JP2022138202A - 車両判別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で他車両の駐停車状態を判別する。【解決手段】車両判別装置は、自車両の外界状況を検出するカメラ1aおよびセンサ1bと、センサ1bにより検出された外界状況の情報に基づいて、自車両の走行経路に面して停車中である他車両を認識する車両認識部14aと、カメラ1aにより検出された外界状況の情報に基づいて、車両認識部14aにより認識された他車両の動きを予測する予測部14bと、を備える。予測部14bは、他車両の乗員の有無または他車両の灯体の作動状態に基づいて、他車両が発進するか否かを予測する。【選択図】図3

Description

本発明は、自車両の周囲の他車両の駐停車状態を判別する車両判別装置に関する。
この種の装置として、従来、プローブ車両に搭載された車載装置から、撮像画像と撮像画像の時刻とプローブ車両の位置とを受信し、受信した情報に基づいて、対象車両が停車車両であるか駐車車両であるかを判別するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2019-133281号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の装置は、プローブ車両からの情報を受信して対象車両の駐停車状態を判別するので、構成が複雑であり、迅速に駐停車状態を判別することが困難である。
本発明の一態様である車両判別装置は、自車両の周囲の外界状況を検出する外界検出部と、外界検出部により検出された外界状況の情報に基づいて、自車両の走行経路に面して停車中である他車両を認識する車両認識部と、外界検出部により検出された外界状況の情報に基づいて、車両認識部により認識された他車両の動きを予測する予測部と、を備える。予測部は、他車両の乗員の有無または他車両の表面に設けられた機器の作動状態に基づいて、他車両が発進するか否かを予測する。
本発明によれば、簡易な構成で迅速に他車両の駐停車状態を判別することができる。
本発明の実施形態に係る車両判別装置を有する車両制御システムの全体構成を概略的に示すブロック図。 本発明の実施形態に係る車両判別装置が適用される走行シーンの一例を概略的に示す図。 本発明の実施形態に係る車両判別装置を有する車両制御装置の要部構成を示すブロック図。 自車両の車載カメラにより日中に撮像されたカメラ画像の一例を概略的に示す図。 自車両の車載カメラにより夜間に撮像されたカメラ画像の一例を概略的に示す図。 図3のコントローラで実行される処理の一例を示すフローチャート。
以下、図1~図5を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の実施形態に係る車両判別装置は、自動運転機能を有する車両、すなわち自動運転車両に適用することができる。なお、本実施形態に係る車両判別装置が適用される車両を、他車両と区別して自車両と呼ぶことがある。自車両は、内燃機関(エンジン)を走行駆動源として有するエンジン車両、走行モータを走行駆動源として有する電気自動車、エンジンと走行モータとを走行駆動源として有するハイブリッド車両のいずれであってもよい。自車両は、ドライバによる運転操作が不要な自動運転モードでの走行だけでなく、ドライバの運転操作による手動運転モードでの走行も可能である。
まず、自動運転に係る概略構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両判別装置を有する車両制御システム100の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、車両制御システム100は、コントローラ10と、コントローラ10にそれぞれ通信可能に接続された外部センサ群1と、内部センサ群2と、入出力装置3と、測位ユニット4と、地図データベース5と、ナビゲーション装置6と、通信ユニット7と、走行用のアクチュエータACとを主に有する。
外部センサ群1は、自車両の周辺情報である外部状況を検出する複数のセンサ(外部センサ)の総称である。例えば外部センサ群1には、自車両の全方位の照射光に対する散乱光を測定して自車両から周辺の障害物までの距離を測定するライダ、電磁波を照射し反射波を検出することで自車両の周辺の他車両や障害物等を検出するレーダ、自車両に搭載され、CCDやCMOS等の撮像素子を有して自車両の周辺(前方、後方および側方)を撮像するカメラなどが含まれる。
