JP2022138990A - 曲げ加工装置及び曲げ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この曲げ加工装置は、送り部10と、支持部20と、加熱部30と、冷却部40と、曲げ力付与部50とを備える。曲げ力付与部50は、被加工材Pmを把持したまま把持部gの位置を三次元方向に移動させるアーム部53eと、アーム部53eの基端にある旋回軸SAが接続され、旋回軸SAが第1の移動直線軌跡TRに沿って移動するようにスライドする本体53aと、旋回軸SAが第1の移動直線軌跡TRに沿って移動するように、本体53aをスライドさせる第1のスライド機構52と、を有する。
【選択図】図1
Description
図7に示すように、この曲げ加工装置10Aでは、支持手段11Aで回転可能に保持された金属材Pm(被加工材)を上流側から逐次または連続的に押し出しながら、支持手段11Aの下流側で曲げ加工を行う金属材の押通し曲げ加工方法において、支持手段11Aの下流側に設けられた可動ローラダイス12Aで金属材Pmをクランプし、当該可動ローラダイス12Aの位置または/および移動速度を制御しつつ、可動ローラダイス12Aの入り側であり金属材Pmの外周に配置した加熱手段13Aおよび冷却手段14Aを用いて、金属材Pmを局部的に塑性変形が可能な温度域でかつ焼入が可能な温度域に加熱し、加熱部に曲げモーメントを付与した後に急冷する。
図8に示すように、この製造装置では、鋼管Pmをその長手方向へ送りながら第1の位置Aにおいて支持するとともに、第2の位置Bにおいて送られる鋼管Pmを部分的に加熱し、第3の位置Cにおいて鋼管Pmの加熱された部分を冷却するとともに、第3の位置Cよりも下流の領域Dで、鋼管Pmを把持する把持手段11Bの位置を、第3の位置Cよりも鋼管Pmの送り方向の上流側の空間を含むワークスペース内において鋼管Pmの送り方向を含む三次元の方向へ変更して、鋼管Pmの加熱された部分に曲げモーメントを与えることによって曲げ加工製品を製造する。
具体的に言うと、まず特許文献1に開示の曲げ加工装置を用いる場合、金属材Pmの先端を保持せずに曲げ加工を進めていくため、金属材Pmの送り出しが進行するに従って長く飛び出した先端側が自重により下方に大きく撓んでしまい、その加工精度が保てない。しかも、この撓みに伴って生じる大きな曲げモーメントが支持手段11A及び可動ローラダイス12Aに集中するため、これらの軸心ずれや場合によっては破損も起こりえる。この不具合を避けるために、金属材Pmの先端を何らかの手段、例えば定位置に据え付けられたロボットで保持して支えたとしても、長尺の金属材Pmに合わせてロボットアームの長さを極めて長尺にしないと最後まで対応できない。しかしながら、このような長尺のロボットアームを備えたロボットの装備は現実的でなく、また出来たとしても設備建造コストの増大を招く。
(1)本発明の一態様に係る曲げ加工装置は、
一方向に長い金属製の被加工材をその送り方向に沿って送る送り部と;
前記被加工材を、前記送り部よりも下流位置で支持する支持部と;
前記被加工材を、前記支持部よりも下流位置で部分的に加熱する加熱部と;
前記被加工材を、前記加熱部よりも下流位置で冷却する冷却部と;
前記被加工材を、前記冷却部よりも下流位置で把持して曲げ力を付与する曲げ力付与部と;
を備え、
前記曲げ力付与部が、
前記被加工材を把持したまま把持位置を三次元方向に移動させるアーム部と、
前記アーム部の基端にある旋回軸が接続され、前記旋回軸が第1の移動直線軌跡に沿って移動するようにスライドするアーム基部と、
前記旋回軸が前記第1の移動直線軌跡に沿って移動するように、前記アーム基部をスライドさせる第1のスライド機構と、
を有する。
ここで、旋回軸の第1の移動直線軌跡について補足説明する。
例えば、アーム基部を移動させる装置構成として2本の互いに平行な直線レールを採用した場合は、平面視して、2本の直線レールと平行でかつ旋回軸の中心が通る仮想直線上で、この旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸の第1の移動直線軌跡とする。
また、アーム基部を移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合は、平面視して、それらと平行でかつ旋回軸の中心が通る仮想直線上で、旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸の第1の移動直線軌跡とする。
なお、旋回軸がスライドする範囲とは、部品を形成するために必要となる、前記仮想直線上における旋回軸の移動範囲である。旋回軸は、アーム基部に接続されて一体をなしてスライドするものであるので、旋回軸がスライドする範囲は、アーム基部のスライド範囲と同じである。
なお、本明細書中で「直線」と記載しているものについては、特記するものを除き、有限の長さを有する「線分」の意味で用いる。例えば「第1の移動直線軌跡」と記載したものについては、本来は加工する製品の長さに応じた有限の長さを有しているため、「第1の移動線分軌道」とするべきところであるが、一般的な用語ではないため、通例に準じて「第1の移動直線軌跡」とする。
前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線と、
前記第1の移動直線軌跡と、
が平面視で重なってもよい。
前記第1の移動直線軌跡が、前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して、平面視でシフトしていてもよい。
前記第1の移動直線軌跡と、前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線とが、平面視で互いに平行であってもよい。
ここで言う「平行」は、曲げ加工装置の各構成機器の配置精度及び動作精度による多少のずれを許容するものであり、厳密な平行のみに限定解釈されるものではない。ただし、ここで言う「平行」には、意図的に角度を付けたものは含まれない。
前記曲げ力付与部が、
前記旋回軸が、前記支持部の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して平面視で交差する第2の移動直線軌跡に沿って移動するように、前記アーム基部がスライドする第2のスライド機構
をさらに有してもよい。
ここで言う「交差」は、前記「平面視で交差する方向」が、前記「軸線の延長線」に対し、(a)直角に交差する場合と、(b)直角以外の角度をもって交差する場合と、の両方を包含する。
例えば、「第2の移動直線軌跡」として2本の互いに平行な直線レールを採用した場合は、平面視して、2本の直線レールと平行でかつ旋回軸の中心が通る仮想直線上で、この旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、「第2の移動直線軌跡」となる。
または、1本または3本以上の直線レールを採用した場合は、平面視して、それらと平行でかつ旋回軸の中心が通る仮想直線上で、旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、「第2の移動直線軌跡」となる。
よって、上記した「軸線の延長線に対して平面視で交差する方向に沿ってスライドする第2の移動直線軌跡」とは、軸線の延長線に対して平面視で交差する方向(この方向は無限長である)上に、「第2の移動直線軌跡」が存在することを意味する。よって、「第2の移動直線軌跡」は、支持部の送り方向に沿った軸線の延長線に対して平面視で交差する方向に沿った「向き(方向)」さえ有していればよい。例えば、「第2の移動直線軌跡」が、レール上において台車のレール端部からの逸脱を防止するためのリミットスイッチなどで規定される有限長であってかつ、この「第2の移動直線軌跡」が平面視で「延長線」に対して重なっていないとしても、「軸線の延長線に対して平面視で交差する方向」を有しているので、本項(5)に含まれる。
