JP2022152714A - Vibration type actuator, apparatus, contact body, and manufacturing method thereof - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、振動型アクチュエータと、振動型アクチュエータを備える機器、振動型アクチュエータに用いられる接触体とその製造方法に関する。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to a vibration type actuator, a device provided with the vibration type actuator, a contact body used in the vibration type actuator, and a manufacturing method thereof.
振動体と接触体を加圧接触させ、振動体に所定の振動を励起させて振動体から接触体へ摩擦駆動力を与えることにより、振動体と接触体を相対移動させる振動型アクチュエータが知られている。このような振動型アクチュエータは、振動体と接触体の接触に起因して生じる摩擦力を利用するために保持力が大きく、無通電の状態で外力が作用しても振動体と接触体の位置関係を維持することができるという特性を示す。 A vibration type actuator is known in which a vibrating body and a contact body are brought into pressure contact with each other, a predetermined vibration is excited in the vibrating body, and a friction driving force is applied from the vibrating body to the contact body, thereby relatively moving the vibrating body and the contact body. ing. Such a vibration type actuator has a large holding force because it utilizes the frictional force caused by the contact between the vibrating body and the contact body. Demonstrate the ability to maintain relationships.
振動型アクチュエータを構成する接触体に用いられる材料について、種々の提案がなされている。例えば、特許文献1は、硬質粒子を混合した樹脂を含浸させたステンレス焼結体を接触体に用いることを提案している。特許文献1に記載された接触体は、含浸樹脂が摺動材として耐摩耗性の向上と高い摩擦係数の維持に寄与し、また、硬質粒子がスパイク効果を発揮することによって、高温高湿の環境に晒された後でも高い摩擦係数を維持することができる。
Various proposals have been made for the material used for the contact body that constitutes the vibration type actuator. For example,
上記特許文献1に記載された接触体では、振動型アクチュエータを駆動した際の接触体と振動体との摩擦摺動によって生じた摩耗粉が、接触体の摩擦摺動面の周囲に付着する。このような状態で接触体が高湿度環境下に置かれると、摩耗粉は表面積が大きいため水分を保持しやすく、よって、摩耗粉が付着した部分を中心として接触体の金属成分が腐食しやすくなる。このような耐食性の低下は、摩擦摺動面での金属粒子の脱落による駆動力の低下や、脱落粒子が塵埃となることによる装置の汚染等の問題を引き起こす。
In the contact body described in
本発明は、振動型アクチュエータにおいて振動体と接触する接触体であって、振動体と接触する金属焼結体を有し、高い耐食性を有する接触体を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a contact body that contacts a vibrating body in a vibration type actuator, has a metal sintered body that contacts the vibrating body, and has high corrosion resistance.
本発明に係る接触体は、振動型アクチュエータにおいて振動体と接触する接触体であって、前記接触体は、前記振動体と接触する金属焼結体を有し、且つ、第1の樹脂が含浸した樹脂含浸部を、前記金属焼結体の少なくとも1つの面に有し、前記樹脂含浸部は、第2の樹脂で被覆された第1の樹脂含浸面と、前記第2の樹脂で被覆されていない第2の樹脂含浸面と、を有し、前記第1の樹脂含浸面と前記第2の樹脂含浸面とは同一平面をなしていることを特徴とする。 A contact body according to the present invention is a contact body in contact with a vibrating body in a vibration type actuator, the contact body having a sintered metal body in contact with the vibrating body and impregnated with a first resin. at least one surface of the sintered metal body, and the resin-impregnated portion includes a first resin-impregnated surface coated with a second resin and a resin-impregnated surface coated with the second resin. The first resin-impregnated surface and the second resin-impregnated surface are flush with each other.
本発明によれば、振動型アクチュエータにおいて振動体と接触する接触体であって、振動体と接触する金属焼結体を有し、高い耐食性を有する接触体を提供することが可能になる。 According to the present invention, it is possible to provide a contact body that is in contact with a vibrating body in a vibration-type actuator, has a metal sintered body that comes into contact with the vibrating body, and has high corrosion resistance.
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、振動型アクチュエータ1の概略構成を説明する図である。振動型アクチュエータ1は、振動体2と、振動体2と接触する接触体6を有する。振動体2は、平板状の弾性体3と、弾性体3の一方の面に接着された電気-機械エネルギ変換素子である圧電素子4と、弾性体3の他方の面に設けられた2つの突起部5を有する。
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. FIG. 1(a) is a diagram for explaining a schematic configuration of the
図1(b)は、振動体2が備える突起部5の断面図である。突起部5は、振動体2において接触体6に対する接触部となる部位である。突起部5は、駆動時の異音発生を防ぐためにバネ性を有している。また、摩耗によるバネ剛性の変化が小さくなるように、突起部5における接触体6との接触面5aと平行な平面内における突起部5の断面積が、接触面5a側から離れるほど大きくなる部分を有している。
FIG. 1(b) is a cross-sectional view of the
なお、「接触体」とは、振動体と接触し、振動体に発生した振動によって、振動体に対して相対移動する部材のことをいう。接触体と振動体の接触は、接触体と振動体の間に他の部材が介在しない直接接触に限られない。接触体と振動体の接触は、振動体に発生した振動によって、接触体が振動体に対して相対移動するならば、接触体と振動体の間に他の部材が介在する間接接触であってもよい。「他の部材」は、接触体及び振動体とは独立した部材(例えば焼結体よりなる高摩擦材)に限られない。「他の部材」は、接触体又は振動体に、メッキや窒化処理などによって形成された表面処理部分であってもよい。 The term "contact body" refers to a member that contacts the vibrating body and moves relative to the vibrating body due to vibration generated in the vibrating body. The contact between the contact body and the vibrating body is not limited to direct contact with no other member interposed between the contact body and the vibrating body. The contact between the contact body and the vibrating body is an indirect contact in which another member is interposed between the contact body and the vibrating body if the vibration generated in the vibrating body causes the contact body to move relative to the vibrating body. good too. "Another member" is not limited to a member independent of the contact member and the vibrating member (for example, a high-friction material made of a sintered body). The "other member" may be a surface-treated portion formed on the contact body or vibrating body by plating, nitriding, or the like.
