JP2022117022A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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晃宏 中野
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【課題】冷凍サイクル装置において、室外熱交換器に取り付けた1つの温度センサにより凝縮温度の測定を行わせるため、室外熱交換器に液冷媒が溜まることによる凝縮温度の測定の不具合を解消する。【解決手段】 制御部60は、通常運転時には室外熱交換器温度センサ34の測定値を用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御し、通常運転時に比べて負荷が低い所定の低負荷運転時と判断したときに室外熱交換器温度センサ34の測定値に代わる代用値を用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。制御部60は、代用値として、室外空気の温度から推定される凝縮温度、あるいは、圧縮機21から吐出される冷媒の吐出温度と冷媒回路10の冷凍サイクルの蒸発温度と圧縮機21の運転周波数から推定される凝縮温度を用いる。【選択図】図1

Description

循環する冷媒により蒸気圧縮式の冷凍サイクルが実施される冷媒回路を備える冷凍サイクル装置に関する。
従来から、例えば特許文献1(国際公開第2016/121623号)に記載されている冷凍サイクル装置の一種である空気調和装置においては、負荷が小さくなったことに対応して圧縮機の運転周波数を下げて冷媒循環量を抑え低負荷運転が行われるように構成されている場合がある。このような低負荷運転時には、特許文献1に記載されているように熱交換器に液冷媒が溜まり込むことがあることが知られている。
特許文献1に記載されているように、室内熱交換器に対して、液冷媒が溜まり込む位置に温度センサを取り付けたのでは、サブクール制御に支障をきたす恐れがある。そこで、特許文献1に記載の空気調和装置では、室内熱交換器の中で液冷媒が溜まる位置よりも高い位置に温度センサが取り付けられている。
冷凍サイクル装置の室外熱交換器においては、室外熱交換器が凝縮器として機能する冷房運転時に、室外熱交換器に取り付けた温度センサによって凝縮温度を測定する。この室外熱交換器においても、低負荷運転時に液冷媒が溜まる位置に温度センサを取り付けたのでは、凝縮温度の測定に支障をきたす恐れがある。しかしながら、例えば、室外熱交換器に取り付けた温度センサは、暖房運転時に室外熱交換器に付着した霜を除去する際には、霜が完全に除去されたか否かを判断するための温度センサとしても機能させる場合がある。そのような場合には、霜が室外熱交換器の上部から順に下部に向かって融けていくため、霜が室外熱交換器から完全に除去されるタイミングを精度良く検知するには、温度センサを室外熱交換器の下部に取り付けることが好ましい。しかし、室外熱交換器の下部に取り付けられた温度センサで凝縮温度を測定しようとすると、室外熱交換器の下部に溜まった液冷媒により凝縮温度の測定の誤差が大きくなるという問題がある。
従って、冷凍サイクル装置の室外熱交換器に取り付けた1つの温度センサにより凝縮温度の測定を行わせるには、室外熱交換器に液冷媒が溜まることによる凝縮温度の測定の不具合を解消するという課題がある。
第1観点の冷凍サイクル装置は、冷媒回路と、第1温度センサと、制御部とを備える。冷媒回路は、室外空気と冷媒との間で熱交換を行わせる室外熱交換器及び圧縮した冷媒を吐出する圧縮機を含み、循環する冷媒により蒸気圧縮式の冷凍サイクルが実施される。第1温度センサは、室外熱交換器に取り付けられ、室外熱交換器の温度を測定するためのセンサである。制御部は、圧縮機の運転周波数を負荷に応じて制御し、第1温度センサの測定値に基づいて冷媒回路の冷凍サイクルを制御する。制御部は、通常運転時には第1温度センサの測定値を用いて冷媒回路の冷凍サイクルを制御し、通常運転時に比べて負荷が低い所定の低負荷運転時と判断したときには第1温度センサの測定値に代わる代用値を用いて冷媒回路の冷凍サイクルを制御する。制御部は、代用値として、室外空気の温度から推定される凝縮温度、あるいは、圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と冷媒回路の冷凍サイクルの蒸発温度と圧縮機の運転周波数から推定される凝縮温度を用いる。
第1観点の冷凍サイクル装置では、所定の低負荷運転時に液冷媒が室外熱交換器に溜まる影響で第1温度センサが凝縮温度を精度良く測定できなくなっても、制御部は、第1温度センサの測定値に代えて代用値を用いることで冷媒回路の冷凍サイクルを適切に制御することができる。
第2観点の冷凍サイクル装置は、第1観点の冷凍サイクル装置であって、制御部は、室外熱交換器のデフロスト運転時には第1温度センサの測定値を用いてデフロスト運転を終了するタイミングを判断する。
第2観点の冷凍サイクル装置では、デフロスト運転時にはデフロスト運転を終了するタイミングを精度良く判断できる位置であって、且つ所定の低負荷運転時に液冷媒が室外熱交換器に溜まる影響で凝縮温度を精度良く測定できなくなる可能性のある位置に、第1温度センサを配置することができる。
第3観点の冷凍サイクル装置は、第1観点または第2観点の冷凍サイクル装置であって、制御部は、所定条件を満たしたときに所定の低負荷運転になっていると判断する。所定条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件及び第5条件のいずれかを用いて、あるいは第1条件から第5条件の中より選択された条件を組み合わせた条件を用いて設定される。第1条件が、室外空気の温度と、第1温度センサの測定値との差が第1所定レベルまで小さくなるという条件である。第2条件が、室外空気の温度から推定される凝縮温度と、第1温度センサの測定値との差が第2所定レベルまで小さくなるという条件である。第3条件が、吐出温度、蒸発温度及び運転周波数から推定される凝縮温度と、第1温度センサの測定値との差が第3所定レベルまで小さくなるという条件である。第4条件が、冷媒回路の冷凍サイクルにより冷やされる室内空気の温度と設定温度との差が所定閾値以下のときに、室内空気の温度と室外空気の温度との温度差が第4所定レベルまで小さくなるという条件である。第5条件が、圧縮機の運転周波数が第5所定レベルまで小さくなるという条件である。
