JP2022120818A - 配置エラー識別方法、ガンマ線検出器システム及び配置エラー識別プログラム - Google Patents

配置エラー識別方法、ガンマ線検出器システム及び配置エラー識別プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ガンマ線検出器リングに含まれる検出器素子の配置エラーを識別すること。【解決手段】実施形態に係る配置エラー識別方法は、ガンマ線検出器リングに含まれる複数の検出器素子内の放射線イベントに関連付けられた検出器素子イベントデータを取得するステップと、前記検出器素子イベントデータに基づいて、前記検出器素子間のアセンブリイベントを識別するステップと、前記検出器素子間の前記アセンブリイベントの各々に基づいて、メトリックを計算するステップと、前記メトリックに基づいて、前記検出器素子の配置エラーを識別するステップとを含む。【選択図】図8

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、配置エラー識別方法、ガンマ線検出器システム及び配置エラー識別プログラムに関する。
ポジトロン放出断層撮影(Positron Emission Tomography:PET)スキャナ等のガンマ線検出器システムは、通常、結晶等の複数の検出器素子と、モジュールと、検出器ユニットとを含む。これらの検出器素子は、製造中又はシステムサービス中に、不正確に配置されることがあり得る。例えば、検出器素子は、不正確な配向で挿入されたり、ケーブル接続が入れ替えられたりすることがあり得る。不正確なレイアウトによるイメージングでのアーチファクトを回避するためには、システム内の検出器素子の実際のレイアウトを確認することが重要である。
多くの場合、当該レイアウトは視覚で検出器素子のケーブル接続及び配向を検査することによって確認されるが、そのような検査は信頼性を欠く場合がある。画像で確認を行うことも可能であるが、この方法は、冗長な較正の手順又は再構築なしで、即時にエラーフィードバックを提供することができない。多くの場合、システムの較正が完了するまでに問題が検出されないときは冗長な較正プロセスの一部又は全てを繰り返さなければならず、それが時間を浪費して費用を要している。
したがって、上述した問題を考慮し、ガンマ線検出器システムにおける検出器素子間の配置エラーを識別するためのより効率的なアプローチが有益である。
米国特許出願公開第2016/0299240号明細書 中国特許出願公開第107456235号明細書 米国特許出願公開第2019/0070437号明細書
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、ガンマ線検出器リングに含まれる検出器素子の配置エラーを識別することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
実施形態に係る配置エラー識別方法は、ガンマ線検出器リングに含まれる複数の検出器素子内の放射線イベントに関連付けられた検出器素子イベントデータを取得するステップと、前記検出器素子イベントデータに基づいて、前記検出器素子間のアセンブリイベントを識別するステップと、前記検出器素子間の前記アセンブリイベントの各々に基づいて、メトリックを計算するステップと、前記メトリックに基づいて、前記検出器素子の配置エラーを識別するステップとを含む。
本出願は、非限定的な態様で与えられる説明を添付の図面とともに参照することによって、より十分に理解されるであろう。
図1は、PETスキャナの一例を示す斜視図である。 図2は、本開示の例示的な実施形態に係るPETスキャナ及び関連ハードウェアの概略図である。 図3は、結晶、モジュール、検出器ユニット及び検出器リングを相互の関連で示す図である。 図4は、検出器間散乱によって生じる同時計数イベントの一例を示す図である。 図5は、Lu-176のベータ崩壊に伴う一連のガンマ線を示す図である。 図6は、結晶におけるバックグラウンド放射によって生じる同時計数イベントの一例を示す図である。 図7Aは、検出器素子間の期待されるレイアウトの一例を示す図である。 図7Bは、検出器素子間の測定されるレイアウトの一例を示す図である。 図8は、配置エラーを検出するための例示的な一実施形態を段階的に示すフローチャートである。 図9は、検出器リング内の固定されたサブ領域を用いることによって生成されるアセンブリイベントの一例を示す図である。 図10は、最大のエネルギーを有する衝突における幾何学的なサブ領域を中心に置くことによって生成されるアセンブリイベントの一例を示す図である。 図11Aは、結晶(又はピクセル)ビュー、モジュールビュー及び検出器ユニットビューにおける展開された2次元検出器リングの一例を示す図である。 図11Bは、検出器システムで引き起こされる様々な配置エラーを示す図である。 図11Cは、結晶/ピクセルレベルでの平均距離マップの一例を示す図である。 図11Dは、モジュールレベルでの平均距離マップの一例を示す図である。 図11Eは、検出器ユニットレベルでの平均距離マップの一例を示す図である。 図12は、ランダムアセンブリの第1の例を示す図である。 図13は、ランダムアセンブリの第2の例を示す図である。 図14Aは、アセンブリ領域が固定された象限である場合の平均距離マップを示す図である。 図14Bは、アセンブリ領域がサイズrmax=62の結晶を有する場合の平均距離マップを示す図である。 図14Cは、アセンブリ領域がサイズrmax=16の結晶を有する場合の平均距離マップを示す図である。 図15は、異なるアセンブリ領域サイズで欠陥がない検出器リングを構成する列ごとの平均距離及び標準偏差値を示す図である。 図16Aは、2つのモジュールが入れ替えられた場合の配置エラーを示す図である。 図16Bは、1時定数(Δt=t)の同時計数タイムウィンドウを用いて得られた平均距離マップを示す図である。 図16Cは、3時定数(Δt=3t)の同時計数タイムウィンドウを用いて得られた平均距離マップを示す図である。 図16Dは、8時定数(Δt=8t)の同時計数タイムウィンドウを用いて得られた平均距離マップを示す図である。 図16Eは、23時定数(Δt=23t)の同時計数タイムウィンドウを用いて得られた平均距離マップを示す図である。 図17Aは、抽出された真のアセンブリイベントの平均距離マップを示す図である。 図17Bは、ランダムアセンブリイベントの平均距離マップを示す図である。 図18は、無限に大きい検出器におけるC(r)の一例を示す図である。 図19は、無限に大きくはない検出器におけるC(r)の一例を示す図である。 図20は、固定された領域について予め計算された、サブ領域が象限である場合のランダムアセンブリイベントの平均距離マップの一例を示す図である。 図21は、補正が適用されない、欠陥がないシステムに関する平均距離マップ、及び、方法Aが適用された後の平均距離マップを示す図である。 図22は、補正が適用されない、入れ替えられたモジュールを有するシステムに関する平均距離マップ、及び、方法Aが適用された後の平均距離マップを示す図である。 図23は、補正が適用されない、欠陥がないシステムに関する平均距離マップ、及び、方法Bが適用された後の平均距離マップを示す図である。 図24は、補正が適用されない、入れ替えられたモジュールを有するシステムに関する平均距離マップ、及び、方法Bが適用された後の平均距離マップを示す図である。 図25は、中心に置かれた領域の幾何学的カットを用いて予め計算されたランダムアセンブリイベントの平均距離マップの例を示す図である。 図26は、配置エラーを検出するための別の例示的な実施形態を段階的に示すフローチャートである。 図27は、正確に配置された10個の検出器素子の一例を示す図である。 図28Aは、(正確な)検出器システムのレイアウト、対応する相対的な相関マップ、相対的な相関を有効距離に変換するための方法の一例、及び、結果として得られる有効距離マップを示す図である。 図28Bは、(不正確な)検出器システムのレイアウト、対応する相対的な相関マップ、相対的な相関を有効距離に変換するための方法の一例、及び、結果として得られる有効距離マップを示す図である。
本開示は、既知の技術で確認される少なくとも1つの問題に対処するために、ガンマ線検出器システム内の放射線イベントを得ること、及び、当該放射線イベントデータを処理することによって検出器システム内の検出器素子の相対的な位置決めや配置エラーを識別する技術を開示する。
シンチレータ結晶からの検出器間散乱及びバックグラウンド放射は、同時計数イベントを引き起こす可能性がある。複数の検出器素子間のこれらの同時計数イベントを追跡して、処理することができる。隣り合うように設計された検出器素子は、これらの同時計数イベントをより多く共有すると期待され、その一方で、互いに離れて位置するように設計された検出器素子は、これらの同時計数イベントを共有することが非常に少ないと期待される。
一実施形態では、配置エラーが存在するか否かを判定するために、各検出器素子に対するアセンブリイベント(シンチレータ結晶からの検出器間散乱及びバックグラウンド放射によって起こる同時計数イベント)間の平均距離が測定される。別の実施形態では、中央距離、モード距離等の別の距離メトリックが用いられる。
別の実施形態では、配置エラーを判定するために、各検出器素子に対するアセンブリイベント間の相対的な相関が測定される。
結晶、モジュール又は検出器ユニット間のエラー等のように異なる検出器素子に関する配置エラーを識別することができる。
さらに、ランダムアセンブリイベント(ランダム同時計数イベントに類似するが、少し異なる。より詳細には、詳細な説明を参照)からもたらされるノイズ及び/又はバイアスを除去するための技術が開示される。
また、別の実施形態では、レイアウトのエラーの種類を具体的に識別し、それを補正するために、機械学習システム及び/又はルックアップテーブル(Look Up Table:LUT)が用いられる。
なお、上述した概要説明は、全ての実施形態、及び/又は、本開示又は特許請求の範囲に記載された発明の漸進的な新たな態様を規定するものではない。代わりに、この概要説明は、異なる実施形態及び新規性の対応するポイントを事前に説明しておくだけのものである。本発明及び実施形態の追加の詳細及び/又は可能な観点は、以下でさらに説明されるように、本開示の詳細な説明及び対応する図面によって読者に示される。
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態又は例を提示する。本開示を平易化するために、構成要素及び配置の具体的な例を以下で説明する。言うまでもなく、これらは単なる例であって、限定することを意図するものではない。さらに、本開示は、様々な例で参照数字及び/又は文字を繰り返すことがあるが、この繰り返しは平易さ及び明確さの目的のためであって、それ自体で、説明される様々な実施形態及び/又は構成の間の関係を示すものではない。
