JP2022112842A - ブレ評価装置、ブレ評価方法、撮影手段の製造方法、およびプログラム - Google Patents

ブレ評価装置、ブレ評価方法、撮影手段の製造方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮影手段のブレを高精度に評価することが可能なブレ評価装置を提供する。【解決手段】撮影手段(11)のブレを評価するブレ評価装置(100)であって、被写体(14)を第1の方向に走査する走査手段(14b)と、走査手段により走査中の被写体を撮影する撮影手段を第1の方向とは異なる第2の方向に加振する加振手段(12)と、撮影手段により撮影された画像における第2の方向に関連する軌跡変化に基づいて、画像のブレ量を評価する測定手段(15)とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像手段のブレを評価するブレ評価装置に関する。
特許文献1には、加振装置の加振台に被測定カメラ(撮像手段)を固定した状態で、チャートを被測定カメラで撮影し、その結果得られた画像をコンピュータで解析することにより、被測定カメラの手ぶれ補正機能の効果を測定する測定装置が開示されている。
国際公開第2013/076964号
しかしながら、特許文献1に開示された測定装置では、撮像手段のブレを高精度に評価することができない。
そこで本発明は、撮影手段のブレを高精度に評価することが可能なブレ評価装置、ブレ評価方法、撮影手段の製造方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのブレ評価装置は、撮影手段のブレを評価するブレ評価装置であって、被写体を第1の方向に走査する走査手段と、前記走査手段により走査中の前記被写体を撮影する前記撮影手段を前記第1の方向とは異なる第2の方向に加振する加振手段と、前記撮影手段により撮影された画像における前記第2の方向に関連する軌跡変化に基づいて、前記画像のブレ量を評価する測定手段とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、撮影手段のブレを高精度に評価することが可能なブレ評価装置、ブレ評価方法、撮影手段の製造方法、およびプログラムを提供することができる。
第1実施形態におけるブレ評価装置の模式図である。 第1実施形態における軌跡画像である。 第1実施形態における点像の重心軌跡の抽出グラフである。 第1実施形態におけるブレ評価装置の斜視図である。 第1実施形態における軌跡画像である。 第1実施形態における点像の重心軌跡の抽出グラフである。 第1実施形態におけるブレ評価装置の側面図である。 第1実施形態における軌跡画像である。 第1実施形態におけるブレ算出方法のグラフである。 第1実施形態における測定方法のフローチャートである。 第1実施形態におけるブレ算出方法のフローチャートである。 第1実施形態における防振性能評価グラフである。 第1実施形態におけるブレ算出方法(防振機能オフ)のグラフである。 第1実施形態における被写体走査制御の説明図である。 第2実施形態におけるブレ評価装置の側面図である。 第2実施形態におけるコリメート光源の説明図である。 第2実施形態におけるカメラに加わるブレの説明図である。 第2実施形態における被写体走査の説明図である。 第2実施形態における被写体走査制御の説明図である。 第2実施形態における被写体レイアウト図である。 第2実施形態における軌跡画像である。 第2実施形態における防振性能評価グラフである。 第3実施形態におけるブレ評価装置の斜視図である。 第3実施形態における軌跡画像である。 第3実施形態における点像の重心軌跡の抽出グラフである。 第3実施形態におけるブレ算出方法のフローチャートである。 第4実施形態におけるブレ評価装置の模式図である。 第4実施形態における画像評価手段のブロック図である。 第4実施形態における基準ボケ量のグラフである。 第4実施形態における基準ボケ量のグラフである。 第4実施形態における露光時間と外乱との関係の説明図である。 第4実施形態における画像コントラスト検出方法の説明図である。 第4実施形態における変化量算出方法およびISO高感度時の外乱重畳の説明図である。 第4実施形態における外乱影響による変化量への影響の説明図である。 第4実施形態における外乱影響による変化量への影響の説明図である。 第4実施形態における外乱によるブレ量への影響の説明図である。 第5実施形態におけるブレ評価手段のブロック図である。 第5実施形態における検知部による外乱判定閾値の説明図である。 第5実施形態における検知部の動作を示すフローチャートである。 第5実施形態における外乱の有無の判定の説明図である。 第5実施形態における補正手段の補正方法の説明図である。 第6実施形態におけるブレ評価手段の説明図である。 第6実施形態の検知部内の動作を示すフローチャートである。 第7実施形態におけるブレ評価装置の模式図である。 第7実施形態におけるブレ測定チャートの平面図である。 第7実施形態におけるボケ量の説明図である。 第7実施形態におけるブレ評価方法のフローチャートである。 第7実施形態における基準カメラ画像とチャート画像との関係の説明図である。 第7実施形態におけるブレ評価装置の模式図である。 第8実施形態におけるブレ評価装置の模式図である。 第8実施形態におけるブレ評価方法のフローチャートである。 第9実施形態におけるブレ評価方法の説明図である。 第9実施形態におけるブレ評価方法の説明図である。 第9実施形態におけるブレ評価方法の説明図である。 第9実施形態におけるブレ評価方法の説明図である。 第9実施形態におけるブレ評価方法の説明図である。 第9実施形態においてデータ若しくはデータ範囲の決定方法の説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態における手ブレ量測定方法(ブレ評価方法)を実行するブレ評価装置100の模式図である。図1(a)はブレ評価装置100の側面図、図1(b)は上面図、図1(c)は斜視図をそれぞれ示す。11は測定カメラ(撮影手段)であり、撮影者に把持されている。測定カメラ11は、チャート(被写体)14と正対している。測定カメラ11で撮影したチャート画像は、軌跡変化測定手段(測定手段)15に入力される。軌跡変化測定手段15は、撮影されたチャート画像軌跡を検出して撮影者の手ブレによる撮影画像の劣化程度を測定する。
ここで、本実施形態の特徴は二つある。第一に、チャート14はアクチュエータ(走査手段)14bにより図1(b)中の矢印14cP方向に走査可能であり、測定カメラ11がチャート14を撮影している間にチャート14は矢印14cP方向に走査される。第二に、チャート14には点物体14aが設けられており、軌跡変化測定手段15は測定カメラ11が撮影した点像画像の各走査位置における重心を求める。上記について以下に詳細を説明する。
図2は、手ブレが発生している状態において測定カメラ11が撮影した画像(軌跡画像)である。図2において、画像21には点物体14aが撮影中に走査されたことによる点像画像22の軌跡が写し込まれる。22aは、点像画像の各走査位置における重心の軌跡である。軌跡変化測定手段15は、画像22の水平方向の射影を求めると共に各水平位置における輝度の重心を求める。
図3は、図2の画像の重心を求めた後に二値化した点像の重心軌跡の抽出グラフである。図3において、横軸は測定カメラ11に設けられた撮像素子の横画素、縦軸は縦画素をそれぞれ示す。波形31は、各横画素における点像の縦画素の重心位置をつなげた軌跡波形である。波形31の縦方向振幅32を測ることで、測定カメラ11の縦方向のブレを求めることができる。
図4は、ブレ評価装置100の斜視図である。チャート14は、図4に示されるように、矢印14cY方向にも走査可能であり、測定カメラ11がチャート14を撮影している間にチャート14は矢印14cY方向に走査される。このときの軌跡画像を図5に示す。図5において、画像51には点物体14aが撮影中に走査されたことによる点像画像52の軌跡が写し込まれる。52aは、点像画像の各走査位置における重心の軌跡である。軌跡変化測定手段15は、画像22の垂直方向の射影を求めると共に各垂直位置における輝度の重心を求める。図6は、図5の画像の重心を求めた後に二値化した点像の重心軌跡の抽出グラフである。図6において、横軸は測定カメラ11に設けられた撮像素子の横画素、縦軸は縦画素をそれぞれ示す。波形61は、各横画素における点像の横画素重心位置をつなげた軌跡波形である。波形61の横方向振幅62を測ることで、測定カメラ11の横方向のブレを求めることができる。
図7は、ブレ評価装置100の側面図であり、測定カメラ11を撮影者が把持するのではなく加振台(加振手段)12に固定する例を示している。加振台12は、加振波形データ13に基づいて測定カメラ11を矢印12aPの周りおよび矢印12aPと垂直な矢印12aYの周りに加振している。チャート14は、矢印14cPおよび矢印14cPと直交する矢印14cY方向に走査される。チャート14と正対する測定カメラ11は、加振台12により加振中に撮影した走査されているチャート14を撮影する。測定カメラ11のチャート画像は軌跡変化測定手段15に入力され、軌跡変化測定手段15は撮影されたチャート画像軌跡を検出して加振波形13で加振した時のブレによる撮影画像の劣化程度を測定する。
以上の例では、矢印12aP方向の加振および矢印14cP方向の走査による測定カメラ11の撮影と矢印12aY方向の加振および矢印14cY方向の走査による測定カメラ11の撮影は時間的にずらしている。このため、図2の画像21と図5の画像51は異なる画像となる。そして、各々の画像21と51の軌跡波形から矢印12aP方向の加振による測定カメラのブレと矢印12aY方向の加振による測定カメラのブレを求める。ここで、チャート14の走査方向(第1の方向)である矢印14cPおよび14cYとは異なる方向(第2の方向)に測定カメラ11を加振する。このため、矢印12aP方向の加振および矢印14cP方向の走査による測定カメラ11の撮影と矢印12aY方向の加振および矢印14cY方向の走査による測定カメラ11の撮影を同時に行う。これにより、軌跡画像である図8における画像81に示されるように、一枚の画像に点像画像の軌跡82Pおよび82Yを記録する。そして、画像81を枠83P、83Yでトリミングした二つの画像から、図3および図6に示される軌跡波形を作成して加振方向12aP、12aYごとのブレ量を求めることもできる。
ここで、図9を参照して、測定カメラ11の露光時間ごとのブレ量を求める方法(ブレ算出方法)について説明する。図9は、ブレ算出方法のグラフである。図9において、横軸は横画素、縦軸は縦画素をそれぞれ示す。
図9(a)は、図3における軌跡波形31を測定カメラ11の露光時間91aから91dの複数の算出領域で区切ったブレ算出方法を示すグラフである。ここで、露光時間を図9(a)に併記する方法を説明する。測定カメラ11の撮影倍率とチャート14の定速走査速度を乗じた値が測定カメラ11の撮像素子上での像面速度になる。この像面速度を撮像素子の画素サイズで割ると時間当たりの移動画素数(画素速度)が得られる。そのため露光時間(例えば1/60秒)に画素速度を乗ずるとその露光時間当たりの移動画素数が得られるので図9(a)の横軸画素数を露光時間と対応させることができる。
図9(b)および図9(c)は、図9(a)の円92で囲まれた算出領域91aで区切られる軌跡波形31の拡大図である。図9(a)では91a(例えば1/60秒)から91d(例えば1/8秒)までの複数の算出領域を算出始点91から区切る。ブレ量は、図9(b)に示されるように、各露光時間(例えば算出領域91a)における軌跡波形31の最大最小値の間隔93における画素数で求める。或いは別の方法として、図9(c)に示されるように、軌跡波形の最大最小値と算出領域91aで囲まれる長方形95を軌跡波形31が区切る面積S1、S2を求め、面積S1とS2の小さい方を露光時間91aで割ってブレ量とする。図9(b)において、算出始点91から区間94の間はブレが少なく画像の劣化は少なく、その後の短い時間でブレが増える。その様なブレの場合にはブレ量93ではブレによる画像劣化を正しく表していない。それに対して、図9(c)で説明した方法では露光時間中におけるブレの曲線を反映したブレを求めることができる。
