JP2022113105A - 信号処理装置 - Google Patents

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Tomoya Sasago
晋太郎 前川
Shintaro Maekawa
雄 前橋
Yu Maehashi
康晴 大田
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Abstract

【課題】配線の面積を低減し得る信号処理装置を提供する。【解決手段】第1方向及び第2方向に並ぶように配され、各々が、対応するアバランシェフォトダイオードからの出力に基づいて複数のビットを有するデジタル信号を取得する複数の画素信号処理部と、前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部に対応して配され、前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部の各々に保持されている前記デジタル信号のうちの異なる桁の複数のビットにそれぞれ対応する複数の信号が共通に出力される信号線を含む信号線群と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、信号処理装置に関する。
特許文献1には、光子の入射に応じて生成されたパルス信号の数をカウントするカウンタを備える情報処理装置が開示されている。特許文献1に開示されているカウンタは、複数のビットを含むデジタル信号を取得することができるバイナリカウンタである。
特開2020-150377号公報
デジタル信号を出力するための配線を配置するための面積の低減が要求される場合がある。しかしながら、特許文献1においては、カウンタよりも後段の回路へのデジタル信号の出力に着目した検討はなされていない。
本発明は、配線の面積を低減し得る信号処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、第1方向及び第2方向に並ぶように配され、各々が、対応するアバランシェフォトダイオードからの出力に基づいて複数のビットを有するデジタル信号を取得する複数の画素信号処理部と、前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部に対応して配され、前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部の各々に保持されている前記デジタル信号のうちの異なる桁の複数のビットにそれぞれ対応する複数の信号が共通に出力される信号線を含む信号線群と、を備えることを特徴とする信号処理装置が提供される。
本発明によれば、配線の面積を低減し得る信号処理装置が提供される。
第1実施形態に係る光電変換装置の全体構成を示す概略図である。 第1実施形態に係るセンサ基板の構成例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る回路基板の構成例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る回路基板の他の構成例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係るアバランシェフォトダイオードの動作を説明する図である。 第1実施形態に係る画素信号処理部の動作を示すタイミング図である。 第2実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第2実施形態に係るカウンタ回路と画素出力回路の接続関係を示す模式図である。 第2実施形態に係る画素信号処理部のレイアウトを模式的に示す平面図である。 第2実施形態に係る画素信号処理部の動作を示すタイミング図である。 第3実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第3実施形態に係る画素信号処理部のレイアウトを模式的に示す平面図である。 第3実施形態に係る画素信号処理部の動作を示すタイミング図である。 第4実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第4実施形態に係るオープンドレインバッファ回路の構成例を示す回路図である。 第4実施形態に係るオープンドレインバッファ回路のレイアウトを模式的に示す平面図である。 第5実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の2画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第6実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の2画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態に係る光電変換部及び画素信号処理部の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。 第7実施形態に係る画素信号処理部の動作を示すタイミング図である。 第8実施形態に係る光検出システムのブロック図である。 第9実施形態に係る光検出システムのブロック図である。 第10実施形態に係る内視鏡手術システムの概略図である。 第11実施形態に係る光検出システムの概略図である。 第11実施形態に係る移動体の概略図である。 第11実施形態に係る光検出システムの動作を表すフローチャートである。 第12実施形態に係る電子機器の具体例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。各図面が示す部材の大きさ及び位置関係は、説明を明確にするために誇張されていることがある。複数の図面にわたって同一の要素又は対応する要素には共通の符号が付されており、その説明は省略又は簡略化されることがある。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る光電変換装置100の全体構成を示す概略図である。光電変換装置100は、例えば、固体撮像装置、焦点検出装置、測距装置、TOF(Time-Of-Flight)カメラ等であり得る。光電変換装置100は、互いに積層されたセンサ基板11(第1基板)と回路基板21(第2基板)とを有する。センサ基板11と回路基板21とは、電気的に相互に接続されている。センサ基板11は、複数の行及び複数の列をなすように配された複数の画素101が配された画素領域12を有している。回路基板21は、複数の行及び複数の列をなすように配された複数の画素信号処理部103が配された第1回路領域22と、第1回路領域22の外周に配された第2回路領域23とを有している。第2回路領域23は、複数の画素信号処理部103を制御する回路等を含み得る。センサ基板11は、入射光を受ける光入射面(第1面)と、光入射面に対向する接続面(第2面)とを有している。センサ基板11は、接続面側において回路基板21と接続されている。すなわち、光電変換装置100は、いわゆる裏面照射型である。
本明細書において、「平面視」とは、光入射面に対して垂直な方向から視ることを指す。また、断面とは、センサ基板11の光入射面と垂直な方向における面を指す。なお、微視的に見て光入射面が粗面である場合もあり得るが、その場合には巨視的に見たときの光入射面を基準として平面視を定義する。また、本明細書において、深さ方向は、光入射面から接続面に向かう方向である。
以下では、センサ基板11と回路基板21とは、ダイシング済みのチップであるものとして説明するが、センサ基板11と回路基板21とは、チップに限定されるものではない。例えば、センサ基板11と回路基板21とは、ウエハであってもよい。また、センサ基板11と回路基板21とがダイシング済みのチップである場合には、光電変換装置100は、ウエハ状態で積層した後にダイシングされることにより製造されてもよく、ダイシングされた後に積層されることにより製造されてもよい。
図2は、センサ基板11の構成例を示す概略ブロック図である。画素領域12には、複数の行及び複数の列をなすように配された複数の画素101が配されている。複数の画素101の各々は、光電変換素子としてアバランシェフォトダイオード(以下、APDと呼ぶ)を含む光電変換部102を有している。光電変換装置100が撮像装置である場合には、複数の画素101は、光電変換により画像用の信号を生成する素子であり得る。しかしながら、光電変換装置100がTOF等の技術を用いた測距装置である場合には、画素101は、光が到達した時刻と光量を測定するための素子であり得る。すなわち、複数の画素101の用途は画像の取得に限定されない。
APDで生じる電荷対のうち信号電荷として用いられる電荷の導電型を第1導電型と呼ぶ。第1導電型とは、信号電荷と同じ極性の電荷を多数キャリアとする導電型を指す。また、第1導電型と反対の導電型を第2導電型と呼ぶ。以下では、信号電荷が電子であり、第1導電型がN型であり、第2導電型がP型である例を説明するが、信号電荷が正孔であり、第1導電型がP型であり、第2導電型がN型であってもよい。
図3Aは、回路基板21の構成例を示す概略ブロック図である。回路基板21は、複数の行及び複数の列をなすように配された複数の画素信号処理部103が配された第1回路領域22を有している。なお、以下の説明では、複数の画素信号処理部103は0行目からm行目までのm+1行と、0列目からn列目までのn+1列をなしているものとするが、行及び列の数は特に限定されない。なお、本明細書において、同一の行に配された複数の画素信号処理部103が並ぶ方向(図3Aにおける横方向)を第1方向と呼び、同一の列に配された複数の画素信号処理部103が並ぶ方向(図3Aにおける縦方向)を第2方向と呼ぶことがある。
また、回路基板21には、垂直走査回路110、水平走査回路111、読み出し回路112、画素出力信号線113、出力回路114、制御信号生成部115及び駆動線214、215が配されている。図2に示されている複数の光電変換部102と図3Aに示されている複数の画素信号処理部103は、それぞれ、画素101ごとに設けられた接続配線を介して電気的に接続されている。
制御信号生成部115は、垂直走査回路110、水平走査回路111及び読み出し回路112を駆動する制御信号を生成し、これらの各部に供給する制御回路である。これにより、制御信号生成部115は、各部の駆動タイミング等の制御を行う。
垂直走査回路110は、制御信号生成部115から供給された制御信号に基づいて、複数の画素信号処理部103の各々に制御信号を供給する。図3Aに示されているように、垂直走査回路110は、第1回路領域22の行ごとに設けられている2つの駆動線214を介して各画素信号処理部103に対して行ごとに制御信号pRES、pVSELを供給する。なお、図3A等において、制御信号の名称の後に引数が付されている場合があるが、この引数は対応する行又は列の番号を示している。垂直走査回路110にはシフトレジスタ、アドレスデコーダ等の論理回路が用いられ得る。これにより、垂直走査回路110は、画素信号処理部103から信号を出力させる行の選択を行う。
画素101の光電変換部102から出力された信号は、画素信号処理部103において処理される。画素信号処理部103は、光電変換部102に含まれるAPDから出力されるパルスの数をカウントすることにより複数のビットを有するデジタル信号を取得して保持する。
