JP2022149628A - 着座センサ、及び座席装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 着座を適切に検知し得る着座センサ、及び座席装置を提供する。【解決手段】 着座センサ1は、開口31~34が形成されるシート状のスペーサ30と、開口31~34において対向する一対の電極11~14,21~24から成る感圧スイッチSW1~SW4と、を備え、開口31~34は、第1方向D1に長尺であり、開口31~34において一対の電極11~14,21~24が互いに重なる第1領域41~44における第1方向D1に沿う長さは、開口31~34の短手方向である第2方向D2の幅より大きい。【選択図】 図4
Description
本発明は、着座センサ、及び座席装置に関する。
車両における安全システムの一つとして、乗車時にシートベルトが非着用であることを警告するアラームシステムが実用化されている。このアラームシステムでは、人の着座が検知されている状態でシートベルトの着用が非検知となる場合に、警告が発せられる。この人の着座を検知する装置として、荷重により着座を検知する着座センサが用いられる場合がある。
このような着座センサとして、下記特許文献1の着座検知装置が提案されている。下記特許文献1の着座検知装置は、円形の開口が複数形成されるシート状のスペーサと、この開口において対向する一対の電極から成る複数の感圧スイッチと、を備える。これら感圧スイッチは、荷重により一対の電極が互いに接触することでオンとなる。また、これら感圧スイッチでは、開口の全体において一対の電極が互いに重なる。このため、この感圧スイッチにおける荷重の検知範囲は、概ね開口と重なる範囲である。
ところで、座席に着座する乗員が通常の座り方である正規着座と異なる位置に座る場合があり、着座センサにおける荷重の検知範囲を広げてこのような場合であっても乗員の着座を検知したいとの要望がある。この要望に対しては、開口の直径を大きくするとともに開口において一対の電極が互いに重なる領域を広げることで感圧スイッチにおける荷重の検知範囲を広げることが考えられる。しかし、この場合、感圧スイッチの荷重の検知感度が高くなり感圧スイッチがオンするのに要する荷重が小さくなってしまう。このため、例えば座席に置かれる荷物等の荷重によって感圧スイッチがオンし易くなり、着座を誤検知し易くなる傾向にある。
そこで、本発明は、着座を適切に検知し得る着座センサ、及び座席装置を提供することを目的とする。
上記目的の達成のため、本発明の着座センサは、少なくとも1つの開口が形成されるシート状のスペーサと、前記開口において対向する一対の電極から成る少なくとも1つの感圧スイッチと、を備え、前記開口は、第1方向に長尺であり、前記開口において前記一対の電極が互いに重なる第1領域の前記第1方向に沿う長さは、前記開口の短手方向である第2方向の幅より大きいことを特徴とするものである。
この着座センサでは、感圧スイッチにおける荷重の検知範囲は、上記第1領域と概ね同じである。また、上記第1領域における開口の長手方向である第1方向に沿う長さは、開口の短手方向である第2方向の幅より大きい。このため、この着座センサによれば、開口の形状が長尺な開口の第2方向の幅と同じ直径の円である場合と比べて、感圧スイッチにおける荷重の検知範囲を第1方向に広げることができる。また、この着座センサでは、開口の形状が上記第1領域の全体を含む最小の円である場合と比べて、開口における第2方向の幅を小さくすることができる。このため、この着座センサによれば、この場合と比べて、感圧スイッチの荷重の検知感度が高くなることを抑制できる。従って、この着座センサによれば、荷重の検知感度が高くなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を広げることができ、着座を適切に検知し得る。
また、前記スペーサには、前記開口に接続し前記第1方向と異なる第3方向に長尺な付加開口が形成され、前記付加開口において前記一対の電極が互いに重なる第2領域における前記第3方向に沿う長さは、前記付加開口の短手方向である第4方向の幅より大きいこととしてもよい。
このような構成にすることで、一対の電極が、例えば、L字状、T字状等の開口において対向するようにし得る。そして、この着座センサによれば、荷重の検知感度が高くなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を二次元の方向に広げることができる。
また、上記の着座センサは、前記感圧スイッチを複数備え、複数の前記感圧スイッチは、前記第1方向に沿って並び電気的に直列に接続されることとしてもよい。
この着座センサでは、第1方向に沿って並ぶ複数の感圧スイッチの全てがオンする場合に荷重を検知できる。このため、この着座センサによれば、荷物が座席に置かれることによる誤検知を抑制できる。また、着座センサが第2方向に大きくなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を第1方向に広げることができる。
また、本発明の座席装置は、クッションパッドと、前記クッションパッドより座面側に配置される上記の着座センサと、を備えることを特徴とするものである。
この座席装置によれば、着座を適切に検知し得る。
上記の座席装置は、少なくとも一部が前記クッションパッドより前記座面側に配置され、前記座面を押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位と前記高伝達部位より前記押圧力を伝達し難い低伝達部位とを有する部材を更に備え、前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域と前記高伝達部位とが互いに重なることとしてもよい。
このような構成にすることで、着座センサを平面視する場合に上記第1領域と高伝達部位とが互いに重ならない場合と比べて、押圧力を感圧スイッチに伝達させ易く、着座を適切に検知し得る。
