JP2022152637A - 撮像装置、撮像装置の製造方法、及び、電子機器 - Google Patents

撮像装置、撮像装置の製造方法、及び、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】位相差検出の精度を向上させつつ、撮像画像の劣化を避けることができる撮像装置及び電子機器を提供する。【解決手段】半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う複数の撮像素子とを備える撮像装置であって、前記各撮像素子は、前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、前記複数の画素を分離する第1の画素分離部とを有する、撮像装置を提供する。【選択図】図4

Description

本開示は、撮像装置、撮像装置の製造方法、及び、電子機器に関する。
近年、撮像装置においては、オートフォーカス機能として、一対の位相差検出画素を用いて位相差を検出する手法が採用されている。このような例としては、下記の特許文献1に開示されている撮像素子を挙げることができる。当該特許文献1に開示の技術においては、受光面上に、被写体の撮像を行う有効画素と、上述のような位相差を検出する位相差検出画素との両方が、別々に設けられている。
特開2000-292685号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術においては、被写体の撮像画像を取得する際、位相差検出画素で得られる情報は、撮像画素からの情報と同様の情報として利用することが難しい。そのため、位相差検出画素の周辺の有効画素からの情報を用いて、位相差検出画素に対応する画素の画像に対して補間を行い、撮像画像を生成することとなる。すなわち、上記特許文献1に開示の技術においては、位相差検出を行うために位相差検出画素を設けることから、位相差検出画素に対応する撮像画像の情報の欠損による、撮像画像の劣化を避けることが難しい。
そこで、本開示では、位相差検出の精度を向上させつつ、撮像画像の劣化を避けることができる撮像装置及び電子機器を提案する。
本開示によれば、半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子とを備える撮像装置であって、前記各撮像素子は、前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、前記複数の画素を分離する第1の画素分離部とを有し、前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、撮像装置が提供される。
また、本開示によれば、半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子とを備える撮像装置であって、前記各撮像素子は、前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、前記複数の画素を分離する1つ又は複数の第2の画素分離部とを有し、前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第2の画素分離部は、略円状の断面を持つ、撮像装置が提供される。
また、本開示によれば、変化する幅を持つ矩形状の開口部を持つマスクを用いて、半導体基板をエッチングし、前記エッチングにより形成された溝に、絶縁膜を埋め込む、ことを含む、撮像装置の製造方法が提供される。
さらに、本開示によれば、半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、を有する撮像装置を含む電子機器であって、前記各撮像素子は、前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、前記複数の画素を分離する第1の画素分離部とを有し、前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、電子機器が提供される。
本開示の実施形態に係る撮像装置1の平面構成例を示す説明図である。 本開示の第1の実施形態及び比較例に係る撮像素子100の断面を示す説明図である。 比較例に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その1)である。 本開示の第1の実施形態に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。 本開示の第1の実施形態に係る撮像素子100の断面を示す説明図である。 本開示の第1の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その1)である。 本開示の第1の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その2)である。 本開示の第1の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その3)である。 本開示の第1の実施形態の変形例1に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。 本開示の第1の実施形態の変形例1に係る撮像素子100の断面を示す説明図(その1)である。 本開示の第1の実施形態の変形例1に係る撮像素子100の断面を示す説明図(その2)である。 本開示の第1の実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その1)である。 本開示の第1の実施形態の変形例2に係る撮像素子100の断面を示す説明図(その1)である。 本開示の第1の実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その2)である。 本開示の第1の実施形態の変形例2に係る撮像素子100の断面を示す説明図(その2)である。 本開示の第1の実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その3)である。 比較例に係る撮像素子100の断面の一部を示す説明図である。 比較例に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その2)である。 本開示の第2の実施形態に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その1)である。 本開示の第2の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その2)である。 本開示の第2の実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図(その3)である。 本開示の第2の実施形態の変形例に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その1)である。 本開示の第2の実施形態の変形例に係る撮像素子100の平面を示す説明図(その2)である。 カメラの概略的な機能構成の一例を示す説明図である。 スマートフォンの概略的な機能構成の一例を示すブロック図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 カメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下に、添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本明細書及び図面において、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。ただし、実質的に同一又は類似の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
また、以下の説明で参照される図面は、本開示の一実施形態の説明とその理解を促すための図面であり、わかりやすくするために、図中に示される形状や寸法、比などは実際と異なる場合がある。さらに、図中に示される撮像装置は、以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。また、撮像装置の断面図を用いた説明においては、撮像装置の積層構造の上下方向は、撮像装置に対して入射する光が入ってくる受光面を上とした場合の相対方向に対応し、実際の重力加速度に従った上下方向とは異なる場合がある。
以下の説明において表現される寸法や形状は、数学的又は幾何学的に定義される寸法や形状だけを意味するだけでなく、撮像装置の動作及び撮像装置の製造工程において許容される程度の違い(誤差・ひずみ)を含む寸法や類似する形状も含むことを意味する。さらに、以下の説明において具体的な寸法に対して使用される「略同一」は、数学的又は幾何学的に完全に一致している場合だけを意味するものではなく、撮像装置の動作及び撮像装置の製造工程において許容される程度の違い(誤差・ひずみ)を有する場合も含まれているものとする。
さらに、以下の説明において、「電気的に接続する」とは、複数の要素の間を、直接的に、もしくは、他の要素を介して間接的に接続することを意味する。
また、以下の説明においては、「共有」とは、互いに異なる要素(例えば、画素等)間で1つの他の要素(例えば、オンチップレンズ等)を共に利用することである。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1. 撮像装置の概略構成
2. 本発明者らが本開示に係る実施形態を創作するに至った背景
3. 第1の実施形態
3.1 第1の実施形態の背景
3.2 平面構成
3.3 断面構成
3.4 製造方法
3.5 変形例1
3.6 変形例2
4. 第2の実施形態
4.1 第2の実施形態の背景
4.2 構成
4.3 製造方法
4.4 変形例
5.まとめ
6. カメラへの応用例
7. スマートフォンへの応用例
8. 内視鏡手術システムへの応用例
9. 移動体への応用例
10. 補足
<<1.撮像装置の概略構成>>
まずは、図1を参照して、本開示の実施形態に係る撮像装置1の概略構成について説明する。図1は、本開示の実施形態に係る撮像装置1の平面構成例を示す説明図である。図1に示すように、本開示の実施形態に係る撮像装置1は、例えばシリコンからなる半導体基板10上に、複数の撮像素子100がマトリック状に配置されている画素アレイ部30と、当該画素アレイ部30を取り囲むように設けられた周辺回路部とを有する。さらに、上記撮像装置1には、当該周辺回路部として、垂直駆動回路部32、カラム信号処理回路部34、水平駆動回路部36、出力回路部38、制御回路部40等が含まれる。以下に、撮像装置1の各ブロックの詳細について説明する。
(画素アレイ部30)
