JP2022121879A - ビードシール構造の製造方法及びビードシール構造 - Google Patents

ビードシール構造の製造方法及びビードシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池用金属セパレータのビードシール構造の製造において、ゴムシール形成用の液状材料の塗布位置を決めやすいとともに、頂部に形成されるゴムシールの厚みを確保しやすくする。【解決手段】燃料電池用金属セパレータ14のビードシール構造45は、ビード部15bを備え、ビード部15bの頂部50は、圧縮荷重が付与される前の状態で凹部51を有する。ビードシール構造45の製造方法では、頂部50に凹部51が形成されたビード部15bを有する金属プレート15を提供する工程と、ビード部15bの凹部51にゴムシール形成用の液状材料56mを塗布し、ゴムシール56を形成する工程とを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用金属セパレータのビードシール構造の製造方法及び燃料電池用金属セパレータのビードシール構造に関する。
従来、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方面にアノード電極が配置され、電解質膜の他方面にカソード電極が配置されてなる電解質膜・電極構造体(MEA)と、MEAの両側にそれぞれ配置されたセパレータ(バイポーラ板)とを備えた燃料電池(発電セル)は公知である。通常、所定の数の発電セルが積層されることにより燃料電池スタックが構成される。燃料電池スタックは、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池車両(燃料電池電気自動車等)に組み込まれている。
燃料電池では、セパレータとして金属セパレータが使用される場合がある。その際、金属セパレータには、酸化剤ガス及び燃料ガスである反応ガスや冷却媒体の漏れを防止するために、シール部材が設けられている。シール部材は、フッ素系やシリコーン等の弾性ゴムシールが使用されており、コストが高騰するという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されているように、弾性ゴムシールに代えて、金属セパレータにシーリングビード(ビードシール)を成形する構成が採用されている。ビードシールは、金属セパレータの平坦部(ベースプレート部)から膨出した形状を有する。ビードシールは、プレス成形されるため、製造コストが安価になるという利点がある。
特許文献2には、所望のシール性を確保するため、金属製のビード部の頂部にシート状のゴムシールを配置したビードシール構造が開示されている。
米国特許第6605380号明細書 特開2018-125258号公報
ビードシール構造の製造においては、ビード部の頂部にゴムシールを設けるために、ビード部の頂部に液状材料が塗布される。ビード部の幅は通常狭く(例えば、数mm程度)、ビード部の頂部に高精度で液状材料を塗布する必要がある。その際、塗布面であるビード部の頂部は平坦で、頂部両端がベースプレート側にわずかに湾曲しているため、液状材料のはみ出しが生じやすい。また、ゴムシールの厚みは極めて薄いため、シール荷重特性が敏感になり仕様設定範囲が狭くなりやすい。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ゴムシール形成用の液状材料の塗布位置を決めやすいとともに、頂部に形成されるゴムシールの厚みを確保しやすい燃料電池用金属セパレータのビードシール構造の製造方法及び燃料電池用金属セパレータのビードシール構造を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、燃料電池用金属セパレータのビードシール構造の製造方法であって、ベースプレート部と、前記ベースプレート部から前記燃料電池用金属セパレータの厚さ方向に突出したビード部とを有する金属プレートを提供する工程であって、前記ビード部の頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部を有する、金属プレート提供工程と、前記ビード部の前記凹部にゴムシール形成用の液状材料を塗布し、ゴムシールを形成するゴムシール形成工程と、を有する、ビードシール構造の製造方法である。
本発明の第2の態様は、燃料電池用金属セパレータのビードシール構造であって、前記燃料電池用金属セパレータは、電解質膜・電極構造体と積層されて発電セルを構成し、積層方向に圧縮荷重が付与されるものであり、前記ビードシール構造は、セパレータ本体を構成する金属プレートのベースプレート部から当該金属プレートの厚み方向に突出したビード部と、前記ビード部の頂部に配置されたゴムシールと、を備え、前記圧縮荷重が付与される前の状態で、前記ビード部の前記頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部を有し、前記凹部に前記ゴムシールが配置されている、ビードシール構造である。
