JP2022128115A - メンテナンス支援システム - Google Patents

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Takahide Nagahama
伸也 日置
Shinya Hioki
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仁志 蓮沼
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Abstract

【課題】ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を取得することができる、メンテナンス支援システムを提供することを目的とする。【解決手段】本開示に係るメンテナンス支援システムは、ロボット101と、異常検出器110と、表示装置120と、制御装置200と、を備え、記憶器200bには、異常検出器110が検出したロボット101における複数のエラーコードを含む入力データと、異常検出器110が異常状態を検出したロボット101の異常が発生した部位を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデル210が記憶されており、演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に関する異常状態のデータを入力データとして入力し、入力データに対応する出力データを学習済モデル210から導き出すように構成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、メンテナンス支援システムに関する。
メンテナンス対象装置を効率的にメンテナンスできる可能性を高めることを目的とした、機械学習装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている機械学習装置では、メンテナンス対象装置のステータス情報(例えば、エラーコード等)と、メンテナンス対象装置が設置されている環境の情報(例えば、温度、湿度、気圧)である、設置環境情報と、の少なくとも1つと学習済モデルを用いて、メンテナンス対象装置で実行すべきメンテナンスを取得し、メンテナンスの優先順位を表示している。
特開2020-170379号公報
上記特許文献1に開示されている機械学習装置は、メンテナンス対象装置として、プリンターが例示されているが、ロボットもメンテナンス対象装置になり得るとしている。
ところで、特許文献1に開示されている機械学習装置では、どのようなエラーコードが入力データとして、学習済モデルに入力されるのか、具体的には記載されていない。このため、複数のエラーコードを入力する場合については、何ら考慮されていない。そして、複数のエラーコードの組み合わせは無限に存在する。
したがって、複数のエラーコードが表示されるような、故障が発生した場合に、メンテナンスの優先順位を表示することは、上記特許文献1に開示されている機械学習装置では、困難であった。
本開示は、上記特許文献1に開示されている機械学習装置に比して、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる、メンテナンス支援システムを提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本開示に係るメンテナンス支援システムは、ロボットと、前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、表示装置と、演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの異常が発生した部位を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、前記演算器は、前記異常検出器が前記ロボットにおける複数のエラーコードを検出すると、前記学習済モデルを用いて、前記入力データに対応する前記出力データを導き出すように構成されており、前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている。
これにより、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる。
また、本開示に係るメンテナンス支援システムは、ロボットと、前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、表示装置と、演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの修理に必要な機器を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、前記演算器は、前記異常検出器が前記ロボットにおける複数のエラーコードを検出すると、前記学習済モデルを用いて、前記入力データに対応する前記出力データを導き出すように構成されており、前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている。
これにより、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる。
本開示の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施形態の詳細な説明から明らかにされる。
本開示のメンテナンス支援システムによれば、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる。
図1は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図2は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図3は、図1及び図2に示すメンテナンス支援システムにおけるロボットの概略構成を示す模式図である。 図4は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの動作の一例(学習済モデルの生成動作)を示すフローチャートである。 図5は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。 図6は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムに用いられる、教師データの一例を示す表である。 図7は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの動作の他の例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。 図8は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図9は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。 図10は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。 図11は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図12は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。 図13は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。 図14は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図15は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。 図16は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムに用いられる、教師データの一例を示す表である。 図17は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。 図18は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。 図19は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。 図20は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本開示を説明するための構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。さらに、本開示は以下の実施の形態に限定されない。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの一例について、図1~図7を参照しながら説明する。
[メンテナンス支援システムの構成]
図1及び図2は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300は、ロボット101、異常検出器110、表示装置120、及び制御装置200を備えている。ロボット101及び異常検出器110については、後述する。
表示装置120は、例えば、机、床等に据え置いて使用する、据え置き型のディスプレイで構成されていてもよい。また、表示装置120は、タブレットパソコン、スマートフォン等の携帯機器で構成されていてもよい。
