JP2022135090A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】無線信号を車両内に中継する場合でも、車両内において、端末における受信信号の品質低下を抑制し得る通信システムを提供する。【解決手段】通信システム1は、車外アンテナ30a,30b、車内アンテナ40a,40b及び中継装置50a,50bを備える。車外アンテナ30aは、車体上部23のフロント窓21aの上方付近に設けられ、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30bは、車体上部23のリア窓21bの上方付近に設けられ、リア窓21bが外部に面する側に指向性を有する。車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両20の車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられる。車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両20の車両前部20aの前端部20a1の上方に設けられる。中継装置50a,50bは、車外アンテナ30a,30bと車内アンテナ40a,40bとを接続する。【選択図】図2
Description
本発明は、通信システムに関する。
第5世代以降の無線通信システムでは、無線信号として、準ミリ波以上の高周波信号が用いられる。高周波信号は、減衰されやすく、車両のボディ等による影響を大きく受ける。このため、車両内に置かれた端末に、無線信号が届かないことがある。
このような問題に対処するために、無線信号を車両内に中継する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1によれば、車外アンテナが車両の外側に設けられ、かつ、車内アンテナが車両内に設けられる。車外アンテナは、外部の通信対象から無線信号を受信すると、受信した無線信号を車内アンテナに出力する。車内アンテナは、当該無線信号を車両内に再放射する。
しかしながら、無線信号が到来する方向に車両の窓が存在する場合、車両内の窓付近では、車両外から到来する無線信号が減衰されずに車両内に届く。この場合、車両内において、車両外から到来する無線信号が、車内アンテナから再放射される無線信号と干渉する可能性がある。
車両内において、車両外から到来する無線信号が、車内アンテナから再放射される無線信号と干渉すると、端末における受信信号の品質が低下する可能性があるため、更なる改善の余地がある。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、無線信号を車両内に中継する場合でも、車両内において、端末における受信信号の品質低下を抑制し得る通信システムを提供することにある。
本発明の態様に係る通信システムは、車両の長さ方向における一方の側に設けられる第1窓と、車両の長さ方向における他方の側に設けられ、かつ、第1窓に対面する第2窓とを含む車両における通信システムであって、車両の車体上部における第1窓の上方付近に設けられ、かつ、第1窓が外部に面する側に指向性を有する第1車外アンテナと、車両の内部において、第1車外アンテナの指向性に応じて、車両の長さ方向における他方の側の車両端部の上方と、車両の長さ方向における一方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第1車内アンテナと、第1車外アンテナから第1電気信号を受信し、少なくとも1つの第1車内アンテナに第1電気信号を中継する第1中継装置と、車両の車体上部における第2窓の上方付近に設けられ、かつ、第2窓が外部に面する側に指向性を有する第2車外アンテナと、車両の内部において、第2車外アンテナの指向性に応じて、車両の長さ方向における一方の側の車両端部の上方と、車両の長さ方向における他方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第2車内アンテナと、第2車外アンテナから第2電気信号を受信し、少なくとも1つの第2車内アンテナに第2電気信号を中継する第2中継装置と、を備える。少なくとも1つの第1車内アンテナは、第1中継装置によって中継された前記第1電気信号に基づく無線信号を放射する。少なくとも1つの第2車内アンテナは、第2中継装置によって中継された第2電気信号に基づく無線信号を放射する。第1中継装置は、第1車外アンテナから出力された第1電気信号を第1光信号に変換する第1電光変換部と、第1光信号を伝送する第1光ファイバと、第1光ファイバを介して受信した第1光信号を第1電気信号に変換し、少なくとも1つの第1車内アンテナに出力する少なくとも1つの第1光電変換部と、を含む。第2中継装置は、第2車外アンテナから出力された第2電気信号を第2光信号に変換する第2電光変換部と、第2光信号を伝送する第2光ファイバと、第2光ファイバを介して受信した第2光信号を前記第2電気信号に変換して、少なくとも1つの第2車内アンテナに出力する少なくとも1つの第2光電変換部と、を含む。
本発明によれば、無線信号を車両内に中継する場合でも、車両内において、端末における受信信号の品質低下を抑制し得る通信システムを提供することができる。
以下、図面を用いて、本実施形態に係る通信システムについて詳細に説明する。なお、同一の機能や構成には、同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
[通信システムの全体概略構成]
図1は、通信システム1の全体概略構成図である。なお、図中のX方向、Y方向、及びZ方向は、それぞれ、車両20の長さ方向、幅方向、及び高さ方向に対応する。
図1は、通信システム1の全体概略構成図である。なお、図中のX方向、Y方向、及びZ方向は、それぞれ、車両20の長さ方向、幅方向、及び高さ方向に対応する。
通信システム1は、例えば、第5世代移動通信システム(5Gシステム)であり、無線信号として、準ミリ波以上(20GHz~90GHz程度)の高周波信号を用いる。図1に示すように、通信システム1は、基地局10、車両20及び端末100を備える。基地局10は、例えば、車両20が移動する車道近傍に配置される。基地局10は、特定の方向に電波を放射して、高い指向性を有する無線信号を送信する。以下では、「無線信号」という用語は電波を含み得る。なお、通信システム1は、5Gシステムに限定されず、基地局10が高い指向性を有する無線信号を送信するシステムであればよい。
基地局10は、無線信号を用いて、端末100との間でブロードキャスト通信を行う。基地局10から報知される情報には、例えば、交通情報、天気情報、地域情報などがある。なお、基地局10に対して、車両20から端末100の識別情報を送信することにより、基地局10は、無線信号を用いて、端末100との間でユニキャスト通信又はマルチキャスト通信を行うことができる。基地局10は、外部の通信対象とも呼称される。
車両20は、例えば、大型バスであり、基地局10と通信可能な範囲内に位置している。なお、車両20は、小型バス、中型バス、一般的な乗用車及び鉄道などの車両であってもよい。車両20は、車両20の長さ方向に沿って、車両前部20a(X方向の+側)及び車両後部20b(X方向の-側)を有する。車両20は、車両20の幅方向に沿って、車両左部20c(Y方向の+側)及び車両右部20d(Y方向の-側)を有する。車両前部20aは、車両20の長さ方向における一方の側とも呼称される。車両後部20bは、車両20の長さ方向における他方の側とも呼称される。車両左部20cは、車両20の幅方向における一方の側とも呼称される。車両右部20dは、車両20の幅方向における他方の側とも呼称される。
車両20は、フロント窓21a、リア窓21b、サイド窓21c1,21c2、サイド窓21d1,21d2、サイド窓21e1,21e2、サイド窓21f1,21f2、サイド窓21g1,21g2及び車体上部23を含む。なお、これらの窓のサイズ及び個数は、図面に示した寸法及び個数に限定されない。
フロント窓21aは、車両前部20aの前端において、車両20の幅方向に沿って、車両20のボディに設けられる。リア窓21bは、車両後部20bの後端において、車両20の幅方向に沿って、車両20のボディに設けられる。リア窓21bは、フロント窓21aに対面する。フロント窓21aは、第1窓とも呼称される。リア窓21bは、第2窓とも呼称される。
サイド窓21c1,21d1,21e1,21f1,21g1は、車両左部20cの左端において、車両20の長さ方向に沿って、前側(+側)から順に、所定の間隔を空けて、車両20のボディに設けられる。サイド窓21c2,21d2,21e2,21f2,21g2は、車両右部20dの右端において、車両20の長さ方向に沿って、前側(+側)から順に、所定の間隔を空けて、車両20のボディに設けられる。サイド窓21c2,21d2,21e2,21f2,21g2は、それぞれ、サイド窓21c1,21d1,21e1,21f1,21g1に対面する。サイド窓21c1,21d1,21e1,21f1,21g1は、第3窓とも呼称される。サイド窓21c2,21d2,21e2,21f2,21g2は、第4窓とも呼称される。
車体上部23は、車両20のボディの上部に設けられ、車両20の外部に露出している。なお、「車両20の外部」という用語は、車両20のボディの外側の外部空間を表している。
端末100は、車両20の内部に位置する。端末100は、無線信号を用いて、基地局10との間で無線通信(例えば、ブロードキャスト通信)を行う。図1では、端末100の数は1つであるが、端末100の数は2つ以上であってもよい。なお、「車両20の内部」という用語は、車両20のボディで囲まれた内部空間を表している。
図2は、車両20の側面図である。図2に示すように、車両20は、車外アンテナ30a,30b、車内アンテナ40a,40b及び中継装置50a,50bを更に含む。車外アンテナ30aは、車体上部23において、車両前部20aに設けられる。具体的には、車外アンテナ30aは、車体上部23におけるフロント窓21aの上方付近に設けられる。車外アンテナ30aは、車両20の長さ方向に対して、車両後部20b側に角度θ1だけ傾斜する。車外アンテナ30aは、第1車外アンテナとも呼称される。
車外アンテナ30bは、車体上部23において、車両後部20bに設けられる。具体的には、車外アンテナ30bは、車体上部23におけるリア窓21bの上方付近に設けられる。車外アンテナ30bは、車両20の長さ方向に対して、車両前部20a側に角度θ1だけ傾斜する。なお、車外アンテナ30a,30bは、異なる角度で傾斜してもよい。車外アンテナ30bは、第2車外アンテナとも呼称される。このように、車外アンテナ30bは、車外アンテナ30aとは異なる方向に向くように配置されている。
車外アンテナ30a,30bの各々は、異なる方向に指向性を有する。このため、車外アンテナ30a,30bの各々は、異なる方向から到来する無線信号を受信する。
具体的には、車外アンテナ30aは、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有する。本実施形態では、車外アンテナ30aは、フロント窓21aが外部に面する側において、車両20の高さ方向と角度θ1で交差する第1方向DR1に指向性を有する。このため、車外アンテナ30aは、第1方向DR1から到来する無線信号を受信する。本実施形態では、車外アンテナ30aの指向性は、車両20の長さ方向に対する車外アンテナ30aの傾きによって調整される。
車外アンテナ30bは、リア窓21bが外部に面する側に指向性を有する。本実施形態では、車外アンテナ30bは、リア窓21bが外部に面する側において、車両20の高さ方向と角度θ1で交差する第2方向DR2に指向性を有する。このため、車外アンテナ30bは、第2方向DR2から到来する無線信号を受信する。本実施形態では、車外アンテナ30bの指向性は、車両20の長さ方向に対する車外アンテナ30bの傾きによって調整される。
なお、車外アンテナ30a,30bの指向性は、車両20の長さ方向に対する車外アンテナ30a,30bの傾きによって調整されることに限定されない。例えば、車外アンテナ30a、30bの各々を、複数のアンテナ素子を配列したアレーアンテナで構成し、各アンテナ素子の重み付けを制御することにより、車外アンテナ30a,30bの指向性を調整してもよい。
