JP2022124916A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Atsushi Tabata
弘一 奥田
Koichi Okuda
幸司 高以良
Koji Takaira
有記 牧野
Yuki Makino
昭徳 宝満
Akinori Homan
陽祐 秋山
Yosuke Akiyama
彬 伊地知
Akira Ijichi
公二彦 臼井
Kunihiko Usui
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Abstract

Figure 2022124916000001
【課題】変速機の暖機が遅れることを抑制することができる車両用駆動装置を提供すること。
【解決手段】変速機と、変速機の入力側に設けられる第1動力源と、変速機の出力側に設けられる第2動力源と、制御装置と、を備えた車両用駆動装置であって、制御装置は、走行モードとして、少なくとも第1動力源からの動力を用いて車両を走行させる第1走行モードと、第2動力源からの動力を用いて車両を走行させる第2走行モードとを設定するとともに、変速機を暖機させる暖機要求があるか否かを判定し、第1走行モードで車両を走行させるときには、変速機を動力伝達状態に制御し、第2走行モードで車両を走行させるときには、変速機を非動力伝達状態に制御するとともに、第2走行モードで車両を走行させているときにおいて、暖機要求があることが判定されたときには、変速機を動力伝達状態にする、ように構成されている。
【選択図】図14

Description

本発明は、車両用駆動装置に関する。
特許文献1には、変速機と、変速機の入力側に設けられる第1動力源と、変速機の出力側に設けられる第2動力源と、制御装置と、を備えた車両用駆動装置が開示されている。この車両用駆動装置は、走行モードとして、少なくとも第1動力源からの動力を用いて車両を走行させる第1走行モードと、第2動力源からの動力を用いて車両を走行させる第2走行モードとが設定可能にされている。
特開2019-073165号公報
ところで、第2走行モードでは、動力損失を抑制するために変速機が非動力伝達状態とされるが、変速機内での損失が抑制されることによって変速機の暖機が遅れる。変速機が未暖機にあると、変速機の変速特性が悪化するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、変速機の暖機が遅れることを抑制することができる車両用駆動装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両用駆動装置は、 変速機と、前記変速機の入力側に設けられる第1動力源と、前記変速機の出力側に設けられる第2動力源と、制御装置と、を備えた車両用駆動装置であって、前記制御装置は、走行モードとして、少なくとも前記第1動力源からの動力を用いて車両を走行させる第1走行モードと、前記第2動力源からの動力を用いて前記車両を走行させる第2走行モードとを設定するとともに、前記変速機を暖機させる暖機要求があるか否かを判定し、前記第1走行モードで前記車両を走行させるときには、前記変速機を動力伝達状態に制御し、前記第2走行モードで前記車両を走行させるときには、前記変速機を非動力伝達状態に制御するとともに、前記第2走行モードで前記車両を走行させているときにおいて、前記暖機要求があることが判定されたときには、前記変速機を動力伝達状態にする、ように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る車両用駆動装置は、第2走行モードでの動力損失を抑制しつつ、変速機を暖機させる暖機要求があるときには、変速機内の損失が大きくされ、変速機の暖機が遅れることを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係る駆動装置を備えた車両の概略構成を示した図である。 図2は、第1実施形態に係る駆動装置における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。 図3は、第1実施形態に係る複合変速機の概略構成を説明する図である。 図4は、有段変速部の変速段と、係合装置の作動の組み合わせとの関係を説明する図である。 図5は、有段変速部の変速制御に用いる変速マップの一例を示した図である。 図6は、第1実施形態のトランスファを模式的に示すスケルトン図であって、トランスファが第1駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図7は、第1実施形態のトランスファにおける各回転部材の係合関係を示した図である。 図8は、トランスファにおける各駆動状態と各係合装置の各作動状態との関係を示した図である。 図9は、第1実施形態のトランスファが第2駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図10は、第1実施形態のトランスファが第3駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図11は、第1実施形態のトランスファが第4駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図12は、第1実施形態のトランスファが第5駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図13は、第1実施形態のトランスファが第6駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図14は、第1実施形態に係る電子制御装置が実施する制御の一例を示したフローチャートである。 図15は、EV走行モードとエンジン走行モードとの切替制御に用いる動力源切替マップの一例を示した図である。 図16は、第2実施形態のトランスファを模式的に示すスケルトン図であって、トランスファが第1駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図17は、第2実施形態のトランスファにおける各回転部材の係合関係を示した図である。 図18は、第2実施形態のトランスファにおける各駆動状態と各係合装置の各作動状態との関係を示した図である。 図19は、第2実施形態のトランスファが第2駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図20は、第2実施形態のトランスファが第3駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図21は、第2実施形態のトランスファが第4駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図22は、第2実施形態のトランスファが第5駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。 図23は、第2実施形態のトランスファが第6駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。
以下に、本発明に係る車両用駆動装置の実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る駆動装置10を備えた車両1の概略構成を示した図である。車両1は、左右の前輪3L,3Rと、左右の後輪4L,4Rと、第1動力源としてのエンジン2の動力を左右の前輪3L,3Rと左右の後輪4L,4Rとにそれぞれ伝達する駆動装置10とを備えている。この車両1は前置エンジン後輪駆動をベースとする四輪駆動車両である。
駆動装置10は、エンジン2と、エンジン2に連結された複合変速機11と、複合変速機11に連結された前後輪動力分配装置であるトランスファ12と、トランスファ12にそれぞれ連結されたフロントプロペラシャフト13及びリヤプロペラシャフト14と、フロントプロペラシャフト13に連結された前輪用デファレンシャルギヤ機構15と、リヤプロペラシャフト14に連結された後輪用デファレンシャルギヤ機構16と、前輪用デファレンシャルギヤ機構15に連結された左右の前輪車軸17L,17Rと、後輪用デファレンシャルギヤ機構16に連結された左右の後輪車軸18L,18Rと、を備えている。なお、車輪と車軸について左右を特に区別しない場合には、符号L,Rを省略して、前輪3、後輪4、前輪車軸17、後輪車軸18と記載する。
エンジン2は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関である。エンジン2は、後述する電子制御装置100によってエンジン2に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等のエンジン制御装置101が制御されることにより、エンジン2の出力トルクであるエンジントルクが制御される。
エンジン2から出力された動力は複合変速機11を介してトランスファ12へ伝達される。そして、トランスファ12に伝達された動力は、トランスファ12から、リヤプロペラシャフト14、後輪用デファレンシャルギヤ機構16、後輪車軸18の後輪側の動力伝達経路を順次介して後輪4へ伝達される。また、トランスファ12に伝達された動力の一部は、トランスファ12によって前輪3側へ分配され、フロントプロペラシャフト13、前輪用デファレンシャルギヤ機構15、前輪車軸17の前輪側の動力伝達経路を順次介して前輪3へ伝達される。なお、動力は、特に区別しない場合にはトルクや力も同意である。