図9(a)において、区切った算出領域91aから91dの間のブレ量を一度に求めることができる。従来技術では、露光時間ごとに測定カメラを撮影していたが、本実施形態の方法によれば、そのような作業は不要になる。さらに図9(a)で設定した実線の算出始点91を1画素右にずらした破線の算出始点96から破線の算出領域96aから96dを設定し(図9(d))、設定した露光時間ごとにブレ量を求める。図9(d)の測定を軌跡波形31が連続する区間で順に画素をずらして進め得られた大量のブレ量データを算出領域ごとに平均化することで、安定的にブレ量を求めることができる。従来技術では各露光時間において測定カメラ11を用いて大量の画像を取得し、得られた画像を処理することでブレ量を求めていたが、本実施形態によれば、そのような作業も不要になる。
従来技術では、測定カメラの撮影画像のボケ量からブレ量を求める方法が開示されている。しかし、そのような方法では加振していない時における測定カメラ11特有画像のボケと加振している時におけるブレによる画像のボケを精度よく分離することは難しい。それに対して、図9を用いて説明したように、本実施形態では、点像の重心軌跡波形から直接精度の良いブレ量を求めることができる。
図10は、測定カメラ11によるチャート14撮影の簡易的な測定方法のフローチャートである。まずステップs1001において、測定カメラ11の露光時間を設定する。露光時間1/60秒から2秒までのブレ量を測定する場合の露光時間は、最長露光時間2秒の倍である4秒に設定される。チャート14における点物体14aの明るさは、設定した露光時間と絞り値およびISO感度で適正露出となるように照明を調整するか、或いは測定カメラ11の撮影系にNDフィルタを取り付ける。
続いてステップs1002において、測定カメラ11の防振機能をオンにする。後述のように、本実施形態では防振機能オフでのブレ量測定は不要である。続いてステップs1003において、加振台12を動作させて12aP、12aY方向に測定カメラ11の加振を開始する。続いてステップs1004において、チャート14を14cP、14cY方向に走査する。続いてステップs1005において、加振中の測定カメラ11で撮影を開始する。続いてステップs1006において、撮影が例えば4秒の撮影が終了するまでステップs1006を循環して待機する。そして撮影終了後に本フローを終了する。これにより、図8に示される画像が得られる。
図11は、図10の測定フローで得られた画像から測定カメラ11のブレを算出するブレ算出方法のフローチャートである。図11の各ステップは、主に、軌跡変化測定手段15により実行される。
まずステップs1101において、図8の画像81を取り込む。続いてステップs1102において、画像81を枠83P、83Yで各々トリミングする。続いてステップs1103において、枠83P、83Yの画像における点像の重心位置を求めて図3および図6に示される軌跡波形31、61を抽出し、軌跡波形P、軌跡波形Yとする。
続いてステップs1104において、図9(a)に示されるブレ量の算出始点91を設定する。続いてステップs1105において、ブレ量の算出領域を設定する。具体的には、軌跡波形PおよびYに対して図9(a)に示されるように、第1の算出領域91aの区間を設定する。続いてステップs1106において、図9(c)に示される方法を用いて設定した算出領域における軌跡波形PおよびYのブレ量を求めて、ブレ量P、ブレ量Yとする。続いてステップs1107において、ブレ量P、ブレ量Yを二乗平均して、ブレ量PYを算出し記録する。
続いてステップs1108において、設定した算出領域のブレ量算出が終了したか否かを判定する。ブレ量算出が終了していない場合、ステップs1105に戻り、次の区間(例えば図9(a)の第2の算出領域91b)を設定し、ステップs1107にてその算出領域におけるブレ量PYを記録する。図9(a)における全ての算出領域(露光時間91aから91d)のブレ量PYを記録すると、ステップs1109に進む。
ステップs1109において、次の算出始点を設定する。すなわち図9(d)における算出始点96を設定する。続いてステップs1110において、設定した算出始点における各算出領域のブレ量PYが全て算出できたか否かを判定する。未算出の算出始点がある場合、ステップs1105に戻り、ブレ量の算出を続ける。全ての算出始点における各算出領域のブレ量PYの算出が終了すると、ステップs1111に進む。ステップs1111において、記録された各算出始点におけるブレ量PYを区算出領域別に平均して、平均ブレ量PYを求める。
図12は、防振性能評価グラフであり、上記ブレ算出で求められた平均ブレ量PYが示されている。図12において、横軸は露光時間であり、例えば図9(a)における露光時間91aから91dの算出領域を露光時間に対応させて順に並べる。横軸は、右に行くほど露光時間が長くなる。縦軸は、平均ブレ量PYである。実線の曲線1201は、図11のフローで求めた平均ブレ量PY曲線であり測定カメラ11の防振機能をオンした時のブレ補正残り量となる。破線の曲線1202は、防振機能をオフした時のブレ量となる。曲線1202は、測定カメラ11から得られた結果ではなく、理論的に得られる数値をプロットした理論曲線である。理論曲線を用いることができる理由を、以下に説明する。
前述したように、ブレ量は点像の重心軌跡波形を利用して求まる。そのため、カメラの各機種固有の光学性能や画像処理がブレ量に影響することはなく、防振性能のみを評価することができる。したがって、防振機能をオフした場合には、どのようなカメラであっても加振台12の加振波形データ13に基づいたブレ量が得られるため、防振機能オフにおけるブレ量をカメラごとに測定する必要はない。理論曲線1202は、図11におけるステップs374以降と同様に以下の(1)~(4)のように求める。
(1)図7における12aP周りおよび12aY周りの角度データである加振波形データ13に測定カメラの焦点距離を乗ずることで、像面でのブレ量を示す軌跡波形1301P、1301Yとする。図13の防振機能オフにおけるブレ算出方法のグラフでは、軌跡波形1301Pのみ図示する。
(2)算出始点1302を設定し算出始点1302における各算出領域1302aから1302dにおけるブレ量P、ブレ量Yを、各々の軌跡波形1301P、1301Yより求める。
(3)ブレ量P、ブレ量Yを二乗平均して、ブレ量PYとする。
(4)算出始点をずらして各算出領域1302aから1302dにおけるブレ量を各々の軌跡波形1301P、1301Yより求める。
(5)各算出始点におけるブレ量PYを各算出領域で平均化して、平均ブレ量PYを求める。
以上の計算で得られた図12の理論曲線1202および防振機能オンにおける平均ブレ量PY曲線1201の所定の許容ブレ量閾値1203との各々の交点となる露光時間A、Bをグラフから読み取る。露光時間Aと露光時間Bの差1204が大きいほど防振性能が高いことを示すので露光時間Aと露光時間Bの差1204により防振性能の評価を行うことができる。
ここで、測定の精度を向上させる機能について説明する。図8に示される点像画像の軌跡82P、82Yの位置と枠83P、83Yの位置関係がずれると点像画像の正確なトリミングができない。また、画像81の中央に点像画像の軌跡82P、82Yが写し込まれた場合と画像81の周辺に点像画像の軌跡82P、82Yが写し込まれた場合では光学的な歪により点像画像の軌跡形状が変わる可能性がある。そのため、点像画像の軌跡82P、82Yを画像81における常に同じ位置に写し込む機能を設けている。
図14は、被写体走査制御の説明図である。図14(a)において、測定カメラ11の撮影開始信号であるレリース信号が測定同期手段である走査指示手段1401に入力される。走査指示手段1401は、レリース信号を受けてアクチュエータ14bにチャート14走査指示を行う。このように撮影開始とチャート走査のタイミングを揃えておくことで、点像画像の軌跡82P、82Yの画像81における位置関係は常に一定に保たれる。なお、チャート14走査開始から暫くは定速走査ではないのでその区間では正しい露光時間を設定できない。そこで、図9(d)に示される算出始点91を定速走査区間内に設定し、走査加速中の軌跡波形31aではブレ量の算出を行わないようにする。
図14(b)では、チャート14の走査位置を検出する位置検出手段1402を設ける。位置検出手段1402は測定同期手段であり、チャート14が定速走査になる位置を測定カメラ11に送る。測定カメラ11は位置検出手段1402から出力されるタイミングで撮影を行う。このような構成でも、点像画像の軌跡82P、82Yの画像81における位置関係は常に一定に保たれる。そして、走査加速中のチャートは撮影されないために軌跡波形31のスタート地点に算出始点91を設定することができ、算出されるブレ量を増やすことができる。このように点像画像の軌跡における重心から得られる軌跡波形を用いてブレ量を求めることで、より精度よくカメラのブレを評価することができると共に測定時間を大幅に短くすることができる。
以上のように、本実施形態のブレ評価装置100は、点物体14aである被写体(チャート14)を走査する走査手段(アクチュエータ14b)、および、走査中の被写体を撮影する撮影手段(測定カメラ11)を有する。またブレ評価装置100は、撮影手段を被写体の走査方向(第1の方向)と異なる方向(第2の方向、すなわち加振方向)に加振する加振手段(加振台12)を有する。またブレ評価装置100は、撮影手段で撮影された被写体画像の加振方向に関連する軌跡変化(点像画像の軌跡22、52)に基づいて撮影手段のブレを測定する軌跡変化測定手段15を有する。そしてブレ評価装置100は、軌跡変化測定手段15の出力に基づいて、撮影手段のブレを評価する。具体的には、軌跡変化測定手段15は、被写体画像の点像の重心軌跡より軌跡波形31、61を求め(図11のステップs1103)得られた軌跡波形よりブレ量を求める。
また、軌跡変化測定手段15は、軌跡波形31、61を複数の算出領域に分け、(91aから91d)複数の算出領域ごとのブレ量を求める。また、軌跡変化測定手段15は、複数の算出領域の区間を撮影手段(測定カメラ11)の露光時間により求める。また、軌跡変化測定手段15は、複数の算出領域を移動(算出始点91をずらす)させて各移動領域でブレ量を求める。更に撮影手段(測定カメラ11)の撮影と走査手段(アクチュエータ14b)の走査を同期させる測定同期手段(走査指示手段1401、位置検出手段1402)を有する。また測定同期手段(走査指示手段1401)は、撮影手段(測定カメラ11)の撮影タイミングに基づいて走査手段(アクチュエータ14b)を制御する。また測定同期手段(位置検出手段1402)は、走査手段(アクチュエータ14b)により走査される被写体(チャート14)の位置と同期して撮影手段(測定カメラ11)の撮影を制御する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図15は、本実施形態における手ブレ量測定方法を実行するブレ評価装置100aの側面図である。ブレ評価装置100aは、コリメート光源1501aおよび点光源1501bを有する点で、点物体14aを有する第1実施形態のブレ評価装置100と異なる。チャート14は、測定カメラ11の主点位置或いは絞り位置である軸1503を中心にして矢印1502P、1502Y方向に回転走査される。
まず、チャート14aの代わりのコリメート光源1501aおよび点光源1501bを用いる理由を説明する。図16は、コリメート光源の説明図である。図16(a)はコリメート光源1502aの断面図であり、鏡筒1601と鏡筒1601に固定されたレンズ1602とレンズ1602の焦点距離位置に配置された光源1603により構成されている。光源はレンズの焦点距離位置に設けられているため、光源から出射する光束はレンズ1602を通して平行光(コリメート光)となる。平行光は、無限位置の被写体光源であるので測定カメラ11の撮影倍率は極めて小さくなる。