画素アレイ部30は、半導体基板10上に、行方向(図1中X方向)及び列方向(図1中Y方向)に沿ってマトリックス状に、2次元配置された複数の撮像素子100を有する。各撮像素子100は、入射された光に対して光電変換を行う素子であって、光電変換部(図示省略)と、複数の画素トランジスタ(例えばMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタ)(図示省略)とを有している。そして、当該画素トランジスタは、例えば、転送トランジスタ、選択トランジスタ、リセットトランジスタ、及び、増幅トランジスタの4つのMOSトランジスタを含む。さらに、画素アレイ部30においては、例えばベイヤー配列に従って、複数の撮像素子100が2次元状に配列している。ここで、ベイヤー配列とは、緑色の波長(例えば波長495nm~570nm)をもつ光を吸収して電荷を発生する撮像素子100が市松状に並び、残りの部分に、赤色の波長(例えば波長620nm~750nm)をもつ光を吸収して電荷を発生する撮像素子100と、青色の波長(例えば波長450nm~495nm)をもつ光を吸収して電荷を発生する撮像素子100とが一列ごとに交互に並ぶような、配列パターンである。なお、撮像素子100の詳細構造については後述する。
(垂直駆動回路部32)
垂直駆動回路部32は、例えばシフトレジスタによって形成され、画素駆動配線42を選択し、選択された画素駆動配線42に撮像素子100を駆動するためのパルスを供給し、行単位で撮像素子100を駆動する。すなわち、垂直駆動回路部32は、画素アレイ部30の各撮像素子100を行単位で順次垂直方向(図1中のY方向)に選択走査し、各撮像素子100の光電変換部(図示省略)の受光量に応じて生成された信号電荷に基づく画素信号を、垂直信号線44を通して後述するカラム信号処理回路部34に供給する。
(カラム信号処理回路部34)
カラム信号処理回路部34は、撮像素子100の列ごとに配置されており、1行分の撮像素子100から出力される画素信号に対して画素列ごとにノイズ除去等の信号処理を行う。例えば、カラム信号処理回路部34は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためにCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)およびAD(Analog-Degital)変換等の信号処理を行う。
(水平駆動回路部36)
水平駆動回路部36は、例えばシフトレジスタによって形成され、水平走査パルスを順次出力することによって、上述したカラム信号処理回路部34の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路部34の各々から画素信号を水平信号線46に出力させる。
(出力回路部38)
出力回路部38は、上述したカラム信号処理回路部34の各々から水平信号線46を通して順次に供給される画素信号に対し、信号処理を行って出力する。出力回路部38は、例えば、バッファリング(buffering)を行う機能部として機能してもよく、もしくは、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理等の処理を行ってもよい。なお、バッファリングとは、画素信号のやり取りの際に、処理速度や転送速度の差を補うために、一時的に画素信号を保存することをいう。さらに、入出力端子48は、外部装置との間で信号のやり取りを行うための端子である。
(制御回路部40)
制御回路部40は、入力クロックと、動作モード等を指令するデータを受け取り、また撮像装置1の内部情報等のデータを出力する。すなわち、制御回路部40は、垂直同期信号、水平同期信号及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路部32、カラム信号処理回路部34及び水平駆動回路部36等の動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、制御回路部40は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路部32、カラム信号処理回路部34及び水平駆動回路部36等に出力する。
<<2. 本発明者らが本開示に係る実施形態を創作するに至った背景>>
次に、本開示に係る実施形態の詳細を説明する前に、本発明者らが本開示に係る実施形態を創作するに至った背景について説明する。
ところで、本発明者らは、撮像画像の劣化を避けつつ、オートフォーカス機能をさらに向上させる、すなわち、位相差検出の精度を向上させるために、撮像装置1の画素アレイ部30の全面に位相差検出画素を設けることについて(全画素位相差検出)、鋭意検討を進めていた。このような状況の中、撮像時には1つの撮像素子として機能し、且つ、位相差検出時には一対の位相差検出画素として機能する撮像素子を、画素アレイ部30の全面に設けることが検討された(デュアルフォトダイオード構造)。このような全画素位相差検出においては、全面に位相差検出画素を設けていることから、位相差検出の精度を向上させることができ、さらには、すべての撮像素子で撮像を行うことができることから、撮像画像の劣化を避けることができる。
さらに、本発明者らは、全画素位相差検出において、位相差検出の精度を向上させるために、位相差検出の際に、一対の位相差検出画素の出力が混ざることを避けるための、位相差検出画素を物理的且つ電気的に分離する要素を設けることを着想した。加えて、本発明者らは、全画素位相差検出において、撮像画像の劣化を避けるべく、一対の位相差検出画素の間にオーバーフローパスを設けることを着想した。詳細には、通常の撮像時に、位相差検出画素のいずれか一方の画素の電荷が飽和しそうになった際には、上記オーバーフローパスを介して他方の画素に電荷を移動させることにより、一方の画素の飽和を避けることができる。そして、このようなオーバーフローパスを設けることで、撮像素子から出力される画素信号のリニアリティを確保し、撮像画像の劣化を防ぐことができる。
すなわち、上述のような着眼点に基づき、本発明者らは、位相差検出の精度を向上させつつ、撮像画像の劣化を避けることを可能にする、本開示に係る実施形態を創作するに至った。以下に、本発明者らが創作した本開示に係る実施形態の詳細について順次説明する。
<<3. 第1の実施形態>>
<3.1 第1の実施形態の背景>
まずは、図2及び図3を参照して、本発明者らの創作した本開示の第1の実施形態の背景を説明する。図2は、本開示の第1の実施形態及び比較例に係る撮像素子100の断面を示す説明図であり、図3は、比較例に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。詳細には、図3は、図2に示すA-A´線で撮像素子100を切断した際の断面に対応する。なお、ここで、比較例とは、本発明者らが本開示の実施形態をなす前に、検討を重ねていた撮像素子100のことを意味するものとする。
図2及び図3に示すように、比較例に係る撮像素子100は、オンチップレンズ200と、カラーフィルタ202と、遮光部204と、半導体基板10と、転送ゲート400a、400bとを有する。さらに、本実施形態においては、半導体基板10は、光電変換部302をそれぞれ有する、互いに隣り合う一対の画素300a、300bを有する。また、半導体基板10は、これら一対の画素300a、300bを分離する画素分離部304と、画素300a、300bを取り囲む素子分離壁310と、画素分離部304及び素子分離壁310の周囲に設けられた拡散領域306、308とを含む。以下に、本実施形態に係る撮像素子100の積層構造について説明するが、以下の説明においては、図2中の上側(受光面10a側)から下側に向かう順に従って説明する。なお、図2中の500の領域については、本開示の第2の実施形態で説明する。
図2に示すように、撮像素子100は、半導体基板10の受光面(第1の面)10aの上方に設けられ、入射光を光電変換部302に集光する1つのオンチップレンズ200を有する。当該撮像素子100においては、1つのオンチップレンズ200に対し、一対の画素300a、300bが設けられた構造を持つ。すなわち、オンチップレンズ200は、2つの画素300a、300bにより共有されている。なお、オンチップレンズ200は、例えば、シリコン窒化膜(SiN)、又は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル共重合系樹脂、もしくは、シロキサン系樹脂等の樹脂系材料によって形成することができる。
そして、オンチップレンズ200により集光された入射光は、オンチップレンズ200の下方に設けられたカラーフィルタ202を介して、一対の画素300a、300bの光電変換部302のそれぞれに照射される。当該カラーフィルタ202は、赤色の波長成分を透過するカラーフィルタ、緑色の波長成分を透過するカラーフィルタ、又は、青色の波長成分を透過するカラーフィルタのいずれかである。例えば、カラーフィルタ202は、例えば、シリコーン等の透明バインダ中に顔料又は染料が分散させた材料から形成することができる。
また、カラーフィルタ202を取り囲むように、半導体基板10の受光面10a上に、遮光部204が設けられている。当該遮光部204は、隣り合う撮像素子100の間に設けられることにより、隣り合う撮像素子100間でのクロストークを抑制し、位相差検出の際の精度をより向上させるために撮像素子100の間の遮光を行うことができる。遮光部204は、例えば、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)等を含む金属材料等から形成することができる。
さらに、図2及び図3に示すように、例えば、第2の導電型(例えばp型)の半導体基板10内に、第1の導電型(例えばn型)の不純物を持つ、光電変換部302が、互いに隣接する画素300a、300bごとに設けられている。光電変換部302は、先に説明したように、カラーフィルタ202を介して入射された、赤色の波長成分、緑色の波長成分、又は、青色の波長成分を有する光を吸収して、電荷を生成する。そして、当該撮像素子100においては、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302とは、位相差検出時には、一対の位相差検出画素として機能することができる。すなわち、当該撮像素子100においては、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302とで生成した電荷に基づく画素信号の差分を検出することにより、位相差を検出することができる。
