JP2022135173A - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022135173000001
【課題】エンジンの再始動時に、燃料圧力に応じて、燃料噴射弁を最適に開弁させることができるエンジンの燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン101の燃料噴射制御装置127は、燃料噴射弁105の電磁コイルに駆動電流を通電することにより、燃料噴射弁105を駆動させる駆動装置220と、駆動装置220の駆動電流の電流指令値を演算する演算装置210と、を備えている。電流指令値設定部407は、エンジン101の駆動中に、エンジン101が制御基準角度となるタイミングごとに、電流指令値を設定し、エンジン101の停止中に、所定のタイミングで、停止中に検出した燃料圧力に基づいて、少なくともエンジン101の停止直前に設定した電流指令値を更新する。
【選択図】図7

Description

本発明は、エンジンの燃料噴射制御装置に関する。
この種の技術として、特許文献1には、エンジンの燃料噴射制御装置が開示されている。この燃料噴射制御装置は、インジェクタの噴射指令信号をアクティブ又はノンアクティブとして受付ける受付手段と、制御パラメータを保持可能な保持手段と、保持手段に保持された制御パラメータに基づいて、インジェクタを駆動制御する駆動制御手段とを備えている。
特許第6337795号公報
ここで、たとえば特許文献1に示す燃料噴射制御装置は、エンジンの動作状態に応じて燃料噴射駆動電流パラメータの変更を行わなければならないため、エンジンの回転中は適切なタイミングで、燃料噴射弁の駆動装置に、燃料圧力に応じた電流指令値を送信することができる。
しかしながら、エンジンの停止させた場合、エンジンの余熱により、燃料圧力が上昇するが、エンジンの停止中は、駆動装置への電流指令値を更新しないため、再始動時には、燃料噴射弁が、所望のタイミングで開弁しないことがある。
本発明は、このような点を鑑みて、なされたものであり、その目的とするところは、エンジンの再始動時に、燃料圧力に応じて、燃料噴射弁を最適に開弁させることができるエンジンの燃料噴射制御装置を提供することにある。
前記課題を鑑みて、本発明に係るエンジンの燃料噴射制御装置は、燃料の噴射を行う燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を検出する燃圧センサと、クランク角度を検出するクランク角度センサと、カム角度を検出するカム角度センサと、を備えたエンジンの燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射制御装置は、前記燃料噴射弁の電磁コイルに駆動電流を通電することにより、前記燃料噴射弁を駆動させる駆動装置と、前記駆動装置の前記駆動電流の電流指令値を演算する演算装置と、を備えており、前記演算装置は、前記エンジンの回転数に基づいて、前記エンジンの駆動または停止を判定する駆動停止判定部と、前記クランク角度と前記カム角度に基づいて、燃料を噴射するための制御基準角度を算出する基準角度算出部と、燃料圧力の範囲に応じて予め設定された複数の前記電流指令値から、検出した前記燃料圧力に基づいて、前記電流指令値を選択して設定する電流指令値設定部と、前記燃料噴射弁の燃料噴射パルス幅を演算するパルス幅演算部と、を備え、前記駆動装置は、前記電流指令値と前記燃料噴射パルス幅に基づいて前記駆動電流を生成し、前記駆動電流で、前記電磁コイルを通電するものであり、前記電流指令値設定部は、前記エンジンの駆動中に、前記エンジンが前記制御基準角度となるタイミングごとに、前記電流指令値を設定し、前記エンジンの停止中に、所定のタイミングで、前記停止中に検出した燃料圧力に基づいて、少なくとも前記エンジンの停止直前に設定した前記電流指令値を更新する。
本発明は、エンジンの再始動時に、燃料圧力に応じて、燃料噴射弁を最適に開弁させることができる。
