JP2022137670A - 熱交換器 - Google Patents

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Akihiro Oi
学 長谷川
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Abstract

【課題】温度の異なる2系統の冷却水間の熱移動をより的確に抑制することが可能な熱交換器を提供する。【解決手段】熱交換器は、複数のプレート部材210と、複数のアウターフィン211と、を備える。プレート部材210は、第1冷却水が流れる流路を内部に有する高温側流路形成部218、及び第2冷却水が流れる流路を内部に有する低温側流路形成部219を有し、所定の隙間をあけて配置される。アウターフィン211は、複数のプレート部材210のそれぞれの間に形成される隙間に配置される。アウターフィン211においてプレート部材210の中間部220に対応する部分には、スリット52が形成されている。【選択図】図12

Description

本開示は、熱交換器に関する。
従来、下記の特許文献1に記載の熱交換器がある。この熱交換器は、車両に搭載されており、過給機により内燃機関に供給される過給吸気と冷却水とを熱交換させることにより過給吸気を冷却する。この熱交換器は、積層して配置される複数のプレート部材により構成される熱交換部を有している。プレート部材の内部には、第1冷却水が流れる第1流路と、第2冷却水が流れる第2流路とが形成されている。隣り合うプレート部材の間には隙間が形成されている。この隙間には過給吸気が流れる。この熱交換器では、各プレート部材の間を流れる過給吸気と、各プレート部材の内部を流れる第1冷却水及び第2冷却水との間で熱交換を行うことにより過給吸気を冷却することができる。プレート部材において第1流路と第2流路との境界にあたる部分にはスリットが形成されている。このスリットにより、第1冷却水及び第2冷却水に温度差がある場合に、第1プレート部材を介した第1冷却水と第2冷却水との間での熱交換を抑制することが可能となっている。
独国特許出願公開第102011003248号明細書
近年、燃料規制の強化に伴い車両が高負荷走行以外で使用される場合に関しても考慮する必要性が生じてきている。例えば、車両が市街地を走行するような緩やかな負荷で車両の内燃機関を動作させる環境下では、過給機が吸気を殆ど過給しないため、外気温と略同等の温度を有する吸気が熱交換器を通過することになる。
一方、特許文献1に記載されるような熱交換器では、過給吸気に対する伝熱面積を増加させるために、各プレート部材の間に形成される隙間にアウターフィンが配置されている。上記のように吸気の温度が外気温と略同程度まで低下している状況では、各プレート部材の間に配置されるアウターフィンを介して第1冷却水と第2冷却水との間で熱交換が行われるおそれがある。その理由は以下の通りである。なお、以下では、第1冷却水として、内燃機関を冷却するための高温側冷却水が用いられ、第2冷却水として、第1冷却水よりも温度の低い低温側冷却水が用いられている場合を例に挙げて説明する。
まず、内燃機関が高負荷状態で動作している場合には、過給機により過給された高温の吸気が熱交換器に流入する。この場合、「吸気の温度>高温側冷却水の温度>低温側冷却水の温度」という関係が成立するため、高温側冷却水から吸気への熱移動、並びに低温側冷却水から吸気への熱移動が生じ難い。結果的に、高温側冷却水と低温側冷却水との間で熱交換が行われることはない。
これに対し、内燃機関が低負荷状態で動作している場合には、上述の通り、外気温と略同等の温度を有する吸気が熱交換器に流入する。この場合、「外気温≒吸気の温度」となるため、特に外気温が低い環境下では「高温側冷却水の温度>吸気の温度≧低温側冷却水の温度」という関係が成立する可能性が高くなる。このような状況では、高温側冷却水から吸気への熱移動が発生するとともに、この熱移動により暖められた吸気がアウターフィンを介して低温側冷却水に放熱する。そのため、高温側冷却水と吸気との温度差は縮まることなく、アウターフィン及び吸気を介した高温側冷却水から低温側冷却水への熱移動が継続して発生するおそれがある。
このように高温側冷却水から低温側冷却水への熱移動が発生すると、高温側冷却水の温度が上昇し難くなるため、内燃機関の温度が上昇し難くなる。これに起因して内燃機関のフリクションロスが上昇すると、車両の燃費が悪化する等の懸念が生じるおそれがある。
