JP2022112393A - ポンプ - Google Patents

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Jun Taneichi
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【課題】ケーシング内での閉塞を可及的に防止または抑制し得るポンプを提供する。【解決手段】この破砕ポンプ1は、ケーシング20が、吸い込み側から吐出側に向けた流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径となるインボリュート形状に形成されるとともに、設置姿勢において、吐出口21の中心が、ケーシング20における回転軸3の中心位置に対して幅方向にオフセットされ、さらに、吐出口21の内壁とインボリュート形状部の内壁とを繋ぐ部分に形成される舌端部が、インペラ4の上部4tよりも高い位置に位置するように丸みを有する形状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプに係り、特に、移送流体中に含まれる夾雑物を破砕しつつ移送する用途に好適なポンプ用のケーシングに関する。
移送流体中に含まれる夾雑物を破砕しつつ移送する用途に好適なポンプとして、破砕ポンプが知られている。この種の破砕ポンプは、移送流体中の夾雑物を破砕する破砕部と、破砕部で破砕された夾雑物を移送流体と混合した固液混合体として移送する渦巻ポンプ部と、を内部に有するケーシングを備えている。
渦巻ポンプ部におけるポンプ揚程を高めるために、ケーシングの流路は、インボリュート曲線を描いて次第に拡径するように形成されている(例えば特許文献1参照)。
この種の破砕ポンプは、例えば、髪の毛や生理用品、紙おむつ等の夾雑物を処理する廃水処理設備において用いられており、配管機器内での目詰まりや流路の閉塞トラブルを防止するために、移送流体中の夾雑物を破砕して固液混合体として圧送する。
実開昭52-84701号公報
しかし、この種の破砕ポンプのケーシングは、そのインボリュート形状が、流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径となるような複雑な形状となるため、夾雑物の性状によっては、破砕部で破砕がされるものの、ケーシング内での閉塞が生じる場合がある。
特に、し尿夾雑物処理用の破砕ポンプにあっては、髪の毛や生理用品、紙おむつ等の夾雑物を処理することから、破砕部での十分な破砕が困難な場合があり、ケーシング内での閉塞がより生じ易いという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、ケーシング内での閉塞を可及的に防止または抑制し得るポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るポンプは、ケーシングと、該ケーシングの内部に配置されて回転軸によって回転するインペラと、を備え、前記ケーシングは、吸い込み側から吐出側に向けた流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径となるインボリュート形状に形成されるとともに、前記吐出口の中心の位置が、当該ケーシングにおける回転軸中心の位置に対して前記インボリュート形状の前記最大径の中心位置の存する側にオフセットされ、さらに、前記吐出口の内壁と前記インボリュート形状部の内壁とを繋ぐ部分に形成される舌端部が、前記オフセットする方向とは直交する方向において、前記インペラの端部よりも離れる側に位置するように丸みを有する形状に形成されている。
ここで、本発明の一態様に係るポンプにおいて、前記吐出口の中心のオフセット量は、前記ケーシングの中心に対する前記インボリュート形状の前記最大径の中心位置の離隔距離を100%としたときに、70%から100%の範囲に設定されていることは好ましい。
また、本発明の一態様に係るポンプにおいて、当該ポンプは、ポンプ口径(吐出径)がΦ65mm~Φ150mmの範囲のものであり、前記舌端部の丸みは、前記ケーシングの中心軸線に対する横断面での半径が、前記インボリュート形状の前記最大径を100%としたときに、30~60%の値となる凸の円弧形状に形成されていることは好ましい。
本発明の一態様に係るポンプによれば、ケーシングにおける回転軸の中心位置に対して吐出口の中心位置を所定のオフセット量を隔ててオフセットし、さらに、舌端部をオフセットする方向とは直交する方向において、インペラの端部よりも離れる側に位置するように丸めているので、ケーシング内での閉塞を可及的に防止または抑制することができる。
