JP2022159617A - インサートの仮止め方法、インサートの固定方法、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法、及びハニカムサンドイッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】インサートの仮止め作業の効率化を図る。【解決手段】インサート10の仮止め方法は、インサート10を収容可能なパネル穴20hと、パネル穴20hが形成されるパネル材20と、を有するパネル材20にインサート10を仮止めする方法である。インサート10の仮止め方法は、インサート配置工程と接着工程とを含む。インサート配置工程では、パネル穴20hにインサート10を配置する。接着工程では、パネル穴20hに第1接着剤31を注入し、第1接着剤31を硬化させて、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向において、第1接着剤31の開口面20aの側に、パネル材20とインサート10とに跨る接着層を設ける。接着工程では、パネル材20の表面222bと接触し、かつ、パネル穴20hの少なくとも一部を覆う支持面50sに、パネル穴20hに配置されたインサート10の表面14bを接触させる。【選択図】図7
Description
本開示は、インサートの仮止め方法、インサートの固定方法、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法、及びハニカムサンドイッチパネルに関する。
航空機、人工衛星等に用いられる部材として、ハニカムサンドイッチパネルが知られている。ハニカムサンドイッチパネルは、ハニカム構造のハニカムコア及びハニカムコアをサンドイッチするスキンで構成されるパネル材と、ハニカムコアとスキンとに形成されたパネル穴に固定されるインサートと、を備える。インサートには、航空機、人工衛星等に搭載する搭載機器と連結するための締結具が締結される。
航空機、人工衛星等に搭載する搭載機器の放熱及び導通経路を確保するため、パネル材に固定されたインサートの表面とスキンの表面とは、同一平面上に存在すること、すなわち、面一であることが求められる。このため、例えば、特許文献1には、インサートが仮止めされると、スキンに対するインサートの突出量、又は沈み量が測定され、インサートがスキンに対して突出又は沈んでいる場合には、インサートを取り外して、再接着することが開示されている。特許文献1に開示のインサートは、下面に接着剤が塗布されてパネル穴に配置され、接着剤が硬化することにより、パネル材に仮止めされる。
一般的に、接着剤は、硬化時に収縮する。特許文献1に開示の方法では、接着剤が、インサートの下面に塗布されている。このため、接着剤の硬化収縮応力によって、上下方向において、インサートの位置ずれが発生し、インサートの表面とスキンの表面との間に段差が発生する虞がある。インサートの表面とスキンの表面との間に段差が発生すると、インサートを取り外して、インサートの仮止め作業からやり直すといったリワークが必要となり、インサートの仮止め作業の効率が低いという課題がある。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インサートの仮止め作業の効率化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示のインサートの仮止め方法は、インサートを収容可能なパネル穴が形成されるパネル材にインサートを仮止めする方法である。インサートの仮止め方法は、インサート配置工程と、接着工程と、を含む。インサート配置工程では、パネル穴にインサートを配置する。接着工程では、パネル穴に第1接着剤を注入し、第1接着剤を硬化させて、パネル穴の開口面と直交する方向において、第1接着剤の開口面の側に、パネル材とインサートとに跨る接着層を設ける。接着工程では、パネル材の表面と接触し、かつ、パネル穴の少なくとも一部を覆う支持面に、パネル穴に配置されたインサートの表面を接触させる。
本開示によれば、接着工程では、パネル穴の開口面と直交する方向において、第1接着剤の開口面の側に、パネル材とインサートとに跨る接着層が設けられる。したがって、パネル穴の開口面と直交する方向における第1接着剤の硬化収縮応力の影響を低減することができ、インサートの位置ずれの発生を抑制できる。この結果、インサートの仮止め作業のリワークの発生を低減でき、インサートの仮止め作業の効率化を図ることができる。
以下、本開示に係るインサートの仮止め方法、インサートの固定方法、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法、及びハニカムサンドイッチパネルの実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1から図7(b)を参照して、実施の形態1に係るハニカムサンドイッチパネル100の構成及びその製造方法について説明する。なお、以下の説明では、鉛直方向をZ軸方向、Z軸方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として実施の形態を説明する。また、+Z側を上側とし、-Z側を下側として実施の形態を説明するが、これらの規定により、ハニカムサンドイッチパネル100の使用時の向きが限定されるものではない。
図1から図7(b)を参照して、実施の形態1に係るハニカムサンドイッチパネル100の構成及びその製造方法について説明する。なお、以下の説明では、鉛直方向をZ軸方向、Z軸方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として実施の形態を説明する。また、+Z側を上側とし、-Z側を下側として実施の形態を説明するが、これらの規定により、ハニカムサンドイッチパネル100の使用時の向きが限定されるものではない。
(ハニカムサンドイッチパネルの構成)
ハニカムサンドイッチパネル100は、航空機、人工衛星等に用いられる部材である。
ハニカムサンドイッチパネル100は、航空機、人工衛星等に用いられる部材である。
図1に示すように、ハニカムサンドイッチパネル100は、ネジ、ピン、ボルト、ジョイントフック、ホーローセット等の締結具が締結される第1締結穴10hを有するインサート10と、インサート10が固定されるパネル材20と、を備える。締結具は、連結対象の構造体と連結するために第1締結穴10hに締結される。連結対象の構造体は、航空機、人工衛星等に搭載される電子機器、他のハニカムサンドイッチパネル等である。
以下、図2から図4を参照して、パネル材20及びインサート10の構成について詳細に説明する。図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。
(パネル材)
パネル材20は、中空柱状のセルの集合体で構成されるハニカム構造のハニカムコア21と、ハニカムコア21をサンドイッチするスキン22と、を有する。なお、セルの軸方向は、Z軸方向と平行である。
パネル材20は、中空柱状のセルの集合体で構成されるハニカム構造のハニカムコア21と、ハニカムコア21をサンドイッチするスキン22と、を有する。なお、セルの軸方向は、Z軸方向と平行である。
ハニカムコア21は、軽量かつ高い強度を有する材料で構成される。ハニカムコア21は、金属ハニカム、ペーパーハニカム等である。金属ハニカムは、例えば、アルミニウムハニカムである。ペーパーハニカムは、セルロース紙を含むセルロースハニカム、芳香族ポリアミド繊維紙を含むアラミドハニカム等である。
スキン22は、アルミニウム、CFRP(carbon fiber reinforced plastic)、GFRP(glass fiber reinforced plastic)等である。スキン22は、Z軸方向におけるハニカムコア21の両端を覆う。詳しくは、スキン22は、Z軸方向におけるハニカムコア21の一方の面を覆う第1スキン221と、Z軸方向におけるハニカムコア21の他方の面を覆う第2スキン222と、を含む。本実施の形態では、第1スキン221がハニカムコア21の上面を覆い、第2スキン222がハニカムコア21の下面を覆うものとする。スキン22は、例えば接着剤によってハニカムコア21に取り付けられる。
