JP2022164232A - 画像形成装置、画像形成システム、および制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成システム、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減する。【解決手段】画像形成装置10は、トナー画像を、用紙に転写する転写部142と、用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部143と、転写部142および/または定着部143における用紙の搬送速度を制御するための搬送速度制御部112と、搬送方向において、定着部143の下流側で、用紙の画像を読み取る読取部24が生成した、用紙の読取画像データを取得する読取画像取得部19と、取得した読取画像データの画像に基づいて、搬送速度を変更または更新する搬送速度設定部112と、を備える。【選択図】図5B

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成システム、および制御プログラムに関する。
商用のカラー印刷業界においては、電子写真方式の画像形成装置が広く活用されている。カラー印刷業界に対応するPP(プロダクションプリント)の分野では、オフィスで用いられる場合に比べて多様な種類の用紙への適応が求められる。そして、これらの多様な用紙に対して高品質な印刷を行うために、用いる用紙の種類に応じて、搬送条件を設定し、印刷を行う画像形成装置がある。
しかしながら、用紙の種類や使用状況の組み合わせは膨大であり、あらゆる組み合わせを想定した制御を設計するためには多大な開発工数が必要になる。従来は、人手による設計に頼っているため、考えられる組み合わせ条件のうち、一部の条件、すなわち、最悪な条件や代表的な条件について検討し、その特定な条件下おいて、正常な範囲内で用紙搬送が行えるように制御設計を行っている。しかしながら、この方法では、想定していない使用条件下では最適な搬送が行われない虞がある。例えば、転写部と定着部の間において、両者による搬送速度に差があると、用紙の引っ張りや過剰なループが形成されることで、転写ずれや画像こすれ等の画像不良や、用紙のシワや傷等の用紙ダメージが発生する場合がある。
特許文献1に開示された画像形成装置では、転写部と定着部との間に用紙のループを検知するループ検知センサーを配置し、所定時間毎の検知結果により、定着部の駆動モーターの速度を補正することで、用紙のループ量を一定に制御している。
特開2008-158076号公報
しかしながら、特許文献1の画像形成装置では、1個のループ検知センサーで、1箇所の測定位置における用紙のループを測定しているため、測定位置以外での用紙の姿勢は検出できず、測定位置でのループ(用紙の搬送路における通過高さ)の検出はできるが、それ以外では、搬送路中における用紙の正しい姿勢が維持できず、依然として画像不良や用紙ダメージが発生する虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減することが可能な画像形成装置、画像形成システム、および制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)作像部により形成された像担持体上のトナー画像を、用紙に転写する転写部と、
前記用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部と、
前記転写部および/または前記定着部における用紙の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、
搬送方向において、前記定着部の下流側で、前記用紙の画像を読み取る読取部が生成した、前記用紙の読取画像データを取得する読取画像取得部と、
取得した前記読取画像データの画像に基づいて、前記搬送速度を変更または更新する搬送速度設定部と、を備える、画像形成装置。
(2)前記搬送速度設定部は、画像の解析として、画像不良および/または用紙ダメージを解析する、上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記画像不良は、画像こすれ、転写ずれ、色ずれ、画像の伸縮、光沢ムラ、および画像汚れの少なくとも1つを含み、
前記用紙ダメージは、用紙のシワ、波打ち、用紙の傷、用紙の折れの少なくとも1つを含む、上記(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記搬送速度設定部は、予め記憶した画像パターンとの比較により、前記画像不良および前記用紙ダメージを解析する、上記(2)、または上記(3)に記載の画像形成装置。
(5)前記搬送速度設定部は、前記画像不良および/または前記用紙ダメージの発生の有無、または用紙上における発生位置に基づいて、速度制御情報を変更する、上記(2)から上記(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)前記搬送速度制御部は、予め記憶部に記憶した、前記転写部および/または前記定着部の駆動部の駆動速度を制御するための速度制御情報に基づいて、前記搬送速度を制御する、上記(1)から上記(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置に応じて、前記駆動部の駆動速度を制御する情報が設定されている、上記(6)に記載の画像形成装置。
(8)前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値が設定された速度制御テーブルとして設定されている、上記(6)、または上記(7)に記載の画像形成装置。
(9)前記読取画像取得部は、メディア検知装置が測定した前記用紙の物性を取得し、
前記搬送速度制御部は、記憶部に記憶されている、前記用紙の前記物性に対応した速度制御情報を用いて前記転写部および/または前記定着部の駆動部を制御する、上記(1)から上記(8)のいずれかに記載の画像形成装置。
(10)搬送速度制御部は、用紙の両面に画像形成する通紙モードにおいては、記憶部に記憶されている、用紙の表裏それぞれに対応した速度制御情報を用いて前記転写部および/または前記定着部の駆動部を制御する、上記(1)から上記(9)のいずれかに記載の画像形成装置。
(11)搬送速度制御部は、速度制御情報を用いて、前記転写部と前記定着部との相対速度を制御する、上記(1)から上記(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
(12)搬送速度制御部は、速度制御情報を用いて、前記転写部の速度を一定とし、前記定着部の速度を制御する、上記(1)から上記(10)のいずれかに記載の画像形成装置。
(13)前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置、前記搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値、および
前記読取画像データの画像の解析結果に基づいて機械学習することで生成された学習モデルを用いて、前記搬送速度設定部は、速度制御情報を決定する、上記(8)に記載の画像形成装置。
(14)さらに、前記用紙の物性に対する情報に基づいて機械学習する、上記(13)に記載の画像形成装置。
(15)前記物性には、剛度、含水率、紙の目方向、の少なくとも1つが含まれる、上記(14)に記載の画像形成装置。
(16)前記学習モデルの機械学習時において、
画像の解析として、画像不良および用紙ダメージを解析し、画像不良または用紙ダメージの発生を検出すれば異常、検出しなければ正常と評価し、前記評価が正常の場合に正の報酬、前記評価が異常の場合に負の報酬を与える、上記(13)から上記(15)のいずれかに記載の画像形成装置。
(17)さらに、前記転写部と前記定着部の搬送路において、用紙のループを検知するループ検知センサーを備え、
さらに、前記ループ検知センサーの出力に基づいて機械学習する、上記(13)から上記(16)のいずれかに記載の画像形成装置。
