JP2022163837A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、圧電デバイスおよび湿度検出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置、圧電デバイスおよび湿度検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で湿度を検出する。【解決手段】液体吐出ヘッドは、第1面および第1面とは反対側の第2面を有する振動板と、第1面の上に配置される第1圧電素子と、第1面の上に配置される吸湿性の吸湿部材と、を有する。液体吐出装置は、この液体吐出ヘッドと、第1圧電素子を駆動した結果に基づいて、吸湿部材が配置される空間の湿度に関する湿度情報を取得する取得部と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出装置、圧電デバイスおよび湿度検出装置に関する。
ピエゾ方式のインクジェットプリンター等の液体吐出装置は、例えば、特許文献1に開示されるように、圧電素子を備える。特許文献1では、水分による圧電素子の劣化を抑制する目的で、圧電素子が第1基板と第2基板との間の接着剤で囲まれる領域に配置される。
特開2017-052134号公報
特許文献1に記載の装置では、接着剤で囲まれた領域内に何らかの原因で水分が侵入した場合、その状態のまま圧電素子を駆動してしまい、その結果、圧電素子が劣化する可能性がある。ここで、圧電素子の周辺の湿度を検出することが考えられるが、液体吐出ヘッド等のデバイスでは、その検出をできる限り簡易な構成で実現することが望まれる。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る液体吐出ヘッドは、第1面および前記第1面とは反対側の第2面を有する振動板と、前記第1面の上に配置される第1圧電素子と、前記第1面の上に配置される吸湿性の吸湿部材と、を有する。
本発明の好適な態様に係る液体吐出装置は、前述の態様の液体吐出ヘッドと、前記第1圧電素子を駆動した結果に基づいて、前記吸湿部材が配置される空間の湿度に関する湿度情報を取得する取得部と、を有する。
本発明の好適な態様に係る液体吐出装置の圧電デバイスは、第1面および前記第1面とは反対側の第2面を有する振動板と、前記第1面の上に配置される圧電素子と、前記第1面の上に配置される吸湿性の吸湿部材と、を有する。
本発明の好適な態様に係る湿度検出装置は、前述の態様の圧電デバイスと、前記圧電素子を駆動した結果に基づいて、前記吸湿部材が配置される空間の湿度に関する湿度情報を取得する取得部と、を有する。
第1実施形態に係る液体吐出装置の構成例を示す模式図である。 第1実施形態に係る液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの断面図である。 第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの第1空間および第2空間を示す平面図である。 図4中のA-A線断面図である。 駆動回路の構成例を示す図である。 残留振動の検出を説明するための図である。 残留振動の波形を示す図である。 第1実施形態に係る液体吐出装置の動作を説明するための図である。 第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの断面図である。 第3実施形態に係る液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係る液体吐出装置の電気的な構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
以下の説明は、便宜上、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、以下では、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向およびY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向およびZ2方向である。
ここで、典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。ただし、Z軸は、鉛直な軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80°以上100°以下の範囲内の角度で交差すればよい。
A:第1実施形態
A1:液体吐出装置の全体構成
図1は、第1実施形態に係る液体吐出装置100の構成例を示す模式図である。液体吐出装置100は、「液体」の一例であるインクを液滴として媒体Mに対して吐出するインクジェット方式の印刷装置である。媒体Mは、例えば、印刷用紙である。なお、媒体Mは、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルムまたは布帛等の任意の材質の印刷対象であってもよい。
液体吐出装置100は、図1に示すように、液体容器110と制御モジュール120と搬送機構130と移動機構140とヘッドモジュール150とを有する。
液体容器110は、インクを貯留する。液体容器110の具体的な態様としては、例えば、液体吐出装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで構成される袋状のインクパック、および、インクを補充可能なインクタンクが挙げられる。なお、液体容器110に貯留されるインクの種類は任意である。
制御モジュール120は、液体吐出装置100の各要素の動作を制御する。
搬送機構130は、制御モジュール120による制御のもとで、媒体MをY軸に沿って搬送する。
移動機構140は、制御モジュール120による制御のもとで、ヘッドモジュール150をX軸に沿って往復させる。移動機構140は、ヘッドモジュール150を収容するキャリッジと称される略箱型の搬送体141と、搬送体141が固定される無端の搬送ベルト142と、を有する。なお、搬送体141に搭載されるヘッドモジュール150の数は、1個に限定されず、複数個でもよい。また、搬送体141には、ヘッドモジュール150のほかに、前述の液体容器110が搭載されてもよい。
ヘッドモジュール150は、制御モジュール120による制御のもと、液体容器110から供給されるインクを複数のノズルのそれぞれから媒体Mに吐出する。この吐出が搬送機構130による媒体Mの搬送と移動機構140によるヘッドモジュール150の往復移動とに並行して行われることにより、媒体Mの表面にインクによる画像が形成される。
表示装置160は、制御モジュール120による制御のもと、各種の情報を表示する。ここで、表示装置160は、例えば、液晶表示パネルまたは有機EL(electro-luminescence)表示パネル等の各種の表示パネルを有する。本実施形態では、表示装置160は、湿度が所定以上である場合、その旨等を表示する。
A2:液体吐出装置の電気的な構成
図2は、第1実施形態に係る液体吐出装置100の電気的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、ヘッドモジュール150は、液体吐出ヘッド151と駆動回路152と検出回路153とを有する。
液体吐出ヘッド151は、ノズルごとに設けられるM個の圧電素子56_1~56_Mを有しており、供給駆動信号Vinに基づく圧電素子56_1~56_Mの駆動により、インクをノズルから吐出する。Mは、2以上の自然数である。なお、以下では、圧電素子56_1~56_Mを区別しない場合、これらのそれぞれを圧電素子56という場合がある。また、以下では、液体吐出装置100において圧電素子56に対応するM個の他の構成要素について、符号の添え字として「_1~_M」または「[1]~[M]」を用いて、圧電素子56_1~56_Mとの対応関係を示すことがある。