この場合、前記部材は、前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域の前記第1方向に沿う長さより小さい間隔で前記高伝達部位が前記第1方向に並ぶ配置領域を有し、前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域が前記配置領域内に位置することとしてもよい。
上記のように、この着座センサによれば、開口の形状が長尺な開口の第2方向の幅と同じ直径の円である場合と比べて、感圧スイッチにおける荷重の検知範囲を第1方向に広げることができる。このため、このような構成にすることで、この場合と比べて、上記部材に対する着座センサの位置が第1方向にずれたとしても、着座センサを平面視する場合に上記第1領域と高伝達部位とが互いに重なるようにし易い。
上記の座席装置が上記の部材を備える場合、前記部材は、基材シートと前記基材シートに取り付けられる電熱線とを有するシートヒーターであり、前記着座センサを平面視する場合に前記シートヒーターにおける前記電熱線と重なる部位が前記高伝達部位であり、前記着座センサを平面視する場合に前記シートヒーターにおける前記電熱線と重ならない部位が前記低伝達部位であることとしてもよい。或いは、前記部材は、所定の厚みより厚い肉厚部と前記所定の厚みより薄い肉薄部とを有する表皮であり、前記肉厚部が前記高伝達部位であり、前記肉薄部が前記低伝達部位であることとしてもよい。
以上のように、本発明によれば、着座を適切に検知し得る着座センサ、及び座席装置が提供される。
以下、本発明に係る着座センサ、及び座席装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。なお、以下で参照する図面では、理解を容易にするために、各部材の寸法を変えて示す場合がある。
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係る着座センサを概略的に示す平面図であり、図2は図1の着座センサ1を概略的に示す分解図である。図2に示すように、着座センサ1は、第1電極シート10と、第2電極シート20と、スペーサ30とを主な構成として備える。
図1は本実施形態に係る着座センサを概略的に示す平面図であり、図2は図1の着座センサ1を概略的に示す分解図である。図2に示すように、着座センサ1は、第1電極シート10と、第2電極シート20と、スペーサ30とを主な構成として備える。
第1電極シート10は、第1絶縁シート10Pと、電極11~14と、端子T1,T2と、配線15,16と、を主な構成として備える。
第1絶縁シート10Pは、絶縁性で可撓性を有するシートから成る。このような第1絶縁シート10Pを構成する材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)等の樹脂を挙げることができる。第1絶縁シート10Pは、概ねH字状のメインブロック10MBと、メインブロック10MBに接続される略長方形状のテールブロック10TBとからなる。
メインブロック10MBは、所定の方向に延在する第1帯部10B1と、第1帯部10B1の延在方向と平行な方向に延在する第2帯部10B2と、第1帯部10B1の延在方向と垂直な方向に延在する第3帯部10B3とを含む。第3帯部10B3の一方の端部は第1帯部10B1の延在方向における中央部に接続され、第3帯部10B3の他方の端部は第2帯部10B2の延在方向における中央部に接続されている。このように第3帯部10B3によって第1帯部10B1と第2帯部10B2とが接続され、メインブロック10MBは上記のように概ねH字状の形状とされる。テールブロック10TBは、第1帯部10B1の延在方向における中央部に接続され、第3帯部10B3側と反対側で第3帯部10B3の延在方向と同じ方向に延在している。
第1電極シート10の電極11~14は、メインブロック10MBの一方の面上に配置されている。この一方の面は、第2電極シート20と対向する面である。本実施形態では、電極11,12の形状は、第1帯部10B1の延在方向と概ね同じ方向に長尺な概ねオーバルトラック形状である。電極11は第1帯部10B1の延在方向における一方側に位置し、電極12は第1帯部10B1の延在方向における他方側に位置している。また、電極13,14の形状は、第2帯部10B2の延在方向と概ね同じ方向に長尺な概ねオーバルトラック形状である。電極13は第2帯部10B2の延在方向における一方側に位置し、電極14は第2帯部10B2の延在方向における他方側に位置している。
テールブロック10TBには、上記の一対の端子T1,T2が配置されている。これら端子T1,T2が配置される第1絶縁シート10Pの面は、上記の電極11~14が配置される第1絶縁シート10Pの面と同じ面である。一方の端子T1と電極11及び電極13とが配線15により電気的に接続され、他方の端子T2と電極12及び電極14とが配線16により電気的に接続されている。これら電極11~14、配線15,16、及び端子T1,T2は、例えば、導電性インクを用いた印刷によって形成される。
第2電極シート20は、第2絶縁シート20Pと、電極21~24と、配線25,26と、を主な構成として備える。
第2絶縁シート20Pは、第1絶縁シート10Pと同様に、絶縁性で可撓性を有するシートから成る。従って、第2絶縁シート20Pを構成する材料として、例えば、第1絶縁シート10Pを構成する材料を挙げることができる。
本実施形態では、第2絶縁シート20Pは、第1絶縁シート10Pのメインブロック10MBと同一の形状のメインブロック20MBと、メインブロック20MBに接続され、第1絶縁シート10Pのテールブロック10TBよりも短い形状のテールブロック20TBとから成る。従って、メインブロック20MBは、第1絶縁シート10Pの第1帯部10B1と同一形状で所定の方向に延在する第1帯部20B1と、第1絶縁シート10Pの第2帯部10B2と同一形状で第1帯部20B1の延在方向と平行な方向に延在する第2帯部20B2と、第1絶縁シート10Pの第3帯部10B3と同一形状で第1帯部20B1の延在方向と垂直な方向に延在する第3帯部20B3と、を含む。第3帯部20B3の一方の端部は第1帯部20B1の延在方向における中央部に接続され、第3帯部20B3の他方の端部は第2帯部20B2の延在方向における中央部に接続されている。テールブロック20TBは、第1帯部20B1の延在方向における中央部に接続され、第3帯部20B3側と反対側で第3帯部20B3の延在方向と同じ方向に延在している。
