JP2022133487A - 透明電極部材、静電容量式センサおよび入出力装置 - Google Patents

透明電極部材、静電容量式センサおよび入出力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明電極のパターンの不可視性を向上しモアレの発生を抑制する。【解決手段】透明電極部材100は、透光性を有し絶縁性の基材101と、基材の一つの面である第1面に複数配置され、透光性を有する透明電極110と、複数の透明電極間に形成された絶縁領域IRと、を備える。透明電極は、絶縁材料からなるマトリックスと、マトリックス内に分散した導電性ナノワイヤと、を含む分散層を備える。透明電極は、導電部からなる導電領域CRと、光学調整部を有する光学調整領域ARと、を有する。導電部は、光学調整部よりも導電性が高く、光学調整部は、分散層における導電性ナノワイヤの分散密度が導電部よりも低く、光学調整領域は、透明電極の面内に沿った格子の格子点となる位置に配置される複数の部分領域を有する。複数の格子点のうち互いに隣り合う4つの格子点を隅部とする矩形領域において、矩形領域の2つの対角線の長さが互いに異なる。【選択図】図1

Description

本発明は、透明電極部材、静電容量式センサおよび入出力装置に関する。
静電容量式センサは、画面に表示される映像の視認性を低下させることなく操作体が接触した部分の位置を検知するために、透明電極を有する透明電極部材を備えている。この透明電極部材として、インジウム・スズ酸化物(ITO)などの金属酸化物系の材料が一般的に使用されている。
近年、静電容量式センサを備える機器(例えばスマートフォン)の意匠性を高めることなどを目的として、静電容量式センサの可撓性を高める(曲げ耐性を高める)ことへの要請が高まっている。こうした要請に応えるために、従来使用されてきた金属酸化物系の材料に代えて、銀ナノワイヤなど導電性ナノワイヤをマトリックス樹脂に分散させた構成を有する透明電極部材が提案されている。
このような構成の透明電極部材において、透明電極が設けられたパターン部と透明電極が設けられていない非パターン部(絶縁部)とが存在する場合には、パターン部と非パターン部とが視覚的に区分される。そして、パターン部の反射率と非パターン部の反射率との間の差が大きくなると、パターン部と非パターン部との違いが視覚的に明らかになる。そうすると、映像を表示する表示素子としての外観の視認性が低下するという問題がある。
こうした外観の視認性低下の問題を克服する、すなわち、透明電極部材の不可視性を向上する観点から、特許文献1には、透光性の基材の表面に、オーバーコート層に銀ナノワイヤが埋設された導電層が形成されている透光性導電部材において、前記導電層が、導電領域と、前記導電領域よりも表面抵抗率の高い非導電領域とに区分され、前記非導電領域で、前記オーバーコート層に埋設されている銀ナノワイヤの少なくとも一部がヨウ化されており、前記非導電領域では、前記オーバーコート層の表面から銀ヨウ化物が露出していないか、または、前記非導電領域における前記オーバーコート層の表面に露出している銀ヨウ化物の量が、前記導電領域において前記オーバーコート層の表面に露出している銀ナノワイヤの量よりも少ないことを特徴とする透光性導電部材が記載されている。
特許文献2には、基体シートと、前記基体シート上に形成され、導電性ナノファイバーを含み、その導電性ナノファイバーを介して導通可能であり、目視により認識することができない大きさの複数の微小ピンホールを有する導電パターン層と、前記基体シート上の前記導電パターン層が形成されていない部分に形成され、前記導電性ナノファイバーを含み、前記導電パターン層から絶縁された絶縁パターン層とを備えた、導電性ナノファイバーシートが開示されている。特許文献2に記載された導電性ナノファイバーシートにおける前記絶縁パターン層は、目視により認識することができない幅の狭小溝を有し、その狭小溝により、前記導電パターン層から絶縁されると共に複数の島状に形成される。
特許文献3には、表面を有する基材と、上記表面に平面的に交互に並べられた透明導電部および透明絶縁部とを備え、上記透明絶縁部は、複数の島部からなる透明導電層であり、上記透明導電部および上記透明絶縁部の平均境界線長さが、20mm/mm以下である透明導電性素子について記載がある。
特許文献4には、導電性ナノワイヤ電極の間に絶縁溝を介して、フローティング電極が形成され、導電性ナノワイヤ電極とフローティング電極内に導電性ナノワイヤの少ない絶縁部が離散的且つ格子状に配列された静電容量式タッチセンサが記載される。この透明電極には、導電領域と光学調整領域とが設けられ、透明電極の導電性を維持しつつ反射率を低減して透明電極の不可視性を高めている。
特許文献5には、導電性ナノワイヤ電極の間に絶縁溝を介して、フローティング電極が形成され、電極の外形及びフローティング電極の外形がジグザク形状に形成され、表示装置の画素に対するモアレの発生を抑制する静電タッチセンサが記載される。
特許文献6には、透明電極パターン部に複数の開口部、隣接する透明絶縁パターン部に複数の島部をランダムに設けることで、表示装置の画素に対するモアレの発生を防止する静電タッチセンサが記載される。
一方、静電容量式タッチセンサが適用される表示装置において、特許文献7、8には、R(赤)、G(緑)、B(青)の画素をペンタイル配列にすることが記載されている。ペンタイル配列では、X方向およびY方向のそれぞれに異なる色の画素が交互に配置される。
国際公開WO2015/019805号 特開2010-157400号公報 特開2013-152578号公報 国際公開WO2018/101209号 特開2017-215965号公報 特開2012-181816号公報 特開2019-096428号公報 特開2019-114526号公報
透明電極として導電性ナノワイヤを用いた透明電極部材では、パターンの不可視性を十分に得ることが重要である。また、このような透明電極部材を透明電極として用いた静電容量式タッチセンサを表示装置の上に配置する場合、表示装置の画素配列と、透明電極に関わる構造との関係から、モアレが発生する場合がある。
本発明は、透明電極のパターンの不可視性の向上とともにモアレの発生を抑制できる透明電極部材、静電容量式センサ及び入出力装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、透光性を有し絶縁性の基材と、基材の一つの面である第1面に複数配置され、透光性を有する透明電極と、複数の透明電極間に形成された絶縁層と、を備える透明電極部材であって、透明電極は、絶縁材料からなるマトリックスと、マトリックス内に分散した導電性ナノワイヤと、を含む分散層を備え、透明電極は、導電部からなる導電領域と、光学調整部を有する光学調整領域と、を有し、導電部は、光学調整部よりも導電性が高く、光学調整部は、分散層における導電性ナノワイヤの分散密度が導電部よりも低く、光学調整領域は、透明電極の面内に沿った格子の格子点となる位置に配置される複数の部分領域を有し、複数の格子点のうち互いに隣り合う4つの格子点を隅部として構成される矩形領域において、矩形領域の2つの対角線の長さが互いに異なる、ことを特徴とする。
このような構成によれば、複数の部分領域における縦横のピッチが互いに異なるようになり、複数の部分領域と重なる構造物の配置との関係でモアレの発生を抑制することができる。
上記の透明電極部材において、矩形領域の2つの対角線のうち、長いほうを第1対角線、短いほうを第2対角線とし、第1対角線の長さをL1、第2対角線の長さをL2とした場合、L1/L2は、1.2以上2.7以下であることが好ましい。これにより、複数の部分領域と重なる構造物の配置の正方向であった場合、複数の部分領域の配置と構造物の配置との差を、モアレの発生を確実に抑制できる程度まで付けることができる。
上記の透明電極部材において、透明電極の形状は、矩形領域とは非相似形の略矩形であることが好ましい。
上記の透明電極部材において、絶縁層は、部分領域とは重ならず、格子点の複数を結ぶ線状に設けられることが好ましい。これにより、複数の部分領域の並びと絶縁層の延在する方向とが格子点の並びの方向と合致するようになり、複数の部分領域と絶縁層との視覚的な区別が付きにくくなって、不可視性を向上させることができる。
上記の透明電極部材において、透明電極に沿って配置される絶縁層は、格子の格子線の方向に沿って延在する部分と、格子線の方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有していてもよい。これにより、透明電極に沿って配置される絶縁層がジグザグに延在することが可能となり、透明電極に沿って配置される絶縁層の不可視性を高めることができる。
上記の透明電極部材において、透明電極は、第1方向に沿って並んで基材上に配置され、互いに電気的に接続された複数の第1透明電極と、第1方向とは異なる第2方向に沿って並んで配置され、互いに電気的に接続された複数の第2透明電極と、を有し、第1方向に隣り合う2つの第1透明電極は、2つの第1透明電極の間に位置し導電領域からなる第1透明配線によって互いに電気的に接続され、第2方向に隣り合う2つの第2透明電極は、第2透明配線によって電気的に接続され、第1透明配線と第2透明配線とは、絶縁物を介して重なる部分を有していてもよい。
上記の透明電極部材において、透明電極は、基材の第1方向に沿って並んで基材上に配置され、互いに電気的に接続された複数の第1透明電極と、基材を挟んで第1面とは反対側に位置する第2面において、第1方向とは異なる第2方向に沿って並んで配置され、互いに電気的に接続された複数の第2透明電極と、を有し、第1方向に隣り合う2つの第1透明電極は、2つの第1透明電極の間に位置し導電領域からなる第1透明配線によって互いに電気的に接続され、第2方向に隣り合う2つの第2透明電極は、第2透明配線によって電気的に接続され、第1面の法線方向からみて、第1透明配線と第2透明配線とは重なる部分を有していてもよい。
