JP2022121862A - 液晶表示装置、液晶表示装置の駆動方法、電子機器 - Google Patents

液晶表示装置、液晶表示装置の駆動方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】不純物イオンの1ヶ所への集中を防ぎ、表示不具合の発生を抑制した液晶表示装置を提供すること。【解決手段】画像信号供給回路70は、画像信号で規定された階調に対して、液晶パネル50の電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正を含む複数の補正処理を行い、補正処理は、複数の画素2が配置された表示領域9において、表示領域9の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置、当該液晶表示装置の駆動方法、及び、当該液晶表示装置を備えた電子機器に関する。
液晶パネルに光を長時間照射すると、当該パネル内の液晶を含む有機物の一部が劣化して不純物イオンとなり、当該不純物イオンが集まると表示不具合が生じる現象が知られている。例えば、プロジェクターの光変調素子として用いられる液晶パネルでは、不純物イオンが1ヶ所に集まることで生じる異常電界による表示不具合が問題となっていた。この表示不具合のことを、焼き付き、または、角シミともいう。
この表示不具合の対策として、例えば、特許文献1の液晶表示装置の駆動方法が開示されている。当該文献によれば、スタンバイモード状態のときに、画素電極および共通電極の一方の電位、または、両方の電位をグランドレベルに落とすことで、焼き付き現象の原因となる不純物イオンを、配向膜や電極界面から解離させるとしている。
また、配向膜や、液晶の物性改良などのプロセスを改善することにより、不純物イオンの発生を抑制する技術も知られていた。
特開2005-55562号公報
しかしながら、従来のプロセス改善技術や、特許文献1の駆動方法では改善効果が不十分であり、更なる改善が求められていた。詳しくは、従来のプロセス改善技術では、液晶パネル完成後に不純物イオンが発生した場合、制御の術がなかった。また、特許文献1の駆動方法では、表示領域全体への均一な電位印加であるため、不純物イオンの1ヶ所への集中を防止することは困難であった。
本願に係る液晶表示装置は、複数の走査線と、前記走査線と交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交点に対応して設けられたスイッチングトランジスタおよび画素電極と、複数の前記画素電極との間で液晶層を挟持する共通電極と、を有する液晶パネルと、前記液晶パネルに供給される画像信号を生成する画像信号供給回路と、を備え、前記画像信号供給回路は、元の画像信号で規定された階調に対して、前記液晶パネルの電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正を含む複数の補正処理を行い、前記補正処理は、複数の画素が配置された表示領域において、前記表示領域の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理を含む。
本願に係る液晶表示装置の駆動方法は、複数の走査線と、前記走査線と交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交点に対応して設けられたスイッチングトランジスタおよび画素電極と、複数の前記画素電極との間で液晶層を挟持する共通電極とを有する液晶パネル、および、前記液晶パネルに対して画像信号を供給する画像信号供給回路を含む液晶表示装置の駆動方法であって、元の画像信号で規定された階調に対して、前記液晶パネルの電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正処理と、複数の画素が配置された表示領域において、前記表示領域の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理と、前記ガンマ補正処理、及び、前記面内補正処理を含む補正処理が施された前記画像信号を前記液晶パネルに供給する処理とを含む。
本願に係る電子機器は、上記記載の液晶表示装置を備える。
実施形態1に係る液晶表示装置の外観を示す斜視図。 液晶パネルの平面図。 図2のa-a断面における断面図。 プロジェクターの駆動回路の構成を示す機能ブロック図。 増幅反転回路の機能ブロック図。 面内補正回路の機能ブロック図。 表示領域において補正データに対応する座標を示す図。 液晶の表示特性とF補正データとの相関関係図。 F補正データの一例を示す表。 F補正データの一例を示す表。 液晶パネルの表示駆動方法の流れを示すフローチャート図。 凹補正における補正電圧の一例を示す図。 表示領域の中心における補正電圧量を示すグラフ図。 凸補正における補正電圧の一例を示す図。 表示領域の中心における補正電圧量を示すグラフ図。 凹凸補正における駆動波形の一例を示す図。 実施形態2に係る捕獲電極の平面配置図。 図17のb-b断面における断面図。
実施形態1
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、液晶表示装置としての液晶装置100は、液晶パネル50、フレキシブル基板60、ドライバIC69などから構成されている。
フレキシブル基板60は、接続端子12を介して、液晶パネル50と電気的に接続されている。また、液晶パネル50と接続されない側の端部は、図示しない回路基板等に電気的に接続される。当該回路基板には、後述の画像信号供給回路70、制御回路80(図4)などが搭載されている。