カメラに加わるブレは、図17に示す回転ブレ1701とシフトブレ1702があり、シフトブレ1702による撮像面のズレは、測定カメラ11の撮影倍率が小さい時は無視できる。そのためコリメート光源1502aを用いることで、回転ブレによるブレ量だけを測定することができる。点光源1501bは図16(b)に示されるように、図16(a)のレンズ1602を外した構成になっている。そのため、点光源1502bに対する測定カメラ11の撮影倍率に応じたシフトブレと回転ブレが混合されたブレ量が測定される。したがって、コリメート光源1502aから得られた軌跡波形と点光源1502bから得られた軌跡波形の差によりシフトブレによるブレ量だけを求めることができる。このように、回転ブレによるブレ量とシフトブレによるブレ量を分離することができ、各々ブレに対する防振性能を評価できる。
次に、第1実施形態とは異なりチャート14を矢印1502P、1502Y方向に軸1503を中心にして回転走査する理由を説明する。コリメート光源1502aは、無限位置の被写体光源のために第1実施形態のように直線的に走査しても測定カメラ11内の撮像面では光源位置は変化せず、軌跡波形を得ることができない。コリメート光源1502aを回転走査すると軌跡波形を得ることができる。しかし、コリメート光源の位置1801を中心に回転走査すると、図18(a)に示されるように出射光源が光学ケラレを起こし、像面11aで十分な長さの軌跡波形を得ることができない。それに対して、図18(b)に示されるように、軸1503を中心にしてコリメート光源1502aを回転走査すると、ケラレの影響を少なくすることができ、像面11aで十分な長さの軌跡波形を得ることができる。点光源1502bは、直線走査、回転走査とも像面で十分な長さの軌跡波形を得ることができるため、コリメート光源1502aと一体化して回転走査を行えばよい。
本実施形態では、コリメート光源を直線走査すると共に回転走査することで、仮想軸1503中心の回転走査を行っている。図19は、被写体走査制御の説明図であり、その構成を簡単に示している。直線走査手段1902である直線走査アクチュエータは、直線走査テーブル1901を矢印1901a方向に走査する。直線走査テーブル1901上に設けられた回転走査テーブル1903は、回転走査手段1904である回転走査アクチュエータにより直線走査テーブル1901上で軸1903b周りに矢印1903a方向に回転走査される。直線走査と回転走査の協調により、コリメート光源1502aは、点線で示す1502a′に走査される。これは、コリメート光源1502aを仮想軸1503周りに回転走査(矢印1905)したことと略等しい。正確には、コリメート光源1502aと測定カメラ11の距離が回転走査に伴ってわずかに変化する(ギャップ1906)が無限光源のために距離の変化は問題にはならない。
位置検出手段1402は、直線走査テーブル1901の位置を連続的に検出しており、図14での説明と同様に、測定カメラ11の撮影タイミングを制御する。更に位置検出手段1402の位置検出出力に基づいて、回転走査手段1904が回転走査テーブルの回転角度を制御する回転制御手段1904aを設けている。このように、位置検出手段1402の出力と回転走査手段1904の回転走査量の関係を回転制御手段1904aで調整することで、仮想回転軸1503の位置を変更することが可能になっている。また、直線走査テーブル1901の矢印1907向の位置を変更可能である。回転制御手段1904aおよび矢印1907の位置調整を行うことで、測定カメラ11の光学特性に合わせてコリメート光源1502aを最適に回転走査できる。例えば、焦点距離の短いワイドレンズでは回転走査の回転半径を小さくでき、焦点距離の長いテレレンズでは回転走査の回転半径を大きくできる。
図20は、図15におけるチャート14を測定カメラ11側から見た被写体レイアウト図である。チャート14上には、コリメート光源1502aP、1502aYと点光源1502bP、1502bYが設けられている。コリメート光源1502aPおよび点光源1502bPは、一体になって矢印2001P方向に回転走査される(図20の方向では矢印が直線となる)。また、コリメート光源1502aYおよび点光源1502bYは、一体になって矢印2001Y方向に回転走査される(図20の方向では矢印が直線となる)。
図21は、測定カメラ11が撮影する図20におけるコリメート光源と点光源の点像軌跡画像である。画像2101において、コリメート光源1502aPの点像軌跡は2102aP、点光源1502bPの点像軌跡は2102bP、コリメート光源1502aYの点像軌跡は2102aY、点光源1502bYの点像軌跡は2102bYとなる。そして図8と同様にして各点像軌跡をトリミングし、第1実施形態と同様にして平均ブレ量PYを求めることができる。
図22は、図12と同様に、本実施形態で求めた防振性能評価図であり、平均ブレ量PYを示している。実線の曲線2201aがコリメート光源1502aにより求めた平均ブレ量PY曲線、実線の曲線2201bが点光源1502bにより求めた平均ブレ量PY曲線である。そして防振機能オフのときの理論曲線1202および防振機能オンにおける平均ブレ量PY曲線2201a、2201bの所定の許容ブレ量閾値1203との各々の交点となる露光時間A、B、Cをグラフから読み取る。露光時間Aと露光時間Bの差がシフトブレを含まない防振性能の評価となり、露光時間Aと露光時間Cの差がシフトブレを含む防振性能の評価となる。
本実施形態では、加振台12を用いて測定カメラ11を加振する例でカメラのブレ評価(防振性能の評価)を説明したが、加振台12に限定されるものではなく、撮影者が測定カメラ11を把持し、撮影者自身の手振れで防振性能の評価を行ってもよい。この場合の防振機能オフは理論曲線1202を用いてもよく、撮影者が測定カメラ11の防振機能オフとした測定曲線を作成してもよい。このように、点像画像の重心軌跡から得られる軌跡波形を用いてブレ量を求めることでより精度よくカメラのブレを評価することができると共に測定時間を大幅に短くすることができた。更に点物体としてコリメート光源を用いることで角度ブレのみによるブレ量を精度よく求めることができる。
以上のように、本実施形態のブレ評価装置100aは、点物体14aである被写体(チャート14)を走査する走査手段(アクチュエータ14b)、および、走査中の被写体を撮影する撮影手段(測定カメラ11)を有する。またブレ評価装置100aは、撮影手段を被写体の走査方向と異なる方向に加振する加振手段(加振台12)を有する。またブレ評価装置100aは、撮影手段で撮影された被写体画像の軌跡変化(点像画像の軌跡2102aP、2102bP、2102aY、2102bY)に基づいて撮影手段のブレを測定する軌跡変化測定手段15を有する。そしてブレ評価装置100aは、軌跡変化測定手段15の出力に基づいて、撮影手段のブレを評価する。具体的には、被写体14はコリメート光源であり、軌跡変化測定手段15は被写体画像の重心軌跡より軌跡波形を求め得られた軌跡波形よりブレ量を求める。また、走査手段(直線走査手段1902、回転走査手段1904)は、撮影手段を中心軸1503として被写体(チャート14)を回転走査する。また、走査手段の回転半径を変更する回転制御手段1904aを有する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図23は、本実施形態におけるブレ評価装置100bの斜視図である。図7を参照して説明したように、第1実施形態ではチャート14は矢印14cP方向に走査される点物体と矢印14cY方向に走査される点物体を有し、得られた画像81の点像軌跡よりブレ量を求めた。一方、図23に示される本実施形態では、点物体2301を加振台12の加振方向12aP、12aYにより発生するブレ方向と-45度傾いた矢印2302方向に走査する。また測定カメラ11は、加振台12により矢印12aP、12aY方向に同じ加振波形データで加振されることで加振軸(合成加振軸)12aPY周りの合成加振が行われる。
このように走査方向と合成加振軸を直交させた組み合わせで、図3などと同様に、図24の軌跡画像2401を取得し、軌跡画像から図25(a)に示される軌跡波形2501aを求める。更に、軌跡波形2501aを45度座標変換して、図25(b)に示される軌跡波形2501bを得る。得られた軌跡波形2501bより、図9で説明した手法でブレ量を求める。ただし、軌跡波形2501bは既に加振台12の加振方向12aP、12aYのブレが加振方向(加振軸12aPY)として混合されているため、第1、第2実施形態のように二つの方向のブレを二乗平均する必要がない。
図26は、本実施形態において画像2401から軌跡変化測定手段15が測定カメラ11のブレを算出するブレ算出方法のフローチャートである。図26は、図11における2方向のブレ算出およびそれらの二乗平均を省いたフローを示す。このように、加振台12の加振により測定カメラ11に発生する2方向のブレと異なる方向に点物体を走査することで、演算処理を簡略化することができる。
以上のように、本実施形態のブレ評価装置100bは、点物体14aである被写体(チャート14)を走査する走査手段(アクチュエータ14b)、および、走査中の被写体を撮影する撮影手段(測定カメラ11)を有する。またブレ評価装置100bは、撮影手段を加振する加振手段(加振台12)、および、撮影手段で撮影された被写体画像の軌跡変化(点像画像の軌跡2302)に基づいてカメラのブレを測定する軌跡変化測定手段15を有する。そしてブレ評価装置100bは、軌跡変化測定手段15の出力に基づいて、撮影手段のブレを評価する。走査手段(アクチュエータ14b)は、加振手段12の複数の加振方向(12aP、12aY)とは異なる方向に被写体(チャート14)を走査する。具体的には、走査手段(アクチュエータ14b)は、複数の加振方向(12aP、12aY)の合成加振方向(合成方向)の加振軸12aPYと直交する方向に被写体(チャート14)を走査する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図27は、本実施形態における手振れ量測定方法を実行するブレ評価装置100cの模式図である。図27において、11は測定カメラ(撮影手段)であり、加振台(加振手段)12に設置される。加振台12は、加振波形データ13に基づいて測定カメラ11を矢印12aP周りに加振している。また加振台12は、制御により駆動状態(すなわち、加振状態または静止状態)の切換えが可能である。測定カメラ11は、被写体であるチャート14と正対しており、測定カメラ11が加振台により加振中に撮影したチャート画像は画像評価手段271に入力される。画像評価手段271は、撮影されたチャート画像のコントラストを検出して加振による撮影画像の劣化程度を測定する。なお、評価方法の詳細は従来技術における画像の評価方法にも開示されているため、その説明は省略する。
次に、図28を参照して、画像評価手段271の動作について説明する。図28は、画像評価手段271のブロック図である。図28において、静止時アウトプット282は、測定カメラ11により、加振手段12が静止状態において、複数の露光時間、あるいは明るさにより、撮影された静止時の画像データ(静止時測定データ)である。加振時アウトプット281は、測定カメラ11により、加振手段12が加振状態において、複数の露光時間、あるいは明るさにより、撮影された加振時画像データ(加振時測定データ)である。
画像評価手段271は、入力された加振時アウトプット281を基に、ブレ量やボケ量等の情報を加振時変化量(加振時測定データ)283として算出する。同様に、画像評価手段271は、入力された静止時アウトプット282を基に、ボケ量やブレ量等の静止時変化量(静止時測定データ)284を算出する。なお、静止時のボケ量やブレ量は、一般的に基準ボケ量と言われるため、本明細書では基準ボケ量に統一する。また、加振時に測定されるボケ量やブレ量等の変化量は、本明細書ではブレボケ量に統一する。
算出された加振時測定データ283および静止時測定データ284は、除算部285により比較され、引き算などの演算処理によって、ブレ量データ286が算出される。ブレ量データ286は、請求項中のブレ量データに相当する。このブレ量データ286を基に、評価ブロックである287において、ブレ評価が実施される。
