JP2022143548A - 車両用窓ガラス - Google Patents

車両用窓ガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2022143548A
JP2022143548A JP2021044104A JP2021044104A JP2022143548A JP 2022143548 A JP2022143548 A JP 2022143548A JP 2021044104 A JP2021044104 A JP 2021044104A JP 2021044104 A JP2021044104 A JP 2021044104A JP 2022143548 A JP2022143548 A JP 2022143548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency band
window glass
vehicle window
band
glass plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021044104A
Other languages
English (en)
Inventor
優 尾郷
Masaru Ogo
聡史 船津
Satoshi Funatsu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2021044104A priority Critical patent/JP2022143548A/ja
Publication of JP2022143548A publication Critical patent/JP2022143548A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)

Abstract

【課題】複数の異なる周波数帯の電波を比較的高い利得で受信すること。【解決手段】ガラス板と、第1周波数帯の電波及び前記第1周波数帯よりも高い第2周波数帯の電波を受信するアンテナと、通電加熱式のデフォッガと、前記デフォッガから前記デフォッガの外側に向けて分岐する分岐エレメントと、を備え、前記アンテナは、第1給電部に電気的に接続された第1エレメントと、前記第1給電部に電気的に接続された第2エレメントと、第2給電部に電気的に接続された第3エレメントと、を有し、前記第1エレメントは、第1方向に延伸する第1部分と、前記第1部分から折り返して前記第1方向とは反対側の第2方向に延伸する第2部分と、を含み、前記第2エレメントは、前記第1方向又は前記第2方向に延伸する第3部分を含み、前記分岐エレメントは、前記第3部分の少なくとも一部と並走する第4部分を含む、車両用窓ガラス。【選択図】図2

Description

本開示は、車両用窓ガラスに関する。
近年、AM放送波、FM放送波、地上デジタルテレビ放送波、DAB(Digital Audio Broadcasting)等の複数の周波数帯の信号を受信する複合的なアンテナと、防曇や防氷等のためのデフォッガと、を備える車両用窓ガラスの開発が進められている。そのような車両用窓ガラスとして、第1給電部に接続され、FM放送波及びDAB Band IIIの電波を受信する第1アンテナと、第2給電部に接続され、AM放送波を受信する第2アンテナと、第3給電部に接続され、TV放送帯域の電波を受信する第3アンテナと、を備える車両用窓ガラスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-142162号公報
しかしながら、従来の技術では、複数の異なる周波数帯の電波を受信するのに十分なアンテナ利得が得られるとは言えなかった。
本開示は、複数の異なる周波数帯の電波を比較的高い利得で受信可能なアンテナを備える車両用窓ガラスを提供する。
本開示は、
ガラス板と、
前記ガラス板に設けられ、第1周波数帯の電波及び前記第1周波数帯よりも高い第2周波数帯の電波を受信するアンテナと、
前記ガラス板に設けられた通電加熱式のデフォッガと、
前記ガラス板に設けられ、前記デフォッガから前記デフォッガの外側に向けて分岐する分岐エレメントと、を備え、
前記アンテナは、第1給電部と、第2給電部と、前記第1給電部に電気的に接続された第1エレメントと、前記第1給電部に電気的に接続された第2エレメントと、前記第2給電部に電気的に接続された第3エレメントと、を有し、
前記第1エレメントは、前記第1給電部を起点として、第1方向に延伸する第1部分と、前記第1部分から折り返して前記第1方向とは反対側の第2方向に延伸する第2部分と、を含み、
前記第2エレメントは、前記第1給電部を起点として、前記第1方向又は前記第2方向に延伸する第3部分を含み、
前記分岐エレメントは、前記第3部分の少なくとも一部と並走する第4部分を含む、車両用窓ガラスを提供する。
本開示の技術によれば、複数の異なる周波数帯の電波を比較的高い利得で受信可能なアンテナを備える車両用窓ガラスを提供できる。
第1実施形態の車両用窓ガラスの全体を示す平面図である。 第1実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第2実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第3実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第4実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第5実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第1実施形態の車両用窓ガラスにおいて、間隔dの違いによるDAB Band IIIの帯域のアンテナ特性の一例を示す図である。 第1実施形態の車両用窓ガラスにおいて、間隔dの違いによる地上デジタルテレビ放送波の帯域のアンテナ特性の一例を示す図である。 第1比較形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。 第2比較形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。
以下、図面を参照して、本開示にかかる実施形態について説明する。なお、理解の容易のため、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。
各実施形態における車両用窓ガラスの例として、車両の後部に取り付けられるリアガラス、車両の前部に取り付けられるフロントガラス、車両の側部に取り付けられるサイドガラスなどがある。車両用窓ガラスは、これらの例に限られない。
図1は、第1実施形態の車両用窓ガラスの全体を示す平面図である。図1に示す窓ガラス101は、車体に形成された窓枠に取り付けられる車両用窓ガラスの一例であり、例えば、リアガラスである。窓ガラス101は、ガラス板10、アンテナ20L、アンテナ20R、デフォッガ30、分岐エレメント40L及び分岐エレメント40Rを備える。図1は、ガラス板10の表面の法線方向からの平面視で、窓ガラス101を示している。