本明細書で説明されている異なるステップの順序は、明確さを考慮して提示されている。一般的に、これらのステップは、任意の好適な順序で実行することができる。さらに、本明細書では、異なる特徴、技術、構成等がそれぞれ異なる箇所で説明されているが、これは、それぞれのコンセプトが互いに独立して、又は、互いに組み合わされて実行可能であることを意図している。それに応じて、本発明は多くの異なる方法で具体化されて公開されることがある。本開示は、様々な実施形態を示すためにシンチレータ結晶、フォトセンサ、及び、関連の電子機器を備えるPET検出器システムについて記載するが、これらのコンセプトは、ガンマ線検出器及びX線検出器等の同様の電離放射線検出器システムに適用することができる。本開示が適用可能な他のシステムの例は、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム亜鉛、シリコン、及び、ゲルマニウム等の材料を用いた直接変換半導体検出器を含む。
本開示の方法は、図1及び図2に示されるように、PETスキャナ内で実施されてもよい。それに応じて、図1及び図2は、矩形の検出器モジュールとして各々構成された、多数のガンマ線検出器(Gamma-Ray Detector:GRD)101(例えば、GRD1、GRD2からGRDNまで)を含むPETスキャナ100を示す。一実施態様によれば、ガントリ104の周囲で円形のボア102を形成する各PET検出器リングは、40個のGRDを含む。別の実施態様では、48個のGRDがあり、PETスキャナ100に対してより大きいボアのサイズを生成するためにより多数のGRDが用いられる。GRDは、ガンマ線を、光検出器によって検出されるシンチレーション光子に(例えば、光学、赤外線、及び、紫外線波長で)変換するためのシンチレータ結晶アレイを含む。各GRDは、ガンマ放射線を吸収してシンチレーション光子を放出する、個々の検出器結晶の2次元アレイを備えることができる。シンチレーション光子は、同じくGRDに配置される光電子増倍管(PhotoMultiplier Tube:PMT)の2次元アレイによって検出可能である。導波路は、検出器結晶のアレイとPMTとの間に配置可能である。さらに、各GRDは様々なサイズの多数のPMTを含むことができ、その各々は、複数の検出器結晶からシンチレーション光子を受け取るように配置される。各PMTは、シンチレーションイベントが生じるときを示すアナログ信号、及び、検出イベントを生成するガンマ線のエネルギーを生成することができる。さらに、1つの検出器結晶から放出される光子は、複数のPMTによって検出可能であり、各PMTで生成されるアナログ信号に基づいて、検出イベントに対応する検出器結晶は、例えば、アンガーロジック及び結晶デコーディングを用いて決定可能である。しかしながら、アンガー演算は、結晶と光検出器との間の1対1対応があるときに必ずしも必要とされない。結晶と光検出器との間の1対1対応を有する検出器に対して、シリコン光電子増倍管(Silicon PhotoMultiplier:SiPM)又はアバランシェフォトダイオード(Avalanche PhotoDiode:APD)は、光検出器に対する一般的な選択である。
図2は、被検体OBJから放出されるガンマ線を検出するように配置されたGRDを有するPETスキャナシステムの概略図を示す。GRDは、各々の検出されたガンマ線に対応するタイミング、位置、及び、エネルギーを測定することができる。一実施態様では、ガンマ線検出器は、図1及び図2に示され、本明細書に記載されるように、PET検出器リングに配置される。図2の単一のPET検出器リングは、PETスキャナの軸長さに沿って、任意の数のPET検出器リングを含むように外挿可能であることが理解できる。検出器結晶をシンチレータ結晶とすることができ、シンチレータ結晶は、2次元アレイで配置された個々のシンチレータ素子を有する。シンチレータ素子を任意の既知のシンチレーション物質(例えば、LYSO、BGO、LSO)とすることができる。PMTは、各シンチレータ素子からの光が複数のPMTによって検出されてシンチレーションイベントのアンガー演算及び結晶デコーディングできるように配置可能である。
図2は、撮像される被検体OBJがテーブル206に載置され、GRD1からGRDNまでのGRDモジュールが被検体OBJ及びテーブル206の円周に配置された、PETスキャナ100の配置の一例を示す。GRDは、PET検出器リングを構成してもよく、ガントリ204に固定して接続された円形のボア202に固定して接続されてもよい。ガントリ204は、PETスキャナの多くの部品を収容する。PETスキャナのガントリ204はまた、被検体OBJ及びテーブル206が通過可能な円筒のボア202によって規定される開放開口を含み、消滅イベントにより被検体OBJから反対方向に放出されるガンマ線は、GRDによって検出可能であり、タイミング及びエネルギー情報は、ガンマ線ペアに対する同時計数を判定するために利用可能である。
図2では、さらに、ガンマ線検出データを取得、記憶、処理、及び、分配するための回路及びハードウェアが示されている。回路及びハードウェアは、プロセッサ207と、ネットワークコントローラ203と、メモリ205と、データ取得システム(Data Acquisition System:DAS)208とを含む。PET撮像装置は、さらに、GRDからDAS208、プロセッサ207、メモリ205及びネットワークコントローラ203へ検出測定結果を送るデータチャネルを含む。データ取得システム208は、検出器からの検出データの取得、デジタル化及びルーティングを制御することができる。一実施態様では、DAS208は、テーブル206の移動を制御する。プロセッサ207は、配置エラーの識別、検出データの再構築前処理、画像再構築、及び、画像データの再構築後処理を含む機能を実行する。
一実施形態によれば、図1及び図2のPETスキャナ100のプロセッサ207は、本明細書に記載されるような方法を実行するように構成することができる。プロセッサ207は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、他のCPLD(Complex Programmable Logic Device)等の別個の論理ゲートとして実装可能なCPUを備えることができる。FPGA又はCPLD実装は、VHDL、Verilog、又は、任意の他のハードウェア記述言語でコード化されることがあり、コードは、FPGA若しくはCPLDに直に内蔵された電子メモリ、又は、別々の電子メモリに記憶されることがある。さらに、メモリ205を、ハードディスクドライブ、CD-ROMドライブ、DVDドライブ、フラッシュドライブ、RAM、ROM、又は、当該技術分野で既知の任意の他の電子ストレージとすることができる。メモリ205は、ROM、EPROM、EEPROM、又は、フラッシュメモリ等の不揮発性であってもよい。メモリ205はまた、スタティック又はダイナミックRAM等の揮発性とすることができ、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ等のプロセッサを、FPGA又はCPLDとメモリとの間のインタラクションだけでなく電子メモリを管理するために提供することができる。
代替的に、プロセッサ207内のCPUは、本明細書に記載される方法を実行するコンピュータ可読命令のセットを含むコンピュータプログラムを実行することができ、プログラムは、上述した非一時的な電子メモリ及び/又はハードディスクドライブ、CD、DVD、フラッシュドライブ、又は、任意の他の既知の記憶媒体のうちのいずれかに記憶されている。さらに、コンピュータ可読命令は、米国インテル社のXeonプロセッサ又は米国AMD社のOptetronプロセッサ等のプロセッサ、及び、MicrosoftVista、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX、Apple、MAC-OS、及び、当業者に既知の他のオペレーティングシステム等のオペレーティングシステムと関連して実行する、実用的なアプリケーション、バックグラウンドデーモン、若しくは、オペレーティングシステムの構成要素、又は、その組み合わせとして提供可能である。さらに、CPUは、協働的に機能して命令を並行して実行する複数のプロセッサとして実装可能である。
一実施態様では、PETスキャナは、再構築された画像等を表示するためのディスプレイを備えていてもよい。ディスプレイは、LCDディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、OLED、LED、又は、当該技術分野で既知の任意の他のディスプレイとすることができる。
米国インテル社のIntel Ethernet PROネットワークインターフェースカード等のネットワークコントローラ203は、PET撮像装置の様々な部品間をインターフェース可能である。さらに、ネットワークコントローラ203はまた、外部のネットワークとインターフェース可能である。明らかなとおり、外部のネットワークは、インターネット等のパブリックネットワーク、若しくはLAN若しくはWANネットワーク等のプライベートネットワーク、又は、その任意の組み合わせとすることが可能であり、また、PSTN又はISDNサブネットワークを含むことができる。外部のネットワークはまた、イーサネットワーク等の有線とすることもできるし、EDGE、3G、及び、4G無線セルラーシステムを含むセルラーネットワーク等の無線とすることもできる。無線ネットワークはまた、WiFi、Bluetooth、又は、任意の他の既知の通信の無線形式とすることができる。
図3は、本開示で一般的に参照されるPETスキャナ100内の構成要素のサブセットを強調して示す。モジュール301は、一般的に、PET検出器として独立して動作することが可能な最も小さい要素であり、シンチレータ結晶及びフォトセンサ(並びに、任意選択的な電子機器)を備える。例えば、図3におけるモジュール301は、結晶のアレイを含む。検出器ユニット302は、複数のモジュール301で構成されてもよい。例えば、図3における検出器ユニット302は、8つのモジュール301で構成されている。検出器リング303は、複数の検出器ユニット302で構成されてもよい。例えば、図3における検出器リング303は、10個の検出器ユニットを含む。検出器リングは、図1に既に示されるように、ガントリ104の周囲で円形のボア102を形成する。本明細書では、検出器素子は、結晶、モジュール301、又は、検出器ユニット302として定義される。
