JP2022157511A - 眼科装置 - Google Patents

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直樹 竹野
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涼介 柴
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Abstract

【課題】改善されたトラッキング機能を備える眼科装置を提供すること。【解決手段】眼科装置は、第1走査部を有し、第1走査部を介して眼の局所領域に第1照射光を照射する第1光学系と、眼におけるスリット状の撮像領域に照明光を照射する投光光学系、前記スリット状の撮像領域を撮像素子上に2次元的に結像させることによってスリット状に形成される眼の局所画像であるスリット画像を取得する受光光学系、および、前記スリット状の撮像領域を変位させる第2走査部、を有する第2光学系と、前記撮像領域の一部が重なる前記スリット画像を随時取得すると共に、前記スリット画像の少なくとも1つによる基準画像に対して新たに取得された前記スリット画像の変位を検出し、検出される変位に基づいて前記第1走査部を制御して前記第1光学系における照射位置を補正する、制御手段と、を備える。【選択図】図3A

Description

本開示は、眼に光を照射し、治療または検査する眼科装置に関する。
眼の正面画像を撮影する眼底撮影装置が、眼科分野において広く利用されている。
例えば、患者眼にレーザー光を照射し、患者眼の治療を行うための眼科用レーザー治療装置において、眼底撮影部を備えるものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、眼底撮影部として、眼底上で1次元のライン上に集光する光束を走査することで眼底画像を撮影するラインスキャンSLOが利用されている。特許文献1では、照射作業中に眼底撮影部を介して随時撮影される眼底画像の変位に基づいて、レーザー光の照射位置を眼の動きに対してトラッキングさせる(追従させる)技術が開示されている。
特開2020-36836号公報
治療用のレーザー光の照射は侵襲を伴うため、追従性の良好なトラッキング手法が求められる。特許文献1では、トラッキングに利用する眼底画像が、ライン状の光束の走査に基づいて取得される。走査の際に眼が動いてしまうことで、取得される眼底画像が歪み得る。結果、フレーム毎の眼底画像の変位検出の精度に対して、歪みの影響が避け難い。また、トラッキングにおける照射位置の追従性については、眼底画像を取得するフレームレートが大きく影響するが、この点についても改善の余地があると考えられる。
本開示は、従来技術の問題点を解決するためのものであり、少なくとも上記1つの問題点について改善されたトラッキング機能を備える眼科装置を提供すること、を技術課題とする。
上記課題を解決するために、本開示の第1態様に係る眼科装置は、第1走査部を有し、第1走査部を介して眼の局所領域に第1照射光を照射する第1光学系と、眼におけるスリット状の撮像領域に照明光を照射する投光光学系、前記スリット状の撮像領域を撮像素子上に2次元的に結像させることによってスリット状に形成される眼の局所画像であるスリット画像を取得する受光光学系、および、前記スリット状の撮像領域を変位させる第2走査部、を有する第2光学系と、前記撮像領域の一部が重なる前記スリット画像を随時取得すると共に、前記スリット画像の少なくとも1つによる基準画像に対して新たに取得された前記スリット画像の変位を検出し、検出される変位に基づいて前記第1走査部を制御して前記第1光学系における照射位置を補正する、制御手段と、を備える。
本開示によれば、改善されたトラッキング機能を備える眼科装置を提供できる。
本実施形態の装置の概略構成を示した模式図である。 複数のスリット画像と広域画像との関係を示した図である。 装置の動作の流れを示したフローチャートの一部である。 装置の動作の流れを示したフローチャートの残り一部である。 トラッキング動作を説明するための図である。 トラッキング中にユーザーに呈示される画面を説明するための図である。
[概要]
以下、本開示の実施形態に係る眼科装置を説明する。実施形態に係る眼科装置は、眼に対する第1照射光の照射位置を、眼の動きに対して追従させる。眼科装置は、第1光学系(照射光学系)、第2光学系(撮影光学系)、および、制御部を備える。
<第1光学系(照射光学系)>