車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられる。車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の上方に設けられる。このように、車内アンテナ40a,40bの各々は、対応する車外アンテナが向く方向と逆方向側の車両20の内部に配置される。車内アンテナ40aは、第1車内アンテナとも呼称される。車内アンテナ40bは、第2車内アンテナとも呼称される。車両後部20bの後端部20b1は、車両の長さ方向における他方の側の車両端部とも呼称される。車両前部20aの、前端部20a1は、車両の長さ方向における一方の側の車両端部とも呼称される。
中継装置50a,50bは、車両20の内部において、車外アンテナ30a,30b及び車内アンテナ40a,40bに接続される。車外アンテナ30a,30bは、車両20の外部において、無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を中継装置50a,50bに出力する。中継装置50a,50bは、車外アンテナ30a,30bから電気信号を受信すると、受信した電気信号を車内アンテナ40a,40bに中継する。車内アンテナ40a,40bは、中継装置50a,50bから電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
中継装置50aは、電光変換部51a、マルチモード光ファイバ53a、及び光電変換部55aを含む。中継装置50bは、電光変換部51b、マルチモード光ファイバ53b、及び光電変換部55bを含む。ここで、中継装置50aは、第1中継装置とも呼称される。中継装置50bは、第2中継装置とも呼称される。電光変換部51a、マルチモード光ファイバ53a、及び光電変換部55aは、それぞれ、第1電光変換部、第1光ファイバ、及び第1光電変換部とも呼称される。電光変換部51b、マルチモード光ファイバ53b、及び光電変換部55bは、第2電光変換部、第2光ファイバ、及び第2光電変換部とも呼称される。
図3~図5を用いて、中継装置50aにおける、電光変換部51a、マルチモード光ファイバ53a、及び光電変換部55aの構成を説明する。なお、中継装置50bにおける、電光変換部51b、マルチモード光ファイバ53b、及び光電変換部55bの構成は、それぞれ、電光変換部51a、マルチモード光ファイバ53a、及び光電変換部55aの構成と同じであるため、これらの説明は省略する。
図3は、中継装置50aの機能ブロック図である。図3に示すように、電光変換部51aは、電気信号を光信号に変換する回路であり、車外アンテナ30aに接続される。光電変換部55aは、光信号を電気信号に変換する回路であり、車内アンテナ40aに接続される。マルチモード光ファイバ53aは、光信号を伝送する伝送路であり、電光変換部51a及び光電変換部55aに接続される。
車外アンテナ30aは、無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を電光変換部51aに出力する。電光変換部51aは、車外アンテナ30aから電気信号を受信すると、受信した電気信号を光信号に変換する。電光変換部51aは、マルチモード光ファイバ53aを介して、光信号を光電変換部55aに送信する。
図4は、電光変換部51aの構成例を示すブロック図である。図4に示すように、電光変換部51aは、信号パワー調整回路511a、バイアス・ティ513a、及び面発光レーザ515aを含む。信号パワー調整回路511aは、電気信号のパワーを調整する回路であり、車外アンテナ30aに接続される。信号パワー調整回路511aは、車外アンテナ30aから電気信号を受信すると、受信した電気信号を増幅する。信号パワー調整回路511aは、増幅した電気信号をバイアス・ティ513aに出力する。
なお、必要に応じて、信号パワー調整回路511aの前段に、バンドパスフィルタ、アナログ‐デジタル変換器、中間周波数変換器などを設けてもよい。アナログ‐デジタル変換器は、例えば、デジタルRoF(Radio-over-Fiber)伝送を行うために設けられ、高周波信号(RF信号)をデジタル信号に変換する。中間周波数変換器は、例えば、IFoF(IF-over-Fiber)伝送を行うために設けられ、高周波信号(RF信号)を中間周波数帯の信号に変換する。
バイアス・ティ513aは、直流成分を追加する回路であり、信号パワー調整回路511aに接続される。バイアス・ティ513aは、増幅した電気信号を信号パワー調整回路511aから受信すると、受信した電気信号に直流成分を追加する。バイアス・ティ513aは、直流成分を追加した電気信号を面発光レーザ515aに出力する。
面発光レーザ515aは、電気信号を光信号に変換する半導体レーザであり、バイアス・ティ513aに接続される。面発光レーザ515aは、直流成分を追加した電気信号をバイアス・ティ513aから受信すると、受信した電気信号を光信号に変換する。面発光レーザ515aは、当該光信号をマルチモード光ファイバ53aに出力する。
図3に戻り、マルチモード光ファイバ53aは、光軸が調整されて、電光変換部51a及び光電変換部55aに接続される。マルチモード光ファイバ53aは、ガラス製又は樹脂製である。マルチモード光ファイバ53aは、光信号が伝搬するコア層と、コア層の周囲を覆うクラッド層とを有する。マルチモード光ファイバ53aは、光信号がコア層とクラッド層との境界面において所定の角度で反射することにより光信号がコア層内を伝搬する。
光電変換部55aは、マルチモード光ファイバ53aを介して、光信号を電光変換部51aから受信すると、受信した光信号を電気信号に変換する。光電変換部55aは、当該電気信号を車内アンテナ40aに出力する。
図5は、光電変換部55aの構成例を示すブロック図である。図5に示すように、光電変換部55aは、受光素子551a及び信号パワー調整回路553aを含む。受光素子551aは、例えば、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードであり、マルチモード光ファイバ53aに接続される。受光素子551aは、光信号をマルチモード光ファイバ53aから受信すると、受信した光信号を電気信号に変換する。受光素子551aは、当該電気信号を信号パワー調整回路553aに出力する。
信号パワー調整回路553aは、電気信号のパワーを調整する回路であり、受光素子551aに接続される。信号パワー調整回路553aは、受光素子551aから電気信号を受信すると、受信した電気信号を増幅する。信号パワー調整回路553aは、増幅した電気信号を車内アンテナ40aに出力する。
なお、必要に応じて、信号パワー調整回路553aの後段に、バンドパスフィルタ、デジタル‐アナログ変換器、中間周波数変換器などを設けてもよい。デジタル‐アナログ変換器は、例えば、デジタルRoF(Radio-over-Fiber)伝送を行うために設けられ、デジタル信号を高周波信号(RF信号)に変換する。中間周波数変換器は、例えば、IFoF(IF-over-Fiber)伝送を行うために設けられ、中間周波数帯の信号を高周波信号(RF信号)に変換する。
車内アンテナ40aは、電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
なお、車外アンテナ30aから車内アンテナ40aに中継される電気信号は、第1電気信号とも呼称される。車外アンテナ30aから車内アンテナ40aへの中継の途中で、電気信号から変換される光信号は、第1光信号とも呼称される。車外アンテナ30bから車内アンテナ40bに中継される電気信号は、第2電気信号とも呼称される。車外アンテナ30bから車内アンテナ40bへの中継の途中で、電気信号から変換される光信号は、第2光信号とも呼称される。
[通信システムの動作例]
次に、通信システム1の動作例について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、基地局10(図示略)が車両20の前方に位置する状態における、通信システム1の動作例を説明する図である。図6に示すように、本動作例において、基地局10から放射された無線信号が、フロント窓21aを介して車両20の内部に到来する範囲は、車両後部20bの後端部20b1付近を除く範囲である。
次に、通信システム1の動作例について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、基地局10(図示略)が車両20の前方に位置する状態における、通信システム1の動作例を説明する図である。図6に示すように、本動作例において、基地局10から放射された無線信号が、フロント窓21aを介して車両20の内部に到来する範囲は、車両後部20bの後端部20b1付近を除く範囲である。
具体的には、本動作例では、図2に示した角度θ1が取り得る範囲のうち、最小値付近の値を有する。このように、本動作例では、車外アンテナ30aの仰角が大きいため、車外アンテナ30aの指向性は、フロント窓21aが外部に面する側において、車両20の高さ方向(垂直方向)に近い方向に向く。これに伴って、車外アンテナ30aによって受信される無線信号は、フロント窓21aが外部に面する側における、車両20の高さ方向(垂直方向)に近い方向から到来する。このため、第1方向DR1から到来する無線信号は、フロント窓21aに対する入射角が大きい状態で、車両20の内部に入ってくるため、車両後部20bの後端部20b1付近には届きにくい。なお、「入射角」という用語は、無線信号の入射方向とフロント窓21aの面の法線方向とがなす角度を示している。
車外アンテナ30aは、第1方向DR1から到来する無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を、中継装置50aを用いて車内アンテナ40aに出力する。車内アンテナ40aは、中継装置50aから電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
図6に示すように、車内アンテナ40aは、車両20の内部における、車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられているため、後端部20b1の下方に向けて、無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域F1が、車内アンテナ40aから放射される無線信号が届く領域F2に重なる可能性を低減することができる。このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、領域F1,F2のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
図7は、基地局10(図示略)が車両20の後方に位置する状態における、通信システム1の動作例を説明する図である。図7に示すように、本動作例において、基地局10から放射された無線信号が、リア窓21bを介して車両20の内部に到来する範囲は、車両前部20aの前端部20a1付近を除く範囲である。
具体的には、本動作例では、図2に示した角度θ1が取り得る範囲のうち、最小値付近の値を有する。このように、本動作例では、車外アンテナ30bの仰角が大きいため、車外アンテナ30bの指向性は、リア窓21bが外部に面する側において、車両20の高さ方向(垂直方向)に近い方向に向く。これに伴って、車外アンテナ30bによって受信される無線信号は、リア窓21bが外部に面する側における、車両20の高さ方向(垂直方向)に近い方向から到来する。このため、第2方向DR2から到来する無線信号は、リア窓21bに対する入射角が大きい状態で、車両20の内部に入ってくるため、車両前部20aの前端部20a1付近には届きにくい。なお、「入射角」という用語は、無線信号の入射方向とリア窓21bの面の法線方向とがなす角度を示している。
車外アンテナ30bは、第2方向DR2から到来する無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を、中継装置50bを用いて車内アンテナ40bに出力する。車内アンテナ40bは、中継装置50bから電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
図7に示すように、車内アンテナ40bは、車両20の内部における、車両前部20aの前端部20a1の上方に設けられているため、前端部20a1の下方に向けて、無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域B1が、車内アンテナ40bから放射される無線信号が届く領域B2に重なる可能性を低減することができる。このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、領域B1,B2のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
