JP2022137750A - 航空機用推進システム、および航空機の製造方法 - Google Patents

航空機用推進システム、および航空機の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電池の重量を削減することができる。【解決手段】航空機用推進システムは、航空機の飛行状態が、航空機が巡航中である第1状態である場合、容量型蓄電池のみにより電動機に電力を供給し、航空機の飛行状態が、航空機が離陸中であるまたは着陸中である第2状態である場合、出力型蓄電池の充電量が第1閾値以上である場合は出力型蓄電池のみにより電動機に電力を供給し、出力型蓄電池の充電量が第1閾値未満である場合は出力型蓄電池及び容量型蓄電池により電動機に電力を供給する。【選択図】図5

Description

本発明は、航空機用推進システム、および航空機の製造方法に関する。
従来、航空機本体に複数のエンジンが取り付けられ、エンジンに発電機が接続された航空機用推進システムが知られている(例えば引用文献1参照)。この航空機用推進システムは、電動モータへ電力を供給するメインバッテリー及び発電機を有し、メインバッテリーの残量が閾値より少なくなると、発電機を駆動するエンジンからの動力を変換した電力でメインバッテリーを充電する。
特開2016-88110号公報
しかしながら、従来の航空機用推進システムにおいては通常飛行時に使用される蓄電池から供給される電力に加え、異常発生時に使用される電力を供給する蓄電池を搭載する必要があり、蓄電池の容量の増大、発生する発熱量の増大、及び発熱を抑えるための冷却システムの増大を招きうる。結果として、上記の増大は推進システムの重量化につながり、機体のペイロードの低下を招くことにつながる。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、搭載する蓄電池の容量や重量を低減することができる航空機用推進システム、および航空機の製造方法を提供することを目的の一つとする。
この発明に係る航空機用推進システムは、以下の構成を採用した。
(1):航空機用推進システムは、航空機の機体に搭載され、
第1蓄電池と、前記第1蓄電池よりも容量が小さく且つ時間あたりの出力可能電力が大きい第2蓄電池と、少なくとも前記第2蓄電池の充電状態を検出する充電量検出部と、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池により供給される電力により駆動される電動機と、前記電動機により出力される駆動力により駆動されるロータと、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池と前記電動機とを接続する接続部を制御することで、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池から前記電動機に供給される電力を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記航空機の飛行状態が第1状態である場合、専ら前記第1蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、前記航空機の飛行状態が、前記第1状態よりも高度変化が大きい第2状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第1基準よりも充電度合いの高い状態である場合、専ら前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、前記航空機の飛行状態が前記第2状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第1基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記第1蓄電池と前記第2蓄電池の双方から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御する。
(2):上記(1)の態様において、航空機用推進システムは前記航空機の機体に取り付けられるエンジンと、前記エンジンのエンジン軸に接続された発電機と、をさらに備え、前記第1蓄電池および前記第2蓄電池は、前記発電機により発電された電力を蓄電し、前記電動機は、前記第1蓄電池、前記第2蓄電池、または前記発電機により供給される電力により駆動される。
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記制御部は、前記第2蓄電池の充電状態が第2基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるのを停止するように前記接続部を制御し、前記第2基準は、前記第1基準よりも充電率または充電量が低いことを示す基準である。
(4):上記(2)の態様において、前記制御部は、前記第2蓄電池の充電状態が第2基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記発電機により発電される電力が前記第2蓄電池に供給されるように前記接続部を制御し、前記第2基準は、前記第1基準よりも充電率または充電量が低いことを示す基準である。
(5):上記(1)の態様において、前記制御部は、前記飛行状態が第3状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第3基準よりも充電度合いの高い状態である場合、専ら前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、前記飛行状態が前記第3状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が前記第3基準よりも充電度合いが低く、第4基準よりも充電度合いが高い場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の双方から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、前記飛行状態が前記第3状態である場合であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が前記第4基準よりも充電度合いが低い場合は、専ら前記第1蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、前記第3状態は、前記第1状態よりも高度変化が大きく、前記第2状態よりも高度変化が小さい。
