JP2022157105A - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】着用時において、胴回り部のずれ落ちを抑制しつつ、肌に弾性部材の跡が付くことによる不快感を低減したパンツ型使い捨ておむつを提供する。【解決手段】吸収性コア(11)を備えた吸収性本体(10)と、左右方向に伸縮可能な胴回り部(20)と、を有するパンツ型使い捨ておむつ(1)であって、左右方向において、胴回り部(20)を構成しているシート部材の単体の寸法と同じ寸法になるまで胴回り部(20)を伸長させたときの、胴回り部(20)の伸長状態を最大伸長状態とした場合、左右方向において、胴回り部(20)を、シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、胴回り部(20)は、吸収性コア(11)よりも左右方向の外側の少なくとも一部に、最大伸長状態となる領域(71)を有している。【選択図】図6

Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつに関する。
従来、パンツ型使い捨ておむつにおいて、着用時に着用者の身体(胴回り)からおむつがずれ落ちてしまうことを抑制するために、糸ゴム等の胴回り弾性部材をなるべく多く配置して、胴回りにおける締め付けを強めることによって、着用者の身体におむつを密着させることが広く行われていた。例えば、特許文献1には、胴回りに位置する胴回り部Eに、複数の胴回り弾性部材52が周方向に向けて配されたパンツ型吸収性物品が開示されている。
特開2001-314441号公報
特許文献1のように胴回り部に糸ゴム等の胴回り弾性部材が配されたパンツ型おむつを着用する場合、胴回り弾性部材による締め付け力によって、着用者の肌に線状や帯状のゴム跡が付いてしまったり、肌に痛みを生じさせたりして、着用者に不快感を生じさせるおそれがある。一方、ゴム跡を付き難くするために締め付け力を弱くすると、胴回り部が着用者の身体からずれ落ちてしまうおそれがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、着用時において、胴回り部のずれ落ちを抑制しつつ、肌に弾性部材の跡が付くことによる不快感を低減したパンツ型使い捨ておむつを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを備えた吸収性本体と、前記左右方向に伸縮可能な胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、前記左右方向において、前記胴回り部を構成しているシート部材の単体の寸法と同じ寸法になるまで前記胴回り部を伸長させたときの、当該胴回り部の伸長状態を最大伸長状態とした場合、前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、前記胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、着用時において、胴回り部のずれ落ちを抑制しつつ、肌に弾性部材の跡が付くことによる不快感を低減したパンツ型使い捨ておむつを提供することができる。
おむつ1の概略斜視図である。 展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面図である。 図2のA-A線での概略断面図である。 図2のB-B線での概略断面図である。 着用時におけるおむつ1の上下方向の概略断面を示す図である。 図6A及び図6Bは、おむつ1の胴回り部20の伸長状態について説明する断面模式図である。 図7A及び図7Bは、おむつ1を左右方向に伸長させる方法の一例について説明する図である。 図8Aは、着用者が従来のパンツ型おむつ2(比較例)を着用した状態について説明する図である。図8Bは、着用者が本実施形態のパンツ型おむつ1を着用した状態について説明する図である。 腹側低伸縮領域61の変形例について示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性コアを備えた吸収性本体と、前記左右方向に伸縮可能な胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、前記左右方向において、前記胴回り部を構成しているシート部材の単体の寸法と同じ寸法になるまで前記胴回り部を伸長させたときの、当該胴回り部の伸長状態を最大伸長状態とした場合、前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、前記胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部のうち吸収性コアよりも左右方向外側の或る領域において、最大伸長状態と同じ寸法となる領域が形成されることにより、当該領域では着用者の肌に対して胴回り部が面で接触しやすくなる。したがって、おむつの着用時(70%伸長状態)において、平面形状に維持された領域が着用者の胴回りに対して突っ張るように密着し、胴回り部の位置ずれを生じ難くすることができる。また、胴回り部が平面状に維持されやすくなるため、胴回り弾性部材等による締め付け力(圧力)が分散され、着用者の肌に線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることが抑制される。これにより、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、前記腹側胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、おむつ着用時において、腹側胴回り部のうち吸収性コアよりも左右方向外側で、着用者の鼠径部付近に当接する部分が平面状に維持されやすく、鼠径部に対して糸ゴム等の圧力が局所的に作用することが抑制される。したがって、鼠径部付近に強い締め付け力が作用し難くなり、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、前記背側胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、おむつ着用時において、発汗しやすい臀部に当接する領域(背側胴回り部のうち吸収性コアよりも左右方向外側の領域)が平面状に維持されやすくなる。これにより、背側胴回り部と着用者の肌との間に熱がこもり難くなり、また、効率的に汗を蒸散させることが可能となることから、臀部における蒸れやかぶれが抑制され、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記背側胴回り部は、肌側シートと、前記肌側シートの非肌側に積層された非肌側シートとを有し、前記非肌側シートのうち前記最大伸長状態となる領域の少なくとも一部に、前記非肌側シートを厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられている、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、おむつ着用時において、背側胴回り部が左右方向に伸縮した場合であっても、非肌側シートのうち前記最大伸長状態となる領域(背側低伸縮領域)は収縮し難く平面状に保たれやすいため、当該領域に設けられた貫通孔も左右方向に収縮し難い。したがって、貫通孔が塞がれ難く、通気性や蒸散機能が損なわれ難くなる。また、おむつの外側(非肌側)から見たときの貫通孔の視認性が向上するためユーザに良好な通気性を想起させやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部のうち、前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の両側に、前記左右方向に伸縮する伸縮領域が設けられている、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、おむつ着用時において、最大伸長状態となる領域(腹側低伸縮領域)が左右方向の両側に引っ張られ、ピンと張った状態で着用者の肌に対して突っ張るようにして密着しやすくなる。したがって、当該領域が着用者の肌からずれ落ちてしまうことが抑制され、着用者に不快感を生じさせ難くしつつ、良好なフィット性を実現することができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部のうち、一方側において前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の幅の方が、他方側において前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の幅よりも大きい場合、前記他方側の前記左右方向における収縮力の方が、前記一方側の前記左右方向における収縮力よりも大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、おむつ着用時において、他方側の胴回り部の収縮力によって一方側の胴回り部が左右方向の両側に引っ張られやすくなるため、一方側の胴回り部のうち最大伸長状態となる領域(低伸縮領域)が平面形状に維持されやすくなる。