JP2022143052A - 電気化学反応セル - Google Patents

電気化学反応セル Download PDF

Info

Publication number
JP2022143052A
JP2022143052A JP2021043382A JP2021043382A JP2022143052A JP 2022143052 A JP2022143052 A JP 2022143052A JP 2021043382 A JP2021043382 A JP 2021043382A JP 2021043382 A JP2021043382 A JP 2021043382A JP 2022143052 A JP2022143052 A JP 2022143052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
reaction
reaction electrode
reduction
reduction reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021043382A
Other languages
English (en)
Inventor
菜摘 佐藤
Natsumi Sato
康彦 竹田
Yasuhiko Takeda
直彦 加藤
Naohiko Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2021043382A priority Critical patent/JP2022143052A/ja
Publication of JP2022143052A publication Critical patent/JP2022143052A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Abstract

【課題】反応面積を低下させることなく、反応に使用される液体をより均一に供給することができる電気化学反応セルを提供する。【解決手段】対向して配置された酸化反応用電極102と還元反応用電極104との間隔を規定する複数のスペーサ10と、スペーサ10の間に亘って設けられた支柱12と、互いに間隔を保つように支柱12によって支持され、酸化反応用電極102と還元反応用電極104との間に流される電解液108の流れを規制する複数の整流板114と、を備える電気化学反応セル100とする。【選択図】図4