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度の異なる2系統の冷却水間の熱移動をより的確に抑制することが可能な熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決する熱交換器は、温度の異なる第1冷却水及び第2冷却水の2系統の冷却水と空気とを熱交換させる熱交換器(10)であって、複数のプレート部材(210)と、複数のアウターフィン(211)と、を備える。プレート部材は、第1冷却水が流れる流路を内部に有する第1流路形成部(218)、及び第2冷却水が流れる流路を内部に有する第2流路形成部(219)を有し、所定の隙間をあけて配置される。アウターフィンは、複数のプレート部材のそれぞれの間に形成される隙間に配置される。プレート部材において第1流路形成部と第2流路形成部との間に位置する部分を中間部(220)とするとき、アウターフィンにおいて中間部に対応する部分には、スリット(52)が形成されている。
この構成によれば、アウターフィンに形成されるスリットにより、アウターフィンを介して第1流路形成部及び第2流路形成部の間で熱移動が行われ難くなる。よって、温度の異なる2系統の冷却水である第1冷却水及び第2冷却水の間の熱移動をより的確に抑制することが可能となる。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本開示の熱交換器によれば、温度の異なる2系統の冷却水間の熱移動をより的確に抑制することができる。
図1は、実施形態の熱交換器の斜視構造を示す斜視図である。 図2は、実施形態の熱交換器の断面構造を示す断面図である。 図3は、実施形態の第1プレート片の平面構造を示す平面図である。 図4は、実施形態の第2プレート片の斜視構造を示す斜視図である。 図5は、実施形態のプレート部材の斜視構造を示す斜視図である。 図6は、図5のVI-VI線に沿った断面構造を示す断面図である。 図7は、実施形態の熱交換器の第1流入パイプ周辺の断面構造を示す断面図である。 図8は、実施形態の熱交換器の一方の側面構造を示す側面図である。 図9は、実施形態の熱交換器の他方の側面構造を示す側面図である。 図10は、実施形態のアウターフィンの斜視構造を示す斜視図である。 図11は、実施形態のアウターフィンの平面構造を示す平面図である。 図12は、実施形態のプレート部材のスロット及びアウターフィンのスリットの周辺の断面構造を示す断面図である。 図13は、他の実施形態のアウターフィンの平面構造を示す平面図である。
以下、熱交換器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
はじめに、図1に示される本実施形態の熱交換器10の概略構成について説明する。本実施形態の熱交換器10は、例えば車両の吸気通路に配置される。吸気通路には過給機が配置されており、過給機により過給された吸気が吸気通路を通じて内燃機関に供給される。熱交換器10は吸気通路において過給機の下流側に配置されている。熱交換器10は、温度の異なる2系統の冷却水が流れる、いわゆる2温式熱交換器である。以下では、2系統の冷却水のうち、より温度の高い冷却水を「高温側冷却水」と称し、より温度の低い冷却水を「低温側冷却水」と称する。本実施形態では、高温側冷却水が第1冷却水に相当し、低温側冷却水が第2冷却水に相当する。高温側冷却水は高温側冷却回路を通じて熱交換器10に供給される。高温側冷却回路は、例えば高温側ラジエータ、内燃機関、及び熱交換器10の間で冷却水を循環させる回路である。低温側冷却水は低温側冷却回路を通じて熱交換器10に供給される。低温側冷却回路は、例えば低温側ラジエータ及び熱交換器10の間で冷却水を循環させる回路である。熱交換器10は、その内部を流れる2系統の冷却水と、過給機により過給された吸気との間で熱交換を行うことにより吸気を冷却する。
図1に示されるように、熱交換器10は、熱交換部20と、かしめプレート22,23と、タンク30,31とを備えている。
熱交換部20は略直方体状に形成されている。熱交換部20は基本的にはアルミニウム合金により形成されている。熱交換部20は、コア部21と、パイプ24a,24b,25a,25bとを備えている。
コア部21は、吸気と冷却水との間で熱交換を行う部分である。図2に示されるように、コア部21は、複数のプレート部材210と、複数のアウターフィン211とを有している。
