JP2022144290A - エジェクタ式冷却装置 - Google Patents

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賢哲 安嶋
Kentetsu Yasujima
健 松原
Takeshi Matsubara
康弘 横山
Yasuhiro Yokoyama
正道 岩崎
Masamichi Iwasaki
祐輔 大西
Yusuke Onishi
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    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Abstract

【課題】出力する温水の温度を一層低下させることのできるエジェクタ式冷却装置を提供する。【解決手段】エジェクタ式冷却装置10Aは、冷媒を凝縮させる凝縮器18と、凝縮された冷媒を循環させる冷媒ポンプ12と、冷媒が供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸気生成器14と、温水が蒸気生成器14に対して下流側で直列に流れるように接続され、冷媒が凝縮器18と冷媒ポンプ12との間の分岐部B1から膨張弁22を介して供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸発器20と、蒸気生成器14で蒸発した冷媒が駆動流口16aに供給されて、吐出口16bから凝縮器18に供給し、さらに蒸発器20から供給される冷媒を吸引口16cから吸引するように接続されたエジェクタ16と、直列接続された蒸気生成器14と蒸発器20との間で温水を冷却させる補助熱交換器24とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、エジェクタ式冷却装置に関する。
例えば、冷媒を循環させる回路には、エジェクタを備えたものがある。エジェクタは、先端の噴射口から駆動流体が噴射されるノズル部と、ノズル部の周囲を取り囲むように配置され、ノズル部の噴射口延長上となる部位に中空部が設けられた本体部と、本体部の中空部に開口するように接続された吸引経路とを備えて構成されている。このエジェクタでは、ノズル部の噴射口から冷媒を駆動流体として噴射すると、吸引経路を通じて外部の冷媒が本体部の中空部に吸引され、吸引された吸引流体と駆動流体とが混合された後にデフューザで昇圧されて吐出口から吐出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-64021号公報
ところで、アルミダイカストマシンなどの生産装置では、金型を冷却する必要があり、冷却後に高温となった排温水(温水)は、外部の冷却装置によって冷却され、冷却された温水を再び生産装置へ供給して冷却水として用いる循環系を構成している。
冷却装置は、例えば、生産装置からの温水を一旦、水槽に貯留して空気に放熱し、放熱後の温水をチラーなどによって所定温度まで冷却し、冷却した温水を再び生産装置に供給するようにしている。この場合、水槽が必要なのは、生産装置から排出される温水は、例えば70℃以上と高い場合が多く、チラーの冷却性能外であるからである。この水槽を用いた冷却装置では、水槽における温水の放熱により未利用熱を回収できず、また、チラーの消費電力量が増大するという問題がある。
このため、図7に示すようなエジェクタ式冷却装置500が検討されている。エジェクタ式冷却装置500は、冷媒を昇圧して循環させる冷媒ポンプ502と、流路L1から入力される高温の温水W1の熱エネルギーを冷媒側に回収する熱交換を行う蒸気生成器504と、冷媒ポンプ502で昇圧され蒸気生成器504で熱エネルギーを回収した冷媒が導入されるエジェクタ506とを備える。エジェクタ506の作用は上記のとおりである。
またエジェクタ式冷却装置500は、エジェクタ506の吸引作用により冷熱を生成し蒸気生成器504から流出した温水W3をさらに冷却する蒸発器508と、エジェクタ506から流出する冷媒を熱交換によって放熱する凝縮器510とを備える。凝縮器510から導出された冷媒は一部が膨張弁512によって膨張・減圧されて蒸発器508に供給される。エジェクタ式冷却装置500では、蒸気生成器504および蒸発器508の温水流路を直列に接続し、温水W1を蒸気生成器504及び蒸発器508を用いて2段冷却した温水W2として出力する。
このようなエジェクタ式冷却装置500では上記のような水槽が不要であり、生産装置などから排出される高温の温水を、簡易な構成、かつ、低消費電力量で冷却して生産装置などに戻すことができる。