図1に示す例では、ガラス板10の平面視において、第1方向21及び第2方向22は、ガラス板10の横方向を表し、第3方向23及び第4方向24は、ガラス板10の縦方向を表す。とくに、図1に示す略長方形のリアガラスの例において、第1方向21及び第2方向22は、ガラス板10の長辺を表し、第3方向23及び第4方向24は、ガラス板10の短辺方向を表す。第2方向22は、第1方向21とは反対側に向く方向であり、第4方向24は、第3方向23とは反対側に向く方向である。
ガラス板10は、車両用のガラス板の一例であり、透明又は半透明な板状の誘電体である。図1に示す例では、ガラス板10は、リアガラス用である。ガラス板10は、車体に形成された窓枠に取り付けられる外周縁12を有する。図1に示す例では、ガラス板10の平面視での外形は、略四角形であり、外周縁12は、ガラス板10の縦方向(上下方向)で対向する上縁12a及び下縁12d及びガラス板10の横方向(左右方向)で対向する左縁12b及び右縁12cを含む。なお、ガラス板10の平面視での外形は、略四角形に限られず、略五角形などの他の形状でもよい。
アンテナ20L,20Rは、いずれも、アンテナの一例であり、ガラス板10に設けられている。アンテナ20L,20Rは、いずれも、第1周波数帯Fの電波及び第1周波数帯Fよりも高い第2周波数帯Fの電波を受信可能に形成されており、それらの各周波数帯における周波数で共振する。
アンテナ20L,20Rの形状は、周波数が30MHz~300MHzのVHF(Very High Frequency)帯および300MHz~3GHzのUHF(Ultra High Frequency)帯の電波の送受(送信、受信又はその両方)に適している。例えば、第1周波数帯Fは、VHF帯に含まれるDAB Band IIIの帯域(174MHz~240MHz)に設定され、第2周波数帯Fは、UHF帯に含まれる地上デジタルテレビ放送波の帯域(473MHz~713MHz)に設定される。
アンテナ20Rは、例えば、対称軸に対してアンテナ20Lを反転した略同一の形状を有し、対称軸に対して略対称の位置に配置されている。一対のアンテナ20R,20Lによって、ダイバーシティアンテナを形成できる。
デフォッガ30は、ガラス板10に設けられた通電加熱式のデフォッガの一例であり、ガラス板10の曇りを除去する導体パターンである。例えば、デフォッガ30は、第1方向21又は第2方向22に延伸する複数のヒータ線33と、複数のヒータ線33に給電する複数のバスバー31,32とを含む。図1に示す例では、互いに並走するように第1方向21又は第2方向22に延伸する14本のヒータ線33a~33nと、14本のヒータ線33a~33nに接続された一対のバスバー(第1バスバー31及び第2バスバー32)とが、ガラス板10に設けられている。第1バスバー31と第2バスバー32との間に電圧が印加されることによって、複数のヒータ線33a~33nが通電して発熱するので、ガラス板10の曇りが除去される。
複数のヒータ線33a~33nは、例えば、第1バスバー31と第2バスバー32との間に接続された線条導体であり、ヒータ線33a~33nの順で第3方向23に並んで配置されている。例えば、複数のヒータ線33a~33nの第2方向22側の各々の端部は、第1バスバー31に接続され、複数のヒータ線33a~33nの第1方向21側の各々の端部は、第2バスバー32に接続されている。図1に示す例では、ヒータ線33aは、複数のヒータ線33a~33nのうち第4方向24側で最も外側に位置する導体パターンであり、ヒータ線33nは、複数のヒータ線33a~33nのうち第3方向23側で最も外側に位置する導体パターンである。
第1バスバー31及び第2バスバー32は、ガラス板10の横方向での両端側において縦方向に延伸する帯状電極であり、ヒータ線33a~33nに給電する。例えば、第1バスバー31aは、左縁12bに沿ってガラス板10の縦方向に延伸する導体パターンであり、第2バスバー32は、右縁12cに沿ってガラス板10の縦方向に延伸する導体パターンである。第1バスバー31及び第2バスバー32のうち、一方のバスバーは、不図示の電源の正極に電気的に接続され、他方のバスバーは、その電極の負極に電気的に接続される。
デフォッガ30は、複数のヒータ線の中間部(複数のヒータ線の各々の両端部の間の部分)で当該複数のヒータ線を短絡する少なくとも一本の短絡線を含んでもよい。図1に示す例では、デフォッガ30は、複数のヒータ線33a~33nの中間部で複数のヒータ線33a~33nを短絡する複数の短絡線34,35,36を含んでいる。複数の短絡線34,35,36は、ヒータ線33aからヒータ線33nまで第3方向23に延伸する線条導体であり、短絡線34,35,36の順で第1方向21に並んで配置されている。
短絡線34は、複数のヒータ線33a~33nの全てを短絡しない導線でもよい。例えば、短絡線34は、複数のヒータ線33a~33nのうち、第4方向24側で最も外側のヒータ線33aを含む少なくとも2本のヒータ線を短絡する導線でもよい。短絡線35,36についても同様である。
分岐エレメント40L,40Rは、いずれも、ガラス板10に設けられ、デフォッガ30からデフォッガ30の外側に向けて分岐する。図1に示す例では、分岐エレメント40Lは、ヒータ線33aに接続され、ヒータ線33aからアンテナ20Lに近づくように延伸する線条導体であり、分岐エレメント40Rは、ヒータ線33aに接続され、ヒータ線33aからアンテナ20Rに近づくように延伸する線条導体である。
分岐エレメント40Rは、例えば、対称軸に対して分岐エレメント40Lを反転した略同一の形状を有し、対称軸に対して略対称の位置に配置されている。一対の分岐エレメント40R,40Lによって、ダイバーシティアンテナを形成する一対のアンテナ20R,20Lのアンテナ利得が向上する。
ガラス板10は、その外周縁12に沿って遮光膜11を有してもよく、アンテナ20R,20L及びデフォッガ30は、ガラス板10の平面視で、遮光膜11(遮光膜11の膜縁11aとガラス板10の外周縁12とに挟まれた外周部分)に部分的に重複してもよい。この場合、窓ガラス101を車外側から見ると、遮光膜11と平面視で重複する部分が車外から見え難くなり、窓ガラス101のデザイン性が向上する。
図2は、第1実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。図2において、図2におけるアンテナ20A及び分岐エレメント40は、図1におけるアンテナ20L及び分岐エレメント40Lに対応するが、それらの形状を反転させることで、図1におけるアンテナ20R及び分岐エレメント40Rにも対応する。
なお、図1及び図2に示す第1実施形態において、第3エレメント70(詳細後述)の延伸方向は、いずれの方向でもよい。第3エレメント70は、図2では、第3方向23に延伸する部分75を含むのに対し、図1では、第1方向21に延伸する部分を含む。