[車内アンテナ配置の第1変形例]
次に、車内アンテナ配置の第1変形例について、図8を用いて説明する。図8は、車内アンテナ配置の第1変形例を説明する図である。図8に示すように、車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の下方に設けられる。このように、車内アンテナ40a,40bの各々は、対応する車外アンテナが向く方向と同じ方向側の車両20の内部の下方に配置される。
次に、車内アンテナ配置の第1変形例について、図8を用いて説明する。図8は、車内アンテナ配置の第1変形例を説明する図である。図8に示すように、車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の下方に設けられる。このように、車内アンテナ40a,40bの各々は、対応する車外アンテナが向く方向と同じ方向側の車両20の内部の下方に配置される。
このような配置は、基地局10から放射された無線信号が、フロント窓21aを介して車両20の内部に到来する範囲が、車両前部20aの前端部20a1の下方付近を除く範囲である場合に有効である。具体的には、図2に示した角度θ1が取り得る範囲のうち、最大値付近の値を有する場合、車外アンテナ30aの仰角が小さいため、車外アンテナ30aの指向性は、フロント窓21aが外部に面する側において、車両20の長さ方向(水平方向)に近い方向に向く。これに伴って、車外アンテナ30aによって受信される無線信号は、フロント窓21aが外部に面する側における、車両20の長さ方向(水平方向)に近い方向から到来する。このため、第1方向DR1から到来する無線信号は、フロント窓21aに対する入射角が小さい状態で、車両20の内部に入ってくるため、車両前部20aの前端部20a1の下方付近には届きにくい。
車外アンテナ30aは、第1方向DR1から到来する無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を、中継装置50aを用いて車内アンテナ40aに出力する。車内アンテナ40aは、中継装置50aから電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
図8に示すように、車内アンテナ40aは、車両20の内部における、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられているため、前端部20a1の下方で無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域F3が、車内アンテナ40aから放射される無線信号が届く領域F4に重なる可能性を低減することができる。このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、領域F3,F4のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
同様に、本変形例は、基地局10から放射された無線信号が、リア窓21bを介して車両20の内部に到来する範囲が、車両後部20bの後端部20b1の下方付近を除く範囲である場合にも有効である。
[車内アンテナ配置の第2変形例]
次に、車内アンテナ配置の第2変形例について、図9を用いて説明する。図9は、車内アンテナ配置の第2変形例を説明する図である。図9に示すように、車両20の内部には、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナが配置される。
次に、車内アンテナ配置の第2変形例について、図9を用いて説明する。図9は、車内アンテナ配置の第2変形例を説明する図である。図9に示すように、車両20の内部には、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナが配置される。
具体的には、車外アンテナ30aは、中継装置50a1を介して、車内アンテナ40a1,40a2に接続される。車内アンテナ40a1は、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられる。車内アンテナ40a2は、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。車内アンテナ40a1,40a2は、車内アンテナ40aと同じ機能を有する。
中継装置50a1は、電光変換部51a、マルチモード光ファイバ53a,53a1,53a2、光電変換部55a1,55a2、及び光カプラ60aを含む。電光変換部51aは、車外アンテナ30aに接続される。光電変換部55a1は、光電変換部55aと同じ機能を有し、車内アンテナ40a1に接続される。光電変換部55a2は、光電変換部55aと同じ機能を有し、車内アンテナ40a2に接続される。
マルチモード光ファイバ53aは、電光変換部51aに接続された一端と、光カプラ60aに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53a1,53a2は、マルチモード光ファイバ53aと同じ機能を有する。マルチモード光ファイバ53a1は、光電変換部55a1に接続された一端と、光カプラ60aに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53a2は、光電変換部55a2に接続された一端と、光カプラ60aに接続された他端を有する。
マルチモード光ファイバ53aは、光カプラ60aによって、マルチモード光ファイバ53a1,53a2の伝送路に分岐される。なお、光カプラ60aを省略して、マルチモード光ファイバ53a1,53a2を電光変換部51aに直接接続してもよい。
同様に、車外アンテナ30bは、中継装置50b1を介して、車内アンテナ40b1,40b2に接続される。車内アンテナ40b1は、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の上方に設けられる。車内アンテナ40b2は、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の下方に設けられる。車内アンテナ40b1,40b2は、車内アンテナ40bと同じ機能を有する。
中継装置50b1は、電光変換部51b、マルチモード光ファイバ53b,53b1,53b2、光電変換部55b1,55b2、及び光カプラ60bを含む。電光変換部51bは、車外アンテナ30bに接続される。光電変換部55b1は、光電変換部55bと同じ機能を有し、車内アンテナ40b1に接続される。光電変換部55b2は、光電変換部55bと同じ機能を有し、車内アンテナ40b2に接続される。
マルチモード光ファイバ53bは、電光変換部51bに接続された一端と、光カプラ60bに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53b1,53b2は、マルチモード光ファイバ53bと同じ機能を有する。マルチモード光ファイバ53b1は、光電変換部55b1に接続された一端と、光カプラ60bに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53b2は、光電変換部55b2に接続された一端と、光カプラ60bに接続された他端を有する。
マルチモード光ファイバ53bは、光カプラ60bによって、マルチモード光ファイバ53b1,53b2に分岐される。なお、光カプラ60bを省略して、マルチモード光ファイバ53b1,53b2を電光変換部51bに直接接続してもよい。
このように、2つの車内アンテナは、それぞれ、対応する車外アンテナが向く方向と逆方向側の車両20の内部に配置され、かつ、対応する車外アンテナが向く方向と同じ方向側の車両20の内部の下方に配置される。
このような配置は、基地局10から放射された無線信号が、フロント窓21aを介して車両20の内部に到来する範囲が、車両前部20aの前端部20a1の下方付近、及び車両後部20bの後端部20b1付近を除く範囲である場合に有効である。具体的には、図2に示した角度θ1が取り得る範囲のうち、中間の値を有する場合、車外アンテナ30aの仰角が緩やかである。このため、車外アンテナ30aの指向性は、フロント窓21aが外部に面する側において、車両20の長さ方向と高さ方向(水平方向及び垂直方向)から同程度離れた方向に向く。これに伴って、車外アンテナ30aによって受信される無線信号は、フロント窓21aが外部に面する側における、車両20の長さ方向と高さ方向(水平方向及び垂直)から同程度離れた方向から到来する。このため、第1方向DR1から到来する無線信号は、フロント窓21aに対する入射角が緩やかな状態で、車両20の内部に入ってくるため、車両前部20aの前端部20a1の下方付近、及び車両後部20bの後端部20b1付近には届きにくい。
車外アンテナ30aは、第1方向DR1から到来する無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を、中継装置50a1を用いて車内アンテナ40a1,40a2に出力する。車内アンテナ40a1,40a2は、中継装置50a1から電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
図9に示すように、車内アンテナ40a1は、車両20の内部における、車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられているため、後端部20b1の下方に向けて、無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域F5が、車内アンテナ40a1から放射される無線信号が届く領域F6に重なる可能性を低減することができる。
車内アンテナ40a2は、車両20の内部における、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられているため、前端部20a1の下方で無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域F5が、車内アンテナ40a2から放射される無線信号が届く領域F7に重なる可能性を低減することができる。
このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、領域F5,F6,F7のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
同様に、本変形例は、基地局10から放射された無線信号が、リア窓21bを介して車両20の内部に到来する範囲が、車両前部20aの前端部20a1付近、及び車両後部20bの後端部20b1の下方付近を除く範囲である場合にも有効である。
[作用・効果]
本実施形態によれば、車両20は、車両前部20aに設けられるフロント窓21aを含む。車外アンテナ30aは、車両20の車体上部23におけるフロント窓21aの上方付近に設けられ、かつ、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有する。
本実施形態によれば、車両20は、車両前部20aに設けられるフロント窓21aを含む。車外アンテナ30aは、車両20の車体上部23におけるフロント窓21aの上方付近に設けられ、かつ、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有する。
このような構成により、車外アンテナ30aが、基地局10から無線信号を受信する場合、車外アンテナ30aは、車体上部23におけるフロント窓21aの上方付近に設けられているため、無線信号が到来する第1方向DR1にフロント窓21aが存在する。このため、車両20の内部におけるフロント窓21a付近では、当該無線信号が減衰されずに車両20内に届く。
しかしながら、車内アンテナ40a(又は車内アンテナ40a1,40a2)は、車外アンテナ30aの指向性に応じて、車両後部20bの後端部20b1の上方と、車両前部20aの前端部20a1の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる。
具体的には、車外アンテナ30aの指向性により、車両20の外部から到来する無線信号の、フロント窓21aに対する入射角が大きくなるケースでは、車両20外から到来する無線信号は、車両後部20bの後端部20b1には届きにくい。この場合、車内アンテナ40aは、車両後部20bの後端部20b1の上方に設けられる。
車外アンテナ30aの指向性により、車両20の外部から到来する無線信号の、フロント窓21aに対する入射角が小さくなるケースでは、車両20外から到来する無線信号は、車両前部20aの前端部20a1の下方には届きにくい。この場合、車内アンテナ40aは、車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。
