JP2022106649A - 光電変換装置、光検出システム - Google Patents

光電変換装置、光検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】 駆動させるモードが複数ある場合の具体的なパルス信号の制御することができる光電変換装置を提供することができる。【解決手段】 光電変換装置は、アノードとカソードとを含むアバランシェフォトダイオードと、前記アノードおよび前記カソードのうちの一方のノードと駆動電圧が印加される電源線とに接続され、前記一方のノードと前記電源線との間の抵抗値を切り替えるスイッチと、前記スイッチの切り替えを制御するためのパルス信号を生成する信号生成部と、を備え、第1のモードと、前記第1のモードよりも低い照度での撮影モードである第2のモードとを切り替え可能であり、1フレーム分の信号を取得する露光期間において、前記第2のモードの前記パルス信号の数は、前記第1のモードの前記パルス信号の数よりも少ない。【選択図】 図10

Description

本発明は、光電変換を行う光電変換装置、および光検出システムに関する。
複数のアバランシェフォトダイオード(APD)を含む画素が平面的に2次元アレイ上に配置されるように形成された画素アレイを含む光電変換装置が知られている。各画素においては、半導体領域内のPN接合領域において、単一光子に起因した光電荷がアバランシェ増倍を起こす。
特許文献1には、APDを有する画素が、APDと、APDに接続されたクエンチ回路と、APDから出力される信号が入力される信号制御回路と、クエンチ回路と信号制御回路に接続されたパルス生成回路と、が開示されている。パルス生成回路は、クエンチ回路のオンオフを制御している。また、APDの出力ノードの電位をリセットして、高輝度下でも入力光子に応じたパルス信号を出力することが開示されている。
特開2020-123847号公報
特許文献1には、光電変換装置を駆動させるモードが複数ある場合にクエンチ回路に入力するパルス信号の数や周期をどのようにするかに関しては何ら開示されていない。モードとは種々あり限定されるものではないが、例えば、第1のモードと第1のモードよりも暗い環境下で撮影する第2のモードとにおけるパルス信号をどのようにするかである。特許文献1は、駆動させるモードが複数ある場合のパルス信号の制御に関して検討する余地がある。
一形態に係る光電変換装置は、アノードとカソードとを含むアバランシェフォトダイオードと、前記アノードおよび前記カソードのうちの一方のノードと駆動電圧が印加される電源線とに接続され、前記一方のノードと前記電源線との間の抵抗値を切り替えるスイッチと、前記スイッチの切り替えを制御するためのパルス信号を生成する信号生成部と、を備え、第1のモードと、前記第1のモードよりも低い照度での撮影モードである第2のモードとを切り替え可能であり、1フレーム分の信号を取得する露光期間において、前記第2のモードの前記パルス信号の数は、前記第1のモードの前記パルス信号の数よりも少ない。
本発明によれば、駆動させるモードが複数ある場合の具体的なパルス信号の制御することができる光電変換装置を提供することができる。
光電変換装置の構成を示す図 センサ基板の配置例 回路基板の配置例 光電変換素子の等価回路を含むブロック図 光電変換素子の駆動のタイミングチャート図 画素間のクロストークの影響による出力分布を示す図 比較形態に係る光電変換装置の第1のモードと第2のモードにおける制御パルスのタイミングチャート図 比較形態に係る光電変換装置の第1のモードと第2のモードにおける出力カウント数を示す図 比較形態による画素間のクロストークの影響による出力分布を示す図 実施形態1に係る光電変換装置の第1のモードと第2のモードにおける制御パルスのタイミングチャート図 実施形態1に係る光電変換装置の第1のモードと第2のモードにおける出力カウント数を示す図 実施形態1による画素間のクロストークの影響による出力分布を示す図 実施形態2に係る光電変換装置のブロック図 実施形態3の光検出システムのブロック図 実施形態4に係る自動露出制御における被写体輝度値と制御信号CLK数を示す図 実施形態4に係る自動露出制御のフローチャート図 実施形態5の光検出システムのブロック図 実施形態6の光検出システムのブロック図 実施形態7の光検出システムのブロック図 実施形態7の光検出システムのフローチャート 実施形態8の電子機器の具体例を示す図
以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を限定するものではない。各図面が示す部材の大きさや位置関係は、説明を明確にするために誇張していることがある。以下の説明において、同一の構成については同一の番号を付して説明を省略することがある。
図1乃至図4を用いて、各実施形態における光電変換装置に共通する構成を説明する。光電変換装置はアバランシェダイオードを含むSPAD画素を有する。アバランシェダイオードで生じる電荷対のうち信号電荷として用いられる電荷の導電型を第1導電型と呼ぶ。第1導電型とは、信号電荷と同じ極性の電荷を多数キャリアとする導電型を指す。また、第1導電型と反対の導電型を第2導電型と呼ぶ。以下では、信号電荷が電子であり、第1導電型がN型、第2導電型がP型である例を説明するが、信号電荷が正孔であり、第1導電型がP型、第2導電型がN型であってもよい。
信号電荷が電子の場合は、APDのカソードから信号が読み出されるが、信号電荷が正孔の場合は、APDのアノードから信号が読み出される。したがって、APDのカソードとアノードが逆の関係になる。
本明細書において、「平面視」とは、後述する光電変換素子が配される半導体層の光入射面に対して垂直な方向から視ることを指す。また、断面とは、光電変換素子が配される半導体層の光入射面と垂直な方向における面を指す。なお、微視的に見て半導体層の光入射面が粗面である場合は、巨視的に見たときの半導体層の光入射面を基準として平面視を定義する。
まず、各実施形態に共通する構成を説明する。
図1は、本発明の実施形態に光電変換装置100の構成を示す図である。以下では、光電変換装置100が積層型の光電変換装置である場合を例にして説明する。つまり、センサ基板11と、回路基板21の2つの基板が積層され、且つ電気的に接続されることにより構成される光電変換装置を例として説明する。しかしながら、光電変換装置はこれに限定されない。例えば、以下で説明する、センサ基板11に含まれる構成と回路基板に含まれる構成とが共通の半導体層に配された光電変換装置であってもよい。以下では、センサ基板11に含まれる構成と回路基板に含まれる構成とが共通の半導体層に配された光電変換装置を非積層の光電変換装置ともいう。
センサ基板11は、後述する光電変換素子102を有する第1半導体層と、第1配線構造と、を有する。回路基板21は、後述する信号処理回路103等の回路を有する第2半導体層と、第2配線構造と、を有する。光電変換装置100は、第2半導体層、第2配線構造、第1配線構造、第1半導体層の順に積層して構成される。
図1では、第1面から光が入射し、第1面とは反対側の面である第2面に回路基板が配される、裏面照射型の光電変換装置を図示している。非積層の光電変換装置の場合は、信号処理回路のトランジスタが配される側の面を第2面という。裏面照射型の光電変換装置の場合は、半導体層の第2面とは反対側の第1面が光入射面となる。また、表面照射型の光電変換装置の場合は、半導体層の第2面が光入射面となる。
以下では、センサ基板11と回路基板21とは、ダイシングされたチップで説明するが、チップに限定されない。例えば、各基板はウエハであってもよい。また、各基板はウエハ状態で積層した後にダイシングされていてもよいし、チップ化した後に各チップを積層して接合してもよい。
センサ基板11には、画素領域12が配され、回路基板21には、画素領域12で検出された信号を処理する回路領域22が配される。
図2は、センサ基板11の配置例を示す図である。アバランシェフォトダイオード(以下、APD)を含む光電変換素子102を有する画素101が平面視で2次元アレイ状に配列され、画素領域12を形成する。
画素101は、典型的には、画像を形成するための画素であるが、TOF(Time of Flight)に用いる場合には、必ずしも画像を形成しなくてもよい。すなわち、画素101は、光が到達した時刻と光量を測定するための画素であってもよい。
図3は、回路基板21の構成図である。図2の光電変換素子102で光電変換された電荷を処理する信号処理回路103、読み出し回路112、制御パルス生成部115、水平走査回路部111、信号線113、垂直走査回路部110を有している。
図2の光電変換素子102と、図3の信号処理回路103は、画素毎に設けられた接続配線を介して電気的に接続される。