複数のプレート部材210は、図中に矢印Zで示される方向に所定の間隔を有して配置されている。各プレート部材210は、板状の第1プレート片210a及び第2プレート片210bを接合させることで構成されている。各プレート部材210の間に形成される隙間には、図中に矢印Yで示される方向に吸気が流れる。
以下では、矢印Zで示される方向を「プレート積層方向Z」と称し、矢印Yで示される方向を「吸気流れ方向Y」と称する。本実施形態では吸気流れ方向Yが空気流れ方向に相当する。また、プレート積層方向Z及び吸気流れ方向Yの両方に直交する方向Xは、図1に示されるようにプレート部材210の長手方向になっている。そのため、矢印Xで示される方向を「プレート長手方向X」と称する。
図3に示されるように、第1プレート片210aには第1凹部R11及び第2凹部R12が形成されている。
第1凹部R11は第1プレート片210aの左端部から右端部までプレート長手方向Xに直線状に延びるように形成されている。第1凹部R11の両端部には、プレート積層方向Zに突出した形状を有するカップ部C11a,C12aがそれぞれ形成されている。カップ部C11a,C12aには貫通孔212a,213aがそれぞれ形成されている。
第2凹部R12は、第1凹部R11に対して吸気流れ方向Yの下流側に配置されている。第2凹部R12は、第1プレート片210aの左端部から右端部までプレート長手方向Xに直線状に延びるように形成される2つの直線部W120,W121と、それらの右端部を連通するように形成される転向部W122とを備えている。直線部W120,W121における転向部W122に接続される端部とは反対側の端部にはカップ部C13a,C14aがそれぞれ形成されている。カップ部C13a,C14aには貫通孔214a,215aがそれぞれ形成されている。
第1プレート片210aにおいて第1凹部R11が形成される領域A11と第2凹部R12が形成される領域A12との間には、板厚方向に貫通する複数のスロットS11が第1プレート片210aの長手方向に並べて形成されている。
図2に示されるように、第2プレート片210bは、プレート積層方向Zにおける第1プレート片210aの一方の外面にろう付けにより接合されている。図4に示されるように、第2プレート片210bは、第1プレート片210aの高温側領域A11に対向するように配置される領域A21と、第1プレート片210aの低温側領域A12に対向するように配置される領域A22とを有している。第2プレート片210bにも、第1プレート片210aと同様に、その高温側領域A21と低温側領域A22との間に複数のスロットS12が形成されている。第2プレート片210bの高温側領域A21には、第1プレート片210aのカップ部C11a,C12aに対応する位置にカップ部C11b,C12bが形成されている。カップ部C11b,C12bには貫通孔212b,213bがそれぞれ形成されている。第2プレート片210bの低温側領域A22には、第1プレート片210aのカップ部C13a,C14aに対応する位置にカップ部C13b,C14bがそれぞれ形成されている。カップ部C13b,C14bには貫通孔214b,215bがそれぞれ形成されている。
図2に示されるように、第1プレート片210aの第1凹部R11と第2プレート片210bとにより囲まれる空間は、高温側冷却水が流れる高温側流路W11を形成している。第1プレート片210aの第2凹部R12と第2プレート片210bとにより囲まれる空間は、低温側冷却水が流れる低温側流路W12を形成している。図5に示されるように、高温側流路W11は、プレート部材210の一端部から他端部に向かって直線状に延びるように形成される、いわゆるIフローの形状を有している。低温側流路W12は、プレート部材210の一端部から他端部に向かって延びるとともに他端部で折り返して一端部に戻るように形成された、いわゆるUフローの形状を有している。本実施形態では、高温側流路W11が第1流路に相当し、低温側流路W12が第2流路に相当する。
図2に示されるように、高温側流路W11には、高温側冷却水に対する伝熱面積を増加させるための高温側インナーフィン216が配置されている。同様に、低温側流路W12には、低温側冷却水に対する伝熱面積を増加させるための低温側インナーフィン217がそれぞれ配置されている。
以下では、図5に示されるように、プレート部材210において高温側流路W11が形成されている部分を高温側流路形成部218と称し、プレート部材210において高温側流路W11が形成されている部分を低温側流路形成部219と称する。また、高温側流路形成部218と低温側流路形成部219との間に位置する部分を中間部220と称する。本実施形態では、高温側流路形成部218が第1流路形成部に相当し、低温側流路形成部219が第2流路形成部に相当する。