ここで、各圧電素子56は、供給駆動信号Vinに基づいて逆圧電効果により駆動する。また、各圧電素子56は、圧電効果により出力信号Voutを出力する。本実施形態では、M個の圧電素子56のうちの圧電素子56_1が「第1圧電素子」の一例であり、圧電素子56_1からの出力信号Voutは、圧電素子56_1~56_Mの周囲の湿度を検出するのに用いられる。また、M個の圧電素子56のうちの圧電素子56_2が「第2圧電素子」の一例であり、圧電素子56_2~56_Mからの出力信号Voutは、液体吐出ヘッド151のインクの増粘、気泡の滞留等の検出に用いられる。なお、液体吐出ヘッド151の詳細については、後に図3から図5に基づいて説明する。
なお、図2に示す例では、ヘッドモジュール150が有する液体吐出ヘッド151の数が1個であるが、これに限定されず、ヘッドモジュール150が有する液体吐出ヘッド151の数が2個以上でもよい。
駆動回路152は、制御モジュール120による制御のもと、圧電素子56を駆動する。具体的には、駆動回路152は、制御モジュール120による制御のもと、液体吐出ヘッド151が有する複数の圧電素子56のそれぞれについて、制御モジュール120から出力される駆動信号Comを供給駆動信号Vinとして供給するか否かを切り替える。また、本実施形態では、駆動回路152は、制御モジュール120による制御のもと、液体吐出ヘッド151が有する複数の圧電素子56のそれぞれについて、圧電素子56における起電力を出力信号Voutとして検出回路153に供給するか否かを切り替える。なお、駆動回路152の詳細については、後に図6および図7に基づいて説明する。
検出回路153は、各圧電素子56で発生する出力信号Voutに基づいて、振動情報NVTを生成する。例えば、検出回路153は、出力信号Voutをノイズ除去後に増幅することにより振動情報NVTを生成する。振動情報NVTは、圧電素子56の駆動後に振動板55および圧電素子56を含む振動系に残留する振動である残留振動を示す。なお、残留振動の詳細については、後に図8および図9に基づいて説明する。
図2に示すように、制御モジュール120は、制御回路121と記憶回路122と電源回路123と駆動信号生成回路124と検査回路125とを有する。
制御回路121は、液体吐出装置100の各部の動作を制御する機能と、各種データを処理する機能と、を有する。ここで、制御回路121は、制御部の一例であり、前述の駆動回路152および検出回路153の動作を制御する。
制御回路121は、例えば、1個以上のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含む。なお、制御回路121は、CPUに代えて、または、CPUに加えて、FPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。また、制御回路121は、複数のプロセッサーで構成される場合、例えば、駆動回路152の動作制御と検出回路153の動作制御とが別々のプロセッサーで行われてもよい。また、制御回路121が複数のプロセッサーで構成される場合、当該複数のプロセッサーが互いに異なる基板等に実装されてもよい。
記憶回路122は、制御回路121が実行する各種プログラムと、制御回路121が処理する印刷データImg等の各種データと、を記憶する。記憶回路122は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリーとROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)またはPROM(Programmable ROM)等の不揮発性メモリーとの一方または両方の半導体メモリーを含む。印刷データImgは、パーソナルコンピューターまたはデジタルカメラ等の外部装置200から供給される。なお、記憶回路122は、制御回路121の一部として構成されてもよい。
電源回路123は、図示しない商用電源から電力の供給を受け、所定の各種電位を生成する。生成した各種電位は、液体吐出装置100の各部に適宜に供給される。例えば、電源回路123は、電源電位VHVとオフセット電位VBSとを生成する。オフセット電位VBSは、ヘッドモジュール150に供給される。また、電源電位VHVは、駆動信号生成回路124に供給される。
駆動信号生成回路124は、各圧電素子56を駆動するための駆動信号Comを生成する回路である。具体的には、駆動信号生成回路124は、例えば、DA変換回路と増幅回路とを有する。駆動信号生成回路124では、当該DA変換回路が制御回路121からの波形指定信号dComをデジタル信号からアナログ信号に変換し、当該増幅回路が電源回路123からの電源電位VHVを用いて当該アナログ信号を増幅することで駆動信号Comを生成する。ここで、駆動信号Comに含まれる波形のうち、圧電素子56に実際に供給される波形の信号が前述の供給駆動信号Vinである。波形指定信号dComは、駆動信号Comの波形を規定するためのデジタル信号である。
検査回路125は、振動情報NVTに基づいて、残留振動の周波数と基準周波数との比較結果を示す判定情報Sttを生成する。より具体的には、検査回路125は、例えば、圧電素子56ごとに位相比較器を有しており、当該比較器は、振動情報NVTの示す周波数と基準周波数との差を示す信号を判定情報Sttとして出力する。ここで、圧電素子56_1についての判定情報Sttは、後に詳述するように、圧電素子56_1の周囲の湿度を検出するのに用いられる。また、他の圧電素子56_2~56_Mについての判定情報Sttは、後述するノズルNにおけるインクの吐出状態を示しており、例えば、印刷時におけるノズルからのインクの吐出制御等に用いられる。当該吐出状態としては、例えば、インクの増粘、気泡の滞留等が挙げられる。なお、検査回路125は、制御回路121の一部として構成されてもよい。
以上の制御モジュール120では、制御回路121が、記憶回路122に記憶されるプログラムを実行することで、液体吐出装置100の各部の動作を制御する。ここで、制御回路121は、当該プログラムの実行により、液体吐出装置100の各部の動作を制御するための信号として、制御信号Sk1およびSk2と制御信号SIと波形指定信号dComとを生成する。
制御信号Sk1は、搬送機構130の駆動を制御するための信号である。制御信号Sk2は、移動機構140の駆動を制御するための信号である。制御信号SIは、圧電素子56の動作状態を指定するためのデジタルの信号である。なお、制御信号SIには、圧電素子56の駆動タイミングを規定するためのタイミング信号が含まれてもよい。当該タイミング信号は、例えば、前述の搬送体141の位置を検出するエンコーダーの出力に基づいて生成される。
また、制御回路121は、取得部121aおよび警告部121bとして機能する。
取得部121aは、圧電素子56_1を駆動した結果に基づいて、吸湿部材60が配置される空間の湿度に関する湿度情報DHを取得する。取得部121aにより取得された湿度情報DHは、記憶回路122に記憶される。なお、湿度情報DHの形式は、当該湿度を示すことができればよく、任意である。
警告部121bは、湿度情報DHに基づいて、警告する。本実施形態では、警告部121bは、湿度情報DHの示す湿度が所定以上である場合、その旨または使用を控えることを促す旨を表示装置160に表示させることにより、警告を行う。なお、当該警告は、表示装置160による警告に限定されず、例えば、LED(light emitting diode)等の発光素子の点灯または点滅等による警告、音声による警告等であってもよい。