図2に示すように、駆動装置10は、電子制御装置100を備えている。電子制御装置100は、例えば、CPU、RAM、ROM、及び、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されている。CPUは、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、各種制御を実行する。
電子制御装置100には、車両1に備えられた各種センサやスイッチ等(例えばエンジン回転速度センサ70、出力回転速度センサ72、MG1回転速度センサ74、MG2回転速度センサ76、アクセル開度センサ78、スロットル弁開度センサ80、バッテリセンサ82、油温センサ84、4WD選択スイッチ86、シフトレバー89のシフトポジションセンサ88、Low選択スイッチ90、及び、Lock選択スイッチ92など)からの出力信号等が、それぞれ入力される。また、電子制御装置100は、例えば、蓄電装置であるバッテリの充放電電流及びバッテリ電圧などに基づいて、バッテリの充電状態を示す値としての充電状態値SOC[%]を算出する。
電子制御装置100からは、車両1に備えられた各装置(例えば、エンジン制御装置101、回転電機制御装置102、変速機制御装置103、及び、トランスファ制御装置104など)に、各種指令信号(例えば、エンジン2を制御する為のエンジン制御指令信号、第1回転電機MG1と第2回転電機MG2と第3回転電機MGFとを各々制御する為の回転電機制御指令信号、及び、複合変速機11の係合装置やトランスファ12の係合装置などの作動状態を制御する油圧制御回路111の油圧を制御する為の油圧制御指令信号など)が、それぞれ出力される。
図3は、第1実施形態に係る複合変速機11の概略構成を説明する図である。第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、電動機としての機能及び発電機としての機能を有する回転電機であって、所謂モータ・ジェネレータである。第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、駆動トルクを発生することが可能な走行用の動力源として機能する。第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2は、各々、車両1に備えられたインバータ(不図示)を介して、車両1に備えられた蓄電装置としてのバッテリ(不図示)に接続されており、回転電機制御装置102によってインバータが制御されることにより、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2の各々の出力トルクであるMG1トルク及びMG2トルクが制御される。回転電機の出力トルクは、加速側となる正トルクでは力行トルクであり、また、減速側となる負トルクでは回生トルクである。バッテリは、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2の各々に対して電力を授受する蓄電装置である。したがって、車両1は、ハイブリッド車両である。
複合変速機11は、車体に取り付けられる非回転部材としての変速機ケース110内において共通の軸心上に直列に配設された、電気式差動部である無段変速部20及び機械式変速部である有段変速部22等を備えている。無段変速部20は、直接的に或いは図示しないダンパーなどを介して間接的にエンジン2に連結されている。有段変速部22は、無段変速部20の出力側に連結されている。また、有段変速部22の出力回転部材である出力軸24は、トランスファ12に連結されている。駆動装置10において、エンジン2から出力される動力は、有段変速部22へ伝達され、その有段変速部22からトランスファ12等を介して駆動輪へ伝達される。なお、無段変速部20や有段変速部22等は上記共通の軸心に対して略対称的に構成されており、図3ではその軸心の下半分が省略されている。上記共通の軸心は、エンジン2のクランク軸、連結軸34などの軸心である。
無段変速部20は、第1回転電機MG1と、エンジン2の動力を第1回転電機MG1及び無段変速部20の出力回転部材である中間伝達部材30に機械的に分割する動力分割機構としての差動機構32とを備えている。中間伝達部材30には第2回転電機MG2が動力伝達可能に連結されている。無段変速部20は、第1回転電機MG1の運転状態が制御されることにより差動機構32の差動状態が制御される電気式差動部である。無段変速部20は、入力回転部材となる連結軸34の回転速度と同値であるエンジン回転速度と、出力回転部材となる中間伝達部材30の回転速度であるMG2回転速度との比の値である変速比が変化させられる電気的な無段変速機として作動させられる。
差動機構32は、シングルピニオン型の遊星歯車装置にて構成されており、サンギヤS0、キャリアCA0、及びリングギヤR0を備えている。キャリアCA0には連結軸34を介してエンジン2が動力伝達可能に連結され、サンギヤS0には第1回転電機MG1が動力伝達可能に連結され、リングギヤR0には第2回転電機MG2が動力伝達可能に連結されている。差動機構32において、キャリアCA0は入力要素として機能し、サンギヤS0は反力要素として機能し、リングギヤR0は出力要素として機能する。
有段変速部22は、中間伝達部材30とトランスファ12との間の動力伝達経路の一部を構成する有段変速機としての機械式変速部、つまり無段変速部20とトランスファ12との間の動力伝達経路の一部を構成する機械式変速部である。中間伝達部材30は、有段変速部22の入力回転部材としても機能する。有段変速部22は、例えば第1遊星歯車装置36及び第2遊星歯車装置38の複数組の遊星歯車装置と、ワンウェイクラッチF1を含む、クラッチC1、クラッチC2、ブレーキB1、ブレーキB2の複数の係合装置とを備えている、公知の遊星歯車式の自動変速機である。以下、クラッチC1、クラッチC2、ブレーキB1、及び、ブレーキB2については、特に区別しない場合は単に係合装置という。
係合装置は、油圧アクチュエータにより押圧される多板式或いは単板式のクラッチやブレーキ、油圧アクチュエータによって引き締められるバンドブレーキなどにより構成される、油圧式の摩擦係合装置である。係合装置は、車両1に備えられた油圧制御回路111から出力される調圧された所定油圧としての各油圧により、各々、係合や解放などの状態である作動状態が切り替えられる。
有段変速部22は、第1遊星歯車装置36及び第2遊星歯車装置38の各回転要素が、直接的に或いは係合装置やワンウェイクラッチF1を介して間接的に、一部が互いに連結されたり、中間伝達部材30、変速機ケース110、或いは出力軸24に連結されたりする。第1遊星歯車装置36の各回転要素は、サンギヤS1、キャリアCA1、リングギヤR1であり、第2遊星歯車装置38の各回転要素は、サンギヤS2、キャリアCA2、リングギヤR2である。
有段変速部22は、複数の係合装置のうちの何れかの係合装置である例えば所定の係合装置の係合によって、変速比(=AT入力回転速度/出力回転速度)が異なる複数の変速段(ギヤ段ともいう)のうちの何れかのギヤ段が形成される有段変速機である。つまり、有段変速部22は、複数の係合装置が選択的に係合されることによって、ギヤ段が切り替えられるすなわち変速が実行される。有段変速部22は、複数のギヤ段の各々が形成される、有段式の自動変速機である。第1実施形態では、有段変速部22にて形成されるギヤ段をATギヤ段と称す。AT入力回転速度は、有段変速部22の入力回転部材の回転速度である有段変速部22の入力回転速度であって、中間伝達部材30の回転速度と同値であり、また、第2回転電機MG2の回転速度であるMG2回転速度と同値である。AT入力回転速度は、MG2回転速度で表すことができる。出力回転速度は、有段変速部22の出力回転速度である出力軸24の回転速度であって、無段変速部20と有段変速部22とを合わせた全体の変速機である複合変速機11の出力回転速度でもある。複合変速機11は、エンジン2とトランスファ12との間の動力伝達経路の一部を構成する変速機である。
図4は、有段変速部22のATギヤ段と、係合装置CBの作動の組み合わせとの関係を説明する図である。図4において、「○」は係合、「△」はエンジンブレーキ時や有段変速部22のコーストダウンシフト時に係合、空欄は解放をそれぞれ表している。有段変速部22は、例えば、図4に示すように、複数のATギヤ段として、AT1速ギヤ段(図4中の「1st」)からAT4速ギヤ段(図4中の「4th」)の4段の前進用のATギヤ段と、後進用のATギヤ段(図4中の「R」)とが形成される。AT1速ギヤ段の変速比が最も大きく、ハイ側のATギヤ段程、変速比が小さくなる。
有段変速部22は、電子制御装置100によって、運転者のアクセル操作や車速等に応じて形成されるATギヤ段が切り替えられる、すなわち、複数のATギヤ段が選択的に形成される。例えば、有段変速部22の変速制御においては、係合装置の何れかの掴み替えにより変速が実行される、すなわち、係合装置の係合と解放との切替えにより変速が実行される所謂クラッチトゥクラッチ変速が実行される。第1実施形態では、例えば、AT2速ギヤ段からAT1速ギヤ段へのダウンシフトを2→1ダウンシフトと表す。他のアップシフトやダウンシフトについても同様である。
