JP2022150070A - 発電制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷によって消費される電力が、商用電源などの外部電源と太陽電池などの発電装置とによって供給される場合に、発電装置によって発電された電力が外部電源へと逆潮流することを防ぐ。【解決手段】負荷50を含む発電制御システム10における、受電装置65の過去の流入電力量実績データに基づいて流入電力量予測AIモデル25が作成される。この流入電力量予測AIモデル25は、1点以上の時刻およびその時刻の流入電力量を含む情報を入力データとして、予め定められた時間経過後の流入電力量の予測値である予測電力量を出力データとして返す。制御器20は流入電力量予測AIモデル25を用いて、流入電力量が予め定められた閾値を上回る値となるようにパワーコンディショナー40へ制御指令を与える。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池などの発電装置による発電を制御する発電制御システムに関するものである。
電力を消費する負荷を備えた施設においては、電力を確保するために、負荷を商用電力線に接続するだけでなく、負荷によって消費される電力を発電する発電装置(太陽光発電設備など)が設けられていることがある。
こうした施設においては、負荷によって消費される分を超えて発電された余剰電力は商用電力線に逆潮流されることになる。施設の運営者(太陽光発電発電事業者など)が電力会社と売買契約を結んでいれば、余剰電力は電力会社に売電される。
しかしながら、電力会社と売買契約を結ぶためには、商用電力線の送電系統に空き容量が残っている必要があり、空き容量が残っていない地域では売買契約を結ばずに発電装置が運用されることになる。
ここで、発電装置が例えば太陽光発電や風力発電のような発電電力が変動しやすい方式で発電を行うものである場合には、発電された電力の電圧変動や周波数変動が大きくなる。このような変動の大きい電力は商用電力線で供給される電力の規格に合わないため、逆潮流が起きると商用電力線で供給される電力の品質に影響を及ぼすおそれがある。
そのため、電力会社は売買契約を結ばずに発電装置を運用する施設に対しては、逆潮流が起きることのないように求める。具体的には逆電力継電器(RPR:Reverse Power Relay)と呼ばれる機器の設置が求められる。このRPRは発電装置の発電量が過剰な場合に、発電装置の発電を停止させることで逆潮流を防止する。
発電装置による発電が停止されている間は、負荷の消費電力の全量が商用電力線から供給されることになるため、施設にとって不利益が生じる。したがって発電装置を有しながらも電力会社との売買契約を結んでいない施設においては、発電装置の発電量を制御して、なるべく逆潮流が発生しないようにすることが望まれる。そうした制御の一例として、特許文献1には、太陽光発電システムの発電量を制御することが開示されている。
特許6792272号公報
特許文献1に開示されている制御方法においては、複数の時刻の消費電力量から所定時間経過後の消費電力量を予測するようになっている。この方法では、別々の日において予測値を算出する場合に、どちらの日でも予測値の算出基準となる複数の時刻で消費電力量が同様に推移する場合には、どちらの日でも同じ予測値が得られることになる。
しかしながら、施設における実際の消費電力量の変動を1日間記録したデータを複数の日について比較してみると、途中までの消費電力量の変動が同様であっても、それ以降の変動が異なる場合がある。例えば電力を消費する負荷に空調機が含まれる場合、午前中に比べて午後の気温が高くなる日と低くなる日とでは、午前中の消費電力量の変動が双方の日で同じであっても、午後の消費電力量の変動が異なることがある。
特許文献1において消費電力量が取得される複数の時刻は、午前と午後のような大きな間隔ではなく数秒単位の短い間隔であるが、消費電力量を取得する間隔を短くしても、途中まで同じように消費電力量が変動しながらもその後の変動が異なる場合に対応できないという課題は存在する。この課題は、日が異なる場合だけでなく、負荷が設置されている地域が異なる場合(例えば暖かい地域と寒い地域)にも考慮する必要がある。
また発電装置の発電量についても、例えば太陽電池の発電量は夏場と冬場とで異なる。また、地域によっても発電装置の発電量は異なる。そのため、ある時刻において発電量が消費電力量を上回るか否かは、負荷の種類が同じであっても、季節や地域によって異なることがある。
上記課題を解決するため、本発明に係る実施形態の一例としての発電制御システムは、電力を消費する負荷と、前記負荷によって消費される電力をシステム外部の外部電源から受電して前記負荷へ供給する受電装置と、前記負荷によって消費される電力を発電する発電装置と、前記発電装置の発電量を制御するパワーコンディショナーと、前記パワーコンディショナーに制御指令を与える制御器と、を有する発電制御システムにおいて、前記制御器は、前記受電装置が前記外部電源から受電する流入電力量を測定し、1点以上の時刻およびその時刻の流入電力量を含む情報を入力データとして、予め定められた予測時間差経過後の流入電力量の予測値である予測流入電力量を出力データとして返す流入電力量予測AIモデルを用いて、予測流入電力量の予測を行い、前記予測流入電力量が予め定められた閾値以下となる場合には、前記予測時間差経過後の流入電力量が前記閾値を上回る値となるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与え、ここで、前記流入電力量予測AIモデルは、前記負荷に関する過去の流入電力量実績データに基づいて作成されたAIモデルであることを特徴とする。