垂直走査回路部110は、制御パルス生成部115から供給された制御パルスを受け、各画素に制御パルスを供給する。垂直走査回路部110にはシフトレジスタやアドレスデコーダといった論理回路が用いられる。
制御パルス生成部115は、後述するスイッチの制御信号CLKを生成する信号生成部215を有する。信号生成部215は、後述するように、スイッチを制御するパルス信号の周期、パルス数、およびパルス幅の少なくともいずれか1つを露光期間に対応させて生成している。制御パルス生成部115は、例えば、分周回路を有することが好ましい。これにより、シンプルに制御することが可能となり、素子数が増大することを低減できる。
画素の光電変換素子102から出力された信号は、信号処理回路103で処理される。信号処理回路103は、カウンタやメモリなどが設けられており、メモリにはデジタル値が保持される。
水平走査回路部111は、デジタル信号が保持された各画素のメモリから信号を読み出すために、各列を順次選択する制御パルスを信号処理回路103に入力する。
信号線113には、選択されている列について、垂直走査回路部110により選択された画素の信号処理回路103から信号が出力される。
信号線113に出力された信号は、出力回路114を介して、光電変換装置100の外部の記録部または信号処理部に出力する。
図2において、画素領域における光電変換素子の配列は1次元状に配されていてもよい。信号処理部の機能は、必ずしも全ての光電変換素子に1つずつ設けられる必要はなく、例えば、複数の光電変換素子によって1つの信号処理部が共有され、順次信号処理が行われてもよい。
図2および図3に示すように、平面視で画素領域12に重なる領域に、複数の信号処理回路103が配される。そして、平面視で、センサ基板11の端と画素領域12の端との間に重なるように、垂直走査回路部110、水平走査回路部111、読み出し回路112、出力回路114、制御パルス生成部115が配される。言い換えると、センサ基板11は、画素領域12と画素領域12の周りに配された非画素領域とを有する。そして、平面視で非画素領域に重なる領域に、垂直走査回路部110、水平走査回路部111、読み出し回路112、出力回路114、制御パルス生成部115が配される。
なお、信号線113の配置、読み出し回路112、出力回路114の配置は図3に限定されない。例えば、信号線113はが行方向に延びて配されており、読み出し回路112を信号線113が延びる先に配してもよい。
図4は、図2及び図3の等価回路を含むブロック図の一例である。
図4において、APD201を有する光電変換素子102は、センサ基板11に設けられており、その他の部材は、回路基板21に設けられている。
APD201は、光電変換により入射光に応じた電荷対を生成する。APD201の2つのノードのうちの一方のノードは、駆動電圧VL(第1電圧)が供給される電源線と接続されている。また、APD201の2つのノードのうちの他方のノードは、アノードに供給される電圧VLよりも高い駆動電圧VH(第2電圧)が供給される電源線と接続されている。図4では、APD201の一方のノードはアノードであり、APDの他方のノードはカソードである。APD201のアノードとカソードには、APD201がアバランシェ増倍動作をするような逆バイアス電圧が供給される。このような電圧を供給した状態とすることで、入射光によって生じた電荷がアバランシェ増倍を起こし、アバランシェ電流が発生する。
尚、逆バイアスの電圧が供給される場合において、アノードおよびカソードの電圧差が降伏電圧より大きいな電圧差で動作させるガイガーモードと、アノードおよびカソードの電圧差が降伏電圧近傍、もしくはそれ以下の電圧差で動作させるリニアモードがある。
ガイガーモードで動作させるAPDをSPADと呼ぶ。例えば、電圧VL(第1電圧)は、-30V、電圧VH(第2電圧)は、1Vである。APD201は、リニアモードで動作させてもよいし、ガイガーモードで動作させてもよい。SPADの場合はリニアモードのAPDに比べて電圧差が大きくなり、耐圧の効果が顕著となるため、SPADであることが好ましい。
スイッチ202は、駆動電圧VHが供給される電源線とAPD201のアノードおよびカソードのうちの一方のノードとに接続される。そして、スイッチ202は、APD201と駆動電圧VHが供給される電源線との間の抵抗値を切り替えている。ここで、抵抗値を切り替えるとは、抵抗値を10倍以上変えることが好ましく、抵抗値を100倍以上変えることがより好ましい。以下では当該抵抗値が低くなることをスイッチ202のオンともいい、当該抵抗値が高くなることをスイッチ202のオフともいう。スイッチ202は、クエンチ素子として機能する。スイッチ202は、アバランシェ増倍による信号増倍時に負荷回路(クエンチ回路)として機能し、APD201に供給する電圧を抑制して、アバランシェ増倍を抑制する働きを持つ(クエンチ動作)。また、スイッチ202は、クエンチ動作で電圧降下した分の電流を流すことにより、APD201に供給する電圧を駆動電圧VHへと戻す働きを持つ(リチャージ動作)。
スイッチ202は、例えば、MOSトランジスタにより構成することができ、図4では、スイッチ202がPMOSトランジスタである場合を示している。信号生成部215から供給されるスイッチ202の制御信号CLKは、スイッチ202を構成するMOSトランジスタのゲート電極に印加されている。本実施形態では、スイッチ202のゲート電極への印加電圧を制御することにより、スイッチ202のオンとオフとを制御している。
信号処理回路103は、波形整形部210、カウンタ回路211、選択回路212を有する。なお、図4では。信号処理回路103は、波形整形部210、カウンタ回路211、および選択回路212を有するが、本明細書において、信号処理回路103は、波形整形部210、カウンタ回路211、選択回路212の少なくともいずれか1つを有していればよい。
波形整形部210は、光子検出時に得られるAPD201のカソードの電圧変化を整形して、パルス信号を出力する。波形整形部210の入力側のノードをnodeA、出力側のノードをnodeBとする。波形整形部210は、ノードnodeAへの入力電圧が所定の値以上か、それよりも低いかに応じて、ノードnodeBからの出力電圧を変化させている。例えば、図5において、ノードnodeAへの入力電圧が判定閾値以上の高い電圧となるとノードnodeBからの出力電圧がローレベルとなる。そして、ノードnodeAへの入力電圧が判定閾値よりも低い電圧となると、ノードnodeBからの出力電圧がハイレベルとなる。波形整形部210としては、例えば、インバータ回路が用いられる。図4では、波形整形部210としてインバータを一つ用いた例を示したが、複数のインバータを直列接続した回路を用いてもよいし、波形整形効果があるその他の回路を用いてもよい。
APD201でのアバランシェ増倍に応じてスイッチ202を用いたクエンチ動作とリチャージ動作とを行うことが可能であるが、光子の検出タイミングによっては出力信号として判定されない場合がある。例えば、APDでアバランシェ増倍が生じてノードnodeAへの入力電圧がローレベルとなり、リチャージ動作が行われているときを想定する。一般的に、波形整形部210の判定閾値はAPDでアバランシェ増倍が生じる電圧差よりも高い電圧に設定される。リチャージ動作によりノードnodeAの電圧が判定閾値よりも低い状態で且つAPDでのアバランシェ増倍可能な電圧のときに光子が入射すると、APDでアバランシェ増倍が生じてnodeAの電圧が下がる。つまり、判定閾値よりも低い電圧でnodeAの電圧が下がるため、光子を検出しているにも関わらず、ノードnodeBからの出力電圧が変化しない。したがって、アバランシェ増倍が生じているにも関わらず、信号として判定されなくなる。特に、高照度下においては、光子が短い期間で連続して入るため、信号として判定されにくくなる。これにより、高照度であるにも関わらず、実際の光子の入射数と出力された信号とが乖離しやすい。
これに対して、スイッチ202に制御信号CLKを印加してスイッチ202のオンとオフとを切り替えることにより、短時間に光子が連続してAPDへと入る場合にも信号として判定することが可能となる。図5では、制御信号CLKは繰り返し周期のパルス信号である例を説明する。言い換えると、図5では、所定のクロック周波数でスイッチ202のオンオフが切り替えられる形態を説明する。しかしながら、光電変換装置の消費電力の増大を抑制する効果は、パルス信号が繰り返し周期の信号でなくても得ることは可能である。
カウンタ回路211は、波形整形部210から出力されたパルス信号をカウントし、カウント値を保持する。また、駆動線213を介して制御パルスpRESが供給されたとき、カウンタ回路211に保持された信号がリセットされる。
