔52が形成されている。
第2取付部材22には、第1取付部材20のピン孔52と対向する位置に、位置決めピン28が貫通するピン孔54が同軸的に形成されている。
(位置決めピンの構成)
次に、図4、及び図5にしたがって本実施形態の位置決めピン28を説明する。
位置決めピン28は、軸部としてのピン本体56と、拡径部材としてのボルト58とで構成されている。
ピン本体56は、一定径の材料で形成されており、軸心部には、一端側から他端側に向けてネジ孔60が形成されている。ピン本体56を構成する材料としては、一例として、鋼、ステンレススチール等の金属材料を挙げることができる。なお、ピン本体56において、他端側とは、ピン孔52、及びピン孔54に挿入する際の先端側のことである。
なお、ピン本体56の外径(材料の外径)は、例えば、ピン本体56を手で把持してピン孔52、及びピン孔54に容易に挿入可能となるように、ピン孔52、及びピン孔54の内径よりも若干小さく形成されている。一例として、ピン本体56の外径が5~6mmの場合、ピン本体56の外径は、ピン孔52、及びピン孔54の内径よりも10μm程度小さく形成される。
ピン本体56には、2つの割溝62が、軸線に沿って一端側から他端側に向けて形成されており、ピン本体56は、割溝62で分割された部分を弾性変形させてその径を変更可能としている。本実施形態のピン本体56には、2つの割溝62が互いに対向する位置に形成されており、一端側から見て2分割されている。
ここで、本実施形態のピン本体56において、ネジ孔60の谷径は、ボルト58の雄ネジ58Aの山径よりも相対的に小さく形成されており、このネジ孔60にボルト58の雄ネジ58Aを捩じ込むことで、ネジ孔60の形成されている部分に径方向外側へ押し広げる力が作用し、その結果、ピン本体56が、割溝62の長手方向(ピン本体56の軸方向、矢印B方向)と直交する方向(ピン本体56の径方向、矢印A方向)に拡径するようになっている。
(作用、効果)
次に、本実施形態の歯車装置10の組立手順を説明する。
第1取付部材20、及び第2取付部材22の何れかのベアリング26に歯車軸14、及び歯車軸18を支持させて、第1取付部材20と第2取付部材22とを互いに向き合わせた状態で、2本のハウジング固定ボルト46で第1取付部材20と第2取付部材22とを仮止めする。
ここでの仮止めとは、例えば、第1取付部材20の端面と第2取付部材22の端面とが互いに軽く接触し、第1取付部材20と第2取付部材22とが、端面に沿った方向にずらすことが容易な状態とすることである。なお、「ずらす」ことのできる量は、孔50とハウジング固定ボルト46の雄ボルト46Aとの間の隙間の寸法(例えば、10μm)に相当する量となる。
このようにして第1取付部材20と第2取付部材22とを仮止めした状態において、第2取付部材22のピン孔54、及び第1取付部材20のピン孔52に位置決めピン28のピン本体56を挿入し、ピン本体56のネジ孔60にボルト58の雄ネジ58Aを螺合させて捩じ込む。
このとき、図5(C)に示すように、ピン本体56が拡径する方向(矢印A方向)が、歯車軸14と歯車軸18とを結ぶ面(以後、適宜、仮想の面と呼ぶ)VSに沿った方向(図1、図3の矢印V方向)と直交する方向(図1、図3の矢印H方向)に一致するように、言い換えれば、割溝62の溝長手方向が仮想の面VSに沿った方向となるように、割溝62の向きを見て、ピン孔54へピン本体56を挿入する際の向きを決める。
ピン本体56は、ボルト58を捩じ込むにしたがって弾性変形して拡径し、ピン本体56の矢印A方向側の外周部分が、ピン孔52の矢印A方向側の孔壁(内周面)、及びピン孔54の孔壁(内周面)に強く押し付けられて位置決めピン28がピン孔52、及びピン孔54に固定される。
その後、ハウジング固定ボルト46を更に捩じ込んで第1取付部材20と第2取付部材22との固定を行うことで、歯車装置10の組立が完了する。
ところで、歯車同士の組み付けにおいて、食い違い誤差と、平行度誤差とがある。なお、本実施形態における食い違い誤差、及び平行度誤差とは、図6(A)、(B)に示すように、大歯車12の軸線(=歯車軸14の軸線)12CLと小歯車16の軸線(=歯車軸18の軸線)16CLとを結ぶ仮想の面VSに沿った面内方向の誤差が平行度誤差になり、仮想の面VSに対して交差する方向の誤差が食い違い誤差となる。