上記の透明電極部材において、第1透明電極の外形および第2透明電極の外形はいずれも矩形であり、第1透明電極の外形および第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、矩形領域の2つの対角線に揃って位置するよう設けられてもよい。
上記の透明電極部材において、第1透明電極の外形および第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、長さが等しくなっていてもよい。
上記の透明電極部材において、第1透明電極の外形および第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、直交していてもよい。
上記の透明電極部材において、第1面の法線方向からみたときに、第1透明電極と隣り合って配置される第2透明電極の間に、絶縁層に囲まれ透明電極と共通する材料で構成されたダミー領域を有し、ダミー領域は、複数の部分領域を有していてもよい。
上記の透明電極部材において、ダミー領域と絶縁層との境界線は、ダミー領域の複数の部分領域の配置方向に沿って延在する部分を有していてもよい。
上記の透明電極部材において、ダミー領域に沿って配置される絶縁層は、格子の格子線の方向に沿って延在する部分と、格子線の方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有していてもよい。これにより、ダミー領域に沿って配置される絶縁層がジグザグに延在することが可能となり、ダミー領域に沿って配置される絶縁層の不可視性を高めることができる。
本発明の一態様は、上記の透明電極部材と、操作者の指等の操作体と透明電極との間に生じる静電容量の変化を検知する検知部と、を備える静電容量式センサである。かかる静電容量式センサでは、透明電極の不可視性が高く、複数の部分領域と重なる構造物の配置との関係でモアレの発生が抑制されるため、静電容量式センサを透過して使用者に観察される画像の視認性を高めることが可能であり、表示均一性を高めることも可能である。
本発明の一態様は、上記の静電容量式センサと、静電容量式センサに重なる表示装置と、を備える入出力装置である。かかる入出力装置では、透明電極の不可視性が高く、複数の部分領域と重なる表示装置の画素の配置との関係でモアレの発生が抑制されるため、静電容量式センサを透過して使用者に観察される画像の視認性を高めることが可能であり、表示均一性を高めることも可能である。
上記の入出力装置において、表示装置の複数の画素はペンタイル配列され、ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の対角線における長軸の長さの短軸の長さに対する比は、矩形領域の対角線における長軸の長さの短軸の長さに対する比とは異なることが好ましい。これにより、表示装置の複数の画素の配列がペンタイル配列である場合、静電容量式センサを重ねた際のモアレの発生を抑制して、画像の視認性を高めることがより安定的に可能となる。
本発明によれば、透明電極のパターンの不可視性の向上とともにモアレの発生を抑制できる透明電極部材、静電容量式センサ及び入出力装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る透明電極部材の構造を概念的に示す平面図である。 図1のV1-V1断面図である。 本発明の一実施形態に係る透明電極部材の透明電極の具体的な構造の一例を概念的に示す部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る透明電極部材の透明電極の具体的な構造の他の一例を概念的に示す部分断面図である。 本実施形態に係る静電容量式センサを表す平面図である。 図5に表した領域A1を拡大した平面図である。 図6に表した切断面C1-C1における断面図である。 図6に表した切断面C2-C2における断面図である。 本発明の一実施形態に係る透明電極部材を例示する平面図である。 本実施形態の透明電極部材の検出領域の一部を表す拡大平面図である。 (a)および(b)は、本実施形態の透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。 表示装置の画素配列について例示する平面図である。 比較例(その1)に係る透明電極部材を例示する平面図である。 (a)および(b)は、比較例(その1)に係る透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。 比較例(その2)に係る透明電極部材を例示する平面図である。 (a)および(b)は、比較例(その2)に係る透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。 本発明の他の実施形態に係る静電容量式センサの構成を説明する図である。 本発明の別の実施形態に係る静電容量式センサの構成を説明する図である。 本発明の別の実施形態に係る入出力装置の構成を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る透明電極部材の構造を概念的に示す平面図である。図2は、図1のV1-V1断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る透明電極部材の透明電極の具体的な構造の一例を概念的に示す部分断面図である。図4は、本発明の一実施形態に係る透明電極部材の透明電極の具体的な構造の他の一例を概念的に示す部分断面図である。
図1および図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る透明電極部材100は、透光性を有する絶縁性の基材101を備える。本明細書において「透明」および「透光性」とは、可視光線透過率が50%以上(好ましくは80%以上)の状態を指す。更に、ヘイズ値が6%以下であることが好適である。本明細書において「遮光」および「遮光性」とは、可視光線透過率が50%未満(好ましくは20%未満)の状態を指す。基材101は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、環状ポリオレフィン(COP,COC)等のフィルム状の透明基材やガラス基材等で形成される。
透明電極部材100は、基材101の一つの面である第1面S1に配置された、透光性を有する透明電極110と絶縁層102とを備える。
絶縁層102は、第1面S1の法線方向からみたときに、透明電極110が配置された領域の周囲の少なくとも一部に位置する絶縁領域IRに配置される。
透明電極110は、図3および図4に示されるように、絶縁材料からなるマトリックスMXと、マトリックスMX内に分散した導電性ナノワイヤNWと、を含む分散層DLを備える。マトリックスMXを構成する絶縁材料の具体例として、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、およびポリウレタン樹脂などが挙げられる。導電性ナノワイヤNWとしては、金ナノワイヤ、銀ナノワイヤ、および銅ナノワイヤよりなる群から選択された少なくとも1つが用いられる。導電性ナノワイヤNWの分散性は、マトリックスMXにより確保されている。複数の導電性ナノワイヤNWが少なくとも一部において互いに接触することにより、透明電極110の面内における導電性が保たれている。
透明電極110は、図1および図2に示されるように、第1面S1の法線方向からみたときに、導電部111からなる領域(導電領域)CRと光学調整部112を有する領域(光学調整領域)ARとを有する。導電部111は、光学調整部112よりも導電性が高く、光学調整部112は、分散層DLにおける導電性ナノワイヤNWの分散密度が導電部111よりも低い。
かかる構造では、透明電極110が備える分散層DLにおいて、導電性ナノワイヤNWがマトリックスMX内で分散しつつ互いに連結することによって、他の透明導電性材料、特に酸化物系の導電性材料に比べて、高い導電性を達成することができる。その一方で、導電性ナノワイヤNW自体は透光性を有していないため、分散層DLにおける導電性ナノワイヤNWの分散密度が高いことによって、透明電極110の反射率が高くなる傾向がある。すなわち、分散層DLを備える透明電極110では、導電性ナノワイヤNWの分散密度が導電性および反射率の双方に対して影響を及ぼすため、導電性を高めることと反射率を低下させることがトレードオフの関係にある。そこで、透明電極110を、相対的に導電性が高い導電領域CRと、相対的に反射率が低い光学調整領域ARと、を有する構成とすることにより、透明電極110の導電性を維持しつつ反射率を低減して、透明電極110の不可視性を高めることが実現される。
また、特許文献2や特許文献3に記載されるような、透明電極に貫通孔を有する場合に比べると、反射率以外の光学特性(例えば屈折率)を大きく相違させることなく、光学調整領域ARの反射率を導電領域CRの反射率よりも低くすることができる。したがって、例えば、透明電極部材100を透過して視認される画像がある場合において、その画像の表示均一性を高めることができる。さらに、光学調整領域ARの構成を適切に制御すれば、透明電極110に設けられた貫通孔に比べて光学調整領域ARの導電性を高めることも可能である。この場合には、透明電極110全体としての導電性を高めることが可能であり、透明電極110における光学調整領域ARの面積割合を高めることも可能である。したがって、光学調整領域ARを設けることにより、透明電極110の導電性を高めることと不可視性を高めることとが、貫通孔を設けた場合に比べて、高次に実現されうる。
ここで、絶縁領域IRの反射率は、導電領域CRの反射率よりも低いことが好ましい。この場合には、光学調整領域ARを有することにより、全体的な反射率が低下した透明電極110と絶縁領域IRとにおける反射率の差が、光学調整部112を有しない場合よりも低くなる。したがって、透明電極110と絶縁領域IRとの境界が視認されにくくなって、透明電極110の不可視性を高めることが実現される。
