JP2022155685A - みょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤および該消臭剤を用いる消臭方法ならびに該複合材の製造方法 - Google Patents

みょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤および該消臭剤を用いる消臭方法ならびに該複合材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】みょうばん成分と、茶またはコーヒーなどに含まれるポリフェノール成分とを反応させて得られるみょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤を提供すること、および、該消臭剤を用いる消臭方法を提供すること、ならびに、該複合材の製造方法を提供すること。【解決手段】みょうばん-ポリフェノール複合材に、みょうばん成分(A) 0.1~20質量%と、ポリフェノール源(B) 30~95質量%と、を含有する消臭剤、または、前記複合材が、みょうばん成分(A)と、ポリフェノール源(B)と、を反応させて得られる組成物である消臭剤。前記消臭剤を液体、固体または粉体中に添加または接触させる消臭方法。【選択図】なし

Description

本発明は、みょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤および該消臭剤を用いる消臭方法、ならびに該複合材の製造方法に関する。
市販の消臭剤は、液体中に消臭成分を溶解させたものや、活性炭など表面への物理吸着を応用としたもの、または両者を組み合わせて、消臭効果を長期間持続させようとするものがあるが、環境への影響を考慮し、自然物由来の材料を用い、繰り返し使用できるものが求められている。
茶やコーヒーなどに含まれるフラボノイドなどのポリフェノール成分には、抗酸化作用や、含まれる水酸基によりアンモニアなどの悪臭物質を分解する性質があり、消臭(防臭)剤の利用例が報告されている(特許文献1、2など)。
一方、消臭効果を有する無機物として、従来、鉄や銅などの金属、または、酸化チタン、みょうばん(硫酸カリウムアルミニウムなど1価金属と3価金属の硫酸塩の複塩)などの金属化合物が知られており、特にみょうばんは、その水溶液が酸性であることを応用して、悪臭の原因である好塩基性の細菌の繁殖を防ぐための消臭剤や制汗剤として利用されている(特許文献3、4など)。
これらの茶やコーヒーが含有するポリフェノールと、無機物として2価鉄を複合化させた、鉄-ポリフェノール材料の開発が近年行われており(特許文献2、5など)、農業や食品業界での環境負荷の少ない殺菌剤、防腐剤や、排水中の汚染物質分解などの材料として期待されている。
特開2016-13475号公報 特開2020-156792号公報 特開2020-180085号公報 特開2014-105186号公報 特開2020-158448号公報
本発明は、みょうばん成分と、茶やコーヒーなどに含まれるポリフェノール成分とを反応させて得られるみょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤を提供すること、および、該消臭剤を用いる消臭方法を提供すること、ならびに、該複合材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果得られたものであり、以下を要旨とする。
1.みょうばん-ポリフェノール複合材に、
みょうばん成分(A) 0.1~20質量%と、
ポリフェノール源(B) 30~95質量%と、を含有する消臭剤。
2.前記複合材が、みょうばん成分(A)と、ポリフェノール源(B)と、を反応させて得られる組成物である消臭剤。
3.前記みょうばん成分(A)が、アルミニウム、鉄、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウムを含有する硫酸塩の複塩または水和物からなる消臭剤。
4.前記ポリフェノール源(B)が、茶またはコーヒーである消臭剤。
5.前記消臭剤を液体、固体または粉体中に添加または接触させることを特徴とする消臭方法。
6.前記消臭剤を用いて、酢酸、酪酸、アンモニア、アセトアルデヒド、トリメチルアミン、または、メチルメルカプタンの悪臭成分を消臭することを特徴とする消臭方法。
7.みょうばん成分(A)の水溶液または分散液(A1)と、ポリフェノール源(B)とを20℃~150℃で接触させ、反応生成物(P)を得る工程(X)、および
前記反応生成物(P)を、50℃以上に加熱して、60時間以内に、含水率20%以下に乾燥する工程(Y)、を含む、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
8.水溶液または分散液(A1)中のみょうばん成分(A)の濃度が1~30質量%である、前記みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
