JP2022150888A - スピーカー、室内構造 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022150888000001
【課題】室内空間における音の機能を高めることができるスピーカーを提供する。
【解決手段】面材21及び面材の一方の面に配置された振動器25から構成されたスピーカー20であって、面材には、ハニカム構造を有する心材22を有する。心材は、音の再現性に基づいて適する音域が異なる複数の領域及び/又は音の進行方向が異なる複数の領域が具備されている。室内空間を構成するため、壁部に少なくとも1つ、好ましくは複数のスピーカーを配置する。
【効果】これにより視覚的には、空間を構成する壁装材とスピーカーとを一体化させ、すっきりとした美しい空間デザインを実現し、聴覚的には空間の部位によって異なる音を出力することができ、音環境の演出の多様性を確保することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本開示は、スピーカー及びこのスピーカーを具備する室内構造に関する。
例えば特許文献1には磁気コイルや圧電振動子等で板(パネル)に振動を与え、音楽や音声を発生させる平面スピーカー用振動板、及び、この振動板を用いてなる平面スピーカーを開示している。
特開2007-312269号公報
壁部、床部、天井部等の室内空間を区画する板材に振動器を備える平面的なスピーカーを用いることで、スピーカーとして視認されることなく室内空間を構成することができるため、空間の有効利用や外観を向上することが可能となる。
しかしながら従来の技術では、会議室、店舗、職場等のような複数の人が集まる空間、及び、自宅の寝室や居室、車両内等のような個人的な空間(合わせて「室内空間」と記載することがある。)において、利便性、快適性、機能性、及び嗜好性等の観点(併せて「室内空間の機能」と記載することがある。)から、平面スピーカーによる室内空間の全体を構成することに関して必ずしも十分なものとは言えなかった。
例えば、特許文献1を例にみると、従来の平面スピーカーは音域等の音質の面で通常のスピーカーには及ばないこと、また、平面スピーカーでも特に高音の再現に劣ることがわかる。すなわち、平面スピーカーにおいて再現音域の拡張等の問題もあり、室内空間の機能が高いとは言えない。特許文献1では、音域等の音質を改良した平面スピーカーを実現するために、パネル(振動板)のハニカムコアを有機繊維不織布から構成するとともに、その両端部を硝子織布基材エポキシ樹脂の軽量かつ高剛性の材料成分からなるシートで包み込むようにしている。しかしながらこのような技術でも、室内空間の機能を高める観点から十分とは言えなかった。
そこで本開示は、室内空間における音の機能を高めることができるスピーカーを提供することを課題とする。また、このスピーカーを具備する室内構造を提供する。
本開示の1つの態様は、面材及び面材の一方の面に配置された振動器から構成されたスピーカーであって、面材には、ハニカム構造を有する心材を有し、心材は、音の再現性に基づいて適する音域が異なる複数の領域、及び/又は、音の進行方向が異なる複数の領域が具備されている、スピーカーである。
心材は隣接する領域で材質が異なるように構成してもよい。
心材は隣接する領域でハニカム構造のセル密度が異なるように構成してもよい。
心材は隣接する領域でハニカム構造のセルの軸線方向が異なるように構成してもよい。
心材が凸部領域及び凹部領域の少なくとも一方を有するように構成してもよい。
本開示の他の態様は、壁部、床部、及び天井部により囲まれた室内空間を構成する室内構造であって、室内構造には音響システムが配置されており、音響システムは、上記スピーカーが複数配置されている、室内構造である。
本開示によれば、室内空間における音の機能を高めることができる。
図1は音響システムを有する室内構造10の外観を模式的に表す図である。 図2は音響システムを有する室内構造10に備えられる壁部11を正面視した図である。 図3は音響システム15を模式的に表した図である。 図4はスピーカー20の基本的構造を説明する斜視図である。 図5はセルの軸線方向が領域により異なる形態について説明するスピーカー20の断面図である。 図6は面材(心材)が凸部領域及び凹部領域を有する形態について説明するスピーカー20の斜視図である。 図7は音響システムを有する室内構造10の動作について説明する図である。
以下、図面に基づき各形態について説明する。本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、図面に表れる各部材は理解し易さの観点から大きさや形状を誇張、変形して表すことがある。また、見易さのため、繰り返しとなる符号の記載を省略することもある。
