JP2022161843A - 光酸発生剤、硬化性組成物及びレジスト組成物 - Google Patents

光酸発生剤、硬化性組成物及びレジスト組成物 Download PDF

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智仁 木津
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Abstract

【課題】i線に高い光感応性を有し、かつエポキシ化合物等のカチオン重合性化合物との配合物において貯蔵安定性の優れた、スルホニルイミド塩化合物を含んでなる新たな光酸発生剤、及びそれを含んでなる、エネルギー線硬化性組成物、化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物及び化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物を提供する。【解決手段】本発明は、下記一般式(1)で示されるスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤である。【化1】TIFF2022161843000076.tif29147(式(1)中、X+は下記の一般式(2)、(20)又は(21)で表されるスルホニウムカチオンである。)【選択図】 なし

Description

本発明は、第1に光酸発生剤に、より詳しくは、光、電子線又はX線等の活性エネルギー線を作用させてカチオン重合性化合物を硬化する際に好適な特定のスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤に関する。本発明は、第2に、当該光酸発生剤を含有する硬化性組成物及びこれを硬化させて得られる硬化体に関する。本発明は、第3に、当該光酸発生剤を含有する化学増幅型のポジ型フォトレジスト組成物、及びこれを用いたレジストパターンの作製方法に関する。本発明は、第4に、当該光酸発生剤を含有する化学増幅型のネガ型フォトレジスト組成物及びこれを硬化させて得られる硬化体に関する。
光酸発生剤とは、光、電子線またはX線等の活性エネルギー線を照射することにより分解して酸を発生する化合物の総称であり、活性エネルギー線照射により発生した酸を活性種として、重合、架橋、脱保護反応等様々な反応に使用されている。
具体的には、塗料、接着、コーティングといった分野でのカチオン重合性化合物の重合や、電子部品の製造や半導体素子形成におけるフォトリソグラフィー(フェノール樹脂と架橋剤存在下での架橋反応、更にはアルカリ可溶性樹脂に保護基を導入したポリマーの酸触媒脱保護反応)などが挙げられる。
近年、化学増幅型フォトレジストを用いるフォトリソグラフィー技術を駆使して電子部品の製造や半導体素子形成が盛んに行われているが、特に半導体のパッケージなどの各種精密部品の製造には活性エネルギー線として波長365nmのi線が広く用いられている。これは、照射光源として廉価であり、かつ良好な発光強度を示す中圧・高圧水銀灯が利用できるためである。
また、電子機器のダウンサイジングに伴い、半導体パッケージの高密度実装技術が進み、パッケージの多ピン薄膜実装化、パッケージサイズの小型化、フリップチップ方式による2次元実装技術、3次元実装技術に基づいた実装密度の向上が図られている。このような高密度実装技術に高い精度で形成するためには、より少ない露光量で矩形性の高いレジストパターンが得られるよう、化学増幅型フォトレジストは、パターン形状に優れ、高い光感応性を有することが求められる。
既存の光酸発生剤としては、ヨード二ウム塩やスルホニウム塩等のオニウム塩が知られている(特許文献1~6)。スルホニウム塩はヨードニウム塩と比べて、保存安定性が良く、吸収波長がより長波長側にあるため、様々な構造を有するスルホニウム塩が開発されてきた。これらのスルホニウム塩のアニオン部位としては、SbF 、AsF 、BF 、B(C 、PF 等が使用されているが、Sbは劇物、Asは毒物であるため、これらの金属元素を含有するオニウム塩は安全性に問題があり、その用途は制限される。また、半導体のフォトリソグラフィー分野において、金属(SbF 、AsF )、リン(PF )、ホウ素(BF 、B(C )等の元素を有する光酸発生剤は化学増幅型レジスト用途として使用することはできない。なぜならば、これらの元素は不純物となり、トランジスター性能に大きな影響を及ぼすからである(非特許文献1)。
上記課題を解決する光酸発生剤として、例えば、カチオン部位がアリールスルホニウムからなり、アニオン部位がフッ素含有スルホンイミデートから成るスルホニウム塩が挙げられるが、この光酸発生剤を配合した化学増幅型フォトレジストのi線に対する光感応性は依然として低く、またパターン形状も悪いという課題があった。
特開2008-89777号公報 特表2001-512714号公報 特開2005-275153号公報 特開2007-114719号公報 特開2008-222657号公報 特開2001-288193号公報 特開2017-508723公報
上田充監修、ラドテック研究会編集「UV・EB硬化技術の最新動向」第2 章材料開発の動向 3.光重合開始剤 シーエムシー出版( 2006年)
本発明の第1の目的は、i線に高い光感応性を有し、かつエポキシ化合物等のカチオン重合性化合物との配合物において貯蔵安定性の優れた、スルホニルイミド塩化合物を含んでなる新たな光酸発生剤を提供することである。
本発明の第2の目的は、上記光酸発生剤を利用したエネルギー線硬化性組成物及び硬化体を提供することである。
本発明の第3の目的は、上記光酸発生剤を利用した化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物及びその製造方法を提供することである。
本発明の第4の目的は、上記光酸発生剤を利用した化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物及びその硬化体を提供することである。
本発明者らは、下記一般式(1)で示されるスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤が上記の各目的に好適であることを見出した。
Figure 2022161843000001
(式(1)中、Xは下記の一般式(2)、(20)又は(21)で表されるスルホニウムカチオンである。)
Figure 2022161843000002
〔式(2)中、Rは互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m1はRの個数を表し、m1は0~5の整数を表し、nは1~3の整数を表し、n=1の場合、Yは下記一般式(3)~(11)で表され、n=2の場合、Yは下記一般式(12)~(16)で表され、n=3の場合、Yは下記一般式(17)~(19)で表される。〕
Figure 2022161843000003
〔式(3)~(11)中、R~R15は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m2~m14はそれぞれR~R11及びR13~R15の個数を表し、m2、m8は0~5の整数、m3、m6、m11、m12、m14は0~4の整数、m4、m10は0~7の整数、m5は0~9の整数、m7、m9、m13は0~3の整数を表し、Z、Z及びZ~Zは-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR16-、-R17CR18-であり、Z、Zは-O-又は-S-であり、R16~R18は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
Figure 2022161843000004
〔式(12)~(16)中、R19~R26は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m15~m22はそれぞれR19~R25の個数を表し、m15は0~5の整数、m16、m19、m21は0~4の整数、m17、m20は0~7の整数、m18、m22は0~3の整数を表し、Z~Z10は-O-又は-S-であり、Z11~Z13は-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR27-、-R28CR29-であり、R27~R29は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
Figure 2022161843000005
〔式(17)~(19)中、R30~R36は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m23~m28はそれぞれR30~R34及びR36の個数を表し、m23は0~5の整数、m24、m26、m27、m28は0~4の整数、m25は0~3の整数を表し、Z14~Z18は-O-又は-S-である。〕
Figure 2022161843000006
〔式(20)中、R37、R38は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m29、m30はそれぞれR37、R38の個数を表し、m29は0~5の整数、m30は0~4の整数を表す。〕
Figure 2022161843000007
〔式(21)中、R39~R41は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m31~m33はそれぞれR39~R41の個数を表し、m31、m32は0~4整数、m33は0~5の整数を表し、Z19は-S-、-O-、-CO-、-NR42-、-R43CR44-又は直接結合であり、R42~R44は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
また本発明は、上記光酸発生剤とカチオン重合性化合物とを含有することを特徴とするエネルギー線硬化性組成物である。
更に本発明は、上記エネルギー線硬化性組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体である。
更に本発明は、上記光酸発生剤を含んでなる成分(A)と、酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂である成分(B)とを含んでなる、化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物である。
更に本発明は、上記化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなる膜厚5~150μmのフォトレジスト層を支持体上に積層してフォトレジスト積層体を得る積層工程と、該フォトレジスト積層体に部位選択的に光又は放射線を照射する露光工程と、該露光工程後にフォトレジスト積層体を現像してレジストパターンを得る現像工程と、を含むことを特徴とするレジストパターンの作製方法である。
更に本発明は、上記光酸発生剤を含んでなる成分(E)と、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂である成分(F)と、架橋剤成分(G)とを含んでなる、化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物である。
更に本発明は、上記化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体である。
本発明のスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤は、可視光、紫外線、電子線及びX線等の活性エネルギー線に対する光感応性に優れ、溶媒やエポキシ化合物等のカチオン重合性化合物への相溶性が高く、エポキシ化合物等のカチオン重合性化合物との配合物において貯蔵安定性が優れる。
本発明の光酸発生剤は、カチオン重合性化合物の硬化に用いるとき、紫外光、特にi線の作用による硬化性に優れており、カチオン重合性化合物を硬化させることができる。
本発明のエネルギー線硬化性組成物は、上記の光酸発生剤を含有するため、紫外光で硬化させることができる。また、本発明のエネルギー線硬化性組成物は、貯蔵安定性が高く、増感剤を用いる必要がないことから、コスト及び作業性に優れる。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物および化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、上記の光酸発生剤を含有するため、i線に対して高感度なレジスト(従来のものに比べ低露光量でパターン形成が可能)を得ることが可能である。更に、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物および化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、貯蔵安定性が高く、レジストパターン形状が良好である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、下記一般式(1)で示されるスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤である。
Figure 2022161843000008
(式(1)中、Xは下記の一般式(2)、(20)又は(21)で表されるスルホニウムカチオンである。)
Figure 2022161843000009
〔式(2)中、Rは互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m1はRの個数を表し、m1は0~5の整数を表し、nは1~3の整数を表し、n=1の場合、Yは下記一般式(3)~(11)で表され、n=2の場合、Yは下記一般式(12)~(16)で表され、n=3の場合、Yは下記一般式(17)~(19)で表される。〕
Figure 2022161843000010
〔式(3)~(11)中、R~R15は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m2~m14はそれぞれR~R11及びR13~R15の個数を表し、m2、m8は0~5の整数、m3、m6、m11、m12、m14は0~4の整数、m4、m10は0~7の整数、m5は0~9の整数、m7、m9、m13は0~3の整数を表し、Z、Z及びZ~Zは-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR16-、-R17CR18-であり、Z、Zは-O-又は-S-であり、R16~R18は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
Figure 2022161843000011
〔式(12)~(16)中、R19~R26は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m15~m22はそれぞれR19~R25の個数を表し、m15は0~5の整数、m16、m19、m21は0~4の整数、m17、m20は0~7の整数、m18、m22は0~3の整数を表し、Z~Z10は-O-又は-S-であり、Z11~Z13は-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR27-、-R28CR29-であり、R27~R29は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
Figure 2022161843000012
〔式(17)~(19)中、R30~R36は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m23~m28はそれぞれR30~R34及びR36の個数を表し、m23は0~5の整数、m24、m26、m27、m28は0~4の整数、m25は0~3の整数を表し、Z14~Z18は-O-又は-S-である。〕
Figure 2022161843000013
〔式(20)中、R37、R38は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m29、m30はそれぞれR37、R38の個数を表し、m29は0~5の整数、m30は0~4の整数を表す。〕
Figure 2022161843000014
〔式(21)中、R39~R41は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m31~m33はそれぞれR39~R41の個数を表し、m31、m32は0~4整数、m33は0~5の整数を表し、Z19は-S-、-O-、-CO-、-NR42-、-R43CR44-又は直接結合であり、R42~R44は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
