JP2022137376A - モバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステム - Google Patents

モバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステム Download PDF

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Abstract

Figure 2022137376000001
【課題】中水である生活排水と下水であるトイレ汚水が混じり合うことなく安全に処理できる、モバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステムを提供する。
【解決手段】トレーラーに載置して搬送可能なものであり、厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水である上水の使用による生活雑排水24を中水として受け入れ、上水処理するリサイクル水ルートBと、トイレからのトイレ汚水25である下水を受け入れ、この下水を中水処理するトイレ洗浄水ルートCに分け、リサイクル水ルートBの処理水槽32は上水として生活水配管に接続し、トイレ洗浄水ルートCの処理水槽32はトイレ洗浄水配管に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、宿泊施設から生じる風呂・洗濯・台所・洗面・その他の生活雑排水と、トイレからのトイレ汚水をリサイクルして、生活水とトイレ洗浄水を得るモバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステムに関するものである。
上水とは、厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水を言い、また、中水とは、トイレの便器に流す水や庭に散水する飲用とはならないがある程度きれいな水を言い、さらに、下水とは、上水や中水を使用した後のいわゆる汚水などを指す。
生活居住空間においてはこれら上水,中水、下水の処理は必要不可欠であるが、従来、各種施設や住宅などにおいては、上水道によって外部から取り入れた上水を、厨房の調理用水、トイレの流し水、洗面水、庭への散水などに使用し、使用後の下水は下水道によって浄水場に送り浄化処理した後、河川等に排水していた。また、地域によっては、前記浄水場の処理能力が不足して、下水を河川などに直接排水する場合もあった。
近年、トレーラーハウスはホテル、キャンプ場、レストラン、宿泊所として数多く利用されているが、例えばトレーラーハウスをホテルや宿泊所として利用した場合に、トイレや風呂・洗濯・台所・洗面等の排水処理が問題となる。
下記特許文献は先に出願人が各種施設や住宅などの生活系排水を浄化し循環させて再利用するとともに、雨水などを利用することによって、水道水の使用量をほぼゼロにしうる循環型給排水設備として提案し、特許を取得したものである。
特許第4178440号公報
この特許文献1は、雨水などの中水を濾過した後に、二つの貯留槽に貯留し、必要に応じて前記各貯留槽から各別に供給しうる水供給装置と、前記一方の貯留槽から供給された中水を複合発酵により浄化して飲用可能な上水を得るための第1浄水装置と、前記他方の貯留槽の前記中水及び前記第1浄水装置からの上水をそれぞれ使用した後の下水を複合発酵により浄化して中水を得るための第2浄水装置とを備えた給排水設備を用いた循環型給排水設備であって、前記他方の貯留槽から送られた中水をトイレなどの中水使用場所に移送するとともに、この中水使用場所から送られた下水を第2浄水装置で順次浄化して前記他方の貯留槽に移送する一方、前記一方の貯留槽から送られた中水を第1浄水装置で浄化して飲用水となし、厨房などの上水使用場所に移送するとともに、この上水使用場所で出た下水を第2浄水装置に順次供給して浄化したうえ、前記他方の貯留槽に移送するように構成し、前記第1浄水装置及び第2浄水装置の装置本体には、所定の微生物を育成するとともに、エアーを送り込むようになした微生物処理槽と、シリカ触媒、カーボン触媒及びマテリアル触媒の鉱物触媒を積層してなる鉱物処理槽とを設け、前記微生物処理槽にて、あらかじめ水と、松、笹、梅、イチジク、桃、柿などの葉から抽出した抽出液と、オカラと、糖蜜とからなる原液から酵素を抽出してなる発酵を誘導するための酵素液を投入した被処理水を、槽内の微生物によりバイオ処理を行った後に、前記鉱物処理槽において、バイオ処理によって生成された固定窒素、生理活性物質、タンパク質結晶を消失させるように構成したことを特徴とする循環型給排水設備である。