ここで、加振台12が静止状態であっても測定カメラ11にはカメラブレが加わる。カメラブレの要因は、測定カメラ11の内部のシャッタやミラー駆動、レンズ駆動や建築物、床の揺れなど測定環境に外部から入力される不定期な振動である。また、カメラブレとは別に、ISO感度を高感度にした際に、実現象には現れないノイズが画像に重畳してしまう場合もある。測定カメラ11の内部のシャッタやミラー駆動、レンズ駆動や建築物、床の揺れなど測定環境に外部から入力される不定期な振動によるカメラブレや、ISO感度高感度によるノイズの重畳は、変化量を算出する際に外乱となり、純粋なブレ量算出を阻害しうる。以下に、外乱による基準ボケ量やブレボケ量への影響を、基準ボケ量を対象として説明する。
図29は、カメラブレや外乱がない状態における基準ボケ量を露光時間順に示すグラフである。図29のグラフにおいて、横軸は露光時間であり、右に行くほど露光時間が長くなる。縦軸は基準ボケ量であり、上に行くほど基準ボケ量が大きくなる。縦軸の単位は、例えば測定カメラ11撮像素子の撮像画素数である。図29に示されるように、基準ボケ量波形291は、一般的に露光時間が長くなるほど基準ボケ量は大きくなる。これは、露光時間を長くする必要がある暗い被写体では撮影画像にノイズが重畳してくるためである。
図30は、カメラブレや外乱がある状態における基準ボケ量を露光時間順に示すグラフである。基準ボケ量波形301は、特定の露光時間302において、基準ボケ量301aの傾向が大きく変化している。このような現象は、図示しないがブレボケ量波形にも発生する。これらの特異点の急な変化を表す基準ボケ量、ブレボケ量、またはブレ量は、特異変化量と定義する。また、上記変化量の傾向を大きく変える特定の露光時間は、特定露光時間(特定撮影条件)と定義する。なお、説明の混在を避けるため、基準ブレ量波形に発生する特異変化量は、特異ボケ量、ブレボケ量波形に発生する特異変化量は、特異ブレボケ量、ブレ量データに発生する特異変化量は特異ブレ量と、それぞれ用語を統一する。
図31(a)、図31(b)、図31(c)は、基準ボケ量測定時のカメラブレの波形を示し、横軸は経過時間、縦軸は撮像面上のブレ量である。縦軸の単位は、図29および図30と同様に撮像画素数である。図31(a)に示されるように、カメラブレ波形311は露光前半312aにカメラブレ311aは大きく、露光後半312bではカメラブレ311bは小さい。この場合、露光時間312が長いのでカメラブレ311bの占める割合が多くカメラブレ311aの影響は少ない。そのために基準ボケ量が大きくならない。反対に、図31(b)では、カメラブレ311aに対して露光時間312が短いために基準ボケ量は大きくならない。しかし、図31(c)では、カメラブレ311aの最大値および最小値が発生する長さと略同じ長さの露光時間312となっており、露光中カメラブレが発生することにより基準ボケ量が極めて大きくなり特異ボケ量となる。このように、カメラブレにより特定露光時間において特異ボケ量が発生する。不定期な外乱振動の場合でも露光時間とのタイミングにより同様な現象が起きる。
次に、図32および図33を参照して、ISO感度が高感度になった場合に発生する外乱重畳について基準ボケ量を対象にして説明する。図32は、測定カメラ11により撮影された画像から基準ボケ量を求める方法の説明図である。上述した画像のコントラストを検出するには、図32に示される白と黒のチャート14を用いる。
図33(a)は、チャート14をカメラブレのない状態において撮影された画像における横方向の輝度変化を示すグラフであり、横軸は撮像素子におけるチャート14の白黒境界線と法線方向の画素、縦軸は正規化された法線方向の画素の明るさである。この明るさは、撮像画像における輝度抽出ライン330で検出される。図33(a)に示されるように、輝度変化波形331は白と黒の境界線において所定の傾き331aを有する。そして、上限下限20パーセントを除いた輝度変化の幅332を基準ボケ量とする。図31(c)のようにカメラブレがある場合、図33(b)に示される輝度変化波形331となり、輝度変化の幅332が太くなっている。そのため基準ボケ量が大きくなる。
次に、撮像感度(ISO感度)と基準ボケ量の関係を説明する。図33(c)は、低輝度を高感度で撮影する時のチャート14の状態を示す。この状態では低輝度でチャートを照明することによる明るさがばらつく。また、高感度撮影のためにチャートのわずかなコントラスト変化が増大される。それによりチャート14上に14aに示すようなチャートムラが現れる。
図33(c)は、カメラブレや外乱振動がない状態での撮影結果であり、チャートムラ14aにより輝度変化波形331に331bで示すムラ頂点が現れることがある。しかしながら、ムラ頂点の幅332aは、輝度変化の幅332に比べて小さいためにノイズと処理される。このため、得られた基準ボケ量は、通常感度で撮影した時の基準ボケ量と大きく変化することはない。
図33(d)は、カメラブレや外乱振動がある状態での撮影結果であり、チャートムラ14aにより輝度変化波形331に331bで示すムラ頂点が現れることがある。ここで、図33(b)を参照して説明したように、輝度変化の幅332内にチャートムラ14aによるムラ頂点331bが含まれるため、輝度変化の幅332は更に太くなる。そのため、特定露光時間における高感度撮影ではカメラブレ、外乱振動による特異ボケ量が現れる。
図34は、通常の明るさでチャートを撮影した撮影結果である。図34は、カメラブレや外乱振動がある状態での基準ボケ量を露光時間順に示すグラフである。基準ボケ量波形341は、特定露光時間340において基準ボケ量341aがわずかに大きくなっている。
図35は、低輝度で照明したチャートを高感度で撮影した撮影結果である。図35は、カメラブレや外乱振動が有る状態での基準ボケ量を露光時間順に示すグラフである。基準ボケ量波形351は、特定露光時間340において特異ボケ量351aが現れる。このように、基準ボケ量は撮影感度などの撮影条件やカメラブレおよび外乱振動により特定露光時間で基準ボケ量とは異なる特異ボケ量が現れる。
前述したように、測定カメラ11のブレを評価するには、加振台12が静止状態において画像評価手段271は基準ボケ量を求めておき、ブレのある状態において画像評価手段271から得られるブレボケ量から引き算する。ここで、測定カメラ11にブレ補正機能(防振機能)が設けられている場合を考える。このとき、カメラブレや外乱振動はブレ補正により軽減される。
図36(a)は、防振機能を稼働させた測定カメラ11を加振してブレのある状態としたときに撮影した各露光時間におけるブレボケ量を示している。図36(a)において、横軸は露光時間、縦軸はブレボケ量をそれぞれ示す。ブレボケ量波形361は、ブレ補正機能のおかげで特異ボケ量が発生することはない。ここで得られたブレボケ量から図36(b)に示される基準ボケ量を引いてブレ量を求めることで、図36(c)に示されるブレ量波形362が得られる。図36(b)では、露光時間340で特異ボケ量があるため、引き算で得られたブレ量にも特異的なブレの底ができる。そのため、露光時間340でブレ量が小さくなる。図36(c)におけるブレ量は防振機能を働かせた後のブレ補正残りを表しているが、特定露光時間340において誤ったブレ補正性能が評価されることになる。これでは、正確なブレ補正性能を評価することができないため、特異ボケ量の対策を行うことが好ましい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図37を参照して、本実施形態における画像評価手段271の動作を説明する。図37は、画像評価手段271のブロック図である。なお、図37は図28をベースにしているため、重複している箇所については、同じ番号を付すことで説明を省略する。
図37中の371は、外乱を検知する検知部(検知手段)である。検知部371は内部に、ブレボケ量が入力された際に、そのデータを処理する処理部A373と、基準ボケ量が入力された際に、そのデータを処理する処理部B374を有している。処理部A373と、処理部B374により処理されたデータは、判定部375によって外乱有無の判定が実施される。検知部371は、内部の判定部375の結果を切換え部376に伝達する。判定部375は、外乱無し判定された場合、ブレボケ量283と基準ボケ量284をAルートに伝達し、除算部372においてブレ量が算出される。外乱有りと判定された場合、ブレボケ量283と基準ボケ量284をBルートに伝達し、補正部(補正手段)377において補正処理が行われた後、除算部372によりブレ量が算出される。
次に、図38(a)、図38(b)を参照して、図37中の検知部371が外乱影響を判定する閾値について、基準ボケ量を対象として説明する。図38(a)中の381は横軸を露光時間、縦軸を基準ボケ量で示す波形グラフである。図38(a)中の382は、波形グラフ381に対して、隣り合う露光時間に対する基準ボケ量の変化率を表す波形グラフである。また、+Th_a、-Th_aは、外乱影響を判定する閾値である。381で示されるように、特異変化量が発生していない単調増加の波形は、変化率を算出した場合に382のような緩やかな傾きを示し、変化率が閾値を超えることはない。
図38(b)中の、383、384は、図38(a)と同様の内容を示す波形グラフである。図38(b)中の383aは、外乱により特異ブレ量が発生した特定露光時間を示している。このような特異点のような基準ブレ量が発生している383の波形の場合、変化率を算出した場合には384で示されるように急峻な傾きをもつ変化率が算出される。検知部371は、特定露光時間383aが示す変化率が、閾値以上であるかを確認し、外乱影響の有無を判定する。
次に、図39(a)、図39(b)、図39(c)を参照して、図37中の検知部371に内蔵された処理部A373、処理部B374、判定部375の動作を説明する。図39(a)は、処理部A373の具体的な動作を示すフローチャートである。検知部371に、ブレボケ量が入力されると、処理部A373は、ステップs391で動作を開始する。
処理部A373は、ステップs392において、入力された基準ボケ量の変化率を算出する。ステップs393で算出された変化率の結果が閾値未満であるかを判定した場合、ステップs394で、結果をNormとして記録し、ステップs395で動作を終了する。ステップs393で閾値を超えていると判定された場合、ステップs396で結果をErrとして記録し、同時に閾値を超えている露光時間をTv_Aとして記録し、動作を終了する。
図39(b)は、処理部B374の動作を示すフローチャートである。基本的な動作は、図39(a)に示される処理部A373の動作と同一であるため、重複する箇所については同じ番号を付すことで詳細は省略する。ステップs397で基準ボケ量の変化率を算出した後、その結果が閾値未満であれば、結果をNormとして記録し動作を終了する。基準ボケ量の変化率の結果が閾値を超えている場合、ステップs398で結果をErrとして記録し、同時に閾値を超える露光時間をTv_Bとして記録する。
図39(c)は、判定部375の動作を示すフローチャートである。判定部375は、処理部A373および処理部B374の動作が終了した後、その結果を基にステップs399で動作を開始する。ステップs3910において、図39(a)、図39(b)に示される、それぞれの処理部A373、処理部B374の結果が、共に閾値未満のNormである場合、ステップs3911において外乱無しとして判定され、ステップs3912で動作が終了する。ステップs3910の結果がNの場合、ステップs3913に進み、処理部A373、処理部B374の結果が、どちらも閾値を超えるErrであるか判定される。ステップ3913の結果が、Yである場合、ステップs3914において、処理部A373で閾値を超えている露光時間Tv_Aと、処理部B374で閾値を超えている露光時間Tv_Bとが比較される。露光時間Tv_A、Tv_Bが同じ露光時間である場合、環境影響であり、ステップs3911に進み、外乱は無いと判定され動作を終了する。
ステップs3914の結果がNである場合、異なる露光時間で閾値を超えているため、ステップs3915に進み、外乱ありと判定され、動作を終了する。ステップs3913の結果がNである場合、どちらか一方が閾値を超えているため、ステップs3915に進み、外乱ありと判定され動作を終了する。