ところが、エジェクタ式冷却装置500では、接続元の生産装置の仕様や季節要因によりにより供給される温水W1の温度が比較的高くなっている場合には、出力する温水W2を所望の規定温度にまで低下させることができなくなると懸念されている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、出力する温水の温度を一層低下させることのできるエジェクタ式冷却装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるエジェクタ式冷却装置は、気相の冷媒を冷却用水と熱交換して凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された冷媒を昇圧させて循環させる冷媒ポンプと、前記冷媒ポンプから吐出された冷媒が供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸気生成器と、温水が前記蒸気生成器に対して下流側で直列に流れるように接続され、冷媒が前記凝縮器と前記冷媒ポンプとの間の分岐部から膨張弁を介して供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸発器と、前記蒸気生成器で蒸発した冷媒が駆動流口に供給されて、吐出口から前記凝縮器に供給し、さらに前記蒸発器から供給される冷媒を吸引口から吸引するように接続されたエジェクタと、直列接続された前記蒸気生成器と前記蒸発器との間で温水を冷却させる補助冷却器と、を備えていることを特徴とする。
このエジェクタ式冷却装置によれば、直列接続された蒸気生成器と蒸発器との間で温水を冷却させる補助熱交換器を備えていることから、冷却能力が向上し、出力する温水の温度を一層低下させることができる。
前記補助冷却器が温水を冷却させる能力を調整する冷却調整部と、前記蒸発器から流出する温水の温度を検出する第1温度検出器と、前記第1温度検出器の検出温度が所定温度範囲となるように前記冷却調整部を制御する制御部と、を備えていてもよい。
前記補助冷却器は、前記冷却用水の一部が供給されて温水と熱交換する補助熱交換器を含み、前記冷却調整部は、前記補助熱交換器に供給される前記冷却用水の流量を調整する流量調整弁であってもよい。この場合の補助熱交換器には凝縮器で使用される冷却用水の一部が供給されることから、別途専用の冷却源を用意する必要がない。
前記補助冷却器は、強制空冷式放熱器を含み、前記冷却調整部は、前記強制空冷式放熱器に送風するファンであってもよい。強制空冷式放熱器を用いると補助冷却器のための冷却水が不要である。
前記制御部は、さらに前記第1温度検出器の検出温度が所定温度範囲となるように前記膨張弁および前記冷媒ポンプの少なくとも一方を制御してもよい。調整弁や冷媒ポンプの制御により一層精度の良い温度制御が可能になる。
前記蒸発器に流入する冷媒の温度を検出する第2温度検出器を備え、前記制御部は、前記第1温度検出器の検出温度と前記第2温度検出器の検出温度との温度差に基づいて前記冷却調整部を制御してもよい。第1温度検出器と第2温度検出器により蒸発器の状態が検知されて、該蒸発器の能力を活用した制御が可能になる。
本発明にかかるエジェクタ式冷却装置では、直列接続された蒸気生成器と蒸発器との間で温水を冷却させる補助冷却器を備えていることから、冷却能力が向上し、出力する温水の温度を一層低下させることができる。
図1は、本発明の実施の形態であるエジェクタ式冷却装置が適用される生産システムの構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態にかかるエジェクタ冷却装置の構成を示す回路図である。 図3Aは、第1の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置における制御部の温度制御手順を示すフローチャート(その1)である。 図3Bは、第1の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置における制御部の温度制御手順を示すフローチャート(その2)である。 図4は、温度制御範囲を示す図である。 図5は、第2の実施形態にかかるエジェクタ冷却装置の構成を示す回路図である。 図6は、第3の実施形態にかかるエジェクタ冷却装置の構成を示す回路図である。 図7は、比較例にかかるエジェクタ式冷却装置を示す回路図である。