上述のように、本発明によれば、ケーシング内での閉塞を可及的に防止または抑制できる。
本発明の一態様に係るポンプの一実施形態の説明図であり、同図では、軸線に沿った断面を示している。 図1でのZ-Z断面におけるケーシングを模式的に示す要部断面図である。 図2でのインボリュート曲線および切端部の構成および機序を説明するための模式図((a)~(c))であり、同図は図2に対応する断面を示している。 比較例に係るポンプのケーシングを模式的に示す要部断面図であり、同図は図2に対応する断面を示している。
以下、本発明の実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。本実施形態は、本発明の一態様に係るポンプとして、移送流体中に含まれる夾雑物を破砕しつつ移送する破砕ポンプへの適用例である。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
図1に示すように、本実施形態の破砕ポンプ1は、設置姿勢において、基台の上部に設けられるポンプ本体10を備える。ポンプ本体10は、ケーシング20と、ケーシング20の後部に固定された軸受機構部2と、軸受機構部2によって軸線を水平に支持された回転軸3と、を有する。ケーシング20は鋳造で製作され、設置姿勢において、ケーシング20の上部には、上方に向けて開口する吐出口21が設けられている。
回転軸3の後端には、不図示のカップリングを介して駆動モータが接続される。本実施形態のポンプ本体10は、ケーシング20内部の画成空間に位置するように、インペラ4が回転軸3の先端に固定され、インペラ4がケーシング20内で回転軸3によって回転して移送流体を移送する渦巻ポンプ部を構成している。
また、本実施形態の破砕ポンプ1は、ケーシング20の吸込路の上流側に、破砕部ケーシング5が回転軸3の軸線と同軸にボルトで固定されている。さらに、ケーシング20の吸込路の上流側には、破砕部ケーシング5の前面に、吸込ケーシング30が回転軸3の軸線と同軸にボルトで固定されている。
破砕部ケーシング5の内部の画成空間には、破砕インペラ6が回転軸3の先端に固定されており、この破砕インペラ6が、ケーシング20の吸込路側でインペラ4と一体に回転するようになっている。また、破砕部ケーシング5の内周面の軸方向後方には、破砕インペラ6の背面との間にわずかな隙間を形成するように円盤状の固定刃7が固定されている。
さらに、本実施形態の破砕ポンプ1は、破砕インペラ6との間に径方向でわずかな隙間を形成するように、破砕部ケーシング5の内周面と破砕インペラ6の外周面との間に円環状のシュラウドリング8が設けられている。
そして、設置姿勢において、吸込ケーシング30の上部には、吸込ケーシング30の上部を斜め上方から貫通する装着部に破砕刃9が装備されている。破砕刃9は、自身先端が、破砕インペラ6の前面に対して、軸方向でわずかな隙間を隔てて対向するように配置されている。
これにより、破砕インペラ6と、吸込ケーシング30後方の破砕刃9並びに破砕部ケーシング5に設けられたシュラウドリング8および固定刃7とよって、移送流体中の夾雑物を破砕する破砕部が構成されている。
ここで、本実施形態の破砕ポンプ1では、渦巻ポンプにおけるポンプ揚程を高めるために、図2に要部の模式的断面図を示すように、ケーシング20の流路が、吐出口21側に向かってインボリュート曲線を描いて次第に拡径するように形成されている。
本実施形態の破砕ポンプ1では、図3(a)に示すように、インボリュート曲線の設定に際しては、舌端部22を丸める前の形状となる水切りの端Ptを出発点とし、ケーシング20の中心位置Cと同軸に位置するインペラ4の全周域に沿って吐出口21側に向かって次第に断面積が大きくなるインボリュート曲線を描いている。
さらに、このインボリュート曲線は、水切りの端Ptから一周して、水切りの端Ptの近傍で最大径、つまり、最大の横断面積Amaxとなっている。なお、同図中の流路に示す「円形状」は、インボリュート曲線を描いて次第に拡径するイメージを示している。
特に、本実施形態の破砕ポンプ1では、ケーシング20内での閉塞を可及的に防止または抑制すべく、下記の二つの構成をケーシング20に対して採用している。
(構成1)吐出口21のオフセット
本実施形態の破砕ポンプ1では、図2に示すように、吐出口21の中心の位置は、ケーシング20における回転軸の中心の位置Cに対してインボリュート形状の最大径Amaxの中心位置の存する側にオフセットされている。