選択回路212には、図3の垂直走査回路部110から、図4の駆動線214(図3では不図示)を介して制御パルスpSELが供給され、カウンタ回路211と信号線113との電気的な接続、非接続を切り替える。選択回路212には、例えば、信号を出力するためのバッファ回路などを含む。図4に示す出力信号OUTが画素から出力される信号である。
スイッチ202とAPD201との間や、光電変換素子102と信号処理回路103との間にトランジスタ等のスイッチを配して、電気的な接続を切り替えてもよい。同様に、光電変換素子102に供給される電圧VHまたは電圧VLの供給をトランジスタ等のスイッチを用いて電気的に切り替えてもよい。
本実施形態では、カウンタ回路211を用いる構成を示した。しかし、カウンタ回路211の代わりに、時間・デジタル変換回路(Time to Digital Converter:以下、TDC)、メモリを用いて、パルス検出タイミングを取得する光電変換装置100としてもよい。このとき、波形整形部210から出力されたパルス信号の発生タイミングは、TDCによってデジタル信号に変換される。TDCには、パルス信号のタイミングの測定に、図1の垂直走査回路部110から駆動線を介して、制御パルスpREF(参照信号)が供給される。TDCは、制御パルスpREFを基準として、波形整形部210を介して各画素から出力された信号の入力タイミングを相対的な時間としたときの信号をデジタル信号として取得する。
図5は、スイッチの制御信号CLK、ノードnodeAの電圧、ノードnodeBの電圧、出力信号の関係を模式的に示した図である。本実施形態では、制御信号CLKがハイレベルの場合にAPDへと駆動電圧VHが供給されにくい状態となり、制御信号CLKがローレベルの場合にAPDへと駆動電圧VHが供給される状態となる。制御信号CLKがハイレベルとは、例えば、1Vであり、制御信号CLKがローレベルとは、例えば、0Vである。制御信号CLKがハイレベルの場合にスイッチはオフとなり、制御信号CLKがローレベルの場合にスイッチはオンとなる。制御信号CLKがハイレベルの場合におけるスイッチの抵抗値は、制御信号CLKがローレベルの場合におけるスイッチの抵抗値よりも高くなる。制御信号CLKがハイレベルの場合は、APDでアバランシェ増倍が生じてもリチャージ動作が行われにくいため、APDへと供給される電圧がAPDの降伏電圧以下の電圧となる。したがって、APDでのアバランシェ増倍動作が停止する。
図4に示すように、スイッチ202を1つのトランジスタで構成し、1つのトランジスタでクエンチ動作とリチャージ動作とを行うことが好ましい。これにより、クエンチ動作とリチャージ動作とをそれぞれ異なる回路素子で行う場合に比べて、回路数を減らすことが可能となる。特に、各画素がカウンタ回路を有し、画素毎にSPADの信号を読み出す場合には、カウンタ回路を配置するためスイッチに用いる回路面積を小さくすることが好ましく、1つのトランジスタでスイッチ202を構成することによる効果が顕著となる。
時刻t1において、制御信号CLKはハイレベルからローレベルへと変化して、スイッチがオンとなり、APDのリチャージ動作が開始される。これにより、APDのカソードの電圧がハイレベルへと遷移する。そして、APDのアノードとカソードへと印加される電圧の電圧差がアバランシェ増倍可能な状態となる。カソードの電圧はノードnodeAと同じである。したがって、カソードの電圧がローレベルからハイレベルへと遷移するときに、時刻t2でノードnodeAの電圧は判定閾値以上となる。このとき、ノードnodeBから出力されるパルス信号は反転して、ハイレベルからローレベルとなる。その後、APD201には、駆動電圧VH-駆動電圧VLの電圧差が印加される状態となる。制御信号CLKがハイレベルとなり、スイッチはオフとなる。
次に、時刻t3において、光子がAPD201に入射すると、APD201でアバランシェ増倍が生じ、スイッチ202にアバランシェ増倍電流が流れ、カソードの電圧は降下する。つまり、ノードnodeAの電圧は降下する。電圧降下量がさらに大きくなり、APD201に印加される電圧差が小さくなると、時刻t2のようにAPD201のアバランシェ増倍が停止し、ノードnodeAの電圧レベルはある一定値以上降下しなくなる。ノードnodeAの電圧が降下する途中でnodeAの電圧が判定閾値よりも低くなると、ノードnodeBの電圧はローレベルからハイレベルとなる。つまり、ノードnodeAにおいて出力波形が判定閾値を越えた部分は、波形整形部210で波形整形され、nodeBで信号として出力される。そして、カウンタ回路でカウントされ、カウンタ回路から出力されるカウンタ信号のカウント値が1LSB分増加する。
時刻t3と時刻t4の間にAPDに光子が入射しているが、スイッチがオフの状態であり、APD201への印加電圧がアバランシェ増倍可能な電圧差となっていないため、ノードnodeAの電圧レベルは判定閾値を超えない。
時刻t4において、制御信号CLKがハイレベルからローレベルに変わり、スイッチがオンとなる。これに伴い、ノードnodeAには駆動電圧VLから電圧降下分を補う電流が流れ、ノードnodeAの電圧は元の電圧レベルへと遷移する。このとき、時刻t5でノードnodeAの電圧が判定閾値以上となるため、ノードnodeBのパルス信号は反転し、ハイレベルからローレベルになる。
時刻t6において、ノードnodeAは元の電圧レベルに静定し、制御信号CLKはローレベルからハイレベルになる。したがって、スイッチはオフとなる。以降においても、時刻t1から時刻t6で説明したように制御信号CLKや光子の入射に応じて各ノードや信号線などの電圧が変化する。
以下では、各実施形態の光電変換装置について説明する。
<実施形態1>
まず、図6を用いて、画素間のクロストークに関して説明する。図6(a)では、画素領域における5×5の画素の出力分布を示す図であり、図6(b)は、図6(a)のX線における相対出力値である。画素101aはキズ画素を示している。図6(a)(b)に示すように、画素領域内にキズ画素があると、入射光の照度によらず画素101aの周囲に配された画素101b、画素101cの出力レベルが上がる。これは、画素101aにおけるアバランシェ発光に起因して、隣り合う画素でも電荷が発生し、当該電荷により隣り合う画素でアバランシェ増倍が生じているためと考えられる。つまり、画素101aのキズによりアバランシェ発光が生じやすくなり、これにより、クラスター状のキズが発生し、画素101aの周囲の画素の相対出力が高くなっていると考えられる。したがって、得られる画像の画質が低下する。
図7、図8、及び図9を参照しながら比較形態について説明し、その後、図10、図11、及び図12を参照しながら実施形態1について説明する。
上述のように、キズのある画素101aが画素領域内にある場合に、スイッチへの制御信号CLKのタイミングを常に一定にすると、光電変換装置の撮像モードによっては、得られる画像の画質の低下が目立つ場合がある。
図7(a)は、比較形態の高照度撮影時における1frame期間における制御信号や画素101aにおけるアバランシェ発光などのタイミングチャートを示す図である。また、図7(b)は、比較形態の低照度撮影時における1frame期間における制御信号や画素101aにおけるアバランシェ発光などのタイミングチャートを示す図である。比較形態は、高照度撮影時および低照度撮影時のいずれの場合においても、一定の制御信号CLKがスイッチに供給されている。以下では、高照度での撮影モードを第1のモード、低照度での撮影モードを第2のモードともいう。
1frame期間とは、例えば、パルス信号VDの立ち上がりから次のパルス信号VDの立ち上がりまでの期間を指す。1frame期間とは、例えば、垂直走査回路部110により画素領域に配された1行目の画素から最終行目の画素までを走査する期間である。つまり、垂直同期信号であるパルス信号VDが1度ハイレベルとなった後に、次にハイレベルとなるまでの期間が1frame期間となる。ここで、1frame期間において1行目の画素から最終行目の画素まですべての行の画素を走査する必要はない。例えば、すべての行のうちの一部の行を間引いて走査する場合は、ある行から一方向に走査して最後の行を走査し終わるまでの期間を1frame期間とする。例えば、画素領域が1行目の画素からn行目の画素を有し、2行目から走査を開始してn-1行目まで走査する場合を想定する。この場合は、2行目からn-1行目まで走査する期間が1frame期間となる。そして次に2行目からn―1行目まで走査する期間は次の1frame期間となる。また、ある行を間引いて走査した後に、間引いた行を走査する場合は、間引いた行を走査し終わるまでが1frame期間としてもよい。
各frame期間の間において、信号処理回路のカウンタ回路のカウント値をリセットすることが好ましい。カウント値のリセットのタイミングは、全画素共通に行ってもよいし、画素行ごとに順次行ってもよい。