本発明によれば、ゴムシール形成用の液状材料の塗布位置を決めやすいとともに、頂部に形成されるゴムシールの厚みを確保しやすい。
発電セルの分解斜視図である。 図1に示した発電セルの断面図である。 図3Aは本発明の実施形態に係るビードシール構造の断面図であり、図3Bは他の態様に係るビードシール構造の断面図である。 第2金属セパレータの平面図である。 本発明の実施形態に係るビードシール構造の製造方法を示すフローチャートである。 図6Aは金属プレート提供工程の説明図であり、図6Bはゴムシール形成工程の説明図である。
図1及び図2に示すように、発電セル(燃料電池)10は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体(以下、「樹脂枠付きMEA12」という)と、樹脂枠付きMEA12の両側にそれぞれ配置された金属セパレータ14とを備える。発電セル10は、例えば、横長(又は縦長)の長方形状の固体高分子型燃料電池である。
複数の発電セル10は、例えば、矢印A方向(水平方向)又は矢印C方向(重力方向)に積層されるとともに、積層方向の締付荷重(圧縮荷重)が付与されて、燃料電池スタックが構成される。燃料電池スタックは、例えば、車載用燃料電池スタックとして燃料電池電気自動車(図示せず)に搭載される。
図1に示すように、発電セル10の矢印B方向(水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス入口連通孔18a、冷却媒体入口連通孔20a及び燃料ガス出口連通孔16bが設けられる。酸化剤ガス入口連通孔18aは、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給する一方、冷却媒体入口連通孔20aは、冷却媒体を供給する。燃料ガス出口連通孔16bは、燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出する。酸化剤ガス入口連通孔18a、冷却媒体入口連通孔20a及び燃料ガス出口連通孔16bは、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
発電セル10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給する燃料ガス入口連通孔16a、冷却媒体を排出する冷却媒体出口連通孔20b、及び酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス出口連通孔18bが設けられる。燃料ガス入口連通孔16a、冷却媒体出口連通孔20b及び酸化剤ガス出口連通孔18bは、矢印C方向に配列して設けられる。
発電セル10では、樹脂枠付きMEA12が金属セパレータ14により挟持される。以下、樹脂枠付きMEA12の一方面側に配設された金属セパレータ14を「第1金属セパレータ14a」ともいい、樹脂枠付きMEA12の他方面側に配設された金属セパレータ14を「第2金属セパレータ14b」ともいう。第1金属セパレータ14a及び第2金属セパレータ14bは、横長(又は縦長)の長方形状を有する。
樹脂枠付きMEA12は、電解質膜・電極構造体12a(以下、「MEA12a」という)と、MEA12aの外周部に接合されるとともに該外周部を周回する樹脂枠部材22とを備える。MEA12aは、電解質膜23と、電解質膜23の一方の面に設けられたアノード電極24と、電解質膜23の他方の面に設けられたカソード電極26とを有する。
電解質膜23は、例えば、固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)である。固体高分子電解質膜は、例えば、水分を含んだパーフルオロスルホン酸の薄膜である。電解質膜23は、アノード電極24及びカソード電極26に挟持される。電解質膜23は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用することができる。
図2に示すように、アノード電極24は、電解質膜23の一方の面23aに接合される第1電極触媒層24aと、第1電極触媒層24aに積層される第1ガス拡散層24bとを有する。カソード電極26は、電解質膜23の他方の面23bに接合される第2電極触媒層26aと、第2電極触媒層26aに積層される第2ガス拡散層26bとを有する。