A3:液体吐出ヘッド
図3は、第1実施形態に係る液体吐出ヘッド151の断面図である。図3に示すように、液体吐出ヘッド151は、Y軸に沿う方向に配列される複数のノズルNを有する。当該複数のノズルNは、X軸に沿う方向に互いに間隔をあけて並ぶ第1列L1と第2列L2とに区分される。第1列L1および第2列L2のそれぞれは、Y軸に沿う方向に直線状に配列される複数のノズルNの集合である。
液体吐出ヘッド151は、X軸に沿う方向で互いに略対称な構成である。ただし、第1列L1の複数のノズルNと第2列L2の複数のノズルNとのY軸に沿う方向での位置は、互いに一致してもよいし異なってもよい。図3では、第1列L1の複数のノズルNと第2列L2の複数のノズルNとのY軸に沿う方向での位置が互いに一致する構成が例示される。
図3に示すように、液体吐出ヘッド151は、流路基板51と圧力室基板52とノズル板53と吸振体54と振動板55と複数の圧電素子56と保護基板57とケース58と配線基板59とを有する。
流路基板51および圧力室基板52は、この順でZ1方向に積層されており、複数のノズルNにインクを供給するための流路を形成する。流路基板51および圧力室基板52からなる積層体よりもZ1方向に位置する領域には、振動板55と複数の圧電素子56と保護基板57とケース58と配線基板59と駆動回路152とが設置される。他方、当該積層体よりもZ2方向に位置する領域には、ノズル板53と吸振体54とが設置される。液体吐出ヘッド151の各要素は、概略的にはY方向に長尺な板状部材であり、例えば接着剤により、互いに接合される。以下、液体吐出ヘッド151の各要素を順に説明する。
ノズル板53は、第1列L1および第2列L2のそれぞれの複数のノズルNが設けられた板状部材である。複数のノズルNのそれぞれは、インクを通過させる貫通孔である。ここで、ノズル板53のZ2方向を向く面がノズル面FNである。ノズル板53は、例えば、ドライエッチングまたはウェットエッチング等の加工技術を用いる半導体製造技術によりシリコン単結晶基板を加工することにより製造される。ただし、ノズル板53の製造には、他の公知の方法および材料が適宜に用いられてもよい。また、ノズルの断面形状は、典型的には円形状であるが、これに限定されず、例えば、多角形または楕円形等の非円形状であってもよい。
流路基板51には、第1列L1および第2列L2のそれぞれについて、空間R1と複数の供給流路Raと複数の連通流路Naとが設けられる。空間R1は、Z軸に沿う方向でみた平面視で、Y軸に沿う方向に延びる長尺状の開口である。供給流路Raおよび連通流路Naのそれぞれは、ノズルNごとに形成された貫通孔である。各供給流路Raは、空間R1に連通する。
圧力室基板52は、第1列L1および第2列L2のそれぞれについて、キャビティと称される複数の圧力室Cが設けられた板状部材である。複数の圧力室Cは、Y軸に沿う方向に配列される。各圧力室Cは、ノズルNごとに形成され、平面視でX軸に沿う方向に延びる長尺状の空間である。ここで、圧電素子56_1に対応する圧力室Cは、「第1空間」の一例であり、圧電素子56_2に対応する圧力室Cは、「第2空間」の一例である。
流路基板51および圧力室基板52それぞれは、前述のノズル板53と同様に、例えば、半導体製造技術によりシリコン単結晶基板を加工することにより製造される。ただし、流路基板51および圧力室基板52のそれぞれの製造には、他の公知の方法および材料が適宜に用いられてもよい。
圧力室Cは、流路基板51と振動板55との間に位置する空間である。第1列L1および第2列L2のそれぞれについて、複数の圧力室CがY軸に沿う方向に配列される。また、圧力室Cは、連通流路Naおよび供給流路Raのそれぞれに連通する。したがって、圧力室Cは、連通流路Naを介してノズルNに連通し、かつ、供給流路Raを介して空間R1に連通する。
圧力室基板52のZ1方向を向く面には、振動板55が配置される。振動板55は、弾性的に振動可能な板状部材である。振動板55のZ1方向を向く面には、第1列L1および第2列L2のそれぞれについて、互いにノズルNに対応する複数の圧電素子56が配置される。各圧電素子56は、駆動信号Comの供給により変形する受動素子である。各圧電素子56は、平面視でX軸に沿う方向に延びる長尺状をなす。複数の圧電素子56は、複数の圧力室Cに対応するようにY軸に沿う方向に配列される。圧電素子56は、平面視で圧力室Cに重なる。なお、振動板55および圧電素子56の詳細については、後に図4および図5に基づいて説明する。
保護基板57は、振動板55のZ1方向を向く面に設置される板状部材であり、複数の圧電素子56を保護するとともに振動板55の機械的な強度を補強する。ここで、保護基板57と振動板55との間の空間Sには、複数の圧電素子56が収容される。保護基板57は、例えば、樹脂材料で構成される。
ケース58は、複数の圧力室Cに供給されるインクを貯留するためのケースである。ケース58は、例えば、樹脂材料で構成される。ケース58には、第1列L1および第2列L2のそれぞれについて、空間R2が設けられる。空間R2は、前述の空間R1に連通する空間であり、空間R1とともに、複数の圧力室Cに供給されるインクを貯留するリザーバーRとして機能する。ケース58には、各リザーバーRにインクを供給するための導入口IOが設けられる。各リザーバーR内のインクは、各供給流路Raを介して圧力室Cに供給される。
吸振体54は、コンプライアンス基板とも称され、リザーバーRの壁面を構成する可撓性の樹脂フィルムであり、リザーバーR内のインクの圧力変動を吸収する。なお、吸振体54は、金属製の可撓性を有する薄板であってもよい。吸振体54のZ1方向を向く面は、流路基板51に接着剤等により接合される。
配線基板59は、振動板55のZ1方向を向く面に実装されており、制御モジュール120と液体吐出ヘッド151とを電気的に接続するための実装部品である。配線基板59は、例えば、COF(Chip On Film)、FPC(Flexible Printed Circuit)またはFFC(Flexible Flat Cable)等の可撓性の配線基板である。本実施形態の配線基板59には、前述の駆動回路152が実装される。なお、配線基板59は、リジッド基板でもよい。この場合、当該リジッド基板上または当該リジッド基板に接続されるフレキシブル基板上に駆動回路152が実装される。
図4は、第1実施形態に係る液体吐出ヘッド151の圧力室C_1および圧力室C_2を示す平面図である。図5は、図4中のA-A線断面図である。図4および図5に示すように、圧力室基板52には、Y軸に沿う方向に互いに隣り合う圧力室C_1および圧力室C_2が設けられる。圧力室C_1は、「第1空間」の一例であり、前述の複数の圧力室Cのうち、圧電素子56_1に対応する圧力室Cである。圧力室C_2は、「第2空間」の一例であり、前述の複数の圧力室Cのうち、圧電素子56_2に対応する圧力室Cである。以下、圧力室C_1、圧力室C_2、圧電素子56_1および圧電素子56_2について説明する。
図5に示すように、圧力室C_1および圧力室C_2は、圧力室基板52をZ軸に沿う方向に貫通する孔で構成される。これに伴い、圧力室基板52には、互いに隣り合う2つの圧力室Cの間に、X軸に沿う方向に延びる隔壁52aが設けられる。なお、図4に示す例では、圧力室Cの平面視形状が平行四辺形であるが、これに限定されず、任意である。