前記アーム基部が、前記第1の移動直線軌跡の向きを鉛直軸線回りに回動させる回動部をさらに有してもよい。
一方向に長い金属製の被加工材をその送り方向に沿って送る送り工程と;
前記被加工材を、第1の位置で支持する支持工程と;
前記被加工材を、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で部分的に加熱する加熱工程と;
前記被加工材を、前記第2の位置よりも下流の第3の位置で冷却する冷却工程と;
前記被加工材を、前記第3の位置よりも下流の第4の位置でアーム部により把持し、前記アーム部による把持位置を、少なくとも前記送り方向を含む三次元方向に移動させる曲げ力付与工程と;
を有し、
前記曲げ力付与工程が、前記アーム部の基端にある旋回軸が第1の移動直線軌跡に沿ってスライドするように、前記旋回軸が接続されたアーム基部をスライドさせるアーム部移動工程を有する。
ここで、旋回軸の第1の移動直線軌跡について補足説明する。
例えば、アーム基部を移動させる装置構成として2本の互いに平行な直線レールを採用した場合は、平面視して、2本の直線レールと平行であり、旋回軸の中心が通る仮想直線上で、旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸の第1の移動直線軌跡とする。
また、アーム基部を移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合は、平面視して、それらと平行であり、旋回軸の中心が通る仮想直線上で、旋回軸がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸の第1の移動直線軌跡とする。
なお、旋回軸がスライドする範囲とは、部品を形成するために必要となる、前記仮想直線における旋回軸の移動範囲である。旋回軸は、アーム基部に接続されて一体をなしてスライドするものであるので、旋回軸がスライドする範囲は、アーム基部のスライド範囲と同じである。
前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線と、
前記第1の移動直線軌跡と、
が平面視で重なっていてもよい。
前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対し、
前記第1の移動直線軌跡が平面視でシフトしていてもよい。
ここで言う「シフト」とは、前記第1の移動直線軌跡を前記送り方向に沿った軸線に対し平面視して前記送り方向と直交する方向に移動させて位置を変えることで互いに重ならない状態にすることを言う。すなわち、「前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線」と、「前記第1の移動直線軌跡」とが、平面視で重ならないことを、「シフト」していると言う。
前記第1の移動直線軌跡と、前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線とが、平面視で互いに平行であってもよい。
ここで言う「平行」は、曲げ加工装置の各構成機器の配置精度及び動作精度による多少のずれを許容するものであり、厳密な平行のみに限定解釈されるものではない。
前記旋回軸の位置を、前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して平面視で交差する第2の移動直線軌跡に沿って移動させる第1の位置調整工程をさらに有してもよい。
ここで言う「交差」は、前記「平面視で交差する方向」が、前記「軸線の延長線」に対し、(a)直角に交差する場合と、(b)直角以外の角度をもって交差する場合との両方を包含する。
平面視における前記第1の移動直線軌跡の向きを鉛直軸線回りに回動させる第2の位置調整工程をさらに有してもよい。
この構成によれば、曲げ加工の進行に伴って被加工材のアーム部による把持位置が移動していくが、その移動方向のうちでも最も長い送り方向の移動距離を、旋回軸の移動により賄うことができる。これにより、被加工材の把持位置をアーム部で常に把持し続けたまま、曲げ加工を最後まで行うことができる。したがって、曲げ加工中の被加工材の撓みによる正規形状からのずれを補正して高精度の曲げ加工部品を製造することができる。しかも、第1の移動直線軌跡に沿った旋回軸の移動距離によって、把持位置の送り方向に沿った移動距離を吸収できるので、長いアーム部を持つ高価なロボットを装備せずに済み、設備建造コストを下げられる。これにより、曲げ加工部品の製造コストを下げることも可能になる。
この曲げ加工方法によれば、上記(1)~(6)の態様に係る曲げ加工装置と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、この曲げ加工方法によれば、曲げ加工の進行に伴って被加工材のアーム部による把持位置が移動していくが、その移動方向のうちでも最も長い送り方向の移動距離を、アーム部移動工程により賄うことができる。これにより、被加工材の把持位置をアーム部で常に把持し続けたまま、最後まで曲げ加工を加えることができる。したがって、曲げ加工中の被加工材の撓みによる正規形状からのずれを補正して高精度の曲げ加工部品を製造することができる。しかも、アーム部移動工程の移動距離により把持位置の送り方向に沿った移動距離を吸収できるので、長いアーム部を持つ高価な曲げ力付与部を装備せずに済み、設備建造コストを下げられる。これにより、曲げ加工部品の製造コストを下げることも可能になる。
以降の説明では、鋼製(金属製)で円形又は矩形の横断面形状を有する中空の被加工材Pmを素材とし、この被加工材Pmを曲げ加工することにより、自動車や各種機械に用いられる強度部品、補強部品または構造部品等の曲げ加工部品を製造する場合について説明する。被加工材Pmとしては、円形の横断面形状を持つ円管や、矩形の横断面形状を持つ角管の他、楕円形や各種異形の横断面形状を有する鋼管にも適用可能である。さらに言うと、鋼管以外の金属管を被加工材Pmとしてもよい。
なお、各実施形態において共通する構成要素には、同一符号を付してそれらの重複説明を省略する場合がある。
[曲げ加工装置]
図1は、本実施形態に係る曲げ加工装置を模式的に示す平面図である。図1において、紙面左に向かう+X方向は、被加工材Pmの送り方向である。また、図1において、紙面下方向に向かう+Y方向は、水平面内においてX軸方向に直交してかつ被加工材Pmの進行方向を見て左に向かう方向である。そして、紙面に対して垂直手前側を向く+Z方向は、X軸方向及びY軸方向の双方に直交する高さ方向である。ここで、+X方向は、X軸の+方向を意味する。+X方向の逆方向は-X方向となる。また、Y軸の+方向を意味する。+Y方向の逆方向は-Y方向となる。同様に、Z軸の+方向を意味する。+Z方向の逆方向は-Z方向となる。+X方向と-X方向の両方を含めた方向をX軸方向とする。また、+Y方向と-Y方向の両方を含めた方向をY軸方向とする。同様に、+Z方向と-Z方向の両方を含めた方向をZ軸方向とする。以上の方向に関する説明は、以下の説明及びこれに続く各実施形態の説明において共通である。なお、Z軸のことを鉛直軸線と呼ぶ場合がある。
(1)送り部10
送り部10は、送り治具11と押し出し部12を備え、被加工材Pmを+X方向に向かって断続的または連続的に送る。送り治具11は、例えば、チャック機構により把持して送る構成でもよいし、接触により押すだけの構成でも良い。この送り部10の駆動手段としては、電動サーボシリンダーを用いたタイプが例示されるが、特定型式のものに限らず、ボールネジを用いたタイプやタイミングベルトやチェーンを用いたタイプ等、公知のものが採用できる。