以下に、本発明にかかるエジェクタ式冷却装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態であるエジェクタ式冷却装置10が適用される生産システムの構成を示すブロック図である。この生産システムは、アルミダイカストマシンなどの生産装置11に、エジェクタを利用したエジェクタ式冷却装置10が接続される。エジェクタ式冷却装置10は、生産装置11から排出され、例えば70℃程度の高温になった温水W1を、例えば25℃程度の温水W2に冷却して生産装置11に戻し、生産装置11が生産時における冷却処理に冷却された温水W2を用いるようにしている。すなわち、この生産システムでは、生産装置11が冷却処理に用いた冷却後の温水をエジェクタ式冷却装置10が冷却して再度、冷却用の温水として生産装置11に戻すという温水の循環系が形成されている。
エジェクタ式冷却装置10に接続される対象は生産装置11に限られない。エジェクタ式冷却装置10に対して温水W1を供給する供給元と温水W2を供給する供給先とが異なっていてもよい。エジェクタ式冷却装置10の具体例としては、第1の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置10A(図2参照)、第2の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置10B(図5参照)、第3の実施形形態にかかるエジェクタ式冷却装置10C(図6参照)が挙げられる。
図2は、第1の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置10Aの構成を示す回路図である。エジェクタ式冷却装置10Aは、冷媒ポンプ12と、蒸気生成器14と、エジェクタ16と、凝縮器18と、蒸発器20と、膨張弁22とを備える。冷媒ポンプ12は、液相の冷媒を昇圧させて回路内で循環させる。蒸気生成器14は、冷媒ポンプ12から吐出された冷媒が供給されて温水W1と熱交換をして蒸発させる。
エジェクタ16は、蒸気生成器14で蒸発した冷媒が駆動流口16aに供給されて凝縮器18に供給する。凝縮器18は、エジェクタ16から供給される気相の冷媒を冷却用水と熱交換して凝縮させる。この冷却用水は冷却水回路における流路L3の分岐部B2を介して供給される。流路L3から供給される冷却用水は主に工業用水や循環式の冷却塔などが用いられる。凝縮器18で冷媒と熱交換をした冷却用水は流路L4から排出される。凝縮器18で凝縮された冷媒は冷媒回路の分岐部B1を介して冷媒ポンプ12に導入されて回路を循環する。凝縮器18から冷媒ポンプ12に流通する流路にはリザーバタンクを設けてもよい。
膨張弁22は、冷媒回路の分岐部B1と蒸発器20との間に設けられ、凝縮器18から供給される液相の冷媒を所定の低圧となるように制御する。
蒸発器20は、分岐部B1および膨張弁22を介して供給された冷媒を温水と熱交換をして蒸発させる。蒸発器20は、蒸気生成器14に対して温水が下流側で直列に流れるように接続されている。蒸発器20で冷媒と熱交換して冷却された温水W2は流路L2から出力される。蒸発器20において、冷媒はエジェクタ16の吸引作用によって生ずる低圧冷媒となっており、その潜熱を利用して温水を冷却させる。
蒸発器20で蒸発した冷媒は、エジェクタ16の吸引口16cから吸引されるように接続されている。エジェクタ16では、駆動流口16aから導入された高圧の冷媒がノズル16dによって減圧されて噴出される。このとき吸引口16cを通じて冷媒が吸引流として本体部の内部に吸引され、駆動流と吸引流とは合流・混合部およびデフューザを経て混合昇圧され、吐出口16bから突出される。ノズルは冷媒を減圧・加速させ、デフューザは減速・昇圧させる。ノズルは可変ノズル式として駆動流の流量を調整可能な構成としてもよい。
エジェクタ式冷却装置10Aは、さらに補助熱交換器(補助冷却器)24および流量調整弁(冷却調整部)26を備えている。補助熱交換器24は冷却水と熱交換をして温水を冷却させるものであり、蒸気生成器14と蒸発器20との間に直列に設けられる。すなわち、蒸気生成器14と蒸発器20との間の温水W3のうち上流側で比較的高温のW31を下流側で比較的低音のW32に冷却させる。
補助熱交換器24で温水と熱交換する冷却水は分岐部B2で分岐し、さらに流量調整弁26を介して供給される。補助熱交換器24で温水と熱交換した冷却水は合流部Jにおいて凝縮器18から排出される冷却水と合流してシステム外に導出される。流量調整弁26は流通する冷却水量を調整して補助熱交換器24が温水を冷却させる能力を調整する。補助熱交換器24で使用する冷却水は、分岐部B2から分岐して供給するため、別途専用の冷却源を用意する必要がない。
図2から了解されるように温水W1は蒸気生成器14、補助熱交換器24および蒸発器20の順で冷却される。蒸気生成器14が最上流にあるのは、冷媒を高温高圧ガスの駆動流としてエジェクタ16に出力するためには、入力される高圧冷媒に対してさらに十分な熱量が必要なためである。蒸発器20が最下流にあるのは、熱交換能力を有効に活用し、温水を十分に冷却して出力するためには、膨張弁22で低温となった冷媒と熱交換する必要があるためである。そうすると、温水をさらに冷却させるための補助熱交換器24は、蒸気生成器14と蒸発器20との間に直列に設けることが好ましいことになる。