樹脂枠部材22は、その内周部がMEA12aの外周部に接合された平面形状が長方形の枠状の樹脂フィルム(サブガスケット)である。樹脂枠部材22は一定の厚みを有する。図1において、樹脂枠部材22の矢印B方向の一端部には、酸化剤ガス入口連通孔18a、冷却媒体入口連通孔20a及び燃料ガス出口連通孔16bが設けられる。樹脂枠部材22の矢印B方向の他端部には、燃料ガス入口連通孔16a、冷却媒体出口連通孔20b及び酸化剤ガス出口連通孔18bが設けられる。樹脂枠部材22に設けられる連通孔16a、16b、18a、18b、20a、20bは、それぞれ、第1金属セパレータ14a及び第2金属セパレータ14bに設けられる連通孔16a、16b、18a、18b、20a、20bと同一形状に設定される。
樹脂枠部材22の構成材料としては、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又は変性ポリオレフィン等が挙げられる。
なお、樹脂枠部材22を用いることなく、電解質膜23を外方に突出させてもよい。また、アノード電極24及びカソード電極26よりも外方に突出した電解質膜23の両側に枠形状のフィルムを設けてもよい。
金属セパレータ14は、セパレータ本体である金属プレート15を有する。以下では、金属プレート15自体の構成を説明する際にも、「金属セパレータ14」との呼称を用いる場合がある。
金属プレート15は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属薄板の断面を波形にプレス成形して構成される。第1金属セパレータ14aと第2金属セパレータ14bとは、外周を溶接、ろう付け、かしめ等により一体に接合され、接合セパレータ32を構成する。
第1金属セパレータ14aの樹脂枠付きMEA12に向かう表面14asには、燃料ガス入口連通孔16aと燃料ガス出口連通孔16bとに連通する燃料ガス流路38が設けられる。具体的に、燃料ガス流路38は、第1金属セパレータ14aと樹脂枠付きMEA12との間に形成される。燃料ガス流路38は、矢印B方向に延在する複数本の直線状流路溝(又は波状流路溝)を有する。
図4に示すように、第2金属セパレータ14bの樹脂枠付きMEA12に向かう表面14bsには、酸化剤ガス入口連通孔18aと酸化剤ガス出口連通孔18bとに連通する酸化剤ガス流路40が設けられる。具体的に、酸化剤ガス流路40は、第2金属セパレータ14bと樹脂枠付きMEA12との間に形成される。酸化剤ガス流路40は、矢印B方向に延在する複数本の直線状流路溝(又は波状流路溝)を有する。
図1において、互いに隣接する第1金属セパレータ14aと第2金属セパレータ14bとの間には、冷却媒体入口連通孔20aと冷却媒体出口連通孔20bとに連通する冷却媒体流路42が、矢印B方向に延在して形成される。
第1金属セパレータ14aの表面14asには、流体(燃料ガス、酸化剤ガス又は冷却媒体)の漏れを防止するための第1シールライン44が第1金属セパレータ14aと一体に設けられる。第1シールライン44は、第1金属セパレータ14aの外周部を周回する。第1シールライン44は、樹脂枠部材22に向かって膨出(突出)するとともに、樹脂枠部材22に気密及び液密に当接する。
第1シールライン44は、複数のビードシール構造45を有する。複数のビードシール構造45は、外側ビードシール45aと、外側ビードシール45aよりも内側に設けられた内側ビードシール45bとを有する。内側ビードシール45bは、燃料ガス流路38、燃料ガス入口連通孔16a及び燃料ガス出口連通孔16bを周回し且つこれらを連通させる。内側ビードシール45bは、連通孔16a、16b、18a、18b、20a、20bを個別に囲む複数の連通孔ビード部45cを有する。
図4に示すように、第2金属セパレータ14bの表面14bsには、流体の漏れを防止するため、この第2金属セパレータ14bの外周部を周回する第2シールライン46が第2金属セパレータ14bと一体に設けられる。第2シールライン46は、樹脂枠部材22に向かって膨出するとともに、樹脂枠部材22に気密及び液密に当接する。第1シールライン44と第2シールライン46は樹脂枠部材22を介して対向する。樹脂枠部材22は、第1シールライン44と第2シールライン46との間に挟持される。
第2シールライン46は、複数のビードシール構造47を有する。複数のビードシール構造47は、外側ビードシール47aと、外側ビードシール47aよりも内側に設けられた内側ビードシール47bとを有する。内側ビードシール47bは、酸化剤ガス流路40、酸化剤ガス入口連通孔18a及び酸化剤ガス出口連通孔18bを周回し且つこれらを連通させる。内側ビードシール47bは、連通孔16a、16b、18a、18b、20a、20bを個別に囲む複数の連通孔ビード部47cを有する。
図2に示すように、金属セパレータ14のセパレータ本体である金属プレート15は、ベースプレート部15aと、ベースプレート部15aから金属セパレータ14(金属プレート15)の厚み方向(MEA12aと金属セパレータ14との積層方向)(矢印A方向)に突出したビード部15b(メタルビード)とを有する。ビード部15bは、プレス成形によりベースプレート部15aと一体成形される。従って、ビード部15bの裏側は凹形状となっている。