(18)上記(1)から上記(17)のいずれかに記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置の搬送方向の下流側で、前記画像形成装置で画像形成された用紙の画像を読み取る読取部と、
を備える、画像形成システム。
(19)作像部により形成された像担持体上のトナー画像を、用紙に転写する転写部と、前記用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部と、を備える画像形成装置における前記転写部および/または前記定着部における用紙の搬送速度を制御する制御プログラムであって、
搬送方向において、前記定着部の下流側で、前記用紙の画像を読み取る読取部が生成した、前記用紙の読取画像データを取得する第1のステップと、
第1のステップで取得した前記読取画像データの画像に基づいて、前記搬送速度を変更または更新する第2のステップと、を含む処理を、コンピューターに実行させるための制御プログラム。
(20)前記転写部および/または前記定着部の駆動部の駆動速度を制御するための速度制御情報に基づいて、前記搬送速度を制御する、上記(19)に記載の制御プログラム。
(21)前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置に応じて、前記駆動部の駆動速度を制御する情報が設定されている、上記(20)に記載の制御プログラム。
(22)前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値が設定された速度制御テーブルとして設定されている、上記(20)、または上記(21)に記載の制御プログラム。
(23)前記第2のステップでは、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙の搬送位置、前記搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値、前記読取画像データの画像の解析結果に基づいて機械学習することで生成される学習モデルを用いて、前記速度制御情報を決定する、上記(22)に記載の制御プログラム。
本発明に係る画像形成装置は、作像部により形成された像担持体上のトナー画像を、用紙に転写する転写部と、前記用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部と、
前記転写部および/または前記定着部における用紙の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、搬送方向において、前記定着部の下流側で、前記用紙の画像を読み取る読取部が生成した、前記用紙の読取画像データを取得する読取画像取得部と、取得した前記読取画像データの画像に基づいて、前記搬送速度を変更または更新する搬送速度設定部と、を備える。これにより、転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減することが可能となる。
画像形成システムの概略構成図である。 画像形成システムのブロック図である。 用紙搬送制御の開始、および終了タイミングを示す模式図である。 用紙の搬送方向位置に対応した区間、および速度制御テーブルを説明する模式図である。 第1の実施形態における速度制御テーブルの変更処理を示すフローチャートである。 図5AのステップS22の処理を示すサブルーチンフローチャートである。 画像異常の発生位置と、速度制御テーブルの変更区間を示す模式図である。 画像不良、および用紙ダメージに含まれる各不良分類と用紙上の発生位置との対応を示すテーブルである。 変形例におけるユーザーによる許可を受け付ける操作画面の例である。 第2の実施形態における画像形成システムの概略構成図である。 機械学習装置の機能を示すブロック図である。 機械学習装置の学習処理を示すフローチャートである。 図11AのステップS34の報酬付与処理を示すサブルーチンフローチャートである。 行動情報を示すテーブルである。 Qテーブルの例である。 ステート内のパターンを示すテーブルである。 用紙物性、画像形成条件、使用状態の例を示すテーブルである。 第2の実施形態における、学習モデルを利用した、図5AのステップS22の処理を示すサブルーチンフローチャートである。 他の変形例における、ステート内のパターンを示すテーブルである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、本実施形態においては、「用紙」には、印刷用紙、各種フィルムが含まれる。特に印刷用紙としては、植物由来の機械パルプ、および/または化学パルプを用いて製造されたものが含まれる。また用紙種類(紙種)としては、グロス紙(コート紙ともいう)、マット紙、普通紙、上質紙、高光沢紙、等が含まれる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システム1000を示す概略図である。図2は、画像形成システム1000のハードウェア構成を示すブロック図である。
(1)全体構成
画像形成システム1000は、図1、図2に示すように、画像形成装置10、画像検査装置20、後処理装置30、および外付けのメディア検知装置40を備える。用紙90の搬送方向に沿って、上流側から画像形成装置10、画像検査装置20、および後処理装置30の順で接続している。
(2)画像形成装置10
画像形成装置10は、制御部11、記憶部12、用紙搬送部13、画像形成部14、操作表示部15、センサー16および通信部19を備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリーを有する。CPUは、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するマルチコアのプロセッサ等から構成される制御回路であり、画像形成装置10の各機能は、それに対応するプログラムをCPUが実行することにより発揮される。メモリーは、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速アクセス可能な主記憶装置である。メモリーには、例えば、DRAM(Dymamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dymamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等が採用される。
制御部11は、画像形成装置10全体を制御する。制御部11は、搬送速度制御部111、および搬送速度設定部112として機能する。また、画像形成装置10の制御部11は、他の装置の制御部21、31と協働することで、画像形成システム1000全体を制御する。
記憶部12は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。ストレージには、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリー、ROM(Read Only Memory)等が採用される。記憶部12には、転写部142および定着部143で挟持(ニップ)される用紙90内の各搬送位置(搬送区間)に対応した、駆動部148の速度制御値が設定された速度制御テーブルが速度制御情報として記憶される。この速度制御テーブルでは、駆動部148に含まれる複数の駆動モーターのうち、転写部142および定着部143の駆動モーター(以下、それぞれ転写モーター、定着モーターという)の用紙内の各搬送位置に対応した駆動速度が設定されている。速度制御テーブルは、搬送速度設定部112により、変更および更新される。また、記憶部12に記憶されている速度制御テーブル(後述の図4等)は、用紙の物性または用紙の種類、および通紙モード(片面/両面)に対応して複数種類ある。ここで用紙の物性は、後述するメディア検知装置40により測定されたり、操作表示部15を介してユーザーにより設定されたりする。用紙の物性は、給紙トレイ131に収納した用紙と紐付けられて記憶される。用紙の物性には、剛度、含水率、紙の目方向が含まれる。