第3観点の冷凍サイクル装置は、制御部が、第1条件から第5条件のいずれか、あるいはそれらの条件を組み合わせた条件を満たすときに、第1温度センサの測定値に代えて代用値を用いることで、所定の低負荷運転時の冷媒回路の冷凍サイクルの適切な制御を実現することができる。
第4観点の冷凍サイクル装置は、第1観点から第3観点のいずれかの冷凍サイクル装置であって、第1温度センサは、通常運転時に室外熱交換器に液冷媒が溜まる位置よりも上であり、且つ所定の低負荷運転時に液冷媒が溜まることがある位置に取り付けられている。
第4観点の冷凍サイクル装置では、所定の低負荷運転時に液冷媒が溜まることがある位置が室外熱交換器の低い位置にあるので、例えば、デフロスト運転時に霜が最後まで融け残る位置に近く、第1温度センサにより霜が完全に溶けきるタイミングを精度良く検知することができる。
第5観点の冷凍サイクル装置は、第1観点から第4観点のいずれかの冷凍サイクル装置であって、冷媒回路に含まれ、室内空気と冷媒との熱交換を行う室内熱交換器と、室外空気の温度を測定するための第2温度センサと、室内熱交換器が蒸発器として機能するときに、蒸発温度を測定するための第3温度センサと、吐出温度を測定するための第4温度センサとを備える。
第5観点の冷凍サイクル装置では、制御部が、第1温度センサから第4温度センサを使って圧縮機が吸入する冷媒に含まれる液冷媒の割合が過剰にならないように監視しながら、適切に冷凍サイクルを制御することができる。
実施形態に係る空気調和機の回路図である。 室外熱交換器の模式的な正面図である。 室外熱交換器の模式的な側面図である。
冷凍サイクル装置として、図1に示されている空気調和機1を例に挙げて説明する。
(1)全体構成
空気調和機1は、冷媒回路10を備えている。冷媒回路10は、圧縮機21、室外熱交換器23、電動膨張弁25及び室内熱交換器52を含んでいる。冷媒回路10には、冷媒が充填されている。冷媒には、例えばR32冷媒が用いられる。冷媒回路10では、循環する冷媒により、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが実施される。
空気調和機1の冷媒回路10には、四方弁22が含まれている。この四方弁22によって冷媒回路10の循環方向を切り替えることにより、空気調和機1は、2種類の蒸気圧縮式の冷凍サイクルを実施することができる。四方弁22は、第1状態と第2状態とを切り替えて、冷媒回路の中を流れる冷媒の循環方向を切り替えることができる。言い換えると、四方弁22は、冷媒回路10の中の流路を切り換えて、冷媒の流れ方向を切り替える流路切換機構である。
四方弁22が第1状態になると、冷媒回路10では、圧縮機21から吐出された冷媒が、室外熱交換器23、電動膨張弁25、室内熱交換器52、圧縮機21の順に流れる。四方弁22が第1状態になっているとき、圧縮機21により冷媒が圧縮され、室外熱交換器23により冷媒が凝縮され、電動膨張弁25により冷媒が減圧され、室内熱交換器52により冷媒が蒸発させられる。この場合、室外熱交換器23が凝縮器として機能し、室内熱交換器52が蒸発器として機能する。凝縮器として機能している室外熱交換器23では、室外空気と冷媒との間の熱交換により、冷媒が凝縮する。このとき、室外熱交換器23では、凝縮する冷媒が室外空気に熱を放出する。蒸発器として機能している室内熱交換器52では、室内空気と冷媒との間の熱交換により、冷媒が蒸発する。このとき、室内熱交換器52では、蒸発する冷媒が室内空気から熱を奪う。冷房運転時には、四方弁22が第1状態に切り替えられ、室内熱交換器52で室内空気が冷やされる。
四方弁22が第2状態になると、冷媒回路10では、圧縮機21から吐出された冷媒が、室内熱交換器52、電動膨張弁25、室外熱交換器23、圧縮機21の順に流れる。四方弁22が第2状態になっているとき、圧縮機21により冷媒が圧縮され、室内熱交換器52により冷媒が凝縮され、電動膨張弁25により冷媒が減圧され、室外熱交換器23により冷媒が蒸発させられる。この場合、室外熱交換器23が蒸発器として機能し、室内熱交換器52が凝縮器として機能する。蒸発器として機能している室外熱交換器23では、室外空気と冷媒との間の熱交換により、冷媒が蒸発する。このとき、室外熱交換器23では、蒸発する冷媒が室外空気から熱を奪う。凝縮器として機能している室内熱交換器52では、室内空気と冷媒との間の熱交換により、冷媒が凝縮する。このとき、室内熱交換器52では、凝縮する冷媒が室内空気に熱を放出する。暖房運転時は、四方弁22が第2状態に切り替えられ、室内熱交換器52で凝縮する冷媒から室内空気に放出される熱により、室内空気が温められる。
空気調和機1は、室外熱交換器23を通過する室外空気の気流を発生させる室外ファン28、及び室内熱交換器52を通過する室内空気の気流を発生させる室内ファン53を備えている。なお、図1において二点鎖線で示されている矢印は、室外ファン28及び室内ファン53により発生する気流を表している。これら室外ファン28及び室内ファン53は、ファンの回転数を変えることができる。室外ファン28及び室内ファン53は、回転数を変えることにより、それぞれ室外熱交換器23を通過する室外空気の風量及び室内熱交換器52を通過する室内空気の風量を変えることができる。
上述のような冷媒回路10の冷凍サイクルは、制御部60により制御される。そのため、制御部60は、圧縮機21の運転周波数を負荷に応じて制御する。制御部60は、電動膨張弁25の開度を制御する。制御部60は、室外ファン28及び室内ファン53の回転数を制御する。制御部60は、冷媒回路10の状態を監視するために、空気調和機1に設けられている種々のセンサに接続されている。制御部60は、図1に示されているように、伝送線66で接続されている室外ユニット制御部61と室内ユニット制御部62とを含んでいる。
