JP2022122737A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオレフィン等の非極性基材に対しても、ロジン誘導体をバインダー樹脂として用いた場合と同等以上のラミネート強度を示し、かつ、耐ブロッキング性に優れた印刷層を形成することが可能な軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を提供する。【解決手段】顔料及びバインダー樹脂を含有し、バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかとを含み、テルペン系樹脂が、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかである軟包装用ラミネート印刷インキ組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物、印刷物、及び積層体に関する。
グラビアインキは、美粧性や機能性等の各種特性を印刷物に付与する目的で広く用いられている。このようなグラビアインキで印刷(グラビア印刷)して製造される印刷物として、食品包材等の軟包装材が知られている。そして、このような軟包装材はラミネート加工によって製造されるのが一般的である。
食品包材等の軟包装材をラミネート加工により製造する際に用いる印刷インキには、各種のプラスチックフィルムに対してもラミネート強度に優れ、かつ、耐ブロッキング性等の特性に優れた印刷層を形成可能であることが要求される。このような要求に応えるべく、例えば、ポリウレタン樹脂及びロジン誘導体をバインダー樹脂として含有するラミネート用のグラビア印刷インキが提案されている(特許文献1及び2)。
特開2015-160950号公報 特開2020-2185号公報
しかしながら、特許文献1及び2で提案されたグラビア印刷インキは、OPP(二軸延伸ポリプロピレン)をはじめとする非極性のポリオレフィンフィルム等の基材に対しては、ラミネート強度に優れた印刷層を形成することが困難な場合があった。なかでも、イミン系のアンカーコート剤で形成したアンカーコート層を備えるラミネートフィルムの場合、形成される印刷層のラミネート強度を向上させることが特に困難であった。また、形成される印刷層の耐ブロッキング性についてもさらなる改善の余地があった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ポリオレフィン等の非極性基材に対しても、ロジン誘導体をバインダー樹脂として用いた場合と同等以上のラミネート強度を示し、かつ、耐ブロッキング性に優れた印刷層を形成することが可能な軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、この軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を用いて得られる印刷物及び積層体を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示す軟包装用ラミネート印刷インキ組成物が提供される。
[1]顔料及びバインダー樹脂を含有し、前記バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかと、を含み、前記テルペン系樹脂が、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかである軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[2]前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して0.1~70質量%である前記[1]に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[3]前記テルペン系樹脂の軟化点が、80~180℃である前記[1]又は[2]に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[4]前記テルペン系樹脂の水酸基価が、10~300mgKOH/gである前記[1]~[3]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[5]エステル系有機溶剤及びアルコール系有機溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤をさらに含有する前記[1]~[4]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
また、本発明によれば、以下に示す印刷物及び積層体が提供される。
[6]プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルムの表面上に設けられた、前記[1]~[5]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で形成された印刷層と、を備える印刷物。
[7]前記[6]に記載の印刷物と、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤を介して前記印刷物上に積層配置される基材と、を備える積層体。
本発明によれば、ポリオレフィン等の非極性基材に対しても、ロジン誘導体をバインダー樹脂として用いた場合と同等以上のラミネート強度を示し、かつ、耐ブロッキング性に優れた印刷層を形成することが可能な軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を提供することができる。また、本発明によれば、この軟包装用ラミネート印刷インキ組成物を用いて得られる印刷物及び積層体を提供することができる。