なお、エジェクタ式冷却装置10Aでは、出力する温水W2の温度を一層下げるためには、冷媒ポンプ12の回転数を上げて蒸気生成器14に供給する冷媒量を増加させることも考えられる。しかしながら、蒸気生成器14は供給される温水W1を冷却させる作用以外に、エジェクタ16に対して駆動流を供給させる作用があるため、駆動流として十分にガス化させるための冷媒量には限界がある。そのため、凝縮器18において冷媒を放熱する能力に余裕があったとしても、蒸気生成器14に対する供給冷媒量を所定以上には増加させることはできず、それ以外の冷却手段として補助熱交換器24を設けることが望ましい。
エジェクタ式冷却装置10Aには、蒸発器20から出力される温水W2の温度Taを検出する第1温度検出器30、および蒸発器20に供給される冷媒の温度Tbを検出する第2温度検出器32が設けられている。
エジェクタ式冷却装置10Aは図示しない制御部を備えている。制御部は第1温度検出器30による温度Ta、および第2温度検出器32による温度Tbを読み込み可能である。制御部は、流量調整弁26の弁開度の調整を行うとともに、冷媒ポンプ12の回転数、膨張弁22の開度の調整が可能となっている。制御部は、基本的には温水W2の温度が所定温度範囲となるように流量調整弁26等を制御するものである。
制御部は、設置箇所、処理能力、主処理部の数、周辺機器などの態様は問われない。制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
図3Aは、エジェクタ式冷却装置10Aにおける制御部の温度制御手順を示すフローチャート(その1)であり、図3Bはフローチャート(その2)である。図4は、温度制御範囲を示す図である。
図3A,3Bに示す温度制御手順は、温度Taを図4に示すように、T1uとT1dとの間、つまりΔT1の範囲に維持するように行われるものであり、さらには、そのための前段階処理としてT2uとT2dとの間、つまりΔT2の範囲となるように制御するものである。ただし、T2u>T1u、T2d<T1dである。ΔT1の範囲は、出力する温水W2としての要求適温範囲である。
図3Aに示すように、制御部はまずステップS1において、検出温度Taが所定の低温温度範囲ΔT1の範囲に入っているか確認する。検出温度TaがΔT1の範囲外であるときには(No)ステップS2へ移り、検出温度TaがΔT1の範囲内であるときには(Yes)特段の調整が不要であることから図3Aに示す今回の処理を終了する。
そして、ステップS2では、温度TaがT1uより高ければステップS3へ移り、温度TaがT1dよりも低ければ(α)、図3BのステップS11へ移る。
ステップS3においては、流量調整弁26の開度を所定微小量だけ増大させる。ただし、流量調整弁26の開度は所定の上限値、下限値の範囲内で調整をする。流量調整弁26の開度を増大させることにより、補助熱交換器24の冷却水流量が増大して冷却作用が高まる。こうして温度Taが低下することが見込まれる。なお、冷媒ポンプ12はステップS3~S10の処理実行中は所定の定格回転数に維持されているものとする。
ステップS4では、温度TaがT2uよりも高い場合に(Yes)ステップS3を繰り返し実行させ、小さい場合には(No)ステップS5へ移る。
ステップS5では、温度TaがT2u以下でT1uより大きい場合にステップS6へ移る。それ以外の場合は、実質的に温度TaがΔT1の範囲内にある場合であり、図3Aにおける今回の処理を終了する。
ステップS6では、蒸発器20から出力される温水の温度Taと蒸発器20に供給される冷媒の温度Tbとの温度差(Ta-Tb)と所定の閾値ΔTxとを比較する。Ta-TbがΔTx以上である場合に(Yes)ステップS7へ移り、未満である場合に(No)ステップ9へ移る。
ステップS7では、膨張弁22の開度を所定微小量だけ増大させる。そしてステップS8では温度TaがΔT1の範囲内に入るまでステップS7を繰り返し実行させ(No)、温度TaがΔT1の範囲内に入れば(Yes)図3Aにおける今回の処理を終了する。
ステップS9では、膨張弁22の開度を所定微小量だけ減少させる。そしてステップS10では温度TaがΔT1の範囲内に入るまでステップS9を繰り返し実行させ(No)、温度TaがΔT1の範囲内に入れば(Yes)図3Aにおける今回の処理を終了する。ステップS7~S10の処理はステップS3,S4の処理に対する微調整と位置付けられる。
