JP2022117410A - 流体継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリーブを操作することなくワンタッチで接続することができるとともに、プラグ本体とスライドバルブを連動させることで、内部流体の外部への漏れを防止することができる流体継手、ソケット本体へのスライドバルブの装着が容易な流体継手を提供する。【解決手段】流体継手1は、プラグ2と、該プラグ2と係合するソケット3とを備える。プラグ2をソケット3に挿入するときに、プラグ本体10とスライドバルブ70とを連結し、プラグ2をソケット3から離脱するときに、プラグ本体10とスライドバルブ70との連結を解除する連動手段10e,73,52bとを備える。スライドバルブ70の先端は、鋼球53を越えてソケット本体50の先端側に延びている。ソケット3のプラグ挿入側端面から、鋼球53、連動手段10e,73,52b、及びストップリング54がこの順で配設されている。【選択図】図1

Description

本発明は、流体継手に関する。
特許文献1には、図13に示すように、プラグ102と、ソケット103とを備える流体継手101が開示されている。プラグ102は、プラグ本体104と、可動バルブ105と、可動バルブ105を先端側に向かって付勢するプラグスプリング106とを備える。ソケット103は、ソケット本体107と、固定バルブ108と、スライドバルブ109と、スライドバルブ109を先端側に向かって付勢するソケットスプリング110と、ソケット本体107の鋼球係止孔107aに収容された鋼球111と、鋼球111をプラグ本体104の外周溝104aに係脱させるスリーブ112とを備える。特許文献1の流体継手101では、ソケット103にプラグ102を接続するときにスリーブ112を操作する必要がなく、ワンタッチで接続することができる。
特許文献1の流体継手101のソケット103の固定バルブ108は、固定バルブ108の後端に形成された雄ねじ108aを、ソケット本体107の中間部分に設けられた底部113の中央孔113aに挿入してナット114で固定されている。底部113の中央孔113aの周りには、内部流体の通路となる長孔開口部113bが設けられている。このような固定バルブ108の固定構造では、ソケット本体107は、中間部分に底部113を有し、筒状に貫通していないため、ソケット本体107の内面加工時に、太いドリルを使用する孔加工ができない。また、ソケット本体107の内面加工時に、何度も工具を抜き差しして切削くずを排除しなければならず、非常に多くの加工時間が必要であった。さらに、底部113の長孔開口部113bを穿設するのに、マシニングセンタ等の加工機を使用しなければならず、長時間を要していた。
特許文献1の流体継手101のプラグ102の可動バルブ105は、固定バルブ108とは異なる手段で固定されている。すなわち、可動バルブ105は、当該固定バルブ105の後端を筒状のバルブホルダ115に軸方向に摺動可能に挿入して当該バルブホルダ115をプラグ本体104の内周面に装着されたストップリング116により後方に抜け止めされている。このように、可動バルブ105と固定バルブ108の固定手段が異なるため、部品の種類も点数も倍となり、コストアップになっていた。
特許文献2には、図14に示すように、特許文献1と同様の構造を有する流体継手201が開示されている。この流体継手201は、プラグ本体204と、ソケット203のスライドバルブ209とを連動させる連動手段を備えている。この連動手段は、スライドバルブ209に形成した孔209aに収容した連結ボール213と、プラグ本体204の外周面に形成した係合部204aと、ソケット本体207の内周面に形成した逃がし溝207aとを備え、プラグ202をソケット203に挿入するときに、連結ボール213がプラグ本体207の係合部204aに係合してプラグ本体204とスライドバルブ209とを連結し、プラグ202をソケット203から離脱するときに、連結ボール213がソケット本体207の逃がし溝207aに退避してプラグ本体204とスライドバルブ209との連結が解除されるので、内部流体の外部への漏れを防止することができるようになっている。
特許文献2の流体継手201では、ソケットスプリング210によりソケット本体207の先端側に付勢されたスライドバルブ209を停止するストップリング214が、鋼球211と逃がし溝207aとの間のソケット本体207の内周面に設けられ、スライドバルブ209の先端がストップリング214に係止している。この構造では、スライドバルブ209の先端はストップリング214に係止していて、ストップリング214より先端側にある鋼球211まで伸ばすことができないので、ソケット203にプラグ202を接続するときにスリーブ212を操作しないでワンタッチで接続する構造を採用することができない。
特許文献2の流体継手201では、組立時にスライドバルブ209をソケット本体207に挿入するとき、ストップリング214があると挿入ができないため、まずスライドバルブ209をソケット本体207に挿入してから、ストップリング214をソケット本体の内周面に装着する必要があり、スライドバルブ209とストップリング214を同時に装着できない。また、ストップリング214を装着するとき、スライドバルブ209をソケットスプリング210の付勢力に抗して奥側に押さえる必要があるので、ストップリング214の装着が困難であった。
そこで、図15(a)に示すように、ストップリング214を逃がし溝207aより奥側に設けて、ソケット本体207の内周面に設けた係止部207bがストップリング214に係止するようにすることも可能である。しかし、この構造では、図15(b)に示すように、組立時に、挿入治具301を用いてスライドバルブ209をソケット本体207に挿入するとき、図15(c)に示すように、スライドバルブ209に保持したストップリング214が逃がし溝207aに落ち込んで、スライドバルブ209の奥への挿入を阻害するという問題がある。
特開2013-68286号公報 特開2004-251446号公報(特許第3931176号)
本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、ソケットにプラグを接続するときにスリーブを操作することなくワンタッチで接続することができるとともに、プラグ本体とスライドバルブを連動させることで、内部流体の外部への漏れを防止することができる流体継手、ソケット本体へのスライドバルブの装着が容易な流体継手、及びプラグ及びソケットのバルブの固定が簡単で、部品の共通化により製造コストを低減することができる流体継手を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、