水平走査回路111は、制御信号生成部115から供給された制御信号に基づいて、複数の画素信号処理部103の各々に制御信号を供給する。図3Aに示されているように、水平走査回路111は、第1回路領域22の列ごとに設けられている駆動線215を介して各画素信号処理部103に対して列ごとに制御信号pHSELを供給する。これにより、水平走査回路111は、画素信号処理部103から信号を出力させる列の選択を行う。なお、駆動線215は、各列について複数本であり得る。本実施形態では、後述するように、列ごとに2本の駆動線215が設けられている。
画素出力信号線113は、複数の画素信号処理部103の各行に対応するように配されている。すなわち、1つの行の画素出力信号線113は、対応する行の複数の画素信号処理部103に共有されている。水平走査回路111によって選択された列の複数の画素信号処理部103は、対応する画素出力信号線113に信号POUTを出力する。画素出力信号線113に出力された信号POUTは、読み出し回路112に読み出される。読み出し回路112は、制御信号生成部115から供給された制御信号に基づいて、出力回路114を介して光電変換装置100の外部の記憶部又は信号処理部に信号POUTを出力する。1つの行に対応する画素出力信号線113は、複数の信号線を含む信号線群であり得る。
画素信号処理部103は、必ずしもすべての画素101に1つずつ設けられていなくてもよい。例えば、複数の画素101によって1つの画素信号処理部103が共有されていてもよい。この場合、画素信号処理部103は、各光電変換部102から出力された信号を順次処理することにより、各画素101に対して信号処理の機能を提供する。
図2及び図3Aに示すように、平面視において画素領域12に重なる領域に、複数の画素信号処理部103が配された第1回路領域22が配される。そして、平面視において、センサ基板11の端と画素領域12の端との間に重なるように、垂直走査回路110、水平走査回路111、読み出し回路112、出力回路114及び制御信号生成部115が配される。言い換えると、センサ基板11は、画素領域12と画素領域12の外周に配された非画素領域とを有する。そして、回路基板21において、平面視において非画素領域に重なる領域に、垂直走査回路110、水平走査回路111、読み出し回路112、出力回路114及び制御信号生成部115が配された第2回路領域23が配されている。
図3Bは、回路基板21の他の構成例を示す概略ブロック図である。図3Bの構成は、図3Aの構成の一部を変形したものである。以下、図3Aと図3Bの相違点について説明する。図3Aにおいては、画素出力信号線113が複数の画素信号処理部103の各行に対応するように配されている。これに対し、図3Bにおいては、信号線116が複数の画素信号処理部103の各列に対応するように配されている。信号線116は、複数の配線を含んでおり、少なくとも、信号POUTを読み出し回路112に出力する機能と、制御信号pHSELを画素信号処理部103に供給する機能を有している。言い換えると、信号線116は、図3Aにおける画素出力信号線113の機能と駆動線215の機能を兼ね備えている。図3Bにおいて、その他の部分の構成は図3Aと同様であるため説明を省略する。
図3Bの構成においても、信号読み出しの方向が異なる点を除き、図3Aの構成と同様の動作が可能である。以下の説明では、回路基板21の構成は図3Aに示すものであるものとするが、適宜説明を読み替えることにより、図3Bの構成にも適用可能である。
図4は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。図4には、センサ基板11に配された光電変換部102と回路基板21に配された画素信号処理部103との接続関係を含むより具体的な構成例が模式的に示されている。なお、図4においては図3Aにおける2つの駆動線214を駆動線214a、214bとして示しており、2つの駆動線215を駆動線215a、215bとして示している。
光電変換部102は、APD201を有している。画素信号処理部103は、クエンチ素子202、波形整形部210、カウンタ回路211及び画素出力回路212を有している。カウンタ回路211は、第1メモリ211aと、第2メモリ211bとを有している。画素出力回路212は、第1出力回路212aと、第2出力回路212bとを有している。なお、画素信号処理部103は、波形整形部210、カウンタ回路211及び画素出力回路212の少なくとも1つを有していればよい。
APD201は、光電変換により入射光に応じた電荷対を生成する。APD201のアノードには、電圧VL(第1電圧)が供給される。また、APD201のカソードは、クエンチ素子202の第1端子及び波形整形部210の入力端子に接続されている。クエンチ素子202の第2端子には、アノードに供給される電圧VLよりも高い電圧VH(第2電圧)が供給される。これにより、APD201のアノードとカソードには、APD201がアバランシェ増倍動作をするような逆バイアス電圧が供給される。逆バイアス電圧が供給されているAPD201において、入射光により電荷が生じると、この電荷がアバランシェ増倍を起こし、アバランシェ電流が発生する。
なお、APD201に逆バイアスの電圧が供給される場合の動作モードには、ガイガーモードとリニアモードとがある。ガイガーモードはアノード及びカソードの電位差が降伏電圧より大きい電位差で動作させるモードであり、リニアモードはアノード及びカソードの電位差が降伏電圧近傍又はそれ以下で動作させるモードである。
ガイガーモードで動作させるAPDをSPAD(Single Photon Avalanche Diode)と呼ぶ。このときの電圧は、例えば、電圧VL(第1電圧)が-30Vであり、電圧VH(第2電圧)が1Vである。APD201は、リニアモードで動作させてもよく、ガイガーモードで動作させてもよい。SPADの場合はリニアモードのAPDに比べて電位差が大きくなりアバランシェ増倍の効果が顕著となるため、SPADであることが好ましい。
クエンチ素子202は、アバランシェ増倍による信号増倍時に負荷回路(クエンチ回路)として機能する。クエンチ素子202は、APD201に供給する電圧を抑制して、アバランシェ増倍を抑制する(クエンチ動作)。また、クエンチ素子202は、クエンチ動作による電圧降下に応じた電流を流すことにより、APD201に供給する電圧を電圧VHへと戻す(リチャージ動作)。クエンチ素子202は、例えば、抵抗素子であり得る。
波形整形部210は、光子検出時に得られるAPD201のカソードの電位変化を整形して、パルスを出力する回路である。波形整形部210には、例えば、インバータ回路が用いられる。図4には、波形整形部210としてインバータを1つ用いた例を示されているが、波形整形部210は、複数のインバータを直列接続した回路であってもよく、波形整形効果を有するその他の回路であってもよい。
カウンタ回路211は、波形整形部210から出力されたパルスの数をカウントし、カウント値を示すデジタル信号を保持する。カウンタ回路211の第1メモリ211a及び第2メモリ211bは、それぞれ、デジタル信号の第1ビット及び第2ビットを保持する。カウンタ回路211は、駆動線214aを介して制御信号pRESが供給されたときに、第1メモリ211a及び第2メモリ211bに保持された値をリセットする。
画素出力回路212には、図3Aに示されている垂直走査回路110から図4に示されている駆動線214bを介して制御信号pVSELが供給される。また、画素出力回路212には、図3Aに示されている水平走査回路111から図4に示されている複数の駆動線215a、215bを介して制御信号pHSEL0、pHSEL1がそれぞれ供給される。なお、図3Aにおける制御信号pHSELは、制御信号pHSEL0、pHSEL1の両者を含むものである。図4におけるこれらの制御信号は、カウンタ回路211と画素出力信号線113との電気的な接続、非接続を切り替える。画素出力回路212は、例えば、第1メモリ211a及び第2メモリ211bに保持されている値を読み出して、保持されている値に応じた信号を出力するためのバッファ回路等を含む。
画素出力回路212の第1出力回路212aは、制御信号pHSEL0に基づいて第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値を読み出して画素出力信号線113に出力するように構成されている。画素出力回路212の第2出力回路212bは、制御信号pHSEL1に基づいて第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値を読み出して画素出力信号線113に出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113は、第1ビット及び第2ビットの信号を伝送する共通の信号線である。
なお、図4の例では、画素出力回路212においてカウンタ回路211と画素出力信号線113との電気的な接続、非接続の切り替えが行われているが、画素出力信号線113への信号出力を制御する手法はこれに限定されない。例えば、クエンチ素子202とAPD201との間、光電変換部102と画素信号処理部103との間等のノードにトランジスタ等のスイッチを配し、電気的な接続、非接続を切り替えることにより、画素出力信号線113への信号出力を制御してもよい。また、光電変換部102に供給される電圧VH又は電圧VLの値をトランジスタ等のスイッチを用いて変えることにより、画素出力信号線113への信号出力を制御してもよい。
図4では、カウンタ回路211を用いる構成例を示している。しかしながら、カウンタ回路211の代わりに、時間・デジタル変換回路(Time to Digital Converter:以下、TDC)、メモリを用いて、パルスを検出するタイミングを取得してもよい。このとき、波形整形部210から出力されたパルスの発生タイミングは、TDCによってデジタル信号に変換される。この場合、図3Aの垂直走査回路110から駆動線を介して、TDCに制御信号pREF(参照信号)が供給され得る。TDCは、制御信号pREFを基準とするパルスの入力タイミングの相対時間を示す信号をデジタル信号として取得する。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、本実施形態に係るAPD201の動作を説明する図である。図5(a)は、図4におけるAPD201、クエンチ素子202、波形整形部210を抜き出して示した図である。図5(a)に示されるように、APD201、クエンチ素子202及び波形整形部210の入力端子の接続ノードをnodeAとする。また、図5(a)に示されるように、波形整形部210の出力端子のノードをnodeBとする。
図5(b)は、図5(a)におけるnodeAの電位の時間変化を示すグラフである。図5(c)は、図5(a)におけるnodeBの電位の時間変化を示すグラフである。時刻t0から時刻t1の期間において、APD201には、VH-VLの電圧が印加されている。時刻t1において光子がAPD201に入射すると、APD201においてアバランシェ増倍が生じる。これにより、クエンチ素子202にアバランシェ電流が流れ、nodeAの電位は降下する。その後、電圧降下量が更に大きくなり、APD201に印加される電圧が徐々に小さくなる。そして、時刻t2においてAPD201におけるアバランシェ増倍が停止する。これにより、nodeAの電位はある一定値よりも降下しなくなる。その後、時刻t2から時刻t3の期間において、nodeAには電圧VHのノードから電圧降下分を補う電流が流れ、時刻t3においてnodeAは元の電位に整定する。
上述の過程において、nodeAの電位がある閾値よりも低い期間においてnodeBの電位はハイレベルになる。このようにして、光子の入射によって生じたnodeAの電位の降下の波形は、波形整形部210によって整形され、nodeBにパルスとして出力される。