制御部60に接続されているセンサの中に、第1温度センサである室外熱交換器温度センサ34が含まれている。室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23に取り付けられている。室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23の温度を測定するためのセンサである。
制御部60は、通常運転時には室外熱交換器温度センサ34の測定値を用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。しかし、制御部60は、通常運転時に比べて負荷が低い所定の低負荷運転時と判断したときに、室外熱交換器温度センサ34の測定値に代わる代用値を用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。
制御部60は、代用値として、室外空気の温度から推定される凝縮温度、あるいは、圧縮機21から吐出される冷媒の吐出温度と冷媒回路10の冷凍サイクルの蒸発温度と圧縮機の運転周波数から推定される凝縮温度を用いる。
(2)詳細構成
(2-1)室外ユニット
室外ユニット20は、空調対象空間の外の室外空気が流通する空間に配置されている。室外ユニット20は、例えば、空気調和機1の設置される建物の屋上、建物のベランダまたは建物に隣接する敷地に設置される。
室外ユニット20には、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、電動膨張弁25と、アキュムレータ24と、室外ファン28、室外ユニット制御部61が収納されている(図1参照)。室外ユニット20には、室外熱交換器温度センサ34などの各種センサが収納されている。
室外ユニット20に収納されている四方弁22は、第1ポート22a、第2ポート22b、第3ポート22c及び第4ポート22dを有している。四方弁22において、第1状態では、第1ポート22aと第2ポート22bの間が連通し、第3ポート22cと第4ポート22dの間が連通する。四方弁22において、第2状態では、第1ポート22aと第4ポート22dとの間が連通し、第2ポート22bと第3ポート22cの間が連通する。
四方弁22の第1ポート22aは圧縮機21の吐出口に通じている。四方弁の第2ポート22bが室外熱交換器23のガス側出入口23aに通じ、室外熱交換器23の液側出入口23bが電動膨張弁25の一端に通じている。四方弁22の第3ポート22cは、アキュムレータ24を介して圧縮機21の吸入口に通じている。
圧縮機21は、吸入口から低圧の冷媒を吸入し、内部で冷媒を圧縮して、圧縮した高圧の冷媒を吐出口から吐出する機械である。本実施形態では、空気調和機1が、室外ユニット20の中に、圧縮機21を1台だけ有するが、空気調和機1が備える圧縮機21の台数は1台に限定されず、複数であってもよい。圧縮機21は、容積圧縮機であり、モータ21aによって駆動される。モータ21aは、例えば、インバータにより運転周波数制御が可能なモータである。モータ21aの運転周波数が制御されることで、圧縮機21の容量が制御される。従って、モータ21aの運転周波数を上げると、冷媒回路10を流れる冷媒の流量が増加する。
電動膨張弁25は、開度を変更することにより、冷媒回路10を流れる冷媒の圧力や流量の調節を行う弁である。電動膨張弁25の開度が小さくなると、電動膨張弁25に流入する冷媒の圧力と流出する冷媒の圧力の差が大きくなり、冷媒回路10を流れる冷媒の流量が小さくなる。
アキュムレータ24が、圧縮機21の吸入口に接続されている(図1参照)。アキュムレータ24は、室内ユニット50の運転負荷の変動等に応じて発生する余剰冷媒の貯留機能を有する容器である。また、アキュムレータ24は、流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する気液分離機能を有する。アキュムレータ24に流入する冷媒は、ガス冷媒と液冷媒とに分離され、上部空間に集まるガス冷媒が圧縮機21へと流出する。なお、冷媒回路10には、アキュムレータ24に代えて、あるいはアキュムレータ24とともに、余剰冷媒の貯留機能を有するレシーバが設けられてもよい。
室外ファン28は、室外熱交換器23に室外空気を供給するファンである。具体的には、室外ファン28は、室外ユニット20の図示しないケーシング内に室外空気を吸い込み、室外熱交換器23を通過させ、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した空気を室外ユニット20のケーシング外に排出するためのファンである。室外ファン28は、回転数を変更可能なモータ28aによって駆動される。そのため、室外ファン28は、モータ28aの回転数を上げると、室外熱交換器23を通過する風量が増加する。
室外ユニット20には、各種センサが設けられている。室外ユニット20に設けられているセンサには、吐出温度センサ33、室外熱交換器温度センサ34及び室外温度センサ36が含まれている(図1参照)。吐出温度センサ33は、圧縮機21から吐出される冷媒の温度である吐出温度Tdを測定するセンサである。
室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23に設けられている(図1参照)。室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23を流れる冷媒の温度を測定する。室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23が凝縮器として機能するときには凝縮温度Tcに対応する冷媒温度を計測し、室外熱交換器23が蒸発器として機能するときには蒸発温度Teに対応する冷媒温度を測定する。室外温度センサ36は、室外空気の温度Toを測定する。室外温度センサ36は、例えば、室外ファン28によって室外ユニット20の中に吸い込まれ、室外熱交換器23で熱交換される前の室外空気の温度を測定する。