本実施形態では、第2電極シート20の電極21~24のそれぞれの形状は、第1電極シート10の電極11~14のそれぞれと合同の形状であり、メインブロック20MBの一方の面上に配置されている。この一方の面は、第1電極シート10と対向する面である。電極21~24の配置位置は、第1電極シート10の電極11~14に対応する位置とされる。このため、第1電極シート10と第2電極シート20とを重ねて平面視する場合に、電極11と電極21とが互いに重なり、電極12と電極22とが互いに重なり、電極13と電極23とが互いに重なり、電極14と電極24とが互いに重なる。
電極21と電極22とが配線25により電気的に接続され、電極23と電極24とが配線26により電気的に接続されている。これら電極21~24、及び配線25,26は、例えば、導電性インクを用いた印刷によって形成される。
スペーサ30は、可撓性を有する絶縁シートからなる。従って、絶縁シートを構成する材料として、例えば、第1絶縁シート10P、第2絶縁シート20Pを構成する材料と同様の材料を挙げることができる。また、スペーサ30は、外形が第2絶縁シート20Pと概ね一致している。
スペーサ30には、所定の方向である第1方向D1に長尺な開口31~34が形成されている。本実施形態では、第1方向D1は第1帯部10B1の延在方向と概ね同じ方向とされ、それぞれの開口31~34の形状は、当該第1方向D1に長尺な概ねオーバルトラック形状である。なお、開口31~34は第1方向D1に長尺であればよく、例えば、開口31~34の形状は長方形状、楕円形状であってもよく、第1方向D1は第1帯部10B1の延在方向と異なっていてもよい。開口31は第1電極シート10の電極11に対応する位置に形成され、開口32は電極12に対応する位置に形成され、開口33は電極13に対応する位置に形成され、開口34は電極14に対応する位置に形成される。そして、スペーサ30を第1電極シート10及び第2電極シート20と重ね合わせて平面視する場合に、スペーサ30のそれぞれの開口31~34は、対応する第1電極シート10の電極11~14の周縁の内側及びこの電極11~14に対応する第2電極シート20の電極21~24の周縁の内側に位置する。
なお、スペーサ30には、図示しないエアベンドであるスリットが形成されており、開口31~34は、当該スリットにより互いに空間的に接続されており、さらにスペーサ30の外部の空間とも空間的に接続されている。また、スペーサ30の両面には、第1電極シート10及び第2電極シート20と接着されるための図示しない接着材が塗布されている。
以上の構成の第1電極シート10及び第2電極シート20をスペーサ30を介して一体化することで、図1の着座センサ1が構成される。このため、図1に示すように、着座センサ1は、略H字状のメインブロック1MBと、略長方形状のテールブロック1TBとからなる。
メインブロック1MBは、第1帯部1B1と、第2帯部1B2と、第3帯部1B3とを含む。第1帯部1B1は、第1電極シート10及び第2電極シート20の第1帯部10B1,20B1と同一形状である。第2帯部1B2は、第1帯部1B1の延在方向と平行な方向に延在し、第1電極シート10及び第2電極シート20の第2帯部10B2,20B2と同一形状である。第3帯部1B3は、第1帯部1B1の延在方向と垂直な方向に延在し、第1電極シート10及び第2電極シート20の第3帯部10B3,20B3と同一形状である。第1帯部1B1の延在方向における中央部に第3帯部1B3の一方の端部が接続され、第2帯部1B2の延在方向における中央部に第3帯部1B3の他方の端部が接続されている。このため、本実施形態の着座センサ1は、全体として概ねH字状とされる。
また、テールブロック1TBにおいて、第1電極シート10のテールブロック10TBの一部が露出しており、この露出した部分から一対の端子T1,T2が露出している。テールブロック1TBは、第1帯部1B1の延在方向における中央部に接続され、第3帯部1B3側と反対側で第3帯部1B3の延在方向と同じ方向に延在している。なお、テールブロック1TBでは、少なくとも一対の端子T1,T2が露出していればよい。このため、例えば、第2絶縁シート20Pは、テールブロック20TBを有していなくてもよく、スペーサ30も第2絶縁シート20Pのテールブロック20TBに対応する部位を有していなくてもよい。
図3は、図1のIII-III線に沿った着座センサ1の断面を概略的に示す図である。図3に示すように、第1電極シート10及び第2電極シート20がスペーサ30を介して一体化されることで、電極11と電極21とが開口31において所定の間隔を空けて互いに対向して感圧スイッチSW1とされる。また、特に図示しないが、同様に、電極12と電極22とが開口32において所定の間隔を空けて互いに対向して感圧スイッチSW2とされ、電極13と電極23とが開口33において所定の間隔を空けて互いに対向して感圧スイッチSW3とされ、電極14と電極24とが開口34において所定の間隔を空けて互いに対向して感圧スイッチSW4とされる。このような4つの感圧スイッチSW1~SW4は、1つの第1電極シート10、1つの第2電極シート20、及び1つのスペーサ30を共用して構成されている。また、図1に示すように、2つの感圧スイッチSW1,SW2は第1方向D1に沿って並び、2つの感圧スイッチSW3,SW4は第1方向D1に沿って並んでいる。また、2つの感圧スイッチSW1,SW3が第2方向D2に沿って並び、2つの感圧スイッチSW2,SW4が第2方向D2に沿って並んでいる。
