JP2022120170A - カリスポンジオリド、その類似体、およびそれらの使用 - Google Patents

カリスポンジオリド、その類似体、およびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

【課題】とりわけ種々の種類のがんを治療するために、カリスポンジオリド誘導体を製造する方法を提供する。【解決手段】式(I)の化合物を、対応するアセチレン化合物とヨウ化ビニル体の薗頭カップリングによって合成する。TIFF2022120170000087.tif37128【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年5月27日に出願された米国特許仮出願第62/342,601号の恩典を主張するものであり、その全体は本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み入れられる。
発明の背景
ザラカイメン(Callyspongia)属の海綿は細胞毒性活性を示す天然産物の豊富な供給源であることが判明している。このような天然産物の例としては、カリアゼピン(callyazepin)(K562およびA549細胞株に対して中程度の細胞毒性を示す窒素含有大員環)および海面ザラカイメン種のメタノール抽出物(マウスのリンパ腫細胞株L5178Yの完全阻害が認められた)が挙げられる。加えて、ヒトJurkat J16 Tリンパ球およびRamos Bリンパ球に対するカリスポンジオリド(callyspongiolide)の試験は、それぞれ70および60 nMのIC50値を示した。
[本発明1001]
式(IV):
Figure 2022120170000001
の化合物を、式(V):
Figure 2022120170000002
の化合物と接触させる工程
を含む、式(III):
Figure 2022120170000003
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体を作製する方法であって、
式中、
破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;
R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;
X1は、O、NR6、またはSであり;
X2は、O、NR6、またはSであり;
R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;
X3は、O、NR6 、S(O)p、またはC(R6)2であり;
X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり;
R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;
R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつ
R5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数である、方法。
[本発明1002]
mが3でありかつ/またはnが2である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000004
の化合物であるように、式(IV)の化合物が(X):
Figure 2022120170000005
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000006
の化合物であるように、式(V)の化合物が式(XI):
Figure 2022120170000007
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000008
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1006]
式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000009
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000010
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
X1、X2、X3、およびX4がそれぞれOである、本発明1001~1007のいずれかの方法。
[本発明1009]
それぞれの破線の結合が、示される立体配置において二重結合を表す、本発明1008の方法。
[本発明1010]
R1がN(R6)2であり、R6がそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表す、本発明1001の方法。
[本発明1011]
R2がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、本発明1001の方法。
[本発明1012]
R5がそれぞれ独立してハロまたはOR6である、本発明1001の方法。
[本発明1013]
R3がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、本発明1001の方法。
[本発明1014]
R4がOR6である、本発明1001の方法。
[本発明1015]
式(III)の化合物が式(I):
Figure 2022120170000011
の化合物である、本発明1001の方法。
[本発明1016]
式(III):
Figure 2022120170000012
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体:
式中、
破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;
R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;
X1は、O、NR6、またはSであり;
X2は、O、NR6、またはSであり;
R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;
X3は、O、NR6、S(O)p、またはC(R6)2であり;
X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり;
R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;
R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつ
R5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数であり、
かつ式(III)の化合物は、式(I)および(II):
Figure 2022120170000013
の化合物ではない。
[本発明1017]
本発明1016の化合物および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
[本発明1018]
それを必要とする対象に1つもしくは複数の本発明1016の化合物または1つもしくは複数の本発明1016の化合物を含む薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、がんを治療するための方法。
[本発明1019]
がんの緩和を必要とする患者の治療用の医薬として使用するための本発明1016の化合物。
発明の詳細な説明
生理活性天然産物を合成すること、およびカリスポンジオリド マクロライドの新規構造を考慮することの継続的な関心において、本発明者らは、構造決定を支援するため、およびカリスポンジオリドだけでなくこの化合物の類似体の生物学的研究をさらに探るために、カリスポンジオリドの収束的およびエナンチオ選択的合成の確立を目指した。
ここで、開示される主題の特定の例が詳細に参照され、その例は添付図面に一部説明されている。開示される主題は、列挙される特許請求の範囲と関連して記載されるが、例示される主題が、開示される主題に特許請求の範囲を限定することを意図していないことが理解される。
本明細書に記載される種々の例は、式(I)および(II):
Figure 2022120170000014
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体、ならびに、とりわけ種々の種類のがん(例えば、慢性骨髄性白血病、肺がん、リンパ腫、T-急性リンパ芽球性白血病、およびバーキットリンパ腫)を治療するために式(I)および/または(II)の化合物を作製および使用する方法を対象としている。
本明細書に記載される種々の他の例は、式(III):
Figure 2022120170000015
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体、ならびに、とりわけ種々の種類のがんを治療するために式(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体を作製および使用する方法を対象とし、
式中、
破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;
R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;
X1は、O、NR6、またはSであり;
X2は、O、NR6、またはSであり;
R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり(例えば、mは1~5、2~5、3~5、または3~7であり、かつ/またはnは2であり:いくつかの例において、mは3であり、かつ/またはnは2であり);
X3は、O、NR6、S(O)p、またはC(R6)2であり;
X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり;
R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;
R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;
R5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでnは0~4の整数である。
いくつかの例において、式(III)の化合物は、式(I)および/または(II)の化合物ではない。また、本明細書では、分子の任意の適した点を介して(例えば、エーテル、エステル、またはアミド結合を介して)、式(III)の化合物に共役した抗体が意図される。
いくつかの例において、式(III)の化合物は、式:
Figure 2022120170000016
の化合物である。
いくつかの例において、X1、X2、X3、およびX4はそれぞれOである。他の例において、それぞれの破線の結合は、式(III)の化合物において示される立体配置において二重結合を表す。さらなる他の例において、R1はN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表す。他の例において、R1は基R2-(CH2)q-X3-またはR2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-であり、ここで、qはそれぞれ独立して0~9の整数(例えば、1~9、1~8、0~5、および0~8)である。基R2-(CH2)q-X3-の一例として、波線がX1基を有する炭素原子にR1が結合する点である基:
Figure 2022120170000017
