JP2022113089A - 不正経費検出プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】不正可能性をより人手に頼ることなく高精度かつ自動的に判別する。【解決手段】従業員が会社に申請する経費の中から不正を検出する不正経費検出プログラムにおいて、従業員が出張経費として申請する出張日時に関する日時情報を取得する情報取得ステップと、過去において出張経費として申請された出張日時に関する参照用出張日時情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した日時情報に応じた参照用日時情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、従業員が会社に申請する経費の中から不正を検出する不正経費検出プログラムに関する。
従業員が会社に申請する経費のうち、本来は経費として認めるべきではない、いわゆる不正経費をいかにして漏れなく高精度に検出するかは、従来からの喫緊の課題となっている。この不正経費の代表的なものが、カラ出張である。カラ出張とは、実際に出張した事実がないにもかかわらず、架空の出張を申請して経費を取得する不正行為である。不正経費の他の例としては、実際に取引先の接待を行っていないにもかかわらず、私的な飲食を接待交際費として計上する、いわゆる不正な接待交際費等もある。
このような不正経費の検出は、巧妙なものはなかなか見破ることができずそのまま看過されて支払われる場合もあるが、企業にとっては財務面において痛手になる。このため、人手を介することなく高精度に不正経費を漏れなく検出できるシステムが望まれているが、これに応えることができる技術がいまだ提案されていないのが現状であった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、不正経費の検出を、人による手作業に頼ることなく高精度に検出することが可能な不正経費検出プログラムを提供することにある。
本発明にかかる不正経費検出プログラムは、従業員が会社に申請する経費の中から不正を検出する不正経費検出プログラムにおいて、従業員が出張経費として申請する出張日時に関する日時情報を取得する情報取得ステップと、過去において出張経費として申請された出張日時に関する参照用出張日時情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した日時情報に応じた参照用日時情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、人による手作業に頼ることなく、誰でも手軽に不正経費の検出を高精度に行うことができる。
本発明を適用したシステムの全体構成を示すブロック図である。 探索装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。 本発明の動作について説明するための図である。
以下、本発明を適用した不正経費検出プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
第1実施形態
図1は、第1実施形態としての不正経費検出プログラムが実装される不正経費検出システム1の全体構成を示すブロック図である。不正経費検出システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別装置2と、判別装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、不正経費検出を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。
判別装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この判別装置2による探索解を得ることができる。
図2は、判別装置2の具体的な構成例を示している。この判別装置2は、判別装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う判別部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、判別装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、判別部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
判別部27は、探索解を判別する。この判別部27は、判別動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この判別部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる不正経費検出システム1における動作について説明をする。この第1実施形態においては、個々の1回毎に計上される経費の不正可能性を1回毎に判定するものである。
不正経費検出システム1では、例えば図3に示すように、参照用交通費情報と、参照用出張先情報とを有する組み合わせに対する、不正可能性との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。
参照用交通費情報とは、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における旅費交通費に関する情報である。この参照用旅交通情報は、旅費交通費の費用そのものに加え、内訳として、例えば使用した交通機関の種別(電車、タクシー)、実際に交通機関を利用した社員名、利用した交通機関の詳細(例えば、電車であれば新幹線か、私鉄の何線か等)、定期代や、プリペイドカード等に関する情報であってもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、レシートや領収書、請求書の電子データや紙データ、更には従業員が自ら建て替えた交通費を会社に請求する出金伝票等の電子データや紙データ等から直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。なお、参照用交通費情報としては、更にこれらの交通費に加えて、交通経路、すなわちいかなる交通機関を利用し、どの駅で乗り換えたか、また特急や新幹線等を利用したか、どこからタクシーを利用した、等に関する情報が含まれていてもよい。
参照用出張先情報とは、その参照用交通費情報として申請した交通費を利用して出張した先を示す情報である。この参照用出張先情報は、出張先の社名や個人宅そのもので構成されていてもよいし、その出張先の社名や個人宅に紐付けられる住所があればその住所を紐付けた情報で構成してもよい。また、参照用出張先情報としてはその出張先の社名や個人宅の最寄りの駅が示されるものであってもよい。
不正可能性は、不正な経費になっている可能性を示すものである。外注費であれば、そもそも外注先としては考えれない会社から外注費として経費計上されていたり、或いは経費の増え方が不規則であったり、明らかに税金を減らすために締め日付近に急激に外注費が増加している場合等、不正可能性が高いものとなる。また本来出張していない日時にもかかわらず出張の旅費が経費計上されていたり、自社と付き合いのない取引先の住所への出張旅費が経費計上されていたりする場合、不正可能性が高いものとなる。さらに、接待交際の接待先が同じ取引先である頻度が非常に高い場合や、接待交際の店舗が取引先の住所との関係で不自然な場合、さらにその店舗が風俗店等のようないわゆる通常の接待とは乖離するものである場合も不正可能性が高いものとなる。また、接待交際費そのものが、通常の相場では考えられないような莫大な経費が落とされている場合も、不正可能性が高いものとなる。
この不正可能性は、不正があるか否かの2段階で示されるものであってもよいし、システム側、又はユーザ側が設定した5段階や10段階以上で評価したランキングで表現されるものであってもよい。或いは、単に物凄く怪しい、怪しい、やや怪しい、問題なし等で表現されたものであってもよい。