Description

本発明は、電気化学反応セルに関する。
容器内に還元反応用電極と酸化反応用電極とを離間させて対向させ、還元反応用電極と酸化反応用電極との間に電解液を流通させることで、電解液に含有される物質(反応基質)を化学反応させる電気化学反応セルが開示されている(特許文献1)。
また、還元反応用電極と酸化反応用電極との間に導入口から排出口に向かって電解液を流す構成において、電解液の流れを制限するフィンを設けた構成が開示されている(特許文献2)。
特開2018-087074号公報 特開2019-189929号公報
ところで、従来技術のフィンを設けた構成では、還元反応用電極及び酸化反応用電極の反応面の一部をフィンが覆ってしまうために各電極における反応に寄与できる領域の面積が小さくなってしまっていた。例えば、特許文献2に記載の構成では、流路の幅10mm、フィンの幅6mmとすると還元反応用電極及び酸化反応用電極の反応面積に対してフィンが覆う面積は37.5%となり、反応面積が大幅に小さくなるので反応効率の低下が大きかった。
本発明の1つの態様は、対向して配置された還元反応用電極と酸化反応用電極との間隔を規定する複数のスペーサと、前記スペーサの間に亘って設けられた支柱と、互いに間隔を保つように前記支柱によって支持され、前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極との間に流される電解液の流れを規制する複数の整流板と、を備えることを特徴とする電気化学反応セルである。
ここで、前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極の積層方向に沿った前記整流板の高さは前記スペーサの高さより小さく、前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の反応面と前記整流板が離れていることが好適である。
また、前記支柱に前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極の間を仕切るセパレータが取り付けられていることが好適である。
また、前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の各々において前記整流板によって覆われる面積は10%以下であることが好適である。前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の各々において前記整流板によって覆われる面積は5%以下であることがより好適である。
また、前記支柱は、前記電解液に対して耐蝕性及び絶縁性を有することが好適である。
本発明によれば、反応面積を低下させることなく、反応に使用される液体をより均一に供給することができる電気化学反応セルを提供できる。
本発明の実施の形態における電気化学反応セルの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における電気化学反応セルの構成を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態における電気化学反応セルの構成を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態における整流板及びセパレータの構成を示すY方向からみた平面(表面)図である。 本発明の実施の形態における整流板及びセパレータの構成を示すY方向からみた平面(裏面)図である。 本発明の実施の形態における整流板及びセパレータの構成を示す断面図である。 整流板を設けない構成における流体の流れを解析した結果を示す図である。 本発明の実施の形態における流体の流れを解析した結果を示す図である。 本発明の実施の形態における流体の流速の分布を示す図である。
本発明の実施の形態における電気化学反応セル100は、図1の斜視模式図及び図2,図3の断面模式図に示すように、酸化反応用電極102、還元反応用電極104、セパレータ106、電解液108、容器110、オリフィス板112及び整流板114を含んで構成される。
図2は、電解液108が供給されていない状態における電気化学反応セル100をY-Z平面で切断した断面図を示す。図3は、電解液108が供給されている状態における電気化学反応セル100をY-Z平面で切断した断面図を示す。
酸化反応用電極102及び還元反応用電極104は、それぞれX方向及びZ方向に拡がる板状の部材であり、Y方向に沿って互いに対向するように配置される。本実施の形態では、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104は、セパレータ106を挟んで互いの触媒が担持されたX-Z面方向に広がった反応面が対向するように配置されている。
また、本実施の形態では、図2,3の左側から酸化反応用電極102、セパレータ106及び還元反応用電極104がY方向に沿って配置され、次に還元反応用電極104、セパレータ106及び酸化反応用電極102がY方向に沿って配置され、次に酸化反応用電極102、セパレータ106及び還元反応用電極104がY方向に沿って配置され、次に還元反応用電極104、セパレータ106及び酸化反応用電極102がY方向に沿って配置され、次に酸化反応用電極102、セパレータ106及び還元反応用電極104がY方向に沿って配置されている。すなわち、酸化反応用電極102、セパレータ106及び還元反応用電極104からなる電極の組がY方向に沿って複数スタックされている。
還元反応用電極104は、還元反応によって物質を還元するために利用される電極である。還元反応用電極104は、基板の基板上に導電層及び還元触媒層を積層した構造を有する。基板は、還元反応用電極104を構造的に支持する部材であり、例えばガラス基板等の絶縁体、チタン(Ti)、銀(Ag)、金(Au)等を含む金属、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、シリコン(Si)等を含む半導体を含んでもよい。基板を絶縁体とした場合、基板と還元触媒層との間に導電層が設けられる。導電層は、還元反応用電極104の還元触媒層に対して電圧を印加するために設けられる。導電層は、特に限定されるものではないが、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電層とすることが好適である。還元触媒層は、還元触媒機能を有する材料から構成される。還元触媒層は、錯体触媒を含むことが好適である。還元触媒層は、例えば、ルテニウム錯体とすることが好適である。錯体触媒は、例えば、[Ru{4,4’-di(1-H-1-pyrrolypropyl carbonate)-2,2’-bipyridine}(CO)(MeCN)Cl]、[Ru{4,4’-di(1-H-1-pyrrolypropyl carbonate)-2,2’-bipyridine}(CO)Cl]、[Ru{4,4’-di(1-H-1-pyrrolypropyl carbonate)-2,2’-bipyridine}(CO)、[Ru{4,4’-di(1-H-1-pyrrolypropyl carbonate)-2,2’-bipyridine}(CO)(CHCN)Cl]等とすることができる。
なお、錯体触媒による修飾は、錯体をアセトニトリル(MeCN)溶液に溶解した液を導電層の上に塗布することで作ることができる。また、錯体触媒による修飾は、電解重合法により行うこともできる。作用極として導電層の電極、対極にフッ素含有酸化スズ(FTO)で被覆したガラス基板、参照電極にAg/Ag電極を用い、錯体触媒を含む電解液中においてAg/Ag電極に対して負電圧となるようにカソード電流を流した後、Ag/Ag電極に対して正電位となるようにアノード電流を流すことにより導電層の表面上を錯体触媒で修飾することができる。電解質の溶液には、アセトニトリル(MeCN)、電解質には、Tetrabutylammoniumperchlorate(TBAP)を用いることができる。