したがって、着用者の肌に、胴回り弾性部材等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることが抑制されやすくなる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、厚さ方向に積層された肌側シートと非肌側シートとを有し、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部で前記最大伸長状態となる領域において、前記肌側シートと前記非肌側シートとが互いに接合されていない非接合部を有する、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、腹側胴回り部の肌側シートが着用者の肌に面で当接しやすい領域(吸収性コアよりも左右方向の外側の領域)において肌側シートが非肌側シートと接合されていないことにより、肌側シートの柔軟性が高くなる。これにより、着用者の鼠径部付近における肌触りを向上させることができる。また、外側(非肌側シート側)の手触りがソフトになるので、着用者に対しておむつの柔らかなイメージを想起させやすくすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記吸収性本体の非肌側に前記胴回り部を接合する本体接合部を有し、前記厚さ方向に見たときに、前記本体接合部と重複する領域において、前記上下方向において、最大伸長状態の前記肌側シートをさらに5%だけ伸長させたときの引っ張り強さは、最大伸長状態の前記非肌側シートをさらに5%だけ伸長させたときの引っ張り強さよりも大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、肌側シートの上下方向における5%伸長強度をなるべく大きくしておくことにより、吸収性本体が尿等を吸収して重量が増加した際に、該吸収性本体によって肌側シートが下側に引っ張られたとしても、肌側シートが当該引っ張り力に対抗することが可能となり、肌側シートが平面を維持した状態で着用者の肌に当接しやすくなる。これにより、着用者の肌に胴回り弾性部材等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることを抑制し易くすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、前記左右方向の両端部において、前記腹側胴回り部と前記背側胴回り部とを環状に連結する一対のサイド接合部を有し、前記上下方向の或る位置において、一方のサイド接合部から他方のサイド接合部までの、前記腹側胴回り部の表面に沿った最短距離は、前記一方のサイド接合部から前記他方のサイド接合部までの、前記背側胴回り部の表面に沿った最短距離よりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、背側胴回り部と比較して、腹側胴回り部と着用者の肌との接触面積が大きくなるので、腹側胴回り部の最大伸長状態部分(腹側低伸縮領域)が着用者の肌に平面状に当接しやすくなり、着用者の肌に胴回り弾性部材等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることを抑制することができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、前記腹側胴回り部は、他の領域よりも伸縮性が低減している腹側低伸縮領域を有し、前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複する背側第1伸縮領域と、前記背側第1伸縮領域の上側に隣接する背側第2伸縮領域と、を有し、前記背側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力は、前記背側第2伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力よりも大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、背側第1伸縮領域における左右方向の収縮力が強いほど、腹側低伸縮領域が左右方向に引っ張られて拡幅されやすくなる。そのため、背側第1伸縮領域における左右方向の収縮力を背側第2伸縮領域における左右方向の収縮力よりも強くすることにより、腹側低伸縮領域を平面状に維持しやすくすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複し且つ前記腹側低伸縮領域の左右方向の両側に隣接する腹側第1伸縮領域を有し、前記腹側低伸縮領域及び腹側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力よりも、前記背側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力の方が大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、胴回り部に作用する左右方向の収縮力が、胴回りに沿って腹側から背側に行くにしたがって徐々に大きくなる。これにより、おむつの胴回りにおいて、収縮力が急激に変化することで着用者の肌に違和感を生じさせてしまうこと等を抑制することができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記腹側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複し且つ前記腹側低伸縮領域の左右方向の両側に隣接する腹側第1伸縮領域と、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域及び前記腹側第1伸縮領域の上側に隣接する腹側第2伸縮領域とを有し、前記腹側第1伸縮領域及び前記腹側第2伸縮領域には、それぞれ複数の線状弾性部材が設けられており、前記腹側第1伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチよりも、前記腹側第2伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチの方が大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、腹側胴回り弾性部材の上下方向におけるピッチが広いほど、腹側胴回り弾性部材と着用者の肌とが接触する面積の合計が小さくなるため、おむつの着用時において着用者に肌に腹側胴回り弾性部材による線状の跡が残り難くなる。したがって、腹側第2伸縮領域において、腹側胴回り弾性部材のピッチを大きくすることで、腹側低伸縮領域及びその上側に隣接する腹側第2伸縮領域を含む腹側胴回り部の全体に亘って腹側胴回り弾性部材の跡が付き難くなり、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
かかるパンツ型使い捨ておむつであって、前記背側第1伸縮領域及び前記背側第2伸縮領域には、それぞれ複数の線状弾性部材が設けられており、前記背側第1伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチよりも、前記背側第2伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチの方が大きい、ことが望ましい。
このようなパンツ型使い捨ておむつによれば、背側第1伸縮領域における背側胴回り弾性部材のピッチが狭い分、該背側第1伸縮領域に作用する背側胴回り弾性部材による収縮力が大きくなりやすい。したがって、背側第1伸縮領域によって腹側低伸縮領域及び腹側第1伸縮領域が左右方向の両側に引っ張られやすくなり、おむつの着用時において、背側第1伸縮領域がたくれてしまうことが抑制されると共に、腹側第1伸縮領域を平面形状に維持しやすくすることができる。
===実施形態===
本発明に係るパンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつ(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)を例に挙げて説明する。ただし、本発明に係るパンツ型おむつは、パンツ型ナプキンやその他のパンツ型吸収性物品等、おむつ以外のパンツ型吸収性物品に適用することも可能である。
<おむつ1の構成>
図1は、おむつ1の概略斜視図である。図2は、展開且つ最大伸長状態のおむつ1の平面図である。図3は、図2のA-A線での概略断面図である。図4は、図2のB-B線での概略断面図である。なお、本明細書中でおむつ1の「最大伸長状態」とは、おむつ1全体(製品全体)をほぼ皺がなくなるまで伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材の寸法がその部材を構成しているシート部材単体の寸法と同じ寸法(一致又はそれに近い寸法、例えば±5%以内の誤差を含む寸法)になるまで伸長させた状態のことを言う。例えば、後述する腹側胴回り部30を、当該腹側胴回り部30を構成している肌側シート31単体の寸法と同じ寸法になるまで伸長させた状態のことを言う(図3参照)。
おむつ1は、図1に示されるパンツ型状態において、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、胴回り開口BHと一対の脚回り開口LH,LHとを有している。上下方向の上側が胴回り開口側に対応し、下側が股下側に対応する。また、前後方向の前側が着用者の腹側に対応し、後側が着用者の背側に対応する。また、図2の展開状態において、おむつ1は、互いに交差する縦方向と横方向とを有する。縦方向は、図1における上下方向に沿った方向であり、吸収性本体10の長手方向に相当する。横方向は、図1における左右方向に沿った方向である。また、図3に示すように、おむつ1を構成する資材が積層された方向を厚さ方向とする。厚さ方向において着用者の肌と接する側を肌側とし、その反対側を非肌側とする。