次に、図40(a)、図40(b)、図40(c)、図40(d)を参照して、図39(c)で判定された外乱有無の判定を説明する。図40(a)において、波形グラフ401は、横軸が露光時間、縦軸が基準ボケ量から算出した変化率を示し、波形グラフ402は、横軸が露光時間、縦軸がブレボケ量から算出した変化率を示す。波形グラフ401、402の変化率は、共に閾値を超えてはいないため、これらのデータを用いても外乱影響のないブレ量が算出できる。
次に、図40(b)について説明する。図40(b)に示される波形グラフ403は、横軸が露光時間、縦軸が基準ボケ量から算出した変化率を示し、波形グラフ404は、横軸が露光時間、縦軸がブレボケ量から算出した変化率を示す。403aは、変化率が閾値をこえる特定露光時間を示している。波形グラフ403、404の変化率は、共に閾値を超えているが、閾値を超えている特定露光時間が同一の特定露光時間403aである。これらのデータを用いてブレ量を算出しても、特異変化量は同一の露光時間403aで発生しているため、影響は相殺される。そのため、外乱影響のないブレ量を算出することができる。
次に、図40(c)について説明する。なお図40(c)は、図40(a)をベースにしているため、重複する箇所については同じ番号を付すことで説明を省略する。図40(c)に示される波形グラフ405は、横軸が露光時間、縦軸が基準ボケ量から算出した変化率を示す。波形グラフ405の変化率は閾値を超えているが、波形グラフ402の変化率は閾値を超えていいない。これらのデータを用いてブレ量を算出する場合、特定露光時間で外乱の影響が表れる図36(c)に示されるようなブレ量が算出されてしまう。このため、この場合は外乱有りと判定され、閾値を超えている基準ボケ量に対して、図37中の補正部377が補正処理を実施する。なお、この変化率が閾値を超えているデータは、外乱があると判定された第1データである。また、この変化率が閾値を超えていないデータは、外乱があると判定された第2データである。
次に、図40(d)について説明する。なお図40(d)は、図40(b)をベースにしているため、同じ番号を付すことで説明を省略する。図40(d)に示される波形グラフ406は、横軸が露光時間、縦軸が基準ボケ量から算出した変化率を示している。また、406aは変化率が閾値を超える特定露光時間を示している。波形グラフ406、404の変化率は共に閾値を超えている。また、変化率が閾値を超える特定露光時間406a、403aは互いに異なっている。これらのデータを用いてブレ量を算出する場合、特定露光時間で外乱の影響が表れる図36(c)に示されるようなブレ量が算出されてしまう。このため、この場合は外乱有りと判定され、閾値を超えている基準ボケ量とブレボケ量に対して、図37中の補正部377が補正処理を実施する。なお、この変化率が閾値を超えているデータは、外乱があると判定された第1データである。
図41は、図37中の補正部377が実施する補正方法について、幾つかの方法を基準ボケ量の波形を対象にして順に説明する。
(1)図41(a)においては各露光時間の基準ボケ量傾きを平均化した基準ボケ線を新たな基準ボケ量としている。図41(a)において、基準ボケ波形412の露光時間410aと4100aの各基準ボケ量を結んだ線の傾きを求める(連続して変化させた露光時間において隣接する基準ボケ量の比を求める)。同様に、露光時間4100aと410bの各基準ボケ量を結んだ線の傾きを求める。このようにして全ての露光時間の間の傾きを求め、それら傾きの平均傾きを持つ調整ボケ量(直線)413を例えば露光時間410aを始点として設定し、その直線と各露光時間の切片を調整ボケ量とする。調整ボケ量413は、補正変化量に相当する。ここで、特異ボケ量412cの前後波形412a、412bは大きな傾きとなっているが、互いに傾きの方向が逆になるため、平均化で相殺される。すなわち、特異ボケ量による傾きの平均化への影響は少ない。直線413より得られる調整ボケ量と図36(a)のブレボケ量との差を用いて、ブレ量を安定して求めることができる。
(2)図41(b)の方法について説明する。図41(a)で平均傾き413に対して傾きの大きい波形412a、412bが分かるため、特異ボケ量を発生させる露光時間4100dが分かる。そこで図41(b)では、露光時間4100dの特異ボケ量のみ隣接する露光時間410d、410eの平均で求め、調整ボケ量414cとする。調整ボケ量414cは、補正変化量に相当する。このようにして得られた調整ボケ量414と図36(a)のブレボケ量の差を用いてブレ量を安定して求めることができる。
(3)図41(c)の方法について説明する。図41(c)は、図41(a)で得られた基準ボケ波形412を直線近似した波形(補正変化量)415を用いて調整ボケ量を求める。このようにして得られた調整ボケ波形415と図36(a)のブレボケ量との差を用いて、ブレを安定して求めることができる。直線近似の元となる波形は、図41(a)の基準ボケ波形412に限定されるものではなく、例えば図41(b)の調整ボケ量414でもよい。
(4)図41(d)は、図41(a)で得られた基準ボケ波形412の各露光時間の基準ボケ量を平均化して得られた直線(補正変化量)416を用いて調整基準ボケ量を求める。このようにして得られた調整ボケ波形(直線)416と図36(a)のブレボケ量との差を用いて、ブレ量を安定して求めることができる。平均直線の元となる波形は、図41(a)の基準ボケ波形412に限定されるものではなく、図41(b)の調整ボケ量414でもよい。
上記(1)から(4)において特異ボケ量を調整演算して調整ボケ量とする手段が、図37に示される補正部377である。以上説明したように、本実施形態の対応により、基準ボケ量もしくは、ブレ量のどちらのデータに外乱があった場合でも、その外乱を補正し精度よくカメラのブレを評価することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図42を参照して、本実施形態における画像評価手段271の動作を説明する。図42は、画像評価手段271のブロック図である。なお図42は、図28および図37をベースにしているため、重複している箇所については、同じ番号を付すことで説明を省略する。図42において、421は外乱を検知する検知部(検知手段)である。検知部421は、その内部において、ブレ量が入力された際に、そのデータを処理する処理部424を有する。処理部424により処理されたデータは、判定部425によって外乱の外乱有無の判定が実施される。検知部421は、内部の判定部425の結果を切換え部376に伝達する。
判定部425は、外乱無し判定された場合には、ブレ量データ286をAルートに伝達し、評価部423においてブレ評価が実施される。外乱有りと判定された場合には、ブレ量データ286をBルートに伝達し、補正部(補正手段)422において補正処理が行われた後、評価部423においてブレ評価が実施される。
次に、図43(a)および図43(b)を参照して、検知部421に内蔵される処理部424および判定部425の動作について説明する。図43(a)は、処理部424の具体的な動作を示すフローチャートである。なお図43(a)は、図13(a)をベースにしているため、重複する箇所については同じ番号を付すことで説明は省略する。
検知部421にブレ量が入力されると、処理部424は動作を開始する。処理部424は、ステップs431において、入力された基準ボケ量の変化率を算出する。変化率が閾値未満であった場合、結果をステップs432でNormとして記録し、動作を終了する。変化率算出方法および閾値の判定方法については、図38(a)、図38(b)で説明した内容と同様であるため、説明は省略する。変化率が閾値を超えていると判定された場合、結果をステップs433でErrとして記録し、同時に閾値を超えている露光時間をTv_Blurとして記録し、動作を終了する。
図43(b)は、図42に示される検知部421内の判定部425の動作を示すフローチャートである。なお図42(b)は、図13(c)をベースにしているため、重複する箇所については同じ番号を付すことで説明は省略する。判定部425は、処理部424の動作が終了した後、その結果を基に動作を開始する。
ステップs434において、図43(a)に示される処理部424の結果が閾値未満のNormである場合、ステップs435において、外乱無しとして判定され動作が終了する。ステップs434の結果がNの場合、ステップs436で外乱ありのブレ量データと判定され、動作を終了する。外乱ありのブレ量データは、外乱があると判定されたブレ量データである。
図43(a)、図43(b)で説明した外乱有無判定により、外乱有りとなった場合には、補正部422により外乱が補正される。なお補正方法は、図41(a)、図41(b)、図41(c)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ブレ量データに外乱があった場合でも、その外乱を補正し精度よくカメラのブレを評価することができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図44は、本実施形態における手ブレ量測定方法を実行するブレ評価装置100dの模式図である。図44において、11は測定カメラ(撮影手段)であり、加振台(加振手段)12に設置される。測定カメラ11と加振台12は、コンピュータ442の制御部443を通じて制御される。加振台12は、コンピュータ442内のメモリ444に保存されている加振波形データ13に基づいて、測定カメラ11を矢印12aP周りに加振している。測定カメラ11は、被写体であるチャート14と正対しており、測定カメラ11が加振台12により加振中に撮影したチャート画像は、コンピュータ442内の画像評価手段446に入力される。画像評価手段446は、撮影されたチャート画像内の隣り合う二色間の境界の幅を検出し、加振による撮影画像の劣化程度を測定する。そして画像評価手段446は、その劣化程度から測定カメラのブレを評価する。なお評価方法の詳細は、従来技術と同様であるため、その説明は省略する。
測定カメラ11のブレを評価するため、ブレのない状態での測定カメラ信号に重畳する測定カメラ基準ボケ量を求めておき、ブレのある状態でのカメラ信号から引き算する。ブレは露光時間をパラメータにして評価するため、測定カメラ基準ボケ量を各露光時間別に求める。ここで、測定カメラ11の露光時間、絞り値、ISO感度が問題となる。また、それらに加えて、建物揺れなどの外部からの影響、照明の当て方によるチャートの陰影などの照明条件、チャートと測定カメラとの距離誤差、チャートのそりなどの測定環境でも測定カメラ基準ボケ量が変化することが問題になる。これは、この変化によりブレがある状態における測定カメラ基準ボケ量とブレがない状態における測定カメラ基準ボケ量が異なるために双方を引き算処理しても測定カメラ基準ボケ量を相殺できず、正しいブレが求まらないためである。そのため、測定環境によらず安定した測定カメラ基準ボケ量を求める必要がある。
図44において、441は基準カメラ(基準判定手段)であり、測定カメラ11と略同じ構図のチャート14を撮影している。ここで基準カメラ441とは、既知の点拡がり関数を持った量産品であり、同一機種の個体のばらつきが安定し、正規分布で分散が小さい点拡がり関数を持つものが選ばれる。各所でカメラのブレ評価を行う時には同じ機種のカメラを基準カメラとして用いる。ここで基準カメラ441により予めチャート14を各露光時間別に撮影した時のボケ量を規定ボケ量として定める。
次に、図45を参照して、本実施形態におけるチャートについて説明する。図45は、ブレ測定チャートの平面図である。チャート14は、図45に示されるようなモニタ上に表示されるブレ測定チャートである。ブレ測定チャートは、手ブレ補正効果を測定する際に、被写体として使用するチャートである。黒領域141は、黒色で塗られた明度の低い領域(第1の色)である。白領域142は、白色の明度の高い領域(第2の色)である。撮影領域マーカ143は、撮影領域を設定する目安に使うマーカである。ブレ測定チャートは、図45に示されるものに限定されるものではなく、様々なものを適用可能である。例えば、図45のように黒色と白色の組み合わせではなく、彩度を有する複数種類の色領域からなるパターンであってもよい。この際、明度の高い色と低い色の反射率比はで4:1以上になることが望ましい。また、ブレ測定チャートは、幾何学的なパターンだけでなく、一部に現実の写真を組み込んだパターンであってもよい。すなわちブレ補正チャートは、複数の色領域を含むチャートであればよい。