図6は、本実施形態に係る画素信号処理部103の動作を示すタイミング図である。図6には、制御信号pVSEL、pHSEL0、pHSEL1のレベルと画素出力信号線113における信号POUTの関係が示されている。図6において、制御信号pVESLと信号POUTについては、k行目とk+1行目のみが示されており、制御信号pHSEL0、pHSEL1については、0列目とn列目のみが示されているが、これら以外の行及び列についても同様である。なお、k行目は、0行目からm-1行目までの任意の行であり得る。
時刻t1において、制御信号pVSEL[k]がハイレベルになり、k行目の画素出力回路212が有効化される。これにより、k行目の画素信号処理部103が選択される。
時刻t2から時刻t3において、制御信号pHSEL0[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第1出力回路212aは、第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値P01を読み出してk行目の画素出力信号線113に出力する。
時刻t4から時刻t5において、制御信号pHSEL1[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第2出力回路212bは、第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値P02を読み出してk行目の画素出力信号線113に出力する。
なお、時刻t1から時刻t2の間の期間、及び時刻t3から時刻t4の間の期間に、画素出力信号線113の電位のリセット動作が行われる画素出力信号線リセット期間が含まれていてもよい。このリセット動作は、各ビットの値が読み出される前に、外部の電位供給線から画素出力信号線113に所定の電位が与えられることにより、画素出力信号線113の電位をリセットする動作である。画素出力回路212から画素出力信号線113への信号の出力が行われる前に画素出力信号線113が所定の電位にリセットされることにより、外部からのノイズ又は直前に画素出力信号線113に出力された信号のレベルの影響が低減される。これにより、画素出力回路212から画素出力信号線113への信号の出力が安定化し得る。
また、時刻t1から時刻t2の間の期間における画素出力信号線リセット期間の長さと、時刻t3から時刻t4の間の期間における画素出力信号線リセット期間の長さとが互いに異なっていてもよい。例えば、第1ビットの値P01が第2ビットの値P02よりも安定した状態で出力されることが要求されているものとする。この場合には、時刻t1から時刻t2の間の期間に含まれる画素出力信号線リセット期間が、時刻t3から時刻t4の間の期間に含まれる画素出力信号線リセット期間よりも長く設定されていることが望ましい。これにより、第1出力回路212aから画素出力信号線113への第1ビットの値P01の出力がより安定化し得る。
以上のようにしてk行目かつ0列目の画素信号処理部103から画素出力信号線113への信号の出力が行われる。このとき、第1ビットの値P01と、第2ビットの値P02は選択的に読み出されるため、1つの画素出力信号線113に同時にこれらが読み出されることはない。また、互いに異なるタイミングで第1ビットの値P01と第2ビットの値P02を1つの画素出力信号線113に出力することで、複数のビットで画素出力信号線113を共有することができる。第1ビットの値P01と第2ビットの値P02を組み合わせることで、k行目かつ0列目の画素信号処理部103に対応するデジタル信号の値を得ることができる。1列目からn-1列目についても順次同様の読み出しが行われる。
時刻t6から時刻t7において、制御信号pHSEL0[n]がハイレベルになる。これにより、k行目かつn列目の第1出力回路212aは、第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値Pn1を読み出してk行目の画素出力信号線113に出力する。
時刻t8から時刻t9において、制御信号pHSEL1[n]がハイレベルになる。これにより、k行目かつn列目の第2出力回路212bは、第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値Pn2を読み出してk行目の画素出力信号線113に出力する。
なお、上述の画素出力信号線リセット期間が、時刻t6の前の期間及び時刻t7から時刻t8の間の期間に含まれていてもよい。また、これらの画素出力信号線リセット期間の長さが互いに異なっていてもよい。
以上のようにしてk行目かつn列目の画素信号処理部103から画素出力信号線113への信号の出力が行われる。時刻t10において、制御信号pVSEL[k]がローレベルになり、k行目の画素出力回路212が無効化される。これにより、k行目の画素信号処理部103の選択が解除される。以上の時刻t1から時刻t10のようにして、k行目の画素信号処理部103からの読み出しが行われる。
次に、時刻t11から時刻t20において、k+1行目の画素信号処理部103からの読み出しが行われる。この動作は時刻t1から時刻t10のk行目の動作と概ね同様であるため説明を省略する。
以上のように、本実施形態においては画素信号処理部103に保持されているデジタル信号のうちの第1ビットの信号と第2ビットの信号が1つの画素出力信号線113に共通に出力される。これにより、ビットごとに個別の画素出力信号線を設ける場合と比較して、画素出力信号線113の本数を削減することができ、画素出力信号線113の配線に要する面積が削減される。したがって、本実施形態によれば、配線の面積を低減し得る信号処理装置が提供される。
また、画素出力信号線113の配線の本数の削減により得られた面積を配線の幅及び配線間のスペースの拡大に活用することにより、配線抵抗及び配線間容量を調整して画素出力信号線113の時定数を低減することができる。したがって、本実施形態の構成を適用しつつ画素出力信号線113のラインアンドスペースの設計を適正化することにより、出力遅延を低減することができる場合もある。
[第2実施形態]
本実施形態の光電変換装置100においては、カウンタ回路211及び画素出力回路212が4ビットのデジタル信号に対応している。第1実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図7は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態のカウンタ回路211は、図4に示す構成に加えて、第3メモリ211cと、第4メモリ211dとを更に有している。第1メモリ211aから第4メモリ211dにそれぞれ保持される第1ビットから第4ビットは、この順に連続する4桁のビットである。また、本実施形態の画素信号処理部103は、図4に示す構成に加えて、第3出力回路212cと、第4出力回路212dとを更に有している。また、本実施形態においては、第1出力回路212a及び第4出力回路212dに接続された画素出力信号線113a(第1信号線)と、第2出力回路212b及び第3出力回路212cに接続された画素出力信号線113b(第2信号線)とが配されている。
第1出力回路212aは、制御信号pHSEL0に基づいて第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値を読み出して画素出力信号線113aに出力するように構成されている。第4出力回路212dは、制御信号pHSEL1に基づいて第4メモリ211dに保持されている第4ビットの値を読み出して画素出力信号線113aに出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113aは、第1ビット及び第4ビットの信号を伝送する共通の信号線である。
第2出力回路212bは、制御信号pHSEL0に基づいて第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値を読み出して画素出力信号線113bに出力するように構成されている。第3出力回路212cは、制御信号pHSEL1に基づいて第3メモリ211cに保持されている第3ビットの値を読み出して画素出力信号線113bに出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113bは、第2ビット及び第3ビットの信号を伝送する共通の信号線である。
図8は、本実施形態に係るカウンタ回路211と画素出力回路212の接続関係を示す模式図である。図8には、各メモリ及び各入力回路の配置と、それらを相互に接続する第1配線層及び第2配線層の配線の接続関係が模式的に示されている。カウンタ回路211において、第1乃至第4ビットに対応する各メモリは、入力端子CKと出力端子Qを有する。画素出力回路212において、第1乃至第4ビットに対応する各出力回路は、入力端子INと出力端子OUTを有する。図8において、入力端子CK、出力端子Q、入力端子IN及び出力端子OUTの符号には、例えば、「CK1」のように、対応するビットを示す番号が付されている。
図8に示されるように、第1メモリ211aと第2メモリ211bは、第2方向(縦方向)に隣接して配されており、第2メモリ211bと第3メモリ211cは、第1方向(横方向)に隣接して配されている。第3メモリ211cと第4メモリ211dは、第2方向に隣接して配されており、第4メモリ211dと第1メモリ211aは、第1方向に隣接して配されている。このように、ビットの順序に従って複数のメモリを一筆書き状に折り返して配置することにより、ビット間の繰り上げ等のための配線を最小限の長さとすることができ、配線効率が向上する。
また、図8に示されるように、第1出力回路212aと第2出力回路212bは、第2方向に隣接して配されており、第2出力回路212bと第3出力回路212cは、第1方向に隣接して配されている。第3出力回路212cと第4出力回路212dは、第2方向に隣接して配されており、第4出力回路212dと第1出力回路212aは、第1方向に隣接して配されている。このように、各メモリと各出力回路の配置順序は、平行移動の関係にある。すなわち、各メモリの平面視における位置関係が各出力回路の平面視における位置関係と同一である。このように配置することにより、メモリの出力と出力回路の入力の間の配線が交差しないようなレイアウトが実現されるため、配線効率が向上する。
波形整形部210の出力端子は、第1配線層の配線によって第1メモリ211aの入力端子CK1と接続されている。第1メモリ211aの出力端子Q1は、第1配線層の配線によって第2メモリ211bの入力端子CK2と接続され、かつ、第2配線層の配線によって第1出力回路212aの入力端子IN1と接続されている。第2メモリ211bの出力端子Q2は、第2配線層の配線によって第3メモリ211cの入力端子CK3と接続され、かつ、第2配線層の配線によって第2出力回路212bの入力端子IN2と接続されている。第3メモリ211cの出力端子Q3は、第1配線層の配線によって第4メモリ211dの入力端子CK4と接続され、かつ、第2配線層の配線によって第3出力回路212cの入力端子IN3と接続されている。第4メモリ211dの出力端子Q4は、第2配線層の配線によって第4出力回路212dの入力端子IN4と接続されている。
第1出力回路212aの出力端子OUT1と、第4出力回路212dの出力端子OUT4は、第2配線層の配線によって相互に接続されている。第2出力回路212bの出力端子OUT2と、第3出力回路212cの出力端子OUT3は、第2配線層の配線によって相互に接続されている。