不正可能性は、帳簿データ、会計データ上において形状される経費の頻度に基づくものであってもよい。つまり、経費の頻度とは、通常であると外注費として月々10万円が出ている場合が多いケースにおいて、ある月に関しては月に200万円外注費が出ている場合、その200万円外注費が出た月は頻度が低いものと判定することができる。同様に毎月外注先として●●社と取引があることが帳簿データに示されているにもかかわらず、ある月だけ別の△△社と取引がある場合、その月は、外注先の頻度が低いものと判定することができる。このような経費の頻度に基づいて不正可能性を算出するようにしてもよい。かかる場合には、例えば頻度が低くなるほど、不正可能性をより高く設定するようにしてもよい。
不正可能性は、評価者や税務の専門家(税理士、会計士等)、或いは税務署等の勤務経験者による以前の経験に基づいてその可能性を判断してもよいし、実際に過去、不正経費と判断された事例を抽出し、それについての実際の帳簿データ、会計データから判断するようにしてもよい。かかる場合には不正可能性を判断する複数人の検査者が不正可能性について、予め設定した各項目について複数段階で評価し、それらを統計的に分析して不正可能性の評価値としてもよい。
図3の例では、入力データとして例えば参照用交通費情報P01~P03、参照用内訳情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用交通費情報に対して、参照用内訳情報が組み合わさったものが、図3に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、不正可能性が表示されている。
参照用交通費情報と参照用出張先情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、不正可能性に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用交通費情報と参照用出張先情報がこの連関度を介して左側に配列し、不正可能性が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用交通費情報と参照用出張先情報に対して、不正可能性と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用交通費情報と参照用出張先情報が、いかなる不正可能性に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用交通費情報と参照用出張先情報から最も確からしい不正可能性を選択する上での的確性を示すものである。このため、これらの参照用交通費情報と参照用出張先情報の組み合わせで、最適な不正可能性を探索していくこととなる。
図3の例では、表1に示すように連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
Figure 2022113089000002
判別装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用交通費情報と参照用出張先情報、並びにその場合の不正可能性が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の事例における参照用交通費情報が、14000円であったものとする。また参照用出張先情報が、取引先K社であり、その取引先K社に紐付けられた住所情報に基づいても、交通費が最安で往復3000円で行ける距離であり、金額に乖離があるものとする。かかる場合に、実際にその不正可能性がいくらであったかを示す不正可能性をデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用交通費情報P01で、参照用出張先情報P16である場合に、その不正可能性を過去のデータから分析する。不正可能性がAの事例が多い場合には、この不正可能性Aにつながる連関度をより高く設定し、不正可能性Bの事例が多く、不正可能性Aの事例が少ない場合には、不正可能性Bにつながる連関度を高くし、不正可能性Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、不正可能性AとBの出力にリンクしているが、以前の事例から不正可能性Aにつながるw13の連関度を7点に、不正可能性Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
図3に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用交通費情報P01に対して、参照用出張先情報P14の組み合わせのノードであり、不正可能性Cの連関度がw15、不正可能性Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用交通費情報P02に対して、参照用出張先情報P15、P17の組み合わせのノードであり、不正可能性Bの連関度がw17、不正可能性Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから不正可能性を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に不正可能性を判別しようとする交通費情報、出張先情報を入力又は選択する。
このようにして新たに取得した交通費情報、出張先情報に基づいて、最適な不正可能性を探索する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した交通費情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、出張先情報がP17である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、不正可能性Cがw19、不正可能性Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い不正可能性Cを最適解として選択する。
また、入力から伸びている連関度w1~w12の例を以下の表2に示す。
Figure 2022113089000003
この入力から伸びている連関度w1~w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1~w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1~w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
また、本発明においては、上述した交通費情報、参照用交通費情報(交通費情報、参照用交通費情報)について、時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめて構成するようにしてもよい。時系列的な変化傾向は月毎の変化傾向が挙げられるが、これに限定されるものではなく、週毎、日毎等、いかなる時系列に応じたものであってもよい。
図4は、上述した参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加えて、更に参照用日時情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する不正可能性との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用日時情報とは、参照用出張先情報に反映される出張先への出張日時に関する情報であり、年月日で示されるとともに、その出張の時間帯までが示されるものであってもよい。
かかる場合において、連関度は、図4に示すように、参照用交通費情報と、参照用出張先情報と、参照用日時情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a~61eとして表現されることとなる。