本実施形態では、圧電素子56_1およびそれに対応する構成は、インクの吐出に用いない。このため、圧力室C_1には、インクが収容されない。これに対し、圧電素子56_2およびそれに対応する構成は、インクの吐出に用いる。このため、圧力室C_2には、インクが収容される。
圧力室基板52のZ1方向を向く面には、振動板55が接合される。図5に示す例では、振動板55は、第1層55aと第2層55bとを有し、これらがこの順でZ1方向に積層される。
第1層55aは、例えば、酸化シリコン(SiO)で構成される弾性膜である。当該弾性膜は、例えば、シリコン単結晶基板の一方の面を熱酸化することにより形成される。このような第1層55aは、シリコン単結晶基板に異方性エッチングにより複数の圧力室Cを形成する場合、当該異方性エッチングの停止層として機能する。第2層55bは、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)で構成される絶縁膜である。当該絶縁膜は、例えば、スパッタ法によりジルコニウムの層を形成し、当該層を熱酸化することにより形成される。なお、振動板55は、前述の第1層55aおよび第2層55bの積層による構成に限定されず、例えば、単層で構成されてもよいし、3層以上で構成されてもよい。
以上の振動板55は、Z1方向を向く第1面F1と、Z2方向を向く第2面F2と、を有しており、第2面F2の上に圧力室基板52が接合される。ここで、振動板55は、隔壁52aの拘束を受けずに振動する振動領域VRを有する。振動領域VRは、振動板55の厚さ方向にみて、すなわち、Z軸に沿う方向にみて、圧力室Cに重なる振動板55の領域である。
一方、振動板55の第1面F1には、圧電素子56_1および圧電素子56_2が接合される。ここで、圧電素子56_1および圧電素子56_2は、Y軸に沿う方向に互いに隣り合う。以下、圧電素子56_1について説明する。なお、圧電素子56_2は、後述の吸湿部材60を有しない以外は、圧電素子56_1と同様に構成される。
圧電素子56_1は、第1電極56aと圧電体56bと第2電極56cと吸湿部材60とを有し、この順でこれらがZ1方向に積層される。図5に示す例では、第1電極56aは、圧電素子56ごとに互いに離間して配置される個別電極であり、第1電極56aには、駆動信号Comが印加される。一方、第2電極56cは、複数の圧電素子56にわたり連続するようにY軸に沿う方向に延びる帯状の共通電極であり、第2電極56cには、所定の基準電位が供給される。
これらの電極の金属材料としては、例えば、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銅(Cu)等の金属材料が挙げられ、これらのうち、1種を単独でまたは2種以上を合金または積層等の態様で組み合わせて用いることができる。
圧電体56bは、Z軸に沿う方向にみて、圧力室Cに重なる。ここで、振動板55の振動領域VRは、Z軸に沿う方向にみて、圧電体56bに重ならない部分NRを有する。部分NRは、Z軸に沿う方向にみて、圧電体56bと隔壁52aとの間に位置する。
圧電体56bは、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)等の圧電材料で構成される。ここで、圧電体56bは、圧電素子56ごとに個別に設けられてもよいし、複数の圧電素子56にわたり連続するようにY軸に沿う方向に延びる帯状をなしてもよい。ただし、圧電体56bが複数の圧電素子56にわたり連続する場合、圧電体56bには、互いに隣り合う各圧力室Cの間隙に平面視で対応する領域に、Z軸に沿う方向に貫通する孔がX軸に沿う方向に延びて設けられる。
吸湿部材60は、吸湿性を有する膜体である。吸湿部材60の構成材料としては、吸湿性を有し、かつ、吸湿により質量および剛性のうちの一方または両方が変化する材料であればよく、特に限定されないが、可逆的に吸湿可能な材料であることが好ましく、例えば、多孔質の表面への水分の吸着により吸湿するシリカゲル、デシクレイおよびゼオライト等が挙げられる。吸湿部材60がシリカゲル等で構成される場合、吸湿部材60の剛性が吸湿に伴って低下する。また、吸湿部材60の形成には、特に限定されないが、例えば、ゾルゲル法またはCVD(chemical vapor deposition)法が用いられる。なお、吸湿に伴って剛性が高まる材料を吸湿部材60として用いることもできる。
吸湿部材60は、Z軸に沿う方向にみて、振動板55の振動領域VRに重なる。図5に示す例では、吸湿部材60は、Z軸に沿う方向にみて、振動領域VRの全範囲に重なる。図5に示す例では、吸湿部材60は、Z軸に沿う方向にみて、隔壁52aに重ならないが、圧力室C_2に重ならなければ、隔壁52aに重なってもよい。ここで、吸湿部材60がZ軸に沿う方向にみて部分NRの全範囲に重なることにより、部分NRでの応力集中を低減することができ、この結果、振動板55の損傷を低減することができる。また、吸湿部材60は、振動領域VRのX軸に沿う方向での少なくとも一部に配置されていればよいが、振動領域VRのX軸に沿う方向での全範囲にわたり配置されると、吸湿による質量および剛性のうちの少なくとも一方の変化を大きくすることができる。
吸湿部材60の厚さは、振動板55および圧電素子56_1を含む振動系が圧電素子56_1の駆動により振動可能であればよく、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上1000μm以下の範囲内である。図5に示す例では、吸湿部材60の部分NRに重なる部分の厚さが吸湿部材60の他の部分の厚さよりも厚い。このような厚さの分布を有する吸湿部材60は、例えば、ゾルゲル法等の塗布法により容易に得られる。
A4:駆動回路の詳細
図6は、駆動回路152の構成例を示す図である。図6に示すように、駆動回路152には、配線LHd、LHaおよびLHsが接続される。配線LHdは、オフセット電位VBSが供給される給電線である。配線LHaは、駆動信号Comを伝送する信号線である。配線LHsは、出力信号Voutを伝送する信号線である。
駆動回路152は、M個のスイッチSWa(SWa[1]]~SWa[M])と、M個のスイッチSWs(SWs[1]]~SWs[M])と、これらのスイッチの接続状態を指定する接続状態指定回路152aと、を有する。
スイッチSWa[m]は、駆動信号Comの伝送のための配線LHaと圧電素子56[m]との間の導通(オン)と非導通(オフ)とを切り替えるスイッチである。ただし、mは、1以上M以下の自然数である。スイッチSWs[m]は、出力信号Voutの伝送のための配線LHsと圧電素子56[m]との間の導通(オン)と非導通(オフ)とを切り替えるスイッチである。これらのスイッチのそれぞれは、例えば、トランスミッションゲートである。
接続状態指定回路152aは、制御信号SIに基づいて、スイッチSWa[1]~SWa[M]のオンオフを指定する接続状態指定信号SLa[1]~SLa[M]と、スイッチSWs[1]~SWs[M]のオンオフを指定する接続状態指定信号SLs[1]~SLs[M]と、を生成する。
以上のように生成される接続状態指定信号SLa[m]に応じて、スイッチSWa[m]のオンオフが切り替えられる。例えば、スイッチSWa[m]は、接続状態指定信号SLa[m]がハイレベルの場合にオン状態となり、ローレベルの場合にオフ状態となる。以上のように、駆動回路152は、圧電素子56_1~56_Mから選択される1以上の圧電素子56に対して、駆動信号Comに含まれる波形の一部または全部を供給駆動信号Vinとして供給する。
また、接続状態指定信号SLs[m]に応じて、スイッチSWs[m]のオンオフが切り替えられる。例えば、スイッチSWs[m]は、接続状態指定信号SLs[m]がハイレベルの場合にオン状態となり、ローレベルの場合にオフ状態となる。以上のように、駆動回路152は、圧電素子56_1~56_Mから選択される1以上の圧電素子56からの出力信号Voutを検出回路153に供給する。