<軟包装用ラミネート印刷インキ組成物>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物(以下、単に「インキ組成物」とも記す)は、顔料及びバインダー樹脂を含有し、バインダー樹脂は、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかとを含む。そして、テルペン系樹脂は、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかである。以下、本発明のインキ組成物の詳細について説明する。
(顔料)
顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉛、硫化亜鉛、アルミニウム、雲母、酸化チタン被覆雲母(パール顔料)、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、及び鉄黒等の無機顔料;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、マイカ、カオリン、及びクレー等の体質顔料(無機顔料);モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アンスラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ピロロピロール系顔料、アゾメチンアゾ系、及びペリレン系顔料等の有機顔料;等を挙げることができる。これらの顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料の平均粒子径(平均一次粒子径)としては、有機顔料を用いる場合、その平均粒子径は、20~600nmが好ましく、50~300nmがさらに好ましい。また、カーボンブラックを用いる場合、カーボンブラックの平均粒子径は、10~150nmが好ましく、30~90nmがさらに好ましい。パール顔料、アルミニウムペースト、及び体質顔料を用いる場合、それらの平均粒子径は、インキの印刷方式として好適なグラビア印刷の適性の観点から、60μm以下が好ましく、30μm以下がさらに好ましい。上記に挙げたもの以外の無機顔料を用いる場合、その無機顔料の平均粒子径は、50~3,000nmが好ましく、100~1,000nmがさらに好ましい。顔料の一次粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察画像から一次粒子の大きさを直接計測する方法にて行うことができ、平均粒子径は、複数(例えば50個)の一次粒子の長軸径の算術平均として算出することができる。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂は、(i)ポリウレタン樹脂と、(ii)テルペン系樹脂と、(iii)塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかと、を含む。
ポリウレタン樹脂としては、エーテル系、エステル系、カーボネート系、アクリル系、及び脂肪族系等のポリウレタン樹脂;これらのポリウレタン樹脂にシリコン系ポリオールやフッ素系ポリオールを共重合させて得られる樹脂等を挙げることができる。なお、ポリウレタン樹脂の分子構造中には、ウレア結合又はイミド結合が含まれていてもよい。
本発明のインキ組成物は、テルペン系樹脂をバインダー樹脂として含有する。テルペン系樹脂は、バイオマス原料であるテルペンモノマーに由来する構成単位を有する、粘着付与樹脂として機能しうる樹脂である。テルペン系樹脂をバインダー樹脂として用いることで、ロジン誘導体をバインダー樹脂として用いた場合と同等以上のラミネート強度を示し、かつ、耐ブロッキング性に優れた印刷層を形成することが可能なインキ組成物とすることができる。また、テルペン系樹脂の原料となるテルペンモノマーがバイオマス原料であることから、テルペン系樹脂を含有させることで、インキ組成物のバイオマス度を高めることができる。
テルペン系樹脂は、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかである。ポリテルペン樹脂は、テルペンモノマーに由来する構成単位を主成分とする樹脂である。芳香族変性テルペン樹脂は、ポリテルペン樹脂を芳香族モノマーで変性した樹脂である。また、テルペンフェノール樹脂は、テルペンモノマーとフェノールを共重合した樹脂である。
テルペン系樹脂の軟化点は、80~180℃であることが好ましく、90~160℃であることがさらに好ましい。その軟化点が上記範囲内のテルペン系樹脂を用いることで、PETの熱間ピール強度(100℃)を向上させることができる。テルペン系樹脂の軟化点は、JIS K 5601-2-2:1999に準拠した環球法により測定することができる。
テルペン系樹脂の水酸基価は、10~300mgKOH/gであることが好ましく、20~210mgKOH/gであることがさらに好ましい。その水酸基価が上記範囲内のテルペン系樹脂を用いることで、例えばポリエチレンイミン系のアンカーコート剤で形成したアンカーコート層を備えるラミネートフィルムの場合、薄膜のOPPフィルムを基材としたとしても、形成される印刷層のラミネート強度を向上させることができる。テルペン系樹脂の水酸基価は、JIS K 0070:1992に準拠した中和滴定法により測定することができる。
