JP2022112368A - 水産飼育・水耕栽培システム、水産飼育・水耕栽培方法、水産飼育・水耕栽培プログラム及び水産飼育・水耕栽培装置 - Google Patents

水産飼育・水耕栽培システム、水産飼育・水耕栽培方法、水産飼育・水耕栽培プログラム及び水産飼育・水耕栽培装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが飼育及び栽培する生物に対して関心を持ち続け、かつ放棄せず安心して取り組むことができる水産飼育・水耕栽培システム等を提供する。【解決手段】水産飼育部220と水耕栽培部200とを有する系内で水又は溶液を循環させて水産飼育部220で水棲生物を飼育し水耕栽培部200で植物を栽培する水産飼育・水耕栽培システムであって、水産飼育部220の餌やりを除いた飼育状態と水耕栽培部200の植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングするセンシング部225、209と、センシング結果に基づいて水棲生物又は植物の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出する制御部301と、制御部301が算出した飼育・栽培条件データに基づいて水産飼育部220の飼育条件又は水耕栽培部200の栽培条件を更新する飼育・栽培条件更新部226、210とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、水産飼育・水耕栽培システム、水産飼育・水耕栽培方法、水産飼育・水耕栽培プログラム及び水産飼育・水耕栽培装置に関する。
従来の養殖と水耕栽培を組み合わせる、アクアポニックスと呼ばれる技術が注目されている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。アクアポニックス技術では、微生物及び曝気(エアレーション)によって、水棲生物の糞尿及び残餌に由来する魚毒性の強いアンモニア及び亜硝酸が、魚毒性の少ない硝酸にまで酸化される。そして、この技術では、時間の経過とともに水中に蓄積する硝酸イオンが、植物栽培の肥料として循環的に利用される。硝酸イオンが取り除かれて浄化された水は、養殖水槽に戻される。この過程は、硝化サイクルと呼ばれる。自然な物質循環を利用して水質の浄化(生物ろ過)を行うことにより、積極的に水槽や土壌の洗浄をしなくても自浄作用により清浄な状態が保たれる。この結果、魚等の水棲生物の飼育と水耕栽培の共生環境が実現される。
アクアポニックスでは、果物や野菜等の植物を利用することにより、水棲生物の飼育と同時に農産物を生産することが可能となる。そこで、家庭菜園と水棲生物の飼育を同時に行うことができる、家庭向けのコンパクトなアクアポニックスの技術が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
特開昭61-111639号公報 特許第6724003号公報 実用新案登録第3111953号公報
Aquaponics Guidelines, August 2015, ISBN: 978-9935-9283-1-3, printed by Haskolaprent, Reykjavik, Iceland, Layout: Anna Maria Proppe,2020年12月28日インターネット検索,URL:https://www.researchgate.net/publication/282732809_Aquaponics_Guidelines
一方、アクアポニックスでは、通常では魚や植物を扱う知識に精通した熟練者が飼育や栽培を行う必要がある。これらの作業は、日々の手入れや掃除、メンテナンスを必要とし、煩雑である。しかしながら、上述の家庭向けのアクアポニックスの従来技術は、コンパクトな筐体を提供するだけである。従って、一般家庭においてこれらの筐体を利用した場合、アクアポニックスに関する知識が少ない状態で飼育を行うことになる。これでは、飼育初期の水質や土質を安定させることが困難である。また、適切な硝化サイクルに基づく飼育環境を、数カ月から数年といった長期間維持することが困難である。特に、栽培植物を収穫したり、季節変化で気温や湿度といった周囲の環境が変化したりすることによって、硝化サイクルが容易にくずれてしまう。しかし、初心者にとって、硝化サイクルを維持することにより自浄作用を保つには、学習負荷が非常に高い。この結果、ユーザが飼育を途中で放棄してしまうことが、アクアポニックスの家庭への普及が妨げられる要因の一つとなっている。