(1)プラグと、前記プラグと係合するソケットとを備え、
前記プラグは、
外周溝が設けられた円筒状のプラグ本体と、
前記プラグ本体の内部に設けられ、前記プラグ本体に対して軸方向に相対的に移動可能な可動バルブと、
前記可動バルブを前記プラグ本体の先端側に向かって付勢するプラグスプリングと、
を備え、
前記ソケットは、
外周面に鋼球保持孔が設けられた円筒状のソケット本体と、
前記ソケット本体の内側に突出して前記プラグの前記外周溝に係合可能なように前記ソケット本体の前記鋼球保持孔に保持された鋼球と、
前記ソケット本体の内部に固定された固定バルブと、
前記固定バルブに対して軸方向に相対的に移動可能な円筒状のスライドバルブと、
前記スライドバルブが前記ソケット本体の先端側から突出しないように前記スライドバルブの位置を規制するストップリングと、
前記スライドバルブを前記ストップリングに当接させるように付勢するソケットスプリングと、
前記鋼球を前記ソケット本体の内側に突出させる保持位置と、前記鋼球を前記ソケット本体の内側から退避させる退避位置とに移動可能で、前記突出位置に向かって付勢されたスリーブと、
を備え、
前記プラグを前記ソケットに挿入するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとを連結し、前記プラグを前記ソケットから離脱するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとの連結を解除する連動手段とを備えた流体継手において、
前記スライドバルブの先端は、前記鋼球を越えて前記ソケット本体の先端側に延びており、
前記ソケットのプラグ挿入側端面から、前記鋼球、前記連動手段、及び前記ストップリングがこの順で配設されていることを特徴とする。
この解決手段では、スライドバルブの先端は、鋼球を越えてソケット本体の先端側に延び、鋼球はソケット本体の内面から退避しているので、ソケットにプラグを接続するときにスリーブを操作することなく、ワンタッチで接続することができる。また、ソケットのプラグ挿入側端面から鋼球、連動手段、及びストップリングがこの順で配設されているので、ストップリングをスライドバルブの奥側に配置し、連動手段を鋼球側に近づけてプラグ本体と連動可能な位置に設けることができる。この結果、ソケットにプラグを接続するときにスリーブを操作することなく、ワンタッチで接続することができる機能と、プラグ本体とスライドバルブを連動させることで内部流体の外部への漏れを防止することができる機能の両方の機能を発揮することができる。
(2)前記連動手段は、
前記プラグ本体の外周面に設けられた連結溝と、
前記スライドバルブに設けられた保持孔と、
前記スライドバルブの内側に突出して前記プラグ本体の前記外周溝に係合可能なように
前記保持孔に保持された連結ボールと、
前記ソケット本体の内周面に形成され、前記連結ボールが退避する逃がし溝と、
を備え、
前記ソケット本体の内周面に、前記ストップリングの外径より小さい溝径を有し、前記ストップリングを受け入れるストップリング受溝が設けられ、
前記ストップリング受溝よりもプラグ挿入側に、前記ストップリング受溝の溝径と同じ内径の先端内径部と、前記先端内径部から前記ストップリング受溝に向かって内径が小さくなる傾斜段差とが設けられ、
前記先端内径部に前記連動手段の前記逃がし溝が形成されていることを特徴とする。
(3)前記保持孔は、前記スライドバルブの周方向3等配位置に設けられ、前記連結ボールは3個設けられ、前記保持孔にそれぞれ1個ずつ保持されていることが好ましい。
この解決手段では、ストップリング受溝よりもプラグ挿入側に、ストップリング受溝の溝径と同じ内径の先端内径部が設けられ、この先端内径部に連動手段の逃がし溝が形成されているので、ソケット本体にスライドバルブを装着するとき、スライドバルブに保持したストップリングがソケット本体の逃がし溝に落ち込まない。また、ストップリング受溝よりもプラグ挿入側に傾斜段差が設けられているため、ソケット本体にスライドバルブを装着するとき、スライドバルブに保持したストップリングが傾斜段差を摺動して越えてストップリング受溝に装着される。このため、ソケット本体にスライドバルブを容易に装着することができる。
また、連結ボールを周3等配で設けることにより、プラグを引き抜くときの、ソケット本体への連結ボールの食い込み及びスライドバルブの傾きが防止されるので、最小のコストで、プラグを確実にスムースに引き抜くことができる。
(4)前記の逃がし溝の奥側縁に、面取りが設けられていることを特徴とする。
この解決手段では、ソケット本体にスライドバルブを装着するとき、スライドバルブに保持したストップリングがソケット本体の逃がし溝に僅かに落ち込んだとしても、逃がし溝の奥側縁に面取りが設けられているので、逃がし溝を容易に乗り越えることができる。
(5)前記ストップリングの奥側外周角部に、面取りが設けられていることを特徴とする。
この解決手段では、ソケット本体にスライドバルブを装着するとき、スライドバルブに保持したストップリングがソケット本体の逃がし溝に僅かに落ち込んだとしても、ストップリングの奥側外周角部に面取りが設けられているので、逃がし溝を容易に乗り越えることができる。
(6)前記固定バルブを前記ソケット本体の内部に固定する固定バルブ受けが設けられ、
前記固定バルブ受けは、前記固定バルブの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部は、前記固定バルブに対してE型リングにより軸方向に抜け止めされ、
前記腕部は、前記ソケット本体の内周面に形成された段部と、前記ソケット本体の内周面に設けられたストッパとに挟まれて固定されていることを特徴とする。
この解決手段によれば、固定バルブ受けを固定バルブに対してE型リングで抜け止めし、ソケット本体に対して段部とバルブ受けストップリングとで挟むだけで固定することができる。このため、ソケット本体に段部とバルブ受けストップリングを設けるだけでよいので、ソケット本体への固定バルブの装着が容易である。
(7)前記可動バルブを軸方向に摺動可能に保持するバルブホルダと、
前記バルブホルダを前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
前記可動バルブ受けは、前記バルブホルダの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部の先端側の端面は、前記バルブホルダの外周面に形成された段部に当接し、
前記腕部の後端側の端面は、前記ソケット本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする。