支持部20は、被加工材Pmの送り方向に沿って送り部10よりも下流にある第1の位置Aに配置されている。本実施形態では、支持部20としてブロックを用いている。ブロックは、被加工材Pmが隙間を有して挿通することができる貫通穴21を有する。図示を省略するが、ブロックを複数分割し、油圧シリンダーやエアシリンダーを接続し、被加工材Pmを挟持して支持する構成としてもよい。また、支持部20は、特定型式のものに限定されず、この種の支持装置として公知のものが採用できる。例えばその他の構成として、互いに対向配置される一対の孔型のロールを1組もしくは2組以上並設して用いることが可能である。
支持部20は、図示されない搭載台上に固定配置されている。しかし、この態様のみに限定されるものではなく、支持部20を産業用ロボットのエンドエフェクター(図示略)によって支持してもよい。
被加工材Pmは、支持部20が設置された第1の位置Aを通過した後、さらに+X方向へ送られる。
加熱部30は、被加工材Pmの送り方向に沿った第1の位置Aよりも下流にある第2の位置Bに配置されている。加熱部30は、支持部20から送られてくる被加工材Pmの長手方向の一部分における横断面の全周を加熱する。加熱部30として誘導加熱装置を用いる。この誘導加熱装置は、被加工材Pmを例えば高周波誘導加熱することができるコイルを有するものであればよく、公知のものが採用できる。加熱部30の設置手段としては、例えば周知慣用の産業用ロボットのエンドエフェクターを例示することができるが、公知のものが採用可能である。
加熱部30の加熱コイルは、被加工材Pmの外表面から所定の距離だけ離れて、被加工材Pmの長手方向の一部における横断面の全周を囲むように、配置される。そして、被加工材Pmは、加熱部30により部分的に急速加熱される。
冷却部40は、被加工材Pmの送り方向に沿った第2の位置Bよりも下流にある第3の位置Cに配置される。冷却部40は、被加工材Pmのうち、第2の位置Bで加熱された部分を急速に冷却する。被加工材Pmは、冷却部40で冷却されることによって、加熱部30により加熱された第1の部分と、冷却部40により冷却された第2の部分との間の部分が、高温であって変形抵抗が大幅に低下した状態となる。冷却部40は、前記加熱コイルの下流側直後に隣接配置された一次冷却装置41を備える。必要に応じて、この一次冷却装置41の下流側に並べて他の冷却装置(二次冷却装置。不図示)を併設してもよいし、または、図1に示すように一次冷却装置41のみを備えてもよい。
曲げ力付与部50は、被加工材Pmの送り方向に沿った第3の位置Cよりも下流にある第4の位置Dに配置される。曲げ力付与部50は、被加工材Pmの把持位置を二次元方向または三次元方向に移動させる。これにより、曲げ力付与部50は、被加工材Pmの曲げ加工を行う。
曲げ力付与部50は、架台51と、第1のスライド機構52と、産業用ロボット53とを備える。
架台51は、第4の位置Dに固定配置されている。架台51はX軸方向に長く、その幅方向(Y軸方向)中央位置を通る第1の移動直線軌道TRが、平面視で、第1の位置Aにおける被加工材Pmの軸線CLの延長線EXと平行でかつ、延長線EXから+Y方向に寸法shだけシフトした位置に配置されている。なお、ここで言う「平行」は、曲げ加工装置の各構成機器の配置精度及び動作精度による多少のずれを許容するものであり、厳密な平行のみに限定解釈されるものではない。
一対のレール52aは、架台51の上面に、X軸方向に沿って互いに平行に敷設されている。これらレール52aの高さは、X軸方向の各位置において同じである。これらレール52aは、図1に示す平面視において、前記延長線EXに平行かつ+Y方向にシフトした位置に並んで配置されている。平面視して、一対のレール52aに平行であり、かつ、後述するアーム部53eの基端にある旋回軸SAの中心が通る仮想直線CL1上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。アーム部53eの基端とはアーム53bの基端である。
本実施形態では、仮想直線CL1上の第1の移動直線軌跡TRは、平面視して、一対のレール52aの長手方向の各位置における最も外側に位置する2本のレール間隔の中央位置に位置する。仮想直線CL1及び仮想直線CL1上の第1の移動直線軌跡TRは、最も外側にある2本のレール52a間の間隔の中央位置に位置しなくてもよい。
後述する本体(アーム基部)53aを移動させる装置構成として、例えば本実施形態のように2本の互いに平行なレール52aを採用した場合は、平面視して、これら2本のレール52aと平行であり、旋回軸SAの中心が通る仮想直線CL1上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
または、本体53aを移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合(不図示)は、平面視して、これら1本または3本以上の直線レールと平行であり、旋回軸SAの中心が通る仮想直線CL1上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
第1の移動直線軌跡TRは、図1においては送り軸CLの延長線EX上に存在することを原則とするが、施工上避けられない程度のY軸方向のずれは許容される。ただしその場合でも送り軸CLの延長線EXに対し遠ざかる方向にずらすことが好ましい。
モータ52cは、架台51の上面に対して固定されている。また、モータ52cは、ボールねじ52bの前記他端に対して同軸に接続されており、ボールねじ52bを正回転または逆回転させる。モータ52cは、サーボモータであり、その回転量及び回転速度を制御部60からの指示を受けることで制御できる。
同様に、本実施形態では、台車52dに前記ボールベアリングを備える構成としたが、この構成のみに限られない。前記ボールベアリングの代わりに複数の車輪を台車52dに備え、各レール52aのガイドを受けながら台車52dを+X方向及び-X方向に沿って直線的に走行させてもよい。
本体53aは、台車52d上に対して一体に固定されている。
アーム53bは、単関節または複数関節を有し、この関節において屈曲することで、ハンド53cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることができる。本実施形態のアーム53bは、一般的な長さを有する汎用品を用いることができる。アーム53bの基端には、旋回軸SAが備えられている。この旋回軸SAが本体53aに接続されることで、アーム53bが本体53aに軸支される。また、本体53aには、旋回軸SAをその中心軸線回りに回転駆動する旋回駆動部(不図示)が備えられている。また旋回軸SAを回転させる前記旋回駆動部(不図示)は、旋回軸SA自体に内蔵されていてもよいし、あるいは、この旋回軸SAが接続される本体53aに設けられていてもよい。また、アーム部53eの各アーム間の関節箇所には、この関節を支点とする各アームの動きを駆動する駆動源(不図示)が内蔵されている。同様に、アーム53bとハンド53cとの接続箇所にも、アーム53bに対するハンド53cの相対的動作を駆動する駆動源(不図示)が内蔵されている。
ハンド53cは、被加工材Pmの先端部近傍にある把持部gを挟んで把持する。把持部gの位置は、被加工材Pmの先端部近傍にあってハンド53cにより把持される部分の、中心軸線上の位置である。なお、ハンド53cは、被加工材Pmをその外方より把持する構成のみに限らず、その他の保持機構を採用してもよい。例えば、ハンド53cとして複数本の爪(不図示)を備え、これら爪を被加工材Pmの開口端内に挿入後に開いて内方より保持する構成を採用してもよい。
制御部60は、送り部10、支持部20、加熱部30、冷却部40、曲げ力付与部50、の各部動作を統合的に制御する。この制御部60からの指示を受けて各部動作が制御されることにより、後述の曲げ加工方法が行われる。例えば、制御部60から産業用ロボット53と第1のスライド機構52に対して駆動制御用の信号を送ることで、アーム部53e(アーム53b及びハンド53c)と本体53aを載せている台車52dの動きを制御する。