上記のような背景の下で、魚や植物の飼育に関する知識をあまり持たない一般家庭のユーザが安心して飼育を可能とするアクアポニックスシステムが望まれる。そこで、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)やICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)の導入により、アクアポニックスを自動化する取り組みも考えられる。しかしながら、逆にアクアポニックスの飼育及び栽培の工程の全てを自動化すると、家庭での飼育物や栽培物に対するユーザの関心がなくなってしまうという問題がある。更に、硝化サイクルのバランスが一時的にでも崩れてしまった際に、復旧が困難になるという問題もある。結果的に、魚や植物が健康に育たないといった問題がある。
そこで、本発明の目的は、ユーザが飼育及び栽培する生物に対して関心を持ち続け、かつ放棄せず安心して取り組むことができるアクアポニックスシステム(水産飼育・水耕栽培システム)、水産飼育・水耕栽培方法、水産飼育・水耕栽培プログラム及び水産飼育・水耕栽培装置を実現することにある。
本発明は、
水産飼育部と水耕栽培部とを有する系内で水又は溶液を循環させて、前記水産飼育部で水棲生物を飼育し、前記水耕栽培部で植物を栽培する水産飼育・水耕栽培システムであって、
前記水産飼育部における餌やりを除いた飼育状態と前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングするセンシング部と、
前記センシングの結果に基づいて、前記水棲生物及び前記植物の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出する制御部と、
前記制御部が算出した飼育・栽培条件データに基づいて、前記水産飼育部における飼育条件及び前記水耕栽培部における栽培条件を更新する飼育・栽培条件更新部と、を備える水産飼育・水耕栽培システムを提供する。
本発明によれば、ユーザが飼育及び栽培する生物に対して関心を持ち続け、かつ放棄せず安心して取り組むことができるアクアポニックスシステム(水産飼育・水耕栽培システム)、水産飼育・水耕栽培方法、水産飼育・水耕栽培プログラム及び水産飼育・水耕栽培装置を実現することが可能となる。
実施形態の家庭用アクアポニックスシステムの外観図である。 実施形態の家庭用アクアポニックスシステムのシステム構成図である。 実施形態の家庭用アクアポニックスシステムが利用するネットワークの構成例を示す図である。 アクアポニックスクラウドの構成例を示すブロック図である。 回帰演算部の詳細構成例に関するブロック図である。 実施形態のアクアポニックスシステムによる飼育・栽培工程の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、実施形態の家庭用アクアポニックスシステム100の外観図である。家庭用アクアポニックスシステム100の筐体101は、例えば家具調の木製又はABS樹脂製の材質を有する。筐体101には、植物ベッド103と、その下側に水槽104がセットされる。また、筐体101の上部には照明・空調部102が配置され、筐体101の最下部スペースには制御ユニット105とディスプレイ106が置かれる。
図2は、実施形態の家庭用アクアポニックスシステム100のシステム構成図である。家庭用アクアポニックスシステム100は、水耕栽培部200と、水産飼育部220と、制御ユニット105及びディスプレイ106とを備える。このシステムは、水産飼育部220と水耕栽培部200との間で水又は溶液を循環させることにより、魚232の飼育と植物215の栽培を共存させることができる。以下、「水」と記載した場合は、水質調整剤が投入された溶液も含むものとする。本実施形態は、水産飼育部220での飼育は魚232を対象としているが、魚以外の水棲生物の飼育を含んでも良い。
水産飼育部220では、魚232が飼育される。水産飼育部220は、水槽104(図1)、循環ポンプ221、水槽水供給管205、空気供給ポンプ222、空気供給管223、ヒータ224、水質センサ群225、水質調整剤添加装置226、水質調整剤カートリッジ227、水槽上蓋228、及び水槽水229を含む。
水槽104は、筐体101の横から内部を視認できるように透明な例えばアクリル樹脂又はガラス製の箱状部材からなる。水槽104には、水槽水229が水面230まで注入されている。水槽104では、魚232が飼育される。
循環ポンプ221は、水槽104内の水槽水229を汲み上げて、水槽水供給管205によって水耕栽培部200内の植物ベッド103に供給する。循環ポンプ221には、特には図示しない電源から電力が供給される。
空気供給ポンプ222は、大気中の酸素を含む空気231を、空気供給管223を介して水槽104内の水槽水229に供給することにより、水槽水229を曝気する。空気供給ポンプ222は、水槽水229中の溶存酸素量を十分な濃度に維持する。空気供給ポンプ222には、特には図示しない電源から電力が供給される。