(6):航空機用推進システムは、航空機の機体に搭載され、
前記航空機の機体に取り付けられるエンジンと、前記エンジンのエンジン軸に接続された発電機と、第1蓄電池と、前記第1蓄電池よりも容量が小さく且つ時間あたりの出力可能電力が大きい第2蓄電池と、前記第1蓄電池、前記第2蓄電池、または前記発電機により供給される電力により駆動される電動機と、前記電動機により出力される駆動力により駆動されるロータと、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池と前記電動機とを接続する接続部を制御することで、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池から前記電動機に供給される電力を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記発電機または前記第1蓄電池が故障した場合に、前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御する。
(7):上記(1)から(6)の態様における航空機用推進システムを用いた航空機の製造方法であって、飛行における状態に基づいて、前記航空機に搭載される出力型蓄電池及び容量型蓄電池の比率を決定する。
(1)~(4)の態様によれば、第1状態及び第2状態に応じて適した蓄電池を使用することにより、蓄電池の重量を削減することができる。
(3)~(4)の態様によれば、発電機または容量型蓄電池が故障した際の安全着陸の信頼性を高めることができる。
(5)の態様によれば、発電機または容量型蓄電池が故障した際の安全着陸の信頼性を高め、発熱対策のための蓄電池冷却装置の削減をすることができる。
航空機用推進システムが搭載された飛行体1を概略的に示す図である。 飛行体1の機能構成の一例を示す図である。 飛行体1の機能構成の他の例を示す図である。 飛行体1の飛行状態について説明するための図である。 制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 制御装置100により飛行状態が第1状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。 制御装置100により飛行状態が第2状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る飛行体1の飛行状態について説明するための図である。 第3実施形態に係る制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 制御装置100により飛行状態が第2状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。 航空機に搭載される蓄電池の設定方法を示すフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の航空機用推進システムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、航空機用推進システムが搭載された飛行体1を概略的に示す図である。飛行体1は、例えば、機体10と、複数のロータ12A~12Dと、複数の電動機14A~14Dと、アーム16A~16Dとを備える。以下、複数のロータ12A~12Dを互いに区別しない場合は、ロータ12と称し、複数の電動機14A~14Dを互いに区別しない場合は、電動機14と称する。飛行体1は、有人飛行体であってもよいし、無人飛行体であってもよい。飛行体1は、図示するマルチコプターに限らず、ヘリコプターや、回転翼と固定翼の両方を備えたコンパウンド型飛行体であってもよい。
ロータ12Aは、アーム16Aを介して機体10に取り付けられている。ロータ12Aの基部(回転軸)には、電動機14Aが取り付けられている。電動機14Aは、ロータ12Aを駆動させる。電動機14Aは、例えばブラシレスDCモータである。ロータ12Aは、飛行体1が水平姿勢である場合に、重力方向と平行な軸線周りに回転するブレードの固定翼である。ロータ12B~12D、アーム16B~16D、および電動機14B~14Dについても、上記と同様の機能構成を有するため説明を省略する。
制御信号に応じてロータ12が回転することで、飛行体1は、所望の飛行状態で飛行する。制御信号は、操作者の操作または自動操縦における指示に基づく飛行体1を制御するための信号である。例えば、ロータ12Aとロータ12Dとが第1方向(例えば時計方向)に回転し、ロータ12Bとロータ12Cとが第2方向(例えば反時計方向)に回転することで飛行体1が飛行する。また、上記のロータ12の他に、不図示の姿勢保持用あるいは水平推進用の補助ロータ等が設けられてもよい。
図2は、飛行体1の機能構成の一例を示す図である。飛行体1は、例えば、図1に示す構成に加え、例えば、第1制御回路20A、20B、20C、20Dと、蓄電池ユニット30とを備える。以下、第1制御回路20A~20Dを互いに区別しない場合は、第1制御回路20と称する。
第1制御回路20は、インバータなどの駆動回路を含むPDU(Power Drive Unit)である。第1制御回路20は、蓄電池ユニット30により供給された電力をスイッチング等により変換した電力を、電動機14に供給する。電動機14はロータ12を駆動させる。