図2及び図3に示すように、パネル材20のインサート10の取り付け位置には、インサート10を収容可能なパネル穴20hが設けられる。なお、以下では、ハニカムコア21の破断線は省略する。
パネル穴20hは、Z軸方向に沿って、第2スキン222とハニカムコア21とに形成され、第2スキン222と第1スキン221とハニカムコア21との間の空間で構成される。すなわち、第2スキン222は、ハニカムコア21を覆う2つのスキン22のうち、パネル穴20hの開口面20aの側のスキン22であり、第1スキン221は、パネル穴20hの底部20bの側のスキン22である。開口面20aは、パネル穴20hの開口側のエッジを結ぶことにより形成される面である。
パネル穴20hは、第2スキン222とハニカムコア21とを、例えば機械加工によって穿孔することにより形成される。なお、穿孔によって生じたバリには、除去処理が施される。
(インサート)
図4(a)及び図4(b)に示すように、インサート10は、Z軸方向に延びる円柱状のウェブ11と、Z軸方向におけるウェブ11の両端に設けられる2つのフランジ12と、を有する。インサート10は、アルミニウム、チタンなどを材料として含む。
図4(a)及び図4(b)に示すように、インサート10は、Z軸方向に延びる円柱状のウェブ11と、Z軸方向におけるウェブ11の両端に設けられる2つのフランジ12と、を有する。インサート10は、アルミニウム、チタンなどを材料として含む。
フランジ12は、X軸方向及びY軸方向を径方向とする円盤形状を有する。フランジ12は、ウェブ11と同心円状に設けられる。フランジ12をZ方向からみたときの外形寸法は、図3を参照して説明したパネル材20に形成されるパネル穴20hをZ軸方向からみたときの外形寸法と同一である。以下、インサート10の一方のフランジ12を「第1フランジ13」といい、他方のフランジ12を「第2フランジ14」という。第2フランジ14は、インサート10がパネル穴20hに配置された状態において、パネル穴20hから露出する側のフランジ12である。
図1を参照して説明した第1締結穴10hは、ウェブ11の中心軸AXに沿って、第2フランジ14を貫通し、Z軸方向におけるウェブ11の下側部分に形成される。
第2フランジ14には、第2フランジ14を貫通する2つの注入穴14hが形成される。図4(b)に示すように、2つの注入穴14hは、第2フランジ14の円周上に等間隔で形成される。2つの注入穴14hは、Z軸方向からみたときのインサート10の中心軸AXを軸として回転対称に設けられる。換言すると、2つの注入穴14hは、図2に示すように、パネル穴20hに配置されたインサート10を、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向から見たときのインサート10の中心軸AXを軸として回転対称の位置に形成されている。
図2に示すように、インサート10は、パネル穴20hに配置されてパネル材20に仮止めされた後、パネル材20に固定される。なお、インサート10のパネル材20への仮止めとは、インサート10の位置が固定され、かつ、インサート10をパネル材20から取り外し可能な強度でパネル材20に取り付けられることをいう。
以下、インサート10をパネル材20に仮止めする構成及び固定する構成について説明する。
ハニカムサンドイッチパネル100は、インサート10をパネル材20に仮止めするための第1接着部30と、インサート10をパネル材20に固定するための第2接着部40と、を更に備える。
(第1接着部)
第1接着部30は、パネル穴20hの内部に設けられる。第1接着部30は、Z軸方向すなわちパネル穴20hの開口面20aと直交する方向とは異なる方向において、インサート10とパネル材20とに跨って設けられる。詳しくは、第1接着部30は、第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに覆いかぶさる。すなわち、第1接着部30は、開口面20a側の部分が第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに接触し、開口面20a側とは反対側は、インサート10及びパネル材20に接触せずに、開放されている。
第1接着部30は、パネル穴20hの内部に設けられる。第1接着部30は、Z軸方向すなわちパネル穴20hの開口面20aと直交する方向とは異なる方向において、インサート10とパネル材20とに跨って設けられる。詳しくは、第1接着部30は、第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに覆いかぶさる。すなわち、第1接着部30は、開口面20a側の部分が第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに接触し、開口面20a側とは反対側は、インサート10及びパネル材20に接触せずに、開放されている。
第1接着部30は、図7(a)を参照して説明する第1接着剤31が硬化することにより構成される。第1接着剤31は、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ホットメルト接着剤、シアノアクリルレート系接着剤等の中から選択することができる。本実施の形態では、第1接着剤31は、シアノアクリルレート系接着剤であるものとする。
(第2接着部)
第2接着部40は、パネル穴20hにおいて、インサート10とパネル材20との間の空間に設けられる。詳しくは、第2接着部40は、インサート10とパネル材20との間の空間のうち、Z軸方向の長さが第2フランジ14の上面14uから第1フランジ13の下面13bまでの長さの空間に設けられる。第2接着部40は、図7(b)を参照して説明する第2接着剤41が硬化することにより構成される。第2接着剤41は、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ホットメルト接着剤、シアノアクリルレート系接着剤等の中から選択することができる。本実施の形態では、第2接着剤41は、エポキシ系接着剤であるものとする。
第2接着部40は、パネル穴20hにおいて、インサート10とパネル材20との間の空間に設けられる。詳しくは、第2接着部40は、インサート10とパネル材20との間の空間のうち、Z軸方向の長さが第2フランジ14の上面14uから第1フランジ13の下面13bまでの長さの空間に設けられる。第2接着部40は、図7(b)を参照して説明する第2接着剤41が硬化することにより構成される。第2接着剤41は、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ホットメルト接着剤、シアノアクリルレート系接着剤等の中から選択することができる。本実施の形態では、第2接着剤41は、エポキシ系接着剤であるものとする。
第1接着剤31及び第2接着剤41は、インサート10が配置されたパネル穴20hが、パネル材20の下側に位置する状態でパネル穴20hに注入される。以下では、パネル穴20hがパネル材20の下側に位置する姿勢のパネル材20を「下向き」という場合がある。
以下、図5から図7(b)を参照して、パネル材20にインサート10を仮止めする仮止め方法、及び、パネル材20にインサート10を固定する固定方法を含むハニカムサンドイッチパネル100の製造方法を説明する。なお、仮止め工程は、「インサートの仮止め方法」に相当し、充填工程は、「インサートの固定方法」に相当する。
(ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法)
ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法では、まず、パネル穴20hが形成されたパネル材20を準備するパネル準備工程が実行される(ステップS1)。図7(a)に示すように、パネル準備工程では、パネル材20が下向きで配置される。パネル材20は、例えば、作業台の上に配置される。
ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法では、まず、パネル穴20hが形成されたパネル材20を準備するパネル準備工程が実行される(ステップS1)。図7(a)に示すように、パネル準備工程では、パネル材20が下向きで配置される。パネル材20は、例えば、作業台の上に配置される。
次に、インサート10を準備するインサート準備工程が実行される(図5のステップS2)。次に、インサート10をパネル材20に仮止めする仮止め工程が実行される(ステップS3)。