第1光学系は、第1走査部を有する。また、第1光学系は、第1走査部を介して眼の局所領域に第1照射光を照射する。第1照射光は、治療光、刺激光、または、測定光であってもよい。なお、測定光は、例えば、眼の断層画像の取得に利用されてもよく、この場合、第1光学系は、眼科用OCT光学系であってもよい。
<第2光学系>
第2光学系は、スリットスキャン方式の光学系であってもよい。第2光学系は、投光光学系、受光光学系、および、第2走査部、を少なくとも有する。投光光学系は、眼におけるスリット状の撮像領域に照明光を照射する。受光光学系は、スリット状の撮像領域を撮像素子上に2次元的に結像させる。これによって、スリット状に形成される眼の局所画像である、スリット画像が取得される。撮像素子は、眼の組織と共役な位置に配置される二次元撮像素子であってもよい。ここで、スリット状の撮像領域は十分な幅(スリットの短辺方向に関して十分な長さ)を有しており、幅は、撮像素子における複数の画素列と対応している。つまり、複数の画素列で同時に受光されて、スリット画像が取得される。なお、短辺方向とは、スリットの長辺方向(長手方向)に対して直交する方向である。
第2走査部は、スリット状の撮像領域を変位させる。撮像領域は、スリットの短辺方向に変位されてもよい。これにより、例えば、スリット状の撮像領域が第2走査部によって走査されることによって、撮像素子上に、眼の組織上において位置が異なるスリット状の撮像領域が随時結像される。その結果として、複数のスリット画像よりも広域な画像(以下、広域画像と称する)が撮影される。
<制御部>
制御部によって、第1光学系および第2光学系は制御される。本実施形態では、第1光学系による照射位置の位置制御(トラッキング)が、第2光学系で取得されるスリット画像に基づいて実行される。詳細には、第1光学系から第1照射光の照射を実行する際に、制御部は、撮像領域の一部が重なるスリット画像を、第2光学系を介して随時取得する。制御部は、随時取得されるスリット画像に基づいて、眼の変位を検出する。本実施形態における変位検出では、随時取得されるスリット画像の少なくとも1つによる基準画像に対して、新たに取得されたスリット画像の変位が検出される。制御部は、検出される変位に基づいて第1走査部を制御して第1光学系における照射位置を補正する。つまり、照射位置のトラッキングが実行される。
スリット画像のフレームレートは、広域画像のフレームレートに比べて大きくなる。1枚の広域画像がk枚のスリット画像によって形成されるとした場合、スリット画像のフレームレートは、広域画像のフレームレートのk倍以上である。本実施形態の眼科装置では、第1光学系の照射位置のトラッキングは、随時取得されるスリット画像同士の変位検出に基づいているので、眼の動きに対して第1光学系の照射位置が高速に追従されやすい。
また、スリット画像は、眼の組織上におけるスリット状の撮像領域を撮像素子上に2次元的に結像させることによって取得されるため、眼の動きによる歪みが生じ難い。基準画像および基準画像との間で変位検出を行うスリット画像との双方において、眼の動きの影響による歪みが抑制されているから、変位を正確に求めることができ、第1光学系における照射位置を適正に補正できる。
<好ましいスリット画像の取得位置>
トラッキングに利用されるスリット画像(基準画像および基準画像との変位が検出されるスリット画像)は、事前に設定された、目標となる照射位置の近傍に設定されることが好ましい。この場合、制御部は、目標となる照射位置が設定された場合に、該照射位置の近傍で基準画像の撮像範囲を設定してもよい。眼の回旋が生じても、目標となる照射位置への追跡が適切に維持されやすくなる。
なお、近傍とは、目標となる照射位置に対し基準画像の取得位置が予め定められた距離以内の場合を指してもよい。
また、眼の回旋については、照射位置の近傍で基準画像の撮像範囲を設定することに対して、追加的に、又は、代替的に、回旋を考慮した位置ズレ検出アルゴリズムを採用したり、複数の箇所で基準画像との位置ズレ検出を行ったりしてもよい。
ところで、本実施形態では、目標となる照射位置が、予め被検眼の複数箇所に設定されていてもよい。レーザー光が照射されたことによって、目標となる照射位置が変更される場合は、変更後の目標となる照射位置の近傍において、改めて基準画像が取得され、取得された基準画像に基づいてトラッキングが再開されてもよい。これによれば、照射位置が切替わった前後いずれにおいても、照射位置の追跡が適切に維持されやすい。
<トラッキング中における基準画像の更新・拡張>