図11に示すように、特許文献1は第1浄水装置9と第2浄水装置10とを備える。
第1浄水装置9と第2浄水装置10はいずれも複合発酵により浄化するもので、第1浄水装置9は雨水などの中水を濾過した後に、二つの貯留槽6,7に貯留し、必要に応じて前記各貯留槽6,7から各別に供給しうる水供給装置8の前記一方の貯留槽6から供給された中水を複合発酵により浄化して飲用可能な上水を得るためのものである。
第2浄水装置10は二つの貯留槽6,7のうち他方の貯留槽7の前記中水及び前記第1浄水装置9からの上水をそれぞれ使用した後の下水を複合発酵により浄化して中水を得るためのものである。
前記他方の貯留槽7から送られた中水をトイレなどの中水使用場所11に移送するとともに、この中水使用場所11から送られた下水を第2浄水装置10で順次浄化して前記他方の貯留槽7に移送する一方、前記一方の貯留槽6から送られた中水を第1浄水装置9で浄化して飲用水となし、厨房などの上水使用場所12に移送するとともに、この上水使用場所12で出た下水を第2浄水装置10に順次供給して浄化したうえ、前記他方の貯留層7に移送するように構成した。
前記第1浄水装置9及び第2浄水装置10の装置本体には、所定の微生物を育成するとともに、エアーを送り込むようになした微生物処理槽20,42と、シリカ触媒、カーボン触媒及びマテリアル触媒の鉱物触媒を積層してなる鉱物処理槽21,47とを設け、前記微生物処理槽20,42~46にて、あらかじめ水と、松、笹、梅、イチジク、桃、柿などの葉から抽出した抽出液と、オカラと、糖蜜とからなる原液から酵素を抽出してなる発酵を誘導するための酵素液を投入した被処理水中を、槽内の微生物によりバイオ処理を行った後に、前記鉱物処理槽21,47において、バイオ処理によって生成された固定窒素、生理活性物質、タンパク質結晶を消失させるように構成した。
図中1は住居などの施設2に設置される給排水設備、3は中水たる雨水を受ける中水受槽である。
水供給装置8は、第1貯留槽4、濾過槽5、第2貯留槽6、第3貯留槽7を、前記中水を順次移行しうるように送水パイプで連繋してなる。
第2貯留槽6と第1浄水装置9間、第3貯留槽7とトイレなどの中水使用場所11間、第1浄水装置9の後述するフィルター部材9bと厨房などの上水使用場所12間、前記上水使用場所12と第2浄水装置10の流量調整槽10c間、前記中水使用場所11と前記流量調整槽10b間、第2浄水装置10と第3貯留槽7間は、それぞれ循環パイプ13によって連繋する。
第1貯留槽4、第2貯留槽6、第3貯留槽7には、それぞれ中水を送り出すためのポンプ4a,6a,7aを設け、また、第1貯留槽4にはポンプ4b及び送水パイプを介して放水部たる消火栓(図示せず)に連繋してある。
前記中水受槽3内には、土の上に芝を植設した芝層14、洗砂層15、シリカ層16を積層し、前記屋根の樋と第1貯留槽4間を導水パイプ17で連繋する。
第1浄水装置9は、微生物処理槽20と鉱物処理槽21と処理水貯水槽22からなるタンク状の装置本体9aと、この装置本体9aで得た処理水を濾過するための、触媒用竹炭、SWAマテリアル、マイクロフィルター(図示せず)を順次通過するよう構成してなるフィルター部材9bと、前記装置本体9aに送り込む被処理水を一端貯水するとともに、送り込む水量を調整するための調整槽9cとからなる。
第2浄水装置10は、タンク形状の装置本体10aと、この装置本体10aに送りこまれる下水の流量を、装置本体10aで効果的に処理するように調整するための第1流量調整槽10bと、第2流量調整槽10cとからなる。
前記装置本体10aの内部を仕切壁によって、第1微生物処理槽42、第2微生物処理槽43、第3微生物処理槽44、第4微生物処理槽45、第5微生物処理槽46、鉱物処理槽47に区画した。
前記特許文献1の循環型給排水設備は、各種施設や住宅などの生活系排水を浄化し循環させて再利用するとともに、雨水などを利用することによって、水道水の使用量をほぼゼロにしうることを目的としたものである。