図9は、本実施形態に係る画素信号処理部103のレイアウトを模式的に示す平面図である。図9には、各メモリ及び各入力回路の配置、それらを相互に接続する第1配線層及び第2配線層の配線の接続関係、プラグの位置等が模式的に示されている。図8と同様の接続関係である箇所については説明を省略又は簡略化する。
図9には、図8で示したカウンタ回路211及び画素出力回路212に加え、クエンチ素子202及び波形整形部210が模式的に示されている。クエンチ素子202の第2端子301には、電圧VHが供給される。クエンチ素子202の第1端子302は、第1配線層の配線によって波形整形部210の入力端子303と接続されている。波形整形部210の出力端子304は、第1配線層の配線によって第1メモリ211aの入力端子CK1と接続されている。
第1メモリ211aのリセット端子305は、第1配線層を介して第2配線層に設けられた駆動線214aに接続されている。他のメモリも同様にして駆動線214aに接続されている。
第1出力回路212aの垂直選択端子306は、第1配線層を介して第2配線層に設けられた駆動線214bに接続されている。他の出力回路も同様にして駆動線214bに接続されている。
第1出力回路212a及び第2出力回路212bの水平選択端子307は、第1配線層に設けられた駆動線215aに接続されている。第3出力回路212c及び第4出力回路212dの水平選択端子307は、第1配線層に設けられた駆動線215bに接続されている。
第1出力回路212aの出力端子OUT1と、第4出力回路212dの出力端子OUT4は、第3配線層に設けられた画素出力信号線113aに共通に接続されている。第2出力回路212bの出力端子OUT2と、第3出力回路212cの出力端子OUT3は、第3配線層に設けられた画素出力信号線113bに共通に接続されている。
図10は、本実施形態に係る画素信号処理部103の動作を示すタイミング図である。図10には、制御信号pVSEL、pHSEL0、pHSEL1のレベルと、画素出力信号線113aにおける信号POUT0と、画素出力信号線113bにおける信号POUT1との関係が示されている。
時刻t1において、制御信号pVSEL[k]がハイレベルになり、k行目の画素出力回路212が有効化される。これにより、k行目の画素信号処理部103が選択される。
時刻t2から時刻t3において、制御信号pHSEL0[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第1出力回路212aは、第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値P01を読み出してk行目の画素出力信号線113aに出力する。また、k行目かつ0列目の第2出力回路212bは、第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値P02を読み出してk行目の画素出力信号線113bに出力する。
時刻t4から時刻t5において、制御信号pHSEL1[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第3出力回路212cは、第3メモリ211cに保持されている第3ビットの値P03を読み出してk行目の画素出力信号線113bに出力する。また、k行目かつ0列目の第4出力回路212dは、第4メモリ211dに保持されている第4ビットの値P04を読み出してk行目の画素出力信号線113aに出力する。
以上のようにしてk行目かつ0列目の画素信号処理部103から画素出力信号線113a、113bへの信号の出力が行われる。互いに異なるタイミングで第1ビットの値P01と第4ビットの値P04を1つの画素出力信号線113aに出力することで、複数のビットで画素出力信号線113aを共有することができる。また、互いに異なるタイミングで第2ビットの値P02と第3ビットの値P03を1つの画素出力信号線113bに出力することで、複数のビットで画素出力信号線113bを共有することができる。なお、これ以降の期間における処理は、これまでに述べたものと概ね同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態においては画素信号処理部103に保持されているデジタル信号のうちの第1ビットの信号と第4ビットの信号が1つの画素出力信号線113aに共通に出力される。また、第2ビットの信号と第3ビットの信号が1つの画素出力信号線113bに共通に出力される。これにより、ビットごとに個別の画素出力信号線を設ける場合と比較して、画素出力信号線113a、113bの本数を削減することができ、画素出力信号線113の配線に要する面積が削減される。また、本実施形態においては、複数のメモリ及び複数の出力回路を一筆書き状に折り返して配置することができるため、配線効率が向上する。したがって、本実施形態によれば、配線の面積を低減し得る信号処理装置が提供される。
[第3実施形態]
本実施形態の光電変換装置100においては、カウンタ回路211が3ビットのデジタル信号に対応しており、画素出力回路212がダミー回路を有している。第1実施形態又は第2実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図11は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態のカウンタ回路211は、図4に示す構成に加えて、第3メモリ211cを更に有している。また、本実施形態の画素信号処理部103は、図4に示す構成に加えて、第3出力回路212cと、ダミー回路212eとを更に有している。ダミー回路212eは、固定値を有するダミー信号を出力する回路である。また、本実施形態においては、第1出力回路212a及びダミー回路212eに接続されている画素出力信号線113aと、第2出力回路212b及び第3出力回路212cに接続されている画素出力信号線113bとが配されている。
第1出力回路212aは、制御信号pHSEL0に基づいて第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値を読み出して画素出力信号線113aに出力するように構成されている。ダミー回路212eは、制御信号pHSEL1に基づいてダミー信号を画素出力信号線113aに出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113aは、第1ビット及びダミー信号を伝送する共通の信号線である。
図12は、本実施形態に係る画素信号処理部103のレイアウトを模式的に示す平面図である。図9と同様の箇所については説明を省略又は簡略化する。
図12が図9と相違する点は、第4メモリ211dとこれに接続される配線が設けられていない点と、第4出力回路212dに代えてダミー回路212eが設けられている点である。ダミー回路212eには、第4出力回路212dの入力端子IN4に相当する入力端子がなく、ダミー回路212eは、固定値を有するダミー信号を出力端子OUT4から出力する。第1出力回路212aの出力端子OUT1と、ダミー回路212eの出力端子OUT4は、第3配線層に設けられた画素出力信号線113aに共通に接続されている。
図13は、本実施形態に係る画素信号処理部103の動作を示すタイミング図である。図10と同様の動作については説明を省略又は簡略化する。
図13が図10と相違する点は、時刻t4から時刻t5等の期間にダミー信号が出力される点である。時刻t4から時刻t5において、制御信号pHSEL1[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第3出力回路212cは、第3メモリ211cに保持されている第3ビットの値P03を読み出してk行目の画素出力信号線113bに出力する。また、k行目かつ0列目のダミー回路212eは、ダミー信号D0をk行目の画素出力信号線113aに出力する。互いに異なるタイミングで第1ビットの値P01とダミー信号D0を1つの画素出力信号線113aに出力することで、第1ビットの値P01とダミー信号D0とで画素出力信号線113aを共有することができる。なお、これ以外の期間における処理は、これまでに述べたものと概ね同様であるため、説明を省略する。
ダミー回路212eが出力するダミー信号の固定値は、ローレベル又はハイレベルであり得る。しかしながら、この固定値は、ダミー信号の次に出力されるビットの値を保持するメモリが制御信号pRESによってリセットされる際に、当該メモリに与えられるレベルと同一のレベルであってもよい。例えば、本実施形態においてk行目に着目すると、ダミー信号D0の次に出力されるビットの値はP11であり、これはk行目かつ1列目の画素信号処理部103内部の第1メモリ211aに保持されるビットの値である。例えば、第1メモリ211aに制御信号pRESが入力されてリセットされたときに第1メモリ211aに保持されるビットの値がローレベルである場合には、ダミー信号D0の値はローレベルである。
ダミー回路212eが出力する固定値がこのように設定されることによる効果を説明する。同じ画素出力信号線113aを介して信号が順次出力される際に、1つ前に出力された信号のレベルの影響によっては、画素出力信号線113aに誤ったレベルの信号が出力されることがあり得る。例えば、画素出力信号線113aに出力されるダミー信号D0がハイレベルであり、k行目かつ1列目の画素信号処理部103内部の第1メモリ211aに保持されるビット値がローレベルであるものとする。この場合において、図13においてダミー信号D0の次に出力されるビット値P11は、本来ローレベルであるべきである。しかしながら、ビット値P11が1つ前に出力されたハイレベルのダミー信号D0の影響によりハイレベルになるということもあり得る。このようなビット値の誤りは、S/N比が小さい条件、特に入射光が無いような条件において、画質に大きな影響を与える。この入射光が無い条件とは、APD201からパルスが出力されない条件と言い換えることもできる。そこで、ダミー信号D0とその次に出力されるビット値のP11とが入射光が無い条件において同じレベルとなるようにダミー信号D0のレベルが設定されていれば、入射光が無い条件におけるビット値の誤りが発生しにくくなる。例えば、入射光が無い条件では、ビット値P11は、k行目かつ1列目の画素信号処理部103内部の第1メモリ211aが制御信号pRESによってリセットされる際に与えられるレベルと同一である。上述のような効果が得られるため、ダミー信号D0の固定値がその次に出力されるビット値のP11同じレベルであることが望ましい。
以上のように、本実施形態においては画素信号処理部103に保持されているデジタル信号のうちの第1ビットの信号とダミー信号が1つの画素出力信号線113aに共通に出力される。ダミー信号を出力するダミー回路212eを設ける理由を説明する。デジタル信号のビット数が3個等の奇数である場合、複数の画素出力信号線のうちの1つにおいては、他の画素出力信号線と比べて流れる信号の個数が少なくなるため、信号が流れない空白期間が生じ得る。空白期間においては、電位が不定になるため、後段の信号処理の段階で不定のビットを含むデジタル値を処理する必要が生じ、信号処理が複雑化し得る。これに対し、本実施形態においては、この空白期間に固定値を有するダミー信号が出力され、空白期間のビット値が一定となるため、信号処理が容易になる。これにより、本実施形態によれば、第1実施形態又は第2実施形態の効果に加え、デジタル信号のビット値が奇数の場合において、信号処理を容易にする効果が得られる光電変換装置100が提供される。
[第4実施形態]