なお、表示装置120は、ロボット101を操作するための操作装置(例えば、ティーチングペンダント等)のディスプレイで構成されていてもよい。また、表示装置120は、後述するロボットコントローラ150が備える表示器(ディスプレイ)で構成されていてもよい。
また、表示装置120は、通信ネットワーク310を介して、制御装置200と接続されている。なお、通信ネットワーク310及び制御装置200については、後述する。
また、メンテナンス支援システム300は、入力装置130を備えている。入力装置130は、表示装置120に表示されている出力データの有効度を入力するように構成されている。入力装置130としては、キーボードで構成されていてもよい。なお、表示装置120がタッチパネルで構成されている場合には、表示装置120が入力装置130を兼ねてもよい。
次に、図3を参照しながら、ロボット101の構成について、詳細に説明する。なお、以下においては、ロボット101として、垂直多関節型のロボットについて説明するが、ロボット101としては、水平多関節型等の他のロボットを採用してもよい。
図3は、図1及び図2に示すメンテナンス支援システムにおけるロボットの概略構成を示す模式図である。
図3に示すように、ロボット101は、複数のリンク(ここでは、第1リンク11a~第6リンク11f)の連接体と、複数の関節(ここでは、第1関節JT1~第6関節JT6)と、これらを支持する基台15と、を有する多関節ロボットアームである。
第1関節JT1では、基台15と、第1リンク11aの基端部とが、鉛直方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第2関節JT2では、第1リンク11aの先端部と、第2リンク11bの基端部とが、水平方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第3関節JT3では、第2リンク11bの先端部と、第3リンク11cの基端部とが、水平方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。
また、第4関節JT4では、第3リンク11cの先端部と、第4リンク11dの基端部とが、第4リンク11dの長手方向に延びる軸回りに回転可能に連結されている。第5関節JT5では、第4リンク11dの先端部と、第5リンク11eの基端部とが、第4リンク11dの長手方向と直交する軸回りに回転可能に連結されている。第6関節JT6では、第5リンク11eの先端部と第6リンク11fの基端部とが、捻れ回転可能に連結されている。
そして、第6リンク11fの先端部には、メカニカルインターフェースが設けられている。このメカニカルインターフェースには、作業内容に対応したエンドエフェクタ12が着脱可能に装着される。
また、第1関節JT1~第6関節JT6には、それぞれ、各関節が連結する2つの部材を相対的に回転させるアクチュエータの一例としての駆動器(駆動モータ)が設けられている(いずれも図示せず)。駆動器は、例えば、ロボットコントローラ150によってサーボ制御されるサーボモータであってもよい。また、第1関節JT1~第6関節JT6には、それぞれ、駆動モータの温度を検出する温度センサと、駆動モータの回転位置を検出する回転センサと、駆動器の回転を制御する電流を検出する電流センサと、が設けられている(いずれも図示せず)。回転センサは、例えば、エンコーダであってもよい。
また、ロボット101は、異常検出器110を備えている。異常検出器110は、ロボット101に関する異常状態を示すデータ(例えば、エラーコード)を検出して、ロボットコントローラ150及び通信ネットワーク310を介して、制御装置200に出力するように構成されている。なお、駆動器の回転を制御する電流を検出する電流センサと、異常検出器110はロボットコントローラ150に設けられていてもよい。
ここで、ロボット101に関する異常状態とは、予め設定されているプログラムを実行することができない状態、又はロボット101等に設置されている各種のセンサが検出する検出値が、予め設定されている所定の閾値以外を検出した状態をいう。また、ロボット101に関する異常状態は、ロボット101本体の異常であってもよく、ロボット101が配置されている工場内に設置されている各種の機器(例えば、ベルトコンベア等)の異常であってもよい。
また、異常検出器110が検出するロボット101に関する異常状態を示すデータは、異常状態が発生したロボット101の機種情報、異常状態が発生したロボット101の動作情報、異常状態が発生したロボット101の作業情報、及びエラーコードのうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
異常状態が発生したロボット101の動作情報は、ロボット101の動作速度、ロボット101に設置されている駆動器(駆動モータ)の温度、ロボット101の駆動器の回転角度、ロボット101の電流値のうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
また、ロボット101の作業情報は、ワークの保持及び搬送作業、ワークに対する溶接作業、及びワークに対する塗装作業のうち、少なくとも1つの作業であってもよい。
ロボットコントローラ150は、演算処理器150a、記憶器150b、及び入力器150cを備えている。演算処理器150aは、マイクロプロセッサ、CPU等で構成されていて、記憶器150bに記憶されている基本プログラム等のソフトウェアを読み出して実行することにより、メンテナンス支援システム300の各種動作を制御する。
記憶器150bは、基本プログラム、各種固定データ等の情報が記憶されている。記憶器150bは、単一である必要はなく、複数の記憶器(例えば、ランダムアクセスメモリ及びハードディスクドライブ)として構成されてもよい。演算処理器150aがマイクロコンピュータで構成されている場合には、記憶器150bの少なくとも一部がマイクロコンピュータの内部メモリとして構成されてもよいし、独立したメモリとして構成されてもよい。
入力器150cは、演算処理器150aに対して、メンテナンス支援システム300の制御に関する各種パラメータ、あるいはその他のデータ等を入力可能とするものであり、キーボード、タッチパネル、ボタンスイッチ群等の公知の入力装置で構成されている。
なお、ロボットコントローラ150は、集中制御する単独のロボットコントローラ150によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数のロボットコントローラ150によって構成されていてもよい。また、ロボットコントローラ150は、マイクロコンピュータで構成されていてもよく、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。
また、図1及び図2に示すように、ロボットコントローラ150は、通信ネットワーク310を介して、制御装置200と接続されている。
制御装置200は、演算器200a、記憶器200b、入力器200c、及び判定器211を備えている。なお、本実施の形態1においては、制御装置200が判定器211を備える形態を採用したが、これに限定されない。判定器211が、制御装置200とは異なる制御装置により構成されている形態を採用してもよい。
演算器200aは、マイクロプロセッサ、CPU等で構成されていて、記憶器200bに記憶されている基本プログラム等のソフトウェアを読み出して実行することにより、メンテナンス支援システム300の各種動作を制御する。
記憶器200bは、基本プログラム、各種固定データ等の情報が記憶されている。記憶器200bは、単一である必要はなく、複数の記憶器(例えば、ランダムアクセスメモリ及びハードディスクドライブ)として構成されてもよい。演算器200aがマイクロコンピュータで構成されている場合には、記憶器200bの少なくとも一部がマイクロコンピュータの内部メモリとして構成されてもよいし、独立したメモリとして構成されてもよい。
また、記憶器200bには、学習済モデル210が記憶されている。なお、学習済モデル210については、後述する。
入力器200cは、演算器200aに対して、メンテナンス支援システム300の制御に関する各種パラメータ、あるいはその他のデータ等を入力可能とするものであり、キーボード、タッチパネル、ボタンスイッチ群等の公知の入力装置で構成されている。
判定器211は、入力装置130から入力された出力データの有効度に基づいて、出力データを学習済モデル210の教師データとして採用するか否かを判定するように構成されている。
なお、制御装置200は、集中制御する単独の制御装置200によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置200によって構成されていてもよい。また、制御装置200は、マイクロコンピュータで構成されていてもよく、MPU、PLC(Programmable Logic Controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。
[メンテナンス支援システムの動作及び作用効果]
次に、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の動作及び作用効果について、図1~図7を参照しながら、詳細に説明する。
(1)学習済モデルの生成動作(生成処理)
まず、制御装置200の記憶器200bに記憶されている学習済モデル210の生成動作について、図1~4を参照しながら、詳細に説明する。