この解決手段によれば、可動バルブ受けをバルブホルダの段部に当接し、プラグ本体のバルブホルダストップリングに当接するだけで固定することができる。このため、プラグ本体へのスライドバルブの装着が容易である。また、可動バルブ受けを固定バルブ受けと同じ形状にすることができ、部品の共通化により製造コストを低減することができる。
(8)前記プラグスプリングの後端に、前記プラグスプリングの後端より小径の小径部が設けられ、
前記プラグスプリングの小径部を前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
前記可動バルブ受けは、前記プラグスプリングの小径部に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部の先端側の端面は、前記プラグスプリングの後端に当接し、
前記腕部の後端側の端面は、前記プラグ本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする。
この解決手段によれば、バルブホルダが無く、プラグスプリングの後端の小径部を可動バルブ受けに直接固定するので、部品点数が削減され、製造コストを低減することができる。
(9)前記プラグスプリングの後端に、前記プラグスプリングの軸芯方向に延びる延長部と、
前記プラグスプリングの延長部が挿入されるばね座とが設けられ、
前記ばね座を前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
前記可動バルブ受けは、前記ばね座の突部に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部の先端側の端面は、前記ばね座に当接し、
前記腕部の後端側の端面は、前記プラグ本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする。
この解決手段によれば、バルブホルダが無く、プラグスプリングの後端の延長部をばね座を介して可動バルブ受けに直接固定するので、重量が軽減され、製造コストを低減することができる。
請求項1の発明によれば、ソケットにプラグを接続するときにスリーブを操作することなくワンタッチで接続することができるとともに、プラグ本体とスライドバルブを連動させることで、内部流体の外部への漏れを防止することができる。
請求項2-5の発明によれば、ソケット本体へのスライドバルブの装着が容易になる。
請求項6,7の発明によれば、プラグ及びソケットのバルブの固定が簡単で、部品の共通化により製造コストを低減することができる。
請求項8の発明によれば、バルブホルダが無く、部品点数が削減され、製造コストを低減することができる。
請求項9の発明によれば、バルブホルダが無く、重量が軽減され、製造コストを低減することができる。
本発明の実施形態に係る流体継手のプラグとソケットの半断面図。 プラグとソケットの結合時の半断面図。 スライドバルブをソケット本体に挿入する前におけるスライドバルブとソケット本体との半断面図。 プラグとソケットのそれぞれの後端側から見た図。 可動バルブ受けの正面図及び断面図。 固定バルブ受け及びE型リングの正面図。 ストップリングの正面図。 スライドバルブをソケット本体に挿入する状況を示す断面図。 スライドバルブをソケット本体に挿入する途中の状態を示す拡大断面図。 プラグとソケットを締結する途中の状態を示す断面図。 プラグの可動バルブの保持構造の変形例を示す断面図。 プラグの可動バルブの保持構造の他の変形例を示す断面図。 従来の流体継手の半断面図(a)、及びソケットの後端側から見た図(b)。 従来の他の流体継手の半断面図。 従来のさらに他の流体継手のソケットの半断面図(a)と、スライドバルブをソケット本体に挿入する状況を示す断面図(b,c)。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。
図1を参照すると、本実施形態の流体継手1は、プラグ2と、先端でプラグ2と係合するソケット3とを備える。以下の説明において、プラグ2のソケット3と係合される側を先端側といい、プラグ2の配管と接続される側を後端側という場合がある。同様に、ソケット3のプラグ2と係合する側を先端側といい、ソケット3の配管と接続される側を後端側という場合がある。
プラグ2は、プラグ本体10と、プラグ本体10に対して相対的に移動できる可動バルブ20と、可動バルブ20を支持するバルブホルダ30と、可動バルブ20をプラグ2の先端側に向かって弾性的に付勢するスプリング40とを備える。
プラグ本体10は、内面に流路が形成された筒状である。プラグ本体10は、先端側の端部(図1において左側の端部)の内面に、弁座10aが設けられている。プラグ本体10は、弁座10aの後端側(図1において右側)の内面に、プラグ内周溝10bが形成されている。プラグ内周溝10bには、バルブホルダ30の後端側への移動を規制する欠円リングのようなストッパ11が装着されている。プラグ本体10は、後端側の端部(図1において右側の端部)の内面に、雌ねじ10cが設けられており、雌ねじ10cによって、図示しない配管とプラグ本体10とがねじ結合される。プラグ本体10は、外面に、プラグ外周溝10dと、連結溝10eが設けられている。プラグ本体10は、後端側の端部の外面に六角頭10fが設けられており、六角頭10fにスパナが掛けられるようになっている。
可動バルブ20は、弁頭21と、弁軸22とを備える。弁頭21の先端側の端面は、平坦面である。弁頭21の外面には、シール溝21aが形成されている。シール溝21aには、Oリングのようなシール部材23が取り付けられている。弁頭21は、シール溝21aよりも後端側(図1において右側)の外面に、プラグ本体10の弁座10aに係合する突起部21bを備える。可動バルブ20の突起部21bとプラグ本体10の弁座10aとが当接している状態では、図1に示すように、弁頭21の先端側の端面と、プラグ本体10の先端側の端面とは、面一になっている。弁軸22の後端面には、バルブホルダが挿入される穴22aが形成されている。
バルブホルダ30は、円形の基部31と、基部31から先端側に突出した基部31より小径の支持部32と、基部31から後端側に突出した基部31より小径の固定部33とを備える。バルブホルダ30の支持部32は、可動バルブ20の弁軸22の孔22aに可動バルブ20が軸方向に移動できるように挿入されている。バルブホルダ30の固定部33には、可動バルブ受け34が装着されている。可動バルブ受け34は、図5に示すように、板状で、バルブホルダ30の固定部33が嵌合される孔34aを有する円環状の基部34bと、基部34bから半径方向外側に向かって延びる1対の腕部34cとを有している。1対の腕部34cは、プラグ本体10のストッパ11の先端側端面に当接している。