そして、曲げ力付与部50が、被加工材Pmを把持したまま把持位置(把持部gの位置)を三次元方向に移動させるアーム部53eと;アーム部53eの基端にある旋回軸SAが接続され、旋回軸SAが第1の移動直線軌跡TRに沿って移動するようにスライドする本体53a(アーム基部)と;旋回軸SAが第1の移動直線軌跡TRに沿って移動するように、本体53aをスライドさせる第1のスライド機構52と、を有する。
上記構成を有する曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法について、以下に説明する。
図1において、まず始めに、被加工材Pmを、送り部10によりその長手方向へ相対的に送りながら、第1の位置Aに配置された支持部20と、第4の位置Dに配置されたハンド53cとにより支持する。なお、この時点の被加工材Pmは曲げ部のない真っ直ぐな形状となっている。
この冷却によって、被加工材Pmに、加熱部30により加熱された第1の部分と、冷却部40により冷却された第2の部分とが形成される。被加工材Pmの第1の部分と第2の部分との間は、高温状態にあってその変形抵抗が大幅に低下する。
被加工材Pmを曲げずに真っ直ぐ送る場合は、把持部gを把持するハンド53cも、平面視で延長線EXに沿って移動する。この時のハンド53cは、台車52dと同じ送り速度及び送り量で+X方向に移動する。なお、本体53a及び旋回軸SAは、台車52dに対して固定されたものであるから、台車52dの動きは、本体53a及び旋回軸SAの動きと同じである。また、ここでは、後述の「協調制御」をしない場合について説明しているが、図5等を用いて後述するように、必要に応じて協調制御を行ってもよい。
被加工材Pmは、その把持部gがハンド53cで把持されているため、Z軸方向における撓みを生じることがない。また、被加工材Pmが長尺で自重により撓みを生じやすい場合には、ハンド53cのZ軸方向の位置を制御することにより、撓みによる正規形状からのずれを補正できる。また、中空素材Pmの造管時の残留応力や反り、その他の要因により発生しうるY軸方向およびZ軸方向の正規形状からのずれについても同様に補正できる。ここで、正規形状とは、曲げ加工部品において設計形状に対し許容される公差を含めた形状を意味する。
把持部gの位置を+Y方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し+Y方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を-Y方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し-Y方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を+Z方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し+Z方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を-Z方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し-Z方向に曲がる曲げ部Rが形成される。
以上説明のように、本実施形態の曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法によれば、被加工材Pmに多様な曲げ部Rを連続的あるいは断続的に形成して曲げ加工部品を製造することができる。加えて、上述のように被加工材Pmの自重による正規形状からのZ方向のずれも補正可能としている。
さらに、このアーム部移動工程では、第1の位置Aにおける被加工材Pmの送り方向に沿った軸線CLの延長線EXと、アーム53bの旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとが、平面視で平行かつ、延長線EXから+Y方向に寸法shだけシフトしている。
しかも、曲げ力付与部50は、そのアーム53b及びハンド53cのX軸方向に沿った移動量が大きくとれるため、この産業用ロボット53によって図示されない払い下げ場所に、製造後の曲げ加工部品を払い下げることも可能になる。
協調制御の有無は、ハンド53cに、移動直線軌道TR方向の動きを行わせるか否かである。より正確には、アーム53bの動きによって、ハンド53cに、本体53a(アーム基部)に対する移動直線軌道TR方向の相対的な動きを行わせるか否かである。
図1に示す産業用ロボット53では、ハンド53cの向きを、アーム53bとの取付位置に対してZ軸回りに回転させることができる。つまり、アーム53bの屈曲動作や旋回動作とは別に、ハンド53cの向きも変えることができる。そのため、旋回軸SAから把持部gの位置までの直線距離d、d’は、アーム53bの屈曲状態と、ハンド53cの向きと、によって決まる。例えば、アーム53bをXY平面(水平面)に沿って直線的に伸展させた状態では、旋回軸SAから把持部gの位置までの直線距離dは、ハンド53cの向きをアーム53bと同じ伸展方向に向けた場合よりも、ハンド53cの向きを前記伸展方向に対して傾けた場合の方が短くなる。また、ハンド53cを平面視でアーム53bの先端に鉛直下方を向けて取り付けた場合、旋回軸SAから把持部gの位置までの直線距離dを、アーム53bの全長に略等しくすることもできる。これら説明は、直線距離d’についても同様である。
以上説明のように、図5に示す直線距離d、d’は、アーム53bの屈曲状態と、ハンド53cの向きと、の組み合わせをもって適宜実現される。
これらCASE1~6のうち、本実施形態は、CASE1,2に該当する。ここで、旋回軸SAの移動と、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きとを、1つの動きに組み合わせる。これにより、ハンド53cを、第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させるが、本実施形態の場合で言うと、旋回軸SAのX軸方向の移動の一部を、アーム部53eのハンド53c及びアーム53bにも分担させる。すなわち、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きとして、移動直線軌道TR方向(ここではX軸方向)と直交する方向(ここではY,Z軸方向)に加え、X軸方向の動きもさせる。このようにして、ハンド53cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることを、協調制御と言う。一方、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きに、X軸方向と直交する方向(ここではY,Z軸方向)の動きをさせてX軸方向の動きを分担させないことを、協調制御を行わないと言う。
以降のCASE1~6の説明では、曲げ加工を、水平面上で、移動直線軌道TR方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に行うものとして説明することとする。
協調制御を行うと、アーム53bの長さを長くすることなく、移動直線軌道TRの長さも短くできるので好ましい。
CASE1とCASE2を対比した場合、アーム53bを伸ばしたときの前記直線距離d’も、CASE2の方がCASE1よりも短くできる。
CASE1とCASE2では、産業用ロボット53のアーム部53eの長さが短い条件での例を示したが、産業用ロボット53のアーム部53eの長さに余裕がある場合には、協調制御により第1の移動直線軌跡TRの長さをさらに短くすることもできる。