図3に戻って、複合変速機11は、更に、ワンウェイクラッチF0を備えている。ワンウェイクラッチF0は、キャリアCA0を回転不能に固定することができるロック機構である。すなわち、ワンウェイクラッチF0は、エンジン2のクランク軸と連結された、キャリアCA0と一体的に回転する連結軸34を、変速機ケース110に対して固定することができるロック機構である。ワンウェイクラッチF0は、相対回転可能な2つの部材のうちの一方の部材が連結軸34に一体的に連結され、他方の部材が変速機ケース110に一体的に連結されている。ワンウェイクラッチF0は、エンジン2の運転時の回転方向である正回転方向に対して空転する一方で、エンジン2の運転時とは逆の回転方向に対して自動係合する。従って、ワンウェイクラッチF0の空転時には、エンジン2は変速機ケース110に対して相対回転可能な状態とされる。一方で、ワンウェイクラッチF0の係合時には、エンジン2は変速機ケース110に対して相対回転不能な状態とされる。すなわち、ワンウェイクラッチF0の係合により、エンジン2は変速機ケース110に固定される。このように、ワンウェイクラッチF0は、エンジン2の運転時の回転方向となるキャリアCA0の正回転方向の回転を許容し且つキャリアCA0の負回転方向の回転を阻止する。すなわち、ワンウェイクラッチF0は、エンジン2の正回転方向の回転を許容し且つ負回転方向の回転を阻止することができるロック機構である。
複合変速機11は、ATギヤ段が形成された有段変速部22と、無段変速機として作動させられる無段変速部20とによって、無段変速部20と有段変速部22とが直列に配置された無段変速機を構成することができる。または、無段変速部20を有段変速機のように変速させることも可能であるため、複合変速機11を全体として有段変速機のように変速させることができる。つまり、複合変速機11において、エンジン回転速度の出力回転速度に対する比の値を表す変速比が、異なる複数のギヤ段を選択的に成立させるように、有段変速部22と無段変速部20とを制御することが可能である。
電子制御装置100は、予め定められた関係である、例えば、図5に示すようなATギヤ段変速マップを用いて有段変速部22の変速判断を行い、必要に応じて変速機制御装置103を介して有段変速部22の変速制御を実行する。この有段変速部22の変速制御では、有段変速部22のATギヤ段を自動的に切り替えるように、各ソレノイドバルブにより係合装置の係合解放状態を切り替えるための油圧制御指令信号を、変速機制御装置103から油圧制御回路111へ出力する。
図5に示したATギヤ段変速マップは、例えば、車速、及び、アクセル開度に基づいて算出される要求駆動トルクを変数とする二次元座標上に、有段変速部22の変速が判断されるための変速線を有する所定の関係である。なお、ATギヤ段変速マップでは、車速に替えて出力回転速度などを用いても良いし、また、要求駆動トルクに替えて要求駆動力やアクセル開度やスロットル弁開度などを用いても良い。図5に示したATギヤ段変速マップにおいて、実線で示した変速線は、アップシフトが判断されるためのアップシフト線であり、破線で示した変速線は、ダウンシフトが判断されるためのダウンシフト線である。
図6は、第1実施形態のトランスファ12を模式的に示すスケルトン図であって、トランスファ12が第1駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。
第1実施形態のトランスファ12は、非回転部材であるトランスファケース120を備えている。トランスファ12は、トランスファケース120内に、入力軸61と、後輪4へ動力を出力する第1出力軸としての後輪側出力軸63と、前輪3へ動力を出力する第2出力軸としての前輪側出力軸62と、差動機構としての第3遊星歯車装置64と、を備えている。また、トランスファ12は、トランスファケース120内に、前輪3側の動力伝達経路を形成する回転部材として、前輪3側への入力部材として機能する伝達部材65と、前輪側出力軸62に動力を出力するドライブギヤ66と、前輪側出力軸62に一体的に設けられたドリブンギヤ67と、ドライブギヤ66とドリブンギヤ67との間を連結する前輪用駆動チェーン68と、を備えている。さらに、トランスファ12は、トランスファケース120内に、第2動力源として機能する第3回転電機MGFと、回転部材の接続状態を切り替える接続切替装置40と、クラッチCF1と、ブレーキBF1と、を備えている。
入力軸61は、エンジン2からの動力をトランスファ12に入力する入力回転部材である。入力軸61には、エンジン2からの動力が複合変速機11を介して伝達される。例えば、入力軸61は複合変速機11の出力回転部材である出力軸24にスプライン嵌合されている。
後輪側出力軸63は、トランスファ12から後輪4へ動力を出力する出力回転部材である。この後輪側出力軸63は、入力軸61と同一軸線上に配置され、リヤプロペラシャフト14(図1参照)に連結された主駆動軸である。
前輪側出力軸62は、トランスファ12から前輪3へ動力を出力する出力回転部材である。この前輪側出力軸62は、入力軸61及び後輪側出力軸63とは異なる軸線上に配置され、フロントプロペラシャフト13(図1参照)に連結された駆動軸である。前輪側出力軸62は、ドライブギヤ66が回転することによって前輪用駆動チェーン68及びドリブンギヤ67を介して回転する。
ドライブギヤ66は、伝達部材65と一体回転するように連結されている。伝達部材65は、前輪側出力軸62へ動力を伝達する回転部材である。伝達部材65及びドライブギヤ66は、後輪側出力軸63に対して相対回転可能に配置されている。トランスファ12では、後輪側出力軸63と同一の回転中心上に、伝達部材65とドライブギヤ66と第3遊星歯車装置64とが配置されている。
第3遊星歯車装置64は、三つの回転要素を有するシングルピニオン型の遊星歯車装置によって構成されている。図6に示すように、第3遊星歯車装置64は、三つの回転要素として、サンギヤS3と、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤを自転可能且つ公転可能に支持するキャリアCA3と、ピニオンギヤを介してサンギヤS3と噛み合うリングギヤR3と、を備えている。サンギヤS3には、第3回転電機MGFが常時連結されている。
サンギヤS3には、入力軸61と連結可能な第1回転部材51が連結されている。第1回転部材51は、サンギヤS3と一体回転する部材であり、ギヤ歯51aを有する。また、第1回転部材51には、第3回転電機MGFからの動力が入力される入力ギヤ55が取り付けられている。入力ギヤ55と第1回転部材51とは一体回転する。
キャリアCA3には、後輪側出力軸63と連結可能な第3回転部材53が連結されている。第3回転部材53は、キャリアCA3と一体回転する部材であり、ギヤ歯53aを有する。また、キャリアCA3には、伝達部材65が連結されている。伝達部材65は、キャリアCA3と一体回転する部材である。
リングギヤR3には、後輪側出力軸63と連結可能な第2回転部材52が連結されている。第2回転部材52は、リングギヤR3と一体回転する部材であり、ギヤ歯52aを有する。
第3回転電機MGFは、電動機及び発電機として機能することが可能なモータ・ジェネレータ(MG)である。第3回転電機MGFは、ロータと、ステータと、ロータと一体回転する出力軸と、を備え、インバータを介してバッテリと電気的に接続されている。図6に示すように、第3回転電機MGFの出力軸には出力ギヤ54が設けられている。出力ギヤ54は、入力ギヤ55と噛み合っており、出力ギヤ54と入力ギヤ55とによって減速ギヤ列が形成されている。そのため、第3回転電機MGFの出力トルクであるMGFトルクが入力ギヤ55に伝達される際、第3回転電機MGFの回転は変速(減速)されてサンギヤS3に伝達される。
接続切替装置40は、入力軸61と後輪側出力軸63との接続先を、選択的に切り替える装置である。また、接続切替装置40は、トランスファ12を構成する回転部材の接続状態を切り替える装置である。具体的には、接続切替装置40は、第3遊星歯車装置64の各回転要素と一体回転する、第1回転部材51と第2回転部材52と第3回転部材53との接続先を、選択的に切り替える。図6に示すように、接続切替装置40は、第1ドグクラッチD1と第2ドグクラッチD2とを備えている。
第1ドグクラッチD1は、入力軸61の接続先を切り替える第1断接機構である。図6に示すように、第1ドグクラッチD1は、入力軸61を、第1回転部材51(サンギヤS3)または後輪側出力軸63に選択的に連結する。すなわち、第1ドグクラッチD1は、エンジン2からの動力を、第3遊星歯車装置64を介さずに後輪側出力軸63に伝達する第1入力状態と、エンジン2からの動力を、第3遊星歯車装置64を経由して後輪側出力軸63に伝達する第2入力状態とを切り替える。
第1ドグクラッチD1は、切替部材としての第1切替スリーブ41を有する。第1切替スリーブ41は、入力軸61のギヤ歯61aに噛み合う第1ギヤ歯41aと、後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aまたは第1回転部材51のギヤ歯51aに噛み合う第2ギヤ歯41bと、を有する。第1切替スリーブ41は、第1ドグクラッチD1のアクチュエータによって軸方向に移動する。そして、第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aに常時噛み合った状態で、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aに噛み合う状態と、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63a及び第1回転部材51のギヤ歯51aのいずれにも噛み合わない状態と、第2ギヤ歯41bが第1回転部材51のギヤ歯51aに噛み合う状態とのいずれかの状態となるように切り替わる。第1切替スリーブ41の第2ギヤ歯41bが第1回転部材51のギヤ歯51aに噛み合う場合、エンジン2からの動力が第1回転部材51(サンギヤS3)に入力される第2入力状態となる。一方、第1切替スリーブ41の第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aに噛み合う場合、エンジン2からの動力が後輪側出力軸63に入力される第1入力状態となる。