また、還元触媒層は、カーボン材料(C)を含む材料から構成することができる。カーボン材料の構造体の単体のサイズが1nm以上1μm以下であることが好適である。カーボン材料は、例えば、カーボンナノチューブ、グラフェン及びグラファイトの少なくとも1つを含むことが好適である。グラフェン及びグラファイトであればサイズが1nm以上1μm以下であることが好適である。カーボンナノチューブであれば直径が1nm以上40nm以下であることが好適である。導電体は、エタノール等の液体に混ぜ合わせたカーボン材料をスプレーで塗布し、加熱することによって形成することができる。スプレーの代わりに、スピンコートによって塗布してもよい。また、スピンコートを用いず、直接溶液を滴下して乾かして塗布してもよい。
酸化反応用電極102は、酸化反応によって物質を酸化するために利用される電極である。酸化反応用電極102は、基板上に形成される。酸化反応用電極102は、導電層及び酸化触媒層を含んで構成される。基板は、酸化反応用電極102を構造的に支持する部材であり、例えば、還元反応用電極104に用いられる基板と同様の材料とすることができる。基板を絶縁体とした場合、基板と酸化触媒層との間に導電層が設けられる。導電層は、酸化反応用電極102の酸化触媒層に対して電圧を印加するために設けられる。導電層は、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)等とすることが好適である。酸化触媒層は、酸化触媒機能を有する材料を含んで構成される。酸化触媒機能を有する材料は、例えば、酸化イリジウム(IrOx)を含む材料とすることができる。
酸化イリジウムは、ナノコロイド溶液として導電層の表面上に担持することができる。例えば、酸化イリジウム(IrOx)のナノコロイドを合成する。次に、2mMの塩化イリジウム酸(IV)カリウム(KIrCl)水溶液50mlに10wt%の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を加えてpH13に調整した黄色溶液を、ホットスターラーを用いて90℃で20分加熱する。これによって得られた青色溶液を氷水で1時間冷却する。そして、冷やした溶液(20ml)に3M硝酸(HNO)を滴下してpH1に調整し、80分攪拌し、酸化イリジウム(IrOx)のナノコロイド水溶液を得る。さらに、この溶液に1.5wt%NaOH水溶液(1-2ml)を滴下してpH12に調整する。このようにして得られた酸化イリジウム(IrOx)のナノコロイド水溶液を、導電層上にpH12に塗布し、乾燥炉内にいて60℃で40分間保持して乾燥させる。乾燥後、析出した塩を超純水で洗浄し、酸化反応用電極102を形成することができる。なお、酸化イリジウム(IrOx)のナノコロイド水溶液の塗布及び乾燥を複数回繰り返してもよい。
電気化学反応セル100では、積層方向(Y方向)に沿って隣り合う組の酸化反応用電極102の裏面同士を貼り合わせ、還元反応用電極104の裏面同士を貼り合わせて、酸化反応用電極102、還元反応用電極104、還元反応用電極104、酸化反応用電極102・・・とスタックして1つの容器110に収納した構成とすることもできる。また、隣り合う組の酸化反応用電極102の基板の両面に酸化触媒層を形成し、還元反応用電極104の基板の両面に還元触媒層を形成し、酸化反応用電極102、還元反応用電極104、還元反応用電極104、酸化反応用電極102・・・とスタックして1つの容器110に収納した構成とすることもできる。
電気化学反応セル100は、還元反応用電極104と酸化反応用電極102の間に電解液108を導入することで機能する。すなわち、図3に示すように、還元反応用電極104と酸化反応用電極102を囲むように容器110を配置し、還元反応用電極104と酸化反応用電極102の表面に反応物が溶解された電解液108を供給する。
反応物は、炭素化合物とすることができ、例えば、二酸化炭素(CO)とすることができる。また、電解液108は、リン酸緩衝水溶液やホウ酸緩衝水溶液とすることが好適である。具体的な構成例では、二酸化炭素(CO)飽和リン酸緩衝液のタンクを設け、ポンプによって当該液を電解液供給口から還元反応用電極104と酸化反応用電極102との表面に供給する。還元反応によって生じたギ酸(HCOOH)等の液体生成物は電解液108と共に電解液排出口110bより排出されるので、これを外部の燃料タンクに回収する。還元反応によって生じた一酸化炭素(CO)等の気体生成物はガス排気口110cより排出されるので、これを外部の燃料タンクに回収する。
本実施の形態では、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104は、触媒が担持された反応面が鉛直方向(X-Z面内方向)となるように容器110内に配置される。また、本実施の形態では、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の組120がY方向に沿って複数スタックされた構成としている。
また、還元反応用電極104と酸化反応用電極102との間を電気的に接続し、適切なバイアス電圧を印加した状態とすることが好適である。バイアス電圧を印加する手段は、特に限定されるものではなく、化学的電池(一次電池、二次電池等を含む)、定電圧源、太陽電池等が挙げられる。このとき、酸化反応用電極102に正極が接続され、還元反応用電極104に負極が接続される。酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の接続は適宜設定すればよい。例えば、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の一部を直列、並列又は直並列に接続するようにしてもよい。さらに、接続を切り換えるスイッチを設けて酸化反応用電極102及び還元反応用電極104のバイアス電源への接続構成を変更できるようにしてもよい。
バイアス電源として太陽電池を採用した場合、太陽電池は、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104に隣接して配置することができる。例えば、還元反応用電極104の背面に太陽電池セルを配置し、太陽電池セルの正極を酸化反応用電極102に接続し、負極を還元反応用電極104に接続すればよい。バイアス電源を太陽電池とした場合、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の組を単独で使用すると、太陽電池の効率が悪い動作点で使用される場合がある。一方、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の複数の組を並列となるように接続した場合、太陽電池の効率が良い動作点で使用することが可能になる。
二酸化炭素(CO)からギ酸(HCOOH)等を合成する場合、水(HO)は酸化されて二酸化炭素(CO)に電子とプロトンを供給する。pH7付近では水(HO)の酸化電位は0.82V、還元電位は?0.41V(何れもNHE)である。また、二酸化炭素(CO)から一酸化炭素(CO)、ギ酸(HCOOH)、メチルアルコール(CHOH)への還元電位はそれぞれ?0.53V,?0.61V,?0.38Vである。したがって、酸化電位と還元電位の電位差は1.20~1.43Vである。
容器110は、酸化反応用電極102、還元反応用電極104、セパレータ106、整流板114等を支持すると共に、電解液108が流れる流路を構成する部材である。容器110は、電気化学反応セル100をセルとして構成するために必要な機械的な強度を備える材料で構成される。例えば、容器110は、金属、プラスチック等によって構成することができる。
容器110には、容器110内に電解液108を供給するための電解液供給口110aが設けられる。また、容器110内から電解液108を排出するための電解液排出口110bが設けられる。すなわち、電解液供給口110aから反応させるための物質を含んだ電解液108を容器110内に供給し、酸化反応用電極102と還元反応用電極104の間の反応領域に電解液108を流通させた後、電解液排出口110bから電解液108を容器110の外へ排出する。
また、容器110には、電気化学反応セル100における反応によって生じた気体を容器110から排出させるガス排気口110cが設けられる。容器110において、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104が配置された反応領域よりも鉛直方向に沿って上方にガス排気口110cを配置することが好適である。