例えば、図4において、ノード61cは、参照用交通費情報P02が連関度w3で、参照用出張先情報P15が連関度w7で、参照用日時情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用交通費情報P03が連関度w5で、参照用出張先情報P15が連関度w8で、参照用日時情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した交通費情報と、出張先情報と、日時情報とに基づいて、探索解を判別する。
この探索解を判別する上で予め取得した図4に示す連関度を参照する。例えば、取得した交通費情報が参照用交通費情報P02に同一又は類似で、取得した出張先情報が参照用出張先情報P15に対応し、更に取得した日時情報が参照用日時情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、増減データA2が連関度w17で、また増減データA4が連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
なお、この図4における参照用日時情報の代替として、上記参照用出張先情報に反映される出張先への出張日時に開催されたイベントに関する参照用イベント情報を学習させるようにしてもよい。この参照用イベント情報とは、その出張日時において実際に行われたあらゆるイベントが含まれ、各地の祭りやコンサート、スポーツの大会やレセプション、展示会や見本市等がこれに含まれる。またこれ以外にクリスマスやこどもの日、ハロウィン、年末年始や花見等、毎年行われる恒例の行事もこれに含まれる。さらに出張先が青森である場合、その当地においてのみ行われる青森ねぶた祭がその出張日時に開催される場合にはそれも含まれる。この参照用イベント情報の取得方法は、日時とその時期に開催されるイベントが対応つけて記録されるデータベースを予め取得しておき、出張日時を取得した場合にそのデータベースを参照し、その出張日時において開催されるイベントを抽出するようにしてもよい。
かかる場合には、参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加え、更に参照用出張先情報に反映される出張先への出張日時に開催されたイベントに関する参照用イベント情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図4に示すような連関度を形成しておく。そして、その不正の判別対象の従業員から申請される出金伝票データにおける出張日時から同様にデータベースを参照し、その出張日時において開催されるイベントを抽出し、イベント情報とする。そして、図4における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。出張の目的がイベントに絡んだものである場合、そのイベントが開催されていない日時において出張旅費の申請がなされている場合には、不整合を示す場合もあり、これらの情報に基づいて不正可能性を高精度に検出することが可能となる。
なお、この図4における参照用日時情報の代替として、参照用出張先情報に反映される出張先へ出張した従業員の出退勤状況に関する参照用出退勤情報を学習させるようにしてもよい。この参照用出退勤情報とは、その出張旅費を経費として申請した従業員又は役員の出退勤に関するあらゆる情報である。この参照用出退勤情報は、紙媒体のタイムカードの情報を読み取って入力するようにしてもよいし、出退勤情報が電子データ化されているのであれば、その電子データを介して取得するようにしてもよい。
例えば、その出張旅費を経費として申請した従業員又は役員が有給であるにもかかわらず、出張旅費が申請されていたりする場合には、不整合が生じるため、この参照用出退勤情報も説明変数として加えたものである。
かかる場合には、参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加え、更に参照用出退勤情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図4に示すような連関度を形成しておく。そして、その不正の判別対象の従業員等のタイムカード等から、同様に出退勤情報を取得し、図4における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。
なお、この図4における参照用日時情報の代替として、参照用出張先情報に反映される出張先への出張日時における外部環境に関する参照用外部環境情報を学習させるようにしてもよい。この参照用外部環境情報とは、外部環境情報に関する様々な情報である。ここでいう外部環境情報は、経済データ(GDP、雇用統計、鉱工業生産指数、設備投資、労働力調査等)、家計データ(家計消費状況調査、家計データ、1週間の平均就業時間、貯蓄額の統計データ、年収の統計データ等)、不動産データ(オフィス空室率、坪単価、賃料相場、地価、空き家データ等)、自然環境データ(災害データ、気温データ、降水量データ、風向きデータ、湿度データ等)に代表されるものである。外部環境情報は、これらのデータの一部、全部が反映されるもの以外に、小売店の外部のあらゆる情報が含まれる。参照用外部環境情報は、外部環境自体を類型化しておくようにしてもよい。例えば、雇用統計におけるデータで区切ることで分類するようにしてもよい。また、パターン(例えば、GDPの伸び率が急激が、あるいは徐々に増加するか等のパターン)等により類型化されていてもよい。この参照用外部環境情報は、過去の販売日、又はその日の前後数日の間における外部環境を示すものである。また、外部環境情報としては2020年以降に大流行した新型コロナウィルス等のような伝染病の流行等、社会における様々な出来事や、政治、経済、技術の進化等、あらゆる外部環境に関する事項が含まれる。
例えば、伝染病が大流行し、国内において緊急事態宣言が出されているにもかかわらず、出張の経費計上が行われている場合には、不整合が生じるため、この参照用外部環境情報も説明変数として加えたものである。
かかる場合には、参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加え、更に参照用外部環境情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図4に示すような連関度を形成しておく。そして、不正の判別対象の従業員等の出張日時における外部環境に関する外部環境情報を取得し、図4における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。
また、第1実施形態ともに、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図5に示すように、基調となる参照用情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた参照用情報と不正可能性との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、上述した全ての参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)を適用可能である。
これらの場合も同様に、学習用データとして用いられた参照用情報に応じた情報が入力された場合に、上述した方法に基づいて解探索が行われることとなる。
連関度を通じて求められる探索解は、更に、他の参照用情報に基づいて修正され、或いは重み付けを変化させるようにしてもよい。
ここでいう他の参照用情報とは、上述した参照用情報の何れかを基調となる参照用情報とした場合、当該基調となる参照用情報以外のいかなる参照用情報に該当する。