インキ組成物中のテルペン系樹脂の含有量は、バインダー樹脂の合計量の0.1~70質量%であることが好ましく、0.3~50質量%であることがさらに好ましく、1~40質量%であることが特に好ましい。テルペン系樹脂の含有量が少なすぎると、形成される印刷層のラミネート強度がやや低下することがある。一方、テルペン系樹脂の含有量が多すぎると、形成される印刷層の耐ブロッキング性がやや低下することがある。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂は、塩化ビニル及び酢酸ビニルのそれぞれに由来する構成単位を含む共重合樹脂である。なお、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂は、塩化ビニル及び酢酸ビニル以外の単量体に由来する構成単位を含んでいてもよい。
セルロース系樹脂としては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル;ニトロセルロース;等を挙げることができる。なかでも、セルロース系樹脂としては、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ニトロセルロースが好ましい。
インキ組成物中のバインダー樹脂の合計含有量は、1~30質量%であることが好ましく、3~25質量%であることがさらに好ましく、5~20質量%であることが特に好ましい。バインダー樹脂の合計含有量が少なすぎると、形成される印刷層のラミネート強度がやや低下することがある。一方、バインダー樹脂の合計含有量が多すぎると、形成される印刷層の耐ブロッキング性がやや低下することがある。
(溶剤)
インキ組成物は、溶剤を含有することが好ましい。すなわち、インキ組成物は、溶液状の組成物であることが好ましい。溶剤としては、有機溶剤や水を用いることができる。有機溶剤及び水を含有する混合溶剤を用いてもよい。なかでも、バインダー樹脂を溶解しうる有機溶剤を用いることが好ましい。有機溶剤としては、ケトン系溶剤、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、アルコール系溶剤等を挙げることができる。これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、エステル系有機溶剤及びアルコール系有機溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤を用いることが好ましい。
ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。炭化水素系溶剤としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等を挙げることができる。エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等を挙げることができる。エーテル系溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等を挙げることができる。グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール等を挙げることができる。
(その他の添加剤)
インキ組成物には、必要に応じて、その他の添加剤をさらに含有させることができる。その他の添加剤としては、例えば、ブロッキング防止剤、顔料分散剤、染料、レベリング剤、可塑剤、艶消し剤、沈降防止剤、消泡剤、及びシランカップリング剤等を挙げることができる。
(インキ組成物の製造方法)
インキ組成物は、例えば、顔料、バインダー樹脂、及び必要に応じて用いられる溶剤やその他の添加剤を混合することで製造することができる。すなわち、インキ組成物の製造方法は、顔料、バインダー樹脂、及び必要に応じて用いられる溶剤やその他の添加剤を混合する工程(調製工程)を含むことができる。調製工程では、バインダー樹脂を混練しやすいように、インキ組成物の成分となる溶剤を用いることが好ましい。
インキ組成物は、プラスチックフィルム等の基材に付与してインキ層を形成しやすい観点から、印刷用インキとして用いられる。印刷用インキの具体例としては、グラビア印刷用インキ、オフセット印刷用インキ、フレキソ印刷用インキ、及びスクリーン印刷用インキ等を挙げることができる。なかでも、グラビア印刷用インキ、及びフレキソ印刷用インキとして用いられることが好ましく、グラビア印刷用インキとして用いられることがさらに好ましい。
<印刷物>
本発明の印刷物は、プラスチックフィルムと、このプラスチックフィルムの表面上に設けられた、上述の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で形成された印刷層とを備える。すなわち、本発明の印刷物は、グラビア印刷適性に優れた前述のインキ組成物を構成材料として用いて製造されるため、ロジン誘導体をバインダー樹脂として用いた場合と同等以上のラミネート強度を示す、耐ブロッキング性に優れた印刷層が形成されている。さらに、バイオマス資材として有用なテルペン系樹脂をバインダー樹脂として含有するインキ組成物で形成した印刷層を備えるので、バイオマス度も高い。
(プラスチックフィルム)