さらに、電気化学反応セル100には、オリフィス板112が設けられる。オリフィス板112は、電解液供給口110aから容器110内へ導入される電解液108の流れを制限する貫通孔であるオリフィス孔112a,112bが設けられた部材である。オリフィス板112は、容器110において電解液供給口110aから酸化反応用電極102及び還元反応用電極104が設けられた領域に至る流路上に配置される。オリフィス板112は、必要な機械的な強度を備える材料で構成される。例えば、オリフィス板112は、金属、プラスチック等によって構成することができる。
図4~図6は、電気化学反応セル100に適用されている整流板114及びセパレータ106の構成を示す。図4及び図5は、電気化学反応セル100における酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の積層方向(Y方向)からみた表面と裏面の構成を示す。図6は、電解液108の流れる方向(Z方向)からみた拡大図である。
整流板114は、スペーサ10と支柱12を組み合わせて構成される枠体によって機械的に支持される。
スペーサ10は、電解液108の流れる方向(Z方向)に沿って配置される棒状部材である。スペーサ10を構成する材料は、特に限定されるものではないが、電解液108による腐食や損傷を受け難く、電気的な絶縁性を有する材料で構成することが好適である。スペーサ10は、枠体の両側に配置される。スペーサ10は、整流板114及びセパレータ106を機械的に支持する部材として使用されると共に、向かい合わせて配置される酸化反応用電極102と還元反応用電極104の間隙を規定する部材として利用することができる。例えば、酸化反応用電極102と還元反応用電極104の間隙を10mmにしたい場合、スペーサ10の高さh1を10mmにすることが好適である。また、スペーサ10の幅t1は、例えば10mmにすることが好適である。
支柱12は、スペーサ10と共に枠体を構成する部材である。支柱12は、電解液108の流れる方向(Z方向)に交差する方向に配置され、枠体の両側に配置されたスペーサ10の間を接続する。支柱12によって、スペーサ10の間隔を一定に維持することができる。また、支柱12には、整流板114が固定される。したがって、支柱12によって整流板114の間隔を一定に維持することができる。支柱12の数は、特に限定されるものではないが、スペーサ10及び整流板114の間隔をできるだけ均一に保つことができる数とすることが好適である。
支柱12を構成する材料は、電解液108による腐食や損傷を受け難く、電気的な絶縁性を有する材料で構成することが好適である。例えば、支柱12は、金属の棒に樹脂製の熱収縮チューブを被せて構成することが好適である。
整流板114は、電気化学反応セル100において電解液108の流れを制限する部材である。整流板114を構成する材料は、特に限定されるものではないが、電解液108による腐食や損傷を受け難く、電気的な絶縁性を有する材料で構成することが好適である。整流板114は、板状の部材であり、電解液108の流れる方向(Z方向)に沿って延設される。
整流板114の酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の積層方向(Y方向)の高さ及び酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の面内方向(X方向)の幅は適宜設定すればよい。ただし、整流板114の酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の積層方向(Y方向)の高さh2は、スペーサ10の高さh1以下とし、高さh1未満とすることがより好適である。例えば、スペーサ10の高さh1を10mmにした場合、整流板114の高さh2を8mmとすることが好適である。
整流板114の高さh2をスペーサ10の高さh1未満とすることによって、酸化反応用電極102と還元反応用電極104の間にスペーサ10を挟み込んで酸化反応用電極102と還元反応用電極104との間隙を高さh1に合わせた状態において、整流板114と酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の表面との間に隙間を設けることができる。これによって、後述するように整流板114によって電解液108の流れを均一化できると共に、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の表面において整流板114によって覆われる領域がなくなり、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の利用効率を高めることができる。
また、電気化学反応セル100では、スペーサ10と支柱12によって整流板114を支持する枠が構成され、支柱12によって整流板114同士の間隙が均一に維持されるので整流板114の幅t2を小さくすることができる。例えば、整流板114のX方向の幅t2は2mmとすることができる。1m角の酸化反応用電極102及び還元反応用電極104に対して、幅t2を2mmにした整流板114を18枚配置した場合、酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の反応面積に対して整流板114が覆う面積は4.0%に抑えることができる。これによって、従来の構成に比べて、反応面積が大きくなるので電気化学反応セル100では反応効率を向上させることができる。このように、電気化学反応セル100では、整流板114によって覆われる面積は10%以下とすることができ、さらに5%以下とすることができる。
セパレータ106は、酸化反応用電極102と還元反応用電極104の間を仕切る部材である。セパレータ106は、電解液108内においてプロトンを伝達することができる多孔体であるプロトン伝導フィルムによって構成することができる。セパレータ106は、例えば、レーヨン不織布、ビニロン不織布、親水化超高分子量ポリエチレン多孔体フィルム、親水化ポリプロピレンメッシュ、親水化超高分子量ポリエチレン多孔質フィルムのうち少なくとも1つで構成することができる。なお、セパレータ106を必要としない場合、セパレータ106を設けない構成としてもよい。
電気化学反応セル100では、電解液108の流れる方向(Z方向)に沿って延設された整流板114によって区切られた領域毎に短冊平板状のセパレータ106を酸化反応用電極102及び還元反応用電極104の表面に対向させるように並べて配置することができる。セパレータ106の各々は、支柱12に貼り付ける等して固定すればよい。
図7及び図8は、スペーサ10の高さh1を10mmに設定して酸化反応用電極102及び還元反応用電極104を10mm離間させてY方向に沿って対向させ、電解液108をZ方向の下部から上部へ向かって流した際の電解液108の流れを流体解析した結果を示す。図7は、整流板114を設けなかった構成における流体解析の結果を示す。図8は、Z方向に沿って整流板114を延設して配置し、整流板114の高さh2を8mmとした構成における流体解析の結果を示す。いずれの場合も流体(水)を32L/min流したときの流れを解析した。
図7に示すように、整流板114を設けていない構成では、流路下部において流れの向きに乱れが生じた。また、流体の一部において流速が著しく低下している部分が生じた。一方、図8に示すように、整流板114を設けた構成では、整流板114に沿った流体の流れが生じ、流路の下部から上部へ向かって流れを整えられた。
図9は、下部から上部へ向かう流路をX方向に切ったライン(図7及び図8のラインA)上に10点の評価ポイントを設けて流速を求めた結果を示す。整流板114を設けない構成では流速の標準偏差は9.35×10-4であったが、整流板114を設けた構成では流速の標準偏差は7.00×10-4であった。このように、整流板114を設けた構成では整流板114を設けない構成に比べて流体の流速のX方向の分布が均一化された。
10 スペーサ、12 支柱、100 電気化学反応セル、102 酸化反応用電極、104 還元反応用電極、106 セパレータ、108 電解液、110 容器、110a 電解液供給口、110b 電解液排出口、110c ガス排気口、112(112a,112b) オリフィス板、114 整流板。