用紙搬送部13は、複数の給紙トレイ131、ならびに複数の搬送ローラーを配置した搬送路132、および搬送路133を備える。給紙トレイ131は、複数枚の用紙90を収納し、1枚ずつ給紙して搬送路132に送り出す。
(画像形成部14)
画像形成部14は、作像部141、転写部142、定着部143、および駆動部148、加圧部149、等を備える。
作像部141は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各基本色に対応した書込部およびドラムユニット、ならびに中間転写ベルト1a、を備える。ドラムユニットは、円筒状の感光体ドラム、帯電極、現像器、クリーニング部、等をそれぞれ備える。各ドラムユニットの現像器には、基本色に対応した色のトナーを含有する2成分の現像剤が収納されている。
ドラムユニットで形成された各色のトナー像は、それぞれの1次転写ローラーとの転写ニップで、中間転写ベルト1aの表面に順次転写され、重ね合わされた後、2次転写部である転写部142との転写ニップに搬送された用紙90に転写される。図1に示す例では、中間転写ベルト1aは、像担持体として機能し、その表面に形成されたトナー画像は、用紙90に転写される。なお、中間転写ベルト1aを備えず、1つまたは複数の感光体ドラム上に形成されたトナー画像が直接、用紙に転写される構成の場合には、この感光体ドラムが像担持体として機能する。
作像部141においては、画像形成開始タイミングに合わせて、書込部による露光(書き出し)の開始タイミングと、転写部142の直上流のレジストローラーによる用紙搬送タイミングが同期される。クラッチ等で停止状態のレジストローラーに用紙90の先端を突き当てて一時停止させてから、中間転写ベルト1a上の画像先端位置と同期させ、所定タイミングで再起動させて用紙90の搬送を開始することにより、転写ニップ位置において、トナー画像と用紙との位置合わせがなされる。
転写部142は、発泡ローラーやソリッドローラー等が用いられる。転写部142は、中間転写ベルト1aに内接する対向ローラーに向けて圧接することで転写ニップを形成する。
定着部143は、ヒーターを内蔵する加熱ローラー、および加圧ローラーを備える。定着部143は、加熱ローラーの温度を測定する温度センサーと、加熱ローラーを加熱するヒーターを備える。温度センサーの温度情報に基づいて、加熱ローラーが制御温度になるようにヒーターへの通電を制御する。定着部143の定着制御温度は、用紙の坪量乃至は紙厚に応じて、制御される。例えば、この定着制御温度は、厚紙では、普通紙よりも高い温度に設定される。加熱ローラーに加圧ローラーが所定の圧力で当接し、両ローラーで形成される定着ニップに搬送された用紙90上の転写トナー像は、加熱、加圧処理される。これにより用紙90上に画像が形成される。また、画像形成装置10または画像形成システム1000の電源をON時に定着部143の温度が室温に近いコールドスタートである場合には、電源ONからの経過時間を計測する。このタイマーは、定着温度を制御してからの経過時間である蓄熱時間として用いられる。なお、電源OFFから所定時間経過してから電源ONされた場合、または電源ONの時に定着部143の温度が所定温度以下である場合にコールドスタートであると判定される。
通紙モードは、片面モードと両面モードがあり、片面モードの場合には、定着部143を通過し表面が画像形成された用紙90は、そのまま下流側の装置に搬送される。一方で、両面モードの場合には、定着部143を通過した用紙90は、両面搬送用の搬送路133に搬送され、スイッチバック経路により表裏反転された後、再び搬送路132を経由して、画像形成部14により裏面側への画像形成が行われる。
(駆動部148、加圧部149)
駆動部148は、上述のように転写部142用の転写モーター、定着部143用の定着モーターを含む、独立して駆動する複数の駆動モーターで構成される。転写モーターおよび/または定着モーターは、速度制御テーブルに設定されている速度制御値に応じて、駆動速度が制御される。例えば本実施形態では、転写部142を駆動する転写モーターは、画像形成中は、一定の速度で回転駆動し、画像形成中に駆動速度が変更されることはない。一方で、定着部143を駆動する定着モーターは、速度制御テーブルの設定に応じて、画像形成中において所定周期(後述の区間1~区間Eに対応)で速度が変更される。縦倍調整により、作像部141のクロック周波数が変更された場合に、同期して、転写部142の駆動速度が調整され、その後は、調整後の駆動速度で定速駆動する。
加圧部149は、転写部142、および/または定着部143のニップの圧力を変更する。具体的には、加圧部149は、ソレノイドやモーターで構成される駆動源と、アーム、カム等で構成され、転写部142のローラーの回転軸、および定着部143の加圧ローラーの回転軸に付与する圧力を変更する。例えば、用紙90の厚みが、厚紙、普通紙、薄紙に応じて、定着ニップにおける定着圧を強、中、弱にそれぞれ変更する。また、凹凸の多いエンボス紙の場合には、転写圧力は、普通紙よりも高い圧力に設定される。
操作表示部15は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。操作表示部15を介してユーザーは、それぞれの給紙トレイに収納した用紙のサイズ、種類等の用紙情報を設定できる。また、用紙の物性を入力することもできる。例えば物性として用紙の目方向を入力できる。
センサー16は、装置内に配置された複数のセンサー161-16xを含む。センサー161、163は、光学式のセンサーであり用紙検知センサーとも称される。このセンサー161、163は、搬送路133設置された箇所において、用紙90が存在すること(または存在しないこと)を検出し、検出結果を制御部11に送る。この用紙検知センサーのうち、センサー161は特に、レジストセンサーとも称される。なお、代表として2つの用紙センサーのみを示しているが画像形成システム1000の各搬送路の途中、および分岐点付近に多数配置されている。センサー162は、ループ検知センサー(以下、ループ検知センサー162という)であり、アクチュエーターと光学センサーで構成され、搬送路133において用紙90の通過位置(通過高さ)に応じて、複数レベルの信号を出力する。センサー164は、画像形成装置10の本体内部に配置され、温度、および湿度(相対湿度)を検知する。
通信部19は、画像検査装置20、後処理装置30、およびネットワークを介して他の装置と通信するためのインターフェースである。この通信部19は、読取画像取得部として機能し、画像検査装置20から読取画像データを取得したり、メディア検知装置40から測定結果(用紙物性)を取得したりする。
(画像検査装置20)
図1、図2に示すように、画像検査装置20は、制御部21、記憶部22、用紙搬送部23、読取部24および通信部29を備える。これらは信号をやり取りするためのバス等の信号線を介して相互に接続される。
制御部21、記憶部22は、上述の制御部11、記憶部12と同様の構成を備える。この制御部21は、画像形成装置10の制御部11と協働することで、画像形成システム1000の画像調整、画像検査、および速度制御テーブルの設定、等を行う。用紙搬送部23は、搬送路231、およびこの搬送路231に配置した複数の搬送ローラー、およびこれを駆動する駆動モーター(図示せず)を備える。搬送路231は、上流側の搬送路132と連結し、画像形成装置10で画像形成された用紙90を受け入れ、下流側の後処理装置30に送る。記憶部22(または記憶部12)は、各種評価用の複数色のカラーパッチを配置したカラーチャート、位置ずれ検出用の格子画像やトンボ画像を複数配置した検査チャート、および速度制御テーブルの変更に用いる単色ハーフトーン(例えばモノクロ)の均一濃度、および色ずれ、または画像の伸縮の検知用の各色の横細線で構成される「搬送評価チャート」、等の画像データを記憶する。
(読取部24)
読取部24は、第1、第2画像読取部241、242で構成される。両画像読取部は同じ構成のため、以下、第1画像読取部241を代表として説明する。第1画像読取部241は搬送路231の上方に配置され、第2画像読取部242は、搬送路231の下方に配置される。両面モードで、画像形成装置10により用紙90の表裏に画像形成された場合には、両面の同時(1パス)読み取りを、第1、第2読取部241、242により行う。