内部センサ群2は、自車両の走行状態を検出する複数のセンサ(内部センサ)の総称である。例えば内部センサ群2には、自車両の車速を検出する車速センサ、自車両の前後方向の加速度および左右方向の加速度(横加速度)をそれぞれ検出する加速度センサ、走行駆動源の回転数を検出する回転数センサ、自車両の重心の鉛直軸回りの回転角速度を検出するヨーレートセンサなどが含まれる。手動運転モードでのドライバの運転操作、例えばアクセルペダルの操作、ブレーキペダルの操作、ステアリングホイールの操作等を検出するセンサも内部センサ群2に含まれる。
入出力装置3は、ドライバから指令が入力されたり、ドライバに対し情報が出力されたりする装置の総称である。例えば入出力装置3には、操作部材の操作によりドライバが各種指令を入力する各種スイッチ、ドライバが音声で指令を入力するマイク、ドライバに表示画像を介して情報を提供するディスプレイ、ドライバに音声で情報を提供するスピーカなどが含まれる。
測位ユニット(GNSSユニット)4は、測位衛星から送信された測位用の信号を受信する測位センサを有する。測位衛星は、GPS衛星や準天頂衛星などの人工衛星である。測位ユニット4は、測位センサが受信した測位情報を利用して、自車両の現在位置(緯度、経度、高度)を測定する。
地図データベース5は、ナビゲーション装置6に用いられる一般的な地図情報を記憶する装置であり、例えばハードディスクや半導体素子により構成される。地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、交差点や分岐点の位置情報が含まれる。なお、地図データベース5に記憶される地図情報は、コントローラ10の記憶部12に記憶される高精度な地図情報とは異なる。
ナビゲーション装置6は、ドライバにより入力された目的地までの道路上の目標経路を探索するとともに、目標経路に沿った案内を行う装置である。目的地の入力および目標経路に沿った案内は、入出力装置3を介して行われる。目標経路は、測位ユニット4により測定された自車両の現在位置と、地図データベース5に記憶された地図情報とに基づいて演算される。外部センサ群1の検出値を用いて自車両の現在位置を測定することもでき、この現在位置と記憶部12に記憶される高精度な地図情報とに基づいて目標経路を演算するようにしてもよい。
通信ユニット7は、インターネット網や携帯電話網等に代表される無線通信網を含むネットワークを介して図示しない各種サーバと通信し、地図情報、走行履歴情報および交通情報などを定期的に、あるいは任意のタイミングでサーバから取得する。走行履歴情報を取得するだけでなく、通信ユニット7を介して自車両の走行履歴情報をサーバに送信するようにしてもよい。ネットワークには、公衆無線通信網だけでなく、所定の管理地域ごとに設けられた閉鎖的な通信網、例えば無線LAN、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等も含まれる。取得した地図情報は、地図データベース5や記憶部12に出力され、地図情報が更新される。
アクチュエータACは、自車両101の走行を制御するための走行用アクチュエータである。走行駆動源がエンジンである場合、アクチュエータACには、エンジンのスロットルバルブの開度(スロットル開度)を調整するスロットル用アクチュエータが含まれる。走行駆動源が走行モータである場合、走行モータがアクチュエータACに含まれる。自車両の制動装置を作動するブレーキ用アクチュエータと転舵装置を駆動する転舵用アクチュエータもアクチュエータACに含まれる。
コントローラ10は、電子制御ユニット(ECU)により構成される。より具体的には、コントローラ10は、CPU(マイクロプロセッサ)等の演算部11と、ROM,RAM等の記憶部12と、I/Oインターフェース等の図示しないその他の周辺回路とを有するコンピュータを含んで構成される。なお、エンジン制御用ECU、走行モータ制御用ECU、制動装置用ECU等、機能の異なる複数のECUを別々に設けることができるが、図1では、便宜上、これらECUの集合としてコントローラ10が示される。
記憶部12には、高精度の詳細な道路地図情報が記憶される。道路地図情報には、道路の位置情報、道路形状(曲率など)の情報、道路の勾配の情報、交差点や分岐点の位置情報、車線数の情報、車線の幅員および車線毎の位置情報(車線の中央位置や車線位置の境界線の情報)、地図上の目印としてのランドマーク(信号機、標識、建物等)の位置情報、路面の凹凸などの路面プロファイルの情報が含まれる。記憶部12に記憶される地図情報には、通信ユニット7を介して取得した自車両の外部から取得した地図情報と、外部センサ群1の検出値あるいは外部センサ群1と内部センサ群2との検出値を用いて自車両自体で作成される地図情報とが含まれる。
演算部11は、機能的構成として、自車位置認識部13と、外界認識部14と、行動計画生成部15と、走行制御部16とを有する。