図6に示されるように、プレート部材210では、第1プレート片210aの複数のスロットS11と第2プレート片210bの複数のスロットS12とが互いに対向するように配置されている。各プレート片210a,210bのスロットS11,S12が連通されることによりプレート部材210のスロットS10が構成されている。スロットS10はプレート部材210の中間部220に配置されている。スロットS10は、高温側流路形成部218から低温側流路形成部219への熱移動、換言すれば高温側冷却水から低温側冷却水への熱移動を抑制するために設けられている。
図7に示されるように、第1プレート片210aのカップ部C12aの上面は、隣接するプレート部材210の第2プレート片210bのカップ部C12bの底面にろう付けにより接合されている。第1プレート片210aのカップ部C12aに形成される貫通孔213aと、第2プレート片210bのカップ部C12bに形成される貫通孔213bとは互いに連通されている。各プレート部材210の貫通孔213a,213b及びカップ部C12a,C12bにより囲まれる空間は第1分配タンク空間T11を形成している。第1分配タンク空間T11は熱交換部20の上面20aにおいて開口している。熱交換部20の上面20aには、第1分配タンク空間T11の開口部分に連通するように第1流入パイプ24aがろう付けにより接合されている。
同様に、図3に示される第1プレート片210aの貫通孔214a及びカップ部C13a、並びに図4に示される第2プレート片210bの貫通孔214b及びカップ部C13bにより、図8に示される第2分配タンク空間T21が形成されている。第2分配タンク空間T21は、熱交換部20の上面20aに設けられる第2流入パイプ25aに連通されている。
また、図3に示される第1プレート片210aの貫通孔215a及びカップ部C14a、並びに図4に示される第2プレート片210bの貫通孔215b及びカップ部C14bにより、図8に示される第2集合タンク空間T22が形成されている。第2集合タンク空間T22は、熱交換部20の上面20aに設けられる第2流出パイプ25bに連通されている。
さらに、図3に示される第1プレート片210aの貫通孔212a及びカップ部C11a、並びに図4に示される第2プレート片210bの貫通孔212b及びカップ部C11bにより、図9に示される第1集合タンク空間T12が形成されている。第1集合タンク空間T12は、熱交換部20の上面20aに設けられる第1流出パイプ24bに連通されている。
図2に示されるように、アウターフィン211は、隣り合うプレート部材210,210の間に形成される隙間に配置されている。アウターフィン211は、吸気に対する伝熱面積を増加させるために設けられている。
図1に示されるように、流入側かしめプレート22は、コア部21における吸気流れ方向Yの上流側の端部の外周にろう付けにより固定されている。流入側かしめプレート22には流入側タンク30がかしめられて固定されている。
流出側かしめプレート23は、コア部21における吸気流れ方向Yの下流側の端部にろう付けにより固定されている。流出側かしめプレート23には流出側タンク31がかしめられて固定されている。
この熱交換器10では高温側冷却水が第1流入パイプ24aに流入する。第1流入パイプ24aに流入した高温側冷却水は第1分配タンク空間T11から各プレート部材210の高温側流路W11に分配される。各プレート部材210の高温側流路W11を流れた高温側冷却水は第1集合タンク空間T12において集められた後、第1流出パイプ24bから排出される。
また、この熱交換器10では低温側冷却水が第2流入パイプ25aに流入する。第2流入パイプ25aに流入した低温側冷却水は第2分配タンク空間T21から各プレート部材210の低温側流路W12に分配される。各プレート部材210の低温側流路W12を流れた低温側冷却水は第2集合タンク空間T22において集められた後、第2流出パイプ25bから排出される。
一方、この熱交換器10では、過給機により過給された吸気が流入側タンク30の開口部からその内部に流入する。流入側タンク30の内部に流入した吸気は、複数のプレート部材210の間に形成される隙間を流れて流出側タンク31に流入した後、流出側タンク31の開口部から排出される。各プレート部材210の間に形成される隙間を吸気が流れる際に、各プレート部材210の内部を流通する高温側冷却水及び低温側冷却水と、各プレート部材210の外部を流れる吸気との間で熱交換が行われることにより、吸気が冷却される。流出側タンク31から排出される吸気は車両の内燃機関に供給される。