本実施形態において、露光期間とは、例えば、1フレーム分の信号を取得する期間である。また、露光期間とは、光電変換素子が搭載されたカメラの場合、APD201に光が入射可能な状態で、且つ、APDおよび信号処理回路が信号を読み出し可能な状態の期間を指す。ここで、光が入射可能な状態とは、機械的ないし電気的なシャッター等により遮光されていない状態を指す。また、APDおよび信号処理回路が信号を読み出し可能な期間とは、意図的にAPDや信号処理回路をオフしていない期間を指す。なお、本明細書において、APDでのクエンチ動作の期間はこれに該当せず、クエンチ動作期間は、信号を読み出し可能な期間とする。また、非露光期間とは、画素領域におけるAPD201が遮光され光が入射しない状態の期間を指す。例えば、シャッターが閉じている期間がこれにあたる。なお、露光期間、非露光期間は、シャッターの開閉に限定されず、APD201に印加されるバイアスを調整して光子信号取得の可否を変えることで定義してもよい。
制御信号CLKは、図4や図5で説明したスイッチ202のオンオフを制御する信号である。
Dark eventsは、図6の画素101aへのアバランシェ発光による光子の発生タイミングを示す図である。Dark eventsにおいて、立ち上がりのタイミングが光子の発生タイミングである。なお、実線も破線も光子の発生タイミングであるが、破線は信号としてカウントされない光子の発生タイミングである。これは前述の通り、ノードnodeAの電圧が判定閾値以上となる前にノードnodeAの電圧が下がり、信号として判定されないためである。
Dark countsは画素101aに含まれるカウンタ回路のカウント動作を示している。制御信号CLKの電圧がローレベルであるときにAPDのリチャージ動作が行われる。したがって、リチャージ動作が行われたあとに、光子がAPDで電荷がアバランシェ増倍されると信号として判定され、カウンタ回路のカウント数が1つ増える。
Crosstalk eventsは画素101aの周辺画素におけるクロストークが生じるタイミングを示す図である。クロストークが生じるタイミングはランダムであるため、図7(a)、図7(b)では一例を示している。
第1のモードでも第2のモードでもアバランシェ発光等による電荷の発生のタイミング数には実質的に差はなく、一定の確率で生じる。
図8(a)は、図7(a)の第1のモードにおける1画素あたりの入射光子数と出力カウント数との関係を示している。また、図8(b)は、図7(b)の第2のモードにおける1画素あたりの入射光子数と出力カウント数との関係を示している。
図8(a)に示すように、第1のモードにおいては、信号レベルに対してキズ出力レベルは低くなる。一方で、図8(b)に示すように、第2のモードにおいては、信号レベルに対してキズ出力レベルが高くなる場合がある。
図9(a)は第1のモードにおける画素101a及びその周囲の5×5の画素の出力分布を示す図であり、図9(b)は、図9(a)のX線における相対出力値である。図9(c)は第2のモードにおける画素101a及びその周囲の5×5の画素の出力分布を示す図であり、図9(d)は、図9(c)のX線における相対出力値である。図9(b)及び図9(d)には各撮影時における信号レベルを示している。第1のモードにおいては、信号レベルの相対出力値が画素101aの相対出力値よりも高くなるため、キズ等の欠陥に基づく画素101aの異常な出力については目立ちにくい。一方で、第2のモードにおいては、信号レベルの相対出力値が画素101aの相対出力値よりも低くなるため、画素101aの異常な出力が目立つことになる。したがって、第2のモードにおいては、クロストークに起因して生じる信号により、画素に入射した光子の信号をリアルタイムで確認しにくくなる。
そこで、本実施形態では、第2のモードにおいて、制御信号CLKのタイミングを制御することにより、画素101aの影響を減らすことができることを確認した。以下において、比較形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する場合がある。
図9(a)は、実施形態1の第1のモードにおける1frame期間における制御信号や画素101aにおけるアバランシェ発光などのタイミングチャートを示す図である。また、図9(b)は、実施形態1の第2のモードにおける1frame期間における制御信号や画素101aにおけるアバランシェ発光などのタイミングチャートを示す図である。
実施形態1は、第2のモードにおいて、1frame期間の制御信号CLKのパルス信号の数を第1のモードにおける1frame期間の制御信号CLKのパルス信号の数よりも少なくしている。
本実施形態によれば、第2のモードにおける画素101aの異常な出力を検出しにくくなり、比較形態に比べて、画質の低下を抑制することができる。
第2のモードにおける単位時間あたりの制御信号CLKの数は、例えば、第1のモードにおける単位時間あたりの制御信号CLKの数の半分以下であることが好ましい。また、第2のモードにおける単位時間あたりの制御信号CLKの数は、例えば、第1のモードにおける単位時間あたりの制御信号CLKの数の1/100以下であることがより好ましい。
第2のモードにおける制御信号CLKの数は、例えば、500よりも少ないことが好ましく、100よりも少ないことがさらに好ましい。
図11(a)は、図10(a)の第1のモードにおける1画素あたりの入射光子数と出力カウント数との関係を示している。また、図11(b)は、図10(b)の第2のモードにおける1画素あたりの入射光子数と出力カウント数との関係を示している。
図11(b)に示すように、本実施形態の第2のモードにおいては、キズ出力レベルを信号レベルよりも低くすることができる。したがって、画素101aからのクロストークに起因する信号の読み出しを低減することができ、比較形態に比べて画質の低下を抑制することが可能となる。
第2のモードにおけるフレーム期間の露光期間内におけるパルス信号の数は、カウンタ回路の最大カウント値よりも小さくなっている。第2のモードにおいては、第1のモードに比べて出力カウント数が少なくなるが、低照度撮影時は入射光子の数が少ないため、出力カウント数を少なくしても問題なく入射光子の数をカウントすることは可能となる。
第2のモードで撮影した画像は、デジタルゲインをかけて補正してもよい。
図12(a)は第1のモードにおける画素101a及びその周囲の5×5の画素の出力分布を示す図であり、図12(b)は、図12(a)のX線における相対出力値である。図12(c)は第2のモードにおける画素101a及びその周囲の5×5の画素の出力分布を示す図であり、図12(d)は、図12(c)のX線における相対出力値である。図12(b)及び図12(d)には各撮影時における信号レベルを示している。図12(c)からわかるように、本実施形態によれば、第2のモードにおいては、画素101aの相対出力値を比較形態よりも低くすることができる。したがって、第2のモードにおいては、クロストークに起因して生じる信号により、画素に入射した光子の信号をリアルタイムで確認しにくくなる。
なお、図10等では2つのモードの例を説明したが、第1のモードおよび第2のモードとは異なる照度撮影である第3のモードを有していてもよい。また、4つ以上のモードを有していてもよい。
第1のモードと第2のモードとは、露光期間が異なっていてもよい。例えば、第1のモードの露光期間が第2のモードの露光期間よりも短くてもよい。なお、第1のモードと第2のモードとの露光期間が同じであっても、本実施形態による効果を得ることができる。
また、図10では、制御信号CLKの周期および周波数は、各モードで一定にしているが、複数の制御信号CLKの周期や周波数が含まれていてもよい。例えば、制御信号CLKがローレベルになってから次にローレベルになるまでの期間が、1frame期間内で複数混在していてもよい。
上述の通り、本実施形態によれば、第2モードにおいて画素から得られる信号のノイズによる影響を低減することができる。これにより、第2のモードの撮影で得られる画像の画質の低下を比較形態に比べて低減することができる。
<実施形態2>
図13は、実施形態2における画素領域のうちの一部の画素101の回路ブロック図である。実施形態2は、画素領域において所定の領域ごとに制御信号CLKのパルス信号のパターンを変える点が実施形態1とは異なる。この点及び以下で説明する事項以外は、実質的に実施形態1と同様であるため、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。