蓄電池ユニット30は、例えば、容量型蓄電池32、接続部33、出力型蓄電池34、BMU(Battery Management Unit)36、および検出部38を備える。容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34は、例えば、複数の電池セルを直列、並列、または直並列に接続した組電池である。容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34を構成する電池セルは、例えば、リチウムイオン電池(Lithium-Ion Battery:LIB)や、ニッケル水素電池など充電と放電とを繰り返すことができる二次電池である。容量型蓄電池32は、出力型蓄電池34と比較して容量が大きい点で優れており、出力型蓄電池34は、容量型蓄電池32と比較して時間当たりに出力可能な電力が大きい点で優れている。
接続部33は、容量型蓄電池32、出力型蓄電池34、及び第1制御回路20に接続される。接続部33は、制御装置100により制御され、容量型蓄電池32と出力型蓄電池34のうち一方または双方から選択的に、第1制御回路20に電力が供給されるようにする。接続部33は、例えばDC-DCコンバータを含み、容量型蓄電池32の出力電位を昇圧することで、専ら容量型蓄電池32から第1制御回路20に電力が供給され、出力型蓄電池34からは電力が供給されないようにし、昇圧を抑制することで出力型蓄電池34から第1制御回路20に電力が供給されるようにする。また、接続部33は、例えばスイッチによって、上記と同様の機能を実現してもよい。
BMU36は、セルバランシング、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34の異常検出、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34のセル温度の導出、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34の充放電電流の導出、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34のSOCの推定などを行う。検出部38は、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34の充電状態を測定するための電圧センサ、電流センサ、温度センサなどである。検出部38は、測定された電圧、電流、温度などの測定結果をBMU36に出力する。
飛行体1は、複数の蓄電池ユニット30を備えてもよい。また、蓄電池ユニット30は、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34をそれぞれ複数個備えてもよい。
制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。制御装置100の機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め制御装置100のHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
各種センサ120は、例えば、回転数センサや、複数の温度センサ、複数の圧力センサ、潤滑油センサ、高度センサ、ジャイロセンサなどを含む。高度センサは、飛行体1の高度を検出する。ジャイロセンサは、機体10の姿勢を検知する。
制御装置100は、上述した電動機14や、第1制御回路20、蓄電池ユニット30などを、これらの稼働状態または各種センサ120から取得した情報に基づいて制御する。例えば、制御装置100は、上述した各機能構成を制御して、飛行体1を離陸または着陸させたり、所定の飛行状態で飛行体1を飛行させたりする。
制御装置100は、飛行情報に基づいて飛行体1を制御する。飛行情報とは、例えば、各種センサ120の検出結果から得られた情報や、制御信号に応じた飛行体1の飛行状態である。制御装置100は、飛行体1の飛行状態が飛行体1が巡航中である第1状態である場合、蓄電池ユニット30の容量型蓄電池32からのみ電力を供給させるように、接続部33を制御する。また、制御装置100は、飛行体1の飛行状態が飛行体1が離陸中または着陸中である第2状態である場合、出力型蓄電池34の充電量に応じて接続部33を制御する。
図2に示す飛行体1において、電動機14は蓄電池ユニット30から供給される電力により駆動される。図3は飛行体1の機能構成の他の例を示す図である。図3に示す飛行体1は図2に示す飛行体1に加え、第2制御回路40、発電機50、ガスタービンエンジン(以下「GT」と称する)60を備える。図3に示すように、飛行体1は発電機50を備え、電動機14が蓄電池ユニット及び発電機から供給される電力により駆動されてもよい。
第2制御回路40は、コンバータなどを含むPCU(Power Conditioning Unit)である。第2制御回路40は、発電機50により発電された交流電力を直流電力に変換し、変換した電力を容量型蓄電池32、出力型蓄電池34および/または第1制御回路20に供給する。
発電機50は、GT60の出力軸に接続されている。発電機50は、GT60が稼働することで駆動され、この駆動によって交流電力を生成する。発電機50は、減速機構を介してGT60の出力軸に接続されていてもよい。発電機50は、モータとして機能し、GT60へ燃料の供給が停止されているとき、GT60を回転(空転)させて、稼働可能な状態にする。その際、第2制御回路40が容量型蓄電池32、出力型蓄電池34側から電力を持ち出して発電機50をモータリングする。上記の機能構成に代えて、GT60の出力軸には、スタータモータが接続され、スタータモータが、GT60を稼働可能な状態にしてもよい。
GT60は、例えば、ターボシャフト・エンジンである。GT60は、例えば、不図示の吸気口や、圧縮機、燃焼室、タービンなどを備える。圧縮機は、吸気口から吸入される吸入空気を圧縮する。燃焼室は、圧縮機の下流に配置され、圧縮された空気と燃料とを混合した気体を燃焼させ、燃焼ガスを生成する。タービンは、圧縮機に接続され、燃焼ガスの力で圧縮機と一体回転する。タービンの出力軸が、上記の回転により回転することで、タービンの出力軸に接続された発電機50が稼働する。