A6:残留振動の検出
図7は、残留振動の検出を説明するための図である。図7に示すように、駆動信号Comは、駆動パルスPDを含んでおり、タイミングt0からタイミングt4までの単位期間Tuで繰り返される。単位期間Tuは、先行の期間Tu1と後行の期間Tu2とに区分される。図7に示す例では、期間Tu1の長さと期間Tu2の長さとが互いに等しい。本実施形態では、期間Tu1および期間Tu2のそれぞれがスイッチSWa[1]およびスイッチSWs[1]の切り替えのための制御期間として用いられる。
なお、スイッチSWa[1]およびスイッチSWs[1]の切り替えは、期間Tu1または期間Tu2よりも短い制御期間で行ってもよい。また、期間Tu1の長さと期間Tu2の長さとが互いに異なってもよい。また、図示を省略するが、スイッチSWa[2]~SWa[M]およびスイッチSWs[2]~SWs[M]の切り替えも、期間Tu1および期間Tu2のそれぞれを制御期間として行われる。
駆動パルスPDは、期間Tu1に含まれており、第1タイミングt1から第2タイミングt2までの期間にわたる波形のパルスである。図7に示す例では、駆動パルスPDの電位は、オフセット電位VBSを基準電位として、当該基準電位よりも低い電位に降下した後に、当該基準電位よりも高い電位に上昇する。このような波形の駆動パルスPDは、駆動パルスPDが基準電位よりも高い電位のみで構成される場合に比べて、ノズルNからのインクの吐出に適する。なお、図7では、期間Tu2における駆動信号Comの電位が基準電位である場合が例示されるが、これに限定されず、期間Tu2に吐出または検査のためのパルスが適宜に含まれてもよい。
制御回路121は、圧電素子56の周囲の湿度を検出する検出動作を実行する。当該検出動作の実行時期は、あらかじめ設定されたプログラムまたはユーザーからの操作等に従い適宜に決められ、任意であり、印刷動作中に行ってもよいし、非印刷時に行ってもよい。
当該検出動作では、駆動回路152が圧電素子56_1を駆動した後、その駆動に伴う残留振動を検出回路153が検出する。
図7に示す例では、期間Tu1にわたり、スイッチSWa[1]がオンされるとともに、スイッチSWs[1]がオフされる。また、期間Tu2にわたり、スイッチSWs[2]がオンされるとともに、スイッチSWa[1]がオフされる。
このようなスイッチの切り替えにより、圧電素子56_1には、期間Tu1において駆動パルスPDが印加され、検出回路153には、期間Tu2にわたり圧電素子56_1からの出力信号Voutが入力される。
図8は、残留振動の波形を示す図である。図8では、吸湿部材60の剛性が吸湿に伴って低くなる場合の残留振動の波形として、湿度が第1湿度である場合の残留振動の波形αと、湿度が第1湿度よりも高い第2湿度である場合の残留振動の波形βと、湿度が第1湿度よりも低い第3湿度である場合の残留振動の波形γが示される。
図8に示すように、波形βの周期は、波形αの周期よりも長い。すなわち、波形βの周波数は、波形αの周波数よりも低い。また、波形γの周期は、波形αの周期よりも短い。すなわち、波形γの周波数は、波形αの周波数よりも高い。このように残留振動の周波数と湿度とは、相関関係を有する。ここで、吸湿部材60は周囲の湿度の上昇に応じて軟化する、つまり剛性が低下するので、残留振動の波形の周波数は、周囲の湿度の上昇に応じて低下する。逆に残留振動の波形の周波数は、周囲の湿度の低下に応じて上昇する。
このような波形を示す振動情報NVTを含む出力信号Voutは、前述の図7に示す期間Tu2において、検出回路153に入力される。そして、検出回路153は、出力信号Voutに基づいて、振動情報NVTを生成する。検査回路125は、振動情報NVTの示す残留振動の周波数と基準周波数との比較結果を示す判定情報Sttを生成する。取得部121aは、判定情報Sttの示す差に基づいて、湿度情報DHを取得する。
図9は、第1実施形態に係る液体吐出装置100の動作を説明するための図である。液体吐出装置100では、図9に示すように、まず、ステップS1において、取得部121aが、湿度情報DHを取得することにより湿度を検出する。次に、ステップS2において、警告部121bが、湿度情報DHの示す湿度が所定値以上であるか否かを判断する。このステップS2は、湿度が所定値以上となるまで繰り返される。
湿度が所定値以上である場合、警告部121bは、ステップS3において、警告を行う。その後、警告部121bは、ステップS4において、終了の指示があるか否かを判断する。この指示は、例えば、図示しないスイッチへの操作等により行われる。終了の指示がない場合、前述のステップS1に戻り、一方、終了の指示がある場合、処理を終了する。
以上の液体吐出ヘッド151は、前述のように、振動板55と、「第1圧電素子」の一例である圧電素子56_1と、吸湿性の吸湿部材60と、を有する。ここで、振動板55は、第1面F1および第1面F1とは反対側の第2面F2を有しており、圧電素子56_1および吸湿部材60のそれぞれは、第1面F1の上に配置される。なお、液体吐出ヘッド151は、「圧電デバイス」の一例である。また、本明細書において、「2つの物体のうちの一方の物体が他方の物体の上に配置される」とは、これらの物体が互いに接する状態のほか、これらの物体の間に他の物体が介在する状態をも含む概念である。
以上の液体吐出ヘッド151では、圧電素子56_1の近傍の湿度に応じて、吸湿部材60の質量および剛性のうちの一方または両方が変化するので、振動板55および圧電素子56_1を含む振動系の共振周波数も変化する。このため、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。
ここで、圧電素子56_1として液体吐出ヘッド151の既存の構成要素またはそれと同様の構成を用いることができる。また、既存の液体吐出ヘッド151の製造方法に1つの成膜工程を追加することにより、吸湿部材60を形成することができる。このように、従来の液体吐出ヘッド151の構成を大きく変更する必要がないので、小型化および低コスト化を図りつつ、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。すなわち、簡易な構成で、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。
また、前述のように、液体吐出ヘッド151は、隔壁52aを有しており、隔壁52aは、第2面F2の上に配置され、圧力室C_1を区画する。そして、振動板55の厚さ方向にみて、吸湿部材60は、圧力室C_1に重なる。
ここで、振動板55の厚さ方向にみて隔壁52aに重なる部分は、隔壁52aにより拘束されるので、圧電素子56_1が駆動しても、実質的に振動しない。一方、振動板55の厚さ方向にみて圧力室C_1に重なる部分は、隔壁52aによる拘束を受けないので、圧電素子56_1の駆動に伴って良好に振動する。したがって、振動板55の厚さ方向にみて吸湿部材60が圧力室C_1に重なることにより、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutが好適に得られる。この結果、湿度の検出精度を高めることができる。
さらに、前述のように、液体吐出ヘッド151は、「第2圧電素子」の一例である圧電素子56_2を有しており、圧電素子56_2は、第1面F1の上に配置され、圧電素子56_1とは異なる。そして、隔壁52aは、圧力室C_1とは異なる圧力室C_2をさらに区画しており、振動板55の厚さ方向にみて、吸湿部材60は、圧力室C_2に重ならない。