仮止め工程では、図6に示すように、パネル穴20hにインサート10を配置するインサート配置工程が実行される(ステップS301)。詳しくは、図7(a)に示すように、インサート10は、パネル穴20hの開口面20aから第1スキン221に向けて、すなわち、-Z側から+Z側へ向けて挿入されることにより、パネル穴20hに配置される。インサート10は、第2フランジ14が下側に位置する姿勢でパネル穴20hに配置される。
インサート10がパネル穴20hに配置されると、第2スキン222の下面222bと第2フランジ14の下面14bとの間に段差が形成されることを避けるため、すなわち、第2スキン222の下面222bと第2フランジ14の下面14bとを同一平面上に存在させるために、治具を配置する。以下、第2スキン222の下面222bを「スキン面222b」といい、第2フランジ14の下面14bを「フランジ面14b」という。スキン面222bは、パネル穴20hの開口面20aと平行な面であって、スキン22のうちのインサート10がパネル穴20hを介して露出する側の面である。フランジ面14bは、フランジ12のうちのパネル材20からパネル穴20hを介して露出する面である。なお、スキン面222bは、「パネル材20の表面」に相当し、フランジ面14bは、「インサート10の表面」に相当する。
本実施の形態では、治具として当て板50を使用する。当て板50は、平板であって、例えば、Z軸方向からみて矩形形状を有する。図7(a)に示す例では、2つの当て板50が使用される。当て板50は、例えば、作業台の上に載置される。
当て板50は、注入穴14hを避けつつ、インサート10とスキン22とを跨がる位置に配置され、その当て板50の上にインサート10とパネル材20とを載置する。
インサート10及びパネル材20には、重力が作用するため、インサート10及びパネル材20のそれぞれの自重によって、スキン面222b及びフランジ面14bが当て板50に接触する。
当て板50は、スキン面222bとパネル穴20hに配置されたインサート10のフランジ面14bとに接触する第1接触対象面50sを有する。すなわち、第1接触対象面50sは、スキン面222bに接触し、かつ、パネル穴20hの開口面20aの少なくとも一部を覆う。第1接触対象面50sは、インサート10とスキン22とを支持する支持面を構成する。
第1接触対象面50sは、スキン面222bとフランジ面14bとの平面度と同一以上の平面度を有する。このため、スキン面222bとフランジ面14bとが、当て板50の第1接触対象面50sに接触することにより、フランジ面14bとスキン面222bとを同一平面上に存在させることができる。
次に、インサート10とパネル材20との間の空間に第1接着剤31を注入し、第1接着剤31を硬化させて、インサート10をパネル材20に仮止めさせる接着工程が実行される(図6のステップS303)。詳しくは、図7(a)に示すように、インサート10が配置されているパネル材20の姿勢を下向きにした状態で、第1接着剤31が注入される。すなわち、スキン面222b及びフランジ面14bが第1接触対象面50sに接触した状態で、インサート10とパネル材20との間の空間に第1接着剤31が注入される。第1接着剤31の注入量は、インサート10がパネル材20に仮止めされる強度を発現し得る量が設定される。第1接着剤31は、塗布ガンGに取り付けられたフレキシブルノズルを介して、パネル穴20hの内部に注入される。2つの注入穴14hは、図4(b)を参照して説明したように、第2フランジ14の円周上に等間隔で形成される。このため、注入穴14hを介して注入された第1接着剤31は、第2フランジ14の円周上にスポット的に注入される。
2つの注入穴14hはそれぞれ、注入穴14hを介して注入された第1接着剤31が第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに跨る位置に形成されている。したがって、注入された第1接着剤31は、第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに跨った状態、すなわち、覆いかぶさった状態で硬化する。第1接着剤31が硬化すると、第1接着剤31の接着層31aは、その開口面20aの側が、パネル材20とインサート10とに跨って設けられる。詳しくは、第1接着剤31は、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向とは異なる方向において第2スキン222の上面222uと第2フランジ14の上面14uとに接触する。
第1接着剤31は、Z軸方向において、接着層31aのみがインサート10又はパネル材20に接触し、接着層31aとは反対側の部分は、インサート10及びパネル材20と接触しない。すなわち、接着層31aとは反対側の部分は、パネル穴20hの空間と接し、開放されている。したがって、開口面20aと直交する方向の第1接着剤31の硬化収縮率による影響が、開口面20aと平行な方向の第1接着剤31の硬化収縮率による影響と比較して小さくなる。
インサート10は、第1接着剤31が、第2スキン222の上面222uと第2フランジ14の上面14uに接触した状態で硬化することにより、パネル材20に仮止めされる。
なお、仮止め工程が完了した後、フランジ面14bとスキン面222bとの平面度が検査工程で確認される。スキン面222bとフランジ面14bとの平面度が、予め決定された基準を満たすまで仮止め工程が繰り返し実行される。
仮止め工程が完了し、スキン面222bとフランジ面14bとの平面度が、予め決定された基準を満たすと、インサート10をパネル材20に固定するために、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41を充填する充填工程が実行される(図5のステップS4)。
図7(b)に示すように、充填工程では、図7(a)を参照して説明した仮止め工程におけるインサート10と、パネル材20と、当て板50と、の位置及び姿勢が維持されている。すなわち、スキン面222b及びフランジ面14bが第1接触対象面50sに接触した状態である。
充填工程では、シリンジSが挿入される注入穴14h以外の注入穴14hには、漏れ防止栓141がはめ込まれる。なお、シリンジSが挿入された注入穴14hには、第2接着剤41の充填が完了して、シリンジSが注入穴14hから抜かれた後に、漏れ防止栓141がはめ込まれる。充填工程は、例えば、真空チャンバの内部で実行される。充填工程が真空チャンバの内部で実行されない場合、パネル穴20hの内部は、第2接着剤41が充填される前に減圧される。パネル穴20hの内部の空気圧は、第2接着剤41が必要量充填されたときに、パネル穴20h以外のパネル材20の内部の空気圧と一致する値に設定される。
漏れ防止栓141は、第2接着剤41と接着しにくい材質が採用される。漏れ防止栓141の材質は、例えば、シリコーンゴムである。なお、漏れ防止栓141は、第2接着剤41が漏れることを防止できる限り、シリコーンゴムに限定されない。漏れ防止栓141は、例えば、粘着テープであってもよい。
充填工程では、シリンジSが挿入される注入穴14h以外の注入穴14hに漏れ防止栓141がはめ込まれた状態で、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41をシリンジSによって注入する。これにより、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41が充填される。第2接着剤41の充填量は、ハニカムサンドイッチパネル100の質量と、連結対象の構造体を固定し得る接着強度が発現する量と、に基づいて決定される。本実施の形態では、第2接着剤41の充填量は、パネル穴20hを構成する空間の容積に対して予め決定された割合が設定される。予め決定された割合は、例えば、パネル穴20hを構成する空間のZ軸方向における長さに対するインサート10の第2フランジ14の上面14uと第1フランジ13の下面13bとの間の長さによって求められる値である。
インサート10とパネル材20との間の空間に充填された第2接着剤41が硬化することにより、インサート10がパネル材20に固定される。インサート10がパネル材20に固定されると、インサート10及びパネル材20から当て板50が取り外される。また、インサート10がパネル材20に固定されると、すべての漏れ防止栓141が取り外される。