換言すれば、設置姿勢において、ケーシング20における回転軸3の中心位置Cでの垂線VLに対して、吐出口21の中心線TLを所定のオフセット量Wを隔てて幅方向(水平線HLの方向)にオフセットしている。
本実施形態の破砕ポンプ1では、オフセット量Wは、ケーシング20の中心Cに対するインボリュート形状の最大径Amaxの中心位置の離隔距離を100%としたとき、70%から100%の範囲に設定されている。
(構成2)舌端部22の丸め形状
本実施形態の破砕ポンプ1では、図2に示すように、舌端部22は、上記オフセットをする方向とは直交する方向において、インペラ4の端部(周縁部)よりも離れる側に位置するように丸みを有する形状に形成されている。同図の例では、離隔距離Hをもって離れた位置に設けられている。換言すれば、舌端部22は、設置姿勢において、インペラ4の上部4tよりも高い位置(符号H参照)に位置するように丸められている。
ここで、本実施形態の破砕ポンプ1は、髪の毛や生理用品、紙おむつ、残飯等の夾雑物を処理する、し尿夾雑物処理用ポンプなので、そのポンプ口径(吐出径)がΦ65mm~Φ150mmの範囲が対象となる。仮に、ポンプ口径がΦ65mm未満の小口径であると、ケーシング20内での流路が狭くなるため、上記のような、し尿夾雑物を円滑に通過させることが困難になるからである。
このような仕様制限下、つまり、ポンプ口径(吐出径)がΦ65mm~Φ150mmの範囲の破砕ポンプにおいて、舌端部22の丸みは、ケーシング20の中心軸線に対する横断面での半径Rが、例えばR30mm以上であることが望ましい。但し、舌端部の丸み(横断面での半径R)が大きすぎても、ケーシング20のインボリュート形状が崩れてポンプ性能自体が低下することにもなるため、舌端部22の丸みを大きく(滑らかに)する程度にも限度がある。
具体的には、舌端部22の丸みの程度は、インボリュート形状の最大径Amaxを100%としたときに、その30~60%程度の丸め率となるように、ケーシング20の中心軸線に対する横断面での半径を設定することが好ましい。例えば、インボリュート形状の最大径AmaxがΦ65mmであれば、舌端部22の丸みは、≒R20mm~R40mm程度の丸みが好適である。
これに対し、本実施形態の例は、ポンプ口径が最も小さい場合のΦ65mmのものを想定した例であって、本実施形態では、舌端部の丸みの大きさの程度と形状を、横断面視において、ケーシング20の中心軸線に対する横断面での半径がR30mmとなる凸の円弧形状に形成している。
次に、本実施形態の破砕ポンプ1の動作および作用効果について説明する。
本実施形態の破砕ポンプ1では、図1において、不図示の駆動モータを駆動させると、駆動モータの回転力がカップリングを介して軸受機構部2に支持された回転軸3に伝えられ、回転軸3の回転とともにインペラ4および破砕インペラ6が一体で回転する。
これにより、本実施形態の破砕ポンプ1によれば、吸込ケーシング30から移送流体とともに夾雑物を吸い込み、破砕部ケーシング5の内部にて、移送流体中に含まれる夾雑物を、破砕インペラ6、シュラウドリング8、破砕刃9、および固定刃7相互の協働によって破砕しつつ、後方のインペラ4によってケーシング20の上部の吐出口21に向けて、破砕された夾雑物を移送流体と混合した固液混合体として圧送できる。なお、破砕部での破砕の作用機序自体および渦巻ポンプ部での圧送の作用機序自体は、公知の破砕ポンプと同様なので、詳細な説明は省略する。
ここで、上述したように、この種の破砕ポンプのケーシングは、そのインボリュート形状が、流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径Amaxとなるような複雑な形状となるため、夾雑物の性状によっては、破砕部で破砕がされるものの、ケーシングの渦巻ポンプ部内での閉塞が生じる場合がある。
特に、し尿夾雑物処理用の破砕ポンプにあっては、髪の毛や生理用品、紙おむつ等の夾雑物を処理することから、破砕部での十分な破砕が困難な場合があり、ケーシングの渦巻ポンプ部内での閉塞がより生じ易いという問題がある。
これに対し、本実施形態の破砕ポンプ1によれば、図2に示したように、設置姿勢において、ケーシング20における回転軸3の中心位置Cでの垂線VLに対して、吐出口21の中心線TLを所定のオフセット量Wを隔ててオフセットし(上記構成1)、さらに、舌端部22をインペラ4の上部4tよりも高い位置に位置するように丸めている(上記構成2)ので、ケーシング20内での閉塞を可及的に防止または抑制することができる。