9.(A1):(B)の質量比が0.1:1~10:1である範囲で工程(X)を行う、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
10.含水率を1~70%に維持し、工程(X)を行う、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
11.前記製造方法において、水溶液または分散液(A1)をポリフェノール源(B)に噴霧することにより、工程(X)における接触を行う、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
本発明の消臭剤は、みょうばん-ポリフェノールを有効成分として含有する複合材を用い、アンモニア、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、メチルメルカプタン、酢酸、酪酸などによる悪臭に対して消臭効果を有する。また、本発明の消臭剤を用いる消臭方法により、気体中の悪臭成分を除去することができる。さらに、本発明の製造方法により、みょうばん-ポリフェノール複合材を簡便かつ高効率で製造することができる。
本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明要旨の範囲の様々な形態で実施することができる。
本発明の消臭剤における「みょうばん-ポリフェノール複合材」について説明する。本発明において、みょうばん-ポリフェノール複合材は、みょうばんと、茶やコーヒーなどに含有するポリフェノールを混合させて得られる組成物、または、反応させて得られる化合物の総称である。
[みょうばん成分(A)]
本発明の「みょうばん-ポリフェノール複合材」における「みょうばん成分(A)」について説明する。「みょうばん(ミョウバンまたは明礬)」とは、アルミニウムイオン(Al3+)、鉄イオン(Fe3+)、クロム(Cr3+)などの3価の金属(III)イオンの硫酸塩と、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、ルビジウム(Rb)などの1価の金属(I)イオンやアンモニウムイオン(NH )の硫酸塩との複塩の総称であり、具体的には、硫酸カリウムアルミニウム十二水和物(カリミョウバン、AlK(SO・12HO)、無水硫酸アルミニウムカリウム(焼きみょうばん、AlK(SO)、硫酸アルミニウムアンモニウム十二水和物(AlNH(SO・12HO)、硫酸アルミニウムナトリウム十二水和物(ナトリウムミョウバン、NaAl(SO/12HO)、硫酸カリウム鉄(III)(カリウム鉄ミョウバン、KFe(SO)、硫酸鉄(III)アンモニウム(アンモニウム鉄ミョウバン、NHFe(SO・12HO)、硫酸クロムカリウム十二水和物(クロムミョウバン、CrK(SO・12HO)などがあげられる。本発明の消臭剤においては、みょうばん成分としては、アルミニウム、鉄、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウムを含有する硫酸塩の複塩または水和物であることが好ましく、アルミニウム、カリウムを含有する硫酸塩の複塩の水和物であることがより好ましい。
[ポリフェノール源(B)]
本発明の「みょうばん-ポリフェノール複合材」における「ポリフェノール源(B)」について説明する。「ポリフェノール」とは、具体的に、タンニン、アントシアニン、カテキン、プロアンシアニジン、イソフラボン、ルチン、などのフラボノイド;クロロゲン酸などのフェノール酸;エラグ酸;セサミン、リグナン;クルクミン;クマリン;などがあげられる。これらポリフェノール成分は、コーヒー、茶(茶葉)、リンゴ、ソバ、大豆、ワイン、ブルーベリー、ブドウ、柿、バナナ、葛、イチゴ、ゴマ、ウコン、柑橘、木質材、草質材、麦芽、大麦、小麦、ホップなどの食用の植物に多く含有されており、本発明ではこれらのポリフェノール成分を含有する原料をポリフェノール源と定義する。本発明の消臭剤においては、ポリフェノール成分が、茶またはコーヒーに含有されるものであることが好ましく、すなわち、ポリフェノール源としては、茶またはコーヒーであることが好ましい。
茶としては、原料茶葉、乾燥茶葉、発酵茶葉、これらを水浸漬して得られる抽出成分(飲用に供される緑茶、紅茶、ウーロン茶など)、抽出成分を乾燥粉末化したもの、茶殻などがあげられる。コーヒーとしては、原料コーヒー豆、乾燥コーヒー豆、焙煎コーヒー豆、焙煎粉砕コーヒー豆、これを水浸漬して得られる抽出成分(飲用に供されるコーヒー)、抽出成分を乾燥粉末化したもの、コーヒー粕などがあげられる。なお、飲用に供された後のコーヒー粕や茶殻は、抽出によりポリフェノール成分が減少してしまっている可能性が高い。それらはまた、保存中の腐敗を防止するため、本発明方法に用いる前に、含水率を許容範囲内に制御するための処理(乾燥など)を必要とする場合もある。また、茶葉やコーヒーは、飲料に供されない規格外品であってもよい。