ヒータ224は、水槽104内の水槽水229を、例えば20℃から25℃程度の一定温度に保温する。ヒータ224の設定温度は、電気配線252によって接続される制御ユニット105によって制御される。ヒータ224には、特には図示しない電源から電力が供給される。
水質センサ群225は、水槽水229中の水質をセンシングするための1つ以上のセンサである。センシング項目としては、pH(水素イオン濃度)、KH(アルカリ度)(=炭酸水素イオン(HCO3-)の量)、GH(総硬度)、NH3/NH4+(総アンモニア量)、NO2(亜硝酸)、NO3(硝酸塩)などがある。水質センサ群225は、必ずしもこれら全てのセンシング項目の値をセンシングする必要はなく、いくつかのセンシング項目を組み合わせた値をセンシングする1つ以上のセンサであってもよい。水質センサ群225の各センシング値は、電気配線253によって接続される制御ユニット105に伝達される。水質センサ群225には、必要に応じて特には図示しない電源から電力が供給される。水質センサ群225は、水産飼育部220における餌やり以外の飼育状態をセンシングするセンシング部に対応する。
1つ以上の水質調整剤カートリッジ227がセットされた水質調整剤添加装置226は、各水質調整剤カートリッジ227内の各水質調整剤を、個別に設置されている弁を通じて、水槽水229に添加する。水質調整剤添加装置226の水質調整剤カートリッジ227毎の弁の開閉は、電気配線251を介して接続される制御ユニット105によって制御される。水質調整剤カートリッジ227の数は、水質センサ群225が検出するセンシング値の数に対応していてよく、又はそれより少ない数であってもよい。これらの水質調整剤カートリッジ227内の各水質調整剤は、水質センサ群225が検出するセンシング項目に対応する成分を調整又は除去する市販のものであってよい。上記各弁が制御ユニット105によって指定された時間開かれると、その時間に対応する添加量の水質調整剤が、その弁に接続されている水質調整剤カートリッジ227から水槽水229に添加される。水質調整剤カートリッジ227がセットされた水質調整剤添加装置226は、飼育・栽培条件更新部の一部に対応する。より具体的には、水質調整剤添加装置226は、制御ユニット105が指示する飼育条件データに基づいて、水産飼育部220における飼育条件を更新する飼育条件更新部として機能する。ここで、飼育条件データは各水質調整剤の添加量であり、飼育条件は水槽水229の各水質調整剤の成分の水質である。また、飼育条件データは。飼育・栽培条件データ412の一部である。
水槽上蓋228には、水槽水供給管205、空気供給ポンプ222、空気供給管223、水質調整剤添加装置226、及び間欠排水管208(後述する)が固定される。
水耕栽培部200では、植物215が栽培される。水耕栽培部200は、植物ベッド103、水槽水供給管205、間欠排水装置206、物理フィルタ207、間欠排水管208、土質センサ群209、土質調整剤添加装置210、土質調整剤カートリッジ211、LED(Light Emmitting Diode)ライト240、ウェブカメラ241、及び送風機242を含む。
本発明では、植物ベッド103の構成技術としては、アクアポニックスとして実現可能などのような技術を用いてもよい。本実施形態では例えば、植物ベッド103の構成例として下記特許文献に記載の従来技術を採用している。しかし、本発明は植物ベッド103の詳細構成に関するものではない。このため、本発明はこの従来技術の特許発明を利用するものではない。以下の本実施形態の説明では、植物ベッド103の構成及び機能について、上記従来技術を用いた概要について説明する。この従来技術の詳細な作用等については、下記特許文献に詳細に記載されているため、省略する。
<特許文献>:特許第6053088号公報
植物ベッド103は、例えばプラスチック樹脂製の容器である。植物ベッド103において、その最下部には浄化媒体212が敷き詰められた浄化槽部202が形成される。浄化槽部202は、水槽水供給管205によって水槽104から植物ベッド103内に導かれた水槽水229を、物理濾過及び生物濾過によって浄化する。浄化媒体212としては、例えば多孔性の材料が使用される。この浄化媒体212には、硝化菌等の微生物が住み着き、生物濾過の機能を有するようになる。多孔性の材料は、例えば、直径が10~20ミリの、軽石又は発砲レンガ等である。
植物ベッド103において、浄化槽部202の上には、給水/根隔離シート213が敷かれる。給水/根隔離シート213は、例えば、保水シートと防根透水シートを重ねたものである。保水シートは、例えば、市販のポリエステル等の化学繊維製の保水力を有するものである。防根透水シートも、例えば、市販のポリエステル等の化学繊維製である。この防根透水シートは、微細孔を通じて肥料成分及び水分の通過を許しながら、植物215の根の進入を防ぐ。