おむつ1は、液吸収性の吸収性本体10と、吸収性本体10の非肌側に配置された胴回り部20とを有している。そして、胴回り部20は、おむつ1の前身頃に相当する腹側胴回り部30と、おむつ1の後身頃に相当する背側胴回り部40とを有している。つまり、本実施形態のおむつ1は、第1部品として、着用者の股間部にあてがわれ尿等の排泄物を吸収する吸収性本体10を有し、第2部品として、着用者の腹側部を覆う腹側胴回り部30を有し、第3部品として、着用者の背側部を覆う背側胴回り部40を有する、所謂3ピースタイプのパンツ型おむつである。但し、おむつ1は3ピースタイプには限られず、前身頃及び後身頃が一体的に構成された胴回り部20と吸収性本体10とを有する2ピースタイプのパンツ型おむつであっても良い。
図2の展開状態では、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが互いに縦方向に間隔をあけて平行に並んだ状態で、これらの間に吸収性本体10が掛け渡されつつ、同吸収性本体10の長手方向(縦方向)の各端部10ea,10ebがそれぞれ最寄りの胴回り部30,40の肌側に接合固定されており、その外観形状は平面視略H形状をなしている。そして、この状態から、吸収性本体10がその長手方向の中央位置CLを折り位置として二つ折りされる。この二つ折りの状態において互いに対向する腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが、左右方向両側の側部30sw及び側部40swにて互いに接合・連結され、一対のサイド接合部50,50が形成される。すなわち、一対のサイド接合部50,50によって腹側胴回り部30と背側胴回り部40とが環状に成形される。これにより、図1に示すような胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH,LHが形成されたパンツ型状態のおむつ1となる。なお、サイド接合部50は、溶着や接着等の公知の接合手段によって形成されている。
(吸収性本体10)
吸収性本体10は、図3及び図4に示されるように、排泄液を吸収する吸収性コア11と、吸収性コア11よりも厚さ方向の肌側に配置されたトップシート12と、吸収性コア11よりも非肌側に配置されたバックシート13とを有する。但し、吸収性本体10が、これ以外のシート部材を備えていても良い。例えば、トップシート12と吸収性コア11との厚さ方向の間に、セカンドシート(不図示)を備えていてもよい。
吸収性コア11は、尿等の排泄液を吸収して保持する部材であり、例えば高吸収性ポリマー(SAP)が混入したパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。なお、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシート部材(例えば、図4におけるコアラップシート11b)によって外周面が覆われていても良い。
トップシート12は、液透過性のシートであり、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等が用いられる。バックシート13は、液不透過性シート13aと、その非肌側に配された疎水性の外装シート13bと、の二層構造である。液不透過性シート13aとしては、例えば樹脂フィルム等が用いられ、外装シート13bとしては、例えば柔軟性を有する不織布等が用いられる。
吸収性本体10の左右方向の両側部には、縦方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って一対の防漏壁部15が設けられている。本実施形態において、防漏壁部15は、上述した外装シート13bによって形成されている。具体的には、左右方向(横方向)において、外装シート13bの一部が吸収性コア11の両端11es,11esよりも外側に延出しつつ、図4のように外側端15es1,15es2を折り曲げ位置として肌側に折り曲げられる。そして、吸収性コア11よりも肌側にてさらに複数個所で折り曲げられることによって、一対の防漏壁部15が形成される。防漏壁部15の肌側端部(先端部)には、糸ゴム等の防漏壁弾性部材16が縦方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って伸長した状態で取り付けられている。おむつ1の着用時には、該防漏壁弾性部材16が発現する伸縮性に基づいて、外側端15es,15esを起立起点として防漏壁部15が着用者の肌側に起立し、着用者の股間部にフィットする。
また、吸収性本体10の左右方向の両側部には、糸ゴム等の脚回り弾性部材17が縦方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って伸長した状態で取り付けられている。おむつ1の着用時には、該脚回り弾性部材17が発現する伸縮性に基づいて、吸収性本体10の両側部が収縮し、着用者の脚回り沿ってフィットしやすくなる。
(腹側胴回り部30)
腹側胴回り部30は、図3に示されるように、厚さ方向の肌側に配置された肌側シート31と、肌側シート31の非肌側に隣接するように積層された非肌側シート32と、肌側シート31と非肌側シート32との厚さ方向の間に設けられた腹側胴回り弾性部材35(以下、単に「胴回り弾性部材35」とも呼ぶ)と、を有する。腹側胴回り部30は、基本的に肌側シート31と非肌側シート32との2層構造であるが、例えば、後述する肌面シート36等、部分的に3層以上の構成を有していていも良い。肌側シート31は、図2に示されるような平面視長方形状のシート部材であり、例えばSMS不織布等によって形成されている。非肌側シート32も、同様の平面視長方形状のシート部材であり、例えばスパンボンド不織布等によって形成されている。また、腹側胴回り部30を構成するシート部材(特に非肌側シート32)として、該シート部材を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔が設けられた不織布(所謂、開孔不織布)を用いても良い。シート部材に貫通孔が設けられることにより、通気性を向上させることができる。
本実施形態の腹側胴回り部30は、非肌側シート32の上端部(縦方向における前側端部)が非肌側から肌側、且つ、上下向の上側から下側に折り返された折り返し部32fを有している。この折り返し部32fによって肌側シート31の一部(上端部)が覆われることにより、肌側シート31の上端エッジが着用者の肌に食い込んでしまうことが抑制される。但し、折り返し部32fは必ずしも設けられていなくても良い。
胴回り弾性部材35は、例えば糸ゴム等からなる線状の弾性部材であり、肌側シート31と非肌側シート32との間に、上下方向に並んで複数配置されるとともに、左右方向に伸長された状態で取り付けられている。この胴回り弾性部材35が発現する伸縮性によって、腹側胴回り部30は、着用者の腹側胴回りにフィットする。
胴回り弾性部材35の取り付けは、ホットメルト接着剤等の接着剤を用いて行うことができる。例えば、胴回り弾性部材35にホットメルト接着剤を塗布して所定の伸長倍率で伸長させ、肌側シート31と非肌側シート32とで挟み込むことによって胴回り弾性部材35を取り付けることができる。すなわち、胴回り弾性部材35を介して肌側シート31と非肌側シート32とが接着剤によって接合される。また、肌側シート31及び非肌側シート32側に接着剤を塗布することによって胴回り弾性部材35を取り付けても良い。
また、腹側胴回り部30は、肌面シート36を有していても良い。肌面シート36は、図3に示されるように、吸収性本体10の上端10ea(縦方向における前側端部)を肌側から覆うように配置されたシート部材であり、カバーシートとしての機能を有している。これにより、おむつ1の着用時に吸収性本体10の上端エッジが着用者の肌に食い込んでしまうことが抑制される。肌面シート36は、例えばSMS不織布等によって形成される。但し、肌面シート36は必ずしも設けられていなくても良い。
腹側胴回り部30は、ホットメルト接着剤等の接着剤からなる本体接合部23によって吸収性本体10の非肌側面に接合されている(図3参照)。本体接合部23は、厚さ方向に見たときに腹側胴回り部30と吸収性本体10とが重複する領域において、例えば接着剤をスパイラル状やΩ字状に塗布することによって形成される。
(背側胴回り部40)
背側胴回り部40は、腹側胴回り部30と略同様の構成を有する。すなわち、背側胴回り部40は、厚さ方向の肌側に配置された肌側シート41と、肌側シート41の非肌側に隣接するように積層された非肌側シート42と、肌側シート41と非肌側シート42との厚さ方向の間に設けられた背側胴回り弾性部材45(以下、単に「胴回り弾性部材45」とも呼ぶ)とを有する。各部材の構成は、腹側胴回り部30とほぼ同様である。
一方、背側胴回り部40の外観形状は、腹側胴回り部30とは異なっている。具体的に、背側胴回り部40は、図2のように、サイド接合部50(側部40sw)よりも上下方向の下側が略台形形状となった臀部カバー40bを有している。臀部カバー40bでは、上下方向の下側から上側に向かって横幅が広くなっており、臀部カバー40bが設けられていることによって、おむつ1の着用時に背側胴回り部40が着用者の臀部を被覆することが可能となっている。
背側胴回り部40は、ホットメルト接着剤等の接着剤からなる本体接合部24によって吸収性本体10の非肌側面に接合されている(図3参照)。本体接合部24は、本体接合部23と略同様にして形成される。
<低伸縮領域について>