本発明の「みょうばん-ポリフェノール」は、前記みょうばん、または、みょうばんを含む原料と、前記ポリフェノールを含有する原料(ポリフェノール源)とを反応させて得られる。具体的には、みょうばん、または、みょうばんを含む原料は、アルミニウム、カリウムなどの金属イオン、および、硫酸イオンなどの成分に水中で分解し、溶解した溶液の状態で、金属イオンが容易にポリフェノール成分と接することができるものが好ましい。ポリフェノール成分としては、茶やコーヒー由来のものが適しており、それらは、使用前でも使用後のものでもよく、飲料用に成分を抽出し、ポリフェノール成分がある程度溶出した茶殻やコーヒー粕でもよい。
本発明は、「みょうばん-ポリフェノール複合材」に、みょうばん成分(A) 0.1~20質量%と、ポリフェノール源(B) 30~95質量%と、を含有する組成物の用途の一つとして、消臭剤として利用できることを示すものである。また、該複合材は、みょうばん成分(A)と、ポリフェノール源(B)と、を反応させて得られる組成物であることを特徴とするものである。本発明は、該複合材の製造方法を含む。
本発明の消臭剤を用いる消臭方法について具体的に説明する。本発明の消臭剤の形態は、有効成分として茶やコーヒーなどの粉体中にみょうばん-ポリフェノール複合材を含むものとして得られ、通常の安全な粉体として扱うことができる。この粉体を悪臭の発生している、または発生する可能性のある空間に設置することなどの方法により、つまり、消臭剤を悪臭成分が含まれる気体に接触させることによって、消臭または悪臭の発生の防止を行うことができる。悪臭成分が含まれる気体への接触は、気体のある空間に、みょうばん-ポリフェノール複合材の粉体を入れた皿を置いてもよく、穴の開いた容器に粉体を入れたものを置いてもよく、さらに網状の袋に入れて設置するだけでもよく、また、粉体を空間に散布して、床や地面に撒いてもよい。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材においては、複合材中において、みょうばんの従来有する消臭機能を最適な状態で呈することができる。みょうばん-ポリフェノール複合材の消臭機能について詳細はまだ完全には明らかではないが、茶またはコーヒーなどのポリフェノールを含有する原材料中において、みょうばん成分は、周囲の適度な濃度の水分子やポリフェノール成分の存在によって、従来のみょうばんのみで存在するよりも長時間消臭効果を発現できる酸性状態を呈することが可能になることが推察される。みょうばん-ポリフェノール複合材における水分は、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造時において使用した水が、乾燥後にも残存して消臭効果に機能している可能性も推察される。その結果、みょうばんの周囲の酸性の環境下によって、互いの物質の相互作用により、茶などのポリフェノールが従来有する抗酸化機能による殺菌効果が損なわれることが抑制され、高い消臭効果を示すことが可能となると推察される。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材を消臭剤として使用する方法としては、複合材を液体(例えば水)に添加または接触させて使用する消臭方法があげられる。複合材は、気体中の水分(高い湿度状態)を取り込みやすい多孔質な形状をしているため、容易に水分を取り込むことができる。具体的な消臭方法としては、例えば、本発明液体に皿などの容器に水を入れ、その中に、水面からみょうばん-ポリフェノール複合材の粉体がはみ出る程度の量を含浸させて、粉体が飛散しないようにして使用してもよい。また、水にみょうばん-ポリフェノール複合材の粉体を分散させ、壁などの平面に塗布し、悪臭の混合した気体と接触させてもよく、スプレーなどで複合材の分散液を気体中に噴霧または散布してもよい。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材を他の固体や粉体中に添加して使用する使用する消臭方法としては、固体と複合化して、または、粉体と混合して使用することなどがあげられる。具体的には、木炭などの既存の消臭剤中に穴をあけて、みょうばん-ポリフェノール複合材の粉末を入れる、または、粉状の木炭をみょうばん-ポリフェノール複合材の粉末と混合して使用する、などの方法があげられる。また、土などに混ぜて、盆栽などと使用することもできる。庭、畑や田に散布し、周囲の悪臭の発生を抑制することができる。樹脂や石などと複合化させ板状などの形状にして、みょうばん-ポリフェノール複合材成分を表面に露出させて、悪臭成分を含む気体と接触させてもよい。