また好ましくは、前記制御器は、前記予測流入電力量が予め定められた閾値以下となる場合には、前記予測流入電力量が前記閾値以下となる場合には、予測時間差経過後の前記発電装置の発電量がゼロとなるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与え、その後、流入電力量が前記閾値を超えるまで発電量がゼロとなる状態を維持するとよい。
また好ましくは、前記制御器は、前記予測流入電力量が予め定められた閾値以下となる場合には、現在時刻における前記負荷の消費電力量および/または前記発電装置の発電量を測定し、予測時間差経過後の前記発電装置の発電量が、測定した現在時刻の前記消費電力量および/または前記発電量よりも低い値となるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与えるとよい。
また好ましくは、前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データが、前記負荷の稼働時間帯における各時刻と流入電力量との対応関係の時系列データが一年間以上にわたって測定された年間データであり、前記制御器が入力データとして前記流入電力量予測AIモデルへ与える時刻には、その時刻の属する日付も含まれるとよい。
また好ましくは、前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データに、その流入電力量実績データが取得された際に前記負荷が設置されていた地域の経緯度データが含まれており、前記制御器は、前記流入電力量予測AIモデルへ与える入力データに、前記負荷が現在設置されている地域の経緯度データも含めるとよい。
また好ましくは、前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データに、その流入電力量実績データが取得された際に前記負荷が設置されていた地域の気象データが含まれており、前記制御器は、前記流入電力量予測AIモデルへ与える入力データに、前記負荷が現在設置されている地域の気象データも含めるとよい。
本発明に係る実施形態の一例としての発電制御システムによれば、負荷に関する過去の流入電力量実績データに基づいて作成された流入電力量予測AIモデルが用いられる。そのため、出力データとして得られる予測流入電力量は、わずか数点の時刻の流入電力量から算出されるものではなく、過去の流入電力量実績データの全てが反映されたものとなる。これにより、この発電制御システムによれば、従来の制御方法よりも適切な予測流入電力量が得られることとなる。また、負荷の消費電力量に対して発電装置の発電量だけでは足りない分が外部電源から流入電力量として供給されるため、流入電力量実績データは実際の負荷の消費電力量および発電装置の発電量の両方の実績が反映されたものである。そのため、このデータを基にすることで、発電量が消費電力量を上回るかどうかについて、消費電力量のみを基準に予測するよりも適切な予測が可能となる。
この予測流入電力量を基に、予測時間差経過後の流入電力量が予め定められた閾値を上回るようにパワーコンディショナーの制御が行われる。この閾値がゼロより大きい値であれば、流入電力量がゼロになること、すなわち逆潮流の発生することが防止される。そして、流入電力量予測AIモデルによって適切な予測流入電力量が得られるため、閾値の設定がゼロに近い小さな値であっても、流入電力量がそれ以下となる前の適切なタイミングで発電量が抑制されることになる。すなわち、この発電制御システムによれば、逆潮流を防止しつつも、流入電力量をゼロに近い値に維持することが可能である。つまり、外部電源が商用電源である場合には電力会社からの買電量が最小限となり、発電制御システムの運用者にとってはシステム運用コストの低減が期待される。
また、予測流入電力量が閾値以下となる場合に、予測時間差経過後の発電量がゼロとなるようにパワーコンディショナーの制御が行われるようにすると、予測時間差経過後の負荷の消費電力量が極端に小さくなる場合でも確実に逆潮流が防止される。
また、予測流入電力量が閾値以下となる場合に、現在時刻における消費電力量および/または発電量が測定されて、予測時間差経過後の発電量がその測定値より低くなるようにパワーコンディショナーの制御が行われるようにすると、実際の消費電力量および/または発電量に対して発電量の抑制が最小限となる。したがって電力会社からの買電量が最小限となり、システム運用コストの低減が期待される。
また、流入電力量予測AIモデルに入力データとして与えられる時刻に、その時刻の属する日付が含まれる場合、過去(例えば一年前)の同じ日付における流入電力量の変動が出力データに反映され、現在時刻までの流入電力量の変動が別の日(例えば一日前)と同じような推移であったとしても、予測流入電力量はその別の日と同じになるとは限らず、現在の日付にとってより適切な出力データとして得られることになる。