また、上記のように、スペーサ30を第1電極シート10及び第2電極シート20と重ね合わせて平面視する場合に、開口31~34は、対応する電極11~14の周縁の内側及びこの電極11~14に対応する第2電極シート20の電極21~24の周縁の内側に位置する。このため、図4に示すように、着座センサ1を平面視する場合に、開口31における電極11と当該電極11に対応する電極21とが重なる第1領域41は、開口31の全体である。なお、図4は、図1の着座センサ1における1つの感圧スイッチSW1を含む部位を拡大して示す図である。開口31において一対の電極11,21が互いに重なる第1領域41における第1方向D1に沿う長さ41Lは、開口31の短手方向である第2方向D2の幅31Wより大きい。なお、この長さ41Lは、第1領域41における第1方向D1の一端から他端までの幅である。また、特に図示しないが、同様に、開口32~34のそれぞれにおける電極12~14と当該電極12~14に対応する電極22~24とが重なる第1領域は、開口32~34の全体である。また、開口32~34において一対の電極12~14,22~24が互いに重なる第1領域における第1方向D1に沿う長さは、開口32~34の第2方向D2の幅より大きい。
感圧スイッチに荷重がかかる場合、それぞれの感圧スイッチにおける2つの電極が接触する。このように2つの電極が接触した感圧スイッチはオンとなる。このとき、スペーサ30の開口内の空気の一部は、スリットを通して移動して外部に排出される。
図5は、図1の着座センサ1の等価回路を示す図である。図5に示すように、感圧スイッチSW1と感圧スイッチSW3とは互いに電気的に並列に接続されており、感圧スイッチSW2と感圧スイッチSW4は互いに電気的に並列に接続されている。さらに、感圧スイッチSW1と感圧スイッチSW2、及び感圧スイッチSW3と感圧スイッチSW4がそれぞれ電気的に直列に接続されている。このため、着座センサ1では、感圧スイッチSW1,SW2の両方がオンする場合、及び、感圧スイッチSW3,SW4の両方がオンする場合の少なくとも一方の場合に、一対の端子T1,T2間が電気的に接続される。
図6は、着座センサ1が座席装置に配置された様子の一例を示す図であり、配置された着座センサ1を平面視する方向から見る図である。また、図7は図6の座席装置100における座席の鉛直断面の一部を概略的に示す図である。図6に示すように、本実施形態の座席装置100は、座席SEと背もたれSBとを有し、図7に示すように、本実施形態の座席SEは、着座センサ1と、クッションパッドCPと、表皮50と、シートヒーター60と、を備える。なお、図6では、開口31において一対の電極11,21が互いに重なる第1領域41、開口32において一対の電極12,22が互いに重なる第1領域42、開口33において一対の電極13,23が互いに重なる第1領域43、及び開口34において一対の電極14,24が互いに重なる第1領域44が示されている。
本実施形態では、クッションパッドCPの上側表面に着座センサ1が接着層70を介して固定され、着座センサ1が取り付けられたクッションパッドCPが表皮50によって包囲される。表皮50のクッションパッドCP側と反対側の面の一部が座面SFであり、表皮50の少なくとも一部は、クッションパッドCPより座面SF側に配置されている。クッションパッドCPを構成する材料としては、例えば発泡ウレタン等が挙げられる。また、表皮50の構成としては、皮革のシート、樹脂製のシート、布製のシート、布製シートによって綿等のクッション部材が挟まれた多層構造のシート等が挙げられる。本実施形態の表皮50は、所定の厚みより厚い肉厚部51と、所定の厚みより薄い肉薄部52とをそれぞれ複数有する。なお、図6では、理解を容易にするため、肉厚部51には複数の点から成るハッチングが施されている。所定の厚みは、例えば、表皮50の最大の厚みの50%の厚みとされる。このような表皮50では、肉厚部51は座面SFを押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位となり、肉薄部52は座面SFを押圧する押圧力をこの高伝達部位より伝達し難い低伝達部位となる。
本実施形態のシートヒーター60は、基材シート61と、基材シート61の一方の面に取り付けられる電熱線62とを有する。基材シート61を構成する材料としては、例えば、不織布等が挙げられる。本実施形態では、シートヒーター60は、基材シート61における電熱線62が取り付けられる面が表皮50側に位置するように、クッションパッドCPと表皮50との間に配置され、シートヒーター60とクッションパッドCPとによって着座センサ1が挟まれている。このようなシートヒーター60では、着座センサ1を平面視する場合に電熱線62と重なる部位が座面SFを押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位となり、電熱線62と重ならない部位が座面SFを押圧する押圧力をこの高伝達部位より伝達し難い低伝達部位となる。なお、シートヒーター60はクッションパッドCPより座面SF側に配置されていればよく、着座センサ1はクッションパッドCPより座面SF側に配置されていればよい。例えば、シートヒーター60が着座センサ1よりクッションパッドCP側に配置され、シートヒーター60と表皮50との間に着座センサ1が配置されてもよい。また、基材シート61は、電熱線62が取り付けられる面がクッションパッドCP側に位置するように配置されてもよい。
本実施形態では、図6に示すように、着座センサ1における感圧スイッチSW1~SW4が形成されるメインブロック1MBが背もたれSBよりも前側に位置している。また、第3帯部1B3の長手方向が座席SEの前後方向に延在し、第1帯部1B1及び第2帯部1B2の長手方向が座席SEの左右方向に沿って延在している。つまり、このようになるように着座センサ1が配置されており、開口31~34の長手方向である第1方向D1が座席SEの左右方向に沿っている。また、着座センサ1を平面視する場合に、第3帯部1B3が座席SEの幅方向の中心線CLに沿って延在している。感圧スイッチSW1,SW2は座席SEのヒップポイントHPよりも後方に位置し、感圧スイッチSW3,SW4は座席SEのヒップポイントHPよりも前方に位置している。なお、ヒップポイントHPとは、JIS-D4607に基づく三次元座位人体模型を座席SEに着座させたときの当該三次元座位人体模型におけるヒップポイントの位置である。また、図6には、当該人体模型が正規着座する場合における座席SEに荷重がかかる領域ST1が破線で示されている。