本発明の第2実施形態を、図2を用いて以下に説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態で説明した構成に対し、曲げ力付与部の配置のみを変更している。よって、以下の説明においては、曲げ力付与部150以外の構成は上記第1実施形態の構成と同じであるとして重複説明を省略する。
曲げ力付与部150は、被加工材Pmの送り方向に沿った第3の位置Cよりも下流にある第4の位置Dに配置される。曲げ力付与部150は、被加工材Pmの把持位置を二次元方向または三次元方向に移動させる。これにより、曲げ力付与部150は、被加工材Pmに曲げ力を付与する。
曲げ力付与部150は、架台151と、第1のスライド機構152と、産業用ロボット153とを備える。
架台151は、第4の位置Dに固定配置されている。架台151はX軸方向に長く、後述する第1の移動直線軌跡TRが、平面視で、第1の位置Aにおける被加工材Pmの軸線CLの延長線EXと一致するように配置されている。
一対のレール152aは、架台151の上面に、X軸方向に沿って互いに平行に敷設されている。これらレール152aの高さは、X軸方向の各位置において同じである。これらレール152aは、図2に示す平面視において、前記延長線EXに平行かつ延長線EXを間に挟んで配置されている。そして、一方のレール152aと延長線EXとの間の間隔は、他方のレール152aと延長線EXとの間の間隔に等しい。ここで、平面視して、一対のレール152aに平行であり、後述するアーム部153eのアーム153bの基端にある旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、第1の移動直線軌跡TRとする。
後述する本体(アーム基部)153aを移動させる装置構成として、例えば本実施形態のように2本の互いに平行なレール152aを採用した場合は、平面視して、これら2本のレール152aに平行であり、旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
または、本体153aを移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合(不図示)は、平面視して、旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
モータ152cは、架台151の上面に対して固定されている。また、モータ152cは、ボールねじ152bの前記他端に対して同軸に接続されており、ボールねじ152bを正回転または逆回転させる。モータ152cは、サーボモータであり、その回転量及び回転速度を、制御部60からの指示を受けて制御できる。
同様に、本実施形態では、台車152dに前記ボールベアリングを備える構成としたが、この構成のみに限られない。前記ボールベアリングの代わりに複数の車輪を台車152dに備え、各レール152aのガイドを受けながら台車152dを+X方向及び-X方向に沿って直線的に走行させてもよい。
本体153aは、台車152d上に対して一体に固定されている。
アーム153bは、単関節または複数関節を有し、この関節において屈曲することで、ハンド153cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることができる。本実施形態のアーム153bは、一般的な長さを有する汎用品を用いることができる。
ハンド153cは、被加工材Pmの先端部近傍にある把持部gを挟んで把持する。なお、ハンド153cは、被加工材Pmをその外方より把持する構成のみに限らず、その他の保持機構を採用してもよい。例えば、ハンド153cとして複数本の爪(不図示)を備え、これら爪を被加工材Pmの開口端内に挿入後に開いて内方より保持する構成を採用してもよい。
そして、本実施形態では、図2に示す平面視で、支持部20の位置(第1の位置A)における被加工材Pmの送り方向に沿った軸線を延長させた延長線EXと、本体153a(アーム基部)の第1の移動直線軌跡TRとが重なってかつ平行をなしている。
上記構成を有する曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法について、以下に説明する。
図2において、まず始めに、被加工材Pmを、送り部10によりその長手方向へ相対的に送りながら、第1の位置Aに配置された支持部20と、第4の位置Dに配置されたハンド153cとにより支持する。なお、この時点の被加工材Pmは曲げ部のない真っ直ぐな形状となっている。
この冷却によって、被加工材Pmに、加熱部30により加熱された第1の部分と、冷却部40により冷却された第2の部分とが形成される。被加工材Pmの第1の部分と第2の部分との間は、高温状態にあってその変形抵抗が大幅に低下する。
被加工材Pmを曲げずに真っ直ぐ送る場合は、把持部gを把持するハンド153cも、平面視で延長線EXに沿って移動する。この時のハンド153cは、台車152dと同じ送り速度及び送り量で+X方向に移動する。被加工材Pmは、その把持部gがハンド153cで把持されているため、Z軸方向における撓みを生じることがない。また、被加工材Pmが長尺で自重により撓みを生じやすい場合には、ハンド153cのZ軸方向の位置を制御することにより、撓みによる正規形状からのずれを補正できる。また、中空素材Pmの造管時の残留応力や反り、その他の要因により発生しうるY軸方向およびZ軸方向の正規形状からのずれについても同様に補正できる。
把持部gの位置を+Y方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し+Y方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を-Y方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し-Y方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を+Z方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し+Z方向に曲がる曲げ部Rが形成される。把持部gの位置を-Z方向に移動させた場合には、被加工材Pmに対し-Z方向に曲がる曲げ部Rが形成される。
以上説明のように、本実施形態の曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法によれば、被加工材Pmに多様な曲げ部Rを連続的あるいは断続的に形成して曲げ加工部品を製造することができる。
さらに、このアーム部移動工程では、第1の位置Aにおける被加工材Pmの送り方向に沿った軸線CLを延長させた延長線EXと、アーム部153eの基部である本体153aの第1の移動直線軌跡TRとが、平面視で重なってかつ平行をなしている。
上記第1実施形態でも説明したように、この従来構造の場合は、被加工材Pmの+X方向に沿った送りに同期してアーム73bを旋回及び屈曲させながら把持部gを支え続けるため、従来よりも長尺(2000mm超かつ3500mm以下。例えば3000mm)の被加工材Pmを曲げ加工するためには、図2に示すように極めて長い全長を持つアーム73bが必要となる。このような長いアーム73bを備える産業用ロボット70は高価であるため、設備建造コストの増大を招く。
しかも、曲げ力付与部150は、そのアーム部153eのアーム153b及びハンド153cのX軸方向に沿った移動量が大きくとれるため、この産業用ロボット153によって図示されない払い下げ場所に、製造後の曲げ加工部品を払い下げることも可能になる。
CASE3に示すように、協調制御を行わない場合、台車152dには、従来の装置構成で産業用ロボット70が担っていたX軸方向の動きを産業用ロボット70に代わって担わせることができる。