自車位置認識部13は、測位ユニット4で得られた自車両の位置情報および地図データベース5の地図情報に基づいて、地図上の自車両の位置(自車位置)を認識する。記憶部12に記憶された地図情報と、外部センサ群1が検出した自車両の周辺情報とを用いて自車位置を認識してもよく、これにより自車位置を高精度に認識することができる。なお、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで自車位置を測定可能であるとき、そのセンサと通信ユニット7を介して通信することにより、自車位置を認識することもできる。
外界認識部14は、ライダ、レーダ、カメラ等の外部センサ群1からの信号に基づいて自車両の周囲の外部状況を認識する。例えば自車両の周辺を走行する周辺車両(前方車両や後方車両)の位置や速度や加速度、自車両の周囲に停車または駐車している周辺車両の位置、および他の物体の位置や状態などを認識する。他の物体には、標識、信号機、道路の区画線や停止線等の標示、建物、ガードレール、電柱、看板、歩行者、自転車等が含まれる。他の物体の状態には、信号機の色(赤、青、黄)、歩行者や自転車の移動速度や向きなどが含まれる。
行動計画生成部15は、例えばナビゲーション装置6で演算された目標経路と、記憶部12に記憶された地図情報と、自車位置認識部13で認識された自車位置と、外界認識部14で認識された外部状況とに基づいて、現時点から所定時間先までの自車両の走行軌道(目標軌道)を生成する。目標経路上に目標軌道の候補となる複数の軌道が存在するときには、行動計画生成部15は、その中から法令を順守し、かつ効率よく安全に走行する等の基準を満たす最適な軌道を選択し、選択した軌道を目標軌道とする。そして、行動計画生成部15は、生成した目標軌道に応じた行動計画を生成する。行動計画生成部15は、先行車両を追い越すための追い越し走行、走行車線を変更する車線変更走行、先行車両に追従する追従走行、走行車線を逸脱しないように車線を維持するレーンキープ走行、減速走行または加速走行等に対応した種々の行動計画を生成する。行動計画生成部15は、目標軌道を生成する際に、まず走行態様を決定し、走行態様に基づいて目標軌道を生成する。
走行制御部16は、自動運転モードにおいて、行動計画生成部15で生成された目標軌道に沿って自車両が走行するように各アクチュエータACを制御する。より具体的には、走行制御部16は、自動運転モードにおいて道路勾配などにより定まる走行抵抗を考慮して、行動計画生成部15で算出された単位時間毎の目標加速度を得るための要求駆動力を算出する。そして、例えば内部センサ群2により検出された実加速度が目標加速度となるようにアクチュエータACをフィードバック制御する。すなわち、自車両が目標車速および目標加速度で走行するようにアクチュエータACを制御する。なお、手動運転モードでは、走行制御部16は、内部センサ群2により取得されたドライバからの走行指令(ステアリング操作等)に応じて各アクチュエータACを制御する。
図2は、本実施形態に係る車両判別装置が適用される走行シーンの一例を概略的に示す平面図である。図2には、自車両101が、行動計画生成部15(図1)で生成された走行経路103(矢印)に沿って自動運転モードで走行する例が示される。走行経路103に面した駐車場104には、停車中または駐車中である他車両102が存在する。他車両102は例えば手動運転モードで走行する手動運転車両である。
このような状況において、他車両102が発進して自車両101の前方の走行経路103に進入すると、自車両101の行動計画が阻害される。この場合には、自車両101は行動計画を変更する必要がある。しかしながら、他車両102が駐車状態を継続する場合には、行動計画を変更する必要がない。したがって、他車両102が駐車状態を継続するか否かを、換言すれば、他車両102が発進して走行経路103に進入するか否かを、自車両101が予測できれば、自車両101は効率的な自動運転モードでの走行を行うことができる。この点を考慮し、本実施形態では、以下のように、自車両101の周囲の他車両102の駐停車状態を判別する車両判別装置を構成する。
図3は、本実施形態に係る車両判別装置を有する車両制御装置50の要部構成を示すブロック図である。車両制御装置50は、車両判別装置により他車両102の駐停車状態を判別するとともに、判別結果に応じて自車両101の走行動作を制御するように構成される。この車両制御装置50は、図1の車両制御システム100の一部を構成する。図3に示すように、車両制御装置50は、コントローラ10と、カメラ1aと、センサ1bと、アクチュエータACとを有する。