制御装置100は、第2制御回路40、発電機50、GT60も制御する。各種センサ120に含まれる回転数センサは、タービンの回転数を検出する。温度センサは、GT60の吸気口付近の温度や、燃焼室の下流付近の温度を検出する。圧力センサは、制御装置100を収容する容器の内部の圧力や、GT60の吸気口付近の圧力を検出する。潤滑油センサは、GT60の軸受などに供給される潤滑油の温度を検出する。図3の構成においても接続部33の機能は図2の構成と同様である。
図4は、飛行体1の飛行状態について説明するための図である。図4に示すように、飛行体1は、(1)タキシングを行い、(2)離陸、ホバー(ホバリング)し、(3)上昇および加速して、(4)巡航する。そして、飛行体1は、(5)下降および減速して、(6)ホバー、着陸して、(7)タキシング、給油、駐機する。
「巡航」とは高度変化が小さい飛行状態をいい、より具体的には意図的な高度変化を行わない状態である。「巡航」は特許請求の範囲における第1状態の一例である。これに対し、「離陸」、「着陸」は「巡航」よりも高度変化の大きい飛行状態であり、特許請求の範囲における第2状態の一例である。なお、第2状態は、第1状態に比して電力消費が大きい、すなわち負荷が大きい状態でもある。その他の飛行状態は第1状態に該当すると定義されてもよいし、第2状態に該当すると定義されてもよいし、いずれに該当しないものと定義されてもよい。
[フローチャート(飛行状態の判定)]
図5は、制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、制御装置100が飛行体1の飛行状態を取得する(ステップS100)。次に、制御装置100は、飛行状態が第1状態であるか否かを判定する(ステップS102)。飛行状態が第1状態である場合、制御装置100は第1状態の処理を行う(ステップS104)。また、飛行状態が第1状態ではない場合、制御装置100は第2状態の処理を行う(ステップS106)。第1状態の処理及び第2状態の処理は後述する。本フローチャートの処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。
[フローチャート(第1状態)]
図6は、制御装置100により飛行状態が第1状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。制御装置100は、容量型蓄電池32のみから電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS200)。ステップS200により行われる処理を第1状態の処理とする。
[フローチャート(第2状態)]
図7は、制御装置100により飛行状態が第2状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。制御装置100は、BMU36から出力型蓄電池34の充電量を取得する(ステップS300)。制御装置100は、出力型蓄電池34の充電量が第1閾値以上であるか否かを判定する(ステップS302)。第1閾値は例えば、出力型蓄電池34のSOCが50%となる充電量である。充電量が第1閾値以上である場合、制御装置100は、出力型蓄電池34のみから電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS304)。充電量が第1閾値以下である場合、制御装置100は、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34により電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS306)。ステップS300からステップS306において行われる処理を第2状態の処理とする。
上記のように、第1実施形態に係る制御装置100は、必要とされる電力量が異なる飛行状態に応じて蓄電池を使い分けることで、蓄電池の費用及び重量を低減することができる。また、出力型蓄電池の充電量に閾値を設定し出力型蓄電池34からの放電を抑えることで、故障発生時の安全性を確保することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、蓄電池の使い分けが、専ら飛行状態に基づいて決定されるのに対して、第2実施形態では、蓄電池の使い分けが、まず出力型蓄電池34の充電量に基づいて決定され、その上で飛行状態に基づいて決定される。
図8は、第2実施形態に係る制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、制御装置100は、BMU36から出力型蓄電池34の充電量を取得する(ステップS400)。制御装置100は、出力型蓄電池34の充電量が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS402)。なお、第2閾値は第1実施形態における第1閾値よりも小さい値であり、例えば、出力型蓄電池34のSOCが25%となる充電量である。充電量が第2閾値以上である場合、第1実施形態の処理を行う(ステップS404)。第1実施形態の処理とはステップS102~ステップS106において行われる処理である。充電量が第2閾値未満である場合、制御装置100は、出力型蓄電池34から電力が供給されるのを停止するまたは出力型蓄電池34が発電機50により供給される電力により充電するように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS406)。
なお、第2実施形態において、制御装置100はステップS400で出力型蓄電池の充電量を取得していることから、ステップS404において充電率を取得しなくてもよい。
上記のように、第2実施形態に係る制御装置100は、第1実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、出力型蓄電池34の充電量を第2閾値以上に保つことができ、発電機または容量型蓄電池が故障した際の安全着陸の信頼性を高めることができる。