つまり、図3(a)に示したように、インボリュート曲線の設定に際し、ケーシング20のインボリュート曲線に沿う部分での流路は、水切りの端Ptの近傍で最大の横断面積Amaxとなる。水切りの端Ptは、下方に凸の尖頭状をなしているので、このままの形状では、移送流体中の夾雑物が引っ掛かってしまう。
そのため、夾雑物の引っ掛かりを防止または抑制する上で、同図(b)に示すように、下方に凸の尖頭状の部分を丸めた形状とすることが有効な方策である。これにより、オフセット量Wを隔てて吐出口21の中心線TLすることにより、流線を円滑に設定することができる。なお、同図に示すふたつの矢印は、吐出口側の最大径Amax部分での流線と吐出口21の中心線TLに沿った流線とが円滑に連続するイメージを示している。
しかしながら、凸の尖頭状の部分を丸める程度が小さすぎれば、同図(c)にイメージを示すように、夾雑物Kの引っ掛かかりを防止または抑制する機能を十分に奏し得ないという問題がある。他方、凸の尖頭状の部分を丸める程度が大きすぎればポンプ性能が低下するという問題がある。
このような問題に対して、本実施形態の破砕ポンプ1では、図2および上記構成2として示したように、舌端部22をインペラ4の上部4tよりも高い位置に位置するように丸めているので、ポンプ性能の低下の程度を可及的に抑えつつ、夾雑物Kの引っ掛かかりを防止または抑制する機能を発揮するのである。
ここで、本実施形態の破砕ポンプ1での「閉塞防止効果」は、上記構成1+構成2による協働による点にある。つまり、仮に、構成2のみを採用した形状を図4に示す。同図に示すケーシング120では、舌端部122をインペラ4の上部4tよりも高い位置(符号120h参照)に位置するように丸めている。つまり、構成2の要件を満たしている。
しかしながら、このような構成であっても、同図に示すように、ケーシング120の中心線VLに対し、吐出口121の中心の幅方向での位置に、十分なオフセット量が設定されていない場合(同図では、吐出口121の中心は中心線VLと一致している例)、ケーシング120のインボリュート曲線に沿う部分での流路の出口部分において、水切りの端Ptは、流路の出口での流れに対向するような凸の尖頭状をなしてしまう。
そのため、同図中に夾雑物Kのイメージを示すように、丸められた舌端部122の端部が流路に対向する向きとなって、移送流体中の夾雑物Kが引っ掛かることになるのである。
これに対し、本実施形態の破砕ポンプ1のように、上記構成1+構成2の協働による閉塞防止効果は、吐出口21の中心線TLを所定のオフセット量Wを隔ててオフセットすることによって、ケーシング20のインボリュート曲線に沿う部分での流路の出口での流れに対して、インボリュート曲線に沿う部分でのケーシング内壁面と吐出口21の内壁面とを滑らかに繋ぐことが可能となる。
そのため、舌端部22をインペラ4の上部4tよりも高い位置に位置するように丸めることで、丸められた舌端部22の端部が流路に対向する程度が緩和されて、移送流体中の夾雑物Kの引っ掛かりを防止または抑制することが可能となる。
特に、本実施形態の破砕ポンプ1では、ケーシング20の中心位置Cでの水平線HL上において、吐出口21の中心線TLの幅方向でのオフセット量Wは、インボリュート最大径Amaxの中心位置を100%としたとき、70%から100%の範囲に設定されているので、ケーシング20内での閉塞をより確実に防止または抑制する上で優れている。
さらに、本実施形態の破砕ポンプ1によれば、ポンプ口径がΦ65mmにおいて、舌端部22の丸みが、インボリュート形状の最大径Amaxの30~60%程度の丸め率となるように、R30mmの凸の円弧形状に形成されているので、髪の毛や生理用品、紙おむつ等の夾雑物を処理するし尿夾雑物処理用の破砕ポンプにおいて、破砕部での十分な破砕が困難な場合があったとしても、ケーシング20内での閉塞をより確実に防止または抑制することができるのである。
なお、本発明に係るポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、ケーシング内での閉塞を可及的に防止または抑制し得るポンプの一例として、し尿夾雑物処理用の破砕ポンプへの適用例を示したが、本発明に係るポンプは、これに限定されず、ケーシングが、吸い込み側から吐出側に向けた流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径となるインボリュート形状に形成されるポンプであれば、種々のポンプに適用できる。