植物ベッド103において、給水/根隔離シート213の上の栽培部201には、個別のプランター容器216が置かれる。プランター容器216には、培地214が敷き詰められ、その培地214に植物215が植えられる。その植物215と培地214は、収穫時等において、プランター容器216単位で交換することができる。培地214は、給水/根隔離シート213からプランター容器216の下部の穴を通じて出てくる水を吸い上げる。培地214は、例えば、通気性及び毛管吸水性を有する培養土である。なお、植物ベッド103では多孔質のプランター容器を用いることも可能であり、この場合には給水/根隔離シート213を用いずとも植物215の栽培が可能である。
植物ベッド103内の浄化槽部202の側面には、浮遊物拡散網204により浄化槽部202と分離される浮遊物拡散槽部203が設けられる。浮遊物拡散槽部203は、浮遊物拡散網204によって、水槽水供給管205によって水槽104から導かれた水槽水229中の浮遊物を、浄化槽部202の側面の全体に拡散させる。浮遊物は、例えば、魚232の糞、残餌、藻類である。浮遊物拡散網204は、浮遊物によって、浄化槽部202内の浄化媒体212の特定部分が詰まってしまうのを防止する。 浮遊物拡散網204の網目の大きさは、浄化媒体212の粒子が通過できない最大の大きさとされる。水槽水229は、水産飼育部220内の水槽104から循環ポンプ221によって汲み上げられ、水槽水供給管205を通って、浮遊物拡散槽部203に注水されている。
間欠排水装置206は、植物ベッド103内の水位がTL1になった場合に、TL2に下がるまで植物ベッド103内の水を排水する。排水された水は、物理フィルタ207によって微小な老廃物や濁りが除去される。その後、その水は間欠排水管208を通って、水産飼育部220の水槽104中の水槽水229に還流される。水位TL1は、給水/根隔離シート213が浄化槽部202内の水に浸る程度である。この結果、水槽104から水耕栽培部200に注水された水槽水229は、浄化槽部202で浄化された後に、水の表面張力による毛細管現象によって、栽培部201に置かれた各プランター容器216内の培地214の表面まで吸い上げられる。そして、各プランター容器216の培地214に植えられた植物215は、その根から水を吸水する。間欠排水装置206は、例えば、ベルサイフォンによって構成される。なお、ベルサイフォンに限られず、ポンプで水を吸い上げ、ポンプOFF時に別途設けた排水管から水を自然落下させて排水する構成としてもよい。また、ポンプから植物215への水の供給は、植物215の各プランター容器216にポンプ配管から分岐した細管を通じて水滴状の水を供給する灌漑方式としてもよい。
土質センサ群209は、浄化媒体212中の土質をセンシングするための1つ以上のセンサである。センシング項目としては、EC(電気伝導度)、pH(水素イオン濃度)、CO2(二酸化炭素)濃度、気温、湿度、光照度などがある。土質センサ群209は、必ずしもこれら全てのセンシング項目の値をセンシングする必要はなく、いくつかのセンシング項目を組み合わせた値をセンシングする1つ以上のセンサであってもよい。土質センサ群209の各センシング値は、電気配線250によって接続される制御ユニット105に伝達される。土質センサ群209には、必要に応じて特には図示しない電源から電力が供給される。土質センサ群209は、水耕栽培部200における剪定、間引き、又は収穫以外の栽培状態をセンシングするセンシング部に対応する。
1つ以上の土質調整剤カートリッジ211がセットされた土質調整剤添加装置210は、各土質調整剤カートリッジ211内の各土質調整剤を、個別に設置されている弁を通じて、水槽水供給管205から浮遊物拡散槽部203内に導かれた水槽水229に添加する。土質調整剤添加装置210の土質調整剤カートリッジ211毎の弁の開閉は、電気配線251を介して接続される制御ユニット105によって制御される。土質調整剤カートリッジ211の数は、土質センサ群209が検出するセンシング値の数に対応していてよく、又はそれより少ない数であってもよい。これらの土質調整剤カートリッジ211内の各土質調整剤は、土質センサ群209が検出するセンシング項目に対応する成分を調整又は除去する市販のものであってよい。上記各弁が制御ユニット105によって指定された時間開かれると、その時間に対応する添加量の土質調整剤が、その弁に接続された土質調整剤カートリッジ211から浮遊物拡散槽部203内の水槽水229に添加される。土質調整剤カートリッジ211がセットされた土質調整剤添加装置210は、飼育・栽培条件更新部の一部に対応する。より具体的には、土質調整剤添加装置210は、制御ユニット105が指示する栽培条件データに基づいて、水耕栽培部200における栽培条件を更新する栽培条件更新部として機能する。ここで、栽培条件データは各土質調整剤の添加量であり、栽培条件は浄化媒体212の各土質調整剤の成分の土質である。また、栽培条件データは、飼育・栽培条件データ412の一部である。