1.室内構造の構成
図1は1つの形態を説明する図で、室内構造10の外観を模式的に表す図であり、図2は図1に図示する室内構造10に備えられる1つの壁部11を正面視した図である。図3は室内構造10に含まれる音響システム15の構成を模式的に表した図である。当該室内構造10の説明の中でスピーカーについての説明も含まれる。
本形態では、いわゆる建物の室内構造を例にして説明するが、当該室内構造は建物に限らず、自動車、電車、飛行機等の輸送機器の室内空間の室内構造にも適用することができる。
図1、図2からわかるように、本形態の室内構造10は、室内空間1を区画するようにして、側面を構成する壁部11、上部を構成する天井部12、下部を構成する床部13を有しており、これらに囲まれる内側により室内空間1が区画されている。なお、図1においては、図示及び説明の簡素化のため、同図の手前側(紙面の表側)に存在する壁部及び、通常多くの場合に、室内構造10において1箇所以上設けられる窓、扉等の開口部、家具、照明器具、什器等は図示を省略している。
そして、本形態ではそのうちの壁部11に音響システム15が適用されている。従ってここでは壁部11に適用された音響システム15を前提に説明するが、これに限らず代わりに、又は、これに合わせて、天井部及び/又は床部に音響システムが適用されてもよい。
1.1.音響システム
本形態において、音響システム15はスピーカー20を有し、さらに、スピーカー20が音波を発生するように、スピーカー20を駆動するように構成されている。本形態では、図3に図示したように、スピーカー20に加えて、センサ40、入力装置41、音源装置42、演算装置45、及び増幅装置50を備えている。以下、各構成について説明する。
[スピーカー]
スピーカー20は、室内空間1に向けて音を出力する装置であり、面材及び振動器を備えており、振動器が面材を振動させることで音を出力する。
<スピーカーの基本的構造>
図4にスピーカー20の基本的な構造を説明するための図を示した。図4ではスピーカー20を説明する斜視図で裏面側表装材23の一部を破断して心材22が見えるように表している。ただし、スピーカー20は後で説明する形態1~形態4を単独で、又は、これらを2つ以上組み合わせることにより、1つのスピーカーで再現性が高い複数の音域に亘って、及び/又は、複数の進行方向に音を出力できる。
スピーカー20は、面材21及び振動器25を備えている。ここで、面材21は心材22を有しており、この心材22の一方の面側には裏面側表装材23、心材22の他方の面側には表面側表装材24が配置されている。
心材22は、いわゆるハニカムコアと呼ばれる構造の板材を用いることができる。代表的な構成では、複数の六角柱状の空洞を有する筒であるセルが該六角柱の側面を互いに隣接させて、且つ該側面と直交する方向に平面状に配列されて板状をなす部材である。ただし、セル形状は六角柱状である必要はなく、三角柱状、四角形状等の多角柱形状、円形状、楕円形状等を挙げることができる。
裏面側表装材23は、スピーカー20を壁部11に配置したときに室内空間1とは反対側となる面側に配置される板状の表装材である。そして裏面側表装材23には振動器25が配置される。かかる観点から裏面側表装材23は比較的強度が高く、曲げ剛性が高いものであることが好ましい。そのため裏面側表装材23を構成する材料としては特に限定されることはないが、心材と同様に考えることができる。ただし、必ずしも心材と同じである必要はなく異なる材料であってもよい。
表面側表装材24は、スピーカー20を壁部11に配置したときに室内空間1に面するように配置される板状の表装材である。従って表面側表装材24の表面は意匠面とされている。
表面側表装材24は、例えば、上記した裏面側表装材23と同様の材料による板材と、その表面に貼付された意匠面を構成する壁紙と、からなる形態を挙げることができる。
振動器25は、面材21のうち裏面側表装材23に取り付けられ、受信した信号に基づいて振動し、これを面材21に伝えて音として出力させる機器である。このような振動器はエキサイターと呼ばれることもあり、公知のものを適用することができる。
振動器25が裏面側表装材23に配置される位置は特に限定されることはなく適宜設定することができる。1つの面材21に複数の振動器25を配置してもよい。
また、振動器25は、図4に図示したように、面材21の裏面側表裝材23上に設置する以外に、面材21内にその一部又は全部を埋設した状態で設置することもできる。
<スピーカーの具体的形態>