ドライバIC69は、フレキシブル基板60上に実装されており、液晶パネル50のデータ線駆動回路68(図4)の一部を構成する。
液晶装置100は、3板式の液晶プロジェクターの光変調装置として用いられる透過型の液晶パネルユニットであり、赤色光用(R)、緑色光用(G)、青色光用(B)の3枚が用いられる。なお、以下の説明において、各色用を区別する際には、液晶パネル50R,50G,50Bというように符番の末尾に色調の区分け記号を追加し、共通の説明の際には、末尾の区分け記号なしとする。
図2は、液晶パネルの平面図である。図3は、図2のa-a断面の断面図である。
ここでは、図2、図3を用いて、液晶パネル50の構成について説明する。
液晶パネル50は、素子基板10と対向基板20とを重ね合わせて構成され、画素2ごとに、薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を備えたアクティブ駆動型の液晶パネルである。
図2に示すように、液晶パネル50は、素子基板10および対向基板20を備える。素子基板10と対向基板20とは、略矩形であって、対向基板20の外縁に沿って塗布されたシール材13により接合される。シール材13の内側には、額縁状の遮光部14が設けられる。遮光部14は、遮光性の金属膜であり、マトリクス状に配列された複数の画素2を含む表示領域9を区画する見切り部として機能する。また、シール材13の中には、素子基板10と対向基板20との間隔を一定とするためのグラスファイバ、または、ガラスビーズ等のギャップ材24(図3)が散布されている。
素子基板10には、時分割回路15、2つの走査線駆動回路16、および接続端子12などが設けられる。
平面的に素子基板10は、その一辺が対向基板20からはみ出した張り出し領域を有しており、当該張り出し領域には、接続端子12、時分割回路15が設けられている。
表示領域9は、長方形をなしており、その2つの短辺に沿って、2つの走査線駆動回路16が設けられている。2つの走査線駆動回路16は、表示領域9の張り出し領域とは反対側の長辺に沿った配線17を介して電気的に接続される。また、時分割回路15および2つの走査線駆動回路16は、接続端子12と電気的に接続されている。
素子基板10には、対向基板20の4隅に対応する部分に、両基板間の電気的接続を取るための上下導通端子18が配置されている。これにより、素子基板10と対向基板20との間で電気的な導通を取ることができる。
図2の表示領域9内には、画素2の等価回路図が示されている。
マトリクス状に配列された複数の画素2は、表示領域9の長辺に沿って設けられたm本の走査線Ym、短辺に沿って設けられたn本のデータ線Xnの交点に対応して設けられている。
画素2は、TFT4、容量素子7、画素電極8などから構成されている。
TFT4は、スイッチング素子であり、そのゲート端は走査線Ymに接続している。ソース端には、データ線Xnが接続される。ドレイン端には、容量素子7の一端、及び、画素電極8が接続される。容量素子7の他端は定電圧Vcに接続される。
画素電極8と共通電極Comとの間で液晶層5が挟持されて、液晶容量5aが形成される。容量素子7は、液晶容量5aと並列接続されることで液晶容量5aを保持し、電荷のリークを抑制する。
図3に示すように、素子基板10には、走査線Ym、TFT4、及び、データ線Xnを含む機能層の上層に、画素電極8が設けられており、画素電極8の上には、配向膜19が形成されている。画素電極8は、ITO膜などの透明導電膜である。配向膜19は、酸化シリコンなどの無機配向膜、またはポリイミドなどの有機配向膜が用いられる。
対向基板20には、格子状又はストライプ状の遮光膜23が設けられており、当該遮光膜23を覆って全面に共通電極Comが設けられている。そして、共通電極Comの上には、配向膜22が形成されている。共通電極Comは、画素電極8と同様の透明導電膜である。配向膜22は、配向膜19と同様の配向膜である。
上記の通り、画素電極8と共通電極Comとの間には、液晶層5が設けられる。液晶層5は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。
なお、上記の時分割回路15、走査線駆動回路16などに加えて、画像信号をサンプリングしてデータ線Xnに供給するサンプリング回路、複数のデータ線Xnに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の液晶パネル50の品質、欠陥等を検査するための検査回路などを、素子基板10上に、さらに設けても良い。
図4は、プロジェクターの駆動回路の構成を示す機能ブロック図である。
プロジェクター200は、上記の液晶装置100R,100G,100Bに加えて、画像信号供給回路70、制御回路80などを備えている。なお、プロジェクター200は、電子機器に相当する。
そして、液晶装置100R,100G,100Bは、液晶パネル50R,50G,50Bの駆動回路として走査線駆動回路16R,16G,16B、データ線駆動回路68R,68G,68Bなどを備えている。なお、以下では、赤色光の構成を代表として説明するが、緑色光、青色光における回路構成も同様である。
走査線駆動回路16R、データ線駆動回路68Rは、表示領域9Rに設けられた複数の画素2を、複数本の走査線Ym(図2)、複数のデータ線Xnにより走査表示駆動する。以下説明において、表示領域9Rの解像度は、一例としてUXGA形式(横1600×縦1200ドット)で構成されているものとする。なお、この解像度に限定するものではなく、フルハイビジョンや、4Kであっても良い。
制御回路80は、タイミング制御回路であり、走査線駆動回路16R、データ線駆動回路68R、および、画像信号供給回路70に各種のタイミング信号を供給する。