さらに、絶縁領域IRに配置される絶縁層102が分散層DLの構成要素の一つであるマトリックスMXを含有することが好ましい。この場合には、マトリックスMXを共通に含有することに起因して、光学調整部112の反射率以外の光学特性(例えば屈折率)と絶縁層102の光学特性とが近似する。このため、例えば、透明電極部材100を透過して視認される画像がある場合において、その画像の表示均一性が高まりやすくなり、透明電極110の不可視性をより安定的に向上させることができる。
透明電極部材100において、光学調整部112の分散層DLでは、絶縁性を示す程度に、導電性ナノワイヤNWの分散密度が低減されていてもよい。図3はかかる構成(第1構成)の具体例であり、光学調整部112の分散層DLには導電性ナノワイヤNWが実質的に存在せず、分散層DLはマトリックスMXから構成される。この場合には、反射率を高める部材である導電性ナノワイヤNWが実質的に存在しないため、光学調整部112の反射率が特に低くなる。ここで、図3に示されるように、透明電極部材100の絶縁領域IRに配置される絶縁層102は、光学調整部112の分散層DLと同様に、マトリックスMXから構成されている。この場合には、透明電極部材100は、導電領域CRの周囲に位置する反射率が低い領域(絶縁領域IRおよび光学調整領域AR)に配置された部材が共通の材料(マトリックスMX)からなる構成となる。かかる構成を備える場合には、透明電極110全体の反射率が特に低くなって、透明電極110の不可視性がより安定的に向上する。
なお、図3では、絶縁層102および光学調整部112はいずれも、導電性ナノワイヤNWが実質的に存在せず、マトリックスMXから構成される場合が示されているが、これに限定されない。絶縁層102および光学調整部112のいずれについても、この部分の導電性が適切に低下して非導電性となって、絶縁機能を発揮することができれば、導電性ナノワイヤNWまたはこれに基づく物質がマトリックスMXに依然として分散していてもよい。次に説明する図4に示される絶縁層102の構造も同様である。
透明電極部材100において、光学調整部112は、絶縁層102よりも高い導電性を有してもよい。図4はかかる構成(第2構成)の具体例であり、光学調整部112の分散層DLは、基材101に対して遠位な側(使用者に対向する側)では導電性ナノワイヤNWの分散密度が低く、基材101に近位な側(基材101に対向する側)では導電性ナノワイヤNWの分散密度が高くなっている。分散層DLに分散する導電性ナノワイヤNWのうち、露出する導電性ナノワイヤNWが最も視認されやすいところ、光学調整部112の分散層DLが図4に示される構造を有している場合には、光学調整部112の視認性を適切に低下させることができる。しかも、基材101に近位な側に位置する導電性ナノワイヤNWによって、導電部111の分散層DLよりは低いものの、ある程度の導電性を確保することができる。したがって、光学調整部112の分散層DLが図4に示される構造を有している場合には、透明電極110全体の導電性を高くすることができる。また、この場合には光学調整部112の分散層DLにおける導電性ナノワイヤNWの分散密度と導電部111の分散層DLにおける導電性ナノワイヤNWの分散密度との差が比較的少なくなるため、透明電極110において光学調整部112と導電部111とによって形成されるパターンが視認されにくくなる。
なお、図4では、光学調整部112は、第1面S1の法線方向に沿って、導電性ナノワイヤNWの分散密度が変化している場合が示されているが、これに限定されない。絶縁層102および光学調整部112のいずれについても、この部分の導電性が適切に低下して非導電性となって、絶縁機能を発揮することができれば、導電性ナノワイヤNWまたはこれに基づく物質がマトリックスMXに依然として分散していてもよい。
図1に示されるように、透明電極部材100において、光学調整領域ARは、導電領域CR内に位置する。かかる構成の場合には、光学調整領域ARが絶縁領域IRに直接的に接する部分を有しない。このため、導電領域CRによって透明電極110に導電路を適切に形成することが可能となり、透明電極110としての導電性が低下することが抑制される。光学調整領域ARが絶縁領域IRに直接的に接する部分を有すると、透明電極110に形成される導電路が蛇行してしまう場合があり、この場合には透明電極110としての導電性が低下してしまう。また、後述するように、光学調整領域ARが絶縁領域IRに接続する部分を有することにより、不可視性が低下してしまう場合がある。
透明電極部材100において、光学調整領域ARの面積割合(調整率)は、10%以上40%以下であることが好ましい場合がある。光学調整部112では反射率を低下させることとのトレードオフとして導電性が相対的に低下する傾向がある。本発明の一実施形態に係る透明電極部材100では、透明電極110の反射率を安定的に低下させる観点から調整率を10%以上とすることが好ましい場合があり、15%以上とすることがより好ましい場合がある。一方、調整率を40%程度まで高めて透明電極110の不可視性を向上させても、透明電極110として求められる導電性を確保することができる場合があり、調整率を35%以下とすることが優れた不可視性を確保しつつ導電性を高める観点から好ましい場合がある。
本発明の一実施形態に係る透明電極110では、光学調整領域ARは、導電領域CR内に離散的に位置する複数の部分領域を有している。相対的に透光性が異なる光学調整領域ARと導電領域CRとが互いに大きなパターンを形成している場合には、そのパターン形状によっては、パターンの視認性が高くなってしまうことが懸念される。また、光学調整部112は相対的に導電性が低い領域であるから、これが透明電極110内でまとまって位置する場合には、透明電極110内を蛇行する導電路が形成されるおそれがあり、この場合には、透明電極110としての導電性が低下してしまう。したがって、上記のように、相対的に導電性の低い光学調整部112からなる部分領域(すなわち光学調整領域AR)を導電領域CR内に離散的に配置することによって、透明電極110内に視認されやすいパターンが形成されたり、実質的に導電性が低下したりすることが抑制される。また、後述するように、透明電極110が絶縁領域IRを介して複数配置されている場合には、複数の透明電極110の間に位置する絶縁領域IRの反射率が透明電極110の導電部111の反射率と相違することに起因して、絶縁領域IRの視認性が高まってしまうこともある。このような場合であっても、透明電極110の導電領域CR内に光学調整領域ARが離散的に配置されていることにより、絶縁領域IRに少なくとも一部が囲まれた状態にある透明電極110の不可視性を向上させることができる。
光学調整領域ARを構成する部分領域は、互いに30μm以上離間していることが好ましい場合がある。この離間距離sdは、すなわち、離散配置される光学調整部112の間に位置する導電領域CRの幅であるから、透明電極110における個々の導電路の幅となる。したがって、離間距離sdが30μm以上であることにより、透明電極110としての導電性が低下することが安定的に抑制される。
光学調整領域ARが離散的に配置されている場合において、複数の部分領域(光学調整領域AR)のそれぞれの形状は円であり、円の直径は、10μm以上、100μm以下であってもよい。透明電極110の不可視性をより安定的に向上させる観点から、上記の複数の部分領域(光学調整領域AR)の形状は、透明電極110内で均一であることが好ましい。この部分領域(光学調整領域AR)の形状が円であって、その直径が上記の範囲である場合には、調整率を40%以下としつつ、複数の部分領域(光学調整領域AR)の離間距離を30μm以上とすることを容易に実現することができる。
上記の複数の部分領域(光学調整領域AR)のそれぞれの形状を、円に代えて、四角形としてもよい。この場合には、四角形の対角線のうちで最長の対角線の長さは、10μm以上、100μm以下であることが、上記の円の直径の理由と同様の理由により、好ましい。
図1に示されるように、複数の部分領域(光学調整領域AR)が透明電極110の全体にわたって配置される場合には、透明電極110全体として反射率にばらつきが生じにくいため、透明電極110の不可視性が向上しやすく、好ましい。
図5は、本実施形態に係る静電容量式センサを表す平面図である。図6は、図5に表した領域A1を拡大した平面図である。図7は、図6に表した切断面C1-C1における断面図である。図8は、図6に表した切断面C2-C2における断面図である。なお、透明電極は透明なので本来は視認できないが、図5および図6では理解を容易にするため透明電極の外形を示している。
図5から図8に表したように、本実施形態に係る静電容量式センサ1は、基材2と、第1透明電極4と、第2透明電極5と、第2透明配線を構成するブリッジ配線部10と、パネル3と、検知部および制御部(いずれも図示していない)と、を備える。ブリッジ配線部10からみて基材2と反対側にパネル3が設けられている。基材2とパネル3との間には、光学透明粘着層(OCA;Optical Clear Adhesive)30が設けられている。基材2とブリッジ配線部10との間には、絶縁物からなる絶縁部20が設けられている。図7に表したように、ブリッジ配線部10が設けられた部分においては、光学透明粘着層30は、ブリッジ配線部10とパネル3との間に設けられている。
基材2は、透光性を有し、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム状の透明基材やガラス基材等で形成される。基材2の一方の主面である第1面S1には、第1透明電極4および第2透明電極5が設けられている。この詳細については、後述する。図7に表したように、パネル3は、ブリッジ配線部10からみて基材2とは反対側に設けられ、透光性を有する。このパネル3側から操作者の指などの操作体が接触または近接されて透明電極部材への操作が行われる。パネル3の材料は、特には限定されないが、パネル3の材料としては、ガラス基材やプラスチック基材が好ましく適用される。パネル3は、基材2とパネル3との間に設けられた光学透明粘着層30を介して基材2と接合されている。光学透明粘着層30は、アクリル系粘着剤や両面粘着テープ等からなる。