プラスチックフィルムは、印刷物の基材となる部材(基材フィルム)である。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム;低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、及びポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンフィルム;セロファン等のセルロースフィルム;ポリスチレン(PS)フィルム;エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂フィルム;エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂フィルム;ナイロン(NY)フィルム等のポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリイミドフィルム;ポリ塩化ビニルフィルム;等を挙げることができる。二軸延伸PPフィルム及び無延伸PPフィルム等のように、延伸及び無延伸のいずれのプラスチックフィルムも用いることができる。また、アルミニウム蒸着等の金属蒸着層が設けられた基材や、アルミナ及びシリカ等の透明蒸着層が設けられた基材を用いることもできる。さらに、基材の表面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、溶剤処理、及びコート処理等の各種表面処理、並びに着色インキを用いた印刷等による各種加飾等が施されていてもよい。
プラスチックフィルム(基材)の厚さは、例えば、3~100μmであることが好ましく、5~80μmであることがさらに好ましく、12~50μmであることが特に好ましい。
(印刷物の製造方法)
前述のインキ組成物で形成された印刷層をプラスチックフィルムの表面上に設けることで、印刷物を得ることができる。すなわち、印刷物の製造方法は、プラスチックフィルムの表面上に前述のインキ組成物を印刷して付与し、印刷層を形成する工程(印刷工程)を有する。
印刷工程では、例えば、インキ組成物又はインキ組成物を溶剤等で希釈した希釈インキを用いて印刷した後、揮発成分(溶剤)を乾燥除去することによって印刷層を形成する。これにより、印刷物を得ることができる。印刷層の厚さは、0.1~20μmであることが好ましく、0.5~10μmであることがさらに好ましく、1~5μmであることが特に好ましい。
プラスチックフィルムへのインキの印刷は、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、及びスクリーン印刷等により行うことができる。なかでも、グラビア印刷及びフレキソ印刷が好ましく、グラビア印刷がさらに好ましい。印刷層は、プラスチックフィルムの全体又は一部に設けることができる。例えば、プラスチックフィルムの片面に印刷層を設けてもよく、両面に印刷層を設けてもよく、片面全体に印刷層を設けてもよく、片面の一部に印刷層を設けてもよい。
<積層体>
本発明の積層体は、上述の印刷物と、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤を介してこの印刷物上に積層配置される基材とを備える。具体的には、プラスチックフィルムの印刷層が設けられた面側に、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤を介して樹脂層等の基材をさらに設けることで、ラミネートフィルム等の積層体とすることができる。すなわち、本発明の積層体は、プラスチックフィルム、印刷層、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤によって形成される層、及び樹脂層等の基材がこの順に積層配置された、ラミネートフィルム等として有用な積層体である。
印刷層と基材の間には、接着剤又はアンカーコート剤によって形成される層(接着剤層、アンカーコート剤層)が配設される。これらの接着剤層やアンカーコート剤層は、従来のラミネートフィルムに用いられているアンカーコート剤や接着剤を用いて形成することができる。基材は、プラスチックフィルムを構成する樹脂と同様の樹脂を用いて形成することができる。基材(樹脂層)の積層方法としては、プラスチックフィルムに設けられた印刷層上に、接着剤層を介して他のプラスチックフィルム(樹脂層)を積層するドライラミネート法や、必要に応じてアンカーコート剤層を介して溶融樹脂を積層する押し出しラミネート法等の公知のラミネート方法を挙げることができる。樹脂層の厚さは、例えば、1~300μmであることが好ましく、5~200μmであることがさらに好ましく、10~100μmであることが特に好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
<インキ組成物の調製>
(実施例1~49、比較例1~10)
表1-1及び1-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、白色のインキ組成物を得た。また、表2-1及び2-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、藍色のインキ組成物を得た。表1-1、1-2、2-1、及び2-2中、「混合有機溶剤」としては、酢酸エチル:イソプロパノール=8:2(体積比)の混合有機溶剤を用いた。また、表1-1、1-2、2-1、及び2-2中の各成分の詳細を以下に示す。なお、水及び混合有機溶剤以外の成分の配合量は、いずれも固形分基準である。
[顔料]
・顔料(1):酸化チタン、商品名「チタニックスJR-806」(テイカ社製)
・顔料(2):C.I.ピグメントブルー15:4
[バインダー樹脂]
・ポリウレタン:商品名「サンプレンIB-972」(三洋化成工業社製)
・試作バイオマスポリウレタン:バイオマス度40.8%、ポリウレタンウレア
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂:商品名「ソルバインTA5R」(日信化学工業社製)