図2において、窓ガラス101は、ガラス板10、アンテナ20A、デフォッガ30及び分岐エレメント40を備える。
アンテナ20Aは、第1給電部41、第2給電部42、第1エレメント50、第2エレメント60及び第3エレメント70を有する。
第1給電部41及び第2給電部42は、互いに間隔を空けて配置された、給電用の電極である。第1給電部41及び第2給電部42は、窓ガラス101が窓枠に取り付けられた状態で窓枠の枠辺の近傍に位置するように、ガラス板10の外周縁12の近傍に設けられている。この例では、第1給電部41及び第2給電部42は、ガラス板10の左縁12bの近傍に設けられ、左縁12bに沿って並んで配置されている。
図2に示す例では、第2給電部42は、第1給電部41に対してデフォッガ30が位置する側に位置し、第1給電部41から第3方向23に離れて位置する。これにより、第1方向21又は第2方向22に延伸する部分を有するように第1エレメント50及び第2エレメント60を配置することが容易になる。なお、第2給電部42は、第1給電部41に対してデフォッガ30が位置する側とは異なる側に位置してもよく、第1給電部41から他の方向に離れて位置してもよい。
第1給電部41は、例えば、給電線の一端又はアンプの入力端子に電気的に接続される。給電線の他端又はアンプの出力端子は、受信機等の通信機器の信号端子に電気的に接続されてもよい。第2給電部42は、例えば、アンプもしくは通信機器のグランド、又は車体に接地される。
第1給電部41及び第2給電部42の形状は、例えば、正方形、略正方形、長方形、略長方形などの方形状や多角形状が実装上好ましいが、これらに限られず、円、略円、楕円、略楕円などの円状のように、他の形状でもよい。
第1エレメント50は、第1給電部41に電気的に接続された導体であり、第1給電部41に直接接続されてもよいし、第1給電部41に接続エレメント又は容量結合を介して間接的に接続されてもよい。第1エレメント50は、第1給電部41に電気的に接続された端部である接続端59から接続端59とは反対側の端部である開放端55まで延伸する線状導体である。第1エレメント50は、第1給電部41を起点として、第1方向21に延伸する第1部分51と、第1部分51から折り返して第1方向21とは反対側の第2方向22に延伸する第2部分52とを含む。なお、第2部分52は、第1部分51の端部から折り返して延伸する図2に示す形態に限られず、第1部分51の途中から折り返して延伸してもよい。
図2に示す例では、第1部分51は、第1給電部41に接続された第1端部(接続端59)と、第2部分52の端部に接続された第2端部とを有し、第1端部から第2端部まで直線的に延伸する線条エレメントである。一方、第2部分52は、第1部分51の第2端部に接続された第3端部と、第3端部とは反対側の第4端部(開放端55)とを有し、第3端部から第4端部まで折れ曲がって延伸する線条エレメントである。
図2に示す例では、第2部分52は、第1方向21とは異なる方向に第1部分51から延伸する方向転換部52aと、方向転換部52aから第2方向22に延伸する延伸部52bとを含む。延伸部52bは、第1部分51に沿って開放端55まで延伸する。
なお、第2部分52は、図2に示す例では、第1部分51に対して第2エレメント60側とは反対側に折り返しているが、第1部分51に対して第2エレメント60側に折り返してもよい。この場合、第2部分52の延伸部52bは、第1エレメント50の第1部分51と第2エレメント60の第3部分63との間に位置することが好ましい。
また、第1エレメント50は、第1方向21及び第2方向22とは異なる方向に延伸する部分を更に含んでもよく、例えば、延伸部52bの途中又は端部から延伸する部分を含んでもよい。
第2エレメント60は、第1給電部41に電気的に接続された導体であり、第1給電部41に直接接続されてもよいし、第1給電部41に接続エレメント又は容量結合を介して間接的に接続されてもよい。第2エレメント60は、第1部分51の根元部(例えば、第1部分51のうち延伸部52bが沿っていない部分)に接続され、第1給電部41にその根元部を介して電気的に接続されてもよい。
第2エレメント60は、第1給電部41に電気的に接続された端部である接続端69から接続端69とは反対側の端部である開放端65まで延伸する線状導体である。第2エレメント60は、第1給電部41を起点として、第1方向21に延伸する第3部分63を含む。
なお、第2エレメント60は、第1方向21とは異なる方向に延伸する部分を更に含んでもよく、例えば、第3部分63の途中又は端部から延伸する部分を含んでもよい。
第3エレメント70は、第2給電部42に電気的に接続された導体であり、第2給電部42に直接接続されてもよいし、第2給電部42に接続エレメント又は容量結合を介して間接的に接続されてもよい。第3エレメント70は、第2給電部42に電気的に接続された端部である接続端79から接続端79とは反対側の端部である開放端78まで延伸する線状導体である。第3エレメント70は、図2に示す例では、第3方向23に延伸する部分75を含む。
なお、第3エレメント70は、第3方向23とは異なる方向に延伸する部分を更に含んでもよく、例えば、部分75の途中又は端部から延伸する部分を含んでもよい。
分岐エレメント40は、デフォッガ30からデフォッガ30の外側に向けて分岐する導体である。分岐エレメント40は、デフォッガ30の外縁(この例では、ヒータ線33a)に接続された端部である接続端48から接続端48とは反対側の端部である開放端49まで延伸する線状導体である。
分岐エレメント40は、図2に示す例では、接続端48から第4方向24に延伸する分岐部分46と、分岐部分46から第2方向22に延伸する第4部分44とを含む。第4部分44は、第3部分63の少なくとも一部、具体的には第1方向21に延伸して開放端65に至るまでの部分と並走する。
このように、アンテナ20Aは、複数のエレメント(第1エレメント50、第2エレメント60及び第3エレメント70)を備える。これにより、複数の周波数帯(例えば、第1周波数帯Fと第2周波数帯Fの両方)で共振するようにアンテナ20Aのチューニングを容易にできる。
また、第1エレメント50は、第1方向21に延伸する第1部分51と、第1部分51から折り返して第1方向21とは反対側の第2方向22に延伸する第2部分52とを含む。これにより、複数の周波数帯(例えば、第1周波数帯Fと第2周波数帯Fの両方)で共振するようにアンテナ20Aのチューニングをより容易にできる。また、第1エレメント50がこのような折り返し形状を有することで、第2周波数帯Fのアンテナ利得が確保された上で、第1周波数帯Fのアンテナ利得は向上する。