そして、第1浄水装置で得られた上水を使用した後の下水およびトイレなどの中水使用場所から送られた下水を第2浄水装置で順次浄化して他方の貯留槽に移送し、循環させる。
特許文献1の循環型給排水設備は、固定設置のものであり、トレーラーハウスなどに併設するのに適したもとしてのトレーラーに載置して搬送可能なものではない。
このような搬送可能なものとした場合に、全体としてコンパクトなシステムとすることが要求される。
また、特許文献1では循環型としたのは、下水の中水への処理だけであり、上水の使用については、循環型となっておらず、使用後の上水は下水として下水の中水への処理工程に移行させており、設備全体が複雑化してコンパクトなシステムとするには適していない。
本発明は前記従来例の不都合を解消し、トレーラーに載置して搬送可能なコンパクトなシステムであり、中水である生活排水を上水に変換処理してリサイクル水として循環させるとともに、下水であるトイレ汚水を中水であるトイレ洗浄水として循環処理することにより、簡易宿泊施設における排水処理の問題を両処理システムが混じり合うことなく安全に処理できるモバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステムを提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、トレーラーに載置して搬送可能なものであり、厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水である上水による生活雑排水を中水として受け入れ、上水処理するリサイクル水ルートと、トイレからのトイレ汚水である下水を受け入れ、この下水を中水処理するトイレ洗浄水ルートに分け、リサイクル水ルートは球状接触材を配設した流量調整兼発酵槽、中継槽、合併浄化槽、バイオ不織布を配設した合成槽、サンド・カーボン触媒タンク、処理水を貯蓄する処理水槽からなり、トイレ洗浄水ルートは球状接触材を配設した接触触媒槽、マテリアル触媒材を設置した固形発酵槽、中継槽、サンド・カーボン触媒タンク、処理水を貯蓄する処理水槽からなり、リサイクル水ルートの処理水槽は上水として生活水配管に接続し、トイレ洗浄水ルートの処理水槽はトイレ洗浄水配管に接続し、前記流量調整兼発酵槽、接触触媒槽には複合発酵のMLSS菌床を投入することを要旨とするものである。
本発明において、上水とは、厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水を言い、また、中水とは、トイレの便器に流す水や庭に散水する飲用とはならないがある程度きれいな水を言い、さらに、下水とは、上水や中水を使用した後のいわゆる汚水などを指す。なお、処置の関係上、上水の使用後の水は中水として扱い、トイレの汚水は下水とした。
本出願において、「複合発酵のMLSS菌床」とは、嫌気性菌類が優先的に現生するための菌床で、複合発酵培養液を用いて作製する複合発酵技術で沈澱槽等で嫌気発酵、固形発酵を起こし、MLSSに複合発酵状態にある微生物が付着(着子)し、嫌気性菌類が根付く(着床)ようにし、さらに嫌気性菌類がコロニー化(菌床)したものをいう。嫌気性菌類が優先的に現生するための菌床である。
「複合発酵技術」とは、複合発酵状態を作り出す技術であり、「複合発酵」とは、仕込み水に糖蜜とオカラおよび松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉を加えてなる植物抽出液に、まず乳酸菌による通性嫌気性発酵である乳酸発酵を起させ更に、発酵菌、酵母によりアミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等々の生理活性物質を造り好気性のフザリウム(酸化性細菌)を抑制し、次いで、前記乳酸菌及び発酵菌、酵母に引き続き好気性の放線菌により抗菌物質が生成されウイルス・病原菌・リケッチャー及び、フザリウムを抑制し、次いで、前記放線菌より時間差を置いて光合成菌を加え、光合成細菌が炭酸ガス、窒素ガス等のガスを取り込んで光合成等エネルギー置換と交換を行い、その結果、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌の共生による共存・共栄が可能となる生態系である。