・セルロース系樹脂(1):セルロースアセテートプロピオネート、商品名「CAP 482-0.5」(イーストマン・ケミカル社製)
・セルロース系樹脂(2):セルロースアセテートブチレート、商品名「CAB 381-0.5」(イーストマン・ケミカル社製)
・セルロース系樹脂(3):ニトロセルロース、商品名「ショウカメンDHX3-5」(ノーベルエヌシー社製)
・テルペン系樹脂(1):ポリテルペン樹脂、商品名「YSレジンPX800」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点80±5℃
・テルペン系樹脂(2):ポリテルペン樹脂、商品名「YSレジンPX300N」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点30±5℃
・テルペン系樹脂(3):芳香族変性テルペン樹脂、商品名「YSレジンTO125」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点125±5℃
・テルペン系樹脂(4):芳香族変性テルペン樹脂、商品名「YSレジンTO85」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点85±5℃
・テルペン系樹脂(5):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点130±5℃、水酸基価20~40mgKOH/g
・テルペン系樹脂(6):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターT100」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点100±5℃、水酸基価60~80mgKOH/g
・テルペン系樹脂(7):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターS145」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点145±5℃、水酸基価100~120mgKOH/g
・テルペン系樹脂(8):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターG125」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点125±5℃、水酸基価130~150mgKOH/g
・テルペン系樹脂(9):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターN125」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点125±5℃、水酸基価160~180mgKOH/g
・テルペン系樹脂(10):テルペンフェノール樹脂、商品名「YSポリスターK125」(ヤスハラケミカル社製)、軟化点125±5℃、水酸基価200~220mgKOH/g
・テルペン系樹脂(11):テルペンフェノール樹脂、商品名「タマノル803L」(荒川化学工業社製)、軟化点149℃、水酸基価23.1mgKOH/g
・テルペン系樹脂(12):テルペンフェノール樹脂、商品名「タマノル901」(荒川化学工業社製)、軟化点133.5℃、水酸基価34.5mgKOH/g
・ロジン誘導体(1):バイオマス度90%、商品名「マルキードNo.8」(荒川化学工業社製)
・ロジン誘導体(2):バイオマス度85%、商品名「ペンセルD-135」(荒川化学工業社製)
試作バイオマスポリウレタンは、以下の手順で調製した。植物由来成分からなるコハク酸/石油系由来成分からなるアジピン酸=40/60(モル比)で構成されるジカルボン酸成分と、植物由来成分からなる1,2-プロパンジオール/石油系由来成分からなるネオペンチルグリコール=70/30(モル比)で構成されるジオール成分とを用意した。これらのジカルボン酸成分とジオール成分を重合し、水酸基価37.4mgKOH/g、酸価0.3mgKOH/g、数平均分子量3,000である、植物由来成分を47.1%含有するポリエステルジオールを得た。得られたポリエステルジオール500部、及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)59.2部を反応容器に入れ、窒素気流下、100℃で5時間反応させてウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを酢酸エチル186.4部に溶解して、不揮発分75%のウレタンプレポリマー溶液を得た。IPDA18部、酢酸エチル958.6部、及びイソプロパノール202部の混合物を撹拌しながら、ウレタンプレポリマー溶液を滴下した。40℃で1時間反応させて、樹脂固形分中に植物由来成分を40.8%含有する試作バイオマスポリウレタン樹脂の溶液を得た。
Figure 2022122737000001
Figure 2022122737000002
Figure 2022122737000003
Figure 2022122737000004
<ラミネート積層体の製造>
(押し出しラミネート積層体)
(1)アンカーコート剤:1液ポリエチレンイミン系