詳細には、光電変換部302は、自身の光軸(受光面に垂直な軸)に対する光の入射角に依存して、生成する電荷量、すなわち感度が変化する。例えば、光電変換部302は、入射角が0度である場合には、最も感度が高く、さらに、光電変換部302の感度は、入射角に対して、入射角が0度のときを対象軸とした線対称の関係を有している。従って、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302とにおいては、同じ点からの光が異なる入射角で入射され、入射角に応じた量の電荷をそれぞれ生成することから、検出する像にずれ(位相差)が生じることとなる。すなわち、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302とで生成した電荷量に基づく画素信号の差分を検出することにより、位相差を検出することができる。そこで、このような画素信号の差(位相差)を、例えば、出力回路部38の検出部(図示省略)において差分信号として検出し、検出した位相差に基づいて、デフォーカス量を算出し、結像レンズ(図示省略)を調整(移動)することで、オートフォーカスを実現することができる。なお、上述の説明においては、位相差を画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302の画素信号の差として検出するとして説明したが、本実施形態においては、これに限定されるものではなく、例えば、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302の画素信号の比として位相差を検出してもよい。
さらに、図2及び図3に示すように、当該撮像素子100においては、2つの光電変換部302は、画素分離部304によって物理的に分離されている。当該画素分離部304は、DTI(Deep Trench Isolation)として、半導体基板10を、当該半導体基板10の厚み方向に沿って、半導体基板10の受光面と反対側の面(第2の面)10bから当該半導体基板10の途中まで貫くように設けられた溝部(トレンチ)(図示省略)と、当該トレンチに埋め込まれた、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、チタン酸化膜(TiO)、アルミニウム、タングステン等の酸化膜や金属膜からなる材料とからなる。撮像素子100においては、位相差検出時に、一対の画素300a、300bの出力した画素信号が互いに混じり合い、混色を生じた場合には、位相差検出の精度が劣化する。そこで、当該撮像素子100においては、画素分離部304により、一対の画素300a、300bを効果的に物理的に分離することができ、その結果、混色の発生を抑え、位相差検出の精度をより向上させることができる。
さらに、図2及び図3に示すように、画素分離部304の周囲には、第2の導電型(例えばp型)の不純物が拡散され、拡散領域306が形成されている。当該拡散領域306は、位相差検出の精度をより向上させるため、一対の画素300a、300bを電気的に分離し、混色が生じることを抑制することができる。
さらに、当該撮像素子100においては、図2に示すように、画素分離部304の上方(受光面10a側)には、第1の導電型(例えばn型)の不純物を含む拡散領域320が設けられており、当該拡散領域320は、画素300a、300bの間で生成された電荷をやり取りすることができるオーバーフローパスとして機能する。具体的には、通常の撮像時に、画素300a、300bのいずれか一方の画素の電荷が飽和しそうになった際には、上記オーバーフローパスを介して他方の画素に電荷を移動させることにより、一方の画素の飽和を避けることができる。そして、このようなオーバーフローパスを設けることにより、撮像素子100から出力される画素信号のリニアリティを確保し、撮像画像の劣化を防ぐことができる。
また、当該撮像素子100においては、半導体基板10内には、画素300a、300bを取り囲み、隣り合う撮像素子100を物理的に分離する、素子分離壁310が設けられている。素子分離壁310は、半導体基板10を、当該半導体基板10の厚み方向に沿って貫通するように設けられた溝部(トレンチ)(図示省略)と、当該トレンチに埋め込まれた、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、チタン酸化膜、アルミニウム、タングステン等の酸化膜や金属膜からなる材料とからなる。
さらに、当該撮像素子100においては、画素300aの光電変換部302と画素300bの光電変換部302で生成された電荷は、半導体基板10の受光面10aとは反対側に位置する面10b上に設けられた転送トランジスタ(上述した画素トランジスタの1種)の転送ゲート400a、400bを介して、転送されることとなる。転送ゲート400a、400bは、例えば金属膜から形成することができる。そして、当該電荷は、例えば、半導体基板10内に設けられた第1の導電型(例えばn型)を持つ半導体領域に設けられたフローティングディフュージョン部(図示省略)に蓄積されてもよい。なお、当該撮像素子100においては、上記フローティングディフュージョン部は、半導体基板10内に設けられていることに限定されるものではなく、例えば、半導体基板10に積層された他の基板(図示省略)に設けられていてもよい。
さらに、半導体基板10の表面10b上には、電荷を画素信号として読み出したりするため等に用いる、上述した転送トランジスタ以外の複数の画素トランジスタ(図示省略)が設けられていてもよい。さらに、当該撮像素子100においては、当該画素トランジスタは、半導体基板10に設けられていてもよく、もしくは、半導体基板10に積層された他の基板(図示省略)に設けられていてもよい。
以上説明したように、比較例に係る撮像素子100においては、一対の画素300a、300bを物理的に分離する画素分離部304と電気的に分離する拡散領域306とを設けていることから、画素300a、300bを用いた位相差検出が可能である。さらに、比較例に係る撮像素子100においては、オーバーフローパスを設けていることから、通常の撮像時に、画素300a、300bのいずれか一方の画素の電荷が飽和しそうになった際には、上記オーバーフローパスを介して他方の画素に電荷を移動させることにより、一方の画素の飽和を避けることができる。すなわち、比較例に係る撮像素子100においては、このようなオーバーフローパスを設けることにより、撮像素子100から出力される画素信号のリニアリティを確保し、撮像画像の劣化を防ぐことができる。
本発明者らは、上述のような撮像素子100をより微細化した場合であっても、強い光を飽和することなく検出することができるように、撮像素子100において光電変換によって発生し得る電荷量の最大値(飽和電荷量Qs)をより大きくしたいと考えていた。しかしながら、本発明者らが検討したところ、上述した比較例に係る撮像素子100の構成においては、飽和電荷量Qsをより大きくすることには限界があった。
詳細には、上述した比較例に係る撮像素子100においては、先に説明したように、画素分離部304の上方(受光面10a側)にオーバーフローパスとして機能する拡散領域320が設けられている。すなわち、当該拡散領域320は、オーバーフローパスとして機能するものであり、光電変換部として機能しない。従って、当該撮像素子100においては、オーバーフローパスの存在により、光を吸収して電荷を発生する光電変換部302の体積を大きくすることに制限があることから、飽和電荷量Qsをより大きくさせることに限界があった。
また、比較例に係る撮像素子100においては、半導体基板10の膜厚の途中まで貫く画素分離部304を形成する工程は、半導体基板10を貫通する素子分離壁310の形成とは別工程で行われることとなる。そして、これらが異なる工程で行われるため、素子分離壁310に対して画素分離部304が位置ずれを起こす可能性が生じる。従って、このような位置ずれにも対処するべく、画素分離部304、当該画素分離部304の周囲の拡散領域306、及び、オーバーフローパスとなる拡散領域320のレイアウトに、多少の余裕を持たせることが求められる。その結果、レイアウトに余裕を持たせた分だけ光電変換部302の体積が小さくなり、上述と同様に、飽和電荷量Qsを大きくすることに限界があった。
そこで、飽和電荷量Qsをより大きくするため、増加させるため、本発明者らは比較例に係る撮像素子100を鋭意検討し、画素分離部304の一部の幅を狭くし、オーバーフローパスとして機能する領域の体積をより小さくすることにより、光電変換部302の体積を大きくすることを着想した。さらに、本発明者らは、画素分離部304の一部の幅を狭くすることにより、マイクロローディング効果及びセルフストップ現象を利用することができることを独自に見出し、画素分離部304と素子分離壁310とを同時に形成することができる、本開示の第1の実施形態を創作した(なお、マイクロローディング効果及びセルフストップ現象については、後述する)。以下、本発明者らが創作した本開示の第1の実施形態の詳細を順次説明する。
<3.2 平面構成>
まずは、図4を参照して、本実施形態に係る撮像素子100の平面構成を説明する。図4は、本実施形態に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、詳細には、図2に示すA-A´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。なお、以下の説明においては、図2及び図3を参照して説明した比較例に係る撮像素子100と共通する構成については、説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態においては、互いに隣接する画素300a、300bは、素子分離壁310と一体となって形成された画素分離部(第1の画素分離部)304によって分離されている。詳細には、当該画素分離部304は、撮像素子100を受光面10aの反対側の面10bの上方から見た場合、撮像素子100の中心において、素子分離壁310の幅aに比べて狭い幅cを持つ幅狭部304aを有する。また、画素分離部304は、幅狭部304aを挟むように幅広部304bをさらに有し、幅広部304bの幅bは、例えば、素子分離壁310の幅aと略同一である。さらに、図4に示すように、画素分離部304の周囲には、第2の導電型(例えばp型)の不純物を含む拡散領域306が形成されている。また、後述するように、幅狭部304aと半導体基板10の受光面10aとの間には、第1の導電型(例えばn型)の不純物を含む拡散領域320からなるオーバーフローパス(図4中矢印で示される)が設けられる。
なお、本実施形態においては、例えば、素子分離壁310の幅aが幅広部304bの幅bと略同一とした場合、幅狭部304aの幅cは、素子分離壁310の幅aに対して、0.5×a<c<0.95×aであることが好ましい。また、本実施形態においては、例えば、幅狭部304aの長さeは、撮像素子100の長さdに対して、e<d×0.8であることが好ましい。
以上のように、本実施形態においては、画素分離部304の一部として幅の狭い幅狭部304aを設けている。従って、本実施形態によれば、幅狭部304aの幅が狭いことにより、オーバーフローパスの領域が小さくなることから、オーバーフローパスが存在しても、光電変換部302の体積をより大きくすることができ、ひいては飽和電荷量Qsをより大きくすることができる。