本発明の消臭剤を用いて消臭することのできる悪臭成分としては、具体的に、酢酸、酢酸エチル、イソブタノール、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キシレンなどの炭化水素類;アンモニア、トリメチルアミンなどの窒素化合物;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n-バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒドなどのアルデヒド類;硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチルなどの硫黄化合物;プロピオン酸、酪酸、n-吉草酸、イソ吉草酸などの脂肪酸類などがあげられる。本発明の消臭方法は、これらの悪臭成分の単独または混合したものが、気体または液体が揮発した状態で存在する雰囲気において、みょうばん-ポリフェノール複合材と接触させることにより、気体中における悪臭成分の濃度を低減させる効果を有する。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法について、以下に具体的な製造例を示す。温度や加熱時間などの製造条件は、原料の量などにより適宜選択される。アルミニウム、鉄、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウムなどを含有する硫酸塩の複塩または水和物のうち、硫酸カリウムアルミニウム12水和物(カリミョウバン)をみょうばん成分(A)の具体例として、また、茶をポリフェノール源(B)の具体例としてそれぞれあげて説明する。
カリミョウバンと水を適当な温度で混合して水溶液(または分散液)を調製し、液中に茶の粉体を混合し、適当な温度、具体的には50℃以上、好ましくは95℃~110℃で、少なくとも1時間以上加熱し反応させることによって、みょうばん中のアルミニウムイオンやカリウムイオン、硫酸イオンまたは水分子と、ポリフェノールが、イオン結合やファンデルワールス力などにより結合して複合体(または錯体)が形成される。みょうばん成分に3価鉄が含まれる場合、安定な2価鉄に還元される。
みょうばんの種類やポリフェノール源の種類に応じて、様々な原子の種類やポリフェノールの分子構造の種類が存在する。それぞれの組合せに応じて、消臭剤として適したみょうばんとポリフェノールの結合する組成比が異なるため、みょうばん-ポリフェノールの最適な組成比や分子構造は限定されない。本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法において、みょうばん成分(A)とポリフェノール源(B)との混合時における組成比は、適宜設定することができる。例えば、乾燥した茶などに含まれるポリフェノール源(B)に対してみょうばん成分(A)が0.1~20質量%などの範囲で混合することができる。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法は、みょうばん成分(A)の水溶液または分散液(A1)と、ポリフェノール源(B)とを20℃~150℃で接触させ、反応生成物(P)を得る工程(X)、および 前記反応生成物(P)を、50℃以上に加熱して、60時間以内に、含水率20%(複合材の全体中の水分の質量%)以下にまで乾燥する工程(Y)、を含む、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法である。
みょうばん成分(A)の水溶液または分散液(A1)を使用することにより、粉体を扱う手間を少なくできるため、短時間で、簡便に、かつ少ないエネルギーで調製することができる。
[水溶液または分散液(A1)]
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法(以下、単に「製造方法」と略)における、水溶液または分散液(A1)について説明する。本発明では、前記みょうばん成分(A)を水溶液または分散液(A1)に調製して用いる。前記みょうばん成分(A)は水溶性であるが、水への溶解度は温度により変化するため、不溶なみょうばん成分(A)が溶媒(水)中に分散した分散液であってもよい。不溶な成分は、ポリフェノール源(B)との接触における加熱時に、水中に溶解することができる。水溶液または分散液(A1)は、通常、みょうばん成分(A)を水に投入、またはみょうばん成分(A)に水を添加し、均一になるまで撹拌することによって水溶液または分散液とする。必要により界面活性剤などの助剤を添加してもよい。
本発明の製造方法において、水溶液または分散液(A1)中のみょうばん成分(A)の濃度は、特に限定されないが、1~30質量%が好ましく、3~20質量%がより好ましく、5~15質量%がさらに好ましい。
本発明の製造方法において、使用する水は、特に限定されず、通常の水でよく、例えば、井戸水、河川・湖沼水、海水、水道水、農業用水、工業用水、脱イオン水、蒸留水などがあげられる。本発明の有利な効果を妨げない限り、pH緩衝剤、塩(NaCl、KClなど)、アルコール(エタノールなど)、糖類、酸、アルカリなどを含むものであってもよい。
本発明の製造方法において、みょうばん成分(A)と水との混合方法は特に限定されず、通常の混合方法でよく、例えば、手動または自動のミキサー、撹拌槽、ボルテックス、シェーカーなどによって行うことができる。混合時の温度は、水が液体状態である温度範囲内であればよく(例えば1~100℃)、室温付近(例えば10~40℃)であってもよい。