上記2つのケース以外では、車両20の外部から到来する無線信号は、車両前部20aの前端部20a1の下方、及び車両後部20bの後端部20b1には届きにくい。この場合、車内アンテナ40a1,40a2が、それぞれ、車両後部20bの後端部20b1の上方、及び車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。
このため、基地局10から放射されて車両20の内部に到来する無線信号が、車内アンテナ40a、又は車内アンテナ40a1,40a2から再放射される無線信号と干渉する可能性を低減することができる。したがって、車両20の内部に置かれた端末100における受信信号の品質低下を抑制することができる。
上述の特徴は、車外アンテナ30b及び車内アンテナ40bの組み合わせ、及び車外アンテナ30b及び車内アンテナ40b1,40b2の組み合わせにも当て嵌まる。
図10は、比較例の通信システムの動作を説明する図である。図10に示すように、比較例の通信システムにおける車両220では、車体上部223に設けられた車外アンテナ230は、無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を、中継装置250を介して、車内アンテナ240に中継する。車内アンテナ240は、電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両220の内部全体に放射する。
このため、車両220内において、フロント窓221aを介して車両220の外部から到来する無線信号が届く領域F9が、車内アンテナ240から放射される無線信号が届く領域F8に重なる可能性が高い。
本実施形態によれば、車外アンテナ30aは、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有し、かつ、車外アンテナ30bは、リア窓21bが外部に面する側に指向性を有する。このような構成により、車外アンテナ30a,30bは、反対方向に指向性を有している。
このため、例えば、車外アンテナ30aが、車両20の前方から無線信号を受信している状態で、車両20が移動して基地局10を通り過ぎると、車外アンテナ30aは無線信号を受信できなくなる。しかしながら、この場合でも、車外アンテナ30bが、車両20の後方から無線信号を受信することができる。このため、車両20の内部に置かれた端末100は、車両20の移動に伴って、無線信号を受信できなくなる可能性を低減し、端末100における受信信号の品質低下をより抑制することができる。
本実施形態によれば、車外アンテナ30a(又は車外アンテナ30b)から車内アンテナ40a(又は車内アンテナ40b)へ信号中継には、マルチモード光ファイバが使用される。同様に、車外アンテナ30a(又は車外アンテナ30b)から車内アンテナ40a1,40a2(又は車内アンテナ40b1,40b2)へ信号中継には、マルチモード光ファイバが使用される。
このような構成により、信号中継における信号の減衰を抑制することができる。したがって、車両20の内部に置かれた端末100における受信信号の品質低下をさらに抑制することができる。
したがって、本実施形態によれば、無線信号を車両20の内部に中継する場合でも、端末100における受信信号の品質低下を抑制し得る通信システム1を提供することができる。
本実施形態によれば、車内アンテナ40a1,40a2は、それぞれ、車両後部20bの後端部20b1の上方、及び車両前部20aの前端部20a1の下方に設けられる。この場合、中継装置50a1のマルチモード光ファイバ53aは、光カプラ60aによって、マルチモード光ファイバ53a1,53a2に分岐される。光電変換部55a1,55a2は、マルチモード光ファイバ53a1,53a2によって伝送された光信号を電気信号に変換して、車内アンテナ40a1,40a2に出力する。
このような構成により、簡易な構成により、車両20の内部において、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナを配置することができる。上述の特徴は、車外アンテナ30b及び車内アンテナ40b1,40b2の組み合わせにも当て嵌まる。
[第1変形例]
上述した実施形態では、車外アンテナ及び車内アンテナの組み合わせは、車両20の長さ方向に沿って、車両20の車体上部23に設けられたが、これに限定されない。本実施形態の第1変形例の車両20では、車外アンテナ及び車内アンテナの組み合わせは、車両20の幅方向に沿って、車両20の車体上部23にも設けられる。
上述した実施形態では、車外アンテナ及び車内アンテナの組み合わせは、車両20の長さ方向に沿って、車両20の車体上部23に設けられたが、これに限定されない。本実施形態の第1変形例の車両20では、車外アンテナ及び車内アンテナの組み合わせは、車両20の幅方向に沿って、車両20の車体上部23にも設けられる。
以下の説明では、車両20の長さ方向に沿って、車両20の車体上部23に設けられた、車外アンテナ30a,30b、車内アンテナ40a,40b、中継装置50a,50bの説明は適宜省略する。同様に、車両20の長さ方向に沿って、車両20の車体上部23に設けられた、車外アンテナ30a,30b、車内アンテナ40a1,40a2,40b1,40b2、中継装置50a1,50b1の説明は適宜省略する。
図11は、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置を説明する上面図である。図11に示すように、車両20は、車外アンテナ30a,30b,30c,30d,30e,30f、車内アンテナ40a,40b,40c,40d,40e,40f、及び中継装置50a,50b,50c,50d,50e,50fを含む。
車外アンテナ30cは、車体上部23において、車両左部20cにおける車両前部20a側に設けられる。具体的には、車外アンテナ30cは、車体上部23におけるサイド窓21d1の上方付近に設けられる。車外アンテナ30cは、サイド窓21d1が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30cは、第3車外アンテナとも呼称される。車外アンテナ30cは、車外アンテナ30a,30bとは異なる方向に向くように配置されている。
車外アンテナ30dは、車体上部23において、車両左部20cにおける車両後部20b側に設けられる。具体的には、車外アンテナ30dは、車体上部23におけるサイド窓21f1の上方付近に設けられる。車外アンテナ30dは、サイド窓21f1が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30dは、第3車外アンテナとも呼称される。車外アンテナ30dは、車外アンテナ30a,30b,30cとは異なる方向に向くように配置されている。
車外アンテナ30eは、車体上部23において、車両右部20dにおける車両前部20a側に設けられる。具体的には、車外アンテナ30eは、車体上部23におけるサイド窓21d2の上方付近に設けられる。車外アンテナ30eは、サイド窓21d2が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30eは、第4車外アンテナとも呼称される。このように、車外アンテナ30eは、車外アンテナ30a,30b,30c,30dとは異なる方向に向くように配置されている。
車外アンテナ30fは、車体上部23において、車両右部20dにおける車両後部20b側に設けられる。具体的には、車外アンテナ30fは、車体上部23におけるサイド窓21f2の上方付近に設けられる。車外アンテナ30fは、サイド窓21f2が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30fは、第4車外アンテナとも呼称される。このように、車外アンテナ30fは、車外アンテナ30a,30b,30c,30d,30eとは異なる方向に向くように配置されている。
車内アンテナ40cは、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両前部20a側の右端部20d1の上方に設けられる。車内アンテナ40dは、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両後部20b側の右端部20d1の上方に設けられる。車内アンテナ40eは、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両前部20a側の左端部20c1の上方に設けられる。車内アンテナ40dは、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両後部20b側の左端部20c1の上方に設けられる。
車内アンテナ40c,40dは、第3車内アンテナとも呼称される。車内アンテナ40e,40fは、第4車内アンテナとも呼称される。車両右部20dにおける車両前部20a又は車両後部20b側の右端部20d1は、車両の幅方向における他方の側の車両端部とも呼称される。車両左部20cの車両前部20a又は車両後部20b側の左端部20c1は、車両の幅方向における一方の側の車両端部とも呼称される。
中継装置50c,50d,50e,50fは、車両20の内部において、車外アンテナ30c,30d,30e,30f、及び車内アンテナ40c,40d,40e,40fに接続される。車外アンテナ30c,30d,30e,30fは、車両20の外部において、無線信号を受信すると、受信した無線信号に基づく電気信号を中継装置50c,50d,50e,50fに出力する。中継装置50c,50d,50e,50fは、車外アンテナ30c,30d,30e,30fから電気信号を受信すると、受信した電気信号を車内アンテナ40c,40d,40e,40fに中継する。車内アンテナ40c,40d,40e,40fは、中継装置50c,50d,50e,50fから電気信号を受信すると、受信した電気信号に基づく無線信号を、車両20の内部に放射する。
中継装置50c,50d,50e,50fは、電光変換部51c,51d,51e,51f、マルチモード光ファイバ53c,53d,53e,53f、及び光電変換部55c,55d,55e,55fを含む。電光変換部51c,51d,51e,51fは、電光変換部51aと同じ構成を有する。マルチモード光ファイバ53c,53d,53e,53fは、マルチモード光ファイバ53aと同じ構成を有する。光電変換部55c,55d,55e,55fは、光電変換部55aと同じ構成を有する。
中継装置50c,50dは、第3中継装置とも呼称される。中継装置50e,50fは、第4中継装置とも呼称される。電光変換部51c,51d、マルチモード光ファイバ53c,53d、及び光電変換部55c,55dは、それぞれ、第3電光変換部、第3光ファイバ、及び第3光電変換部とも呼称される。電光変換部51e,51f、マルチモード光ファイバ53e,53f、及び光電変換部55e,55fは、第4電光変換部、第4光ファイバ、及び第4光電変換部とも呼称される。
また、車外アンテナ30c,30dから車内アンテナ40c,40dに中継される電気信号は、第3電気信号とも呼称される。車外アンテナ30c,30dから車内アンテナ40c,40dへの中継の途中で、電気信号から変換される光信号は、第3光信号とも呼称される。車外アンテナ30e,30fから車内アンテナ40e,40fに中継される電気信号は、第4電気信号とも呼称される。車外アンテナ30e,30fから車内アンテナ40e,40fへの中継の途中で、電気信号から変換される光信号は、第4光信号とも呼称される。
このような配置は、例えば、基地局10から放射された無線信号が、サイド窓21d1を介して車両20の内部に到来する範囲が、車両右部20dの右端部20d1付近を除く範囲である場合に有効である。具体的には、車外アンテナ30cの指向性が、サイド窓21d1が外部に面する側において、車両20の高さ方向(垂直方向)に近い方向に向く場合、無線信号は、サイド窓21d1に対する入射角が大きい状態で、車両20の内部に入ってくる。このため、車両右部20dの右端部20d1付近には届きにくい。
ここで、車内アンテナ40cは、車両20の内部における、車両右部20dの右端部20d1の上方に設けられているため、右端部20d1の下方に向けて、無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域が、車内アンテナ40cから放射される無線信号が届く領域に重なる可能性を低減することができる。このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、上述の2つの領域のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