本実施形態の光電変換装置100においては、第2実施形態と同様にカウンタ回路211及び画素出力回路212が4ビットのデジタル信号に対応しており、画素出力回路212にオープンドレインバッファ回路が用いられている。第1実施形態乃至第3実施形態のいずれかと共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図14は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態の第1メモリ211aは、第1出力信号Q1と、第1出力信号Q1の反転信号である第2出力信号QB1とを第1出力回路212aに出力する。第2メモリ211b、第3メモリ211c、第4メモリ211dも同様に、第1出力信号Q2、Q3、Q4とそれらの反転信号である第2出力信号QB2、QB3、QB4とをそれぞれ出力するように構成されている。
また、本実施形態の画素信号処理部103は、選択回路212fを更に有している。選択回路212fには、駆動線215aから制御信号pHSEL0が入力され、駆動線215bから制御信号pHSEL1が入力され、駆動線214bから制御信号pVSELが入力される。選択回路212fはこれらの制御信号pHSEL0、pHSEL1、pVSELに基づいて、制御信号SEL0、SEL1を生成する。制御信号SEL0は、第1出力回路212a及び第2出力回路212bに入力され、これらの回路の有効又は無効を制御する。制御信号SEL1は、第3出力回路212c及び第4出力回路212dに入力され、これらの回路の有効又は無効を制御する。
本実施形態においては、画素出力信号線113c、113d、113e、113fが配されている。第1出力回路212a及び第4出力回路212dは、第1出力信号Q1、Q4を画素出力信号線113cに出力し、第2出力信号QB1、QB4を画素出力信号線113dに出力する。第2出力回路212b及び第3出力回路212cは、第1出力信号Q2、Q3を画素出力信号線113eに出力し、第2出力信号QB2、QB3を画素出力信号線113fに出力する。画素出力信号線113c、113d、113e、113fに出力されている信号をそれぞれ、信号POUTP0、POUTN0、POUTP1、POUTN1とする。
本実施形態の第1出力回路212a、第2出力回路212b、第3出力回路212c及び第4出力回路212dは、オープンドレインバッファ回路により構成されている。図15は、本実施形態に係るオープンドレインバッファ回路の構成例を示す回路図である。図15には、第1出力回路212aと第4出力回路212dを構成するオープンドレインバッファ回路の例が示されている。
図15に示されているオープンドレインバッファ回路は、第1出力回路212aを構成するトランジスタM1、M2、M3、M4と、第4出力回路212dを構成するM5、M6、M7、M8とを有している。これらのトランジスタはn型MOSトランジスタである。
トランジスタM1のドレインとトランジスタM7のドレインは、互いに共通接続されており、画素出力信号線113dに接続されている。トランジスタM3のドレインとトランジスタM5のドレインは、互いに共通接続されており、画素出力信号線113cに接続されている。トランジスタM1のソースは、トランジスタM2のドレインと接続されている。トランジスタM3のソースは、トランジスタM4のドレインと接続されている。トランジスタM5のソースは、トランジスタM6のドレインと接続されている。トランジスタM7のソースは、トランジスタM8のドレインと接続されている。トランジスタM2、M4、M6、M8のソースは互いに共通接続されており、グラウンド配線に接続されている。
トランジスタM1、M3のゲートには、信号線215cを介して制御信号SEL0が入力される。トランジスタM5、M7のゲートには、信号線215dを介して制御信号SEL1が入力される。トランジスタM4のゲートには、信号線217を介して第1出力信号Q1が入力される。トランジスタM2のゲートには、信号線218を介して第2出力信号QB1が入力される。トランジスタM6のゲートには、信号線219を介して第1出力信号Q4が入力される。トランジスタM8のゲートには、信号線220を介して第2出力信号QB4が入力される。
図16は、本実施形態に係るオープンドレインバッファ回路のレイアウトを模式的に示す平面図である。図16には、トランジスタM1~M8が形成されるアクティブ領域310の配置と、ゲート配線である信号線215c、215d、217~220の配置と、画素出力信号線113c、113dの配置と、グラウンド配線311の配置とが示されている。グラウンド配線311は、第1配線層に配されており、画素出力信号線113c、113dは第2配線層に配されている。
図16に示されているように、アクティブ領域310は、トランジスタM1~M8に共有されている。また、グラウンド配線311は、トランジスタM2、M4、M6、M8に共有されている。なお、図15及び図16においては、第1出力回路212aと第4出力回路212dのみが示されているが、第2出力回路212bと第3出力回路212cについても同様の回路構成及びレイアウトが適用され得る。
本実施形態においては、オープンドレインバッファ回路を用いていることにより、少ない電圧差の信号を増幅して高速に読み出すことができる。本実施形態の構成は、画素数が多く、読み出しの高速化が求められる場合に特に有効である。また、本実施形態においては、アクティブ領域310の共通化及びグラウンド配線311の共通化がなされており、レイアウトの面積効率が向上されている。
本実施形態においては、第1実施形態又は第2実施形態と同様に配線の面積を低減し得る信号処理装置が提供される。また、本実施形態によれば、読み出しの高速化及びレイアウトの面積効率向上の効果の少なくとも1つの効果が実現され得る。
[第5実施形態]
本実施形態の光電変換装置100は、隣接する2つの行の信号処理部に共有された画素出力信号線113を有している。第1実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図17は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103a、103bの2画素分の構成例を示す概略ブロック図である。図17には、k行目に配された画素信号処理部103aと、k+1行目に配された画素信号処理部103bとが示されている。図17に示されるように、画素信号処理部103aと画素信号処理部103bは、いずれもk行目の画素出力信号線113に信号を出力するように構成されている。これにより、画素出力信号線113の数が低減され得る。したがって、本実施形態によれば、第1実施形態の構成に比べて、配線の面積を更に低減し得る信号処理装置が提供される。
[第6実施形態]
本実施形態の光電変換装置100は、隣接する2つの行の画素信号処理部に共有された画素出力回路212及び画素出力信号線113を有している。第1実施形態又は第5実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図18は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103a、103bの2画素分の構成例を示す概略ブロック図である。図18には、k行目に配された画素信号処理部103aと、k+1行目に配された画素信号処理部103bとが示されている。本実施形態においては、画素出力回路212が、画素信号処理部103a、103bの外に配されており、画素信号処理部103aと画素信号処理部103bに共有されている。画素出力回路212は、k行目の画素出力信号線113に接続されている。したがって、図18に示されるように、画素信号処理部103aと画素信号処理部103bは、いずれもk行目の画素出力信号線113に信号を出力するように構成されている。これにより、画素出力信号線113の数が低減され得る。また、画素出力回路212に要する面積も低減され得る。したがって、本実施形態によれば、第1実施形態の構成に比べて、配線又は素子の面積を更に低減し得る信号処理装置が提供される。
なお、本実施形態においては、2つの行にわたって並ぶ2つの画素信号処理部103a、103bに画素出力回路212が共有されている例を説明しているが、2つの列にわたって並ぶ2つの画素信号処理部に画素出力回路212が共有されてもよい。この場合も画素出力回路212に要する面積を低減する効果が得られる。
[第7実施形態]
本実施形態の光電変換装置100においては、カウンタ回路211が3ビットのデジタル信号に対応しており、画素出力回路212がダミー回路を有している。第1実施形態乃至第6実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略化する場合がある。
図19は、本実施形態に係る光電変換部102及び画素信号処理部103の1画素分の構成例を示す概略ブロック図である。本実施形態の画素信号処理部103は、第3出力回路212c及びダミー回路212eが画素出力信号線113aに接続されており、第1出力回路212a及び第2出力回路212bが画素出力信号線113bに接続されている点が図11の構成と異なる。
ダミー回路212eは、制御信号pHSEL0に基づいてダミー信号を画素出力信号線113aに出力するように構成されている。第3出力回路212cは、制御信号pHSEL1に基づいて第3メモリ211cに保持されている第3ビットの値を読み出して画素出力信号線113aに出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113aは、第3ビット及びダミー信号を伝送する共通の信号線である。
第2出力回路212bは、制御信号pHSEL0に基づいて第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値を読み出して画素出力信号線113bに出力するように構成されている。第1出力回路212aは、制御信号pHSEL1に基づいて第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値を読み出して画素出力信号線113bに出力するように構成されている。すなわち、画素出力信号線113bは、第2ビット及び第1ビットを伝送する共通の信号線である。
図20は、本実施形態に係る画素信号処理部103の動作を示すタイミング図である。図13と同様の動作については説明を省略又は簡略化する。
図20が図13と相違する点は、第3ビット及びダミー信号が画素出力信号線113aに共通に出力され、第1ビット及び第2ビットが画素出力信号線113bに共通に出力される点である。すなわち、時刻t2から時刻t3において、制御信号pHSEL0[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目のダミー回路212eは、ダミー信号D0をk行目の画素出力信号線113aに出力する。また、k行目かつ0列目の第2出力回路212bは、第2メモリ211bに保持されている第2ビットの値P02を読み出してk行目の画素出力信号線113bに出力する。その後、時刻t4から時刻t5において、制御信号pHSEL1[0]がハイレベルになる。これにより、k行目かつ0列目の第3出力回路212cは、第3メモリ211cに保持されている第3ビットの値P03を読み出してk行目の画素出力信号線113aに出力する。また、k行目かつ0列目の第1出力回路212aは、第1メモリ211aに保持されている第1ビットの値P01を読み出してk行目の画素出力信号線113bに出力する。互いに異なるタイミングで第3ビットの値P03とダミー信号D0を1つの画素出力信号線113aに出力することで、第3ビットの値P03とダミー信号D0とで画素出力信号線113aを共有することができる。