また、第3部分63の少なくとも一部は、第4部分44と並走するので、第4部分44と容量結合する。これにより、アンテナ20Aは、その容量結合を介して接続されるデフォッガ30のアンテナ容量を第1周波数帯F(例えば、VHF帯)で利用できるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する。なお、第3部分63の少なくとも一部と、第4部分44とは並走する(第3方向23)の間隔は、30mm以下であればよく、20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましく、10mm以下がさらに好ましい。該間隔が30mm以下であると、これらの部分が容量結合できる。また、該間隔の下限は、0mm超であればよく、例えば1mm以上でもよい。
第3方向23は、第1方向21に略直交すると、第3方向23が第1方向21に直交しない形態に比べて、複数の周波数帯(例えば、第1周波数帯Fと第2周波数帯Fの両方)で共振するようにアンテナ20Aのチューニングを容易にできる。
第1方向21及び第2方向22は、ガラス板10が車両の窓枠に取り付けられたとき、略水平方向(水平面に略平行な方向)となると、アンテナ20Aの水平偏波の受信感度(アンテナ利得)が向上する。これは、第1部分51及び第2部分52の延伸部52bが延伸する方向を、水平方向に近づけられるからである。
ここで、第2部分52の第2方向22への延伸部52bと、第1部分51との間隔dは、1mm以上50mm以下であると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)及び第2周波数帯F(例えば、地上デジタルテレビ放送波の帯域)のアンテナ利得が向上する。
間隔dが1mm未満であると、第1エレメント50の形成が難しくなる。一方、間隔dが50mmを超えると、第1周波数帯Fのアンテナ利得が低下しやすくなる。間隔dは、第1エレメント50の形成を容易にするために、2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましい。また、第1周波数帯Fのアンテナ利得を確保する点で、間隔dは、40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましく、20mm以下がさらに好ましく、15mm以下が特に好ましい。
第1部分51の長さをD、第1周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をkとする。図2に示す例では、長さDは、第1給電部41に接続された第1端部(接続端59)から第2部分52の端部が接続された第2端部までの経路長に相当する。このとき、Dは、
0.7×(1/6)×λ×k≦D≦1.3×(1/6)×λ×k
・・・式1a
を満足すると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)のアンテナ利得は向上する。
は、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ×k≦D≦1.2×(1/6)×λ×k
・・・式1b
を満足すると好ましく、
0.9×(1/6)×λ×k≦D≦1.1×(1/6)×λ×k
・・・式1c
を満足するとより好ましい。
また、Dは、第1周波数帯Fの電波の空気中における中心波長をλ1Cとするとき、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ1C×k≦D≦1.2×(1/6)×λ1C×k
・・・式1d
を満足するとさらに好ましく、
0.9×(1/6)×λ1C×k≦D≦1.1×(1/6)×λ1C×k
・・・式1e
を満足するととくに好ましい。
なお、中心波長とは、周波数帯の中心周波数を有する電波の波長をいう。
第1給電部41から第1部分51及び第2部分52を経由して第1エレメント50の開放端55までの経路長をL、第2周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をkとする。このとき、Lは、
0.7×(3/4)×λ×k≦L≦1.3×(3/4)×λ×k
・・・式2a
を満足すると、第2周波数帯F(例えば、地上デジタルテレビ放送波の帯域)のアンテナ利得が向上する。
は、第2周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(3/4)×λ×k≦L≦1.2×(3/4)×λ×k
・・・式2b
を満足すると好ましく、
0.9×(3/4)×λ×k≦L≦1.1×(3/4)×λ×k
・・・式2c
を満足するとより好ましい。
また、Lは、第2周波数帯Fの電波の空気中における中心波長をλ2Cとするとき、第2周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(3/4)×λ2C×k≦L≦1.2×(3/4)×λ2C×k
・・・式2d
を満足するとさらに好ましく、
0.9×(3/4)×λ2C×k≦L≦1.1×(3/4)×λ2C×k
・・・式2e
を満足するととくに好ましい。
第1給電部41から第3部分63を経由して第2エレメント60の開放端65までの経路長をL、第1周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をkとする。このとき、Lは、
0.7×(1/6)×λ×k≦L≦1.3×(1/6)×λ×k
・・・式3a
を満足すると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)のアンテナ利得が向上する。
経路長Lは、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ×k≦L≦1.2×(1/6)×λ×k
・・・式3b
を満足すると好ましく、
0.9×(1/6)×λ×k≦L≦1.1×(1/6)×λ×k
・・・式3c
を満足するとより好ましい。
また、Lは、第1周波数帯Fの電波の空気中における中心波長をλ1Cとするとき、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ1C×k≦L≦1.2×(1/6)×λ1C×k
・・・式3d
を満足するとさらに好ましく、
0.9×(1/6)×λ1C×k≦L≦1.1×(1/6)×λ1C×k
・・・式3e
を満足するととくに好ましい。
第1給電部41から第3部分63を経由して開放端65までの経路は、L字形状を有すると、第1周波数帯Fでの共振周波数のチューニングを容易にできる。当該経路は、L字形状を有すればよく、例えば、第2エレメント60の先端部は、折れ曲がってもよい。
第3部分63のうち第4部分44に並走する部分の長さDは、10mm以上であると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)のアンテナ利得が向上する。長さDが10mm未満であると、並走する部分での容量結合が弱くなるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得が低下しやすくなる。また、長さDは、15mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましい。なお、長さDがとりうる最大値は、例えば、第4部分44の長さである。