同様の特徴は、車外アンテナ30d及び車内アンテナ40dの組み合わせ、車外アンテナ30e及び車内アンテナ40eの組み合わせ、及び車外アンテナ30f及び車内アンテナ40fの組み合わせにも当て嵌まる。
[車内アンテナ配置の第1変形例]
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第1変形例について、図12を用いて説明する。図12は、車内アンテナ配置の第1変形例を説明する上面図である。図12に示すように、車両20は、車外アンテナ30a,30b,30g,30h、車内アンテナ40a,40b,40g1,40g2,40h1,40h2、及び中継装置50a,50b,50g,50hを含む。
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第1変形例について、図12を用いて説明する。図12は、車内アンテナ配置の第1変形例を説明する上面図である。図12に示すように、車両20は、車外アンテナ30a,30b,30g,30h、車内アンテナ40a,40b,40g1,40g2,40h1,40h2、及び中継装置50a,50b,50g,50hを含む。
車外アンテナ30gは、車体上部23において、車両左部20cに設けられる。具体的には、車外アンテナ30gは、車体上部23におけるサイド窓21e1の上方付近に設けられる。車外アンテナ30gは、サイド窓21e1が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30gは、第3車外アンテナとも呼称される。車外アンテナ30gは、車外アンテナ30a,30bとは異なる方向に向くように配置されている。
車外アンテナ30hは、車体上部23において、車両右部20dに設けられる。具体的には、車外アンテナ30hは、車体上部23におけるサイド窓21e2の上方付近に設けられる。車外アンテナ30hは、サイド窓21e2が外部に面する側に指向性を有する。車外アンテナ30hは、第4車外アンテナとも呼称される。車外アンテナ30eは、車外アンテナ30a,30b,30gとは異なる方向に向くように配置されている。
車内アンテナ40g1は、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両前部20a側の右端部20d1の上方に設けられる。車内アンテナ40g2は、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両後部20b側の右端部20d1の上方に設けられる。車内アンテナ40h1は、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両前部20a側の左端部20c1の上方に設けられる。車内アンテナ40h2は、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両後部20b側の左端部20c1の上方に設けられる。車内アンテナ40g1,40g2は、第3車内アンテナとも呼称される。車内アンテナ40h1,40h2は、第4車内アンテナとも呼称される。
中継装置50gは、電光変換部51g、マルチモード光ファイバ53g,53g1,53g2、光電変換部55g1,55g2、及び光カプラ60gを含む。中継装置50hは、電光変換部51h、マルチモード光ファイバ53h,53h1,53h2、光電変換部55h1,55h2、及び光カプラ60hを含む。
電光変換部51g,51hは、電光変換部51aと同じ構成を有する。マルチモード光ファイバ53g,53hは、マルチモード光ファイバ53aと同じ構成を有する。マルチモード光ファイバ53g1,53h1は、マルチモード光ファイバ53a1と同じ構成を有する(図9参照)。マルチモード光ファイバ53g2,53h2は、マルチモード光ファイバ53a2と同じ構成を有する(図9参照)。光電変換部55g1,55h1は、光電変換部55a1と同じ構成を有する(図9参照)。光電変換部55g2,55h2は、光電変換部55a2と同じ構成を有する(図9参照)。光カプラ60g,60hは、光カプラ60aと同じ構成を有する(図9参照)。
中継装置50gは、第3中継装置とも呼称される。中継装置50hは、第4中継装置とも呼称される。電光変換部51g、マルチモード光ファイバ53g,53g1,53g2、及び光電変換部55g1,55g2は、それぞれ、第3電光変換部、第3マルチモード光ファイバ、及び第3光電変換部とも呼称される。電光変換部51h、マルチモード光ファイバ53h,53h1,53h2、及び光電変換部55h1,55h2は、第4電光変換部、第4マルチモード光ファイバ、及び第4光電変換部とも呼称される。
マルチモード光ファイバ53gは、光カプラ60gによって、マルチモード光ファイバ53g1,53g2に分岐される。光電変換部55g1,55g2は、マルチモード光ファイバ53g1,53g2によって伝送された光信号を電気信号に変換して、車内アンテナ40g1,40g2に出力する。
マルチモード光ファイバ53hは、光カプラ60hによって、マルチモード光ファイバ53h1,53h2に分岐される。光電変換部55h1,55h2は、マルチモード光ファイバ53h1,53h2によって伝送された光信号を電気信号に変換して、車内アンテナ40h1,40h2に出力する。
このような構成により、簡易な構成により、車両20の内部において、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナを配置することができる。
[車内アンテナ配置の第2変形例]
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第2変形例について、図13を用いて説明する。図13は、車内アンテナ配置の第2変形例を説明する図である。図13に示すように、車内アンテナ40cは、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両前部20a側の左端部20c1の下方に設けられる。
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第2変形例について、図13を用いて説明する。図13は、車内アンテナ配置の第2変形例を説明する図である。図13に示すように、車内アンテナ40cは、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両前部20a側の左端部20c1の下方に設けられる。
車内アンテナ40dは、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両後部20b側の左端部20c1の下方に設けられる。車内アンテナ40eは、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両前部20a側の右端部20d1の下方に設けられる。車内アンテナ40fは、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両後部20b側の右端部20d1の下方に設けられる。
このような配置は、例えば、基地局10から放射された無線信号が、サイド窓21d1を介して車両20の内部に到来する範囲が、車両左部20cの左端部20c1の下方付近を除く範囲である場合に有効である。具体的には、車外アンテナ30cの指向性が、サイド窓21d1が外部に面する側において、車両20の幅方向(水平方向)に近い方向に向く場合、無線信号は、サイド窓21d1に対する入射角が小さい状態で、車両20の内部に入ってくる。このため、車両左部20cの左端部20c1の下方付近には届きにくい。
ここで、車内アンテナ40cは、車両20の内部における、車両左部20cの左端部20c1の下方に設けられているため、左端部20c1の下方で無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域が、車内アンテナ40cから放射される無線信号が届く領域に重なる可能性を低減することができる。このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、上述の2つの領域のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
同様の特徴は、車外アンテナ30d及び車内アンテナ40dの組み合わせ、車外アンテナ30e及び車内アンテナ40eの組み合わせ、及び車外アンテナ30f及び車内アンテナ40fの組み合わせにも当て嵌まる。
[車内アンテナ配置の第3変形例]
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第3変形例について、図14を用いて説明する。図14は、車内アンテナ配置の第3変形例を説明する図である。図14に示すように、車両20の内部には、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナが配置される。
次に、第1変形例の車両20における車内アンテナ配置の第3変形例について、図14を用いて説明する。図14は、車内アンテナ配置の第3変形例を説明する図である。図14に示すように、車両20の内部には、1つの車外アンテナに対して、2つの車内アンテナが配置される。
具体的には、車外アンテナ30cは、中継装置50c1を介して、車内アンテナ40c1,40c2に接続される。車内アンテナ40c1は、車両20の内部において、車両右部20dにおける車両前部20a側の右端部20d1の上方に設けられる。車内アンテナ40c2は、車両20の内部において、車両左部20cにおける車両前部20a側の左端部20c1の下方に設けられる。車内アンテナ40c1,40c2は、車内アンテナ40aと同じ機能を有する。
中継装置50c1は、電光変換部51c、マルチモード光ファイバ53c,53c1,53c2、光電変換部55c1,55c2、及び光カプラ60cを含む。電光変換部51cは、車外アンテナ30cに接続される。光電変換部55c1は、光電変換部55cと同じ機能を有し、車内アンテナ40c1に接続される。光電変換部55c2は、光電変換部55cと同じ機能を有し、車内アンテナ40c2に接続される。
マルチモード光ファイバ53cは、電光変換部51cに接続された一端と、光カプラ60cに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53c1,53c2は、マルチモード光ファイバ53cと同じ機能を有する。マルチモード光ファイバ53c1は、光電変換部55c1に接続された一端と、光カプラ60cに接続された他端を有する。マルチモード光ファイバ53c2は、光電変換部55c2に接続された一端と、光カプラ60cに接続された他端を有する。
マルチモード光ファイバ53cは、光カプラ60cによって、マルチモード光ファイバ53c1,53c2に分岐される。なお、光カプラ60cを省略して、マルチモード光ファイバ53a1,53a2を電光変換部51aに直接接続してもよい。
車外アンテナ30d,30e,30f、車内アンテナ40d1,40d2,40e1,40e2,40f1,40f2、中継装置50d1,50e1,50f1も同様の構成をとる。また、電光変換部51d,51e,51f、マルチモード光ファイバ53d,53d1,53d2,53e,53e1,53e2,53f,53f1,53f2、光電変換部55d1,55d2,55e1,55e2,55f1,55f2も同様の構成をとる。
このような配置は、例えば、基地局10から放射された無線信号が、サイド窓21d1を介して車両20の内部に到来する範囲が、車両左部20cの左端部20c1の下方付近、及び車両右部20dの右端部20d1を除く範囲である場合に有効である。具体的には、車外アンテナ30cの指向性が、サイド窓21d1が外部に面する側において、車両20の幅方向と高さ方向(水平方向及び垂直方向)から同程度離れた方向に向く場合、サイド窓21d1に対する、無線信号の入射角が緩やかなになる。このように、無線信号は、サイド窓21d1に対する入射角が緩やかな状態で、車両20の内部に入ってくるため、車両左部20cの左端部20c1の下方付近、及び車両右部20dの右端部20d1には届きにくい。
ここで、車内アンテナ40c1は、車両20の内部における、車両右部20dの右端部20d1の上方に設けられているため、右端部20d1の下方に向けて、無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域が、車内アンテナ40c1から放射される無線信号が届く領域に重なる可能性を低減することができる。