また流入電力量実績データは負荷の消費電力量だけでなく発電装置の発電量も反映されたデータであるため、このデータに基づいて作成された流入電力量予測AIモデルによる予測は、発電装置の発電量の変動も考慮された形として得られることになる。
また、
また過去の流入電力量実績データおよび入力データに経緯度データや気象データが含まれる場合、予測流入電力量は地域や気象の影響も含めた適切な出力データとして得られることになる。
本発明に係る実施形態の一例としての発電制御システムのブロック図。 複数の日における流入電力量の変動の一例を示すグラフ。 東京における一日間の流入電力量および気温の変動の一例を示すグラフ。 図3Aと同日の札幌における流入電力量および気温の変動の一例を示すグラフ。 発電量、予測流入電力量、消費電力量実績の変動の一例を示すグラフであり、発電量が測定時の消費電力量より低い値となるように制御が行われる場合を示す。
<発電制御システム10の全体構成>
図1に、本発明に係る実施形態の一例としての発電制御システム10のブロック図を示す。発電制御システム10は負荷50を有する。負荷50とは発電制御システム10において電力を消費する主体である電気設備や装置をまとめて示したものであり、例えば空調機や照明器具といった、電力によって稼働する機器の集合体である。
発電制御システム10には、発電制御システム10外部の外部電源である商用電源60からの電力を受電する受電装置65(受変電設備や分電盤など)が設けられており、負荷50はこの受電装置65に接続されている。これにより、負荷50は受電装置65を介して電力会社からの電力供給を受けることができる。
また、発電制御システム10には発電装置としての太陽電池30が設けられている。この太陽電池30は太陽の光を受けることで発電を行う。太陽電池30も受電装置65に接続されており、負荷50は受電装置65を介してこの太陽電池30が発電する電力の供給を受けることもできる。
受電装置65は、負荷50が消費する電力量(消費電力量)に対して、太陽電池の発電量だけでは足りない分を商用電源60から受電する。本実施形態においては、受電装置65が商用電源60(外部電源)から受電する電力量、すなわち発電制御システム10の外部から流入する流入電力量を測定することが可能になっている。例えば受電装置65と商用電源60との間の電力線上に設置された売電量電力計などによって、流入電力量を測定することができる。なお、流入電力量の測定手段については、前述の通り電力線に設置されていてもよいし、受電装置65に内蔵されていてもよい。ここで、測定手段が他の機器と通信可能に接続されるなどして、流入電力量の測定値が、他の機器から参照可能なようになっていることが好ましい。
太陽電池30と受電装置65との間にはパワーコンディショナー40が接続されている。このパワーコンディショナー40は、太陽電池30が出力する電力について、直流電力を交流電力に変換するなど、負荷50へ供給するのに適した形態に変換する。
また、パワーコンディショナー40は太陽電池30の発電量を制御することもできる。例えば従来の最大電力点追従制御により、様々な環境条件(日射量など)に応じて発電電力が最大となるように制御が行われてもよい。
その一方で、発電量が大きくなり過ぎると前述の通り逆潮流が発生してしまうおそれがあるため、本実施形態の発電制御システム10には、パワーコンディショナー40に逆潮流防止のための制御指令を与える制御器20(例えばコンピュータ)が設けられている。
<制御器20による制御>
この制御器20は、受電装置65に設けられた売電量電力計と通信するなどの方法で、受電装置65の受電する流入電力量を測定する。そしてその測定結果に応じて、パワーコンディショナー40に太陽電池30の発電量をどのように制御すべきかの制御指令を与える。
流入電力量測定結果に基づいて制御器20からパワーコンディショナー40へ与えられる制御指令は、発電量が指定する値(指定値)以下となるように制御する(抑制する)ことを求めるものとなる。その指定値が、その時点での負荷50の消費電力量以下であれば、発電量が消費電力量以下に抑えられることとなり、逆潮流が防止される。
例えば指定値をゼロにすると、発電量もゼロとなるので、確実に発電量が消費電力量以下となる。したがって、流入電力量がゼロに近い値(例えば10kWh)まで下がっているときに、指定値をゼロにすることで確実に逆潮流を防止することが可能である。
ただし、制御器20が受電装置65の流入電力量を測定してからパワーコンディショナー40が制御指令を受け取るまでの間には、測定や通信に要する時間の分ずれ(制御ラグ)が生じる。したがって、制御器20がパワーコンディショナー40へ制御指令を与えるタイミングは、流入電力量がゼロに近い値となっていることが測定される時刻ではなく、その時刻よりも少し早いことが望ましい。
<流入電力量予測AIモデル25による予測>
そこで、制御器20は、測定が行われた時刻(ここでは現在時刻を含む複数点)の流入電力量に基づいて、現在時刻から予め定められた時間経過後の流入電力量を予測する、流入電力量予測AIモデル25を用いて制御指令における指定値を決定する。これにより、現在時刻から予め定められた時間経過後の流入電力量がゼロに近い値となることが予測されるタイミングで制御器からパワーコンディショナー40へ制御指令を与えることが可能になる。