[工程X]
本発明の製造方法において、水溶液または分散液(A1)とポリフェノール源(B)との接触は慣用の手段によって行うことができる。例えば、水溶液または分散液(A1)中にポリフェノール源(B)を投入してもよく、水溶液または分散液(A1)をポリフェノール源(B)に注いでもよい。水溶液または分散液(A1)が液体であるという特性を活用する観点から、水溶液または分散液(A1)をポリフェノール源(B)に散布または噴霧することにより、工程(X)における接触を行ってもよい。水溶液または分散液(A1)をポリフェノール源(B)に噴霧すると、装置が小型化でき、使用水量を節約できるので好ましい。
本発明の製造方法において、みょうばん-ポリフェノール複合材を製造する装置としては、公知のものを使用できる。容器は、みょうばん原料と、ポリフェノール源と、水とを均一に混合・撹拌できるものであれば限定されない。反応容器の材質は、ガラス容器、鉄容器、樹脂製容器、いずれも使用可能であるが、加熱や乾燥のための耐熱性を有するものが好ましい。また、酸性や塩基性の溶液に対する耐性を有するものが好ましい。反応時や乾燥時に原料や反応生成物(P)を加熱する装置は、温度制御機能の付いた乾燥機、均一に乾燥するための温風循環機能、回転機構、強制排気機構を有するものがあげられる。乾燥機は、製品をその都度出し入れする回分式の乾燥機であってもよく、製品がその中を所定時間かけて通過する連続式の乾燥機であってもよい。
本発明の製造方法において、水溶液または分散液(A1)とポリフェノール源(B)と質量比、すなわち(A1):(B)の質量比は、0.1:1~10:1であることが好ましく、0.2:1~7:1であることがより好ましく、0.5:1~5:1であることがさらに好ましい。
本発明の製造方法の工程(X)において、みょうばん化合物(A)とポリフェノール源(B)とを均一に混合し、それぞれの成分の粒子もしくは分子を均質に接触または反応させることが重要であるため、一定の含水率以上の水分を維持し、工程(X)を行うことが好ましい。含水率は、1~70%の範囲であれば好ましく、3%以上がより好ましく、5%以上がさらに好ましい。また、60%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。水分を維持するためには系を密閉、封止してもよく、反応中に失われる水分を適時補充してもよい。一定の含水率を維持することによって、粉体の飛散を防止するなどの効果がある。また、製造後にみょうばん-ポリフェノール複合体中に一定濃度の水分を残しておくことは、みょうばんの持つ水溶液中での酸性になる特性を、複合体の粒子表面で維持し、消臭効果を保持し向上させるために重要である。
本発明の製造方法の工程(X)において、みょうばん化合物(A)とポリフェノール源(B)とを接触させる温度は、20℃~150℃の範囲で行われるが、50℃~120℃が好ましく、80℃~110℃が好ましい。温度は工程(X)を通じて一定であってもよく、経時的に変化させてもよい。
[反応生成物(P)]
上記工程(X)によって得られた反応生成物(P)は、前記みょうばん成分(A)、および、ポリフェノール成分(B)を一定濃度以上有する複合材である。生成物をpH安定性試験に供することなどによって確認することができる。
[工程(Y)]
本発明の製造方法において、工程(Y)は、前記反応生成物(P)を乾燥する工程である。工程(Y)は、工程(X)に連続して行ってもよく、すなわち、反応生成物(P)を単離することなく、工程(X)から工程(Y)に移行して行う製造方法である。また、工程(Y)は、工程(X)と並行して行ってもよく、例えば、水分と温度を精密に制御することにより、反応を進行させながら同時に乾燥も行う製造方法である。
本発明の製造方法の工程(Y)において、反応生成物(P)を乾燥させる温度は、50℃以上であり、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。乾燥温度は、200℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。また、乾燥温度は、水分が一定濃度まで除去できる温度であれば限定されず、常温での自然乾燥でもよい。
本発明の製造方法の工程(Y)において、反応生成物(P)を含水率20%以下にまで乾燥させる時間は60時間以内とする。乾燥時間は48時間以内が好ましく、24時間以内がより好ましい。最短の乾燥時間は、反応生成物(P)を含水率20%以下にするために必要な時間であり、反応生成物(P)の量、初期含水率、乾燥手段の能力など様々な要因により変動する。なお、含水率は市販の水分計で容易に測定することができる。または、揮発成分の大半が水である場合、乾燥前後の重量を測定することにより、容易に測定することができる。乾燥後のみょうばん-ポリフェノール複合材の含水率は、適度に水分が残存している方が消臭剤の効果を発揮するために好ましく、1~15%が好ましく、保存のためにはより少ない方が好ましく、1~10%がより好ましい。