第2ドグクラッチD2は、後輪側出力軸63の接続先を切り替える第2断接機構である。第2ドグクラッチD2は、後輪側出力軸63を第2回転部材52(リングギヤR3)または第3回転部材53(キャリアCA3)に選択的に連結する。
第2ドグクラッチD2は、切替部材としての第2切替スリーブ42を有する。第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aと第2ギヤ歯42bとを有する。第2切替スリーブ42の第1ギヤ歯42aは、リングギヤR3と一体回転する第2回転部材52のギヤ歯52aと、キャリアCA3と一体回転する第3回転部材53のギヤ歯53aとに、選択的に噛み合うことが可能である。第2切替スリーブ42は第2ドグクラッチD2のアクチュエータによって軸方向に移動する。そして、第2切替スリーブ42は、第2ギヤ歯42bが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bに常時噛み合った状態で、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aに噛み合う状態と、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52a及び第3回転部材53のギヤ歯53aのいずれにも噛み合わない状態と、第1ギヤ歯42aが第3回転部材53のギヤ歯53aに噛み合う状態とのいずれかの状態になるように切り替わる。第2切替スリーブ42の第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aに噛み合う場合、後輪側出力軸63と第2回転部材52(リングギヤR3)との間で動力伝達がなされる第1伝達状態となる。一方、第2切替スリーブ42の第1ギヤ歯42aが第3回転部材53のギヤ歯53aに噛み合う場合、後輪側出力軸63と第3回転部材53(キャリアCA3)との間で動力伝達がなされる第2伝達状態となる。
クラッチCF1は、第3遊星歯車装置64のサンギヤS3とキャリアCA3とを選択的に係合し、サンギヤS3とキャリアCA3とリングギヤR3を一体回転させる差動機構の第1係合要素である。ブレーキBF1は、第3遊星歯車装置64のリングギヤR3を固定部材69に選択的に固定する差動機構の第2係合要素である。固定部材69は、トランスファケース120自体、もしくはトランスファケース120に一体化された非回転部材である。
図7は、第1実施形態のトランスファ12における各回転部材の係合関係を示した図である。なお、図7中、第3回転電機MGFを「MGF」、サンギヤS3を「S3」、キャリアCA3を「CA3」、リングギヤR3を「R3」、ブレーキBF1を「BF1」、クラッチCF1を「CF1」、前輪側出力軸62を「Fr」、及び、後輪側出力軸63を「Rr」と記載している。また、図7中、D1(1)は第1ドグクラッチD1の第1入力状態での連結箇所を示しており、D1(2)は第1ドグクラッチD1の第2入力状態での連結箇所を示している。また、図7中、D2(1)は第2ドグクラッチD2の第1伝達状態での連結箇所を示しており、D2(2)は第2ドグクラッチD2の第2伝達状態での連結箇所を示している。
第1実施形態のトランスファ12は、前輪3及び後輪4のうちの一方の車輪である後輪4に動力を出力する第1出力軸である後輪側出力軸63と、前輪3及び後輪4のうちの他方の車輪である前輪3に動力を出力する第2出力軸である前輪側出力軸62と、第1回転要素であるサンギヤS3、第2回転要素であるキャリアCA3、及び、第3回転要素であるリングギヤR3を有する差動機構である第3遊星歯車装置64と、を備えている。そして、第1実施形態のトランスファ12においては、第1動力源であるエンジン2は、後輪側出力軸63に接続され、第2動力源である第3回転電機MGFは、サンギヤS3に接続されている。また、第1実施形態のトランスファ12において、キャリアCA3には、前輪側出力軸62及び後輪側出力軸63のうちの一方の出力軸である前輪側出力軸62が接続されるとともに、リングギヤR3には、前輪側出力軸62及び後輪側出力軸63のうちの他方の出力軸である後輪側出力軸63が断接機構である第2ドグクラッチD2によって断接可能に接続されており、リングギヤR3は、差動機構の係合要素であるブレーキBF1の係合によって固定部材69に選択的に固定される。これにより、第3遊星歯車装置64に含まれる三つの回転要素のうちの一つの回転要素(第3回転要素)を固定した状態で、第3回転電機MGFの動力を車輪(駆動輪)に伝達することができる。
第1実施形態のトランスファ12は、電子制御装置100によって駆動状態が切り替えられ、第1駆動状態、第2駆動状態、第3駆動状態、第4駆動状態、第5駆動状態、及び、第6駆動状態に設定可能にされている。
ここで、第1駆動状態~第6駆動状態について説明する。図8は、トランスファ12における各駆動状態と各係合装置の各作動状態との関係を示した図である。図8において、「○」は係合、空欄は解放をそれぞれ表している。
図6に示した第1駆動状態は、EV(FF)_Hiの第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態であり、第3回転電機MGFの動力が前輪3のみに伝達される二輪駆動状態であって、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で非減速で前輪側出力軸62へ伝達される。なお、第1駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第1駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が係合状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が解放状態となる。なお、図6中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。第1駆動状態では、第3遊星歯車装置64がクラッチCF1によってサンギヤS3とキャリアCA3とが連結された直結状態となる。第1駆動状態では、第3回転電機MGFが、動力伝達経路上において、非変速状態の第3遊星歯車装置64を介して前輪側出力軸62に連結されている。そのため、第1駆動状態では、第3回転電機MGFの動力を前輪側出力軸62に伝達する際、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で変速されずに前輪側出力軸62へ伝達される。
図9は、第1実施形態のトランスファ12が第2駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第2駆動状態は、EV(FF)_Loの第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態であり、第3回転電機MGFの動力が前輪3のみに伝達される二輪駆動状態であって、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で減速されて前輪側出力軸62に伝達される。なお、第2駆動状態では、トランスファ12が低速側変速段Loに設定される。
トランスファ12が第2駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が係合状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が解放状態となる。なお、図9中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。第2駆動状態では、第3遊星歯車装置64がブレーキBF1によってリングギヤR3が固定部材69に機械的に固定された減速状態となる。また、第2駆動状態では、第3回転電機MGFが、動力伝達経路上において、変速状態の第3遊星歯車装置64を介して前輪側出力軸62に連結されている。そのため、第2駆動状態では、第3回転電機MGFの動力を前輪側出力軸62に伝達する際、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で変速されて前輪側出力軸62に伝達される。
図10は、第1実施形態のトランスファ12が第3駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第3駆動状態は、H4_トルクスプリットのトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、第3回転電機MGFのMGFトルクによって前輪3側と後輪4側とに伝達される動力配分を変化させることが可能である。なお、第3駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第3駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態となる。なお、図10中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図10中の第2ドグクラッチD2における(1)は、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第1伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合う。このように、第3駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって後輪側出力軸63に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって第2回転部材52に連結されている。第3駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が制限されない駆動状態となる。