図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの全体構成図。 図1に示す燃料噴射制御装置の構成図。 図2で示した燃料噴射弁の駆動回路の一例を示した図。 燃料噴射制御装置の演算装置の一例を示したブロック図。 燃料噴射パルス幅と燃料噴射弁の駆動電流指令値を示した図。 本実施形態に係るエンジン駆動中の燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定タイミングを示したタイミングチャート。 第1実施形態に係る燃料噴射制御装置において、燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定および更新のタイミングを説明するためのタイミングチャート。 第1実施形態に係る電流指令値設定部のフローチャート。 第2実施形態に係る燃料噴射制御装置において、燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定および更新のタイミングを説明するためのタイミングチャート。 第2実施形態に係る電流指令値設定部のフローチャート。
以下に、図1~図10を参照しながら、燃料噴射制御装置のいくつかの実施形態について説明する。
まず、本実施形態による燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システムの構成について説明する。図1は、実施形態に係る燃料噴射制御装置を搭載する内燃機関システム1の全体構成図である。
エンジン(内燃機関)101は、ピストン102、吸気弁103、排気弁104を備えている。エンジン101への吸気(吸入空気)は、空気流量計(AFM)120を通過してスロットル弁119により流量を調整されて、分岐部であるコレクタ115より吸気管110、吸気弁103を介してエンジン101の燃焼室121に供給される。
燃料は、燃料タンク123から低圧燃料ポンプ124によって高圧燃料ポンプ125へ供給され、高圧燃料ポンプ125によって燃料噴射に必要な圧力に高められる。そして、高圧燃料ポンプ125によって昇圧された燃料は、燃料噴射弁105から、エンジン101の燃焼室121に直接噴射供給され、点火コイル107及び点火プラグ106を用いて点火される。燃料噴射弁105に供給される燃料圧力は、燃料圧力センサ(燃圧センサ)126によって計測される。また、燃料噴射弁105は、後述する電磁コイルに駆動電流が供給(通電)されることにより、弁体を動作させて、燃料噴射を行う電磁式の燃料噴射弁である。
燃焼後の排気ガスは、排気弁104を介して排気管111に排出される。排気管111には、排気ガスを浄化するための三元触媒112が備えられている。排気管111とコレクタ115とは、EGR通路118により接続されている。EGR通路118の途中にはEGR弁114が設けられている。EGR弁114の開度は、ECU109によって制御され、必要に応じて排気管111の中の排気ガスが吸気管110に還流される。
ECU(エンジンコントロールユニット:エンジン制御装置)109は、マイクロコンピュータを含む電子制御式のものであり、燃料噴射制御装置127を含んでいる。エンジン101のクランク角度は、クランク角度センサ116で検出される。吸気弁103のカム角度は、カム角度センサ(図示せず)で検出され、排気弁104のカム角度は、カム角度センサ128で検出される。エンジン101へ吸入される吸入空気の量(吸入空気量)は、空気流量計120で検出される。エンジン101の排気ガス中の酸素濃度は、酸素センサ113で検出される。さらに、アクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度は、アクセル開度センサ122で検出され、燃料圧力は、燃料圧力センサ126で検出される。これらのセンサの検出信号は、ECU109に入力される。
たとえば、ECU109は、アクセル開度センサ122の検出信号からエンジン101への要求トルクを算出し、エンジン101の駆動制御を行う。要求トルクが無いときには、アイドルストップのためエンジン101を停止し、アクセル開度センサ122の検出信号を受信したときに(要求トルクがあるときに)、エンジン101の再始動を行う。
さらに、ECU109は、クランク角度センサ116からのクランク角度の検出信号からエンジン101の回転数を演算する。さらに、水温センサ108から得られるエンジン101の水温とエンジン101の始動後の経過時間等から三元触媒112が暖機されて状態であるかを判断する。
また、ECU109は、アクセル開度に応じて、エンジン101に必要な吸入空気量を算出し、それに見合ったスロットル開度信号をスロットル弁119に出力する。燃料噴射制御装置127は、吸入空気量に応じた燃料噴射量を算出し、算出した燃料噴射量に基づいて、燃料噴射弁105に燃料噴射信号(燃料噴射パルス幅に相当する信号)を出力し、点火プラグ106に点火信号を出力する。