Claims (6)

  1. 対向して配置された還元反応用電極と酸化反応用電極との間隔を規定する複数のスペーサと、
    前記スペーサの間に亘って設けられた支柱と、
    互いに間隔を保つように前記支柱によって支持され、前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極との間に流される電解液の流れを規制する複数の整流板と、
    を備えることを特徴とする電気化学反応セル。
  2. 請求項1に記載の電気化学反応セルであって、
    前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極の積層方向に沿った前記整流板の高さは前記スペーサの高さより小さく、前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の反応面と前記整流板が離れていることを特徴とする電気化学反応セル。
  3. 請求項1又は2に記載の電気化学反応セルであって、
    前記支柱に前記還元反応用電極と前記酸化反応用電極の間を仕切るセパレータが取り付けられていることを特徴とする電気化学反応セル。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電気化学反応セルであって、
    前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の各々において前記整流板によって覆われる面積は10%以下であることを特徴とする電気化学反応セル。
  5. 請求項4に記載の電気化学反応セルであって、
    前記還元反応用電極及び前記酸化反応用電極の各々において前記整流板によって覆われる面積は5%以下であることを特徴とする電気化学反応セル。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載の電気化学反応セルであって、
    前記支柱は、前記電解液に対して耐蝕性及び絶縁性を有することを特徴とする電気化学反応セル。
JP2021043382A 2021-03-17 2021-03-17 電気化学反応セル Pending JP2022143052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021043382A JP2022143052A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 電気化学反応セル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021043382A JP2022143052A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 電気化学反応セル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022143052A true JP2022143052A (ja) 2022-10-03