式(2)において、Rのうち、アルキル基としては、炭素数1~18の直鎖アルキル基(メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-オクチル、n-デシル、n-ドデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル及びn-オクタデシル等) 、炭素数3~18の分枝鎖アルキル基(イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、イソヘキシル及びイソオクタデシル) 、及び炭素数3~18のシクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び4-デシルシクロヘキシル等) 等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルコキシ基としては、炭素数1~18の直鎖アルコキシ基、又は炭素数3~18の分枝鎖アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ及びオクタデシルオキシ等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルキルカルボニル基としては、炭素数2~18の直鎖又は分岐のアルキルカルボニル基(アセチル、プロピオニル、ブタノイル、2-メチルプロピオニル、ヘプタノイル、2-メチルブタノイル、3-メチルブタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル及びオクタデカノイル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリールカルボニル基としては、炭素数7~11のアリールカルボニル基( ベンゾイル及びナフトイル等) 等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルコキシカルボニル基としては、炭素数2~19の直鎖アルコキシカルボニル基又は炭素数4~19分枝鎖アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、オクチロキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル及びオクタデシロキシカルボニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7~11のアリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル及びナフトキシカルボニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリールチオカルボニル基としては、炭素数7~11のアリールチオカルボニル基(フェニルチオカルボニル及びナフトキシチオカルボニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アシロキシ基としては、炭素数2~19の直鎖アシロキシ基又は炭素数4~19の分枝鎖アシロキシ基(アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec-ブチルカルボニルオキシ、tert-ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、テトラデシルカルボニルオキシ及びオクタデシルカルボニルオキシ等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルキルチオ基としては、炭素数1~18の直鎖アルキルチオ基又は炭素数3~18の分枝鎖アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert-ペンチルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオ及びイソオクタデシルチオ等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリール基としては、炭素数6~12のアリール基(フェニル、トリル、ジメチルフェニル、ナフチル及びビフェニリル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、複素環式炭化水素基としては、炭素数4~20の複素環式炭化水素基( チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル及びジベンゾフラニル等) 等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルキルスルフィニル基としては、炭素数1~18の直鎖アルキルスルフィニル基又は炭素数3~18の分枝鎖スルフィニル基(メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、tert-ペンチルスルフィニル、オクチルスルフィニル及びイソオクタデシルスルフィニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリールスルフィニル基としては、炭素数6~10のアリールスルフィニル基(フェニルスルフィニル、トリルスルフィニル及びナフチルスルフィニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アルキルスルホニル基としては、炭素数1~18の直鎖アルキルスルホニル基又は炭素数3~18の分枝鎖アルキルスルホニル基(メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert-ペンチルスルホニル、オクチルスルホニル及びオクタデシルスルホニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、アリールスルホニル基としては、炭素数6~10のアリールスルホニル基(フェニルスルホニル、トリルスルホニル(トシル基)及びナフチルスルホニル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基としては、式(22)で表されるヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基等が挙げられる。

HO(-AO)q- (22)

〔AOはエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基、qは1~5の整数を表す。〕
式(2)において、Rのうち、置換されてよいシリル基としては、シリル及び炭素数1~18の置換シリル基(メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、フェニルシリル、メチルフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、置換されてよいアミノ基としては、アミノ基(-NH)及び炭素数1~15の置換アミノ基(メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、n-プロピルアミノ、メチル-n-プロピルアミノ、エチル-n-プロピルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、イソプロピルエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、エチルフェニルアミノ、n-プロピルフェニルアミノ及びイソプロピルフェニルアミノ等)等が挙げられる。
式(2)において、Rのうち、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
式(2)において、Rは相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(2)において、Rのうち、好ましくはアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、、アリールチオ基及びハロゲン原子であり、より好ましくはメチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、ブトキシ基、フェニルチオ基及びフッ素原子である。
式(2)において、m1はRの数を表し、m1は0~5の整数の整数であり、m1は好ましくは0~2、より好ましくは0又は1である。
式(3)~(11)において、R~R15のうち、アリールチオ基としては、炭素数6~20のアリールチオ基(フェニルチオ、2-メチルフェニルチオ、3-メチルフェニルチオ、4-メチルフェニルチオ、2-クロロフェニルチオ、3-クロロフェニルチオ、4-クロロフェニルチオ、2-ブロモフェニルチオ、3-ブロモフェニルチオ、4-ブロモフェニルチオ、2-フルオロフェニルチオ、3-フルオロフェニルチオ、4-フルオロフェニルチオ、2-ヒドロキシフェニルチオ、4-ヒドロキシフェニルチオ、2-メトキシフェニルチオ、4-メトキシフェニルチオ、1-ナフチルチオ、2-ナフチルチオ、4-[4-(フェニルチオ)ベンゾイル]フェニルチオ、4-[4-(フェニルチオ)フェノキシ]フェニルチオ、4-[4-(フェニルチオ)フェニル]フェニルチオ、4-(フェニルチオ)フェニルチオ、4-ベンゾイルフェニルチオ、4-ベンゾイル-2-クロロフェニルチオ、4-ベンゾイル-3-クロロフェニルチオ、4-ベンゾイル-3-メチルチオフェニルチオ、4-ベンゾイル-2-メチルチオフェニルチオ、4-(4-メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4-(2-メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4-(p-メチルベンゾイル)フェニルチオ、4-(p-エチルベンゾイル)フェニルチオ4-(p-イソプロピルベンゾイル)フェニルチオ及び4-(p-tert-ブチルベンゾイル)フェニルチオ等)等が挙げられる。
式(3)~(11)において、R~R15のうち、アリールオキシ基としては、炭素数6~10のアリールオキシ基(フェノキシ及びナフチルオキシ等)等が挙げられる。
式(3)~(11)において、R~R15のうち、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子としては、式(2)中、Rにおける、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子と同様である。
式(3)~(11)において、R~R15は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(3)~(11)において、m2~m14はそれぞれR~R15の数を表し、m2、m8は0~5の整数、m3、m6、m11、m12、m15は0~4の整数、m4、m10は0~7の整数、m5は0~9の整数、m7、m9、m14は0~3の整数であり、m2~m14は好ましくは0~2、より好ましくは0又は1である。
式(3)~(11)において、Z、Z及びZ~Zは-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR16-、-R17CR18-であり、Z、Zは-O-又は-S-である。
式(3)~(11)において、Z、Z及びZ~Zのうち、-NR16-及び-CR1718-で表される基の、R16~R18としては、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基(メチル、エチル、n-プロピル、、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、イソヘキシル、n-オクチル、n-デシル、n-ドデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル、n-オクタデシル及びイソオクタデシル)、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基(フェニル、トリル、4-フルオロフェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-メトキシフェニル、)又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基(ベンジル、2-メチルベンジル、3-ヒドロキシベンジル、3-メトキシベンジル)等が挙げられる。
式(12)~(16)において、R19~R26のうち、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子としては、式(2)中のRにおける、又は式(3)~(11)中のR~R15における、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子と同様である。
式(12)~(16)において、R19~R26は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(12)~(16)において、R19~R26のうち、好ましくはアルキルカルボニル基及びアリールカルボニル基であり、より好ましくはアルキルカルボニル基であり、特に好ましくはアセチル基である。
式(12)~(16)において、m15~m22はそれぞれR19~R26の数を表し、m15は0~5の整数、m16、m19、m21は0~4の整数、m17、m20は0~7の整数、m18、m22は0~3の整数であり、m15~m22は好ましくは0~2、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは1である。
式(12)~(16)において、Z~Z10は-O-又は-S-であり、Z11~Z13は-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR27-、-R28CR29-である。
式(12)~(16)において、Z11~Z13のうち、-NR27-及び-CR2829-で表される基の、R27~R29としては、式(3)~(11)において、、Z、Z及びZ~Zのうち、-NR16-及び-CR1718-で表される基の、R16~R18と同様である。
式(17)~(19)において、R30~R36のうち、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子としては、式(2)中のRにおける、又は式(3)~(11)中のR~R15における、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子と同様である。
式(17)~(19)において、R30~R36は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(17)~(19)において、R30~R36のうち、好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基及びアリールカルボニル基であり、より好ましくはアルキル基及びアルキルカルボニル基であり、特に好ましくはメチル基及びアセチル基である。
式(17)~(19)において、m23~m28はそれぞれR30~R36の数を表し、m15は0~5の整数、m16、m19、m21は0~4の整数、m17、m20は0~7の整数、m18、m22は0~3の整数であり、m23~m28は好ましくは0~2である。
式(17)~(19)において、Z14~Z18は-O-又は-S-である。
式(20)において、R37、R38のうち、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子としては、式(3)~(11)中、R~R15における、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子と同様である。
式(20)において、R37、R38は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(20)において、R37、R38のうち、好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基及びアリールカルボニル基であり、より好ましくはアルコキシ基であり、特に好ましくは4-ヒドロキシエトキシ基である。
式(20)において、m29、m30はそれぞれR37、R38の数を表し、m29は0~5の整数、m30は0~4の整数であり、m29、m30は好ましくは0~2、より好ましくは0又は1である。
式(21)において、R39~R41のうち、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子としては、式(2)中のRにおける、又は式(3)~(11)中のR~R15における、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、ハロゲン原子と同様である。
式(21)において、R39~R41は相互に独立であり、従って、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(21)において、R39~R41のうち、好ましくはアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アリール基及びハロゲン原子であり、より好ましくはメチル基、イソプロピル基、4-ヒドロキシエトキシ基、アセチル基、3-メチルベンゾイル基、フェニル基及びフッ素原子である。