おむつ1の胴回り部20(30,40)には、上述したように、胴回り弾性部材35,45が左右方向に伸長された状態で取り付けられている。そして、当該胴回り弾性部材35,45が発現する収縮力によって、胴回り部20には、その周囲(胴回り開孔BH)に沿った伸縮性が付与されている。
一方、胴回り弾性部材35、45が胴回り部20(30,40)の全領域で強い収縮力が作用していた場合、胴回り部20の全体として締め付けが強くなりやすく、着用者の肌に胴回り弾性部材35、45による線状の跡が付いてしまったり痛みを与えたりして着用者に不快感を生じさせるおそれがある。そこで、本実施形態のおむつ1では、胴回り部20の少なくとも一部において、他の領域と比較して胴回り弾性部材35、45による収縮力が低減されている領域(後述する低伸縮領域)を設けることにより、着用者の肌にゴムの跡が付いてしまうこと等を抑制している。
おむつ1の腹側胴回り部30に設けられている胴回り弾性部材35は、左右方向の一方側の端(サイド接合部50)から他方側の端(サイド接合部50)まで連続する連続弾性部材35sと、左右方向において少なくとも一部が非連続となった非連続弾性部材35cとを有している。図2では、腹側胴回り部30のうち、上下方向における上側の領域に複数の連続弾性部材35s,35s…が配置されており、連続弾性部材35sが配置されている領域の下側に隣接した領域に複数の非連続弾性部材35c,35c…が配置されている。
非連続弾性部材35cは、左右方向の中央部において図2の斜線部で示される非連続部61を有しており、当該非連続部61では胴回り弾性部材35による収縮力が弱くなっている、若しくは収縮力が作用していない。すなわち、腹側胴回り部30のうち、非連続部61が形成されている領域は、他の領域と比較して胴回り弾性部材35による収縮力が低減している低伸縮領域となっている。以下、非連続部61のことを腹側低伸縮領域61とも呼ぶ。
腹側低伸縮領域61は、例えば以下のようにして形成される。先ず、腹側胴回り部30の製造工程において、腹側胴回り部30を構成する肌側シート31及び非肌側シート32に対して左右方向に伸長させた状態の胴回り弾性部材35を接着する。このとき、非連続部61を形成する領域においては、肌側シート31及び非肌側シート32に対して胴回り弾性部材35を接着しないようにしておく。次いで、非連続部61と重複する領域に配置されている胴回り弾性部材35を左右方向における中央位置付近で切断する。すると、切断された胴回り弾性部材35は、切断箇所から左右方向の両外側に向かって収縮し、非連続部61の左右方向の両端位置(胴回り弾性部材35が接着されている位置)にて収縮を停止する。これにより、胴回り弾性部材35(非連続弾性部材35c)の一部が左右方向に非連続となり、当該非連続となった部分に腹側低伸縮領域61が形成される。このように、胴回り弾性部材35の一部の範囲を収縮させることによって非連続部を形成する動作を「カットバック」とも呼ぶ。
なお、カットバック以外の方法によって腹側低伸縮領域61が形成されるのであっても良い。例えば、腹側胴回り部30の全体に接着剤を塗布して胴回り弾性部材35を取り付けておき、所定の領域(非連続部61を形成する領域)において胴回り弾性部材35を複数個所で細断して非連続とすることにより、当該領域において伸縮力が弱められた腹側低伸縮領域61を形成しても良い。
図2で、腹側胴回り部30のうち、上下方向において腹側低伸縮領域61と重複し、且つ、左右方向において腹側低伸縮領域61の両外側に隣接する領域を腹側第1伸縮領域62とする(図2の腹側胴回り部30のうち網掛け表示された、上下方向の長さがH61の範囲)。また、上下方向において腹側低伸縮領域61及び腹側第1伸縮領域62の上側に隣接する領域を腹側第2伸縮領域63とする(図2の腹側胴回り部30のうち縁取り表示された、上下方向の長さがH63の範囲)。腹側第1伸縮領域62及び腹側第2伸縮領域63は、連続弾性部材35s又は非連続弾性部材35cによる左右方向の収縮力が腹側低伸縮領域61よりも強く作用している領域である。
また、腹側胴回り部30と同様に、背側胴回り部40に設けられている背側胴回り弾性部材45は、左右方向の一方側の端から他方側の端まで連続する連続弾性部材45sと、左右方向において少なくとも一部が非連続となった非連続弾性部材45cとを有している。
非連続弾性部材45cは、左右方向の中央部において図2の斜線部で示される非連続部71を有しており、当該非連続部71では胴回り弾性部材45による収縮力が弱くなっている、若しくは収縮力が作用していない。すなわち、背側胴回り部40のうち非連続部71が形成されている領域は、他の領域と比較して胴回り弾性部材45による収縮力が低減している低伸縮領域となっている。以下、非連続部71のことを背側低伸縮領域71とも呼ぶ。背側低伸縮領域71は、腹側低伸縮領域61と同様に、背側胴回り弾性部材45の一部をカットバックさせることによって形成することができる。ただし、おむつ1の背側胴回り部40において、背側低伸縮領域71は必ずしも設けられていなくても良い。すなわち、背側胴回り弾性部材45が全て連続弾性部材45sによって構成されていても良い。
また、背側胴回り部40のうち、上下方向において腹側低伸縮領域61と重複する領域を背側第1伸縮領域81とする(図2の背側胴回り部40のうち網掛け表示された、上下方向の長さがH61の範囲)。また、上下方向において背側第1伸縮領域81の上側に隣接する領域を背側第2伸縮領域82とする(図2の背側胴回り部40のうち縁取り表示された、上下方向の長さがH63の範囲)。
図5は、着用時におけるおむつ1の上下方向の概略断面を示す図である。同図5では、図4の矢視Bに相当する位置において、おむつ1の胴回り部20の断面を上下方向の上側から見た状態について表している。おむつ1の着用時において、腹側胴回り部30は、腹側第1伸縮領域62に設けられた非連続弾性部材35cが発現する伸縮性によって、当該領域では着用者の胴回りに沿った収縮力が大きく作用している。一方、腹側低伸縮領域61では、胴回り弾性部材35の一部がカットバックされる等によって伸縮性が低減されているため、着用者の胴回りに沿った収縮力は弱められている。その結果、腹側第1伸縮領域62の収縮力によって腹側低伸縮領域61が左右方向の両側に引っ張られ、腹側胴回り部30のうち腹側低伸縮領域61は左右方向に伸長した状態で着用者の肌(腹側)に面で当接しやすくなる。
同様に、背側胴回り部40は、背側第1伸縮領域81に設けられた連続弾性部材45s及び非連続弾性部材45cが発現する伸縮性によって、当該領域では着用者の胴回りに沿った収縮力が大きく作用している。一方、背側低伸縮領域71では、着用者の胴回りに沿った収縮力が弱められているため、背側第1伸縮領域81の収縮力によって背側低伸縮領域71が左右方向の両側に引っ張られ、背側胴回り部40のうち背側低伸縮領域71は左右方向に伸長した状態で着用者の肌(背側)に面で当接しやすくなる。
図6A及び図6Bは、おむつ1の胴回り部20の伸長状態について説明する断面模式図である。図6Aは、胴回り部20を最大伸長状態と同じ寸法になるまで左右方向に伸長させた状態について表し、図6Bは、胴回り部20を最大伸長状態の70%の寸法となるまで左右方向に伸長させた状態について表している。なお、図6Bにおいて、胴回り部20を最大伸長状態の70%の寸法となるまで左右方向に伸長させた状態とは、図5のように、着用者におむつ1を着用させたときの胴回り部20の伸長状態に相当する状態である。
図6Aの最大伸長状態において、胴回り部20のうち腹側胴回り部30を構成している肌側シート31及び非肌側シート32の全体が、各々のシート部材単体の寸法と同じ寸法となるまで左右方向に伸長している。言い換えると腹側胴回り部30の左右方向における寸法は、肌側シート31及び非肌側シート32を左右方向に100%伸長させたときの寸法と同じ寸法となっている。したがって、腹側胴回り部30のうち腹側低伸縮領域61も左右方向に100%伸長した状態となっている。以下、胴回り部20を左右方向に100%伸長させた状態(最大伸長状態)において、胴回り部20の左右方向における寸法をWE100とし、腹側低伸縮領域61の左右方向における寸法をW61とする。
同様に、最大伸長状態においては、胴回り部20のうち背側胴回り部40を構成している肌側シート41及び非肌側シート42の全体が、各々のシート部材単体の寸法と同じ寸法(WE100)となるまで左右方向に100%伸長した状態となっている。したがって、背側胴回り部40のうち背側低伸縮領域71も左右方向に100%伸長した状態となっている。以下、背側低伸縮領域71の左右方向における寸法をW71とする。
次に、図6Bの70%伸長状態において、胴回り部20を最大伸長状態の70%の寸法となるまで左右方向に伸長させた場合、胴回り部20の左右方向における寸法は、WE100の70%であるWE70となる。一方、腹側低伸縮領域61は、左右方向両側の腹側第1伸縮領域62の収縮力によって左右方向の外側に引っ張られることで最大伸長状態が維持されている。すなわち、70%伸長状態における腹側低伸縮領域61の左右方向の寸法は、最大伸長状態における腹側低伸縮領域61の寸法W61と同じ寸法となっている。
なお、胴回り部20の最大伸長状態(100%伸長状態)及び70%伸長状態における腹側低伸縮領域61の寸法W61は、例えば以下のようにして測定することができる。図7A及び図7Bは、おむつ1を左右方向に伸長させる方法の一例について説明する図である。おむつ1を左右方向に伸長させる際には、公知の引張試験機(例えば、インストロン社製:万能材料試験機)を利用することができる。