等の基ヘテロシクリル-(CH2)q-X3-(ここで、qはそれぞれ独立して0~9の整数である)が挙げられる。基R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-の一例として、基:
Figure 2022120170000018
等の基ヘテロシクリル-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-(ここでqはそれぞれ独立して0~9の整数である)が挙げられる。
いくつかの例において、R2はそれぞれ独立してC1~C6アルキルである(例えば、メチル、エチル、またはプロピル)。他の例において、R5はそれぞれ独立してハロまたはOR6である。さらなる他の例において、R3はそれぞれ独立してC1~C6アルキルである。また、他の例において、R4はOR6である。さらなる他の例において、R4はX1C(O)(CH)qR6である。基X1C(O)(CH)qR6の例として、R6
Figure 2022120170000019
である-NH-C(O)-(CH2)q-R6(ここでqはそれぞれ独立して0~9の整数である)が挙げられる。
いくつかの例において、式(III)の化合物は、
式(IV):
Figure 2022120170000020
の化合物を、式(V):
Figure 2022120170000021
の化合物と接触させる(例えば、反応させる)工程
を含む方法により合成することができ、式中、置換基R1~R6およびX1~X4は本明細書で定義される。
いくつかの例において、式(IV)および(V)の化合物は、それぞれ式(VI)および(VII):
Figure 2022120170000022
の化合物から合成することができ、
式中、置換基R1~R6およびX1~X4は本明細書で定義され、かつP1およびP2は、独立して適切な酸素保護基である。ヒドロキル基に対して一般的に使用される他の保護基に関しては、Peter G.M WutsおよびTheodora W. Greene, Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis(4th ed. 2007)を参照されたい。例えば、OP2基がNR6P3基に置き換えられP3が適切なアミノ保護基である化合物を用いることにより、X2がO以外である化合物を入手するために、式(VI)の化合物を修飾することができることが理解されるべきである。
いくつかの例において、式(VI)および(VII)の化合物は、それぞれ式(VIII)および(IX):
Figure 2022120170000023
の化合物から合成することができ、
式中、置換基R1~R6およびX1~X4は本明細書で定義され、かつP1およびP4は、独立して適切な酸素保護基である。ヒドロキル基に対して一般的に使用される他の保護基に関しては、Peter G.M WutsおよびTheodora W. Greene, Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis(4th ed. 2007)を参照されたい。例えば、OP4基がNR6P5基に置き換えられP5が適切なアミン保護基である化合物を用いることにより、X3がO以外である化合物を入手するために、式(VIII)の化合物を修飾することができることが理解されるべきである。加えて、1つまたは複数の基R2は、X2を含む環上にあることもできることが理解されるべきである。
いくつかの例として、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000024
の化合物であるように、式(X):
Figure 2022120170000025
の化合物を用いて式(III)の化合物を作製する方法が挙げられる。
他の例として、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000026
の化合物であるように、式(XI):
Figure 2022120170000027
の化合物を用いて式(III)の化合物を作製する方法が挙げられる。
さらなる他の例として、式:
Figure 2022120170000028
の化合物を与えるために、式(X)の化合物と式(XI)の化合物とを用いて式(III)の化合物を作製する方法が挙げられる。
当業者は、本明細書に記載される化合物がキラル中心を含有できることを認識するであろう。本明細書に記載される化合物の全てのジアステレオマーおよびラセミ体が意図される。
本発明の種々の例は、本発明の種々の例の1つまたは複数の化合物(例えば、式(I)~(III)の化合物)、および1つまたは複数の薬学的担体、希釈剤、賦形剤、またはそれらの混合物を含む薬学的組成物も意図する。「薬学的組成物」は、対象(例えば、哺乳類)への投与に適した化学組成物または生物学的組成物に言及する。このような組成物は、具体的には、口腔内、皮膚、皮膚上、硬膜外、注入、吸入、動脈内、心臓内、脳室内、皮内、筋肉内、鼻腔内、眼内、腹腔内、脊髄内、髄腔内、静脈内、経口、非経口、経肺、浣腸または坐剤による経直腸、皮下、真皮下、舌下、経皮、および経粘膜が含まれるが、これらに限定されるものではない、1つまたは複数の経路を介する投与のために製剤化されてもよい。加えて、投与は、カプセル剤、滴剤、フォーム剤、ゲル剤、ガム剤、注射剤、液剤、貼付剤、丸剤、多孔性パウチ、散剤、錠剤、または他の好適な投与手段を用いてできる。
「薬学的賦形剤」または「薬学的に許容される賦形剤」は、活性治療剤が製剤化される、担体、場合によっては液体を含む。賦形剤は、化学的安定性および/または生物学的安定性、ならびに放出特性を提供でき得るが、通常、製剤にいかなる薬理活性も与えない。好適な製剤の例は、例えば、Remington, The Science And Practice of Pharmacy, 20th Edition, (Gennaro, A. R., Chief Editor), Philadelphia College of Pharmacy and Science, 2000にみつけることができ、その全ての内容が参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される担体」または「賦形剤」は、生理学的に適合性のある、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤を包含する。一例において、担体は非経口投与に適したものである。あるいは、担体は、静脈内、腹腔内、筋肉内、舌下、または経口投与に適したものである。薬学的に許容される担体としては、無菌注射剤または分散剤の即時調製のための、滅菌水溶液または水分散液、および滅菌粉末が挙げられる。薬学的活性物質のためのこのような媒体および作用物質の使用は、当技術分野で周知である。いずれの通常の媒体または作用物質も活性化合物と不適合である場合を除いては、本発明の薬学的組成物におけるその使用が意図される。追加の活性化合物も前記組成物に組み入れることができる。
薬学的組成物は、製造および保管の条件下で、無菌および安定であり得る。該組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム、または高薬物濃度に適した他の秩序ある構造として製剤化され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、およびそれらの好適な混合物を含有する、溶媒または分散媒であり得る。溶液の適切な流動性は、例えば、レシチン等のコーティングの使用により、分散液の場合には必要とされる粒子サイズを維持することにより、および界面活性剤の使用により、維持され得る。
多くの場合、前記組成物中に、等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトール等のポリアルコール、または塩化ナトリウムを含むことが好ましいであろう。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅らせる作用物質、例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチンを該組成物に含ませることによってもたらされ得る。さらには、本明細書に記載される化合物は、持続放出性製剤、例えば、徐放性ポリマーを含む組成物に製剤化され得る。活性化合物は、インプラントおよびマイクロカプセル化送達装置を包含する放出制御製剤等、急速な放出から化合物を保護するであろう担体を用いて調製され得る。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸、およびポリ乳酸・ポリグリコール酸共重合体(PLG)等の、生体分解性、生体適合性ポリマーが使用され得る。このような製剤の多くの調製方法が当業者に公知である。
投与の経口形態もまた本明細書では意図される。本発明の薬学的組成物は、カプセル剤(硬カプセルまたは軟カプセル)、錠剤(フィルムコーティング錠、腸溶コーティング錠または素錠)、散剤または顆粒剤(コーティングされた、またはコーティングされていない)、または液体(水剤または懸濁剤)として、経口投与され得る。製剤は、当技術分野で周知の方法のいずれかによって、都合よく調製され得る。本発明の薬学的組成物は、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、流動剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、着色剤、甘味剤、着香剤、および薬学的適合する担体を含む、1つまたは複数の好適な加工助剤または賦形剤を含んでもよい。
記載される例のそれぞれに関して、化合物は、当技術分野で公知の種々の投薬形態により投与することができる。当業者に公知の生物学的に許容される任意の投薬形態、およびそれらの組み合わせが意図される。このような投薬形態の例として、限定されることなく、チュアブル錠剤、速溶錠剤、発泡錠剤、再構成可能な散剤、エリキシル剤、液剤、水剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、多層錠剤、二層錠剤、カプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤、硬ゼラチンカプセル剤、カプレット、トローチ剤、チュアブルトローチ剤、ビーズ、散剤、ガム剤、顆粒剤、粒子、微粒子、分散性顆粒剤、カシェ剤、潅注液、坐剤、クリーム剤、局所剤、吸入剤、エアロゾル吸入剤、貼付剤、粒子吸入剤、植込錠、デポー植込錠、経口摂取剤(ingestible)、注射剤(皮下、筋肉内、静脈内、および皮内注射剤を含む)、注入剤、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
混合により含まれ得る他の化合物は、例えば、乳糖、デキストロースショ糖、セルロース、錠剤またはカプセル剤用のデンプンまたはリン酸カルシウム、軟カプセル剤用のオリーブオイルまたはオレイン酸エチル、および懸濁剤または乳剤用の水または植物油等の医薬的に不活性な成分(例えば、固体および液体の希釈剤);シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムもしくはカルシウム、および/またはポリエチレングリコール等の潤滑剤;コロイド粘土等のゲル化剤;トラガカントゴムまたはアルギン酸ナトリウム等の増粘剤、デンプン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン等の結合剤;デンプン、アルギン酸、アルギン酸塩またはデンプングリコール酸ナトリウム等の崩壊剤;飽和剤;色素;甘味料;レシチン、ポリソルベートまたはラウリル硫酸塩等の湿潤剤;ならびに保湿剤、保存剤、緩衝剤および酸化防止剤等の、このような製剤のための公知の添加剤である他の治療的に許容される副成分である。