本実施形態では、ブレ測定チャートの異なる色領域間の境界の画像のボケを測定することにより、画像のボケ量を評価する。ここでの色領域における色とは、彩度を有しない、黒色、灰色、白色を含み、かつ、彩度を有する色をも含む概念である。また、ボケとは、レンズの焦点面と撮像素子の撮像面がずれていることや、手ブレ等に起因して撮影画像の鮮鋭度が減少する現象をいう。ボケは、画像データの画像処理によっても発生することがある。ボケ量とは、ボケの大きさを定量化したものをいう。チャート14の黒領域141と白領域142の境界幅は、画像調整手段(変更手段)447より調整可能である。なお、基準ボケ量確認個所が複数ある場合、画像調整手段447はチャート内の任意の箇所の境界幅を調整することが可能である。
基準カメラ441は、各露光時間別に撮影した結果を、基準カメラ画像評価手段(ボケ量算出手段)448により求められた基準カメラ基準ボケ量と予め定められた規定ボケ量を検出手段449によって比較する。画像調整手段447は、その結果に基づいて、チャート14の境界幅を制御する。このため、測定環境によらず測定カメラ11の測定カメラ基準ボケ量を安定して求めることができる。
次に、図46を参照して、ボケ量について説明する。図46は、カメラでチャート14を撮影した画像の黒領域と白領域の境界において正規化されたレベル値の変化の状況を示すグラフである。横軸はカメラ内の撮像素子の画素数、縦軸は正規化された画像信号のレベル値(ここでは正規化された輝度)を示す。なお正規化によって、黒領域の画像信号のレベル値が0、白領域の画像信号のレベル値が255になるようにしている。図46において、画像のボケ量とは、Aに示す白領域のP1と黒領域のP2との境界部分であり、正規化された画像信号のレベル値が0~255に変化する間の距離である。なお、ボケ量算出方法の詳細は従来技術であるため、ここでの説明は省略する。
次に、図47を参照して、測定カメラのブレ評価方法について説明する。図47は、基準カメラと測定カメラの撮影を同時に行う場合の測定カメラのブレ評価方法の簡易的なフローチャートである。
まずステップs471において、測定カメラ11と基準カメラ441の露光時間を設定する。例えば測定カメラ11における撮影レンズの焦点距離が100mm且つ撮像素子のサイズがフルサイズフォーマット(横36mm、縦24mm)の場合には初期に1/100秒に設定する。
続いてステップs472において、基準カメラ441でチャート14を撮影し、基準カメラ画像評価手段448により基準カメラ基準ボケ量を求める。基準カメラ基準ボケ量は、先述のように静止時の基準カメラで撮影したチャート14の画像の黒領域と白領域の間の境界幅からボケ量を求めることにより得られる。
続いてステップs473において、制御部443は、基準カメラ441の規定ボケ量とステップs472で求めた基準カメラ基準ボケ量の比(以降、ボケ量比と呼ぶ)が1となるか否かを判定する。ボケ量比が1である場合、基準カメラ441の規定ボケ量と基準ボケ量が一致したことになるため理想的な状態になる。ただし、ボケ量比1に範囲を持たせ、その範囲内(例えば誤差で±5パーセント)に収まるように判定してもよい。なお、基準カメラ基準ボケ量の確認箇所が複数ある場合、全ての場所でボケ量比の確認を行う。全ての箇所のボケ量比が1、もしくは設定した範囲内になる場合、ステップs475に進む。一方、そうでない場合、ステップs474に進む。
ステップs474において、ステップs473で求めたボケ量比に基づいて、チャート14の黒領域141と白領域142の間の境界幅を調整する。例えば、ステップs473で求めた基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量に対して10パーセント大きい場合、チャート14の境界幅をその量に応じて狭める。逆に、規定ボケ量に対して10パーセント小さい場合、チャート14の境界幅をその量に応じて広げる。ステップs472~s474を繰り返すことで、基準カメラ基準ボケ量を規定ボケ量に近づけていく。
ここで、図48を参照して、基準カメラ441のボケ量とチャート14の境界幅の関係について説明する。図48(a)は、チャート14の画像の黒領域と白領域の境界において正規化されたレベル値の変化の状況を示すグラフであり、BI、CI、PIはそれぞれ境界幅を表す。図48(b)は、基準カメラ441でチャート14を撮影した撮影画像の黒領域と白領域の境界において正規化されたレベル値の変化の状況を示すグラフであり、POは規定ボケ量の境界幅、BO、COはそれぞれ基準ボケ量の境界幅を表す。図48(b)の境界幅BO、CO、POは、図48(a)の境界幅BI、CI、PIにそれぞれ後述のPSFをかけた結果に対応している。図48(a)(b)共に、横軸はカメラ内の撮像素子の画素数、縦軸は正規化された画像信号のレベル値を示す。
点拡がり関数PSFは、撮影する画像と撮影画像の伝達関数とみなすことができるため、基準カメラ441の撮影画像をO、チャート14の画像をIとした場合に以下の式の関係になる。
Figure 2022112842000002
本実施形態においては、PSFをカメラ自体が持つPSF1と、測定環境などの画像影響要因を表すPSF2の二つに分けて考えるため、式(1)は、以下の式(2)のように表される。
Figure 2022112842000003
カメラ自体が持つPSF1はカメラの解像力を表しており、レンズの焦点面とカメラの撮像素子の撮像面のずれやカメラ内での画像処理、レンズ収差などの影響を表す関数であり、既知の画像取得状態に相当する。このPSF1は測定者が任意に制御することはできないが、予め把握することが可能である。よって、基準カメラ441を選ぶ際、PSF1は正規分布で分散が小さいものを選ぶことで、カメラ自体による撮影画像への影響を減らすことができる。
測定環境などの画像影響要因を表すPSF2は、建物の揺れや照明の当て方、チャートと測定カメラの距離誤差やチャートのそりなどの外乱による画像への影響を表す関数であり、測定環境の状況により変わる。そのため、予め把握することは難しく、測定者が任意に制御することもできないものである。PSF2は未知の画像取得状態に相当する。このように撮影画像Oは、チャートに既知の画像取得状態と未知の画像取得状態とを作用させた画像である。
チャート14の画像Iは、基準カメラ441が撮影する画像であり、式(2)においては唯一測定者が任意に制御することが可能なものである。よって、式(2)の基準カメラ441の撮影画像Oは、測定者が制御できないカメラ自体が持つPSF1と測定環境などの画像影響要因を表すPSF2の影響は受けるが、チャート14の画像Iを制御することで、任意に制御することが可能である。これを図48で表すと、COのように規定ボケ量の境界幅POより基準ボケ量の境界幅が大きい場合、チャート14の画像I側の境界幅をCIからPIのように狭めればよい。また、BOのように規定ボケ量の境界幅POより基準ボケ量の境界幅が狭い場合、チャート14の画像I側の境界幅をBIからPIのように狭めればよい。以上のことから本実施形態において、チャート14の画像Iすなわち境界幅を制御することで基準カメラ441の撮影画像Oから得られるボケ量を一定にするため、測定環境による画像への影響を打ち消し、常に安定したボケ量を得ることができる。
図47のステップs475において、測定カメラ11でチャート14を撮影し、画像評価手段446により測定カメラ基準ボケ量を求める。続いてステップs476において、ステップs475で求めた測定カメラ基準ボケ量を露光時間別(この例では初回1/100秒)に記憶部445に記録する。
ステップs477からステップs479は、ステップs472からステップs474と同様である。ここではステップs475、476の測定カメラ基準ボケ量測定時に基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量からずれていないかを確認し、必要に応じてチャート14の境界幅を調整する。
ステップs4710において、測定カメラ基準ボケ量測定が終了したかを判定する。ステップs476の測定カメラ基準ボケ量の記録が済んでいる場合、ステップs4711に進む。一方、測定カメラ基準ボケ量の記録が済んでいない場合、ステップs477に戻る。
ステップs4711において、測定カメラ11で測定する露光時間が終了するまでステップs471に戻る。全ての露光時間での測定が終了したらステップs4712に進む。ステップs4712において、加振波形データ13を用いて加振台12を駆動することで測定カメラ11を加振する。続いてステップs4713において、ステップs471と同様に測定カメラ11の露光時間を設定する。
続いてステップs4714において、測定カメラ11でチャート14を撮影し画像評価手段446によりブレボケ量を求める。ここでブレボケ量とは、カメラを加振した際に撮影画像に生じるブレ量のことである。続いてステップs4715において、求めたブレボケ量を露光時間別(この例では初回1/100秒)に記憶部445に記録する。続いてステップs4716において、同一露光時間で規定枚数の撮影が狩猟したかを制御部443にて判定する、例えば100枚撮影する場合は、100枚撮影が終了するまではステップs4714に戻り、100枚撮影終了後にステップs4721に進む。
ステップs4717からステップs4719は、ステップs472からステップs474と同様である。ここではステップs4714からステップs4716の測定カメラブレボケ量測定時に基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量からずれていないかを確認し、必要に応じてチャート14の境界幅を調整する。
ステップs4720において、制御部443は、測定カメラブレボケ量測定が終了したか否かを判定する。ステップs4716の規定枚数の撮影が終了している場合、ステップs4721に進む。一方、規定枚数の撮影が終了していない場合、ステップs4717に戻る。
ステップs4721において、測定カメラ11で測定する露光時間が終了するまでステップs4713に戻る。全ての露光時間での測定が終了した場合、ステップs4721を抜けフローを終了する。カメラのブレ評価の際には、ステップs4715で記録された露光時間ごとの平均ブレボケ量からステップs476で記録された露光時間別の測定カメラ基準ボケ量を引いた値を測定カメラブレ量とする。
次に、図49を参照して、チャート14がモニタではなく紙チャートの場合の例を説明する。図49は、チャート14が紙チャートの場合のブレ評価装置100dの模式図である。
複数の紙チャート14a~14nが用意され、それぞれのチャートの境界幅が順に広くなっている。紙チャート14a~14nのいずれかは測定カメラ11および基準カメラ441に対向する不図示の吸着パネルに取り付けられている。そして基準カメラ基準ボケ量が画像選択手段(変更手段)4410に出力される。画像選択手段4410は、入力された基準カメラ基準ボケ量と規定ボケ量のボケ量比に基づいて適切なチャートを表示することで、チャートの境界幅を変更する。例えば基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量に対して10パーセント大きい場合、その大きさに応じて現在使用しているチャートより境界幅の狭いチャート番号を表示する。逆に、基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量に対して10パーセント小さい場合、その大きさに応じて境界幅の広いチャート番号を表示する。測定者はその表示に応じてチャート14a~14nを選択し、吸着パネルに取り付け、再度基準カメラ基準ボケ量を確認する。なお、基準ボケ量確認箇所が複数ある場合は、部分的に境界幅の異なるチャートを入れ替えて全ての確認箇所で基準カメラ基準ボケ量が規定ボケ量と一致するようにする。このように、測定環境などの影響で変化する測定カメラ基準ボケ量を、基準カメラ基準ボケ量によりチャート14にフィードバックすることで常に安定化でき、より精度よく、カメラのブレを評価できる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。第7実施形態では、測定カメラ11での基準ボケ量測定と同時に基準カメラ441の撮影結果をチャート14にフィードバックすることで測定カメラ基準ボケ量を安定化していた。一方、本実施形態では、基準カメラ441の撮影と測定カメラ11の基準ボケ量測定を別々に行い、基準カメラ441の撮影結果をチャート14にフィードバックさせてから測定カメラ11の測定を行うことで測定カメラ基準ボケ量を安定化させる。