式(21)において、m31~m33はそれぞれR39~R41の個数を表し、m31、m32は0~4整数、m33は0~5の整数であり、m31~m33は好ましくは0~2、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは1である。
式(21)において、Z19は-S-、-O-、-CO-、-NR42-、-R43CR44-又は直接結合である。
式(21)において、Zのうち、-NR42-、-R43CR44-で表される基の、R42~R44としては、式(3)~(11)において、Z、Z及びZ~Zのうち、-NR16-及び-CR1718-で表される基の、R16~R18と同様である。
本発明の光酸発生剤は、一般式(1)で表されるスルホニルイミド塩化合物を含有することを特徴とするが、これ以外にも従来公知の他の光酸発生剤を含有させて使用してもよい。
他の光酸発生剤を含有する場合、他の光酸発生剤の含有量(モル%)は、本発明の一般式(1)で表されるスルホニルイミド塩化合物の総モル数に対して、0.1~100が好ましく、より好ましくは0.5~50である。
他の光酸発生剤としては、オニウム塩(スルホニウム、ヨードニウム、セレニウム、アンモニウム及びホスホニウム等)並びに遷移金属錯体イオンと、アニオンとの塩等の従来公知のものが含まれる。
本発明の光酸発生剤を使用する場合は、カチオン重合性化合物や化学増幅型レジスト組成物への溶解を容易にするため、あらかじめ重合や架橋、脱保護反応等を阻害しない溶剤に溶かしておいてもよい。
溶剤としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2-ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネートなどのカーボネート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2-ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール及びジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;蟻酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、β-プロピオラクトン、β―ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン及びε-カプロラクトンなどのエステル類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が挙げられる。
溶剤を使用する場合、溶剤の使用割合は、本発明のスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤100重量部に対して、15~1000重量部が好ましく、より好ましくは30~500重量部である。使用する溶媒は、単独で使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。
本発明のエネルギー線硬化性組成物は、上記光酸発生剤とカチオン重合性化合物とを含んでなる。
エネルギー線硬化性組成物の構成成分であるカチオン重合性化合物としては、環状エーテル(エポキシド及びオキセタン等)、エチレン性不飽和化合物(ビニルエーテル及びスチレン等)、ビシクロオルトエステル、スピロオルトカーボネート及びスピロオルトエステル等が挙げられる{特開平11-060996号公報、特開平09-302269号公報、特開2003-026993号公報等}。
エポキシドとしては、公知のもの等が使用でき、芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシドが含まれる。
芳香族エポキシドとしては、少なくとも1個の芳香環を有する1価又は多価のフェノール(フェノール、ビスフェノールA、フェノールノボラック及びこれらのアルキレンオキシド付加体した化合物)のグリシジルエーテル等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロヘキセンやシクロペンテン環を有する化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られる化合物(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、等)が挙げられる。
脂肪族エポキシドとしては、脂肪族多価アルコール又はこのアルキレンオキシド付加体のポリグリシジルエーテル(1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等)、脂肪族多塩基酸のポリグリシジルエステル(ジグリシジルテトラヒドロフタレート等)、長鎖不飽和化合物のエポキシ化物(エポキシ化大豆油及びエポキシ化ポリブタジエン等)が挙げられる。
オキセタンとしては、公知のもの等が使用でき、例えば、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、2-エチルヘキシル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシエチル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、2-ヒドロキシプロピル(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、オキセタニルシルセスキオキセタン及びフェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
エチレン性不飽和化合物としては、公知のカチオン重合性単量体等が使用でき、脂肪族モノビニルエーテル、芳香族モノビニルエーテル、多官能ビニルエーテル、スチレン類及びカチオン重合性窒素含有モノマーが含まれる。
脂肪族モノビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル及びシクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
芳香族モノビニルエーテルとしては、2-フェノキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル及びp-メトキシフェニルビニルエーテル等が挙げられる。
多官能ビニルエーテルとしては、ブタンジオール-1,4-ジビニルエーテル及びトリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
スチレン類としては、スチレン、α-メチルスチレン、p-メトキシスチレン及びp-tert-ブトキシスチレン等が挙げられる。
カチオン重合性窒素含有モノマーとしては、N-ビニルカルバゾール及びN-ビニルピロリドン等が挙げられる。
ビシクロオルトエステルとしては、1-フェニル-4-エチル-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン及び1-エチル-4-ヒドロキシメチル-2,6,7-トリオキサビシクロ-[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
スピロオルトカーボネートとしては、1,5,7,11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン及び3,9-ジベンジル-1,5,7,11-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等が挙げられる。
スピロオルトエステルとしては、1,4,6-トリオキサスピロ[4.4]ノナン、2-メチル-1,4,6-トリオキサスピロ[4.4]ノナン及び1,4,6-トリオキサスピロ[4.5]デカン等が挙げられる。
更に、1分子中に少なくとも1個のカチオン重合性基を有するポリオルガノシロキサンを使用することができる(特開2001-348482号公報、Journal of Polym. Sci.、Part A、Polym.Chem.、Vol.28,497(1990)等に記載)。
これらのポリオルガノシロキサンは、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい。
これらのカチオン重合性化合物のうち、エポキシド、オキセタン及びビニルエーテルが好ましく、より好ましくはエポキシド及びオキセタン、特に好ましくは脂環式エポキシド及びオキセタンである。また、これらのカチオン重合性化合物は単独で使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。
エネルギー線硬化性組成物中の、本発明のスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤の含有量は、カチオン重合性化合物100重量部に対し、0.5~20重量部が好ましく、より好ましくは0.5~10重量部である。この範囲であると、カチオン重合性化合物の重合が更に十分となり、硬化体の物性が更に良好となる。なお、この含有量は、カチオン重合性化合物の性質やエネルギー線の種類と照射量、温度、硬化時間、湿度、塗膜の厚み等のさまざまな要因を考慮することによって決定され、上記範囲に限定されない。
本発明のエネルギー線硬化性組成物には、必要に応じて、公知の添加剤(増感剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、消泡剤、流動調整剤、光安定剤、酸化防止剤、密着性付与剤、イオン補足剤、着色防止剤、溶剤、非反応性の樹脂及びラジカル重合性化合物等)を含有させることができる。
増感剤としては、公知(特開平11-279212号公報及び特開平09-183960号公報等)の増感剤等が使用でき、アントラセン{アントラセン、9,10-ジブトキシアントラセン、9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-ジエトキシアントラセン、2-エチル-9,10-ジメトキシアントラセン、9,10-ジプロポキシアントラセン等};ピレン;1,2-ベンズアントラセン;ペリレン;テトラセン;コロネン;チオキサントン{チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン及び2,4-ジエチルチオキサントン等};フェノチアジン{フェノチアジン、N-メチルフェノチアジン、N-エチルフェノチアジン、N-フェニルフェノチアジン等};キサントン;ナフタレン{1-ナフトール、2-ナフトール、1-メトキシナフタレン、2-メトキシナフタレン、1,4-ジヒドロキシナフタレン、及び4-メトキシ-1-ナフトール等};ケトン{ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、4’-イソプロピル-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン及び4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド等};カルバゾール{N-フェニルカルバゾール、N-エチルカルバゾール、ポリ-N-ビニルカルバゾール及びN-グリシジルカルバゾール等};クリセン{1,4-ジメトキシクリセン及び1,4-ジ-α-メチルベンジルオキシクリセン等};フェナントレン{9-ヒドロキシフェナントレン、9-メトキシフェナントレン、9-ヒドロキシ-10-メトキシフェナントレン及び9-ヒドロキシ-10-エトキシフェナントレン等}等が挙げられる。
増感剤を含有する場合、増感剤の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、1~300重量部が好ましく、より好ましくは5~200重量部である。
顔料としては、公知の顔料等が使用でき、無機顔料(酸化チタン、酸化鉄及びカーボンブラック等)及び有機顔料(アゾ顔料、シアニン顔料、フタロシアニン顔料及びキナクリドン顔料等)等が挙げられる。
顔料を含有する場合、顔料の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、0.5~400000重量部が好ましく、より好ましくは10~150000重量部である。
充填剤としては、公知の充填剤等が使用でき、溶融シリカ、結晶シリカ、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、マイカ、タルク、ケイ酸カルシウム及びケイ酸リチウムアルミニウム等が挙げられる。
充填剤を含有する場合、充填剤の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、50~600000重量部が好ましく、より好ましくは300~200000重量部である。
帯電防止剤としては、公知の帯電防止剤等が使用でき、非イオン型帯電防止剤、アニオン型帯電防止剤、カチオン型帯電防止剤、両性型帯電防止剤及び高分子型帯電防止剤が挙げられる。
帯電防止剤を含有する場合、帯電防止剤の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、0.1~20000重量部が好ましく、より好ましくは0.6~5000重量部である。
難燃剤としては、公知の難燃剤等が使用でき、無機難燃剤{三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及びアルミン酸カルシウム等};臭素難燃剤{テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン及びデカブロモビフェニルエーテル等};及びリン酸エステル難燃剤{トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート等}等が挙げられる。
難燃剤を含有する場合、難燃剤の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、0.5~40000重量部が好ましく、より好ましくは5~10000重量部である。
消泡剤としては、公知の消泡剤等が使用でき、アルコール消泡剤、金属石鹸消泡剤、リン酸エステル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤、ポリエーテル消泡剤、シリコーン消泡剤及び鉱物油消泡剤等が挙げられる。
流動調整剤としては、公知の流動性調整剤等が使用でき、水素添加ヒマシ油、酸化ポリエチレン、有機ベントナイト、コロイド状シリカ、アマイドワックス、金属石鹸及びアクリル酸エステルポリマー等が挙げられる。
光安定剤としては、公知の光安定剤等が使用でき、紫外線吸収型安定剤{ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチレート、シアノアクリレート及びこれらの誘導体等};ラジカル補足型安定剤{ヒンダードアミン等};及び消光型安定剤{ニッケル錯体等}等が挙げられる。
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤等が使用でき、フェノール系酸化防止剤(モノフェノール系、ビスフェノール系及び高分子フェノール系等)、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。
密着性付与剤としては、公知の密着性付与剤等が使用でき、カップリング剤、シランカップリング剤及びチタンカップリング剤等が挙げられる。
イオン補足剤としては、公知のイオン補足剤等が使用でき、有機アルミニウム(アルコキシアルミニウム及びフェノキシアルミニウム等)等が挙げられる。
着色防止剤としては、公知の着色防止剤が使用でき、一般的には酸化防止剤が有効であり、フェノール系酸化防止剤(モノフェノール系、ビスフェノール系及び高分子フェノール系等)、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられるが、高温時の耐熱試験時の着色防止にはほとんど効力がない。
消泡剤、流動調整剤、光安定剤、酸化防止剤、密着性付与剤、イオン補足剤又は、着色防止剤を含有する場合、各々の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、0.1~20000重量部が好ましく、より好ましくは0.5~5000重量部である。
溶剤としては、カチオン重合性化合物の溶解やエネルギー線硬化性組成物の粘度調整のために使用できれば制限はなく、上記光酸発生剤の溶剤として挙げたものが使用できる。
溶剤を含有する場合、溶剤の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、50~2000000重量部が好ましく、より好ましくは200~500000重量部である。