ビードシール構造45は、ビード部15bと、ビード部15bの頂部50に配置されたゴムシール56とを備える。このため、ゴムシール56が樹脂枠部材22に当接する。図2に示す発電セル10は、複数積層されて燃料電池スタックを構成しており、積層方向(矢印A方向)の圧縮荷重(締付荷重)が付与されている。このため、ビードシール構造45(ビード部15b及びゴムシール56)には積層方向の圧縮荷重が付与されている。当該圧縮荷重により、ビード部15b及びゴムシール56は圧縮荷重付与前の状態(燃料電池スタックとして組み立てられる前の状態)に対して弾性変形している。ビードシール構造47も、ビードシール構造45と同様に構成されている。
図3Aにおいて、積層方向の圧縮荷重が付与される前(弾性変形前)のビードシール構造45(47)が示されている。ビード部15bは、ベースプレート部15aから積層方向(矢印A方向)に離間した頂部50と、頂部50の幅方向両端部とベースプレート部15aとを繋ぐ側部52、53とを有する。側部52、53は、頂部50側に向かって互いに近づくように、積層方向に対して傾斜する。このため、ビード部15bの断面形状は、先端側(樹脂枠部材22側)に向かって先細り形状である。
図3Aに示すように、ビード部15bの頂部50は、ベースプレート部15aからのビード部15bの突出方向と反対方向に凹んだ凹部51を有する。従って、金属プレート15の厚み方向に沿ったビード部15bの断面形状は、M字形状を有する。金属セパレータ14は電解質膜・電極構造体12aと積層されて発電セル10(図1参照)を構成し、積層方向に圧縮荷重(締付荷重)が付与されるが、ビード部15bは、圧縮荷重が付与される前においても凹部51を有する。図3Aに示す態様において、凹部51は円弧状に湾曲している。円弧状の凹部51の曲率半径は、例えば、1.7mm~2.5mmの範囲に設定される。
頂部50の幅W(各側部52、53が頂部50に接続している箇所間の距離)は、例えば、0.8mm~2.0mmの範囲に設定される。凹部51の深さD(ビード部15bの最も高い箇所から凹部51の最も低い箇所までのビード突出方向(矢印A方向)に沿った距離)は、例えば、0.05mm~0.17mmの範囲に設定される。
ゴムシール56は、ビード部15bの頂部50上に形成されたフィルム状シール部材である。ゴムシール56の最も高い箇所は、ビード部15bの最も高い箇所よりも突出している。ゴムシール56の幅方向中央部の厚みは、ゴムシール56の幅方向両端部の厚みよりも大きい。従って、ゴムシール56は、幅方向中央部において最も厚くなっている。ゴムシール56の最も厚い箇所の厚みTは、例えば、0.1mm~0.35mmmの範囲に設定される。ゴムシール56の裏面形状は、ビード部15bの凹部51の形状に沿っている(図3Aの態様では円弧状に湾曲している)。
ゴムシール56を構成するゴム材料(樹脂材料)としては、シリコーン、ウレタン、フッ素等の熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマー、又は他のエラストマー、あるいは合成ゴム、天然ゴム等が挙げられる。
金属プレート15において、図3Aに示すビードシール構造45(47)に代えて、図3Bに示すビードシール構造45Aが採用されてもよい。ビードシール構造45Aのビード部15cの頂部50Aは、V字状に屈曲した凹部51Aを有する。ビード部15cの頂部50Aの裏面形状は、ベースプレート部15aからのビード部15cの突出方向と逆方向に突出した凸部である。従って、金属プレート15の厚み方向に沿ったビード部15cの断面形状は、M字形状を有する。凹部51AのV字角度は、例えば、95.0度~96.5度の範囲に設定される。
凹部51Aに配置されたゴムシール56Aの裏面形状(凹部51A側の形状)は、凹部51AのV字状に沿ったV字状を有する。
このように構成される発電セル10の動作について、以下に説明する。
図1に示すように、酸化剤ガス入口連通孔18aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口連通孔16aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔20aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔18aから第2金属セパレータ14bの酸化剤ガス流路40に導入され、矢印B方向に移動してMEA12aのカソード電極26に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔16aから第1金属セパレータ14aの燃料ガス流路38に導入される。燃料ガスは、燃料ガス流路38に沿って矢印B方向に移動し、MEA12aのアノード電極24に供給される。