調製したインキ組成物を希釈溶剤(60%酢酸エチル/20%酢酸プロピル/20%イソプロピルアルコール)でそれぞれ希釈し、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒である希釈インキを得た。基材フィルムとして、(i)コロナ放電処理済のOPPフィルム(商品名「FOR」、フタムラ化学社製、厚さ25μm)、及び(ii)コロナ放電処理済のPETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)を用意した。ヘリオ175線のグラビア版を使用し、各基材フィルムの処理面側にグラビア印刷法により希釈インキをそれぞれ付与して印刷層(100mm×150mmのベタ層、厚さ1μm程度)を形成し、印刷物を得た。得られた印刷物の印刷層の表面に、乾燥後の塗布量が0.02g/mとなるように1液ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤(商品名「セイカダイン4100」、大日精化工業社製)を塗布した後、乾燥させてアンカーコート層を形成した。形成したアンカーコート層上にLLDPE(商品名「カーネルKC570S」、日本ポリエチレン社製)を溶融押出しして、LLDPEフィルムをラミネートした。これにより、基材フィルム、印刷層、アンカーコート層、及びLLDPEフィルムがこの順に積層配置された、合計厚さ約50μmのラミネート積層体を得た。
(2)アンカーコート剤:2液イソシアネート系
調製したインキ組成物を希釈溶剤(60%酢酸エチル/20%酢酸プロピル/20%イソプロピルアルコール)でそれぞれ希釈し、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒である希釈インキを得た。基材フィルムとして、(i)コロナ放電処理済のOPPフィルム(商品名「FOR」、フタムラ化学社製、厚さ25μm)、(ii)コロナ放電処理済のPETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)、及び(iii)コロナ放電処理済のONYフィルム(商品名「ハーデンN-1102」、東洋紡社製、厚さ15μm)を用意した。ヘリオ175線のグラビア版を使用し、各基材フィルムの処理面側にグラビア印刷法により希釈インキをそれぞれ付与して印刷層(100mm×150mmのベタ層、厚さ1μm程度)を形成し、印刷物を得た。得られた印刷物の印刷層の表面に、乾燥後の塗布量が0.2g/mとなるように2液イソシアネート系のアンカーコート剤(商品名「セイカダイン2710A/2810C(T)」、大日精化工業社製)を塗布した後、乾燥させてアンカーコート層を形成した。形成したアンカーコート層上にLLDPE(商品名「カーネルKC570S」、日本ポリエチレン社製)を溶融押出しして、LLDPEフィルムをラミネートした。これにより、基材フィルム、印刷層、アンカーコート層、及びLLDPEフィルムがこの順に積層配置された、合計厚さ約50μmのラミネート積層体を得た。
(ドライラミネート積層体)
調製したインキ組成物を希釈溶剤(60%酢酸エチル/20%酢酸プロピル/20%イソプロピルアルコール)でそれぞれ希釈し、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒である希釈インキを得た。基材フィルムとして、(i)コロナ放電処理済のOPPフィルム(商品名「FOR」、フタムラ化学社製、厚さ25μm)、(ii)コロナ放電処理済のPETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)、及び(iii)コロナ放電処理済のONYフィルム(商品名「ハーデンN-1102」、東洋紡社製、厚さ15μm)を用意した。ヘリオ175線のグラビア版を使用し、各基材フィルムの処理面側にグラビア印刷法により希釈インキをそれぞれ付与して印刷層(100mm×150mmのベタ層、厚さ1μm程度)を形成し、印刷物を得た。得られた印刷物の印刷層の表面に、乾燥後の塗布量が3.0g/mとなるようにドライ剤(商品名「セイカボンドA-603/C-83」、大日精化工業社製)を、グラビア版を用いて塗布した後、乾燥させてドライ剤からなる層を形成した。形成したドライ剤からなる層上にLLDPEフィルム(商品名「T.U.X HC」、三井化学東セロ社製、厚さ60μm)をラミネートした。これにより、基材フィルム、印刷層、ドライ剤からなる層、及びLLDPEフィルムがこの順に積層配置された、合計厚さ約60μmのラミネート積層体を得た。
<印刷物の製造>
調製したインキ組成物を希釈溶剤(60%酢酸エチル/20%酢酸プロピル/20%イソプロピルアルコール)でそれぞれ希釈し、ザーンカップNo.3(離合社製)を用いて測定される、20℃における粘度が16秒である希釈インキを得た。基材フィルムとして、(i)コロナ放電処理済のOPPフィルム(商品名「FOR」、フタムラ化学社製、厚さ25μm)、(ii)コロナ放電処理済のPETフィルム(商品名「エステルE5102」、東洋紡社製、厚さ12μm)、及び(ii)コロナ放電処理済のONYフィルム(商品名「ハーデンN-1102」、東洋紡社製、厚さ15μm)を用意した。ヘリオ175線のグラビア版を使用し、各基材フィルムの処理面側にグラビア印刷法により希釈インキをそれぞれ付与して印刷層(100mm×150mmのベタ層、厚さ1μm程度)を形成し、印刷物を得た。
<評価>
(ラミネート強度)
製造したラミネート積層体を切断し、幅15mmの短冊状の試験片を作製した。万能型引張試験機(商品名「E3-L」、東洋精機製作所製)を使用し、作製した試験片を引張速度300mm/分の条件で引張剥離(T型剥離)して、剥離時の平均荷重を測定した。測定した平均荷重をラミネート強度とし、以下に示す評価基準にしたがってラミネート強度を評価した。結果を表3及び4に示す。なお、以下に示す評価基準において、「A」、「B」及び「C」を許容できるレベル、「D」及び「E」を許容できないレベルとする。
[評価基準]