このように、エジェクタ式冷却装置10Aにおける温度Taの調整には、温度Taと温度Tbとの温度差(Ta-Tb)に基づく制御が組み込まれている。これは、温度差(Ta-Tb)が小さくなると、蒸発器20における熱交換量が減って冷媒がガスにならず気液2相になってしまい、エジェクタ16の効率が落ちて冷却性能が低下してしまうためである。温度差(Ta-Tb)を閾値ΔTx以上に保つことにより、いわゆるピンチ温度が適度に保たれて蒸発器20の熱交換能力が有効に利用されることになる。
また、蒸発器20が行う熱交換の詳細状態に基づいて温度制御を行うためには、蒸発器20における温水の温度低下および冷媒の温度上昇を検知する必要がある。しかしながら、そのためには蒸発器20への流入温水温度および流出冷媒温度を検出する必要があり、検出器の数が多くなってコスト上昇を招くとともに制御が複雑化してしまう。これに対して、本実施の形態では、2つの温度検出器30,32によって蒸発器20が行う熱交換を好適な状態に保ち、コスト低減および制御の簡便化が図られている。
図3Bに示すステップS11~S21の処理は、基本的に、温度TaがΔT1の範囲よりも低い場合にステップS3~S10と逆の処理を行うものである。すなわちステップS11はステップでは、ステップS3と逆に流量調整弁26の開度を所定微小量だけ減少させる。そして、ステップS15~S21はステップS4~S10と逆の処理を行う。
図3Bに示す処理では、ステップS3~S10と逆の処理を行う以外にステップS12~S14の処理が加えられている。ステップS11の後のステップS12では、流量調整弁26の開度が全閉か確認する。全閉であれば(Yes)ステップS13へ移り、全閉でなければ(No)ステップS15へ移る。
ステップS13においては、冷媒ポンプ12の回転数を所定微少量だけ減少させる。そして、ステップS14では温度TaがT2dよりも大きくなるまでステップS13を繰り返し実行させ(Yes)、温度TaがT2dよりも小さくなれば(No)ステップS16へ移るようになっている。
上記のように、エジェクタ式冷却装置10Aでは、制御部が流量調整弁26の開度を調整して、第1温度検出器30による温度TaをΔT1の範囲に維持するように作用している。さらに、膨張弁22の開度を調整して温度Taの微調整を行い、一層確実に検出温度TaをΔT1の範囲に維持する。また、図3BではステップS12~S14の処理により、流量調整弁26が全閉でありながら温度TaがT2dよりも低くなっている場合に、冷媒ポンプ12の回転数を減少させてシステムの冷却能力を抑制して温度Taを適正温度まで上昇させることができる。
なお、冷却水の温度Taを適温とするための温度制御手順は図3A,3Bに示すものに限られないことはもちろんであり、図4のようなΔT1とΔT2との2段階閾値に基づく制御に限らず、ΔT2に基づく制御手順を省略した1段階閾値の制御でもよい。また、膨張弁22の開度に関しては、蒸発器20の容量などに応じた最適値が想定される場合、該最適値を探索決定するようにしてもよい。図3A,図3Bに示す制御で制御部は、温度Taの調整のために、流量調整弁26、冷媒ポンプ12および膨張弁22を制御しているが、流量調整弁26以外に冷媒ポンプ12および膨張弁22の少なくとも一方を制御するようにしてもよい。
上記のようにエジェクタ式冷却装置10Aでは、直列接続された蒸気生成器14と蒸発器20との間で温水を冷却させる補助熱交換器24を備えていることから、冷却能力が向上し、出力する温水W2の温度Taを一層低下させることができる。したがって、接続元の生産装置11の仕様や季節要因によりにより供給される温水W1の温度が比較的高い場合であっても温度Taが所定範囲内となるように制御することができる。
図5は、第2の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置10Bの構成を示す回路図である。エジェクタ式冷却装置10Bは、上記のエジェクタ式冷却装置10Aにおける補助熱交換器24を放熱手段(補助冷却器)34で置き換えて、流量調整弁26が省略されたものである。放熱手段34は蒸気生成器14と蒸発器20との間に介挿されており、温水が流れるラジエータ34aと、該ラジエータ34aに対して送風するファン(冷却調整部)34bとを有する。つまり、放熱手段34はいわゆる強制空冷式放熱器である。ラジエータ34aには多数のフィンが設けられていて広い表面積が確保されており、内部を流れる温水を放熱させることができる。放熱手段34を用いると補助冷却器のための冷却水が不要である。ラジエータ34aは、例えばヒートシンクなどで代替してもよい。
ファン34bは、制御部によって回転数制御、またはオン・オフ制御などが行われ、ラジエータ34aを空冷して放熱を促進させる。なお、温水を放熱させる必要がない場合には、図示しないバイパス切替回路により放熱手段34を迂回させてもよい。エジェクタ式冷却装置10Bにおける温度Taの制御は、図3A,図3Bに示した手順において流量調整弁26の開度制御をファン34bの回転数制御に置き換えればよい。