例えば、他の参照用情報の一つとして、ある参照用出張先情報P14において、以前において不正可能性Bが判別される経緯が多かったものとする。このような参照用出張先情報P14に応じた出張先情報を新たに取得したとき、不正可能性としての探索解Bに対して、重み付けを上げる処理を行い、換言すれば不正可能性の探索解Bにつながるようにする処理を行うように予め設定しておく。
例えば、他の参照用情報Gが、より不正可能性としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、参照用情報Fが、より不正可能性としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、不正可能性Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、不正可能性Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、不正可能性につながる連関度そのものを、この参照用情報F~Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、不正可能性を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して参照用情報F~Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F~Hに基づいてどのように探索解としての不正可能性にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する不正可能性につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該判別類型をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、図6に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、不正可能性との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、第1実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外の第1実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用出退勤情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外の1実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、不正可能性を推定することができる。このとき、上述した図6に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、不正可能性を修正するようにしてもよい。
このとき、他の参照用情報が1のみならず、2以上組み合わさるようにして連関度が学習されるものであってもよい。
また、図7に示すように基調となる参照用情報のみと、不正可能性との間で連関度が形成されるものであってもよい。この基調となる参照用情報は、第1実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)も適用可能である。この図7の解探索方法は、図3の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第2実施形態
第2実施形態においては、上述した各種参照用情報を所定期間にわたり時系列的に取得し、探索解としての不正可能性との間で連関度を形成するものである。
この所定期間は、日単位、週単位、月単位、1/4半期、年単位等、いかなる時間的な単位で構成されていてもよい。参照用交通費情報(参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)について、時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめて構成するようにしてもよい。時系列的な変化傾向は月毎の変化傾向が挙げられるが、これに限定されるものではなく、週毎、日毎等、いかなる時系列に応じたものであってもよい。
図8は、参照用情報として参照用交通費情報を例に挙げたとき、予め類型化された時系列的な変化傾向パターンの例を示しており、横軸が時間(月、週等)であり、縦軸が交通費である。例えば図8(a)は、交通費が上がりつつも上下動を繰り返すパターンである。また、図8(b)は、もみ合いが長く続いた後、交通費が上値抵抗線を上抜けるパターンを示している。図8(c)、(d)は、交通費の乱高下が激しいパターンである。
取得した時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめる場合、図9に示すような機械学習により生成した判定モデルを利用してもよい。この判定モデルでは、変化傾向パターンの画像を教師データとして用いる。入力は、各取得した時系列的な変化傾向とし、出力を類型化されたパターンとする。新たに交通費の時系列的な変化傾向を取得した場合には、この機械学習より生成した判定モデルに基づいて当てはめを行い、いかなる変化傾向パターンの類型に当てはめるのかを判定する。
その結果、この参照用交通費情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向パターンに対する、不正可能性を学習させておくことにより、上述した連関度を形成しておく。
次に、実際に新たに交通費の時系列的な変化傾向を取得し場合においても、その取得した変化傾向を、例えば図9に示す判定モデルを通じていかなる類型に当てはまるのかを判定し、それぞれの参照用交通費情報を変化傾向パターンの類型に当てはめていく。その結果、この交通費情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向の類型は、参照用交通費情報のいかなる変化傾向パターンの類型に当てはまるのかを、上述した連関度を通じて判断する。そして、交通費情報の変化傾向パターンの類型に対応する参照用交通費情報の変化傾向パターンの類型と各不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判定する。
同様に時系列的に取得する参照用出張先情報は、所定期間内における出張先がある一社、あるいはある一地点に偏っているか否か、偏っているのであればその偏り度合いを示すものであってもよい。所定期間内に出張先がある1社に偏っているのであれば、その会社と特別な別の付き合いがあるなど、疑わしい点が出てくる場合もあり、不正可能性に影響を及ぼす。
このような過去において所定期間に亘り時系列的に取得した、経費として申請された交通費に関する参照用交通費情報と、その出張先に関する参照用出張先情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を学習させておく。そして新たに従業員の不正経費の計上を判別する場合には、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報と、その出張先に関する出張先情報とを所定期間に亘り時系列的に取得する。そして、取得した交通費情報に対応する参照用交通費情報と、出張先情報に対応する参照用出張先情報に基づいて同様に解探索を行う。
図10は、所定期間にわたり時系列的に取得した上述した参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加えて、更に参照用出張頻度情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する不正可能性との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用出張頻度情報とは、出張先がどこかとは関係なく、出張回数の頻度を示すものである。例えば所定期間のうちある時期において出張回数が集中している場合には、不正の疑いが高いものと判別することができる。