信号生成部215から出力された共通の制御信号Global clockは、所定の領域ごとに配された制御回路216a、216bに供給される。制御回路216a、216bは、所定の領域内の画素101のスイッチ202に接続されている。制御回路216aは制御信号CLK1を入力することで当該領域内の4つの画素の駆動を制御している。制御回路216bは制御信号CLK2を入力することで当該領域内の4つの画素の駆動を制御している。
制御信号CLK1と制御信号CLK2とは異なるパターンのパルス信号とすることができる。例えば、1frame期間内におけるパルス数の数を、制御信号CLK1よりも制御信号CLK2の方が多くなるようにすることができる。また、1frame期間内におけるパルス数の周期を、制御信号CLK1よりも制御信号CLK2の方が長くなるようにすることができる。
本実施形態によれば、実施形態1と同様に、第2モードにおいて画素から得られる信号のノイズによる影響を低減することができる。また、領域ごとに制御信号CLKのパターンを変えることができるため、光が入射しやすい領域と入射しにくい領域とで制御信号CLKのパターンを変えて画質の低下をより抑制することが可能となる。
図13では、制御回路216が4つの画素を制御しているが画素数はこれに限定されない。例えば、1画素に対して1つの制御回路216が接続され、画素毎に制御信号CLKのパターンを変えてもよいし、5以上の画素に接続されていてもよい。
<実施形態3>
図14は、本実施形態に係る光検出システム1200の構成を示すブロック図である。本実施形態の光検出システム1200は、光電変換装置1204を含む。ここで、光電変換装置1204は、上述の実施形態で述べた光電変換装置のいずれかを適用することができる。光検出システム1200は例えば、撮像システムとして用いることができる。撮像システムの具体例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダー、監視カメラ等が挙げられる。図14では、光検出システム1200としてデジタルスチルカメラの例を示している。
図14に示す光検出システム1200は、光電変換装置1204、被写体の光学像を光電変換装置1204に結像させるレンズ1202、レンズ1202を通過する光量を可変にするための絞り1203、レンズ1202の保護のためのバリア1201を有する。レンズ1202および絞り1203は、光電変換装置1204に光を集光する光学系である。絞り1203と光電変換装置1204との間には、シャッター1222が配されている。シャッター1222の開け閉めにより、光電変換装置の露光期間を制御している。
光検出システム1200は、光電変換装置1204から出力される出力信号の処理を行う信号処理部1205を有する。信号処理部1205は、必要に応じて入力信号に対して各種の補正、圧縮を行って出力する信号処理の動作を行う。光検出システム1200は、光電変換装置1204と信号処理部1205との間に輝度検出部1223を有する。輝度検出部1223は被写体の明るさを検出し、制御パルス生成部115、タイミング発生部1207、及び信号処理部1205へと被写体の輝度情報を伝達する。そして、被写体の輝度情報をもとに制御パルス生成部115は、スイッチへの制御信号CLKのタイミングを制御している。光検出システム1200は、更に、画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリ部1206、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)1209を有する。更に光検出システム1200は、撮像データの記録または読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体1211、記録媒体1211に記録または読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)1210を有する。記録媒体1211は、光検出システム1200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。また、記録媒体制御I/F部1210から記録媒体1211との通信や外部I/F部1209からの通信は無線によってなされてもよい。
更に光検出システム1200は、各種演算を行うとともにデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部1208、光電変換装置1204と信号処理部1205に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部1207を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、光検出システム1200は、少なくとも光電変換装置1204と、光電変換装置1204から出力された出力信号を処理する信号処理部1205とを有すればよい。全体制御・演算部1208およびタイミング発生部1207は、光電変換装置1204の制御機能の一部または全部を実施するように構成してもよい。
光電変換装置1204は、画像用信号を信号処理部1205に出力する。信号処理部1205は、光電変換装置1204から出力される画像用信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。また、信号処理部1205は、画像用信号を用いて、画像を生成する。また、信号処理部1205は、光電変換装置1204から出力される信号に対して測距演算を行ってもよい。なお、信号処理部1205やタイミング発生部1207は、光電変換装置に搭載されていてもよい。つまり、信号処理部1205やタイミング発生部1207は、画素が配された基板に設けられていてもよいし、別の基板に設けられている構成であってもよい。上述した各実施形態の光電変換装置を用いて撮像システムを構成することにより、より良質の画像が取得可能な撮像システムを実現することができる。
<実施形態4>
上述した撮像システムの機能の一例として自動露出制御(AE:Auto Exposure)機能がある。光検出システム1200は、輝度検出部1223により検出された被写体の輝度情報をもとに、光電変換装置1204の露光期間や絞り1203の絞り値を制御するだけでなく、制御信号CLKのタイミング制御を行うことによって露出制御を行う。つまり、被写体の輝度情報をもとに撮影環境が低照度であるか高照度であるかを判断し、高照度である場合は撮影モードをモードAとして露光期間や絞り値の制御を行い、低照度である場合は撮影モードをモードBとして制御信号CLKの数を制御する。モードBにおける制御信号CLKの数は、例えば実施形態1に示したように制御される。これにより、撮影シーンに応じて露出制御値が変わった場合においても、前述の実施形態に記載のキズ等の欠陥に基づく異常な出力を検出しにくくすることができ、画質の低下を抑制した自動露出制御が可能となる。
図15は、本実施形態に係る自動露出制御フローの一例を示したものである。
図15に示すフローでは、まず初めに被写体の輝度情報を取得する(S1)。さらに、取得した輝度情報を基に露出制御値の算出を行う(S2)。算出を行った露出制御値と閾値EVt1との比較を行い(S3)、露出制御値が所定の閾値EVt1以上となる場合には撮影環境が高照度であると判断し、撮影モードをモードAとして自動露出制御を行う。一方で、算出した露出制御値が所定の閾値EVt1より小さい場合は、さらに露出制御値と閾値EVt2との比較を行う(S4)。露出制御値が所定の閾値EVt2以上の場合は撮影環境が低照度であると判断し、撮影モードを第1の実施形態における第1のモードとして制御信号CLKの数の制御を行ってから自動露出制御を終える(S5)。露出制御値が所定の閾値EVt2以下の場合は撮影環境がより低照度であると判断し、撮影モードを実施形態1における第2のモードとして制御信号CLKの数の制御を行ってから自動露出制御を終える(S6)。このとき、所定の閾値EVt1及びEVt2は撮影環境照度を判定するための指標となる。EVt1及びEVt2は、低照度の場合においても前述の実施形態に記載のキズ等の欠陥に基づく異常な出力を検出しにくくなるような値に設定されることが望ましい。図16(a)は、本実施形態に係る自動露出制御を行った際に光電変換装置1204から出力される画像用信号から算出した被写体輝度値を示したものである。また、図16(b)は、本実施形態に係る自動露出制御を行った際に前述した被写体輝度値と制御信号CLKの数との比率を示したものである。