経口投与のための液体分散剤は、シロップ剤、乳剤、水剤、または懸濁剤であり得る。シロップ剤は、担体として、例えば、ショ糖、またはグリセロールおよび/もしくはマンニトールおよび/もしくはソルビトールと共にショ糖を含有できる。懸濁剤および乳剤は、担体、例えば、天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルアルコールを含有できる。
本発明の種々の例に従う治療組成物における活性化合物の量は、病状、年齢、性別、体重、患者病歴、危険因子、疾病素因、投与経路、事前の治療計画(例えば、他の投薬とのありうる相互作用)および個々の重さ等の因子に従って変化してもよい。投薬計画は最適な治療反応を提供するように調整され得る。例えば、単回ボーラスを投与してもよく、数回の分割量をある期間にわたって投与してもよく、または治療状況の要求に応じて、用量を比例的に減らすかまたは増やしてもよい。
本明細書で用いられる「投薬単位形態は、治療される哺乳類対象に対して単位投薬量として適した物理的に個別の単位のことをいい、各単位は、所望の治療効果をもたらすように計算された予め定められた量の活性化合物を、必要とされる薬学的担体とともに含有する。本発明の投薬単位形態に関する仕様は、活性化合物の独自の特性および達成されるべき特定の治療効果、および個体における感受性の処置のためにこのような活性化合物を配合することの当技術分野における固有の制限により決定され、かつこれらに直接依存する。本発明の化合物またはその適切な薬学的組成物が有効である、哺乳類(例えば、ヒト)における状態の治療のための治療的使用において、本発明の化合物は有効量で投与され得る。本発明に適した投薬量は、本明細書に記載される、組成物、薬学的組成物または任意の他の組成物であってもよい。
記載される各例に関して、より多い頻度の投与間隔が可能であるが、投薬量は、典型的には1日に1回、2回、または3回投与される。投薬量は、毎日、2日ごとに、3日ごとに、4日ごとに、5日ごとに、6日ごとに、および/または7日ごとに(週に1回)投与され得る。一例において、投薬量は、30日間を含むそれ以下の間、好ましくは7~10日の間、毎日投与され得る。別の例において、投薬量は、1日に2回、10日間投与され得る。患者が慢性疾患または状態に対する治療を必要としている場合、投薬量は徴候および/または症状が持続する限り投与され得る。患者は「維持療法」を必要としてもよく、その場合、患者は数カ月間、数年間、または患者の残りの寿命の間、毎日、投薬を受けていく。加えて、本発明の組成物は、反復症状の有効な予防のためのものであってもよい。例えば、危険性がある患者、特に、無症状の患者における症状の発現を予防するために、投薬量は1日に1回または2回投与され得る。
本明細書に記載される組成物は、下記の経路のいずれかで投与され得る:口腔、経皮、硬膜外、注入、吸入、動脈内、心臓内、脳室内、皮内、筋肉内、鼻腔内、眼内、腹腔内、脊髄内、髄腔内、静脈内、経口、非経口、経肺、浣腸または坐剤による経直腸、皮下、真皮下、舌下、経皮、および経粘膜。好ましい投与経路は、口腔および経口である。投与は、局所的であることができ、その場合は、組成物が疾患、例えば炎症の部位に近接して、その部位に局限的に、その部位の間近に、その部位に、その部位付近に、またはその部位の近傍に直接投与され、あるいは、投与は全身性であることができ、その場合は、組成物が患者に与えられ、広く体中を通過し、それによって疾患の部位に到達する。局所投与は、疾患を包含し、かつ/または疾患に冒されており、かつ/または疾患の徴候および/または症状が活動性であるかまたは生じる可能性がある、細胞、組織、器官、および/または器官系に投与することができる。投与は局所効果を持つ外用であることができ、組成物はその作用が望まれる場所に直接適用される。投与は、所望の効果が全身性(非局所性)である経腸投与であることができ、組成物は消化管を通して与えられる。投与は、所望の効果が全身性である非経口投与であることができ、組成物は消化管以外の経路によって与えられる。
いくつかの例において、本発明の種々の例は、1つまたは複数の本発明の種々の例の化合物の治療的有効量を含む組成物を意図する。いくつかの局面において、本発明の種々の例は、がん等の疾患または状態の緩和を必要とする患者の治療用の医薬として使用するための式(I)~(III)の化合物を意図する。
本明細書において使用される用語「治療的有効量」とは、研究者、獣医、医師または他の臨床家が求めている、治療される疾患または障害の症状の軽減を含む、組織系、動物またはヒトにおける生物学的または医学的応答を引き出す、1つまたは複数の本発明の種々の例の化合物の量のことをいう。いくつかの例において、治療的有効量は、任意の医学的治療に適用可能な合理的な利益/リスク比で疾患または疾患の症状を治療または軽減し得る量である。しかしながら、本明細書に記載される化合物および組成物の総1日使用量は、担当医が妥当な医学的判断の範囲内で決定され得ると理解されるべきである。いずれの特定の患者に対しても、具体的な治療的に有効な用量レベルは、治療される状態およびその状態の重症度;使用する具体的化合物の活性;使用する具体的組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康状態、性別および食事;投与時間、投与経路、使用する具体的化合物の排泄速度;治療の継続期間;使用する具体的化合物と併用されるまたは同時に使用される薬物等、研究者、獣医、医師または他の臨床家に周知の因子を含む、種々の因子に依存するであろう。1つまたは複数の本明細書に記載される化合物の投与中に生じるかも知れないあらゆる毒性または他の望ましくない副作用を基準として治療的有効量を選択できることも認識される。
いくつかの例において、本発明の種々の例の化合物は、約5 nM~約500 nM(例えば、約50 nM~約100 nM、約10 nM~約75 nM、約10 nM~約60 nM、約100 nM~約500 nM、約50μM~約250 nM、約100 nM~約300 nMまたは約10 nM~約30 nM)の最大半減阻害濃度(IC50)を有する。
範囲形式で表されている値は、範囲の境界値として明示的に示されている数値を含むだけでなく、その範囲内に包含されている個々の数値または部分範囲を全て、あたかも各数値および部分範囲が明示的に示されているかの如く含むように、柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」または「約0.1%~5%」の範囲は、単に約0.1%~約5%だけでなく、示されている範囲内にある個々の値(例えば、1%、2%、3%、および4%)および部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)を含むと解釈されるべきである。「約X~Y」なる記載は、特に指示のない限り「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、または約Z」なる記載は、別段の指示がない限り「約X、約Y、または約Z」と同じ意味を有する。
本明細書において、文脈が明確に別のことを規定しない限り、用語「1つの(a)」、「1つの(an)」または「その(the)」は1つまたは複数を含んで使用される。用語「または」は、別段の指示がない限り、非排他的な「または」を指すために使用される。加えて、本明細書において使用される語句または用語は、別段の定義がなければ、説明を目的としているに過ぎず、限定を目的としていないと理解されるべきである。セクション見出しの使用はいずれも、本明細書の解釈を助けることを意図しており、限定と解釈してはならない。さらに、セクション見出しに関連する情報は、その特定セクション内または外にも見いだされ得る。さらにまた、本明細書において言及される全ての刊行物、特許、および特許文献は、あたかも個別に参照により組み入れられたかのように、これらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書に記載される方法において、工程は、時間的順序または作業順序が明示的に記載されている場合を除き、本発明の原理から逸脱することなく任意の順番で実行することができる。さらに、特定された工程は、明示的な請求項の文言が、それらは別々に実行されると記載していない限り、同時に実行することもできる。例えば、Xを行うと規定された工程と、Yを行うと規定された工程とは、単一の作業内で同時に行うことができ、その結果生じるプロセスは規定されたプロセスの字義通りの範囲内に包含されるであろう。
本明細書において使用される用語「約」は、言明された値の、または言明された範囲の限界値の、例えば10%以内、5%以内、または1%以内の値または範囲の変動率を許容することができる。
本明細書において使用される用語「置換された」とは、その上に含有される1つまたは複数の水素原子が1つまたは複数の置換基により置き換えられる、基(例えば、アルキル、アリール、およびヘテロアリール)または分子のことをいう。本明細書において使用される用語「置換基」とは、分子上または基上に置換され得る、または置換される基のことをいう。置換基の例は、それらに限定されるわけではないが、ハロゲン(例えばF、Cl、Br、およびI);ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、オキソ(カルボニル)基、カルボン酸、カルボン酸塩およびカルボン酸エステルを含むカルボキシ基等の基中に酸素原子を;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、ならびにスルホンアミド基等の基中に硫黄原子を;アミン、ヒドロキシルアミン、ニトリル、ニトロ基、N-オキシド、ヒドラジド、アジド、およびエナミン等の基中に窒素原子を;および種々の他の基中に他のヘテロ原子を含む。置換された炭素(または他の)原子に結合することができる置換基の限定されない例としては、F、Cl、Br、I、OR、OC(O)N(R)2、CN、NO、NO2、ONO2、アジド、CF3、OCF3、R、O(オキソ)、S(チオノ)、C(O)、S(O)、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、N(R)2、SR、SOR、SO2R、SO2N(R)2、SO3R、C(O)R、C(O)C(O)R、C(O)CH2C(O)R、C(S)R、C(O)OR、OC(O)R、C(O)N(R)2、OC(O)N(R)2、C(S)N(R)2、(CH2)0~2N(R)C(O)R、(CH2)0~2N(R)N(R)2、N(R)N(R)C(O)R、N(R)N(R)C(O)OR、N(R)N(R)CON(R)2、N(R)SO2R、N(R)SO2N(R)2、N(R)C(O)OR、N(R)C(O)R、N(R)C(S)R、N(R)C(O)N(R)2、N(R)C(S)N(R)2、N(COR)COR、N(OR)R、C(=NH)N(R)2、C(O)N(OR)R、またはC(=NOR)Rが挙げられ、ここで、Rは、例えば、水素、アルキル、アシル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルであり得る。