分岐エレメント40の長さをL、第1周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をkとする。図2に示す例では、長さLは、接続端48から分岐部分46及び第4部分44を経由して開放端49までの経路長に相当する。このとき、Lは、
0.7×(1/4)×λ×k≦L≦1.3×(1/4)×λ×k
・・・式4a
を満足すると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)のアンテナ利得が向上する。
は、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/4)×λ×k≦L≦1.2×(1/4)×λ×k
・・・式4b
を満足すると好ましく、
0.9×(1/4)×λ×k≦L≦1.1×(1/4)×λ×k
・・・式4c
を満足するとより好ましい。
また、Lは、第1周波数帯Fの電波の空気中における中心波長をλ1Cとするとき、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/4)×λ1C×k≦L≦1.2×(1/4)×λ1C×k
・・・式4d
を満足するとさらに好ましく、
0.9×(1/4)×λ1C×k≦L≦1.1×(1/4)×λ1C×k
・・・式4e
を満足するととくに好ましい。
第2給電部42から第3エレメント70の開放端78までの経路長をL、第2周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をkとする。このとき、Lは、
0.7×(1/6)×λ×k≦L≦1.3×(1/6)×λ×k
・・・式5a
を満足すると、第2周波数帯F(例えば、地上デジタルテレビ放送波の帯域)のアンテナ利得が向上する。
は、第2周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ×k≦L≦1.2×(3/4)×λ×k
・・・式5b
を満足すると好ましく、
0.9×(1/6)×λ×k≦L≦1.1×(1/6)×λ×k
・・・式5c
を満足するとより好ましい。
また、Lは、第2周波数帯Fの電波の空気中における中心波長をλ2Cとするとき、第2周波数帯Fのアンテナ利得が向上する点で、
0.8×(1/6)×λ2C×k≦L≦1.2×(1/6)×λ2C×k
・・・式5d
を満足するとさらに好ましく、
0.9×(1/6)×λ2C×k≦L≦1.1×(1/6)×λ2C×k
・・・式5e
を満足するととくに好ましい。
分岐エレメント40の分岐部分46は、短絡線34の延長線37に沿って延伸することで、短絡線34を介してデフォッガ30のアンテナ容量を第1周波数帯Fで効果的に利用できるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する。図2に示す例では、分岐部分46は、延長線37に重なるように位置するので、アンテナ20Aは、短絡線34を介してデフォッガ30のアンテナ容量を第1周波数帯Fでより効果的に利用できるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得がより向上する。なお、分岐部分46は、延長線37に重なってなくてもよく、延長線37の近傍に位置してもよい。
第1バスバー31から短絡線34までの第1方向21の距離をW、第1周波数帯Fの電波の空気中における波長をλ、ガラス板10の波長短縮率をk、Nを1以上の整数とする。このとき、Wは、(λ/2)×N×kとは異なると、第1バスバー31と短絡線34との間で第1周波数帯Fの定在波の発生が抑制されるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する。
Wは、例えば、
0.7×(1/4)×λ×k≦W≦1.3×(1/4)×λ×k
を満足すると、第1周波数帯F(例えば、DAB Band IIIの帯域)のアンテナ利得が向上する。また、Wは、図1における、短絡線34から短絡線35までの第1方向21の距離、短絡線35から短絡線36までの第1方向21の距離、短絡線36から第2バスバー32までの第1方向21の距離、として与えたときも、(λ/2)×N×kとは異なると好ましく、上記不等式を満足するとより好ましい。
第1エレメント50、第3部分63及び第4部分44は、第1エレメント50、第3部分63及び第4部分44の順に、第3方向23に並んでいると、複数の周波数帯(例えば、第1周波数帯Fと第2周波数帯Fの両方)のアンテナ利得が向上する。
図3は、第2実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。第2実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。図3に示す窓ガラス102は、アンテナ20Bを備える。第2実施形態の窓ガラス102は、第1実施形態の窓ガラス101と同様の構成を有するので、窓ガラス101が有する上述の効果と同様の効果を有する。第2実施形態の窓ガラス102は、第1エレメント50、第4部分44及び第3部分63の第3方向23への並び順が、第1実施形態の窓ガラス101と相違する。
図3において、第1エレメント50、第4部分44及び第3部分63は、第1エレメント50、第4部分44及び第3部分63の順に、第3方向23に並んでいると、アンテナ20Bの複数の周波数帯(例えば、第1周波数帯Fと第2周波数帯Fの両方)のアンテナ利得が向上する。
図4は、第3実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。図4に示す窓ガラス103は、アンテナ20Cを備える。第3実施形態の窓ガラス103は、第1実施形態の窓ガラス101と同様の構成を有するので、窓ガラス101が有する上述の効果と同様の効果を有する。第3実施形態の窓ガラス103は、分岐エレメント40とデフォッガ30との接続点が、第1実施形態の窓ガラス101と相違する。
図4において、分岐エレメント40は、延長線37に沿って延伸する分岐部分46を含み、具体的には、分岐部分46は、延長線37に略平行に延伸する。分岐部分46は、延長線37に重ならずに、ヒータ線33aに接続され、接続点48が短絡線34と直接接続されなくてもよい。分岐部分46が延長線37の近傍に位置することで、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する。
図5は、第4実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。第4実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。図5に示す窓ガラス104は、アンテナ20Dを備える。第4実施形態の窓ガラス104は、第1実施形態の窓ガラス101と同様の構成を有するので、窓ガラス101が有する上述の効果と同様の効果を有する。第4実施形態の窓ガラス104は、分岐エレメント40とデフォッガ30との接続点が、第1実施形態の窓ガラス101と相違する。