なお、本実施の形態1においては、学習済モデル210は、(多)クラス分類を行う学習モデルであってもよい。また、本実施の形態1においては、学習済モデル210は、ロボット101の機種ごとに生成されてもよい。
また、以下においては、制御装置200の演算器200aが、学習済モデル210を生成する動作について説明するが、学習済モデル210は、制御装置200の演算器200a以外の演算器により生成されて、学習済モデル210に記憶されてもよい。また、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。さらに、以下の動作は、学習済モデルの再学習を実行する場合に実行されてもよい。
図4は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの動作の一例(学習済モデルの生成動作)を示すフローチャートである。図5は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。なお、図5においては、ノード及びノード間の結合の一部の記載を省略している。
図4に示すように、制御装置200の演算器200aは、訓練モデルと教師データを取得する(ステップS101)。訓練モデルとしては、例えば、図5に示すニューラルネットワークを用いてもよい。また、学習済モデルの再学習(更新)を実行する場合には、訓練モデルとして、既存の学習済モデルを用いてもよい。なお、ニューラルネットワークの構成は公知であるため、その詳細な説明は省略する。
ここで、訓練モデルについて、図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、訓練モデルは、ニューラルネットワークで構成されていて、ニューラルネットワークは、入力層Li、中間層Lm、及び出力層Loを有している。また、訓練モデルは、異常検出器110が検出した複数のエラーコードをニューラルネットワークの入力層Liへの入力データとし、出力層Loから異常検出器110が異常状態を検出したロボット101の異常が発生した部位を出力データとして、出力する。
また、訓練モデルに入力する入力データは、異常状態が発生したロボット101の動作情報、及び異常状態が発生したロボット101の作業情報のうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
異常状態が発生したロボット101の動作情報は、ロボット101の動作速度、ロボット101に設置されている駆動器(駆動モータ)の温度、ロボット101の駆動器の回転角度、ロボット101の駆動器の位置偏差、ロボット101の電流値のうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
また、ロボット101の作業情報は、ワークの保持及び搬送作業、ワークに対する溶接作業、ワークに対する塗装作業、ワークの組み立て作業、ワークに対するシーリング作業、及び医療補助作業のうち、少なくとも1つの作業であってもよい。溶接作業としては、スポット溶接を実行してもよく、アーク溶接を実行してもよい。医療補助作業としては、例えば、PCR検査の検体採取であってもよい。
教師データは、異常検出器110が異常状態を検出したロボット101における複数のエラーコードを含む入力データと、異常検出器110が異常状態を検出したロボット101の異常が発生した部位と、を対応付けたデータである。
すなわち、異常検出器110が検出したロボット101における複数のエラーコードと、当該複数のエラーコードに基づいて、メンテナンス作業者が実際にメンテナンス作業を実行したときのロボット101の部位(正解データ)と、が教師データとして使用される。
図4に示すように、次に、制御装置200の演算器200aは、ステップS101で取得した、訓練モデルと教師データ用いて、学習を実行して、学習済モデル210を生成する(ステップS102)。具体的には、制御装置200の演算器200aは、ステップS101で取得した、訓練モデルに教師データを入力する。
ここで、教師データについて、図6を参照しながら説明する。なお、Loの各ノードに入力される数字は任意であってもよい。また、以下においては、説明の便宜上、Loの各ノードに入力される数字の和が1となるようにし、Loの複数のノードに数字を入力する場合には、入力される数字は、それぞれ、同じ値とする。
図6は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムに用いられる、教師データの一例を示す表である。
図6に示すように、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1011-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボットコントローラ150の演算処理器150aのメンテナンス作業を実行したとする。
なお、エラーコード「E101-01」は、第1関節JT1の偏差異常を示し、ロボット101の動作情報「F1011-01」は、第1関節JT1における軸の位置情報の指令値の急変を示す。偏差異常とは、第1関節JT1の軸の指令値-第1関節JT1の軸の現在値があらかじめ設定されている閾値以上になった場合をいう。
また、ロボット101の動作情報「F1011-01」は、エラーコード「E101-01」を出力するための内部フラグである。異常検出器110が、ロボット101の動作情報「F1011-01」をONすると、エラーコード「E101-01」が出力される。このため、本実施の形態1においては、内部フラグもエラーコードとして、取り扱うこととする。
この場合、教師データとして、図5のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1011-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図5のLoの「ロボットコントローラ150の演算処理器150a異常」に対応するノードには「1」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1012-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、(1)メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のブレーキ、サーボドライバ、モータ、及びエンコーダのメンテナンス作業を実行したとする。
なお、ロボット101の動作情報「F1012-01」は、第1関節JT1における軸の位置情報の現在値の急変を示す。また、ロボット101の動作情報「F1012-01」は、エラーコード「E101-01」を出力するための内部フラグである。
(1)の場合、教師データとして、図5のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1012-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図5のLoの「第1関節JT1のブレーキ異常」、「第1関節JT1のサーボドライバ異常」、「第1関節JT1のモータ異常」、及び「第1関節JT1のエンコーダ異常」のそれぞれに対応するノードには「0.25」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、(2)メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のブレーキ及びエンコーダのメンテナンス作業を実行した場合には、教師データとして、図5のLoの「第1関節JT1のブレーキ異常」及び「第1関節JT1のエンコーダ異常」のそれぞれに対応するノードには「0.5」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E102-01」及びロボット101の動作情報「F1021-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータの電磁ブレーキのメンテナンス作業を実行したとする。
なお、エラーコード「E102-01」は、第1関節JT1のモータの過負荷を示し、ロボット101の動作情報「F1021-01」は、第1関節JT1における電磁ブレーキの励磁コイルに通電している電流値の異常を示す。また、ロボット101の動作情報「F1021-01」は、エラーコード「E101-01」を出力するための内部フラグである。さらに、電磁ブレーキについては、特開2017-185595号公報にその詳細な説明が記載されているため、本実施の形態1において、その説明は省略する。
この場合、教師データとして、図5のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1021-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図5のLoの「ロボット101の第1関節JT1のブレーキ異常」及び「ロボット101の第1関節JT1のモータ異常」に対応するノードには「0.5」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E102-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータのエンコーダ及びブレーキのメンテナンス作業を実行したとする。