図2(a)は、振動体2に励起される2つの屈曲振動モードのうちの第1振動モード(以下「Aモード」という)を説明する図である。圧電素子4の弾性体3側の面には不図示の共通電極(全面電極)が形成され、弾性体3側の面の反対側の面には長さ方向で2等分され不図示の駆動電極が形成されている。
FIG. 2(a) is a diagram for explaining the first vibration mode (hereinafter referred to as "A mode") of the two bending vibration modes excited in the vibrating
Aモードは、振動体2の長手方向(X方向)における二次の屈曲振動であり、振動体2の短手方向(Y方向(幅方向))と略平行な3本の節線を有している。圧電素子4の駆動電極に所定の周波数で位相が180°ずれた交番電圧を印加することにより、振動体2にAモードの振動を励起することができる。突起部5は、Aモードの振動で節となる位置の近傍に配置されており、振動体2にAモードの振動が励起されることによりX方向で往復運動を行う。
The A mode is a secondary bending vibration in the longitudinal direction (X direction) of the
図2(b)は、振動体2に励起される2つの屈曲振動モードのうちの第2振動モード(以下「Bモード」という)を説明する図である。Bモードは、振動体2の短手方向(Y方向)における一次の屈曲振動であり、長手方向(X方向)と略平行な2本の節線を有している。圧電素子4の駆動電極に所定の周波数で同位相の交番電圧を印加することにより、振動体2にBモードの振動を励起することができる。突起部5は、Bモードの振動で腹となる位置の近傍に配置されており、振動体2にBモードの振動が励起されることにより突起部5の軸方向(Z方向)で往復運動を行う。
FIG. 2(b) is a diagram for explaining the second vibration mode (hereinafter referred to as "B mode") of the two bending vibration modes excited in the vibrating
振動体2は、Aモードでの節線とBモードでの節線がXY平面内において略直交するように構成されている。また、圧電素子4には不図示のフレキシブル基板が接着されており、フレキシブル基板を通じて圧電素子4に交流電流を供給することにより、振動体2にAモードとBモードの振動を同時に励起することができる。その際、AモードとBモードの振動を所定の位相差で励起することにより、突起部5の先端にZX面内で楕円運動を発生させることができる。
The vibrating
振動型アクチュエータ1では、3つの振動体2はそれぞれ、2つの突起部5を結ぶ直線が環状の接触体6の接線となるように配置されて、接触体6と接触している。よって、接触体6を図1に矢印で示す回転方向(接触体6の円周方向)に回転可能に支持した状態で、振動体2にAモードとBモードの振動を同時に励起することにより、接触体6を突起部5によって摩擦駆動して、その円周方向に回転させることができる。
In the
なお、図1では、接触体6を回転可能に支持する支持部材や、振動体2を保持する保持部材、振動体2と接触体6とを接触させるための加圧手段等の図示は省略されている。本実施形態では、振動体2が固定されて接触体6を回転可能としているが、これとは逆に、接触体6が固定され、3つの振動体2を保持部材と共に回転させる構成とすることも可能である。
In FIG. 1, illustration of a supporting member that rotatably supports the
次に、接触体6の製造方法について説明する。図3は、接触体6の製造方法を説明する図である。図3(e)は、図1(a)に示す矢視A-Aでの接触体6の断面図であり、左側が内径側で、右側が外径側となっている。
Next, a method for manufacturing the
図3(a)は、接触体6の母材(基材)として用いられる焼結体6aの断面図である。本実施形態では、接触体6の母材として、SUS420J2相当のマルテンサイト系ステンレスからなる金属焼結体を用いている。なお、図3(a)及び後述する図3(b)~(d)は、図3(e)と同様の断面で表されている。
FIG. 3(a) is a cross-sectional view of a
焼結体6aは、粒径が150μm以下のSUS410L粉末と炭素粉末を混合した原料粉末の成形体を融点以下の所定の温度に保持して粉末同士を結合させる処理(焼結工程)により製造される。焼結密度は6.1g/ml(=6.1kg/dm3)~6.6g/ml(=6.6kg/dm3)の範囲である。
The
焼結体6aのビッカース硬度は、550HV0.2以上、望ましくは600HV0.2以上である。その理由は、振動体2に対する摩擦摺動面の耐摩耗性を確保しながら、後に行われる研磨工程において生じる金属部の塑性流動によって気孔が塞がれしまうか又は気孔の面積が小さくなってしまうことを防止するためである。なお、焼結体6aの硬度の調整は、焼結炉内の冷却速度を調整することによって焼結工程で熱処理するシンターハードニング又は焼入れ等によって行うことができる。また、焼結体6aのビッカース硬度測定は、焼結体6aの空孔の影響を小さくするために、樹脂含浸後に研磨した金属面に対して、200g(=0.2kg)の試験力のマイクロビッカースで行っている。
The
焼結体6aの断面形状は、図3(a)に示すように略矩形であるが、焼結工程で全体に反りが生じることによって、焼結工程終了後の焼結体6aの表面(以下「焼結上がり面6aa」という)の平面度が100μm程度となることがある。また、主に焼結工程を行うロットごとに厚みむらも生じ得る。そこで、振動体2に対する接触面及びその反対側の面(裏面)の平面度を高めると共に接触体6の厚みを所定の値に修正し、更に接触面での表面粗さ等を整えるために、焼結体6aの焼結上がり面6aa対して研削や研磨(以下では単に「研磨」という)が行われる。
The cross-sectional shape of the