車内アンテナ40c2は、車両20の内部における、車両左部20cの左端部20c1の下方に設けられているため、左端部20c1の下方で無線信号を放射する。このため、車両20の内部において、車両20の外部から到来する無線信号が届く領域が、車内アンテナ40c2から放射される無線信号が届く領域に重なる可能性を低減することができる。
このような構成により、車両20の内部に置かれた端末100(図示略)は、上述の3つの領域のうちの何れかの領域で無線信号を受信する。
同様の特徴は、車外アンテナ30d及び車内アンテナ40d1,40d2の組み合わせ、車外アンテナ30e及び車内アンテナ40e1,40e2の組み合わせ、及び車外アンテナ30f及び車内アンテナ40f1,40f2の組み合わせにも当て嵌まる。
本実施形態の第1変形例によれば、車内アンテナは、車外アンテナ30aの指向性に応じて、車両右部20dの右端部20d1の上方と、車両左部20cの左端部20c1の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる。
このため、基地局10から放射されて車両20の内部に到来する無線信号が、車内アンテナ40c、又は車内アンテナ40c1,40c2から再放射される無線信号と干渉する可能性を低減することができる。したがって、車両20の内部に置かれた端末100における受信信号の品質低下を抑制することができる。
上述の特徴は、車外アンテナ30d及び車内アンテナ40d(又は車内アンテナ40d1,40d2)の組み合わせ、及び車外アンテナ30e及び車内アンテナ40e(又は車内アンテナ40e1,40e2)の組み合わせにも当て嵌まる。同様に、上述の特徴は、車外アンテナ30f、及び車内アンテナ40f(又は車内アンテナ40f1,40f2)の組み合わせにも当て嵌まる。
本実施形態の第1変形例によれば、車外アンテナ30a~30fは、異なる方向に指向性を有している。このため、例えば、車外アンテナ30aが、基地局10から前方から無線信号を受信している状態で、車両20が移動して基地局10を通り過ぎる際に、車外アンテナ30aは無線信号を受信できなくなる。しかしながら、この場合でも、車外アンテナ30c,30d(又は車外アンテナ30e,30f)が、車両20の側方から無線信号を順に受信することができる。
また、車両20が基地局10を通り過ぎると、車外アンテナ30d(又は車外アンテナ30f)は無線信号を受信できなくなる。しかしながら、この場合でも、車外アンテナ30bが、車両20の後方から無線信号を受信することができる。このため、車両20の内部に置かれた端末100が、車両20の移動に伴って、無線信号を受信できなくなる可能性をより低減できるため、端末100における受信信号の品質低下をさらに抑制することができる。
したがって、本実施形態の第1変形例によれば、無線信号を車両20の内部に中継する場合でも、端末100における受信信号の品質低下を抑制し得る通信システム1を提供することができる。
[第2変形例]
上述した実施形態では、車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向は、車両後部20bの後端部20b1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
上述した実施形態では、車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向は、車両後部20bの後端部20b1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
図15は、本実施形態の第2変形例の車両20における車内アンテナ40a,40bによる無線信号の放射方向を説明する図である。図15に示すように、第2変形例の車両20では、車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の上方における、リア窓21bから遠い側に設けられる。車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向は、車両後部20bの後端部20b1の下方における、リア窓21bに近い側に向いている。このように、車内アンテナ40aでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向と逆方向に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向P1が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40a1にも適用可能である(図9参照)。
上述した実施形態では、車内アンテナ40bにおける無線信号の放射方向は、車両前部20aの前端部20a1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
図15に示すように、第2変形例の車両20では、車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の上方における、フロント窓21aから遠い側に設けられる。車内アンテナ40bにおける無線信号の放射方向は、車両前部20aの前端部20a1の下方における、フロント窓21aに近い側に向いている。このように、車内アンテナ40bでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向と逆方向に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向P2が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40b1にも適用可能である(図9参照)。
同様に、第2変形例の車両20では、車内アンテナ40c,40dは、車両20の内部において、車両右部20dの右端部20d1の上方における、サイド窓21d2,21f2から遠い側に設けられる。車内アンテナ40c,40dにおける無線信号の放射方向は、車両右部20dの右端部20d1の下方における、サイド窓21d2,21f2に近い側に向いている。このように、車内アンテナ40c,40dでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向と逆方向に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40c1,40d1にも適用可能である。
第2変形例の車両20では、車内アンテナ40e,40fは、車両20の内部において、車両左部20cの左端部20c1の上方における、サイド窓21d1,21f1から遠い側に設けられる。車内アンテナ40e,40fにおける無線信号の放射方向は、車両左部20cの左端部20c1の下方における、サイド窓21d1,21f1に近い側に向いている。このように、車内アンテナ40e,40fでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向と逆方向に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40e1,40f1にも適用可能である。
このような構成によっても、基地局10から放射されて車両20の内部に到来する無線信号が、車内アンテナ40a,40b,40c,40d、40e又は40fから再放射される無線信号と干渉する可能性を低減することができる。
[第3変形例]
上述した実施形態の車内アンテナ配置の第1変形例では、車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向は、車両前部20aの前端部20a1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
上述した実施形態の車内アンテナ配置の第1変形例では、車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向は、車両前部20aの前端部20a1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
図16は、本実施形態の第3変形例の車両20における車内アンテナ40a,40bによる無線信号の放射方向を説明する図である。図16に示すように、第3変形例の車両20では、車内アンテナ40aは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の下方における、フロント窓21aから遠い側に設けられる。車内アンテナ40aにおける無線信号の放射方向P3は、車両前部20aの前端部20a1の下方における、フロント窓21aに近い側に向いている。このように、車内アンテナ40aでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向側に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向P3が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40a2にも適用可能である(図9参照)。
上述した実施形態の車内アンテナ配置の第1変形例では、車内アンテナ40bにおける無線信号の放射方向は、車両後部20bの後端部20b1の下方に垂直に向いていたが、これに限定されない。
図16に示すように、第2変形例の車両20では、車内アンテナ40bは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の下方における、リア窓21bから遠い側に設けられる。車内アンテナ40bにおける無線信号の放射方向P4は、車両後部20bの後端部20b1の下方における、リア窓21bに近い側に向いている。このように、車内アンテナ40bでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向側に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向P4が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40b1にも適用可能である。
同様に、第3変形例の車両20では、車内アンテナ40c,40dは、車両20の内部において、車両左部20cの左端部20c1の下方における、サイド窓21d1,21f1から遠い側に設けられる。車内アンテナ40c,40dにおける無線信号の放射方向は、車両左部20cの左端部20c1の下方における、サイド窓21d1,21f1に近い側に向いている。このように、車内アンテナ40c,40dでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向側に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40c2,40d2にも適用可能である(図14参照)。
第2変形例の車両20では、車内アンテナ40e,40fは、車両20の内部において、車両右部20dの右端部20d1の下方における、サイド窓21d2,21f2から遠い側に設けられる。車内アンテナ40e,40fにおける無線信号の放射方向は、車両右部20dの右端部20d1の下方における、サイド窓21d2,21f2に近い側に向いている。このように、車内アンテナ40e,40fでは、無線信号が車両20の外部から到来する方向側に、無線信号を再放射するように、無線信号の放射方向が傾けられている。上記の構成は、車内アンテナ40e2,40f2にも適用可能である(図14参照)。
このような構成によっても、基地局10から放射されて車両20の内部に到来する無線信号が、車内アンテナ40a,40b,40c,40d,40e,又は40fから再放射される無線信号と干渉する可能性を低減することができる。
[第4変形例]
上述した実施形態では、車外アンテナ30a,30bは離れて、車両20の車体上部23に設けられたが、これに限定されない。図17は、本実施形態の第4変形例の車両20における、車外アンテナ配置を説明する側面図である。図17に示すように、第4変形例の車両20では、車外アンテナ30a,30bは、1箇所にまとめて設けられる。このような構成により、車外アンテナ30a,30bを簡易に配置することができる。上記の構成は、第1変形例の車両20における、車外アンテナ30c,30d,30e,30fにも適用可能である。