先ず、図7Aにおいて、引張試験機100の上下のチャック110に、おむつ1を支持するための棒状の治具120A,120Bをそれぞれ取り付ける。治具120Aと120Bとの間隔L0は、自然状態におけるおむつ1の胴回り部20の左右方向の寸法以下となるように調整しておく。次いで、おむつ1の胴回り部20の左右方向における両端部を治具120A,120Bにそれぞれ引っ掛けるようにしてずれないように固定する。治具120A,120Bの表面には、おむつ1がずれないように滑り止め部材(例えば、サメ肌状の部材)を設けておくことが望ましい。
引張試験機100におむつ1をセットした後、図7Bのように、治具120Aと120Bとの間隔がL1(L1>L0)に達するまで所定の引っ張り速度(例えば100mm/min)で引っ張り、この動作を数回(例えば2回)繰り返す。間隔L1は、最大伸長状態(100%伸長状態)においてWE100、70%伸長状態においてWE70と同じ長さとする(図5A及び図5B参照)。そして、おむつ1の最大伸長状態、及び最大伸長状態の70%の伸長状態において、図2で説明した非連続弾性部材35cの非連続部61(すなわち、腹側低伸縮領域61)の長さを計測することにより、腹側低伸縮領域61の左右方向における長さW61を得ることができる。
図6A及び図6Bで説明したように、おむつ1の胴回り部20のうち吸収性コア11よりも左右方向外側の或る領域に、最大伸長状態と同じ寸法となる領域が形成されることにより、当該領域では着用者の肌に対して胴回り部20が面で接触しやすくなる。したがって、平面形状に維持された腹側低伸縮領域61(背側低伸縮領域71)が着用者の身体(胴回り)に対して突っ張るように密着し、胴回り部がずれ落ちてしまうことを抑制することができる。そして、平面によって胴回り弾性部材35,45の圧力が分散されるため、おむつ1の着用時において、胴回り弾性部材35,45の締め付け力(圧力)によって着用者の肌に線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることが抑制される。これらにより、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。なお、実際には、最大伸長状態と70%伸長状態とで、腹側低伸縮領域61(背側低伸縮領域71)の左右方向の寸法WE61(WE71)に±5%程度の寸法誤差が生じている可能性があるが、±5%程度の誤差であれば、上述のような効果が阻害されることはない。
特に、腹側胴回り部30のうち吸収性コア11よりも左右方向外側の領域は、おむつ1の着用時において、着用者の鼠径部付近に当接する部分である。この鼠径部付近に強い締め付け力が作用すると、痒みや痛みの原因となりやすく、着用者に不快感を与えやすい。これに対して、本実施形態のおむつ1であれば、着用時において、腹側胴回り部30のうち着用者の鼠径部付近に当接する部分(腹側低伸縮領域61)のシート部材が平面状に維持されやすく、鼠径部に対して胴回り弾性部材35(例えば糸ゴム等)の圧力が局所的に作用することが抑制される。したがって、鼠径部付近に強い締め付け力が作用し難くなり、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
そして、腹側胴回り部30のうち、最大伸長状態となる腹側低伸縮領域61の左右方向両側には、左右方向に伸縮する腹側第1伸縮領域62が設けられている。おむつ1の着用時には、腹側第1伸縮領域62の収縮力によって腹側低伸縮領域61が左右方向の両側に引っ張られ、ピンと張った状態で着用者の肌に対して突っ張るようにして密着する。したがって、腹側低伸縮領域61自体に作用する左右方向の収縮力が小さくかったとしても、腹側低伸縮領域61が着用者の肌からずれ落ちてしまうことが抑制されやすくなる。これにより、良好なフィット性が維持されやすくなり、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
また、腹側胴回り部30の腹側低伸縮領域61と同様に、背側胴回り部40の背側低伸縮領域71でも、70%伸長状態における左右方向の寸法は、最大伸長状態における左右方向の寸法W71と同じ寸法となる。すなわち、背側胴回り部40のうち吸収性コア11よりも左右方向外側の或る領域に、最大伸長状態と同じ寸法となる領域が形成され、当該領域では着用者の肌に対して背側胴回り部40が面で接触しやすくなる。
背側胴回り部40のうち吸収性コア11よりも左右方向外側の領域は、おむつ1の着用時において、腹側と比較して発汗しやすい臀部に当接する部分である。したがって、この領域で背側胴回り部40が収縮していると、シート部材と肌との間に隙間が形成され、当該隙間に熱がこもりやすくなることによって、蒸れやかぶれの原因となるおそれがある。これに対して、本実施形態のおむつ1であれば、着用時において、汗をかきやすい臀部に当接する部分(背側低伸縮領域71)のシート部材が平面状に維持されやすくなるため、熱がこもり難く、またシート部材の表面から効率的に汗を蒸散させることができる。したがって、臀部における蒸れやかぶれが抑制され、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
さらに、背側胴回り部40を構成する非肌側シート42として、複数の貫通孔が設けられた開孔不織布を用いる場合、当該貫通孔の少なくとも一部が、背側低伸縮領域71と重複する位置に配置されるようにすると良い。すなわち、胴回り部20を70%伸長状態としたときに、非肌側シート42のうち最大伸長状態と同じ寸法となる領域、且つ吸収性コア11と重複しない領域に、該非肌側シート42を厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられているようにすると良い。おむつ1を着用する際に、背側胴回り部40(胴回り部20)は左右方向に伸縮するが、このような伸縮時であっても背側低伸縮領域71は最大伸長状態に保たれやすく、平面形状を維持しやすい。そのため、背側低伸縮領域71に設けられた貫通孔も左右方向に収縮し難く、開孔の形状が維持されやすい。これにより、通気性や蒸散機能が損なわれ難くなる。また、外側(非肌側)から見たときの貫通孔の視認性が向上するため、ユーザに良好な通気性を想起させやすくなる。
また、おむつ1の70%伸長状態において、腹側胴回り部30及び背側胴回り部40のうち、一方側において最大伸長状態となる領域(低伸縮領域)の左右方向の幅の方が、他方側において最大伸長状態となる領域(低伸縮領域)の左右方向の幅よりも大きい場合、他方側の左右方向における収縮力の方が、一方側の左右方向における収縮力よりも大きくなっていることが望ましい。ここでいう「収縮力」とは、弾性部材が伸長状態から元の状態に戻ろうとする際に作用する力のことである。
例えば、図6Bでは、腹側胴回り部30の腹側低伸縮領域61の幅W61の方が、背側胴回り部40の背側低伸縮領域71の幅W71よりも大きいが、この場合、背側胴回り部40の左右方向における収縮力が、腹側胴回り部30の左右方向における収縮力よりも大きくなるようにすると良い。なお、腹側低伸縮領域61の幅W61及び背側低伸縮領域71の幅W71の何れかがゼロである場合、すなわち、背腹何れかに低伸縮領域が設けられていない場合も含む。
このような構成であれば、おむつ1の着用時において、背側胴回り部40の収縮力によって腹側胴回り部30が左右方向の両側に引っ張られやすくなるため、幅の広い腹側低伸縮領域61が平面形状に維持されやすくなる。また、図6Bとは逆に、腹側胴回り部30の腹側低伸縮領域61の幅W61が背側胴回り部40の背側低伸縮領域71の幅W61よりも小さい場合は、腹側胴回り部30の左右方向における収縮力を背側胴回り部40の左右方向における収縮力よりも大きくする。この場合、腹側胴回り部30の収縮力によって背側胴回り部40が左右方向の両側に引っ張られやすくなるため、背側低伸縮領域71が平面形状に維持されやすくなる。これにより、着用者の肌に、胴回り弾性部材35,45等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることがより抑制されやすくなる。
腹側胴回り部30及び背側胴回り部40の左右方向における収縮力は、図7で説明した引張試験機100を用いて測定することができる。例えば、胴回り部20において、一対のサイド接合部50,50を剥がすと共に、吸収性本体10を長手方向の中央位置CL(図2参照)にて切断し、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とを分離して引張試験用のサンプルとする。そして、治具120A,120Bを取り外した状態の上下のチャック110,110によって、サンプル(腹側胴回り部30、背側胴回り部40)の左右方向の両端部を把持し、上述と同様の要領で上下のチャック110,110の間の距離がWE70(70%伸長状態)となるまで引っ張り、その際の力を測定する。このような引張試験を行うことにより、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とで収縮力の大きさを比較することができる。
なお、腹側胴回り部30の左右方向における収縮力よりも、背側胴回り部40の左右方向における収縮力の方が大きい場合、背側胴回り部40の左右方向における収縮量が腹側胴回り部30の左右方向における収縮量よりも大きくなる。この場合、図5や図6に示されるように、胴回り部20のサイド接合部50,50の位置が前後方向の後側にシフトした状態となる。すなわち、上下方向の或る位置において、一方のサイド接合部50から他方のサイド接合部50までの、腹側胴回り部30の表面に沿った最短距離は、背側胴回り部40の表面に沿った最短距離よりも長くなる。図6Bでは、一方側のサイド接合部50から他方側のサイド接合部50までを腹側胴回り部30の表面に沿って結んだ距離(W62+W61+W62)が、一方側のサイド接合部50から他方側のサイド接合部50までを背側胴回り部40の表面に沿って結んだ距離(W40)よりも長くなっている。したがって、背側胴回り部40と比較して、腹側胴回り部30の方が着用者の肌との接触面積が大きくなり、腹側胴回り部30の最大伸長状態部分(腹側低伸縮領域61)が着用者の肌に広く当接しやすくなる。これにより、胴回り弾性部材35等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることがより抑制されやすくなる。