図5に表したように、静電容量式センサ1は、パネル3側の面の法線に沿った方向(Z1-Z2方向:図7および図8参照)からみて、検出領域11と非検出領域25とからなる。検出領域11は、指などの操作体により操作を行うことができる領域であり、非検出領域25は、検出領域11の外周側に位置する額縁状の領域である。非検出領域25は、図示しない加飾層によって遮光され、静電容量式センサ1におけるパネル3側の面から基材2側の面への光(外光が例示される。)および基材2側の面からパネル3側の面への光(静電容量式センサ1と組み合わせて使用される表示装置のバックライトからの光が例示される。)は、非検出領域25を透過しにくくなっている。
図5に表したように、静電容量式センサ1は、第1電極連結体8と第2電極連結体12とが基材2の一方の主面(第1面S1)に設けられた構成を有する透明電極部材400を備える。第1電極連結体8は、検出領域11に配置され、複数の第1透明電極4を有する。図7および図8に示すように、複数の第1透明電極4は、基材2におけるZ1-Z2方向に沿った方向を法線とする主面のうちZ1側に位置する第1面S1に設けられている。各第1透明電極4は、細長い連結部7を介してY1-Y2方向(第1の方向)に連結されている。そして、Y1-Y2方向に連結された複数の第1透明電極4を有する第1電極連結体8が、X1-X2方向に間隔を空けて配列されている。連結部7は第1透明配線を構成し、第1透明電極4に一体として形成されている。連結部7は、隣り合う2つの第1透明電極4を互いに電気的に接続している。第1電極連結体8および第2電極連結体12の周囲には絶縁領域IR(絶縁層21)が設けられている。
第1透明電極4および連結部7は、透光性を有し、導電性ナノワイヤを含む材料により形成される。導電性ナノワイヤを含む材料を用いることで、第1透明電極4の高い透光性とともに低電気抵抗化を図ることができる。また、導電性ナノワイヤを含む材料を用いることで、静電容量式センサ1の変形性能を向上させることができる。
図6および図8に表したように、第1透明電極4は複数の第1光学調整領域41を有する。複数の第1光学調整領域41の構造は、前述の光学調整領域ARに等しい。複数の第1光学調整領域41は、第1透明電極4において互いに離れて配設されるが、第1透明電極4における連結部7の周囲に位置する無調整領域NRには設けられておらず、第1透明電極4に連設される連結部7にも設けられていない。隣り合う複数の第1光学調整領域41同士の間の距離(第1距離)D1は、一定であり、30μm以上である。図6に表した例では、第1光学調整領域41の形状は、円である。第1光学調整領域41の円の直径D11は、10μm以上、100μm以下である。
第2電極連結体12は、検出領域11に配置され、複数の第2透明電極5を有する。図7および図8に示すように、複数の第2透明電極5は、基材2の第1面S1に設けられている。このように、第2透明電極5は、第1透明電極4と同じ面(基材2の第1面S1)に設けられている。各第2透明電極5は、細長いブリッジ配線部10を介してX1-X2方向(第2の方向)に連結されている。そして、図5に示すように、X1-X2方向に連結された複数の第2透明電極5を有する第2電極連結体12が、Y1-Y2方向に間隔を空けて配列されている。ブリッジ配線部10は、第2透明電極5とは別体として形成されている。なお、X1-X2方向は、Y1-Y2方向と交差している。例えば、X1-X2方向は、Y1-Y2方向と垂直に交わっている。
第2透明電極5は、透光性を有し、導電性ナノワイヤを含む材料により形成される。導電性ナノワイヤは、第1透明電極4の材料に関して前述した通りである。
図6および図7に表したように、第2透明電極5は複数の第2光学調整領域51を有する。複数の第2光学調整領域51の構造は、前述の光学調整領域ARに等しい。複数の第2光学調整領域51は、第2透明電極5において互いに離れて配設されるが、ブリッジ配線部10と重なる領域および無調整領域NRには設けられていない。隣り合う複数の第2光学調整領域51同士の間の距離(第2距離)D2は、一定であり、30μm以上である。図6に表した例では、第2光学調整領域51の形状は、円である。第2光学調整領域51の円の直径D12は、10μm以上、100μm以下である。
ブリッジ配線部10は、透光性および導電性を有する酸化物系材料を含む材料により形成される。透光性および導電性を有する酸化物系材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)およびFTO(Fluorine-doped Tin Oxide)よりなる群から選択された少なくとも1つが用いられる。
あるいは、ブリッジ配線部10は、ITO等の酸化物系材料を含む第1層と、第1層よりも低抵抗で透明な金属からなる第2層と、を有していてもよい。また、ブリッジ配線部10は、ITO等の酸化物系材料を含む第3層をさらに有していてもよい。ブリッジ配線部10が第1層と第2層との積層構造、あるいは第1層と第2層と第3層との積層構造を有する場合には、ブリッジ配線部10と、第1透明電極4および第2透明電極5と、の間においてエッチング選択性を有することが望ましい。
図6から図8に示すように、各第1透明電極4間を連結する連結部7の表面には、絶縁部20が設けられている。図7に示すように、絶縁部20は、連結部7と第2透明電極5との間の空間を埋め、第2透明電極5の表面にも多少乗り上げている。絶縁部20としては、例えばノボラック樹脂(レジスト)が用いられる。
図7および図8に示すように、ブリッジ配線部10は、絶縁部20の表面20aから絶縁部20のX1-X2方向の両側に位置する各第2透明電極5の表面にかけて設けられている。ブリッジ配線部10は、隣り合う2つの第2透明電極5を互いに電気的に接続している。
図7および図8に示すように、連結部7の表面に設けられた絶縁部20の表面に各第2透明電極5間を接続するブリッジ配線部10が設けられている。このように、連結部7とブリッジ配線部10との間には絶縁部20が介在し、第1透明電極4と第2透明電極5とは互いに電気的に絶縁された状態となっている。本実施形態では、第1透明電極4と第2透明電極5とが同じ面(基材2の第1面S1)に設けられているため、静電容量式センサ1の薄型化を実現できる。
図6に表したように、第1透明電極4および第2透明電極5は、基材2の第1面S1において隣り合った状態で並んで配置されている。第1透明電極4および第2透明電極5は、図1における透明電極110に対応する。第1透明電極4と第2透明電極5との間には、絶縁層21が設けられている。絶縁層21は、図1、図5における絶縁領域IRに対応する。これにより、第1透明電極4と第2透明電極5とは、互いに電気的に絶縁された状態となっている。絶縁層21の幅D3は、例えば約10μm以上、20μm以下程度である。
なお、図6から図8に表した連結部7は、第1透明電極4に一体として形成され、Y1-Y2方向に延びている。また、図6から図8に表したブリッジ配線部10は、連結部7を覆う絶縁部20の表面20aに第2透明電極5とは別体として形成され、X1-X2方向に延びている。但し、連結部7およびブリッジ配線部10の配置形態は、これだけには限定されない。例えば、連結部7は、第2透明電極5に一体として形成され、X1-X2方向に延びていてもよい。この場合には、連結部7は、隣り合う2つの第2透明電極5を互いに電気的に接続する。ブリッジ配線部10は、連結部7を覆う絶縁部20の表面20aに第1透明電極4とは別体として形成され、Y1-Y2方向に延びていてもよい。この場合には、ブリッジ配線部10は、隣り合う2つの第1透明電極4を互いに電気的に接続する。本実施形態に係る静電容量式センサ1の説明では、ブリッジ配線部10が、連結部7を覆う絶縁部20の表面20aに第2透明電極5とは別体として形成され、X1-X2方向に延びた場合を例に挙げる。
図5に示すように、非検出領域25には、各第1電極連結体8および各第2電極連結体12から引き出された複数本の配線部6が形成されている。第1電極連結体8および第2電極連結体12のそれぞれは、接続配線16を介して配線部6と電気的に接続されている。各配線部6は、図示しないフレキシブルプリント基板と電気的に接続される外部接続部27に接続されている。すなわち、各配線部6は、第1電極連結体8および第2電極連結体12と、外部接続部27と、を電気的に接続している。外部接続部27は、例えば導電ペースト、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属を有する材料を介して、図示しないフレキシブルプリント基板と電気的に接続されている。
そして、このフレキシブルプリント基板と接続されたプリント配線板(図示していない)には、操作体と透明電極(主に第1透明電極4および第2透明電極5)との間に生じる静電容量の変化を検知する検知部(図示していない)と、検知部からの信号に基づいて操作体の位置を算出する制御部が搭載されている。なお、詳細な説明は行わないが、検知部や制御部には、集積回路が用いられている。
各配線部6は、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属を有する材料により形成される。接続配線16は、ITO、金属ナノワイヤ等の透明導電性材料で形成され、検出領域11から非検出領域25に延出している。配線部6は、接続配線16の上に非検出領域25内で積層され、接続配線16と電気的に接続されている。また、第1透明電極4や第2透明電極5と同じ金属ナノワイヤ(具体例として銀ナノワイヤが挙げられる。)を有する分散層DLが連続して非検出領域25に延出して接続配線16を構成し、非検出領域25においてこの接続配線16と配線部6を構成する金属層とが積層された積層配線構造を有していてもよい。金属ナノワイヤを有する分散層DLからなる接続配線16がさらに延出して配線部6の少なくとも一部を構成していてもよい。この場合において、配線部6は、分散層DLと金属系の材料との積層構造であってもよい。