電気的に及び/又は光学的に独立している検出器素子は、検出器間散乱又は結晶における複数段階バックグラウンド放射のエネルギーエスケープによる同時計数イベントをしばしば形成する可能性がある。検出器素子間(すなわち、結晶間、モジュール間、検出器ユニット間)のこれらの複数の検出器イベントは、検出器素子の相対的な位置決めを確認するため、及び、レイアウトのエラーを検出するために利用することができる。
図4は、検出器間散乱の例を示す。第1の検出器モジュール401及び第2の検出器モジュール402が示されており、各検出器モジュールは、複数の結晶403と、複数のフォトセンサ404とを備えている。高エネルギーガンマ線405の外部線源(Cs-137(662keV)又はGe-68(同時計数511keVペア)等)が、第1のモジュール401内の結晶403のうちの1つに入り、第1のエネルギー蓄積(energy deposition)406(すなわち、衝突)を引き起こす。そして、コンプトン散乱ガンマ線407が、第2の検出器モジュール402内で、第2の衝突408を引き起こす。第1の衝突406及び第2の衝突408は、2つの異なる検出器素子でほぼ同時に生じる。この検出器間散乱は、2つ以上の検出器素子間で、同時計数イベントを形成する可能性がある。
さらに、いくつかのシンチレータ材料は、放射性である(すなわち、シンチレータ結晶は、バックグラウンド/固有の放射線を生成する)。例えば、LYSO又はLSO(2つの一般的なPETシンチレータ)では、Lu-176が自然に存在する。図5に示されるように、Lu-176は、ベータ放射による崩壊に伴いほぼ同時に一連のガンマ線を放射する。通常、ベータ放射からのエネルギーは崩壊が生じた素子に含まれるが、ときどき、他の検出器素子でガンマ線が吸収されることがある。結晶におけるこの種類のバックグラウンド放射も、同時計数イベントを引き起こす可能性がある。例えば、図6は、第1の検出器モジュール602におけるLu-176の崩壊601を示す。崩壊601は、第1のモジュール602における202keVのエネルギー蓄積603、第1のモジュール602における88keVのエネルギー蓄積604、及び、第2の検出器モジュール606における307keVのエネルギー蓄積605をもたらす。2つの検出器素子でエネルギーがほぼ同時に蓄積される可能性があり、それにより同時計数イベントが形成される可能性があることが分かる。
これらの種類の同時計数イベントは、通常、より遠くに離れた検出器素子と比べて、互いに近い検出器素子間で起きるため、これらの同時計数イベントを追跡し、測定し、閾値又は設計されたレイアウトと比較することによって、配置エラーを推定することができる。
コンセプトに対する例及び導入として、図7A及び図7Bは、レイアウトエラーがケーブル接続エラー(誤接続モジュール)である場合の本開示の実施形態を示す。図7Aは、設計/期待されたレイアウトを示す。この例では、モジュールA 701がチャネル1 702に接続され、モジュールB 703がチャネル2 704に接続され、モジュールC 705がチャネル3 706に接続され、モジュールD 707がチャネル4 708に接続されている。各モジュールは、ケーブル709を介して、それぞれの個別のチャネルに接続されており、当該チャネルは、データ取得システム710の一部である。この例では、モジュールC 705において、高エネルギー入射ガンマ線711が第1の衝突712を引き起こすことがあり、モジュールD 707において、コンプトン散乱ガンマ線713が第2の衝突714を引き起こすことがある。第1の衝突712は、チャネル3 706によって記録され、第2の衝突714は、チャネル4 708によって記録される。結果として得られたデータが処理されて、衝突間の距離が、例えば、1(すなわち、|4-3|=1)と決定される可能性がある。この結果は、典型的には、モジュールC 705とモジュールD 707とが隣接しているときに期待され得る。図7Bは、測定/実現されたレイアウトを示す。この例でも同様に、各モジュールは、ケーブルを介してチャネルに接続されており、当該チャネルは、データ取得システムの一部である。しかしながら、この例では、2つのケーブルが入れ替えられており、モジュールA 701はチャネル1 702に接続され、モジュールB 703はチャネル3 706に接続され、モジュールC 705はチャネル2 704に接続され、モジュールD 707はチャネル4 708に接続されている。この例でも同様に、高エネルギー入射ガンマ線711がモジュールC 705で第1の衝突712を引き起こすことがあり、モジュールD 707において、コンプトン散乱ガンマ線713が第2の衝突714を引き起こす可能性がある。しかしながら、この例では、ケーブルが不正確に接続されているため、第1の衝突712は、チャネル2 704によって記録され、第2の衝突714は、チャネル4 708によって記録される。結果として得られたデータが処理されて、衝突間の距離が、例えば、2(すなわち、|4-2|=2)と不正確に決定される可能性がある。一実施形態では、所定の閾値を設けることによって、(例えば、プロセッサによって)エラーを識別することが可能であり、適切な調整/補正を行うことができる。調整及び補正は、不正確に接続されたケーブルを手動で入れ替えること、又は、各検出器素子をそれぞれの物理的場所に関連付けるために用いられる1つ以上のルックアップテーブル(LUT)を調整することを含んでもよい。例示的な本実施形態では、欠陥を識別する際に、単一のイベントのみが考慮される。別の例示的な実施形態では、ランダム統計的変動の効果を最小にするように、多くのイベントを処理した後に欠陥が識別される。
前述したコンセプトは、多くの異なる実施形態で適用することができる。図8のフローチャートは、本開示の例示的な実施形態の概要を説明する。最初に、ステップ805では、放射線イベントデータ(すなわち、衝突)を取得する。取得された放射線イベントデータは、位置情報(例えば、衝突が生じた検出器素子の場所)、各衝突の時間、及び、各衝突によって蓄積されるエネルギーの量を含んでもよい。
ステップ810では、取得された放射線イベントデータを用いて、検出器素子間の同時計数イベントを識別する。同時計数イベントは、同時計数回路を介してリアルタイムで、又は、ソフトウェアにおける時間測定値の比較を介してオフラインで、識別することが可能である。従来のPETスキャンの背景では、同時計数イベントは、典型的には、2つの検出器間の応答線(Line Of Response:LOR)に沿った陽電子消滅の結果として生じたイベントを指す。本開示の説明では、同時計数イベントは、主に、検出器間散乱又はシンチレータ結晶における複数段階バックグラウンド放射に係るエネルギーエスケープによってもたらされる同時計数イベントに焦点を置く。このため、識別される同時計数イベントは、検出器間散乱及び/又はバックグラウンド放射によって引き起こされるイベントである。通常の動作下で、検出器間散乱又はシンチレータ結晶における複数段階バックグラウンド放射のエネルギーエスケープによって引き起こされる同時計数イベントは、(LORの反対の端部における検出器素子よりも)近くの検出器素子で生じる可能性がより高く、これらの同時計数イベントの頻度は、通常、検出器素子間の距離がより大きくなるにつれて減少する。これらの特定の同時計数イベントと、典型的にはLORに沿った検出器間で発生する従来の同時計数イベントとを区別するために、幾何学的制約(すなわち、サブ領域を規定する幾何学的カット)を検出器リングに適用してもよい。このようにして、複数の検出器素子の間で、同時計数タイムウィンドウ内及びそれらの個別の幾何学的制約(すなわち、サブ領域)内で生じる衝突は、アセンブリイベントと同定されたり、呼称されたりすることがある。アセンブリイベントを収集するプロセスは、イベントのアセンブルと呼称される。
一実施形態によれば、幾何学的カットは、検出器リングを固定のサブ領域に分割してもよい。例えば、図9に示されるように、検出器リング901が、第1の象限902、第2の象限903、第3の象限904、及び、第4の象限905に分割されてもよい。1つの同時計数ウィンドウ(Δt)内で衝突A 906、衝突B 907、及び、衝突C 908が全て発生する場合があるが、衝突A 906及び衝突B 907だけが同じ象限903内で発生したとき、それらは1つのアセンブリイベントにアセンブルされる。この結果、衝突C 908は、幾何学的カットによって規定されるサブ領域の外側で発生しているため、衝突A 906及び衝突B 907とともに1つのアセンブリイベントにアセンブルされない。それぞれのサブ領域内で起きた同時計数イベントのみが、1つのアセンブリイベントにアセンブルされる。幾何学的カットによって規定される固定のサブ領域は、全てが等しいサイズとされてもよいし、サイズが異なる様々なサブ領域とされてもよい。
図10は、本開示の例示的な実施形態で適用可能な幾何学的制約の例を示す。例えば、識別された各同時計数イベントに対して、同時計数ウィンドウ内で発生した衝突のグループ内で最大のエネルギーを有する1つのイベントを中心に置くように幾何学的領域が配置されてもよい。例えば、図10に示すように、所定の同時計数タイムウィンドウ内で衝突A 1001、衝突B 1002、衝突C 1003、及び、衝突D 1004が検出される場合がある。ここで、4つの衝突のうち、衝突A 1001が最大のエネルギーを有していたとする。検出器リング1006内で、衝突A 1001がゼロ度参照ポイント1005から角度θの位置で発生した場合、θ+90度~θ-90度の範囲内で発生した全ての衝突が、衝突A 1001を含むアセンブリイベントにアセンブルされる。この例では、アセンブリイベントは、衝突B 1002と、衝突C 1003とを含む。衝突D 1004は、衝突A 1001のθ+90度~θ-90度の範囲内で生じなかったため、アセンブルされたイベントに含まれない。言うまでもなく、他の実施形態では、90度に加えて、他の許容差を適宜に用いることが可能である。
ここで、図8に戻り、ステップ815では、各検出器素子(この場合、シンチレータ結晶)に対して発生した、全てのアセンブルされたイベント間の平均距離を計算する。他の実施形態では、例えば、中央距離又はモード距離等の異なるメトリックが用いられてもよく、異なる検出器素子(例えば、モジュール、検出器ユニット)を用いて、検出器素子間(例えば、モジュール間又は検出器ユニット間)の距離が計算されてもよい。