2つの第1、第2画像読取部241、242は同じ構成を備える。第1画像読取部241は、センサーアレイ、レンズ光学系、LED(Light Emitting Diode)光源およびこれらを収納する筐体等を備える。センサーアレイは、複数の光学素子(例えばCCD(Charge Coupled Device))を主走査方向に沿ってライン状に配置したカラーラインセンサーであり、幅方向における読取領域は用紙90の全幅に対応している。光学系は、複数のミラーとレンズから構成される。LED光源からの光は、原稿ガラスを透過し、搬送路231上の読取位置を通過する用紙90の表面を照射する。この読取位置の像は、光学系により導かれ、センサーアレイ上に結像する。例えば、第1画像読取部241の解像度は、100~数百dpiである。
第1画像読取部241、または第2画像読取部242で得られた読取画像データは、制御部21、または制御部11により解析され各種の判定処理に用いられる。
例えば、「色判定」として、画像形成装置10によりカラーチャートの画像を形成した用紙90を読み取って得られた読取画像データにより、各カラーパッチの色データを解析し、結果データを画像形成装置10に送る。画像形成装置10は、結果データから、色変換(印刷データから書込部のCMYK信号への変換)のLUTの調整、ガンマ補正、スクリーン補正、および濃度バランスの調整、または、画像形成部14の画像形成条件を調整する。また「画像位置判定」として、画像形成装置10により検査チャートの画像を形成した用紙90の読み取って得られた読取画像データにより、各トンボ画像の位置を解析し、結果データを画像形成装置10に送る。画像形成装置10は、結果データから、スキューやシフト等の2次元位置補正のパラメータを調整する。
また、転写部142と定着部143との間の搬送路132における用紙搬送を判定する場合には、画像検査装置20は、画像形成装置10により「搬送評価チャート」の画像を形成した用紙90を読み取って得られた読取画像データを画像形成装置10に送る。画像形成装置10の制御部11は、取得した読取画像データにより、用紙の挙動を解析し、駆動部148の速度制御に用いる速度制御テーブルを変更、更新する。
(後処理装置30)
図1、図2に示すように、後処理装置30は、制御部31、記憶部32、用紙搬送部33、後処理部34、および通信部39を備え、上流側の他の装置と協働することで、用紙90への処理を行う。制御部31、記憶部32はそれぞれ、上述の制御部11、21、および記憶部12、22と同様の構成を備える。用紙搬送部33は、搬送路331、332、この搬送路331、332に配置した複数の搬送ローラー、およびこれを駆動する駆動モーター(図示せず)、ならびに排紙トレイ333、334を備える。例えば排紙トレイ333は、後述する本印刷の用紙90が排出され、排紙トレイ334は、プレ印刷の用紙90が排出される。
後処理部34は、ステイプル処理を行う。また、パンチ処理、冊子形成処理、等の各種の後処理を行ってもよい。例えば後処理部34は、用紙をスタックするスタック部とステイプル部を有し、複数枚の用紙90をこのスタック部で重ねた後、ステイプル部でステイプルを用いた平綴じ処理を行う。
(メディア検知装置40)
メディア検知装置40は、紙厚検出部、坪量検出部、表面性検出部、含水率検出部、剛度検出部、等で構成される(いずれも図示せず)。図1に示すような外付けタイプの場合には、ユーザーが、ハンドキャリーした用紙90を測定器の通紙領域に挿入し、装置本体、または画像形成装置10の操作表示部15の測定開始ボタンを操作することで用紙90の用紙物性を測定する。なお、変形例として、内蔵タイプのメディア検知装置を用いてもよい。例えば、内蔵タイプのメディア検知装置では、画像形成装置10の搬送路(例えば搬送路132)を測定領域とするように構成する。また、本実施形態では紙種判別を、画像形成装置10側で行う例について説明するが、メディア検知装置40側で行うようにしてもよい。
紙厚検出部は、ニップを通過する用紙90の厚みに応じて、少なくとも一方が可動する搬送ローラー対、およびこの搬送ローラー対の軸間距離を測定する測定部を含む。この測定部は、例えばアクチュエーター、エンコーダー、発光・受光部で構成される。紙厚検出部は、用紙90の紙厚の測定結果(測定値1)を出力する。
坪量検出部は、用紙90の坪量を検出するセンサーであり、発光部と受光部を備え、用紙90を透過する光の減衰量により、坪量を測定する。例えば、坪量センサーは用紙が挿入される通紙領域(通紙路)の下方に発光部を、上方に受光部を配置し、用紙90を通過し、受光部で受ける光の強度で、用紙90の坪量を検出し、測定結果(測定値2)を出力する。
表面性検出部は、筐体、発光部、コリメートレンズ、および複数の受光部を備え、以下に説明するように用紙表面からの正反射光、拡散反射光を光学的に検出する。通紙領域の上方のガイド板には開口部(測定領域)が設けられ、この開口部は、受光部の照射領域になる。開口部まで挿入された用紙90は、通紙領域の下方から持ち上げられた押圧機構により押さえられる。この状態で発光部からはコリメートレンズにより略平行にされた照射光が、基準面に対して入射角75°で照射される。照射光の波長としては例えば465nmである。複数の受光部は、正反射光、および拡散反射光を受光する。例えば、反射角30度(拡散反射光用)、60度(拡散反射光用)、75度(正反射光用)の3箇所、または60度と75度の2箇所に配置される。表面性検出部からは、この受光部の信号が用紙物性の測定結果(測定値3)として出力される。
含水率検出部は、例えば近赤外線方式のOH基の光吸収量を光学的に検出する含水率センサーを含む。この含水率センサーは、近赤外線領域の所定の波長の光を用紙90に照射し、その用紙90の含水率に応じて光の吸収率が変化する性質を利用したものである。また別の例として、偏向フィルターで分離した反射光を用いて用紙内部の反射成分の光量変化分を測定することで含水率を測定してもよい。含水率検出部からは、例えば、含水率が用紙物性の測定結果として出力される。
剛度検出部は、用紙の剛性に応じた物性を検出する。例えば、湾曲した搬送路に用紙を搬送させたときに、曲がった搬送路で、搬送路を構成する一方の外側ガイド板を、用紙が押す力、または変位量を機械的に測定する。剛度検出部からは、剛度が用紙物性の測定結果として出力される。測定結果は剛度値(mN)に換算されて出力する(後述の図14(a)参照)。また、用紙90を90度回転させて、搬送路に搬送させることで、縦横それぞれの剛度が得られ、これにより、縦目/横目の目方向を判定できる。
また、画像形成装置10は、メディア検知装置40から得られた測定結果(上記の測定値1~3)から紙種判別を行う。画像形成装置10の記憶部12には、紙種判別に用いる機械学習による学習モデル(学習済みモデルともいう)が記憶される。これは、用紙90のメディア検知装置40による検知出力を入力値、用紙90のユーザーにより設定された紙種情報を正解ラベルとして、教師データを用いた教師あり学習により、生成された学習モデルである。画像形成装置10の制御部11は、メディア検知装置40の紙厚検出部、坪量検出部、および表面性検出部により用紙90を測定することにより得られた測定結果(測定値1~3)を用いて坪量換算値、紙厚換算値、表面性測定値を得る。なお、ここでは、坪量換算値は、測定値3の表面性測定値、画像形成システム1000の周囲環境情報(温度、湿度(例えば温湿度のセンサー164で検出))で決まる係数と計算式によって、第1坪量、第2坪量の値から、坪量M、および坪量差(坪量指標値)を算出する。ここで坪量差=第1坪量-第2坪量である。坪量検出部は、異なる波長の照射光を照射する複数のLEDを備える。第1坪量は、波長(750nm~900nm)の照射光を出力する第1のLEDを用い、この照射光の用紙90を通る透過光量により求めたものである。第2坪量は、波長(400nm~470nm)の照射光を出力する第2のLEDを用い、この照射光の用紙90を通る透過光量により求めたものである。紙種判別に関しては、学習モデルを用いて、表面性測定値、坪量差、および密度(=坪量M/紙厚)を入力し、出力として、候補紙種それぞれの「紙種スコア」が得られる。制御部11は、最も紙種スコアが高い紙種を紙種として決定したり、候補としてユーザーに提示したりする。