なお、ロボット101の動作情報「F1023-01」は、第1関節JT1に配置されているエンコーダが、予め設定されている所定の温度以上(高温)になった異常を示す。また、ロボット101の動作情報「F1023-01」は、エラーコード「E101-01」を出力するための内部フラグである。
この場合、教師データとして、図5のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図5のLoの「ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ異常」、「ロボット101の第1関節JT1のブレーキ異常」、及び「ロボット101の第1関節JT1のモータ異常」に対応するノードには、それぞれ、「0.33」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
さらに、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」、エラーコード「E102-01」、ロボット101の動作情報「F1012-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータのエンコーダのメンテナンス作業を実行したとする。
この場合、教師データとして、図5のLiのエラーコード「E101-01、エラーコード「E102-01」、ロボット101の動作情報「F1012-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図5のLoの「ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ異常」に対応するノードには「1」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
ついで、制御装置200の演算器200aは、ステップS102の処理において、訓練モデルにより出力されたデータと、教師データ(正解データ)との誤差を示す損失関数によって誤差を特定する。そして、制御装置200の演算器200aは、損失関数のパラメータによる微分又は偏微分に基づいてパラメータを更新する処理を所定回数、繰り返して実行し、学習済モデル210を生成する。なお、パラメータを更新する処理は、勾配降下法等公知の手法を用いることができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、ステップS102で生成した学習済モデル210を記憶器200bに記憶させて(ステップS103)、本プログラムを終了する。
(2)メンテナンス支援動作及び再学習処理
次に、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300のメンテナンス支援動作及び学習済モデル210の再学習処理について、図1~図7を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
図7は、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムの動作の他の例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
図7に示すように、制御装置200の演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に対する複数のエラーコードを取得する(ステップS201)。ついで、制御装置200の演算器200aは、ステップS201で取得した複数のエラーコードを学習済モデル210に入力する(ステップS202)。
これにより、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210により算出された、出力層Loにおける各ノード(第1情報)の出力値を取得することができる。なお、第1情報は、例えば、図5に示すように、ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ異常等の各ノードを示す。
次に、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210に算出された出力値に基づいて、当該出力値の大きい順に各ノードに対応する第1情報(出力データ)をソートする(並び替える)(ステップS203)。ここで、出力値の大きさは、メンテナンス作業に必要な情報である可能性の大きさを示しているので、出力値の大きいノードほど、優先順位が高いとみなすことができる。
このため、制御装置200の演算器200aは、優先順位の高い第1情報を表示装置120に表示させる(ステップS204)。このとき、制御装置200の演算器200aは、優先順位の最も高い第1情報を表示装置120に表示させてもよく、複数(例えば、3つ)の優先順位の高い第1情報を表示装置120に表示させてもよい。
これにより、メンテナンス作業者に対して、メンテナンス作業に必要な情報を提示することができ、メンテナンス作業を支援することができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、入力装置130から入力された、表示装置120に表示されている出力データ(第1情報)の有効度を取得する(ステップS205)。ついで、制御装置200の演算器200aは、ステップS205で取得した第1情報の有効度を判定器211に入力する。
判定器211は、入力された有効度を基に、第1情報を教師データとして採用するか否かを判定する(ステップS206)。具体的には、例えば、判定器211は、有効度が50%以上である場合には、第1情報を教師データとして採用するように構成されていてもよい。また、判定器211は、有効度が75%以上である場合には、第1情報を教師データとして採用するように構成されていてもよい。
また、判定器211は、入力装置130から入力された、第1情報の有効度に予め設定されている所定の係数を乗算してもよい。この場合、例えば、判定器211は、メンテナンス作業者の熟練度が高い場合には、第1情報の有効度に第1係数を乗算してもよい。第1係数は、0よりも大きく、1以下の任意の数値である。また、判定器211は、メンテナンス作業者の熟練度が低い場合には、第1情報の有効度に第1係数よりも小さな係数である、第2係数を乗算してもよい。第1係数及び第2係数は、予め記憶器200bに記憶されていてもよく、メンテナンス作業者が、入力装置300により、第1係数及び第2係数を入力してもよい。
なお、制御装置200の演算器200aが、ステップS205で取得した有効度を基に、第1情報を教師データとして採用するか否かを判定してもよい、この場合、制御装置200の演算器200aが、判定器211を構成する。
次に、制御装置200の演算器200aは、判定器211が、第1情報が有効ではないと判定した場合(ステップS206でNo)には、本プログラムを終了する。
一方、制御装置200の演算器200aは、判定器211が、第1情報が有効であると判定した場合(ステップS206でYes)には、ステップS201で取得した複数のエラーコードと、有効であると判定した第1情報と、を対応付けて、教師データとして、記憶器200bに記憶させる(教師データの更新;ステップS207)。
次に、制御装置200の演算器200aは、記憶器200bに記憶されている、ステップS207で更新された教師データを含む、教師データを用いて、学習済モデル210を再学習させる(ステップS208)。ついで、制御装置200の演算器200aは、再学習させた学習済モデル210を記憶器200bに記憶させて(更新させて)、本プログラムを終了する。
本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムは、ロボットと、前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、表示装置と、演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの異常が発生した部位を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、前記演算器は、前記異常検出器が検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを前記学習済モデルに入力データとして入力し、前記入力データに対応する前記出力データを前記学習済モデルから導き出すように構成されており、前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている。
これにより、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる。
また、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムでは、前記入力データが、前記異常状態が発生した前記ロボットの機種情報、前記異常状態が発生した前記ロボットの動作情報、及び前記異常状態が発生した前記ロボットの作業情報のうち、少なくとも1つの情報をさらに含んでもよい。
また、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムでは、前記ロボットの動作情報は、前記ロボットの動作速度、前記ロボットの駆動器の温度、前記ロボットの駆動器の回転角度、前記ロボットの駆動器の位置偏差、前記ロボットの電流値のうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