図2は、本実施形態に係る燃料噴射制御装置の構成図であり、燃料噴射制御装置は、図1に示すようにECU109に内蔵されている。
燃料噴射制御装置127は、演算装置210と駆動装置220とを備えている。演算装置210は、後述する駆動装置220の駆動電流の電流指令値等を演算する装置である。演算装置210は、ハードウエアとして、CPUとメモリを有しており、ソフトウエアとして、エンジン状態検知部203、燃料噴射パルス信号演算部201、および燃料噴射駆動波形指令部202を備えている。
駆動装置220は、燃料噴射弁105の電磁コイルに駆動電流を通電することにより、燃料噴射弁105を駆動させる装置である。駆動装置220は、駆動IC208、高電圧生成部(昇圧装置)206、燃料噴射弁駆動部(スイッチ)207a、207bを備える。
エンジン状態検知部203は、エンジン回転数、吸入空気量、冷却水温度、燃料圧力や内燃機関(エンジン)の故障状態などの各種情報を処理する。エンジン状態検知部203から得られる各種情報に基づき、燃料噴射パルス信号演算部201は、燃料噴射弁105の燃料噴射期間を規定する噴射パルス(幅)を演算し、燃料噴射駆動波形指令部202は、燃料噴射弁105の開弁/開弁保持するために供給する駆動電流の電流指令値を算出し、駆動IC208へ出力する。なお、エンジン状態検知部203、燃料噴射パルス信号演算部201、および燃料噴射駆動波形指令部202の詳細については、図4において後述する。
高電圧生成部206は、ヒューズ204とリレー205を介して供給されるバッテリ209の電圧から、電磁ソレノイド式の燃料噴射弁105が開弁する際に必要となる高い電源電圧(以下、高電圧という)を生成する。高電圧生成部206は、駆動IC208からの指令に基づき、所望の目標高電圧に至るようにバッテリ209からの電圧を昇圧する。これにより、燃料噴射弁105の駆動電源として、弁体の開弁力確保を目的とした高電圧と、開弁した後に弁体が閉弁しないように開弁保持をさせる低電圧(バッテリ電圧)の2種類を利用することができる。
燃料噴射弁105の上流側と下流側には2つの燃料噴射弁駆動部207a、207bが備えられており、燃料噴射弁105に対して駆動電流の供給を行う。駆動IC208は、燃料噴射パルス信号演算部201で演算された噴射パルス(幅)と燃料噴射駆動波形指令部202で演算された電流指令値に基づきスイッチである燃料噴射弁駆動部207a、207bを切り替える。これにより、燃料噴射弁105に印加される高電圧もしくはバッテリ209を制御することで、燃料噴射弁105へ供給する駆動電流を制御する。
図3は、図2で示した燃料噴射弁の駆動回路の一例を示した図である。燃料噴射弁105を開弁させるために、高電流(開弁電流)を流す。具体的には、図3に示すように、燃料噴射弁駆動部207aは、高電圧生成部206から、電流逆流防止の為のダイオード301および燃料噴射弁駆動部207aの駆動回路303を介して、燃料噴射弁105に電源(駆動電流)を供給する。
一方、燃料噴射弁105を開弁駆動させた後には、燃料噴射弁105の開弁状態を維持(保持)するために必要な低電流(保持電流)を流す。具体的には、図3に示すように、燃料噴射弁駆動部207bは、バッテリ209に接続された低電圧電源供給回路(図示せず)から、高電圧同様に、電流逆流防止の為のダイオード302および燃料噴射弁駆動部207aの駆動回路304を介して、燃料噴射弁105に電源(駆動電流)を供給する。ここで、高電圧生成部206は、一般に知られているDC-DCコンバータ等の構成で良く、その構成は本実施形態に直接関係ないため、詳細の説明は必要としない。同様に低電圧は、内燃機関のバッテリそのものであってもよく、同様に詳細の説明は必要としない。
燃料噴射弁105の下流には、燃料噴射弁駆動部207bが設けられている。燃料噴射弁駆動部207bは、駆動回路305をONすることで、前記上流で供給された駆動電流を燃料噴射弁105に流し、その下流にあるシャント抵抗により、燃料噴射弁105に流れている電流を検出することで、後述する所望の燃料噴射弁電流制御を行う。
図4は、図2で示した燃料噴射制御装置127の演算装置210の一例を示したブロック図である。エンジン状態検知部203は、燃料圧力算出部403と、基準角度算出部404と、駆動停止判定部405とを備えている。
燃料圧力算出部403は、燃料圧力センサ126からの燃料圧力検出信号に基づいて、燃料噴射弁105から噴射される燃料圧力を算出する。