「複合発酵モルト」(バイオ基礎)とは、水に、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉から抽出した抽出液とオカラと糖蜜を加え、ここに好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を植付けて、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌を介して共存・共栄・共生を可能とし、その上澄液をいう。
「複合発酵モルト」は複合発酵をおこさせる種となるものであり、ここには炭素の高分子結合結晶が含まれている。複合発酵モルトは、水に、松、笹、梅、無花果、栗、桃、柿のいずれかから選択された葉から抽出した抽出液は自然の素材として培地媒体として使用され、水に、これと糖蜜を加えたものは菌床となり、ここに好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を植付け、その上澄液であることで、好気性菌と嫌気性菌が通気性嫌気性菌を介して共存、共栄、共生する複合発酵をおこさせる下地を作ることができる。
好気性菌と嫌気性菌、および通気性嫌気性菌を時間差をおいて植付けることで、通気性嫌気性菌を介して好気性菌と嫌気性菌が共存できるが、全ての好気性フザリウムと嫌気性フザリウムの活動が抑制され、生物触媒の超伝導化が発生し微生物間の拮抗を抑制する事により共生が成り立ち、従い共存・共栄まで導く。
共存・共栄・共生とは拮抗しないこと(殺し合わないこと)であり、微生物(菌)が10分の1のサイズになると、お互いに殺し合わなくなり、増殖する。そのスペースの中で酵素、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの生理活性物質ができるが、これは抗酸化物質であり、炭素の高分子結合結晶となるものである。これを水中に戻すと微生物に戻る。その姿をたんぱく質で見ることができる。
すなわち、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌を介して共存・共栄・共生する結果、1ccあたりの微生物数(生菌数)を10~10に増加させ、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加すると菌のサイズが1/10となり菌の仮死化が発生し、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起きる。
上澄液としたので、沈殿するオリ状物質(有機物)を除くことができ、その結果、時間の余裕をもって培養液の作成に移行することができる。
「複合発酵培養液」とは、複合発酵を誘導するもので、複合発酵モルトに仕込み水および、好気発酵をする糖蜜、嫌気発酵をする嫌気基礎を加えてなる。
ここで嫌気基礎とは、鶏糞と乾燥オカラと米糠をいう。鶏糞は、酸化・変敗・腐敗する前の状態で乾燥させたものである。乾燥オカラは、豆腐製造の際に豆乳を絞った後の残りの大豆かすで、これを酸化・変敗・腐敗する前の新鮮な状態で乾燥させたものである。米糠は、精米の際出る米糠である。
請求項1記載の本発明によれば、リサイクル水ルートの流量調整兼発酵槽、トイレ洗浄水ルートの接触触媒槽には複合発酵のMLSS菌床を投入することにより、複合発酵による微生物の働きで水が浄化処理される。
かかる水の浄化処理は、発酵が始まり、乳酸発酵によって、有機物を分子結合レベルでばらばらになることのより行われる。
リサイクル水ルートでは流量調整兼発酵槽で浄化処理した水を中継槽を介して合併浄化槽に導き、ここで複合発酵を継続させ、さらに合成槽に送る。
合成槽ではさらに複合発酵を助長させ、集積した複合発酵モルトを沁み込ませたバイオ触媒布を配設することで、バイオ触媒布に現生・発現した光合成菌、藻菌類が、光によって、炭酸ガス、窒素ガスを取り込んで光合成処理によるエネルギー置換及び交換を行い、生活性物質及びタンパク質結晶が生成される。
このように、バイオ処理と光合成処理とによって、被処理水のほぼ完全な酸化、変敗、腐敗を断ち切り、細菌類を消滅させ、微生物の全ての有害作用を有効作用に導く。換言すれば、前記バイオ処理及び光合成処理によって、前記各菌の共存、共栄、共生を可能とし、微生物の有効作用を引き出して、酸化、変敗、腐敗を断ち切る。