図3(b)は、研磨後の焼結体(以下「研磨後焼結体6b」という)の断面図である。図3(b)に示されるように、研磨により、所定の平面度及び表面粗さと厚さを有する研磨後焼結体6bが得られる。研磨には、例えば、GC(グリーンカーバイド)#800やGC#3000等の遊離砥粒、ダイヤモンド遊離砥粒(3μm)等が用いられる。そして、GC#800の遊離砥粒では鉄定盤が、GC#3000の遊離砥粒では樹脂パッドが、ダイヤモンド遊離砥粒では銅定盤がそれぞれ組み合わされて研磨が行われる。仕上げの際にGC#3000の遊離砥粒を用いて行うことにより、表面付近の、金属部としての焼結粉に、所謂、ダレを生じさせることができ、表面の気孔率を比較的高く維持することができる。一方、仕上げの際にダイヤモンド砥粒を用いた場合には、GC#3000を用いた場合よりも切れ味がよいためにダレが生じず、その結果として、表面の気孔率は小さくなるが平滑な面が得られる。なお、GC#3000の遊離砥粒とダイヤモンド砥粒のいずれで仕上げた場合でも、平面度は10μm以下、表面粗さはRa0.05以下となるように仕上げることが望ましい。また、仕上げをGC#3000で行うかダイヤモンド砥粒で行うかは、コストや仕様の観点から決めればよい。
FIG. 3(b) is a cross-sectional view of the sintered body after polishing (hereinafter referred to as "post-polishing
研磨後焼結体6bの気孔に含浸させる樹脂として、2液硬化型の液状の接着剤が用意される。接着剤には、含浸の程度を容易に観察することができるように、蛍光染料を含有していることが望ましい。また、接着剤には、主剤として主成分が液状のエポキシ樹脂であるもの、硬化剤として主成分がアミンであるものを使用することができる。また、振動型アクチュエータ1での保持力の効果を高めるため、接着剤には、硬質粒子として、純度と硬度が極めて高いSiC砥粒(GC砥粒)を含有(分散)させていることが望ましい。
As a resin to be impregnated into the pores of the
次に、研磨後焼結体6bにおいて振動体2に対する摺動面となる側の研磨面6abに液状の接着剤であるエポキシ樹脂(不図示)をディスペンサ装置(不図示)により塗布する。なお、図3(b)での上下面が研磨後焼結体6bにおける研磨面となるが、特に説明しない限り、以下の説明において「研磨面6ab」とはエポキシ樹脂が塗布される塗布面を指すものとする。
Next, an epoxy resin (not shown), which is a liquid adhesive, is applied by a dispenser (not shown) to the polished surface 6ab of the
エポキシ樹脂(不図示)を塗布した後、研磨後焼結体6bを、例えば約80℃に加熱されたホットプレート上に、エポキシ樹脂が塗布された面(研磨面6ab)の反対側の面をホットプレートに接触させて、一定時間、載置する。これにより、研磨後焼結体6bを介した熱伝導によってエポキシ樹脂の粘度が低下し、エポキシ樹脂の気孔への浸透が促進される。なお、ホットプレートとは、電熱式のヒータを熱源としてプレートを加熱する器具をいう。
After applying an epoxy resin (not shown), the polished
その後、ホットプレート上の研磨後焼結体6bを、例えば約80℃に設定したオーブン内に載置し、所定時間、放置して、エポキシ樹脂を硬化させる。オーブンとは、閉じた空間内で被加熱物を加熱する器具であり、定常状態になるとオーブン内の雰囲気温度と被加熱物の温度が同じになるものである。なお、エポキシ樹脂が室温でも硬化する特性を有する場合には、オーブンでの熱処理は必ずしも必要ではない。オーブンによる熱処理の時間は、オーブンの設定温度と、エポキシ樹脂の硬化特性によって決められる。つまり、エポキシ樹脂のホットプレートを用いた浸透処理及びオーブンを用いた硬化処理においてそれぞれ設定される温度と時間は、エポキシ樹脂の硬化特性に応じて設定され、浸透処理の温度と硬化処理の温度とを同じにする必要もない。
After that, the polished
エポキシ樹脂の含浸、硬化処理は上記の方法に限定されない。例えば、エポキシ樹脂の塗布後に、塗布されたエポキシ樹脂の上からポリプロピレンやフッ素樹脂、ポリエチレン等の難接着材料からなるシート又はフィルム或いはゴムを被せ、その上からエポキシ樹脂を研磨後焼結体6bに一様に加圧した状態とする。この状態のものを、ホットプレートによる加熱を行わず、直接、オーブン内に載置することによっても、塗布したエポキシ樹脂を研磨後焼結体6bに含浸、硬化させることもできる。このような方法を用いることにより、表面張力によって研磨後焼結体6bの表層部の気孔に樹脂を残存させることができ、また、後述する樹脂被膜の厚さを容易に調整することが可能となる。
The impregnation and curing treatment of the epoxy resin are not limited to the above methods. For example, after the epoxy resin is applied, the applied epoxy resin is covered with a sheet or film made of a difficult-to-adhere material such as polypropylene, fluororesin, or polyethylene, or rubber, and the epoxy resin is polished from above, and then the
図3(c)は、研磨後焼結体6bの気孔にエポキシ樹脂が含浸することにより樹脂含浸部7cが形成された状態を模式的に示す断面図である。研磨面6abにエポキシ樹脂が塗布された研磨後焼結体6bに対して上記の通りに加熱処理を行うことにより、研磨面6abから一定の距離の深さまでエポキシ樹脂が浸透し、樹脂含浸部7cが形成される。