非反応性の樹脂としては、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリカーボナート、ポリスチレン、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリブテン、スチレンブタジエンブロックコポリマー水添物、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体及びポリウレタン等が挙げられる。これらの樹脂の数平均分子量は、1000~500000が好ましく、より好ましくは5000~100000である(数平均分子量はGPC等の一般的な方法によって測定された値である。)。
非反応性の樹脂を含有する場合、非反応性の樹脂の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、5~400000重量部が好ましく、より好ましくは50~150000重量部である。
非反応性の樹脂を含有させる場合、非反応性の樹脂をカチオン重合性化合物等と溶解しやすくするため、あらかじめ溶剤に溶かしておくことが望ましい。
ラジカル重合性化合物としては、公知{フォトポリマー懇話会編「フォトポリマーハンドブック」(1989年、工業調査会)、総合技術センター編「UV・EB硬化技術」(1982年、総合技術センター)、ラドテック研究会編「UV・EB硬化材料」(1992年、シーエムシー)等}のラジカル重合性化合物等が使用でき、単官能モノマー、2官能モノマー、多官能モノマー、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレートが含まれる。
ラジカル重合性化合物を含有する場合、ラジカル重合性化合物の含有量は、本発明の光酸発生剤100部に対して、5~400000重量部が好ましく、より好ましくは50~150000重量部である。
ラジカル重合性化合物を含有する場合、これらをラジカル重合によって高分子量化するために、熱又は光によって重合を開始するラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤等が使用でき、熱ラジカル重合開始剤(有機過酸化物、アゾ化合物等)及び光ラジカル重合開始剤(アセトフェノン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、ミヒラーケトン系開始剤、ベンゾイン系開始剤、チオキサントン系開始剤、アシルホスフィン系開始剤等)が含まれる。
ラジカル重合開始剤を含有する場合、ラジカル重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性化合物100部に対して、0.01~20重量部が好ましく、より好ましくは0.1~10重量部である。
本発明のエネルギー線硬化性組成物は、カチオン重合性化合物、光酸発生剤及び必要により添加剤を、室温(20~30℃程度)又は必要により加熱(40~90℃程度)下で、均一に混合溶解するか、又は更に、3本ロール等で混練して調製することができる。
本発明のエネルギー線硬化性組成物は、エネルギー線を照射することにより硬化させて、硬化体を得ることができる。
エネルギー線としては、本発明の光酸発生剤の分解を誘発するエネルギーを有する限りいかなるものでもよいが、低圧、中圧、高圧若しくは超高圧の水銀灯、メタルハライドランプ、LEDランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、蛍光灯、半導体固体レーザ、アルゴンレーザ、He-Cdレーザ、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ又はFレーザ等から得られる紫外~可視光領域(波長:約100~約800nm)のエネルギー線が好ましい。なお、エネルギー線には、電子線又はX線等の高エネルギーを有する放射線を用いることもできる。
エネルギー線の照射時間は、エネルギー線の強度やエネルギー線硬化性組成物に対するエネルギー線の透過性に影響を受けるが、常温(20~30℃程度)で、0.1秒~10秒程度で十分である。しかしエネルギー線の透過性が低い場合やエネルギー線硬化性組成物の膜厚が厚い場合等にはそれ以上の時間をかけるのが好ましいことがある。また、必要であればエネルギー線の照射後、室温(20~30℃程度)~200℃で数秒~数時間加熱し、アフターキュアーしてもよい。
本発明のエネルギー線硬化性組成物の具体的な用途としては、塗料、コーティング剤、各種被覆材料(ハードコート、耐汚染被覆材、防曇被覆材、耐触被覆材、光ファイバー等)、粘着テープの背面処理剤、粘着ラベル用剥離シート(剥離紙、剥離プラスチックフィルム、剥離金属箔等)の剥離コーティング材、印刷板、歯科用材料(歯科用配合物、歯科用コンポジット)インキ、インクジェットインキ、ポジ型レジスト(回路基板、CSP、MEMS素子等の電子部品製造の接続端子や配線パターン形成等)、レジストフィルム、液状レジスト、ネガ型レジスト(半導体素子等の表面保護膜、層間絶縁膜、平坦化膜等の永久膜材料等)、MEMS用レジスト、ポジ型感光性材料、ネガ型感光性材料、各種接着剤(各種電子部品用仮固定剤、HDD用接着剤、ピックアップレンズ用接着剤、FPD用機能性フィルム(偏向板、反射防止膜等)用接着剤等)、ホログラフ用樹脂、FPD材料(カラーフィルター、ブラックマトリックス、隔壁材料、ホトスペーサー、リブ、液晶用配向膜、FPD用シール剤等)、光学部材、成形材料(建築材料用、光学部品、レンズ)、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め材、シーリング材、封止材、光半導体(LED)封止材、光導波路材料、ナノインプリント材料、光造形用、及びマイクロ光造形用材料等が挙げられる。
本発明の光酸発生剤は、光照射によって強酸が発生することから、公知(特開2003-267968号公報、特開2003-261529号公報、特開2002-193925号公報等)の化学増幅型レジスト材料用の光酸発生剤等としても使用できる。
化学増幅型レジスト材料としては、(1)酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる樹脂及び光酸発生剤を必須成分とする2成分系化学増幅型ポジ型レジスト、(2)アルカリ現像液に可溶な樹脂、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる溶解阻害剤及び光酸発生剤を必須成分とする3成分系化学増幅型ポジ型レジスト、並びに(3)アルカリ現像液に可溶な樹脂、酸の存在下で加熱処理することにより樹脂を架橋しアルカリ現像液に不溶とする架橋剤及び光酸発生剤を必須成分とする化学増幅型ネガ型レジストが含まれる。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物は、光又は放射線照射により酸を発生する化合物である本発明の光酸発生剤を含んでなる成分(A)及び酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂成分(B)を含有することを特徴とする。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物において、成分(A)は、従来公知の他の光酸発生剤と併用してもよい。他の光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジスルホニルジアゾメタン化合物、ジスルホニルメタン化合物、オキシムスルホネート化合物、ヒドラジンスルホネート化合物、トリアジン化合物、ニトロベンジル化合物のほか、有機ハロゲン化物類、ジスルホン等を挙げることができる。
従来公知の他の光酸発生剤として、好ましくは、オニウム化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物及びオキシムスルホネート化合物の群の1種以上が好ましい。
そのような従来公知の他の光酸発生剤を併用する場合、その使用割合は任意でよいが、通常、上記一般式(1)で表されるスルホニルイミド塩化合物の合計重量100重量部に対し、他の光酸発生剤は10~900重量部、好ましくは25~400重量部である。
上記成分(A)の含有量は、化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の固形分中、0.05~5重量%とすることが好ましい。
<酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂成分(B)>
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物に用いられる、前記「酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂(B)」(本明細書において、「成分(B)」という。)は、ノボラック樹脂(B1)、ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2)、及びアクリル樹脂(B3)、からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂、又はこれらの混合樹脂若しくは共重合体である。
[ノボラック樹脂(B1)]
ノボラック樹脂(B1)としては、下記一般式(b1)で表される樹脂を使用することができる。
Figure 2022161843000015
式(b1)中、R1bは、酸解離性溶解抑制基を表し、R2b、R3bは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、nは括弧内の構造の繰り返し単位数を表す。
更に、上記R1bで表される酸解離性溶解抑制基としては、炭素数1~6の直鎖状アルキル基、炭素数3~6の分岐鎖状アルキル基、炭素数3~6の環状のアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、又はトリアルキルシリル基が好ましい。
ここで、上記R1bで表される酸解離性溶解抑制基の具体例としては、メトキシエチル基、エトキシエチル基、n-プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基、n-ブトキシエチル基、イソブトキシエチル基、tert-ブトキシエチル基、シクロヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、1-メトキシ-1-メチル-エチル基1-エトキシ-1-メチルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、トリメチルシリル基及びトリ-tert-ブチルジメチルシリル基などが挙げられる。
[ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2)]
ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2)としては、下記一般式(b2)で表される樹脂を使用することができる。
Figure 2022161843000016
式(b2)中、R4bは、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表し、R5bは、酸解離性溶解抑制基を表し、nは括弧内の構造の繰り返し単位数を表す。
上記炭素数1~6のアルキル基は、炭素数1~6の直鎖状アルキル基又は炭素数3~6の分岐鎖状のアルキル基、炭素数3~6の環状のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられ、環状のアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
上記R5bで表される酸解離性溶解抑制基としては、上記R1bに例示したものと同様の酸解離性溶解抑制基を用いることができる。
更に、ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2)には、物理的、化学的特性を適度にコントロールする目的で他の重合性化合物を構成単位として含むことができる。このような重合性化合物としては、公知のラジカル重合性化合物や、アニオン重合性化合物が挙げられる。例えば、アクリル酸などのモノカルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸類;2-メタクリロイルオキシエチルコハク酸などのカルボキシル基及びエステル結合を有するメタクリル酸誘導体類;メチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;マレイン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどのビニル基含有芳香族化合物類;酢酸ビニルなどのビニル基含有脂肪族化合物類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン類;アクリロニトリルなどのニトリル基含有重合性化合物類;塩化ビニルなどの塩素含有重合性化合物;アクリルアミドなどのアミド結合含有重合性化合物類などを挙げることができる。
[アクリル樹脂(B3)]
アクリル樹脂(B3)としては、下記一般式(b3)~(b8)で表される樹脂を使用することができる。
Figure 2022161843000017
Figure 2022161843000018
式(b3)~(b5)中、R6b~R13bは互いに独立して、水素原子、炭素数1~6の直鎖状アルキル基、炭素数3~6の分岐鎖状のアルキル基、フッ素原子、又は炭素数1~6の直鎖状フッ素化アルキル基若しくは炭素数3~6の分岐鎖状フッ素化アルキル基を表し、Xは、それが結合している炭素原子とともに炭素数5~20の炭化水素環を形成し、Yは、置換基を有していてもよい脂肪族環式基又はアルキル基を表し、nは括弧内の構造の繰り返し単位数を表し、pは0~4の整数であり、qは0又は1である。
式(b6)~(b8)において、R14b~R17bは互いに独立して、水素原子又はメチル基を表し、式(b6)において、各R15bは互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基又はCOOR19b基(但し、R19bは水素原子、炭素数1~4の直鎖状アルキル基若しくは炭素数3~4の分岐鎖状アルキル基又は炭素数3~20のシクロアルキル基を表す。)を表し、式(b8)において、各R18bは互いに独立して、炭素数4~20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体又は炭素数1~4の直鎖状アルキル基若しくは炭素数3~4の分岐鎖状のアルキル基を表し、かつR18bの少なくとも1つが該脂環式炭化水素基若しくはその誘導体であるか、あるいは何れか2つのR18bが相互に結合して、それぞれが結合している共通の炭素原子と共に炭素数4~20の2価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成し、残りのR18bは、炭素数1~4の直鎖状アルキル基若しくは炭素数3~4の分岐鎖状のアルキル基又は炭素数4~20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を表す。
上記成分(B)の中でも、アクリル樹脂(B3)を用いることが好ましい。
また、成分(B)のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは10,000~600,000であり、より好ましくは50,000~600,000であり、更に好ましくは230,000~550,000である。このような重量平均分子量とすることにより、レジストの樹脂物性が優れたものとなる。
更に、成分(B)は、分散度が1.05以上の樹脂であることが好ましい。ここで、「分散度」とは、重量平均分子量を数平均分子量で除した値のことである。このような分散度とすることにより、レジストのメッキ耐性及び樹脂物性が優れたものとなる。
上記成分(B)の含有量は、化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の固形分文中、5~60重量%とすることが好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂(C)>
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、レジストの樹脂物性を向上させるために、更にアルカリ可溶性樹脂(本明細書において、「成分(C)」という。)を含有させることが好ましい。成分(C)としては、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂、アクリル樹脂及びポリビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記成分(C)の含有量は、上記成分(B)100重量部に対して、5~95重量部とすることが好ましく、より好ましくは10~90重量部とされる。5重量部以上とすることによりレジストの樹脂物性を向上させることができ、95重量部以下とすることにより現像時の膜減りを防ぐことができる傾向がある。