なお、コスト削減のために、冷媒回路10の蒸気圧縮式の冷凍サイクルを制御するためのセンサとしては、圧力センサを備えていない。例えば、この空気調和機1には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力(吐出圧力)を測定する吐出圧力センサが設けられていない。また、この空気調和機1には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力(吸入圧力)を測定する吸入圧力センサが設けられていない。
室外ユニット制御部61は、例えば、コンピュータにより実現されるものである。室外ユニット制御部61は、例えば、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、例えばCPUのようなプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出す演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
室外ユニット制御部61は、圧縮機21、四方弁22、電動膨張弁25、室外ファン28、吐出温度センサ33、室外熱交換器温度センサ34及び室外温度センサ36、と制御信号や情報のやりとりを行うことが可能に電気的に接続されている(図1参照)。
室外ユニット制御部61は、伝送線66により、制御信号等のやりとりを行うことが可能な状態で、室内ユニット50の室内ユニット制御部62に接続されている。室外ユニット制御部61と室内ユニット制御部62とは、協働して空気調和機1全体の動作を制御する制御部60として機能する。室内ユニット制御部62と室外ユニット制御部61とは、物理的な伝送線66により接続されてなくてもよく、無線により通信可能に接続されてもよい。
(2-1-1)室外熱交換器23への室外熱交換器温度センサ34の取り付け位置
図2及び図3には室外熱交換器23の構成が模式的に示されている。図2は、室外熱交換器23の正面図であり、図3は、室外熱交換器23の側面図である。室外熱交換器23は、本体部210とヘッダ220と2つの分流器230(第1分流器231と第2分流器232)を備えている。本体部210は、伝熱管240と伝熱フィン(図示せず)とを有している。伝熱管240は、伝熱フィンを貫通して延びる直管241と、伝熱管240の2つの直管241をつなぐU字管242とを含んでいる。図3において、円で描かれているのが直管241であり、直線状の実線または破線で描かれているのがU字管242である。
伝熱管240は、本体部210において、複数のパスP1,P2,P3,P4,P5,P6を形成している。ここで、パスとは、本体部210において、直管241とU字管242が連続して繋がっているものをいう。パスP1は、図3に示されているように、室外熱交換器23の本体部210の最上部にある。パスP2は、パスP1の下にあってパスP1に隣接するパスである。パスP3は、パスP2の下にあってパスP2に隣接するパスである。パスP1,P2,P3は、第1分流器231に通じている。室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合、パスP1,P2,P3を流れる冷媒が、第1分流器231で合流して、パスP7に流れる。
パスP4は、パスP3の下にあってパスP3に隣接するパスである。パスP4は、図3に示されているように、本体部210の鉛直方向において中央部に位置する。パスP5は、パスP4の下にあってパスP4に隣接するパスである。パスP6は、パスP5の下にあってパスP5に隣接するパスである。パスP4,P5,P6は、第2分流器232に通じている。室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合、パスP4,P5,P6を流れる冷媒が、第2分流器232で合流して、パスP8に流れる。
パスP7は、パスP6の下にあってパスP6に隣接するパスである。パスP8は、パスP7の下にあってパスP7に隣接するパスである。パスP8は室外熱交換器23の最下部に位置する。室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合には、パスP7,P8に流れる冷媒は、合流して液側出入口23bから室外熱交換器23の外部へ流出する。ここでは、パスP1~P6が主熱交換部を構成し、パスP7,P8が副熱交換部を構成する。室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合には、主熱交換部で熱交換が行われた後の冷媒がさらに副熱交換部で熱交換される。
ヘッダ220においては、室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合、ガス側出入口23aに通じている一方の流入出口から流入した冷媒が、6つに分流されて、本体部210の6つのパスP1,P2,P3,P4,P5,P6に向けて流出する。
室外熱交換器23が蒸発器として機能している場合には、液側出入口23bから流入した冷媒は、パスP7,P8に分流される。パスP7を流れた冷媒はさらに第1分流器231で3つに分流されてパスP1,P2,P3に流れる。パスP1,P2,P3を流れた冷媒は、ヘッダ220に流れる。また、パスP8を流れた冷媒はさらに第2分流器232で3つに分流されてパスP4,P5,P6に流れる。パスパスP4,P5,P6に流れた冷媒は、ヘッダ220に流れる。このように、室外熱交換器23が蒸発器として機能している場合には、パスP1~P6を流れた冷媒がヘッダ220で合流してガス側出入口23aから流出する。
室外熱交換器温度センサ34は、パスP6の途中にあるU字管242に取り付けられている。室外熱交換器温度センサ34は、暖房運転の際に付着した霜を除去するためのデフロスト運転時に除霜が完了したタイミングを検知するセンサとして用いられる。デフロスト運転時には、霜が室外熱交換器23の上部から順に融けるので、室外熱交換器温度センサ34が室外熱交換器23の下方に取り付けられていることが好ましい。除霜が完了したタイミングを検知するには、特に、主熱交換部の最下部のパスであるパスP6に取り付けられるのが好ましい。もし、主熱交換部と副熱交換部の区別が無い場合、言い換えると、ヘッダ220での冷媒の分流数とパス数とが同じ場合、除霜が完了したタイミングを検知するには、室外熱交換器温度センサ34は、室外熱交換器23の最下部のパスに取り付けられるのが好ましい。