本実施形態では、一対の端子T1,T2に電気的に接続される図示せぬ車両用制御ユニットにより着座が検知される。車両用制御ユニットは、一対の端子T1,T2間が電気的に非接続とされている状態では、乗員が座席SEに非着座であると判定し、一対の端子T1,T2間が電気的に接続されている状態では、乗員が座席SEに着座していると判定する。従って、本実施形態の着座センサ1では、感圧スイッチSW1,SW2の両方がオンする場合、及び、感圧スイッチSW3,SW4の両方がオンする場合の少なくとも一方の場合に、着座が検知される。
以上説明したように、本実施形態の着座センサ1は、4つの開口31~34が形成されるシート状のスペーサ30と、開口31~34において対向する一対の電極11~14,21~24から成る4つの感圧スイッチSW1~SW4と、を備える。開口31~34は、第1方向D1に長尺である。本実施形態の着座センサ1では、感圧スイッチSW1~SW4における荷重の検知範囲は、開口31~34において一対の電極11~14,21~24が互いに重なる第1領域41~44と概ね同じである。また、第1方向D1に沿う第1領域41~44の長さは、開口31~34の短手方向である第2方向D2の幅より大きい。このため、本実施形態の着座センサ1によれば、図4に示すように、開口の形状が長尺な開口31~34の第2方向D2の幅と同じ直径の円C1である場合と比べて、感圧スイッチSW1~SW4における荷重の検知範囲を第1方向D1に広げることができる。また、本実施形態の着座センサ1では、開口の形状が上記第1領域41~44の全体を含む最小の円C2である場合と比べて、開口31~34における第2方向D2の幅を小さくすることができる。このため、本実施形態の着座センサ1によれば、この場合と比べて、感圧スイッチSW1~SW4の荷重の検知感度が高くなることを抑制できる。従って、本実施形態の着座センサ1によれば、荷重の検知感度が高くなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を広げることができ、着座を適切に検知し得る。なお、荷重の検知範囲を広げる観点では、第1領域41~44の第1方向D1に沿う長さは、開口31~34の第2方向の幅の2倍以上であることが好ましい。このような構成にすることで、2つの円形の感圧スイッチが隣接して設けられる場合以上に、荷重の検知範囲を広げることができる。
本実施形態の着座センサ1では、2つの感圧スイッチSW1,SW2は、第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続され、2つの感圧スイッチSW3,SW4は、第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続される。そして、上記のように、本実施形態の着座センサ1では、第1方向D1に沿って並ぶ2つの感圧スイッチSW1,SW2の両方がオンする場合、及び、第1方向D1に沿って並ぶ2つの感圧スイッチSW3,SW4の両方がオンする場合の少なくとも一方の場合に荷重を検知できる。このため、本実施形態の着座センサ1によれば、荷物が座席に置かれることによる誤検知を抑制できる。また、着座センサ1が第2方向D2に大きくなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を第1方向D1に広げることができる。
また、本実施形態の座席装置100は、クッションパッドCPと、クッションパッドCPより座面SF側に配置される上記の着座センサ1と、を備える。このため、本実施形態の座席装置100によれば、着座を適切に検知し得る。
また、本実施形態の座席装置100は、表皮50を備え、表皮50の少なくとも一部はクッションパッドCPより座面SF側に位置している。また、表皮50は、座面SFを押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位である肉厚部51と肉厚部51より押圧力を伝達し難い低伝達部位である肉薄部52とを複数有する。そして、図6に示すように、着座センサ1を平面視する場合に、第1領域41~44と表皮50における肉厚部51とが互いに重なる。このため、本実施形態の座席装置100は、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44と肉厚部51とが互いに重ならない場合と比べて、押圧力を感圧スイッチSW1~SW4に伝達させ易く、着座を適切に検知し得る。
また、図6に示すように、第1方向D1は座席SEの左右方向に沿っており、複数の肉厚部51は、第1方向D1に沿って間隔をあけて座面SFの全体に亘って並んでいる。そして、隣接する肉厚部51の間隔は、第1領域41~44の第1方向D1に沿う長さより小さい。このため、表皮50は、着座センサ1を平面視する場合に、第1領域41~44の第1方向D1に沿う長さより小さい間隔で高伝達部位である肉厚部51が第1方向D1に並ぶ配置領域を有している。本実施形態では、座面SFの全体がこのような配置領域であり、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44がこの配置領域内に位置している。上記のように、本実施形態の着座センサ1によれば、開口の形状が長尺な開口31~34の第2方向D2の幅と同じ直径の円である場合と比べて、感圧スイッチSW1~SW4における荷重の検知範囲を第1方向D1に広げることができる。このため、本実施形態の座席装置100によれば、この場合と比べて、表皮50に対する着座センサ1の位置が第1方向D1にずれたとしても、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44と肉厚部51とが互いに重なるようにし易い。なお、肉厚部51が上記のように並ぶ配置領域が座面SFの一部のみとなるように表皮50が構成されてもよい。また、着座センサ1は、第1領域41~44がこのような配置領域内に位置しないように配置されてもよい。また、着座センサ1は、第1方向D1が肉厚部51の並び方向に沿わないように、例えば、第1方向D1と肉厚部51の並び方向とが垂直となるように配置されてもよい。また、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44と肉厚部51とが互いに重ならなくてもよい。また、表皮50は、高伝達部位となる肉厚部51と低伝達部位となる肉薄部52とを有さなくてもよい。