本明細書において使用される用語「アルキル」とは、1~40個の炭素原子(C1~C40)、1~約20個の炭素原子(C1~C20)、1~12個の炭素原子(C1~C12)、1~8個の炭素原子(C1~C8)、またはいくつかの例では、1~6個の炭素原子(C1~C6)、を有する置換または非置換の直鎖および分岐アルキル基およびシクロアルキル基のことをいう。直鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチル基等の1~8個の炭素原子をもつものが挙げられる。分岐アルキル基の例としては、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2-ジメチルプロピル基が挙げられるが、それらに限定されるものではない。代表的な置換アルキル基は、本明細書において列挙される基のいずれか、例えばアミノ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、ニトロ、チオ、アルコキシ、およびハロゲン基により、1回または複数回置換され得る。
本明細書において使用される用語「シクロアルキル」とは、これらに限定されない、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチル基等の置換または無置換の環状アルキル基のことをいう。いくつかの例において、シクロアルキル基は3個から約8~12個までの環原子を有し得るが、別の例では、環炭素原子の数は3個から4、5、6、または7個までの範囲にある。いくつかの例において、シクロアルキル基は3~6個の炭素原子(C3~C6)を有し得る。シクロアルキル基として、これらに限定されない、ノルボルニル、アダマンチル、ボルニル、カンフェニル、イソカンフェニル、およびカレニル基等の多環式シクロアルキル基、およびこれに限定されない、デカリニル等の縮合環がさらに挙げられる。
本明細書において使用される用語「アシル」とは、カルボニル炭素原子を介して結合している、カルボニル部分を含有する基のことをいう。カルボニル炭素原子は、置換または無置換のアルキル、アリール、アラルキル シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル基等の一部であることができる、別の炭素原子にも結合している。カルボニル炭素原子が水素に結合している特別な例では、この基は、本明細書において定義される用語としてのアシル基のひとつである「ホルミル」基である。アシル基は、カルボニル基に結合した0個から約12~40、6~10、1~5または2~5個までの追加炭素原子を含み得る。アクリロイル基はアシル基の一例である。アシル基は、本明細書における意味の範囲内では、ヘテロ原子も含みことができる。ニコチノイル基(ピリジル-3-カルボニル)は、本明細書における意味の範囲内ではアシル基の一例である。他の例としては、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ピリジルアセチル、シンナモイル、およびアクリロイル基等が挙げられる。カルボニル炭素原子に結合している炭素原子を含有する基がハロゲンを含有する場合、その基は「ハロアシル」基と呼ばれる。一例はトリフルオロアセチル基である。
本明細書において使用される用語「アリール」とは、環内にヘテロ原子を含有しない置換または無置換の環状芳香族炭化水素のことをいう。したがって、アリール基には、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、インダセニル、フルオレニル、フェナントレニル、トリフェニレニル、ピレニル、ナフタセニル、クリセニル、ビフェニレニル、アントラセニル、およびナフチル基が含まれるが、それらに限定されるものではない。いくつかの例において、アリール基は、その基の環部分に約6~約14個の炭素(C6~C14)または6~10個の炭素原子(C6~C10)を含有する。アリール基は、本明細書において定義されるように無置換であってもよいし、置換されていてもよい。代表的な置換アリール基は、モノ置換、または1回を超えて置換されることができ、例えば、これらに限定されない、本明細書において列挙されるもの等の炭素基または非炭素基で置換されることができる、2、3、4、5、もしくは6置換フェニルまたは2~8置換ナフチル基等であり得る。
本明細書において使用される用語「アラルキル」および「アリールアルキル」とは、アルキル基の水素または炭素結合が本明細書において定義されるアリール基への結合で置き換えられている、本明細書において定義されるアルキル基のことをいう。代表的なアラルキル基としては、ベンジル基およびフェニルエチル基が挙げられる。
本明細書において使用される用語「ヘテロシクリル」とは、3個またはそれ以上の環員を含有し、そのうちの1つまたは複数が、これらに限定されない、N、O、およびS等のヘテロ原子である、置換または無置換の芳香環および非芳香環化合物のことをいう。したがってヘテロシクリルは、シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールであることができるか、または多環式であるならそれらの任意の組み合わせであることができる。いくつかの例において、ヘテロシクリル基は3~約20個の環員を含み、一方、別のそのような基は3~約15個の環員を含む。いくつかの例において、ヘテロシクリル基は、3~8個の炭素原子(C3~C8)、3~6個の炭素原子(C3~C6)、3~5個の炭素原子(C3~C5)、3~4個の炭素原子(C3~C4)、または6~8個の炭素原子(C6~C8)を含むヘテロシクリル基を含む。C2-ヘテロシクリルとして指定されるヘテロシクリル基は、2個の炭素原子と3個のヘテロ原子とを持つ5員環、2個の炭素原子と4個のヘテロ原子とを含む6員環等であることができる。同様に、C4-ヘテロシクリルは、1個のヘテロ原子を持つ5員環、2個のヘテロ原子を持つ6員環等であることができる。炭素原子の数とヘテロ原子の数の和は環原子の総数に等しい。ヘテロシクリル環は1つまたは複数の二重結合も含むこともできる。ヘテロアリール環はヘテロシクリル基の一例である。「ヘテロシクリル基」という記載には縮合環種が含まれ、これには縮合芳香族基および縮合非芳香族基を含むものが包含される。代表的なヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、フラニル、ピロリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、チオフェニル、テトラヒドロフラニル、ピロリル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアジオリル(triazyolyl)、テトラゾリル、ベンゾオキサゾリニル、およびベンゾイミダゾリニル基が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本明細書において使用される用語「アルコキシ」とは、本明細書において定義されるシクロアルキル基を含むアルキル基に連結された酸素原子のことをいう。直鎖状アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。分岐状アルコキシの例としては、イソプロポキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、イソペンチルオキシ、イソヘキシルオキシ等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。環状アルコキシの例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。アルコキシ基は、酸素原子に結合した1個から約12~20個までまたは約12~40個までの炭素原子を含むことができ、さらに二重結合または三重結合を含むことができ、ヘテロ原子も含むことができる。例えば、アリルオキシ基は、本明細書における意味の範囲内ではアルコキシ基である。メトキシエトキシ基も、本明細書における意味の範囲内ではアルコキシ基であり、構造の2つの隣接する原子がメチレンジオキシ基で置換されている場合には、そのメチレンジオキシ基もそうである。
本明細書において使用される用語「アミン」とは、例えばN(基)3という式を有し、式中、各基は独立してHまたはH以外、例えばアルキル、アリール等であることができる、1級、2級、および3級アミンのことをいう。アミンとしては、アルキルアミン、アリールアミン、アリールアルキルアミン;ジアルキルアミン、ジアリールアミン、ジアラルキルアミン、ヘテロシクリルアミン等、およびアンモニウムイオンが挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本明細書において使用される用語「ハロ」、「ハロゲン」、または「ハライド」基は、それら自身で、または別の置換基の一部として、別段の提示がない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。
本明細書において使用される用語「塩」および「薬学的に許容される塩」とは、親化合物がその酸塩または塩基塩の形成によって修飾されている、開示される化合物の誘導体をいう。薬学的に許容される塩の例としては、アミン等の塩基性基の鉱酸塩または有機酸塩;およびカルボン酸等の酸性基のアルカリ塩または有機塩が挙げられるが、それらに限定されるものではない。薬学的に許容される塩には、例えば非毒性の無機酸または有機酸から形成される、親化合物の従来の非毒性塩または4級アンモニウム塩が含まれる。例えば、そのような従来の非毒塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、および硝酸等の無機酸から誘導されるもの;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、およびイセチオン酸等の有機酸から調製される塩等が挙げられる。
薬学的に許容される塩は、塩基性部分または酸性部分を含有する親化合物から、従来の化学的方法によって合成することができる。いくつかの事例において、このような塩は、これらの化合物の遊離酸型または遊離塩基型を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水中もしくは有機溶媒中またはそれら2つの混合物中で反応させることによって、調製することができ、一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒質が好ましい。好適な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985に見いだされ、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
用語「溶媒和物」とは、非共有結合的分子間力によって結合した化学量論量または非化学量論量の溶媒をさらに含む化合物またはその塩を意味する。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
用語「プロドラッグ」とは、生物学的条件下(インビトロまたはインビボ)で、加水分解、酸化、または別の方法で反応して、活性化合物、特に本発明の化合物を与えることができる、化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例としては、生物加水分解性アミド、生物加水分解性エステル、生物加水分解性カルバメート、生物加水分解性カーボネート、生物加水分解性ウレイド、および生物加水分解性ホスフェート類似体等の生物加水分解性部分を含む本発明の化合物の誘導体および代謝産物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。カルボキシル官能基を持つ化合物の具体的なプロドラッグは、そのカルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボン酸エステルは、分子上に存在するいすれかのカルボン酸部分のエステル化によっても、都合よく形成される。プロドラッグは、典型的には、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery 6th ed.(Donald J. Abraham ed., 2001, Wiley)およびDesign and Application of Prodrugs(H. Bundgaard ed., 1985, Harwood AcademicPublishers GmbH)に記載されている方法等の周知の方法を用いて調製することができる。