また、合成槽からサンド・カーボン触媒タンクに送られてサンド・カーボン触媒タンクのカーボン触媒では、残留したすべての水素基(H+)をカーボン触媒に含まれる無機性触媒体である炭素(C)に吸着させる処理されて上水となった水は、処理水を貯蓄する処理水槽から生活水配管に送られ、上水として使用される。
トイレ洗浄水ルートでは接触触媒槽には複合発酵のMLSS菌床を投入することにより、複合発酵による微生物の働きで水が浄化処理されるが、接触触媒槽は便器からの糞尿を含むトイレ汚水を受け入れるもので、複合発酵のMLSS菌床を加えると発酵が始まり、乳酸発酵によって、有機物を分子結合レベルでばらばらになる。
接触触媒槽は複数の槽で、これらに順次移行する際に、さらに複合発酵が進行し、分解菌並びに分解酵素を現生させ、屎尿による汚泥を水と炭素とガスに分解消失させる。
リサイクル水ルートもトイレ洗浄水ルートも処理した水を戻す循環タイプであり、複合発酵で浄化した水は、さらに複合発酵を受け入れやすい下地を有するものとなっていくので、時間の経過で循環回数が増すにつれ、効果的に複合発酵を惹起するものである。
接触触媒槽からマテリアル触媒材を設置した固形発酵槽に移行し、ここでSS除去が行われ、中継槽を介してサンド・カーボン触媒タンクに送られる。
サンド・カーボン触媒タンクのカーボン触媒では、残留したすべての水素基(H+)をカーボン触媒に含まれる無機性触媒体である炭素(C)に吸着させる処理されて下水から中水となった水は、処理水を貯蓄する処理水槽から洗浄水として便器洗浄に用いる。
請求項2記載の本発明は、扁平な槽である流量調整兼発酵槽、中継槽、接触触媒槽は下段に並べて配列し、縦長な槽である合併浄化槽、合成槽、処理水槽は上段に並べて配列し、積み重ねてなることを要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、トレーラーに載置して搬送可能なものとして、コンパクト性と安定性を考慮したものであり、扁平な槽をした下段に置くことで槽間のオーバーフローによる流れを安定したものとすることができ、縦長な槽である合併浄化槽、合成槽、処理水槽は上段に並べて配列することで、下段に並べた槽を架台として設置することができる。
請求項3記載の本発明は、合併浄化槽は内部を仕切壁によって球状接触材配設槽および塩ビネットの張設槽、および送出し槽区画し、塩ビネットの張設槽は複数として複合発酵のMLSS菌床の返送を行うことを要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、合併浄化槽はここで複合発酵を継続させるためのものであり、球状接触材配設槽では球状接触材が担体となり、微生物を増やし、付着させるので効果的に複合発酵が得られ、塩ビネットの張設槽では複合発酵のMLSS菌床の固定がなされ、その固定された複合発酵のMLSS菌床を前側の塩ビネットの張設槽に返送することで、より発酵、または合成あるいは増殖させて複合発酵を起こし易くすることができる。
以上述べたように本発明のモバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステムは、トレーラーに載置して搬送可能なコンパクトなシステムであり、中水である生活排水を上水に変換処理してリサイクル水として循環させるとともに、下水であるトイレ汚水を中水であるトイレ洗浄水として循環処理することにより、簡易宿泊施設における排水処理の問題を両処理システムが混じり合うことなく安全に処理できるモバイルユニット型生活雑排水処理リサイクルシステムをトレーラーに載置して搬送可能なコンパクトなシステムであり、中水である生活排水を上水に変換処理してリサイクル水として循環させるとともに、下水であるトイレ汚水を中水であるトイレ洗浄水として循環処理することにより、簡易宿泊施設における排水処理の問題を両処理システムが混じり合うことなく安全に処理できるものである。
本発明のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムの1実施形態を示す説明図である。 本発明のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムの装置の上段平面図である。 本発明のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムの装置の下段平面図である。 図2、図3のA-A′線断面図である。 図2、図3のB-B′線断面図である。 図2、図3のC-C′線断面図である。 図2、図3のD-D′線断面図である。 図2、図3のE-E′線断面図である。 本発明のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムを設置したトレーラーハウスの1例を示す平面図である。 本発明のバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムのトイレ洗浄水ルートでの運転開始後1週間程度経過後の各槽の処理状態を示す写真である。 従来例を示す説明図である。