本発明の製造方法において、乾燥工程(Y)後のみょうばん-ポリフェノール複合材試料は、公知の装置および方法を用いて、精製、粉砕、篩別、珪砂などの担体への担持処理、打錠などを行ってもよく、これらに限定されず、その他の後処理を行ってもよい。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材におけるポリフェノール含有量は、公知の方法、例えば、フォーリン・デニス法により分析できる。また、製造に使用したポリフェノール源について、その製造前後のポリフェノール源におけるポリフェノール含有量の変化についても同様に分析することができる。本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材においては、ポリフェノール成分は、0.1~20質量%が好ましい。
茶などのポリフェノール源のうち、ポリフェノール成分の含有率は、原料の茶試料全体の一定の割合である。そのため、本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材は、「みょうばん-ポリフェノール複合材」とその他のポリフェノール源(茶など)由来の成分を含有する複合材の形で得られる。例えば、製造したみょうばん-茶ポリフェノール複合体のうち、5質量%がみょうばん-茶ポリフェノールであった場合、残りの95%が茶由来のポリフェノール以外の成分であってもよい。本発明の複合材においては、みょうばん、ポリフェノール成分、および、みょうばん-ポリフェノール複合材成分と、さらに、ポリフェノールを多く含まないポリフェノール源の成分との総合的な効果により、従来品の消臭効果より優れた効果を発現するものである。本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤には、消臭剤としての効果に影響しない範囲で、他の成分を混合して含有することができる。そのため製造の後工程で珪砂、土、木くずなどの担体と混合してもよい。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材は、消臭剤としての用途の他に、悪臭成分を殺菌する効果を応用発展させて、様々な用途に使用することができる。具体的には、粉末、顆粒、濃縮液など農業園芸分野において慣用の形態に加工することにより、長期保存可能な植物栽培用の保存剤や、水の防腐剤や汚染防止剤、汚染土壌防止剤などの用途に使用できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
[製造実施例1]
みょうばん-ポリフェノール複合体の試料は、以下のように製造した。なお、各試料の含水率(質量%)は、水分計(株式会社ケット科学研究所製、赤外水分計、型式:FD-220)を用いて測定した。
<みょうばん-茶 の製造>
ステンレス鋼製バットに、イオン交換水100gを入れ、みょうばん成分として硫酸カリウムアルミニウム・12水(AlK(SO・12HO)(カリミョウバン)(富士フイルム和光純薬株式会社製)6gを加え、溶解した。溶液中にポリフェノール源として、茶(一菱製茶株式会社製、乾燥茶(緑茶)、製品名:「特上煎茶 伝承 茶銘翠」、使用前、茶葉長:1~7mm、含水率:3.9%)50gを加え、撹拌し、アルミホイルの蓋でバットを覆い、100℃に設定した乾燥機(アズワン株式会社製定温乾燥器、型式:DOV-300)内で1時間加熱し反応させた。加熱後、アルミホイルの蓋を除き、乾燥機内で、100℃で1時間乾燥した。乾燥後室温まで放冷したものを「みょうばん-茶」の試料とした。各試料の原料の混合比、加熱前含水率(計算で算出)、水分計で測定した乾燥後のみょうばん-茶の試料の含水率(質量%)の結果を表1に示す。
[製造実施例2]
<みょうばん-コーヒー の製造>
製造実施例1において、ポリフェノール源としての茶を、コーヒー(コーヒー豆の粉砕物(味の素AGF株式会社製、使用前、粒径:0.5~3mm、含水率:5.2%))に代えた以外は、製造実施例1と同様の方法で、みょうばん-ポリフェノール複合体を製造した。これを「みょうばん-コーヒー」の試料とした。結果を表1に示す。
[フォーリンデニス法によるポリフェノール量測定]
製造実施例1および製造実施例2で得られたみょうばん-ポリフェノール複合材に含有するポリフェノール量(複合材全体におけるポリフェノール濃度(質量%))を、下記のフォーリンデニス法により分析した。結果を表1にまとめて示す。なお、原料のポリフェノール源である、茶およびコーヒー中のポリフェノール濃度は、
茶:10.6%、コーヒー:8.0%であった。
(1)試薬
フォーリンデニス試薬:
タングステン酸ナトリウム25g、リンモリブデン酸5g、リン酸12.5mL、水1
88mLを混合して2時間沸騰後、水を加えて1000mLに調製する。
炭酸ナトリウム水溶液: 炭酸ナトリウム10gを100mLの水に溶解する。