本発明は、例証として提供される以下の実施例の参照によってよりよく理解され得る。本発明は、本明細書で提供される実施例に限定されない。
合成の概要
カリスポンジオリドの逆合成を、スキーム1に概説する。
Figure 2022120170000029
エンイン3の両方のエナンチオマーとのヨウ化ビニル2の後期薗頭カップリングが、提案される分子の両鏡像異性体を入手する方法を与えるであろう。マクロラクトンは、ラクトン5の開環によって到達できるセコ酸4のマクロラクトン化によって構築される。5の「過密」オレフィンは、公知のジオール7から誘導されるスルホンおよび公知のアルコール6から得られるアルデヒドを用いて、改良型ジュリアオレフィン化を介して形成されるであろう。オレフィン8から誘導されるアルデヒドとのウィッティヒオレフィン化はエンイン3を与える。市販のアルデヒド9から誘導される、ヒンダードケトンの立体選択的コーリー‐バクシ‐柴田(CBS)還元が、両異性体を提供するであろう。
スキーム2に示されるように、カリスポンジオリドの合成は、市販の(S)-(+)-3-ブロモ-2-メチル-1-プロパノールから4工程で調製される公知のキラルアルコール6から始まる。塩化アクリロイルおよびトリエチルアミンでのアリルアルコール6の処理は、ジエン11を与え、これは次いでグラブスII触媒を用いた閉環メタセシスに供されてα,β-不飽和ラクトン12を与えた。Me2CuLi2Iを用いた1,4-付加は、メチル置換基を分子の底面に立体選択的に引き渡して、対応する4,6-anti-置換されたラクトン13を95%の収率で単一ジアステレオマー(1H NMRによって測定された)として提供した。フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)でのtert-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)エーテルの処理は、円滑に対応するアルコールを与え、これはNaHCO3存在下でデス‐マーチンペルヨージナンDMPを用いた酸化でアルデヒド14を90%の収率で提供した。
Figure 2022120170000030
公知のジオール7が、Crimminsらによって記載されるように市販の2-ブチン-1,4-ジオールから容易に4工程で調製され、1-フェニル-1H-テトラゾール-5-チオール(PTSH, 16)を用いた選択的光延転位の後、潜在的な第2級アルコールの保護により、スルフィド17が提供された。スキーム3を参照されたい。m-クロロ過安息香酸(m-CPBA)を用いた酸化で、改良型ジュリアオレフィン化反応の準備がすでに整ったスルホン18が得られた。ジメチルホルムアミド(DMF)中、-60℃でヘキサメチルジシラザンリチウム(LHMDS)を用いたメタル化の後、アルデヒド14の付加によって、74%の収率で、1H NMRによって測定された34:1のトランス/シス比を持つ所望のtrans-二置換オレフィン5が得られた。
Figure 2022120170000031
ラクトン5を、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩およびiPrMgClを用いて、テトラヒドロフラン(THF)中、-20℃で開環して、ワインレブ(Weinreb)アミドに対応するものが提供された(スキーム4)。DMFまたはジクロロメタン(DCM)中、TBSClおよびトリエチルアミン用いて、第2級アルコールをtert-ブチルジメチルシリル(TBS)エーテルとして保護し、2工程での収率85%でTBSエーテル19を得た。水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)を用いた還元の後、MeOH中で大平‐ベストマン試薬およびK2CO3で処理することによって、増炭されたアルキン20が得られた。末端アセチレン部分を、THF中、-78℃でのn-BuLiを用いたメタル化によってアルキル化した後、クロロギ酸エチルで処理することによって、アルキニルエステル21が得られた。メタノール中、0℃でのp-トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)を用いたトリエチルシリル(TES)エーテルの選択的除去の後、LiOH-媒介のエステル加水分解によって、対応するセコ酸が提供された。混合無水物が先に形成されず、むしろセコ酸が2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリド、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、およびアミン塩基に直接添加されることによって、始めからアルキニルラクトン22を提供するまで3工程での収率67%で、マクロラクトン化に関するヨネミツのバリデーションは高い効果を上げた。アルキニル部分の還元が、キノリンで被毒させたリンドラー触媒を水素風船下で用いることによって達成された。TBSエーテルの除去は、フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAF)を用いても高温でさえ無効であった。一方、HFピリジンの使用は、高効率であり、対応するアルコールが得られた。イソシアン酸クロロスルホニルが用いられ、両工程での収率80%でカルバメート部分が導入された。パラ-メトキシベンジル(PMB)保護基の除去は、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノン(DDQ)を用いて達成され、対応するアルコールが提供された。DMPを用いてこれを酸化し、次いで高井オレフィン化に供して、3工程での収率42%でヨウ化ビニル2が提供された。
Figure 2022120170000032
市販の2-ブロモ-3-ヒドロキシベンズアルデヒド(9)をTBSフェノールとして保護した後(スキーム5)、3-メチル-2-ブテニルマグネシウムクロリドを用いた逆プレニル化によって、アルコール8が2工程での収率98%で得られた。ラセミアルコールを、DCM中でクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)/SiO2を用いて酸化して、対応するケトンが得られた。これをコーリーの(S)-Me-CBS触媒を用いてキラル還元に供して、57%の収率および95% ee(キラルHPLCによって測定された)で、アルコール(S)-8が提供された。4-ニトロベンゾアート誘導体の合成およびX線結晶構造解析で、立体化学的な結果が確定された。トリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリル(TESOTf)で障害の大きなアルコールを保護した。シリル脱保護を含む、末端オレフィンのオゾン分解で、生成物の混合物が得られた。オレフィンの酸化的開裂に関するニコラウ(Nicolau)の条件が、対応するアルデヒドを提供した。次いで、市販の臭化ホスホニウム26とのウィッティヒオレフィン化にこれを供して、対応するTMS-保護されたエンインがトランス/シス比7:1で得られた。全てのシリル保護基の全体的な脱保護は、TBAFを用いて達成され、3工程での収率53%でエンイン(S)-3がもたらされた。同様に、キラル還元の間(R)-Me-CBSを用いる以外は同じ化学を用いて、(R)-3が調製された。
Figure 2022120170000033
(S)-3とのヨウ化ビニル2の薗頭カップリングで、3工程での収率42%で所望のジエンイン(S)-1を得た(スキーム6)。同様に、(R)-エナンチオマーとのカップリングが、3工程での収率39%で(R)-1を得た。
Figure 2022120170000034
本明細書で提示される合成法は、化合物28~39等の式(I)および/または(II)の化合物の類似体を入手する手段を提供する。
Figure 2022120170000035
Figure 2022120170000036
ジエン11の合成:
アルコール(5.3783 g, 14.1 mmol)のDCM(100 mL)透明溶液に、0℃でEt3N(9.8 mL, 70.3 mmol, 5当量)および塩化アクリル(2.3 mL, 28.3 mmol, 2当量)を連続して添加した。30分後に、シリカゲルを添加して、混合物を回転蒸発により濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、3.2532 g(53%収率)のジエンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.4(5% EA/HX);
Figure 2022120170000037
a,b-不飽和ラクトン12の合成:
ジエン(5.7564 g, 13.2 mmol)およびグラブスII触媒((586.2 mg, 0.690 mmol, 5.2 mol %)のDCM(750 mL)濃紫色溶液をアルミ箔で覆いながら加熱還流した。14時間後、反応をエチルビニルエーテル(0.66 mL, 6.89 mmol, 0.5当量)でクレンチして、1時間撹拌したままにした。回転蒸発により濃縮した後、カラムクロマトグラフィ精製(10% EA/HX)によって、5.5139 g(96%収率)のα,β-不飽和ラクトンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.2(10% EA/HX);
Figure 2022120170000038
ラクトン13の合成:
CuI(3.1795 g, 16.7 mmol, 2.0当量)のEt2O(60 mL)黄褐色懸濁液に、0℃でMeLi(3.1 M DEM, 10.8 mL, 33.5 mmol, 4.0当量)をゆっくり添加した。30分間撹拌した後、透明な溶液を-78℃まで冷却し、ラクトン(3.4087 g, 8.34 mmol)のEt2O(20 mL)透明溶液をカニューレを通してゆっくりと添加した。フラスコを、3時間かけて-10℃まで温めて、次いで飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(10% EA/HX)による精製で、3.3657 g(95%収率)のラクトンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.3(15% EA/HX);
Figure 2022120170000039
アルデヒド14の合成:
TBDPSエーテル(3.3779 g, 7.95 mmol)のTHF(40 mL)透明溶液に、TBAF(1 M THF, 16.7 mL, 16.7 mmol, 2当量)をゆっくり添加した。45分後に、反応を飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(50% EA/HX)による精製で、1.2741 gのアルコールを透明オイルとして得た。