図5において、分岐エレメント40は、延長線37に沿って延伸する分岐部分46を含み、具体的には、分岐部分46は、延長線37に略平行に延伸する。分岐部分46は、延長線37に重ならずに、接続点48が第1バスバー31に接続されてもよい。この場合でも、第1周波数帯Fのアンテナ利得を確保できる。
図6は、第5実施形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。第5実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで省略する。図6に示す窓ガラス105は、アンテナ20Eを備える。第5実施形態の窓ガラス105は、第1実施形態の窓ガラス101と同様の構成を有するので、窓ガラス101が有する上述の効果と同様の効果を有する。第5実施形態の窓ガラス105は、第2エレメント60の第3部分63の延伸方向が、第1実施形態の窓ガラス101と相違する。
図6において、第2エレメント60は、第2方向22に延伸する第3部分63を含む。第3部分63の一部または全部は、第4部分44と並走するので、第4部分44と容量結合する。これにより、アンテナ20Eは、その容量結合を介して接続されるデフォッガ30のアンテナ容量を第1周波数帯F(例えば、VHF帯)で利用できるので、第1周波数帯Fのアンテナ利得が向上する。
図7は、第1実施形態の車両用窓ガラス101(図2参照)において、間隔dの違いによるDAB Band IIIの帯域のアンテナ特性の一例を示す図である。図8は、第1実施形態の車両用窓ガラス101(図2参照)において、間隔dの違いによる地上デジタルテレビ放送波の帯域のアンテナ特性の一例を示す図である。図7及び図8は、第1給電部41から第1部分51及び第2部分52を経由して開放端55までの経路長Lを270mmに固定した状態で、間隔dを変化させた場合の測定結果の一例を示す。
図7及び図8によれば、間隔dを変更すると、地上デジタルテレビ放送波の帯域でのアンテナ利得に大きな変化はないのに対し、DAB Band IIIの帯域でのアンテナ利得に大きな変化がある結果が得られた。また、各周波数帯の平均アンテナ利得で比較すると、間隔dを小さくすることで、地上デジタルテレビ放送波の帯域でのアンテナ利得を確保した上で、DAB Band IIIの帯域でのアンテナを向上できる結果が得られた。
なお、図7及び図8の測定時の各部の寸法は、
:160mm
:260mm
:160mm
:70mm
:210mm
:50mm
とした。
ここで、DAB Band IIIの帯域の電波の空気中における中心波長λ1Cは、1448mmであり、地上デジタルテレビ放送波の帯域の空気中における中心波長λ2Cは、506mmであり、ガラス板10の波長短縮率k=0.64である。したがって、これらの寸法は、上記の式1a~1e,式2a~2e,式3a~3e,式4a~4e,式5a~5eを全て満たした。また、第3部分63と第4部分44との(第3方向23の)間隔は、10mmとした。
図9は、第1比較形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。図9に示す窓ガラス201は、分岐エレメント40を備えない点で、第1実施形態の窓ガラス101(図2参照)と相違する。図10は、第2比較形態の車両用窓ガラスの一部を拡大して示す平面図である。図10に示す窓ガラス202は、分岐エレメント140が第3部分63と並走しない点で、第1実施形態の窓ガラス101(図2参照)と相違する。
第2実施形態の窓ガラス102において、分岐エレメント40の長さL=210mm、分岐部分46の長さを30mm、第4部分44の長さを180mmとした。このとき、d=10mm、D=70mm、第4部分44と第3部分63との(第3方向23の)間隔は、10mmとした。それ以外は、第1実施形態の窓ガラス101と同じ寸法とした。なお、この条件における寸法は、上記の式1a~1e,式2a~2e,式3a~3e,式4a~4e,式5a~5eを全て満たした。
第3実施形態の窓ガラス103において、分岐エレメント40の長さL=210mm、接続点48を、短絡エレメント34とヒータ線33aの交点から第1方向21に、30mmの位置とした。また、分岐エレメント40は、分岐部分46の長さを10mm、第4部分44の長さを200mmとした。このとき、d=10mm、D=70mm、第3部分63と第4部分44との(第3方向23の)間隔は、10mmとした。それ以外は、第1実施形態の窓ガラス101と同じ寸法とした。なお、この条件における寸法は、上記の式1a~1e,式2a~2e,式3a~3e,式4a~4e,式5a~5eを全て満たした。
第4実施形態の窓ガラス104において、分岐エレメント40の長さL=210mm、分岐部分46の長さを10mm、第4部分44の長さを200mmとした。このとき、d=10mm、D=70mm、第3部分63と第4部分44との(第3方向23の)間隔は、10mmとした。それ以外は、第1実施形態の窓ガラス101と同じ寸法とした。なお、この条件における寸法は、少なくとも上記の式1a~1e,式2a~2e,式3a~3e,式4a~4e,式5a~5eを全て満たした。
第1比較形態の窓ガラス201は、分岐エレメントを備えず、d=10mmとし、それ以外は、第1実施形態の窓ガラス101と同じ寸法とした。また、第2比較形態の窓ガラス202は、分岐エレメント140の長さL=210mm、分岐部分46に相当する長さを10mm、第4部分44に相当する長さを200mm、d=10mmとした。それ以外は、第1実施形態の窓ガラス101と同じ寸法とした。
各形態のDAB Band IIIの帯域での平均アンテナ利得を測定すると、
第1実施形態の窓ガラス101:-9.8[dBd]
第2実施形態の窓ガラス102:-10.3[dBd]
第3実施形態の窓ガラス103:-11.7[dBd]
第4実施形態の窓ガラス104:-11.9[dBd]
第1比較形態の窓ガラス201:-12.3[dBd]
第2比較形態の窓ガラス202:-12.6[dBd]
という結果が得られた。
各形態の地上デジタルテレビ放送波の帯域での平均アンテナ利得を測定すると、
第1実施形態の窓ガラス101:-9.9[dBd]
第2実施形態の窓ガラス102:-9.4[dBd]
第3実施形態の窓ガラス103:-9.1[dBd]
第4実施形態の窓ガラス104:-9.4[dBd]
第1比較形態の窓ガラス201:-9.2[dBd]
第2比較形態の窓ガラス202:-9.3[dBd]
という結果が得られた。
このように、各実施形態の窓ガラス101,102,103,104の場合、第1及び第2比較形態の窓ガラス201,202の場合に比べて、地上デジタルテレビ放送波の帯域でのアンテナ利得を確保した上で、DAB Band IIIの帯域でのアンテナを向上できる結果が得られた。
以上、実施形態を説明したが、本開示の技術は上記の実施形態に限定されない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