スピーカー20は、1つのスピーカー20で、出力に適した音域(再現性がよい音域)が異なる領域を有して、及び/又は、音の進行方向が異なる領域を有して構成されている。
ここで、「音域」は典型的には低音域、中音域、高音域に分けられ、低音域はウーハーと呼ばれることがあり50Hz~500Hz程度の範囲の周波数で出力し、中音域はスコーカーと呼ばれることがあり100Hz~5000Hz程度の範囲の周波数で出力し、高音域はツイーターと呼ばれることがあり2000Hz~15000Hz程度の範囲の周波数で出力する。
また、「音の進行方向」とは、音の強度が最も強い方向を意味し、「音の進行方向が異なる」とは当該方向が異なることを意味する。
このように領域ごとに適する音域、及び/又は音の進行方向を変更する手段としてスピーカーの面材21が次の形態1~形態4を単独で、又は、これらを2つ以上組み合わせることが適用されている。
{形態1}
形態1は心材22の材料に特徴を有する。
1つの心材22が複数の領域に分けられ、領域ごとに心材(ハニカムコア)の材料を変更することで再現性高く適した音域が異なる複数の領域を設ける。
より具体的には、当該音域の調整のため、心材22の隣り合う領域に異なる固有音響抵抗値を有する材料を適用する。固有音響抵抗値は音響インピーダンスともいい、空気を単位速度で振動させるのに必要な圧力を示すものである。
具体的に固有音響抵抗値は、心材B1aの材料の密度、弾性率を用いて、次のように表すことができる。
固有音響抵抗値≒音速(m/秒)×密度(kg/m
=(弾性率(Pa)/密度(kg/m))0.5×密度(kg/m
この式からもわかるように、固有音響抵抗値が大きい方がより高音域を再現性高く出力することができる。
適用する具体的な材料は特に限定されることはないが、アルミニウム、ジュラルミン等のアルミニウム合金、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フェノールエポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体等のオレフィン樹脂、各種ナイロン、アラミド樹脂(芳香族ポリアミド)等のポリアミド樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、上質紙、和紙、水酸化アルミニウム混抄紙等の紙、ガラス繊維、炭素繊維、ポリエステル樹脂繊維、ポリアミド樹脂繊維等から成る織布又は不織布、前記の紙、織布、又は不織布に前記熱硬化性樹脂を含侵して硬化させた物等を挙げることができる。
例えばアルミニウム等は高音域の音再現性に優れ、織布又は不織布等は低音域の音再現性に優れたものとなる。
形態1では、上記観点から材料が異なる領域が複数存在すればよく、領域は2つ以上設けられていればよい。
また、各領域の形状は特に限定されることはなく、必要な形状を採用することができる。
このように領域ごとに材料を変更する心材の製造方法は特に限定されることはないが、領域ごとに心材を作製して並べたり、3Dプリンタを使って材質を領域ごとに変えたりする方法を挙げることができる。
{形態2}
形態2は心材22のハニカムコアのセルの密度に特徴を有する。
1つの心材22が複数の領域に分けられ、領域ごとにセルの密度を変更することで適した音域が異なる複数の領域を設ける。ここで「セルの密度」は単位面積当たりに配置されるセルの数により定義される。
高音領域の音再現性を高める領域のためにセルの密度を大きくし、低音領域の音再現性を高める領域のためにセルの密度を小さくすることができる。
形態2では、上記観点からセルの密度が異なる領域が複数存在すればよく、領域は2つ以上設けられていればよい。
また、各領域の形状は特に限定されることはなく、必要な形状を採用することができる。
このように領域ごとにセルの密度を変更する心材の製造方法は特に限定されることはないが、領域ごとに心材を作製して並べたり、3Dプリンタを使ってセルの密度を領域ごとに変えたりする方法を挙げることができる。
{形態3}
形態3は心材22のハニカムコアのセルの軸線方向に特徴を有する。
図5に形態3の1つの例であるスピーカー20を示した。図5はスピーカー20の断面図である。この例では、心材20は音の進行方向が異なる第1領域22a、第2領域22b、及び、第3領域22cを具備している。
本例では第1領域22aでハニカムコアは、各セルの六角柱状である空間の軸の方向が面材21の法線方向であり、図5に直線矢印Vaで示したように当該領域における音の進行方向も当該法線方向となる。
本形態では第2領域22bでハニカムコアは、各セルの六角柱状である空間の軸の方向が面材21の法線方向に対してα(α≠0°)であり、図5に直線矢印Vbで示したように当該領域の音の進行方向も当該αと同じ方向となる。