土質センサ群209が、気温、湿度、又は光照度をセンシングする場合には、制御ユニット105は、特には図示しないヒータの温度や、特には図示しない噴霧器での噴霧量・噴霧時間・噴霧時間間隔、又はLEDライト240の照明時間・照明時間間隔を、栽培条件として制御してもよい。
LEDライト240は、筐体101の照明・空調部102(図1)に設置される。LEDライト240は、家庭用アクアポニックスシステム100が室内で利用される場合に、植物215を照明することができる。LEDライト240には、特には図示しない電源から電力が供給される。上述したように、LEDライト240の照明時間や照明時間間隔が、制御ユニット105によって制御されてもよい。
ウェブカメラ241は、栽培されている植物215の生育状態を撮像する。その映像データは、電気配線255を介して制御ユニット105に伝達される。
送風機242は、筐体101の照明・空調部102(図1)に設置される。送風機242は、植物215に向けて送風を行う。送風時間及び送風間隔は、電気配線256を介して接続される制御ユニット105によって制御される。
制御ユニット105は、例えばシングルボードコンピュータを用いて構成された小型のコンピュータシステムである。制御ユニット105は、水質センサ群225又は土質センサ群209(センシング部)のセンシングの結果に基づいて、魚232又は植物215の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データ412(水質調整剤又は土質調整剤の添加量)を算出する。
本実施形態では、制御ユニット105は、上記算出処理を、インターネット300を介して接続される外部のクラウドコンピュータシステムに実行させる。この場合、制御ユニット105及び外部のクラウドコンピュータシステムは、合わせて、上記算出処理を実行するための制御部に対応する。制御ユニット105は、十分な演算能力を有する場合には、上記算出処理を自ユニット内で実行してもよい。
図3は、家庭用アクアポニックスシステム100が利用するネットワークの構成例を示す図である。図1及び図2の構成を有する家庭用アクアポニックスシステム100は、制御ユニット105によってインターネット300に接続される。インターネット300には、上記算出処理を実行するためのアクアポニックスクラウドコンピュータシステム301が接続される。以下、アクアポニックスクラウドコンピュータシステム301は、アクアポニックスクラウド301と略記する。
図4は、上記アクアポニックスクラウド301の構成例を示すブロック図である。センシング値受信部400は、制御ユニット105(図2)からインターネット300(図3)を介して転送されてきたセンシング値411を受信する。図2で説明したように、これらのセンシング値411は、制御ユニット105が水質センサ群225又は土質センサ群209から取得したものである。
センシング値記録部401は、センシング値受信部400が受信したそれらのセンシング値411を、一定期間(例えば2週間から1箇月間)記録する記憶装置である。
次に、回帰演算部402と飼育・栽培条件データ算出部403について説明する。今、Aを回帰分析モデル行列、Xを入力行列、Bをスコア出力値とすると、行列演算式として、下記(1)式が成立する。
AX=B ・・・(1)
回帰分析モデル行列Aは、入力行列Xからスコア出力値Bを予測するための行列である。入力行列Xは、センシング値411を含む。スコア出力値Bは、入力行列Xが回帰分析モデル行列Aが示す回帰分析モデルにどの程度フィットしているかを示すスコアである。本実施形態では、スコア出力値Bは、水棲生物232又は植物215の生育状態に関するスコアを示す。スコア出力値Bの値が大きければ生育状態は良好であり、小さければ生育状態は不良である。入力行列Xに含まれるセンシング値411が、時系列データである場合、スコア出力値Bも時系列になる。センシング値記録部401に記録されているセンシング値411の平均値が入力行列Xとして用いられる場合には、スコア出力値Bは固定値となる。
数式(1)で示される回帰演算が、回帰演算部402で実行される。この演算の結果得られるスコア出力値Bが生育状態を示すスコア値として出力される。そして、スコア出力値Bが所定の閾値以上であれば、生育状態は良好と判別される。この場合には、アクアポニックスクラウド301は、これ以上の制御は特には行わない。