また、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システムでは、前記ロボットの作業情報は、ワークの保持及び搬送作業、前記ワークの組み立て作業、前記ワークに対する溶接作業、前記ワークに対する塗装作業、前記ワークに対するシーリング作業、及び医療補助作業のうち、少なくとも1つの作業であってもよい。
[変形例1]
次に、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の変形例1について、図8~図10を参照しながら説明する。
[メンテナンス支援システムの構成]
図8は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。
図8に示すように、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システム300は、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と基本的構成は同じであるが、機種入力器151をさらに備える点と、学習済モデル210に代えて、学習済モデル210Aを備える点と、が異なる。学習済モデル210Aについては、後述する。
機種入力器151は、ロボットコントローラ150が制御するロボット101の機種を制御装置200に入力するように構成されている。本変形例1においては、ロボットコントローラ150が、機種入力器151を備える形態を採用したが、これに限定されない。ロボット101又は異常検出器110が、機種入力器151を備える形態を採用してもよく、制御装置200が、機種入力器151を備える形態を採用してもよい。
[メンテナンス支援システムの動作及び作用効果]
次に、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300の動作及び作用効果について、図8~図10を参照しながら、詳細に説明する。
(1)学習済モデルの生成動作(生成処理)
まず、制御装置200の記憶器200bに記憶されている学習済モデル210Aの生成動作について、図8及び図9を参照しながら、詳細に説明する。なお、本変形例1においては、ロボット101の全ての機種について、1つの学習済モデル210Aを生成する。
図9は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。
図9に示すように、本変形例1の学習済モデル210Aは、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の学習済モデル210と基本的には同じであるが、訓練モデル(学習済モデル)に入力する入力データとして、ロボット101の機種情報が含まれる点が異なる。
これにより、1つの学習済モデル210Aにより、全てのロボット101の機種に対して、出力データを出力することができる。
(2)メンテナンス支援動作及び再学習処理
次に、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300のメンテナンス支援動作及び学習済モデル210Aの再学習処理について、図10を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
図10は、本実施の形態1における変形例1のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
図10に示すように、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300の動作(メンテナンス支援動作及び再学習処理)は、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と基本的には同様の動作(処理)が実行されるが、ステップS203の処理に代えて、ステップS203Aの処理が実行される点と、学習済モデル210に代えて、学習済モデル210Aが用いられる点と、が異なる。
具体的には、制御装置200の演算器200aは、制御装置200の演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に対する複数のエラーコードを取得する(ステップS201)。ついで、ステップS201で取得した複数のエラーコードを学習済モデル210Aに入力する(ステップS202)。
これにより、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Aにより算出された、出力層Loにおける各ノードの出力値を取得することができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Aにより算出された出力値と、機種入力器151からロボット101の機種情報を取得して、各ノードの出力値に対応する第1情報(出力データ)をソートする(並び替える)(ステップS203A)。
より詳細には、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Aにより算出された各ノードの出力値に対応する第1情報について、ステップS203Aで取得したロボット101の機種情報を基に、ロボット101の該当機種以外のノードを除去する。ついで、制御装置200の演算器200aは、除去されなかった出力値について、出力値の大きい順に各ノードに対応する第1情報をソートする(並び替える)。
次に、制御装置200の演算器200aは、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と同様に、ステップS204~ステップS208の処理を実行して、本プログラムを終了する。
このように構成されている本変形例1のメンテナンス支援システム300であっても、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と同様の作用効果を奏する。
[変形例2]
次に、本実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の変形例2について、図11~図13を参照しながら説明する。
[メンテナンス支援システムの構成]
図11は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。
図11に示すように、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システム300は、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と基本的構成は同じであるが、作業入力器152をさらに備える点と、学習済モデル210に代えて、学習済モデル210Bを備える点と、が異なる。学習済モデル210Bについては、後述する。
作業入力器152は、ロボットコントローラ150が制御するロボット101が実行している作業情報(作業内容)を制御装置200に入力するように構成されている。本変形例2においては、ロボットコントローラ150が、作業入力器152を備える形態を採用したが、これに限定されない。ロボット101又は異常検出器110が、作業入力器152を備える形態を採用してもよく、制御装置200が、作業入力器152を備える形態を採用してもよい。
[メンテナンス支援システムの動作及び作用効果]
次に、本変形例2におけるメンテナンス支援システム300の動作及び作用効果について、図11~図13を参照しながら、詳細に説明する。
(1)学習済モデルの生成動作(生成処理)
まず、制御装置200の記憶器200bに記憶されている学習済モデル210Bの生成動作について、図11及び図12を参照しながら、詳細に説明する。なお、本変形例2においては、ロボット101の作業内容ごとに、学習済モデル210Bを生成する。
図12は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。
図12に示すように、本変形例2の学習済モデル210Bは、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の学習済モデル210と基本的には同じであるが、訓練モデル(学習済モデル)に入力する入力データとして、ロボット101の機種情報が含まれる点と、ロボット101の作業情報が入力されない点と、が異なる。
これにより、1つの学習済モデル210Bにより、同じ作業を実行する全てのロボット101の機種に対して、出力データを出力することができる。
(2)メンテナンス支援動作及び再学習処理
次に、本変形例2におけるメンテナンス支援システム300のメンテナンス支援動作及び学習済モデル210Aの再学習処理について、図13を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
図13は、本実施の形態1における変形例2のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
図13に示すように、本変形例2におけるメンテナンス支援システム300の動作(メンテナンス支援動作及び再学習処理)は、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と基本的には同様の動作(処理)が実行されるが、ステップS203の処理に代えて、ステップS203Bの処理が実行される点と、学習済モデル210に代えて、学習済モデル210Bが用いられる点と、が異なる。