かかる場合においても、新たに従業員の不正経費の計上を判別する場合には、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報と、その出張先に関する出張先情報とを所定期間に亘り時系列的に取得するとともに、出張頻度情報を取得する。そして、更に取得した出張頻度情報に対応する参照用出張頻度情報に基づいて同様に解探索を行う。
第2実施形態においても同様に、参照用情報として、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等の何れか1以上とを組み合わせて連関度を形成して学習させるようにしてもよい。これにより、新たにイベント情報、出退勤情報、外部環境情報が入力された場合においても、第1実施形態同様に解探索を行うことが可能となる。
図11の例では、過去において所定期間に亘り時系列的に取得した、参照用交通費情報と、参照用出張頻度情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。かかる場合も、新たに判別を行う場合には、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報と、その出張頻度に関する出張頻度情報とを所定期間に亘り時系列的する。そして、取得した交通費情報に応じた参照用交通費情報と、出張頻度情報に応じた参照用出張頻度情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。
図12の例では、過去において所定期間に亘り時系列的に取得した、参照用出張先情報と、参照用出張頻度情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。かかる場合も、新たに判別を行う場合には、従業員の出張先に関する出張先情報と、その出張頻度に関する出張頻度情報とを所定期間に亘り時系列的する。そして、取得した出張先情報に応じた参照用出張先情報と、出張頻度情報に応じた参照用出張頻度情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態ともに、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図5に示すように、基調となる参照用情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた参照用情報と不正可能性との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、上述した全ての参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)を適用可能である。
図5に示す場合、時系列的に取得した他の参照用情報Gが、より不正可能性としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、時系列的に取得した他の参照用情報Fが、より不正可能性としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、不正可能性Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に時系列的に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、不正可能性Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、不正可能性につながる連関度そのものを、この参照用情報F~Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、不正可能性を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して時系列的に取得する参照用情報F~Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F~Hに基づいてどのように探索解としての不正可能性にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する不正可能性につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該判別類型をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、第2実施形態においても、図6に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、不正可能性との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外の第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用出退勤情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外の1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、不正可能性を推定することができる。このとき、上述した図6に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、不正可能性を修正するようにしてもよい。
このとき、他の参照用情報が1のみならず、2以上組み合わさるようにして連関度が学習されるものであってもよい。
また、図7に示すように基調となる参照用情報のみと、不正可能性との間で連関度が形成されるものであってもよい。この基調となる参照用情報は、第1実施形態、第2実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交通費情報、参照用出張先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報等)も適用可能である。この図7の解探索方法は、図3の説明を引用することで以下での説明を省略する。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0~100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい不正可能性、を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい探索解を優先的に表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また参照用交通費情報を初めとする各参照用情報を取得し、これらに対する不正可能性、改善施策に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
第3実施形態
第3実施形態では、従業員が会社に申請する交際費等の経費の中から不正を検出するものである。
図13の例では、参照用交際費情報と、参照用交際先情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。参照用交際費情報は、いわゆる接待交際費である。この接待交際費は、飲食店における飲食代や、お歳暮やお中元等の品代、あるいはゴルフ等の接待がある場合にはその費用等である。この接待交際費は、飲食代の全額又はその一部を支払った場合において、その領収書やレシート等に記載されている人数で割った金額で示してもよい。これにより、一人当たりの飲食代を出すことができ、接待交際費の妥当性を判断する上での利便性を確保することができる。ちなみに、この参照用交際費情報は、いわゆる接待交際費以外に、会議費として計上される金額についても同様に含めてもよい。