スプリング40は、先端側の端部(図1において左側の端部)が可動バルブ20の弁頭21の突起部21bと当接しており、後端側の端部(図1において右側の端部)がバルブホルダ30の基部31と当接している。スプリング40は、可動バルブ20の弁頭21の突起部21bとバルブホルダ30の基部31との間に圧縮状態で設置され、可動バルブ20の弁頭21がプラグ本体10の弁座10aに係合するように弾性的に付勢している。スプリング40は、バルブホルダ30の基部31の先端側への移動を規制している。
ソケット3は、ソケット本体50と、ソケット本体50の内部に固定された固定バルブ60と、ソケット本体50と固定バルブ60との間を軸方向に移動可能に設けられたスライドバルブ70と、スライドバルブ70をソケット3の先端側に向かって弾性的に付勢するスプリング80と、ソケット本体50の外側に装着されたスリーブ90とを備える。
図3を参照すると、ソケット本体50は、内面に流路が形成された筒状である。ソケット本体50は、先端側の端部(図3において右側の端部)の内周において、プラグ2(図1に示す)が挿入できるように、プラグ2の外径よりも僅かに大きい内径の第1内径部51aと、第1内径部より小径の第2内径部51bと、第2内径部より小径の第3内径部51cとを有している。第1内径部51aと第2内径部51bの間には、第1内径部51aから第2内径部51bに向かって内径が小さくなる傾斜段差51dが設けられている。第3内径部51cの先端側、すなわち、第3内径部51cと第2内径部51bとの間には、段部51eが設けられ、第3内径部51cの後端側には、段部51fが設けられている。
ソケット本体50は、先端側の端部に、複数の鋼球保持孔52aが設けられている。鋼球保持孔52aには鋼球53が収容されている。ソケット本体50の第1内径部51aの内面には、鋼球保持孔52aの後端側に近接して、後述する連結ボール73が退避可能な逃がし溝52bが形成されている。
ソケット本体50は、鋼球保持孔52aと逃がし溝52bと傾斜段差51dよりも後端側(図2において左側)の第2内径部51bの内面に、ストップリング受溝52cが形成されている。ストップリング受溝52cには、金属製の角線リングであるストップリング54(図1に示す)が装着されている。ソケット本体50の第3内径部51cの段部51fより後端側には、ソケット内周溝52dが形成されている。ソケット内周溝52dには、固定バルブ60の後端側への移動を規制する欠円リングのようなストッパ55が装着されている。ソケット本体50は、後端側の端部の内面に、雌ねじ52eが設けられており、雌ねじ52eによって図示しない配管とねじ接続される。
ソケット本体50は、先端側の端部の外面にソケット外周溝52fが設けられている。ソケット外周溝52fには、欠円リングのようなストップリング56が装着されている。ソケット本体50は、後端側の端部の外面に、二面幅52gが設けられており、二面幅52gにスパナが掛けられるようになっている。
ここで、ソケット本体の第1内径部51aの内径をDa、第2内径部51bの内径をdD、ストップリング受溝52cの内径をDc、ストップリング受溝52cに装着されるストップリング54の外径をDとすると、第1内径部51aの内径Daは、ストップリング54の外径と等しいか大きい(Da≧D)。このため、スライドバルブ70をソケット本体50に挿入するとき、スライドバルブ70に装着したストップリング54は、第1内径部51aを通過できる。また、ストップリング受溝52cの内径Dcは、第1内径部51aの内径Daとほぼ等しく(Dc≒Da)、ストップリング54の外径Dより小さい(Dc≦D)。
図1を参照すると、固定バルブ60は、弁頭61と、弁軸62とを備える。弁頭61の先端側の端面は、平坦面である。弁頭61の外面には、シール溝61aが形成されている。シール溝61aには、Oリングのようなシール部材63が取り付けられている。固定バルブ60の弁頭61の先端側の端面は、ソケット本体50の先端よりも後端側に位置している。また、固定バルブ60の後端側の端部は、弁軸62より小径の固定部60aが設けられている。固定バルブ60の固定部60aには、固定バルブ受け64がE型リング65により装着されている。固定バルブ受け64は、図6に示すように、可動バルブ受け34と同じ形状を有する板状で、固定バルブ60の固定部60aに嵌合される孔64aを有する円環状の基部64bと、基部64bから半径方向外側に向かって延びる1対の腕部64cとを有している。1対の腕部64cは、ソケット本体50のストッパ55の先端側に当接している。
スライドバルブ70は、円筒状である。スライドバルブ70は、図3に示すように、先端側の端部の内面に、先端側に向かって内径が大きくなるように傾斜したテーパ部71aが設けられている。スライドバルブ70は、テーパ部71aよりも後端側に、複数の保持孔71bが周3等配位置(120°間隔)に設けられている。保持孔71bには、連結溝10eに係合可能で、ソケット本体50の逃がし溝52bに退避可能な連結ボール73が保持されている。連結ボール73は、合計3個で、各保持孔71bにそれぞれ保持されている。スライドバルブ70は、テーパ部71aよりも後端側の内面に、シール溝71cが形成されており、シール溝71cには、Oリングのようなシール部材74がプラグ本体10の先端とスライドバルブ70との間のシール部材として装着されている。スライドバルブ70は、シール溝71cよりも後端側の内面に、図1に示すように固定バルブ60に装着されたシール部材63と当接する突起部71dを備える。
スライドバルブ70は、先端側の端部の外面に第1外径部72a、後端側の端部の外面に第2外径部72bが設けられている。また、第1外径部72aと第2外径部72bの間には、第1外径部72aの後端側に第3外径部72c、第2外径部72bの前端側に第4外径部72dが設けられている。
第1外径部72aは、ソケット本体50の第1内径部51aの内径よりも僅かに小さい外径を有し、ソケット本体50に摺動可能に嵌合するように構成されている。第1外径部72aに、前述した保持孔71bが開口している。第1外径部51a、すなわち、スライドバルブ70の先端は、図1に示すように、スライドバルブ70をソケット本体50に装着した状態で、鋼球53を越えてソケット本体50の先端側に延びている。
第2外径部72bは、ソケット本体50の第2内径部51bの内径よりも僅かに小さい外径を有し、ソケット本体50に摺動可能に嵌合するように構成されている。第2外径部72bには、シール溝72eが形成されており、シール溝72eには、Oリングのようなシール部材75が装着されている。シール部材75は、ソケット本体50の第2内径部50bと摺動可能に接触する。
第3外径部72cは、第2外径部72bと同じ外径を有している。