具体的には、制御装置200の演算器200aは、制御装置200の演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に対する複数のエラーコードを取得する(ステップS201)。ついで、ステップS201で取得した複数のエラーコードを学習済モデル210Bに入力する(ステップS202)。
これにより、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Bにより算出された、出力層Loにおける各ノードの出力値を取得することができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Bにより算出された出力値と、作業入力器152からロボット101の作業情報を取得して、各ノードの出力値に対応する第1情報(出力データ)をソートする(並び替える)(ステップS203B)。
より詳細には、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Bにより算出された出力値について、ステップS203Bで取得したロボット101の作業情報を基に、ロボット101が実行している作業以外のノードを除去する。ついで、制御装置200の演算器200aは、除去されなかった出力値について、出力値の大きい順に各ノードに対応する第1情報をソートする(並び替える)。
次に、制御装置200の演算器200aは、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と同様に、ステップS204~ステップS208の処理を実行して、本プログラムを終了する。
このように構成されている本変形例2のメンテナンス支援システム300であっても、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムの一例について、図14~図17を参照しながら説明する。
[メンテナンス支援システムの構成]
図14は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。
図14に示すように、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300は、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300と基本的構成は同じであるが、学習済モデル210に代えて、学習済モデル210Cを備える点が異なる。
[メンテナンス支援システムの動作及び作用効果]
次に、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300の動作及び作用効果について、図14~図17を参照しながら、詳細に説明する。
(1)学習済モデルの生成動作(生成処理)
まず、制御装置200の記憶器200bに記憶されている学習済モデル210Cの生成動作について、図14~図16を参照しながら、詳細に説明する。
図15は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。
図15に示すように、本実施の形態2に係る学習済モデル210Cは、実施の形態1に係るメンテナンス支援システム300の学習済モデル210と基本的には同じであるが、訓練モデル(学習済モデル)に入力する教師データ(出力データ)が異なる。
ここで、教師データについて、図16を参照しながら説明する。なお、Loの各ノードに入力される数字は任意であってもよい。また、以下においては、説明の便宜上、Loの各ノードに入力される数字の和が1となるようにし、Loの複数のノードに数字を入力する場合には、入力される数字は、それぞれ、同じ値とする。
図16は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムに用いられる、教師データの一例を示す表である。
図16に示すように、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1011-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボットコントローラ150の演算処理器150aのメンテナンス作業(演算処理器150aの交換作業)を実行したとする。
この場合、教師データとして、図15のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1011-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図15のLoの「ロボットコントローラ150の演算処理器150a」に対応するノードには「1」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1012-01」を制御装置200に出力したとする。
このとき、(1)メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のブレーキ、サーボドライバ、モータ、及びエンコーダのメンテナンス作業を実行したとする。
(1)の場合、教師データとして、図15のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1012-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図15のLoの「第1関節JT1のブレーキ」、「第1関節JT1のサーボドライバ」、「第1関節JT1のモータ」、及び「第1関節JT1のエンコーダ」のそれぞれに対応するノードには「0.25」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、(2)メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のブレーキ及びエンコーダのメンテナンス作業を実行した場合には、教師データとして、図15のLoの「第1関節JT1のブレーキ」及び「第1関節JT1のエンコーダ」のそれぞれに対応するノードには「0.5」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E102-01」及びロボット101の動作情報「F1021-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータの電磁ブレーキのメンテナンス作業を実行したとする。
この場合、教師データとして、図15のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1021-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図15のLoの「ロボット101の第1関節JT1のブレーキ」及び「ロボット101の第1関節JT1のモータ」に対応するノードには「0.5」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
また、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E102-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータのエンコーダ及びブレーキのメンテナンス作業を実行したとする。
この場合、教師データとして、図15のLiのエラーコード「E101-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図15のLoの「ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ」、「ロボット101の第1関節JT1のブレーキ」、及び「ロボット101の第1関節JT1のモータ」に対応するノードには、それぞれ、「0.33」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
さらに、異常検出器110がロボット101の異常状態を検出し、エラーコード「E101-01」、エラーコード「E102-01」、ロボット101の動作情報「F1012-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01」を制御装置200に出力したとする。このとき、メンテナンス作業者がロボット101の第1関節JT1のモータのエンコーダのメンテナンス作業を実行したとする。
この場合、教師データとして、図15のLiのエラーコード「E101-01、エラーコード「E102-01」、ロボット101の動作情報「F1012-01」及びロボット101の動作情報「F1023-01のそれぞれに対応するノードに「1」が入力され、それ以外のLiのノードには「0」が入力される。また、教師データとして、図15のLoの「ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ」に対応するノードには「1」が入力され、それ以外のLoのノードには「0」が入力される。
そして、制御装置200の演算器200aは、上述した教師データを訓練モデルに入力して、学習を実行して、学習済モデル210Cを生成する。ついで、制御装置200の演算器200aは、生成した学習済モデル210Cを記憶器200bに記憶させる。
(2)メンテナンス支援動作及び再学習処理