本実施形態において、制御部は、変位が検出されたスリット画像を基準画像に対して合成することで、基準画像を随時更新させながら変位検出を行ってもよい。基準画像と基準画像に対して変位したスリット画像とが合成されて新たな基準画像となることで、基準画像がトラッキング中に随時拡張される。これによって、眼が大きく動いてしまっても、眼の動きに適切に追従できるようになる。
また、基準画像が随時更新されるので、トラッキング中に縮瞳およびアライメントズレ等が生じて画質が変化してしまっても、基準画像が適応するので、変位検出が失敗し難く、トラッキングが有効な状態が維持されやすい。
また、トラッキング中に、制御部は、以下の画像また情報のうちいずれか2つ以上の組み合わせた画面を、ユーザーに対して呈示してもよい。
(1)広域画像
(2)直近で取得されたスリット画像(観察画像)
(3)照射位置の周辺における観察画像
(4)第1光学系による照射光の照射位置
(5)トラッキングの状態(ステータス)
すなわち、広域画像が示されることで、照射光が照射される組織をユーザーに把握させることができる。直近で取得されたスリット画像が随時表示されることで、ユーザーに現在の撮影状態を把握させることができる。随時表示されるスリット画像と共に基準画像が表示されてもよい。直近で取得されたスリット画像は、照射位置の周辺における観察画像と兼用されてもよい。すなわち、スリット画像の取得位置は、照射位置の周辺となるように第2走査部が照射位置の情報に基づいて制御されてもよい。但し、観察画像を取得する観察光学系を、第2光学系とは独立な光学系として眼科装置が備えていてもよい。なお、スリット画像、観察画像および、照射位置を示す情報の各々は、いずれも広域画像において対応する位置に重畳されてもよい。ユーザーが第1光学系からの照射のトリガーとなる操作を、都度、手動で入力する場合において、広域画像上に他の情報が重畳されることで、ユーザーが視線を動かさずに操作することができるので、作業性が向上する。
但し、必ずしもこれに限られるものではなく、各種情報は広域画像とは異なる領域に表示されてもよい。また、トラッキングの状態については、常時示されている必要は無いが、眼が大きく動いてスリット画像と基準画像との変位が適切に求めることができなくなってしまった場合に、エラーが示されることが好ましい。
<広域画像と照射位置との関連付け>
制御部は、広域画像を、第1光学系における照射位置を関連付けるために利用してもよい。例えば、第1照射光の照射に先んじて照射位置を設定する際に、照射位置と広域画像とが関連付けられてもよい。この場合、予め取得された広域画像に基づいて、第1照射光の照射位置の設定操作を受け付けてもよい。この場合、広域画像上の位置情報に基づいて第1照射光の照射位置が設定されてもよい。
また、例えば、眼に対する第1光学系の照射動作の後に、照射光の照射位置を広域画像と関連付けて記憶してもよい。
[実施例]
次に、図面を参照しつつ、本開示に係る典型的な実施例の1つについて説明する。一例として、本実施例では、眼科装置100について説明を行う。本実施例における眼科装置100は、眼科用レーザー装置と眼科撮影装置との複合装置である。眼科装置100は、撮影光学系1と、レーザー治療部70(レーザー治療光学系)と、を備える。撮影光学系1は、光を走査させて眼の組織の画像を撮影し、レーザー治療部70は、撮影された画像に基づいて治療レーザー光を組織に照射する。但し、レーザー治療部70は、他の構成に置き換えられてもよい。例えば、視機能検査用の刺激光(固視光束)を投影する刺激光投影光学系を備えてもよいし、組織のOCTデータを取得するOCT光学系が設けられてもよい。なお、説明の便宜上、本実施例では、眼科装置100によって撮影され、治療レーザー光が照射される眼の組織は、眼底組織であるものとする。
まず、図1を参照して眼科装置100の概略構成を説明する。眼科装置は、撮影光学系1と、レーザー治療部70と、制御部60と、を少なくとも備える。
撮影光学系1は、スリットスキャン方式の光学系である。撮影光学系1は、投光光学系1a、受光光学系1b、および、走査部20、を少なくとも有する。なお、本実施例において、走査部20は、眼底上に形成される撮像領域を一方向に変位させる。撮影光学系1は、更に、図示なき視度補正光学系を備えてもよい。視度補正光学系は、撮影光学系1の視度補正を行う。