従って、MEA12aでは、カソード電極26に供給される酸化剤ガスと、アノード電極24に供給される燃料ガスとが、第2電極触媒層26a及び第1電極触媒層24a内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
次いで、図1において、カソード電極26に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔18bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、アノード電極24に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔16bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体入口連通孔20aに供給された冷却媒体は、第1金属セパレータ14aと第2金属セパレータ14bとの間の冷却媒体流路42に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、MEA12aを冷却した後、冷却媒体出口連通孔20bから排出される。
次に、本実施形態に係るビードシール構造45の製造方法について説明する。ビードシール構造47の製造方法も、ビードシール構造45の製造方法と同様である。
ビードシール構造45の製造方法は、図5に示すように、金属プレート提供工程S1と、ゴムシール形成工程S2とを有する。
金属プレート提供工程S1では、図6Aに示すように、ベースプレート部15aと、ベースプレート部15aから金属セパレータ14の厚さ方向に突出したビード部15bとを有する金属プレート15を提供する。ビード部15bの頂部50は、ベースプレート部15aからのビード部15bの突出方向と反対方向に凹んだ凹部51を有する。金属プレート提供工程S1において提供される金属プレート15は、連通孔16a、16b、18a、18b、20a、20b(図1参照)が形成される前のものでもよく、あるいは当該連通孔が形成された後のものであってもよい。
ゴムシール形成工程S2では、図6Bに示すように、ビード部15bの凹部51にゴムシール形成用の液状材料56mを塗布し、ゴムシール56(図3A)を形成する。液状材料56mは、ゴムシール56を構成する主成分であるゴム材料(例えば上記に例示したシリコーン等)と、粘度調整剤(ゼラチン等の増粘剤、シンナー等の希釈剤)とが混合したものである。液状材料56mは、ゲル状、半固形状であってもよい。
凹部51への液状材料56mの塗布方法として、例えば、金属プレート15の平面視でビード部15bの延在形状に沿った開口を有するスクリーンと、スキージとを用いた塗布を採用してもよい。この場合、スクリーン上に液状材料56mを載せ、スキージを水平方向に移動させることにより、スクリーンの開口を通して液状材料56mをビード部15bの凹部51に塗布する。あるいは、水平移動するノズルから液状材料56mを吐出することにより、凹部51に液状材料56mを塗布してもよい。
凹部51に液状材料56mが塗布されることにより、液状材料56mの頂部50側の形状(液状材料56mの裏側形状)は、凹部51の形状に沿った凸形状となる。このように凹部51に塗布された液状材料56mが硬化することにより、図3Aに示すように凹部51上にゴムシール56が形成される。これによりビードシール構造45が得られる。
なお、図3Bに示したビードシール構造45Aの製造方法は、金属プレート15のビード部15cの形状が異なる点以外は、上述したビードシール構造45の製造方法と同様である。
本実施形態は、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、ビード部15bの頂部50に凹部51が設けられているため、ゴムシール形成用の液状材料56mの塗布位置を決めやすいとともに、頂部50に形成されるゴムシール56の厚みを確保しやすい。具体的には以下の通りである。
ビード部の頂部が平坦又は凸部である場合、セル厚みに対するシール線圧特性(シール荷重感受性)が敏感になり、仕様設定の幅が狭い。これに対し、本実施形態では、ビード部15bの頂部50に凹部51が設けられ、この凹部51にゴムシール56が配置されているため、ゴムシール56の幅方向中央部において厚みを確保しやすい。このため、セル厚みに対するシール線圧特性が緩やかになり、所望のシール性を確保しやすい。
ビード部の頂部が平坦又は凸部である場合、はみ出し等が生じやすいため厚塗りには限界がある。これに対し、本実施形態では、凹部51に液状材料56mを塗布するため、必要な部分に液状材料56mを厚塗りすることができる。