さらに、比較例に係る撮像素子100では、光が、画素分離部304の上側(受光面10a側)の端面に反射されたり、散乱されたりして、隣接する撮像素子100へ入射されてしまい、混色等を生じる場合があった(図2及び図3参照)。しかしながら、本実施形態においては、画素分離部304の一部として幅の狭い幅狭部304aを設けることにより、画素分離部304の上側の端面が狭くなるため、当該端面での光の反射や散乱を抑制することができる。従って、本実施形態によれば、混色の発生を抑えることができる。
<3.3 断面構成>
次に、図5を参照して、本実施形態に係る撮像素子100の断面構成を説明する。図5は、本実施形態に係る撮像素子100の断面を示す説明図であって、詳細には、図4に示すB-B´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。なお、図4において、本実施形態に係る撮像素子100をB-B線に対して垂直に交わる線で切断した場合には、先に説明した図2に示す断面となるため、当該断面に対する説明を省略する。すなわち、以下の説明においては、図2及び図3を参照して説明した比較例に係る撮像素子100と共通する構成については、説明を省略する。
図5に示すように、撮像素子100の中心に位置する幅狭部304aは、半導体基板10を、当該半導体基板10の厚み方向に沿って、半導体基板10の受光面と反対側の面(第2の面)10bから当該半導体基板10の途中まで貫くように設けられている。詳細には、幅狭部304aは、半導体基板10を、当該半導体基板10の厚み方向に沿って、半導体基板10の受光面と反対側の面10bから当該半導体基板10の途中まで貫くように設けられた溝部(トレンチ)(図示省略)と、当該トレンチに埋め込まれた酸化膜や金属膜等からなる材料とからなる。一方、幅広部304bは、半導体基板10を、当該半導体基板10の厚み方向に沿って、半導体基板10を貫通するように設けられている。さらに、本実施形態においては、幅狭部304aと半導体基板10の受光面10aとの間には、第1の導電型(例えばn型)の不純物を含む拡散領域320からなるオーバーフローパスが設けられている。また、半導体基板10の受光面10aと反対側の面10b上には、トランジスタのゲート電極402等が設けられている。
本実施形態においては、例えば、半導体基板10の膜厚方向における幅狭部304aの長さ(深さ)gは、幅広部304bの長さ(深さ)hに対して、0.5×h<g<0.95×hであることが好ましい。
以上のように、本実施形態においては、画素分離部304の一部として幅の狭い幅狭部304aを設けている。従って、本実施形態によれば、幅狭部304aの幅が狭いことにより、オーバーフローパスの領域が小さくなることから、オーバーフローパスが存在しても、光電変換部302の体積をより大きくすることができ、ひいては飽和電荷量Qsをより大きくすることができる。
<3.4 製造方法>
次に、図6Aから図6Cを参照して、本実施形態に係る撮像素子100の製造方法を説明する。図6Aから図6Cは、本実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図であり、詳細には、各図面の上段は、図4に示す平面を90度右回転した平面図に対応し、各図面の下段は、図5に示す断面を上下反転した断面図に対応する。
まず、図6Aに示すように、リソグラフィを用いてレジストをパターニングし、画素分離部304と素子分離壁310となる位置に、異なる幅を持つ矩形状の開口部を有するマスク600を形成する。
次に、図6Bに示すように、マスク600のパターンに従って、ドライエッチングを用いて、半導体基板10を加工して、トレンチ(溝)610を形成する。
ドライエッチングにおいては、パターン寸法の微細化やアスペクト比の増大に応じて、エッチング速度が遅くなる現象、マイクロローディング現象が生じ得る。従って、マイクロローディング現象により、幅狭部304aに対応する幅の狭い開口部におけるエッチングにおいては、幅広部304bに対応する幅の広い開口部におけるエッチングに比べて、エッチング速度が遅くなる。さらに、最終的には、幅狭部304aに対応する幅の狭い開口部におけるエッチングが停止してしまうことになる(セルフストップ現象)。
従って、幅狭部304a、幅広部304b及び素子分離壁310に対応するトレンチ610の形成を、ドライエッチングによって同時に行っても、それぞれに対応するパターンの開口部の幅に応じた深さでトレンチ610を掘ることができる。言い換えると、本実施形態においては、トレンチ610の幅を狭くすると浅くしか掘れず、一方、トレンチ610の幅を広くすると深くまで掘れること利用することで、幅狭部304a、幅広部304b及び素子分離壁310に対応するトレンチ610の形成を同時に行うことができる。
そして、図6Bの下段に示すように、幅狭部304aに対応する領域においては、トレンチ610が浅く、幅広部304bに対応する領域においては、トレンチ610が深くなる。すなわち、本実施形態においては、マイクロローディング現象及びセルフストップ現象を利用して、半導体基板10の膜厚の途中まで貫く幅狭部304aと、半導体基板10を貫通する幅広部304b及び素子分離壁310とを同時に(同工程で)形成することができる。
なお、本実施形態においては、半導体基板10の材質や膜厚、幅狭部304aの幅c、幅広部304bの幅b、素子分離壁310の幅a等に応じて、エッチング条件等を適宜選択することが好ましい。
そして、図6Cに示すように、トレンチ610を絶縁膜等の埋め込み膜で埋め込むことにより、画素分離部304(幅狭部304a、幅広部304b)及び素子分離壁310を形成することができる。なお、図6Cの下段に示す図において、幅狭部304aの下方に位置する半導体基板10の領域は、オーバーフローパスとなる。その後、拡散工程や、トランジスタ及び配線の形成工程、裏面加工工程等が行われることとなる。その際、半導体基板10の薄肉化工程において、図6Cの下段に示す図において一番下に残存する半導体基板10の領域が除去され、オーバーフローパスとなる領域のみが残ることとなる。
このように、本実施形態においては、マイクロローディング効果及びセルフストップ現象を利用することにより、半導体基板10の膜厚の途中まで貫く幅狭部304aと、半導体基板10を貫通する幅広部304b及び素子分離壁310とを同時に(同工程で)形成することができる。従って、本実施形態においては、これらが同一工程で形成されるため、素子分離壁310に対して画素分離部304(詳細には、幅狭部304a及び幅広部304b)が位置ずれを起こす可能性がないことから、画素分離部304、拡散領域306及び拡散領域320のレイアウトに、多少の余裕を持たせることは必要がなくなる。その結果、本実施形態によれば、光電変換部302の体積をより大きくすることができ、飽和電荷量Qsをより大きくすることができる。
さらに、本実施形態によれば、幅狭部304a、幅広部304b及び素子分離壁310を同時に形成することができことから、工程数を減らすことができ、ひいては撮像装置1の製造コストの増加を抑えることができる。また、本実施形態によれば、画素分離部304(詳細には、幅狭部304a及び幅広部304b)と素子分離壁310とを繋がったものして形成することができるため、画素分離部304と素子分離壁310との間につなぎ目があることによる不具合も生じ難い。詳細には、このようなつなぎ目が存在すると、画素分離部304と素子分離壁310との合わせズレにより、両者が重なった箇所が深くなったり(半導体基板10の厚み方向における長さが長くなる)、両者が重ならない場合には、トレンチ(溝)が分断したりといった不具合が生じる可能性がある。なお、従来技術においては、幅狭部304aと幅広部304bとは、半導体基板10の厚み方向における長さ(深さ)が異なるため、別工程で形成することとなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、位相差検出時には、一対の画素300a、300bを物理的に分離する画素分離部304と電気的に分離する拡散領域306と、一対の画素300a、300bを電気的に分離する拡散領域320とを設けていることから、位相差検出の精度を向上させる。さらに、本実施形態においては、オーバーフローパスを設けていることから、通常の撮像時に、画素300a、300bのいずれか一方の画素の電荷が飽和しそうになった際には、上記オーバーフローパスを介して他方の画素に電荷を移動させることにより、一方の画素の飽和を避けることができる。従って、本実施形態によれば、このようなオーバーフローパスを設けることにより、撮像素子100から出力される画素信号のリニアリティを確保し、撮像画像の劣化を防ぐことができる。
加えて、本実施形態によれば、画素分離部304の一部として幅の狭い幅狭部304aを設けることにより、オーバーフローパスの領域が小さくなることから、オーバーフローパスが存在しても、光電変換部302の体積をより大きくすることができ、ひいては撮像素子100の飽和電荷量Qsをより大きくすることができる。また、本実施形態によれば、幅狭部304aの幅の狭くすることにより、幅狭部304aの上側の端面が狭くなるため、当該端面による光の反射や散乱を抑制することができ、その結果、混色の発生を抑えることができる。
また、本実施形態においては、マイクロローディング効果及びセルフストップ現象を利用することにより、半導体基板10の膜厚の途中まで貫く幅狭部304aと、半導体基板10を貫通する幅広部304b及び素子分離壁310とを同時に(同工程で)形成することができる。従って、本実施形態においては、これらが同一工程で行われるため、素子分離壁310に対して画素分離部304が位置ずれを起こす可能性がないことから、画素分離部304、拡散領域306及び拡散領域320のレイアウトに、多少の余裕を持たせることは必要がなくなる。その結果、本実施形態によれば、光電変換部302の体積をより大きくすることができ、飽和電荷量Qsをより大きくすることができる。
さらに、本実施形態によれば、幅狭部304a、幅広部304b及び素子分離壁310を同時に形成することができことから、工程数を減らすことができ、ひいては撮像装置1の製造コストの増加を抑えることができる。また、本実施形態によれば、画素分離部304(詳細には、幅狭部304a及び幅広部304b)と素子分離壁310とを繋がったものして形成することができるため、画素分離部304(詳細には、幅狭部304a及び幅広部304b)と素子分離壁310との間につなぎ目があることによる不具合も生じ難い。
また、本実施形態においては、オーバーフローパス(すなわち、幅狭部304a)の位置や個数や大きさを任意に変えることが容易であることから、以下に説明するような変形例1も可能となる。以下に、本実施形態の変形例1の詳細を説明する。
<3.5 変形例1>