<酸拡散制御剤(D)>
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き安定性などの向上のために、更に酸拡散制御剤(D)(本明細書において、「成分(D)」という。)を含有させることが好ましい。成分(D)としては、含窒素化合物が好ましく、更に必要に応じて、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体を含有させることができる。
また、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、基板との接着性を向上させるために、接着助剤を更に含有させることもできる。使用される接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましい。
また、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させるために、界面活性剤を更に含有させることもできる。
また、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行うために、酸、酸無水物、又は高沸点溶媒を更に含有させることもできる。
また、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、基本的に増感剤の必要がないが、感度を補完するものとして、必要により、増感剤を含有できる。このような増感剤としては、従来公知のものが使用でき、具体的には、前記のものが挙げられる。
これらの増感剤の使用量は、上記一般式(1)で表されるスルホニルイミド塩化合物の合計重量100重量部に対し、5~500重量部、好ましくは10~300重量部である。
また、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物には、粘度調整のため有機溶剤を適宜配合することができる。有機溶剤としての具体例は前記のものが挙げられる。
これらの有機溶剤の使用量は、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物を(例えば、スピンコート法)使用して得られるフォトレジスト層の膜厚が5μm以上となるよう、固形分濃度が30重量%以上となる範囲が好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の調製は、例えば、上記各成分を通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、必要に応じ、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用いて分散、混合させてもよい。また、混合した後で、更にメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いて濾過してもよい。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物は、支持体上に、通常5~150μm、より好ましくは10~120μm、更に好ましくは10~100μmの膜厚のフォトレジスト層を形成するのに適している。このフォトレジスト積層体は、支持体上に本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなるフォトレジスト層が積層されているものである。
支持体としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたものなどを例示することができる。この基板としては、例えば、シリコン、窒化シリコン、チタン、タンタル、パラジウム、チタンタングステン、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属製の基板やガラス基板などが挙げられる。特に、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物は、銅基板上においても良好にレジストパターンを形成することができる。配線パターンの材料としては、例えば銅、ハンダ、クロム、アルミニウム、ニッケル、金などが用いられる。
上記フォトレジスト積層体は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、上述したように調製した化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の溶液を支持体上に塗布し、加熱により溶媒を除去することによって所望の塗膜を形成する。支持体上への塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、アプリケーター法などの方法を採用することができる。本発明の組成物の塗膜のプレベーク条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は70~150℃、好ましくは80~140℃で、2~60分間程度とすればよい。
フォトレジスト層の膜厚は、通常5~150μm、好ましくは10~120μm、より好ましくは10~100μmの範囲とすればよい。
このようにして得られたフォトレジスト積層体を用いてレジストパターンを形成するには、得られたフォトレジスト層に、所定のパターンのマスクを介して、光又は放射線、例えば波長が300~500nmの紫外線又は可視光線を部位選択的に照射(露光)すればよい。
ここに、「光」は、酸を発生するために光酸発生剤を活性化させる光であればよく、紫外線、可視光線、遠紫外線を包含し、また「放射線」は、X線、電子線、イオン線等を意味する。光又は放射線の線源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレーザー、LEDランプなどを用いることができる。また、放射線照射量は、組成物中の各成分の種類、配合量、塗膜の膜厚などによって異なるが、例えば超高圧水銀灯使用の場合、50~10,000mJ/cmである。
そして、露光後、公知の方法を用いて加熱することにより酸の拡散を促進させて、この露光部分のフォトレジスト層のアルカリ溶解性を変化させる。ついで、例えば、所定のアルカリ性水溶液を現像液として用いて、不要な部分を溶解、除去して所定のレジストパターンを得る。
現像時間は、組成物各成分の種類、配合割合、組成物の乾燥膜厚によって異なるが、通常1~30分間であり、また現像の方法は液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレー現像法などのいずれでもよい。現像後は、流水洗浄を30~90秒間行い、エアーガンや、オーブンなどを用いて乾燥させる。
このようにして得られたレジストパターンの非レジスト部(アルカリ現像液で除去された部分)に、例えばメッキなどによって金属などの導体を埋め込むことにより、メタルポストやバンプなどの接続端子を形成することができる。なお、メッキ処理方法は特に制限されず、従来から公知の各種方法を採用することができる。メッキ液としては、特にハンダメッキ、銅メッキ、金メッキ、ニッケルメッキ液が好適に用いられる。残っているレジストパターンは、最後に、定法に従って、剥離液などを用いて除去する。
本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物はドライフィルムとしても使用できる。このドライフィルムは、本発明の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなる層の両面に保護膜が形成されたものである。化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなる層の膜厚は、通常10~150μm、好ましくは20~120μm、より好ましくは20~80μmの範囲とすればよい。また、保護膜は、特に限定されるものではなく、従来ドライフィルムに用いられている樹脂フィルムを用いることができる。一例としては、一方をポリエチレンテレフタレートフィルムとし、他方をポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンフィルムからなる群より選ばれる1種とすることができる。
上記のような化学増幅型ポジ型ドライフィルムは、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、上述したように調製した化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の溶液を一方の保護膜上に塗布し、加熱により溶媒を除去することによって所望の塗膜を形成する。乾燥条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は60~100℃で、5~20分間程度でよい。
このようにして得られた化学増幅型ドライフィルムを用いてレジストパターンを形成するには、化学増幅型ポジ型ドライフィルムの一方の保護膜を剥離し、露出面を上記した支持体側に向けた状態で支持体上にラミネートし、フォトレジスト層を得、その後、プレベークを行ってレジストを乾燥させた後に、他方の保護膜を剥離すればよい。
このようにして支持体上に得られたフォトレジスト層には、支持体上に直接に塗布することにより形成したフォトレジスト層に関して上記したのと同様の方法で、レジストパターンを形成することができる。
本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、光又は放射線照射により酸を発生する化合物である本発明の光酸発生剤を含んでなる成分(E)と、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(F)と、架橋剤(G)とを含有することを特徴とする。
フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(F)
本発明における「フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂」(以下、「フェノール樹脂(F)」という。)としては、例えば、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール-キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール-キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール-ジシクロペンタジエン縮合樹脂等が用いられる。これらのなかでも、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール-キシリレングリコール縮合樹脂が好ましい。尚、これらのフェノール樹脂(F)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記フェノール樹脂(F)には、成分の一部としてフェノール性低分子化合物が含有されていてもよい。
上記フェノール性低分子化合物としては、例えば、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。
架橋剤(G)
本発明における「架橋剤」(以下、「架橋剤(G)」ともいう。)は、前記フェノール樹脂(F)と反応する架橋成分(硬化成分)として作用するものであれば、特に限定されない。上記架橋剤(G)としては、例えば、分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたベンゼンを骨格とする化合物、オキシラン環含有化合物、チイラン環含有化合物、オキセタニル基含有化合物、イソシアネート基含有化合物(ブロック化されたものを含む)等を挙げることができる。
これらの架橋剤(G)のなかでも、分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、オキシラン環含有化合物が好ましい。更には、分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物及びオキシラン環含有化合物を併用することがより好ましい。
本発明における架橋剤(G)の配合量は、前記フェノール樹脂(F)100重量部に対して、1~100重量部であることが好ましく、より好ましくは5~50重量部である。この架橋剤(G)の配合量が1~100重量部である場合には、硬化反応が十分に進行し、得られる硬化物は高解像度で良好なパターン形状を有し、耐熱性、電気絶縁性に優れるため好ましい。
また、アルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物及びオキシラン環含有化合物を併用する際、オキシラン環含有化合物の含有割合は、アルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物及びオキシラン環含有化合物の合計を100重量%とした場合に、50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5~40重量%、特に好ましくは5~30重量%である。
この場合、得られる硬化膜は、高解像性を損なうことなく耐薬品性にも優れるため好ましい。
架橋微粒子(H)
本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物には、得られる硬化物の耐久性や熱衝撃性を向上させるために架橋微粒子(以下、「架橋微粒子(H)」ともいう。)を更に含有させることができる。
架橋微粒子(H)の平均粒径は、通常30~500nmであり、好ましくは40~200nm、更に好ましくは50~120nmである。
この架橋微粒子(H)の粒径のコントロール方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合により架橋微粒子を合成する場合、使用する乳化剤の量により乳化重合中のミセルの数を制御し、粒径をコントロールすることができる。
尚、架橋微粒子(H)の平均粒径とは、光散乱流動分布測定装置等を用い、架橋微粒子の分散液を常法に従って希釈して測定した値である。
架橋微粒子(H)の配合量は、前記フェノール樹脂(F)100重量部に対して、0.5~50重量部であることが好ましく、より好ましくは1~30重量部である。この架橋微粒子(H)の配合量が0.5~50重量部である場合には、他の成分との相溶性又は分散性に優れ、得られる硬化膜の熱衝撃性及び耐熱性を向上させることができる。
密着助剤
また、本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物には、基材との密着性を向上させるために、密着助剤を含有させることができる。
上記密着助剤としては、例えば、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤等が挙げられる。
密着助剤の配合量は、前記フェノール樹脂(F)100重量部に対して、0.2~10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5~8重量部である。この密着助剤の配合量が0.2~10重量部である場合には、貯蔵安定性に優れ、且つ良好な密着性を得ることができるため好ましい。
溶剤
また、本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物には、樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節するために溶剤を含有させることができる。
上記溶剤は、特に制限されないが、具体例は前記のものが挙げられる。
また、本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物には、必要により、増感剤を含有できる。このような増感剤としては、従来公知のものが使用でき、具体的には、前記のものが挙げられる。
これらの増感剤の使用量は、上記一般式(1)で表されるスルホニルイミド塩化合物の合計重量100重量部に対し、5~500重量部、好ましくは10~300重量部である。
また、本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物には、必要に応じて他の添加剤を本発明の特性を損なわない程度に含有させることができる。このような他の添加剤としては、無機フィラー、クエンチャー、レベリング剤・界面活性剤等が挙げられる。
本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物の調製方法は特に限定されず、公知の方法により調製することができる。また、各成分を中に入れ完全に栓をしたサンプル瓶を、ウェーブローターの上で攪拌することによっても調製することができる。
本発明における硬化物は、前記化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物が硬化されてなることを特徴とする。