後者のポイントについて詳しく説明するため、検出器素子の異なるレベル、ここでは、(1)結晶/ピクセルレベル、(2)モジュールレベル、又は、(3)検出器ユニットレベルで衝突が検出されるとする。結晶/ピクセルレベルは、最も低いレベルであり、次に、モジュールレベル、次に、検出器ユニットレベルである。なお、他のレベルが適宜に規定されてもよい。これらの各レベルは、位置の計算で用いられる検出器素子を指す。例えば、検出器素子間の平均距離が結晶レベルで計算される場合、各結晶の位置が位置計算で用いられる。または、平均距離がモジュールレベル又は検出器ユニットレベルで計算される場合、モジュール又は検出器ユニットの位置のみが(それぞれ)位置計算で用いられる。このようなレベルのコンセプトは、検出器素子間の相関を計算する場合にも適用することができる。以下、後続の図を参照して、そのような例を詳細に説明する。
一実施形態では、任意のレベルの計算により、当該同一レベルで位置決めエラー又はケーブリングエラーを検出することができる。例えば、計算がモジュールレベルで実行される場合、入れ替えられたモジュールを検出することが可能である。より低いレベルは、上位レベルの位置決めエラー又はケーブリングエラーを検出することも可能である。例えば、同じ検出器ユニット内で入れ替えられたモジュールは、結晶レベルで検出することも可能であるが、検出器ユニットレベルで検出することはできない。
検出器素子の回転を検知できるようするためには、回転された検出器素子よりも低いレベルで計算が実行される必要がある。例えば、モジュールの回転エラーを検出できるようにするためには、より低いレベル、この例では、結晶レベルで計算が実行される必要がある。同様に、検出器ユニットレベルで回転を検出するためには、モジュールレベル又は結晶レベルで計算が実行される必要がある。
再び図8に戻り、ステップ820では、各検出器素子に対するアセンブリイベント間(この例では、結晶間)の平均距離を平均距離マップ上に表示する。収集された距離メトリックデータ(この場合、アセンブリイベント間の平均距離)は、収集された結果の可視化を支援するために、マップ上に表示される。なお、ステップ820は、上述したように、任意に選択されるものであり、他の実施形態では、その方法の機能に影響を与えずに省略することもできる。
このため、図11Aは、3つの異なるレベルでのビューで展開した2次元検出器リングを示す。結晶(又はピクセル)レベルビュー、モジュールレベルビュー、及び、検出器ユニットビューがある。図11Aに示されるように、検出器リングは、48個の検出器ユニットを備えてもよく、各検出器ユニットは、5×1個のモジュールを備え、各モジュールは、12×12個の結晶を備えてもよい。図11Bは、検出器リングに対して意図的に生成された様々な配置エラーを示し、図11C~図11Eは、3つの異なるレベルで得られた結果を示す。例えば、図11Cは、結晶レベルでの平均距離マップを示している。このマップでは、全ての欠陥が、より明るい色が付けられた検出器素子によって視認可能となっている。図11Dは、モジュールレベルでの平均距離マップを示している。このマップでは、モジュールの入れ替え及び検出器ユニットレベルの欠陥が(より明るい色が付けられた検出器素子によって)視認可能となっているが、モジュールの回転は視認できない。さらに、図11Eは、検出器ユニットレベルでの平均距離マップを示す。このマップでは、検出器ユニットの入れ替えのみが(より明るい色が付けられた検出器ユニットによって)視認可能となっている。
ステップ825では、閾値レベルを超える値によって欠陥を識別する。例えば、収集されたデータを視覚的に検査(例えば、平均距離マップの検査)することによって、レイアウトエラーを識別することができる。また、当該データを所定の閾値レベルと比較することによって、任意のエラーを識別することができる。一実施形態では、所定の閾値レベルは、全ての欠陥が識別される程度に十分低いが、偽陽性率が低くなる程度に十分高く設定されてもよい。例えば、欠陥を検出するための所定の閾値レベルを設定する際には、ノイズ及びバイアスが決定因子として用いられてもよい。明示的に閾値を設定する代わりに、ステップ825では、訓練された操作者が、欠陥のあるシステム及び欠陥のないシステムの多くの例を観察した経験に基づいて、画像を検査し、欠陥を識別してもよい。
上述した事項に加え、ノイズ及びバイアスの重要な要因として、ランダムアセンブリイベントがある。しかしながら、ランダムアセンブリを定義する前に、開始イベントを理解しておく必要がある。開始イベントは、慣例的に1つの衝突をもたらすイベントである(すなわち、全てのエネルギーが1つの結晶に蓄積され、当該エネルギーが光電吸収を伴うコンプトン散乱等の別々の分離したプロセスで蓄積されるかもしれないが、それらはほぼ同時に生じるため、同じピクセルで生じていれば、検出器によって別々の検出イベントとして決定されない)。1つの陽電子消滅は、通常、消滅から放出される2つの511keVガンマ線が慣例的に2つの衝突を引き起こすため、2つの開始イベントを引き起こし、各511keVガンマ線は、異なる結晶に衝突し、各々が別の開始イベントとなる。しかしながら、検出器におけるシンチレータ結晶内のLu-176崩壊は、典型的には、1つの開始イベントである。Lu-176崩壊がベータ粒子及びガンマ線のカスケードを生成したとしても、この崩壊は多くの場合は単一の衝突のみをベータ粒子として生成し、ガンマ線のカスケードは通常はシンチレータ結晶内に吸収される。
上述した事項に加え、開始イベントは多くの場合は1つの衝突のみを引き起こすが、1つの開始イベントが、複数の衝突を引き起こすこともある。例えば、図6に記載されるように、1つのLu-176崩壊は、当該崩壊が生じた結晶内にエネルギーの一部が蓄積されつつ、1つ目の結晶から逃れたガンマ線によって近隣の結晶にエネルギーの別の部分が蓄積される結果になることもある。複数の衝突を引き起こす開始イベントの別の例は、1つの結晶内の511keVガンマ線コンプトン散乱(及びプロセス内のいくつかのエネルギーの蓄積)、及び、(図4で説明されるような)他の結晶にエネルギーを蓄積する散乱ガンマ線である。したがって、アセンブリのプロセスの目的は、同じ開始イベントから生じた衝突を識別する(すなわち、イベントをアセンブルする)ことである。
上述したように、アセンブリのプロセス中に、ランダムアセンブリが生じる。ランダムアセンブリは、2つ以上の開始イベントから生じた衝突からイベントがアセンブルされるときに生じる。図12は、ランダムアセンブリの一例を示す。図12の例では、第1の開始イベント1201(例えば、511keV入射ガンマ線)が、第1の検出器モジュール1203内で第1の衝突1202を引き起こし、第2の開始イベント1204(例えば、511keV入射ガンマ線)が、第2の検出器モジュール1206内で第2の衝突1205を引き起こし、両方の衝突が、同じ同時計数タイムウィンドウ内で生じる。その結果、アセンブリのプロセスは、第1の衝突1202及び第2の衝突1205で構成されたランダムアセンブリイベントを生成する。図13は、ランダムアセンブリの別の例を示す。図13の例では、第1の開始イベント1301(例えば、Lu-176崩壊)が、第1の検出器モジュール1303内で第1の衝突1302を引き起こし、第2の開始イベント1304(例えば、Lu-176崩壊)が、第2の検出器モジュール1306で第2の衝突1305を引き起こし、両方の衝突が、同じ同時計数タイムウィンドウ内で生じる。この例でも同様に、アセンブリのプロセスは、第1の衝突1302及び第2の衝突1305が異なる開始イベントによって引き起こされたものであっても、第1の衝突1302及び第2の衝突1305で構成されたランダムアセンブリイベントを生成する。
ランダムアセンブリによる重大なデータの混合を回避するための1つの方法は、比較的放射能の低い線源を用いることである。ランダムアセンブリの数は、放射能の2乗で増加する。Luバックグラウンドは、(LYSO、LSO、LGSO等の)それが存在するシンチレータに対する良い選択である。Luバックグラウンドの放射能は、ランダムアセンブリからの重大な問題を防止する程度に十分低いが、十分なデータを数秒から数分の取得時間で取得可能なように、十分高いイベント率を提供する。さらに、Luバックグラウンドは、常に存在し(すなわち、必要とされる外部線源はない)、Lu-176の半減期は非常に長く、PETスキャナの寿命においてLuバックグラウンドの割合を実質的に一定にするため、都合がよい。
一実施形態では、アセンブリイベントが識別される幾何学的カットを介して作られる領域及び/又はサブ領域は、アセンブリ領域と呼称される。アセンブリ領域は、発生し得る欠陥の種類の全てをカバーするために(幾何学的に)十分大きくする必要がある。発生し得る欠陥の種類に制約がない場合、イベントは、リング全体にわたってアセンブルされる可能性がある。線源が同時計数の連続した511keVガンマ線を招く陽電子エミッタである場合は、異なる511keVガンマ線からの衝突が1つのイベント内にアセンブルされないよう、別々の511keVガンマ線によって引き起こされる大多数の同時計数を除去するために、アセンブリ領域に対して幾何学的カットを行う必要がある。アセンブリイベント領域を限定することによって、ランダムアセンブリの発生がより少なくなるので、ノイズ及び/又はバイアスに対するランダムアセンブリの寄与を低減することができる。したがって、バイアス及びノイズに対するランダムアセンブリの寄与を低減するための1つの方法は、アセンブリのプロセスで用いられるアセンブリ領域のサイズを限定することである(例えば、アセンブリ領域のサイズは、全ての所望の欠陥の種類をカバーするのに十分な最小の大きさに設定される)。言い換えると、アセンブリ領域は、検出される必要がある意図された検出器素子配置エラーからの最大のずれよりもわずかに大きいことだけを必要とする。例えば、回転されたモジュールを検出する場合、アセンブリ領域は、1つのモジュールの対角長よりもわずかに大きいことだけを必要とする。別の例として、入れ替えられたモジュールを検出する場合、アセンブリ領域は、モジュールの最も長い寸法よりもわずかに大きいことだけを必要とする。例示的な一実施形態では、わずかに大きいということは、最も近い全ピクセル数に丸められた、配置エラーの検査下にある検出器素子の最も長い寸法又は対角長とすることができる(例えば、モジュールの最大の対角長が16.97ピクセルの場合、アセンブリ領域は、17ピクセルの半径を有する)。言うまでもなく、最大偏差よりもわずかに大きいということは、1~25%の倍率で最も長い寸法若しくは対角長が増加すること、又は、固定されたピクセルの数だけ最も長い寸法若しくは対角長が増加すること等、他の意味を含む可能性がある。