(用紙搬送制御)
次に、図3、図4を用紙搬送制御について説明する。以下に説明する実施形態においては、搬送速度制御部111は、用紙90の搬送時に、定着モーターの駆動速度を制御し、転写部142の速度を一定速度とし、定着部143の速度のみを制御する場合を例にして説明する。図3は、用紙搬送制御の開始および終了タイミングを示す模式図である。この図3は、図1の一部拡大図であり、転写部142と定着部143との間の搬送路132周辺を示している。搬送路132は、上ガイド板132aと下ガイド板132bを含む。下ガイド板132bの幅方向の略中央には孔が設けられており、孔の下方から、ループ検知センサー162のアクチュエーターの先端が弱い付勢力で上方に突出する。このアクチュエーターは、通過する用紙90の高さに応じて、用紙90に押されて上下動し、その上下動に応じて、用紙90のループ量(通過高さ)を2段階、または3、4段階の分解能で検知する。
図3(a)は、用紙搬送制御の開始タイミングを示す図である。用紙90の先端が定着ニップに到達する前、すなわち定着ニップよりも所定距離a上流位置に用紙90の先端が到達した時点が開始タイミングである。この用紙90の先端位置、およびタイミングは、レジストローラーが再起動してからの駆動時間(回転量)により算出できる。
図3(b)は、用紙搬送制御の終了タイミングを示す図である。用紙90の後端が転写ニップを通過してから所定後、すなわち転写ニップよりも処理距離b下流位置に用紙90の後端が到達した時点が終了タイミングである。この用紙90の先端位置、およびタイミングは、用紙90の搬送方向の長さ(以下、単に「用紙長」という)の情報と、センサー163が用紙90の先端が到達してからの駆動時間、またはレジストローラーが再起動してからの駆動時間により算出できる。
図4は、用紙の搬送方向位置に対応した区間、および速度制御テーブルを説明する模式図である。用紙の先端から順に、1mm~十数mmの所定間隔毎に複数の区間0~区間Eを設けている。図4に示す例では、所定間隔は用紙90上で10mmに相当する。区間0の始まりは、図3(a)の開始タイミングに対応し、区間Eの終わりは図3(b)の終了タイミングに相当する。区間の数(=E+1個)は、用紙90の用紙長に依存する。例えば420mmであれば区間の数は42個になる。なお使用する用紙90の用紙長が、所定間隔で丁度割り切れない場合は、区間Eの途中に用紙後端が位置する。
図4に示す速度制御テーブルは、各区間の定着部143の速度制御値が記述されており、記憶部12に記憶されている。速度制御テーブルは、複数あり、印刷条件にそれぞれ対応している。印刷条件には、用紙の物性が含まれる。用紙の物性には、上述のように剛度、含水率、紙の目方向が含まれる。これら用紙物性のうち剛度、含水率、紙の目方向は、メディア検知装置40の測定により得られた用紙物性を用いてもよい。この速度制御テーブルに設定されている速度制御値に応じて定着モーターの駆動速度が制御される。V0は基準速度であり、例えば、200~500mm/secである。基準速度V0では、定着部143の搬送速度は、転写部142の搬送速度と同じになる。図4に示すように区間0では、定着モーターは、定着速度制御値「V0×0.983」で制御され、区間1では同じ定着速度制御値「V0×0.983」で制御される。なお駆動速度は、0.1%単位で制御できる。また、転写部142を駆動する転写モーターは、画像形成中は、一定の搬送速度(プロセス速度)となるような駆動速度で定速制御される。また、定着部143の定着モーターは、区間0よりも前、すなわちレジストが再起動してから、用紙90が図3(a)の位置に到達するまで、および図3(b)の位置に到達した後、もしくは区間Eの後は、基準速度V0で定速制御される。
(速度制御テーブルの変更処理)
図5Aは、第1の実施形態における速度制御テーブルの変更処理を示すフローチャートである。
(ステップS21)
画像形成装置10は、操作表示部15等を経由してユーザーから印刷ジョブを受け付けた場合には、印刷ジョブを開始する(YES)。受け付けた印刷ジョブのデータには印刷データとジョブチケットが含まれる。ジョブチケットには、印刷条件が記述されており、印刷条件には、紙種情報、坪量、用紙サイズ、用紙物性、等の用紙情報と、通紙モード(片面/両面)が含まれる。また、この用紙情報には、メディア検知装置40で測定した用紙物性、および/またはこの用紙物性から判定した紙種(用紙種類)、坪量を使用する給紙トレイと紐付け、これを用紙情報として用いてもよい。
(ステップS22)
制御部11は、印刷ジョブの印刷条件でプレ印刷を実施し、速度制御テーブルを更新する。ここでの更新処理については後述する。
(ステップS23)
画像形成装置10は、ステップS21で開始した印刷ジョブに関して、本印刷を実施する。このとき、搬送速度制御部111は、ステップS22で更新された速度制御テーブルを用いて、用紙90の搬送を制御する。
(速度制御テーブルの更新処理)
(ステップS221)
図5Bは、図5AのステップS22の処理を示すサブルーチンフローチャートである。
このステップS221では制御部11は、記憶部12から、印刷条件に対応する速度制御テーブルを取得する。例えば、速度制御テーブルは紙種、および坪量または剛度の印刷条件に応じて複数であり、その中から条件が一致する、または最も近い条件の速度制御テーブルを取得する。
(ステップS222)
制御部11は、「搬送評価チャート」の画像データを用いて、プレ印刷を行う。プレ印刷では、印刷ジョブの印刷条件で画像形成を開始する。また、プレ印刷では、搬送速度制御部111は、ステップS221で取得した速度制御テーブルを用いて、画像形成時の用紙90の搬送制御を行う。
(ステップS223)
画像検査装置20は、片面モードの場合には、定着部143の下流側の第1読取部241で、定着部143を通過した後の用紙90の画像を読み取って読取画像データを生成する。両面モードの場合には、画像検査装置20は、第1、第2読取部241、242で、用紙90の両面を読み取り、2つの読取画像データを生成する。制御部11は、通信部19を介して、画像検査装置20が生成した読取画像データを取得する。搬送評価チャートの画像が形成された用紙90は、例えばサブトレイとしての排紙トレイ334に排出される。
(ステップS224)
搬送速度設定部112は、読取画像データを解析する。この解析により画像不良、および/または用紙ダメージの発生有無を判別する。画像不良には、画像こすれ、転写ずれ、色ずれ、画像の伸縮、光沢ムラ、および画像汚れの少なくとも1つが含まれる。また用紙ダメージは、用紙のシワ、波打ち、用紙の傷、用紙の折れの少なくとも1つが含まれる。搬送速度設定部112は、記憶部12に予め記憶した、画像不良および用紙ダメージにそれぞれ対応するパターン画像を対比させ、類似度が高い場合には、画像不良、または用紙ダメージが発生したと判定する(以下においては、画像不良および用紙ダメージを総称して「画像異常」という場合もある)。なお、波打ちに関しては、読み取った画像の周期的なピントぼけの発生により判定する。
画像不良または用紙ダメージがあれば(YES)、処理をステップS225に進める。画像不良も用紙ダメージもなければ(NO)、処理を終了し、図5Aの処理に戻る。
(ステップS225)
搬送速度設定部112は、画像異常(画像不良または用紙ダメージ)の発生が有った場合、またはその発生位置に基づいて、速度制御テーブルを変更し、その変更後の速度制御テーブルで記憶部22の内容を更新する。
図6は、画像異常の発生位置と、速度制御テーブルの変更区間を示す模式図である。図7は、画像不良、および用紙ダメージに含まれる各不良分類と用紙上の発生位置との対応を示すテーブルである。
例えば図6に示すように、先端側において搬送評価チャートで用紙のシワが発生した場合には、発生した位置に対応する区間1、2の速度制御値を変更する。また、後端側において画像こすれが発生した場合には、区間E-5~E-3の速度制御値を変更する。図7のテーブルに示すように異常分類と、発生部材、用紙上の発生位置、定着速度の補正との関係は予め記憶部12に設定されており、発生した異常分類に応じて、発生位置に対応する位置(区間)の速度制御テーブルを変更する。