ところで、車両では、例えば内燃機関が低負荷状態で動作している場合には過給機が吸気を殆ど過給しないため、外気温に近い温度を有する吸気が熱交換器10に流入する可能性がある。このような場合、高温側流路W11を流れる冷却水から吸気への熱移動が発生するとともに、熱移動により暖められた吸気がアウターフィン211を介して低温側冷却水に放熱する。すなわち、アウターフィン211及び吸気を介して高温側冷却水から低温側冷却水への熱移動が発生するため、高温側冷却水の温度が上昇し難くなる可能性がある。これは、内燃機関の温度を上昇させ難くする要因となるため、内燃機関の暖機性の悪化を招く。内燃機関の暖機性が悪化すると、そのフリクションロスが上昇して、車両の燃費が悪化するおそれがある。
そこで、本実施形態の熱交換器10では、アウターフィン211にスリットを設けることにより、アウターフィン211を介した高温側冷却水から低温側冷却水への熱移動を抑制するようにしている。
次に、本実施形態のアウターフィン211の構造について詳しく説明する。
図10に示されるように、本実施形態のアウターフィン211は、アルミニウム合金等からなる薄い板材を波状に折り曲げ加工することで形成される、いわゆるコルゲートフィンである。アウターフィン211は、平板状に形成される平板部50と、円弧状に折り曲げられる屈曲部51とをプレート長手方向Xに交互に有している。
平板部50には、複数の第1ルーバ501と、複数の第2ルーバ502とが形成されている。各ルーバ501,502は、平板部50に対して傾斜するように鎧窓状に切り起こされた部分である。第1ルーバ501及び第2ルーバ502のそれぞれの切り起こし方向は逆になっている。各ルーバ501,502は、平板部50において吸気流れ方向Yに並べて配置されている。
アウターフィン211において第1ルーバ501が形成されている部分と第2ルーバ502が形成されている部分との間にはスリット52が形成されている。スリット52は、アウターフィン211の屈曲部51から平板部50の中央部付近まで延びるように形成されている。図11に示されるように、スリット52はプレート長手方向Xに並ぶように複数配置されている。なお、図11ではルーバ501,502の図示が省略されている。複数のスリット52は、アウターフィン211において、図5に示されるプレート部材210の中間部220に沿って配置されている。図12に示されるように、アウターフィン211のスリット52及びプレート部材210のスロットS10は、プレート積層方向Zにおいて互いに連通するように配置されている。
以上説明した本実施形態の熱交換器10によれば、以下の(1)~(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)アウターフィン211に形成されるスリット52により、図12に二点鎖線で示されるような熱移動、すなわち高温側流路W11から低温側流路W12への熱移動が行われ難くなる。よって、温度の異なる2系統の冷却水である高温側冷却水及び低温側冷却水の間の熱移動をより的確に抑制することができる。これにより、高温側冷却水の温度の低下を抑制することができるため、内燃機関の暖機性を向上させることができる。結果として車両の燃費が悪化し難くなる。また、車両の空調装置では、内燃機関の冷却に用いられる高温側冷却水と、車室内に送風される空気との間で熱交換を行うことにより空気の温度を上昇させて、車室内の暖房を行う。したがって、本実施形態の熱交換器10により高温側冷却水の温度の低下を抑制することができれば、車室内の暖房性の低下を防ぐこともできる。
(2)プレート部材210の中間部220には、板厚方向に貫通するスロットS10が形成されている。この構成によれば、プレート部材210において中間部220を介して高温側流路形成部218と低温側流路形成部219との間で熱交換が行われ難くなる。よって、高温側冷却水及び低温側冷却水の間の熱移動を更に抑制することができる。
(3)アウターフィン211には、プレート部材210の中間部220においてスロットS10が配置されている位置に対応する部分にスリット52が形成されている。この構成によれば、プレート部材210のスロットS10とアウターフィン211のスリット52とを位置的に組み合わせることができるため、それらの相乗効果により高温側冷却水及び低温側冷却水の間の熱移動を更に抑制することができる。