また、本実施形態の座席装置100は、クッションパッドCPより座面SF側に配置されるシートヒーター60を備える。シートヒーター60は、基材シート61と基材シート61に取り付けられる電熱線62とを有する。図8は、着座センサ1と電熱線62との位置関係を説明するための図であり、図6と同様に、着座センサ1を平面視する方向から座席装置100を見る図である。図8に示すように、着座センサ1を平面視する場合に、第1領域41~44と電熱線62とが互いに重なっている。上記のように、着座センサ1を平面視する場合にシートヒーター60における電熱線62と重なる部位が座面SFを押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位であり、シートヒーター60における電熱線62と重ならない部位が座面SFを押圧する押圧力をこの高伝達部位より伝達し難い低伝達部位である。このため、本実施形態の座席装置100では、第1領域41~44とシートヒーター60における高伝達部位とが互いに重なっている。従って、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44と電熱線62とが互いに重ならない場合と比べて、押圧力を感圧スイッチSW1~SW4に伝達させ易く、着座を適切に検知し得る。
また、図8に示すように、電熱線62は前後方向に繰り返し蛇行するように配策されている。そして、シートヒーター60は、第1領域41~44の第1方向D1に沿う長さより小さい間隔で電熱線62が第1方向D1に並ぶ配置領域65を有している。つまり、シートヒーター60の配置領域65では、第1領域41~44の第1方向D1に沿う長さより小さい間隔で高伝達部位が第1方向D1に並んでいる。本実施形態では、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44がこの配置領域65内に位置している。このため、開口の形状が長尺な開口31~34の第2方向D2の幅と同じ直径の円である場合と比べて、シートヒーター60に対する着座センサ1の位置が第1方向D1にずれたとしても、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44とシートヒーター60の高伝達部位とが互いに重なるようにし易い。なお、着座センサ1は、第1領域41~44が配置領域65内に位置しないように配置されてもよい。また、着座センサ1は、第1方向D1が電熱線62の並び方向に沿わないように配置されてもよく、電熱線62は、左右方向に繰り返し蛇行するように配策されてもよい。また、着座センサ1を平面視する場合に第1領域41~44と電熱線62とが互いに重ならなくてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。本実施形態の着座センサ1では、感圧スイッチSW1~SW4の構成が第1実施形態における感圧スイッチSW1~SW4の構成と異なる。なお、本実施形態では、感圧スイッチSW1~SW4の構成は、互いに同じ構成とされるため、感圧スイッチSW1の構成について説明し、感圧スイッチSW2~SW4の構成についての説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。本実施形態の着座センサ1では、感圧スイッチSW1~SW4の構成が第1実施形態における感圧スイッチSW1~SW4の構成と異なる。なお、本実施形態では、感圧スイッチSW1~SW4の構成は、互いに同じ構成とされるため、感圧スイッチSW1の構成について説明し、感圧スイッチSW2~SW4の構成についての説明は省略する。
図9は、本実施形態に係る感圧スイッチSW1の構成を説明するための図であり、着座センサ1の一部を概略的に示す分解図である。本実施形態のスペーサ30には、第1実施形態における開口31と同様に第1方向D1に長尺な開口31とともに、この開口31に接続し第1方向D1と異なる第3方向D3に長尺な付加開口31Aが形成される。本実施形態では、第1方向D1は、第1電極シート10の第1帯部10B1の延在方向と概ね同じ方向であり、第3方向D3は第1方向D1と概ね垂直な方向である。このため、開口31の短手方向である第2方向D2と付加開口31Aの第3方向D3が概ね同じであり、第1方向D1と付加開口31Aの短手方向である第4方向D4が概ね同じである。また、開口31の第1方向D1の一端部に付加開口31Aの第3方向D3の一端部が接続している。このため、開口31及び付加開口31Aによって、概ねL字状の開口31Hが形成されている。なお、図9において、開口31と付加開口31Aとの境界が破線で示されている。また、開口31の第1方向D1の幅は、付加開口31Aの第3方向D3の幅と概ね同じであり、開口31の第2方向D2の幅は、付加開口31Aの第4方向D4の幅と概ね同じである。
本実施形態の一対の電極11,12の形状は、開口31Hに対応する概ねL字形状である。そして、第1実施形態と同様に、第1電極シート10及び第2電極シート20がスペーサ30を介して一体化されることで、電極11と電極21とが開口31Hにおいて所定の間隔を空けて互いに対向して感圧スイッチSW1とされる。ここで、スペーサ30を第1電極シート10及び第2電極シート20と重ね合わせて平面視する場合に、開口31Hは、対応する電極11の周縁の内側及び電極21の周縁の内側に位置する。このため、図10に示すように、着座センサ1を平面視する場合に、開口31Hの一部である開口31における電極11と当該電極11に対応する電極21とが重なる第1領域41は、開口31の全体である。また、開口31Hの他の一部である付加開口31Aにおける電極11と当該電極11に対応する電極21とが重なる第2領域41Aは、付加開口31Aの全体である。なお、図10は、本実施形態に係る着座センサ1における感圧スイッチSW1を含む部位を拡大して示す図である。また、図10において、開口31と付加開口31Aとの境界が破線で示されている。第1実施形態と同様に、開口31において一対の電極11,21が互いに重なる第1領域41における第1方向D1に沿う長さ41Lは、開口31の第2方向D2の幅31Wより大きい。また、付加開口31Aにおいて一対の電極11,21が互いに重なる第2領域41Aにおける第3方向D3に沿う長さ41ALは、付加開口31Aの第4方向D4の幅31AWより大きい。