ここで、圧電素子56_2は、湿度の検出に用いなくてもよいので、吸湿部材60を設ける必要もない。このため、圧電素子56_2の駆動により圧力室C_2に連通するノズルNから液体を好適に吐出させることができる。また、例えば、圧電素子56_2の圧電効果による出力信号Voutを圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに対する基準信号として用いたり、これらの出力信号を差動増幅することによりノイズまたは温度特性を相殺または低減したりすることもできる。
本実施形態では、前述のように、液体吐出ヘッド151は、圧力室C_2に連通するノズルNを有しており、圧力室C_2には、液体が収容される。そして、圧電素子56_2は、圧力室C_2に収容される液体をノズルNから吐出させる。このため、圧電素子56_2の駆動により圧力室C_2に連通するノズルNから液体を吐出させることにより、印刷を行うことができる。
また、前述のように、液体吐出ヘッド151は、第1面F1の上に配置される保護基板57を有しており、保護基板57と第1面F1との間には、圧電素子56_1および圧電素子56_2を一括して収容する空間Sが設けられる。このため、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号に基づいて、圧電素子56_2の近傍の湿度を検出することができる。
本実施形態では、前述のように、圧力室C_1には、液体が収容されない。このため、圧電素子56_1および振動板55を含む振動系の振動が液体により減衰されない。したがって、圧力室C_1に液体が収容される構成に比べて、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutの強度を高めることができる。また、圧力室C_1に連通するノズルNから液体が吐出されることがないので、圧電素子56_1に供給する供給駆動信号Vinの強度を大きくすることができる。この結果、この点でも、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutの強度を高めることができる。例えば、本実施形態のように、圧電素子56_1および圧電素子56_2に供給する供給駆動信号Vinの波形を互いに同じにすることができる。このため、駆動信号生成回路124の構成として既存の構成またはそれに近い構成を用いることができるし、また、これらの信号の波形が互いに異なる構成に比べて、駆動信号生成回路124の構成を簡単化することができる。
液体吐出装置100は、前述のように、液体吐出ヘッド151と、取得部121aと、を有する。取得部121aは、圧電素子56_1を駆動した結果に基づいて、吸湿部材60が配置される空間の湿度に関する湿度情報DHを取得する。以上の液体吐出装置100では、湿度情報DHに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。なお、液体吐出装置100は、「湿度検出装置」の一例である。
ここで、前述のように、取得部121aは、判定情報Sttに基づいて、湿度情報DHを取得する。判定情報Sttは、圧電素子56_1の駆動後に振動板55に生じる残留振動に関する振動情報NVTを用いた情報である。残留振動の周波数は、振動板55および圧電素子56_1を含む振動系の共振周波数の変化に伴って変化する。したがって、振動情報NVTの示す周波数に基づいて好適な湿度情報DHを取得することができる。なお、振動情報NVTの示す残留振動の周期または振幅に基づいて、湿度情報DHを取得してもよい。
例えば、吸湿部材60が吸湿に伴って剛性の低くなる部材である場合、湿度が高くなるほど、振動板55および圧電素子56_1を含む振動系の共振数周波数が低くなるので、残留振動の周波数も低くなる。したがって、この場合、湿度情報DHは、残留振動の周波数が低くなるほど高い湿度を示す。このような湿度情報DHは、残留振動の周波数が第1周波数である場合、第1湿度を示す情報であり、残留振動の周波数が第1周波数よりも低い第2周波数である場合、第1湿度よりも高い第2湿度を示す情報である。
本実施形態では、前述のように、液体吐出装置100は、湿度情報DHに基づいて警告する警告部121bを有する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度が所定以上である場合にその旨をユーザーに知らせることができる。この結果、ユーザーによる液体吐出装置100の使用が抑制される、もしくはユーザーが液体吐出装置100の周辺の湿度を低下させるなどの対応を行うので、高湿度下での液体吐出ヘッド151の駆動による損傷を低減することができる。なお、当該損傷としては、例えば、第2層55bを構成するZrOの水分による劣化による振動板55のクラック、圧電素子56に接続される配線のイオンマイグレーションによるショート、圧電体56bの水分による劣化等が挙げられる。
B:第2実施形態
以下、本発明の第2実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図10は、第2実施形態に係る液体吐出ヘッド151Aの断面図である。液体吐出ヘッド151Aは、吸湿部材60に代えて吸湿部材60Aを有する以外は、前述の第1実施形態の液体吐出ヘッド151と同様に構成される。吸湿部材60Aは、配置が異なる以外は、吸湿部材60と同様である。
前述のように、圧電素子56_1は、第1電極56aと、第2電極56cと、第1電極56aと第2電極56cとの間に配置される圧電体56bと、を有する。本実施形態では、振動板55の厚さ方向にみて、吸湿部材60Aは、部分NRに重なるが、圧電体56bに重ならない。以上の第2実施形態によっても、第1実施形態と同様、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。また、高湿度下での液体吐出ヘッド151の駆動による損傷を低減することができる。
ここで、振動板55の振動領域VRでは、圧電体56bが配置される部分がそれ以外の部分NRに比べて変形し難い。したがって、振動板55の厚さ方向にみて吸湿部材60Aが圧電体56bに重ならないことにより、吸湿部材60Aによる振動領域VRの不要な剛性の高まりを低減しつつ、吸湿部材60Aを振動領域VRの振動しやすい部分NRに効率的に配置することができる。このため、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号が好適に得られる。なお、吸湿部材60Aが、圧電体56bの一部分と重なり、圧電体56bの他の部分と重ならない構成とすることもできる。
C:第3実施形態
以下、本発明の第3実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図11は、第3実施形態に係る液体吐出装置100Bの電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置100Bは、制御回路121が警告部121bに代えて制限部121cとして機能する以外は、前述の第1実施形態の液体吐出装置100と同様に構成される。
制限部121cは、湿度情報DHに基づいて液体吐出ヘッド151の駆動を制限する。ここで、「液体吐出ヘッド151の駆動を制限する」とは、圧電素子56の駆動による負荷を低減するよう液体吐出ヘッド151の動作条件を変更することを意味する。当該制限の具体例としては、例えば、液体吐出ヘッド151の使用を禁止するよう液体吐出ヘッド151を停止させること、駆動信号Comの電圧を低くすること、印刷速度を遅くすること等により液体吐出ヘッド151からのインクの吐出頻度を低下させること等が挙げられる。