前述の本発明にかかる化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、残膜率が高く、解像性に優れていると共に、その硬化物は電気絶縁性、熱衝撃性等に優れているため、その硬化物は、半導体素子、半導体パッケージ等の電子部品の表面保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜材料等として好適に使用することができる。
本発明の硬化物を形成するには、まず前述の本発明にかかる化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物を支持体(樹脂付き銅箔、銅張り積層板や金属スパッタ膜を付けたシリコンウエハーやアルミナ基板等)に塗工し、乾燥して溶剤等を揮発させて塗膜を形成する。その後、所望のマスクパターンを介して露光し、加熱処理(以下、この加熱処理を「PEB」という。)を行い、フェノール樹脂(F)と架橋剤(G)との反応を促進させる。次いで、アルカリ性現像液により現像して、未露光部を溶解、除去することにより所望のパターンを得ることができる。更に、絶縁膜特性を発現させるために加熱処理を行うことにより、硬化膜を得ることができる。
樹脂組成物を支持体に塗工する方法としては、例えば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、又はスピンコート法等の塗布方法を用いることができる。また、塗布膜の厚さは、塗布手段、組成物溶液の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
露光に用いられる放射線としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、h線ステッパー、i線ステッパー、gh線ステッパー、ghi線ステッパー等の紫外線や電子線、レーザー光線等が挙げられる。また、露光量としては使用する光源や樹脂膜厚等によって適宜選定されるが、例えば、高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、樹脂膜厚1~50μmでは、100~50000J/m程度である。
露光後は、発生した酸によるフェノール樹脂(F)と架橋剤(G)の硬化反応を促進させるために上記PEB処理を行う。PEB条件は樹脂組成物の配合量や使用膜厚等によって異なるが、通常、70~150℃、好ましくは80~120℃で、1~60分程度である。その後、アルカリ性現像液により現像して、未露光部を溶解、除去することによって所望のパターンを形成する。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等を挙げることができる。現像条件としては通常、20~40℃で1~10分程度である。
更に、現像後に絶縁膜としての特性を十分に発現させるために、加熱処理を行うことによって十分に硬化させることができる。このような硬化条件は特に制限されるものではないが、硬化物の用途に応じて、50~250℃の温度で、30分~10時間程度加熱し、組成物を硬化させることができる。また、硬化を十分に進行させたり、得られたパターン形状の変形を防止するために二段階で加熱することもでき、例えば、第一段階では、50~120℃の温度で、5分~2時間程度加熱し、更に80~250℃の温度で、10分~10時間程度加熱して硬化させることもできる。このような硬化条件であれば、加熱設備として一般的なオーブンや、赤外線炉等を使用することができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されることは意図するものではない。なお、以下特記しない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
(合成例1)光酸発生剤(a1)の合成
メタンスルホン酸16.0部及び五酸化二リン2.5部を仕込み窒素置換した後、100℃に加熱し溶解させた。混合溶液を室温まで冷却後、ジフェニルスルホキシド3.4部、フェニルエーテル4.3部を加え、水冷下で3時間攪拌した。次いで、氷水100部中に反応溶液を投入し、1時間撹拌後、静置した。上層を取り除き、下層にジクロロメタン100部を加え、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド3.3部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a1を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000019
(合成例2)光酸発生剤(a2)の合成
ジフェニルスルホキシド3.4部をビス(4-メトキシフェニル)スルホキシド4.4部に変更した以外、合成例1と同様にして(a2)を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000020
(合成例3)光酸発生剤(a3)の合成
ジフェニルスルホキシド4.0部及びジクロロメタン40部を仕込み、内温を20℃以下に保ちながら、トリメチルシリルクロリド6.5部を滴下した。次いで、金属マグネシウム1.5部、2-ブロモナフタレン12.4部及びテトラヒドロフラン20部から調製したグリニャール試薬を滴下し、20℃以下で1時間攪拌した。反応溶液を、12規定塩酸1.0部を加えたイオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド3.9部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a3を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000021
(合成例4)光酸発生剤(a4)の合成
2-ブロモナフタレン12.4部を9-ブロモアントラセン15.4部に変更した以外、合成例3と同様にしてa4を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000022
(合成例5)光酸発生剤(a5)の合成
フェノチアジン5.0部、ビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド6.0部、無水酢酸12.5部及びメタンスルホン酸50部を仕込み、80℃で約8時間攪拌した。室温まで冷却後、イオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド5.0部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a5を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000023
(合成例6)光酸発生剤(a6)の合成
ビス(4-フルオロフェニル)スルホキシドスルホキシド6.0部をビス(4-メチルフェニル)スルホキシド5.8部に変更した以外、合成例5と同様にしてa5を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000024
(合成例7)光酸発生剤(a7)の合成
メタンスルホン酸65.4部及び五酸化二リン6.4部を仕込み窒素置換した後、100℃に加熱し溶解させた。室温まで冷却後、N-メチルアクリドン9.5部及びビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド10.6部を加え、50℃で4時間攪拌した。次いで、氷水180部、メタノール190部及びイソプロピルエーテル110部を混合しておき、ここに反応溶液を投入し、1時間撹拌後、静置した。上層を取り除き、下層にジクロロメタン370部を加え、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド8.9部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a7を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000025
(合成例8)光酸発生剤(a8)の合成
ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド10.6部をビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド10.8部に変更した以外、合成例7と同様にしてa8を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000026
(合成例9)光酸発生剤(a9)の合成
N-メチルアクリドン9.5部をアントラキノン9.5部に変更した以外、合成例7と同様にしてa9を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000027
(合成例10)光酸発生剤(a10)の合成
N-メチルアクリドン9.5部をアントラキノン9.5部に、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド10.6部をビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド10.8部に変更した以外、合成例7と同様にしてa10を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000028
(合成例11)光酸発生剤(a11)の合成
ジチオサリチル酸2.0部及び硫酸60部を撹拌しながら、これに(4-フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート16.9部を徐々に加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液をイオン交換水600部中に投入し、生成物を析出させた。これをろ過し、残渣をイオン交換水で濾液のpHが中性になるまで洗浄して、固体を得た。この固体をジクロロメタン70部に溶かし、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド6.1部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a11を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000029
(合成例12)光酸発生剤(a12)の合成
7-メトキシクマリン8.81部、ジフェニルスルホキシド10.8部及びポリリン酸30部を仕込み、120℃で6時間撹拌した。室温まで冷却後、イオン交換水200部中に投入し、ジクロロメタン200部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド8.7部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a12を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000030
(合成例13)光酸発生剤(a13)の合成
ジフェニルスルホキシド10.8部をビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド11.9部に変更した以外、合成例12と同様にしてa13を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000031
(合成例14)光酸発生剤(a14)の合成
ジフェニルスルホキシド4.3部、2-フェニルチオフェン3.2部及び無水酢酸10.2部を仕込み、内温を10℃以下に保ちながら、メタンスルホン酸7.7部を加え、3時間撹拌した後、室温で4時間撹拌した。反応溶液を イオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド4.0部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a14を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000032
(合成例15)光酸発生剤(a15)の合成
ジフェニルスルホキシド4.3部をビス(4-メチルフェニル)スルホキシド4.6部に変更した以外、合成例14と同様にしてa15を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000033
(合成例16)光酸発生剤(a16)の合成
メタンスルホン酸14.4部及び五酸化二リン14.2部を仕込み窒素置換し、100℃に加熱し溶解させた。室温まで冷却後、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド23.4部及び9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-9H-フルオレン35.0部を加え、15℃で2時間攪拌した。次いで、氷水500部及びメタノール250部を混合した溶液中に反応溶液を投入した。析出した固体をろ過回収し、メチルイソブチルケトン400部及びイオン交換水300部を投入し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、メチルイソブチルケトン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド9.4部を加え、室温で1時間撹拌した。メチルイソブチルケトン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a16を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000034
(合成例17)光酸発生剤(a17)の合成
実施例16で得たa16を7.2部、ジメチルホルムアミド22部及び炭酸カリウム11.1部を仕込み攪拌し、窒素置換した。これにヨウ化メチル6.4部を滴下し、室温で8時間攪拌した。ジクロロメタン75部及びイオン交換水100部を投入し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a17を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000035
(合成例18)光酸発生剤(a18)の合成
メタンスルホン酸36.0部、五酸化二リン3.6部を仕込み窒素置換した後、加熱し溶解させた。放冷後、N-エチルカルバゾール4.9部を加え、更にクロロベンゼン9.6部に溶解したジフェニルスルホキシド4.8部を室温で滴下し、53℃で3時間攪拌した。次いで、イオン交換水100部、ジイソプロピルエーテル275部及びアセトン255部の混合液を氷冷し、ここに反応液を攪拌しながら投入して攪拌した後、しばらく静置した。上層を取り除き、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド4.4部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a18を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000036
(合成例19)光酸発生剤(a19)の合成
ジフェニルスルホキシド4.8部をビス(4-フルオロフェニル)スルホキシド5.3部に変更した以外、合成例18と同様にしてa19を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000037
(合成例20)光酸発生剤(a20)の合成
実施例22で得たa22を33.8部、N,N-ジメチルホルムアミド50部、水酸化ナトリウム6.2部及びテトラブチルアンモニウムハイドロスルフェート(TBAHS)4.5g部を仕込み攪拌し、窒素置換した。水冷下、ベンゼンチオール15.6部を滴下し、室温で5時間反応させた。反応液をメチルイソブチルケトンとイオン交換水の混合溶媒で洗浄し、次いで、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、更にイオン交換水で水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去した。得られた固体をメチルイソブチルケトン70部に溶解させ、攪拌しながら2-プロパノール250部を徐々に加え、沈殿した粘ちょう体を取り出し、乾燥させることによりa20を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000038
(合成例21)光酸発生剤(a21)の合成