(4)アウターフィン211の製造工程では、アルミニウム材を加工してアウターフィン211を図10に示されるような形状に成形する際に、アルミニウム材が拉げ易いという課題がある。この点、本実施形態のアウターフィン211のように複数のスリット52が形成されていれば、スリット52が形成されている部分でアルミニウム材の変形を吸収することができるため、アルミニウム材が拉げることを抑制できる。
・図13に示されるように、アウターフィン211にはスリット52とは別のスリット53が更に形成されていてもよい。吸気流れ方向Yにおけるアウターフィン211の中央を通る線を「軸線m10」とするとき、アウターフィン211には、この軸線m10を対象軸としてスリット52,53が線対称となる位置に配置されている。これにより、熱交換器10の製造工程においてプレート部材210にアウターフィン211を配置する際に、アウターフィン211の方向性を考慮する必要がなくなるため、生産性を向上させることができる。
・図13に示されるようにアウターフィン211にスリット52とは別にスリット53を形成した場合、スリット53が形成されている部分では、局所的な熱交換性能が低下する。そのため、図5に示されるようにプレート部材210において低温側流路W12の直線部W120,W121との間に位置する部分を低温側中央部221とするとき、この低温側中央部221に沿うようにアウターフィン211の複数のスリット53を配置することが有効である。これにより、低温側冷却水が殆ど流れない部分、すなわち空気との熱交換が行われ難い部分にスリット53を配置することができるため、スリット53を設けることに起因する局所的な熱交換性能の低下を回避し易くなる。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
S10:スロット
10:熱交換器
52:スリット
210:プレート部材
211:アウターフィン
218:高温側流路形成部(第1流路形成部)
219:低温側流路形成部(第2流路形成部)
220:中間部

Claims (6)

  1. 温度の異なる第1冷却水及び第2冷却水の2系統の冷却水と空気とを熱交換させる熱交換器(10)であって、
    前記第1冷却水が流れる流路を内部に有する第1流路形成部(218)、及び前記第2冷却水が流れる流路を内部に有する第2流路形成部(219)を有し、所定の隙間をあけて配置される複数のプレート部材(210)と、
    複数のプレート部材のそれぞれの間に形成される隙間に配置される複数のアウターフィン(211)と、を備え、
    前記プレート部材において前記第1流路形成部と前記第2流路形成部との間に位置する部分を中間部(220)とするとき、
    前記アウターフィンにおいて前記中間部に対応する部分には、スリット(52)が形成されている
    熱交換器。
  2. 前記プレート部材の前記中間部には、板厚方向に貫通するスロット(S10)が形成されている
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記アウターフィンには、前記プレート部材の中間部において前記スロットが配置されている位置に対応する部分に前記スリットが形成されている
    請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記アウターフィンには、前記スリットが複数形成されている
    請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 複数の前記プレート部材の間に形成される隙間を流れる空気の流れ方向を空気流れ方向とし、前記空気流れ方向における前記アウターフィンの中央を通る線を所定の軸線とするとき、
    前記アウターフィンには、前記所定の軸線を対象軸として複数の前記スリットが線対称となる位置に配置されている
    請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記第1冷却水の温度は前記第2冷却水の温度よりも高温であり、
    前記第1流路形成部は、前記プレート部材の一端部から他端部に向かって直線状に延びるように形成されており、
    前記第2流路形成部は、前記プレート部材の前記一端部から前記他端部に向かって延びるとともに前記他端部で折り返して前記一端部に戻るように形成されている
    請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換器。
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