参照用交際先情報とは、その接待交際を行った相手側の企業または個人に関する情報である。通常、接待交際を行う相手側企業等は、取引先である場合が多いが、実際の取引先と照らし合わせて、その交際先が妥当であるか否かを判別する趣旨である。この参照用交際先情報は、帳簿や会計データ、確定申告を行う各種情報の中に記載されている取引先に含まれているか否か、含まれているのであればその取引額に関するデータが紐付けられていてもよい。そして、その取引先に交際先が含まれているのか、あるいは取引額が低い場合には、その乖離度をこの参照用交際先情報に紐付けておくようにしてもよい。
このような各種参照用情報と不正可能性とのデータセットを学習させておくことで上述した連関度を形成させておく。これらの学習用データは、出金伝票やレシート、領収書に記載されている交際費と交際先に関するメモ等から、各参照用情報を抽出することで取得する。そして、新たに判別を行う場合には、その従業員が経費として提出してきた出金伝票やレシート、領収書を通じて、交際費情報、交際先情報を取得する。交際費情報の種類は、参照用交際費情報と同様であり、交際先情報の種類は参照用交際先情報と同様である。そして、取得した交際費情報に応じた参照用交際費情報と、交際先情報に応じた参照用交際先情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。不正可能性の判別方法は、上述した第1実施形態、第2実施形態と同様である。
図14は、上述した参照用交際費情報と、参照用交際先情報に加えて、更に参照用日時情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する不正可能性との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用日時情報とは、参照用交際先情報に反映される出張先への交際日時に関する情報であり、年月日で示されるとともに、その出張の時間帯までが示されるものであってもよい。
かかる場合において、連関度は、図14に示すように、参照用交際費情報と、参照用交際先情報と、参照用日時情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a~61eとして表現されることとなる。
例えば、図14において、ノード61cは、参照用交際費情報P02が連関度w3で、参照用交際先情報P15が連関度w7で、参照用日時情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用交際費情報P03が連関度w5で、参照用交際先情報P15が連関度w8で、参照用日時情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した交際費情報と、交際先情報と、日時情報とに基づいて、探索解を判別する。
この探索解を判別する上で予め取得した図14に示す連関度を参照する。例えば、取得した交際費情報が参照用交際費情報P02に同一又は類似で、取得した交際先情報が参照用交際先情報P15に対応し、更に取得した日時情報が参照用日時情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、増減データA2が連関度w17で、また増減データA4が連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
なお、この図14における参照用日時情報の代替として、上記参照用交際先情報に反映される交際先への交際日時に開催されたイベントに関する参照用イベント情報を学習させるようにしてもよい。この参照用イベント情報とは、その交際日時において実際に行われたあらゆるイベントが含まれ、各地の祭りやコンサート、スポーツの大会やレセプション、展示会や見本市等がこれに含まれる。またこれ以外にクリスマスやこどもの日、ハロウィン、年末年始や花見等、毎年行われる恒例の行事もこれに含まれる。さらに交際先が青森である場合、その当地においてのみ行われる青森ねぶた祭がその交際日時に開催される場合にはそれも含まれる。この参照用イベント情報の取得方法は、日時とその時期に開催されるイベントが対応つけて記録されるデータベースを予め取得しておき、交際日時を取得した場合にそのデータベースを参照し、その交際日時において開催されるイベントを抽出するようにしてもよい。
かかる場合には、参照用交際費情報と、参照用交際先情報に加え、更に参照用交際先情報に反映される交際先への交際日時に開催されたイベントに関する参照用イベント情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図14に示すような連関度を形成しておく。そして、その不正の判別対象の従業員から申請される出金伝票データにおける交際日時から同様にデータベースを参照し、その交際日時において開催されるイベントを抽出し、イベント情報とする。そして、図14における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。交際の目的がイベントに絡んだものである場合、そのイベントが開催されていない日時において交際費の申請がなされている場合には、不整合を示す場合もあり、これらの情報に基づいて不正可能性を高精度に検出することが可能となる。
なお、この図14における参照用日時情報の代替として、参照用交際先情報に反映される交際先と交際した従業員の出退勤状況に関する参照用出退勤情報を学習させるようにしてもよい。この参照用出退勤情報とは、その交際費を経費として申請した従業員又は役員の出退勤に関するあらゆる情報である。この参照用出退勤情報は、紙媒体のタイムカードの情報を読み取って入力するようにしてもよいし、出退勤情報が電子データ化されているのであれば、その電子データを介して取得するようにしてもよい。
例えば、その出張旅費を経費として申請した従業員又は役員が有給であるにもかかわらず、交際費が申請されていたりする場合には、不整合が生じるため、この参照用出退勤情報も説明変数として加えたものである。
かかる場合には、参照用交際費情報と、参照用交際先情報に加え、更に参照用出退勤情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図14に示すような連関度を形成しておく。そして、その不正の判別対象の従業員等のタイムカード等から、同様に出退勤情報を取得し、図14における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。
なお、この図14における参照用日時情報の代替として、参照用交際先情報に反映される出張先への出張日時における外部環境に関する参照用外部環境情報を学習させるようにしてもよい。例えば、伝染病が大流行し、国内において緊急事態宣言が出されているにもかかわらず、出張の経費計上が行われている場合には、不整合が生じるため、この参照用外部環境情報も説明変数として加えたものである。
かかる場合には、参照用交通費情報と、参照用出張先情報に加え、更に参照用外部環境情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図14に示すような連関度を形成しておく。そして、不正の判別対象の従業員等の出張日時における外部環境に関する外部環境情報を取得し、図14における説明と同様に、探索解としての不正可能性を求める。
図15の例では、参照用交際費情報と、参照用店舗情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。参照用店舗情報とは、その交際に利用した店舗に関するあらゆる情報であり、店舗の住所、名前等で構成される。店舗がチェーン店であればその会社名、また店舗のジャンルも紐付けられていてもよい。この店舗のジャンルはインターネット上の情報から検索するようにしてもよい。店舗が例えば風俗店等のような接待に相応しくない店の場合には不正経費の蓋然性が高くなる。