アルコール(1.2741 g, 6.84 mmol)のDCM(40 mL)透明溶液に、0℃でNaHCO3(2.8733 g, 34.2 mmol, 5.0当量)およびDMP(5.8023 g, 13.7 mmol, 2.0当量)を連続して少量ずつ添加した。10分後、氷浴をはずし、反応をさらに1.5時間室温で撹拌した。反応を、飽和NaHCO3/Na2S2O3溶液の1:1の溶液でクエンチして、勢いよく10分間撹拌したままにした。粗生成物を、DCM(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。ショートシリカプラグ(40% EA/HX)を通過させる精製で、1.1286 mg(2工程で77%収率)のアルデヒドを透明オイルとして得た。
Rf = 0.4(50% EA/HX);
Figure 2022120170000040
スルフィド17の合成:
ジオール(3.3165 g, 13.8 mmol)、PPh3(5.0855g, 19.4 mmol, 1.4当量)およびPTSH(3.4498 g, 19.4 mmol, 1.4当量)のTHF(140 mL)透明溶液に、-20℃でDIAD(3.8 mL, 19.3 mmol, 1.4当量)をゆっくりと与えた。1時間後、シリカゲルを添加して、混合物を回転蒸発により濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(30% EA/HX)による精製で、4.9748 gのスルフィドを透明オイルとして得た。
アルコール(4.9748 g, 12.4 mmol)のDCM(100 mL)透明溶液に、0℃でEt3N(9.0 mL, 64.6 mmol, 5.2当量)およびTESOTf(5.6 mL, 24.8 mmol, 2.0当量)を連続して添加した。45分後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチして、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をDCM(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(5% EA/HX)による精製で、5.6118 g(2工程で88%収率)のスルフィドを透明オイルとして得た。
Rf = 0.6(25% EA/HX);
Figure 2022120170000041
スルホン18の合成:
スルフィド(7.1321 g, 13.9 mmol)のDCM(70 mL)透明溶液に、NaHCO3(11.6666 g, 139 mmol, 10当量)およびm-CPBA(70 wt %, 17.1966 g, 69.8 mmol)を少量ずつ連続して添加した。13時間後に、フラスコを0℃まで冷却し、慎重に飽和NaHCO3でクエンチした。粗生成物をDCM(×3)で抽出し、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(5% EA/HX)による精製で、7.5755 g(90%収率)のスルホンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.3(10% EA/HX);
Figure 2022120170000042
ラクトン5の合成:
スルホン(2.3409 g, 4.28 mmol, 1.6当量)のDMF(20 mL)透明溶液に、-60℃でLHMDS(1 M THF, 4.7 mL, 4.7 mmol, 1.8当量)をゆっくり5分かけて添加した。45分後に、アルデヒド(481.7 mg, 2.62 mmol)のDMF(7 mL)透明溶液をカニューレを通してゆっくりと添加した。1.5時間後に、反応を飽和NH4Clでクエンチして、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をH2Oで希釈し、EA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(10% EA/HX)による精製で、976.6 mg(74%収率, 34:1トランス/シス)のラクトンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.5(25% EA/HX);
Figure 2022120170000043
ワインレブアミド19の合成:
THF(19 mL)中のラクトン(939.0 mg, 1.86 mmol)およびアミン塩(371.5 mg, 3.81 mmol, 2.0当量)の濁った混合物に、-20℃でiPrMgCl(2 M THF, 4.6 mL, 9.20 mmol, 5.0当量)をゆっくり添加した。45分後に、反応を飽和NH4Clでクエンチして、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をH2Oで希釈し、EA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(30% EA/HX)による精製で、968.4 mgのワインレブアミドを透明オイルとして得た。
アルコール(968.4 mg, 1.71 mmol)のDMF(17 mL)透明溶液に、0℃でEt3N(950 mL, 6.82 mmol, 4.0当量)およびTBSCl(386.7 mg, 2.57 mmol, 1.5当量)を連続して添加した。1.5時間後に、反応をH2Oで高度希釈した。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(10% EA/HX)による精製で、1.0709 g(92%収率)のTBSエーテルを透明オイルとして得た。
Rf = 0.2(30% EA/HX);
Figure 2022120170000044
アルキン20の合成:
アルデヒド(378.6 mg, 0.557 mmol)のTHF(5 mL)透明溶液に、-78℃でDIBAL-H(1 M HX, 0.85 mL, 0.850 mmol, 1.5当量)をゆっくり添加した。30分後に、反応を数的のMeOHでクエンチして、EAで希釈し、酒石酸ナトリウムカリウムでクエンチし、フラスコを室温まで温めた。1.5時間激しく撹拌した後、粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(5% EA/HX)による精製で、344.9 mg(定量的)のアルデヒドを透明オイルとして得た。
MeOH(6 mL)中のアルデヒド(344.9 mg, 0.555 mmol)およびK2CO3(234.0 mg, 1.69 mmol, 3.0当量)の白色混合物に、大平‐ベストマン試薬(125 mL, 0.833 mmol, 1.5当量)をゆっくり添加した。2時間後に、反応をH2Oでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。ショートシリカプラグ(40% EA/HX)を通過させる精製で、322.9 mg(2工程で94%収率)のアルデヒドを透明オイルとして得た。
Rf = 0.5(5% EA/HX);
Figure 2022120170000045
アルキニルエステル21の合成:
アルキン(320.9 mg, 0.520 mmol)のTHF(5 mL)透明溶液に、-78℃でn-BuLi(2.5 M HX, 250 mL, 0.625 mmol, 1.2当量)を滴加した。20分後に、クロロギ酸エチル(100 mL, 1.05 mmol, 2.0当量)のニート溶液を滴加した。反応を1時間後に飽和NH4Clでクエンチして、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、347.7 mg(97%収率)のアルキンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.3(5% EA/HX);
Figure 2022120170000046
アルキニルラクトン22の合成:
TESエーテル(346.6 mg, 0.503 mmol)のEtOH(5 mL)透明溶液に、0℃でPPTS(25.4 mg, 0.101 mmol, 0.2当量)を一度に添加した。17時間後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチして、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。
アルキニルエステルのTHF/H2O(1:1, 5 mL)透明溶液に、LiOH.H2O(211.3 mg, 5.04 mmol, 10当量)を一度に添加した。18時間後に、反応を1N HClでクエンチして、粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。
PhMe(90 mL)中の2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリド(105 mL, 0.672 mmol, 1.3当量)、DIPEA(440 mL, 2.53 mmol, 5.0当量)およびDMAP(30.9 mg, 0.253 mmol, 0.5当量)の濁った混合物に、セコ酸のPhMe(10 mL)透明溶液をカニューレを通してゆっくり添加した。2時間後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、178.4 mg(3工程で67%収率)のアルキニルラクトンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.2(5% EA/HX);
Figure 2022120170000047
α,β-不飽和ラクトン23の合成:
EA/1-ヘキセン(1:1, 3 mL)中のアルキニルラクトン(68.0 mg, 0.129 mmol)、キノリン(18 mL, 0.152 mmol, 1.2当量)およびリンドラー触媒(14.1 mg)の黒色混合物を、Ar(×5)、H2(×5)を用いて流し、H2風船下で激しく撹拌したままにした。3時間後に、反応混合物をセライトに通して、EAで十分に洗浄した。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、67.4 mg(99%収率)のa,b-不飽和ラクトンを透明オイルとして得た。
Rf = 0.2(5% EA/HX);
Figure 2022120170000048
カルバメート24の合成:
HF.py(70%, 200 mL)を、プラスチックのバイアル中のTBSエーテル(56.5 mg, 0.106 mmol)のMeOH(2 mL)透明溶液に、0℃で滴加した。4時間後に、反応を飽和NaHCO3で慎重にクエンチして、バイアルを室温まで温めた。粗生成物をEA(×3)で抽出し、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(20% EA/HX)による精製で、41.8 mgのアルコールを透明オイルとして得た。
アルコール(41.8 mg, 0.100 mmol)のDCM(2 mL)透明溶液に、0℃でニートのイソシアン酸クロロスルホニル(11 mL, 0.126 mmol, 1.3当量)を滴加した。20分後に、反応をTHF/H2O(4:1, 1 mL)でゆっくりクエンチして、フラスコを室温まで温めた。2時間の激しい撹拌の後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(35% EA/HX)による精製で、39.2 mg(2工程で80%収率)のカルバメートを透明オイルとして得た。
Rf = 0.1(35% EA/HX);
Figure 2022120170000049
ヨウ化ビニル2の合成:
DCM/pH 7.0リン酸緩衝液(1:1, 1.5 mL)中のPMBエーテル(36.0 mg, 0.078 mmol)の透明/黄色の二相混合物に、DDQ(39.0 mg, 0.172 mmol, 2.2当量)を添加した。1時間後に、追加のDDQを添加した(17.0 mg, 0.075 mmol, 1.0当量)。3時間後に反応をクエンチし、粗生成物をEA(×3)で抽出し、飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(75% EA/HX)による精製で、20.8 mgのアルコールを透明オイルとして得た。
アルコール(20.8 mg, 0.061 mmol)のDCM(2 mL)透明溶液に、0℃でNaHCO3(25.7 mg, 0.306 mmol, 5.0当量)およびDMP(51.7 mg, 0.122 mmol, 2.0当量)を連続して添加した。添加後、氷浴をはずし、反応を1.5時間撹拌したままにし、次いで、3 mLのNa2S2O3/sat. NaHCO3(1:1)でクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。ショートシリカプラグ(50% EA/HX)を通過させる精製で、13.6 mgのアルデヒドを白色個体として得た。
アルデヒド(13.6 mg, 0.040 mmol)およびCHI3(47.2 mg, 0.120 mmol, 3.0当量)のTHF(1 mL)黄色溶液を、CrCl2(49.3 mg, 0.401 mmol, 10.0当量)のTHF(1 mL)緑色懸濁液に、カニューレを通して添加した。2時間後に、反応をH2Oでクエンチし、粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。ショートシリカプラグ(40% EA/HX)を通過させる精製で、15.2 mg(3工程で42%収率)のヨウ化ビニルを白色個体として得た。
Rf = 0.2(25% EA/HX);
Figure 2022120170000050
;さらなる分光分析データは、分解の懸念があるため収集しなかった。
アルコール8の合成:
DCM(50 mL)中のフェノール(2.0692 g, 10.3 mmol)の灰色混合物に、0℃でDIPEA(3.5 mL, 20.1 mmol, 2.0当量)およびTBSCl(1.9755 g, 13.1 mmol, 1.3当量)を連続して添加した。4時間後に、黄色溶液を飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、3.1808 gのTBSフェノールを透明オイルとして得た。
アルデヒド(2.0692 g, 6.6 mmol)のTHF(35 mL)透明溶液に、0℃で3-メチル-2-ブテニルマグネシウムクロリド(1 M THF, 8.0 mL, 8.0 mmol, 1.2当量)の灰色溶液をゆっくり添加した。30分後に、反応を飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、3.8880 g(2工程で98%収率)のアルコールを透明オイルとして得た。
Rf = 0.3(5% EA/HX);
Figure 2022120170000051
アルコール(S)-8の合成:
アルコール(2.4435 g, 6.34 mmol)およびSiO2(2.8888 g)の濁ったDCM(32 mL)懸濁液に、PCC(2.0503 g, 9.51 mmol, 1.5当量)を少量ずつ添加した。12時間後に、反応をセライトを通して濾過し、ろ過ケーキをDCMで洗浄した。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、2.2594 gのケトンを透明オイルとして得た。
ケトン(2.2594 g, 5.89 mmol)および(S)-Me-CBS(1.6325 g, 5.89 mmol, 1.0当量)のPhMe(60 mL)薄黄色溶液に、0℃でBMS(1.1 mL, 11.6 mmol, 2.0当量)を滴加した。2時間後に、反応をMeOHの滴下でクエンチして、フラスコを室温まで温め、回転蒸発により濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、1.2955 g(2工程で53%収率)のアルコールを透明オイルとして得た。
Figure 2022120170000052
キラルHPLC:Chiralpak IC3(250×4.6 mm), 5% IPA/HX、流量= 0.5 mL/分, T = 20℃、UV = 254 nm, Rt 主要 = 7.9分, Rt 副 = 9.2分。
アルコール(R)-8の合成:
(R)-Me-CBS触媒を使用して、上記アルコール(S)-8と同じ方法で調製した。
Figure 2022120170000053
安息香酸エステル(S)-27の合成:
アルコール(32.0 mg, 0.083 mmol)のDCM(2 mL)透明溶液に、Et3N(35 mL, 0.251 mmol, 3.0当量)、4-ニトロベンゾイルクロリド(24.5 mg, 0.132 mmol, 1.6当量)およびDMAP(2.0 mg, 0.016 mmol, 0.2当量)を連続して添加した。3時間後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチした。粗生成物をDCM(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、42.6 mg(96%収率)の安息香酸エステルを不透明な固体として得た。
Rf = 0.4(5% EA/HX);
Figure 2022120170000054
TESエーテル(S)-25の合成:
アルコール(153.7 mg, 0.399 mmol)のDCM(3 mL)透明溶液に、0℃でEt3N(170 mL, 1.22 mmol, 3.1当量)およびTESOTf(135 mL, 0.597 mmol, 1.5当量)を連続して添加した。30分後に、反応を飽和NaHCO3でクエンチし、フラスコを室温まで温めた。粗生成物をDCM(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(2% EA/HX)による精製で、191.3 mg(96%収率)のTESエーテルを透明オイルとして得た。
Rf = 0.7(5% EA/HX);
Figure 2022120170000055
TESエーテル(R)-25の合成:
上記TESエーテル(S)-25と同じ方法で調製した。
Figure 2022120170000056
エンイン(S)-3の合成:
オレフィン(238.9 mg, 0.478 mmol)のアセトン/H2O(5 mL)透明溶液に、2,6-ルチジン(110 mL, 0.944 mmol, 2.0当量)、NMO(115.2 mg, 0.983 mmol, 2.1当量)およびOsO4(H2O中4%, 0.6 mL, 0.094 mmol, 0.2当量)を連続して添加した。黄色溶液をアルミ箔で覆いながら終夜で撹拌したままにした。12時間後に、PhI(OAc)2(240.2 mg, 0.746 mmol, 1.6当量)を添加して、反応を30分間撹拌したままにした。反応をNa2S2O3でクエンチし、15分間激しく撹拌したままにした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、224.0 mgのアルデヒドを透明オイルとして得た。
臭化ホスホニウム(822.0 mg, 1.81 mmol, 4.0当量)のTHF(10 mL)淡黄色懸濁液に、-78℃でLHMDS(1 M THF, 1.8 mL, 1.80 mmol, 4.0当量)をゆっくり添加した。10分後に、フラスコを-40℃までさらに30分間温め、次いで-78℃に再度冷却した。次いで、アルデヒド(224.0 mg, 0.447 mmol)のTHF(5 mL)透明溶液を、カニューレを通してゆっくり添加した。次いで、フラスコを室温までゆっくり温め、終夜撹拌したままにした。12時間後に、反応を飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(3% EA/HX)による精製で、1H NMRによって測定された7:1のトランス/シス比を持つ272.2 mgのTMS-エンインを透明オイルとして得た。
トリ-シリルエーテル(272.2 mg, 0.478 mmol)のTHF(5 mL)透明溶液に、TBAF(1 M THF, 2.4 mL, 2.40 mmol, 5.0当量)をゆっくり添加した。20時間後に、反応を飽和NH4Clでクエンチした。粗生成物をEA(×3)で抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。フラッシュクロマトグラフィ(15% EA/HX)による精製で、72.0 mg(3工程で51%収率)のエンインを透明オイルとして得た。
Rf = 0.2(15% EA/HX);
Figure 2022120170000057
エンイン(R)-3の合成:
上記TESエーテル(S)-3と同じ方法で調製した。
Figure 2022120170000058
ジエンイン(S)-1の合成:
ヨウ化ビニル(8.6 mg, 0.019 mmol)およびエンイン(8.4 mg, 0.028 mmol, 1.5当量)の脱気PhMe(3 mL)透明溶液に、ピロリジン(3 mL, 0.036 mmol, 1.9当量)およびCuI(0.7 mg, 0.004 mmol, 0.2当量)を連続的に添加し、暗赤色溶液を得た。5分間撹拌した後に、Pd(PPh3)4(2.2 mg, 0.002 mmol, 0.1当量)を添加して、薄黄色溶液を生じさせた。45分後に、反応をシリカのショートプラグを通過させて、Et2Oで溶出した。フラッシュクロマトグラフィ(25% EA/HX)による精製で、9.2 mg(3工程で79%収率)のカリスポンジオリド、(S)-1を透明オイルとして得た。
Rf = 0.14(40% EA/HX);
Figure 2022120170000059
ジエンイン(R)-1の合成:
ヨウ化ビニル(3.2 mg, 0.007 mmol)およびエンイン(3.1 mg, 0.011 mmol, 1.6当量)の脱気PhMe(2 mL)透明溶液に、ピロリジン(1.5 mL, 0.018 mmol, 2.6当量)およびCuI(0.7 mg, 0.004 mmol, 0.6当量)を連続的に添加し、暗赤色溶液を得た。5分間撹拌した後に、Pd(PPh3)4(0.9 mg, 0.001 mmol, 0.1当量)を添加して、薄黄色溶液を生じさせた。45分後に、反応をシリカのショートプラグを通過させて、Et2Oで溶出した。フラッシュクロマトグラフィ(25% EA/HX)による精製で、3.6 mg(82%収率)のカリスポンジオリド、(R)-1を透明オイルとして得た。
Rf = 0.14(40% EA/HX);
Figure 2022120170000060
本発明は、以下の例を提供するが、その番号付けが重要性のレベルを示していると解釈してはならない。
例1は、式(IV):
Figure 2022120170000061
の化合物を、式(V):
Figure 2022120170000062
の化合物と接触させる工程
を含む、式(III):
Figure 2022120170000063
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体を作製する方法であって、
式中、