ここで、流入電力量予測AIモデル25は、何らかの入力データを受け取ると、その入力データに対応した出力データを返すという、入出力関係を記述したモデルである。具体的には、流入電力量予測AIモデル25は、1点以上の時刻およびその時刻の流入電力量を入力データとして受け取ると、入力された時刻のうち1点(例えば現在時刻)から予め定められた時間経過後の流入電力量の予測値である予測流入電力量を出力データとして返す。
この流入電力量予測AIモデル25は一種の電子情報として構築されており、実体としては例えば制御器20が備える電子情報記憶媒体(ハードディスクやソリッドステートドライブなど)に記録されている。
流入電力量予測AIモデル25の出力データは前述の通り現在時刻から予め定められた時間経過後の流入電力量の予測値である。この予め定められた時間(以下、予測時間差とも呼ぶ)というのは、流入電力量の測定から制御指令の発行までのずれ、すなわち制御ラグに相当する時間であることが望ましい。具体的な制御ラグの値は、通信速度などの、発電制御システム10に関する仕様上の数値から算出することが可能である。あるいは、発電制御システム10を実際に稼働させてみて実測することで制御ラグを調べることが可能である。
制御ラグは使用する機器の種類によって変動する可能性がある。また予測時間差が制御ラグと必ずしも同一である必要はない。そのため、予測時間差は、必要に応じてユーザー(発電制御システム10の運営者など)による変更が可能である。以下においては簡略化のため、予測時間差を1時間として説明することがある。
本実施形態において、流入電力量予測AIモデル25は、現在時刻を含む1つ以上の時刻における負荷50に関する流入電力量に基づいて予測時間差経過後の流入電力量を予測する。このような予測を可能とするため、流入電力量予測AIモデル25は、負荷50に関する過去の流入電力量実績データに基づいて作成されたものとなっている。
<流入電力量実績データの蓄積と流入電力量予測AIモデル25の作成>
過去の流入電力量実績データとは、過去に負荷50が稼働した際に、その負荷50を含む発電制御システム10がどの時刻に、負荷50がどれだけの消費電力量を必要とし、どれだけの電力量を太陽電池30で発電し、これらの差分(不足分)をどれだけ受電装置65が流入電力量として受電したか、の情報を一組の例示データとして、複数の例示データが蓄積されたものである。ここで、発電制御システム10の含む負荷50が複数の機器の集合体である場合には、それぞれの機器に関する複雑な流入電力量の変動が総合されて、流入電力量実績データとしては1まとまりの実体による流入電力量の変動として記録されている。また時刻データが日付も含むものであるならば、季節や祝祭日による流入電力量の変動も流入電力量実績データに含まれることになる。また流入電力量実績データには、そのデータが採取された際に負荷50が設置されていた地域の経緯度データすなわち地理情報や、気温、湿度、気圧などの気象データが含まれていてもよい。すなわち言い換えると、流入電力量実績データには、負荷50が全体としてどのような条件下でどれだけの電力量を消費するか、そしてその条件下では太陽電池30がどれだけの電力量を発電し、消費電力量との差分はいくつであるか、が記録されている。
こうした過去の流入電力量実績データを用いて、ある時刻での流入電力量に対して、そこから予測時間差に相当する時間経過後の時刻での流入電力量を教師データとすることで、教師あり学習により、現在の流入電力量を入力データ、予測時間差経過後の予測流入電力量を出力データとするデータの入出力関係が記述されたモデルを構築することができる。なお前述の通り予測時間差は変更が可能であるので、様々な予測時間差の値についての入出力関係が記述されることが好ましい。また上記のような教師あり学習だけでなく、流入電力量実績データを用いた深層学習によっても流入電力量予測AIモデル25を構築することが可能である。
こうした流入電力量実績データの蓄積と流入電力量予測AIモデル25の作成は、発電制御システム10を実際に稼働させて行うことができる。すなわち、稼働中の受電装置65への流入電力量を時系列に沿って24時間(または発電制御システム10の稼働時間帯)にわたって記録することにより、1日分の流入電力量実績データが蓄積される。そうして蓄積された流入電力量実績データから、時刻と流入電力量との対応関係を教師データとして、流入電力量予測AIモデル25の構築が可能である。この流入電力量予測AIモデル25の構築は制御器20に備えられた電子演算器で行うことができる。流入電力量実績データが長期間(好ましくは1年以上)にわたって蓄積されることで、季節要素も含んだ形の流入電力量予測AIモデル25が得られる。一方、流入電力量実績データの蓄積期間が1日だけであっても、時刻と流入電力量との対応関係は十分に記録されているため、それを基に流入電力量予測AIモデル25を作成することは可能である。