ジクロロメタン60部、塩化アルミニウム9.3部、ジベンゾチオフェン10.8部及び塩化ベンゾイル8.2部を仕込み、室温で2時間攪拌した。次いで、氷水100部中に反応溶液を投入し、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した後、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより生成物を得た。次いで、95%硫酸29.5部中に、撹拌しながらジ-p-フルオロフェニルスルホキシド4.8部及び上記で得られた生成物5.8部を加え、室温で10時間撹拌した。次いで、氷水50部、メタノール60部及びトルエン30部を混合した溶液中に反応溶液を投入した。上層を取り除き、下層にジクロロメタン50部を加え、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド11.0部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄した後、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することによりa21を得た。生成物はH-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000039
(合成例22)光酸発生剤(a22)の合成
ビス(4-ブトキシフェニル)スルホキシド5.2部、ベンゾ[b]チオフェン2.0部及び無水酢酸7.7部を仕込み、内温を0~10℃に保ちながら、メタンスルホン酸4.3部を加え、10℃で3時間攪拌した。反応溶液をイオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド17.1部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a21を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000040
(合成例23)光酸発生剤(a23)の合成
オルトジクロロベンゼン38.5部、塩化アルミニウム4.7部を仕込み攪拌した。次いで、氷浴下、塩化チオニル4.2部及びベンゼン2.8部加え、0℃で攪拌した。この混合物を、氷浴下、塩化アルミ二ウム23.7部、オルトジクロロベンゼン77.0部及び4-フェニルチオアセトフェノン20.0部の混合物に滴下し、室温で3時間攪拌した。次いで、氷水200部中に反応溶液を投入し、下層を取り出し、オルトジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、オルトジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド6.6部を加え、室温で1時間撹拌した。オルトジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a23を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000041
(合成例24)光酸発生剤(a24)の合成
4-フェニルチオアセトフェノン20.0部を4-フェニルオキシアセトフェノン18.6部に変更した以外、合成例23と同様にしてa24を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000042
(合成例25)光酸発生剤(a25)の合成
4-フェニルチオアセトフェノン20.0部を2-アセチル-5-(フェニルチオ)チオフェン20.5部に変更した以外、合成例23と同様にしてa25を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000043
(合成例26)光酸発生剤(a26)の合成
4-フェニルチオアセトフェノン20.0部を2-アセチル-5-(フェニルチオ)フラン19.1部に変更した以外、合成例23と同様にしてa26を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000044
(合成例27)光酸発生剤(a27)の合成
塩化チオニル1.5部 、塩化アルミニウム10.4部 及び4-フェノキシ-アセトフェノン9.6部をオルトジクロロベンゼン40部中に室温でゆっくりと加え、反応混合物を室温で3 時間、次に50℃で3時間撹拌した。次いで、氷水100部中に反応溶液を投入し、下層を取り出し、オルトジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、オルトジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド2.9部を加え、室温で1時間撹拌した。オルトジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a27を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000045
(合成例28)光酸発生剤(a28)の合成
4-フェノキシ-アセトフェノン9.6部を4-フェニルチオアセトフェノン10.4部に変更した以外、合成例27と同様にしてa28を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000046
(合成例29)光酸発生剤(a29)の合成
ジメチルホルムアミド38部、2-アセチル-5-ブロモチオフェン25.0部及び炭酸ナトリウム15.4部を仕込み、チオフェノールを15.9部滴下し、35℃で6時間撹拌した。氷水100部中に反応混合物を投入し、酢酸エチル100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、生成物を得た。塩化アルミ二ウム13.2部及びジクロロメタン23部を仕込み攪拌し、これに上記で得られた生成物12.0部をジクロロメタン8部中に溶解させた反応溶液を0℃で滴下し、次いで、-5℃で塩化チオニル1.9部を滴下し、25℃で5時間攪拌した。氷水10部中に反応混合物を投入し、1時間撹拌後、静置した。上層を取り除き、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド3.2部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a29を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000047
(合成例30)光酸発生剤(a30)の合成
2-アセチル-5-ブロモチオフェン25.0部を1-(5-ブロモ-2-フリル)エタノン23.0部に変更した以外、合成例29と同様にしてa30を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000048
(合成例31)光酸発生剤(a31)の合成
チオフェノール15.9部をフェノール13.6部に変更した以外、合成例29と同様にしてa31を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000049
(合成例32)光酸発生剤(a32)の合成
2-アセチル-5-ブロモチオフェン25.0部を2-ブロモベンゾフラン24.0部、チオフェノール15.9部を2,6―ジメチルチオフェノール20.0部に変更した以外、実施例29と同様にしてa32を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000050
(合成例33)光酸発生剤(a33)の合成
2-アセチル-5-ブロモチオフェン25.0部を2-ブロモベンゾチオフェン26.0部、チオフェノール15.9部を2,6―ジメチルフェノール17.6部に変更した以外、合成例29と同様にしてa33を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000051
(合成例34)光酸発生剤(a34)の合成
2-アセチル-5-ブロモチオフェン25.0部を2-ブロモベンゾフラン24.0部、チオフェノール15.9部を2,6―ジメチルフェノール17.6部に変更した以外、合成例29と同様にしてa34を得た生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000052
(合成例35)光酸発生剤(A-35)の合成
メタンスルホン酸31.7部及び五酸化リン3.4部を仕込み、窒素置換した後、100℃に加熱し溶解させた。室温まで冷却後、ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)スルフィド26.3部及びジフェニルスルフィド3.1部を加え、室温で5時間攪拌した。次いで、イオン交換水400部中に投入し、ジクロロメタン200部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド3.6部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a35を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000053
(合成例36)光酸発生剤(a36)の合成
ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)スルフィド26.3部をジフェニルスルフィド8.7部に変更した以外、合成例35と同様にしてa36を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000054
(合成例37)光酸発生剤(a37)の合成
2-イソプロピルチオキサントン1.0部、ビフェニル0.8部、酢酸7.4部、ジクロロメタン2.3部及び無水酢酸7.6部を仕込み、内温を15℃以下に保ちながら、濃硫酸4.8部を滴下し、2時間攪拌した。次いで、反応溶液を室温に上昇させ、イオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド0.8部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a37を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000055
(合成例38)光酸発生剤(a38)の合成
チアントレン2.2部及び氷酢酸40部を仕込み、35%過酸化水素1.1部を滴下し、90℃で2時間攪拌した。次いで、さらに35%過酸化水素0.05部を加え、90℃で30分攪拌した。反応溶液をイオン交換水100部中に投入し、吸引ろ過した後真空乾燥することにより固体を得た。次いで、この固体0.5部、フルオロベンゼン10.0部及び塩化アルミニウム1.6部を仕込み、還流下で90分攪拌した。室温まで冷却後、イオン交換水100部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより固体を得た。次いで、この固体0.2部及びエチレングリコール5部を仕込み、120 ℃に加熱し溶解させた。混合溶液に水酸化カリウム0.05部を加え、1時間攪拌した。反応溶液をイオン交換水部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド0.1部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a38を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000056
(合成例39)光酸発生剤(a39)の合成
濃硫酸200部を氷冷し、2-(3-メチルベンゾイル)ジベンゾチオフェン-5-オキサイド43.2部及びトルエン15.0部仕込み、15℃で2時間攪拌した。次いで、氷水200部、メタノール200部 及びトルエン200部を混合した溶液に、反応溶液を投入した。上層を取り除き、下層にジクロロメタン200部を加え、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド25.2部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a39を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000057
(合成例40)光酸発生剤(a40)の合成
2-(3-メチルベンゾイル)ジベンゾチオフェン-5-オキサイド43.2部を2-アセチルジベンゾチオフェン-5-オキサイド32.9部に、トルエン15.0部をフルオロベンゼン15.3部に変更した以外、合成例39と同様にしてa40を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000058
(合成例41)光酸発生剤(a41)の合成
フェノキサチリン25部をテトラヒドロフラン200部中に混ぜ、そこにトリメチルシリルクロリド25部を滴下した。0℃に冷却後、フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(16%)39部を滴下し、2時間熟成させた。その後、ジクロロメタン200部とイオン交換水200部を加え、ジクロロメタン層を水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド3.3部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a40を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000059
(合成例42)光酸発生剤(a42)の合成
ジフェニルスルホキシド1.8部、ジフェニルスルフィド1.7部及びメタンスルホン酸23.3部を仕込み、室温で無水酢酸2.8部を滴下した。その後、60℃で6時間攪拌し、反応溶液を室温まで冷却後、イオン交換水200部中に投入し、ジクロロメタン100部で抽出し、水層のpHが中性になるまでイオン交換水で洗浄した。次いで、攪拌下、ジクロロメタン層にリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド1.8部を加え、室温で1時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にてイオン交換水で3回洗浄し、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、a42を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000060
(合成例43)光酸発生剤(a43)の合成
リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド1.8部をトリフルオロメタンスルホン酸カリウム1.8部に変更した以外、合成例41と同様にしてa43を得た。生成物はH-NMR、19F-NMRにて同定した。
Figure 2022161843000061
実施例1~41、比較例1~6
〔エネルギー線硬化性組成物の調製及びこの評価〕
<硬化性組成物の調整>
下記表1、2、3に記載の各成分を配合組成(単位:重量部)に従って配合し、室温にて自転公転ミキサーを用いて撹拌・混合することにより、均一透明なエネルギー線硬化性組成物を得た(実施例1~41、比較例1~6)。得られたエネルギー線硬化性組成物を以下の評価方法に従って評価を行った。
[硬化性]
スライドガラスの両端に0.04mmのスペーサーを設置し、エネルギー線硬化性組成物を真ん中に滴下した。スキージーを使用して0.04mmの厚みになるように接着剤を塗り広げ、高圧水銀灯を下記条件で使用して光照射を行った。光照射後、100℃で5分加熱して硬化物を得た。
得られた硬化物について、その表面のタック性を触診により判断し、下記基準により硬化性を評価した。
評価基準
○ : 表面にタック性がなく、触診しても硬化物の表面形状に変化がなかった
△ : 表面のタック性はないが、触診により硬化物の表面形状が変化した
× : 表面にタック性を有した
<高圧水銀ランプ>
照射装置: ベルトコンベア式UV照射装置(アイグラフィックス株式会社製)
ランプ:1.5kW高圧水銀灯
フィルター:L-34(株式会社ケンコー光学製)
照射強度(365nm照度計で測定):100mW/cm
積算照射量:1000mJ/cm2
[接着性]
スライドガラスの両端に0.04mmのスペーサーを設置し、接着剤を真ん中に滴下した。スキージーを使用して0.03mmの厚みになるように接着剤を塗り広げ、その上にエポキシ樹脂製立方体(外径:4mm×4mm×1mm、内径:3.7mm×3.7mm×0.8mm、接着面積:2.3mm2)をセットし、上記と同様に光照射を行った。
光照射後、100℃で5分加熱して得られたサンプルについて、ダイシェアテスター(商品名「4000PXY」、DAGE社製)を下記条件で使用して、前記エポキシ樹脂製立方体が剥離した加重(kgf)から接着性を評価した。サンプルは5個用意し、その平均値をもって評価した。加重が大きいほど接着性が優れることを示す。
接着性測定条件
シェア高さ:0.65mm
シェアスピード:500μm/s
Figure 2022161843000062
Figure 2022161843000063
Figure 2022161843000064
<カチオン重合性化合物>
セロキサイド2021P:3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(株)ダイセル製