(2-2)室内ユニット
室内ユニット50は、空調対象空間に対して設置されるユニットである。空調対象空間は、例えば室内である。例えば、室内ユニット50は、例えば、室内の壁に取り付けられる壁掛け式、室内の天井に埋め込まれる天井埋込式または室内の床に置かれる床置式のユニットである。室内ユニット50は、空調対象空間内に設置されてもよく、空調対象空間外に設置されてもよい。室内ユニット50が設置される空調対象空間外の場所としては、例えば、屋根裏、機械室、ガレージがある。室内ユニット50が空調対象空間外に設置される場合には、室内ユニット50から空調対象空間へと、室内熱交換器52において冷媒と熱交換した空気を供給する空気通路が設置される。空気通路は、例えばダクトである。
室内ユニット50には、室内熱交換器52、室内ファン53、室内ユニット制御部62及び各種のセンサが収納されている(図1参照)。この室内ユニット50に設けられているセンサには、室内熱交換器温度センサ55と室内温度センサ56がある(図1参照)。室内温度センサ56は、室内空気の温度Trを測定する。室内温度センサ56は、例えば、室内ファン53によって室内ユニット50の中に吸い込まれ、室内熱交換器52で熱交換される前の室内空気の温度を測定する。室内熱交換器温度センサ55は、室内熱交換器52を流れる冷媒の温度を測定する。室内熱交換器温度センサ55は、室内熱交換器52が凝縮器として機能するときには凝縮温度Tcに対応する冷媒温度を計測し、室内熱交換器52が蒸発器として機能するときには蒸発温度Teに対応する冷媒温度を測定する。
室内熱交換器52では、室内熱交換器52を流れる冷媒と、空調対象空間の空気(室内空気)との間で熱交換が行われる。室内熱交換器52は、例えば、図示しない複数の伝熱管とフィンとを有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室内熱交換器52の液側出入口は、電動膨張弁25の他端に通じている。室内熱交換器52のガス側出入口は、四方弁22の第4ポート22dに通じている。
室内ファン53は、室内熱交換器52に室内空気(空調対象空間の空気)を供給するファンである。室内ファン53は、回転数を変更することができるモータ53aによって駆動される。室内ファン53は、モータ53aの回転数が上がると、室内熱交換器52を通過する風量が増加する。
室内温度センサ56は、室内ユニット50のケーシング(図示せず)の空気の吸入側に設けられる。室内温度センサ56は、室内ユニット50のケーシングに流入する空調対象空間の空気の温度(室内空気の温度Tr)を検出する。
室内ユニット制御部62は、室内ユニット50を構成する各部の動作を制御する。室内ユニット制御部62は、例えば、コンピュータにより実現されるものである。室内ユニット制御部62は、例えば、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、例えばCPUのようなプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出す演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
室内ユニット制御部62は、室内ファン53及び室内温度センサ56との間で、制御信号や情報のやりとりを行うことが可能に電気的に接続されている(図1参照)。
室内ユニット制御部62は、室内ユニット50を操作するためのリモートコントローラ(図示せず)から送信される各種信号を受信可能に構成されている。リモートコントローラから送信させる各種信号には、例えば、室内ユニット50の運転/停止を指示する信号、運転モードの切換信号、冷房運転または暖房運転の室内空気の設定温度Trsに関する信号がある。
(2-3)空気調和機の動作
(2-3-1)冷房運転時の動作
空気調和機1に対し、例えばリモートコントローラにより冷房運転の実行が指示されると、制御部60は、空気調和機1の運転モードを冷房運転モードに設定する。冷房運転モードでは、制御部60は、冷媒回路10の四方弁22が第1状態になるよう、四方弁22を切り換えた後に、圧縮機21、室外ファン28、及び室内ファン53を駆動する。
制御部60は、冷房運転時に、室内ファン53のモータ53aの回転数を、例えばリモートコントローラに入力される指示、例えば風量の指示に基づいて制御する。制御部60は、圧縮機21に吸入される冷媒中の液冷媒の割合を所定値以下に抑えるため、電動膨張弁25の開度を制御する。そのため、制御部60は、吐出温度Tdと凝縮温度Tcとの差(Td-Tc)が第1所定温度以上になるように制御する。言い換えると、制御部60は、吐出過熱度に基づいて電動膨張弁25の開度を制御するということである。制御部60は、通常は、室外熱交換器温度センサ34で気液二相状態の冷媒の温度(飽和温度)を測れるので、室外熱交換器温度センサ34の測定値を凝縮温度Tcとして用いる。
制御部60は、負荷に応じて、圧縮機21の運転周波数を制御する。制御部60は、空気調和機1の負荷が小さいと圧縮機21の運転周波数を小さくする。冷房運転において、例えば、室外空気の温度Toと室内空気の温度Trとの差(To-Tr)及び室内空気の温度Trと設定温度Trsとの差(Tr-Trs)が小さいと、空気調和機1の負荷が小さくなるので、制御部60は、圧縮機21の運転周波数を小さくする。例えば、低負荷運転以外の通常運転において、圧縮機21の運転周波数は、例えば数十Hzから百数十Hzである。通常運転よりも負荷の小さい低負荷運転の場合には、制御部60は、圧縮機21の運転周波数を例えば10Hzより小さくする。また、制御部60は、室外ファン28のモータ28aの回転数を室外空気の温度Toに応じて制御する。