基準角度算出部404は、クランク角度センサ116とカム角度センサ128等からの角度基準信号(クランク角度とカム角度)により、燃料噴射をさせる角度情報(気筒情報、基準角度(制御基準位置)を含む)を演算する。さらに、基準角度算出部404は、エンジン101のエンジン回転数を演算する。
駆動停止判定部405は、基準角度算出部404で算出したエンジン回転数に基づいて、エンジン101の駆動または停止を判定する。エンジン101の駆動または停止の判定した結果は、燃料噴射駆動波形指令部202に送られる。駆動停止判定部405は、エンジン101の再始動を検出する再始動検出部(図示せず)を有していてもよい。
燃料噴射パルス信号演算部201は、要求噴射量演算部401と、パルス幅演算部402と、を備えている。要求噴射量演算部401は、エンジン101の動作状態(ドライバが踏み込んだアクセル開度、吸入空気量等)に基づいて、要求される噴射量を演算する。パルス幅演算部402は、要求噴射量から燃料噴射パルス幅を演算し、角度情報からパルス出力を行う。
燃料噴射駆動波形指令部202は、電流指令値記憶部406と、電流指令値設定部407と、を備えている。電流指令値記憶部406は、燃料圧力の範囲に応じて予め設定された複数の電流指令値を記憶している。この電流指令値は、後述の図5で説明するように、燃料噴射弁105を開弁するための開弁電流の電流指令値と、開弁した燃料噴射弁105の開弁状態を保持する保持電流の電流指令値を、データのセットとし、燃料圧力の範囲に応じて設定された指令値である。
電流指令値設定部407は、燃料圧力の範囲に応じて予め設定された複数の電流指令値から、検出した前記燃料圧力に基づいて、電流指令値を設定する。具体的には、電流指令値設定部407は、燃料圧力算出部403からの燃料圧力に基づいて、電流指令値記憶部406で記憶された複数の電流指令値から、1つ(1組)の電流指令値を設定する。これにより、駆動装置220が生成する駆動電流の波形が決定される。
図5は、本実施形態に係る燃料噴射パルス幅Tiと燃料噴射弁105の駆動電流の電流指令値を示した図である。図5の上段の図は、燃料噴射パルス信号を示しており、図2のパルス幅演算部402により演算された演算値(燃料噴射パルス幅Ti)に基づいて発生するパルス信号である。図中の下段の図は、燃料噴射パルス信号により、図2および図3で示した駆動装置220を用いて燃料噴射弁105の電磁コイルに流れる駆動電流を示している。
燃料噴射弁105の駆動電流の電流指令値について説明する。図5の上段の図に示すように燃料噴射パルス幅(駆動パルス)Tiの信号を駆動IC208が受け取ると、駆動IC208は、燃料噴射パルス幅Tiの信号の立ち上がり時に、図3に示した駆動回路303、304を同時にONにする。図5の下段の図に示すように、燃料噴射弁105の迅速な開弁に必要な開弁電流Ip11を供給する。燃料噴射弁105には、図3で示したように高電圧電源生成回路からの高電圧が印加され、開弁電流(駆動電流)が供給される。
燃料噴射弁に流れる電流値が図5に示すピーク値Ip11に到達すると、駆動IC208は駆動回路303をOFFにする。ここで、開弁電流Ip11は、例えば、11Aである。
駆動電流が、開弁電流の電流値Ip11に到達した後、駆動回路303をOFFすることにより、燃料噴射弁105に流れる駆動電流の値が低下し、燃料噴射弁105の開弁を保持できる第1の保持電流の下限値Ih12に近づくと、駆動IC208は、駆動回路304をONとし、低電圧源から燃料噴射弁105に駆動電流を供給する。保持電流の値が上昇し、燃料噴射弁105の開弁を保持できる第1の保持電流の上限値Ih11に到達した後、駆動回路304をOFFする。このようにして、駆動回路304のON、OFF動作を繰り返す。例えば、第1の保持電流の上限値Ih11は5.5Aであり、第1保持電流の下限値Ih12は5Aである。
燃料噴射パルス幅(駆動パルス)Tiの信号を受け取った後、所定時間Th11経過した時には、駆動電流の電流値を、燃料噴射弁105の開弁を保持できる程度の第2の保持電流の上限値Ih21と下限値Ih22に保つように、駆動回路304のON、OFF動作を繰り返す。例えば、第2の保持電流の上限値Ih21は3.5Aであり、下限値Ih22は3Aである。その後、駆動パルス幅Tiの信号の立ち下がりと同時に、駆動回路304、305の全てをOFFし、燃料噴射弁105への電流の供給は停止される。なお、本実施形態では、第1および第2の保持電流の2つの保持電流を用いたが、燃料噴射弁105の開弁状態を保持することができるのであれば、1つの保持電流のみであってもよい。