画像信号供給回路70は、ガンマ補正回路71、面内補正回路72などから構成されており、外部から供給される元の画像信号に、ガンマ補正を含む複数の補正処理を施した画像信号を生成し、液晶パネル50に供給する。なお、元の画像信号のことを原画像信号、液晶パネル50に供給される画像信号を駆動用の画像信号ともいう。また、元の画像信号を第1画像信号、補正処理を施した画像信号を第2画像信号とももいう。
ガンマ補正回路71は、外部から供給される元の画像信号における赤色の画像データDRに対して、液晶パネル50Rの表示特性に対応したガンマ補正を施して、画像データDR'を生成する。詳しくは、画像データDRで規定された階調に対して、液晶パネル50Rの電圧実効値に対する透過率を補正した画像データDR'を生成する。
面内補正回路72は、画像データDR'のデータ値(階調値)とその表示位置に基づいて、フリッカー補正に用いる補正データ、および、面内補正に用いる補正データを生成し、これらをDA変換して補正信号VfR、補正信号VsRを生成するように構成されている。面内補正とは、不純物イオンの1ヶ所への集中を防止するために、表示領域9(図2)の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理のことである。なお、フリッカー補正、面内補正の詳細は、後述する。
さらに、面内補正回路72は、画像データDR'をDA変換して画像信号DvRを出力する。
データ線駆動回路68Rは、増幅反転回路65R、時分割回路15Rなどから構成されている。
増幅反転回路65Rは、図1のフレキシブル基板60に実装されたドライバIC69に搭載されており、液晶パネル50Rの時分割回路15Rと協働して、データ線駆動回路68Rとして機能する。なお、ここでは、便宜上、増幅反転回路65Rをデータ線駆動回路68Rの一構成部位として説明したが、画像信号供給回路70の構成要素としても良い。
図5は、増幅反転回路の機能ブロック図である。
増幅反転回路65Rは、増幅回路61R、反転回路62R、および加算回路63Rなどから構成されている。
まず、増幅回路61Rは、液晶パネル50Rにおいて液晶に所定の振幅の電圧を印加するために、面内補正回路72から供給される画像信号DvRを予め定められた増幅率で増幅した画像信号DVRを生成する。
反転回路62Rは、制御回路80から供給される極性反転信号Sinvに基づいて、増幅された画像信号DVRを反転し、所定の周期毎に極性反転する反転画像信号DVR’に変換して出力する。好適例において、極性反転信号Sinvの1周期を2水平走査期間としているため、反転画像信号DVR’は、1水平走査期間ごとに極性が反転する。
そして加算回路63Rは、反転画像信号DVR’に、制御回路80から供給される対向電極電圧Vcom、および、面内補正回路72から供給される補正信号VfR、補正信号VsRを加算して、加算結果を画像信号VID_Rとして出力する。
好適例において、加算回路63Rは、反転回路62Rと交流結合されているため、対向電極電圧Vcomと、補正信号VfR,VsRとを直流的に加算した電圧を振幅中心電圧とすれば、画像信号VID_Rは、振幅中心電圧に反転画像信号DVR’を重畳したものとなる。
また、反転回路62Rは、Xシフトレジスタ、第1のラッチ回路、第2のラッチ回路、切替スイッチ群(いずれも図示せず)などをさらに備えており、画像信号VID_Rを時系列的な出力信号として時分割回路15R(図4)に供給する。
図4の時分割回路15Rは、グループ化されたj本のデータ線に対応したj個の選択スイッチを有しており、各選択スイッチは、制御回路80からの選択信号SS1~SSnによって導通制御される。
例えば、選択スイッチの数jが4個の場合、データ線の本数に相当する4個の選択スイッチは、制御回路80からの選択信号SS1~SS4のいずれかによって導通制御される。選択信号SS1~SS4は、同一のグループ内における選択スイッチのオン期間を規定しており、当該オン期間は、反転回路62Rからの時系列的な信号出力と同期している。
これにより、時分割回路15Rは、時系列的な4画素分の画像信号VID_Rを時分割し、これにより得られた個々のデータ電圧を4本のデータ線X1~X4のいずれかに振り分ける。これを順次、複数のデータ線Xnにおいて繰り返すことで、表示領域9(図2)の複数の画素2を表示駆動する。
図6は、面内補正回路の機能ブロック図である。
面内補正回路72は、Xカウンタ30、Yカウンタ31、ROM32、補間処理部33、補正ユニットUR,UG,UB、およびD/A変換器41,42,43などから構成されている。
まず、D/A変換器41は、赤色の画像データDR’をデジタル信号からアナログ信号に変換して、画像信号DvRを生成する。同様に、D/A変換器42は緑色アナログの画像信号DvGを生成し、D/A変換器43は青色アナログの画像信号DvBを生成する。
Xカウンタ30は、制御回路80から供給されるドット周期のドットクロック信号DCLKをカウントして、画像データのX座標を指示するX座標データDxを出力する。
一方、Yカウンタ31は、制御回路80から供給される水平走査周期の水平クロック信号HCLKをカウントして、画像データのY座標を指示するY座標データDyを出力する。これにより、X座標データDxとY座標データDyとを参照することにより、表示領域9における画像データの表示位置を把握することができる。
ROM32は、不揮発性のROM(Read Only Memory)であり、F補正データCf、および、S補正データCsを記憶している。
F補正データCfは、所定のX,Y座標において、画像データDR',DG',DB'のフリッカーを補正するために用いられる。