図16(a)に示すように、高照度時のように露出制御値が大きくなる場合においては撮影モードをモードAとして、被写体輝度値が所定の輝度範囲内になるように露光期間や絞り値が制御される。一方で、低照度時のような露出制御値が小さくなる場合においては撮影モードをモードBとして、露光期間や絞り値の制御は行わないため露出制御値が小さくなるにつれて被写体輝度値は減少していく。しかしながら、図16(b)に示すように、露出制御値が小さくなる場合において、被写体輝度値と制御信号CLKの数との比率が所定の制御範囲内になるように制御信号CLKの数が制御される。制御信号CLKの制御として、例えば前述の実施形態1に示した制御が行われる。高照度環境下で露出制御値が大きい状態から、低照度環境下で露出制御値が小さい状態に撮影環境が変化したとする。このとき、照度及び露出制御値の変化に伴って、撮影モードの制御をモードAの制御、モードBの第1のモードによる制御、モードBの第2のモードによる制御の順に制御を切り替えることが可能である。ここで、モードBにおいて、前述した所定の制御範囲は狭いほうが好ましく、露出制御値が変化した場合にキズ等の欠陥に基づく異常な出力の見え方が大きく変化しないことが望ましい。具体的には、前述した所定の制御範囲の上限値が下限値の2倍以下の値となるような制御範囲であることが望ましい。制御範囲はこれに制限されるものではなく、キズ等の欠陥に基づく異常な出力が目立たない程度の制御範囲となっていればよい。また、モードAにおいては、撮影環境が高照度である場合を想定しているが、高照度下ではそもそもキズ等の欠陥に基づく異常な出力が目立ちにくいため、被写体輝度値と制御信号CLKの数との比率は必ずしも所定の制御範囲に入らなくてもよい。
このような自動露出制御により、撮影シーンに応じて露出制御値が変わった場合においても、前述の実施形態1あるいは実施形態2に記載の制御方法を用いてキズ等の欠陥に基づく異常な出力を検出しにくくすることができる。これにより、画質の低下を抑制した自動露出制御が可能となる。
<実施形態5>
図17は、前述の実施形態に記載の光電変換装置を利用した電子機器である距離画像センサの構成例を示すブロック図である。
図17に示すように、距離画像センサ401は、光学系407、光電変換装置408、画像処理回路404、モニタ405、およびメモリ406を備えて構成される。そして、距離画像センサ401は、光源装置409から被写体に向かって投光され、被写体の表面で反射された光(変調光やパルス光)を受光することにより、被写体までの距離に応じた距離画像を取得することができる。
光学系407は、1枚または複数枚のレンズを有して構成され、被写体からの像光(入射光)を光電変換装置408に導き、光電変換装置408の受光面(センサ部)に結像させる。
光電変換装置408としては、上述した各実施形態の光電変換装置が適用され、光電変換装置408から出力される受光信号から求められる距離を示す距離信号が画像処理回路404に供給される。
画像処理回路404は、光電変換装置408から供給された距離信号に基づいて距離画像を構築する画像処理を行う。そして、その画像処理により得られた距離画像(画像データ)は、モニタ405に供給されて表示されたり、メモリ406に供給されて記憶(記録)されたりする。
このように構成されている距離画像センサ401では、上述した光電変換装置を適用することで、画素の特性向上に伴って、例えば、より正確な距離画像を取得することができる。
<実施形態6>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図18は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図18では、術者(医師)1131が、内視鏡手術システム1003を用いて、患者ベッド1133上の患者1132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム1003は、内視鏡1100と、術具1110と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート1134と、から構成される。
内視鏡1100は、先端から所定の長さの領域が患者1132の体腔内に挿入される鏡筒1101と、鏡筒1101の基端に接続されるカメラヘッド1102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒1101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡1100を図示しているが、内視鏡1100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒1101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡1100には光源装置1203が接続されており、光源装置1203によって生成された光が、鏡筒1101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者1132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡1100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド1102の内部には光学系及び光電変換装置が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該光電変換装置に集光される。当該光電変換装置によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該光電変換装置としては、前述の各実施形態に記載の光電変換装置を用いることができる。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)1135に送信される。
CCU1135は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡1100及び表示装置1136の動作を統括的に制御する。さらに、CCU1135は、カメラヘッド1102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置1136は、CCU1135からの制御により、CCU1135によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置1203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡1100に供給する。
入力装置1137は、内視鏡手術システム1003に対する入力インターフェースである。ユーザーは、入力装置1137を介して、内視鏡手術システム1003に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。
処置具制御装置1138は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具1112の駆動を制御する。
内視鏡1100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置1203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置1203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置1203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド1102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置1203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用する。具体的には、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置1203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
<実施形態7>
本実施形態の光検出システムおよび移動体について、図19及び図20用いて説明する。図19は、本実施形態による光検出システムおよび移動体の構成例を示す概略図である。図20は、本実施形態による光検出システムの動作を示すフロー図である。本実施形態では、光検出システムとして、車載カメラの一例を示す。
図19は、車両システムとこれに搭載される撮像を行う光検出システムの一例を示したものである。光検出システム1301は、光電変換装置1302、画像前処理部1315、集積回路1303、光学系1314を含む。光学系1314は、光電変換装置1302に被写体の光学像を結像する。光電変換装置1302は、光学系1314により結像された被写体の光学像を電気信号に変換する。光電変換装置1302は、上述の各実施形態のいずれかの光電変換装置である。画像前処理部1315は、光電変換装置1302から出力された信号に対して所定の信号処理を行う。画像前処理部1315の機能は、光電変換装置1302内に組み込まれていてもよい。光検出システム1301には、光学系1314、光電変換装置1302および画像前処理部1315が、少なくとも2組設けられており、各組の画像前処理部1315からの出力が集積回路1303に入力されるようになっている。