本形態では第3領域22cでハニカムコアは、各セルの六角柱状である空間の軸の方向が面材21の法線方向に対してβ(β≠0°、β≠α)であり、図5に直線矢印Vcで示したようにスピーカー20の当該領域の音の進行方向も当該βと同じ方向となる。
すなわち、ハニカム構造はいわば筒の集合体であり、筒が加振された場合には筒方向に振動が伝わる。従って音の方向も当該筒の方向(筒の軸方向)に向かうと考えられ、これを音の進行方向とすることができる。以下、同様である。
形態3によれば、1つのスピーカーで音の進行方向が異なるように音を出力することができ、室内空間における3次元的に出力して音の機能を高めることができる。
形態3では、上記観点からセルの軸線方向が異なる領域が複数存在すればよく、領域は2つ以上設けられていればよい。
また、各領域の形状は特に限定されることはなく、必要な形状を採用することができる。
このように領域ごとにセルの軸線方向を変更する心材の製造方法は特に限定されることはないが、領域ごとに心材を作製して並べたり、3Dプリンタを使ってセルの軸線方向を領域ごとに変えたりする方法を挙げることができる。
{形態4}
形態4は心材22の形状に特徴を有する。
図6に形態4の1つの例であるスピーカー20を示した。図6はスピーカー20の斜視図である。この例では、面材21が凹部領域22d、及び、凸部領域22eを具備している。すなわち、心材22についても同様に凹部領域22d、及び、凸部領域22eを具備している。
本例では、面材21(心材22)が凹凸を有し、凹部領域22dでは、図6に直線矢印VIaで示したように当該凹部領域22dにおける音の進行方向は集中する向きにとなる。
一方凸部領域22eでは、図6に直線矢印VIbで示したように当該凸部領域22eにおける音の進行方向は広がる向きにとなる。
形態4によれば、1つのスピーカーで音の進行方向が異なるように音を出力することができ、室内空間における3次元的に出力して音の機能を高めることができる。
形態4では、上記観点から凸部領域及び凸部領域を少なくとも1つ有していればよく、凸部領域、凹部領域が2つ以上設けられてもよい。
また、各領域の形状は特に限定されることはなく、必要な形状を採用することができる。例えば、凸部領域、凹部領域に球面を適用してよい。
{形態1~形態4の組み合わせ}
面材21は、上記した形態1~形態4の少なくとも1つを具備している。これにより上記した各効果を奏することで室内空間における音の機能を高めることができる。
また、面材21では、形態1~形態4のいずれか2つ以上、又は全てを組み合わせて適用してもよい。このとき各形態が有する領域は一致してもよく一致しなくてもよい。これにより複合的に効果的に音の質を高めることができる。
[センサ]
センサ40は、所望の状態を検知する機器である。センサの種類は必要に応じた種類のセンサであればよく特に限定されることはない。例えば人の存在の有無を検知する人感センサ、光センサ、画像情報を基に所定のアルゴリズムでの解析により人の表情を検知するセンサ、超低周波音、可聴周波数帯域の音、超音波等の各種周波数の音を検知する音響センサ、音響センサの検地した音声情報を基に所定のアルゴリズムでの解析により人の音声を検知するセンサ、温度センサ、湿度センサ、人、動物、又は無生物等の物体の位置、速度、角速度、加速度又は角加速度等の運動状態を検知するジャイロセンサ等の体動センサ、体温、血圧、呼吸数、心電位、脳波等の所定の各種物理量を検知し必要に応じ所定のアルゴリズムで解析することにより人の肉体又は精神の状態や睡眠の状態を測定したり可視化したりするバイタル感知センサ、磁気センサ、赤外線センサ等の各種センサ等を挙げることができる。
[入力装置]
入力装置41は、演算装置45に対する命令を入力する装置である。演算装置45に対する命令を入力することができれば特に限定されることはないが、例えばキーボード、マウス等を挙げることができる。
[音源装置]
音源装置42は、演算装置45に対して音に対応する信号を入力する装置である。特に限定されることはないが、例えば、マイクロフォン等の直接、実時間的に電気等の音声信号に変換する裝置の他、録音盤、光ディスク、磁気テープ、各種半導体記憶裝置等の音声を溝形状、磁気、電気、光反射率等の光学的性質等の各種物理量に変換して記録し適宜音声信号として再生する各種形態の音声記録再生装置等を挙げることができる。なお、図3においては、音源装置42を1個のみ図示しているが、音源装置42を複数用意し、個々の音源装置42で各々別個の音声信号を記録、再生してもよい。
[演算装置]
演算装置45は、スピーカー20から出力すべき音をプログラムに基づいて演算して決定し、その結果としての制御信号(指示)に基づき音声信号を増幅装置50に送信する。その演算の内容等の具体的な態様は後で説明する。