第4外径部72dは、第2外径部71bと第3外径部72cより小さい外径を有している。第4外径部72dの前端側の端部に、スライドバルブ70をソケット本体50に取り付ける時にストップリング54が収容されるストップリング収容溝72fが形成されている。ストップリング収容溝72fの底の径は、ストップリング54の外径がソケット本体50の内径以下になるように縮径された状態の内径よりも小さい。
スライドバルブ70は、後述するスプリング80(図1に示す)により、第2外径部71bと第4外径部71dとの間の段部72gがストップリング54に当接するように弾性的に付勢されている。ここで、スライドバルブ70の突起部71dとシール溝71cとは、スライドバルブ70の軸方向において異なる位置に設けられている。
スプリング80は、先端側の端部(図1において右側の端部)がスライドバルブ70の突起部71dと当接しており、後端側の端部(図1において左側の端部)がソケット本体50の段部51eと当接している。スプリング80は、スライドバルブ70の突起部71dとソケット本体50の段部51eとの間に圧縮状態で設置され、スライドバルブ70の第2外径部71bと第4外径部71dとの間の段部72gがストップリング54に当接するように、スライドバルブ70を弾性的に付勢している。
図1を参照すると、スリーブ90は、ソケット本体50の先端側の端部に装着されている。スリーブ90は、先端側の端部(図1において右側の端部)に、スリーブ内周溝90aが設けられている。スリーブ90は、スリーブ90とソケット本体50との間に圧縮状態で配置されたスプリング91により、ソケット本体50のストップリング56に向かって弾性的に付勢されている。
スリーブ90がソケット本体50のストップリング56と当接しているとき、鋼球53は、スリーブ90の内面に押圧されて、ソケット本体50の内部に突出する。スリーブ90がスプリング91の付勢力に抗してソケット本体50の後端の端部側に移動すると、鋼球53は、スリーブ90のスリーブ内周溝90aに退避できる。ここで、鋼球53が鋼球保持孔52aからソケット本体50の内面に突出しているときのスリーブ90の位置を保持位置といい、鋼球53がスリーブ90のスリーブ内周溝90aに退避できるときのスリーブ90の位置を退避位置という。スライドバルブ70の先端は、鋼球53を超えてソケット本体50の先端近くまで伸びているため、鋼球53はソケット本体50の内面に突出することができず、スリーブ内周溝90aに移動していて、スリーブ90は、退避位置に維持されている。
続いて、図8を参照してソケット3のスライドバルブ70をソケット本体50に挿入する方法について説明する。
スライドバルブ70は、図8(a)に示すように、挿入治具95を用いて、ソケット本体50の先端側からソケット本体50の内部へ挿入される。挿入治具95は、スライドバルブ70が摺動可能に挿入されるように、ソケット本体50の第1内径部51aと同じ内径を有している。挿入治具95の入口側の内面にはテーパ部95a、出口側にはソケット本体50の先端面に係合する突起95bが形成されている。
まず、スライドバルブ70に、シール部材74、シール部材75及び連結ボール73をそれそれぞれの位置に収容するとともに、ストップリング54をストップリング収容溝72fに収容し、スプリング80を内部に収容する。続いて、スライドバルブ70を挿入治具95の入口側から挿入し、挿入治具95の出口側をソケット本体50の先端面に係合して、スライドバルブ70をソケット本体50の内部に向かって挿入する。
ソケット本体50の第1内径部51aの内径Daは、ストップリング54の外径と等しいか大きい(Da≧D)。このため、図8(b)に示すように、スライドバルブ70をソケット本体50に挿入するとき、スライドバルブ70のストップリング収容溝72fに収容したストップリング54は、ソケット本体50の第1内径部51aを通過し、第1内径部51aに形成された逃がし溝52bに落ち込むことなく通り過ぎる。図8(c)に示すように、ストップリング54は、傾斜段差51dに到達すると、縮径しながら傾斜段差51dに乗り上げて第2内径部51bに移動する。ストップリング54は、ストップリング収容溝72f内で縮径することができる。一方、スプリング80の挿入側の端部はソケット本体50の段部51eに当接し、スライドバルブ70が挿入されるに伴って圧縮されてゆく。
図8(d)に示すように、ストップリング54が傾斜段差51dを過ぎて、スライドバルブ70のストップリング収容溝72fとソケット本体50のストップリング受溝52cとの軸方向の位置が一致すると、ストップリング54は、拡径して、ストップリング受溝52cに装着される。ここで、ストップリング受溝52cの内径Dcは、第1内径部51aの内径Daとほぼ等しく(Dc≒Da)、ストップリング54の外径Dより小さい(Dc≦D)。このため、ストップリング54は、ストップリング受溝52cにガタつくことなく確実に装着される。
ストップリング54がストップリング受溝52c装着されると、スライドバルブ70の挿入を止める。これにより、図8(e)に示すように、スライドバルブ70は、スプリング80の付勢力により押し戻され、スライドバルブ70の段部72gがストップリング54に当接して停止する。以上で、スライドバルブ70の装着が完了する。
なお、固定バルブ60とスリーブ90とは、スライドバルブ70をソケット本体50に挿入した後にソケット本体50に固定されてもよく、スプリング80は、ソケット本体50の内部に予め配置されていてもよい。
また、図9に示すように、ストップリング54が逃がし溝52bの縁に引っ掛からないように、逃がし溝52bの奥側の縁に、斜面からなる面取り57が設けられてもよい。これにより、ソケット本体50にスライドバルブ70を装着するとき、スライドバルブ70に保持したストップリング54がソケット本体50の逃がし溝52bに僅かに落ち込んだとしても、逃がし溝52bの奥側縁に面取り57が設けられているので、逃がし溝52bを容易に乗り越えることができる。
同様に、ストップリング54の奥側外周角部に、丸面からなる面取り54aが設けられてもよい。これにより、ソケット本体50にスライドバルブ70を装着するとき、スライドバルブ70に保持したストップリング54がソケット本体50の逃がし溝52bに僅かに落ち込んだとしても、ストップリング54の奥側外周角部に面取り54aが設けられているので、逃がし溝52bを容易に乗り越えることができる。
本実施形態では、ストップリング受溝52cよりもプラグ挿入側に、ストップリング受溝52cの溝径と同じ内径の第1内径部51aが設けられ、この第1内径部51aに連動手段の逃がし溝52bが形成されているので、ソケット本体50にスライドバルブ70を装着するとき、スライドバルブ70に保持したストップリング54がソケット本体50の逃がし溝52bに落ち込まない。また、ストップリング受溝52cよりもプラグ挿入側に傾斜段差51dが設けられているため、ソケット本体50にスライドバルブ70を装着するとき、スライドバルブ70に保持したストップリング54が傾斜段差51dを摺動して越えてストップリング受溝52cに装着される。このため、ソケット本体50にスライドバルブ70を容易に装着することができる。