次に、図7から図9を参照して、本実施形態の変形例1に係る撮像素子100を説明する。図7は、本実施形態の変形例1に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、図8及び図9は、本実施形態の変形例1に係る撮像素子100の断面を示す説明図であり、詳細には、図7に示すC-C´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。
例えば、図7及び図8に示すように、本変形例1においては、画素分離部304は、交互に配置された複数の幅狭部304aと複数の幅広部304bとを有することができる。そして、図8の示すように、各幅狭部304aと半導体基板10の受光面10aとの間に、第1の導電型(例えばn型)の不純物を含む拡散領域320からなるオーバーフローパスが設けられることとなる。
また、本変形例1においては、各幅狭部304aの幅cを略同一にすることにより、図8に示すように、半導体基板10の膜厚方向における各幅狭部304aの長さ(深さ)gを略同一としてもよい。
もしくは、本変形例1においては、各幅狭部304aの幅cを異なるものにすることにより、図9に示すように、半導体基板10の膜厚方向における各幅狭部304aの長さ(深さ)gを異なるものとしてもよい。本変形例1においては、本実施形態と同様に、マイクロローディング効果及びセルフストップ現象を利用することにより、各幅狭部304aの幅cに応じて、半導体基板10の膜厚方向における各幅狭部304aの長さ(深さ)gを制御することが容易であることから、図9に示すような構成も容易に形成することができる。
また、本実施形態によれば、画素分離部304は、半導体基板10の平面において矩形状であることに限定されるものではなく、台形状、波状、矩形波状等、様々な形状にすることができることから、以下に説明するような変形例2も可能となる。以下に、本実施形態の変形例2の詳細を説明する。
<3.6 変形例2>
さらに、図10から図14を参照して、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100を説明する。図10は、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、図11は、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100の断面を示す説明図であって、詳細には、図10に示すD-D´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。また、図12は、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、図13は、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100の断面を示す説明図であって、詳細には、図12に示すE-E´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。さらに、図14は、本実施形態の変形例2に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。
本変形例2においては、例えば、図10に示すように、撮像素子100を半導体基板10の受光面10aとは反対側の面10bから見た場合、画素分離部304は、撮像素子100の中心に向かって暫時狭くなる幅cを有してもよい。
また、図10に示すような構成の場合、撮像素子100の断面は、図11に示すように形成される。詳細には、図11に示すように、半導体基板10の膜厚方向における画素分離部304の長さ(深さ)gは、画素分離部304の幅cが広くなるに従って、長くなる。そして、画素分離部304の長さgが最も短くなっている個所の上方に、オーバーフローパスとなる拡散領域320を設けられることとなる。
また、本変形例2においては、例えば、図12に示すように、撮像素子100を半導体基板10の受光面10aとは反対側の面10bから見た場合、画素分離部304は、撮像素子100の列方向(図12中Y方向)に沿って、暫時狭くなる幅cを有してもよい。なお、本変形例2においては、画素分離部304は、図12中上下に位置する画素300a、300bを分離するために、撮像素子100の行方向(図12中X方向)に沿って、暫時狭くなる幅cを有してもよい。
また、図12に示すような構成の場合、撮像素子100の断面は、図13に示すように形成される。詳細には、図13に示すように、半導体基板10の膜厚方向における画素分離部304の長さ(深さ)gは、画素分離部304の幅cが広くなるに従って、長くなる。そして、画素分離部304の長さgが最も短くなっている個所の上方に、オーバーフローパスとなる拡散領域320を設けられることとなる。
本変形例2においては、例えば、素子分離壁310の幅aが幅広部304bの幅bと略同一とした場合、画素分離部304の幅の最大値cmaxと最小値cminとは、素子分離壁310の幅aに対して、cmin<cmax<a、cmin×1<cmax-cmin<cmax×0.8であることが好ましい。さらに、本変形例においては、例えば、半導体基板10の膜厚方向における画素分離部304の長さ(深さ)の最大値gmaxと最小値gminとは、素子分離壁310の長さ(深さ)nに対して、gmin<gmax<n、gmin×0.05<gmax-gmin<n×0.7であることが好ましい。
なお、本変形例2においては、変形例1と組み合わせてもよい。例えば、図14に示すように、画素分離部304は、撮像素子100の列方向(図14中Y方向)に沿って、暫時狭くなり、広くなる幅cを繰り返す山形波状に形成されてもよい。
<<4. 第2の実施形態>>
<4.1 第2の実施形態の背景>
まずは、図15及び図16を参照して、本発明者らの創作した本開示の第2の実施形態の背景を説明する。図15は、比較例に係る撮像素子100の断面の一部を示す説明図であり、詳細には、図2に示す領域500の拡大図である。また、図16は、比較例に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、図2に示すA-A´線で撮像素子100を切断した際の断面に対応する。なお、ここで、比較例とは、本発明者らが本開示の実施形態をなす前に、検討を重ねていた撮像素子100のことを意味するものとする。
図15及び図16に示すように、比較例に係る撮像素子100においては、画素分離部304は、ポリシリコンからなる中心部330と、当該中心部330の外周を覆うシリコン酸化膜からなる外周部332とで構成される。このような構造においては、シリコン酸化膜からなる外周部332とシリコンからなる半導体基板10とでは、屈折率が異なることから、外周部332と半導体基板10との界面で入射光が反射されてしまう。そして、反射された光は、本来吸収されるべき撮像素子100に隣り合う他の撮像素子100へ入射してしまう。さらに、他の撮像素子100が、一方の撮像素子100と異なる色の光を検出するための撮像素子100であった場合には、他の撮像素子100において混色が生じることから、色ノイズや象のボケ(MTF(Modulation Transfer Function)の悪化)等が発生してしまう。
そこで、図15及び図16に示すように、比較例に係る撮像素子100においては、画素分離部304の中心部330を半導体基板10と同等の屈折率を持つポリシリコンで形成することにより、中心部330でも光を吸収するようにして、上述のような界面での反射を抑制している。
このような状況において、本発明者らが上述のような撮像素子100の構成をより詳細に検討したところ、当該構成においては、撮像素子100をより微細化した場合により強く求められる撮像素子100の光電変換効率(Qe)の向上に限界があることがわかった。詳細には、画素分離部304の中心部330で吸収された光は、光電変換されることがないため画素信号として利用することができない。従って、撮像素子100に入射した光の一部が中心部330で吸収されてしまうことから、光電変換部302に入射する光が減少し、光電変換部302で発生する電荷量が少なくなってしまうことから、光電変換効率(Qe)の向上には限界があった。
この状況を鑑みて、本発明者らは、上述した界面での光の反射を抑えつつ、中心部330での光の吸収を抑えることできる構成について鋭意検討を行い、以下に説明する本開示の第2の実施形態を創作するに至った。以下、本発明者らが創作した本開示の第2の実施形態の詳細を順次説明する。
<4.2 構成>
まずは、図17を参照して、本実施形態に係る撮像素子100の構成を説明する。図17は、本実施形態に係る撮像素子100の平面を示す説明図であり、詳細には、図2に示すA-A´線で撮像素子100を切断した断面に対応する。なお、以下の説明においては、図2及び図3を参照して説明した比較例に係る撮像素子100と共通する構成については、説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態においては、撮像素子100の中心に列方向(図17中Y方向)に沿って並ぶ複数の画素分離部(第2の画素分離部)350により、画素300aと画素300bとは分離されている。詳細には、画素分離部350は、撮像素子100を受光面10aの反対側の面10bの上方から見た場合、略円状の中心部352と、中心部352の外周を覆う外周部354とから構成される。
さらに詳細には、画素分離部350は、半導体基板10の厚み方向に沿って、半導体基板10の受光面と反対側の面(第2の面)10bから当該半導体基板10の途中まで貫く略円柱として形成される。そして、画素分離部350の上側に位置する、画素分離部350と半導体基板10の受光面10aとの間には、第1の導電型(例えばn型)の不純物を含む拡散領域320からなるオーバーフローパスが設けられることとなる。さらに、図17に示すように、画素分離部350の周囲には、第2の導電型(例えばp型)の不純物を含む拡散領域306が形成されている。
また、本実施形態においては、中心部352は、例えば、ポリシリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜等から形成することができ、すなわち、半導体基板10と屈折率がより近い材料から形成されることが好ましい。さらに、本実施形態においては、外周部354は、設けることが必須ではないが、設けた場合には、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜等から形成することができる。
さらに、本実施形態においては、光の吸収を抑えるために、中心部352の直径Rは小さいことが好ましい。しかしながら、本実施形態においては、複数の画素分離部350及び拡散領域306により、画素300aと画素300bとを分離するために、図17に示す、中心部352の直径Rや、画素分離部350の中心から隣り合う画素分離部350の中心までの距離(ピッチ)Pや、拡散領域306の長さ(拡散長)Dは、P≦R+D×2の関係を満たすことが好ましい。なお、本実施形態においては、このような条件を満たすように、画素分離部350の数やピッチP、中心部352の直径Rを適宜選択することが好ましく、さらに、拡散長D決定する拡散条件等についても適宜選択することが好ましい。