図50を参照して、本実施形態におけるカメラのブレ評価方法の構成について説明する。なお、本実施形態での構成は、第7実施形態の測定カメラ11と基準カメラ441を二つに分離しただけであるため、各ブロックの詳細については説明を省略する。
図50(a)は、基準カメラ441で基準カメラ基準ボケ量を測定し、チャート14の境界幅を調整する際のブレ評価装置100eの模式図である。基準カメラ441はチャート14に正対する位置に設置され、基準カメラ441およびコンピュータ442内の各手段は制御部443によって制御される。
図50(b)は、測定カメラ11で測定カメラ基準ボケ量を測定する際のブレ評価装置100fの模式図である。測定カメラ11は、チャート14に対して基準カメラ441が測定を行った位置に設置され、測定カメラ11及びコンピュータ442内の各手段、加振台12は制御部443によって制御される。
次に、図51を参照して、測定カメラ11のブレ評価方法について説明する。図51は、基準カメラと測定カメラの撮影を別々に行う場合の測定カメラ11のブレ評価方法の簡易的なフローチャートである。なお、図47のフローと同じブロックに関しては、説明を省略する。
まずステップs511において、基準カメラ441をチャート14に正対する位置に設置する。この際、基準カメラ441の撮影距離は、チャート14の撮影領域マーカ内の範囲がほぼ画面いっぱいに写る距離とする。基準カメラ441をチャート14に正対する位置に設置できたらステップs471に進む。
ステップs512において、測定カメラ11をチャート14に正対する位置に設置する。この際、測定カメラ11の撮影距離は、ステップs511の基準カメラ441と同様にチャート14の撮影領域マーカ内の範囲がほぼ画面いっぱいに写る距離とする。測定カメラ11をチャート14に正対する位置に設置した後、ステップs471に進む。
このように、測定環境などの影響で変化する測定カメラ基準ボケ量を、基準カメラ基準ボケ量によりチャート14にフィードバックすることで安定化でき、より精度よく、カメラのブレを評価することができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態について説明する。図52は、本実施形態におけるブレ評価装置100gの模式図である。本実施形態では、図52に示されるように、測定カメラ11を第4実施形態と同様の状態にして測定する。すなわち、測定カメラ11は加振台(加振手段)12に設置される。加振台12は、加振波形データ13に基づいて測定カメラ11を矢印12aP周りに加振している。また加振台12は、制御により加振状態、静止状態に切換えが可能である。測定カメラ11は被写体であるチャート14と正対しており、測定カメラ11が加振台により加振中に撮影したチャート画像は解像度算出手段500に入力される。また、照明14cによって、被写体(撮影環境)の明るさを変化させながらチャート画像を取得することができる。このときに撮影するチャートは、第4実施形態の図32に示されるものと同様のものを用いることができる。その他のチャートでもいわゆる解像度を計測可能なものがあれば、それを用いてもよい。
本実施形態において、輝度変化の幅に基づいて解像度を定義すればよい。具体的には、図33の輝度変化の幅332が狭い時は解像力が高く、輝度変化の幅332が広い時は解像力が低いとみなすことができる。解像度算出手段500は、撮影した時の結像倍率、チャートの情報および前述の輝度変化の幅332等から解像度を求める。
本実施形態の説明では、解像度算出手段500の出力は、上述のように解像度という用語を用いて行う。図52の計測方法から明らかなように、解像度を支配する要因はいわゆる画像のブレなので、解像度が高い=ブレが少ない、解像度が低い=ブレが多い、としてもよい。すなわち、後述する図53乃至図56の縦軸は解像度としているがブレ量(上の方がブレ量が少ない)とみてもよい。また、図53乃至図56では横軸を被写体の明るさとしているが、露光時間を用いてもよい。すなわち、図52では照明14cを用いて被写体の明るさを変化させながら画像を取得するが、このとき明るさが暗いほど露光時間は長くなる。すなわち、明るさと露光時間は対応している。明るい時は露光時間が短く、暗い時は露光時間が長くなる。後述する図53乃至図56の横軸は明るさとしているが露光時間(右の方が露光時間が長い)とみてもよい。実際に図57では横軸を露光時間とした例を示す。また、明るさと解像力との関係と、露光時間と解像力との関係との夫々を用いて後述するブレ評価方法を行い、両者の値に閾値以上の差がある場合は再評価を行う等、両方の結果を用いて最終的なブレ評価を行ってもよい。
図53乃至図56は、ブレ評価方法の説明図であり、明るさと解像度との関係を示す図である。図53乃至図56のグラフはいずれも、横軸は明るさ、縦軸は解像度を示す。図52に示されるように測定カメラ11を加振台12に設置して、照明14cで明るさを変化させながら取得した画像を解像度算出手段500で処理した結果をグラフ化したものである。図53乃至図56の横軸は、右に行くほど暗くなる。暗くなると、ブレの影響で解像度は低下する。そのため、右肩下がりのグラフになる。
また図53乃至図56はいずれも(a)がブレ評価で性能が高いと判定される測定カメラ11の結果、(b)がブレ評価で性能が低いと判定される測定カメラ11の結果をそれぞれ示す。以下、明るさまたは露光時間と解像度の関係から、いくつかの好ましいブレ評価方法を示す。
図53を参照して、解像度算出手段(傾き算出手段および防振評価手段)500が一定の明るさ範囲(または一定の露光時間範囲)の解像度を線形近似することによって防振性能を評価する方法を説明する。図53において、501aおよび501bは解像度を、511aおよび511bは解像度を線形近似した直線をそれぞれ示している。図53に示される範囲の明るさにおいて、黒丸で示した7点でデータを測定したとする。この範囲を直線近似した直線511a、511bの傾きをそれぞれA、Bとして示す。図53から明らかなように、ブレ評価で性能が高いと判定される図53(a)の傾きAの方が、ブレ評価で性能が低いと判定される図53(b)の傾きBよりも傾きが小さい。すなわちこの傾きが小さい方を性能が良いと判定すればよい。
図54を参照して、解像度算出手段(傾き算出手段および防振評価手段)500が明るさ(または露光時間)の異なる2つの解像度を結ぶ直線の傾きを求めて防振性能を評価する方法を説明する。図54において、図53と同じ意味のものには同じ番号を付している。図54において、504a、504bは直線を定義する予め定められた明るさを、505a、505bは504a、504bとは異なる明るさであって直線を定義するもう一つの明るさをそれぞれ示す。また、508aは504a、505aの解像度を通る直線を、508bは504b、505bの解像度を通る直線をそれぞれ示す。また、直線508a、508bの傾きをそれぞれA、Bとして示す。図54から明らかなように、ブレ評価で性能が高いと判定される図54(a)の傾きAの方が、ブレ評価で性能が低いと判定される図54(b)の傾きBよりも傾きが小さい。すなわちこの傾きが小さい方を性能が良いと判定すればよい。
図55を参照して、所定の明るさ(または露光時間)の解像度と一定の明るさの範囲で求めた直線の交点から防振性能を評価する方法を説明する。図55において、図53および図54と同じ意味のものには同じ番号を付している。図55において、506a、507a、506b、507bは傾きを算出するために用いる予め定められた明るさを示す。また、521aは506a、507aの解像度を通る直線を、521bは506b、507bの解像度を通る直線をそれぞれ示す。また、522a、522bは、それぞれ明るさ504a、504bでの解像度を、523aは直線521aと522aの交点に対応する明るさを、523bは直線521bと522bの交点に対応する明るさをそれぞれ示す。Aは523aと同義であり、Bは523bと同義である。図55から明らかなように、ブレ評価で性能が高いと判定される図55(a)の明るさAの方が、ブレ評価で性能が低いと判定される図55(b)の明るさBよりも暗い位置(図55で右寄り)にある。すなわち、この交点に対応する明るさが暗い方を性能がよいと判定すればよい。
図56を参照して、2つの異なる範囲で求めた直線の交点に基づいて防振性能を評価する方法を説明する。図56において、図53乃至図55と同じ意味のものには同じ番号を付している。図54と同様に、508aは504a、505aの解像度を通る直線を、508bは504b、505bの解像度を通る直線を示している。また、図55と同様に、521aは506a、507aの解像度を通る直線を、521bは506b、507bの解像度を通る直線を示している。さらに531aは直線508aと直線521aに対応する明るさを、531bは直線508bと直線521bに対応する明るさを示している。Aは531aと同義であり、Bは531bと同義である。図56から明らかなように、ブレ評価で性能が高いと判定される図56(a)の明るさAの方が、ブレ評価で性能が低いと判定される図56(b)の明るさBよりも暗い位置(図56で右寄り)にある。すなわちこの交点に対応する明るさが暗い方を性能が良いと判定すればよい。
図53乃至図56の例では、予め定められた明るさである504、505、506、507を用いてブレ評価を行う例を示した。それ以外に傾き算出手段などが参照するデータ範囲を決定する方法を、図57を参照して説明する。
図57において、横軸は露光時間であり、縦軸は解像度である。図57において、図53乃至図56と同じものには同じ符号を付している。図57において、1/fと書かれたfは測定カメラ11で用いる撮影レンズの換算焦点距離(35mm版への換算焦点距離)のことである。1/fという露光時間は、慣例的に手でもって撮影した時にブレが目立ち始めると言われる露光時間である。すなわち換算焦点距離(f)が100mmであれば1/fは1/100[s]という露光時間になる。554はブレが影響しない露光時間を、555は1/fの露光時間をそれぞれ示している。その他の符号については、各図の説明の中で述べる。
図57(a)を参照して、1/fを基準として、参照するデータ若しくはデータ範囲を決定する方法を説明する。図57(a)では、まず1/fとなる露光時間を1つめの基準とする(=露光時間555)。次に矢印560で示す分だけ露光時間が長い点を2つめの基準とする(=露光時間561)。矢印560の長さは予め決めておけばよい。例えば、露光時間が16倍(=4段)長くなる。などとすればよい。この2点若しくはこの2点に挟まれたデータ範囲を用いて直線を定める。図57(a)では、2点を通る直線を562で示す。
図57(b)を参照して、解像度の低下を利用して、参照するデータ若しくはデータ範囲を決定する方法を説明する。図57(b)では、まず十分に明るくぶれの影響が無い露光時間554の解像度570を求める。ここから規定量571ほど低下した解像度572を求める。規定量571は測定に都合が良い値を設定すればよい。あまりにも量が小さいと測定が安定せず、あまりにも量が大きいと、ブレの影響が大きすぎる範囲で評価することになる。解像度572と測定データ501が交差する露光時間573を1つめの基準とする。次に、矢印574で示す分だけ露光時間が長い点を2つめの基準とする(=露光時間561)。矢印574の長さは予め決めておけばよい。例えば、露光時間が4倍(=2段)長くなるなどとすればよい。これらの2点若しくは2点に挟まれたデータ範囲を用いて直線を定める。図57(b)では、2点を通る直線を576で示す。