(2)サンプル準備
測定サンプル1gに熱水(95℃前後)90mLを加え、1時間撹拌抽出する。放冷後
、100mLのメスフラスコに移し、水で定容する。この液を発色に使用する。
(3)検量線の作成
標準液は、茶については没食子酸エチル、コーヒーについてはクロロゲン酸を用いる。5本の20mLメスフラスコそれぞれに、100ppm標準液を0、0.4、0.8、1.2、1.6mL入れ、それぞれにフォーリンデニス試薬5mLを加える。3分後に炭酸ナトリウム溶液5mLを加える。純水で20mLに定容する。60分後上澄みを取って700nmの吸光度を測定する。
(4)分析操作
任意の量(例えば0.1mL)のサンプルを20mLメスフラスコに入れる。これにフォーリンデニス試薬5mLを加える。3分後に炭酸ナトリウム溶液5mLを加える。純水で20mLに定容する。60分後上澄みを取って700nmの吸光度を測定する。
Figure 2022155685000001
[実施例1-1、実施例1-2、比較例1-1~1-4、参考例1]
みょうばん-茶、みょうばん-コーヒーの悪臭成分に対する消臭効果を確認するため、製造実施例1または製造実施例2で製造した、茶またはコーヒーを用いて製造したみょうばん-ポリフェノール複合材を用いて、各種悪臭成分に対する消臭試験を行った。また、比較例として、下記の茶およびコーヒーを用いて消臭試験を行った。さらに、参考例1として、鉄-ポリフェノール複合材(ポリフェノール源:コーヒー)(特許文献5の方法で製造)(以下、「鉄-コーヒー」と略)の消臭試験を実施例と同様の方法で行った。
以下に実験手順を示す。
下記試料の数のシャーレおよび試験容器(5Lテドラー(R)バッグ(テドラー(R):デュポン社登録商標)、アズワン株式会社製)を用意して、下記の試料を、それぞれ、シャーレ(ガラス製、外径90mm×高さ15mm)に入れ、シャーレごと試験容器内に入れて密封した。
(試験容器内の試料)
実施例1-1:みょうばん-茶 複合材 1g
実施例1-2:みょうばん-コーヒー複合材 1g
比較例1-1:試料なし(試験容器内に何も入れないもの)
比較例1-2:茶(製造実施例1の茶の原料と同じ、使用前) 1g
比較例1-3:コーヒー(製造実施例2のコーヒーの原料と同じ、使用前) 1g
比較例1-4:カリミョウバン(製造実施例1で原料として使用したものと同じ) 1g
参考例1:鉄-コーヒー 1g
(特許文献5の段落[0046]~[0049]記載の[実施例5]と同様の方法で、
塩化鉄(III)354g、コーヒー2700gおよび水7000gを原料にして、
100℃-24時間加熱し、95℃-48時間乾燥したもの(含水率:6.7%、ポリフェノール量:5.2%)。
悪臭成分として、アンモニア(し尿臭)(関東化学株式会社製)の気体で満たされた試薬容器内から、アンモニア気体を50mL注射器に5mL吸引し、樹脂製パイプにつなげたチューブを通して、上記のそれぞれの試験容器に注入した。更に、それぞれの試験容器内に、100mL注射器で吸引した空気100mLを6回(計600mL)注入し、チューブを折り曲げクリップで密封した。上記の実施例1-1、実施例1-2、比較例1-1~比較例1-4の試験容器に、同じ濃度の悪臭成分の気体を封入した状態とした。悪臭成分および空気を注入した時点を試験時間0とし、時間0におけるそれぞれの試料のガス濃度は、比較例1-1(試料なし)の数値とし、それぞれの試験容器内の悪臭成分(アンモニア)の濃度の経時変化(0~60分)を、検知管式気体測定器(株式会社ガステック製、気体採取器(型式:GV-100型)、ガス検知管(型式:アンモニア3M))を用いて測定した。結果を表2にまとめて示す。
Figure 2022155685000002
[実施例2-1、実施例2-2、比較例2-1~2-4、参考例2]
悪臭成分として、実施例1のアンモニアを酢酸(酢、汗の臭い)(富士フイルム和光純薬株式会社製)に代え、ガス検知管(型式:酢酸81)を使用して酢酸濃度を測定した以外は、実施例1-1および実施例1-2と同様の方法で、下記のそれぞれの悪臭成分に対する消臭効果を試験した。結果を表3にまとめて示す。
(試験容器内の試料)
実施例2-1:みょうばん-茶 複合材 1g
実施例2-2:みょうばん-コーヒー複合材 1g
比較例2-1:試料なし(試験容器内に何も入れないもの)
比較例2-2:茶(製造実施例1の茶の原料と同じ、使用前) 1g
比較例2-3:コーヒー(製造実施例2のコーヒーの原料と同じ、使用前) 1g
比較例2-4:カリミョウバン(比較例1-4と同じ) 1g
参考例2:鉄-コーヒー(参考例1と同じ) 1g
Figure 2022155685000003
[実施例3-1、実施例3-2、比較例3-1~3-4、参考例3]
悪臭成分として、実施例1のアンモニアをアセトアルデヒド(刺激的な青ぐさい臭い)(関東化学株式会社製)に代え、ガス検知管(型式:アセトアルデヒド92)を使用してアセトアルデヒド濃度を測定した以外は、実施例1-1および実施例1-2と同様の方法で、下記のそれぞれの悪臭成分に対する消臭効果を試験した。結果を表4にまとめて示す。