当て板50及び漏れ防止栓141が取り外されると、図2を参照して説明したハニカムサンドイッチパネル100が完成し、ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法が終了する。
以上説明した本実施の形態に係る仮止め工程によれば、Z軸方向において、第1接着剤31の開口面20aの側に、第2スキン222の上面222uと第2フランジ14の上面14uとに跨る接着層31aが設けられる。したがって、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向における第1接着剤31の硬化収縮応力の影響によるインサート10の位置ずれの発生を抑制できる。この結果、インサート10の仮止め作業のリワークの発生を低減でき、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
本実施の形態に係る仮止め工程及び充填工程では、インサート10が配置されたパネル材20が下向きの状態である。このため、インサート10の自重を利用して、フランジ面14bを当て板50の第1接触対象面50sに接触させることができる。したがって、インサート10に荷重を加える重りを必要とせずに、フランジ面14bとスキン面222bとを同一平面上に存在させることができる。一般的に重りは、大型であり重量が大きいため、隣接するパネル穴20hに対する作業の妨げになる。しかし、本実施の形態によれば、重りを不要とするため、隣接するパネル穴20hに配置されるインサート10に対する仮止め工程又は充填工程を同時に行うことができる。したがって、インサート10の仮止め工程及び充填工程に要する時間を短縮することが可能となる。よって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
例えば、パネル穴20hの開口面20aがパネル材20の上側に位置する姿勢のパネル材20に第2接着剤41を充填する方法では、第2接着剤41が自重により、インサート10の下側からハニカムコア21に流出し、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加する虞がある。この結果、完成品であるハニカムサンドイッチパネル100の重量が必要以上に増加する虞がある。しかし、本実施の形態に係る充填工程では、パネル穴20hの開口面20aがパネル材20の下側に位置する姿勢のパネル材20に第2接着剤41を充填する。このため、インサート10の第1フランジ13の下面13bまでしか第2接着剤41が充填されず、インサート10の第1フランジ13の上側には第2接着剤41が充填されない。したがって、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加することによるハニカムサンドイッチパネル100の重量化を抑制できる。
また、パネル穴20hの開口面20aがパネル材20の上側に位置する姿勢のパネル材20に第2接着剤41を充填する方法では、第2接着剤41のハニカムコア21からの流出を防止するために目止め板を配置するといった目止め処理が必要であるが、本実施の形態に係るハニカムサンドイッチパネル100の製造方法によれば、パネル穴20hの開口面20aがパネル材20の下側に位置する姿勢のパネル材20に第2接着剤41を充填するため、目止め処理が不要となり、ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法の効率化を図ることができる。
例えば、スキン22とフランジ12との隙間から、第2接着剤41が流出すると、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加してハニカムサンドイッチパネル100の重量化の原因となる虞がある。しかし、本実施の形態では、フランジ12を平面視したときの外形寸法は、図3を参照して説明したスキン22に形成されるパネル穴20hを平面視したときのパネル穴20hの外形寸法と同一に形成される。このため、スキン22とフランジ12との隙間からの第2接着剤41の流出が防止される。この結果、ハニカムサンドイッチパネル100の重量化を抑制できる。
本実施の形態によれば、第1接着剤31の接着層31aの反対側は、インサート10及びパネル材20と接触しないため、Z軸方向、すなわち、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向の第1接着剤31の硬化収縮率による影響を低減することができる。これにより、インサート10の仮止め工程において、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に存在させることがより容易になり、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができる。この結果、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
なお、第1接着剤31の接着層31aは、X軸方向及びY軸方向を含む平面において、第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとに跨って設けられることが望ましい。すなわち、第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとは同一平面上であり、第2フランジ14と第2スキン222とのZ軸方向における長さが同一であることが望ましい。ただし、第2フランジ14と第2スキン222とのZ軸方向における長さが同一でなくても、第2フランジ14と第2スキン222とのZ軸方向における長さの差が大きくなければよい。第2フランジ14の上面14uと第2スキン222の上面222uとが同一平面上であることにより、Z軸方向、すなわち、パネル穴20hの開口面20aと直交する方向の第1接着剤31の硬化収縮率による影響を確実に低減することができる。この結果、仮止め工程においてインサート10の位置ずれの発生を抑制でき、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に存在させることがより容易になる。したがって、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができ、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
2つの注入穴14hは、インサート10をZ軸方向からみたときの中心軸AXを軸として回転対称に設けられる。このため、X軸方向及びY軸方向、すなわち、スキン面222bと平行な方向における第1接着剤31の硬化収縮応力が相殺される。したがって、スキン面222bと平行な方向における第1接着剤31により硬化収縮応力の影響をより低減することができる。この結果、仮止め工程においてインサート10の位置ずれの発生を抑制でき、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に存在させることがより容易になる。したがって、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができ、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
本実施の形態では、第1接着剤31がシアノアクリルレート系接着剤であるため、第1接着剤31の硬化収縮応力の影響を低減できる。これにより、インサート10の仮止め工程に要する時間を短縮することができ、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。また、第1接着剤31として、硬化収縮率が比較的大きい熱可塑性樹脂のホットメルト接着剤を採用することにより、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、パネル準備工程において、パネル穴20hの開口面20aが下側に位置する姿勢でパネル材20が配置され、インサート配置工程において、インサート10が、第2フランジ14が下側に位置する姿勢でパネル穴20hに配置されたが、パネル材20及びインサート10の姿勢は、少なくとも充填工程において、第2接着剤41を注入する際に、パネル穴20hの開口面20aが下側に位置し、第2フランジ14が下側に位置する姿勢であればよい。