幾何学的アセンブリ範囲の選択は、多くの場合、製造又はサービスプロセスの知識に基づいて選択可能である。検出器レイアウトエラーは、多くの場合、既知の距離範囲にわたって生じる欠陥から得られる。例えば、2つの近隣のモジュールが、ケーブルを不正確に接続することによって入れ替えられるかもしれないし、検出器ユニット内の複数のモジュールが、不正確なケーブリングによって入れ替えられるかもしれない。これらの例では、それぞれ、欠陥の最大の範囲は、モジュール又は検出器ユニットの最も長い寸法に近いスケールを設定する。別の例では、2つの近隣の検出器ユニットが、ケーブルを不正確に接続することによって入れ替えられるかもしれない。より長い距離での検出器ユニットケーブルの入れ替えは、視覚による検査で見つけることが比較的容易である。この例では、欠陥の最大の範囲は、検出器ユニットの最も長い寸法に近いスケールを設定する。3つ目の例では、モジュールが、90度又は180度回転されるかもしれない。この例では、欠陥の最大の範囲は、モジュールの最も長い対角寸法に近いスケールを設定する。4つ目の例では、検出器ユニットが、180度回転されるかもしれない。この例では、欠陥の最大の範囲は、検出器ユニットの最も長い対角寸法に近いスケールを設定する。
例示のために、図14A~図14Cは、アセンブリ領域を限定することによってバイアス及びノイズを低減した結果を示す。図11Bと同じ欠陥が生成されている。図14Aから図14Cまでの各々に示される検出器ユニットを展開した2次元ビューは、図11Aの検出器ユニットに対応する。ここで、検出器ユニットは、12ピクセルの幅と、60ピクセルの長さとを有し、モジュールは、12ピクセルの幅と、12ピクセルの長さとを有する。一実施形態では、図14Aは、アセンブリ領域が複数の象限に分割され、各々が、全体の軸の範囲及び軸を横切る方向における12個のモジュール/検出器ユニットをカバーする場合の結果を示す。配置エラーは、不正確に配置されたモジュール及び検出器ユニットの周囲の顕著な輪郭によって示されているように依然として視認できるが、正確に配置された素子は、異なる色で示されているようにいくつかのノイズ及びバイアスを示す。図14Bでは、アセンブリ領域が、62ピクセルの半径を有するようにさらに限定されている(検出器ユニットのおよその対角長は、√(12+60)=~61.2ピクセルであり、端数を切り上げて62ピクセルとすることができる)。欠陥は、不正確に配置された検出器素子と正確に配置された検出器素子との間の増加したコントラストで示されているようにさらに識別しやすくなっている。図14Cでは、アセンブリ領域が、18ピクセルにさらに限定されている(モジュールのおよその対角長は、√(12+12)=~16.7ピクセルであり、端数を切り上げて17とすることができる)。欠陥は、不正確に配置された検出器素子と正確に配置された検出器素子との間の強いコントラストによって示されているように明瞭に視認できる。図14A~図14Cを通して示されるように、ノイズ及びバイアスは、アセンブリ領域が減少するにつれて目に見えて低くなる。これは、アセンブリ領域を限定したことによるバイアス及びノイズへの効果を示す一連のプロットを含む図15において、さらに観察できる。例えば、当該一連のプロットは、欠陥がない検出器リングに対する各列に沿った平均距離及び標準偏差を示す。黒の曲線は、バイアスを示し、グレーの破線の包絡線は、ノイズを示している。図15に示されるように、アセンブリ領域が減少するにつれて、バイアス及びノイズが減少する。
ランダムアセンブリからのバイアスも推定及び除去することが可能であり、それにより、閾値レベルを下げることが可能になる。真のアセンブリイベント及びランダムアセンブリイベントが平均距離マップに寄与すると考えることで、平均距離マップは、以下の式(1)のように、2つの成分の重み付けされた合計として記述することができる。
Figure 2022120818000002
ここで、dは、平均距離マップであり、d_trueは、真のアセンブリからの寄与であり、d_randは、ランダムアセンブリからの寄与であり、インデックスiは、マップ内のピクセルインデックスを表し、Tは、真のアセンブリ率であり、Rは、ランダムアセンブリ率である。
さらに、以下の式(2)のように記述することができる。
Figure 2022120818000003
ここで、Δtは、アセンブリ同時計数ウィンドウ幅であり、αは、比例定数である(すなわち、Rは、真のアセンブリ率Tの2乗及び同時計数ウィンドウ幅Δtに比例する)。この代入により、式(1)は、以下の式(3)のようになる。
Figure 2022120818000004
一実施形態によれば、データが1つの衝突リストとして取得される場合(すなわち、後の処理ステップにおいて、イベントのアセンブルがオフラインで行われる場合)、1回の取得から得られたデータは、複数の値のΔtでアセンブル可能である。ここで、Δtは、全ての真のイベントがアセンブルされる程度に十分大きい必要がある。Δtに対して選択される値は、システムの較正状態に依存する。タイミングチャネルオフセット及びエネルギーウォーク較正がまだ実行されていない場合、全ての真のアセンブリイベントがアセンブルされることを保証するために、Δtのより大きな値を用いなければならない。較正されていないシステムでは、3~10nsの範囲内のΔtが多くの場合は妥当であるが、その選択はシステムの詳細に依存する。ピクセルごとに、式(3)に[d(Δt)vs.Δt]を当てはめることで、d_true、d_rand、及び、αTを求めることができる。イベントアセンブリがリアルタイムで行われる場合も、同じアプローチが使用可能であるが、複数のデータセットが取得される必要があることに留意する必要がある。
本開示の一実施形態によれば、上述したアプローチは、次に記載されるとおりである。まず、図16Aに示されるように、第1のモジュール1601及び第2のモジュール1602が入れ替えられている場合等の既知の欠陥を有する検出器リングからデータセットが取得される。図16B~図16Eは、図16Aに記載される検出器から異なる同時計数ウィンドウΔtを用いて平均距離マップを生成するために処理されるデータを示す。図16B~図16Eの例では、イベント開始率が顕著に低いLuバックグラウンドのみを用いて、データが取得されている。言うまでもなく、ランダムアセンブリの効果は、外部放射線源が用いられる場合により大きくなる可能性がある。図16Bでは、取得されたデータは、1つの時間定数(Δt=t)の同時計数ウィンドウを有する。図16Cでは、取得されたデータは、3つの時間定数(Δt=3t)の同時計数ウィンドウを有する。図16Dでは、取得されたデータは、8つの時間定数(Δt=8t)の同時計数ウィンドウを有する。図16Eでは、取得されたデータは、23個の時間定数(Δt=23t)の同時計数ウィンドウを有している。図16B~図16Eでは、各平均距離マップは、結晶レベルを反映する。他のメトリック、又は、モジュールレベル若しくは検出器ユニットレベル等の他のレベルを用いる場合も、同様の技術を適用することができる。また、図16B~図16Eのアセンブリ領域は、固定された象限に分割されていることに留意されたい。次に、取得されたデータがピクセルごとに当てはめられることで、図17Aに示される真のアセンブリ平均距離マップ(d_true)が抽出される。入れ替えられたモジュールは、隣接する正方形の外周がより明るく示されるように明らかに視認できる。図17Bに、抽出されたランダムアセンブリの平均距離マップ(d_rand)が示される。アセンブリ領域として4つの象限を用いることで、パターンの4回の繰り返しが生じる。
一実施形態では、各ピクセルiに対するランダムアセンブリの平均距離マップ(d_rand)の一般的なパターンは、実験的な条件及びパラメータ(例えば、放射能及びΔt)への依存を回避するために、以下の式(4)のように予め決定することもできる。
Figure 2022120818000005
ここで、d_randは、ピクセルiに対するランダムアセンブリイベントによる平均距離であり、rmaxは、最大アセンブリ半径(選択されたアセンブリのプロセスに依存するパラメータ)である。式(4)の分母における項は、正規化因子である。C(r)は、ランダムアセンブリイベントの数が追跡される必要がある、全てのピクセル/結晶を囲む半径rを有する円の周囲である。無限に大きい検出器では、図18で表されるように、距離rに対するランダムアセンブリ率は、ランダムアセンブリ率が対象の結晶からの距離rで変わるため、2πrに比例する。無限に大きくはない検出器では、アセンブリ領域内である円の一部のみが、ランダムアセンブリ率に寄与する。例えば、図19を参照して、C(r)は、以下の式(5)のように表すことができる。
Figure 2022120818000006
さらに、象限への分割等の固定されたアセンブリ領域が用いられる場合、以下の式(6)を用いることができる。
Figure 2022120818000007
図20に、ランダムアセンブリイベントの平均マップの予めの計算からの結果の例が示される。ここで、固定された領域は、検出器リングの4つの象限である。図20と図17Bとは異なる方法で抽出されたものであるが、それらの間の類似性に留意されたい。また、計算負荷を低減するために活用することが可能な、いくつかの対称性に留意されたい。
実験的な条件(例えば、同位体、放射能等)の選択されたセットについて、以下の式(7)のように記述することができる。
Figure 2022120818000008
ここで、比例定数(β)が求められる必要がある。以下は、βを求めるための2つの方法を記載するが、βを求めるための他の方法が可能なこともある。本明細書に記載される方法の両方は、欠陥がないことが分かっているシステムに対するβの値を求める。βのこの値は、全ての他のシステムに適用可能である。
βを取得するための1つの方法(以下、方法Aと称する)は、変化を最小にするβの値を選択することによるものである。実験的な条件(同位体、放射能等)の選択されたセットに対して、以下の式(8)のように記述することができる。
Figure 2022120818000009
ここで、d_true_estは、比例定数βの特定の値に対する推定された真の平均距離であり、d_true_estは、それがランダムアセンブリからのバイアスを除外するため、欠陥検出に対して望ましいマップである。方法Aの最初で、平均距離マップ、又は、d(iは、ピクセルインデックスである)は、Δtの選択された値に対して測定可能である。次に、既知の欠陥がないシステムに基づいて、βは可変であり、d_true_estの変化は測定可能である。次いで、変化に対する最も低い値をもたらすβの値を選択できる。