図11は、第1実施形態のトランスファ12が第4駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第4駆動状態は、H4_LSDのトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、クラッチCF1を滑らせてフロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動を制限する。なお、第4駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第4駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が係合制御(半係合)状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態となる。なお、図11中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図11中の第2ドグクラッチD2における(1)は、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第1伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合う。このように、第4駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって後輪側出力軸63に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって第2回転部材52に連結されている。
図12は、第1実施形態のトランスファ12が第5駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第5駆動状態は、H4_Lock(固定配分4WD)のトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、前輪3側と後輪4側とに伝達される動力の配分が固定される。なお、第5駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第5駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態となる。なお、図12中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図12中の第2ドグクラッチD2における(2)は、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第2伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第3回転部材53のギヤ歯53aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合う。このように、第5駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって後輪側出力軸63に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって第3回転部材53に連結されている。また、第5駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が不能な駆動状態となる。
図13は、第1実施形態のトランスファ12が第6駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第6駆動状態は、L4_Lock(固定配分4WD)のトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、前輪3側と後輪4側とに伝達される動力の配分が固定される。なお、第6駆動状態では、トランスファ12が低速側変速段Loに設定される。
トランスファ12が第6駆動状態となる場合には、図8に示すように、ブレーキBF1が係合状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第2入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態となる。なお、図13中の第1ドグクラッチD1における(2)は、第1ドグクラッチD1が第2入力状態であることを表している。また、図13中の第2ドグクラッチD2における(2)は、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態であることを表している。第2入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが第1回転部材51のギヤ歯51aと噛み合う。また、第2伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第3回転部材53のギヤ歯53aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合う。このように、第6駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって第1回転部材51に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって第3回転部材53に連結されている。また、第6駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が不能な駆動状態となる。
第1実施形態のトランスファ12においては、車両1の走行状態に応じて、第1駆動状態と第2駆動状態と第3駆動状態と第4駆動状態との間にて駆動状態を互いに切り替え可能となっている。また、第5駆動状態は、第3駆動状態と第4駆動状態との間にて、車両1に設けられたLock選択スイッチ92を運転者がON/OFFすることによって、駆動状態を互いに切り替え可能となっている。また、第6駆動状態は、第5駆動状態との間にて、車両停車時に、車両1に設けられたLow選択スイッチ90を運転者がON/OFFすることによって、駆動状態を互いに切り替え可能となっている。
電子制御装置100は、トランスファ12の駆動状態を切り替えるために、車両1に搭載された各種センサや4WD選択スイッチ86及びLow選択スイッチ90などからの出力信号に基づき、トランスファ制御装置104によって油圧制御回路111を制御し、第1ドグクラッチD1及び第2ドグクラッチD2を作動させるアクチュエータやクラッチCF1及びブレーキBF1の作動状態を制御する。
また、電子制御装置100は、車両1の走行モードとして、少なくとも第1動力源であるエンジン2からの動力を用いて車両1を走行させる第1走行モードであるエンジン走行モードと、第2動力源である第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させる第2走行モードであるEV走行モードとを設定することが可能となっている。そして、電子制御装置100は、複合変速機11における有段変速部22を暖機させる暖機要求があるか否かを判定し、エンジン走行モードで車両1を走行させるときには、有段変速部22を動力伝達状態に制御し、EV走行モードで車両1を走行させるときには、有段変速部22を非動力伝達状態に制御するとともに、EV走行モードで車両1を走行させているときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定されたときには、有段変速部22を動力伝達状態にする。
図14は、第1実施形態に係る電子制御装置100が実施する制御の一例を示したフローチャートである。
まず、電子制御装置100は、ステップST1において、車両1が第3回転電機MGFを使用したEV走行中であるかを判断する。電子制御装置100は、車両1がEV走行中ではないと判断した場合(ステップST1にてNo)、一連の制御を終了し、本制御ルーチンをリターンする。一方、電子制御装置100は、車両1がEV走行中であると判断した場合(ステップST1にてYes)、ステップST2において、変速機油温<所定値T1を満たすか判断する。電子制御装置100は、複合変速機11における有段変速部22の暖機要求を、有段変速部22の油温で判定することが可能である。
電子制御装置100は、変速機油温<所定値T1の関係を満たさない、すなわち、複合変速機11における有段変速部22の油温が所定値T1以上であると判断した場合(ステップST2にてNo)、有段変速部22の暖機要求がないと判定し、後述するステップST5に移行する。
一方、電子制御装置100は、変速機油温<所定値T1の関係を満たす、すなわち、複合変速機11における有段変速部22の油温が所定値T1よりも低いと判断した場合(ステップST2にてYes)、有段変速部22の暖機要求があると判定し、ステップST3において、エンジン走行する可能性が大きいかを判断する。