また、サイド接合部50,50の位置が前後方向の後側にシフトすることにより、おむつ1を着用する際に、背側胴回り部40によって着用者の臀部をしっかりと覆いやすくなる。図8Aは、比較例として、着用者が従来のパンツ型おむつ2を着用した状態について説明する図である。図8Bは、着用者が本実施形態のパンツ型おむつ1を着用した状態について説明する図である。
図8Aに示される比較例のパンツ型おむつ2では、腹側胴回り部30と背側胴回り部40とで左右方向における収縮力が均等に作用することにより、着用時においてサイド接合部50の位置が前後方向の中央に位置している。この状態で、背側胴回り部40の左右方向における長さ(サイド接合部50,50の間の距離)をW40Aとし、また、臀部カバー40bの端縁部の接線方向と水平方向とのなす角度をθ1とする。
これに対して、図8Bに示されるおむつ1では、着用時においてサイド接合部50の位置が前後方向の後側にシフトしている。この場合、背側胴回り部40の左右方向における長さ(サイド接合部50,50の間の距離)W40Bは、図8AのW40Aよりも短くなる(W40A>W40B)。したがって、臀部カバー40bの左右方向における長さも図8Aと比較して短くなり、臀部カバー40bの端縁部の接線方向と水平方向とのなす角度θ2は、比較例の角度θ1よりも大きくなる(θ1<θ2)。これにより、おむつ1の背側胴回り部40では、臀部カバー40bによって着用者の臀部がより深く覆われやすくなり、着用者の臀部側におけるフィット感を高めることができる。
また、おむつ1の胴回り部20では、吸収性コア11よりも左右方向の外側の少なくとも一部の領域において、肌側シート31(41)と非肌側シート32(42)とが互いに接合されていない非接合部を有している。図3では、腹側低伸縮領域61(最大伸長状態となる領域)において、腹側胴回り部30を構成する肌側シート31と非肌側シート32とが非接合となっており、この非接合部は腹側低伸縮領域61の左右方向における全体(図2のW61で示される範囲)に亘って設けられている。上述したように、腹側低伸縮領域61のうち、吸収性コア11よりも左右方向の外側の領域は、腹側胴回り部30の肌側シート31が着用者の肌に面で当接しやすい領域である。そして、当該領域において肌側シート31が非肌側シート32と接合されていないことにより、接合されている場合と比較して肌側シート31の柔軟性が高くなる。したがって、おむつ1の着用時において、着用者の鼠径部付近における肌側シート31の肌触りを向上させることができる。また、当該領域では非肌側シート32の柔軟性も高くなることから、外側からの手触りがソフトになり、着用者等に対しておむつ1の柔らかなイメージを想起させやすくすることができる。
さらに、厚さ方向に見たときに、胴回り部20(30,40)と吸収性本体10とを接合する本体接合部23,24と重複する領域において、肌側シート31(41)の上下方向における5%伸長強度は、非肌側シート32(42)の上下方向(縦方向)における5%伸長強度よりも大きいことが望ましい。ここで、シート部材の上下方向における「5%伸長強度」とは、最大伸長状態のシート部材を上下方向においてさらに5%分の長さだけ伸長させたときの当該シート部材の引っ張り強さを表す。すなわち、シート部材を最大伸長状態から5%伸長させる際に、左右方向における単位長さ当たりの領域に作用する上下方向の力の大きさを表す。したがって、非肌側シート32(42)と比較して、肌側シート31(41)の上下方向における5%伸長強度が大きいということは、肌側シート31(41)の方が上下方向に伸長し難いということを意味している。
おむつ1の着用時には、吸収性本体10が尿等の排泄物を吸収した際に重量が増加して、上下方向の下側に垂れ下がりやすくなる場合がある。このとき、本体接合部23(24)によって吸収性本体10と接合されている部分において、肌側シート31(41)が吸収性本体10によって下側に引っ張られる。したがって、仮に、肌側シート31(41)の上下方向における5%伸長強度が小さいと、吸収性本体10の重量増加に伴って肌側シート31(41)が下側に引っ張られて上下方向に伸びてしまい、肌側シート31(41)が平面形状を維持できなくなったりおむつ1のフィット性が悪化したりするおそれがある。これに対して、肌側シート31(41)の上下方向における5%伸長強度をなるべく大きくしておけば、吸収性本体10の重量が増加した際に、本体接合部23(24)を介して肌側シート31(41)が下側に引っ張られたとしても、肌側シート31(41)が当該引っ張り力に抗しやすくなり、肌側シート31(41)が平面形状を維持しやすく、また、おむつ1のフィット性が悪化することを抑制しやすくなる。これにより、胴回り弾性部材35等による線状の跡が付いたり痛みを生じさせたりすることを抑制することができる。本実施形態では、非肌側シート32(42)としてスパンボンド不織布を用い、肌側シート31(41)としてスパンボンド不織布よりも比較的引張強度が高いSMS不織布を用いていることから、上述の関係を実現しやすい構成となっている。
また、肌側シート31(41)及び非肌側シート32(42)の何れについても、左右方向における5%伸長強度よりも、上下方向における5%伸長強度の方が大きいことがより望ましい。すなわち、胴回り部20を構成するシート部材は、左右方向よりも上下方向において伸長し難いことが望ましい。このような構成であれば、吸収性本体10の重量増加に伴って胴回り部20が上下方向の下側に引っ張られたとしても、シート部材自体が上下方向に延びにくいため、胴回り部20が全体的に下側にずれ落ちてしまうことを抑制できる。一方、当該胴回り部20は、上下方向と比較して左右方向には伸びやすいため、胴回り弾性部材35,45の左右方向の伸縮に応じて着用者の胴回りにフィットしやすくなる。
なお、伸長強度の測定も図7で説明した引張試験機100を用いて測定することができる。例えば、腹側胴回り部30の肌側シート31と、非肌側シート32とを剥がして、それぞれから左右方向に所定の幅を有する帯状の試験片を切り出してサンプルとする。そして、当該サンプルの上下方向の両端部を引張試験機100のチャック110,110に把持し、最大伸長状態の105%の長さになるまで上下方向に伸長させたときの力の大きさを測定して比較を行えばよい。
また、背側胴回り部40において、図2で説明した背側第1伸縮領域81において上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する左右方向の収縮力は、背側第2伸縮領域82において上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する左右方向の収縮力よりも大きいことが望ましい。背側第1伸縮領域81は、上下方向において腹側低伸縮領域61と重複する位置(図2のH61の範囲)に設けられている。したがって、背側第1伸縮領域81における左右方向の収縮力が強いほど、腹側低伸縮領域61が左右方向に引っ張られて拡幅されやすくなる。そのため、背側第1伸縮領域81における左右方向の収縮力を背側第2伸縮領域82における左右方向の収縮力よりも強くすることにより、腹側低伸縮領域61が平面状に維持されやすくなり、着用者の肌に胴回り弾性部材35の跡が付いてしまうこと等を抑制することができる。
背側第1伸縮領域81及び背側第2伸縮領域82の収縮力は、それぞれの領域から上下方向に所定の長さを有し且つ左右方向に延びる帯状のサンプルを切り出し、上述の引張試験機100を用いて当該サンプルの引っ張り試験を行うことで測定することができる。
また、腹側胴回り部30の腹側低伸縮力域61及び腹側第1伸縮領域62において、上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する左右方向の収縮力よりも、背側胴回り部40の背側第1伸縮領域81において、上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する左右方向の収縮力の方が大きいことが望ましい。このような構成であれば、図2の上下方向におけるH61の範囲で、胴回り部20に作用する左右方向の収縮力が、腹側低伸縮力域61、腹側第1伸縮領域62、背側第1伸縮領域81の順に強くなる。すなわち、胴回り部20に作用する左右方向の収縮力が、胴回りに沿って腹側から背側に行くにしたがって徐々に大きくなる。これにより、おむつ1の胴回りにおいて、収縮力が急激に変化することで着用者の肌に違和感を生じさせてしまうこと等を抑制することができる。なお、各領域の収縮力の測定は、引張試験機100を用いて上述した方法と略同様にして行うことができる。