FIG. 3(c) is a cross-sectional view schematically showing a state in which resin-impregnated portions 7c are formed by impregnating the pores of the polished
気孔に浸透しきれなかったエポキシ樹脂は、研磨面6ab上に残存して樹脂被膜7bを形成し、研磨面6abを被覆している。つまり、本実施形態において、研磨後焼結体6bの気孔にエポキシ樹脂を含浸させる工程は、研磨面6ab上に樹脂被膜7bを形成する被膜形成工程でもある。なお、図3(c)では、説明の便宜上、研磨面6abを被覆している樹脂被膜7bの厚みは誇張して描画されている。
The epoxy resin that has not penetrated into the pores remains on the polishing surface 6ab to form a resin film 7b, covering the polishing surface 6ab. That is, in the present embodiment, the step of impregnating the pores of the
樹脂含浸部7cが形成された研磨後焼結体6bを、振動型アクチュエータ1の接触体6として使用する場合は、性能を安定させるために、振動体2の突起部5が樹脂含浸部7cと直接接触する必要がある。よって、研磨面6abを全体的に覆っている樹脂被膜7bのうち、突起部5の接触面5aと摺動する領域上に形成されている部分を除去する。このような樹脂被膜7bの部分的な除去処理は、一般的に行われている組立後出荷前の慣らし駆動、所謂、エージングによって行うことができる。
When the polished
図3(d)は、エージングが行われた後の製品としての接触体6に振動体2の突起部5が接触している状態を示す断面図である。エージングにより、振動体2の突起部5の接触面5aは、樹脂含浸部7cの表面の第2の樹脂含浸面6fに接触する。また、突起部5の上部は樹脂含浸部7cの表面に残存する樹脂被膜7bと接触しており、この状態を明示するために、図3(d)では突起部5や樹脂被膜7bの厚み等は調整して描画されている。エージング処理での樹脂被膜7bの除去量が少ないことが望ましい一方で、樹脂含浸部7cを過不足なく形成し、後述するように摩耗粉から研磨面6abを保護するために、樹脂被膜7bの厚さtは、10μm以下であることが望ましい。
FIG. 3(d) is a cross-sectional view showing a state in which the
前述したように、図3(e)は、完成した接触体6を示している。樹脂含浸部7cは、樹脂被膜7bで被覆された第1の樹脂含浸面6eと、樹脂被膜7bで被覆されていない第2の樹脂含浸面6fを有する。第1の樹脂含浸面6eと第2の樹脂含浸面6fは実質的に同一平面をなしている。つまり、研磨面6abが第1の樹脂含浸面6e及び第2の樹脂含浸面6fとなっている。そして、第2の樹脂含浸面6fが、振動体2(突起部5)に対する摩擦摺動面である。
As mentioned above, FIG. 3( e ) shows the completed
図3(d)に示される状態で突起部5(振動体2)と接触体6に相対移動が生じると、接触面5a(図1(b)参照)や接触体6の摩耗によって摩耗粉が生じる。摩耗粉は、摩擦摺動面である第2の樹脂含浸面6fの両脇(図3(e)での左右)に排出される傾向が多い。しかし、第1の樹脂含浸面6eには樹脂被膜7bが形成されており、且つ、突起部5の上部は樹脂被膜7bと接触しているため、摩耗粉は、研磨後焼結体6bの金属部と直接に接触し難い。こうして、摩耗粉に水分が付着することを原因として接触体6に腐食が生じることを抑制することができる。
When the protrusion 5 (vibrating body 2) and the
なお、摩擦摺動面である第2の樹脂含浸面6fは、摩擦摺動によってエポキシ樹脂の移着膜や酸化被膜が形成されるため、樹脂被膜7bで被覆されていない第1の樹脂含浸面6eよりも耐食性が高くなっている。
The second resin-impregnated
また、本実施形態では、気孔に浸透しきれなかったエポキシ樹脂が、研磨面6ab上に残存して樹脂被膜7bを形成し、研磨面6abを被覆している。しかし、本発明の樹脂被膜は、これに限られず、本発明の樹脂被膜には、摩耗粉を、研磨後焼結体の金属部と直接に接触し難くする、様々な形態が含まれる。たとえば、本発明の樹脂被膜は、第1の樹脂含浸面の金属部を被覆すれば足り、樹脂被膜で第1の樹脂含浸面の気孔を充填することまでは要しない。 Further, in this embodiment, the epoxy resin that has not completely penetrated the pores remains on the polishing surface 6ab to form the resin film 7b, covering the polishing surface 6ab. However, the resin coating of the present invention is not limited to this, and the resin coating of the present invention includes various forms that make it difficult for abrasion powder to come into direct contact with the metal part of the sintered body after polishing. For example, the resin film of the present invention only needs to cover the metal portion of the first resin-impregnated surface, and it is not necessary to fill the pores of the first resin-impregnated surface with the resin film.