図21は、補正なしの欠陥がないシステムに対する平均距離マップ(「補正なし」とラベル付けされた上の図)、及び、方法Aで取得されたβの値を用いて推定された真の平均距離マップ(「最小変化」とラベル付けされた下の図)を示す。さらに、図22は、補正なしの入れ替えられたモジュール(図16Aと同じ欠陥)を有するシステムに対する平均距離マップ(「補正なし」とラベル付けされた上の図)、及び、方法Aで取得されたβの値を用いて推定された真の平均距離マップ(「最小変化」とラベル付けされた下の図)を示す。したがって、方法Aで取得されたβを用いることにより、欠陥を検出するための閾値をより敏感な値に設定することが可能になる。
βを取得するための2つ目の方法(以下、方法Bと称する)では、以下の式(9)のように記述することができる。
Figure 2022120818000010
ここで、Tは、真のアセンブリ率であり、Rは、ピクセルiに対するランダムアセンブリ率である。ピクセルの合計プロンプトアセンブリ率Pは、P=T+Rである。これは、以下の式(10)を意味する。
Figure 2022120818000011
は容易に測定できるので、βを推定するためには、各ピクセルに対するランダムアセンブリ率Rを推定する必要がある。Rは、∫{1~rmax}C(r)・drに比例するため、以下の式(11)のように記述することができる。
Figure 2022120818000012
ここで、γは、比例定数である。次に、大多数の真のアセンブリイベントは、(欠陥がないシステムに対して)近くで近接した衝突を伴うことが想定できる。したがって、比較的大きい閾値半径rthresholdが選択可能であり、既知の欠陥がないデータは、P(r>rthreshold)(すなわち、rthresholdよりも大きい距離を有する衝突に対するプロンプト(合計)の割合)を計算するだけのために処理可能である。これは、以下の式(12)のように、R(r>rthreshold)(すなわち、rthresholdよりも大きい距離を有する衝突に対するランダムアセンブリ率)とおよそ等しい。
Figure 2022120818000013
これは、以下の式(13)のように変形することができる。
Figure 2022120818000014
次に、全てのrに対するランダムアセンブリ率は、以下の式(14)及び式(15)を用いて推定することが可能である。
Figure 2022120818000015
Figure 2022120818000016
ここで、βは、取得されたP及びR値から計算可能である。βの平均が計算可能であり、d_true_estを計算するためにβとして使用可能である。
一実施形態によれば、図23は、補正なしの欠陥がないシステムに対する平均距離マップ(「補正なし」とラベル付けされた上の図)、及び、方法Bで取得されたβの値を用いて推定された真の平均距離マップ(「方法Bからのβを用いた補正」とラベル付けされた下の図)(用いられたrthreshold=30ピクセル)を示す。さらに、図24は、補正なしの入れ替えられたモジュール(図16Aと同じ欠陥)を有するシステムに対する平均距離マップ(「補正なし」とラベル付けされた上の図)、及び、方法Bで取得されたβの値を用いて推定された真の平均距離マップ(「方法Bからのβを用いた補正」とラベル付けされた下の図)を示す。方法Bで取得されたβの選択を用いることにより、欠陥を検出するための閾値をより敏感な値に設定することが可能である。
さらに、条件(放射能及びΔt)の1つのセットについてβが求められる場合、βの新しい値は、放射能及びΔtの異なる選択に対して推定することが可能である。放射能Activity及び同時計数ウィンドウΔtに対してβが求められるとすると、各ピクセルiに対するβの新しい値は、以下の式(16)及び式(17)を式(18)に代入し、βの平均値を再計算して式(19)を求めることによって計算される。
Figure 2022120818000017
Figure 2022120818000018
Figure 2022120818000019
Figure 2022120818000020
本開示の例示的な一実施形態によれば、前述した方法は、最大エネルギー衝突で中心に置かれた幾何学的カットに適用することも可能である。図19に戻って参照すると、y=Q/2は、C(r)を含む角度を計算するために使用可能である。図25は、中心に置かれた領域に対して、前述した方法を用いて予め計算されたランダムアセンブリのマップの結果を示す。また、計算負荷を低減するために活用することが可能ないくつかの対称性に留意されたい。
別の例示的な実施形態では、バイアスは、1つ以上の既知の欠陥がないシステムから補正されていない(すなわち、バイアス補正が適用されていない)距離マップを取得することによって除去することができる。複数の既知の欠陥がないシステムが利用可能である場合、それらの個別の補正されていない距離マップが、平均の補正されていない距離マップを生成するために平均化されてもよい。どちらの場合も、欠陥がないことがまだ分かっていない新しいシステム(すなわち、テスト対象のシステム)によって取得される距離マップは、既知の欠陥がない場合から生じる距離マップを用いてその距離マップを正規化することによって補正することができる。すなわち、距離マップは、補正又は正規化された距離マップに達するように、素子ごとに既知の欠陥がないマップによって分割可能である。別の例示的な態様では、素子ごとに既知の欠陥がない距離マップを減じることによって、新しいシステムからの距離マップを補正することができる。どちらの方法も、非常に少ないバイアスを有する補正された距離マップを生成する。
バイアス及び閾値レベルにおけるその効果に対処するための別の方法は、閾値レベルマップ(すなわち、位置で変わる閾値レベル)を有することである。マップが位置で変わる方法は、バイアスによって決定される。閾値レベルマップは、経験的に、又は、前述したようにバイアスレベルを計算することによって決定することができる。経験的な方法の例として、閾値レベルマップは、いくつかの欠陥がないスキャナからの結果を平均化し、次に、偽陽性を防止するために局所的な標準偏差の倍数で閾値レベルを増加させることによって決定することができる。
欠陥は、LUTにおける変化と同等であるため、本開示の例示的な実施形態に係る異なるLUTを用いることによって補正することができる。さらに実際のデータは、任意の想定できる欠陥を有するデータを生成するために使用可能である。多くの異なる欠陥があるデータセットが生成されることがあり、データセットは、それ自体を機械学習アプリケーションに与え、欠陥を識別する能力を可能にするとともに、それら欠陥を補正する方法を決定することができる。訓練データは、欠陥があるLUTを生成することによって生成することができる。それは、各検出器素子をその物理的場所に関連付けるために用いられる。
本開示の例示的な一実施形態によれば、図26のフロー図をここで参照して、2つの検出器素子の相対的な相関を測定するために相関メトリックを用いることが可能である。この方法は、前述した実施形態に類似するが、距離メトリックの代わりに相関スコアが用いられる点で異なる。
まず、ステップ2605では、放射線イベントを取得する。これは、結晶の本来の複数段階バックグラウンド放射又は外部放射線源を用いた検出器素子間の同時計数イベントを含む。得られた放射線イベントデータは、位置情報(例えば、衝突が生じた検出器素子の場所)、衝突が生じた時間、及び、PET検出器で各衝突に対して蓄積されるエネルギーの量を含んでもよい。
ステップ2610では、取得された放射線イベントデータを用いて、適切に選択された幾何学的カットにより同時計数イベントを識別する。上述した類似のロジックが、本実施形態における幾何学的カットを選択する際に適用可能である。さらに、任意の選択として、時間又はエネルギー較正を伴う同時計数イベント、さらには追加の時間又はエネルギーカットを伴うフィルタイベントを処理してもよい。
次に、ステップ2615では、検出器素子間の相対的な相関を決定する。そのような相関は、検出器の可変効率、バックグラウンドの強度、及び、外部エネルギー線源に対する曝露からの影響を最小にするために正規化される。相関を規定するための1つの方法は、以下の式(20)のように、2つの検出器によって検出されるイベントの総数に対する同時計数イベントの分数を計算することである。
Figure 2022120818000021
ここで、p(a,b)は、素子aとbとの間の相関であり、Ncoincidence(a,b)は、素子aとbとの間で共有される同時計数イベントの数であり、Nsingles(a)及びNsingles(b)は、それぞれ、検出器素子a及びbによって検出される同時計数イベントの数である。検出器素子間の相関は、結晶レベル、モジュールレベル、又は、検出器ユニットレベル等の異なるレベルで取得することができる。幾何学的に除外される組み合わせの相関は、0に設定されることに留意されたい。さらに、相関を他の量に変換して、よりよい解釈のために位置決めにおける不確実性を低減するか、又は、統計的ノイズを抑制することは、任意選択的である。一例は、相関値を有効距離(DEff)に変換することであり、ここで、強い相関は、より短いDEffに対応する。変換は、例えば、変換機能(DEff=DEff(P))又はLUTを用いて行うことができる。
次に、ステップ2620では、相関(又は有効距離)データを相関(又は有効距離)スコアに変換する。例として、図27は、正確に配置された10個の検出器モジュール(各モジュールは、1~10で番号付けされている)のレイアウトを示す。全ての近隣のモジュール間の相関が測定及び計算可能である。この相関は、モジュールレベル相関である。例として、図27に示されるレイアウトに対して、以下の式(21)を用いて、相関スコアを計算することができる。
Figure 2022120818000022
ここで、素子1~10は、各々、それらの最も近い近隣の素子とペアにされている。
図26に戻り、ステップ2625では、検出器素子間の相関(又は有効距離)を保存してマップ上に表示する。これにより、レイアウトエラーを識別するために、マップを予め定められたテンプレートと比較できるようになる。図28Aは、1~10でラベル付けされ、正確に配置された10個のモジュール(すなわち、ボード)で構成されたレイアウト2801の例を示す。相関データを取得して相関マップ2802上に表示することができる。このマップ2802に対する相関スコアは、0.99である。相関データはまた、変換表2804を用いて有効距離マップ2803に変換可能である。このマップに対する有効距離スコアは、21である。図28Bは、ボード8及び10が不正確に入れ替えられたレイアウト2805の例を示す。相関データをこのレイアウトに対して取得して相関マップ2806上に表示することができる。このマップに対する相関スコアは、0.58である。相関データはまた、表2804を用いて有効距離マップ2807に変換可能である。このマップに対する有効距離スコアは、30である。これらの疑わしい相関及び有効距離スコアは、配置エラーを示すのに役立つ。