電子制御装置100が行う、エンジン走行する可能性が大きいかの判断は、車両1の走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わることが予測されるか否かであり、例えば、次のように行う。電子制御装置100は、例えば、バッテリのSOCが所定値よりも低下した場合、EV走行モードでの走行は近い時点で不可になり、EV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測する。また、電子制御装置100は、例えば、第3回転電機MGFの負荷率制限が発生した場合、EV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測する。第3回転電機MGFの負荷率制限は、例えば、第3回転電機MGFやインバータの温度が高くなる場合に発生し、この場合、第3回転電機MGFのMGFトルクが制限され、MGFトルクだけでは要求駆動トルクを得ることが困難になる。そのため、この場合も、電子制御装置100は、EV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測する。また、電子制御装置100は、例えば、走行抵抗の増加が予測された場合、EV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測する。電子制御装置100は、例えば、これから走行する道が、ナビゲーション情報などから坂道であることが予測されるときに、第3回転電機MGFのMGFトルクだけでは要求駆動トルクを得ることが困難な走行抵抗になるかを、走行抵抗が所定値よりも大きくなるか否かによって判断し、走行抵抗が所定値よりも大きくなる場合、EV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測する。また、第1実施形態に係る車両1においては、図15に示すようなEV走行モードとエンジン走行モードとの切替制御に用いる動力源切替マップに基づいて、EV走行モードとエンジン走行モードとが切り替えられる。図15に示したマップは、車速及び要求駆動トルクを変数とする二次元座標上に、エンジン走行モードで走行するエンジン走行領域と、EV走行モードで走行するEV走行領域と、の境界線を有する所定の関係である。なお、図15中のEV走行領域とエンジン走行領域との境界線は、言い換えれば、EV走行モードとエンジン走行モードとを切り替えるための切替線である。そして、例えば、電子制御装置100は、EV走行中に切替線に近い走行状態に現在の走行状態(車速及び要求駆動トルク)が達したときに、近々、エンジン走行モードに切り替わると予測する。なお、この際、要求駆動トルクに替えて要求駆動力やアクセル開度やスロットル弁開度などを用いてもよい。
電子制御装置100は、エンジン走行する可能性が小さいと判断した場合(ステップST3にてNo)、後述するステップST5に移行する。
一方、電子制御装置100は、エンジン走行する可能性が大きいと判断した場合(ステップST3にてYes)、ステップST4において、複合変速機11における有段変速部22の変速比(変速段)を形成し、一連の制御を終了して、本制御ルーチンをリターンする。ここで有段変速部22に選択される変速比(変速段)は、図5で示されるように、車速と要求駆動トルクとで選択されるものとする。なお、要求駆動トルクに替えて要求駆動力やアクセル開度やスロットル弁開度などを用いてもよい。言い換えれば、電子制御装置100は、有段変速部22の変速比(変速段)を現在の車速とアクセル開度とに応じて制御する。これにより、EV走行からエンジン走行へ切り替わったときに再変速が必要となるのを抑えることができる。
電子制御装置100は、ステップST5において、複合変速機11における有段変速部22の変速比(変速度)を形成せずに、一連の制御を終了して、本制御ルーチンをリターンする。これにより、EV走行中に余分な引き摺りによって電費が悪化することを抑制することができる。
第1実施形態に係る駆動装置10によれば、EV走行モードで車両1を走行させるときに、有段変速部22を非動力伝達状態に制御するとともに、EV走行モードで車両1を走行させているときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定されたときには、有段変速部22を動力伝達状態にする。これにより、EV走行モードでの動力損失を抑制しつつ、有段変速部22を暖機させる暖機要求があるときには、有段変速部22内の損失が大きくされ、有段変速部22の暖機が遅れることを抑制することができる。
また、第1実施形態に係る駆動装置10によれば、EV走行モードで車両1を走行させるときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定され、且つ、走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測されたときに、有段変速部22を動力伝達状態にする。これにより、有段変速部22を動力伝達状態にするのが、走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わる手前の所定期間に、すなわち、エンジン走行モードに切り替わると予想されてからエンジン走行モードに実際に切り替わるまでの期間に限定されることになり、有段変速部22の暖機が遅れることを抑制しつつ、EV走行モードでの動力損失を一層抑制することができる。
なお、第1実施形態では、トランスファ12が第1駆動状態及び第2駆動状態となる場合、すなわち、トランスファ12が第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態となる場合、第1ドグクラッチD1を第1入力状態に設定するようにしたが、第1ドグクラッチD1を解放状態に設定してもよい。この場合には、EV走行モードで車両1を走行させるときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定され、且つ、走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測されたときに、有段変速部22を動力伝達状態にすることに加え、第1ドグクラッチD1を解放状態から第1入力状態に切り替える。これにより、有段変速部22内の損失が大きくされ、有段変速部22の暖機が遅れることを抑制することができる。
また、第1実施形態及びその変形例では、有段変速部22の暖機要求があることが判定され、且つ、走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わると予測されたときに、有段変速部22を動力伝達状態にしたが、有段変速部22の暖機要求があることが判定されれば、走行モードがEV走行モードからエンジン走行モードに切り替わることが予測されるか否かに係わらず、有段変速部22を動力伝達状態にしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る駆動装置10を備えた車両1について説明する。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については参照符号を引用し、適宜説明を省略する。
図16は、第2実施形態のトランスファ12を模式的に示すスケルトン図であって、トランスファ12が第1駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第2実施形態のトランスファ12では、第3遊星歯車装置64のキャリアCA3が後輪側出力軸63と一体回転するように後輪側出力軸63と常時連結されている。
トランスファ12は、接続切替装置40(第1ドグクラッチD1及び第2ドグクラッチD2)とクラッチCF1とブレーキBF1とを備えている。
第2実施形態のトランスファ12は、前輪3側の動力伝達経路を形成する回転部材として、前輪3側への動力の入力部材として機能する伝達部材65を備えている。伝達部材65は、ドライブギヤ66と一体回転するように連結されている。伝達部材65は、前輪側出力軸62へ動力を伝達する回転部材である。伝達部材65及びドライブギヤ66は、後輪側出力軸63に対して相対回転可能に配置されている。第2実施形態のトランスファ12では、後輪側出力軸63と同一の回転中心上に、伝達部材65、ドライブギヤ66、第3遊星歯車装置64が配置されている。
第2ドグクラッチD2は、伝達部材65の接続先を切り替える第2断接機構である。第2ドグクラッチD2は、伝達部材65を後輪側出力軸63または第2回転部材52(リングギヤR3)に選択的に連結することが可能である。
第2ドグクラッチD2は、切替部材としての第2切替スリーブ42を有する。第2切替スリーブ42は、リングギヤR3と一体回転する第2回転部材52のギヤ歯52a、または、後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63b、と噛み合うことが可能な第1ギヤ歯42aを有している。また、第2切替スリーブ42は、伝達部材65のギヤ歯65aと常時噛み合う第2ギヤ歯42bを有する。第2切替スリーブ42は第2ドグクラッチD2のアクチュエータによって軸方向に移動する。そして、第2切替スリーブ42は、第2ギヤ歯42bが伝達部材65のギヤ歯65aに常時噛み合った状態で、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aに噛み合う状態と、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52a及び後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bのいずれにも噛み合わない状態と、第1ギヤ歯42aが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bに噛み合う状態とのいずれかの状態になるように切り替わる。