また、制御装置100は、通常時は出力型蓄電池34から電力を供給しないように制御し、緊急時にのみ出力型蓄電池34から電力を供給するように制御することでも上記効果を奏することができる。このとき、上記効果に加え、蓄電池を冷却する装置を削減することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第1実施形態では、制御装置100は飛行状態が第1状態または第2状態の場合で動作を変更していたのに対し、第3実施形態では、制御装置100は飛行状態が第1状態、第2状態または第3状態の場合で動作を変更する。
図9は、第3実施形態に係る飛行体1の飛行状態について説明するための図である。「上昇・加速」、「下降・減速」は「巡航」は特許請求の範囲における第3状態の一例である。図9に示す飛行状態は図4に示す第1実施形態の飛行状態と異なり、第3状態が定義される。第3状態は、第1状態に比して電力消費が大きいが、第2状態と比して電力消費が小さい。
[第3実施形態に係るフローチャート]
図10は、第3実施形態に係る制御装置100により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、制御装置100が飛行体1の飛行状態を取得する(ステップS500)。次に、制御装置100は、飛行状態が第1状態であるか否かを判定する(ステップS502)。飛行状態が第1状態である場合、制御装置100は第1状態の処理を行う(ステップS504)。また、飛行状態が第1状態ではない場合、制御装置100は飛行状態が第2状態であるか否かを判定する(ステップS506)。飛行状態が第2状態である場合、制御装置100は第2状態の処理を行う(ステップS508)。飛行状態が第2状態でない場合、制御装置100は第3状態の処理を行う(ステップS510)。本実施形態における第1状態の処理及び第2状態の処理は第1実施形態における第1状態の処理及び第2状態の処理と同様である。第3状態の処理は後述する。本フローチャートの処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。
[第3状態の処理]
図11は、制御装置100により飛行状態が第2状態であるときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。制御装置100は、BMU36から出力型蓄電池34の充電量を取得する(ステップS600)。制御装置100は、出力型蓄電池34の充電量が第3閾値以上であるか否かを判定する(ステップS602)。第3閾値は第1閾値よりも大きい値であり、例えば、出力型蓄電池34のSOCが75%となる充電量である。充電量が第3閾値以上である場合、制御装置100は、出力型蓄電池34のみから電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS604)。
充電量が第3閾値以下である場合、制御装置100は、出力型蓄電池34の充電量が第4閾値以上であるか否かを判定する(ステップS606)。第4閾値は第1閾値よりも小さい値であり、例えば、出力型蓄電池34のSOCが25%となる充電量である。充電量が第4閾値以上である場合、制御装置100は、容量型蓄電池32及び出力型蓄電池34から電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS608)。充電量が第4閾値以下である場合、制御装置100は、容量型蓄電池32のみから電力が供給されるように蓄電池ユニット30を制御する(ステップS610)。ステップS600からステップS610において行われる処理を第3状態の処理とする。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態について説明する。第1実施形態から第3実施形態では、制御装置100は、飛行状態及び容量型蓄電池32の充電量に基づいて蓄電池ユニット30を制御していたのに対し、第4実施形態では、制御装置100は、発電機50または容量型蓄電池32が故障したか否かに基づいて蓄電池ユニット30を制御する。
第4実施形態において、制御装置100は、発電機50または容量型蓄電池32が故障した場合に出力型蓄電池34により電力が電動機14に供給されるように蓄電池を制御し、発電機50及び容量型蓄電池32が故障していない場合は、出力型蓄電池34から電力が供給されないように蓄電池を制御する。これにより、出力型蓄電池34の容量を小さくすることができる。
[航空機の製造方法]
以下、上記説明した航空機用推進システムを利用した航空機の製造方法について説明する。本製造方法においては、航空機が行う予定の飛行の飛行状態に基づいて、航空機に搭載される蓄電池の比率を決定する。例えば、第1状態が長い飛行である場合、容量型蓄電池に対する出力型蓄電池の割合はより小さい比率に決定され、第2状態が長い飛行である場合、容量型蓄電池に対する出力型蓄電池の割合はより大きい比率に決定される。
図12は、航空機の製造方法を示すフローチャートである。初めに飛行状態を設定する(ステップS700)。その後、設定された飛行状態に基づいて蓄電池の比率を決定する(ステップS702)。蓄電池の比率の決定は、第1から第3実施形態における出力型蓄電池と容量型蓄電池の使用方法に基づいて決定される。これにより、航空機を好適に製造することができる。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1‥飛行体、10‥機体、12‥ロータ、14‥電動機、16‥アーム、20‥第1制御回路、32‥容量型蓄電池、34‥出力型蓄電池、36‥BMU(Battery Management Unit)、38‥検出部、40‥第2制御回路、50‥発電機、60‥ガスタービンエンジン(GT)、100‥制御装置、120‥各種センサ

Claims (7)

  1. 航空機の機体に搭載される航空機用推進システムであって、