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステムの1実施形態を示す説明図で、図中18はトレーラーハウス等による簡易な宿泊施設を示す。
図10にその一例を示すが、宿泊施設18は厨房、浴室、洗面所や寝室、ダイニングルーム、リビングルーム、トイレ19等を備える。図示の例は2個のトレーラーハウスを並べた。
本発明での生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステム装置Aはこのような宿泊施設18の2組に対して1個を併設するものであり、後述のようにトレーラーに載置して搬送可能なものとする。
本発明は、厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水である上水の使用による生活雑排水24を中水として受け入れ、上水処理するリサイクル水ルートBと、トイレ19からのトイレ汚水25である下水を受け入れ、この下水を中水処理するトイレ洗浄水ルートCに分け、これら2つのルートは相互に交わらないものである。
リサイクル水ルートBは球状接触材26を配設した流量調整兼発酵槽27、中継槽28、合併浄化槽29、バイオ触媒布36を配設した合成槽30、サンド・カーボン触媒タンク31、処理水を貯蓄する処理水槽32からなる。
トイレ洗浄水ルートCは球状接触材26を配設した接触触媒槽33、マテリアル触媒材を37設置した固形発酵槽34、中継槽35、サンド・カーボン触媒タンク31、処理水を貯蓄する処理水槽32からなる。
このようにリサイクル水ルートBとトイレ洗浄水ルートCでは、バイオ触媒布36を配設した合成槽30がリサイクル水ルートBのみにあり、マテリアル触媒材37を設置した固形発酵槽34がトイレ洗浄水ルートCのみに配置したのは、リサイクル水ルートBでは中水から上水への水処理、トイレ洗浄水ルートCが下水から上水への水処理であり、リサイクル水ルートBでは合成槽30の光合成作用を用いること、また、トイレ汚水は有機物の量が多いのでこれを固形発酵槽34で処理できるようにしたものである。
前記流量調整兼発酵槽27、接触触媒槽33は複合発酵のMLSS菌床を投入する槽であり、球状接触材26は微生物を増やし、付着させる役目を持っている流動担体で、担体を用いる事により、槽の機能はそのままに、槽容量をコンパクトにする事が可能となる。
表面に生物性の膜を生成、定着させ、微生物の働きで汚水中の有機物を分解し水を浄化するもので、汚水の動きが乱流となり、接触効果を高める。また、
お互いに絡み合うことがなく、また空隙率が大きいので付着汚泥による閉塞も生じにくいため、処理効率に優れている。
さらに、PP(ポリプロピレン)製のため、軽量なので運搬作業・充填作業・交換作業が楽に行なえ、強度があり、耐久性に優れていますので、変形や破損を起こしにくい。
流量調整兼発酵槽27と固形発酵槽34にはデスクタイプのデフューザー38aを有するエアレーション用のブロアー設備を、接触触媒槽33、合併浄化槽29、合成槽30にはチューブタイプのデフューザー38bを有するエアレーション用のブロアー設備を設置する。
合併浄化槽29は内部を仕切壁によって球状接触材26の球状接触材配設槽29aおよび塩ビネット41の張設槽29b、および送出し槽29cとに区画した。
合成槽30のバイオ触媒布36は帯状の不織布に複合発酵モルトを沁み込ませたもので所定間隔を置いて吊り下げ配設される。
サンド・カーボン触媒タンク31は円筒形のタンクで、カーボン触媒を内蔵する。
球状接触材26を配設した接触触媒槽33は図示では3つ設け、これに玄武岩によるマテリアル触媒材37を設置した固形発酵槽34が併設し、第1の接触触媒槽33から第2の接触触媒槽33、第3の接触触媒槽33を経て、固形発酵槽34に、順次送り込むものとする。送り込みの方式はオーバーフローでよい。