このように第1の実施形態に係る画像形成装置では、転写部および/または定着部における用紙の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、搬送方向において、定着部の下流側で、用紙の画像を読み取る読取部が生成した、用紙の読取画像データを取得する読取画像取得部と、取得した読取画像データの画像に基づいて、搬送速度を変更または更新する搬送速度設定部と、を備える。これにより、転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減することが可能となる。また、より具体的には、記憶部に記憶した、定着部における用紙の搬送速度を制御するための速度制御テーブルに基づいて、画像形成時において、定着部の駆動部の駆動速度を制御する搬送速度制御部と、取得した読取画像データの画像を解析し、解析結果に基づいて、速度制御テーブルを変更する搬送速度設定部と、を備える。これにより、転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減することが可能となる。
(変形例)
第1の実施形態では、画像形成装置10は、画像異常の発生を判定した場合には、自動的に速度制御テーブルの速度制御値を変更した。これに対して、以下に説明する変形例では、速度制御テーブルの速度制御値を変更する前に、ユーザーによる許可を受け付ける。
図8は、変形例におけるユーザーによる許可を受け付ける操作画面151の例である。変形例においては、操作表示部15は、設定受付部として機能する。制御部11は、図5AのステップS255で、速度制御テーブルを変更する際に、操作表示部15に操作画面151を表示する。そして、操作画面151で「はい」のボタンが操作され、ユーザーの許可が得られた場合に、制御部11は、速度制御テーブルの変更を行う。一方で、操作画面151で「いいえ」のボタンが操作された場合には、変更は行わず、その直前の速度制御テーブルに戻す。
このように、変形例ではユーザーの許可を受け付けてから速度制御テーブルを変更する。これにより、ユーザーの意図に反して、速度制御テーブルが変更されることを防げる。
(第2の実施形態)
図9は、機械学習装置50、および第2の実施形態に係る画像形成装置10を含む画像形成システム10000を示す概略構成図である。図10は、機械学習装置50の機能を示すブロック図である。画像形成装置10と機械学習装置50は、ネットワークを介して接続されている。機械学習装置50は、後述するように装置内の用紙搬送、特に転写部142と定着部143との間の用紙搬送に関する行動を学習し、機械学習モデル(以下、単に学習モデルという)を生成する。生成した学習モデルは、画像形成装置10に送られる。画像形成装置10は、取得したこの学習モデルを、搬送制御用の速度制御テーブルの変更に用いる。
なお、図9に示す機械学習装置50は、制御部51、記憶部52、およびネットワークI/Fを備える。制御部51は、複数のCPU、複数のGPU(Graphics Processing Unit)、RAM、ROM、等で構成され、学習ブロック510、および状態制御ブロック550として機能する。記憶部52は学習モデルを記憶する。機械学習装置50は、オンプレミスサーバーであってもよく、あるいは商用のクラウドサービスを利用したクラウドサーバーであってもよい。また、別例として、機械学習装置50を画像形成システム1000もしくは画像形成装置10と一体としてもよい。例えば、この別例においては、画像形成装置10の制御部31内のエンジン制御SoC(System-on-a-Chip)を、機械学習装置として機能させることで、画像形成装置10において、機械学習により学習モデルを生成する。
機械学習装置50は、予め定めたルールにしたがって、ある状態の時にある行動を取ったときの報酬を計算し、報酬の総和を最適化するように、予め定めた計算式にしたがって行動価値(Q値)を算出してQテーブルを更新する。これにより行動を学習し、学習結果に基づいて行動を決定(行動価値が最も高い行動を選択)する。
ここで、学習係数をη、時間割引率をγ、時刻tにおける報酬をRとすると、行動価値(Q(s,a))は、例えば、以下のQ学習の式(1)によって計算できる。
Figure 2022164232000002
(学習モデルの生成)
以下、図10、および図11Aから図14も参照し、本実施形態で用いる学習モデルの機械学習方法について説明する。図11A、図11Bは、機械学習装置50で実行される学習処理を示すフローチャートである。図12~図14は、一実施例に係るテーブルタイプの学習モデルを示す図である。
図10に示すように、機械学習装置50の制御部51は、学習ブロック510、および状態制御ブロック550として機能する。
学習ブロック510には、意思決定部511、状態観測部512、報酬計算部513、および学習部514が含まれる。状態制御ブロック550には、観測情報生成部551が含まれる。図10に示す一例では、機械学習装置50の状態制御ブロック550は、画像形成装置10から記憶部12に記憶されている装置の使用状態、画像形成条件の情報を取得し、これにより画像形成装置10の用紙搬送状態を再現(シミュレート)するようにしてもよい。なお、以下に示す例では、時間ステップとして、1プリント相当時間が用いられる。例えば、0.5~数秒である。図10、図11A等に示す本実施形態では、1つの時間ステップが、1つのエピソードに対応する。
(ステップS31)
図11Aを参照する。本ステップでは、意思決定部511は、現時点(今回サイクル)の時間ステップにおける状態に基づいて、定着部143を駆動する定着モーターに対して駆動制御に関する行動情報(速度指示ともいう)を決定し、出力する。この以下においては、この行動情報をアクションともいう。行動情報は、速度制御テーブル(図4等参照)に対応する定着速度値である。
図12は、行動情報を示すテーブルである。同図では、定着部143を駆動する定着モーターの駆動速度は、基準速度V0と同じ速度を基準の0.0%とし、-3.0%~+3.0%(減速~増速)の範囲で、0.1%刻みで、複数のアクションa1~a61を取り得る。このアクションの選択は、図13Aに示すQテーブルに基づいて、今回の状態(ステート)を参照することで行える。学習の初期においては、Qテーブル内の数値は、ランダムな数値を入れてもよく、所定の数値を入れるようにしてもよい。例えば後者であれば所定値として、取り得るアクションの数で等分した数値(61個のアクションであればそれぞれ1/61)を入れる。学習が進んでいない初期状態においては、ε-greedy法によりアクションを一定の割合でランダムに選択するようにしてもよい。例えば、固定値のεを用いる(例えば0以上1未満で0.1~0.3の範囲の任意の値)。または学習が進むにつれて、εが小さくなるように設定した計算式、例えば、学習回数が所定値に到達する毎に1/2になるようにしたり、現時点の状態(s)から得られる行動価値Q(st,)の最大値で除算した計算式により算出したりするようにしてもよい。
(ステップS32)
状態制御ブロック550は、ステップS31で受けた行動情報に基づいて、定着部143を制御する。具体的には、定着モーターを速度指示に基づく定着速度値で駆動する。
(ステップS33)
観測情報生成部551は、転写部142と定着部143の間の搬送路の環境における、(1)搬送中の用紙90の位置情報、(2)定着部143の速度状態、(3)用紙物性、(4)画像形成条件、(5)画像形成装置の使用状態、(6)読取画像の各情報を生成する(以下、これらを観測情報という)。生成したこれらの観測情報は、学習ブロック510の状態観測部512に渡される。
図14は、観測情報の例を示すテーブルである。用紙物性の例として、図14(a)には剛度を、図14(b)には、含水率をしめしている。また、画像形成条件の例として、図14(c)には、定着圧を、画像形成装置の使用状態の例として、図14(d)には、装置の周囲環境情報の温度と湿度を示している。用紙物性は、メディア検知装置40の測定結果を用いることができる。また、温湿度は、センサー164で検出できる。