・A:ラミネート強度が1.6N以上
・B:ラミネート強度が1.2N以上1.6N未満
・C:ラミネート強度が0.8N以上1.2N未満
・D:ラミネート強度が0.4N以上0.8N未満
・E:ラミネート強度が0.4N未満
(耐ブロッキング性)
製造した印刷物を切断し、5cm×5cmの大きさの試験片を作製した。作製した試験片を、印刷層の表面と基材フィルムの表面が当接するように重ね合わせて積層試験片を得た。基材フィルムがOPPフィルムである積層試験片については4kg重/cmの荷重をかけ、基材フィルムがPETフィルム及びONYフィルムである積層試験片については7kg重/cmの荷重をかけ、40℃、80%RHの条件下で24時間保存した。積層試験片を剥離した際の印刷層(インキ)の状態を観察するとともに、剥離抵抗を確認し、以下に示す評価基準にしたがって耐ブロッキング性を評価した。結果を表3及び4に示す。なお、以下に示す評価基準において、「A」、「B」及び「C」を許容できるレベル、「D」及び「E」を許容できないレベルとする。
[評価基準]
・A:印刷層が剥離せず、剥離抵抗もなかった。
・B:10%未満の印刷層が剥離し、剥離抵抗が僅かにあった。
・C:10%以上30%未満の印刷層が剥離し、剥離抵抗があった。
・D:30%以上50%未満の印刷層が剥離し、強い剥離抵抗があった。
・E:50%以上の印刷層が剥離し、かなり強い剥離抵抗があった。
Figure 2022122737000005
Figure 2022122737000006
本発明のインキ組成物は、食品包材として用いられる軟包装材を製造するためのラミネート印刷インキとして有用である。
すなわち、本発明によれば、以下に示す軟包装用ラミネート印刷インキ組成物が提供される。
[1]顔料及びバインダー樹脂を含有し、前記バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかと、を含み、前記テルペン系樹脂が、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかであり、前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して0.3~70質量%であり、前記テルペン系樹脂の軟化点が、80~180℃である軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[2]前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して~70質量%である前記[1]に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物
]前記テルペン系樹脂の水酸基価が、10~300mgKOH/gである前記[1]又は[2]に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
]エステル系有機溶剤及びアルコール系有機溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤をさらに含有する前記[1]~[]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
[5]ポリオレフィンフィルム及び前記ポリオレフィンフィルムの表面上に設けられた印刷層を有する印刷物と、ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤を介して前記印刷物の前記印刷層上に積層配置される基材と、を備える積層体の前記印刷層を形成するために用いられる前記[1]~[4]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
また、本発明によれば、以下に示す印刷物及び積層体が提供される。
[6]プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルムの表面上に設けられた、前記[1]~[]のいずれかに記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で形成された印刷層と、を備える印刷物。
[7]前記[6]に記載の印刷物と、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤を介して前記印刷物の前記印刷層上に積層配置される基材と、を備える積層体。
[8]前記印刷物を構成する前記プラスチックフィルムが、ポリオレフィンフィルムであり、前記アンカーコート剤が、ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤である前記[7]に記載の積層体。
<インキ組成物の調製>
(実施例1~19、21、23、25~44、46、及び48、参考例20、22、24、45、47、及び49、比較例1~10)
表1-1及び1-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、白色のインキ組成物を得た。また、表2-1及び2-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、藍色のインキ組成物を得た。表1-1、1-2、2-1、及び2-2中、「混合有機溶剤」としては、酢酸エチル:イソプロパノール=8:2(体積比)の混合有機溶剤を用いた。また、表1-1、1-2、2-1、及び2-2中の各成分の詳細を以下に示す。なお、水及び混合有機溶剤以外の成分の配合量は、いずれも固形分基準である。
Figure 2022122737000007
Figure 2022122737000008