固形発酵槽34には中継ポンプ39を設置した中継槽35を併設した。
この中継ポンプ39の配管はサンド・カーボン触媒タンク31に接続し、サンド・カーボン触媒タンク31から処理水は処理水槽32へ送られ、ここから自動給水ポンプ40で洗浄水としてトイレ19の洗浄に用いる。
次に、トレーラーに載置して搬送可能なものとした構成について説明する。
図2、図3はその一例を示すもので、12ftのコンテナタイプで、下段には扁平な矩形槽で、高さをほぼ同じとした流量調整兼発酵槽27、中継槽28、接触触媒槽33、中継槽35を並べて配列し、これを架台49となるアングル材で形成する枠体で囲うが、全体がコンテナ矩形に見合うものする。なお、これらの槽は振動による揺れを抑制するため、下にゴム板48を敷設してその上に載置する。
一方、上段には縦長な槽である合併浄化槽29、合成槽30、サンド・カーボン触媒タンク31、処理水槽32は並べて配列した。このように下段と前記上段は前記架台49を介して積み重ねてなる。
なお、上段に配置する合併浄化槽29、合成槽30、サンド・カーボン触媒タンク31、処理水槽32はそれぞれ高さが異なるが、サンド・カーボン触媒タンク31はその下に架台50を置いて載置する。
使用に際しては、リサイクル水ルートBでは、まず、流量調整兼発酵槽で複合発酵による浄化がおこなわれ、浄化処理された水を中継槽を介して合併浄化槽に導き、ここでさらに複合発酵が継続され浄化がおこなわれる。
流量調整兼発酵槽27での複合発酵のMLSS菌床の投下量は、槽内の濃度が2000ppm~3000ppmもしくはおそれ以上になる量である。MLSS菌床は水で希釈して加えてよい。
複合発酵の原理は先に述べた通りであるが、好気性菌と嫌気性菌とを通気性嫌気性菌を介して共存・共栄・共生する結果、1ccあたりの微生物数(生菌数)を10~10に増加させ、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、1ccあたりの微生物数(生菌数)が、10~10から10に増加すると菌のサイズが1/10となり菌の仮死化が発生し、菌の死滅がなくなり、それによって、1020~1030へと飛躍的に増大し、微生物の高密度化がおき、さらにこの水溶液内で微生物酵素の高濃度化が起きる。
好気性菌類の乳酸菌、酵母菌等による発酵系優先微生物群処理と、前記好気性菌類及び嫌気性菌類の乳酸菌、放線菌による発酵及び発酵合成系微生物群処理と、主に嫌気性菌類による発酵合成系微生物群処理により、抗酸化作用による酸化、変敗、腐敗の抑制、アミノ酸、糖類、ビタミン、ミネラル等の生理活性物質の生成及び大腸菌、雑菌、一般細菌の抑制、ストレプトマイセス・ペニシリウム等抗生物質の生成及びウイルス、病原菌、リケッチャーの滅菌、増殖抑制を行う。
この複合発酵は合併浄化槽29でも継続され、合成槽30で複合発酵が助長される。特に合成槽30ではバイオ触媒布36に現生・発現した光合成菌、藻菌類が、光によって、炭酸ガス、窒素ガスを取り込んで光合成処理によるエネルギー置換及び交換を行い、生活性物質及びタンパク質結晶が生成される。
サンド・カーボン触媒タンク31では、カーボン触媒で残留したすべての水素基(H+)をカーボン触媒に含まれる無機性触媒体である炭素(C)に吸着させる。
処理されて上水となった水は、処理水を貯蓄する処理水槽から生活水配管に送られ、上水として使用される。
下記表1は水質の分析結果を示すものである。
Figure 2022137376000002
トイレ洗浄水ルートCでは、、接触触媒槽33では複合発酵のMLSS菌床投下で複合発酵が行われる。
接触触媒槽33での複合発酵のMLSS菌床の投下量は槽内の濃度が2000ppm~3000ppmもしくはおそれ以上になる量である。MLSS菌床は水で希釈して加えてよい。
接触触媒槽33での発酵が始まると、完全発酵が起き乳酸発酵によって、有機物を分子結合レベルでばらばらになる。分解菌並びに分解酵素を現生させ、屎尿による汚泥を水と炭素とガスに分解消失させる。
固型発酵槽34では嫌気発酵、固形発酵を起こさせ、分解菌並びに分解酵素を現生させ、さらに分解菌、分解酵素を原生させて、屎尿を水と炭素とガスに分解消失させる。
固型発酵槽34はマテリアル触媒材37によるSS除去層を有するもので、複合発酵MLSS菌床を採取して最初の発酵液化槽に戻すことで、より酵、または合成あるいは増殖させて複合発酵を発酵液化槽で起こし易くなるようにすることができる。