例えば、エレメントの「端部」は、エレメントの延伸の始点又は終点でもよいし、その始点又は終点手前の導体部分である始点近傍又は終点近傍でもよい。また、エレメントの「端部」には、本発明の効果を逸脱しない範囲で、折れ曲がりや折り返しが形成されてもよい。また、エレメント同士の接続部は、曲率を有して接続されてもよい。
また、アンテナエレメント及び電極は、例えば、導電性金属を含有するペースト(例えば、銀ペースト等)を窓ガラスの車内側表面にプリントして焼付けて形成される。しかし、アンテナエレメント及び電極の形成方法は、この方法に限定されない。例えば、アンテナエレメント又は電極は、銅等の導電性物質を含有する線状体又は箔状体を窓ガラスの車内側表面又は車外側表面に設けることで形成されてもよい。あるいは、アンテナエレメント又は電極は、窓ガラスに接着剤等により貼付されてもよく、窓ガラス自体の内部に設けられてもよい。
また、アンテナエレメントと電極との少なくともいずれかを形成する導体層を合成樹脂製フィルムの内部又はその表面に設け、導体層付き合成樹脂製フィルムを窓ガラスの車内側表面又は車外側表面に設置する構成が採用されてもよい。さらに、アンテナエレメントと電極との少なくともいずれかが形成されたフレキシブル回路基板を窓ガラスの車内側表面又は車外側表面に設置する構成が採用されてもよい。
10 ガラス板
11 遮光膜
11a 膜縁
12 外周縁
20A,20B,20C,20D,20E,20R,20L アンテナ
21 第1方向
22 第2方向
23 第3方向
24 第4方向
30 デフォッガ
31 第1バスバー
32 第2バスバー
33 ヒータ線
40,40R,40L 分岐エレメント
44 第4部分
46 分岐部分
48 接続端
49 開放端
33,33a,33n ヒータ線
34,35,36 短絡線
37 延長線
41 第1給電部
42 第2給電部
44 第4部分
48 接続端
49 開放端
50 第1エレメント
51 第1部分
52 第2部分
52a 方向転換部
52b 延伸部
55 開放端
59 接続端
60 第2エレメント
63 第3部分
65 開放端
69 接続端
70 第3エレメント
77 部分
78 開放端
79 接続端
101,102,103,104,105 窓ガラス
140 分岐エレメント
201,202 窓ガラス

Claims (20)

  1. ガラス板と、
    前記ガラス板に設けられ、第1周波数帯の電波及び前記第1周波数帯よりも高い第2周波数帯の電波を受信するアンテナと、
    前記ガラス板に設けられた通電加熱式のデフォッガと、
    前記ガラス板に設けられ、前記デフォッガから前記デフォッガの外側に向けて分岐する分岐エレメントと、を備え、
    前記アンテナは、第1給電部と、第2給電部と、前記第1給電部に電気的に接続された第1エレメントと、前記第1給電部に電気的に接続された第2エレメントと、前記第2給電部に電気的に接続された第3エレメントと、を有し、
    前記第1エレメントは、前記第1給電部を起点として、第1方向に延伸する第1部分と、前記第1部分から折り返して前記第1方向とは反対側の第2方向に延伸する第2部分と、を含み、
    前記第2エレメントは、前記第1給電部を起点として、前記第1方向又は前記第2方向に延伸する第3部分を含み、
    前記分岐エレメントは、前記第3部分の少なくとも一部と並走する第4部分を含む、車両用窓ガラス。
  2. 前記第2部分の前記第2方向への延伸部と、前記第1部分との間隔は、1mm以上50mm以下である、請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記第1部分の長さをD、前記第1周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をkとするとき、Dは、
    0.7×(1/6)×λ×k≦D≦1.3×(1/6)×λ×k
    を満足する、請求項1又は2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記第1給電部から前記第1部分及び前記第2部分を経由して前記第1エレメントの開放端までの経路長をL、前記第2周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をkとするとき、Lは、
    0.7×(3/4)×λ×k≦L≦1.3×(3/4)×λ×k
    を満足する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記第1給電部から前記第3部分を経由して前記第2エレメントの開放端までの経路長をL、前記第1周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をkとするとき、Lは、
    0.7×(1/6)×λ×k≦L≦1.3×(1/6)×λ×k
    を満足する、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記第3部分のうち前記第4部分に並走する部分の長さは、10mm以上である、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記分岐エレメントの長さをL、前記第1周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をkとするとき、Lは、
    0.7×(1/4)×λ×k≦L≦1.3×(1/4)×λ×k
    を満足する、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記第2給電部は、前記第1給電部に対して前記デフォッガが位置する側に配置される、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記第2給電部から前記第3エレメントの開放端までの経路長をL、前記第2周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をkとするとき、Lは、
    0.7×(1/6)×λ×k≦L≦1.3×(1/6)×λ×k
    を満足する、請求項1から8のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  10. 前記第3エレメントは、前記第1方向に延伸する部分、又は、前記第1方向及び前記第2方向とは異なる第3方向に延伸する部分を含み、前記第2給電部から前記第2給電部とは反対側の開放端まで延伸する、請求項1から9のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  11. 前記デフォッガは、前記第1方向又は前記第2方向に延伸する複数のヒータ線と、前記複数のヒータ線の中間部で前記複数のヒータ線を短絡する少なくとも一本の短絡線と、を含み、