次に、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300のメンテナンス支援動作及び学習済モデル210の再学習処理について、図14~図17を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
図17は、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
図17に示すように、制御装置200の演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に対する複数のエラーコードを取得する(ステップS301)。ついで、制御装置200の演算器200aは、ステップS301で取得した複数のエラーコードを学習済モデル210Cに入力する(ステップS302)。
これにより、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Cにより算出された、出力層Loにおける各ノードの出力値を取得することができる。なお、第2情報は、例えば、図15に示すように、ロボット101の第1関節JT1のエンコーダ等の各ノードを示す。
次に、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Cに算出された出力値に基づいて、当該出力値の大きい順に各ノードに対応する第2情報をソートする(並び替える)(ステップS303)。ここで、出力値の大きさは、メンテナンス作業に必要な情報である可能性の大きさを示しているので、出力値の大きいノードほど、優先順位が高いとみなすことができる。
このため、制御装置200の演算器200aは、優先順位の高い第2情報を表示装置120に表示させる(ステップS304)。このとき、制御装置200の演算器200aは、優先順位の最も高い第2情報を表示装置120に表示させてもよく、複数(例えば、3つ)の優先順位の高い第2情報を表示装置120に表示させてもよい。
これにより、メンテナンス作業者に対して、メンテナンス作業に必要な情報を提示することができ、メンテナンス作業を支援することができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、入力装置130から入力された、表示装置120に表示されている出力データ(第2情報)の有効度を取得する(ステップS305)。ついで、制御装置200の演算器200aは、ステップS305で取得した第2情報の有効度を判定器211に入力する。
判定器211は、入力された有効度を基に、第2情報を教師データとして採用するか否かを判定する(ステップS306)。具体的には、例えば、判定器211は、有効度が50%以上である場合には、第2情報を教師データとして採用するように構成されていてもよい。また、判定器211は、有効度が75%以上である場合には、第2情報を教師データとして採用するように構成されていてもよい。
また、判定器211は、入力装置130から入力された、第2情報の有効度に予め設定されている所定の係数を乗算してもよい。
この場合、例えば、判定器211は、メンテナンス作業者の熟練度が高い場合には、第2情報の有効度に第1係数を乗算してもよい。第1係数は、0よりも大きく、1以下の任意の数値である。また、判定器211は、メンテナンス作業者の熟練度が低い場合には、第2情報の有効度に第1係数よりも小さな係数である、第2係数を乗算してもよい。第1係数及び第2係数は、予め記憶器200bに記憶されていてもよく、メンテナンス作業者が、入力装置300により、第1係数及び第2係数を入力してもよい。
なお、制御装置200の演算器200aが、ステップS305で取得した有効度を基に、第2情報を教師データとして採用するか否かを判定してもよい、この場合、制御装置200の演算器200aが、判定器211を構成する。
次に、制御装置200の演算器200aは、判定器211が、第2情報が有効ではないと判定した場合(ステップS306でNo)には、本プログラムを終了する。
一方、制御装置200の演算器200aは、判定器211が、第2情報が有効であると判定した場合(ステップS306でYes)には、ステップS301で取得した複数のエラーコードと、有効であると判定した第2情報と、を対応付けて、教師データとして、記憶器200bに記憶させる(教師データの更新;ステップS307)。
次に、制御装置200の演算器200aは、記憶器200bに記憶されている、ステップS307で更新された教師データを含む、教師データを用いて、学習済モデル210Cを再学習させる(ステップS308)。ついで、制御装置200の演算器200aは、再学習させた学習済モデル210Cを記憶器200bに記憶させて(更新させて)、本プログラムを終了する。
本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムは、ロボットと、前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、表示装置と、演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの修理に必要な機器を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、前記演算器は、前記異常検出器が検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを前記学習済モデルに入力データとして入力し、前記入力データに対応する前記出力データを前記学習済モデルから導き出すように構成されており、前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている。
これにより、複数のエラーコードが表示されるような故障が発生した場合に、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができる。
また、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムでは、前記入力データが、前記異常状態が発生した前記ロボットの機種情報、前記異常状態が発生した前記ロボットの動作情報、及び前記異常状態が発生した前記ロボットの作業情報のうち、少なくとも1つの情報をさらに含んでもよい。
また、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムでは、前記ロボットの動作情報が、前記ロボットの動作速度、前記ロボットの駆動器の温度、前記ロボットの駆動器の回転角度、前記ロボットの電流値のうち、少なくとも1つの情報であってもよい。
さらに、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システムでは、前記ロボットの作業情報が、ワークの保持及び搬送作業、前記ワークに対する溶接作業、及び前記ワークに対する塗装作業のうち、少なくとも1つの作業であってもよい。
なお、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300では、学習済モデル210Cが、ロボット101の機種ごとに、1つの学習済モデル210Cを生成する形態を採用したが、これに限定されない。例えば、実施の形態1における変形例1のように、ロボット101の全ての機種について、1つの学習済モデル210を生成する形態を採用してもよい。また、実施の形態1における変形例2のように、ロボット101の作業内容(例えば、ワークの保持及び搬送作業、ワークの組み立て作業、ワークに対する溶接作業、ワークに対する塗装作業、ワークに対するシーリング作業、及び医療補助作業)ごとに学習済モデル210Cを生成する形態を採用してもよい。
[変形例1]
次に、本実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300の変形例1について、図18~図20を参照しながら説明する。
[メンテナンス支援システムの構成]
図18は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムの概略構成を示す模式図である。
図18に示すように、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システム300は、実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300と基本的構成は同じであるが、機種入力器151及び部品情報入力器153をさらに備える点と、学習済モデル210Cに代えて、学習済モデル210Dを備える点と、が異なる。学習済モデル210Dについては、後述する。
機種入力器151は、ロボットコントローラ150が制御するロボット101の機種を制御装置200に入力するように構成されている。本変形例1においては、ロボットコントローラ150が、機種入力器151を備える形態を採用したが、これに限定されない。ロボット101又は異常検出器110が、機種入力器151を備える形態を採用してもよく、制御装置200が、機種入力器151を備える形態を採用してもよい。
部品情報入力器153は、ロボットコントローラ150が制御するロボット101の部品情報(例えば、品名、品番等)を制御装置200に入力するように構成されている。本変形例1においては、ロボットコントローラ150が、部品情報入力器153を備える形態を採用したが、これに限定されない。ロボット101又は異常検出器110が、部品情報入力器153を備える形態を採用してもよく、制御装置200が、部品情報入力器153を備える形態を採用してもよい。
[メンテナンス支援システムの動作及び作用効果]