また、発電制御システム10とは別の場所で流入電力量実績データの蓄積と流入電力量予測AIモデル25の構築を行うことも可能である。例えば稼働予定の発電制御システム10に似せた環境の試験用システムを用意して、その試験用システムを稼働させることで流入電力量実績データの蓄積を行うことができる。また、流入電力量実績データから流入電力量予測AIモデル25を作成する際には、制御器20とは別の場所に設けられた高性能の演算器(例えばスーパーコンピュータ)が用いられてもよい。
<流入電力量予測AIモデル25による予測の詳細>
このようにして流入電力量実績データを基に作成された流入電力量予測AIモデル25は、負荷50に関する流入電力量について、1点以上の時刻と、その時刻の流入電力量を入力データとして、その条件下で予測される予測時間差経過後の流入電力量を出力することができる。ここで必要に応じて、入力データには現在の日付や、現在負荷50が設置されている場所の地理情報、そして気象データなどを含めることができる。
ここで、過去の流入電力量実績データとして、負荷50の稼働時間帯における各時刻と流入電力量との対応関係の時系列データが一年間以上にわたって測定された年間データが用いられると、その年間データに基づいて作成された流入電力量予測AIモデル25は、別々の日付において現在時刻(およびそれに近い数点の時刻)に係る流入電力量の入力データを受け取った際に、入力データの流入電力量が同じであったとしても、現在の日付に応じて異なる出力データを返すことができる。
図2に、異なる日付における流入電力量実績データの一例を示す。これは流入電力量の予測を行う日の前年の記録である。ここで、上側のグラフは前年8月1日(夏場)における流入電力量の変動、下側のグラフは前年12月1日(冬場)における流入電力量の変動を表すものである。ここでは負荷50の稼働時間帯を0時から23時59分までとして、その間の各時刻と流入電力量との対応関係の時系列データが示されている。
この2つのグラフにおいては、0時から12時までの流入電力量の推移は共通しているものの、それ以後は互いに異なる変動が現れている。従来のような、消費電力量の予測値を算出する方法では、途中までの推移が同じデータに対してそれ以降(例えば1時間後)の消費電力量を予想すると、夏場でも冬場でも同じ予想値を算出してしまう。
一方、本実施形態の流入電力量予測AIモデル25であれば、こうした日付ごとの(季節ごとの)流入電力量の変動の違いが含まれる年間データを基に入出力関係が記述されることで、入力データの流入電力量が同じであっても、日付によって異なる予測値を出力データとして返すことができる。
例えば現在の日付が12月1日であり、12時までの流入電力量を入力データとして13時の予測流入電力量を出力データとする場合、本実施形態の流入電力量予測AIモデル25は、右側のグラフにおける13時の値に近い予想値を出力データとして返すことができる。
ここでは説明の簡略化のため前年の記録のみを示したが、複数年の記録が年間データに含まれていれば、年度ごとの流入電力量の変動の違いも考慮された形での出力データが得られる。
次に、過去の流入電力量実績データに、負荷50の地理情報や気象データが含まれている場合について説明する。図3Aのグラフには、負荷50が北緯35度、東経139度の地域(東京)に配置されている場合が示されている。また図3Bのグラフには、図3Aのグラフのものと同じ日(ここでは6月1日)に、同じ種類の負荷50(例えば同じ種類の空調機などの電気設備)が北緯43度、東経141度の地域(札幌)に配置されている場合が示されている。また、図3A、図3Bには、それぞれの地域における(経緯度ごとの各地域の)気象データ(ここでは気温の時系列データ)も示されている。
図3A、図3Bからわかるように、同じ種類の負荷50であっても、設置されている場所(地域)の気象条件に応じて流入電力量は異なる変動を示す。ここでは、0時から10時までの流入電力量はどちらの地域でも同じだが、それ以降は異なる変動が現れている。
このような、過去に負荷50が設置されていた地域の経緯度データと、その経緯度ごとの各地域の気象データとが含まれた流入電力量実績データを基に流入電力量予測AIモデル25が作成されていると、流入電力量予測AIモデル25は、現在負荷50が設置されている地域に応じて最適な予測流入電力量を出力することができる。この場合、入力データに、負荷50が現在設置されている地域の経緯度データが含まれるとよい。
例えば現在負荷50が設置されているのが東京(北緯35度、東経139度)であり、10時までの流入電力量を入力データとして11時の予測流入電力量を出力データとする場合、本実施形態の流入電力量予測AIモデル25は、図3Aのグラフにおける11時の値に近い予測値を出力データとして返すことができる。
ここでは過去の流入電力量実績データが取得された際と同じ経緯度データの地域に負荷50が設置されている場合について述べたが、現在の設置場所と全く同じ経緯度における流入電力量実績データが存在しなくとも問題はない。様々な地域での流入電力量実績データが取得されていれば、現在の設置場所と地理的あるいは気象的に近い地域での記録が考慮された形での出力データが得られる。
また、過去の流入電力量実績データに気象データが含まれていれば、流入電力量予測AIモデル25への入力データに現在の気象データが含まれることで、過去の気象データが考慮された形での出力データが得られる。
<流入電力量予測AIモデル25を用いた発電量の制御>