カメラ1aは、CCDやCMOS等の撮像素子(イメージセンサ)を有する単眼カメラであり、図1の外部センサ群1の一部を構成する。カメラ1aはステレオカメラであってもよい。カメラ1aは、例えば自車両101の前部の所定位置に取り付けられ、自車両101の前方空間を連続的に撮像し、対象物の画像(カメラ画像)を取得する。対象物には、自車両101の周囲の他車両102が含まれる。センサ1bは、自車両101の周囲の障害物を検出するためのものであり、カメラやレーダやライダにより構成される。例えばカメラ1aをセンサ1bとして用いることもできる。
コントローラ10は、演算部11(図1)が担う機能的構成として、走行制御部16の他に、車両認識部14aと、予測部14bと、計画変更部15aとを有する。車両認識部14aと予測部14bとは、図1の外界認識部14により構成される。計画変更部15aは図1の行動計画生成部15により構成される。
車両認識部14aは、自動運転モードでの走行時に、センサ1bからの信号に基づいて、自車両101の走行経路103に面して停車中(駐車中)である他車両102を認識する。すなわち、自車両101が、行動計画生成部15により生成された行動計画に従い走行経路103に沿って走行するとき、走行経路103に面した駐車場104などに他車両102が停車中であるか否かを判定する。
予測部14bは、車両認識部14aにより他車両102が認識されると、カメラ1aにより取得されたカメラ画像に基づいて他車両102の動きを予測する。図4A、図4Bは、それぞれカメラ1aにより取得された互いに同一地点におけるカメラ画像200A,200Bの一例を示す図である。なお、図4Aは日中に撮像された画像(日中画像200A)であり、図4Bは夜間に撮像された画像(夜間画像200B)である。
図4Aに示すように、日中画像200Aには他車両102の明瞭な画像(他車両画像102A)が含まれる。他車両102に乗員がいる場合、日中画像200Aからは、その乗員の画像(乗員画像102B)が得られる。なお、図4Aの乗員画像102Bは、窓を介して得られた運転席の乗員の画像である。一方、図4Bに示すように、夜間画像200Bからは、他車両102は認識できても乗員の有無まで認識することは困難である。但し、前照灯などの灯体が点灯されているとき、夜間画像200Bには灯体の点灯を表す画像(灯体点灯画像102C)が含まれる。
予測部14bは、車両認識部14aにより他車両102が認識されると、その他車両画像102Aに、例えばパターンマッチングにより乗員画像102Bが含まれるか否かを判定する。そして、乗員画像102Bが含まれると判定すると、他車両102が発進すると予測する。すなわち、駐車場で停車中の車内に乗員がいる場合には、他車両102が発進して駐車場から出庫する蓋然性が高いため、予測部14bは、他車両102が発進すると予測する。
一方、夜間の走行時等で、カメラ画像から乗員の有無を認識できないとき、予測部14bは、例えば夜間画像200B上の輝度の変化に基づいて灯体点灯画像102Cが含まれるか否かを判定する。そして、灯体点灯画像102Cが含まれると判定すると、他車両102が発進すると予測する。すなわち、夜間に灯体が点灯している場合には、他車両102が発進する蓋然性が高いため、予測部14bは、他車両102が発進すると予測する。
計画変更部15aは、予測部14bにより自車両101の前方の他車両102が発進すると予測されると、行動計画を変更する。具体的には、図1の走行経路103を駐車場104から離れる方向にオフセットするように、あるいは、駐車場104の手前で自車両101が減速するように行動計画を変更する。他車両102の乗員に自車両101の接近を報知するために、自車両101が警笛(クラクション)を鳴らすような行動計画に変更してもよい。なお、予測部14bにより他車両102が発進すると予測されない場合には、行動計画は変更されない。
走行制御部16は、計画変更部15aにより行動計画が変更されると、その行動計画に従い自車両101が走行するようにアクチュエータACを制御する。これにより、駐車場104から他車両102が発進すると予測されると、自車両101が駐車場104から離れる方向にオフセットして走行し、あるいは駐車場104の手前で減速するようになる。このため、自車両101の前方で他車両102が飛び出した場合であっても、自車両101は他車両102への急接近や他車両102との衝突を、余裕をもって容易に回避することができる。
図5は、予め定められたプログラムに従い図3のコントローラ10で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば自動運転モードでの走行時に、すなわち行動計画に従い自動走行しているときに開始され、所定周期で繰り返される。