このような制御において、本実施形態では、電流指令値記憶部406は、開弁電流の電流値Ip11、第1の保持電流の上限値Ih11および下限値Ih12、第2の保持電流の上限値Ih21および下限値Ih22を、電流指令値として、燃料圧力の範囲に応じて、設定されている。たとえば、燃料圧力の範囲が、基準の範囲よりも高い範囲にある場合には、予め設定される電流指令値は、基準の範囲よりも大きい値が設定される。一方、燃料圧力の範囲が、基準の範囲よりも低い範囲にある場合には、予め設定される電流指令値は、基準の範囲よりも小さい値が設定される。
本実施形態では、電流指令値設定部407は、エンジン101の駆動中に、エンジン101の各気筒が、制御基準角度となるタイミングごとに、上述した電流指令値を設定する。ここで、エンジン101の駆動(エンジン101の回転している状態)は、駆動停止判定部405により判定される結果を用いる。また、エンジン101の駆動中には、電流指令値設定部407は、電流指令値を設定したタイミングで、電流指令値を、駆動装置220に送信し、パルス幅演算部402は、演算した燃料噴射パルス幅を駆動装置220に送信する。
図6は、本実施形態に係るエンジンの駆動中の燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定タイミングを示したタイミングチャートである。図6に示すように、上述した基準角度算出部404は、クランク角度センサ116等からの角度基準信号1と、排気側のカム角度センサ128または吸気側のカム角度センサ(図せず)からの角度基準信号2から、気筒毎に制御基準位置(制御基準角度)を演算する。この制御基準角度は、各気筒におけるピストンの位置に応じた角度である。
本実施形態では、その制御基準位置(制御基準角度)に基づいて、演算装置210は、パルス幅演算部402で演算した燃料噴射パルス幅と、電流指令値設定部407で設定した電流指令値を、駆動装置220に送信する。演算装置210から駆動IC208へのこれらの信号の送信は、気筒毎の制御基準角度で行われる。
ここで、エンジン101が停止すると、燃料噴射を行う基準角度が検出できないため、制御基準角度となるタイミングごとに、電流指令値を設定することができない。したがって、これまでは、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値(図7の時刻t1で設定した電流指令値)で、エンジン101の再始動を行うことが多い。しかしながら、エンジン101が停止してから、エンジン101の余熱で、燃料圧力の温度が上昇し、この結果、燃料圧力が上昇することがある。特に、アイドリングストップ後のエンジン101の再始動時には、このような現象が生じやすい。そこで、エンジン101を再始動したとしても、エンジン101の余熱で、燃料圧力が上昇しているため、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値で燃料噴射弁105を駆動しようとしても、スムーズに開弁しないことがある。
そこで、本実施形態では、電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中に、所定のタイミングで、停止中に検出した燃料圧力に基づいて、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値(図7で示す時刻t1で設定した電流指令値)を更新する。
より具体的には、電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中に、一定間隔となるタイミングで、エンジン101の停止中に検出した燃料圧力に基づいて、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値を更新する。具体的には、電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中において、一定間隔となるタイミングで検出した燃料圧力に基づいて、複数の電流指令値から、その燃料圧力の範囲に該当する電流指令値を選択して、これを再設定する。
これにより、エンジン101の再始動時(時刻ts)には、エンジン101の停止中の燃料圧力に応じて、更新された電流指令値に応じた最適な駆動電流を、燃料噴射弁105に通電することができる。これにより、エンジンの再始動時に、燃料圧力に応じて、燃料噴射弁を最適に開弁させることができる。特に、エンジン101のアイドルストップ制御時に、エンジン101の再始動を行う際には、このような燃料噴射制御は特に有効である。