また、本実施形態では、樹脂含浸部7cを形成する際に用いられる樹脂(第1の樹脂)と樹脂被膜7bを形成する際に用いられる樹脂(第2の樹脂)に同一の樹脂材料を用いることで、一工程で樹脂含浸部7cと樹脂被膜7bを形成した。しかし、本発明は、これに限られず、第1の樹脂を用いて樹脂含浸部7cを形成した後、樹脂被膜7bを、第1の樹脂よりも粘度の低い第2の樹脂を用いて形成する等してもよい。 Further, in the present embodiment, the same resin material is used for the resin (first resin) used to form the resin-impregnated portion 7c and the resin (second resin) used to form the resin coating 7b. Thus, the resin-impregnated portion 7c and the resin coating 7b were formed in one step. However, the present invention is not limited to this, and after forming the resin-impregnated portion 7c using the first resin, the resin coating 7b is formed using a second resin having a viscosity lower than that of the first resin. may be equal.
また、樹脂含浸部7c及び樹脂被膜7bを形成する際に用いられる樹脂材料(第1の樹脂及び第2の樹脂)は、エポキシ樹脂に限らず、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の一般的に含浸材として使用される樹脂を選択することができる。 The resin materials (the first resin and the second resin) used to form the resin-impregnated portion 7c and the resin coating 7b are not limited to epoxy resins, and are generally impregnated materials such as acrylic resins and polyester resins. You can choose the resin used as
更に本実施形態では、研磨後焼結体6bの研磨面6abからエポキシ樹脂を含浸させて、樹脂含浸部7cを形成したが、別の手法を用いて樹脂含浸部7cを形成してもよい。別の手法としては、例えば、減圧環境下で研磨後焼結体6b全体を液体の樹脂に浸することによって、研磨面6abだけでなく、研磨後焼結体6bの全面から研磨後焼結体6bの内部へ樹脂を含浸させて樹脂含浸部7cを形成してもよい。また、このような手法でも、用いた樹脂による研磨面6abへの樹脂被膜7bの形成が可能である。
Furthermore, in the present embodiment, the polished surface 6ab of the polished
上述の通り、接触体6は、金属粉末を焼結させて焼結体6aの一部に、焼結体6aが有する気孔に樹脂を含浸させることによって樹脂含浸部が形成された構造を有する。焼結体6aの気孔は、場所により異なるが概ね、数μm乃至100μm程度の最大長さを有している。本実施形態では、焼結体6aを研磨した後に樹脂含浸処理を行う手法を採用しており、焼結体6aに樹脂を含浸させて樹脂含浸部を形成した後に研磨を行う手法を採用していない。この理由について、図4を参照して以下に説明する。
As described above, the
図4(a)は、接触体の製造に用いる焼結体の気孔と樹脂部の割合を研磨深さごとに測定した結果を示す図である。図4(a)は、本実施形態での製造方法とは異なり、研磨前に樹脂含浸を行い、その後に研磨を行った場合の、研磨深さと気孔及び樹脂部との関係を表している。気孔の割合とは、研磨面全体に対する気孔の割合を指し、気孔に樹脂が含浸しているか否かを問わない。また、樹脂部の割合とは、研磨面全体に対する樹脂部の割合を指す。説明の便宜上、研磨深さが0mmの状態では、研磨面は全体が樹脂被膜で覆われているため、各割合を100%としている。 FIG. 4(a) is a diagram showing the result of measuring the ratio of pores to resin portions of a sintered body used for manufacturing a contact body for each polishing depth. FIG. 4(a) shows the relationship between the polishing depth, the pores, and the resin portion when resin impregnation is performed before polishing and then polishing is performed, unlike the manufacturing method of the present embodiment. The ratio of pores refers to the ratio of pores to the entire polished surface, regardless of whether or not the pores are impregnated with resin. Moreover, the ratio of the resin portion refers to the ratio of the resin portion to the entire polishing surface. For convenience of explanation, when the polishing depth is 0 mm, the polishing surface is entirely covered with a resin film, so each ratio is 100%.
測定に用いたSUS420J2の焼結体と同ロットの別の焼結体の密度は、アルキメデス法により測定した結果で、6.3g/mlであった。SUS420J2の溶製材の密度は7.75g/mlであるので、焼結体における気孔の割合は約19%である。 The density of the SUS420J2 sintered body used for measurement and another sintered body of the same lot was 6.3 g/ml as a result of measurement by the Archimedes method. Since the SUS420J2 ingot has a density of 7.75 g/ml, the ratio of pores in the sintered body is about 19%.