かかる場合も、新たに判別を行う場合には、交際費情報と、その交際に利用した店舗に関する店舗情報を取得する。そして、取得した交際費情報に応じた参照用交際費情報と、店舗情報に応じた参照用店舗情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。参照用交際費情報、交際費情報が一人当たりの交際費で産出されている場合、参照用店舗情報、店舗情報より店舗のジャンルと照らし合わせて、一人当たりの費用について乖離があるか否かを、不正可能性に反映させることで高精度な判断が可能となる。
図16の例では、参照用交際先情報と、参照用店舗情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。交際先との関係においても店舗のジャンルが相応しくない場合もあり、不正経費の判断における一つの重要なファクターになる。また交際先の会社の住所と店舗の住所があまりに離れている場合には、果たして接待としての利用ではなく私的利用と疑わざるを得なくなり、不正の可能性が高くなる場合がある。
かかる場合も、新たに判別を行う場合には、交際先情報と、その交際に利用した店舗に関する店舗情報を取得する。そして、取得した交際先情報に応じた参照用交際先情報と、店舗情報に応じた参照用店舗情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。
なお、第3実施形態においても同様に、上述した各種参照用情報を所定期間にわたり時系列的に取得し、探索解としての不正可能性との間で連関度を形成するものである。
このとき図8に示すように、参照用情報として参照用交通費情報の代替として、参照用交際費情報も同様に、時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてもよい。かかる場合、図9に示すような機械学習により生成した判定モデルを利用してもよい。
その結果、この参照用交際費情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向パターンに対する、不正可能性を学習させておくことにより、上述した連関度を形成しておく。
次に、実際に新たに交際費の時系列的な変化傾向を取得し場合においても、その取得した変化傾向を、例えば図9に示す判定モデルを通じていかなる類型に当てはまるのかを判定し、それぞれの参照用交通費情報を変化傾向パターンの類型に当てはめていく。そして、交際費情報の変化傾向パターンの類型に対応する参照用交際費情報の変化傾向パターンの類型と各不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判定する。
同様に時系列的に取得する参照用交際先情報は、所定期間内における交際先がある一社、に偏っているか否か、偏っているのであればその偏り度合いを示すものであってもよい。所定期間内に交際先がある1社に偏っているのであれば、その会社と特別な別の付き合いがあるなど、疑わしい点が出てくる場合もあり、不正可能性に影響を及ぼす。
このような過去において所定期間に亘り時系列的に取得した、経費として申請された交際費に関する参照用交際費情報と、その交際先に関する参照用交際先情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を学習させておく。そして新たに従業員の不正経費の計上を判別する場合には、従業員が交際費として申請する交際費に関する交際費情報と、その交際先に関する交際先情報とを所定期間に亘り時系列的に取得する。そして、取得した交際費情報に対応する参照用交際費情報と、交際先情報に対応する参照用交際先情報に基づいて同様に解探索を行う。
このとき、所定期間にわたり時系列的に取得した上述した参照用交際費情報と、参照用交際先情報に加えて、更に参照用交際頻度情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する不正可能性との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用交際頻度情報とは、交際先がどこかとは関係なく、交際回数の頻度を示すものである。例えば所定期間のうちある時期において交際回数が集中している場合には、不正の疑いが高いものと判別することができる。
かかる場合においても、新たに従業員の不正経費の計上を判別する場合には、従業員が交際費として申請する交際費に関する交際費情報と、その出張先に関する交際先情報とを所定期間に亘り時系列的に取得するとともに、交際頻度情報を取得する。そして、更に取得した交際頻度情報に対応する参照用交際頻度情報に基づいて同様に解探索を行う。
図17の例では、過去において所定期間に亘り時系列的に取得した、参照用交際費情報と、参照用店舗利用頻度情報とを有する組み合わせと不正可能性との3段階以上の連関度を利用する例を示している。この参照用店舗利用頻度情報は、所定期間にわたり、接待に利用した各店舗につき、その利用頻度を示す情報である。参照用店舗利用頻度情報は、いかなる店舗を頻繁に利用し、いかなる店舗は稀にしか使用しないのかを示す情報と考えてもよい。
かかる場合も、新たに判別を行う場合には、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交際費情報と、その店舗利用頻度に関する店舗利用頻度情報とを所定期間に亘り時系列的する。そして、取得した交際費情報に応じた参照用交際費情報と、店舗利用頻度情報に応じた参照用店舗利用頻度情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。
この図17の例において、参照用交際費情報の代替として、参照用交際先情報を学習させるようにしてもよい。交際先の会社の住所と店舗利用頻度との関係においても不正を検知できる場合があるためである。かかる場合も新たに判別を行う場合には、交際先情報と、その店舗利用頻度に関する店舗利用頻度情報とを所定期間に亘り時系列的する。そして、取得した交際先情報に応じた参照用交際先情報と、店舗利用頻度情報に応じた参照用店舗利用頻度情報とに基づき、上述と同様に連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する。
なお、第3実施形態においても、第1、2実施形態とともに、上述した実施の形態に限定されるものでは無く、例えば図5に示すように、基調となる参照用情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用するようにしてもよい。かかる場合には、新たに取得した情報に応じた参照用情報と不正可能性との3段階以上の連関度に基づき、解探索を行うことになる。基調となる参照用情報は、上述した全ての参照用情報(参照用交際費情報、参照用交際先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報、参照用店舗情報、参照用交際頻度情報、参照用店舗利用頻度情報等)を適用可能である。
図5に示す場合、時系列的に取得した他の参照用情報Gが、より不正可能性としての探索解Cを示唆するような分析結果であり、時系列的に取得した他の参照用情報Fが、より不正可能性としての探索解Dを示唆するような分析結果であるものとする。このように参照用情報との間での設定の後、実際に取得した情報が参照用情報Gと同一又は類似する場合には、不正可能性Cの重み付けを上げる処理を行う。これに対して、実際に時系列的に取得した情報が参照用情報Fと同一又は類似する場合には、不正可能性Dの重み付けを上げる処理を行う。つまり、不正可能性につながる連関度そのものを、この参照用情報F~Hに基づいてコントロールするようにしてもよい。或いは、不正可能性を上述した連関度のみで決定した後、この求めた探索解に対して時系列的に取得する参照用情報F~Hに基づいて修正を加えるようにしてもよい。後者の場合において、参照用情報F~Hに基づいてどのように探索解としての不正可能性にいかなるウェートで修正を加えるかは、都度システム側において設計したものを反映させることとなる。