また、本実施形態においては、複数の画素分離部350は、列方向(図17中Y方向)に沿って並ぶことに限定されるものではなく、行方向(図17中X方向)に沿って並んでもよい。さらに、本実施形態においては、画素分離部350の数も3つに限定されるものではなく、2つ以上あればよい。
図16に示すような比較例に係る撮像素子100では、直線的な構成を持つ画素分離部304により画素300aと画素300bとを分離していた。一方、本実施形態においては、図17に示すように、略円状の画素分離部350を複数個並べることにより、画素300aと画素300bとを分離する。本実施形態においては、図17に示されるような構成にすることにより、比較例に比べて、シリコン酸化膜で形成された外周部354を少なくすることができることから、外周部354と半導体基板10との界面での光の反射を抑え、ひいては混色等の発生を抑えることができる。
さらに、本実施形態によれば、図17に示されるような構成にすることにより、比較例に比べて、シリコンで形成された中心部352を少なくすることができることから、中心部352による光の吸収を抑えることができる。従って、本実施形態によれば、撮像素子100の光電変換効率(Qe)をより向上させることができる。
<4.3 製造方法>
次に、図18Aから図18Cを参照して、本実施形態に係る撮像素子100の製造方法を説明する。図18Aから図18Cは、本実施形態に係る撮像素子100の製造方法を示す説明図であり、詳細には、各図面の上段は、図17に示す平面図に対応し、各図面の下段は、図17に示すF-F´線で撮像素子100を切断した断面に対応するが、下側が受光面10aとなる。
まず、図18Aに示すように、リソグラフィ及びドライエッチングを用いて、半導体基板10を加工して、トレンチ(溝)610を形成する。この際、素子分離壁310に対応するトレンチ610は、深く、且つ、矩形状に、画素分離部650に対応するトレンチ610は、浅く、略円状に形成する。
次に、図18Bに示すように、トレンチ610内にBSG(Bron silicate glass)362を成膜し、熱を印加して、ボロンをBSG362から半導体基板10へ拡散させる。
さらに、図18Cに示すように、トレンチ610内にポリシリコン352を埋め込み、さらに拡散工程を行う。その後、トランジスタ及び配線の形成工程、裏面加工工程、ウエハ貼り合わせ工程等が行われることとなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、位相差検出時には、一対の画素300a、300bを物理的に分離する画素分離部304と電気的に分離する拡散領域306と、一対の画素300a、300bを電気的に分離する拡散領域320等とを設けていることから、位相差検出の精度を向上させる。さらに、本実施形態においては、オーバーフローパスを設けていることから、通常の撮像時に、画素300a、300bのいずれか一方の画素の電荷が飽和しそうになった際には、上記オーバーフローパスを介して他方の画素に電荷を移動させることにより、一方の画素の飽和を避けることができる。従って、本実施形態によれば、このようなオーバーフローパスを設けることにより、撮像素子100から出力される画素信号のリニアリティを確保し、撮像画像の劣化を防ぐことができる。
加えて、本実施形態によれば、シリコン酸化膜で形成された外周部354を少なくすることができることから、外周部354と半導体基板10との界面での光の反射を抑えることができ、ひいては混色等の発生を抑えることができる。さらに、本実施形態によれば、シリコンで形成された中心部352を少なくすることができることから、中心部352による光の吸収を抑えることができる。従って、本実施形態によれば、撮像素子100の光電変換効率(Qe)をより向上させることができる。
<4.4 変形例>
次に、図19及び図20を参照して、本実施形態の変形例に係る撮像素子100を説明する。図19及び図20は、本実施形態の変形例に係る撮像素子100の平面を示す説明図である。
本変形例においては、図19に示すように、画素分離部(第3の画素分離部)350は、略円状の断面を持つものだけでなく、略矩形状の断面を持っていてもよい。さらに、本変形例においては、複数の画素分離部350は、行方向(図19中X方向)に沿って並んでもよい。
また、本変形例においては、図20に示すように、複数の画素分離部350は、行方向(図20中X方向)に沿って並んでもよく、さらに、複数の画素分離部350で構成される列は、撮像素子100の中心を通過するものでなくてもよい。
<<5. まとめ>>
以上説明したように、本開示の各実施形態によれば、位相差検出時には一対の画素300a、300bを分離する要素と、通常撮影時にオーバーフローパスとしての機能する要素とを設けていることから、位相差検出の精度を向上させつつ、撮像画像の劣化を避けることができる。
なお、上述した本開示の実施形態においては、裏面照射型CMOSイメージセンサ構造に適用した場合について説明したが、本開示の実施形態はこれに限定されるものではなく、他の構造に適用されてもよい。
なお、上述した本開示の実施形態においては、第1の導電型をn型とし、第2の導電型をp型とし、電子を信号電荷として用いた撮像素子100について説明したが、本開示の実施形態はこのような例に限定されるものではない。例えば、本実施形態は、第1の導電型をp型とし、第2の導電型をn型とし、正孔を信号電荷として用いる撮像素子100に適用することが可能である。
また、上述した本開示の実施形態においては、半導体基板10は、必ずしもシリコン基板でなくてもよく、他の基板(例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板やSiGe基板など)であっても良い。また、上記半導体基板10は、このような種々の基板上に半導体構造等が形成されたものでも良い。
さらに、本開示の実施形態に係る撮像装置1は、可視光の入射光量の分布を検知して画像として撮像する撮像装置に限定されるものではない。例えば、本実施形態は、赤外線やX線、あるいは粒子等の入射量の分布を画像として撮像する撮像装置や、圧力や静電容量など、他の物理量の分布を検知して画像として撮像する指紋検出センサ等の撮像装置(物理量分布検知装置)に対して適用することができる。
また、本開示の実施形態に係る撮像装置1は、一般的な半導体装置の製造に用いられる、方法、装置、及び条件を用いることで製造することが可能である。すなわち、本実施形態に係る撮像装置1は、既存の半導体装置の製造工程を用いて製造することが可能である。
なお、上述の方法としては、例えば、PVD(Physical Vapor Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法及びALD(Atomic Layer Deposition)法等を挙げることができる。PVD法としては、真空蒸着法、EB(電子ビーム)蒸着法、各種スパッタリング法(マグネトロンスパッタリング法、RF(Radio Frequency)-DC(Direct Current)結合形バイアススパッタリング法、ECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタリング法、対向ターゲットスパッタリング法、高周波スパッタリング法等)、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、分子線エピタキシー法(MBE(Molecular Beam Epitaxy)法)、レーザー転写法を挙げることができる。また、CVD法としては、プラズマCVD法、熱CVD法、有機金属(MO)CVD法、光CVD法を挙げることができる。さらに、他の方法としては、電解メッキ法や無電解メッキ法、スピンコート法;浸漬法;キャスト法;マイクロコンタクトプリント法;ドロップキャスト法;スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法といった各種印刷法;スタンプ法;スプレー法;エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、ナイフコーター法、スクイズコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、グラビアコーター法、キスコーター法、キャストコーター法、スプレーコーター法、スリットオリフィスコーター法、カレンダーコーター法といった各種コーティング法を挙げることができる。さらに、パターニング法としては、シャドーマスク、レーザー転写、フォトリソグラフィー等の化学的エッチング、紫外線やレーザー等による物理的エッチング等を挙げることができる。加えて、平坦化技術としては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法、レーザー平坦化法、リフロー法等を挙げることができる。
<<6. カメラへの応用例>>
本開示に係る技術(本技術)は、さらに様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、カメラ等に適用されてもよい。そこで、図21を参照して、本技術を適用した電子機器としての、カメラ700の構成例について説明する。図21は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得るカメラ700の概略的な機能構成の一例を示す説明図である。
図21に示すように、カメラ700は、撮像装置702、光学レンズ710、シャッタ機構712、駆動回路ユニット714、及び、信号処理回路ユニット716を有する。光学レンズ710は、被写体からの像光(入射光)を撮像装置702の撮像面上に結像させる。これにより、撮像装置702の撮像素子100内に、一定期間、信号電荷が蓄積される。シャッタ機構712は、開閉することにより、撮像装置702への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路ユニット714は、撮像装置702の信号の転送動作やシャッタ機構712のシャッタ動作等を制御する駆動信号をこれらに供給する。すなわち、撮像装置702は、駆動回路ユニット714から供給される駆動信号(タイミング信号)に基づいて信号転送を行うこととなる。信号処理回路ユニット716は、各種の信号処理を行う。例えば、信号処理回路ユニット716は、信号処理を行った映像信号を例えばメモリ等の記憶媒体(図示省略)に出力したり、表示部(図示省略)に出力したりする。
<<7. スマートフォンへの応用例>>