以上のようにして、本実施形態の発電制御システム10における制御器20は、流入電力量予測AIモデル25に入力データとして1点以上の時刻とその時刻における流入電力量を与える。ここで場合によっては入力した時刻の属する日付、負荷50の設置場所の経緯度データ、気象データなども入力データとして与える。
入力データを受けた流入電力量予測AIモデル25は、入力された時刻から予測時間差経過後の予測流入電力量を出力データとして返す。予測流入電力量を得た制御器20は、その予測流入電力量が予め定められた閾値以下となるか否かを調べ、予測流入電力量が閾値以下となる場合には、予測時間差経過後の実際の流入電力量が閾値を上回る値となるようにパワーコンディショナー40へ制御指令を与える。
ここで、予め定められた閾値とは、ユーザー(発電制御システム10の運用者など)が任意に設定する値であり、設定の基準の一つとしては「流入電力量がその値を下回った結果、そのあと逆潮流が発生するおそれがあるかどうか」が挙げられる。この値をゼロに近い小さな数値として設定すれば流入電力量を常に最小限に抑えることができ、大きめの数値として設定すれば逆潮流を確実に防止することができる。
<発電量をゼロとする制御>
流入電力量が閾値を上回る値となるようにするためのパワーコンディショナー40への制御指令の具体例としては、複数の実装方法が考えられる。例えば、予測流入電力量が閾値以下となる場合に、予測時間差経過後の太陽電池30の実際の発電量がゼロとなるように(発電量の指定値をゼロにして)パワーコンディショナー40へ制御指令を与えるとよい。このようにすれば、閾値がゼロに近い小さな値であっても、流入電力量が急激に低下する場合(例えば消費電力量が急激に低下したり、本来の発電量が急激に増加したりする場合)であっても、確実に逆潮流を防止することができる。
発電量がゼロとなるように制御指令を発行した場合は、制御器20はその後も流入電力量の測定を続け、流入電力量が閾値以下のままであるならば、パワーコンディショナー40へ発電量がゼロとなる状態を維持させる。そして、流入電力量が閾値を超えた際には、制御器20は発電量を増加させるように(発電量の指定値を正の値にして)パワーコンディショナー40へ制御指令を発行する。このとき、発電量が急激に増加して逆潮流が発生することのないように、発電量が時間経過に従って徐々に増加するように(例えば1秒当たりに1kWhずつ増加するように)パワーコンディショナー40へ制御指令が与えられるとよい。
この結果、本実施形態の発電制御システム10においては、流入電力量が予め定められた閾値(例えば10kWh)以下とならないように制御される。
予測流入電力量が閾値以下となった時点で発電量がゼロとなるように制御されることで、流入電力量実績は常に正の値となり、逆潮流が発生しないようになる。そして、流入電力量実績が閾値を上回った時点から再び発電量が正の値となる。
このように、発電量がゼロとなるように制御器20がパワーコンディショナーへ制御指令を与える場合は、流入電力量が増加してくれば自動的に制御指令が変わり、直ちに発電を再開することができる。これに対し、従来のRPRによって発電が停止される場合には、発電を再開するためには手動でRPRの動作を解除するなどの、ユーザーによる人為的な作業が必要なため、再開までに手間と時間がかかってしまう。したがって制御器20による制御を採用することで、従来に比べ発電量がゼロとなる期間を短縮することができる。
<発電量を現在時刻の消費電力量/発電量に応じた値とする制御>
流入電力量が閾値を上回る値となるようにするためのパワーコンディショナー40への制御指令の別例として、予測流入電力量が閾値以下となった場合に、その時点(現在時刻)での負荷50の消費電力量または太陽電池30の発電量、あるいはその両方を測定して、測定値に応じて発電量を制御するという方法が考えられる。
例えば予測流入電力量が閾値以下となったときに、発電制御システム10に設けられた電力計と通信するなどの方法で、制御器20が現在時刻における負荷50の消費電力量を測定する。ここで、負荷50の消費電力量の測定について、負荷50が複数の機器から成る場合には、制御器20はそれぞれの機器に設けられた電力計から各機器の消費電力量を受信し、それらを合計することで負荷50全体の消費電力量を算出するようにしてもよい。また、複数の機器と接続されて各機器への電力分配を行う装置(変電装置など)が存在する場合には、その装置が供給する電力量を測定するようにしてもよい。
そして制御器20は、太陽電池30の発電量が、測定した消費電力量よりも低い値となるようにパワーコンディショナー40へ制御指令を与える(発電量の指定値を測定した消費電力量よりも低い値にする)。具体例としては発電量の指定値を、測定した消費電力量の80%にするとよい。
このような制御が行われることにより、消費電力量を上回りそうになっている発電量が、現在時刻の消費電力量よりも低い値に抑制されるため、発電量が消費電力量を上回ることはなくなり、逆潮流の発生が防止される。
消費電力量の代わりに現在時刻における発電量が測定されても、同様に逆潮流の発生を防止することが可能である。すなわち、消費電力量を上回りそうになっている発電量が、現在時刻の発電量よりも低い値(例えば現在時刻の80%)に抑制されることで、発電量が消費電力量を上回ることはなくなり、逆潮流の発生が防止される。