S補正データCsは、画像データに対して、表示領域9の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理を施すのに用いられる。
図7は、表示領域において補正データに対応する座標を示す図である。図8は、液晶の表示特性とF補正データとの相関関係を示す図である。
まず、フリッカー補正について説明する。
上述したように表示領域9は、横1920ドット×縦1200ドットで構成されている。図7に示すように、この表示領域9を横17×縦13に分割し、図中黒丸で示す各分割点において、F補正データCfが赤色R,緑色G,青色Bの色調ごとに用意されている。なお、以下の説明において、黒丸の点に対応する各座標を基準座標という。
図8のグラフにおいて、横軸は印加電圧(V)、縦軸は透過率(%)を取っている。また、液晶パネル50はノーマリホワイトモードとする。
図8に示すように、液晶パネル50の表示特性を示すグラフ82は、印加電圧が0Vから次第に大きくなると透過率が緩やかに低下し、印加電圧が電圧V1を越えると急峻に透過率が低下し、さらに、電圧V3を越えると透過率が緩やかに低下する。この特性を鑑み、F補正データCfは、電圧V1,V2,V3の3点に設定している。電圧V1と、電圧V3とは、グラフ82が急峻に変化する上下限の変化点に対応しており、電圧V2は透過率が約50%となる点に対応している。また、電圧V0は画像データが最小値を取る場合、換言すれば、白表示の際に印加される電圧である。電圧V4は画像データが最大値を取る場合、換言すれば、黒表示の際に液晶に印加される電圧である。
図9は、F補正データの一例を示す表である。
図9に示すように、フリッカー補正用のF補正データCfは、色光ごとに、電圧V1における白基準レベル、電圧V2における中央基準レベル、電圧V3における黒基準レベルの3点をセットとして階調レベル等が設定されている。
赤色の液晶パネル50RのF補正データCfRは、図7に示した基準座標ごとに、白基準レベル、中央基準レベル、黒基準レベルに対応した補正データが設定されている。例えば、基準座標(0,0)においては、白基準レベルではDRw0,0、中央基準レベルではDRc0,0、黒基準レベルではDRb0,0の補正データが設定されている。なお、緑色の液晶パネル50GのF補正データCfG、青色の液晶パネル50BのF補正データCfBについても、同様である。
図9のF補正データCfR,CfG,CfBは、ROM32(図6)に記憶されている。なお、このF補正データCfR,CfG,CfBは、専用の計測システム(図示せず)により予め計測された補正データを用いている。例えば、F補正データCfRは、各基準座標に対応する位置に照度計が設置されたスクリーンに対して、液晶パネル50Rにより赤一色の画像を投射した状態で、対向電極電圧Vcomを基準電圧から所定のステップで変化させながら、各照度計により各基準座標における照度を計測する。そして、計測結果の周波数分布を高速フーリエ変換によって周波数ドメインで解析し、フリッカー成分が最小となる対向電極電圧Vcomを得るための補正データとして求められる。同様に、F補正データCfGは、液晶パネル50Gにより緑一色の画像を投射して計測される。F補正データCfBは、液晶パネル50Bにより青一色の画像を投射して計測される。
図6の補間処理部33は、上述のF補正データCfRに基づいて、各基準座標における補正データDFrを算出する。詳しくは、基準座標(i,j)においては、白基準レベルのDRwi,jと、中央基準レベルのDRci,jとに基づいて、電圧V1から電圧V2までの各レベルに対応する補正データDFrを直線補間により算出する。同様に、中央基準レベルのDRci,jと、黒基準レベルのDRbi,jとに基づいて、電圧V2から電圧V3までの各レベルに対応する補正データDFrを直線補間により算出する。
また、電圧V1よりも低い電圧では、白基準レベルのDRwi,jをそのまま補正データDFrとする。電圧V3よりも高い電圧では、黒基準レベルのDRbi,jをそのまま補正データDFrとする。
補正テーブル34Rは、アドレス発生部36Rから供給される書込アドレスに従って、補正データDFrをX,Y座標と対応付けて所定の記憶領域に記憶する。そして、アドレス発生部36Rから供給される読出アドレスに従って所定の記憶領域から補正データを読み出して、演算部35Rに出力する。
演算部35Rは、画像データDR'の座標を示すX,Y座標データDx,Dyと、補正テーブル34Rから読み出された補正データとに基づき、直線補間処理を施して、補正データDfrを生成し、D/A変換器37Rに出力する。当該直線補間処理は、当該画像データDR'の座標から、最寄りの基準座標までの距離に比例した直線補間により行われる。D/A変換器37Rは、補正データDfrをD/A変換し、アナログの補正信号VfRとして、増幅反転回路65R(図4)に出力する。
図10は、F補正データの一例を示す表であり、図9に対応している。
次に、面内補正について説明する。
図10に示す、面内補正用のS補正データCsは、色光に拘らず、図7の基準座標ごとに1レベルの補正値が設定されている。例えば、基準座標(0,0)においては、0FDhの補正データが設定されている。なお、図10のS補正データCsは、後述する凹凸補正における凹補正の補正電圧(図12)に対応している。S補正データCsは、F補正データCfと同様に、ROM32(図6)に記憶されている。
図6に戻る。
好適例において、面内補正は補正ユニットURを用いて行われる。なお、前述の通り、面内補正は色光に拘らないため、面内補正専用の補正ユニットを独立で設けて、当該補正ユニットで面内補正を施した補正データVsを、3つの増幅反転回路65R,65G,65Bに共通に供給することであっても良い。