    前記分岐エレメントは、前記短絡線の延長線に沿って延伸する分岐部分を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  12. 前記分岐部分は、前記延長線に重なる、請求項11に記載の車両用窓ガラス。
  13. 前記デフォッガは、前記複数のヒータ線の端部に接続されるバスバーを含み、
    前記バスバーから前記短絡線までの前記第1方向の距離をW、前記第1周波数帯の電波の空気中における波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、Nを1以上の整数とするとき、Wは、
    (λ/2)×N×kとは異なる、請求項11又は12に記載の車両用窓ガラス。
  14. Wは、
    0.7×(1/4)×λ×k≦W≦1.3×(1/4)×λ×k
    を満足する、請求項13に記載の車両用窓ガラス。
  15. 前記第1エレメント、前記第3部分及び前記第4部分は、前記第1エレメント、前記第3部分及び前記第4部分の順に、前記第1方向及び前記第2方向とは異なる第3方向に並んでいる、請求項1から14のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  16. 前記第1エレメント、前記第3部分及び前記第4部分は、前記第1エレメント、前記第4部分及び前記第3部分の順に、前記第1方向及び前記第2方向とは異なる第3方向に並んでいる、請求項1から14のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  17. 前記第1周波数帯は、VHF帯に含まれる帯域であり、前記第2周波数帯は、UHF帯に含まれる帯域である、請求項1から16のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  18. 前記第1周波数帯は、DAB Band IIIの帯域であり、前記第2周波数帯は、地上デジタルテレビ放送波の帯域である、請求項1から17のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  19. 前記ガラス板は、リアガラス用である、請求項1から18のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  20. 前記第1方向及び前記第2方向は、前記ガラス板が車両の窓枠に取り付けられたとき、略水平方向となる、請求項1から19のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
JP2021044104A 2021-03-17 2021-03-17 車両用窓ガラス Pending JP2022143548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021044104A JP2022143548A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 車両用窓ガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021044104A JP2022143548A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 車両用窓ガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022143548A true JP2022143548A (ja) 2022-10-03

Family

ID=83453713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021044104A Pending JP2022143548A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 車両用窓ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022143548A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050264461A1 (en) Mobile antenna mounted on a vehicle body
US20070097001A1 (en) Mobile antenna mounted on a vehicle body
WO2015111300A1 (ja) ガラスアンテナ
US8111202B2 (en) High frequency wave glass antenna for an automobile and window glass sheet for an automobile with the same
JP6094334B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ
EP2458672B1 (en) Vehicular antenna apparatus and window glass
WO2015114928A1 (ja) ガラスアンテナ
KR100349260B1 (ko) 안테나
US11742563B2 (en) Backdoor and rear glass
JP5141500B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ及び車両用窓ガラス
JP2019016867A (ja) 車両用窓ガラス
JP2013026697A (ja) ガラスアンテナ及び窓ガラス
JP7205259B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ、車両用窓ガラス及び車両用アンテナシステム
JP7338486B2 (ja) 車両用窓ガラス
JP7392550B2 (ja) 車両用窓ガラス
JP2022143548A (ja) 車両用窓ガラス
JP5109089B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ及び車両用窓ガラス
WO2013002134A1 (ja) 車両用ガラスアンテナ
JP5386944B2 (ja) 車両用ガラスアンテナ及び車両用窓ガラス
JPH04220803A (ja) 車両用ガラスアンテナ
JP2022147545A (ja) バックドア及びリアガラス
JP5633295B2 (ja) 車両用アンテナ
US20200023718A1 (en) Window glass for vehicle and window glass device for vehicle
JP7296540B2 (ja) 車両用窓ガラス
JP2004072736A (ja) 車両用ガラスアンテナ及びその設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240514