加工開始時には、ロボットアームの長さ、すなわちアーム部153eの長さを、アーム153bを平面視で見て最も短く折りたたんだときの長さとする。このとき、旋回軸SAから把持部gの位置までの距離が、前記直線距離dとなる。そして、加工開始とともに、アーム153bによってハンド153cを本体153aに対して第1の移動直線軌跡TRと垂直な方向(+Y方向)に相対的に動かしていく。そして、加工終了段階で、旋回軸SAから把持部gの位置までの距離が、前記直線距離d’となるように、アーム部53eの動きを制御する。
加工開始時には、アーム部153eの長さを、アーム153bを平面視で見て最も短く折りたたんだときの長さとする。このとき、旋回軸SAから把持部gの位置までの距離が、前記直線距離dとなる。そして、加工終了段階で、第1の移動直線軌跡TRと垂直な方向における、旋回軸SAから把持部gの位置までの距離が、前記直線距離d’になるように制御する。すなわち、ハンド153cに本体153aに対して-X方向の相対的な動きを分担させる。これにより、CASE3よりもCASE4の方が、前記直線距離d’を短くできる。この場合、協調制御は複雑になるものの、第1の移動直線軌跡TRの長さを短くすることができるため、トータルでの設備建造コストを低減できる。
CASE4とCASE5は、産業用ロボット153のアーム部153eの長さが短い条件での例を示したが、産業用ロボット153のアーム部153eの長さに余裕がある場合には、協調制御によれば第1の移動直線軌跡TRの長さをさらに短くすることもできる。
本発明の第3実施形態を、図3を用いて以下に説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態で説明した構成に対し、曲げ力付与部の構成および配置のみを変更している。よって、以下の説明においては、曲げ力付与部250以外の構成は上記第1実施形態の構成と同じであるとして重複説明を省略する。
本実施形態の曲げ加工装置の曲げ力付与部250は、被加工材Pmの送り方向に沿った第3の位置Cよりも下流にある第4の位置Dに配置される。曲げ力付与部250は、被加工材Pmの把持位置を二次元方向または三次元方向に移動させる。これにより、曲げ力付与部250は、被加工材Pmに曲げ力を付与する。
曲げ力付与部250は、基台254dと、第1のスライド機構252及び第2のスライド機構254と、産業用ロボット253とを備える。
架台251は、第4の位置Dにおいて+Y方向及び-Y方向に移動自在に配置されている。架台251は、X軸方向に長く、その幅方向(Y軸方向)中央位置を通る軸線が、平面視で、第1の位置Aにおける被加工材Pmの軸線CLの延長線EXに対して、一致、+Y方向にシフト、-Y方向にシフト、の何れかに調整可能である。
一対のレール252aは、架台251の上面に、X軸方向に沿って互いに平行に敷設されている。これらレール252aの高さは、X軸方向の各位置において同じである。これらレール252aは、図3に示す平面視において、前記延長線EXに平行である。一対のレール252aは、平面視で、延長線EXに対して、一致、+Y方向にシフト、-Y方向にシフト、の何れかに調整可能である。平面視して、一対のレール252aに平行であり、後述するアーム部253eの基端にある旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
後述する本体(アーム基部)253aを移動させる装置構成として、例えば本実施形態のように2本の互いに平行なレール252aを採用した場合は、平面視して、それら2本のレール252aに平行であり、旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
または、本体253aを移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合(不図示)は、平面視して、これら1本または3本以上の直線レールに平行であり、旋回軸SAの中心が通る仮想直線上で、旋回軸SAの中心がスライドする範囲の軌跡をもって、旋回軸SAの第1の移動直線軌跡TRとする。
第1の移動直線軌跡TRは、図3の状態で延長線EXと一致しているが、必要に応じて、+Y方向にシフトあるいは-Y方向にシフトさせることが可能である。
モータ252cは、架台251の上面に対して固定されている。また、モータ252cは、ボールねじ252bの前記他端に対して同軸に接続されており、ボールねじ252bを正回転または逆回転させる。モータ252cは、サーボモータであり、その回転量を制御できる。
一対のレール254aは、基台254dの上面に、Y軸方向に沿って互いに平行に敷設されている。これらレール254aの高さは、Y軸方向の各位置において同じである。これらレール254aは、図3に示す平面視において、前記延長線EXに直交配置されている。
または、本体253aと共に架台251を移動させる装置構成として1本または3本以上の直線レールを採用した場合(不図示)は、平面視して、これら1本または3本以上の直線レールと平行であり、移動直線軌道TRの中央位置が通る仮想直線上で、移動直線軌道TRの中央位置がスライドする範囲の軌跡をもって、第2の移動直線軌跡TR1とする。
ここで、第2の移動直線軌道TR1は、旋回軸SAの中心を第1の移動直線軌跡TRの中央位置(中点)に位置させた場合に、第2のスライド機構254によって第1の移動直線軌跡TRがスライドする範囲の軌跡と一致する。
モータ254cは、基台254dの上面に対して固定されている。また、モータ254cは、ボールねじ254bの前記他端に対して同軸に接続されており、ボールねじ254bを正回転または逆回転させる。モータ254cは、サーボモータであり、その回転量及び回転速度を制御できる。
さらには、上記構成の第2のスライド機構254の代わりに、図示されないクレーンを用いて、産業用ロボット253を載せた架台251をY軸方向に沿って移動させてもよい。この場合、Y軸方向の移動後は、図示されないボルト、ピン、あるいは楔状のキーで床面に架台251を固定してもよい。
以上説明の第1のスライド機構252及び第2のスライド機構254の組み合わせにより、XYテーブルが構成される。
また、本実施形態では、台車252dに前記ボールベアリングを備える構成としたが、この構成のみに限られない。前記ボールベアリングの代わりに複数の車輪を台車252dに備え、各レール252aのガイドを受けながら台車252dをX軸方向に沿って直線的に走行させてもよい。
同様に、本実施形態では、架台251に前記ボールベアリングを備える構成としたが、この構成のみに限られない。前記ボールベアリングの代わりに複数の車輪を架台251に備え、各レール254aのガイドを受けながら架台251を+Y方向及び-Y方向に沿って直線的に走行させてもよい。
アーム253bは、単関節または複数関節を有し、この関節において屈曲することで、ハンド253cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることができる。本実施形態のアーム253bは、一般的な長さを有する汎用品を用いることができる。アーム253bの基端には、旋回軸SAが備えられている。この旋回軸SAが本体253aに接続されることで、アーム253bが本体253aに軸支される。
ハンド253cは、被加工材Pmの先端部近傍にある把持部gを挟んで把持する。なお、ハンド253cは、被加工材Pmをその外方より把持する構成のみに限らず、その他の保持機構を採用してもよい。例えば、ハンド253cとして複数本の爪(不図示)を備え、これら爪を被加工材Pmの開口端内に挿入後に開いて内方より保持する構成を採用してもよい。
なお、アーム部253eによる曲げ力の付与中に、第2のスライド機構254の動き(本体253aのY方向の動き)を止めても良い。この場合、曲げ力の付与に関する制御を行いやすい。