図6は、第3の実施形態にかかるエジェクタ式冷却装置10Cの構成を示す回路図である。エジェクタ式冷却装置10Cは、上記のエジェクタ式冷却装置10Aにおける補助熱交換器24と蒸発器20との間に放熱手段34を直列に介挿したものである。放熱手段34は図5に示すものと同じである。補助熱交換器24と放熱手段34の配置は逆にしても構わない。エジェクタ式冷却装置10Cにおける温度Taの制御は、図3A,図3Bに示した手順において流量調整弁26の開度制御とファン34bの回転数制御とを並列的に実行し、あるいはいずれか一方を他方に対して補完的に実行させればよい。エジェクタ式冷却装置10B,10Cにおいても上記のエジェクタ式冷却装置10Aと同様の効果が得られる。
このように、蒸気生成器14と蒸発器20との間に設けられる補助冷却器には、補助熱交換器24および放熱手段34の両方が含まれていてもよいし(エジェクタ式冷却装置10C)、蒸気生成器14だけが含まれていてもよいし(エジェクタ式冷却装置10A)、放熱手段34だけが含まれていてもよいし(エジェクタ式冷却装置10B)、または他の冷却手段が設けられていてもよい。
エジェクタ式冷却装置10は、民生用、産業用などの用途は問われない。本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10、10A、10B,10C エジェクタ式冷却装置
12 冷媒ポンプ
14 蒸気生成器
16 エジェクタ
18 凝縮器
20 蒸発器
22 膨張弁
24 補助熱交換器(補助冷却器)
26 流量調整弁(冷却調整部)
30 第1温度検出器
32 第2温度検出器
34 放熱手段(補助冷却器、強制空冷式放熱器)
B1,B2 分岐部
J 合流部
Ta,Tb 温度

Claims (6)

  1. 気相の冷媒を冷却用水と熱交換して凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮された冷媒を昇圧させて循環させる冷媒ポンプと、
    前記冷媒ポンプから吐出された冷媒が供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸気生成器と、
    温水が前記蒸気生成器に対して下流側で直列に流れるように接続され、冷媒が前記凝縮器と前記冷媒ポンプとの間の分岐部から膨張弁を介して供給され温水と熱交換をして蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸気生成器で蒸発した冷媒が駆動流口に供給されて、吐出口から前記凝縮器に供給し、さらに前記蒸発器から供給される冷媒を吸引口から吸引するように接続されたエジェクタと、
    直列接続された前記蒸気生成器と前記蒸発器との間で温水を冷却させる補助冷却器と、
    を備えることを特徴とするエジェクタ式冷却装置。
  2. 前記補助冷却器が温水を冷却させる能力を調整する冷却調整部と、
    前記蒸発器から流出する温水の温度を検出する第1温度検出器と、
    前記第1温度検出器の検出温度が所定温度範囲となるように前記冷却調整部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷却装置。
  3. 前記補助冷却器は、前記冷却用水の一部が供給されて温水と熱交換する補助熱交換器を含み、
    前記冷却調整部は、前記補助熱交換器に供給される前記冷却用水の流量を調整する流量調整弁であることを特徴とする請求項2に記載のエジェクタ式冷却装置。
  4. 前記補助冷却器は、強制空冷式放熱器を含み、
    前記冷却調整部は、前記強制空冷式放熱器に送風するファンであることを特徴とする請求項2または3に記載のエジェクタ式冷却装置。
  5. 前記制御部は、さらに前記第1温度検出器の検出温度が所定温度範囲となるように前記膨張弁および前記冷媒ポンプの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載のエジェクタ式冷却装置。
  6. 前記蒸発器に流入する冷媒の温度を検出する第2温度検出器を備え、
    前記制御部は、前記第1温度検出器の検出温度と前記第2温度検出器の検出温度との温度差に基づいて前記冷却調整部を制御することを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載のエジェクタ式冷却装置。
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