また、消費電力量と発電量の両方が測定されてもよく、その場合には消費電力量と発電量との差分がより大きな値(例えば現在時刻の2倍)となるように発電量が抑制されるとよい。
図4に、こうした制御が行われる場合の太陽電池30の発電量と、流入電力量予測AIモデル25が予測する予測流入電力量と、流入電力量実績(実際の流入電力量)の変動の一例を示す。図4には参考として、消費電力量の値も示されている。発電量については、制御器20による制御が行われなかった場合に生じる発電量を「発電量(抑制前)」、制御が行われた結果の発電量を「発電量(抑制済)」として示す。
図4に示されている通り、深夜から早朝にかけての、太陽電池30による発電が発生しない時間帯では消費電力量と流入電力量実績は一致する。そして、太陽電池30による発電が開始される(図4では5時以降)と、消費電力量に対して流入電力量実績および予測流入電力量が低下していく。
本実施形態では、予測流入電力量が閾値(ここでは30kWhとする)以下となったとき(図4では7時)に発電量の抑制が開始される。すなわち、予測時間差経過後の流入電力量が閾値を下回ると予測された時刻における発電量を「抑制前」の値とすると、実際の予測時間差経過後の発電量は、それより小さい「抑制済」の値に抑制される。これにより、太陽電池30の発電量が負荷50の消費電力実測値を超えることがないように制御される。この制御によれば、負荷50の消費電力量や太陽電池30の発電量を個別に常に測定(監視)する必要が無く、予測流入電力量が閾値以下となったときに、その現在時刻の1点でのみ消費電力量や発電量を測定すればよい。
なお、本実施形態では予測流入電力量が閾値を上回ったとき(図4では14時)、それ以降の時刻では発電量が抑制されなくなる。このように、本実施形態では発電量の抑制が必要なくなったときには直ちに発電量の抑制が解除される。よって、発電量が過剰な場合にRPRによる発電の停止が行われる従来の方式よりも、商用電源60からの買電量の総計(1日間の流入電力量の合計)が少なく済む。
<本実施形態の発電制御システム10全体について>
本実施形態の発電制御システム10によれば、負荷50に関する過去の流入電力量実績データに基づいて作成された流入電力量予測AIモデル25によって予測流入電力量の予測が行われる。そのため、流入電力量予測AIモデル25に与えられる入力データが現在時刻における1点のみであっても、過去の流入電力量実績データを考慮した最適な予測時間差経過後の予測流入電力量が得られる。
また、入力データとして制御器20が流入電力量予測AIモデル25へ与える時刻に、その時刻が属する日付も含まれているならば、季節性も考慮された予測流入電力量が得られる。またこれにより、当日(現在の日付)における流入電力量の変動が現在時刻の時点までは過去の複数の日における変動と一致していたとしても、当日の日付に応じた最適な予測流入電力量が得られる。特に流入電力量予測AIモデル25の基となった過去の流入電力量実績データが、負荷50の稼働時間帯における各時刻と流入電力量との対応関係の時系列データが一年間以上にわたって測定された年間データであるならば、一年間のどの日付についても適切な予測流入電力量が得られる。
また、流入電力量予測AIモデル25の作成の基となる負荷50の過去の流入電力量実績データに経緯度データや気象データが含まれ、流入電力量予測AIモデル25への入力データに負荷50の設置された地域の経緯度データや気象データが含まれる場合、予測流入電力量は地域や気象の影響も含めた適切な出力データとして得られることになる。
また、流入電力量予測AIモデル25の作成の基となる過去の流入電力量実績データは、負荷50が複数の機器の集合体である場合には、それぞれの機器による複雑な消費電力量の変動が総合されて記録されていることになる。このような流入電力量実績データが用いられることにより、予測流入電力量の出力のためには発電制御システム10全体の流入電力量のみが入力されればよく、個別の機器のデータを一つ一つ測定する必要はなくなる。またこの流入電力量実績データが前述の年間データであれば、これを基に作成される流入電力量予測AIモデル25は季節の影響や平日と祝祭日との違いなども考慮されたモデルとなる。そのため、予測流入電力量の出力のために今日が夏場か冬場か、祝祭日であるか否かなどの細かいパラメータを入力する必要はなく、日付を含んだ時刻が入力されればそうした季節性や祝祭日の影響も含めた形での出力データが得られる。
以上の実施の形態においては簡略化のために1時間後の流入電力量の予測を行う場合について説明したが、制御ラグは長くても数秒単位であるので、実際の予測時間差としては1秒単位またはさらに短い時間(例えば1ミリ秒)が用いられるとよい。また現在の流入電力量の測定および予測流入電力量に基づく制御指令の発行は、予測時間差と同程度の時間周期(例えば1秒ごと)に行われることが望ましい。
以上の実施の形態においては説明の簡略化のため現在の時刻と現在の流入電力量から予測時間差経過後の予測流入電力量が得られるようにしているが、予測精度を高めるために、流入電力量予測AIモデル25は複数の時刻における流入電力量を入力データとして予測流入電力量を出力データとして返すようになっていてもよい。また、制御器20が受電装置65の流入電力量を短い時間周期(例えば1ミリ秒単位)で測定し、その測定結果に応じて、パワーコンディショナー40への制御指令を発行するようにしてよい。