本実施形態のように、例えば2本の互いに平行なレール254aを採用した場合は、平面視して、これら2本のレール254aと平行であり、第1の移動直線軌跡TRの中央位置(中点)が通る仮想直線上で、移動直線軌道TRの中央位置がスライドする範囲の軌跡をもって、第2の移動直線軌跡TR1となる。
一方、1本または3本以上の直線レールを採用した場合(不図示)は、平面視して、これら1本または3本以上の直線レールと平行であり、移動直線軌道TRの中央位置が通る仮想直線上で、旋回軸SAがスライドする範囲の軌跡をもって、第2の移動直線軌跡TR1となる。
上記構成を有する曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法について、以下に説明する。本実施形態では、第4の位置Dにおける被加工材Pmへの曲げの加え方が特徴的になっており、その他工程は上記第1実施形態で説明した通りである。したがって、上記第1実施形態における曲げ加工方法との相違部分のみを以下に説明する。
被加工材Pmを曲げずに真っ直ぐ送る場合は、把持部gを把持するハンド253cも、平面視で延長線EXに沿って移動する。この時のハンド253cは、台車252dと同じ送り速度及び送り量で+X方向に移動する。被加工材Pmは、その先端部分がハンド253cで把持されているため、Z軸方向における撓みを生じることがない。また、被加工材Pmが長尺で自重により撓みを生じやすい場合には、ハンド253cのZ軸方向の位置を制御することにより、撓みによる正規形状からのずれを補正できる。
これに対し、本実施形態は第2のスライド機構254も備えているため、アーム253bを極端に曲げる代わりに、本体253aの位置を-Y方向に移動できる。したがって、曲げ加工可能範囲を広くとることができる。
さらに、本実施形態の曲げ加工方法は、第1の位置A(第1の位置)における被加工材Pmの送り方向に沿った軸線CLの延長線EXに対して平面視で交差する第2の移動直線軌跡TR1(+Y方向及び-Y方向に沿った第2の移動直線軌跡TR1)に沿って旋回軸SAが移動(スライド)するように本体253aを移動させる第1の位置調整工程をさらに有する。
なお、本実施形態では架台251をモータ254cの駆動力により電動で移動させたが、この構成のみに限らず、手動で+Y方向及び-Y方向にスライド調整する構成としてもよい。あるいは、制御部60からの指示をモータ254cが受けて自動的に制御する構成としてもよい。
あるいは、符号CTに示す機器配置を、平面視で延長線EXから+Y方向にシフトした位置に配置してもよい。この場合、延長線EXに対し、第1の移動直線軌跡TRが平面視で+Y方向にシフトかつ平行に配置できる。
これら何れの場合も、小型の曲げ力付与部250を採用できるので、設備建造コストを下げることができる。
すなわち、本実施形態では、図3に示す平面視において、第1の移動直線軌跡TRが延長線EXに対して「平行」かつ「シフト」するように曲げ力付与部250を配置できる。
第1の移動直線軌跡TRを「平行」とすることにより、第1の移動直線軌跡TRの長さを最大限に生かせるので、短いアーム253bを持つ汎用の産業用ロボット253を採用できる。よって、設備建造コストを下げることができる。加えて、第1の移動直線軌跡TRを「平行」とすることにより、延長線EX及び第1の移動直線軌跡TR間の相対位置を一定に保てるので、曲げ力を付与する際の制御が容易になる。
なお、産業用ロボット253による曲げ加工力を付与する際には、その前に、第2のスライド機構254によるY軸方向の動きを停止させてロック機構などにより本体253aの位置を定位置に固定してもよい。この場合、産業用ロボット253による曲げ加工時にY軸方向の振動などを抑制して曲げ加工精度を高めることができるという利点が得られる。
本発明の第4実施形態を、図4を用いて以下に説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態で説明した構成に対し、曲げ力付与部の構成のみを変更している。よって、以下の説明においては、曲げ力付与部350以外の構成は上記第1実施形態の構成と同じであるとして重複説明を省略する。なお、図4では、説明を分かりやすくするために、アーム等の図示を省略している。産業用ロボットは、上記第1実施形態で説明した産業用ロボット53を用いる。
本実施形態の曲げ加工装置の曲げ力付与部350は、被加工材Pmの送り方向に沿った第3の位置Cよりも下流にある第4の位置Dに配置される。曲げ力付与部350は、定位置に固定された前記架台51の代わりに、架台351と、図示されない回動部とを備えている。この回動部により、架台351は、図4に示すように、鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸線(鉛直軸線)SWを中心として、+Y方向及び-Y方向に向かって水平に回動する。前記回動部は、図示されないモータを用いて駆動する電動機構であってもよいし、あるいは、手動機構であってもよい。また、平面視における軸線SWの位置は、図4の位置のみに限定されず、その他の位置に設定してもよい。例えば、図4に示すように、架台351の長手方向中央かつ幅方向中央の付近位置に、鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸線SW1を設け、この軸線SW1を中心として架台351を回動させてもよい。この場合、平面視における架台351の重心位置に軸線SW1を近付けられるので、架台351の回動を少ない力で行える利点がある。
架台351の軸線SWあるいはSW1回りの回動は、例えば、設置面上に配置した不図示の土台上に回転機構を設け、その上に架台351を回動自在に接続することで実現できる。ここで、前記土台として、架台351をY軸方向に移動させる軌道を備えた土台を採用してもよい。さらに言うと、本実施形態の前記回転機構を、上記第3実施形態に対して組み合わせてもよい。
上記構成を有する曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法では、第4の位置Dにおける被加工材Pmへの曲げの加え方が特徴的になっており、その他工程は上記第1実施形態で説明した通りである。
すなわち、被加工材Pmに曲げを加える場合は、基本的にアーム53bを旋回及び屈曲させることにより、被加工材Pmの送りに同期しながら把持位置(把持部gの位置)を三次元方向に変更させる。これにより、被加工材Pmのうちで変形抵抗が大幅に低下した部分が曲がって曲げ部Rが形成される。この時、例えば被加工材Pmを+Y方向に曲げる場合、本体53aの位置が固定であれば、アーム53bを平面視で短くなるように極端に折り曲げる必要が生じる。しかし、アーム53bの曲げ範囲にも限界があるため、曲げ加工可能範囲を制限してしまうことになる。
これに対し、本実施形態は前記回動機構も備えているため、アーム53bを極端に曲げる代わりに、本体53aの位置を+Y方向に回動できる。したがって、曲げ加工可能範囲を広くとることができる。
ここで、台車52dの動きと、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きを、1つの動きに組み合わせて、ハンド53cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることを、協調制御と言う。具体的には、本実施形態の場合で言うと、台車52dのX軸方向の動きの一部を、アーム部53eのハンド53c及びアーム53bにも分担させて、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きとして、移動直線軌道TR方向(ここではX’軸方向と呼ぶ)と直交する方向(ここでは水平面上でX’軸方向に垂直な方向であるY’軸方向と、鉛直方向のZ軸方向)に加え、X’軸方向の動きもさせて、ハンド53cを第4の位置Dにおいて三次元方向に移動させることを、協調制御と言う。一方、アーム53bによるハンド53cの旋回軸SAに対する相対的な動きに、X’軸方向と直交する方向(Y’軸方向とZ軸方向)の動きをさせてX’軸方向の動きを分担させないことを、協調制御しないことを言う。