低負荷運転時には、圧縮機21の運転周波数が小さくなるので、室外熱交換器23に冷媒が溜まり易くなる。特に、冷房運転時において、室外空気の温度が低い低負荷運転時には、例えば、室外熱交換器23において、図2及び図3に斜線で示されている下部の領域の伝熱管240に液冷媒で溜まる場合がある。この下部の領域の伝熱管240に室外熱交換器温度センサ34が取り付けられていると、室外熱交換器温度センサ34は、気液二相状態の冷媒の温度(飽和温度)を測れず、液体状の冷媒の温度を測ることになる。このような状態になると、制御部60は、冷媒回路10の冷凍サイクルを制御するにあたって、室外熱交換器温度センサ34の測定値を、凝縮温度Tcとして用いることができなくなる。
空気調和機1は、低負荷の冷房運転の中でも、特に、室外熱交換器温度センサ34は、気液二相状態の冷媒の温度を測れなくなった場合または、気液二相状態の冷媒の温度を測れなくなることが生じ得る場合には、所定の低負荷運転として冷房運転を行う。具体的には、制御部60は、所定条件を満たした場合に所定の低負荷運転と判断する。
次に、所定条件について説明する。
所定条件として、冷房運転において、第1条件を採用する場合について説明する。制御部60は、第1所定レベルとして、特定の数値または種々のパラメータから特定の数値を選択できるテーブルを記憶している。制御部60は、第1所定レベルと、室外熱交換器温度センサ34の測定値から室外空気の温度Toを差し引いた温度差との比較を行う。例えば、制御部60が第1所定レベルとして「1度」という特定の数値を記憶している場合、室外空気の温度Toと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が1度以下になったら、制御部60は、所定の低負荷運転になったと判断する。
制御部60は、所定の低負荷運転になったと判断すると、室外熱交換器温度センサ34の測定値の代用値として、室外空気の温度Toから推定される凝縮温度Tcを用いて、冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。制御部60は、例えば、記憶している計算式またはテーブルを用い、室外温度センサ36によって測定された室外空気の温度Toから凝縮温度Tcを決定する。凝縮温度Tcを推定するために制御部60が記憶している計算式またはテーブルは、例えば、予め実機で実施した実験またはシミュレーションによって準備されたものである。この空気調和機1では、具体的には、室外温度センサ36によって測定された室外空気の温度Toから決定された凝縮温度Tcと、吐出温度Tdとの温度差(Td-Tc)が第1所定温度以上になるように、制御部60が電動膨張弁25の開度を制御する。
(2-3-2)暖房運転時の動作
空気調和機1に対し、例えばリモートコントローラにより暖房運転の実行が指示されると、制御部60は、空気調和機1の運転モードを暖房運転モードに設定する。暖房運転モードでは、制御部60は、冷媒回路10の四方弁22が第2状態になるよう、四方弁22を切り換えた後に、圧縮機21、室外ファン28、及び室内ファン53を駆動する。
制御部60は、暖房運転時に、室内ファン53のモータ53aの回転数を、例えばリモートコントローラに入力される指示、例えば風量の指示に基づいて制御する。制御部60は、室内熱交換器温度センサ55で測定される冷媒の温度を凝縮温度Tcとして冷凍サイクルの制御を行う。制御部60は、圧縮機21に吸入される冷媒中の液冷媒の割合を抑えるため、電動膨張弁25の開度を制御する。そのため、制御部60は、例えば、吐出温度Tdと凝縮温度Tcとの差(Td-Tc)が第1所定温度以上になるように制御する。
制御部60は、負荷に応じて、圧縮機21の運転周波数を制御する。制御部60は、空気調和機1の負荷が小さいと圧縮機21の運転周波数を小さくする。冷房運転において、例えば、室外空気の温度Toと室内空気の温度Trとの差(To-Tr)及び室外空気の温度Toと設定温度Trsとの差(To-Trs)が小さいと、空気調和機1の負荷が小さくなるので、制御部60は、圧縮機21の運転周波数を小さくする。また、制御部60は、室外ファン28のモータ28aの回転数を室外空気の温度Toに応じて制御する。
暖房運転時に室外熱交換器23に付着する霜を除去するために、制御部60は、デフロスト運転を行う。デフロストは、例えば、冷房運転と同様に、室外熱交換器23を凝縮器として機能させ、室外熱交換器23に供給される高温の冷媒によって霜を融かす運転(逆サイクルデフロスト運転という。)によって行われる。しかし、デフロストの方法は、前述の逆サイクルデフロスト運転には限られず、他の方法であってもよい。
(3)変形例
(3-1)変形例A
上記実施形態では冷凍サイクル装置が空気調和機1である場合について説明したが、冷凍サイクル装置は、空気調和機1に限定されるものではない。冷凍サイクル装置には、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、給湯器、床暖房装置がある。
(3-2)変形例B
上記実施形態では、室外熱交換器23が凝縮器として機能している場合において、所定条件に第1条件を採用する場合について説明した。第1条件は、室外空気の温度Toと、室外熱交換器温度センサ34(第1温度センサ)の測定値との差が第所定レベルまで小さくなるという条件である。しかし、所定条件は、第1条件には限られない。
制御部60が用いる所定条件は、第1条件に代えて、次の第2条件、第3条件、第4条件及び第5条件のいずれかであってもよい。
第2条件は、室外空気の温度Toから推定される凝縮温度Tcと、室外熱交換器温度センサ34(第1温度センサ)の測定値との差が第2所定レベルまで小さくなるという条件である。制御部60は、例えば、記憶している計算式またはテーブルを用い、室外温度センサ36によって測定された室外空気の温度Toから凝縮温度Tcを決定する。凝縮温度Tcを推定するために制御部60が記憶している計算式またはテーブルは、例えば、予め実機で実施した実験またはシミュレーションによって準備されたものである。第2条件を採用する場合に、制御部60は、推定された凝縮温度Tcと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が第2所定レベル以下になれば、推定された凝縮温度Tcを代用値として用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。