図5に示すように、まず、ステップS1で、カメラ1aとセンサ1bとからの信号を読み込む。次いで、センサ1bからの信号に基づいて、自車両101の走行経路103に面して停車中である他車両102が認識されたか否かを判定する。ステップS2で肯定されるとステップS3に進み、否定されるとステップS3~ステップS5をパスしてステップS6に進む。
ステップS3では、カメラ1aにより取得されたカメラ画像に基づいて、ステップS2で認識された他車両102に乗員が存在するか否かを判定する。すなわち、他車両画像102Aに乗員画像102Bが含まれるか否かを判定する。なお、単なる乗員の有無を判定するのではなく、運転席に乗員(ドライバ)がいるか否かを判定するようにしてもよい。さらに、ドライバが現在、車両発進の意思を有しているか否かを判定するようにしてもよい。例えば、ドライバがステアリングを操作しているか否か、あるいはドライバが車両前方を向いているか否か(例えばスマートフォンの操作をしていないか)等を判定するようにしてもよい。ステップS3で否定されるとステップS4に進み、肯定されるとステップS4をパスしてステップS5に進む。
ステップS4では、カメラ画像に基づいて、ステップS2で認識された他車両102の灯体(前照灯や方向指示器等)が点灯または点滅しているか否かを判定する。すなわち、他車両画像102Aに灯体点灯画像102Cが含まれるか否かを判定する。なお、以下では、灯体が点灯または点滅している状態を、灯体の作動中の状態または作動状態と呼び、消灯している状態を、非作動状態と呼ぶことがある。ステップS4で肯定されるとステップS5に進み、否定されるとステップS5をパスしてステップS6に進む。
ステップS5では、ステップS2で認識された他車両102が位置する駐車場104から離れる方向に走行経路をオフセットするように、あるいは駐車場104の手前で減速するように、あるいはオフセットと減速の両方を行うように、行動計画を変更する。次いで、ステップS6で、行動計画に従い自車両101が自動運手モードで走行するようにアクチュエータACを制御し、処理を終了する。
本実施形態に係る車両判別装置および車両制御装置50による動作をより具体的に説明する。例えば図2に示すような走行経路103に沿って自車両101が自動運転モードで走行しているとき、走行経路103に面した駐車場104に他車両102が存在すると、他車両102が走行経路103に進入する可能性がある。この場合、カメラ画像により、他車両102に乗員(例えばドライバ)が乗車しているか否か、あるいは灯体が作動状態(点灯中または点滅中)であるか否かを判定する(ステップS3、ステップS4)。すなわち、乗員が乗車している、または灯体が作動状態であれば、他車両102が発進して自車両101の前方の走行経路103に進入する可能性が高くなる。
このため、乗員が乗車している、または灯体が作動状態であると判定すると、他車両102が発進すると予測し、自車両101は駐車場104から離れる方向にオフセットして走行する。または、対向車両や別の車両、あるいは障害物の存在によってオフセットが困難な場合には、自車両101は減速して走行する(ステップS5、ステップS6)。これにより、他車両102が駐車場104から発進した場合であっても、他車両102への急接近や他車両102との衝突を容易に回避することができる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態に係る車両判別装置は、自車両101の外界状況を検出するカメラ1aおよびセンサ1bと、センサ1bにより検出された外界状況の情報に基づいて、自車両101の走行経路103に面して停車中である他車両102を認識する車両認識部14aと、カメラ1aにより検出された外界状況の情報に基づいて、車両認識部14aにより認識された他車両102の動きを予測する予測部14bと、を備える(図3)。予測部14bは、他車両102の乗員の有無または他車両102の灯体の作動状態に基づいて、他車両102が発進するか否かを予測する。
このような構成によれば、自車両101が別の車両やサーバ等から、他車両102の駐停車に関する情報を受信することなく、自車両101の車載機器により他車両102の駐停車状態を判別することできる。したがって、簡易な構成で迅速に他車両102の駐停車状態を判別することができる。すなわち、他車両102の駐停車状態が継続されるか、それとも発進の動作が開始されるかを判別することができる。より詳しくは、駐車場104に停車中の他車両102が、自車両101の走行経路103に進入するか否かを良好に予測することができる。このため、他車両の動きの予測結果に応じて、自車両101の行動計画を、余裕をもって変更することができる。