より具体的には、制限部121cは、湿度情報DHの示す湿度が所定値以上であるか否かを判断し、湿度が所定値以上である場合、液体吐出ヘッド151の駆動を制限する。このとき、制限部121cは、液体吐出ヘッド151の駆動が制限される状態であることを示す情報を表示装置160に表示させてもよい。
以上の第3実施形態によっても、第1実施形態と同様、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。また、高湿度下での液体吐出ヘッド151の駆動による損傷を低減することができる。本実施形態の液体吐出装置100Bは、前述のように、制限部121cを有する。制限部121cは、湿度情報DHに基づいて液体吐出ヘッド151の駆動を制限する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度が所定以上である場合に液体吐出ヘッド151の損傷を防止または低減することができる。
D:第4実施形態
以下、本発明の第4実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図12は、第4実施形態に係る液体吐出装置100Cの電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置100Cは、表示装置160に代えて送風機構170を有するとともに、制御回路121が警告部121bに代えて送風制御部121dとして機能する以外は、前述の第1実施形態の液体吐出装置100と同様に構成される。
送風機構170は、圧電素子56を収容する空間Sに乾燥気体を導入する機構である。当該乾燥気体は、典型的には乾燥空気である。送風機構170は、例えば、ヒーターと送風ファンとを含み、ヒーターの熱により湿度を低下させた空気を乾燥気体として送風ファンにより空間Sに導入する。なお、送風機構170は、窒素等の乾燥気体を封入したボンベを有し、ボンベからの乾燥気体を空間Sに導入する構成等でもよい。
送風制御部121dは、湿度情報DHに基づいて送風機構170の動作を制御する。より具体的には、例えば、送風制御部121dは、湿度情報DHの示す湿度が所定値以上であるか否かを判断し、湿度が所定値以上である場合、送風機構170を動作させる。
以上の第4実施形態によっても、第1実施形態と同様、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。また、高湿度下での液体吐出ヘッド151の駆動による損傷を低減することができる。本実施形態の液体吐出装置100Cは、前述のように、送風機構170と送風制御部121dとを有する。送風機構170は、液体吐出ヘッド151に対して乾燥気体を供給する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度を低減することができる。ここで、送風制御部121dは、湿度情報DHに基づいて、送風機構170の動作を制御する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度が所定以上である場合に送風機構170を動作させることにより、圧電素子56_1の近傍の湿度を低減することができる。したがって、送風機構170の必要以上の動作を低減することができ、この結果、液体吐出装置100Cの省電力化を図ることができる。
E:第5実施形態
以下、本発明の第5実施形態について説明する。以下に例示する形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図13は、第5実施形態に係る液体吐出装置100Dの電気的な構成を示すブロック図である。液体吐出装置100Dは、表示装置160に代えてヒーター180を有するとともに、制御回路121が警告部121bに代えて加熱制御部121eとして機能する以外は、前述の第1実施形態の液体吐出装置100と同様に構成される。
ヒーター180は、液体吐出ヘッド151を加熱する。ヒーター180は、例えば、液体吐出ヘッド151の任意の位置に配置される発熱抵抗体である。
加熱制御部121eは、湿度情報DHに基づいてヒーター180の駆動を制御する。より具体的には、例えば、加熱制御部121eは、湿度情報DHの示す湿度が所定値以上であるか否かを判断し、湿度が所定値以上である場合、ヒーター180を駆動させる。
以上の第5実施形態によっても、第1実施形態と同様、圧電素子56_1の圧電効果による出力信号Voutに基づいて、圧電素子56_1の近傍の湿度を検出することができる。また、高湿度下での液体吐出ヘッド151の駆動による損傷を低減することができる。本実施形態の液体吐出装置100Dは、前述のように、ヒーター180と加熱制御部121eとを有する。ヒーター180は、液体吐出ヘッド151を加熱する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度を低減することができる。ここで、加熱制御部121eは、湿度情報DHに基づいて、ヒーター180を制御する。このため、圧電素子56_1の近傍の湿度が所定以上である場合にヒーター180を動作させることにより、圧電素子56_1の近傍の湿度を低減することができる。したがって、ヒーター180の必要以上の駆動を低減することができ、この結果、液体吐出装置100Dの省電力化を図ることができる。
F:変形例
以上に例示される各形態は、多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される態様は、互いに矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(変形例1)
前述の形態では、第1空間の一例である圧力室C_1に液体が収容されない構成が例示されるが、圧力室C_1にインクが収容されてもよい。この場合、圧力室C_1に連通するノズルNからインクを吐出させてもよく、また、そのインクを印刷に用いてもよい。
(変形例2)
前述の形態では、M個の圧電素子56のうち1つの圧電素子56が第1圧電素子である構成が例示されるが、液体吐出ヘッド151の有する第1圧電素子の数は、2個以上であってもよい。「第2圧電素子」は、圧電素子56_2~56_Mのうち圧電素子56_1とは異なる圧電素子56であればよく、圧電素子56_2に限定されない。すなわち、第2圧電素子は、M個の圧電素子56のうちの任意の1つの圧電素子56であればよい。
(変形例3)
前述の形態では、第1電極56aが個別電極であり第2電極56cが共通電極である構成を例示するが、第1電極56aを複数の圧電素子56にわたり連続する共通電極とし、第2電極56cを圧電素子56ごとに個別の個別電極としてもよい。また、第1電極56aおよび第2電極56cの双方を個別電極としてもよい。
(変形例4)
前述の各形態では、液体吐出ヘッド151を搭載した搬送体141を往復させるシリアル方式の液体吐出装置100を例示したが、複数のノズルNが媒体Mの全幅にわたり分布するライン方式の液体吐出装置にも本発明は適用される。
(変形例5)
前述の形態で例示した液体吐出装置100は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用されてもよく、本発明の用途は特に限定されない。もっとも、液体吐出装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を吐出する液体吐出装置は、液晶表示パネル等の表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴出する液体吐出装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。また、生体に関する有機物の溶液を噴出する液体吐出装置は、例えばバイオチップを製造する製造装置として利用される。