第3条件は、圧縮機21の吐出温度Td、室内熱交換器52における冷媒の蒸発温度Te及び圧縮機21の運転周波数から推定される凝縮温度Tcと、室外熱交換器温度センサ34(第1温度センサ)の測定値との差が第3所定レベルまで小さくなるという条件である。例えば、予め実機で実施した実験またはシミュレーションによって、吐出温度Td、蒸発温度Te及び圧縮機21の運転周波数から、例えば冷媒回路10で実施されている蒸気圧縮式の冷凍サイクルのモリエル線図を描くことが可能になる。この描かれるモリエル線図から凝縮温度Tcを決定することができる。なお、モリエル線図を描く方法は一例であって、制御部60に記憶させる、吐出温度Td、蒸発温度Te及び圧縮機21の運転周波数から凝縮温度Tcを推定する推定方法は、モリエル線図を描く方法には限られない。第3条件を採用する場合に、制御部60は、推定された凝縮温度Tcと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が第3所定レベル以下になれば、推定された凝縮温度Tcを代用値として用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。
第4条件は、冷媒回路10の冷凍サイクルにより冷やされる室内空気の温度Trと、設定温度Trsとの温度差が所定閾値以下のときに、室外空気の温度Toとの温度差(To-Tr)が第4所定レベルまで小さくなるという条件である。例えば、設定温度が24℃、所定閾値が2.5℃、第4所定レベルが3℃、室外温度の温度Toが28℃とすると、例えば室内空気の温度が26℃であれば、|26-24|≦2.5且つ|28-26|≦3となって条件を満たすので、制御部60は、低負荷運転と判断する。制御部60は、室内空気の温度Trには室内温度センサ56の測定値を用い、室外空気の温度Toには室外温度センサ36の測定値を用いる。第4条件を採用する場合に、制御部60は、推定された凝縮温度Tcと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が第4所定レベル以下になれば、推定された凝縮温度Tcを代用値として用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。第4条件を採用する場合に、制御部60は、推定された凝縮温度Tcと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が第4所定レベル以下になれば、推定された凝縮温度Tcを代用値として用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。この場合の推定された凝縮温度Tcは、室外空気の温度Toから推定される凝縮温度Tc、あるいは、吐出温度Tdと蒸発温度Teと運転周波数から推定される凝縮温度Tcである。
第5条件は、圧縮機21の運転周波数が第5所定レベルまで小さくなるという条件である。圧縮機21の運転周波数は、制御部60が設定するため、制御部60が常に有している情報である。第5条件を採用する場合に、制御部60は、圧縮機21の運転周波数が第5所定レベル以下になれば、推定された凝縮温度Tcを代用値として用いて冷媒回路10の冷凍サイクルを制御する。この場合の推定された凝縮温度Tcは、室外空気の温度Toから推定される凝縮温度Tc、あるいは、吐出温度Tdと蒸発温度Teと運転周波数から推定される凝縮温度Tcである。
制御部60は、例えば、第2所定レベル、第3所定レベル、第4所定レベルまたは第5所定レベルとして、特定の数値または種々のパラメータから特定の数値を選択できるテーブルを記憶装置に記憶している。
(3-3)変形例C
上記変形例Bでは、第1条件から第5条件のいずれかを所定条件として用いる場合について説明した。しかし、所定条件は、第1条件から第5条件の5条件の中の2つの条件を組み合わせたものとしても良い。例えば、第1条件と第5条件とを組み合わせて、第1条件と第5条件の両方の条件が満たされたときに所定条件が満たされるように構成してもよい。例えば、室外空気の温度Toと室外熱交換器温度センサ34の測定値との差が例えば1度以下になり、且つ圧縮機21の運転周波数が例えば6Hz以下になることを所定条件としてもよい。
また、所定条件は、第1条件から第5条件の5条件の中の3つ以上の条件を組み合わせたものとしてもよい。例えば、第1条件と第3条件と第5条件とを組み合わせて、すべての条件が満たされたときに所定条件が満たされるように構成してもよい。
(3-4)変形例D
上記変形例B及び上記変形例Cで説明した第1条件から第5条件のいずれか、あるいは第1条件から第5条件の5条件の中のいずれかを組み合わせたものを所定条件とする場合について説明したが、所定条件にはさらに他の条件が加えられてもよい。例えば、第1条件から第5条件のいずれか、あるいは第1条件から第5条件の5条件の中のいずれかを組み合わせたものが、一定時間維持されることを所定条件としてもよい。
(4)特徴
(4-1)
上述の空気調和機1においては、所定の低負荷運転時に液冷媒が室外熱交換器23に溜まる影響で室外熱交換器温度センサ34が凝縮温度を精度良く測定できなくなっても、制御部60は、室外熱交換器温度センサ34の測定値に代えて代用値を用いることで冷媒回路10の冷凍サイクルを適切に制御することができる。ここでは、室外熱交換器温度センサ34が第1温度センサの例である。
(4-2)
上述の空気調和機1では、デフロスト運転時にはデフロスト運転を終了するタイミングを精度良く判断できる位置に室外熱交換器温度センサ34(第1温度センサ)を配置することができている。このような室外熱交換器温度センサ34の配置位置は、所定の低負荷運転時に液冷媒が室外熱交換器23に溜まる影響で凝縮温度Tcを精度良く測定できなくなる可能性のある位置である。しかし、室外熱交換器23に溜まる影響で凝縮温度Tcを精度良く測定できなくなる場合には、凝縮温度Tcの代用値を用いることで、冷媒回路10の冷凍サイクルを適切に制御できる。