(2)予測部14bは、カメラ1aにより他車両102の乗員、特に運転席の乗員が検出されると、他車両102が発進すると予測する(図5)。他車両102に乗員がいると、他車両102が発進する可能性が高い。このため、乗員の有無に応じて他車両102の発進を予測することで、他車両102の発進についての予測精度が高まる。
(3)予測部14bは、カメラ1aにより他車両102の表面に設けられた灯体の作動中の状態が検出されると、他車両102が発進すると予測する(図5)。他車両102の灯体が点灯または点滅して作動中であると、他車両102が発進する可能性が高い。このため、灯体の作動状態に応じて他車両102の発進を予測することで、夜間等で乗員の存在を確認できない場合であっても、他車両102の発進を精度よく予測することができる。
上記実施形態は種々の形態に変形することができる。以下、いくつかの変形例について説明する。上記実施形態では、カメラ1aとセンサ1bとにより自車両101の周囲の外界状況を検出するようにしたが、他の外部センサ群1を用いてこれを検出するようにしてもよく、外界検出部の構成は上述したものに限らない。上記実施形態では、車両認識部14aが、センサ1bからの情報に基づいて、自車両101の走行経路103に面して停車中である他車両102を認識するようにしたが、カメラ1aからの情報に基づいて停車中の他車両102を認識するようにしてもよい。したがって、センサ1bを省略してもよい。
上記実施形態では、予測部14bが、カメラ画像に基づいて、車両認識部14aにより認識された他車両102の動きを予測するようにした。より具体的には、カメラ画像に基づいて他車両102に乗員が存在するか否か、および灯体が作動中であるか否かを判定し、判定結果に応じて他車両が発進すると予測するようにしたが、予測部の構成は上述したものに限らない。例えばワイパーが作動中であるか否かを判定し、ワイパーが作動中であると判定されると、他車両が発進すると予測するようにしてもよい。すなわち、他車両の乗員の有無または他車両の表面に設けられた機器の作動状態に基づいて、他車両が発進するか否かを予測するのであれば、予測部の構成はいかなるものでもよい。なお、他車両の表面に設けられた機器としては、灯体やワイパー等、当該機器が作動中であるか否かを他車両から所定距離離れた地点から容易に判定することが可能であるものが好ましい。
上記実施形態では、自動運転モードで走行中において、走行経路103に面して停車中である他車両102の発進を予測するようにしたが、手動運転モードで走行中に、他車両102の発進を予測するようにしてもよい。この場合、例えばナビゲーション装置6で示される目的地までの経路に面して停車中である他車両、あるいは自車両101の進行方向の前方の道路に面して停車中である他車両を、車両認識部14aが認識すればよい。さらに、手動運転モードで走行中において他車両102の発進が予測されると、他車両102の道路への飛び出しの可能性があることを、自車両101の乗員に警報音や表示を介して報知するようにしてもよい。したがって、本発明の車両識別装置は、自動運転車両だけでなく、運転支援機能を有するまたは有しない手動運転車両にも、同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能であり、変形例同士を組み合わせることも可能である。
1a カメラ、1b センサ、10 コントローラ、14a 車両認識部、14b 予測部、15a 計画変更部、16 走行制御部、102 他車両、102B 乗員画像、102C 灯体点灯画像

Claims (3)

  1. 自車両の周囲の外界状況を検出する外界検出部と、
    前記外界検出部により検出された外界状況の情報に基づいて、自車両の走行経路に面して停車中である他車両を認識する車両認識部と、
    前記外界検出部により検出された外界状況の情報に基づいて、前記車両認識部により認識された前記他車両の動きを予測する予測部と、を備え、
    前記予測部は、前記他車両の乗員の有無または前記他車両の表面に設けられた機器の作動状態に基づいて、前記他車両が発進するか否かを予測することを特徴とする車両判別装置。
  2. 請求項1に記載の車両判別装置において、
    前記予測部は、前記外界検出部により前記他車両の運転席の乗員が検出されると、前記他車両が発進すると予測することを特徴とする車両判別装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両判別装置において、
    前記機器は灯体を含み、
    前記予測部は、前記外界検出部により前記他車両の表面に設けられた灯体の作動中の状態が検出されると、前記他車両が発進すると予測することを特徴とする車両判別装置。
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