配線部6は、基材2の第1面S1における非検出領域25に位置する部分に設けられている。外部接続部27も、配線部6と同様に、基材2の第1面S1における非検出領域25に位置する部分に設けられている。
図5では、理解を容易にするために配線部6や外部接続部27が視認されるように表示しているが、実際には、非検出領域25に位置する部分には、遮光性を有する加飾層(図示せず)が設けられている。このため、静電容量式センサ1をパネル3側の面からみると、配線部6および外部接続部27は加飾層によって隠蔽され、視認されない。加飾層を構成する材料は、遮光性を有する限り任意である。加飾層は絶縁性を有していてもよい。
本実施形態に係る静電容量式センサ1では、図7に示す例えばパネル3の面3a上に操作体の一例として指を接触させると、指と指に近い第1透明電極4との間、および指と指に近い第2透明電極5との間で静電容量が生じる。静電容量式センサ1は、このときの静電容量の変化を検知部により検知し、この静電容量変化に基づいて、指の接触位置を制御部によって算出することが可能である。つまり、静電容量式センサ1は、指と第1電極連結体8との間の静電容量変化に基づいて指の位置のX座標を検知し、指と第2電極連結体12との間の静電容量変化に基づいて指の位置のY座標を検知する(自己容量検出型)。
あるいは、静電容量式センサ1は、相互容量検出型であってもよい。すなわち、静電容量式センサ1は、第1電極連結体8および第2電極連結体12のいずれか一方の電極(例えば第1電極連結体8)の一列に駆動電圧を印加し、第1電極連結体8および第2電極連結体12のいずれか他方の電極(例えば第2電極連結体12)と指との間の静電容量の変化を検知してもよい。この場合には、静電容量式センサ1は、いずれの第1電極連結体8に電圧を印加したときに静電容量の変化が検出されたかにより指の位置のX座標を検知し、いずれの第2電極連結体12において静電容量が変化したかにより指の位置のY座標を検知する。
ここで、従来技術に係る静電容量式センサでは、導電性ナノワイヤを含む導電部分を有する透明電極の反射率と、隣り合う透明電極の間隙を含む絶縁部分の反射率と、の間の差が大きくなると、導電部分と絶縁部分との違いが視覚的に明らかになる。そうすると、透明電極がパターンとして視認されやすくなる。静電容量式センサが反射防止層や反射低減層などを備える場合には、導電部分の反射率と絶縁部分の反射率との間の差を抑えることができる一方で、反射防止層や反射低減層を形成する設備の追加が必要になったり、静電容量式センサの製造工程が増加したりする。
これに対して、本実施形態に係る静電容量式センサ1では、第1透明電極4は互いに離れて配設された複数の第1光学調整領域41を有する。また、第2透明電極5は互いに離れて配設された複数の第2光学調整領域51を有する。そのため、第1透明電極4および第2透明電極5のうちには、導電性ナノワイヤを含む導電領域CRと、複数の第1光学調整領域41および複数の第2光学調整領域51により形成された複数の領域(光学調整領域AR)と、が存在する。そのため、第1透明電極4および第2透明電極5のうちには、導電領域CRと光学調整領域ARとの間の複数の境界(内部境界)が存在する。一方で、第1透明電極4と絶縁層21との間の境界(外部境界)、および第2透明電極と絶縁層21との間の境界(外部境界)が存在する。なお、前述の無調整領域NRは導電領域CRからなるため、無調整領域NRには内部領域(導電領域CRと光学調整領域ARとの間の境界)は存在せず、外部領域(第1透明電極4または第2透明電極5と絶縁層21との間の境界)のみが存在する。
このように、静電容量式センサ1の平面視において、内部境界および外部境界の両方が視認されるため、外部境界だけが強調されることが抑えられ、第1透明電極4および第2透明電極5がパターンとして視認され難くなる。これにより、第1透明電極4および第2透明電極5のパターンの不可視性を向上させることができる。
また、第1光学調整領域41は、第1透明電極4の無調整領域NR以外の領域に設けられ、第2光学調整領域51は、第2透明電極5の無調整領域NR以外の領域に設けられている。これによれば、第1光学調整領域41および第2光学調整領域51が設けられたことで第1透明電極4および第2透明電極5の電気抵抗が過度に低くなることを抑えることができる。また、第1光学調整領域41および第2光学調整領域51が集中し、第1透明電極4および第2透明電極5がパターンとして視認され易くなることを抑えることができる。
また、隣り合う複数の第1光学調整領域41同士の間の第1距離は一定であり、隣り合う複数の第2光学調整領域51同士の間の第2距離は一定である。つまり、複数の第1光学調整領域41は、第1透明電極4の無調整領域NR以外の領域において均一に設けられている。
また、第1透明電極4および第2透明電極5の材料に含まれる導電性ナノワイヤは、金ナノワイヤ、銀ナノワイヤ、および銅ナノワイヤよりなる群から選択された少なくとも1つである。これによれば、第1透明電極4および第2透明電極5の材料として例えばITOなどの酸化物系材料が用いられた場合と比較して、第1光学調整領域41を有する第1透明電極4および第2光学調整領域51を有する第2透明電極5の電気抵抗を低くすることができる。
図9は、本発明の一実施形態に係る透明電極部材を例示する平面図である。図9は、図5に表した領域A1に対応する領域を拡大した平面図である。図9では、Y1-Y2方向に並ぶ2つの第1透明電極について、Y1-Y2方向Y1側の第1透明電極を第1透明電極4B1、Y1-Y2方向Y2側の第1透明電極を第1透明電極4B2として示している。
図10は、本実施形態の透明電極部材の検出領域の一部を表す拡大平面図である。図10は、図9に表した領域A3に対応する領域を拡大した平面図である。
本例の第1透明電極4B1、4B2が複数のほぼ円形の第1光学調整領域41Bを有し、第2透明電極5B1、5B2が複数のほぼ円形の第2光学調整領域51Bを有し、第1透明電極4B1、4B2と第2透明電極5B1、5B2との間に絶縁層21を有する点で、図6に示した例と共通する。絶縁部20とブリッジ配線部10とは、説明の都合上、図示を省略している。
連結部7は、Y1-Y2方向(第1方向)で第1透明電極4B1と第1透明電極4B2との間に位置して、第1透明電極4B1と第1透明電極4B2とを電気的に接続する透明配線(第1透明配線)である。具体的には、図9に示されるように、連結部7のY1-Y2方向(第1方向)Y1側には第1透明電極4B1が位置し、連結部7のY1-Y2方向(第1方向)Y2側には第1透明電極4B2が位置する。
Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、第1透明電極4B1と連結部7とは第1境界線DL1において接する連続体であり、第1透明電極4B2と連結部7とは第2境界線DL2において接する連続体である。図示しないが、Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、第1透明電極4B1のY1-Y2方向(第1方向)Y1側には第2境界線DL2によって接する連続体として連結部7がさらに設けられている。また、Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、第1透明電極4B2のY1-Y2方向(第1方向)Y2側には第1境界線DL1によって接する連続体として連結部7がさらに設けられている。こうして、複数の第1透明電極4B1、4B2は複数の連結部7によって電気的に接続され、Y1-Y2方向(第1方向)に延びる第1電極連結体8が構成されている。
隣り合う第1透明電極4B1、4B2と第2透明電極5B1、5B2との間は、第1透明電極4B1、4B2および第2透明電極5B1、5B2の双方から絶縁層21により電気的に絶縁されたダミー領域IFが、絶縁層21に囲まれて設けられている。ダミー領域IFは、第1透明電極4B1、4B2および第2透明電極5B1、5B2の導電領域CRと構造が共通する、すなわち、導電性ナノワイヤがマトリックスとなる絶縁材料に分散した構造を有するダミー導電領域CR1を有する。このようなダミー領域IFを設けることにより、第1透明電極4B1、4B2と第2透明電極5B1、5B2との間のXY平面内での離間距離を不可視性への影響を抑えて変更することができる。これらの電極の離間距離を変更することにより、電極間の容量を調整することができる。
ダミー領域IFには、ダミー領域IFの視認性を低下させる観点から、第1光学調整領域41Bおよび第2光学調整領域51Bと同様に、ほぼ円形のダミー光学調整領域AR1の複数が、平面視で、ダミー導電領域CR1内に互いに離散して配置されている。ダミー光学調整領域AR1は、第1光学調整領域41Bおよび第2光学調整領域51Bと同様の方法(少なくとも表面部においてマトリックスとなる絶縁材料から導電性ナノワイヤを除去する方法)により形成されたものであり、第1光学調整領域41Bおよび第2光学調整領域51Bと構造が共通する。
Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、光学調整領域AR(第1光学調整領域41Bおよび第2光学調整領域51B)およびダミー光学調整領域AR1は、第1面S1の面内に沿った格子LTの格子点LPとなる位置に配置される複数の部分領域PRを有する。すなわち、第1面S1の面内に沿った仮想的な格子LTを設定した場合、格子LTの格子点LPの上に部分領域PRが配置される。それぞれの部分領域PRの不可視性を確保する観点から、部分領域PRの円換算直径φ0は100μm以下であることが好ましい。