投光光学系1aは、眼底におけるスリット状の撮像領域に照明光を照射する。本実施例において、投光光学系1aは、スリット照射部10と、対物光学系18とを、少なくとも有する。スリット照射部10は、光源2およびスリット板11を少なくとも含む。光源2は、撮影光を出射する。光源2は、例えば、LED光源であってもよい。光源2は、赤外光または可視光の少なくともいずれかを出射する。スリット板11は、撮影光をスリット状光束に変換する光束変換素子である。本実施例において、スリット板11は、スリット状に形成された開口を有し、光源2から出射された撮影光の一部を遮蔽することで、撮影光をスリット状光束に変換する。スリット板11は、例えば、眼底共役位置上に配置される。スリット板11における開口の短辺方向(幅方向)は、走査部20の走査方向であり、長辺方向(長さ方向)は、走査部20の走査方向と交差する方向である。照明光は、対物光学系18を介して眼底上に照射される。これにより、眼底上では、スリット状の領域が撮像領域として照明される。
受光光学系1bは、スリット状に形成される眼底のスリット画像を、照明光の眼底反射光に基づいて撮像する。受光光学系1bは、少なくとも撮像素子30を有する。本実施例において、撮像素子30は、眼底共役面上に配置される。また、迷光を除去するためのアパーチャ等を備えていてもよい。本実施例において、受光光学系1bは、対物光学系18、走査部20、および、光路分岐部17、結像レンズ15を備える。照明光の眼底反射光は、これらの部材を経由して、受光光学系1bの撮像素子30上に導かれる。このとき、撮像素子30上では、スリット状の撮像領域が2次元的に結像させる。これにより、スリット開口の幅に対応する複数の画素列が同時に露光される。その結果、スリット状に形成される眼底のスリット画像が、撮像素子30からの受光信号に基づいて取得(撮像)される。
結像レンズ15は、光源2から出射された撮影光を、対物レンズ18の前側焦点位置にて一旦結像させる。また、結像レンズ15は、眼底によって反射された撮影光の反射光を、検出器30上で結像させる。結像レンズ15は、1つのレンズによって構成されていてもよいし、一群のレンズによって構成されていてもよい。本実施例の結像レンズ15は、撮影光の光路のうち、スリット板11よりも下流側(詳細には、光路分岐部50よりも下流側)、且つ走査部20よりも上流側に配置されている。
<レーザー治療部>
レーザー治療部70は、治療光源71、エイミング光源72、フォーカス調整部73、および治療光走査部74を備える。治療光源71は、治療レーザー光を出射する。エイミング光源72は、眼底に照射される治療レーザー光の照射状態(例えば、治療レーザー光のスポットの大きさおよびフォーカス等)を示すエイミング光を出射する。治療レーザー光の光軸とエイミング光の光軸は、同軸とされる。フォーカス調整部73は、眼底における治療レーザー光およびエイミング光のフォーカスを調整する。フォーカス調整部73には、例えば、フォーカシングレンズを光軸方向に移動させる構成等を採用できる。治療光走査部74は、治療レーザー光およびエイミング光を眼底上で走査させる。なお、本実施例では、治療レーザー光およびエイミング光は、ハーフミラー17によって反射されて眼底に照射される。また、眼底によって反射されたエイミング光の一部は、ハーフミラー17を透過して検出器30に導光される。
<制御部>
制御部60は、眼科装置100における各種制御処理を行う。制御部60は、制御を司るコントローラであるCPU61と、プログラムおよびデータ等を記憶することが可能な記憶部62を備える。記憶部62には、眼底撮影を実行するための眼科撮影プログラム等が記憶されている。なお、制御部およびコントローラの数は1つに限定されない。例えば、画像の撮影を制御するための制御部と、レーザー治療部70によるレーザー光の照射を制御するための制御部が協働して処理を行ってもよい。
<動作説明>
次に、図3のフローチャートを参照して、眼底へレーザー光を照射するときの眼科装置100の動作を説明する。
まず、制御部60は、撮影光学系1を制御して、広域画像を取得する(S1)。より詳細には、眼科装置100は、走査部20によってスリット状の撮像領域を眼底Er上で走査する。撮像領域への眼底反射光が撮像素子30上に結像され、これによって、眼底の局所画像としてスリット状の二次元画像(スリット画像)が取得される。制御部60は、走査部20の走査に応じた周期でスリット画像を取得することによって、撮像領域の位置が互いに異なる複数フレームのスリット画像を取得する(図2参照)。眼科装置100は、複数フレームのスリット画像を並べて合成することで広域画像を取得する。