このような演算装置45は例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータにより構成することができる。すなわち、中央演算処理装置としてのCPU、記憶装置としてのRAM、ROM、HDD等を備えるコンピュータにおいて、CPUが、ROMやHDDに記憶されているコンピュータプログラムをRAMを使用して実行するように構成することができる。
また、この演算装置45による演算は、スピーカー20に対して個別に行われ、又は、複数のスピーカー20の一群に対して行われる。これにより、必要に応じた音の出力をより適切に柔軟に実現することができる。
[増幅装置]
増幅装置50は、演算装置45からの制御信号を受信し、これを基に所定の音源装置42からの音声信号を増幅してスピーカーに送信する装置であり、いわゆるアンプ(amplifier)といわれる装置である。このような増幅装置50は特に限定されるものでなく公知のものを用いることができる。
[各部材の配置]
以上のような各構成が例えば次のように組み合わされることで室内構造10とされている。
室内構造10により室内空間1を構成するため、本形態では天井部12には公知の天井材、床部13には公知の床材13が配置される。そして、壁部11に少なくとも1つ、好ましくは複数のスピーカー20が配置される。このとき、スピーカー20の表面側表装材23が室内空間1に面するように配置される。
スピーカー20の壁部11への配置はその目的によって適宜決められる。なお、スピーカー20が配置されない部分の壁部11には通常(スピーカーでない)の壁面材11aが配置されればよい。
このとき、スピーカー20の表面側表装材の意匠面と、通常の壁面材11aの意匠面と、の態様が同じであれば外見上はスピーカーと通常の壁面材との区別ができないため、スピーカーを認識することのない空間とすることができる。
ただしこれに限られず、スピーカー20、及び、壁面材11aの意匠面とは異なるようにしてもよく、その他、各意匠面を絵画、写真などのインテリアのアクセントとなるようにしてもよい。
センサ40は、検知すべき対象を検知しやすい部位に配置される。入力装置41は演算装置45に情報を直接入力する手段であるため、入力することが可能であればいずれの位置に配置してもよい。音源装置42も同様に必要な位置に設置されればよい。
なお、センサ40、入力装置41、演算装置45、及び増幅装置50は、必ずしも具備されなくてもよく、若しくは、いずれか1つ又は2つ以上が配置されてもよい。
演算装置45は、図3に示したように、センサ40、及び入力装置41のいずれかを備える場合には、ここからの信号を受信し、取り込むことができるように構成され、演算の結果として出力された制御信号を基に選択された音源装置42から発生する音声信号を増幅装置50に伝送できるように構成される。これら取り込みや伝送は有線であること及び無線であることを問わない。従って、演算装置45が配置される位置は特に限定されることはなく、室内空間1の内外、別室、別の建物等、いずれでもよい。
増幅装置50は、図3からわかるように、上記のように演算装置45からの信号を受信するために該演算装置45に接続され、増幅後の信号を第1のスピーカー20に伝送するために該振動器25に接続されている。
なお、図3に示したように、複数のスピーカー20の出力を個別に制御する場合には複数のスピーカー20のそれぞれに増幅装置50が配置されている。一方、複数のスピーカー20を含む一群を1つのグループとして、グループごとに出力する音を制御するときにはグループごとに1つの増幅装置50を設置してもよい。
1.2.室内構造の作動
以上のような室内構造10により、例えば次のように作動させることができる。図7にその流れを示した。
センサ40、入力装置41の少なくとも1つが具備されている場合にはこれらからの音声信号を演算装置45が受信する(S11)。センサ40による信号は、センサ40により検知した情報の信号である。入力装置41による信号は、例えば演算装置45に対して所望する音の選択をする信号であり、キーボードから直接所望する音を選択することが想定される。音源装置42からの信号は、例えばマイクロフォン、CD等の音声信号記録再生器、通信回線経由で伝送された音声信号、コンピュータの演算装置や記憶装置から発生した音声信号等の音の再生器からの信号を挙げることができる。
次に、演算装置45は受信した信号に基づいて、プログラムによりスピーカーごと又はグループごとに、出力すべき音を演算して決定する(S12)。ここでセンサ40、入力装置41、音源装置42が具備されていない音響システムである場合には、予め決められたプログラムに基づいて出力すべき音のための信号を演算して決定する。