全ての検出器素子が正確に配置されている場合、相関スコアは最大値となる(素子間の相関が高い)。有効距離スコアが用いられる場合、有効距離は最大値となる(アセンブルされたイベント間の距離が低い)。予め定められた閾値は、レイアウトが正しいか否かを判断するために全体のスコアに対して用いることができる。適用可能な閾値がない場合、全ての可能なレイアウト構成に対するスコアを計算することができ、デフォルトの構成が他の構成と比較して極端なスコア(相関スコアに対する最大値、有効距離に対する最小値)でない場合、レイアウト欠陥が存在する可能性が高い。システム対称性により、複数の構成は全て、極端なスコアを与えることがある。この場合、デフォルト構成に最も類似する構成は、正確なものとして用いることができる。さらに、前述した実施形態の場合と同様に、相関は、異なるレベル(例えば、結晶レベル、モジュールレベル、検出器ユニットレベル)で計算可能である。
検出器の製造均一性に応じて、検出器のいくつかの較正が必要とされることがある。検出器は、一般に、2つのカテゴリに分けられる。カテゴリ1検出器と称される、検出器の第1のカテゴリは、シンチレータ結晶からの信号が複数のフォトセンサ/電子機器チャネルに対して共有される(すなわち、シンチレータのピッチとフォトセンサのピッチとが異なる)ように設計される。カテゴリ2検出器と称される、検出器の第2のカテゴリは、シンチレータのピッチとフォトセンサピッチとが等しくなるように、シンチレータ結晶からの共有される信号を最小にする。一般に、カテゴリ1検出器は、個々のシンチレータ素子が衝突に対して決定される前に、位置較正が実行される必要がある。一方、カテゴリ2検出器は、いかなる較正もなく、衝突の個々の結晶を識別することができる。本開示で記載される方法は、適切に較正されたカテゴリ1検出器だけでなく、カテゴリ2検出器に対しても有効である。
上記の観点で、完全な位置較正は遅くなる可能性があり、ときには、手動の確認及びセグメンテーション結果の調整を必要とする可能性がある。しかしながら、本発明の目的のために、カテゴリ1検出器の完全な位置較正は、常に必要とされるわけではない。モジュールレベルよりも低いレベルで距離マップ又は相関メトリックを計算するために、モジュール内の空間情報が利用可能であることだけが必要とされる。したがって、カテゴリ1検出器の部分的な位置較正もまた実行することができる。それは、本開示で記載される方法が、完全な較正プロセスを必要とすることなく実施されることを可能にする。
以下は、部分的な位置較正が、十分な精度を達成し、モジュールレベルよりも低いレベルで距離マップ又は相関メトリックを生成するために実行可能な方法の例である。この例では、モジュールは、3×3のパターンの9つの領域に分割される。一般に、2×2よりも大きい分割を伴う任意のものが機能し、X及びY方向における分割の数は、同じである必要はない。
第1のステップは、フラッドヒストグラム(2次元)から始まる。フラッドヒストグラムは、典型的には、入射放射線で検出器をフラッディングし、例えば、(多くの場合、重大な空間歪みを含む)アンガーロジックによる、検出された各イベントに対する場所(X、Y)を計算し、全ての衝突の場所(X、Y)の2次元ヒストグラムを作成することによって作成される。次に、X方向におけるヒストグラムを合計して、フラッドヒストグラムを1次元に落とす。次に、1次元に落とされたフラッドの累積合計を計算し、次いで、累積合計の最終値が1(単位)であるように累積合計を正規化する。累積合計が1/3及び2/3に最も近いY値を見つけ、それぞれ、Y1及びY2と称される。3つの水平領域、領域A、領域B、及び、領域Cを規定するための境界としてY1及びY2のこれらの値を用いる。これらの領域の各々に対して、フラッドヒストグラムから、Y方向に合計して、1次元に落とす。各領域に対して、1次元に落とされたフラッドの累積合計を計算し、次いで、累積合計の最終値が1(単位)であるように累積合計を正規化する。各領域に対して、累積合計が1/3及び2/3に最も近いX値を見つける。これらの値X1(R)及びX2(R)をそれぞれ呼び出す。ここで、Rは、領域ラベル(A、B、C)を表す。元の水平領域の各々の内側の3つの領域を規定するための境界としてX1(R)及びX2(R)のこれらの値を用いる。これらの9つの領域は、結晶ID LUTに類似し、(X’、Y’)値を各々に割り当てるか、又は、X’及びY’LUTを生成するサブモジュール領域LUTとして用いることができる。次いで、LUT(サブモジュール又はX’及びY’の組み合わせ)のこれらの種類のうちの1つは、カテゴリ1検出器でのサブモジュールレベル距離マップ又は相関メトリックの計算の目的のために、X’及びY’位置を各衝突(X、Y)に割り当てるために用いることができる。
また、PETシステムは、一般に、臨床に先立ち、十分なエネルギー及びタイミング分解能を達成するために、エネルギー及びタイミングオフセット較正を必要とすることに留意されたい。本開示で記載される技術は、システムを較正する前に配置エラーを識別するための方法を可能にする。一実施形態では、配置エラーの識別を支援するために距離メトリックを用いた。複数の素子検出イベントに対して、複数の素子イベントは、(第1の結晶で放出又は散乱される)ガンマ線が複数の素子イベントに関係する結晶素子間の距離を移動することを必要とするため、距離メトリック及び時間メトリックは、光の速度に基づいて互いに関連することができる。しかしながら、タイミングオフセット較正の効果を考慮することが重要である。ケーブル長さ、又は、検出器内の異なるフォトセンサのタイミング応答の差等の製造許容差により、タイミングオフセット較正が必要とされる。較正に先立ち、システムにおけるタイミングオフセットは、+/-1ns以上の範囲にわたって可変であり、タイミングオフセットの標準偏差は、多くの場合、数百ピコ秒の範囲にある。多くの場合、検出される必要がある配置エラーは、モジュールレベル(例えば、入れ替えられた又は回転されたモジュール)にある。モジュールの典型的な横方向の寸法がおよそ2cmであるとみなし、複数の素子イベントにおけるガンマ線が典型的には近隣のモジュールに移動することを想定すると、計算に関係する典型的な距離は、4cm以下のオーダーである。光の速度はおよそ2.998×1010cm/secであり、典型的な距離は、ガンマ線飛行時間のおよそ130ps以下に対応する。この値は、タイミングオフセット較正の前に測定された典型的なオフセット値の分数であるため、タイミングオフセット較正の前にモジュールレベルの配置エラーに対して測定されるタイミング差は、大きなタイミングオフセットエラーのために距離と相関することが困難である。
前述した説明では、PET検出器の配置エラーを検出するための特定の方法及びシステム等の特定の詳細が記載されている。しかしながら、本明細書における技術は、これらの特定の詳細から逸脱する他の実施形態で実施することが可能であり、そのような詳細は説明を目的としており、限定を目的としていないことを理解されたい。本明細書で開示される実施形態は、添付図面を参照して記載されている。同様に、説明の目的のために、特定の数字、材料、及び、構成は、完全な理解を提供するために記載されている。それにもかかわらず、実施形態は、そのような特定の詳細なしで実施されてもよい。実質的に同じ機能構造を有する構成要素は、同様の参照文字によって示され、したがって、任意の冗長な説明は省略されてもよい。
様々な技術は、様々な実施形態の理解を助けるために、複数の分離した動作として記載されている。説明の順序は、これらの動作が必ず順序に依存しているということを意味するものとして解釈されるべきでない。実際、これらの動作は、提示の順序で実行される必要はない。記載される動作は、記載された実施形態とは異なる順序で実行されてもよい。様々な追加の動作が実行されてもよく、及び/又は記載された動作は、追加の実施形態で省略されてもよい。
当業者はまた、依然として本発明の同じ目的を達成しながら、上記で説明される技術の動作に対して行われる多くの変形があり得ることを理解するであろう。そのような変形は、本開示の範囲によって包含されることが意図される。したがって、本発明の実施形態の前述した説明は、限定することを意図するものではない。むしろ、本発明の実施形態に対する任意の限定は、以下の請求項で提示される。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、ガンマ線検出器リングに含まれる検出器素子の配置エラーを識別することができる。
本開示の実施形態はまた、以下の括弧書きの説明で規定されてもよい。
(1)ガンマ線検出器リング内の検出器素子の配置エラーを識別するための方法であって、ガンマ線検出器リングの検出器素子内の放射線イベントに対応付けられた検出器素子イベントデータを取得することと、検出器素子イベントデータに基づいて、ガンマ線検出器リングの検出器素子間のアセンブリイベントを識別することと、ガンマ線検出器リングの検出器素子間のアセンブリイベントの各々に基づいて、メトリックを計算することと、計算に基づいて、検出器素子の配置エラーを識別することと、を含む、方法。
(2)検出器素子イベントデータは、放射線イベントの各々の蓄積されたエネルギーと、放射線イベントの各々のエネルギー蓄積の時間と、放射線イベントの各々のエネルギー蓄積位置と、を含む、(1)の方法。
(3)検出器素子間のアセンブリイベントは、ガンマ線検出器リングの幾何学的カットのサブ領域内の2つ以上の検出器素子間で生じる同時計数イベントである、(1)又は(2)の方法。
(4)検出器素子イベントデータは、放射線イベントの各々の蓄積されたエネルギーを含み、アセンブリイベントの各々に対する幾何学的カットのサブ領域は、最大の蓄積されたエネルギーを有する、放射線イベントのうちの放射線イベントで中心に置かれる、(1)から(3)のいずれかの方法。
(5)ガンマ線検出器リングの幾何学的カットのサブ領域は、検出器素子の対角長よりもわずかに大きい、(1)から(4)のいずれかの方法。
(6)ガンマ線検出器リングの幾何学的カットのサブ領域は、検出器素子の最も長い寸法よりもわずかに大きい、(1)から(5)のいずれかの方法。
(7)計算は、メトリックとして、各検出器素子に対するアセンブリイベント間の距離を規定する距離メトリックを計算する、(1)から(6)のいずれかの方法。
(8)計算は、メトリックとして、検出器素子間の相対的な相関スコアを計算する、(1)から(7)のいずれかの方法。