図11(a)および(b)は、本実施形態の透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。図11(b)には、図11(a)の一つの矩形領域が示される。
図11(a)に示すように、矩形領域RAは、第1面S1の面内における複数の格子点LPのうち互いに隣り合う4つの格子点LPを隅部として構成される矩形の領域のことを言う。
図11(b)に示すように、本実施形態では、複数の格子点LPのうち互いに隣り合う4つの格子点LPを隅部として構成される矩形領域RAにおいて、この矩形領域RAの2つの対角線の長さL1、L2が互いに異なるように設けられる。すなわち、矩形領域RAの内角は直角ではない。例えば、矩形領域RAは内角が直角でないひし形になっている。なお、矩形領域RAの形状は、2つの対角線の長さL1、L2が異なっていればひし形以外であってもよい。このような矩形領域RAを構成するためには、図10に示す格子LTの格子線LLの方向は、X1-X2方向に対して45度以外となっている。例えば、格子線LLの方向は、X1-X2方向に対して30度±10度程度になっている。
図5に示すように、透明電極の形状との関係では、本実施形態では第1透明電極4および第2透明電極5の形状は、矩形領域RAとは非相似形の略矩形となる。すなわち、第1透明電極4の外形および第2透明電極5の外形はいずれも矩形(略矩形)であり、これら第1透明電極4の外形および第2透明電極5の外形が作る矩形の2つの対角線は、矩形領域RAの2つの対角線に揃って位置する。具体的には、透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5)の外形についても、矩形領域RAについても、2つの対角線の一方はX1-X2方向に沿っており、2つの対角線の他方はY1-Y2方向に沿っている。また、図5に示すように、第1透明電極4の外形および第2透明電極5の外形が作る矩形の2つの対角線は互いに直交し、図11(b)に示すように、矩形領域RAの2つの対角線も互いに直交している。しかし、第1透明電極4の外形および第2透明電極5の外形が作る矩形の2つの対角線の長さは互いに等しいが、矩形領域RAの2つの対角線の長さは互いに異なっている。
このように、矩形領域RAの2つの対角線の長さL1、L2が互いに異なるように設けられることで、複数の部分領域PRにおける縦横(X1-X2方向およびY1-Y2方向のそれぞれ)のピッチが互いに異なることになり、複数の部分領域PRと重なる構造物の配置との関係でモアレの発生を抑制することができる。例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置などの表示装置の画素の配列では、縦横のピッチが同じである場合が多い。このような表示装置の上に本例の透明電極部材100を配置すると、複数の画素の位置を格子点とする仮想的な格子の角度と、複数の部分領域PRの位置を格子点とする仮想的な格子の角度とが合致せず、モアレの発生を抑制することができる。この点については、図12を用いて後に詳説する。
ここで、矩形領域RAの2つの対角線のうち、長いほうを第1対角線DiL1、短いほうを第2対角線DiL2とし、第1対角線DiL1の長さをL1、第2対角線DiL2の長さをL2とした場合、L1/L2は、1.2以上2.7以下であることが好ましい。L1/L2が1.2より小さいと矩形領域RAが正方形に近づくため、モアレの抑制効果が弱くなる。一方、L1/L2が2.7を超えると格子点LPに配置される光学調整領域ARのX1-X2方向のピッチと、Y1-Y2方向のピッチとの差が大きくなりすぎ、不可視性の低下を招きやすくなる。
また、絶縁領域IRに配置された絶縁層21(隣り合う第1透明電極4B1、4B2と第2透明電極5B1、5B2との間に位置する絶縁層21、隣り合う第1透明電極4B1、4B2とダミー領域IFとの間に位置する絶縁層21、隣り合う第2透明電極5B1、5B2とダミー領域IFとの間に位置する絶縁層21)は、Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、部分領域PRとは重ならず、格子点LPの複数を結ぶ線状に設けられる。すなわち、絶縁層21(絶縁領域IR)は、格子点LPの複数を通る(繋ぐ)ように設けられる。つまり、ダミー領域IFと絶縁層21との境界線は、ダミー領域IFの複数の部分領域PRの配置方向に沿って延在する部分を有する。
図10に示す例では、透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5のそれぞれ)に沿って配置される絶縁層21は、第1面S1の面内の格子LTの格子線LLの方向に沿って延在する部分と、第1面S1の面内方向であるが格子線LLの方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有する。具体的には、透明電極に沿って配置される絶縁層21は、2つの格子線LLの方向のうち、図10において左下側から右上側に延びる方向にそって延在する部分と、2つの格子線LLの方向のいずれでもなく、図10において上下方向に沿って延在する部分とを有する。この上下方向は、図11(b)に示されるように、矩形領域RAの対角線の一つに沿った方向であり、具体的には、矩形領域RAの2つの対角線のうち相対的に短い第2対角線DiL2に沿った方向である。すなわち、図10では非格子方向は第2対角線DiL2に沿った方向である。
非格子方向は、格子線LLの方向に沿った方向以外であればいずれの方向でもよいが、上記の第2対角線DiL2に沿った方向など、矩形領域RAの対角線に沿った方向であることが好ましい。Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)から透明電極部材100をみたときに、透明電極における複数の部分領域PRは、格子線LLの方向に沿った方向に並んで見えるほか、矩形領域RAの対角線(第1対角線DiL1、第2対角線DiL2)に沿った方向に並んでいるようにも見える。このため、非格子方向が矩形領域RAの対角線に沿った方向である場合には、絶縁層21における非格子方向に沿って配置された部分が見えにくくなる。矩形領域RAの対角線の2つを対比すると、非格子方向が相対的に長い第1対角線DiL1に沿った方向である場合において非格子方向に沿って配置される絶縁層21の長さよりも、非格子方向が相対的に短い第2対角線DiL2に沿った方向である場合において非格子方向に沿って配置される絶縁層21の長さの方が、短くなる。したがって、非格子方向は第2対角線DiL2に沿った方向であることが、不可視性を高める観点から好ましい。
図5に示されるように、透明電極(第1透明電極4、第2透明電極5)の外形は略矩形(具体的には正方形)であって、この矩形の各辺はX1-X2方向に対して45度傾いた方向に沿って延在する。これに対し、格子線LLの方向は、図10に示されるように、X1-X2方向に対して30度傾いた方向に沿っている。したがって、透明電極に沿って配置される絶縁層21が格子線LLの方向に沿った方向にのみ延在していると、透明電極の外形をなす矩形の辺の延在方向をX1-X2方向に対して45度傾いた方向にすることは、透明電極の不可視性を適切に維持しつつ実現することが容易でない。そこで、透明電極に沿って配置される絶縁層21が非格子方向に沿って配置された部分を有するように絶縁層21を設定することにより、透明電極に沿って配置される絶縁層21の全体的な方向を格子線LLの方向に沿った方向とは異なる方向にすることができる。
図11(b)に示されるように、矩形領域RAでは、Y1-Y2方向に対応する縦方向の対角線(第2対角線DiL2)が、X1-X2方向に対応する横方向の対角線(第1対角線DiL1)よりも短いため、透明電極に沿って配置される絶縁層21が第2対角線DiL2に沿った方向を非格子方向としてこの方向に沿った部分を有することにより、透明電極に沿って配置される絶縁層21の全体的な延在方向をX1-X2方向(横方向)に対して格子線LLの方向よりも傾いた方向とすることができる。
透明電極に沿って配置される絶縁層21は非格子方向に沿って延在する部分を複数有することが好ましい。絶縁層21において、非格子方向に沿って延在する部分は、格子線LLの方向に沿って延在する部分よりも、相対的に視認されやすい。絶縁層21の周囲に位置する複数の部分領域PRの並びは格子線LLの方向に沿っているためである。それゆえ、絶縁層21は非格子方向に沿って延在する部分が長く存在するよりも、格子線LLの方向に沿って延在する部分に分散して存在することが、非格子方向に沿って延在する部分の視認性を低下させる観点から好ましい。このとき、絶縁層21における非格子方向に沿って延在する部分の視認性をより安定的に低下させる観点から、非格子方向に沿って延在する部分の長さは矩形領域RAの内部に収まる範囲、すなわち図10に示す例では、矩形領域RAの第2対角線DiL2の長さL2と等しいことが好ましい。
また、透明電極に沿って配置される絶縁層21について非格子方向に沿って延在する部分が分散して位置する場合には、絶縁層21は、格子線LLの方向に沿って延在する部分と、非格子方向に沿って延在する部分とが交互に配置される交互配置部分を有することが好ましい。交互配置部分を有する絶縁層21は図10に示されるようにジグザグ形状となり、全体的に格子線LLの方向の方向とは異なる方向に延在するように設定することができる。このようにすることで、透明電極のおおよその外形をX1-X2方向に対して45度傾いた方向に沿って延在する辺から構成された正方形とすることが、透明電極の不可視性を適切に維持しつつ容易に実現される。