次に、図10を参照して流体継手1の着脱時の動作について説明する。
プラグ2とソケット3を接続する場合、ソケット3のスリーブ90は既に退避位置にあるため、スリーブ90を操作する必要はなく、ワンタッチで接続することができる。
プラグ2をソケット3に挿入してゆくと、図10(a)に示すように、プラグ2はスライドバルブ70のテーパ部71aから内面に沿って内部に進入する。
図10(b)に示すように、プラグ本体10がスライドバルブ70のシール部材74に当接した時点では、連結ボール73は、ソケット本体50の逃がし溝52bに係合しているため、プラグ本体10がシール部材74を介してスライドバルブ70を押しても、スライドバルブ70は移動しない。これにより、固定バルブ60とスライドバルブ70はシール部材63によってシールが維持され、また、可動バルブ20とプラグ本体10はシール部材23によってシールが維持されるので、内部流体の漏れは生じない。
プラグ2をさらに挿入してゆくと、図10(c)に示すように、プラグ2の可動バルブ20とソケット3の固定バルブ60とが当接する。この状態では、プラグ本体10の連結溝10eが連結ボール73と軸方向に一致して、連結ボール73がプラグ本体の連結溝10eに移動可能となる。スライドバルブ70がプラグ本体10に押されると、連結ボール73は逃がし溝52bから脱出して、連結溝10eに係合する。これにより、プラグ本体10とスライドバルブ70は連結ボール73で連結されて一体に連動可能となる。
プラグ2をさらに押し込むと、図10(d)に示すように、可動バルブ20がスプリング40の付勢力に抗して、プラグ2の後端側(図10において右側)へと移動するとともに、固定バルブ60がプラグ本体10の内部に進入する。また、プラグ2のプラグ本体10とソケット3のスライドバルブ70とが連結ボール73により連結したまま、スライドバルブ70はスプリング80の付勢力に抗してソケット3の後端側(図10において左側)へと移動するとともに、プラグ本体10がソケット本体50の内部に進入する。
図2に示すように、プラグ本体10がソケット本体50の内部に進入し、プラグ本体10のプラグ外周溝10dが鋼球53の位置にくると、鋼球53とプラグ外周溝10dとが係合する。鋼球53とプラグ外周溝10dとが係合すると、スリーブ90は、スプリング91の付勢力によって、ソケット3の先端側へと移動して、内面で鋼球53を押圧することで、鋼球53を係合位置に保持する。これにより、プラグ本体10の内部空間とソケット本体50の内部空間とが連通し、流路が開放される。この状態では、プラグ本体10と、ソケット本体50のスライドバルブ70との間は、シール部材74によってシールされる。
プラグ2とソケット3との係合を解除するためには、まず、図2において、スリーブ90をソケット3の後端側に移動させる。スリーブ90をソケット3の後端側に移動させて、スリーブ90のスリーブ内周溝90aが鋼球53の位置にくると、鋼球53がスリーブ90のスリーブ内周溝90aに退避可能になり、鋼球53とプラグ本体10のプラグ外周溝10dとの係合が解除される。
この状態で、プラグ2とソケット3とを引き離す方向に引っ張ると、図10(d)の状態から、図10(c)の状態になり、プラグ2の可動バルブ20は、スプリング40に付勢されて、シール部材23がプラグ本体10の先端側の端部の内面と摺接し、突起部21bは、プラグ本体10の弁座10aと当接する。また、ソケット3のスライドバルブ70は、スプリング80に付勢されて、突起部71dが固定バルブ60のシール部材63と摺接し、図1に示すように、段部72gがソケット本体50のストップリング54と当接する。これにより、プラグ本体10の内部空間とソケット本体50の内部空間とを連通していた流路が閉じられる。
さらに、プラグ2をソケットから引き離すと、図10(b)に示すように、連結ボール73が連結溝10eから逃がし溝52bに逃げる。これにより、図10(a)に示すように、スライドバルブとソケット本体との連結が解除され、プラグ2をソケット3から分離することができる。
本実施形態の流体継手では、スライドバルブ70の先端は、鋼球53を越えてソケット本体50の先端側に延び、鋼球53はソケット本体50の内面から退避しているので、ソケット3にプラグ2を接続するときにスリーブ90を操作することなく、ワンタッチで接続することができる。
また、ソケット3のプラグ挿入側端面から鋼球53、連動手段である連結ボール73、及びストップリング54がこの順で配設されているので、ストップリング54をスライドバルブ70の奥側に配置し、連結ボール73を鋼球53側に近づけてプラグ本体10と連動可能な位置に設けることができる。この結果、ソケット3にプラグ2を接続するときにスリーブ90を操作することなく、ワンタッチで接続することができる機能と、プラグ本体10とスライドバルブ70を連動させることで内部流体の外部への漏れを防止することができる機能の両方の機能を発揮することができる。
ここで、連結ボール73が1個であると、プラグ2を引き離すときに、スライドバルブ70が傾き、連結ボール73がソケット本体50の内面に食い込む方向の力が発生し、スライドバルブ70の動きが制限され、プラグ2を引き離す方向に抵抗が生じる。連結ボール73が2個の場合は、スライドバルブ70の傾きの発生の確立は減少するが、連結ボール73を設置していない方向には、1個の場合と同様な現象が生じる。本実施形態では、連結ボール73が周3等配(120°間隔)で設けられているので、プラグ2を引き抜くときの、連結ボール73のソケット本体50の内周面への食い込み、及びスライドバルブ70の傾きが防止されるので、最小のコストで、プラグ2を確実にスムースに引き抜くことができる。
また、本実施形態の流体継手では、固定バルブ受け64を固定バルブ60に対してE型リング65で抜け止めし、ソケット本体50に対して段部51fとストッパ55とで挟むだけで固定することができる。このため、ソケット本体50に段部51fとストッパ55を設けるだけでよいので、ソケット本体50への可動バルブ20の装着が容易である。
さらに、可動バルブ受け34をバルブホルダ30の基部31に当接し、プラグ本体10のストッパ11に当接するだけで固定することができる。このため、プラグ本体10への可動バルブ20の装着が容易である。また、可動バルブ受け34を固定バルブ受け64と同じ形状にすることができ、部品の共通化により製造コストを低減することができる。