前述の通り、S補正データCsは、基準座標ごとに1つの補正値であるため、補間処理部33で補間処理は行われず、補間処理部33は、S補正データCsをそのまま補正テーブル34Rに供給する。
補正テーブル34Rは、アドレス発生部36Rから供給される書込アドレスに従って、S補正データCsをX,Y座標と対応付けて所定の記憶領域に記憶する。そして、アドレス発生部36Rから供給される読出アドレスに従って所定の記憶領域から補正データを読み出して、演算部35Rに出力する。
演算部35Rは、画像データDR'の座標を示すX,Y座標データDx,Dyと、補正テーブル34Rから読み出された補正データとに基づき、直線補間処理を施して、補正データDsrを生成し、D/A変換器37Rに出力する。当該直線補間処理は、当該画像データDR'の座標から、最寄りの基準座標までの距離に比例した直線補間により行われる。D/A変換器37Rは、補正データDsrをD/A変換し、アナログの補正信号VsRとして、増幅反転回路65R(図4)に出力する。
なお、補正ユニットUG,UBにおいても同様である。補正ユニットUGでは、補間処理部33から供給されるF補正データDFg、S補正データCsに基づいて、補正信号VfG、補正信号VsGを生成し、増幅反転回路65Rに出力する。補正ユニットUBでは、補間処理部33から供給されるF補正データDFb、S補正データCsに基づいて、補正信号VfB、補正信号VsBを生成し、増幅反転回路65Rに出力する。また、図6では、補正ユニットUG,UBにおけるアドレス発生部、演算部、D/A変換器の図示を省略しているが、実際は、補正ユニットURと同様な構成を備えている。
図11は、液晶パネルの表示駆動方法の流れを示すフローチャート図である。
続いて、液晶装置100における液晶パネル50の表示駆動方法について、図11を主体に、適宜、図4~図6を交えて説明する。なお、代表として赤色光系について説明するが、緑色光系、青色光系についても、色調が異なること以外は同じである。
ステップS1では、外部から供給される元の画像信号における赤色の画像データDRに対して、液晶パネル50Rの表示特性に対応したガンマ補正を施して、画像データDR'を生成する。詳しくは、ガンマ補正回路71により、画像データDRで規定された階調に対して、液晶パネル50Rの電圧実効値に対する透過率を補正した画像データDR'を生成する。画像データDR'は、面内補正回路72においてアナログの画像信号DvRに変換された後、増幅反転回路65Rにおいて増幅及び反転されて、反転画像信号DVR'となる。
ステップS2では、反転画像信号DVR’に対してフリッカー補正処理が施される。
ステップS3では、反転画像信号DVR’に対して、表示領域9Rにおける中心部と周縁部とで補正電圧量を異ならせる面内補正処理が施される。詳しくは、加算回路63Rは、反転画像信号DVR'に、対向電極電圧Vcom、および、面内補正回路72から供給される補正信号VfR、補正信号VsRを加算して、加算結果を画像信号VID_Rとして出力する。なお、具体的な面内補正処理としては、後述の凹凸補正処理が行われる。
ステップS4では、液晶パネル50Rに画像信号VID_Rが供給され、当該画像信号による画像が表示領域9Rに表示される。詳しくは、ガンマ補正、フリッカー補正、及び、面内補正処理を含む補正処理が施された駆動用の画像信号VID_Rが、液晶パネル50Rに供給される。換言すれば、走査線駆動回路16R、データ線駆動回路68Rにより、表示領域9Rの複数の画素2が走査駆動され、画像信号VID_Rに基づく画像が液晶パネル50Rに表示される。同様に、液晶パネル50Gでは画像信号VID_Gによる画像が表示領域9Gに表示され、液晶パネル50Bでは画像信号VID_Bによる画像が表示領域9Bに表示される。
図12は、凹補正における補正電圧の一例を示す図であり、図7、図10に対応している。図13は、図12の中心線CLに沿った補正電圧量を示すグラフ図である。図14は、凸補正における補正電圧の一例を示す図であり、図12に対応している。図15は、図14の中心線CLに沿った補正電圧量を示すグラフ図であり、図13に対応している。
前述したように、面内補正処理は、反転画像信号DVR’に対して、表示領域9Rにおける中心部と周縁部とで補正電圧量を異ならせる面内補正処理が施される。詳しくは、中心部よりも周縁部の補正電圧が高い凹補正と、周縁部よりも中心部の補正電圧が高い凸補正とを、反転画像信号DVR’の1周期ごとに繰り返す凹凸補正処理が行われる。中心部は、表示領域9Rの中心の画素2を含む領域が望ましく、周縁部は、表示領域9Rの最外縁の画素2を含んだ領域が望ましい。また、中心部を表示領域9Rの中心領域とし、周縁部を中心部以外の表示領域としても良い。また、周縁部を中心部より表示領域の外縁に近い領域としても良い。
図12は、面内補正回路72が図10のS補正データCsに基づいて生成した凹補正における補正信号VsRの補正電圧値を、基準座標ごとに示した表である。なお、面内補正回路72は、±8ビットの階調補正が行える仕様となっており、基準座標ごとのS補正データCsの補正値に応じた補正信号VsRの補正電圧が出力される。
例えば、基準座標(0,0)のS補正データCsである0FDh(図10)の場合、+8ビット(000h~FFh)の範囲内で見掛け上の補正値は253となるが、面内補正回路72の仕様により当該補正値の1/2の127が補正値(補正階調)となり、図12に示すように、補正電圧は+155mVとなる。
なお、上記の補正電圧は、数式(1)により求められる。
補正電圧=補正階調×5/4096 …式(1)