次に、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300の動作及び作用効果について、図18~図20を参照しながら、詳細に説明する。
(1)学習済モデルの生成動作(生成処理)
まず、制御装置200の記憶器200bに記憶されている学習済モデル210Dの生成動作について、図18及び図19を参照しながら、詳細に説明する。なお、本変形例1においては、エラーコードが共通するロボット101の全ての機種について、1つの学習済モデル210Dを生成する。
具体的には、例えば、6軸垂直多関節型ロボットの全ての機種でエラーコードが共通している場合には、6軸垂直多関節型ロボットの全ての機種について、1つの学習済モデル210Dを生成する。また、例えば、水平多関節型ロボットの全ての機種でエラーコードが共通している場合には、水平多関節型ロボットの全ての機種について、1つの学習済モデル210Dを生成する。さらに、例えば、双腕型ロボットの全ての機種でエラーコードが共通している場合には、双腕型ロボットの全ての機種について、1つの学習済モデル210Dを生成する。
図19は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムに用いられる、ニューラルネットワークの構造を示す模式図である。
図19に示すように、本変形例1の学習済モデル210Dは、実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300の学習済モデル210Cと基本的には同じであるが、訓練モデル(学習済モデル)に入力する入力データとして、エラーコードの共通するロボット101の機種情報が含まれる点が異なる。
これにより、1つの学習済モデル210Dにより、エラーコードの共通する全てのロボット101の機種に対して、出力データを出力することができる。
(2)メンテナンス支援動作及び再学習処理
次に、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300のメンテナンス支援動作及び学習済モデル210Dの再学習処理について、図20を参照しながら説明する。なお、以下の動作は、制御装置200の演算器200aが、記憶器200bに格納されているプログラムを読み出すことにより実行される。
図20は、本実施の形態2における変形例1のメンテナンス支援システムの動作の一例(メンテナンス支援動作及び再学習処理)を示すフローチャートである。
図20に示すように、本変形例1におけるメンテナンス支援システム300の動作(メンテナンス支援動作及び再学習処理)は、実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300と基本的には同様の動作(処理)が実行されるが、ステップS303及びステップS304の処理に代えて、ステップS303A及びステップS304Aの処理が実行される点と、学習済モデル210Cに代えて、学習済モデル210Dが用いられる点と、が異なる。
具体的には、制御装置200の演算器200aは、制御装置200の演算器200aは、異常検出器110が検出したロボット101に対する複数のエラーコードを取得する(ステップS301)。ついで、ステップS301で取得した複数のエラーコードを学習済モデル210Dに入力する(ステップS302)。
これにより、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Dにより算出された、出力層Loにおける各ノードの出力値を取得することができる。
次に、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Dにより算出された出力値と、機種入力器151からロボット101の機種情報と、を取得して、各ノードの出力値に対応する第1情報(出力データ)をソートし、第1情報に対応する部品情報(以下、第3情報)を部品情報入力器153から取得する(ステップS303A)。
より詳細には、制御装置200の演算器200aは、学習済モデル210Dにより算出された各ノードの出力値に対応する第1情報について、ステップS303Aで取得したロボット101の機種情報を基に、ロボット101の該当機種以外のノードの出力値に対応する第1情報を除去する。ついで、制御装置200の演算器200aは、除去されなかった出力値に対応する第1情報について、出力値の大きい順に各ノードに対応する第1情報をソートする(並び替える)。
そして、優先順位の高い第1情報に対応する第3情報を部品情報入力器153から取得する。第3情報としては、例えば、ロボット101の第1関節JT1のエンコーダの品名であってもよく、エンコーダの品番であってもよい。
次に、制御装置200の演算器200aは、実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300と同様に、ステップS305~ステップS308の処理を実行して、本プログラムを終了する。
このように構成されている本変形例1のメンテナンス支援システム300であっても、実施の形態2に係るメンテナンス支援システム300と同様の作用効果を奏する。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良又は他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示のメンテナンス支援システムによれば、ロボットのメンテナンス作業を実行するために必要な情報を容易に取得することができるため、ロボットの分野において有用である。
11a 第1リンク
11b 第2リンク
11c 第3リンク
11d 第4リンク
11e 第5リンク
11f 第6リンク
12 エンドエフェクタ
15 基台
101 ロボット
110 異常検出器
120 表示装置
130 入力装置
150 ロボットコントローラ
150a 演算処理器
150b 記憶器
150c 入力器
151 機種入力器
152 作業入力器
153 部品情報入力器
200 制御装置
200a 演算器
200b 記憶器
200c 入力器
210 学習済モデル
210A 学習済モデル
210B 学習済モデル
210C 学習済モデル
211 判定器
300 メンテナンス支援システム
310 通信ネットワーク
JT1 第1関節
JT2 第2関節
JT3 第3関節
JT4 第4関節
JT5 第5関節
JT6 第6関節

Claims (5)

  1. ロボットと、
    前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、
    表示装置と、
    演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、
    前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの異常が発生した部位を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、
    前記演算器は、前記異常検出器が検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを前記学習済モデルに入力データとして入力し、前記入力データに対応する前記出力データを前記学習済モデルから導き出すように構成されており、
    前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている、メンテナンス支援システム。
  2. ロボットと、
    前記ロボットの異常状態を検出する異常検出器と、
    表示装置と、
    演算器と記憶器を有する制御装置と、を備え、
    前記記憶器には、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを含む入力データと、前記異常検出器が異常状態を検出した前記ロボットの修理に必要な機器を含む出力データと、を対応付けた多数の教師データによって学習した学習済モデルが記憶されており、
    前記演算器は、前記異常検出器が検出した前記ロボットにおける複数のエラーコードを前記学習済モデルに入力データとして入力し、前記入力データに対応する前記出力データを前記学習済モデルから導き出すように構成されており、
    前記制御装置は、前記演算器が導き出した前記出力データを前記表示装置に表示させるように構成されている、メンテナンス支援システム。
  3. 前記入力データは、前記異常状態が発生した前記ロボットの機種情報、前記異常状態が発生した前記ロボットの動作情報、及び前記異常状態が発生した前記ロボットの作業情報のうち、少なくとも1つの情報をさらに含む、請求項1又は2に記載のメンテナンス支援システム。
  4. 前記ロボットの動作情報は、前記ロボットの動作速度、前記ロボットの駆動器の温度、前記ロボットの駆動器の回転角度、前記ロボットの駆動器の位置偏差、前記ロボットの電流値のうち、少なくとも1つの情報である、請求項3に記載のメンテナンス支援システム。
  5. 前記ロボットの作業情報は、ワークの保持及び搬送作業、前記ワークの組み立て作業、前記ワークに対する溶接作業、前記ワークに対する塗装作業、前記ワークに対するシーリング作業、及び医療補助作業のうち、少なくとも1つの作業である、請求項3又は4に記載のメンテナンス支援システム。


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