図7は、本実施形態に係る燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定および更新のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。エンジン101の駆動中の期間(時刻t2までの期間)は、気筒毎の制御基準角度で、このときの燃料圧力に基づいて電流指令値を設定し、駆動装置220にこれを送信する。
一方、エンジン101が停止中の期間(時刻t2~再始動時刻ts)には、一定間隔(例えば10ms)で、燃料圧力に基づいて、電流指令値を更新する。これにより、再始動時に、この更新した電流指令値を駆動装置220に送信し、駆動装置220は、更新した電流指令値と、燃料噴射パルス幅とに基づいて、駆動電流を生成し、燃料噴射弁105の開弁を確実に行うことができる。再始動後には、エンジン101の駆動中の期間は、気筒判別が行われ、制御基準角度が演算された後は、制御基準角度で電流指令値を設定し、送信を行うことができる。
図8を用いて電流指令値設定部407のフローチャートの一例を説明する。ステップS801では、基準角度算出部404でエンジン回転数を演算する。ステップS802では、エンジン回転数が、0[rpm]より大きいか判定する。
ステップS802においてエンジン回転数が、0[rpm]よりも大きい場合(YES)には、ステップS803に移行し、電流指令値設定部407により、制御基準角度で電流指令値を設定し、この設定した電流指令値を駆動IC208に送信する。一方、ステップS802において、エンジン回転数が、0[rpm]以下の場合(NO)には、ステップS804において電流指令値設定部407により、燃料圧力に基づいて、一定間隔で、電流指令値を更新する。
以下に第2実施形態に係る燃料噴射制御装置を、説明する。本実施形態が、第1実施形態と相違する点は、電流指令値設定部407による電流指令値の更新のタイミングである。以下に第1実施形態との相違点を詳細に説明する。
具体的には、本実施形態に係る電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中に、所定のタイミングで、停止中に検出した燃料圧力に基づいて、少なくともエンジン101の停止直前に設定した電流指令値を更新する点は、第1実施形態のものと同じである。
第2実施形態に係る電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中に検出した燃料圧力が、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値に対応する燃料圧力の範囲を外れたタイミングで、エンジン101の停止中に検出した燃料圧力に基づいて、電流指令値を更新する。
具体的には、電流指令値設定部407は、エンジン101の停止中において、燃料圧力算出部403で算出した燃料圧力を一定間隔で受信している。電流指令値設定部407は、エンジン101の停止直前に設定した燃料指令値が、どの燃料圧力の範囲の指令値であるかを、燃料圧力の範囲とともに、記憶している。電流指令値設定部407は、一定間隔で受信した燃料圧力が、この記憶した燃料圧力の範囲を外れたタイミングで、それまでエンジン101の停止直前に設定した電流設定値を、外れた燃料圧力を含む燃料圧力に応じて設定された電流指令値に更新する。ここで、エンジン101の停止直後は、エンジン101の余熱により、燃料圧力は上昇するため、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値に対応する燃料圧力の範囲を超えるため、この範囲を超えたタイミングで、電流指令値の更新を行う。
図9は、第2実施形態に係る燃料噴射弁の駆動電流の電流指令値の設定および更新のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。第1実施形態と同様に、エンジン101の駆動中の期間(時刻t2までの期間)は、気筒毎の制御基準角度で、このときの燃料圧力に基づいて電流指令値を設定し、駆動装置220にこれを送信する。
一方、エンジン101が停止中の期間(時刻t2~再始動時刻ts)には、燃料圧力は、エンジン101の余熱で上昇し、時刻t5で、エンジン101の停止直前に設定した電流指令値に対応する燃料圧力の範囲を外れる(具体的には、燃圧の閾値Pgを超える)ことがある。この場合には、時刻t5において、燃料圧力を検出し、検出した燃料圧力に基づいて、電流指令値を更新する。