本開示に係る技術(本技術)は、さらに様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、スマートフォン等に適用されてもよい。そこで、図22を参照して、本技術を適用した電子機器としての、スマートフォン900の構成例について説明する。図22は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得るスマートフォン900の概略的な機能構成の一例を示すブロック図である。
図22に示すように、スマートフォン900は、CPU(Central Processing Unit)901、ROM(Read Only Memory)902、及びRAM(Random Access Memory)903を含む。また、スマートフォン900は、ストレージ装置904、通信モジュール905、及びセンサモジュール907を含む。さらに、スマートフォン900は、撮像装置909、表示装置910、スピーカ911、マイクロフォン912、入力装置913、及びバス914を含む。また、スマートフォン900は、CPU901に代えて、又はこれとともに、DSP(Digital Signal Processor)等の処理回路を有してもよい。
CPU901は、演算処理装置及び制御装置として機能し、ROM902、RAM903、又はストレージ装置904等に記録された各種プログラムに従って、スマートフォン900内の動作全般又はその一部を制御する。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータなどを記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。CPU901、ROM902、及びRAM903は、バス914により相互に接続されている。また、ストレージ装置904は、スマートフォン900の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置904は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置904は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、及び外部から取得した各種のデータ等を格納する。
通信モジュール905は、例えば、通信ネットワーク906に接続するための通信デバイスなどで構成された通信インタフェースである。通信モジュール905は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、WUSB(Wireless USB)用の通信カード等であり得る。また、通信モジュール905は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は、各種通信用のモデム等であってもよい。通信モジュール905は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等の所定のプロトコルを用いて信号等を送受信する。また、通信モジュール905に接続される通信ネットワーク906は、有線又は無線によって接続されたネットワークであり、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信又は衛星通信等である。
センサモジュール907は、例えば、モーションセンサ(例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ等)、生体情報センサ(例えば、脈拍センサ、血圧センサ、指紋センサ等)、又は位置センサ(例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機等)等の各種のセンサを含む。
撮像装置909は、スマートフォン900の表面に設けられ、スマートフォン900の裏側又は表側に位置する対象物等を撮像することができる。詳細には、撮像装置909は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得るCMOS(Complementary MOS)イメージセンサ等の撮像素子(図示省略)と、撮像素子で光電変換された信号に対して撮像信号処理を施す信号処理回路(図示省略)とを含んで構成することができる。さらに、撮像装置909は、撮像レンズ、ズームレンズ、及びフォーカスレンズ等により構成される光学系機構(図示省略)及び、上記光学系機構の動作を制御する駆動系機構(図示省略)をさらに有することができる。そして、上記撮像素子は、対象物からの入射光を光学像として集光し、上記信号処理回路は、結像された光学像を画素単位で光電変換し、各画素の信号を撮像信号として読み出し、画像処理することにより撮像画像を取得することができる。
表示装置910は、スマートフォン900の表面に設けられ、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置であることができる。表示装置910は、操作画面や、上述した撮像装置909が取得した撮像画像などを表示することができる。
スピーカ911は、例えば、通話音声や、上述した表示装置910が表示する映像コンテンツに付随する音声等を、ユーザに向けて出力することができる。
マイクロフォン912は、例えば、ユーザの通話音声、スマートフォン900の機能を起動するコマンドを含む音声や、スマートフォン900の周囲環境の音声を集音することができる。
入力装置913は、例えば、ボタン、キーボード、タッチパネル、マウス等、ユーザによって操作される装置である。入力装置913は、ユーザが入力した情報に基づいて入力信号を生成してCPU901に出力する入力制御回路を含む。ユーザは、この入力装置913を操作することによって、スマートフォン900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
以上、スマートフォン900の構成例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。かかる構成は、実施する時々の技術レベルに応じて適宜変更され得る。
<<8. 内視鏡手術システムへの応用例>>
本開示に係る技術(本技術)は、さらに様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図23は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図23では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザー光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザー光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザー光源それぞれからのレーザー光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図24は、図23に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、内視鏡11100や、カメラヘッド11102(の撮像部11402)、CCU11201(の画像処理部11412)等)に適用され得る。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
<<9. 移動体への応用例>>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図25は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図20に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図25の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図26は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図26では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図26には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031等に適用され得る。
<<10. 補足>>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
半導体基板と、
前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、
を備える撮像装置であって、
前記各撮像素子は、
前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、
前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
前記複数の画素を分離する第1の画素分離部と、
を有し、
前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、
前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
撮像装置。
(2)
前記幅狭部と前記第1の面との間には、前記複数の画素の間で飽和電荷をやり取りするオーバーフローパスが設けられている、上記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記第1の画素分離部の周囲には、不純物を含む拡散領域が設けられている、上記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記第1の画素分離部は、複数の前記幅狭部を有する、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(5)
前記第2の面の上方から見た場合、
前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅と略同一の幅を持つ幅広部を有し、
前記幅広部は、前記半導体基板を貫通する、
上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(6)
前記第1の画素分離部は、複数の前記幅広部を有する、上記(5)に記載の撮像装置。
(7)
前記第2の面の上方から見た場合、
前記第1の画素分離部は、前記行方向及び前記列方向に沿って、暫時狭くなる幅を有する、
上記(1)に記載の撮像装置。
(8)
前記第2の面の上方から見た場合、
前記第1の画素分離部は、前記撮像素子の中心に向かって暫時狭くなる幅を有する、
上記(1)に記載の撮像装置。
(9)
前記半導体基板の膜厚方向における、前記第2の面からの前記第1の画素分離部の長さは、前記第1の画素分離部の前記幅が広くなるに従って、長くなる、上記(7)又は(8)に記載の撮像装置。
(10)
半導体基板と、
前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、