図6(C)に示すように、平行度誤差が増加した場合は、歯面に生じる歯面応力は比較的微増となるが、食い違い誤差が増加した場合、歯面に生じる歯面応力は、平行度誤差が増加した場合に比較して大きく増加する。食い違い誤差を小さくするには、例えば、加工精度や組付精度を向上する方法があるが、コスト増につながる。
本実施形態の歯車装置10では、加工精度をそのままに、組付精度を向上させることができる。
即ち、本実施形態の歯車装置10では、対角方向の2箇所で位置決めピン28による第1取付部材20と第2取付部材22との位置決めを行うことができるので、組み付けによる大歯車12と小歯車16との食い違い誤差、及び平行度誤差を小さくできる。
また、本実施形態では、ピン本体56が拡径する方向(矢印A方向)を、食い違い誤差が生じる方向(矢印H方向)と一致するようにピン孔54、及びピン孔52にピン本体56を挿入して拡径させることで、ピン本体56の外周面が、ピン孔54、及びピン孔52の矢印H方向側の孔壁(内周面)に押し付けられるため、食い違い誤差が生じる方向の第1取付部材20と第2取付部材22との相対移動を確実に抑制することができる。これにより、歯面応力に対して特に影響の大きい食い違い誤差を小さく抑えることができ、歯車歯面の耐久性向上、及びノイズ低減に高い効果が得られる。
(歯車装置の分解)
次に、本実施形態の歯車装置10の分解手順を以下に説明する。
(1) 第1取付部材20と第2取付部材22とを固定していたハウジング固定ボルト46をスパナ等で回して取り外す。
(2) 次に、位置決めピン28のボルト58をスパナ等で回して緩め、例えば、ボルト58の先端の一部がピン本体56のネジ孔60に引っ掛かった状態とする。これにより、ボルト58で押圧されて拡径していたピン本体56が元の径に弾性変形して戻る、または、元の径に完全に戻らなくても、ピン本体56外周部分がピン孔52、及びピン孔54の内周面を押圧していた押圧力が減少する。このため、ピン本体56に先端が引っ掛かったボルト58を手で把持して容易に引き抜くことができる。
これにより、第1取付部材20と第2取付部材22とを分離することができ、歯車装置10の内部の点検、修理等を行うことができる。
なお、歯車装置10を分解する際、手順(1)と(2)の順番は逆であってもよい。
以上のように、本実施形態の歯車装置10では、ボルト58を回動させるという簡単な作業で位置決めピン28のピン本体56を容易に拡縮させることができ、位置決めピン28の固定、及び取り外しを容易に行うことができる。
また、本実施形態の歯車装置10では、位置決めピン28を用いて大歯車12と小歯車16との平行度誤差、及び食い違い誤差を最小限に抑えることができるため、歯面応力を最小限に抑え、歯面の耐久性を向上したり、ノイズを低減することができる。
{第2の実施形態}
図7にしたがって、第2の実施形態に係る歯車装置10を説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の位置決めピン28では、ピン本体56の先端に、直径方向に沿って直線状に延びるキー溝64が形成されている。
本実施形態の第1取付部材20では、ピン孔52が第1取付部材20を貫通している。第1取付部材20の底板部20Aの外面には、ピン孔52を直径方向に横断するキー溝66が形成されている。
底板部20Aのキー溝66には、長方形の板状に形成されたキー68が挿入される。底板部20Aの外面側には、キー押え板70が配置されている。キー押え板70には、キー68が挿入されるキー溝72が形成されており、キー押え板70のキー溝72と第1取付部材20のキー溝66とにキー68を挿入した状態でキー抑え板70が第1取付部材20にビス74で固定されている。これにより、キー68の一部がピン孔52の内部に突出した状態で第1取付部材20に固定されている。
このようにキー68の一部が内部に突出したピン孔52に、キー溝64が先端に形成された位置決めピン28のピン本体56を挿入し、ピン本体56のキー溝64にキー68を嵌合することで、ピン本体56の割溝62の向きを第1の実施形態と同様の方向に向けることができる。
ところで、ピン本体56の先端のキー溝64と、第1取付部材20のキー溝66とが設けられていない場合、ピン本体56をピン孔52、及びピン孔54から引き出すためにボルト58を緩めようとすると、ボルト58とピン本体56とが共周りして(ピン本体56がピン孔52、及びピン孔54の中で空回りする)、ピン本体56に対してボルト58を相対回転させることができず、ピン本体56を縮径できない場合が考えられる。