また、おむつ1の腹側胴回り部30では、腹側第1伸縮領域62に配置されている非連続弾性部材35cの上下方向における平均ピッチよりも、腹側第2伸縮領域63に配置されている連続弾性部材35sの上下方向における平均ピッチの方が広いことが望ましい。腹側胴回り弾性部材35の上下方向におけるピッチが広いほど、当該領域において、腹側胴回り弾性部材35と着用者の肌とが接触する面積の合計が小さくなるため、おむつ1の着用時において着用者に肌に腹側胴回り弾性部材35による線状の跡が残り難くなる。したがって、腹側第2伸縮領域63における連続弾性部材35sのピッチを大きくすることで、腹側低伸縮領域61及びその上側に隣接する腹側第2伸縮領域63を含む腹側胴回り部30の全体に亘って腹側胴回り弾性部材35の跡が付き難くなり、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
但し、上記の構成とは逆に、腹側第1伸縮領域62に配置されている非連続弾性部材35cの上下方向における平均ピッチの方が、腹側第2伸縮領域63に配置されている連続弾性部材35sの上下方向における平均ピッチよりも広くなるようにしても良い。この場合、腹側第1伸縮領域62において着用者の肌に腹側胴回り弾性部材35の跡が付き難くなるため、腹側低伸縮領域61と合わせて、腹側胴回り部30の上下方向における下側の領域で腹側胴回り弾性部材35の跡が付き難くなる。すなわち、おむつ1の着用時において、脚回りや鼠径部等、肌が敏感な部分で腹側胴回り弾性部材35の跡が残り難くなるようにすることができる。
また、背側胴回り部40で、背側第1伸縮領域81に配置されている背側胴回り弾性部材45の上下方向における平均ピッチの方が、背側第2伸縮領域82に配置されている背側胴回り弾性部材45の上下方向における平均ピッチよりも狭いことが望ましい。このような構成であれば、ピッチが狭い分、背側第1伸縮領域81に作用する背側胴回り弾性部材45による収縮力が背側第2伸縮領域82と比較して大きくなりやすい。したがって、背側第1伸縮領域81によって腹側低伸縮領域61及び腹側第1伸縮領域62が左右方向の両側に引っ張られやすくなり、おむつ1の着用時において、背側第1伸縮領域81にたくれが生じ難くなると共に、平面形状を維持しやすくなる。
また、図4に示されるように、左右方向において、腹側低伸縮領域61の一方側の端61es1は、防漏壁部15の一方側の起立起点15es1よりも一方側に位置し、腹側低伸縮領域61の他方側の端61es2は、防漏壁部15の他方側の起立起点15es2よりも他方側に位置している。すなわち、腹側胴回り部30において、腹側低伸縮領域61の左右方向における幅W61は、防漏壁部15の起立起点15es,15esの左右方向における間隔W15よりも広くなっている(W61>W15)。したがって、おむつ1の着用時において、胴回り弾性部材35による収縮力が防漏壁部15に対して作用し難く、一対の防漏壁部15は折れ曲がったり歪んだりすることなく、間隔W15を維持したまま起立状態を保ちやすくなる。これにより、着用者に違和感を生じさせ難く、また排泄物の横漏れを抑制しやすくすることができる。
また、図2に示されるように、左右方向において、腹側低伸縮領域61の一方側の端61es1は、吸収性本体10の一方側の端10es1よりも一方側に位置し、腹側低伸縮領域61の他方側の端61es2は、吸収性本体10の他方側の端10es2よりも他方側に位置している。すなわち、腹側胴回り部30において、腹側低伸縮領域61の左右方向における幅W61は、吸収性本体10の左右方向における幅W10よりも広くなっている(W61>W10)。吸収性本体10の左右方向における両端10es1,10es2は、おむつ1の脚回り開口LHの一部を形成し、着用者の鼠径部に押し付けられやすい部位である。そのため、仮に、吸収性本体10の左右方向における両端10es1,10es2と重複して胴回り弾性部材35が配置されていた場合、当該胴回り弾性部材35が着用者の脚回り付近の肌に押し付けられやすく、ゴムの跡が付きやすくなるおそれがある。これに対して、本実施形態のおむつ1では、吸収性本体10の左右方向における両端10es1,10es2及びその外側の領域で、胴回り弾性部材35による収縮力が作用し難いので、着用者の脚回り域にゴム跡が付き難くなる。
但し、腹側低伸縮領域61の左右方向における範囲を以下のように変形することも可能である。図9は、腹側低伸縮領域61の変形例について示す図である。同図9はおむつ1を展開且つ最大伸長状態とした場合について表しており、図2に対応する図である。図9の変形例では、左右方向において、腹側低伸縮領域61の一方側の端61es1は、吸収性本体10の一方側の端10es1よりも他方側、且つ、吸収性コア11の一方側の端11es1よりも一方側に位置している。そして、腹側低伸縮領域61の他方側の端61es2は、吸収性本体10の他方側の端10es2よりも一方側、且つ、吸収性コア11の他方側の端11es1よりも他方側に位置している。この場合、腹側胴回り弾性部材35の一部が吸収性本体10の左右方向における両端部と重複して配置されるため、当該重複部では、腹側胴回り弾性部材35が発現する収縮力によって吸収性本体10が着用者の肌に押し付けられるようになる。したがって、着用者の脚回り域にゴム跡が付き難くいようにしつつ、吸収性本体10のフィット性を高めることが可能となる。
また、図2で吸収性本体10の外側端10es(例えば左右方向の他方側の端10es2)とサイド接合部50(左右方向の他方側のサイド接合部50)との左右方向の間の領域において、腹側低伸縮領域61の左右方向における幅W61sは、該腹側低伸縮領域61の左右方向の外側に隣接する腹側第1伸縮領域62の幅W62sよりも狭いことが望ましい(W61s<W62s)。腹側胴回り部30では、腹側低伸縮領域61を広く設けているため、全体として収縮力が弱くなり、着用者の腹側におけるフィット性が不十分となるおそれがある。そこで、腹側低伸縮領域61の左右方向の両側の領域では、腹側低伸縮領域61よりも腹側第1伸縮領域62を大きくして、胴回り弾性部材35の収縮力を作用させやすくしている。これにより、腹側低伸縮領域61よりも腹側第1伸縮領域62の方が狭い場合と比較して、着用者の腹側において、ゴムの跡が付き難いようにしつつ、腹側胴回り部30のフィット性が悪化することを抑制することができる。
一方、腹側低伸縮領域61の左右方向における幅W61sが、該腹側低伸縮領域61の左右方向の外側に隣接する腹側第1伸縮領域62の幅W62sよりも広くなる構成としても良い(W61s>W62s)。このような構成であれば、上述の場合と比較して、腹側胴回り部30に作用する収縮力が小さいため、吸収性本体10をより収縮し難くすることができる。また、吸収性本体10の左右方向両側で、胴回り弾性部材35による収縮力が作用し難い範囲が広くなるため、着用者の腹側の脚回り付近で肌にゴムの跡を付き難くすることができる。
また、図2に示されるように、腹側低伸縮領域61の上下方向における長さH61は、腹側低伸縮領域61の上側に隣接する腹側第2伸縮領域63の上下方向における長さH63よりも長くなっていることが望ましい(H61>H63)。言い換えると、腹側胴回り部30では、上下方向において腹側低伸縮領域61が形成されている部分の長さ(H61に相当)の方が、腹側低伸縮領域61が形成されていない部分の長さ(H63に相当)よりも長くなっていることが望ましい。これにより、腹側胴回り部30の上下方向の広い範囲で、胴回り弾性部材35による左右方向の収縮力が弱められ、吸収性コア11が収縮し難くなり、また、着用者の肌にゴムの跡が付き難くなる。
一方、図2に示される場合とは逆に、腹側低伸縮領域61の上下方向における長さH61が、腹側第2伸縮領域63の上下方向における長さH63以下となるようにしても良い(H61≦H63)。言い換えると、腹側胴回り部30で、上下方向において腹側低伸縮領域61が形成されている部分の長さ(H61に相当)が、腹側低伸縮領域61が形成されていない部分の長さ(H63に相当)以下となるようにしても良い。このような構成であれば、H61の方がH63よりも大きい場合と比較して、腹側胴回り部30に作用する胴回り弾性部材35の収縮力を大きくすることができる。例えば、おむつのサイズが大きい場合や、着用者の胴回りにおけるフィット性を低下させたくない場合には、腹側胴回り部30がある程度の強さの伸縮性を有していることが望ましい。したがって、このような場合、H61≦H63となるように調整することで、おむつ1の着用時における位置ずれやフィット性の低下を抑制することができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。
おむつ1において、腹側胴回り部30と背側胴回り部40との面積比が所定の範囲に含まれるように、各々の面積を調整しても良い。例えば、腹側胴回り部30の面積が30~50の範囲である場合、背側胴回り部40の面積は50~70の範囲とすることが望ましく、腹側胴回り部30と背側胴回り部40との面積比を35:65とすることがより望ましい。背側胴回り部40の面積を腹側胴回り部30の面積よりも大きくすることで、背側胴回り部40における応力が大きい場合であっても締め付け圧が低減し、着用者に不快感を生じさせ難くすることができる。
上述の実施形態では、おむつ1の胴周り部20において、腹側胴回り部30と比較して背側胴回り部40の方が左右方向(胴回り方向)に大きく収縮することにより、サイド接合部50,50が前後方向の後側(背側)にシフトする例について説明されていた(図5等参照)。しかしながら、腹側胴回り部30の方が背側胴回り部40よりも大きく収縮し、サイド接合部50,50が前後方向の前側(腹背側)にシフトする構成としても良い。そして、その場合、背側低伸縮領域71の左右方向における幅が、腹側低伸縮領域61の左右方向における幅よりも大きいことが望ましい。このような構成であれば、上述の実施形態において腹側で得られる効果と同様の効果を背側で得ることが可能となる。