次に、広域画像を利用して、レーザー光の照射位置が設定される(S2)。本実施例において、制御部60は、広域画像をモニタ上に表示すると共に、広域画像上で照射位置を指定する操作を受け付ける。これにより、広域画像上の座標情報と関連付けて、照射位置が設定される。照射位置が複数設定される場合、照射位置と共に照射順序が適宜設定されてもよい。照射位置が設定された後、照射位置のトラッキングが開始される。本実施形態において、レーザー光の照射は、トラッキング中に割り込まれて実行される。この割り込み処理は、ユーザーからの照射指示に基づいて、実行される。また、特に以下の説明では省略するが、複数の照射位置が設定された場合において、1つの照射位置に対するレーザー光の照射が完了した場合、残りの照射位置に対する追跡が開始されるものとする。
まず、撮影光学系1を介して、スリット画像(基準画像)を、トラッキングの基準として取得する(S3)。図4に示すように、このとき取得されるスリット画像は、基準画像の初期画像Gr1として利用される。眼底上における基準画像の取得位置は、S2の処理によって設定された照射位置の周辺であることが好ましい。なお、図4において照射位置はアスタリスク(*)の記号で示している。
次に、制御部60は、新たなスリット画像を撮影する(S4)。S4の処理で取得されるスリット画像を用いて、基準画像との変位が検出される。スリット画像は、基準画像と少なくとも一部が重複するような撮影範囲において撮影される。本実施例では、基準画像と新たなスリット画像とは、略同一の撮影範囲で撮影される。詳細には、走査部20の駆動位置を略一定に保った状態でスリット画像が撮影される。図4において、基準画像の初期画像Gr1が取得された後に、最初に取得されたスリット画像をGs1、2度目に取得されたスリット画像をGs2…と示す。
次に、制御部60は、基準画像と新たなスリット画像との変位を検出する(S5)。変位の検出には、例えば、位相限定相関、および、正規化相互相関等の手法が用いられる。変位は、平行移動、および、回転を含んでいてもよい。
本実施例では、基準画像の範囲が限定されているから、S3とS4との間において、撮影範囲に対して大きく眼が動いてしまった場合に、変位が適切に検出できない場合があり得る。そこで、変位が適切に検出できたか否かが判定される(S6)。基準画像と新たなスリット画像と間に十分な相関を有していれば、変位が適切に検出できたものとして判定される(S6:Yes)。この場合は、検出された変位に基づいて第1照射光の照射位置が制御される(S7)。
次に、全ての照射位置に対するレーザー光の照射が完了したか否かが判定される(S8)。全ての照射位置に対するレーザー光の照射が完了していなければ(S8:No)、トラッキングが継続される。すなわち、基準画像を更新したうえで(S14)、新たなスリット画像を取得し、変位を求め、変位に基づく照射位置制御を行う(S4~S7)。
S11の処理において、基準画像は、直近に取得されたスリット画像と合成される。まず、1回目のS4~S7の完了後には、基準画像の初期画像Gr1に対し、スリット画像Gs1が合成されて、新たな基準画像Gr2が形成される。2回目のS4~S7の完了後には、基準画像の初期画像Gr2に対し、スリット画像Gs2が合成されて、新たな基準画像Gr3が形成される。このような処理が、レーザー光の照射が完了するまで繰り返されてもよい。図4に示すように、元々の基準画像と合成されるスリット画像との間に変位があれば、新たな基準画像は元々の基準画像よりも広い画像となるので、以降、より大きな目の動きに対して照射位置の追従が可能となる。
なお、トラッキングの途中で眼が大きく動いてしまったことで、変位が適切に検出できない場合があり得る。この場合は(S6:No)、一旦、レーザー光の照射が中断される(S10)。
次に、広域画像を再取得し、再取得した広域画像と、S1の処理によって事前に取得されていた広域画像との変位を求める(S11)。これにより、眼の変位を求めることができる。基準画像と対応する眼底の位置が変位しているから、求めた変位に基づいて走査部20を制御して、スリット画像の取得位置を眼の動きに応じて調整する(S12)。その後は、中断が解除され(S13)、S4の処理に戻って、処理が継続される。トラッキングの途中で眼が大く動いてしまったことで、眼と光学系とのアライメント状態が変化してしまい、それまでの基準画像をそのまま利用し続けることが困難な場合も考えられる。この場合は、基準画像についても、再取得して、トラッキング制御を再開してもよい。
なお、本実施例では、スリット画像の取得(S4)が開始されてから、レーザー光の照射が行われる間は、図5に示す画面が表示される。