本実施の形態では、注入穴14hの数が2つであったが、注入穴14hの数は、2つに限定されず3つ以上であってもよい。また、注入穴14hは、インサート10をZ軸方向からみたときのインサート10の中心軸AXを軸として回転対称に設けられたが、回転対称に設けられなくてもよい。
本実施の形態では、パネル穴20hが、第2スキン222とハニカムコア21とが共に穿孔されることにより形成されたが、パネル穴20hは、第2スキン222とハニカムコア21とをそれぞれ個別に穿孔されることにより形成されてもよい。
また、第1接着剤31には、銀、銅、アルミニウム等の金属系、黒鉛、カーボンブラック、ナノチューブ、炭素繊維等のカーボン系、酸化インジウム、酸化亜鉛粉等の金属酸化物系、ガラスビーズ、炭素繊維などにメッキを施した金属メッキ等の導電性フィラーを配合又は分散させて導電性付与してもよい。これにより、インサート10と第2スキン222とを電気的に接続することが可能になり、例えば、第2接着剤41の帯電を防止できる。この結果、搭載機器の誤動作を防止することができる。なお、導電性フィラーの形状は、粉末、繊維等であってもよい。
支持面は、フランジ面14bとスキン面222bとの平面度よりも大きい平面度を有する限り、第1接触対象面50sに限定されず、机の上面、床面等であってもよい。この場合、当て板50は、省略可能である。
[実施の形態2]
図8(a)から図9を参照して、実施の形態2に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態2に係るハニカムサンドイッチパネル100の製造方法は、インサート10が付勢部材60によって当て板50の第1接触対象面50sに向けて付勢される点が、実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図8(a)から図9を参照して、実施の形態2に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態2に係るハニカムサンドイッチパネル100の製造方法は、インサート10が付勢部材60によって当て板50の第1接触対象面50sに向けて付勢される点が、実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図8(a)に示すように、ハニカムサンドイッチパネル100は、インサート10をパネル穴20hの開口面20aに向けて付勢する付勢部材60を更に備える。付勢部材60は、例えば、コイルバネ、ゴム等の弾性部材である。
実施の形態2に係る仮止め工程(図9のステップS3)では、付勢部材60をパネル材20の内部に配置する付勢部材配置工程(ステップS307)がインサート配置工程(ステップS301)の前に実行される。すなわち、付勢部材60は、インサート10がパネル穴20hに配置される前に、パネル材20の内部に配置される。
付勢部材配置工程(ステップS307)において、図8(a)に示すように、付勢部材60を、後述のインサート配置工程において配置される当て板50の第1接触対象面50sと、インサート10を介して、対向する位置に配置する。具体的には、付勢部材60は、第1スキン221と、パネル穴20hに配置されたインサート10の第1フランジ13と、の間に配置される。付勢部材60の付勢力は、当て板50の第1接触対象面50sにフランジ面14bが接触する値に予め設定されている。
次に、実施の形態1と同様にして、インサート10をパネル穴20hに配置するインサート配置工程(図9のステップS301)、及び、第1接着剤31を注入して硬化させる接着工程(ステップS303)が実行される。接着工程では、インサート10が第1接触対象面50sに向けて付勢部材60によって付勢される。この結果、フランジ面14bが第1接触対象面50sに確実に接触した状態でインサート10がパネル材20に仮止めされる。
続いて、充填工程(図5のステップS4)において、図8(b)に示すように、インサート10が第1接触対象面50sに向けて付勢部材60によって付勢された状態で、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41を充填する。インサート10とパネル材20との間の空間に充填された第2接着剤41が硬化することにより、インサート10がパネル材20に固定されて、図2を参照して説明したハニカムサンドイッチパネル100が完成し、ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法が終了する。
以上、実施の形態2について説明した。例えば、インサート10が軽量である場合、インサート10の自重だけでは、フランジ面14bが当て板50の第1接触対象面50sに接触しない虞がある。しかし、本実施の形態によれば、接着工程において、インサート10が当て板50に向けて付勢部材60によって付勢されるため、フランジ面14bが当て板50の第1接触対象面50sに確実に接触する。この結果、スキン面222bとフランジ面14bとを面一にすることができ、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
本実施の形態に係る充填工程では、パネル材20が下向きの状態で第2接着剤41を充填する。このため、インサート10の第1フランジ13の下面13bまでしか第2接着剤41が充填されず、インサート10の第1フランジ13の上側には第2接着剤41が充填されない。したがって、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加することによるハニカムサンドイッチパネル100の重量化を抑制できる。
なお、本実施の形態では、接着工程が、パネル材20が下向きの状態で実行されたが、接着工程は、例えば、第1接着剤31がある基準を超える高粘度である場合、パネル材20が上向き、すなわち、パネル材20が、パネル穴20hの開口面20aがパネル材20の上側に位置する姿勢の状態で実行されてもよい。この場合、付勢部材60の付勢力は、フランジ面14bとスキン面222bとを同一平面上に存在させる値に設定される。
[実施の形態3]
図10(a)から図11(b)を参照して、実施の形態3に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態3に係るハニカムサンドイッチパネル100の基本構成は、実施の形態1のハニカムサンドイッチパネル100の基本構成と同様である。ただし、支持面を構成する治具及び支持面にインサート10を接触させる方法が実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図10(a)から図11(b)を参照して、実施の形態3に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態3に係るハニカムサンドイッチパネル100の基本構成は、実施の形態1のハニカムサンドイッチパネル100の基本構成と同様である。ただし、支持面を構成する治具及び支持面にインサート10を接触させる方法が実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
実施の形態3では、支持面を構成する治具として、図10(a)及び図10(b)に示す第1固定治具70が使用される。図11(a)及び図11(b)に示すように、第1固定治具70は、第1固定治具70が締結されたネジ、ピン、ボルト、ジョイントフック、ホーローセット等の締結具が、インサート10の第1締結穴10hに締結されることにより、インサート10と連結する。本実施の形態では、締結具がネジTであるものとする。
以下、図10(a)及び図10(b)を参照して第1固定治具70について説明する。本実施の形態では、第1固定治具70は、Z軸方向からみたときの形状が円形状の円盤形状であって、Z軸方向と直交する方向からみたときに中央部分に凹みを有する。
第1固定治具70は、円盤形状の第1基部701と、第1基部701よりも径方向の内側に設けられる第1凹部702と、を備える。第1基部701は、インサート10の直径よりも大きい直径を有する。第1凹部702は、ザグリ加工が施されることにより形成される。