を備える撮像装置であって、
前記各撮像素子は、
前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
前記複数の画素を分離する1つ又は複数の第2の画素分離部と、
を有し、
前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第2の画素分離部は、略円状の断面を持つ、
撮像装置。
(11)
前記第2の画素分離部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫き、
前記第2の画素分離部と前記第1の面との間には、前記複数の画素の間で飽和電荷をやり取りするオーバーフローパスが設けられている、
上記(10)に記載の撮像装置。
(12)
前記第2の画素分離部の周囲には、不純物を含む拡散領域が設けられている、
上記(10)又は(11)に記載の撮像装置。
(13)
前記第2の画素分離部は、シリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜のうちから選択されるいずれか1つの材料からなる、上記(10)~(12)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(14)
前記第2の画素分離部は、前記第2の画素分離部の外周を覆う外周部を有する、上記(10)~(13)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(15)
前記外周部は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜のうちから選択されるいずれか1つの材料からなる、上記(14)に記載の撮像装置。
(16)
前記複数の第2の画素分離部は、前記第2の面の上方から見た場合、前記行方向及び前記列方向に沿って並ぶように設けられている、上記(10)~(15)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(17)
前記撮像素子は、前記第2の面の上方から見た場合、略矩形状の断面持つ1つ又は複数の第3の画素分離部をさらに有し、
前記第3の画素分離部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
上記(10)~(16)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(18)
異なる幅を持つ矩形状の開口部を持つマスクを用いて、半導体基板をエッチングし、
前記エッチングにより形成された溝に、絶縁膜を埋め込む、
ことを含む、撮像装置の製造方法。
(19)
半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、を有する撮像装置を含む電子機器であって、
前記各撮像素子は、
前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、
前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
前記複数の画素を分離する第1の画素分離部と、
を有し、
前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、
前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
電子機器。
1 撮像装置
10 半導体基板
10a、10b 面
30 画素アレイ部
32 垂直駆動回路部
34 カラム信号処理回路部
36 水平駆動回路部
38 出力回路部
40 制御回路部
42 画素駆動配線
44 垂直信号線
46 水平信号線
48 入出力端子
100 撮像素子
200 オンチップレンズ
202 カラーフィルタ
204 遮光部
300a、300b 画素
302 光電変換部
304、350 画素分離部
304a 幅狭部
304b 幅広部
306、308、320 拡散領域
310 素子分離壁
330、352 中心部
332、354 外周部
400a、400b 転送ゲート
402 ゲート電極
500 領域
600 マスク
610 トレンチ
612 BSG

Claims (19)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、
    を備える撮像装置であって、
    前記各撮像素子は、
    前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
    前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、
    前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
    前記複数の画素を分離する第1の画素分離部と、
    を有し、
    前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、
    前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
    撮像装置。
  2. 前記幅狭部と前記第1の面との間には、前記複数の画素の間で飽和電荷をやり取りするオーバーフローパスが設けられている、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の画素分離部の周囲には、不純物を含む拡散領域が設けられている、請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の画素分離部は、複数の前記幅狭部を有する、請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の面の上方から見た場合、
    前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅と略同一の幅を持つ幅広部を有し、
    前記幅広部は、前記半導体基板を貫通する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の画素分離部は、複数の前記幅広部を有する、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記第2の面の上方から見た場合、
    前記第1の画素分離部は、前記行方向及び前記列方向に沿って、暫時狭くなる幅を有する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記第2の面の上方から見た場合、
    前記第1の画素分離部は、前記撮像素子の中心に向かって暫時狭くなる幅を有する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記半導体基板の膜厚方向における、前記第2の面からの前記第1の画素分離部の長さは、前記第1の画素分離部の前記幅が広くなるに従って、長くなる、請求項7に記載の撮像装置。
  10. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、
    を備える撮像装置であって、
    前記各撮像素子は、
    前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
    前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
    前記複数の画素を分離する1つ又は複数の第2の画素分離部と、
    を有し、
    前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第2の画素分離部は、略円状の断面を持つ、
    撮像装置。
  11. 前記第2の画素分離部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫き、
    前記第2の画素分離部と前記第1の面との間には、前記複数の画素の間で飽和電荷をやり取りするオーバーフローパスが設けられている、
    請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記第2の画素分離部の周囲には、不純物を含む拡散領域が設けられている、
    請求項10に記載の撮像装置。
  13. 前記第2の画素分離部は、シリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜のうちから選択されるいずれか1つの材料からなる、請求項10に記載の撮像装置。
  14. 前記第2の画素分離部は、前記第2の画素分離部の外周を覆う外周部を有する、請求項10に記載の撮像装置。
  15. 前記外周部は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、チタン窒化膜のうちから選択されるいずれか1つの材料からなる、請求項14に記載の撮像装置。
  16. 前記複数の第2の画素分離部は、前記第2の面の上方から見た場合、前記行方向及び前記列方向に沿って並ぶように設けられている、請求項10に記載の撮像装置。
  17. 前記撮像素子は、前記第2の面の上方から見た場合、略矩形状の断面持つ1つ又は複数の第3の画素分離部をさらに有し、
    前記第3の画素分離部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
    請求項10に記載の撮像装置。
  18. 異なる幅を持つ矩形状の開口部を持つマスクを用いて、半導体基板をエッチングし、
    前記エッチングにより形成された溝に、絶縁膜を埋め込む、
    ことを含む、撮像装置の製造方法。
  19. 半導体基板と、前記半導体基板上に行方向及び列方向に沿ってマトリックス状に配列し、入射された光に対して光電変換を行う、複数の撮像素子と、を有する撮像装置を含む電子機器であって、
    前記各撮像素子は、
    前記半導体基板内に互いに隣接するように設けられた複数の画素と、
    前記複数の画素を取り囲み、且つ、前記半導体基板を貫通するように設けられた素子分離壁と、
    前記複数の画素が共有するように前記半導体基板の第1の面の上方に設けられたオンチップレンズと、
    前記複数の画素を分離する第1の画素分離部と、
    を有し、
    前記半導体基板の、前記第1の面と対向する第2の面の上方から見た場合、前記第1の画素分離部は、前記素子分離壁の幅に比べて狭い幅を持つ幅狭部を有し、
    前記幅狭部は、前記半導体基板の膜厚方向に沿って、前記第2の面から当該半導体基板の途中まで貫く、
    電子機器。
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