図5に示すように、本実施例では、広域画像上に、照射位置、および、スリット画像が、制御部60によって重畳表示される。スリット画像は、リアルタイムな動画像であり得る。本実施例において、基準画像は表示されないが、さらに基準画像が表示されてもよい。また、更に、トラッキング制御のステータス情報が、併せて表示される。レーザー光の照射制御が中断される間は少なくとも、エラー表示が行われる。なお、スリット画像を介してエイミング光を確認可能であってもよい。このような表示の間に、レーザー光の照射指示を受け付け可能であってもよい。
S2の処理で設定された照射位置に対するレーザー光の照射が全て完了した場合は(S8:Yes)、実際にレーザー光の照射が行われた照射位置をユーザーに確認させるために、照射位置が確認可能な広域画像が表示されてもよい。この場合、レーザー照射痕が生じた眼底の広域画像を撮影し、表示してもよい。また、予め取得されている広域画像に対し、照射位置を示すマーカを重畳したうえで、表示が行われてもよい。このとき表示された広域画像は、メモリへ記憶されてもよい(S9)。
以上、実施形態に基づいて本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施例では、トラッキング中に変位が適切に検出できない場合は(S6:No)、一旦、レーザー光の照射を中断し(S10)、照射位置を再入力することなく、トラッキングが有効な状態へと復帰される。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、レーザー光の照射を中断後には、S1の処理に戻って、処理をやりなおしてもよい。
例えば、上記実施例では、基準画像と新たなスリット画像とは、略同一の撮影範囲で撮影されるものとして説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものでは無い。例えば、スリット画像の撮影範囲を直前の撮影範囲に対して十分に重複部分が生じる範囲でズレるように、制御部は走査部を制御してもよい。これによれば、積極的に基準画像が拡張されるので、トラッキング中に眼が大きく動いても、トラッキングが有効な状態が維持されやすい。
1 撮影光学系
1a 投光光学系
1b 受光光学系
20 走査部
60 制御部
70 レーザー光治療部
74 治療光走査部
100 眼科装置

Claims (6)

  1. 第1走査部を有し、第1走査部を介して眼の局所領域に第1照射光を照射する第1光学系と、
    眼におけるスリット状の撮像領域に照明光を照射する投光光学系、前記スリット状の撮像領域を撮像素子上に2次元的に結像させることによってスリット状に形成される眼の局所画像であるスリット画像を取得する受光光学系、および、前記スリット状の撮像領域を変位させる第2走査部、を有する第2光学系と、
    前記撮像領域の一部が重なる前記スリット画像を随時取得すると共に、前記スリット画像の少なくとも1つによる基準画像に対して新たに取得された前記スリット画像の変位を検出し、検出される変位に基づいて前記第1走査部を制御して前記第1光学系における照射位置を補正する、制御手段と、を備える眼科装置。
  2. 前記制御手段は、変位が検出された前記スリット画像を前記基準画像に対して合成することで前記基準画像を随時拡張させながら前記変位を検出する、請求項1記載の眼科装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2走査部を制御し、前記スリット状の撮像領域を前記スリットの短辺方向に変位させて複数の前記スリット画像を取得し、複数の前記スリット画像を合成することで、前記第1光学系における照射位置を関連付けるための前記眼の広域画像を取得する、請求項1又は2記載の眼科装置。
  4. 前記制御手段は、眼に対する前記第1光学系における照射位置を設定するために、前記第1照射光の照射に際してあらかじめ前記広域画像を取得し、前記広域画像に基づいて前記照射位置の設定動作を受け付ける、請求項3記載の眼科装置。
  5. 前記制御手段は、眼に対する前記第1光学系の照射動作の後に、前記照射光の照射位置を前記広域画像と関連付けて記憶する、請求項3記載の眼科装置。
  6. 前記第1光学系は、前記照射光として治療光を照射する、請求項1~5の何れかに記載の眼科装置。
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