以上のように、本実施形態においては画素信号処理部103に保持されているデジタル信号のうちの第3ビットの信号とダミー信号が1つの画素出力信号線113aに共通に出力される。第3ビットの信号とダミー信号が1つの画素出力信号線に共通に出力されることによる効果を説明する。画素出力信号線113aを介して信号が出力される際に、画素出力信号線113aが受ける外部からのノイズ等によって、ビットの値が本来出力されるべきレベルから反転することがあり得る。このようなビットの値の反転は、S/N比が小さい条件、特に入射光が少ない条件において、画質に大きな影響を与える。また、同じ画素出力信号線113aを介して信号が順次出力される際には、あるビットの値の出力が1つ前に出力されたビットの値の影響を受けることがある。
そこで、第3実施形態において述べたように、ノイズ等による反転を防ぐことが望まれるビットの値が読み出される前にダミー信号を読み出すという手法が考えられる。例えば、カウンタ回路211が2進カウンタである場合、入射光が無いときは、波形整形部210の出力端子からはパルスが出力されない。そのため、第3ビットの信号、第2ビットの信号及び第1ビットの信号は、いずれも、第3メモリ211c、第2メモリ211b及び第1メモリ211aを制御信号pRESでリセットしたときの状態、例えばローレベルとなる。
この状態において、第1ビット乃至第3ビットのいずれか1つのビットが、ノイズの影響によりローレベルからハイレベルへと誤って反転するというケースについて考える。最下位ビットである第1ビットが反転した場合、カウンタ回路211がもともと保持していた値(第1デジタル信号)は十進数において0であるのに対し、出力される値(第2デジタル信号)は十進数において1という誤った値となる。同様に、第2ビットが反転した場合には出力される値(第2デジタル信号)は十進数において2であり、最上位ビットである第3ビットが反転した場合には出力される値(第2デジタル信号)は十進数において4である。このように、いずれか1つのビットの値が反転するケースでは、最上位ビットである第3ビットが反転する場合の影響が最も大きい。
そこで、本実施形態では最上位ビットである第3ビットの信号と、ローレベルのダミー信号とが1つの画素出力信号線113aに共通に出力されるように構成されている。第3ビットの信号の読み出しの前にローレベルのダミー信号の読み出しが行われるため、画素出力信号線113aが外部からのノイズ等を受けたとしても、第3ビットはローレベルからハイレベルへと反転しにくい。これにより、本実施形態によれば、第1実施形態乃至第3実施形態の効果に加え、入射光が少ないときにおけるノイズの影響を低減し得る光電変換装置100が提供される。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態に係る光検出システムについて、図21を用いて説明する。図21は、本実施形態に係る光検出システムのブロック図である。本実施形態の光検出システムは、入射光に基づく画像を取得する撮像システムである。
上述の実施形態における光電変換装置は種々の撮像システムに適用可能である。撮像システムとして、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラヘッド、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星、監視カメラ等があげられる。図21に、撮像システムの例としてデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
図21に示す撮像システム7は、バリア706、レンズ702、絞り704、撮像装置70、信号処理部708、タイミング発生部720、全体制御・演算部718、メモリ部710、記録媒体制御I/F部716、記録媒体714、外部I/F部712を含む。バリア706はレンズを保護し、レンズ702は被写体の光学像を撮像装置70に結像させる。絞り704はレンズ702を通った光量を可変にする。撮像装置70は上述の実施形態の光電変換装置のように構成され、レンズ702により結像された光学像を画像データに変換する。信号処理部708は撮像装置70より出力された撮像データに各種の補正、データ圧縮等の処理を行う。
タイミング発生部720は、撮像装置70及び信号処理部708に、各種タイミング信号を出力する。全体制御・演算部718はデジタルスチルカメラ全体を制御し、メモリ部710は画像データを一時的に記憶する。記録媒体制御I/F部716は記録媒体714に画像データの記録又は読み出しを行うためのインターフェースであり、記録媒体714は画像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。外部I/F部712は外部コンピュータ等と通信するためのインターフェースである。タイミング信号等は撮像システム7の外部から入力されてもよく、撮像システム7は、少なくとも撮像装置70と、撮像装置70から出力された画像信号を処理する信号処理部708とを有すればよい。
本実施形態では、撮像装置70と信号処理部708とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。また、撮像装置70と信号処理部708とが別の半導体基板に形成されていてもよい。
また、撮像装置70のそれぞれの画素が第1光電変換部と、第2光電変換部を含んでもよい。信号処理部708は、第1光電変換部で生じた電荷に基づく画素信号と、第2光電変換部で生じた電荷に基づく画素信号とを処理し、撮像装置70から被写体までの距離情報を取得し得る。
[第9実施形態]
図22は、本実施形態に係る光検出システムのブロック図である。より具体的には、図22は、上述の実施形態に記載の光電変換装置を用いた距離画像センサのブロック図である。
図22に示すように、距離画像センサ401は、光学系402、光電変換装置403、画像処理回路404、モニタ405及びメモリ406を備える。距離画像センサ401は、光源装置411から被写体に向かって発光され、被写体の表面で反射された光(変調光、パルス光)を受光する。距離画像センサ401は、発光から受光までの時間に基づき、被写体までの距離に応じた距離画像を取得することができる。
光学系402は、1枚又は複数枚のレンズを含み、被写体からの像光(入射光)を光電変換装置403に導き、光電変換装置403の受光面(センサ部)に結像させる。
光電変換装置403としては、上述した各実施形態の光電変換装置が適用され得る。光電変換装置403は、受光信号から求められる距離を示す距離信号を画像処理回路404に供給する。
画像処理回路404は、光電変換装置403から供給された距離信号に基づいて距離画像を構築する画像処理を行う。画像処理により得られた距離画像(画像データ)は、モニタ405に表示され、メモリ406に記憶(記録)され得る。
このように構成されている距離画像センサ401は、上述した光電変換装置を適用することで、正確な距離画像を取得することができる。
[第10実施形態]
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、光検出システムの一例である内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図23は、本実施形態における内視鏡手術システムの概略図である。図23は、術者(医師)1131が、内視鏡手術システム1103を用いて、患者ベッド1133上の患者1132に手術を行っている様子を示している。図示するように、内視鏡手術システム1003は、内視鏡1100、術具1110、アーム1121、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート1134を備える。
内視鏡1100は、先端から所定の長さの領域が患者1132の体腔内に挿入される鏡筒1101と、鏡筒1101の基端に接続されるカメラヘッド1102とを備える。図23は、硬性の鏡筒1101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡1100を示しているが、内視鏡1100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒1101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡1100には光源装置1203が接続されている。光源装置1203によって生成された光は、鏡筒1101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者1132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡1100は、直視鏡であってもよく、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド1102の内部には光学系及び光電変換装置が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該光電変換装置に集光される。光電変換装置によって観察光は光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。光電変換装置としては、上述の各実施形態に記載の光電変換装置が用いられ得る。画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)1135に送信される。
CCU1135は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡1100及び表示装置1136の動作を統括的に制御する。更に、CCU1135は、カメラヘッド1102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等、画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置1136は、CCU1135からの制御により、当該CCU1135によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置1203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源を備え、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡1100に供給する。
入力装置1137は、内視鏡手術システム1103に対する入力インターフェースである。ユーザは、入力装置1137を介して、内視鏡手術システム1003に対して各種の情報の入力及び指示入力を行うことができる。
処置具制御装置1138は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具1112の駆動を制御する。
光源装置1203は、内視鏡1100に術部を撮影する際の照射光を供給可能であって、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによる白色光源であり得る。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができる。このため、光源装置1203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御してもよい。これにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。このような方法によれば、撮像素子にカラーフィルタが設けられることなく、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置1203から出力される光の強度が所定の時間ごとに変更されるように、光源装置1203の駆動が制御されてもよい。光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