このような構成によれば、荷重の検知感度が高くなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を二次元の方向に広げることができる。なお、開口31Hの他の一部を構成する付加開口31Aは、第1方向D1に長尺な開口31に接続するとともに第1方向D1と異なる第3方向D3に長尺であればよい。例えば、付加開口31Aの第3方向D3の一端部が開口31の第1方向D1の中央部に接続されてもよく、この場合、開口31HはT字状となる。また、スペーサ30には、第1方向D1に長尺な開口31に接続するとともに第1方向D1と異なる方向に長尺な別の付加開口が更に形成されて、当該別の付加開口においても電極11,21が対向していてもよい。例えば、別の付加開口が開口31を基準として付加開口31A側と反対側において付加開口31Aの第3方向D3と同じ方向に長尺であり、別の付加開口の一端部が開口31の第1方向D1の中央部に接続されてもよい。この場合、開口31,付加開口31A、及び別の付加開口によって概ね十字状の開口が形成される。
以上、本発明について、上記実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、4つの感圧スイッチを備える着座センサ1を例に説明した。しかし、着座センサ1は少なくとも1つの感圧スイッチを備えてれいればよい。例えば、着座センサ1は、上記実施形態において、第2帯部1B2と第3帯部1B3とを備えない構成とされてもよい。
また、上記実施形態では、第1電極シート10の第1帯部10B1の延在方向と概ね同じ方向に長尺な開口31~34を例に説明した。しかし、開口31~34の長手方向は特に制限されるものではない。例えば、開口31,32の長手方向と開口33,34の長手方向とが異なっていてもよく、概ね垂直であってもよい。
また、上記実施形態では、2つの感圧スイッチSW1,SW2は、第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続され、2つの感圧スイッチSW3,SW4は、第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続されていた。しかし、例えば、2つの感圧スイッチSW1,SW2は、第1方向D1に沿って並んでいなくてもよく、電気的に直列に接続されていなくてもよい。なお、荷物が座席に置かれることによる誤検知を抑制する観点では、複数の感圧スイッチが、第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続されることが好ましく、この場合、第1方向D1に沿って並ぶ複数の感圧スイッチの全てがオンする場合に荷重を検知できる。例えば、3つ以上の感圧スイッチが第1方向D1に沿って並び電気的に直列に接続されていてもよい。
また、上記第1実施形態では、開口31~34において一対の電極11~14,21~24が互いに重なる第1領域41~44が開口31~34の全体となる感圧スイッチSW1~SW4を例に説明した。しかし、第1領域41~44が1つの連続した領域であり、第1領域41~44における第1方向D1に沿う長さが開口31~34の第2方向D2の幅より大きければよく、一対の電極11~14,21~24の形状は特に制限されるものはない。例えば、感圧スイッチは図11に示すような構成であってもよい。図11は、変形例に係る感圧スイッチの構成を説明するための図であり、図9と同様に、着座センサ1の一部を概略的に示す分解図である。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図11に示すように、本変形例の感圧スイッチSW1は、第1実施形態と同様に、一対の電極11,21から成り、一対の電極11,21は、開口31において所定の間隔を空けて互いに対向している。開口31の形状は、第1実施形態と同様に、第1方向D1に長尺な概ねオーバルトラック形状である。本変形例では、電極11は、第1方向D1に沿って並ぶ4つのメイン部11a~11d、及び3つの接続部11e~11gから成る。メイン部11a~11dにおける第2方向D2の幅は、接続部11e~11gにおける第2方向D2の幅より大きい。本変形例では、メイン部11a~11dの形状は概ね円形であり、接続部11e~11gは第1方向D1に延びる帯状とされる。メイン部11a,11bが接続部11eによって電気的に接続され、メイン部11b,11cが接続部11fによって電気的に接続され、メイン部11c,11dが接続部11gによって電気的に接続される。メイン部11a~11dの中心は、開口31の第2方向D2の中心を通り第1方向D1に沿って延びる直線L上に位置し、接続部11e~11gはこの直線Lに沿って延びている。また、電極21は、電極11と同様に、第1方向D1に沿って並ぶ4つの円形のメイン部21a~21d、及び3つの帯状の接続部21e~21gから成る。メイン部21a~21dはメイン部11a~11dに対応し、接続部21e~21gは接続部11e~11gに対応している。