クラッチCF1は、第3遊星歯車装置64のサンギヤS3とキャリアCA3とを選択的に連結し、サンギヤS3とキャリアCA3とリングギヤR3とを一体回転させる差動機構の第1係合要素である。
ブレーキBF1は、第3遊星歯車装置64のリングギヤR3を固定部材69に選択的に固定する差動機構の第2係合要素である。固定部材69は、トランスファケース120自体、もしくはトランスファケース120に一体化された非回転部材である。
図17は、第2実施形態のトランスファ12における各回転部材の係合関係を示した図である。第2実施形態のトランスファ12は、前輪3及び後輪4のうちの一方の車輪である後輪4に動力を出力する第1出力軸である後輪側出力軸63と、前輪3及び後輪4のうちの他方の車輪である前輪3に動力を出力する第2出力軸である前輪側出力軸62と、第1回転要素であるサンギヤS3、第2回転要素であるキャリアCA3、及び、第3回転要素であるリングギヤR3を有する差動機構である第3遊星歯車装置64と、を備えている。そして、第2実施形態のトランスファ12においては、第1動力源であるエンジン2は、後輪側出力軸63に接続され、第2動力源である第3回転電機MGFは、サンギヤS3に接続されている。また、第1実施形態のトランスファ12において、キャリアCA3には、前輪側出力軸62及び後輪側出力軸63のうちの一方の出力軸である後輪側出力軸63が接続されるとともに、リングギヤR3には、前輪側出力軸62及び後輪側出力軸63のうちの他方の出力軸である前輪側出力軸62が断接機構である第2ドグクラッチD2によって断接可能に接続されており、リングギヤR3は、差動機構の係合要素であるブレーキBF1の係合によって固定部材69に選択的に固定される。
図18は、第2実施形態のトランスファ12における各駆動状態と各係合装置の各作動状態との関係を示した図である。図18において、「○」は係合、空欄は解放をそれぞれ表している。
図16に示した第1駆動状態は、EV(FR)_Hiの第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態であり、第3回転電機MGFの動力が後輪4のみに伝達される二輪駆動状態であって、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で非減速で後輪側出力軸63へ伝達される。なお、第1駆動状態は、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第1駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が係合状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が解放状態となる。なお、図16中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。第1駆動状態では、第3遊星歯車装置64がクラッチCF1によってサンギヤS3とキャリアCA3とが連結された直結状態となる。第1駆動状態では、第3回転電機MGFが、動力伝達経路上において、非変速状態の第3遊星歯車装置64を介して後輪側出力軸63に連結されている。そのため、第1駆動状態では、第3回転電機MGFの動力を後輪側出力軸63に伝達する際、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で変速されずに後輪側出力軸63に伝達される。
図19は、第2実施形態のトランスファ12が第2駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第2駆動状態は、EV(FR)_Loの第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態であり、第3回転電機MGFの動力が後輪4のみに伝達される二輪駆動状態であって、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で減速されて後輪側出力軸63に伝達される。なお、第2駆動状態は、トランスファ12が低速側変速段Loに設定される。
トランスファ12が第2駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が係合状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が解放状態となる。第2駆動状態では、第3遊星歯車装置64がブレーキBF1によってリングギヤRが固定部材69に機械的に固定された減速状態となる。また、第2駆動状態では、第3回転電機MGFが、動力伝達経路上において、変速状態の第3遊星歯車装置64を介して後輪側出力軸63に連結されている。そのため、第2駆動状態では、第3回転電機MGFの動力を後輪側出力軸63に伝達する際、第3回転電機MGFの回転が第3遊星歯車装置64で変速されて後輪側出力軸63に伝達される。
図20は、第2実施形態のトランスファ12が第3駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第3駆動状態は、H4_トルクスプリットのトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、第3回転電機MGFのMGFトルクによって前輪3側と後輪4側とに伝達される動力配分を変化させることが可能である。なお、第3駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第3駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態となる。なお、図20中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図20中の第2ドグクラッチD2における(1)は、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第1伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが伝達部材65のギヤ歯65aと噛み合う。第3駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が制限されない駆動状態となる。
図21は、第2実施形態のトランスファ12が第4駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第4駆動状態は、H4_LSDのトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、クラッチCF1を滑らせてフロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動を制限する。なお、第4駆動状態では、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第4駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が係合制御(半係合)状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態となる。なお、図21中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図21中の第2ドグクラッチD2における(1)は、第2ドグクラッチD2が第1伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第1伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが第2回転部材52のギヤ歯52aと噛み合い、第2ギヤ歯42bが伝達部材65のギヤ歯65aと噛み合う。
図22は、第2実施形態のトランスファ12が第5駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第5駆動状態は、H4_Lock(固定配分4WD)のトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、前輪3側と後輪4側とに伝達される動力の配分が固定される。なお、第5駆動状態は、トランスファ12が高速側変速段Hiに設定される。
トランスファ12が第5駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が解放状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第1入力状態(1)、及び、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態となる。なお、図22中の第1ドグクラッチD1における(1)は、第1ドグクラッチD1が第1入力状態であることを表している。また、図22中の第2ドグクラッチD2における(2)は、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態であることを表している。第1入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが後輪側出力軸63の第1ギヤ歯63aと噛み合う。また、第2伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合い、第2ギヤ歯42bが伝達部材65のギヤ歯65aと噛み合う。このように、第5駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって後輪側出力軸63に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって伝達部材65に連結されている。また、第5駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が不能な駆動状態となる。