更に、光源装置1203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用することができる。具体的には、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置1203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
[第11実施形態]
本実施形態の光検出システム及び移動体について、図24、図25及び図26を用いて説明する。本実施形態では、光検出システムとして、車載カメラの一例を示す。
図24は、本実施形態における光検出システムの概略図であって、車両システム及び車両システムに搭載される光検出システムの一例を示している。光検出システム1301は、光電変換装置1302、画像前処理部1315、集積回路1303、光学系1314を含む。光学系1314は、光電変換装置1302に被写体の光学像を結像する。光電変換装置1302は、光学系1314により結像された被写体の光学像を電気信号に変換する。光電変換装置1302は、上述の各実施形態のいずれかの光電変換装置である。画像前処理部1315は、光電変換装置1302から出力された信号に対して所定の信号処理を行う。画像前処理部1315の機能は、光電変換装置1302内に組み込まれていてもよい。光検出システム1301には、光学系1314、光電変換装置1302及び画像前処理部1315が、少なくとも2組設けられており、各組の画像前処理部1315からの出力が集積回路1303に入力される。
集積回路1303は、撮像システム用途向けの集積回路であり、記憶媒体1305を含む画像処理部1304、光学測距部1306、視差演算部1307、物体認知部1308、異常検出部1309を含む。画像処理部1304は、画像前処理部1315の出力信号に対して、現像処理、欠陥補正等の画像処理を行う。記憶媒体1305は、撮像画像の一次記憶を行い、撮像画素の欠陥位置を格納する。光学測距部1306は、被写体の合焦又は測距を行う。視差演算部1307は、複数の光電変換装置1302により取得された複数の画像データから測距情報の算出を行う。物体認知部1308は、車、道、標識、人等の被写体の認知を行う。異常検出部1309は、光電変換装置1302の異常を検出すると、主制御部1313に異常を発報する。
集積回路1303は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
主制御部1313は、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320等の動作を統括・制御する。主制御部1313を持たず、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320が個別に通信インターフェースを有し、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を例えばCAN規格によって行ってもよい。
集積回路1303は、主制御部1313からの制御信号を受け、あるいは自身の制御部によって、光電変換装置1302へ制御信号や設定値を送信する機能を有する。
光検出システム1301は、車両センサ1310に接続されており、車速、ヨーレート、舵角等の自車両走行状態、自車外環境及び他車・障害物の状態を検出することができる。車両センサ1310は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得部でもある。また、光検出システム1301は、自動操舵、自動巡行、衝突防止機能等の種々の運転支援を行う運転支援制御部1311に接続されている。特に、衝突判定機能に関しては、光検出システム1301、車両センサ1310の検出結果を基に他車・障害物との衝突推定・衝突有無を判定する。これにより、衝突が推定される場合の回避制御、衝突時の安全装置起動を行う。
また、光検出システム1301は、衝突判定部での判定結果に基づいて、ドライバーに警報を発する警報装置1312にも接続されている。例えば、衝突判定部の判定結果として衝突可能性が高い場合、主制御部1313は、ブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制する等の車両制御を行い、衝突の回避又は被害の軽減を実現する。警報装置1312は、音等の警報の発報、カーナビゲーションシステム及びメーターパネル等の表示部画面における警報情報の表示、シートベルト及びステアリングへの振動付与等の手段を用いて、ユーザに警告を発する。
本実施形態における光検出システム1301は、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮影可能である。図25(a)、図25(b)及び図25(c)は、本実施形態における移動体の概略図であって、車両前方を光検出システム1301で撮像する構成を示している。
2つの光電変換装置1302は、車両1300の前方に配される。具体的には、車両1300の進退方位又は外形(例えば車幅)に対する中心線を対称軸とみなし、対称軸に対して2つの光電変換装置1302が線対称に配されることが好ましい。これにより、車両1300と被写対象物との間の距離情報の取得及び衝突可能性の判定を効果的に行うことが可能となる。また、光電変換装置1302は、運転者が運転席から車両1300の外の状況を視認する際に運転者の視野を妨げない位置に配されることが好ましい。警報装置1312は、運転者の視野に入りやすい位置に配されることが好ましい。
次に、光検出システム1301における光電変換装置1302の故障検出動作について、図26を用いて説明する。図26は、本実施形態における光検出システムの動作を表すフローチャートである。光電変換装置1302の故障検出動作は、図26に示すステップS1410~S1480に従って実行され得る。
ステップS1410において、光電変換装置1302のスタートアップ時の設定が行われる。すなわち、光検出システム1301の外部(例えば主制御部1313)又は光検出システム1301の内部から、光電変換装置1302の動作のための設定情報が送信され、光電変換装置1302は撮像動作及び故障検出動作を開始する。
次いで、ステップS1420において、光電変換装置1302は、有効画素から画素信号を取得する。また、ステップS1430において、光電変換装置1302は、故障検出用に設けた故障検出画素からの出力値を取得する。この故障検出画素は、有効画素と同じく光電変換素子を備える。この光電変換素子には、所定の電圧が書き込まれる。故障検出用画素は、この光電変換素子に書き込まれた電圧に対応する信号を出力する。なお、ステップS1420とステップS1430とは逆の順に実行されてもよい。
次いで、ステップS1440において、光検出システム1301は、故障検出画素の出力期待値と、実際の故障検出画素からの出力値との該非判定を行う。ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致している場合は、光検出システム1301は、ステップS1450の処理に移行し、撮像動作が正常に行われていると判定し、ステップS1460の処理へと移行する。ステップS1460において、光検出システム1301は、走査行の画素信号を記憶媒体1305に送信して一次保存する。その後、光検出システム1301は、ステップS1420の処理に戻り、故障検出動作を継続する。一方、ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致していない場合は、光検出システム1301はステップS1470の処理に移行する。ステップS1470において、光検出システム1301は、撮像動作に異常があると判定し、主制御部1313又は警報装置1312に警報を発報する。警報装置1312は、表示部に異常が検出されたことを表示させる。その後、ステップS1480において、光検出システム1301は、光電変換装置1302を停止し、光検出システム1301の動作を終了する。
なお、本実施形態では、1行毎にフローチャートをループさせる例を例示したが、複数行毎にフローチャートをループさせてもよいし、1フレーム毎に故障検出動作を行ってもよい。ステップS1470の警報の発報は、無線ネットワークを介して、車両の外部に通知するようにしてもよい。
また、本実施形態では、他の車両と衝突しない制御を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。更に、光検出システム1301は、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機或いは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
本発明の光電変換装置は、更に、距離情報など各種情報を取得可能な構成であってもよい。
[第12実施形態]
図27(a)は、本実施形態における電子機器の具体例を示す図であって、眼鏡1600(スマートグラス)を示している。眼鏡1600には、上述の各実施形態に記載の光電変換装置1602が設けられている。すなわち、眼鏡1600は、上述の各実施形態に記載の光電変換装置1602が適用され得る光検出システムの一例である。上述のレンズ1601の裏面側には、OLED、LED等の発光装置を含む表示装置が設けられていてもよい。光電変換装置1602は1つでもよいし、複数でもよい。また、複数種類の光電変換装置が組み合わされてもよい。光電変換装置1602の配置位置は図27(a)に限定されない。
眼鏡1600は更に制御装置1603を備える。制御装置1603は、光電変換装置1602と上述の表示装置に電力を供給する電源として機能する。また、制御装置1603は、光電変換装置1602と表示装置の動作を制御する。レンズ1601には、光電変換装置1602に光を集光するための光学系が形成されている。
図27(b)は、1つの適用例に係る眼鏡1610(スマートグラス)を示している。眼鏡1610は、制御装置1612を有しており、制御装置1612に、光電変換装置1602に相当する光電変換装置と、表示装置とが搭載される。レンズ1611には、制御装置1612内の光電変換装置と、表示装置からの発光を投影するための光学系とが形成されており、レンズ1611には画像が投影される。制御装置1612は、光電変換装置及び表示装置に電力を供給する電源として機能するとともに、光電変換装置及び表示装置の動作を制御する。制御装置1612は、装着者の視線を検知する視線検知部を有してもよい。視線の検知は赤外線を用いてよい。赤外発光部は、表示画像を注視しているユーザの眼球に対して、赤外光を発する。発せられた赤外光の眼球からの反射光を、受光素子を有する撮像部が検出することで眼球の撮像画像が得られる。平面視における赤外発光部から表示部への光を低減する低減手段を有することで、画像品位の低下が低減される。
制御装置1612は、赤外光の撮像により得られた眼球の撮像画像から表示画像に対するユーザの視線を検出する。眼球の撮像画像を用いた視線検出には任意の公知の手法が適用できる。一例として、角膜での照射光の反射によるプルキニエ像に基づく視線検出方法を用いることができる。