焼結処理の直後の焼結体の平面度は、一般的に0乃至100μmの範囲でばらつくことが一般的である。図4(a)での焼結体の平面度は42μmであった。研磨を開始すると、全面が樹脂で覆われている状態から焼結体を形成する金属面が露出する状態へと変化する。なお、ここでは、ダイヤモンド遊離砥粒(3μm)を用いて研磨を行っている。研磨を進めると、研磨深さ約57μmの時点で、研磨面全体に金属面が現れる。この時点では、気孔の割合と樹脂部の割合はほぼ同じ値、つまり、ほぼ全ての気孔に樹脂が含浸していることがわかる。 The flatness of the sintered body immediately after sintering generally varies in the range of 0 to 100 μm. The flatness of the sintered body in FIG. 4(a) was 42 μm. When polishing is started, the state in which the entire surface is covered with resin changes to the state in which the metal surface forming the sintered body is exposed. In this case, diamond free abrasive grains (3 μm) are used for polishing. As the polishing proceeds, a metal surface appears on the entire polished surface at a polishing depth of about 57 μm. At this point, the ratio of the pores and the ratio of the resin portions are almost the same, that is, almost all the pores are impregnated with the resin.
研磨深さが約70μmになると、気孔の割合が約13.5%、樹脂部の割合が約10%となり、これらから、樹脂が含浸していない気孔(以下「非含浸気孔」という)の割合が約3.5%となる。研磨深さ85μmでは非含浸気孔の割合は3.7%で、気孔に対する非含浸気孔の割合は31%、研磨深さ95μmでは非含浸気孔の割合は5.3%で、気孔に対する非含浸気孔の割合は39%となる。このように、研磨が進むに従って、気孔に対する樹脂部の割合は小さくなっていく。 When the polishing depth is about 70 μm, the ratio of pores is about 13.5%, and the ratio of the resin portion is about 10%. is about 3.5%. At a polishing depth of 85 μm, the ratio of non-impregnated pores was 3.7%, and the ratio of non-impregnated pores to pores was 31%. ratio is 39%. In this way, as the polishing progresses, the ratio of the resin portion to the pores decreases.
図4(a)に四角枠で示される、研磨深さが75μm以上の領域では、気孔と樹脂部のそれぞれの割合の変動は小さい。そこで、従来はこのような領域まで研磨を行うことにより、焼結体の平面度ばらつきや研磨量ばらつき等に起因した接触体ごとの性能のばらつきを低減させていた。 In the region where the polishing depth is 75 μm or more, which is indicated by the square frame in FIG. Therefore, conventionally, by polishing up to such a region, variations in performance of each contact body caused by variations in flatness of the sintered body, variations in the amount of grinding, and the like have been reduced.
これに対して本実施形態では、焼結体6aの研磨後に研磨面6abに樹脂を塗布して含浸させ、その後には研磨を行わない。これにより、研磨面6abのほぼ全ての気孔に樹脂を含浸させること、つまり、樹脂含浸部の表面での樹脂部の割合を大きくすることが可能になる。また、本実施形態では、樹脂を含浸させる前に一定の深さ以上の研磨を行うことにより、表面の気孔率が安定した領域を使用しており、これによって、気孔に対する樹脂部の割合のばらつきを更に小さくすることができる。その結果として、接触体ごとの性能のばらつきを小さくすることができる。
On the other hand, in the present embodiment, after polishing the
図4(b)は、樹脂含浸後に研磨を行う従来の方法により得られる接触体での樹脂含浸部の表面の光学顕微鏡写真である。図4(c)は、本実施形態に係る接触体での第2の樹脂含浸面6fの光学顕微鏡写真である。図4(b)は、研磨面の約363μm×272μmの撮影範囲を200倍の倍率で撮影した画像である。図4(c)は、第2の樹脂含浸面6fの約363μm×272μmの撮影範囲を200倍の倍率で撮影した画像である。図4(a),(b)に共通して、黒系色の部分が気孔であり、白系色の部分が金属部である。
FIG. 4(b) is an optical microscope photograph of the surface of the resin-impregnated portion of the contact body obtained by the conventional method of polishing after resin impregnation. FIG. 4(c) is an optical micrograph of the second resin-impregnated
従来は、研磨の際に樹脂がえぐられることによって、表面(研磨面)において樹脂部の一部が金属部と同一の面に存在しなくなることを防ぐために、ダイヤモンド砥粒を用いて仕上げを行うことで、図4(b)の表面を得ていた。これに対して本実施形態では、樹脂含浸後に研磨を行わないため、気孔の割合を多くすることができるGC#3000を用いて、樹脂含浸部の割合が更に大きい摩擦摺動面を得ることができる。これにより、本実施形態に係る接触体6を用いた振動型アクチュエータ1では、保持力を向上させることが可能となる。
Conventionally, diamond abrasive grains are used for finishing in order to prevent a part of the resin portion from not existing on the same surface as the metal portion on the surface (polished surface) due to the resin being scooped out during polishing. Thus, the surface shown in FIG. 4(b) was obtained. On the other hand, in the present embodiment, since polishing is not performed after resin impregnation, it is possible to obtain a friction sliding surface with a higher ratio of resin-impregnated portions by using GC#3000, which can increase the ratio of pores. can. As a result, the holding force can be improved in the