これにより、エンジン101の再始動時(時刻ts)に、この更新した電流指令値を駆動装置220に送信し、駆動装置220は、更新した電流指令値と、燃料噴射パルス幅とに基づいて、駆動電流を生成し、エンジン101の再始動直後の燃料噴射時にも燃料噴射弁105の開弁を確実に行うことができる。
図10を用いて電流指令値設定部407のフローチャートの一例を説明する。ステップS801、ステップS802、ステップS803は、第1実施形態と同じである。ステップS805において、エンジン回転数が、0[rpm]以下の場合(ステップS802でNO)には、燃料圧力(燃圧)が所定の範囲から外れているか判定する。ここで、燃料圧力(燃圧)が所定の範囲から外れている場合(YES)には、ステップS806で電流指令値を更新する。一方、燃料圧力(燃圧)が所定の範囲から外れていない場合(NO)には、フローを終了し、再度同じフローを繰り返す。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
たとえば、第1実施形態の電流指令値設定部が行う電流指令値の更新と、第2実施形態の電流指令値設定部が行う電流指令値の更新と、を合わせて行ってもよい。この場合には、第1実施形態の更新を行う一定間隔の間において、燃料圧力が上昇した場合であっても、第2実施形態で示した燃料圧力の上昇に伴う電流指令値の更新を行うことができる。
101:エンジン、105:燃料噴射弁、116:クランク角度センサ、126:燃料圧力センサ、127:燃料噴射制御装置、128:カム角度センサ、210:演算装置、220:駆動装置、402:パルス幅演算部、404:基準角度算出部、405:駆動停止判定部、407:電流指令値設定部

Claims (3)

  1. 燃料の噴射を行う燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁に供給する燃料圧力を検出する燃圧センサと、クランク角度を検出するクランク角度センサと、カム角度を検出するカム角度センサと、を備えたエンジンの燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射制御装置は、前記燃料噴射弁の電磁コイルに駆動電流を通電することにより、前記燃料噴射弁を駆動させる駆動装置と、
    前記駆動装置の前記駆動電流の電流指令値を演算する演算装置と、を備えており、
    前記演算装置は、前記エンジンの回転数に基づいて、前記エンジンの駆動または停止を判定する駆動停止判定部と、
    前記クランク角度と前記カム角度に基づいて、燃料を噴射するための制御基準角度を算出する基準角度算出部と、
    燃料圧力の範囲に応じて予め設定された複数の前記電流指令値から、検出した前記燃料圧力に基づいて、前記電流指令値を選択して設定する電流指令値設定部と、
    前記燃料噴射弁の燃料噴射パルス幅を演算するパルス幅演算部と、
    を備え、
    前記駆動装置は、前記電流指令値と前記燃料噴射パルス幅に基づいて前記駆動電流を生成し、前記駆動電流で、前記電磁コイルを通電するものであり、
    前記電流指令値設定部は、
    前記エンジンの駆動中に、前記エンジンが前記制御基準角度となるタイミングごとに、前記電流指令値を設定し、
    前記エンジンの停止中に、所定のタイミングで、前記停止中に検出した燃料圧力に基づいて、少なくとも前記エンジンの停止直前に設定した前記電流指令値を更新することを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 前記電流指令値設定部は、前記エンジンの停止中に、一定間隔となるタイミングで、前記停止中に検出した燃料圧力に基づいて、前記電流指令値を更新することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 前記電流指令値設定部は、前記停止中に検出した燃料圧力が、前記エンジンの停止直前に設定した前記電流指令値に対応する前記燃料圧力の範囲を外れたタイミングで、前記停止中に検出した燃料圧力に基づいて、前記電流指令値を更新することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの燃料噴射制御装置。
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