第1基部701と第1凹部702とのZ軸方向における長さの差は、図11(a)に示すネジTのヘッド部分の長さよりも大きい値が設定される。これにより、作業台上で第1固定治具70の姿勢を安定させることができる。
第1凹部702は、図11(a)に示す塗布ガンGに取り付けられたフレキシブルノズルと図11(b)に示すシリンジSの先端とが挿通可能な第1挿通穴701hと、インサート10と第1固定治具70とを連結するためのネジTが締結される第2締結穴702hと、を有する。
第1挿通穴701hは、図4(a)及び図4(b)を参照して説明したインサート10に形成された注入穴14hと同数設けられ、各第1挿通穴701hは、注入穴14hと対応する径方向の位置に設けられる。
第2締結穴702hには、インサート10の第1締結穴10hに対応する位置に設けられ、第1締結穴10hに締結されるネジTが締結される。
図10(a)に示すように、第1固定治具70は、フランジ面14b又はスキン面222bと接触する第2接触対象面70sを有する。第2接触対象面70sは、支持面を構成する。第2接触対象面70sは、スキン面222bとフランジ面14bとの平面度と同一以上の平面度を有する。
以下、図11(a)から図12を参照して、実施の形態3に係るハニカムサンドイッチパネル100の製造方法について説明する。
図12に示すように、インサート仮止め工程(ステップS3)では、第1固定治具70をインサート10に連結する固定治具連結工程(ステップS309)が、インサート配置工程(ステップS301)の前に実行される。詳しくは、図11(a)に示すように、第1固定治具70の第2締結穴702hに挿通されたネジTをインサート10の第1締結穴10hに締結する。第1固定治具70は、第1挿通穴701hと注入穴14hとを同軸になる姿勢でインサート10に連結される。第1固定治具70とインサート10とが連結すると、フランジ面14bが第2接触対象面70sと接触する。すなわち、第1締結穴10hにネジTを締結することによって、フランジ面14bが、第1固定治具70の第2接触対象面70s側に引き寄せられて、第2接触対象面70sに接触する。
次に、インサート10をパネル穴20hに配置するインサート配置工程が実行される(図12のステップS301)。詳しくは、図11(a)に示すように、第1固定治具70と連結したインサート10をパネル穴20hに配置する。インサート10は、第1締結穴10hが下側に位置する姿勢、すなわち、第1固定治具70が下側になる姿勢で、パネル穴20hに配置される。これにより、フランジ面14bに加えて、スキン面222bが、第2接触対象面70sに接触する。なお、実施の形態3では、図6を参照して説明したインサート配置工程における当て板50の配置は、省略される。
次に、第1挿通穴701h及びインサート10に形成された注入穴14hを介して、インサート10とパネル材20との間の空間に第1接着剤31を注入して硬化させる接着工程が実行される(図12のステップS303)。図11(a)に示すように、接着工程では、第1固定治具70と連結したインサート10がパネル穴20hに配置されているパネル材20を下向きにした状態で、第1接着剤31をパネル穴20hに注入する。すなわち、第1締結穴10hにネジTを締結することによって、インサート10が連結した第1固定治具70の第2接触対象面70sにスキン面222bが接触し、かつ、フランジ面14bが接触した状態で第1接着剤31が注入される。インサート10は、第1接着剤31が硬化することにより、パネル材20に仮止めされる。
次に、図5を参照して説明した充填工程(ステップS4)において、図11(b)に示すように、第1挿通穴701h及び注入穴14hを介して、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41を注入する。この結果、インサート10とパネル材20との間の空間に第2接着剤41が充填される。充填工程では、インサート10と、パネル材20と、の位置及び姿勢が、図11(a)を参照して説明した仮止め工程における位置及び姿勢と同一に維持されている。すなわち、スキン面222bが第2接触対象面70sに接触し、かつ、フランジ面14bが第2接触対象面70sに接触した状態で第2接着剤41が充填される。なお、シリンジSが挿通される第1挿通穴701h及び注入穴14hには、漏れ防止栓141がはめ込まれる。
インサート10は、インサート10とパネル材20との間の空間に充填された第2接着剤41が硬化することにより、パネル材20に固定される。
第1固定治具70は、インサート10がパネル材20に固定されると、インサート10及びパネル材20から取り外される。また、インサート10がパネル材20に固定されると、すべての漏れ防止栓141が取り外される。第1固定治具70及びすべての漏れ防止栓141が取り外されると、図2を参照して説明したハニカムサンドイッチパネル100が完成し、ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法が終了する。
以上、実施の形態3について説明した。本実施の形態によれば、接着工程において、フランジ面14bとスキン面222bとが第2接触対象面70sに接触する。第2接触対象面70sは、スキン面222bとフランジ面14bとの平面度と同一以上の平面度を有する。したがって、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に存在させてインサート10をパネル材20に仮止めすることができる。この結果、仮止め作業のリワークの発生を低減でき、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
フランジ面14bは、ネジTの締結力によって第2接触対象面70s側に引き寄せられる。このため、例えば、インサート10が軽量であった場合でも、フランジ面14bが第2接触対象面70sに確実に接触する。したがって、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に確実に存在させることができ、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができる。よって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
また、ネジTの締結力によってインサート10の位置ずれの発生を抑制できる。この結果、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に確実に存在させることができ、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができる。よって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
ネジTが締結される第1締結穴10hは、搭載機器と連結するためにインサート10に予め形成されている。すなわち、本実施の形態によれば、インサート10に予め形成されている第1締結穴10hが利用される。このため、インサート10に対して別途加工を施す必要がない。したがって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
本実施の形態に係る充填工程では、パネル材20が下向きの状態で第2接着剤41を充填する。このため、インサート10の第1フランジ13の下面13bまでしか第2接着剤41が充填されず、インサート10の第1フランジ13の上側には第2接着剤41が充填されない。したがって、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加することによるハニカムサンドイッチパネル100の重量化を抑制できる。
なお、締結具は、インサート10と第1固定治具70とを連結できる限り、ネジTに限定されず、例えば、ホーローセットであってもよい。締結具としてヘッド部分を有しない締結具を利用する場合、第1固定治具70の第1凹部702は、省略可能である。
第1固定治具70の形状は特に限定されず、仮止め工程又は充填工程の際に、隣り合うパネル穴20hに対する作業に際して配置された第1固定治具70同士が干渉しない形状であればよい。また、第1固定治具70のX軸方向及びY軸方向の寸法は、特に限定されないが、隣り合うパネル穴20hに対する作業に際して配置された第1固定治具70同士が干渉しない寸法に設定される。ただし、図1に示す複数のパネル穴20hの各々に対して同時に作業を行う場合、複数のインサート10に連結される第1固定治具70のZ軸方向の寸法は、同一の値に設定されることが望ましい。