図57(c)を参照して、図57(b)と同様に解像度の低下を利用して、参照するデータ若しくはデータ範囲を決定する方法を説明する。図57(c)において、許容できる解像度580を予め定めておく。この解像度580と測定データ501が交差する露光時間581を1つめの基準とする。次に矢印582で示す分だけ露光時間が長い点を2つめの基準とする(=露光時間583)。矢印582の長さは予め決めておけばよい。例えば、露光時間が4倍(=2段)長くなるなどとすればよい。これらの2点若しくは2点に挟まれたデータ範囲を用いて直線を定める。図57(c)では、2点を通る直線を584で示す。
図57(d)を参照して、ブレ補正を行わないときの性能を利用して、参照するデータ若しくはデータ範囲を決定する方法を説明する。図57(d)の590は、測定カメラ11のブレ補正機能を無効にした場合の、露光時間555(1/f)での解像度591を示している。解像度591と測定データ501が交差する露光時間592を1つめの基準とする。次に矢印593で示す分だけ露光時間が長い点を2つめの基準とする(=露光時間594)。矢印593の長さは予め決めておけばよい。例えば、露光時間が4倍(=2段)長くなるなどとすればよい。これらの2点若しくは2点に挟まれたデータ範囲を用いて直線を定める。図57(d)では、2点を通る直線を595で示す。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施形態によれば、撮影手段のブレを高精度に評価することが可能なブレ評価装置、ブレ評価方法、およびプログラムを提供することができる。また各実施形態によれば、高精度にブレ補正が可能な撮影手段の製造方法を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
11 測定カメラ(撮影手段)
12 加振台(加振手段)
14b アクチュエータ(走査手段)
15 軌跡変化測定手段(測定手段)
100 ブレ評価装置

Claims (39)

  1. 撮影手段のブレを評価するブレ評価装置であって、
    被写体を第1の方向に走査する走査手段と、
    前記走査手段により走査中の前記被写体を撮影する前記撮影手段を前記第1の方向とは異なる第2の方向に加振する加振手段と、
    前記撮影手段により撮影された画像における前記第2の方向に関連する軌跡変化に基づいて、前記画像のブレ量を評価する測定手段と、を有することを特徴とするブレ評価装置。
  2. 前記被写体は点物体であり、
    前記測定手段は、前記画像における前記点物体の重心軌跡から得られた軌跡波形に基づいて、前記ブレ量を求めることを特徴とする請求項1に記載のブレ評価装置。
  3. 前記測定手段は、前記軌跡波形を複数の算出領域に分け、該複数の算出領域ごとに前記ブレ量を求めることを特徴とする請求項2に記載のブレ評価装置。
  4. 前記測定手段は、前記撮影手段の露光時間に基づいて、前記複数の算出領域の区間を求めることを特徴とする請求項3に記載のブレ評価装置。
  5. 前記測定手段は、前記複数の算出領域を移動して前記ブレ量を求めることを特徴とする請求項3または4に記載のブレ評価装置。
  6. 前記撮影手段の撮影と前記走査手段の走査とを同期する測定同期手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  7. 前記測定同期手段は、前記撮影手段の撮影タイミングに基づいて前記走査手段を制御することを特徴とする請求項6に記載のブレ評価装置。
  8. 前記測定同期手段は、前記走査手段により走査される前記被写体の位置と同期して前記撮影手段の撮影を制御することを特徴とする請求項6に記載のブレ評価装置。
  9. 前記被写体は、コリメート光源であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  10. 前記走査手段は、前記撮影手段を中心として前記被写体を回転走査することを特徴とする請求項9に記載のブレ評価装置。
  11. 前記走査手段の回転半径を変更する回転制御手段を更に有することを特徴とする請求項10に記載のブレ評価装置。
  12. 前記加振手段は、前記撮影手段を複数の第2の方向に加振することが可能であり、
    前記第1の方向は、前記複数の第2の方向のいずれとも異なる方向であることを特徴とする請求項1に記載のブレ評価装置。
  13. 前記第1の方向は、前記複数の第2の方向の合成方向の加振軸と直交する方向であることを特徴とする請求項12に記載のブレ評価装置。
  14. 撮影手段のブレを評価するブレ評価装置であって、
    被写体を撮影する前記撮影手段を加振する加振手段と、
    露光時間または明るさに関する撮影条件と、前記加振手段が静止状態または加振状態であることを示す駆動状態とを変更して撮影された画像の測定データの変化量の外乱を検知する検知手段と、
    前記外乱を補正する補正手段と、を有することを特徴とするブレ評価装置。
  15. 前記検知手段は、前記撮影条件ごとに算出される前記変化量の変化率が閾値以上である場合、前記外乱の発生を検知することを特徴とする請求項14に記載のブレ評価装置。
  16. 前記変化量は、
    前記駆動状態が前記静止状態である場合に測定される測定データから算出される静止時変化量と、
    前記駆動状態が前記加振状態である場合に測定される測定データから算出される加振時変化量と、を含むことを特徴とする請求項14または15に記載のブレ評価装置。
  17. 前記補正手段は、前記検知手段により前記外乱があると判定された第1データと前記外乱が無いと判定された第2データとのうち、前記第1データを補正することを特徴とする請求項15または16に記載のブレ評価装置。
  18. 前記変化量は、前記静止時変化量と前記加振時変化量とを比較し算出されるブレ量データであることを特徴とする請求項16に記載のブレ評価装置。
  19. 前記補正手段は、前記検知手段により前記外乱が検知された前記ブレ量データを補正することを特徴とする請求項18に記載のブレ評価装置。
  20. 前記補正手段は、連続的に変化させた前記撮影条件において、隣接する前記変化量の比を異なる撮影条件ごとに平均化することで補正変化量を求めることを特徴とする請求項14、17、または19のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  21. 前記補正手段は、連続的に変化させた撮影条件において、隣接する前記変化量の比に基づいて特異変化量を発生させる特定撮影条件を算出し、算出した撮影条件における特異変化量を隣接する前記変化量を用いて得られる補正変化量に置き換えることを特徴とする請求項14、17、または19のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  22. 前記補正手段は、前記撮影条件ごとの前記変化量または前記補正変化量を直線近似することで前記補正変化量を算出することを特徴とする請求項21に記載のブレ評価装置。
  23. 前記補正手段は、前記撮影条件ごとの前記変化量または前記補正変化量を平均化することで前記補正変化量を算出することを特徴とする請求項21に記載のブレ評価装置。
  24. 前記被写体はチャートであり、
    基準カメラが前記チャートを撮影することで取得した画像に基づき決定した境界の幅で、前記撮影手段としての測定カメラによる測定を行うことを特徴とする請求項1乃至23のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  25. 前記境界は、第1の色から第2の色へ変化し、
    前記チャートは、前記第1の色から前記第2の色へ変化するまでの距離を変化させることが可能であることを特徴とする請求項24に記載のブレ評価装置。
  26. 前記基準カメラの画像からボケ量を算出するボケ量算出手段と、
    前記基準カメラのボケ量が所定の値になるときの前記境界の幅を検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出の結果に基づいて前記チャートの境界幅を変更する変更手段と、を更に有し、
    前記変更手段で変更した前記チャートを用いて測定カメラによる測定を行うことを特徴とする請求項24または25に記載のブレ評価装置。
  27. 前記基準カメラは、前記測定カメラと同時に前記チャートを撮影することを特徴とする請求項24乃至26のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  28. 前記基準カメラは、前記測定カメラとは異なるタイミングで前記チャートを撮影することを特徴とする請求項24乃至26のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  29. 前記チャートは、該チャートのうちの任意の箇所の前記境界の幅を変更可能であることを特徴とする請求項24乃至28のいずれか一項に記載のブレ評価装置。
  30. 撮影手段のブレを評価するブレ評価装置であって、
    被写体を撮影する前記撮影手段を用いて、明るさを変えて撮影した画像から複数のボケ量または複数の解像度を算出する解像度算出手段と、
    前記明るさと露光時間の少なくともいずれかの変化に対するボケ量または解像度の傾きを算出する傾き算出手段と、
    前記傾きに基づいて防振性能を評価する防振評価手段と、を有することを特徴とするブレ評価装置。
  31. 前記傾き算出手段は、一定の明るさまたは露光時間範囲の前記解像度算出手段の出力を線形近似した直線の傾きを求めることを特徴とする請求項30に記載のブレ評価装置。
  32. 前記傾き算出手段は、明るさまたは露光時間の異なる2つの前記解像度算出手段の出力を結ぶ直線の傾きを求めることを特徴とする請求項30に記載のブレ評価装置。
  33. 前記防振評価手段は、所定の明るさまたは露光時間での前記解像度算出手段の出力と前記傾きとに基づいて、前記防振性能を評価することを特徴とする請求項30に記載のブレ評価装置。
  34. 前記防振評価手段は、前記傾き算出手段により2つの異なる範囲で求められた直線の交点に基づいて、前記防振性能を評価することを特徴とする請求項30に記載のブレ評価装置。
  35. 撮影手段のブレを評価するブレ評価方法であって、
    走査手段を用いて、点物体である被写体を第1の方向に走査するステップと、
    前記撮影手段を用いて、前記走査手段により走査中の前記被写体を撮影するステップと、
    前記撮影手段を前記第1の方向とは異なる第2の方向に加振するステップと、
    前記撮影手段により撮影された画像における前記第2の方向に関連する軌跡変化に基づいて、前記画像のブレ量を評価するステップと、を有することを特徴とするブレ評価方法。
  36. 撮影手段のブレを評価するブレ評価方法であって、
    前記撮影手段を用いて被写体を撮影するステップと、
    前記撮影手段を加振するステップと、
    露光時間または明るさに関する撮影条件と、前記撮影手段が静止状態または加振状態であることを示す駆動状態とを変更して撮影された画像の測定データの変化量の外乱を検知するステップと、
    前記外乱を補正するステップと、を有することを特徴とするブレ評価方法。
  37. 撮影手段のブレを評価するブレ評価方法であって、
    前記撮影手段を用いて、明るさを変えて撮影した画像から複数のボケ量または複数の解像度を算出するステップと、
    前記明るさと露光時間の少なくともいずれかの変化に対するボケ量または解像度の傾きを算出するステップと、
    前記傾きに基づいて防振性能を評価するステップと、を有することを特徴とするブレ評価方法。
  38. 撮影手段の製造方法であって、
    請求項35乃至37のいずれか一項に記載のブレ評価方法を用いて前記撮影手段のブレ補正機能を評価するステップを有することを特徴とする撮影手段の製造方法。
  39. 請求項35乃至37のいずれか一項に記載のブレ評価方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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