THI-DE:ジエポキシ化テトラヒドロインデン、JXTGエネルギー(株)製
jER 828:ビスフェノールAジグリシジルエーテル、三菱ケミカル(株)製
jER YX8000:水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、三菱ケミカル(株)製
TECHMORE VG3101L:2-[4-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]-2-[4-[1,1-ビス[4-[2,3-エポキシプロポキシ]フェニル]エチル]フェニル]プロパン、(株)プリンテック製
SR-NPG:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、阪本薬品工業(株)製
OXT-121:キシリレンビスオキセタン、東亜合成(株)製
OXT-221:3-エチル-3{[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ]メチル}オキセタン、東亜合成(株)製
X-22-169:両末端脂環式エポキシ変性シリコーンオリゴマー、信越化学工業(株)製
デナコールEX-146:p-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株)製
<光酸発生剤>
a1~a43:合成例1~43で得られた化合物
<カップリング剤>
KBM-403:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製
<消泡剤>
BYK-1790:ビックケミージャパン社製
<レべリング剤>
LS-460:ポリエーテル変性シリコーン、楠本化成(株)製
上記評価結果を表1、2、3に示す。表1、2、3からわかるように本発明のエネルギー線硬化性組成は硬化性及び熱安定性に優れている。
実施例42~82、比較例7~9
〔化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物の評価〕
<評価用試料の調製>
下記表4に示す通り、光酸発生剤である成分(A)1重量部、樹脂成分(B)として、下記化学式(Resin-1)で示される樹脂40重量部、及び樹脂成分(C)として、m-クレゾールとp-クレゾールとをホルムアルデヒド及び酸触媒の存在下で付加縮合して得たノボラック樹脂60重量部を、溶媒-1(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)に均一に溶解させ、孔径1μmのメンブレンフィルターを通して濾過し、固形分濃度40重量%の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物(実施例41~80、比較例7~9)を調製した。調整した化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物を以下の評価方法に従って評価を行った。
<感度評価>
シリコンウェハー基板上に、上記実施例41~80及び比較例7~9で調製した化学増幅型ポジ型レジスト組成物をスピンコートした後、乾燥して約20μmの膜厚を有するフォトレジスト層を得た。このレジスト層をホットプレートにより130℃で6分間プレベークした。プレベーク後、TME-150RSC(トプコン社製)を用いてパターン露光(i線)を行い、ホットプレートにより75℃で5分間の露光後加熱(PEB)を行った。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた浸漬法により、5分間の現像処理を行い、流水洗浄し、窒素でブローして10μmのラインアンドスペース(L&S)パターンを得た。更に、それ以下ではこのパターンの残渣が認められなくなる最低限の露光量、すなわちレジストパターンを形成するのに必要な最低必須露光量(感度に対応する)を測定した。必須露光量が小さいほど、ポジ型レジスト組成物の光反応性が良好であること、すなわちスルホニウム塩の光感応性が優れていることを示す。
<貯蔵安定性評価>
また、上記で調製した化学増幅型ポジ型レジスト組成物を用いて、調製直後と40℃で1ヶ月保存後の感光性(感度)評価を上記の通りに行い、貯蔵安定性を次の基準で判断した。
○:40℃で1ヶ月保存後の感度変化が調製直後の感度の5%未満
×:40℃で1ヶ月保存後の感度変化が調製直後の感度の5%以上
<パターン形状評価>
上記操作により、シリコンウエハー基板上に形成した10μmのL&Sパターンの形状断面の下辺の寸法Laと上辺の寸法Lbを、走査型電子顕微鏡を用いて測定し、パターン形状を次の基準で判断した。結果を表4に示す。
◎:0.90≦Lb/La≦1
○:0.85≦Lb/La<0.90
×:Lb/La<0.85
Figure 2022161843000065
Figure 2022161843000066
Figure 2022161843000067
上記評価結果を表4に示す。表4からわかるように実施例42~82の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物は、比較例7~9のように従来の光酸発生剤を用いた場合よりも高感度であり、貯蔵安定性やパターン形状に優れる。
実施例83~123、比較例10~12
[化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物の評価]
<評価用試料の調製>
下記表5に示す通り、光酸発生剤である成分(E)1重量部、フェノール樹脂である成分(F)として、p-ヒドロキシスチレン/スチレン=80/20(モル比)からなる共重合体(Mw=10,000)を100重量部、架橋剤である成分(G)として、ヘキサメトキシメチルメラミン(三和ケミカル社製、商品名「ニカラックMW-390」)を20重量部、架橋微粒子である成分(H)として、ブタジエン/アクリロニトリル/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビニルベンゼン=64/20/8/6/2(重量%)からなる共重合体(平均粒径=65nm、Tg=-38℃)を10重量部、密着助剤である成分(I)として、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ社製、商品名「S510」)5重量部を、溶媒-2(乳酸エチル)145重量部に均一に溶解して、本発明の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物(実施例83~123、比較例10~12)を調製した。調整した化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物を以下の評価方法に従って評価を行った。
<感度評価>
シリコンウェハー基板上に、各組成物をスピンコートした後、ホットプレートを用いて110℃で3分間加熱乾燥して約20μmの膜厚を有する樹脂塗膜を得た。その後、TME-150RSC(トプコン社製)を用いてパターン露光(i線)を行い、ホットプレートにより110℃で3分間の露光後加熱(PEB)を行った。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いた浸漬法により、2分間の現像処理を行い、流水洗浄し、窒素でブローして10μmのラインアンドスペースパターンを得た。更に、現像前後の残膜の比率を示す残膜率が95%以上のパターンを形成するのに必要な最低必須露光量(感度に対応する)を測定した。
<貯蔵安定性評価>
また、上記で調製した化学増幅型ネガ型レジスト組成物を用いて、調製直後と40℃で1ヶ月保存後の感光性(感度)評価を上記の通りに行い、貯蔵安定性を次の基準で判断した。
○:40℃で1ヶ月保存後の感度変化が調製直後の感度の5%未満
×:40℃で1ヶ月保存後の感度変化が調製直後の感度の5%以上
<パターン形状評価>
上記操作により、シリコンウエハー基板上に形成した20μmのL&Sパターンの形状断面の下辺の寸法Laと上辺の寸法Lbを、走査型電子顕微鏡を用いて測定し、パターン形状を次の基準で判断した。結果を表5に示す。
◎:0.90≦La/Lb≦1
○:0.85≦La/Lb<0.90
×:La/Lb<0.85
Figure 2022161843000068
上記評価結果を表5に示す。表5からわかるように実施例83~123の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、比較例10~12のように従来の光酸発生剤を用いた場合よりも必要最低露光量が低く、つまり、本発明の光酸発生剤は、比較用の光酸発生剤よりも高感度であり、また、貯蔵安定性やパターン形状に優れる。
本発明のスルホニルイミド塩化合物を含む光酸発生剤は、塗料、コーティング剤、各種被覆材料(ハードコート、耐汚染被覆材、防曇被覆材、耐触被覆材、光ファイバー等)、粘着テープの背面処理剤、粘着ラベル用剥離シート(剥離紙、剥離プラスチックフィルム、剥離金属箔等)の剥離コーティング材、印刷板、歯科用材料(歯科用配合物、歯科用コンポジット)インキ、インクジェットインキ、ポジ型レジスト(回路基板、CSP、MEMS素子等の電子部品製造の接続端子や配線パターン形成等)、レジストフィルム、液状レジスト、ネガ型レジスト(半導体素子等の表面保護膜、層間絶縁膜、平坦化膜等の永久膜材料等)、MEMS用レジスト、ポジ型感光性材料、ネガ型感光性材料、各種接着剤(各種電子部品用仮固定剤、HDD用接着剤、ピックアップレンズ用接着剤、FPD用機能性フィルム(偏向板、反射防止膜等)用接着剤等)、ホログラフ用樹脂、FPD材料(カラーフィルター、ブラックマトリックス、隔壁材料、ホトスペーサー、リブ、液晶用配向膜、FPD用シール剤等)、光学部材、成形材料(建築材料用、光学部品、レンズ)、注型材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め材、シーリング材、封止材、光半導体(LED)封止材、光導波路材料、ナノインプリント材料、光造形用、及びマイクロ光造形用材料等に使用される光酸発生剤として好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で示されるスルホニルイミド塩化合物を含有する光酸発生剤。
    Figure 2022161843000069
    (式(1)中、Xは下記の一般式(2)、(20)又は(21)で表されるスルホニウムカチオンである。)
    Figure 2022161843000070
    〔式(2)中、Rは互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m1はRの個数を表し、m1は0~5の整数を表し、nは1~3の整数を表し、n=1の場合、Yは下記一般式(3)~(11)で表され、n=2の場合、Yは下記一般式(12)~(16)で表され、n=3の場合、Yは下記一般式(17)~(19)で表される。〕
    Figure 2022161843000071
    〔式(3)~(11)中、R~R15は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m2~m14はそれぞれR~R11及びR13~R15の個数を表し、m2、m8は0~5の整数、m3、m6、m11、m12、m14は0~4の整数、m4、m10は0~7の整数、m5は0~9の整数、m7、m9、m13は0~3の整数を表し、Z、Z及びZ~Zは-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR16-、-R17CR18-であり、Z、Zは-O-又は-S-であり、R16~R18は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
    Figure 2022161843000072
    〔式(12)~(16)中、R19~R26は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m15~m22はそれぞれR19~R25の個数を表し、m15は0~5の整数、m16、m19、m21は0~4の整数、m17、m20は0~7の整数、m18、m22は0~3の整数を表し、Z~Z10は-O-又は-S-であり、Z11~Z13は-S-、-SO-、-O-、-CO-、-NR27-、-R28CR29-であり、R27~R29は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
    Figure 2022161843000073
    〔式(17)~(19)中、R30~R36は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m23~m28はそれぞれR30~R34及びR36の個数を表し、m23は0~5の整数、m24、m26、m27、m28は0~4の整数、m25は0~3の整数を表し、Z14~Z18は-O-又は-S-である。〕
    Figure 2022161843000074
    〔式(20)中、R37、R38は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m29、m30はそれぞれR37、R38の個数を表し、m29は0~5の整数、m30は0~4の整数を表す。〕
    Figure 2022161843000075
    〔式(21)中、R39~R41は互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールチオカルボニル基、アシロキシ基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アリールオキシ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されてよいシリル基、置換されてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、m31~m33はそれぞれR39~R41の個数を表し、m31、m32は0~4整数、m33は0~5の整数を表し、Z19は-S-、-O-、-CO-、-NR42-、-R43CR44-又は直接結合であり、R42~R44は互いに独立して、水素原子、置換基されてよい炭素原子数1~18のアルキル基、置換基されてよい炭素原子数6~20のアリール基又は置換基されてよい炭素原子数7~20のアラルキル基を表す。〕
  2. 請求項1に記載の光酸発生剤とカチオン重合性化合物とを含んでなるエネルギー線硬化性組成物。
  3. 請求項2に記載のエネルギー線硬化性組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体。
  4. 請求項1に記載の光酸発生剤を含んでなる成分(A)と、酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂である成分(B)とを含んでなる、化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
  5. 酸の作用によりアルカリに対する溶解性が増大する樹脂である成分(B)がノボラック樹脂(B1)、ポリヒドロキシスチレン樹脂(B2)、及びアクリル樹脂(B3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含んでなるものである、請求項4に記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
  6. アルカリ可溶性樹脂(C)及び酸拡散制御剤(D)を更に含んでなる、請求項4又は5に記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
  7. 請求項4~6のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物からなる膜厚5~150μmのフォトレジスト層を支持体上に積層してフォトレジスト積層体を得る積層工程と、該フォトレジスト積層体に部位選択的に光又は放射線を照射する露光工程と、該露光工程後にフォトレジスト積層体を現像してレジストパターンを得る現像工程と、を含むことを特徴とするレジストパターンの作製方法。
  8. 請求項1に記載の光酸発生剤を含んでなる成分(E)と、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂である成分(F)と、架橋剤成分(G)とを含んでなる、化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物。
  9. 更に架橋微粒子成分(H)を含んでなる、請求項8に記載の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物。
  10. 請求項8又は9に記載の化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体。
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