Family

ID=83453837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021043382A Pending JP2022143052A (ja) 2021-03-17 2021-03-17 電気化学反応セル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022143052A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Huan et al. Low-cost high-efficiency system for solar-driven conversion of CO2 to hydrocarbons
Kato et al. A large-sized cell for solar-driven CO2 conversion with a solar-to-formate conversion efficiency of 7.2%
US7241950B2 (en) Solar cell electrolysis of water to make hydrogen and oxygen
EP2439313B1 (en) Photoelectrochemical cell
EP3378969A1 (en) Electrochemical reaction device
US8454807B2 (en) Photoelectrochemical cell
Marschall et al. Composite proton-conducting polymer membranes for clean hydrogen production with solar light in a simple photoelectrochemical compartment cell
US20160351938A1 (en) A solar rechargeable redox flow cell
JP2015228364A (ja) レドックスフロー電池
JP2019507240A5 (ja)
Qureshy et al. Development of a new solar photoelectrochemical reactor design for more efficient hydrogen production
JPS5942420B2 (ja) アルカリ金属の陰極板と水性電解液とを用いた電気化学電池
US20190249314A1 (en) Optical fiber, optical cable, and hydrogen production device comprising optical cable
CN111916809B (zh) 自吸式纸基微流体燃料电池堆
JP2022143052A (ja) 電気化学反応セル
JP7172121B2 (ja) 電気化学反応セル及びそれを用いた人工光合成セル
JP7200905B2 (ja) 化学反応装置
JP7327073B2 (ja) 化学反応装置
KR101667110B1 (ko) 전기 화학 단위 셀
JP7459477B2 (ja) 反応装置
JP7293709B2 (ja) 電気化学反応装置および人工光合成装置
JP2023039080A (ja) 化学反応装置
JP2005116416A (ja) 燃料電池とこれに使用する膜電極接合体の製造方法
US11145921B2 (en) Vapor phase photo-electrochemical cell
JP7327341B2 (ja) 反応セル用セパレーター、およびそれを用いた反応セル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230320

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240403