(試験容器内の試料)
実施例3-1:みょうばん-茶 複合材 1g
実施例3-2:みょうばん-コーヒー複合材 1g
比較例3-1:試料なし(試験容器内に何も入れないもの)
比較例3-2:乾燥した茶(製造実施例1の茶の原料と同じ、使用前) 1g
比較例3-3:コーヒー(製造実施例2のコーヒーの原料と同じ、使用前) 1g
比較例3-4:カリミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム・12水) 1g
参考例3:鉄-コーヒー(参考例1と同じ) 1g
Figure 2022155685000004
上記の結果より、茶またはコーヒーをポリフェノール源として製造したみょうばん-ポリフェノール複合材は、時間とともに悪臭成分濃度が低減し、消臭効果が確認できた。本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材は、茶またはコーヒーのみと比較して、同等またはそれ以上の消臭効果があることを確認できた。また、みょうばん-ポリフェノール複合材は、同量のみょうばんと比較して、同程度の、または優れた消臭効果があることを確認できた。参考例として、従来の鉄-ポリフェノール(コーヒー)複合材を用いた消臭剤と比較して、みょうばん-ポリフェノール複合材は、同程度の、または優れた消臭効果があることを確認できた。このことから、みょうばん-ポリフェノール複合材と鉄-ポリフェノール複合材を組み合わせることにより、さらに優れた消臭剤が得られることが期待される。
本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材を含有する消臭剤は、悪臭成分に対し優れた消臭効果を有しており、また、本発明の消臭剤を用いることにより、気体中の悪臭成分を効果的に取り除くことが可能な消臭方法を提供することができる。また、本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法により、殺菌性能を有する複合材料を効率よく製造することができる。さらには、本発明のみょうばん-ポリフェノール複合材は、園芸分野、栽培植物の保存剤、水汚染防止剤、汚染土壌防止剤などの用途に応用できる。

Claims (11)

  1. みょうばん-ポリフェノール複合材に、
    みょうばん成分(A) 0.1~20質量%と、
    ポリフェノール源(B) 30~95質量%と、を含有する消臭剤。
  2. 前記複合材が、みょうばん成分(A)と、ポリフェノール源(B)と、を反応させて得られる組成物である、請求項1に記載の消臭剤。
  3. 前記みょうばん成分(A)が、アルミニウム、鉄、カリウム、ナトリウムまたはアンモニウムを含有する硫酸塩の複塩または水和物からなる、請求項1または請求項2に記載の消臭剤。
  4. 前記ポリフェノール源(B)が、茶またはコーヒーである、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の消臭剤。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の消臭剤を液体、固体または粉体中に添加または接触させる消臭方法。
  6. 前記消臭剤を用いて、酢酸、酪酸、アンモニア、アセトアルデヒド、トリメチルアミン、または、メチルメルカプタンの悪臭成分を消臭する、請求項5に記載の消臭方法。
  7. みょうばん成分(A)の水溶液または分散液(A1)と、ポリフェノール源(B)とを20℃~150℃で接触させ、反応生成物(P)を得る工程(X)、および
    前記反応生成物(P)を、50℃以上に加熱して、60時間以内に、含水率20%以下に乾燥する工程(Y)、を含む、みょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
  8. 水溶液または分散液(A1)中のみょうばん成分(A)の濃度が1~30質量%である、請求項7に記載のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
  9. (A1):(B)の質量比が0.1:1~10:1である範囲で工程(X)を行う、請求項7または請求項8に記載のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
  10. 含水率を1~70%に維持し、工程(X)を行う、請求項7~請求項9のいずれか一項に記載のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
  11. 前記製造方法において、水溶液または分散液(A1)をポリフェノール源(B)に噴霧することにより、工程(X)における接触を行う、請求項7~請求項10のいずれか一項に記載のみょうばん-ポリフェノール複合材の製造方法。
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