基準座標(0,0)の場合、127×5/4096=155mVとなる。
また、面内補正回路72は、S補正データCsが-8ビット(100h~1FFh)の範囲の場合、マイナスの補正電圧を出力する設定となっている。なお、先頭の1ビットは符号を表しており、2の補数による符号の逆転が行われるため、100hでは-256、1FFhでは-1が見掛け上の補正値となる。
例えば、基準座標(960,600)のS補正データCsである100h(図10)の場合、見掛け上の補正値は-256となるが、面内補正回路72の仕様により当該補正の1/2の-128が補正値(補正階調)となり、数式(1)から補正電圧は-156mVとなる。このように、表示領域9Rにおける周縁部の基準座標(0,0)では補正電圧+155mv、中心部の基準座標(960,600)では-156mVというように、凹補正においては、図12に示すように、中心部よりも周縁部の補正電圧が高くなるように設定されている。なお、前述の通り、基準座標間の座標においては、最寄りの基準座標までの距離に比例した直線補間により補正電圧値が設定される。
図13のグラフ91は、表示領域9の中心線CLに沿った基準座標における補正電圧を示している。グラフ91に示すように、凹補正における補正信号VsRの補正電圧は、0Vを基準として、周縁部の最も高いプラス電圧から徐々に電圧が下がり途中でマイナス電圧となり、中心部では最も低いマイナス電圧となっている。
なお、グラフ91は、表示領域9のX軸の延在方向における補正電圧の変化態様を示しているが、Y軸延在方向における変化態様も同様であり、中心部で低く周縁部に向けて徐々に補正電圧が高くなるように設定されている。換言すれば、凹補正における補正電圧は、図12に示すように、同心矩形状に、中心部で最も低く、周縁部に向けて徐々に補正電圧が高くなるように設定されている。換言すれば、等高線状に、中心部で最も低く、周縁部に向けて徐々に補正電圧が高くなるように設定されている。
凸補正の場合は、図14に示すように、同心矩形状に、中心部で最も高く、周縁部に向けて徐々に補正電圧が低くなるように設定されている。詳しくは、図15のグラフ92に示すように、凸補正における補正信号VsRの補正電圧は、0Vを基準として、周縁部の最も低いマイナス電圧から徐々に電圧が上がり途中でプラス電圧となり、中心部では最も高いプラス電圧となっている。換言すれば、等高線状に、中心部で最も高く、周縁部に向けて徐々に補正電圧が低くなるように設定されている。上記以外は、凹補正での説明と同様である。
図16は、凹凸補正における駆動波形の一例を示す図である。
凹凸補正では、図16に示すように、画像信号VID_Rにおける1周期ごとに、凹補正と凸補正とを繰り返す表示駆動が行われる。なお、電位Vcは、基準となる定電位であり、第1電位に相当する。
ここで、凹補正においては、例えば、中心部の基準座標(960,600)における補正電圧-156mVが、矢印で示すように、画像信号VID_Rの波形の振幅の絶対値が、正負で同じとなるように印加される。同様に、凸補正においても、例えば、中心部の基準座標(960,600)における補正電圧+155mVが、矢印で示すように、画像信号VID_Rの波形の振幅の絶対値が、正負で同じとなるように印加される。
つまり、面内補正処理は、表示領域9の中心部において最も補正電圧値が低く、周縁部に向かって同心矩形状に補正電圧値が大きくなり、表示領域9の周縁部で最も補正電圧値が高い凹補正と、表示領域9の中心部において最も補正電圧値が高く、周縁部に向かって同心矩形状に補正電圧値が小さくなり、表示領域9の周縁部で最も補正電圧値が低い凸補正とを、周期的に繰り返す凹凸補正が行われる。
なお、好適例において、凹凸補正は、液晶装置100が表示駆動を行う際、常時行うことが好ましい。また、凹補正、凸補正における補正電圧は、上記事例に限定するものではなく、液晶パネル50のサイズや、仕様に応じて、適宜、変更しても良い。
発明者等の実験結果に拠れば、凹補正、凸補正による表示駆動を行うことにより、不純物イオンの位置を制御できることが解っている。例えば、凹補正だけにより2時間表示駆動を行った場合、不純物イオンを表示領域9の左下(X0,Y(+)方向の隅)に集める効果が確認されている。他方、凸補正だけにより2時間表示駆動を行った場合、不純物イオンを表示領域9の右上(X(+)方向の隅,Y0)に集める効果が確認されている。
さらに、凹補正、凸補正を繰り返す凹凸補正を施した表示駆動を行うことにより、表示領域9における不純物イオンの1ヶ所への集中を抑制できることが確認されている。換言すれば、凹凸補正による表示駆動を行うことにより、液晶パネル50の焼き付きや、角シミを抑制することができる。
以上述べた通り、本実施形態の液晶装置100、プロジェクター200、及び駆動方法によれば、以下の効果を得ることができる。
画像信号供給回路70は、元の画像信号で規定された階調に対して、液晶パネル50の電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正を含む複数の補正処理を行い、補正処理は、複数の画素2が配置された表示領域9において、表示領域9の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理を含んでいる。
これによれば、画像信号供給回路70は、表示領域9の中心部と周縁部とで補正電圧量を異ならせる面内補正処理を施した画像信号VIDにより、液晶パネル50を表示駆動する。
よって、表示領域9全体への均一な電位印加であった従来の駆動方法と異なり、本実施形態の液晶装置100、プロジェクター200によれば、表示領域9内において補正電圧量を異ならせることができる。これにより、表示領域9内における不純物イオンの移動方向を意図的に制御することが可能となり、不純物イオンが1ヶ所へ集中することを抑制し、角シミの発生を低減することができる。