本実施の形態では、接着工程が、パネル材20が下向きの状態で実行されたが、接着工程は、例えば、第1接着剤31が高粘度である場合、パネル材20が上向きの状態で実行されてもよい。
[実施の形態4]
図13(a)から図15を参照して、実施の形態4に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態4に係るハニカムサンドイッチパネル100の基本構成は、実施の形態3のハニカムサンドイッチパネル100の基本構成と同様である。ただし、インサート10を支持面に接触させる構成及び方法が実施の形態3と異なる。以下、実施の形態3と異なる点を中心に説明する。
図13(a)から図15を参照して、実施の形態4に係るハニカムサンドイッチパネル100について説明する。実施の形態4に係るハニカムサンドイッチパネル100の基本構成は、実施の形態3のハニカムサンドイッチパネル100の基本構成と同様である。ただし、インサート10を支持面に接触させる構成及び方法が実施の形態3と異なる。以下、実施の形態3と異なる点を中心に説明する。
実施の形態4では、支持面を構成する治具として、図13(a)及び図13(b)に示す第2固定治具80が使用される。図14(a)及び図14(b)に示すように、第2固定治具80は、インサート10及びパネル材20の下側に配置される。
以下、図13(a)及び図13(b)を参照して第2固定治具80について説明する。第2固定治具80は、第2締結穴702hが形成されていない点及び支持面を構成する面が上下逆である点を以外の構成は、図10(a)及び図10(b)を参照して説明した第1固定治具70と同じである。
詳しくは、第2固定治具80は、円盤形状の第2基部801と、第2基部801よりも径方向の内側に設けられる第2凹部802と、を備える。第2基部801は、インサート10の直径よりも大きい直径を有し、第2凹部802は、インサート10の直径よりも小さい直径を有する。第2凹部802は、ザグリ加工が施されることにより形成される。
第2凹部802は、図14(a)を参照して説明する磁石Mを収容可能な大きさに設定される。
第2凹部802は、図14(a)に示す塗布ガンGに取り付けられたフレキシブルノズルと図14(b)に示すシリンジSの先端とが挿通可能な第2挿通穴801hを有する。
第2挿通穴801hは、図4(a)及び図4(b)を参照して説明したインサート10に形成された注入穴14hと同数設けられ、各第2挿通穴801hは、注入穴14hと対応する径方向の位置に設けられる。
図13(a)に示すように、第2基部801は、フランジ面14b又はスキン面222bと接触する第3接触対象面80sを有する。第3接触対象面80sは、スキン面222bとフランジ面14bとの平面度と同一以上の平面度を有する。第3接触対象面80sは、支持面を構成する。
以下、図14(a)から図15を参照して、実施の形態4に係るハニカムサンドイッチパネル100の製造方法について説明する。
図15に示すように、仮止め工程(ステップS3)では、インサート10の第1締結穴10hに磁性体を有する磁性体締結具であるホーローセットHが締結される締結具締結工程(ステップS311)が、インサート配置工程(ステップS301)の前に実行される。詳しくは、図14(a)に示すように、ホーローセットHが第1締結穴10hに締結される。
次に、インサート10をパネル穴20hに配置するインサート配置工程が実行される(図15のステップS301)。詳しくは、図14(a)に示すように、第1締結穴10hにホーローセットHが締結されたインサート10がパネル穴20hに配置される。インサート10は、第1締結穴10hが下側に位置する姿勢、すなわち、ホーローセットHが下側になる姿勢で、パネル穴20hに配置される。なお、実施の形態4では、図6を参照して説明したインサート配置工程における当て板50の配置は、省略される。
次に、第2固定治具80を配置する固定治具配置工程が実行される(図15のステップS313)。詳しくは、第2固定治具80及び磁石Mが、第2フランジ14及び第2スキン222の下側に配置される。第2固定治具80は、スキン面222bに接触する位置であって、例えば、作業台上に載置される。磁石Mは、ホーローセットHと対向して配置される。詳しくは、磁石Mは、図13(a)を参照して説明した第2固定治具80の第2凹部802のホーローセットHと対向する位置に配置される。したがって、磁石Mが配置された第2固定治具80が第2フランジ14の下側に配置されると、磁力によって、フランジ面14bが、第3接触対象面80s側に引き寄せられて、第3接触対象面80sに接触する。
次に、第1接着剤31をパネル穴20hに注入して硬化させる接着工程(図15のステップS303)が実行される。接着工程では、ホーローセットHが第1締結穴10hに締結されたインサート10がパネル穴20hに配置されているパネル材20を下向きにした状態で、第1接着剤31がパネル穴20hに注入される。すなわち、スキン面222bを第3接触対象面80sに接触させた状態、かつ、磁性体締結具と磁石Mとの間に発生する磁力によって、フランジ面14bを第3接触対象面80sに接触させた状態で第1接着剤31が注入される。
以降、実施の形態3と同様にして充填工程(図5のステップS4)が実行される。充填工程では、図14(b)に示すように、インサート10と、パネル材20と、の位置及び姿勢が、図14(a)を参照して説明した仮止め工程における位置及び姿勢と同一に維持されている。すなわち、スキン面222bを第3接触対象面80sに接触させた状態、かつ、磁性体締結具と磁石Mとの間に発生する磁力によって、フランジ面14bを第3接触対象面80sに接触させた状態で第2接着剤41が注入されて充填される。なお、シリンジSが挿通される第1挿通穴701h及び注入穴14hには、漏れ防止栓141がはめ込まれる。
インサート10は、インサート10とパネル材20との間の空間に充填された第2接着剤41が硬化することにより、パネル材20に固定される。
第2固定治具80は、インサート10がパネル材20に固定されると、インサート10及びパネル材20から取り外される。また、インサート10がパネル材20に固定されると、すべての漏れ防止栓141が取り外される。第2固定治具80及びすべての漏れ防止栓141が取り外されると、図2を参照して説明したハニカムサンドイッチパネル100が完成し、ハニカムサンドイッチパネル100の製造方法が終了する。
以上、実施の形態4について説明した。本実施の形態によれば、フランジ面14bは、インサート10の第1締結穴10hに締結されたホーローセットHと、第2固定治具80の第2凹部802に配置された磁石Mとの間に発生する磁力によって、第3接触対象面80s側に引き寄せられる。したがって、例えば、インサート10が軽量であっても、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に確実に存在させることができ、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができる。よって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
また、インサート10に締結されたホーローセットHと磁石Mとの間に発生する磁力によってインサート10の位置ずれの発生を抑制できる。この結果、スキン面222bとフランジ面14bとを同一平面上に確実に存在させることができ、仮止め作業のリワークの発生を低減させることができる。よって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
ホーローセットHが締結される第1締結穴10hは、搭載機器と連結するためにインサート10に予め形成されている。すなわち、本実施の形態によれば、インサート10に予め形成されている第1締結穴10hが利用される。このため、インサート10に対して別途加工を施す必要がない。したがって、インサート10の仮止め作業の効率化を図ることができる。