(9)全ての検出器素子レイアウト組み合わせに対する相対的な相関スコアを計算することと、全ての検出器素子レイアウト組み合わせに対する相対的な相関スコアに基づいて、正確な検出器素子レイアウトを識別することと、正確な検出器素子レイアウトに基づいて、各検出器素子をその物理的場所に関連付けるために用いられる1つ以上のルックアップテーブルを調整することと、をさらに含む、(1)から(8)のいずれかの方法。
(10)複数の時間同時計数ウィンドウで放射線イベントデータを収集することと、収集に基づいて、ランダムアセンブリイベントからのメトリックへの寄与を識別することと、メトリックから、ランダムアセンブリイベントからの寄与を除去することと、をさらに含む、(1)から(9)のいずれかの方法。
(11)欠陥がないことが分かっているガンマ線検出器リングから放射線イベントデータを収集することと、収集に基づいて、ガンマ線検出器リングのメトリックから、ランダムアセンブリイベントからの寄与を除去することと、をさらに含む、(1)から(10)のいずれかの方法。
(12)検出器素子の各々をその物理的場所に関連付けるために用いられる、欠陥があるルックアップテーブルを生成することによって訓練データを生成することと、配置エラーを識別するために、訓練データを用いて、機械学習システムを訓練することと、をさらに含む、(1)から(11)のいずれかの方法。
(13)ガンマ線検出器リングがカテゴリ1検出器であるときに、取得の前に、部分的な位置較正を実行することをさらに含む、(1)から(12)のいずれかの方法。
(14)相対的な相関スコアは、第1の検出器素子と第2の検出器素子との間の多数の同時計数イベント間の、第1の検出器素子及び第2の検出器素子における放射線イベントの総数の合計に対する比較である、(1)から(13)のいずれかの方法。
(15)検出器素子は、結晶である、(1)から(14)のいずれかの方法。
(16)検出器素子は、モジュールである、(1)から(15)のいずれかの方法。
(17)検出器素子は、検出器ユニットである、(1)から(16)のいずれかの方法。
(18)ガンマ線検出器リング内の検出器素子の配置エラーを識別するためのガンマ線検出器システムであって、ガンマ線検出器リングの検出器素子内の放射線イベントに対応付けられた検出器素子イベントデータを取得し、検出器素子イベントデータに基づいて、ガンマ線検出器リングの検出器素子間のアセンブリイベントを識別し、ガンマ線検出器リングの検出器素子間のアセンブリイベントに基づいて、メトリックを計算し、検出器素子の配置エラーを識別するように構成された、処理回路を備える、ガンマ線検出器システム。
(19)処理回路は、配置エラーを識別するために、欠陥があるルックアップテーブルを生成することによって生成される訓練データに基づいて、機械学習システムを訓練するようにさらに構成されている、(18)のシステム。
このように、上述した説明は、本発明の単なる例示的な実施形態を開示及び記載する。当業者によって理解されるように、本発明は、その趣旨又は本質的な特性から逸脱することなく他の特定の形式で具体化され得る。したがって、本発明の開示は、例示を意図するものであるが、他の請求項だけでなく本発明の範囲の限定を意図するものではない。本明細書の教示の任意の容易に識別可能な変形を含む本開示は、発明の主題が公に供するものでないような上述した請求項の用語の範囲を一部規定する。
100 PETスキャナ
101、GRD1、GRD2~GRDN ガンマ線検出器
207 プロセッサ
301 モジュール
302 検出器ユニット
303 検出器リング
401、602、1203、1303 第1の検出器モジュール
402、606、1206、1306 第2の検出器モジュール
403 結晶
404 フォトセンサ

Claims (20)

  1. ガンマ線検出器リングに含まれる複数の検出器素子内の放射線イベントに関連付けられた検出器素子イベントデータを取得するステップと、
    前記検出器素子イベントデータに基づいて、前記検出器素子間のアセンブリイベントを識別するステップと、
    前記検出器素子間の前記アセンブリイベントの各々に基づいて、メトリックを計算するステップと、
    前記メトリックに基づいて、前記検出器素子の配置エラーを識別するステップと
    を含む、配置エラー識別方法。
  2. 前記検出器素子イベントデータは、前記放射線イベントの各々の蓄積されたエネルギーと、前記放射線イベントの各々のエネルギー蓄積の時間と、前記放射線イベントの各々のエネルギー蓄積位置とを含む、
    請求項1に記載の配置エラー識別方法。
  3. 前記検出器素子間のアセンブリイベントは、前記ガンマ線検出器リングの幾何学的カットのサブ領域内の2つ以上の検出器素子間で生じる同時計数イベントである、
    請求項1又は2に記載の配置エラー識別方法。
  4. 前記検出器素子イベントデータは、前記放射線イベントの各々の蓄積されたエネルギーを含み、前記アセンブリイベントの各々に対する前記幾何学的カットのサブ領域は、前記放射線イベントのうちの最大の蓄積されたエネルギーを有する放射線イベントを中心に置くように配置される、
    請求項3に記載の配置エラー識別方法。
  5. 前記幾何学的カットのサブ領域は、前記検出器素子の対角長より大きい、
    請求項3又は4に記載の配置エラー識別方法。
  6. 前記幾何学的カットのサブ領域は、前記検出器素子の最も長い寸法より大きい、
    請求項3又は4に記載の配置エラー識別方法。
  7. 前記メトリックは、各検出器素子に対するアセンブリイベント間の距離を規定する距離メトリックである、
    請求項1~6のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  8. 前記メトリックは、前記検出器素子間の相対的な相関スコアである、
    請求項1~6のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  9. 全ての検出器素子レイアウト組み合わせに対する前記相対的な相関スコアを計算するステップと、
    全ての前記検出器素子レイアウト組み合わせに対する前記相対的な相関スコアに基づいて、検出器素子レイアウトを識別するステップと、
    前記検出器素子レイアウトに基づいて、各検出器素子をその物理的場所に関連付けるために用いられる1つ以上のルックアップテーブルを調整するステップと
    をさらに含む、請求項8に記載の配置エラー識別方法。
  10. 複数の時間同時計数ウィンドウで放射線イベントデータを収集するステップと、
    前記収集に基づいて、ランダムアセンブリイベントからの前記メトリックへの寄与を識別するステップと、
    前記メトリックから、ランダムアセンブリイベントからの前記寄与を除去するステップと
    をさらに含む、請求項1~9のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  11. エラーのないガンマ線検出器リングから放射線イベントデータを収集するステップと、
    前記放射線イベントデータに基づいて、前記ガンマ線検出器リングの前記メトリックから、ランダムアセンブリイベントからの寄与を除去するステップと
    をさらに含む、請求項1~10のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  12. 前記検出器素子の各々を個別の物理的場所に関連付けるために用いられるルックアップテーブルであって、エラーのあるルックアップテーブルを生成することによって、訓練データを生成するステップと、
    前記訓練データを用いて、前記配置エラーを識別する機械学習システムを訓練するステップと
    をさらに含む、請求項1~11のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  13. 前記ガンマ線検出器リングが、結晶のピッチとフォトセンサのピッチとが異なるカテゴリ1検出器である場合に、前記検出器素子イベントデータを取得する前に位置較正を実行するステップをさらに含む、
    請求項1~12のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  14. 前記相対的な相関スコアは、第1の検出器素子と第2の検出器素子との間の同時計数イベントの数と、前記第1の検出器素子及び前記第2の検出器素子における放射線イベントの総数の合計との比である、
    請求項8又は9に記載の配置エラー識別方法。
  15. 前記検出器素子は、結晶である、
    請求項1~14のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  16. 前記検出器素子は、モジュールである、
    請求項1~14のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  17. 前記検出器素子は、検出器ユニットである、
    請求項1~14のいずれか一つに記載の配置エラー識別方法。
  18. ガンマ線検出器リングに含まれる複数の検出器素子内の放射線イベントに関連付けられた検出器素子イベントデータを取得し、
    前記検出器素子イベントデータに基づいて、前記検出器素子間のアセンブリイベントを識別し、
    前記検出器素子間の前記アセンブリイベントに基づいて、メトリックを計算し、
    前記メトリックに基づいて、前記検出器素子の配置エラーを識別する
    処理回路を備える、ガンマ線検出器システム。
  19. 前記処理回路は、前記検出器素子の各々を個別の物理的場所に関連付けるために用いられるルックアップテーブルであって、エラーのあるルックアップテーブルを生成することによって生成された訓練データを用いて、前記配置エラーを識別する機械学習システムを訓練する、
    請求項18に記載のガンマ線検出器システム。
  20. ガンマ線検出器リングに含まれる複数の検出器素子内の放射線イベントに関連付けられた検出器素子イベントデータを取得するステップと、
    前記検出器素子イベントデータに基づいて、前記検出器素子間のアセンブリイベントを識別するステップと、
    前記検出器素子間の前記アセンブリイベントの各々に基づいて、メトリックを計算するステップと、
    前記メトリックに基づいて、前記検出器素子の配置エラーを識別するステップと
    をコンピュータに実行させる、配置エラー識別プログラム。
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