このように、透明電極に沿って配置される絶縁層が、格子方向に沿って延在する部分のみならず、非格子方向に沿って延在する部分を有することにより、透明電極に沿って配置される絶縁層の全体的な延在方向を、不可視性を適切に維持しつつ格子方向とは異なる方向に設定することができる。したがって、透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5)の外形に沿った方向と格子線LLの方向とにずれがあっても、格子点LPを結ぶ線状に絶縁層21を形成することが可能となる。具体的には、図11(b)に示すように、格子線LLの方向は横方向(図5のX1-X2方向)に対して30度傾いた方向であり、図5に示すように、透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5)の外形に沿った方向は、X1-X2方向に対して45度傾いた方向である。なお、絶縁層21は、Z1-Z2方向(第1面S1の法線方向)からみたときに、通過する2つの格子点の間に湾曲部を有していてもよい。
また、上記のような透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5のそれぞれ)に沿って配置される絶縁層21と同様に、ダミー領域IFに沿って配置される絶縁層21は、第1面S1の面内の格子LTの格子線LLの方向に沿って延在する部分と、第1面S1の面内方向であるが格子線LLの方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有する。これにより、ダミー領域IFに沿って配置される絶縁層の全体的な延在方向を、不可視性を適切に維持しつつ格子方向とは異なる方向に設定することができる。具体的には、図11(b)に示すように、格子線LLの方向は横方向(図5のX1-X2方向)に対して30度傾いた方向であり、図9に示されるように、ダミー領域IFの外形に沿った方向は、X1-X2方向に対して45度傾いた方向であり、図10に示されるように、非格子方向は縦方向(Y1-Y2方向)である。透明電極に沿って配置される絶縁層21と同様に、ダミー領域IFに沿って配置される絶縁層21は、非格子方向に沿って延在する部分を複数有することが好ましく、非格子方向に沿って延在する部分が格子線LLの方向に沿って延在する部分に分散して配置されていることがより好ましく、格子線LLの方向に沿って延在する部分と非格子方向に沿って延在する部分とが交互に配置される交互配置部分を有することが特に好ましい。非格子方向は、矩形領域RAの対角線に沿った方向であることが好ましく、矩形領域RAの第2対角線DiL2の方向に沿っていることがより好ましい。このより好ましい場合において、絶縁層21の、格子線LLの方向に沿って延在する部分から延設される非格子方向に沿った部分の長さは、第2対角線DiL2の長さL2に等しいことが好ましい。
図12は、表示装置の画素配列について例示する平面図である。
表示装置800には、カラー表示を行うための複数色の画素が配置される。例えば、赤色の画素800R、緑色の画素800Gおよび青色の画素800Bが所定のレイアウトで配置される。図12には、画素配列としてペンタイル配列の例が示される。ペンタイル配列の一例では、赤色の画素800Rと青色の画素800Bとが千鳥状に配置され、赤色の画素800Rおよび青色の画素800Bのそれぞれの周囲に4つの緑色の画素800Gが配置されるレイアウトになっている。各画素の配置の方向は、縦横方向に対して45度になっている。
このような表示装置800において、ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の対角線における長軸の長さをLP1、短軸の長さをLP2とすると、長軸の長さLP1の短軸の長さLP2に対する比(LP1/LP2)は1となる。この表示装置800に本実施形態に係る透明電極部材を重ね合わせる場合、矩形領域RAにおける第1対角線DiL1の長さL1の、第2対角線DiL2に対する比であるL1/L2は、LP1/LP2とは異なっている。モアレの発生を安定的に抑制する観点から、LP1/LP2に対するL1/L2の相違の絶対値(|L1/L2-LP1/LP2|)は、0.19から1.75の範囲とすることが好ましい場合がある。
これにより、表示装置800の複数の画素800R、800Gおよび800Bの配列の方向(格子線LLPの方向)と、透明電極部材の複数の部分領域PRの配列の方向(格子線LLの方向)とが合致しなくなる。したがって、ペンタイル配列の表示装置800に本実施形態に係る透明電極部材(これを用いた静電容量式センサ)を重ねた際のモアレの発生が抑制され、画像の視認性を高めることが可能となる。
図13から図16は、比較例に係る透明電極部材を例示する平面図である。
図13は、比較例(その1)に係る透明電極部材の検出領域の一部を表す平面図である。図13は、図5に表した領域A1に対応する領域を拡大した平面図である。
図14(a)および(b)は、比較例(その1)に係る透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。
比較例(その1)に係る透明電極部材100Aでは、複数の部分領域PRが配置される格子LTの格子線LLaの方向は、X1-X2方向およびY1-Y2方向のそれぞれに対して45度となっている。すなわち、この透明電極部材100Aの矩形領域RAaは2つの対角線の長さが等しくなるため、縦横に対して45度傾いた正方形となる。
このような比較例(その1)に係る透明電極部材100Aを図12に示すペンタイル配列の表示装置800に重ね合わせた場合、表示装置800の複数の画素800R、800Gおよび800Bの配列の方向(格子線LLpの方向)と、透明電極部材100Aの複数の部分領域PRの配列の方向(格子線LLaの方向)とが合致し、モアレを発生させる可能性が高まる。なお、図11に示す矩形領域RAは、矩形領域RAaを横方向に延ばし縦方向に縮めた形状を有する。このため、矩形領域RAの面積と矩形領域RAaの面積とは等しく、矩形領域RAにおける部分領域PRの面積割合は、矩形領域RAaにおける部分領域PRの面積割合に等しい。
図15は、比較例(その2)に係る透明電極部材の検出領域の一部を表す平面図である。図15は、図5に表した領域A1に対応する領域を拡大した平面図である。
図16(a)および(b)は、比較例(その2)に係る透明電極部材の矩形領域について例示する平面図である。
比較例(その2)に係る透明電極部材100Bでは、複数の部分領域PRが配置される格子LTの格子線LLbの方向は、X1-X2方向およびY1-Y2方向のそれぞれに対して45度から僅かに傾斜している。図示する例では、45度から10度傾斜している。この透明電極部材100Bの矩形領域RAbは、2つの対角線の長さが等しく正方形となる点で比較例(その1)に係る透明電極部材100Aと同様であるが、矩形領域RAaよりも全体を10度傾斜させている点で相違する。
このような比較例(その2)に係る透明電極部材100Bを図12に示すペンタイル配列の表示装置800に重ね合わせた場合、表示装置800の複数の画素800R、800Gおよび800Bの配列の方向(格子線LLpの方向)と、透明電極部材100Aの複数の部分領域PRの配列の方向(格子線LLbの方向)とが合致しなくなり、モアレの発生を抑制することができる。しかし、図15に示すように、絶縁層21を格子点LPの複数を結びつつX1-X2方向に対して45度に傾いた線状に延在しようとすると、その線は隣り合う格子点LPを結ぶ線(格子線LLb)に対してわずかに傾いた線となってしまう。このような線上に絶縁層21を配置して格子点LP上に部分領域PR配置すると、絶縁層21と部分領域PRとが重なったり特に近くなったりして局所的に反射率が低くなってしまい、不可視性が著しく低下する。それゆえ、透明電極部材100Bでは部分領域PRを配置できない領域が生じてしまう。その結果、図9に示されるように、格子点LP上に部分領域PRを配置できなかった領域周辺の反射率が局所的に高くなり、透明電極部材100に比べて不可視性は劣ることになる。
すなわち、比較例(その1)の矩形領域RAaでは、表示装置800の画素の配列(ペンタイル配列)との関係でモアレが発生してしまうため、矩形領域RAaに対して何らかの変更を行うことが必要なる。本例の矩形領域RAのように、矩形の長軸と短軸とを異ならせる場合には、モアレを解消でき、さらに不可視性を損なうことなく透明電極(第1透明電極4および第2透明電極5)の外形に沿って絶縁層21を配置することができる。具体的には透明電極と絶縁層21との境界に交互配置部分を設けて境界線をジグザク形状とする。ダミー領域IFが設けられる場合には、ダミー領域IFと絶縁層21との境界にも交互配置部分を設けて境界線をジグザク形状とすればよい。一方、比較例(その2)の矩形領域RAbのように矩形領域RAaとの対比で矩形を回転させると、モアレを解消できるが、不可視性を損なわないように絶縁層21を配置することが困難となる。
図17は本発明の他の実施形態に係る静電容量式センサの構成を説明する図である。図17に示されるように、本発明の一実施形態に係る静電容量式センサ1Aが備える透明電極部材500は、シート状の基材2が有する2つの主面の一つである第1面S1に複数の第1透明電極4を備える第1電極連結体8が設けられ、2つの主面の他の一つである第2面S2に複数の第2透明電極5を備える第2電極連結体12が設けられている。複数の第2透明電極は、第2面S2の面内方向のうち第1方向(Y1-Y2方向)とは異なる第2方向(具体的にはX1-X2方向)に沿って並んで配置され、互いに電気的に接続されている。
図18は本発明の別の実施形態に係る静電容量式センサの構成を説明する図である。図18に示されるように、本発明の一実施形態に係る静電容量式センサ1Bは、透明電極部材の2つ(透明電極部材400a、透明電極部材400b)が第1面S1の法線方向(Z1-Z2方向)に積層された積層透明電極部材600を備える。2つの透明電極部材(透明電極部材400a、透明電極部材400b)の第1方向が互いに異なる方向となるように、透明電極部材400aの第1透明電極4と、透明電極部材400bの第1透明電極4とが配置されている。具体的には、相対的にZ1-Z2方向Z1側の透明電極部材400aでは、第1透明電極4はY1-Y2方向に並ぶように配置され、相対的にZ1-Z2方向Z2側の透明電極部材400bでは、第1透明電極4はX1-X2方向に並ぶように配置されている。