本発明は、以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で適宜修正や変更をすることができる。
前記実施形態では、プラグ2の可動バルブ20は、バルブホルダ30で保持しているが、このバルブホルダ30を省略し、スプリング40で直接保持することもできる。
例えば、図11に示すように、プラグスプリング40の後端に、プラグスプリング40の後端より小径に巻回した小径部40aを設けて、この小径部40aを可動バルブ受け34の孔34aに挿入して保持する。可動バルブ受け34の先端側の端面は、プラグスプリング40の後端に当接し、後端側の端面は、ストッパ11に当接している。
この実施形態によれば、バルブホルダ30が無く、可動バルブ20を支持するプラグスプリング40の小径部40aを可動バルブ受け34に直接固定するので、部品点数が削減され、製造コストを低減することができる。
また、図12に示すように、プラグスプリング40の後端に、プラグスプリング40の軸芯方向に巻線を延長した延長部40bを設けて、この延長部40bをばね座35に挿入し、ばね座35の突部35aを可動バルブ受け34の孔34aに挿入して保持する。可動バルブ受け34の先端側の端面は、ばね座35に当接し、後端側の端面は、ストッパ11に当接している。
この実施形態によれば、バルブホルダ30が無く、可動バルブ20を支持するプラグスプリング40の延長部40bをばね座35を介して可動バルブ受け34に直接固定するので、重量が軽減され、製造コストを低減することができる。
1 流体継手
2 プラグ
3 ソケット
10 プラグ本体
10a 弁座
10b プラグ内周溝
10c 雌ねじ
10d プラグ外周溝
10e 連結溝
10f 六角頭
11 ストッパ
20 可動バルブ
21 弁頭
21a シール溝
21b 突起部
22 弁軸
22a 穴
23 シール部材
30 バルブホルダ
31 基部
32 支持部
33 固定部
34 可動バルブ受け
34a 孔
34b 基部
34c 腕部
35 ばね座
35a 突部
40 スプリング(プラグスプリング)
40a 小径部
40b 延長部
50 ソケット本体
51a 第1内径部(先端内径部)
51b 第2内径部
51c 第3内径部
51d 傾斜段差
51e 段部
51f 段部
52a 鋼球保持孔
52b 逃がし溝
52c ストップリング受溝
52d ソケット内周溝
52e 雄ねじ
52f ソケット外周溝
52g 二面幅
53 鋼球
54 ストップリング
55 ストッパ
56 ストップリング
60 固定バルブ
60a 固定部
61 弁頭
61a シール溝
62 弁軸
63 シール部材
64 固定バルブ受け
65 E型リング
70 スライドバルブ
71a テーパ部
71b 保持孔
71c シール溝
71d 突起部
72a 第1外径部
72b 第2外径部
72c 第3外径部
72d 第4外径部
72e シール溝
72f ストップリング収容溝
72g 段部
73 連結ボール
74 シール部材
75 シール部材
80 スプリング(ソケットスプリング)
90 スリーブ
90a スリーブ内周溝
91 スプリング
95 挿入治具
前記課題を解決するための手段として、本発明は、
(1)プラグと、前記プラグと係合するソケットとを備え、
前記プラグは、
外周溝が設けられた円筒状のプラグ本体と、
前記プラグ本体の内部に設けられ、前記プラグ本体に対して軸方向に相対的に移動可能な可動バルブと、
前記可動バルブを前記プラグ本体の先端側に向かって付勢するプラグスプリングと、
を備え、
前記ソケットは、
外周面に鋼球保持孔が設けられた円筒状のソケット本体と、
前記ソケット本体の内側に突出して前記プラグの前記外周溝に係合可能なように前記ソケット本体の前記鋼球保持孔に保持された鋼球と、
前記ソケット本体の内部に固定された固定バルブと、
前記固定バルブに対して軸方向に相対的に移動可能な円筒状のスライドバルブと、
前記スライドバルブが前記ソケット本体の先端側から突出しないように前記スライドバルブの位置を規制するストップリングと、
前記スライドバルブを前記ストップリングに当接させるように付勢するソケットスプリングと、
前記鋼球を前記ソケット本体の内側に突出させる保持位置と、前記鋼球を前記ソケット本体の内側から退避させる退避位置とに移動可能で、前記保持位置に向かって付勢されたスリーブと、
を備え、
前記プラグを前記ソケットに挿入するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとを連結し、前記プラグを前記ソケットから離脱するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとの連結を解除する連動手段とを備えた流体継手において、
前記スライドバルブの先端は、前記鋼球を越えて前記ソケット本体の先端側に延びており、
前記ソケットのプラグ挿入側端面から、前記鋼球、前記連動手段、及び前記ストップリングがこの順で配設されていることを特徴とする。
(6)前記固定バルブを前記ソケット本体の内部に固定する固定バルブ受けが設けられ、
前記固定バルブ受けは、前記固定バルブの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部は、前記固定バルブの後端に装着されて軸方向に抜け止めされ、
前記腕部は、前記ソケット本体の内周面に形成された段部と、前記ソケット本体の内周面に設けられたストッパとに挟まれて固定されていることを特徴とする。
この解決手段によれば、固定バルブ受けを固定バルブの後端に装着して抜け止めし、ソケット本体に対して段部とバルブ受けストップリングとで挟むだけで固定することができる。このため、ソケット本体に段部とバルブ受けストップリングを設けるだけでよいので、ソケット本体への固定バルブの装着が容易である。
(7)前記可動バルブを軸方向に摺動可能に保持するバルブホルダと、
前記バルブホルダを前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
前記可動バルブ受けは、前記バルブホルダの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
前記基部の先端側の端面は、前記バルブホルダの外周面に形成された段部に当接し、
前記腕部の後端側の端面は、前記プラグ本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、プラグ及びソケットのバルブの固定が簡単で、部品の共通化により製造コストを低減することができる。
請求項2-の発明によれば、ソケットにプラグを接続するときにスリーブを操作することなくワンタッチで接続することができるとともに、プラグ本体とスライドバルブを連動させることで、内部流体の外部への漏れを防止することができる。また、ソケット本体へのスライドバルブの装着が容易になる。