本実施の形態に係る充填工程では、パネル材20が下向きの状態で第2接着剤41を充填する。このため、インサート10の第1フランジ13の下面13bまでしか第2接着剤41が充填されず、インサート10の第1フランジ13の上側には第2接着剤41が充填されない。したがって、第2接着剤41の充填量が必要以上に増加することによるハニカムサンドイッチパネル100の重量化を抑制できる。
なお、磁性体締結具は、磁性を有するホーローセットHに限定されず、鉄、マルテンサイト系ステンレス、フィライト系ステンレス、ニッケル等の磁性を有する締結具であればよい。
第2固定治具80の形状は特に限定されず、仮止め工程又は充填工程の際に、隣り合うパネル穴20hに対する作業に際して配置された第2固定治具80同士が干渉しない形状であればよい。また、第2固定治具80のX軸方向及びY軸方向の寸法は、特に限定されないが、隣り合うパネル穴20hに対する作業に際して配置された第2固定治具80同士が干渉しない寸法に設定される。ただし、図1に示す複数のパネル穴20hの各々にインサート10を仮止めする際に使用される第2固定治具80のZ軸方向の寸法は、同一の値に設定されることが望ましい。
磁石Mは、インサート10に接触してもよいし、接触しなくてもよい。磁石Mがインサート10に接触する場合、磁石Mのインサート10との接触面は、インサート10の平面度と同一以上の平面度を有する。
本実施の形態では、接着工程が、パネル材20が下向きの状態で実行されたが、接着工程は、例えば、第1接着剤31が高粘度である場合、パネル材20が上向きの状態で実行されてもよい。
なお、本開示は、上述した実施の態様の例に限定されることなく、適宜の変更を加えることにより、その他の態様で実施できる。
例えば、本開示では、漏れ防止栓141が注入穴14hにはめ込まれたが、漏れ防止栓141は省略可能である。例えば、第2接着剤41の粘度がある基準を超える高粘度接着剤であり、かつ、注入穴14hの直径がある基準よりも小さい場合、漏れ防止栓141を注入穴14hにはめることを省略できる。具体的には、標準状態、25℃、1気圧において、第2接着剤41の粘度が、例えば100000mPa・sを超え、注入穴14hの直径が例えば2mm以下の場合、漏れ防止栓141を注入穴14hにはめることを省略できる。
本開示に適用される第1接着剤31と第2接着剤41とは同じ種類の接着剤であってもよいし、異なる種類の接着剤であってもよい。
また、実施の形態1~4は、適宜組み合わせ可能である。詳しくは、実施の形態2で説明した構成と実施の形態4で説明した構成とを組み合わせてもよい。具体的には、実施の形態2で説明した付勢部材60による付勢力に加え、実施の形態4で説明した磁力を利用して、第2フランジ14のフランジ面14bを支持面に接触させてもよい。
10 インサート、10h 第1締結穴、11 ウェブ、12 フランジ、13 第1フランジ、13b 下面、14 第2フランジ、14b 下面(フランジ面)、14h 注入穴、14u 上面、20 パネル材、20a 開口面、20b 底部、20h パネル穴、21 ハニカムコア、22 スキン、30 第1接着部、31 第1接着剤、31a 接着層、40 第2接着部、41 第2接着剤、50 当て板、50s 第1接触対象面、60 付勢部材、70 第1固定治具、80 第2固定治具、100 ハニカムサンドイッチパネル、141 漏れ防止栓、221 第1スキン、222 第2スキン、222b 下面(スキン面)、222u 上面、701 第1基部、701h 第1挿通穴、702 第1凹部、702h 第2締結穴、70s 第2接触対象面、801 第2基部、801h 第2挿通穴、802 第2凹部、80s 第3接触対象面、G 塗布ガン、H ホーローセット、M 磁石、S シリンジ、T ネジ。
Claims (12)
- インサートを収容可能なパネル穴が形成されるパネル材に前記インサートを仮止めする方法であって、
前記パネル穴に前記インサートを配置するインサート配置工程と、
前記パネル穴に第1接着剤を注入し、前記第1接着剤を硬化させて、前記パネル穴の開口面と直交する方向において、前記第1接着剤の前記開口面の側に、前記パネル材と前記インサートとに跨る接着層を設ける接着工程と、
を含み、
前記接着工程では、
前記パネル材の表面と接触し、かつ、前記パネル穴の少なくとも一部を覆う支持面に、前記パネル穴に配置された前記インサートの表面を接触させる、
インサートの仮止め方法。 - 前記第1接着剤は、前記パネル穴の前記開口面と直交する方向において、前記接着層とは反対側が開放している、請求項1に記載のインサートの仮止め方法。
- 前記支持面は、前記インサートの表面と前記パネル材の表面との平面度と同一以上の平面度を有する、請求項1又は2に記載のインサートの仮止め方法。
- 前記インサートには、前記パネル穴に配置された前記インサートを前記パネル穴の前記開口面と直交する方向からみたときの前記インサートの中心を軸として回転対称の位置に複数の注入穴が形成されており、
前記接着工程において、前記注入穴のそれぞれを介して前記第1接着剤を注入する、請求項1から3のいずれか1項に記載のインサートの仮止め方法。 - 前記接着工程において、前記インサートが前記支持面に向けて付勢部材によって付勢される、請求項1から4のいずれか1項に記載のインサートの仮止め方法。
- 前記インサートは、前記開口面に直交する方向に締結具を締結可能な締結穴を有し、
前記接着工程において、前記締結穴に前記締結具を締結することによって前記インサートが連結した第1固定治具が有する前記支持面に前記インサートの表面を接触させた状態で前記第1接着剤を硬化させる、請求項1から5のいずれか1項に記載のインサートの仮止め方法。 - 前記インサートは、前記開口面に直交する方向に締結具を締結可能な締結穴を有し、
前記接着工程において、前記締結穴に締結された磁性体を有する磁性体締結具と、磁石と、の間に発生する磁力によって、前記インサートの表面を前記支持面に接触させた状態で前記第1接着剤を硬化させる、請求項1から5のいずれか1項に記載のインサートの仮止め方法。 - 前記接着工程において、前記第1接着剤は、前記インサートが配置された前記パネル穴の前記開口面が鉛直方向の下側に位置する姿勢の前記パネル材の前記パネル穴に注入される、請求項1から7のいずれか1項に記載のインサートの仮止め方法。
- 請求項8に記載の仮止め方法で前記インサートを前記パネル材に仮止めする仮止め工程と、
前記仮止め工程が完了した後に実行され、前記パネル材と前記インサートとの間の空間に第2接着剤を充填する充填工程と、
を含み、
前記充填工程では、前記仮止め工程における前記パネル材と前記インサートとの位置及び姿勢を維持する、インサートの固定方法。 - 請求項9に記載の仮止め工程及び充填工程と、
前記パネル材を準備するパネル準備工程と、
前記インサートを準備するインサート準備工程と、
を含む、ハニカムサンドイッチパネルの製造方法。 - 連結対象の構造体と連結するための締結具が締結されるインサートと、
前記インサートを収容可能なパネル穴が形成されるパネル材と、
前記パネル穴の内部において、前記パネル穴の開口面と直交する方向の前記開口面の側が、前記パネル材と、前記パネル穴に配置されたインサートと、に接触する第1接着部と、
前記インサートと前記パネル材との間の空間に設けられる第2接着部と、
を備える、ハニカムサンドイッチパネル。 - 前記インサートは、
前記パネル穴の前記開口面と直交する方向に延びるウェブと、
前記ウェブの両端に設けられる2つのフランジと、
を有し、
前記2つのフランジは、前記開口面とは反対側に位置する第1フランジと、前記開口面の側に位置する第2フランジとを有し、
前記第2接着部は、前記第1フランジと前記第2フランジとの間の空間に設けられる、請求項11に記載のハニカムサンドイッチパネル。
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CN117428457A (zh) * | 2023-12-22 | 2024-01-23 | 四川航天川南火工技术有限公司 | 一种座舱盖破裂用切割索的装配加压结构 |
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CN117428457B (zh) * | 2023-12-22 | 2024-03-26 | 四川航天川南火工技术有限公司 | 一种座舱盖破裂用切割索的装配加压结构 |
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