従って、不純物イオンの1ヶ所への集中を防ぎ、表示不具合の発生を抑制した液晶装置100、プロジェクター200を提供することができる。
また、液晶装置100は、画像信号DVRを第1電位としての電位Vcを基準として、所定の周期毎に極性反転する画像信号に変換する増幅反転回路65をさらに備え、極性反転した画像信号VIDを、液晶パネル50に供給する。
これによれば、表示領域9内での補正電圧量の変化に加えて、極性反転駆動により、時間軸で極性を変化させることにより、より効果的に不純物イオンの1ヶ所への集中を抑制することができる。
また、面内補正処理は、表示領域9の中心部において最も補正電圧値が低く、周縁部に向かって同心矩形状に補正電圧値が大きくなり、表示領域9の周縁部で最も補正電圧値が高い凹補正と、表示領域9の中心部において最も補正電圧値が高く、周縁部に向かって同心矩形状に補正電圧値が小さくなり、表示領域9の周縁部で最も補正電圧値が低い凸補正とを、周期的に繰り返す凹凸補正である。
これによれば、表示領域9内での補正電圧値の変化量を等高線状としたことにより、表示領域9内において不純物イオンが等高線状に拡散するため、より効果的に不純物イオンの1ヶ所への集中を抑制することができる。
また、上記の駆動方法は、元の画像信号で規定された階調に対して、液晶パネル50の電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正処理と、複数の画素2が配置された表示領域9において、表示領域9の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理と、ガンマ補正処理、及び、面内補正処理を含む補正処理が施された画像信号VIDの駆動電圧信号を、液晶パネル50に供給する処理とを含む。
この駆動方法によれば、画像信号供給回路70は、表示領域9の中心部と周縁部とで補正電圧量を異ならせる面内補正処理を施した画像信号VIDにより、液晶パネル50を表示駆動する。
よって、表示領域9全体への均一な電位印加であった従来の駆動方法と異なり、本実施形態の液晶装置100の駆動方法によれば、表示領域9内において補正電圧量を異ならせることができる。これにより、表示領域9内における不純物イオンの移動方向を意図的に制御することが可能となり、不純物イオンが1ヶ所へ集中することを抑制し、角シミの発生を低減することができる。
従って、不純物イオンの1ヶ所への集中を防ぎ、表示不具合の発生を抑制した液晶装置100の駆動方法を提供することができる。
実施形態2
図17は、捕獲電極の平面配置図であり、図2に対応している。図18は、図17のb-b断面における断面図である。
表示領域の外側に不純物イオンを捕獲するための捕獲電極を設ける技術が知られている。実施形態1の面内補正処理を、この捕獲電極を備えた液晶パネルに適用しても良い。
図17に示す、本実施形態の液晶パネル51Rは、実施形態1の液晶パネル50Rに捕獲電極77を追加したものである。以下、実施形態1と同じ構成部位には、同一の附番を附し、重複する説明は省略する。なお、代表として赤色光の液晶パネル51Rについて説明するが、緑色光、青色光の液晶パネルも、同様の構成である。
液晶パネル51Rは、表示領域9の外側の4隅に、クランク状(L字状)の捕獲電極77を有している。図18に示すように、捕獲電極77は、素子基板10側において画素電極8と同じ層に設けられており、画素電極8と同様な透明電極で構成されている。捕獲電極77は、額縁状の遮光部14に重なって配置されている。
L字状の捕獲電極77の長さは、X軸方向、Y軸方向ともに同じ長さであり、約100個分の画素2の長さに設定されている。
4つの捕獲電極77には、第2の補正電圧としてのイオントラップ用電位が供給される。イオントラップ用電位は、共通電極Comとは異なる定電位が供給される。例えば、共通電極Comが0Vの場合、例えば、イオントラップ用電位を-2V、又は、+2Vに設定する。なお、この設定に限定するものではなく、共通電極Comの電位を基準とした正極性または負極性の定電位であれば良い。イオントラップ用電位の供給は、好適例では画像信号供給回路70が担うが、制御回路80が供給することであっても良い。
図18に示すように、液晶層5に含まれる正の電荷を帯びたカチオン系の不純物イオン(プラス(+)符号で図示)は、例えば、+2Vが印加された捕獲電極77と、隣り合う画素電極8との間に発生する横電界により、捕獲電極77に引き付けられる。また、同様に、捕獲電極77と、共通電極Comとの間にも電界が発生するため、当該間に存在する不純物イオンも、捕獲電極77に引き付けられる。そして、捕獲電極77に引き付けられた不純物イオンは、捕獲電極77の近傍で捕集された状態で留まる。
そして、本実施形態では、この捕獲電極77を備えた液晶パネル51Rに、画像信号VID_Rが供給されるとともに、捕獲電極77にもイオントラップ用電位が供給される。換言すれば、凹凸補正を含む補正処理が施された画像信号VID_Rにより表示駆動されるとともに、捕獲電極77による捕獲駆動が行われる。
発明者等の実験結果に拠れば、凹凸補正による効果に加えて、捕獲電極77による不純物イオンの捕獲効果が加味されることで、表示領域9における不純物イオンの1ヶ所への集中をより効果的に抑制できることが確認されている。これは、凹凸補正と捕獲電極77とを組合わせたことによる相乗効果であり、凹凸補正により表示領域9の隅に集まった不純物イオンを、隅に設けられた捕獲電極77により、効率良く捕獲できるからであると考察している。なお、発明者等の実験結果に拠れば、イオントラップ用電位が-2Vの場合よりも、イオントラップ用電位を+2Vとした場合の方が、より角シミの発生を抑制できることが解っている。