    第1蓄電池と、
    前記第1蓄電池よりも容量が小さく且つ時間あたりの出力可能電力が大きい第2蓄電池と、
    少なくとも前記第2蓄電池の充電状態を検出する充電量検出部と、
    前記第1蓄電池または前記第2蓄電池により供給される電力により駆動される電動機と、
    前記電動機により出力される駆動力により駆動されるロータと、
    前記第1蓄電池または前記第2蓄電池と前記電動機とを接続する接続部を制御することで、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池から前記電動機に供給される電力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記航空機の飛行状態が第1状態である場合、専ら前記第1蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、
    前記航空機の飛行状態が、前記第1状態よりも高度変化が大きい第2状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第1基準よりも充電度合いの高い状態である場合、専ら前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、
    前記航空機の飛行状態が前記第2状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第1基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記第1蓄電池と前記第2蓄電池の双方から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御する、
    航空機用推進システム。
  2. 前記航空機の機体に取り付けられるエンジンと、
    前記エンジンのエンジン軸に接続された発電機と、
    をさらに備え、
    前記第1蓄電池および前記第2蓄電池は、前記発電機により発電された電力を蓄電し、
    前記電動機は、前記第1蓄電池、前記第2蓄電池、または前記発電機により供給される電力により駆動される、
    請求項1に記載の航空機用推進システム。
  3. 前記制御部は、
    前記第2蓄電池の充電状態が第2基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるのを停止するように前記接続部を制御し、
    前記第2基準は、前記第1基準よりも充電率または充電量が低いことを示す基準である、
    請求項1または2に記載の航空機用推進システム。
  4. 前記制御部は、
    前記第2蓄電池の充電状態が第2基準よりも充電度合いの低い状態である場合、前記発電機により発電される電力が前記第2蓄電池に供給されるように前記接続部を制御し、
    前記第2基準は、前記第1基準よりも充電率または充電量が低いことを示す基準である、
    請求項2に記載の航空機用推進システム。
  5. 前記制御部は、
    前記飛行状態が第3状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が第3基準よりも充電度合いの高い状態である場合、専ら前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、
    前記飛行状態が前記第3状態であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が前記第3基準よりも充電度合いが低く、第4基準よりも充電度合いが高い場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の双方から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、
    前記飛行状態が前記第3状態である場合であり、且つ前記第2蓄電池の充電状態が前記第4基準よりも充電度合いが低い場合は、専ら前記第1蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御し、
    前記第3状態は、前記第1状態よりも高度変化が大きく、前記第2状態よりも高度変化が小さい
    請求項1に記載の航空機用推進システム。
  6. 航空機の機体に搭載される航空機用推進システムであって、
    前記航空機の機体に取り付けられるエンジンと、
    前記エンジンのエンジン軸に接続された発電機と、
    第1蓄電池と、
    前記第1蓄電池よりも容量が小さく且つ時間あたりの出力可能電力が大きい第2蓄電池と、
    前記第1蓄電池、前記第2蓄電池、または前記発電機により供給される電力により駆動される電動機と、
    前記電動機により出力される駆動力により駆動されるロータと、
    前記第1蓄電池または前記第2蓄電池と前記電動機とを接続する接続部を制御することで、前記第1蓄電池または前記第2蓄電池から前記電動機に供給される電力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記発電機または前記第1蓄電池が故障した場合に、前記第2蓄電池から前記電動機に電力が供給されるように前記接続部を制御する
    航空機用推進システム。
  7. 請求項1から6のうちいずれか1項に記載の航空機用推進システムを用いた航空機の製造方法であって、
    飛行における状態に基づいて、前記航空機に搭載される出力型蓄電池及び容量型蓄電池の比率を決定する、
    航空機の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117944911A (zh) * 2024-03-21 2024-04-30 成都航空职业技术学院 一种氢燃气轮机无人机及其控制方法

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