上述した実施形態では、車外アンテナ30a,30bは離れて、車両20の車体上部23に設けられたが、これに限定されない。図17は、本実施形態の第4変形例の車両20における、車外アンテナ配置を説明する側面図である。図17に示すように、第4変形例の車両20では、車外アンテナ30a,30bは、1箇所にまとめて設けられる。このような構成により、車外アンテナ30a,30bを簡易に配置することができる。上記の構成は、第1変形例の車両20における、車外アンテナ30c,30d,30e,30fにも適用可能である。
[第5変形例]
上述した実施形態では、車外アンテナ30aは、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有するように、フロント窓21aの面に平行に設けられたが、これに限定されない。
上述した実施形態では、車外アンテナ30aは、フロント窓21aが外部に面する側に指向性を有するように、フロント窓21aの面に平行に設けられたが、これに限定されない。
図18は、本実施形態の第5変形例の車両20における、車外アンテナ30i,30j,30k,30lと車内アンテナ40i,40j,40k,40lとの配置を説明する上面図である。図18に示すように、第5変形例の車両20では、車外アンテナ30iは、フロント窓21aが外部に面する側と、サイド窓21c1が外部に面する側とに指向性を有するように、車体上部23において、車両20の前端の左隅に設けられる。車内アンテナ40iは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の右端上方に設けられる。中継装置50iは、車両20の内部において、車外アンテナ30i及び車内アンテナ40iに接続される。
車外アンテナ30jは、フロント窓21aが外部に面する側と、サイド窓21c2が外部に面する側とに指向性を有するように、車体上部23において、車両20の前端の右隅に設けられる。車内アンテナ40jは、車両20の内部において、車両後部20bの後端部20b1の左端上方に設けられる。中継装置50jは、車両20の内部において、車外アンテナ30j及び車内アンテナ40jに接続される。
また、上述した実施形態では、車外アンテナ30bは、リア窓21bが外部に面する側に指向性を有するように、リア窓21bの面に平行に設けられたが、これに限定されない。
図18に示すように、車外アンテナ30kは、リア窓21bが外部に面する側と、サイド窓21g1が外部に面する側とに指向性を有するように、車体上部23において、車両20の後端の左隅に設けられる。車内アンテナ40kは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の右端上方に設けられる。中継装置50kは、車両20の内部において、車外アンテナ30k及び車内アンテナ40kに接続される。
車外アンテナ30lは、リア窓21lが外部に面する側と、サイド窓21g2が外部に面する側とに指向性を有するように、車体上部23において、車両20の後端の右隅に設けられる。車内アンテナ40lは、車両20の内部において、車両前部20aの前端部20a1の左端上方に設けられる。中継装置50lは、車両20の内部において、車外アンテナ30l及び車内アンテナ40lに接続される。
このような構成により、車外アンテナ30iは、フロント窓21aが外部に面する側と、サイド窓21c1が外部に面する側とに指向性を有する。車外アンテナ30jは、フロント窓21aが外部に面する側と、サイド窓21c2が外部に面する側とに指向性を有する。車外アンテナ30kは、リア窓21bが外部に面する側と、サイド窓21g1が外部に面する側とに指向性を有する。車外アンテナ30lは、リア窓21bが外部に面する側と、サイド窓21g2が外部に面する側とに指向性を有する。このように、車外アンテナ30i,30j,30k,30lは、異なる方向に指向性を有している。
このように、車外アンテナ30i,30jは、サイド窓21c1,21c2が外部に面する側にも指向性を有するため、車外アンテナ30aと比較して、車両20が基地局10を通り過ぎる際に、無線信号を受信できなるタイミングを遅らすことができる。同様に、車外アンテナ30k,30lは、サイド窓21g1,21g2が外部に面する側にも指向性を有するため、車外アンテナ30bと比較して、車両20が基地局10を通り過ぎる際に、無線信号を受信するタイミングを早めることができる。このため、車外アンテナの数が4つであっても、車両20の内部に置かれた端末100が、車両20の移動に伴って、無線信号を受信できなくなる可能性をより低減できる。したがって、車外アンテナの数の増加を抑えつつ、端末100における受信信号の品質低下をさらに抑制することができる。
[第6変形例]
上述した実施形態では、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナは、固定されていたが、これに限定されない。制御装置を用いて、車外アンテナの指向性の変更を検知すると、車外アンテナの指向性に応じて、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナを切り替えてもよい。
上述した実施形態では、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナは、固定されていたが、これに限定されない。制御装置を用いて、車外アンテナの指向性の変更を検知すると、車外アンテナの指向性に応じて、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナを切り替えてもよい。
制御装置300は、図9に示した車両20の内部に設けられる。制御装置300は、車外アンテナ30aの指向性の変更を検知すると、変更された車外アンテナ30aの指向性に応じて、車内アンテナ40a1,40a2のうち、少なくとも1つの車内アンテナに電気信号を中継するように、中継装置50a1に指示する。同様に、制御装置300は、車外アンテナ30bの指向性の変更を検知すると、変更された車外アンテナ30bの指向性に応じて、車内アンテナ40b1,40b2のうち、少なくとも1つの車内アンテナに電気信号を中継するように、中継装置50b1に指示する。
なお、第6変形例の車両20では、マルチモード光ファイバ53a1,53a2は、電光変換部51aに直接接続されている。同様に、マルチモード光ファイバ53b1,53b2は、電光変換部51bに直接接続されている。
図19は、本実施形態の第6変形例の車両20における、制御装置300の機能ブロック図である。図19に示すように、検知部301、制御部303、及び切替部305を含む。検知部301は、車外アンテナ30a,30bの指向性の変更を検知する。
例えば、検知部301は、一定間隔毎に、車外アンテナ30a,30bの指向性として、車外アンテナ30a,30bの傾きを算出する。検知部301は、算出した車外アンテナ30a,30bの傾きに基づいて、車外アンテナ30a,30bのうち、少なくとも1つの車外アンテナの傾きの変更を検知すると、当該車外アンテナの傾きを示す情報を含む検知信号を、制御部303に送信する。
制御部303は、検知信号を検知部301から受信すると、検知信号に含まれる情報によって示される車外アンテナの傾きに基づいて、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナを選択する。
例えば、制御部303が、車外アンテナ30aの傾きを示す情報を含む検知信号を受信する場合、制御部303の動作フローは次のとおりである。制御部303は、車外アンテナ30aの傾きが大きいと判断すると、車両20の外部から到来する無線信号は、車両後部20bの後端部20b1には届きにくいため、車内アンテナ40a1を選択する。制御部303は、車外アンテナ30aの傾きが小さいと判断すると、車両20の外部から到来する無線信号は、車両前部20aの前端部20a1の下方には届きにくいため、車内アンテナ40a2を選択する。制御部303は、車外アンテナ30aの傾きが緩やかであると判断すると、車両20の外部から到来する無線信号は、車両後部20bの後端部20b1、及び車両前部20aの前端部20a1の下方には届きにくいため、車内アンテナ40a1,40a2を選択する。
制御部303は、選択した車内アンテナを示す情報を含む選択信号を、切替部305に送信する。切替部305は、選択信号を受信すると、選択信号に含まれる情報によって示される車内アンテナに基づいて、車内アンテナの切り替えを行う。
例えば、切替部305は、車内アンテナ40a1を示す情報を含む選択信号を受信する場合、マルチモード光ファイバ53a1のみに光信号を出力するように、電光変換部51aに指示する。切替部305は、車内アンテナ40a2を示す情報を含む選択信号を受信する場合、マルチモード光ファイバ53a2のみに光信号を出力するように、電光変換部51aに指示する。切替部305は、車内アンテナ40a1,40a2を示す情報を含む選択信号を受信する場合、マルチモード光ファイバ53a1,53a2の両方に光信号を出力するように、電光変換部51aに指示する。
このような構成により、車外アンテナの指向性の変更に応じて、車両20の内部に無線信号を放射する車内アンテナを適切に切り替えることができる。これにより、車外アンテナの指向性が変更されて、車両20内において、車両20外から到来する無線信号が届く領域が変化しても、柔軟に対応することができる。なお、制御装置300は、図14に示した車両20の内部に設けられてもよい。この場合、制御装置300は、車外アンテナ30a,30b,30c,30d,30e,30fの各々の指向性の変化に応じて、車内アンテナの切り替えを行ってもよい。また、制御装置300は、車両20の外部に位置して、遠隔指示により、車内アンテナの切り替えを行ってもよい。
[第7変形例]
上述した実施形態では、車外アンテナ30aは、車両20の車体上部23に設けられたが、例えば、車体上部23において車両20の外側前端を形成する、車両20の幅方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。なお、車外アンテナ30aは、車両20の外側前端の右隅又は左隅を形成する、車両20の高さ方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。同様に、上述した実施形態では、車外アンテナ30bは、車両20の車体上部23に設けられたが、例えば、車体上部23において車両20の外側後端を形成する、車両20の幅方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。なお、車外アンテナ30bは、車両20の外側後端の右隅又は左隅を形成する、車両20の高さ方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。上記の構成は、第1変形例の車両20における、車外アンテナ30c,30d,30e,30fにも適用可能である。
上述した実施形態では、車外アンテナ30aは、車両20の車体上部23に設けられたが、例えば、車体上部23において車両20の外側前端を形成する、車両20の幅方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。なお、車外アンテナ30aは、車両20の外側前端の右隅又は左隅を形成する、車両20の高さ方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。同様に、上述した実施形態では、車外アンテナ30bは、車両20の車体上部23に設けられたが、例えば、車体上部23において車両20の外側後端を形成する、車両20の幅方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。なお、車外アンテナ30bは、車両20の外側後端の右隅又は左隅を形成する、車両20の高さ方向に沿ったボディの一辺に設けられてもよい。上記の構成は、第1変形例の車両20における、車外アンテナ30c,30d,30e,30fにも適用可能である。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。また、上述した第1変形例~第7変形例のうち、複数の変形例を組み合わせて、本実施形態に適用してもよい。
1 通信システム
10 基地局
20 車両
20a 車両前部
20a1 前端部
20b 車両後部
20b1 後端部
21a フロント窓21a
21b リア窓21b
23 車体上部
30a,30b 車外アンテナ
40a,40a1,40a2,40b,40b1,40b2 車内アンテナ
50a,50a1,50b,50b1 中継装置
51a,51b 電光変換部
53a,53a1,53a2,53b,53b1,53b2 マルチモード光ファイバ