なお、上記では、表示領域9の外側の4隅に捕獲電極77を設けるものとして説明したが、表示領域9の対角線状の2ヶ所に設けることであっても良い。例えば、配向膜19,22の配向方向が、図17の矢印で示すように、Y軸の延在方向に対して、角度θの傾きを持っていた場合、配向方向は、右上の捕獲電極77、および、左下の捕獲電極77の方向を向いている。発明者等の実験結果に拠れば、この場合は、右上の捕獲電極77と、左下の捕獲電極77との2つの捕獲電極を設けることにより、十分な不純物イオンの捕獲機能が得られることが解っている。このように、配向方向に沿った対角方向の2つの捕獲電極を設ける構成であっても、十分な不純物イオンの捕獲機能を得ることができる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
液晶パネル51は、表示領域9の外において、表示領域9を囲う捕獲電極77を有し、液晶パネル51には、補正処理が施された画像信号VIDが供給されるとともに、捕獲電極77にもイオントラップ用電位が供給される。
これによれば、凹凸補正と捕獲電極77との組合わせによる相乗効果により、表示領域9における不純物イオンの1ヶ所への集中をより効果的に抑制することができる。
2…画素、4…TFT、5…液晶層、5a…液晶容量、7…容量素子、8…画素電極、9…表示領域、10…素子基板、13…シール材、12…接続端子、14…遮光部、15…時分割回路、16…走査線駆動回路、17…配線、18…上下導通端子、19…配向膜、20…対向基板、22…配向膜、23…遮光膜、24…ギャップ材、30…Xカウンタ、31…Yカウンタ、32…ROM、33…補間処理部、34…補正テーブル、35…演算部、36…アドレス発生部、37…D/A変換器、41~43…D/A変換器、5…液晶層、50…液晶パネル、51…液晶パネル、60…フレキシブル基板、61R…増幅回路、62R…反転回路、63R…加算回路、65…増幅反転回路、68…データ線駆動回路、70…画像信号供給回路、71…ガンマ補正回路、72…面内補正回路、77…捕獲電極、80…制御回路、82…グラフ、91…グラフ、92…グラフ、100…液晶装置、200…プロジェクター。

Claims (6)

  1. 複数の走査線と、前記走査線と交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交点に対応して設けられたスイッチングトランジスタおよび画素電極と、複数の前記画素電極との間で液晶層を挟持する共通電極と、を有する液晶パネルと、
    前記液晶パネルに供給される画像信号を生成する画像信号供給回路と、を備え、
    前記画像信号供給回路は、元の画像信号で規定された階調に対して、前記液晶パネルの電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正を含む複数の補正処理を行い、
    前記補正処理は、複数の画素が配置された表示領域において、前記表示領域の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理を含む、
    液晶表示装置。
  2. 前記画像信号を定電位である第1電位を基準として、所定の周期毎に極性反転する画像信号に変換する増幅反転回路をさらに備え、
    前記極性反転した前記画像信号を、前記液晶パネルに供給する、
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記面内補正処理は、
    前記表示領域の中心部において最も補正電圧値が低く、周縁部に向かって同心矩形状に前記補正電圧値が大きくなり、前記表示領域の周縁部で最も前記補正電圧値が高い凹補正と、
    前記表示領域の中心部において最も前記補正電圧値が高く、周縁部に向かって同心矩形状に前記補正電圧値が小さくなり、前記表示領域の周縁部で最も前記補正電圧値が低い凸補正とを、周期的に繰り返す凹凸補正である、
    請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記液晶パネルは、前記表示領域の外において、前記表示領域を囲う捕獲電極を有し、
    前記液晶パネルには、前記補正処理が施された前記画像信号が供給されるとともに、前記捕獲電極にも第2の補正電圧が供給される、
    請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の液晶表示装置を備えた、
    電子機器。
  6. 複数の走査線と、前記走査線と交差する複数のデータ線と、前記走査線と前記データ線との交点に対応して設けられたスイッチングトランジスタおよび画素電極と、複数の前記画素電極との間で液晶層を挟持する共通電極とを有する液晶パネル、および、前記液晶パネルに対して画像信号を供給する画像信号供給回路を含む液晶表示装置の駆動方法であって、
    元の画像信号で規定された階調に対して、前記液晶パネルの電圧実効値に対する透過率を補正するガンマ補正処理と、
    複数の画素が配置された表示領域において、前記表示領域の中心部と周縁部とで、補正電圧量を異ならせる面内補正処理と、
    前記ガンマ補正処理、及び、前記面内補正処理を含む補正処理が施された前記画像信号を、前記液晶パネルに供給する処理と、を含む液晶表示装置の駆動方法。
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