(4-3)
上述の空気調和機1では、制御部60が、第1条件から第5条件のいずれか、あるいはそれらの条件を組み合わせた条件を所定条件としている。このような所定条件を用いて制御部60が所定の低負荷運転を判断して、室外熱交換器温度センサ34の測定値に代えて代用値を用いることで、空気調和機1は、所定の低負荷運転時においても、冷媒回路10の冷凍サイクルの適切な制御を実現することができる。
(4-4)
上述の空気調和機1では、所定の低負荷運転時に液冷媒が溜まることがある位置が室外熱交換器23の低い位置にあるので、例えば、デフロスト運転時に霜が最後まで融け残る位置に近く、霜が完全に溶けきるタイミングを、室外熱交換器温度センサ34により精度良く検知することができる。他方、通常運転時には、液例外が溜まることがある位置よりも上に室外熱交換器温度センサ34が取り付けられているので、通常運転時には室外熱交換器温度センサ34によって凝縮温度を測定して適切な冷凍サイクルの制御を、制御部が行うことができる。
(4-5)
上述の空気調和機1では、室外空気の温度Toを測定する第2温度センサが室外温度センサ36である。室外熱交換器23が凝縮器として機能するときの蒸発温度Teを測定する第3温度センサが室内熱交換器温度センサ55である。吐出温度Tdを測定する第4温度センサが吐出温度センサ33である。
上述の空気調和機1では、制御部60が、室外熱交換器温度センサ34、室外温度センサ36、室内熱交換器温度センサ55、吐出温度センサ33を使って圧縮機21が吸入する冷媒に含まれる液冷媒の割合が過剰にならないように監視しながら、適切に冷凍サイクルを制御することができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 空気調和機 (冷凍サイクル装置の例)
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
33 吐出温度センサ (第4温度センサの例)
34 室外熱交換器温度センサ (第1温度センサの例)
36 室外温度センサ (第2温度センサの例)
52 室内熱交換器
55 室内熱交換器温度センサ (第3温度センサの例)
60 制御部
国際公開第2016/121623号

Claims (5)

  1. 室外空気と冷媒との間で熱交換を行わせる室外熱交換器(23)及び圧縮した冷媒を吐出する圧縮機(21)を含み、循環する冷媒により蒸気圧縮式の冷凍サイクルが実施される冷媒回路(10)と、
    前記室外熱交換器に取り付けられ、前記室外熱交換器の温度を測定するための第1温度センサ(34)と、
    前記圧縮機の運転周波数を負荷に応じて制御し、前記第1温度センサの測定値に基づいて前記冷媒回路の冷凍サイクルを制御する制御部(60)と
    を備え、
    前記制御部は、通常運転時には前記第1温度センサの測定値を用いて前記冷媒回路の冷凍サイクルを制御し、通常運転時に比べて負荷が低い所定の低負荷運転時と判断したときに前記第1温度センサの測定値に代わる代用値を用いて前記冷媒回路の冷凍サイクルを制御し、
    前記制御部は、前記代用値として、室外空気の温度から推定される凝縮温度、あるいは、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と前記冷媒回路の冷凍サイクルの蒸発温度と前記圧縮機の前記運転周波数から推定される凝縮温度を用いる、冷凍サイクル装置(1)。
  2. 前記制御部は、前記室外熱交換器のデフロスト運転時には前記第1温度センサの測定値を用いてデフロスト運転を終了するタイミングを判断する、
    請求項1に記載の冷凍サイクル装置(1)。
  3. 前記制御部は、所定条件を満たしたときに前記所定の低負荷運転になっていると判断し、
    前記所定条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件及び第5条件のいずれかを用いて、あるいは前記第1条件から前記第5条件の中より選択された条件を組み合わせた条件を用いて設定され、
    前記第1条件が、室外空気の温度と、前記第1温度センサの測定値との差が第1所定レベルまで小さくなるという条件であり、
    前記第2条件が、室外空気の温度から推定される凝縮温度と、前記第1温度センサの測定値との差が第2所定レベルまで小さくなるという条件であり、
    前記第3条件が、前記吐出温度、前記蒸発温度及び前記運転周波数から推定される凝縮温度と、前記第1温度センサの測定値との差が第3所定レベルまで小さくなるという条件であり、
    前記第4条件が、前記冷媒回路の冷凍サイクルにより冷やされる室内空気の温度と設定温度との差が所定閾値以下のときに、室内空気の温度と室外空気の温度との温度差が第4所定レベルまで小さくなるという条件であり、
    前記第5条件が、前記圧縮機の前記運転周波数が第5所定レベルまで小さくなるという条件である、
    請求項1または請求項2に記載の冷凍サイクル装置(1)。
  4. 前記第1温度センサは、通常運転時に前記室外熱交換器に液冷媒が溜まる位置よりも上であり、且つ前記所定の低負荷運転時に液冷媒が溜まることがある位置に取り付けられている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置(1)。
  5. 前記冷媒回路に含まれ、室内空気と冷媒との熱交換を行う室内熱交換器(52)と、
    室外空気の温度を測定するための第2温度センサ(36)と、
    前記室内熱交換器が蒸発器として機能するときに、前記蒸発温度を測定するための第3温度センサ(55)と、
    前記吐出温度を測定するための第4温度センサ(33)と
    を備える、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置(1)。
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