(変形例6)
前述の形態では、「圧電デバイス」として液体吐出ヘッド151が例示されるが、本発明は、圧電素子を有する各種圧電デバイスに適用可能である。「圧電デバイス」としては、液体吐出ヘッドのほか、例えば、超音波センサー、超音波トランスデューサーおよび超音波モーター等が挙げられる。
(変形例7)
前述の形態では、「湿度検出装置」として液体吐出装置が例示されるが、本発明は、圧電デバイスを有する各種装置に適用可能である。また、「湿度検出装置」は、圧電デバイスの圧電素子を駆動結果に基づいて湿度情報を取得することができればよく、液体を吐出する機能を有しなくてもよいし、液体を吐出する機能とは異なる機能を有してもよい。
51…流路基板、52…圧力室基板、52a…隔壁、53…ノズル板、54…吸振体、55…振動板、55a…第1層、55b…第2層、56…圧電素子、56_1…圧電素子(第1圧電素子)、56_2…圧電素子(第2圧電素子)、56a…第1電極、56b…圧電体、56c…第2電極、57…保護基板、58…ケース、59…配線基板、60…吸湿部材、60A…吸湿部材、100…液体吐出装置、100B…液体吐出装置、100C…液体吐出装置、100D…液体吐出装置、110…液体容器、120…制御モジュール、121…制御回路、121a…取得部、121b…警告部、121c…制限部、121d…送風制御部、121e…加熱制御部、122…記憶回路、123…電源回路、124…駆動信号生成回路、125…検査回路、130…搬送機構、140…移動機構、141…搬送体、142…搬送ベルト、150…ヘッドモジュール、151…液体吐出ヘッド、151A…液体吐出ヘッド、151D…液体吐出ヘッド、152…駆動回路、152a…接続状態指定回路、153…検出回路、160…表示装置、170…送風機構、180…ヒーター、200…外部装置、C…圧力室、C_1…圧力室(第1空間)、C_2…圧力室(第2空間)、Com…駆動信号、DH…湿度情報、F1…第1面、F2…第2面、FN…ノズル面、IO…導入口、Img…印刷データ、L1…第1列、L2…第2列、LHa…配線、LHd…配線、LHs…配線、M…媒体、N…ノズル、NR…部分、NVT…振動情報、Na…連通流路、PD…駆動パルス、R…リザーバー、R1…空間、R2…空間、Ra…供給流路、S…空間、S1…ステップ、S2…ステップ、S3…ステップ、SI…制御信号、SLa…接続状態指定信号、SLs…接続状態指定信号、SWa…スイッチ、SWs…スイッチ、Sk1…制御信号、Sk2…制御信号、Stt…判定情報、Tu…単位期間、Tu1…期間、Tu2…期間、VBS…オフセット電位、VHV…電源電位、VR…振動領域、Vin…供給駆動信号、Vout…出力信号、dCom…波形指定信号、t0…タイミング、t1…第1タイミング、t2…第2タイミング、t4…タイミング、α…波形、β…波形、γ…波形。

Claims (16)

  1. 第1面および前記第1面とは反対側の第2面を有する振動板と、
    前記第1面の上に配置される第1圧電素子と、
    前記第1面の上に配置される吸湿性の吸湿部材と、を有する、
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記第2面の上に配置され、第1空間を区画する隔壁をさらに有し、
    前記振動板の厚さ方向にみて、前記吸湿部材は、前記第1空間に重なる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第1圧電素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される圧電体と、を有し、
    前記振動板の厚さ方向にみて、前記吸湿部材は、前記圧電体の少なくとも一部と重ならない、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1面の上に配置され、前記第1圧電素子とは異なる第2圧電素子をさらに有し、
    前記隔壁は、前記第1空間とは異なる第2空間をさらに区画し、
    前記振動板の厚さ方向にみて、前記吸湿部材は、前記第2空間に重ならない、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2空間に連通するノズルをさらに有し、
    前記第2空間には、液体が収容され、
    前記第2圧電素子は、前記第2空間に収容される液体を前記ノズルから吐出させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記第1面の上に配置される保護基板をさらに有し、
    前記保護基板と前記第1面との間には、前記第1圧電素子および前記第2圧電素子を一括して収容する空間が設けられる、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1空間には、液体が収容されない、
    ことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、
    前記第1圧電素子を駆動した結果に基づいて、前記吸湿部材が配置される空間の湿度に関する湿度情報を取得する取得部と、を有する、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  9. 前記取得部は、前記第1圧電素子の駆動後に前記振動板に生じる残留振動に関する振動情報を用いた情報に基づいて、前記湿度情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記残留振動の周波数が第1周波数である場合、前記湿度情報は、第1湿度を示す情報であり、
    前記残留振動の周波数が前記第1周波数よりも低い第2周波数である場合、前記湿度情報は、前記第1湿度よりも高い第2湿度を示す情報である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記湿度情報に基づいて警告する警告部をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記湿度情報に基づいて前記液体吐出ヘッドの駆動を制限する制限部をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  13. 前記液体吐出ヘッドに対して乾燥気体を供給する送風機構と、
    前記湿度情報に基づいて、前記送風機構の動作を制御する送風制御部と、をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  14. 前記液体吐出ヘッドを加熱するヒーターと、
    前記湿度情報に基づいて、前記ヒーターを制御する加熱制御部と、をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  15. 第1面および前記第1面とは反対側の第2面を有する振動板と、
    前記第1面の上に配置される圧電素子と、
    前記第1面の上に配置される吸湿性の吸湿部材と、を有する、
    ことを特徴とする圧電デバイス。
  16. 請求項15に記載の圧電デバイスと、
    前記圧電素子を駆動した結果に基づいて、前記吸湿部材が配置される空間の湿度に関する湿度情報を取得する取得部と、を有する、
    ことを特徴とする湿度検出装置。
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