図23は、第2実施形態のトランスファ12が第6駆動状態となる場合を示すスケルトン図である。第6駆動状態は、L4_Lock(固定配分4WD)のトランスファ12に伝達された動力を前輪3側と後輪4側とに分配して車両1を走行させるモードでの駆動状態であり、前輪3と後輪4とに動力が伝達される四輪駆動状態であって、前輪3側と後輪4側とに伝達される動力の配分が固定される。なお、第6駆動状態は、トランスファ12が低速側変速段Loに設定される。
トランスファ12が第6駆動状態となる場合には、図18に示すように、ブレーキBF1が係合状態、クラッチCF1が解放状態、第1ドグクラッチD1が第2入力状態、及び、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態となる。なお、図23中の第1ドグクラッチD1における(2)は、第1ドグクラッチD1が第2入力状態であることを表している。また、図23中の第2ドグクラッチD2における(2)は、第2ドグクラッチD2が第2伝達状態であることを表している。第2入力状態における第1切替スリーブ41は、第1ギヤ歯41aが入力軸61のギヤ歯61aと噛み合い、第2ギヤ歯41bが第1回転部材51のギヤ歯51aと噛み合う。また、第2伝達状態における第2切替スリーブ42は、第1ギヤ歯42aが後輪側出力軸63の第2ギヤ歯63bと噛み合い、第2ギヤ歯42bが伝達部材65のギヤ歯65aと噛み合う。このように、第6駆動状態では、入力軸61が第1ドグクラッチD1によって第1回転部材51に連結されており、後輪側出力軸63が第2ドグクラッチD2によって伝達部材65に連結されている。また、第6駆動状態では、フロントプロペラシャフト13とリヤプロペラシャフト14との間の回転差動が不能な駆動状態となる。
第2実施形態に係る駆動装置10においても、第1実施形態で図14などを用いて説明したのと同様に、EV走行モードで車両1を走行させるときに、有段変速部22を非動力伝達状態に制御するとともに、EV走行モードで車両1を走行させているときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定されたときには、有段変速部22を動力伝達状態にする。これにより、第2実施形態に係る駆動装置10においても、EV走行モードでの動力損失を抑制しつつ、有段変速部22を暖機させる暖機要求があるときには、有段変速部22内の損失が大きくされ、有段変速部22の暖機が遅れることを抑制することができる。
なお、第2実施形態においても、トランスファ12が第1駆動状態及び第2駆動状態となる場合、すなわち、トランスファ12が第3回転電機MGFからの動力を用いて車両1を走行させるEV走行モードでの駆動状態となる場合、第1ドグクラッチD1を第1入力状態に設定するようにしたが、第1ドグクラッチD1を解放状態に設定してもよい。この場合には、EV走行モードで車両1を走行させているときにおいて、有段変速部22の暖機要求があることが判定されたときには、有段変速部22を動力伝達状態にすることに加え、第1ドグクラッチD1を解放状態から第1入力状態に切り替える。これにより、有段変速部22内の損失が大きくされ、有段変速部22の暖機が遅れることを抑制することができる。
1 車両
2 エンジン
3,3R,3L 前輪
4,4R,4L 後輪
10 駆動装置
11 複合変速機
12 トランスファ
13 フロントプロペラシャフト
14 リヤプロペラシャフト
22 有段変速部
30 中間伝達部材
32 差動機構
36 第1遊星歯車装置
38 第2遊星歯車装置
40 接続切替装置
41 第1切替スリーブ
41a 第1ギヤ歯
41b 第2ギヤ歯
42 第2切替スリーブ
42a 第1ギヤ歯
42b 第2ギヤ歯
51 第1回転部材
51a ギヤ歯
52 第2回転部材
52a ギヤ歯
53 第3回転部材
53a ギヤ歯
54 出力ギヤ
55 入力ギヤ
61 入力軸
61a ギヤ歯
62 前輪側出力軸
63 後輪側出力軸
63a 第1ギヤ歯
63b 第2ギヤ歯
64 第3遊星歯車装置
65 伝達部材
65a ギヤ歯
66 ドライブギヤ
67 ドリブンギヤ
68 前輪用駆動チェーン
69 固定部材
70 エンジン回転速度センサ
72 出力回転速度センサ
74 MG1回転速度センサ
76 MG2回転速度センサ
78 アクセル開度センサ
80 スロットル弁開度センサ
82 バッテリセンサ
84 油温センサ
86 4WD選択スイッチ
88 シフトポジションセンサ
89 シフトレバー
90 Low選択スイッチ
92 Lock選択スイッチ
100 電子制御装置
101 エンジン制御装置
102 回転電機制御装置
103 変速機制御装置
104 トランスファ制御装置
110 変速機ケース
111 油圧制御回路
120 トランスファケース
CB 係合装置
CA0,CA1,CA2,CA3 キャリア
S0,S1,S2,S3 サンギヤ
R0,R1,R2,R3 リングギヤ
F0,F1 ワンウェイクラッチ
D1 第1ドグクラッチ
D2 第2ドグクラッチ
MG1 第1回転電機
MG2 第2回転電機
MGF 第3回転電機

Claims (9)

  1. 変速機と、
    前記変速機の入力側に設けられる第1動力源と、
    前記変速機の出力側に設けられる第2動力源と、
    制御装置と、
    を備えた車両用駆動装置であって、
    前記制御装置は、
    走行モードとして、少なくとも前記第1動力源からの動力を用いて車両を走行させる第1走行モードと、前記第2動力源からの動力を用いて前記車両を走行させる第2走行モードとを設定するとともに、前記変速機を暖機させる暖機要求があるか否かを判定し、
    前記第1走行モードで前記車両を走行させるときには、前記変速機を動力伝達状態に制御し、
    前記第2走行モードで前記車両を走行させるときには、前記変速機を非動力伝達状態に制御するとともに、前記第2走行モードで前記車両を走行させているときにおいて、前記暖機要求があることが判定されたときには、前記変速機を動力伝達状態にする、
    ように構成されていることを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 前記制御装置は、前記変速機の油温が所定値未満であるときに前記暖機要求があると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記第2走行モードで前記車両を走行させているときにおいて、前記暖機要求があることが判定され、且つ、走行モードが前記第1走行モードに切り替わることが予測されたときに、前記変速機を動力伝達状態に制御する、
    ように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記第1動力源は、エンジンであり、
    前記第2動力源は、回転電機であり、
    前記制御装置は、前記第2動力源を駆動させるための電力を供給する蓄電装置のSOCに基づいて、前記第2走行モードから前記第1走行モードへの切り替えを予測することを特徴とする請求項3に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記第2動力源は、回転電機であり、
    前記制御装置は、前記第2動力源の負荷率制限に基づいて、前記第2走行モードから前記第1走行モードへの切り替えを予測することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記制御装置は、走行抵抗の増加の予測に基づいて、前記第2走行モードから前記第1走行モードへの切り替えを予測することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記制御装置は、前記第1走行モードと前記第2走行モードとの切替制御に用いるマップに基づいて、現在の走行状態により、前記第2走行モードから前記第1走行モードへの切り替えを予測することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  8. 前記制御装置は、前記第2走行モードで前記車両を走行させているときにおいて、前記変速機を動力伝達状態に制御するにあたり、前記変速機の変速比を現在の車速とアクセル開度とに応じて制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
  9. 前輪及び後輪の一方の車輪に動力を出力する第1出力軸と、
    前記前輪及び前記後輪の他方の車輪に動力を出力する第2出力軸と、
    差動機構と、
    を備え、
    前記第1動力源は、前記第1出力軸に接続され、
    前記第2動力源は、前記差動機構の第1回転要素に接続され、
    前記差動機構の第2回転要素には、前記第1出力軸及び前記第2出力軸の一方の出力軸が接続されるとともに、前記差動機構の第3回転要素には、前記第1出力軸及び前記第2出力軸の他方の出力軸が断接機構によって断接可能に接続され、
    前記第3回転要素は、前記差動機構の係合要素の係合によって固定部材に選択的に固定される、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用駆動装置。
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