図19は本発明の別の実施形態に係る入出力装置の構成を説明する図である。図19に示されるように、本発明の一実施形態に係る入出力装置1000は、上記の静電容量式センサ1、1Aまたは1Bと、この静電容量式センサ1、1Aまたは1Bに重なる表示装置800とを備える。図19では、静電容量式センサ1、1Aまたは1Bは概念的に示されている。入出力装置1000の一例は、タッチパネルディスプレイである。入出力装置1000の表示装置800としては、図12に示すペンタイル配列の画素を備えたものを用いることが好ましい。これにより、静電容量式センサ1、1Aまたは1Bを重ねた際のモアレの発生を抑制して、画像の視認性を高めることが可能となる。静電容量式センサ1を具体例として説明すれば、静電容量式センサ1の透明電極110における矩形領域RAの2つの対角線に関するL1/L2(=第1対角線DiL1の長さ/第2対角線DiL12の長さ)は、表示装置800のペンタイル配列の単位格子が作る矩形の2つの対角線に関するLP1/LP2(長軸の長さLP1/短軸の長さLP2)とは相違している。すなわち、|L1/L2-LP1/LP2|>0である。モアレの発生を安定的に抑制する観点から、|L1/L2-LP1/LP2|は、0.19以上1.75以下であることが好ましい場合がある。なお、矩形領域RAの2つの対角線は互いに直交し、ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の2つの対角線も互いに直交し、矩形領域RAの2つの対角線の一方は、ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の2つの対角線の一方に沿った方向に位置している。したがって、矩形領域RAの2つの対角線の他方は、ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の2つの対角線の他方に沿った方向に位置している。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の構成例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
100,100A,100B,400,500,400a,400b 透明電極部材
600 積層透明電極部材
800 表示装置
800R,800G,800B 画素
1000 入出力装置
101 基材
A1,A3 領域
S1 第1面
S2 第2面
110 透明電極
102 絶縁層
IR 絶縁領域
IF ダミー領域
MX マトリックス
NW 導電性ナノワイヤ
DL 分散層
111 導電部
CR 導電領域
CR1 ダミー導電領域
112 光学調整部
AR 光学調整領域
AR1 ダミー光学調整領域
sd 離間距離
NR 無調整領域
1,1A,1B 静電容量式センサ
2 基材
3 パネル
3a 面
4,4B1,4B2 第1透明電極
5,5B1,5B2 第2透明電極
6 配線部
7 連結部(第1透明配線)
8 第1電極連結体
10 ブリッジ配線部(第2透明配線)
11 検出領域
12 第2電極連結体
16 接続配線
20 絶縁部
20a 表面
21 絶縁層
25 非検出領域
27 外部接続部
30 光学透明粘着層
41,41B 第1光学調整領域
51,51B 第2光学調整領域
DL1 第1境界線
DL2 第2境界線
LT 格子
LP 格子点
LL,LLa,LLb,LLp 格子線
PR 部分領域
φ0 部分領域PRの円換算直径
RA,RAa,RAb 矩形領域
DiL1 長いほうの対角線(第1対角線)
DiL2 短いほうの対角線(第2対角線)
L1 第1対角線DiL1の長さ
L2 第2対角線DiL2の長さ
LP1 長軸の長さ
LP2 短軸の長さ

Claims (16)

  1. 透光性を有し絶縁性の基材と、
    前記基材の一つの面である第1面に複数配置され、透光性を有する透明電極と、
    複数の前記透明電極間に形成された絶縁層と、
    を備える透明電極部材であって、
    前記透明電極は、絶縁材料からなるマトリックスと、前記マトリックス内に分散した導電性ナノワイヤと、を含む分散層を備え、
    前記透明電極は、導電部からなる導電領域と、光学調整部を有する光学調整領域と、を有し、
    前記導電部は、前記光学調整部よりも導電性が高く、
    前記光学調整部は、前記分散層における前記導電性ナノワイヤの分散密度が前記導電部よりも低く、
    前記光学調整領域は、前記透明電極の面内に沿った格子の格子点となる位置に配置される複数の部分領域を有し、
    複数の前記格子点のうち互いに隣り合う4つの格子点を隅部として構成される矩形領域において、前記矩形領域の2つの対角線の長さが互いに異なる、ことを特徴とする透明電極部材。
  2. 前記矩形領域の2つの対角線のうち、長いほうを第1対角線、短いほうを第2対角線とし、前記第1対角線の長さをL1、前記第2対角線の長さをL2とした場合、
    L1/L2は、1.2以上2.7以下である、請求項1記載の透明電極部材。
  3. 前記透明電極の形状は、前記矩形領域とは非相似形の略矩形である、請求項1または請求項2に記載の透明電極部材。
  4. 前記絶縁層は、前記部分領域とは重ならず、前記格子点の複数を結ぶ線状に設けられた、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透明電極部材。
  5. 前記透明電極に沿って配置される前記絶縁層は、前記格子の格子線の方向に沿って延在する部分と、前記格子線の方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の透明電極部材。
  6. 前記透明電極は、
    第1方向に沿って並んで前記基材上に配置され、互いに電気的に接続された複数の第1透明電極と、
    前記第1方向とは異なる第2方向に沿って並んで配置され、互いに電気的に接続された複数の第2透明電極と、を有し、
    前記第1方向に隣り合う2つの前記第1透明電極は、前記2つの前記第1透明電極の間に位置し前記導電領域からなる第1透明配線によって互いに電気的に接続され、
    前記第2方向に隣り合う2つの前記第2透明電極は、第2透明配線によって電気的に接続され、
    前記第1透明配線と前記第2透明配線とは、絶縁物を介して重なる部分を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の透明電極部材。
  7. 前記透明電極は、
    第1方向に沿って並んで前記基材上に配置され、互いに電気的に接続された複数の第1透明電極と、
    前記基材を挟んで前記第1面とは反対側に位置する第2面において、前記第1方向とは異なる第2方向に沿って並んで配置され、互いに電気的に接続された複数の第2透明電極と、を有し、
    前記第1方向に隣り合う2つの前記第1透明電極は、前記2つの前記第1透明電極の間に位置し前記導電領域からなる第1透明配線によって互いに電気的に接続され、
    前記第2方向に隣り合う2つの前記第2透明電極は、第2透明配線によって電気的に接続され、前記第1面の法線方向からみて、前記第1透明配線と前記第2透明配線とは重なる部分を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の透明電極部材。
  8. 前記第1透明電極の外形および前記第2透明電極の外形はいずれも矩形であり、
    前記第1透明電極の外形および前記第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、前記矩形領域の2つの対角線に揃って位置する、請求項6または請求項7に記載の透明電極部材。
  9. 前記第1透明電極の外形および前記第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、長さが等しい、請求項8に記載の透明電極部材。
  10. 前記第1透明電極の外形および前記第2透明電極の外形が作る矩形の2つの対角線は、直交している、請求項8または請求項9に記載の透明電極部材。
  11. 前記第1面の法線方向からみたときに、前記第1透明電極と隣り合って配置される前記第2透明電極の間に、前記絶縁層に囲まれ前記透明電極と共通する材料で構成されたダミー領域を有し、
    前記ダミー領域は、前記複数の部分領域を有する、請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の透明電極部材。
  12. 前記ダミー領域と前記絶縁層との境界線は、前記ダミー領域の前記複数の部分領域の配置方向に沿って延在する部分を有する、請求項11に記載の透明電極部材。
  13. 前記ダミー領域に沿って配置される前記絶縁層は、前記格子の格子線の方向に沿って延在する部分と、前記格子線の方向とは異なる非格子方向に沿って延在する部分とを有する、請求項11請求項12に記載の透明電極部材。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載される透明電極部材と、
    操作者の指等の操作体と透明電極との間に生じる静電容量の変化を検知する検知部と、を備える、静電容量式センサ。
  15. 請求項14に記載の静電容量式センサと、
    前記静電容量式センサに重なる表示装置と、を備える、入出力装置。
  16. 前記表示装置の複数の画素はペンタイル配列され、
    前記ペンタイル配列の単位格子が作る矩形の対角線における長軸の長さの短軸の長さに対する比は、前記矩形領域の対角線における長軸の長さの短軸の長さに対する比とは異なる、請求項15に記載の入出力装置。
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