例えば、上記実施形態では、破砕用インペラを内蔵する破砕ポンプのケーシングへの適用例を示したが、本発明は、破砕用インペラを有しないポンプのケーシングに適用することができる。また、破砕機構を内蔵するポンプに限定されず、ケーシングの吸込側で移送流体中の夾雑物を破砕可能であれば、例えば、ポンプに対して破砕機構を外付けしてもよい。
また、例えば上記実施形態では、ケーシング20の中心Cに水平な軸HL上において、吐出口21の中心の幅方向でのオフセット量Wは、インボリュート最大径の中心位置を100%としたときに、70%から100%の範囲に設定されている例を示した。
しかし、本発明に係るポンプは、これに限らず、少なくとも、吐出口21の中心の位置が、当該ケーシング20における回転軸中心Cの位置に対して幅方向にオフセットされていれば、図4に示した比較例と比べて、ケーシング20内での閉塞を可及的に防止または抑制可能である。
但し、し尿夾雑物処理用の破砕ポンプにおける、ケーシング20内での閉塞をより確実に防止または抑制する上では、上記実施形態のように、吐出口21の中心の幅方向でのオフセット量Wを、インボリュート最大径の中心位置を100%としたときに、70%から100%の範囲に設定することが好ましい。
また、例えば、上記実施形態では、舌端部22の丸みの程度と形状をR30mmの凸の円弧形状とした例を示したが、これに限らず、少なくとも、吐出口21の内壁とインボリュート形状部の内壁とを繋ぐ部分に形成される舌端部22が、丸みを有する形状に形成されていれば、ケーシング20内での閉塞を可及的に防止または抑制可能である。
但し、し尿夾雑物処理用の破砕ポンプ(特に、ポンプ口径(吐出径)がΦ65mm~Φ150mmの範囲の破砕ポンプ)における、ケーシング20内での閉塞をより確実に防止または抑制する上では、上記実施形態のように、舌端部22の丸みの程度を、インボリュート形状の最大径Amaxを100%としたときに、その30~60%程度の丸め率となるように、ケーシング20の中心軸線に対する横断面での半径の凸の円弧形状に設定することが好ましい。
1 破砕ポンプ(ポンプ)
2 軸受機構部
3 回転軸
4 インペラ
4t インペラ上部
5 破砕部ケーシング
6 破砕インペラ
7 固定刃
8 シュラウドリング
9 破砕刃
10 ポンプ本体
20 ケーシング
21 吐出口
22 舌端部
30 吸込ケーシング
120 ケーシング
Amax インボリュート最大径
C ケーシングの中心位置(回転軸中心)
HL 水平線
K 夾雑物
Pt 端
TL 吐出口の中心線
VL 垂線
W オフセット量

Claims (5)

  1. ケーシングと、該ケーシングの内部に配置されて回転軸によって回転するインペラと、を備え、
    前記ケーシングは、
    吸い込み側から吐出側に向けた流れの中心線に沿った横断面積が徐々に拡大して吐出口側で最大径となるインボリュート形状に形成されるとともに、
    前記吐出口の中心の位置が、当該ケーシングにおける回転軸中心の位置に対して前記インボリュート形状の前記最大径の中心位置の存する側にオフセットされ、
    さらに、前記吐出口の内壁と前記インボリュート形状部の内壁とを繋ぐ部分に形成される舌端部が、前記オフセットする方向とは直交する方向において、前記インペラの端部よりも離れる側に位置するように丸みを有する形状に形成されている、
    ことを特徴とするポンプ。
  2. 前記吐出口の中心のオフセット量は、前記ケーシングの中心に対する前記インボリュート形状の前記最大径の中心位置の離隔距離を100%としたときに、70%から100%の範囲に設定されている請求項1に記載のポンプ。
  3. 当該ポンプは、ポンプ口径(吐出径)がΦ65mm~Φ150mmの範囲のものであり、
    前記舌端部の丸みは、前記ケーシングの中心軸線に対する横断面での半径が、前記インボリュート形状の前記最大径を100%としたときに、30~60%の値となる凸の円弧形状に形成されている請求項1または2に記載のポンプ。
  4. 前記ケーシングの吸込側で移送流体中の夾雑物を破砕する破砕機構を備える請求項1~3のいずれか一項に記載のポンプ。
  5. 前記破砕機構は、前記回転軸の先端に取り付けられるとともに前記ケーシングの吸込側で移送流体中の夾雑物を破砕可能に取り付けられた破砕用インペラである請求項4に記載のポンプ。
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