ここで、直線距離dは、平面視における旋回軸SAから把持部gの位置までの距離である。たとえば、曲げ部Rを形成するためのハンド53cの軌道が平面視で円弧または楕円弧の一部分である場合には、曲げの先端aおよび後端bにおいて前記アーム基部との距離をdだけ離しておけばよい。
従って、採用する産業用ロボット53について最小の直線距離dと、曲げ部Rを形成するためのハンド53cの軌道とに基づいて、アーム53bの基端位置(旋回軸SAの位置)を決め、そして、その基端位置を、本体53aを載せた台車52dが通るように前記回動機構を構成することが好ましい。
なお、A3は、アーム53bとハンド53cとの間の関節から、ハンド53cの把持部gの位置までの長さを示す。下式1では、ハンド53cを、アーム部品53b1,53b2と同じ伸展方向に向けた場合を示すが、前述した通り、ハンド53cの向きを変えることにより、その長さA3を平面視での見た目上ゼロにすることもできる。
CASE5とCASE6では、産業用ロボット53のアーム53bの長さが短い条件での例を示したが、産業用ロボット53のアーム53bの長さに余裕がある場合には、協調制御によれば第1の移動直線軌跡TRの長さをさらに短くすることもできる。
そして、本実施形態の曲げ加工方法は、平面視における第1の移動直線軌跡TRの向きを鉛直軸線(Z軸)回りに回動させる第2の位置調整工程をさらに有する。
本実施形態の曲げ加工装置を用いた曲げ加工方法によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られる上に、曲げ加工可能範囲をさらに拡大できるという利点を有する。
なお、第2の位置調整工程における第1の移動直線軌跡TRの回動は、手動で行ってもよいし、またはモータ(不図示)を用いた電動で行ってもよいし、さらには制御部60からの指示を前記モータが受けて自動的に制御する構成としてもよい。
(i)例えば、フロントサイドメンバー、クロスメンバー、サイドメンバー、サスペンションメンバー、ルーフメンバー、Aピラーのレインフォース、Bピラーのレインフォース、バンパーのレインフォース等といった自動車車体の構造部材
(ii)例えば、シートフレーム、シートクロスメンバー等といった自動車の強度部材や補強部材
(iii)自動車の排気管等の排気系部品
(iv)自転車や自動二輪車のフレームやクランク
(v)電車等の車輛の補強部材、台車部品(台車枠、各種梁等)
(vi)船体等のフレーム部品、補強部材
(vii)家電製品の強度部材、補強部材または構造部材
20 支持部
30 加熱部
40 冷却部
50、150、250、350 曲げ力付与部
52、152、252 第1のスライド機構
53a、153a、253a 本体(アーム基部)
53e、153e、253e アーム部
254 第2のスライド機構
A 第1の位置
B 第2の位置
C 第3の位置
CL 軸線
D 第4の位置
EX 延長線
Pm 被加工材
SA 旋回軸
TR 第1の移動直線軌跡
TR1 第2の移動直線軌跡
Claims (12)
- 一方向に長い金属製の被加工材をその送り方向に沿って送る送り部と;
前記被加工材を、前記送り部よりも下流位置で支持する支持部と;
前記被加工材を、前記支持部よりも下流位置で部分的に加熱する加熱部と;
前記被加工材を、前記加熱部よりも下流位置で冷却する冷却部と;
前記被加工材を、前記冷却部よりも下流位置で把持して曲げ力を付与する曲げ力付与部と;
を備え、
前記曲げ力付与部が、
前記被加工材を把持したまま把持位置を三次元方向に移動させるアーム部と、
前記アーム部の基端にある旋回軸が接続され、前記旋回軸が第1の移動直線軌跡に沿って移動するようにスライドするアーム基部と、
前記旋回軸が前記第1の移動直線軌跡に沿って移動するように、前記アーム基部をスライドさせる第1のスライド機構と、
を有することを特徴とする曲げ加工装置。 - 前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線と、
前記第1の移動直線軌跡と、
が平面視で重なる
ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ加工装置。 - 前記第1の移動直線軌跡が、前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して、平面視でシフトしている
ことを特徴とする請求項1に記載の曲げ加工装置。 - 前記第1の移動直線軌跡と、前記支持部の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線とが、平面視で互いに平行である
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の曲げ加工装置。 - 前記曲げ力付与部が、
前記旋回軸が、前記支持部の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して平面視で交差する第2の移動直線軌跡に沿って移動するように、前記アーム基部がスライドする第2のスライド機構
をさらに有する
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の曲げ加工装置。 - 前記アーム基部が、前記第1の移動直線軌跡の向きを鉛直軸線回りに回動させる回動部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の曲げ加工装置。 - 一方向に長い金属製の被加工材をその送り方向に沿って送る送り工程と;
前記被加工材を、第1の位置で支持する支持工程と;
前記被加工材を、前記第1の位置よりも下流の第2の位置で部分的に加熱する加熱工程と;
前記被加工材を、前記第2の位置よりも下流の第3の位置で冷却する冷却工程と;
前記被加工材を、前記第3の位置よりも下流の第4の位置でアーム部により把持し、前記アーム部による把持位置を、少なくとも前記送り方向を含む三次元方向に移動させる曲げ力付与工程と;
を有し、
前記曲げ力付与工程が、前記アーム部の基端にある旋回軸が第1の移動直線軌跡に沿ってスライドするように、前記旋回軸が接続されたアーム基部をスライドさせるアーム部移動工程を有する
ことを特徴とする曲げ加工方法。 - 前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線と、
前記第1の移動直線軌跡と、
が平面視で重なる
ことを特徴とする請求項7に記載の曲げ加工方法。 - 前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対し、
前記第1の移動直線軌跡が平面視でシフトしている
ことを特徴とする請求項7に記載の曲げ加工方法。 - 前記第1の移動直線軌跡と、前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線とが、平面視で互いに平行である
ことを特徴とする請求項7~9の何れか1項に記載の曲げ加工方法。 - 前記旋回軸の位置を、前記第1の位置における前記被加工材の前記送り方向に沿った軸線を延長した延長線に対して平面視で交差する第2の移動直線軌跡に沿って移動させる第1の位置調整工程をさらに有する
ことを特徴とする請求項7~10の何れか1項に記載の曲げ加工方法。 - 平面視における前記第1の移動直線軌跡の向きを鉛直軸線回りに回動させる第2の位置調整工程をさらに有する
ことを特徴とする請求項7~11の何れか1項に記載の曲げ加工方法。
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