集積回路1303は、撮像システム用途向けの集積回路であり、メモリ1305を含む画像処理部1304、光学測距部1306、測距演算部1307、物体認知部1308、異常検出部1309を含む。画像処理部1304は、画像前処理部1315の出力信号に対して、現像処理や欠陥補正等の画像処理を行う。メモリ1305は、撮像画像の一次記憶、撮像画素の欠陥位置を格納する。光学測距部1306は、被写体の合焦や、測距を行う。測距演算部1307は、複数の光電変換装置1302により取得された複数の画像データから測距情報の算出を行う。物体認知部1308は、車、道、標識、人等の被写体の認知を行う。異常検出部1309は、光電変換装置1302の異常を検出すると、主制御部1313に異常を発報する。
集積回路1303は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
主制御部1313は、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320等の動作を統括・制御する。主制御部1313を持たず、光検出システム1301、車両センサ1310、制御ユニット1320が個別に通信インターフェースを有して、それぞれが通信ネットワークを介して制御信号の送受を行う(例えばCAN規格)方法も取り得る。
集積回路1303は、主制御部1313からの制御信号を受け或いは自身の制御部によって、光電変換装置1302へ制御信号や設定値を送信する機能を有する。
光検出システム1301は、車両センサ1310に接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの自車両走行状態および自車外環境や他車・障害物の状態を検出することができる。車両センサ1310は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段でもある。また、光検出システム1301は、自動操舵、自動巡行、衝突防止機能等の種々の運転支援を行う運転支援制御部1311に接続されている。特に、衝突判定機能に関しては、光検出システム1301や車両センサ1310の検出結果を基に他車・障害物との衝突推定・衝突有無を判定する。これにより、衝突が推定される場合の回避制御、衝突時の安全装置起動を行う。
また、光検出システム1301は、衝突判定部での判定結果に基づいて、ドライバーに警報を発する警報装置1312にも接続されている。例えば、衝突判定部の判定結果として衝突可能性が高い場合、主制御部1313は、ブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして、衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置1312は、音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムやメーターパネルなどの表示部画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザーに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方または後方を光検出システム1301で撮影する。図19(b)に、車両前方を光検出システム1301で撮像する場合の光検出システム1301の配置例を示す。
2つの光電変換装置1302は、車両1300の前方に配される。具体的には、車両1300の進退方位または外形(例えば車幅)に対する中心線を対称軸に見立て、その対称軸に対して2つの光電変換装置1302が線対称に配されると、車両1300と被写対象物との間の距離情報の取得や衝突可能性の判定を行う上で好ましい。また、光電変換装置1302は、運転者が運転席から車両1300の外の状況を視認する際に運転者の視野を妨げない配置が好ましい。警報装置1312は、運転者の視野に入りやすい配置が好ましい。
次に、光検出システム1301における光電変換装置1302の故障検出動作について、図20を用いて説明する。光電変換装置1302の故障検出動作は、図20に示すステップS1410~S1480に従って実施される。
ステップS1410は、光電変換装置1302のスタートアップ時の設定を行うステップである。すなわち、光検出システム1301の外部(例えば主制御部1313)または光検出システム1301の内部から、光電変換装置1302の動作のための設定を送信し、光電変換装置1302の撮像動作および故障検出動作を開始する。
次いで、ステップS1420において、有効画素から画素信号を取得する。また、ステップS1430において、故障検出用に設けた故障検出画素からの出力値を取得する。この故障検出画素は、有効画素と同じく光電変換素子を備える。この光電変換素子には、所定の電圧が書き込まれる。故障検出用画素は、この光電変換素子に書き込まれた電圧に対応する信号を出力する。なお、ステップS1420とステップS1430とは逆でもよい。
次いで、ステップS1440において、故障検出画素の出力期待値と、実際の故障検出画素からの出力値との該非判定を行う。ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致している場合は、ステップS1450に移行し、撮像動作が正常に行われていると判定し、処理ステップがステップS1460へと移行する。ステップS1460では、走査行の画素信号をメモリ1305に送信して一次保存する。そののち、ステップS1420に戻り、故障検出動作を継続する。一方、ステップS1440における該非判定の結果、出力期待値と実際の出力値とが一致していない場合は、処理ステップはステップS1470に移行する。ステップS1470において、撮像動作に異常があると判定し、主制御部1313、または警報装置1312に警報を発報する。警報装置1312は、表示部に異常が検出されたことを表示させる。その後、ステップS1480において光電変換装置1302を停止し、光検出システム1301の動作を終了する。
なお、本実施形態では、1行毎にフローチャートをループさせる例を例示したが、複数行毎にフローチャートをループさせてもよいし、1フレーム毎に故障検出動作を行ってもよい。ステップS1470の警報の発報は、無線ネットワークを介して、車両の外部に通知するようにしてもよい。
また、本実施形態では、他の車両と衝突しない制御を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。さらに、光検出システム1301は、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機或いは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
本発明の光電変換装置は、更に、距離情報など各種情報を取得可能な構成であってもよい。
<実施形態8>
図21(a)は、1つの適用例に係る眼鏡1600(スマートグラス)を説明する。眼鏡1600には、光電変換装置1602を有する。光電変換装置1602は、上記の各実施形態に記載の光電変換装置である。また、レンズ1601の裏面側には、OLEDやLED等の発光装置を含む表示装置が設けられていてもよい。光電変換装置1602は1つでもよいし、複数でもよい。また、複数種類の光電変換装置を組み合わせて用いてもよい。光電変換装置1602の配置位置は図21(a)に限定されない。
眼鏡1600は、制御装置1603をさらに備える。制御装置1603は、光電変換装置1602と上記の表示装置に電力を供給する電源として機能する。また、制御装置1603は、光電変換装置1602と表示装置の動作を制御する。レンズ1601には、光電変換装置1602に光を集光するための光学系が形成されている。
図21(b)は、1つの適用例に係る眼鏡1610(スマートグラス)を説明する。眼鏡1610は、制御装置1612を有しており、制御装置1612に、光電変換装置1602に相当する光電変換装置と、表示装置が搭載される。レンズ1611には、制御装置1612内の光電変換装置と、表示装置からの発光を投影するための光学系が形成されており、レンズ1611には画像が投影される。制御装置1612は、光電変換装置および表示装置に電力を供給する電源として機能するとともに、光電変換装置および表示装置の動作を制御する。制御装置は、装着者の視線を検知する視線検知部を有してもよい。視線の検知は赤外線を用いてよい。赤外発光部は、表示画像を注視しているユーザーの眼球に対して、赤外光を発する。発せられた赤外光の眼球からの反射光を、受光素子を有する撮像部が検出することで眼球の撮像画像が得られる。平面視における赤外発光部から表示部への光を低減する低減手段を有することで、画像品位の低下を低減する。