より具体的には、瞳孔角膜反射法に基づく視線検出処理が行われる。瞳孔角膜反射法を用いて、眼球の撮像画像に含まれる瞳孔の像とプルキニエ像とに基づいて、眼球の向き(回転角度)を表す視線ベクトルが算出されることにより、ユーザの視線が検出される。
本実施形態の表示装置は、受光素子を有する光電変換装置を有し、光電変換装置からのユーザの視線情報に基づいて表示装置の表示画像を制御してよい。
具体的には、表示装置は、視線情報に基づいて、ユーザが注視する第1視界領域と、第1視界領域以外の第2視界領域とを決定する。第1の視界領域、第2視界領域は、表示装置の制御装置によって決定されてもよく、外部の制御装置によって決定されてもよい。表示装置の表示領域において、第1視界領域の表示解像度を第2視界領域の表示解像度よりも高く制御してよい。つまり、第2視界領域の解像度を第1視界領域よりも低くしてよい。
また、表示領域は、第1表示領域と、第1表示領域とは異なる第2表示領域とを含み得る。視線情報に基づいて、第1表示領域及び第2表示領域から優先度の高い領域が決定されてもよい。第1視界領域、第2視界領域は、表示装置の制御装置によって決定されもよく、外部の制御装置によって決定されてもよい。優先度の高い領域の解像度は、優先度の高い領域以外の領域の解像度よりも高くなるように制御されてよい。つまり優先度が相対的に低い領域の解像度は低くされ得る。
なお、第1視界領域、優先度が高い領域の決定において、AI(Artificial Intelligence)が用いられてもよい。AIは、眼球の画像と当該画像の眼球が実際に視ていた方向とを教師データとして、眼球の画像から視線の角度、視線の先の目的物までの距離を推定するよう構成されたモデルであってよい。AIプログラムは、表示装置、光電変換装置のいずれに設けられてもよく、外部装置に設けられてもよい。外部装置がAIプログラムを有する場合は、通信を介して、サーバなどから表示装置に送信され得る。
視認検知に基づいて表示制御する場合、本実施形態は、外部を撮像する光電変換装置を更に有するスマートグラスに好ましく適用され得る。スマートグラスは、撮像した外部情報をリアルタイムで表示することができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 光電変換装置
102 光電変換部
103 画素信号処理部
113 画素出力信号線
201 アバランシェフォトダイオード
211 カウンタ回路
211a 第1メモリ
211b 第2メモリ
212 画素出力回路
212a 第1出力回路
212b 第2出力回路

Claims (23)

  1. 第1方向及び第2方向に並ぶように配され、各々が、対応するアバランシェフォトダイオードからの出力に基づいて複数のビットを有するデジタル信号を取得する複数の画素信号処理部と、
    前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部に対応して配され、前記第1方向に並ぶ複数の画素信号処理部の各々に保持されている前記デジタル信号のうちの異なる桁の複数のビットにそれぞれ対応する複数の信号が共通に出力される信号線を含む信号線群と、
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記複数の画素信号処理部の各々は、対応するアバランシェフォトダイオードから出力されるパルスの数をカウントすることにより前記デジタル信号を取得するカウンタ回路を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記複数の画素信号処理部の各々は、前記カウンタ回路から前記複数のビットの各々の値を読み出して前記信号線に出力する出力回路を更に含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記出力回路は、前記複数のビットの値のいずれかを選択的に読み出して前記信号線に出力する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記出力回路は、前記複数のビットに対応する前記複数の信号の各々を、互いに異なるタイミングで前記信号線に出力する、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の信号処理装置。
  6. 前記複数のビットに対応する前記複数の信号の各々が前記出力回路から前記信号線に出力される期間において、前記複数のビットのうちの1つのビットに対応する信号が出力される時刻と前記複数のビットのうちの他の1つのビットに対応する信号が出力される時刻との間に、前記信号線に所定の電位が与えられることによりリセット動作が行われる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 前記出力回路は、複数のトランジスタを含むオープンドレインバッファ回路である、
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  8. 前記複数のトランジスタは、共通のアクティブ領域に形成されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の信号処理装置。
  9. 前記複数のトランジスタは、共通のグラウンド配線に接続されている、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の信号処理装置。
  10. 前記デジタル信号は、この順に連続する4桁のビットである、第1ビット、第2ビット、第3ビット及び第4ビットを含み、
    前記信号線群は、前記第1ビットに対応する信号と前記第4ビットに対応する信号とが共通に出力される第1信号線と、前記第2ビットに対応する信号と前記第3ビットに対応する信号とが共通に出力される第2信号線とを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  11. 前記複数の画素信号処理部の各々は、対応するアバランシェフォトダイオードから出力されるパルスの数をカウントすることにより前記デジタル信号を取得するカウンタ回路を含み、
    前記カウンタ回路は、前記第1ビットを保持する第1メモリと、前記第2ビットを保持する第2メモリと、前記第3ビットを保持する第3メモリと、前記第4ビットを保持する第4メモリと、を含み、
    前記第1メモリと前記第2メモリは、前記第2方向に隣接して配されており、
    前記第2メモリと前記第3メモリは、前記第1方向に隣接して配されており、
    前記第3メモリと前記第4メモリは、前記第2方向に隣接して配されており、
    前記第4メモリと前記第1メモリは、前記第1方向に隣接して配されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載の信号処理装置。
  12. 前記カウンタ回路から、前記第1ビットを読み出す第1出力回路と、前記第2ビットを読み出す第2出力回路と、前記第3ビットを読み出す第3出力回路と、前記第4ビットを読み出す第4出力回路と、を更に備え、
    前記第1出力回路と前記第2出力回路は、前記第2方向に隣接して配されており、
    前記第2出力回路と前記第3出力回路は、前記第1方向に隣接して配されており、
    前記第3出力回路と前記第4出力回路は、前記第2方向に隣接して配されており、
    前記第4出力回路と前記第1出力回路は、前記第1方向に隣接して配されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理装置。
  13. 前記第1メモリ、前記第2メモリ、前記第3メモリ及び前記第4メモリの平面視における位置関係が、前記第1出力回路、前記第2出力回路、前記第3出力回路及び前記第4出力回路の前記平面視における位置関係と同一である、
    ことを特徴とする請求項12に記載の信号処理装置。
  14. ダミー信号を前記信号線群のうちの1つの信号線に出力するダミー回路を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  15. 前記デジタル信号に含まれるビットの数は奇数であり、
    前記信号線群は、前記デジタル信号のうちの1つのビットに対応する信号と前記ダミー信号とが共通に出力される信号線を含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の信号処理装置。
  16. 前記ダミー信号の値は、前記アバランシェフォトダイオードからパルスが出力されない場合において前記ダミー信号の次に出力されるビットの値と同一である、
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載の信号処理装置。
  17. 前記デジタル信号のうちの1つのビットに対応する信号と前記ダミー信号とが共通に出力される信号線に前記ダミー信号の次に出力されるビットは、前記アバランシェフォトダイオードからパルスが出力されない場合にカウンタ回路が保持する第1デジタル信号と、前記第1デジタル信号のうちのいずれか1つのビットが反転された第2デジタル信号との差が最も大きくなるようなビットである、
    ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  18. 前記信号線群は、前記第2方向に隣接する2つの画素信号処理部に基づく複数の信号が共通に出力される信号線を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  19. 前記複数の画素信号処理部の各々は、対応するアバランシェフォトダイオードから出力されるパルスの数をカウントすることにより前記デジタル信号を取得するカウンタ回路を含み、
    前記第1方向又は前記第2方向に隣接する前記2つの画素信号処理部の各々の前記カウンタ回路から前記複数のビットの各々の値を読み出して出力する共通の出力回路を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  20. 複数のアバランシェフォトダイオードと、
    前記複数のアバランシェフォトダイオードの各々から出力される信号を処理する請求項1乃至19のいずれか1項に記載の信号処理装置と、
    を備えることを特徴とする光電変換装置。
  21. 前記複数のアバランシェフォトダイオードは、第1基板に配されており、
    前記信号処理装置は、前記第1基板と積層された第2基板に配されている、
    ことを特徴とする請求項20に記載の光電変換装置。
  22. 請求項20又は21に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力された信号を処理する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする光検出システム。
  23. 移動体であって、
    請求項20又は21に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力される信号から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得部と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする移動体。
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