ビード部の頂部が平坦又は凸部である場合、単に液状材料56mを厚塗りしてゴムシールの厚みを大きくすると反応ガスの透過が増えてシール性が低下する懸念がある。これに対し、本実施形態では、ゴムシール56の幅方向中央部は比較的厚いが、反応ガスに接触する部位であるゴムシール56の幅方向両端部は厚みが比較的薄いため、液状材料56mを厚塗りしてゴムシール56の厚みを大きくしても反応ガスが透過しにくく、シール性の低下は起きにくい。
ビード部の頂部が平坦又は凸部である場合、塗布幅が安定しない。これに対し、本実施形態では、液状材料56mを塗布する面が凹部51であるため、塗布幅が安定する。
ビード部の頂部が平坦又は凸部である場合、所望の塗布品質を得るには、高度な塗布位置決め技術が要求される。これに対し、本実施形態では、液状材料56mを塗布する面が凹部51であるため、塗布位置が決まりやすく、高度な塗布位置決め技術を要することなく、所望の塗布品質を得やすい。
上記の実施形態をまとめると以下のようになる。
上記の実施形態は、燃料電池用金属セパレータ(14)のビードシール構造(45)の製造方法であって、ベースプレート部(15a)と、前記ベースプレート部から前記燃料電池用金属セパレータの厚さ方向に突出したビード部(15b)とを有する金属プレート(15)を提供する工程であって、前記ビード部の頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部(51)を有する、金属プレート提供工程(S1)と、前記ビード部の前記凹部にゴムシール形成用の液状材料(56m)を塗布し、ゴムシール(56)を形成するゴムシール形成工程(S2)と、を有するビードシール構造の製造方法を開示している。
上記の実施形態は、燃料電池用金属セパレータ(14)のビードシール構造(45)であって、前記燃料電池用金属セパレータは、電解質膜・電極構造体(12a)と積層されて発電セル(10)を構成し、積層方向に圧縮荷重が付与されるものであり、前記ビードシール構造は、セパレータ本体を構成する金属プレート(15)のベースプレート部(15a)から当該金属プレートの厚み方向に突出したビード部(15b)と、前記ビード部の頂部(50)に配置されたゴムシール(56)と、を備え、前記圧縮荷重が付与される前の状態で、前記ビード部の前記頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部(51)を有し、前記凹部に前記ゴムシールが配置されている、ビードシール構造を開示している。
前記凹部は円弧状に湾曲している。
前記凹部はV字状に屈曲している。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10…発電セル(燃料電池) 12a…MEA
14…金属セパレータ 45、45A、47…ビードシール構造
50、50A…頂部 51、51A…凹部
56、56A…ゴムシール 56m…液状材料

Claims (6)

  1. 燃料電池用金属セパレータのビードシール構造の製造方法であって、
    ベースプレート部と、前記ベースプレート部から前記燃料電池用金属セパレータの厚さ方向に突出したビード部とを有する金属プレートを提供する工程であって、前記ビード部の頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部を有する、金属プレート提供工程と、
    前記ビード部の前記凹部にゴムシール形成用の液状材料を塗布し、ゴムシールを形成するゴムシール形成工程と、を有する、
    ビードシール構造の製造方法。
  2. 請求項1記載のビードシール構造の製造方法において、
    前記凹部は円弧状に湾曲している、
    ビードシール構造の製造方法。
  3. 請求項1記載のビードシール構造の製造方法において、
    前記凹部はV字状に屈曲している、
    ビードシール構造の製造方法。
  4. 燃料電池用金属セパレータのビードシール構造であって、
    前記燃料電池用金属セパレータは、電解質膜・電極構造体と積層されて発電セルを構成し、積層方向に圧縮荷重が付与されるものであり、
    前記ビードシール構造は、
    セパレータ本体を構成する金属プレートのベースプレート部から当該金属プレートの厚み方向に突出したビード部と、
    前記ビード部の頂部に配置されたゴムシールと、を備え、
    前記圧縮荷重が付与される前の状態で、前記ビード部の前記頂部は、前記ベースプレート部からの前記ビード部の突出方向と反対方向に凹んだ凹部を有し、
    前記凹部に前記ゴムシールが配置されている、
    ビードシール構造。
  5. 請求項4記載のビードシール構造において、
    前記凹部は円弧状に湾曲している、
    ビードシール構造。
  6. 請求項4記載のビードシール構造において、
    前記凹部はV字状に屈曲している、
    ビードシール構造。
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