赤外光の撮像により得られた眼球の撮像画像から表示画像に対するユーザーの視線を検出する。眼球の撮像画像を用いた視線検出には任意の公知の手法が適用できる。一例として、角膜での照射光の反射によるプルキニエ像に基づく視線検出方法を用いることができる。
より具体的には、瞳孔角膜反射法に基づく視線検出処理が行われる。瞳孔角膜反射法を用いて、眼球の撮像画像に含まれる瞳孔の像とプルキニエ像とに基づいて、眼球の向き(回転角度)を表す視線ベクトルが算出されることにより、ユーザーの視線が検出される。
本実施形態の表示装置は、受光素子を有する光電変換装置を有し、光電変換装置からのユーザーの視線情報に基づいて表示装置の表示画像を制御してよい。
具体的には、表示装置は、視線情報に基づいて、ユーザーが注視する第一の視界領域と、第一の視界領域以外の第二の視界領域とを決定される。第一の視界領域、第二の視界領域は、表示装置の制御装置が決定してもよいし、外部の制御装置が決定したものを受信してもよい。表示装置の表示領域において、第一の視界領域の表示解像度を第二の視界領域の表示解像度よりも高く制御してよい。つまり、第二の視界領域の解像度を第一の視界領域よりも低くしてよい。
また、表示領域は、第一の表示領域、第一の表示領域とは異なる第二の表示領域とを有し、視線情報に基づいて、第一の表示領域および第二の表示領域から優先度が高い領域を決定されてよい。第一の視界領域、第二の視界領域は、表示装置の制御装置が決定してもよいし、外部の制御装置が決定したものを受信してもよい。優先度の高い領域の解像度を、優先度が高い領域以外の領域の解像度よりも高く制御してよい。つまり優先度が相対的に低い領域の解像度を低くしてよい。
なお、第一の視界領域や優先度が高い領域の決定には、AIを用いてもよい。AIは、眼球の画像と当該画像の眼球が実際に視ていた方向とを教師データとして、眼球の画像から視線の角度、視線の先の目的物までの距離を推定するよう構成されたモデルであってよい。AIプログラムは、表示装置が有しても、光電変換装置が有しても、外部装置が有してもよい。外部装置が有する場合は、通信を介して、表示装置に伝えられる。
視認検知に基づいて表示制御する場合、外部を撮像する光電変換装置を更に有するスマートグラスに好ましく適用できる。スマートグラスは、撮像した外部情報をリアルタイムで表示することができる。
<その他の実施形態>
以上、各実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に制限されるものではなく、様々な変更および変形が可能である。また、各実施形態は相互に適用可能である。
201 APD
103 信号処理回路
202 スイッチ
215 信号生成部
CLK 制御信号

Claims (20)

  1. アノードとカソードとを含むアバランシェフォトダイオードと、
    前記アノードおよび前記カソードのうちの一方のノードと駆動電圧が印加される電源線とに接続され、前記一方のノードと前記電源線との間の抵抗値を切り替えるスイッチと、
    前記スイッチの切り替えを制御するためのパルス信号を生成する信号生成部と、を備え、
    第1のモードと、前記第1のモードよりも低い照度での撮影モードである第2のモードとを切り替え可能であり、
    1フレーム分の信号を取得する露光期間において、前記第2のモードの前記パルス信号の数は、前記第1のモードの前記パルス信号の数よりも少ないことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記第2のモードの前記パルス信号の数は、前記第1のモードの前記パルス信号の数の半分以下であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記1フレーム分の信号を取得する露光期間において、前記第2のモードの前記パルス信号の数は500よりも少ないことを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
  4. カウンタ回路を有し、平面視で前記アバランシェフォトダイオードに重なる位置に前記カウンタ回路が配されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 前記1フレーム分の信号を取得する露光期間において、前記パルス信号の数は前記カウンタ回路の最大カウント値よりも少ないことを特徴とする請求項4に記載の光電変換装置。
  6. 複数の前記アバランシェフォトダイオードが平面視で2次元アレイ状に配された画素領域を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  7. 前記第2のモードにおいて、前記画素領域内の所定の領域ごとに異なるパターンのパルス信号が供給されることを特徴とする請求項6に記載の光電変換装置。
  8. 前記パルス信号は、繰り返し周期の信号であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  9. 前記アバランシェフォトダイオードは、ガイガーモードで駆動することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  10. 前記第1のモードよりも低い照度での撮影モードであり、且つ、前記第2のモードよりも高い照度での撮影モードである第3のモードを有し、
    前記第3のモードの前記パルス信号の数は、前記第2のモードの前記パルス信号の数よりも多く、前記第1のモードの前記パルス信号の数よりも少ない、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  11. 前記第1のモードの前記1フレーム分の信号を取得する露光期間は、前記第2のモードの前記1フレーム分の信号を取得する露光期間よりも短いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  12. 前記第1のモードの前記パルス信号および前記第2のモードの前記パルス信号の少なくとも一方は、前記パルス信号の繰り返し周期が複数混在することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  13. 前記スイッチはMOSトランジスタであり、
    前記スイッチの一方のノードは、アバランシェフォトダイオードのカソードと接続され、
    前記スイッチの他方のノードは、前記電源線と接続され、
    前記パルス信号は、前記スイッチのゲート電極へと供給されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    被写体の明るさを検出する輝度検出部と、を備えることを特徴とする光検出システム。
  15. 前記輝度検出部で検出された輝度に応じて、前記第1のモードと前記第2のモードとを切り替えることを特徴とする請求項14に記載の光検出システム。
  16. 前記輝度検出部で検出された輝度に応じて露出制御値を決定し、
    前記露出制御値と所定のモード切り替え設定値との比較の結果に応じて、前記第1のモードと前記第2のモードとを切り替えることを特徴とする請求項15に記載の光検出システム。
  17. 前記第2のモードにおいて、前記輝度検出部で検出された輝度値と、前記パルス信号の数との比が所定の制御範囲内となるように前記パルス信号の数を制御することを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一項に記載の光検出システム。
  18. 前記所定の制御範囲における下限値と上限値との比が2以下であることを特徴とする請求項17に記載の光検出システム。
  19. 前記光電変換装置が出力する信号を処理する信号処理部を有することを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載の光検出システム。
  20. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置からの信号に基づく測距情報から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、を有する移動体であって、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする移動体。
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