図13Bは、1つのステート内のパターンを示すテーブルである。各ステートは、用紙90の位置に対応する区間(図4参照)と、その区間における画像異常(画像不良または用紙ダメージ)の有無の判定結果に対応する。ステートの総数は、用紙サイズに依存する。例えばA3サイズの用紙であれば、搬送方向の長さ420mmに対応して42個の区間であり、これに異常有/無の2通りを乗じて、総ステート数は84個になる。
(ステップS34)
報酬計算部513は、スキュー状態を用いて報酬値を算出する。図11Bは、このステップS34の報酬値の付与処理を示すサブルーチンフローチャートである。
(ステップS341)
報酬計算部513は、状態観測部512から、今回サイクルの用紙の読取画像を取得する。
(ステップS342)
報酬計算部513は、読取画像を解析し、画像不良または用紙ダメージがあるか否かを判定し、画像不良または用紙ダメージがあれば(YES)、処理をステップS343へ進め、いずれもなければ(NO)、処理をステップS344に進める。
(ステップS343)
報酬計算部513は、ここでは負の報酬値、すなわち報酬値=-1を与える。
(ステップS344)
報酬計算部513は、ここでは正の報酬値、すなわち報酬値=+1を与える。図11Bに示すサブルーチンの処理の後、再び図11Aに示す処理に戻る。
(ステップS35)
図11Aに示すステップS35では、学習部514は、観測情報、行動情報、および/または報酬値から、学習モデルを更新する。例えば、図10に示す例では、報酬値と、上述したQ学習の式(1)を用いて行動価値(Q値)を算出することによって行動を学習し、Qテーブルを更新する。以上までの処理が、1つのエピソードの学習である。
なお、別な学習モデルとしてニューラルネットワークタイプの学習モデルに適用してもよい。例えば、あるタイミング(例えば前回の時間ステップ)での観測情報(st:1ステート内のパターン)を入力として、ニューラルネットワークにより、出力(a:各アクション(行動情報))とそのときのQ(s,a)を得る。そして学習部514は、このQ(s,a)が、「Rt+1+γmaxQ(st+1,at+1)」に近づくように(差分Eを小さく)、パラメータを調整する。例えば、バックプロパゲーション(Back-propagation、誤差逆伝搬法)という処理を行うことにより、比較結果の誤差が小さくなるように、パラメータを調整し、更新することで学習を行う。
(ステップS36)
制御部51は、所定回数(例えば、数万回)の学習が完了していなければ(NO)、処理をステップS31に戻し、以降の処理を繰り返す。所定回数に達していれば(YES)、処理をステップS37に進める。
(ステップS37)
機械学習装置50の制御部51は、更新した学習結果を記憶部52に出力し、学習モデルを更新し、学習処理を終了する(エンド)。この学習モデルは、画像形成装置10に送られ、その記憶部12にも記憶される。
(第2の実施形態における速度制御テーブルの変更処理)
図15は、第2の実施形態における、学習モデルを利用した、速度制御テーブルの変更処理を示す図である。同図は、図5AのステップS22の処理を示すサブルーチンフローチャートである。なお、第2の実施形態においては、メインルーチンフローチャートは、図5Aに示した第1の実施形態と同じであり、説明を省略する。
(ステップS521~S523)
ここでは、制御部11は、図5BのステップS221~S223と同様の処理を行う。具体的には、制御部11は、記憶部12から、印刷条件に対応する速度制御テーブルを取得し、その速度制御テーブルを用いて、搬送評価チャートの画像を印刷したプレ印刷を行う。そして、画像形成装置10は、取得部である通信部19により、画像検査装置20がその出力を読み取って生成した読取画像データを、取得する。
(ステップS524)
制御部11は、記憶部12に記憶している学習モデルを用いて、読取画像データ、ステップS522で用いた速度制御テーブル、用紙の物性、画像形成条件、および装置の使用状態を用いて、速度制御テーブルを得る。得られた速度制御テーブルで、記憶部12に記憶している更新前の速度制御テーブルを更新する。この速度制御テーブルは、印刷条件(用紙の物性、画像形成条件、および装置の使用状態)の組み合わせに応じて生成される。例えば、図14に示す例だと用紙物性(剛度16段階×含水率3段階)、画像形成条件(3段階)、使用状態(9段階)で、1296パターン(=16×3×3×9)が生成される。この更新後の速度制御テーブルは、本印刷(図5AのステップS23)での用紙90の搬送制御に用いられる。
このように第2の実施形態に係る画像形成装置では、記憶部に記憶した学習モデルを用いて、速度制御情報、すなわち、搬送位置毎の駆動部の速度制御値を定義した速度制御テーブルを決定する。これにより、転写部と定着部との間における用紙搬送を適切に行い、画像不良や用紙ダメージの発生を低減することが可能となる。
(他の変形例)
第2の実施形態では、図13Bに示したようにステートは、用紙位置と、画像異常(画像不良または用紙ダメージ)の有無に対応していたが、これに加えて、さらに、ループ検知センサー162の出力を追加してもよい。図16は、そのような、他の変形例における、ステート内のパターンを示すテーブルである。このように入力に、ループ検知センサー162の出力を加えることで、より精度よい速度制御テーブルを出力できる学習モデルを生成できる。
以上に説明した、画像形成装置10、およびこれを備える画像形成システム1000、ならびに機械学習装置50の構成は、上述の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上述の構成に限られず、特許請求の範囲内において、下記のように種種改変することができる。例えば、以下の各変形例の様に構成できる。また、一般の画像形成装置10等が備える構成を排除するものではない。
(変形例2)
上記の第1の実施形態において用いた速度制御テーブル(図4等参照)では、用紙90の搬送位置毎の駆動部148の速度制御値が設定されていたが、これに限られず、用紙90の全面で均一な速度値が設定されてもよい。また、別の例として、速度制御テーブルは、転写速度に対する相対的な速度で記述されてもよい。例えば転写速度は、基準速度V0と同じ場合を例にして説明したが、転写速度を縦倍調整等で、基準速度から少し変更した場合に、この変更分だけ、速度制御テーブルの値をシフトさせる。さらに、第1、第2の実施形態では、速度制御テーブルには、定着部143の速度制御値が記述されていたが、転写部142の速度制御値、または、転写部142と定着部143の両方の速度制御値が記述されていてもよい。
(変形例3)
第2の実施形態においては、画像形成条件として、定着圧を例として示したが、これ以外の画像形成条件として、加圧部149が設定した転写圧、通紙モード、定着制御温度を用いてもよい。
(変形例4)
第2の実施形態においては、装置の使用状態として周囲環境情報を例として示したが、これ以外の使用状態として、定着部143の加熱ローラー、加圧ローラー等の部材の使用量(摩耗量に対応)、または定着部143の蓄熱時間を用いてもよい。
(変形例5)
第1、第2の実施形態においては、搬送評価チャートの画像を解析することで、速度制御テーブルを変更、更新したが、これに限られず、本印刷の画像を解析することで速度制御テーブルを変更、更新するようにしてもよい。また、この場合、最終製品として、トンボ画像に基づいて用紙の4辺を裁断する場合には、本印刷において、使用しない用紙の外側に、搬送評価チャートと同様の画像を印刷し、この画像を解析することで、速度制御テーブルを変更、更新するようにしてもよい。また、本印刷の画像を解析し、速度制御テーブルを変更、更新する場合には、数枚、または数十枚の解析結果を統計処理(例えば平均)して、速度制御テーブルを変更、更新するようにしてもよい。
上述した機械学習装置、画像形成装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリーやDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、一機能として装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