固型発酵槽34から中継槽35を介してサンド・カーボン触媒タンク31に送られ、サンド・カーボン触媒タンク31のカーボン触媒では、残留したすべての水素基(H+)をカーボン触媒に含まれる無機性触媒体である炭素(C)に吸着させる処理されて下水から中水となった水は、処理水を貯蓄する処理水槽32から自動給水ポンプ40で洗浄水として送られ便器洗浄に用いる。
図10は処理の状況を示す写真で、運転開始後1週間程度経過後のトイレ洗浄水ルートCの各槽の処理状態を示すもので、汲み上げ直後のものである。
シリンダーは左から接触触媒槽33(第1)、接触触媒槽33(第2)、接触触媒槽33(第3)内の状態、固形発酵槽34内の状態、サンド・カーボン触媒タンク31内の状態、処理水槽32内の状態である。
図10の状態では接触触媒槽33ではまだ汚泥が完全に液化されていないが、固形発酵槽34の状態ではほとんど液化されたおり、最後のサンド・カーボン触媒タンク31ではほぼ完全に浄化されている。
1…給排水設備 2…施設
3…中水受槽 4…第1貯留槽
5…濾過槽 6…第2貯留槽
7…第3貯留槽
4a,4b,6a,7a…ポンプ
8…水供給装置 9…第1浄水装置
9a…装置本体 9b…フィルター部材
9c…調整槽 10…第2浄水装置
10a…装置本体 10b…第1流量調整槽
10c…第2流量調整槽 11…中水使用場所
12…上水使用場所 13…循環パイプ
14…土、芝層 15…洗砂層
16…シリカ層 17…導水パイプ
18…宿泊施設 19…トイレ
20…微生物処理槽 21…鉱物処理槽
22…処理水貯水槽 24…生活雑排水
25…トイレ汚水 26…球状接触材
27…流量調整兼発酵槽 28…中継槽
29…合併浄化槽 29a…球状接触剤配設槽
29b…張設槽 29c…送出し槽
30…合成槽 31…サンド・カーボン触媒タンク
32…処理水槽 33…接触触媒槽
34…固形発酵槽 35…中継槽
36…バイオ触媒布 37…マテリアル触媒材
38a…デスクタイプのデフューザー
38b…チューブタイプのデフューザー
39…中継ポンプ 40…自動給水ポンプ
41…塩ビネット
42…第1微生物処理槽 43…第2微生物処理槽
44…第3微生物処理槽 45…第4微生物処理槽
46…第5微生物処理槽 47…鉱物処理槽
48…ゴム板 49…架台
50…架台

Claims (3)

  1. トレーラーに載置して搬送可能なものであり、
    厨房、浴室、洗面所などで使用する飲用可能な生活用水である上水の使用による生活雑排水を中水として受け入れ、上水処理するリサイクル水ルートと、トイレからのトイレ汚水である下水を受け入れ、この下水を中水処理するトイレ洗浄水ルートに分け、
    リサイクル水ルートは球状接触材を配設した流量調整兼発酵槽、中継槽、合併浄化槽、バイオ触媒布を配設した合成槽、サンド・カーボン触媒タンク、処理水を貯蓄する処理水槽からなり、
    トイレ洗浄水ルートは球状接触材を配設した接触触媒槽、マテリアル触媒材を設置した固形発酵槽、中継槽、サンド・カーボン触媒タンク、処理水を貯蓄する処理水槽からなり、
    リサイクル水ルートの処理水槽は上水として生活水配管に接続し、
    トイレ洗浄水ルートの処理水槽はトイレ洗浄水配管に接続し、
    前記流量調整兼発酵槽、接触触媒槽には複合発酵培養液を用いて作製した複合発酵のMLSS菌床を投入することを特徴としたモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステム。
  2. 扁平な槽である流量調整兼発酵槽、中継槽、接触触媒槽は下段に並べて配列し、縦長な槽である合併浄化槽、合成槽、処理水槽は上段に並べて配列し、積み重ねてなる請求項1記載のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステム。
  3. 合併浄化槽は内部を仕切壁によって球状接触材配設槽および塩ビネットの張設槽、および送出し槽区画し、塩ビネットの張設槽は複数として複合発酵のMLSS菌床の返送を行う請求項1または請求項2記載のモバイルユニット型生活雑排水及びトイレ汚水処理リサイクルシステム。
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