1 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ)、
2 おむつ(パンツ型使い捨ておむつ)(比較例)、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、11b コアラップシート、
12 トップシート、
13 バックシート、13a 液不透過性シート、13b 外装シート、
15 防漏壁部、16 防漏壁弾性部材、17 脚回り弾性部材、
20 胴回り部、
23 本体接合部、24 本体接合部、
30 腹側胴回り部、30sw 側部、
31 肌側シート、
32 非肌側シート、32f 折り返し部、
35 胴回り弾性部材(腹側胴回り弾性部材)、
35s 連続弾性部材、35c 非連続弾性部材、
36 肌面シート、
40 背側胴回り部、
40b 臀部カバー、40sw 側部、
41 肌側シート、42 非肌側シート、42f 折り返し部、
45 胴回り弾性部材(背側胴回り弾性部材)、
45s 連続弾性部材、45c 非連続弾性部材、
50 サイド接合部、
61 腹側低伸縮領域(非連続部)、
62 腹側第1伸縮領域、63 腹側第2伸縮領域、
71 背側低伸縮領域(非連続部)、
81 背側第1伸縮領域、82 背側第2伸縮領域、
100 引張試験機、
110 チャック、
120A,120B 治具、
BH 胴回り開口、LH 脚回り開口、
CL 中央位置(縦方向、長手方向)

Claims (13)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    液吸収性の吸収性コアを備えた吸収性本体と、前記左右方向に伸縮可能な胴回り部と、を有するパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記左右方向において、前記胴回り部を構成しているシート部材の単体の寸法と同じ寸法になるまで前記胴回り部を伸長させたときの、当該胴回り部の伸長状態を最大伸長状態とした場合、
    前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、
    前記胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 請求項1に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、
    前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、
    前記腹側胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 請求項1または2に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、
    前記左右方向において、前記胴回り部を、前記シート部材の単体の寸法の70%の寸法になるまで伸長させたときに、
    前記背側胴回り部は、前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部に、前記最大伸長状態となる領域を有している、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  4. 請求項3に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記背側胴回り部は、肌側シートと、前記肌側シートの非肌側に積層された非肌側シートとを有し、
    前記非肌側シートのうち前記最大伸長状態となる領域の少なくとも一部に、前記非肌側シートを厚さ方向に貫通する貫通孔が設けられている、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部のうち、前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の両側に、前記左右方向に伸縮する伸縮領域が設けられている、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部のうち、一方側において前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の幅の方が、他方側において前記最大伸長状態となる領域の前記左右方向の幅よりも大きい場合、
    前記他方側の前記左右方向における収縮力の方が、前記一方側の前記左右方向における収縮力よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、厚さ方向に積層された肌側シートと非肌側シートとを有し、
    前記吸収性コアよりも前記左右方向の外側の少なくとも一部で前記最大伸長状態となる領域において、前記肌側シートと前記非肌側シートとが互いに接合されていない非接合部を有する、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  8. 請求項7に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記吸収性本体の非肌側に前記胴回り部を接合する本体接合部を有し、
    前記厚さ方向に見たときに、前記本体接合部と重複する領域において、
    前記上下方向において、最大伸長状態の前記肌側シートをさらに5%だけ伸長させたときの引っ張り強さは、最大伸長状態の前記非肌側シートをさらに5%だけ伸長させたときの引っ張り強さよりも大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  9. 請求項1~8の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、
    前記左右方向の両端部において、前記腹側胴回り部と前記背側胴回り部とを環状に連結する一対のサイド接合部を有し、
    前記上下方向の或る位置において、
    一方のサイド接合部から他方のサイド接合部までの、前記腹側胴回り部の表面に沿った最短距離は、
    前記一方のサイド接合部から前記他方のサイド接合部までの、前記背側胴回り部の表面に沿った最短距離よりも長い、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  10. 請求項1~9の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記胴回り部は、腹側胴回り部と背側胴回り部とを有し、
    前記腹側胴回り部は、他の領域よりも伸縮性が低減している腹側低伸縮領域を有し、
    前記背側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複する背側第1伸縮領域と、前記背側第1伸縮領域の上側に隣接する背側第2伸縮領域と、を有し、
    前記背側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力は、
    前記背側第2伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力よりも大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  11. 請求項10に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複し且つ前記腹側低伸縮領域の左右方向の両側に隣接する腹側第1伸縮領域を有し、
    前記腹側低伸縮領域及び腹側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力よりも、
    前記背側第1伸縮領域において、前記上下方向の単位長さ当たりの領域に作用する前記左右方向の収縮力の方が大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  12. 請求項10または11に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記腹側胴回り部は、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域と重複し且つ前記腹側低伸縮領域の左右方向の両側に隣接する腹側第1伸縮領域と、前記上下方向において前記腹側低伸縮領域及び前記腹側第1伸縮領域の上側に隣接する腹側第2伸縮領域とを有し、
    前記腹側第1伸縮領域及び前記腹側第2伸縮領域には、それぞれ複数の線状弾性部材が設けられており、
    前記腹側第1伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチよりも、
    前記腹側第2伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチの方が大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。
  13. 請求項10~12の何れか1項に記載のパンツ型使い捨ておむつであって、
    前記背側第1伸縮領域及び前記背側第2伸縮領域には、それぞれ複数の線状弾性部材が設けられており、
    前記背側第1伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチよりも、
    前記背側第2伸縮領域に配置された前記線状弾性部材の前記上下方向におけるピッチの方が大きい、ことを特徴とするパンツ型使い捨ておむつ。

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