破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;X1は、O、NR6、またはSであり;X2は、O、NR6、またはSであり;R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;X3は、O、NR6、S(O)p、またはC(R6)2であり;X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり; R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつR5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数である、方法に関する。
例2は、mが3でありかつ/またはnが2である、例1の方法に関する。
例3は、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000064
の化合物であるように、式(IV)の化合物が式(X):
Figure 2022120170000065
の化合物である、例1および2の方法に関する。
例4は、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000066
の化合物であるように、式(V)の化合物が式(XI):
Figure 2022120170000067
の化合物である、例1の方法に関する。
例5は、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000068
の化合物である、例1の方法に関する。
例6は、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000069
の化合物である、例1の方法に関する。
例7は、式(III)の化合物が式:
Figure 2022120170000070
の化合物である、例1に記載の方法に関する。
例8は、X1、X2、X3、およびX4がそれぞれOである、例1~7の方法に関する。
例9は、それぞれの破線の結合が、示される立体配置において二重結合を表す、例1~8の方法に関する。
例10は、R1がN(R6)2であり、R6がそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表す、例1~9の方法に関する。
例11は、R2がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、例1~10の方法に関する。
例12は、R5がそれぞれ独立してハロまたはOR6である、例1~11の方法に関する。
例13は、R3がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、例1~12の方法に関する。
例14は、R4がOR6である、例1~13に記載の方法に関する。
例15は、式(III)の化合物が式(I):
Figure 2022120170000071
の化合物である、例1~14の方法に関する。
例16は、式(III):
Figure 2022120170000072
の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体に関し、式中、破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;X1は、O、NR6、またはSであり;X2は、O、NR6、またはSであり;R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;X3は、O、NR6、S(O)p、またはC(R6)2であり;X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり; R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつR5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数であり、かつ式(III)の化合物は、式(I)および(II):
Figure 2022120170000073
の化合物ではない。
例17は、例16の化合物および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物に関する。
例18は、それを必要とする対象に1つもしくは複数の例16の化合物または1つもしくは複数の例16の化合物を含む薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、がんを治療するための方法に関する。
例19は、がんの緩和を必要とする患者の治療用の医薬として使用するための例16の化合物に関する。

Claims (19)

  1. 式(IV):
    Figure 2022120170000074
    の化合物を、式(V):
    Figure 2022120170000075
    の化合物と接触させる工程
    を含む、式(III):
    Figure 2022120170000076
    の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体を作製する方法であって、
    式中、
    破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;
    R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;
    X1は、O、NR6、またはSであり;
    X2は、O、NR6、またはSであり;
    R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;
    X3は、O、NR6 、S(O)p、またはC(R6)2であり;
    X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり;
    R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;
    R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつ
    R5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数である、方法。
  2. mが3でありかつ/またはnが2である、請求項1に記載の方法。
  3. 式(III)の化合物が式:
    Figure 2022120170000077
    の化合物であるように、式(IV)の化合物が(X):
    Figure 2022120170000078
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  4. 式(III)の化合物が式:
    Figure 2022120170000079
    の化合物であるように、式(V)の化合物が式(XI):
    Figure 2022120170000080
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  5. 式(III)の化合物が式:
    Figure 2022120170000081
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  6. 式(III)の化合物が式:
    Figure 2022120170000082
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  7. 式(III)の化合物が式:
    Figure 2022120170000083
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  8. X1、X2、X3、およびX4がそれぞれOである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. それぞれの破線の結合が、示される立体配置において二重結合を表す、請求項8に記載の方法。
  10. R1がN(R6)2であり、R6がそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表す、請求項1に記載の方法。
  11. R2がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、請求項1に記載の方法。
  12. R5がそれぞれ独立してハロまたはOR6である、請求項1に記載の方法。
  13. R3がそれぞれ独立してC1~C6アルキルである、請求項1に記載の方法。
  14. R4がOR6である、請求項1に記載の方法。
  15. 式(III)の化合物が式(I):
    Figure 2022120170000084
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  16. 式(III):
    Figure 2022120170000085
    の化合物またはその薬学的に許容される塩、多形体、プロドラッグ、溶媒和物、もしくは包接体:
    式中、
    破線の結合はそれぞれ独立して単結合または二重結合を表し、かつ破線の結合が二重結合を表す場合に該二重結合はE配置またはZ配置を有することができ;
    R1は、H、アルキル、R2-(CH2)q-X3-、R2-(CH2)q-C(O)NR6(CH2)q-X3-、OR6、またはN(R6)2であり、ここで、R6はそれぞれ独立してH、アルキル、アリール、アルカリル、またはアリールアルキルを表し、かつqはそれぞれ独立して0~9の整数であり;
    X1は、O、NR6、またはSであり;
    X2は、O、NR6、またはSであり;
    R2はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、ここでpは0~2の整数でありかつmは1~10の整数であり;
    X3は、O、NR6、S(O)p、またはC(R6)2であり;
    X4はO、NR6、もしくはSであるか、またはX4とX4が結合する炭素原子との間に単結合が存在する場合にX4はR2であり;
    R3はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり;
    R4は、H、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、N(R6)2、またはX1C(O)(CH)qR6であり;かつ
    R5はそれぞれ独立してH、ハロ、アルキル、アリール、アルカリル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、OR6、S(O)pR6、またはN(R6)2であり、nは0~4の整数であり、
    かつ式(III)の化合物は、式(I)および(II):
    Figure 2022120170000086
    の化合物ではない。
  17. 請求項16に記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
  18. それを必要とする対象に1つもしくは複数の請求項16に記載の化合物または1つもしくは複数の請求項16に記載の化合物を含む薬学的組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、がんを治療するための方法。
  19. がんの緩和を必要とする患者の治療用の医薬として使用するための請求項16に記載の化合物。
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