スペーサ30を第1電極シート10及び第2電極シート20と重ね合わせて平面視する場合に、電極11であるメイン部11a~11d及び接続部11e~11gは、開口31の内側に位置する。また、電極21であるメイン部21a~21d及び接続部21e~21gは、開口31の内側に位置する。そして、メイン部11aとメイン部21a、メイン部11bとメイン部21b、メイン部11cとメイン部21c、メイン部11dとメイン部21d、接続部11eと接続部21e、接続部11fと接続部21f、及び接続部11eと接続部21eがそれぞれ互いに重なっている。このため、図12に示すように、着座センサ1を平面視する場合に、開口31における電極11と当該電極11に対応する電極21とが重なる第1領域41は、開口31の一部である。なお、図12は、本変形例に係る着座センサ1における感圧スイッチSW1を含む部位を拡大して示す図である。第1領域41における第1方向D1に沿う長さ41Lは、開口31の第2方向D2の幅31Wより大きい。このような構成であっても、第1実施形態と同様に、荷重の検知感度が高くなることを抑制しつつ荷重の検知範囲を広げることができ、着座を適切に検知し得る。また、上記のように第1領域41は、開口31の一部のみと重なるため、第1領域41が開口31の全体と重なる場合と比べて一対の電極11,21を構成する材料の量を低減し得る。
なお、メイン部11a~11d,21a~21d及び接続部11e~11g,21e~21gの形状、数、大きさは特に制限されるものではない。例えば、着座センサ1を平面視する場合に、メイン部の形状は矩形であってもよく、メイン部の少なくとも1つにおける一部が開口31の外側に位置していてもよい。
また、上記第1実施形態では、シートヒーター60を備える座席装置100を例に説明した。しかし、座席装置100はシートヒーター60を備えなくてもよい。また、座席装置100は、シートヒーター60と異なる部材であり、座面SFを押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位とこの高伝達部位より押圧力を伝達し難い低伝達部位とを有する部材を備えていてもよい。このような部材としては、例えば、目の粗いクッションフォーム、穴のあるクッションフォーム、厚さが一様でないクッションフォーム、チャイルドシートなどが挙げられる。
以上説明したように、着座を適切に検知し得る着座センサ、及び座席装置が提供する車両用の座席装置等の分野において利用することができる。
1・・・着座センサ
11~14,21~24・・・電極
31~34・・・開口
31A・・・付加開口
41~44・・・第1領域
41A・・・第2領域
50・・・表皮
51・・・肉厚部
52・・・肉薄部
60・・・シートヒーター
61・・・基材シート
62・・・電熱線
100・・・座席装置
CP・・・クッションパッド
SW1~SW4・・・感圧スイッチ
T1,T2・・・端子
11~14,21~24・・・電極
31~34・・・開口
31A・・・付加開口
41~44・・・第1領域
41A・・・第2領域
50・・・表皮
51・・・肉厚部
52・・・肉薄部
60・・・シートヒーター
61・・・基材シート
62・・・電熱線
100・・・座席装置
CP・・・クッションパッド
SW1~SW4・・・感圧スイッチ
T1,T2・・・端子
Claims (8)
- 少なくとも1つの開口が形成されるシート状のスペーサと、
前記開口において対向する一対の電極から成る少なくとも1つの感圧スイッチと、
を備え、
前記開口は、第1方向に長尺であり、
前記開口において前記一対の電極が互いに重なる第1領域の前記第1方向に沿う長さは、前記開口の短手方向である第2方向の幅より大きい
ことを特徴とする着座センサ。 - 前記スペーサには、前記開口に接続し前記第1方向と異なる第3方向に長尺な付加開口が形成され、
前記付加開口において前記一対の電極が互いに重なる第2領域における前記第3方向に沿う長さは、前記付加開口の短手方向である第4方向の幅より大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の着座センサ。 - 前記感圧スイッチを複数備え、
複数の前記感圧スイッチは、前記第1方向に沿って並び電気的に直列に接続される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の着座センサ。 - クッションパッドと、
前記クッションパッドより座面側に配置される請求項1から3のいずれか1項に記載の着座センサと、
を備える
ことを特徴とする座席装置。 - 少なくとも一部が前記クッションパッドより前記座面側に配置され、前記座面を押圧する押圧力を伝達し易い高伝達部位と前記高伝達部位より前記押圧力を伝達し難い低伝達部位とを有する部材を更に備え、
前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域と前記高伝達部位とが互いに重なる
ことを特徴とする請求項4に記載の座席装置。 - 前記部材は、前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域の前記第1方向に沿う長さより小さい間隔で前記高伝達部位が前記第1方向に並ぶ配置領域を有し、
前記着座センサを平面視する場合に、前記第1領域が前記配置領域内に位置する
ことを特徴とする請求項5に記載の座席装置。 - 前記部材は、基材シートと前記基材シートに取り付けられる電熱線とを有するシートヒーターであり、
前記着座センサを平面視する場合に前記シートヒーターにおける前記電熱線と重なる部位が前記高伝達部位であり、
前記着座センサを平面視する場合に前記シートヒーターにおける前記電熱線と重ならない部位が前記低伝達部位である
ことを特徴とする請求項5または6に記載の座席装置。 - 前記部材は、所定の厚みより厚い肉厚部と前記所定の厚みより薄い肉薄部とを有する表皮であり、
前記肉厚部が前記高伝達部位であり、前記肉薄部が前記低伝達部位である
ことを特徴とする請求項5または6に記載の座席装置。
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JP (1) | JP2022149628A (ja) |
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2021
- 2021-03-25 JP JP2021051864A patent/JP2022149628A/ja active Pending
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