請求項の発明によれば、プラグ及びソケットのバルブの固定が簡単で、部品の共通化により製造コストを低減することができる。


Claims (9)

  1. プラグと、前記プラグと係合するソケットとを備え、
    前記プラグは、
    外周溝が設けられた円筒状のプラグ本体と、
    前記プラグ本体の内部に設けられ、前記プラグ本体に対して軸方向に相対的に移動可能な可動バルブと、
    前記可動バルブを前記プラグ本体の先端側に向かって付勢するプラグスプリングと、
    を備え、
    前記ソケットは、
    外周面に鋼球保持孔が設けられた円筒状のソケット本体と、
    前記ソケット本体の内側に突出して前記プラグの前記外周溝に係合可能なように前記ソケット本体の前記鋼球保持孔に保持された鋼球と、
    前記ソケット本体の内部に固定された固定バルブと、
    前記固定バルブに対して軸方向に相対的に移動可能な円筒状のスライドバルブと、
    前記スライドバルブが前記ソケット本体の先端側から突出しないように前記スライドバルブの位置を規制するストップリングと、
    前記スライドバルブを前記ストップリングに当接させるように付勢するソケットスプリングと、
    前記鋼球を前記ソケット本体の内側に突出させる保持位置と、前記鋼球を前記ソケット本体の内側から退避させる退避位置とに移動可能で、前記突出位置に向かって付勢されたスリーブと、
    を備え、
    前記プラグを前記ソケットに挿入するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとを連結し、前記プラグを前記ソケットから離脱するときに、前記プラグ本体と前記スライドバルブとの連結を解除する連動手段とを備えた流体継手において、
    前記スライドバルブの先端は、前記鋼球を越えて前記ソケット本体の先端側に延びており、
    前記ソケットのプラグ挿入側端面から、前記鋼球、前記連動手段、及び前記ストップリングがこの順で配設されていることを特徴とする流体継手。
  2. 前記連動手段は、
    前記プラグ本体の外周面に設けられた連結溝と、
    前記スライドバルブに設けられた保持孔と、
    前記スライドバルブの内側に突出して前記プラグ本体の前記外周溝に係合可能なように
    前記保持孔に保持された連結ボールと、
    前記ソケット本体の内周面に形成され、前記連結ボールが退避する逃がし溝と、
    を備え、
    前記ソケット本体の内周面に、前記ストップリングの外径より小さい溝径を有し、前記ストップリングを受け入れるストップリング受溝が設けられ、
    前記ストップリング受溝よりもプラグ挿入側に、前記ストップリング受溝の溝径と同じ内径の先端内径部と、前記先端内径部から前記ストップリング受溝に向かって内径が小さくなる傾斜段差とが設けられ、
    前記先端内径部に前記連動手段の前記逃がし溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体継手。
  3. 前記保持孔は、前記スライドバルブの周方向3等配位置に設けられ、前記連結ボールは3個設けられ、前記保持孔にそれぞれ1個ずつ保持されていることを特徴とする請求項2に記載の流体継手。
  4. 前記の逃がし溝の奥側縁に、面取りが設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の流体継ぎ手。
  5. 前記ストップリングの奥側外周角部に、面取りが設けられていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の流体継手。
  6. 前記固定バルブを前記ソケット本体の内部に固定する固定バルブ受けが設けられ、
    前記固定バルブ受けは、前記固定バルブの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
    前記基部は、前記固定バルブに対してE型リングにより軸方向に抜け止めされ、
    前記腕部は、前記ソケット本体の内周面に形成された段部と、前記ソケット本体の内周面に設けられたストッパとに挟まれて固定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の流体継手。
  7. 前記可動バルブを軸方向に摺動可能に保持するバルブホルダと、
    前記バルブホルダを前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
    前記可動バルブ受けは、前記バルブホルダの後端に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
    前記基部の先端側の端面は、前記バルブホルダの外周面に形成された段部に当接し、
    前記腕部の後端側の端面は、前記ソケット本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の流体継手。
  8. 前記プラグスプリングの後端に、前記プラグスプリングの後端より小径の小径部が設けられ、
    前記プラグスプリングの小径部を前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
    前記可動バルブ受けは、前記プラグスプリングの小径部に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
    前記基部の先端側の端面は、前記プラグスプリングの後端に当接し、
    前記腕部の後端側の端面は、前記プラグ本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の流体継手。
  9. 前記プラグスプリングの後端に、前記プラグスプリングの軸芯方向に延びる延長部と、
    前記プラグスプリングの延長部が挿入されるばね座とが設けられ、
    前記ばね座を前記プラグ本体の内部に固定する可動バルブ受けが設けられ、
    前記可動バルブ受けは、前記ばね座の突部に嵌合される孔を有する基部と、前記基部から半径方向外側に向かって延びる1対の腕部とを有し、
    前記基部の先端側の端面は、前記ばね座に当接し、
    前記腕部の後端側の端面は、前記プラグ本体の内周面に設けられたストッパに当接していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の流体継手。
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