Figure 2022122737000009
Figure 2022122737000010
すなわち、本発明によれば、以下に示す積層体が提供される。
[1]プラスチックフィルム及び前記プラスチックフィルムの表面上に設けられた、軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で形成された印刷層を有する印刷物と、アンカーコート剤を介して前記印刷物の前記印刷層上に積層配置される基材と、を備え、前記印刷物を構成する前記プラスチックフィルムが、ポリオレフィンフィルムであり、前記アンカーコート剤が、ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤である積層体であり、前記軟包装用ラミネート印刷インキ組成物が、顔料及びバインダー樹脂を含有し、前記バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、セルロースエステルと、を含み、前記テルペン系樹脂が、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかであり、前記軟包装用ラミネート印刷インキ組成物中の前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して0.3~70質量%であり、前記テルペン系樹脂の軟化点が、80~180℃である、積層体
[2]前記軟包装用ラミネート印刷インキ組成物中の前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して1~70質量%である前記[1]に記載の積層体
[3]前記テルペン系樹脂の水酸基価が、10~300mgKOH/gである前記[1]又は[2]に記載の積層体
[4]前記軟包装用ラミネート印刷インキ組成物が、エステル系有機溶剤及びアルコール系有機溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤をさらに含有する前記[1]~[3]のいずれかに記載の積層体
[5]前記セルロースエステルが、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、及びニトロセルロースの少なくともいずれかである前記[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
<インキ組成物の調製>
(実施例2~4及び27~29、参考例1、5~26、及び30~49、比較例1~10)
表1-1及び1-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、白色のインキ組成物を得た。また、表2-1及び2-2に示す各成分(単位:部)を混合した後、十分に撹拌して、藍色のインキ組成物を得た。表1-1、1-2、2-1、及び2-2中、「混合有機溶剤」としては、酢酸エチル:イソプロパノール=8:2(体積比)の混合有機溶剤を用いた。また、表1-1、1-2、2-1、及び2-2中の各成分の詳細を以下に示す。なお、水及び混合有機溶剤以外の成分の配合量は、いずれも固形分基準である。
Figure 2022122737000011
Figure 2022122737000012
Figure 2022122737000013
Figure 2022122737000014
Figure 2022122737000015
Figure 2022122737000016

Claims (7)

  1. 顔料及びバインダー樹脂を含有し、
    前記バインダー樹脂が、ポリウレタン樹脂と、テルペン系樹脂と、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂及びセルロース系樹脂の少なくともいずれかと、を含み、
    前記テルペン系樹脂が、ポリテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、及びテルペンフェノール樹脂の少なくともいずれかである軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  2. 前記テルペン系樹脂の含有量が、前記バインダー樹脂に対して0.1~70質量%である請求項1に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  3. 前記テルペン系樹脂の軟化点が、80~180℃である請求項1又は2に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  4. 前記テルペン系樹脂の水酸基価が、10~300mgKOH/gである請求項1~3のいずれか一項に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  5. エステル系有機溶剤及びアルコール系有機溶剤の少なくともいずれかの有機溶剤をさらに含有する請求項1~4のいずれか一項に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物。
  6. プラスチックフィルムと、前記プラスチックフィルムの表面上に設けられた、請求項1~5のいずれか一項に記載の軟包装用ラミネート印刷インキ組成物で形成された印刷層と、を備える印刷物。
  7. 請求項6に記載の印刷物と、ラミネート接着剤又はアンカーコート剤を介して前記印刷物上に積層配置される基材と、を備える積層体。

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