以上の実施の形態においては流入電力量の予測を行うことで逆潮流を防止しているが、負荷50の消費電力量の予測を行うことでも逆潮流の防止は可能である。すなわち、現在時刻または1点以上の時刻およびその時刻の負荷50の消費電力量を含む情報を入力データとして、予め定められた時間経過後の消費電力量の予測値である予測消費電力量を出力データとして返す消費電力量予測AIモデルを用いて、発電装置の発電量が予測消費電力量以下となるようにパワーコンディショナーへ制御指令を与えればよい。制御例の具体例としては、発電量の指定値を予測消費電力量以下の値とすればよい。また、前述の消費電力量予測AIモデルは、時系列に沿って測定された負荷50の実際の消費電力量が消費電力量実績データとして蓄積されていれば、その消費電力量実績データに基づいて教師あり学習または深層学習によって作成することが可能である。
以上の実施の形態においては発電装置として太陽電池30を示したが、本発明はこれに限るものではなく、様々な形態の発電に適用することができる。例えば風力発電機、地熱発電機などによる発電についても本発明を利用することができる。
10 発電制御システム
20 制御器
25 流入電力量予想AIモデル
30 太陽電池
40 パワーコンディショナー
50 負荷
60 商用電源
65 受電装置

Claims (6)

  1. 電力を消費する負荷と、前記負荷によって消費される電力をシステム外部の外部電源から受電して前記負荷へ供給する受電装置と、前記負荷によって消費される電力を発電する発電装置と、前記発電装置の発電量を制御するパワーコンディショナーと、前記パワーコンディショナーに制御指令を与える制御器と、を有する発電制御システムにおいて、
    前記制御器は、
    前記受電装置が前記外部電源から受電する流入電力量を測定し、
    1点以上の時刻およびその時刻の流入電力量を含む情報を入力データとして、予め定められた予測時間差経過後の流入電力量の予測値である予測流入電力量を出力データとして返す流入電力量予測AIモデルを用いて、予測流入電力量の予測を行い、
    前記予測流入電力量が予め定められた閾値以下となる場合には、前記予測時間差経過後の流入電力量が前記閾値を上回る値となるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与え、
    ここで、前記流入電力量予測AIモデルは、前記負荷に関する過去の流入電力量実績データに基づいて作成されたAIモデルであること
    を特徴とする発電制御システム。
  2. 前記制御器は、
    前記予測流入電力量が前記閾値以下となる場合には、予測時間差経過後の前記発電装置の発電量がゼロとなるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与え、その後、流入電力量が前記閾値を超えるまで発電量がゼロとなる状態を維持すること
    を特徴とする請求項1に記載の発電制御システム。
  3. 前記制御器は、
    前記予測流入電力量が予め定められた閾値以下となる場合には、現在時刻における前記負荷の消費電力量および/または前記発電装置の発電量を測定し、予測時間差経過後の前記発電装置の発電量が、測定した現在時刻の前記消費電力量および/または前記発電量よりも低い値となるように前記パワーコンディショナーへ制御指令を与えること
    を特徴とする請求項1に記載の発電制御システム。
  4. 前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データが、前記負荷の稼働時間帯における各時刻と流入電力量との対応関係の時系列データが一年間以上にわたって測定された年間データであり、
    前記制御器が入力データとして前記流入電力量予測AIモデルへ与える時刻には、その時刻の属する日付も含まれること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発電制御システム。
  5. 前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データに、その流入電力量実績データが取得された際に前記負荷が設置されていた地域の経緯度データが含まれており、
    前記制御器は、前記流入電力量予測AIモデルへ与える入力データに、前記負荷が現在設置されている地域の経緯度データも含めること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の発電制御システム。
  6. 前記流入電力量予測AIモデルの作成の基となる前記負荷の過去の流入電力量実績データに、その流入電力量実績データが取得された際に前記負荷が設置されていた地域の気象データが含まれており、
    前記制御器は、前記流入電力量予測AIモデルへ与える入力データに、前記負荷が現在設置されている地域の気象データも含めること
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発電制御システム。
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