1000 画像形成システム
10 画像形成装置
11 制御部
111 搬送速度制御部
112 搬送速度設定部
12 記憶部
13 用紙搬送部
14 画像形成部
141 作像部
142 転写部
143 定着部
148 駆動部
149 加圧部
15 操作表示部
161~16x センサー
19 通信部
20 画像検査装置
21 制御部
22 記憶部
23 用紙搬送部
24 画像読取部
29 通信部
30 後処理装置
31 制御部
32 記憶部
33 用紙搬送部
34 後処理部
39 通信部
40 メディア検知装置
50 機械学習装置

Claims (23)

  1. 作像部により形成された像担持体上のトナー画像を、用紙に転写する転写部と、
    前記用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部と、
    前記転写部および/または前記定着部における用紙の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、
    搬送方向において、前記定着部の下流側で、前記用紙の画像を読み取る読取部が生成した、前記用紙の読取画像データを取得する読取画像取得部と、
    取得した前記読取画像データの画像に基づいて、前記搬送速度を変更または更新する搬送速度設定部と、を備える、画像形成装置。
  2. 前記搬送速度設定部は、画像の解析として、画像不良および/または用紙ダメージを解析する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像不良は、画像こすれ、転写ずれ、色ずれ、画像の伸縮、光沢ムラ、および画像汚れの少なくとも1つを含み、
    前記用紙ダメージは、用紙のシワ、波打ち、用紙の傷、用紙の折れの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送速度設定部は、予め記憶した画像パターンとの比較により、前記画像不良および前記用紙ダメージを解析する、請求項2、または請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記搬送速度設定部は、前記画像不良および/または前記用紙ダメージの発生の有無、または用紙上における発生位置に基づいて、速度制御情報を変更する、請求項2から請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記搬送速度制御部は、予め記憶部に記憶した、前記転写部および/または前記定着部の駆動部の駆動速度を制御するための速度制御情報に基づいて、前記搬送速度を制御する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置に応じて、前記駆動部の駆動速度を制御する情報が設定されている、請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値が設定された速度制御テーブルとして設定されている、請求項6、または請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記読取画像取得部は、メディア検知装置が測定した前記用紙の物性を取得し、
    前記搬送速度制御部は、記憶部に記憶されている、前記用紙の前記物性に対応した速度制御情報を用いて前記転写部および/または前記定着部の駆動部を制御する、請求項1から請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 搬送速度制御部は、用紙の両面に画像形成する通紙モードにおいては、記憶部に記憶されている、用紙の表裏それぞれに対応した速度制御情報を用いて前記転写部および/または前記定着部の駆動部を制御する、請求項1から請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 搬送速度制御部は、速度制御情報を用いて、前記転写部と前記定着部との相対速度を制御する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 搬送速度制御部は、速度制御情報を用いて、前記転写部の速度を一定とし、前記定着部の速度を制御する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置、前記搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値、および
    前記読取画像データの画像の解析結果に基づいて機械学習することで生成された学習モデルを用いて、前記搬送速度設定部は、速度制御情報を決定する、請求項8に記載の画像形成装置。
  14. さらに、前記用紙の物性に対する情報に基づいて機械学習する、請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記物性には、剛度、含水率、紙の目方向、の少なくとも1つが含まれる、請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記学習モデルの機械学習時において、
    画像の解析として、画像不良および用紙ダメージを解析し、画像不良または用紙ダメージの発生を検出すれば異常、検出しなければ正常と評価し、前記評価が正常の場合に正の報酬、前記評価が異常の場合に負の報酬を与える、請求項13から請求項15のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. さらに、前記転写部と前記定着部の搬送路において、用紙のループを検知するループ検知センサーを備え、
    さらに、前記ループ検知センサーの出力に基づいて機械学習する、請求項13から請求項16のいずれかに記載の画像形成装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれかに記載の画像形成装置と、
    前記画像形成装置の搬送方向の下流側で、前記画像形成装置で画像形成された用紙の画像を読み取る読取部と、
    を備える、画像形成システム。
  19. 作像部により形成された像担持体上のトナー画像を、用紙に転写する転写部と、前記用紙上のトナー画像を加熱することで定着させる定着部と、を備える画像形成装置における前記転写部および/または前記定着部における用紙の搬送速度を制御する制御プログラムであって、
    搬送方向において、前記定着部の下流側で、前記用紙の画像を読み取る読取部が生成した、前記用紙の読取画像データを取得する第1のステップと、
    第1のステップで取得した前記読取画像データの画像に基づいて、前記搬送速度を変更または更新する第2のステップと、を含む処理を、コンピューターに実行させるための制御プログラム。
  20. 前記転写部および/または前記定着部の駆動部の駆動速度を制御するための速度制御情報に基づいて、前記搬送速度を制御する、請求項19に記載の制御プログラム。
  21. 前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置に応じて、前記駆動部の駆動速度を制御する情報が設定されている、請求項20に記載の制御プログラム。
  22. 前記速度制御情報は、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙内の搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値が設定された速度制御テーブルとして設定されている、請求項20、または請求項21に記載の制御プログラム。
  23. 前記第2のステップでは、前記転写部および/または前記定着部に対する用紙の搬送位置、前記搬送位置毎の前記駆動部の速度制御値、前記読取画像データの画像の解析結果に基づいて機械学習することで生成される学習モデルを用いて、前記速度制御情報を決定する、請求項22に記載の制御プログラム。
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