また参照用情報は、何れか1種で構成される場合に限定されるものではなく、2種以上の参照用情報に基づいて解探索するようにしてもよい。かかる場合も同様に、参照用情報の示唆する不正可能性につながるケースほど、連関度を介して求められた探索解としての当該判別類型をより高く修正するようにしてもよい。
同様に、第3実施形態においても、図6に示すように、基調となる参照用情報と、他の参照用情報とを有する組み合わせに対する、不正可能性との連関度を形成する場合においても、基調となる参照用情報は、第3実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交際費情報、参照用交際先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報、参照用店舗情報、参照用交際頻度情報、参照用店舗利用頻度情報等)も適用可能である。他の参照用情報は、基調となる参照用情報以外の第3実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
このとき、基調となる参照用情報が、参照用出退勤情報であれば、他の参照用情報としては、これ以外の第3実施形態におけるいかなる参照用情報が含まれる。
かかる場合も同様に解探索を行うことで、不正可能性を推定することができる。このとき、上述した図6に示すように、連関度を通じて得られた探索解に対して、更なる他の参照用情報(参照用情報F、G、H等)を通じて、不正可能性を修正するようにしてもよい。
このとき、他の参照用情報が1のみならず、2以上組み合わさるようにして連関度が学習されるものであってもよい。
また、図7に示すように基調となる参照用情報のみと、不正可能性との間で連関度が形成されるものであってもよい。この基調となる参照用情報は、第3実施形態におけるいかなる参照用情報(参照用交際費情報、参照用交際先情報、参照用日時情報、参照用イベント情報、参照用出退勤情報、参照用外部環境情報、参照用店舗情報、参照用交際頻度情報、参照用店舗利用頻度情報等)も適用可能である。この図7の解探索方法は、図3の説明を引用することで以下での説明を省略する。
なお、第1実施形態~第3実施形態ともに、従業員や役員が会社に申請する際の経費のチェックを行う場合のみならず、帳簿データから不正経費を検出する場合にも適用可能である。かかる場合には、例えば第3実施形態の場合、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における接待交際費に関する情報を抽出し、これについて本発明に基づいて不正可能性を判別するようにしてもよい。かかる場合には、接待交際費の費用そのものに加え、内訳(接待に利用した店舗や交際先等)に関する情報も抽出するようにしてもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、請求書の電子データや紙データから直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。
1 不正経費検出システム
2 判別装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 判別部
28 記憶部
61 ノード

Claims (9)

  1. 従業員が会社に申請する経費の中から不正を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
    従業員が出張経費として申請する出張日時に関する日時情報を取得する情報取得ステップと、
    過去において出張経費として申請された出張日時に関する参照用出張日時情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した日時情報に応じた参照用日時情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする不正経費検出プログラム。
  2. 上記情報取得ステップは、その出張先に関する出張先情報とを取得し、
    上記判別ステップは、上記参照用出張日時情報と、当該過去の出張先に関する参照用出張先情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した出張先情報に応じた参照用出張先情報とに基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  3. 上記情報取得ステップは、その出張先に関する出張先情報とを取得し、
    上記判別ステップは、更に上記情報取得ステップにおいて取得した主張先情報に基づいて、不正可能性を判別すること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  4. 上記情報取得ステップは、上記従業員の出退勤状況に関する出退勤情報を取得し、
    上記判別ステップは、上記参照用出張日時情報と、当該過去の出張先へ出張した従業員の出退勤状況に関する参照用出退勤情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した出退勤情報に応じた参照用出退勤情報とに基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  5. 上記情報取得ステップは、上記従業員の出退勤状況に関する出退勤情報を取得し、
    上記判別ステップは、更に上記情報取得ステップにおいて取得した出退勤情報に基づいて、不正可能性を判別すること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  6. 上記情報取得ステップは、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報を取得し、
    上記判別ステップは、上記参照用出張日時情報と、その出張先に関する参照用出張先情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、更に上記情報取得ステップにおいて取得した交通費情報に応じた参照用交通費情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  7. 上記情報取得ステップは、従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報を取得し、
    上記判別ステップは、更に上記情報取得ステップにおいて取得した交通費情報に基づいて、不正可能性を判別すること
    を特徴とする請求項1記載の不正経費検出プログラム。
  8. 従業員が会社に申請する経費の中から不正を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
    従業員が出張経費として申請する交通費に関する交通費情報と、その出張日時に関する日時情報とを取得する情報取得ステップと、
    過去において経費として申請された交通費に関する参照用交通費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した交通費情報に応じた参照用交通費情報に基づいて上記連関度のより高いものを優先させると共に、更に上記日時情報に基づいて、不正可能性を判別する判別ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする不正経費検出プログラム。
  9. 上記判別ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
    を特徴とする請求項1~8のうち何れか1項記載の不正経費検出プログラム。
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