次に、本発明に係る接触体を用いた振動型アクチュエータを適用した機器の例について説明する。図5(a)は、撮像装置200の概略構成を示す上面図である。撮像装置200は、撮像素子210及び電源ボタン220を搭載したカメラ本体230を備える。また、撮像装置200は、不図示のレンズ群、振動型アクチュエータを備えるレンズ鏡筒240を備える。レンズ群の駆動は、後述する振動型アクチュエータによって行われる。レンズ鏡筒240は、交換レンズとしてカメラ本体230に対して着脱可能であり、撮影対象に適したレンズ鏡筒240をカメラ本体230に取り付けることができる。
Next, an example of equipment to which the vibration type actuator using the contact body according to the present invention is applied will be described. FIG. 5A is a top view showing a schematic configuration of the
図5(b)は、レンズ鏡筒の断面図である。レンズ鏡筒は、板バネ10、接触体11、振動体12、マニュアルリング15、鏡筒ユニット本体16、出力キー17、加圧リング18、保持基台20、ロータゴム21(防振ゴム)及び出力伝達部材22を備える。
FIG. 5B is a cross-sectional view of the lens barrel. The lens barrel includes a
接触体11は上述した接触体6に相当する部材であり、また、振動体12は上述した振動体2に相当する部材であり、接触体11と振動体12は振動型アクチュエータを構成する。接触体11において光軸Lと直交する一方の面は振動体12の突起部と接触し、他方の面はロータゴム21と接触している。ロータゴム21は、接触体11と出力伝達部材22に挟持されている。詳細は後述するが、振動型アクチュエータを駆動すると、接触体11、ロータゴム21及び出力伝達部材22は、一体となって、光軸Lを中心として回転する。
The
保持基台20は、振動体12に励起される振動を阻害しないように振動体12を保持する。板バネ10は、振動体12を保持した保持基台20を接触体11に対して押圧することで、振動体12を接触体11に対して加圧する加圧手段である。加圧リング18は、保持基台20との間に板バネ10を挟持することにより、板バネ10を圧縮して所定の加圧力を生じさせ、これにより振動体12と接触体11の間に適切な加圧力が付与される。なお、加圧リング18は、内周側が鏡筒ユニット本体16とネジ又はバイヨネット構造で係合しており、加圧リング18を光軸方向に移動させることによって板バネ10の圧縮量が調整される。レンズ鏡筒は、保持基台20からマニュアルリング15までの光軸方向に配置された部材が、フランジ16aと加圧リング18の間に挟持された構造となっている。
The holding
鏡筒ユニット本体16は、光軸Lと直交するように外側へ張り出したフランジ16aを有しており、フランジ16aの一方の面にマニュアルフォーカス操作を行うためのマニュアルリング15が設置されている。コロリング19には、径方向を外側に向けて延出するように形成された複数のコロ軸13と、それぞれのコロ軸13に係合してコロ軸13まわりに回転可能に取り付けられたコロ14が設置されている。そして、出力伝達部材22とマニュアルリング15は、コロ14を挟んで光軸方向に積層されている。出力キー17は、コロリング19に設置されている。
The lens barrel unit
図2を参照して説明した楕円運動が振動体12の突起部に励起されると、突起部と接触している接触体11に摩擦駆動力が発生し、接触体11、ロータゴム8及び出力伝達部材22が光軸Lを中心として一体的に回転する。出力伝達部材22と接触しているコロ14がマニュアルリング15の面上を転動しながら光軸Lを中心とした円周上を移動し、これによりコロリング19が光軸Lを中心として回転する。コロリング19の回転によって出力キー17がこれと係合している不図示のカム環等を回転させて、オートフォーカス動作等が行われる。
When the elliptical motion described with reference to FIG. 2 is excited in the projection of the vibrating
なお、振動型アクチュエータ1によるレンズの駆動は、オートフォーカス用のレンズの駆動に限られず、ズーム用のレンズの駆動にも用いることができる。また、振動型アクチュエータは、像ぶれ補正のためのレンズ又は撮像素子の駆動にも用いることができ、この場合にはリニア駆動型の振動型アクチュエータが好適に用いられる。
The drive of the lens by the
図6は、振動型アクチュエータを搭載したロボット100の概略構造を示す斜視図である。ロボット100は、産業用ロボットの一種である水平多関節ロボットの一例であり、アーム120、アーム関節部111及びハンド部112を有する。アーム関節部111は2本のアーム120が交差する角度を変えることができるように、2本のアーム120を接続する。ハンド部112は、アーム120の一端に取り付けられる把持部121と、アーム120と把持部121を接続するハンド関節部122を有する。
FIG. 6 is a perspective view showing a schematic structure of a
アーム関節部111の曲げやハンド部112の把持動作に用いられるモータには、低回転数で高トルクのTN特性(負荷トルク-回転数の関係を示す垂下特性)を有するものが求められるため、振動型アクチュエータが好適であると考えられる。そこで、振動型アクチュエータ1は、アーム関節部111内蔵されてアーム120同士の角度を変化させ、また、ハンド部112に内蔵されてハンド関節部122を、所定角度、回転させる。
Motors used for bending the arm joint 111 and gripping the
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。例えば、上記実施形態では、接触体の母材に焼結体を用いているが、これに代えて、ブラスト等で表面近傍に孔部を設けたステンレス溶製材を用いてもよい。また、接触体として円環形状のものを示したが、本発明に係る接触体は、これに限らず、主にリニア駆動型の振動型アクチュエータに用いられる角棒状の接触体にも用いることができる。 Although the present invention has been described in detail based on its preferred embodiments, the present invention is not limited to these specific embodiments, and various forms without departing from the gist of the present invention can be applied to the present invention. included. For example, in the above-described embodiment, a sintered body is used as the base material of the contact body, but instead of this, a stainless wrought material having holes formed near the surface by blasting or the like may be used. In addition, although the ring-shaped contact body is shown, the contact body according to the present invention is not limited to this, and can also be used as a square bar-shaped contact body mainly used for linear drive type vibration actuators. can.