一方、ピン本体56の先端のキー溝64にキー68が嵌合する本実施形態の構成とすれば、ボルト58とピン本体56とが共回りして、ピン本体56がピン孔52、及びピン孔54の中で空回りすることが阻止される。これにより、ボルト58をピン本体56に対して緩めることができ、ピン本体56を縮径させ、ピン孔52、及びピン孔54からピン本体56を容易に引き抜くことができる。
なお、本実施形態によれば、ボルト58を緩める際に限らず、ボルト58を締め付ける際にもピン本体56の空回りを阻止することができ、ピン本体56を確実に拡径することができる。
{第3の実施形態}
図8にしたがって、第3の実施形態に係る歯車装置10を説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の歯車装置10では、第1取付部材20において、ピン孔52と直交する方向にキー固定孔76が形成されている。
キー固定孔76は、円形の孔78と、孔78の軸方向に沿って形成されたキー溝80とを有している。なお、キー溝80は、放電加工などで形成することができる。
このキー溝80にはキー82が圧入されており、キー溝80に圧入されて固定されたキー82の一部がピン孔52に向けて突出している。キー82の一部は、位置決めピン28のピン本体56の先端に形成されたキー溝64に挿入され、ピン本体56の空回りを阻止することができるので、第2の実施形態の歯車装置10と同様に、ボルト58を緩める際や、締め付ける際にピン本体56が空回りすることがない。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態の位置決めピン28では、ピン本体56のネジ孔60にボルト58の雄ネジ58Aを捩じ込むことでピン本体56の拡径を行ったが、本発明はこれに限らず、図9に示すように、軸心に丸孔84を形成したピン本体56を用い、頭86A付きの楔86を丸孔84に押し込むことでピン本体56を拡径させることもできる。なお、楔86の頭86Aを把持することで、楔86を容易に引き抜くことができる。
上記実施形態の位置決めピン28では、ピン本体56を周方向に2分割したが、本発明はこれに限らず、ピン本体56を周方向に3分割以上してもよい。
上記第2の実施形態の位置決めピン28では、ピン本体56の先端に形成したキー溝64にキー68を嵌合させてピン本体56の回り止めを行ったが、例えば、図10に示すように、ピン本体56の端部に回転阻止部としての2面幅を設け、ボルト58を回転させる際に、2面幅部分にスパナなど掛けてピン本体56の回転を抑制することもできる。
10 歯車装置
12 大歯車(歯車、歯車群)
14 歯車軸
16 小歯車(歯車、歯車群)
18 歯車軸
20 第1被取付部材
22 第2被取付部材
24 ハウジング
28 位置決めピン
46 ハウジング固定ボルト(ボルト)
48 ネジ孔
52 位置決め孔
54 位置決め孔
56 本体部(位置決めピン、軸部)
58 ボルト(拡径部材)
60 ネジ孔(孔)
64 キー溝(回転阻止部)
66 キー溝(回転阻止部)
68 キー(回転阻止部)
80 キー溝(回転阻止部)
82 キー(回転阻止部)
84 丸孔(回転阻止部、孔)
86 テーパーピン(拡径部材、楔)

Claims (4)

  1. 互いに歯車が噛み合う歯車群と、
    前記歯車が固定された歯車軸の両端部が回転自在に支持され、互いに対向して配置された第1被取付部材及び第2被取付部材と、
    前記第1被取付部材と前記第2被取付部材とが重なる接合部分に形成されたネジ孔に捩じ込まれ、前記第1被取付部材と前記第2被取付部材とを固定したボルトと、
    前記接合部分に形成された位置決め孔より小径で、軸部に形成された孔に拡径部材が押し込まれた状態で押し広げられて前記位置決め孔の孔壁に当たる位置決めピンと、
    を有する歯車装置。
  2. 前記位置決めピンは、隣合う前記歯車軸の軸線同士を結ぶ面に沿って形成された割溝を備え、前記面と交差する方向に拡径されている、
    請求項1に記載の歯車装置。
  3. 前記軸部に拡径部材としてのボルト、または楔が着脱可能とされる前記孔が形成されている、
    請求項1または請求項2に記載の歯車装置。
  4. 前記位置決めピン、及び前記位置決め孔の底部の少なくとも一方に、前記位置決めピンの回転を阻止する回転阻止部が設けられている、
    請求項1~請求項3の何れか1項に記載の歯車装置。








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