55a,55a1,55a2,55b,55b1,55b2 光電変換部
100 端末
F1,F2,B1,B2 領域
θ1 角度
DR1 第1方向
DR2 第2方向
10 基地局
20 車両
20a 車両前部
20a1 前端部
20b 車両後部
20b1 後端部
21a フロント窓21a
21b リア窓21b
23 車体上部
30a,30b 車外アンテナ
40a,40a1,40a2,40b,40b1,40b2 車内アンテナ
50a,50a1,50b,50b1 中継装置
51a,51b 電光変換部
53a,53a1,53a2,53b,53b1,53b2 マルチモード光ファイバ
55a,55a1,55a2,55b,55b1,55b2 光電変換部
100 端末
F1,F2,B1,B2 領域
θ1 角度
DR1 第1方向
DR2 第2方向
Claims (10)
- 車両の長さ方向における一方の側に設けられる第1窓と、前記車両の長さ方向における他方の側に設けられ、かつ、前記第1窓に対面する第2窓とを含む車両における通信システムであって、
前記車両の車体上部における前記第1窓の上方付近に設けられ、かつ、前記第1窓が外部に面する側に指向性を有する第1車外アンテナと、
前記車両の内部において、前記第1車外アンテナの指向性に応じて、前記車両の長さ方向における前記他方の側の車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記一方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第1車内アンテナと、
前記第1車外アンテナから第1電気信号を受信し、少なくとも1つの前記第1車内アンテナに前記第1電気信号を中継する第1中継装置と、
前記車両の車体上部における前記第2窓の上方付近に設けられ、かつ、前記第2窓が外部に面する側に指向性を有する第2車外アンテナと、
前記車両の内部において、前記第2車外アンテナの指向性に応じて、前記車両の長さ方向における前記一方の側の車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記他方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第2車内アンテナと、
前記第2車外アンテナから第2電気信号を受信し、少なくとも1つの前記第2車内アンテナに前記第2電気信号を中継する第2中継装置と、
を備え、
少なくとも1つの前記第1車内アンテナは、前記第1中継装置によって中継された前記第1電気信号に基づく無線信号を放射し、
少なくとも1つの前記第2車内アンテナは、前記第2中継装置によって中継された前記第2電気信号に基づく無線信号を放射し、
前記第1中継装置は、
前記第1車外アンテナから出力された前記第1電気信号を第1光信号に変換する第1電光変換部と、
前記第1光信号を伝送する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバを介して受信した前記第1光信号を前記第1電気信号に変換し、少なくとも1つの前記第1車内アンテナに出力する少なくとも1つの第1光電変換部と、
を含み、
前記第2中継装置は、
前記第2車外アンテナから出力された前記第2電気信号を第2光信号に変換する第2電光変換部と、
前記第2光信号を伝送する第2光ファイバと、
前記第2光ファイバを介して受信した前記第2光信号を前記第2電気信号に変換して、少なくとも1つの前記第2車内アンテナに出力する少なくとも1つの第2光電変換部と、
を含む通信システム。 - 2つの前記第1車内アンテナが、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記第1光ファイバは、第1光カプラによって分岐されて、前記第1光信号を2つの前記第1光電変換部に伝送し、
2つの前記第1光電変換部は、前記第1光ファイバを介して受信した前記第1光信号を前記第1電気信号に変換し、2つの前記第1車内アンテナに出力し、
2つの前記第2車内アンテナが、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記第2光ファイバは、第2光カプラによって分岐されて、前記第2光信号を2つの前記第2光電変換部に伝送し、
2つの前記第2光電変換部は、前記第2光ファイバを介して受信した前記第2光信号を前記第2電気信号に変換し、2つの前記第2車内アンテナに出力する請求項1に記載の通信システム。 - 前記第1車内アンテナは、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の上方における、前記第2窓から遠い側に設けられ、
前記第1車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第2窓に近い側に向いており、
前記第2車内アンテナは、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の上方における、前記第1窓から遠い側に設けられ、
前記第2車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の下方における、前記第1窓に近い側に向いている請求項1に記載の通信システム。 - 前記第1車内アンテナは、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の下方おける、前記第1窓から遠い側に設けられ、
前記第1車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の下方における、前記第1窓に近い側に向いており、
前記第2車内アンテナは、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第2窓から遠い側に設けられ、
前記第2車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第2窓に近い側に向いている請求項1に記載の通信システム。 - 前記第1車外アンテナは、前記第1窓が外部に面する側と、車両の幅方向に設けられる窓が外部に面する側とに指向性を有し、
前記第2車外アンテナは、前記第2窓が外部に面する側と、車両の幅方向に設けられる窓が外部に面する側とに指向性を有する請求項1に記載の通信システム。 - 制御装置を更に備え、
2つの前記第1車内アンテナが、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記制御装置は、前記第1車外アンテナの指向性の変更を検知すると、変更された前記第1車外アンテナの指向性に応じて、2つの前記第1車内アンテナのうち、少なくとも1つの前記第1車内アンテナに前記第1電気信号を中継するように、前記第1中継装置に指示し、
2つの前記第2車内アンテナが、前記車両の長さ方向における前記一方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の長さ方向における前記他方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記制御装置は、前記第2車外アンテナの指向性の変更を検知すると、変更された前記第2車外アンテナの指向性に応じて、2つの前記第2車内アンテナのうち、少なくとも1つの前記第2車内アンテナに前記第2電気信号を中継するように、前記第2中継装置に指示する請求項1に記載の通信システム。 - 前記車両は、車両の幅方向における一方の側に設けられる第3窓と、前記車両の幅方向における他方の側に設けられ、かつ、前記第3窓に対面する第4窓とを含み、
前記通信システムは、
前記車両の車体上部における前記第3窓の上方付近に設けられ、かつ、前記第3窓が外部に面する側に指向性を有する第3車外アンテナと、
前記車両の内部において、前記第3車外アンテナの指向性に応じて、前記車両の幅方向における前記他方の側の車両端部の上方と、前記車両の幅方向における前記一方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第3車内アンテナと、
前記第3車外アンテナから第3電気信号を受信し、少なくとも1つの前記第3車内アンテナに前記第3電気信号を中継する第3中継装置と、
前記車両の車体上部における前記第4窓の上方付近に設けられ、かつ、前記第4窓が外部に面する側に指向性を有する第4車外アンテナと、
前記車両の内部において、前記第4車外アンテナの指向性に応じて、前記車両の幅方向における前記一方の側の車両端部の上方と、前記車両の幅方向における前記他方の側の車両端部の下方とのうち、少なくとも一方に設けられる少なくとも1つの第4車内アンテナと、
前記第4車外アンテナから第4電気信号を受信し、少なくとも1つの前記第4車内アンテナに前記第4電気信号を中継する第4中継装置と、
をさらに備え、
少なくとも1つの前記第3車内アンテナは、前記第3中継装置によって中継された前記第3電気信号に基づく無線信号を放射し、
少なくとも1つの前記第4車内アンテナは、前記第4中継装置によって中継された前記第4電気信号に基づく無線信号を放射し、
前記第3中継装置は、
前記第3車外アンテナから出力された前記第3電気信号を第3光信号に変換する第3電光変換部と、
前記第3光信号を伝送する第3光ファイバと、
前記第3光ファイバを介して受信した前記第3光信号を前記第3電気信号に変換し、少なくとも1つの前記第3車内アンテナに出力する少なくとも1つの第3光電変換部と、
を含み、
前記第4中継装置は、
前記第4車外アンテナから出力された前記第4電気信号を第4光信号に変換する第4電光変換部と、
前記第4光信号を伝送する第4光ファイバと、
前記第4光ファイバを介して受信した前記第4光信号を前記第4電気信号に変換して、少なくとも1つの前記第4車内アンテナに出力する少なくとも1つの第4光電変換部と、
を含む請求項1から6のいずれか一項に記載の通信システム。 - 2つの前記第3車内アンテナが、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記第3光ファイバは、第3光カプラによって分岐されて、前記第3光信号を2つの前記第3光電変換部に伝送し、
2つの前記第3光電変換部は、前記第3光ファイバを介して受信した前記第3光信号を前記第3電気信号に変換し、2つの前記第3車内アンテナに出力し、
2つの前記第4車内アンテナが、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の上方と、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の下方とに設けられ、
前記第4光ファイバは、第4光カプラによって分岐されて、前記第4光信号を2つの前記第4光電変換部に伝送し、
2つの前記第4光電変換部は、前記第4光ファイバを介して受信した前記第4光信号を前記第4電気信号に変換し、2つの前記第4車内アンテナに出力する請求項7に記載の通信システム。 - 前記第3車内アンテナは、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の上方における、前記第4窓から遠い側に設けられ、
前記第3車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第4窓に近い側に向いており、
前記第4車内アンテナは、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の上方における、前記第3窓から遠い側に設けられ、
前記第4車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の下方における、前記第3窓に近い側に向いている請求項7に記載の通信システム。 - 前記第3車内アンテナは、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の下方における、前記第3窓から遠い側に設けられ、
前記第3車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の幅方向における前記一方の側の前記車両端部の下方における、前記第3窓に近い側に向いており、
前記第4車内アンテナは、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第4窓から遠い側に設けられ、
前記第4車内アンテナにおける無線信号の放射方向は、前記車両の幅方向における前記他方の側の前記車両端部の下方における、前記第4窓に近い側に向いている請求項7に記載の通信システム。
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