演算装置45は、決定した信号を増幅装置50に出力し(S13)、受信した増幅装置50は信号を増幅してスピーカー20に出力する(S14)。これによりスピーカー20が音を出力する(S15)。
以上のS11乃至S15が繰り返され、所望の音が適宜提供される。
以上のような室内構造10によれば、空間デザインと音環境の両立を図ることができる。すなわち、視覚的には、空間を構成する壁装材とスピーカーとを一体化させ、すっきりとした美しい空間デザインを実現し、聴覚的には空間の部位によって異なる音を出力することができ、音環境の演出の多様性を確保することが可能となる。
また、本形態では音域の再現性や音の進行方向が異なる領域を含むスピーカーが配置されているため、それぞれの音域や音の聞こえ方において質の高い音を出力することができ、室内空間における音の機能を高めることができる室内構造となる。
2.音環境の具体例
以下に本開示の室内構造により実現される音環境の具体例を説明する。本開示の室内構造により実現できる音環境は多種多様にわたるため、下記具体例は例示でありこれらに限定されることはない。
2.1.音響設備の改善
映画館の様な音響設備を伴う空間においては、壁11の下方のスピーカー20に低音域の音を提供し、高さ方向中央に配置されたスピーカー20に中音域の音を提供し、上方に配置されたスピーカー20に高音域の音を影響する。これにより、重厚感、迫力を向上させることができる。
音の進行方向についても同様に、オーケストラ、国際会議、スポーツ観戦等の映像と音との組み合わせで、その音の発生位置とその音が伝わる方向に合わせて音の進行方向を調整して提供することでその場面をマトリクス的に再現、伝達することができる。
2.2.自然環境の再現
自然環境を再現する場合には、下方に配置したスピーカー20に低音域である川のせせらぎや波の音を再現し、高さ方向中央に配置したスピーカー20に中音域である風の音を再現し、上方に配置されたスピーカー20を高音域である鳥のさえずりを再現する。これにより各音域に見合った質の高い音を提供することができる。
音の進行方向についても同様に、音が発生する位置やその音が伝わる方向に合わせて音の進行方向を調整して提供することで、その場面をマトリクス的に再現、伝達することができる。
2.3.音の移動がある場面の再現
例えばオートレース場の様な音が水平方向に移動するような特徴を有する場面を再現する空間では、スピーカーを下方に多く水平に配置し、ここに低音域の音を提供する。これにより、音の移動における臨場感を表現する。
音の進行方向についても同様に、音が発生する位置や移動に合わせて音を提供することで、その場面をマトリクス的に再現、伝達することができる。
2.4.選択的に音を伝達する
特定の位置に音を伝達する(例えば運転手にのみ伝わりやすい)場面やより広い空間ではあるが特定の方向(例えば広い空間内で特定の範囲に伝わりやすい)
に音を伝えたい場面に対しては、音の進行方向を調整して目的に合った音を伝達する。
1 室内空間
10 音響システムを有する室内構造
11 壁部
12 天井部
13 床部
15 音響システム
20 スピーカー

Claims (6)

  1. 面材及び前記面材の一方の面に配置された振動器から構成されたスピーカーであって、
    前記面材には、ハニカム構造を有する心材を有し、
    前記心材は、音の再現性に基づいて適する音域が異なる複数の領域、及び/又は、音の進行方向が異なる複数の領域が具備されている、
    スピーカー。
  2. 前記心材では隣接する領域で材質が異なる請求項1に記載のスピーカー。
  3. 前記心材では隣接する領域で前記ハニカム構造のセル密度が異なる請求項1又は2に記載のスピーカー。
  4. 前記心材では隣接する領域で前記ハニカム構造の前記セルの軸線方向が異なる請求項1~3のいずれかに記載のスピーカー。
  5. 前記心材が凸部領域及び凹部領域の少なくとも一方を有する請求項1~4のいずれかに記載のスピーカー。
  6. 壁部、床部、及び天井部により囲まれた室内空間を構成する室内構造であって、
    前記室内構造には音響システムが配置されており、
    前記音響システムは、
    請求項1~5のいずれかに記載のスピーカーが複数配置されている、
    室内構造。
JP2021053686A 2021-03-26 2021-03-26 スピーカー、室内構造 Pending JP2022150888A (ja)

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