1 振動型アクチュエータ
2 振動体
5 突起部
6 接触体
6a 焼結体
6ab 研磨面
6b 研磨後焼結体
6e 第1の樹脂含浸面
6f 第2の樹脂含浸面
7b 樹脂被膜
7c 樹脂含浸部
100 ロボット
200 撮像装置
Claims (15)
前記接触体は、前記振動体と接触する金属焼結体を有し、且つ、第1の樹脂が含浸した樹脂含浸部を、前記金属焼結体の少なくとも1つの面に有し、
前記樹脂含浸部は、
第2の樹脂で被覆された第1の樹脂含浸面と、
前記第2の樹脂で被覆されていない第2の樹脂含浸面と、を有し、
前記第1の樹脂含浸面と前記第2の樹脂含浸面とは同一平面をなしていることを特徴とする接触体。 A contact body that contacts a vibrating body in a vibration actuator,
The contact body has a metal sintered body that contacts the vibrating body, and has a resin-impregnated portion impregnated with a first resin on at least one surface of the metal sintered body,
The resin-impregnated portion is
a first resin-impregnated surface coated with a second resin;
a second resin-impregnated surface not coated with the second resin;
A contact body, wherein the first resin-impregnated surface and the second resin-impregnated surface are flush with each other.
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の接触体と、を有し、
前記振動体と前記接触体が相対移動することを特徴とする振動型アクチュエータ。 a vibrating body that generates vibration;
and a contact body according to any one of claims 1 to 6,
A vibration-type actuator, wherein the vibrating body and the contact body move relative to each other.
前記振動型アクチュエータにより駆動される部材と、を有することを特徴とする機器。 The vibration type actuator according to any one of claims 7 to 9;
and a member driven by the vibration type actuator.
金属粉末を焼結して金属焼結体を製造する焼結工程と、
前記金属焼結体の表面を研磨する研磨工程と、
前記金属焼結体の、前記研磨工程により形成される研磨面から内部へ第1の樹脂を含浸させて樹脂含浸部を形成する含浸工程と、
前記樹脂含浸部の表面を被覆する樹脂被膜を第2の樹脂で形成する被膜形成工程と、
前記樹脂被膜が形成された面に前記振動体を接触させ、前記振動体を駆動して前記樹脂被膜において前記振動体と接触する部分を除去する除去工程と、を有することを特徴とする接触体の製造方法。 A method for manufacturing a contact body that contacts a vibrating body in a vibration type actuator, comprising:
a sintering step of sintering the metal powder to produce a metal sintered body;
A polishing step of polishing the surface of the metal sintered body;
an impregnation step of impregnating the metal sintered body from the polished surface formed by the polishing step with the first resin to form a resin-impregnated portion;
a film forming step of forming a resin film covering the surface of the resin-impregnated portion with a second resin;
and a removing step of bringing the vibrating body into contact with the surface on which the resin coating is formed, and driving the vibrating body to remove a portion of the resin coating that contacts the vibrating body. manufacturing method.
金属粉末を焼結して金属焼結体を製造する焼結工程と、
前記金属焼結体の表面を研磨する研磨工程と、
前記金属焼結体の、前記研磨工程により形成される研磨面から内部へ第1の樹脂を含浸させて樹脂含浸部を形成する含浸工程と、
前記樹脂含浸部の表面を被覆する樹脂被膜を第2の樹脂で形成する被膜形成工程と、
前記金属焼結体と前記振動体とを前記樹脂被膜が前記振動体と接触するように組み付ける組み付け工程と、
前記樹脂被膜において前記振動体と接触する部分を前記振動体を駆動することにより除去する除去工程と、を有することを特徴とする振動型アクチュエータの製造方法。 A method for manufacturing a vibrating actuator having a vibrating body and a contact body that contacts the vibrating body, comprising:
a sintering step of sintering the metal powder to produce a metal sintered body;
A polishing step of polishing the surface of the metal sintered body;
an impregnation step of impregnating the metal sintered body from the polished surface formed by the polishing step with the first resin to form a resin-impregnated portion;
a film forming step of forming a resin film covering the surface of the resin-impregnated portion with a second resin;
an assembling step of assembling the sintered metal body and the vibrating body such that the resin coating is in contact with the vibrating body;
and a removing step of removing a portion of the resin coating that contacts the vibrating body by driving the vibrating body.
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