スコア出力値Bが所定の閾値未満であれば、生育状態は不良と判別される。この場合には、飼育・栽培条件データ算出部403が、以下に示される演算によって、水棲生物232又は植物215の生育を良好にするための飼育・栽培条件データ412を算出する。
今、生育状態が不良である場合の入力行列をX、そのときのスコア出力値をBとする。また、εを、スコア出力値Bから改良したいスコア差分値(許容残差)であるとし、X’を改良後の入力行列データセットであるとする。この場合、X’は、回帰分析モデル行列Aの逆行列A-1を用いて、下記(2)式により算出できる。
A(X-X’)-B=ε
故に、
X’=X-A-1(B+ε) ・・・(2)
飼育・栽培条件データ算出部403は、上記(2)式により算出したX’を用いて、下記(3)式により、前述した(1)式と同様の演算を実行する。この結果、X’に対応するスコア出力値Bが算出される。
=AX’ ・・・(3)
飼育・栽培条件データ算出部403は、上記スコア出力値BがBよりも良化する場合に、このX’に基づいて、飼育・栽培条件データ412を生成する。但し、改良後の入力行列データセットX’の各行列要素としてのセンシング値411が、水棲生物232の飼育又は植物215の栽培に適さない値になる可能性がある。そこで、飼育・栽培条件データ算出部403は、許容残差εを満たした状態で、かつX’の各行列要素であるセンシング値411が飼育又は栽培に適する条件の範囲内になるまで、例えば遺伝的アルゴリズムにより繰り返し計算を実行する。飼育・栽培条件データ算出部403は、上記算出したX’を用いて、飼育・栽培条件データ412を出力する。具体的には、飼育・栽培条件データ算出部403は、(X’-X)として算出した差分行列の各要素の差分センシング値を、飼育・栽培条件データ412の一部として出力する。また、飼育・栽培条件データ算出部403は、上記各差分センシング値がどのセンシング項目であるかを示す識別情報を、上記各差分センシング値とペアで、飼育・栽培条件データ412の一部として出力する。
図5(a)は、図4の回帰演算部402の第1の詳細構成例を示すブロック図である。回帰演算部402は、重回帰式モデル500を用いてセンシング値411を行列要素として含む入力行列Xを演算することにより、スコア出力値Bを出力する。
図5(a)において、主成分分析処理実行部501は、予め用意された多数の教師センシング値502に対して主成分分析処理を実行する。主成分分析処理実行部501は、主成分分析処理により得られる主成分の重み付き和として重回帰式モデル500を生成し、回帰演算部402にセットする。
図5(a)の構成例に対して、図4の飼育・栽培条件データ算出部403は、複数のセンシング項目のうち、所定センシング項目の夫々に関して、以下の処理を実行する。ここで、センシング項目は、重回帰式モデル500を構成する各主成分を算出した説明変数としてのセンシング値411の種別である。それらのセンシング項目のうち、所定センシング項目は、重回帰式モデル500に展開したときに所定の閾値以上の重み係数の値を有するものである。即ち、回帰演算部402が生育状態の不良を判別した場合に、飼育・栽培条件データ算出部403は、所定センシング項目の夫々に関して、重回帰式モデル500に入力されたセンシング値と生育状態が良好である場合に予め算出してあるセンシング値との差分値を算出する。そして、飼育・栽培条件データ算出部403は、その差分値を、所定センシング項目の識別情報とともに、飼育・栽培条件データ412として出力する。
飼育・栽培条件データ送信部404は、飼育・栽培条件データ算出部403が出力した飼育・栽培条件データ412を、家庭用アクアポニックスシステム100内の制御ユニット105(図2)に向けて、インターネット300(図3)に送信する。
図5(b)は、図4の回帰演算部402の第2の詳細構成例を示すブロック図である。回帰演算部402は、回帰ニューラルネットワークモデル(以下、「回帰NNモデル」と略記)510を用いてセンシング値411を行列要素として含む入力行列Xを演算することにより、スコア出力値Bを出力する。
図5(b)において、回帰ニューラルネットワークモデル学習部(以下、「回帰NNモデル学習部」と略記)511は、予め用意された教師センシング値512と教師スコア出力値513の多数のデータセットに対して学習処理を実行することにより、回帰NNモデル510を生成し、回帰演算部500にセットする。
図5(b)の構成に対して、飼育・栽培条件データ算出部403は、複数のセンシング項目のうち、所定センシング項目の夫々に関して、以下の処理を実行する。ここで、センシング項目は、回帰NNモデル510に入力される入力行列Xの各行列要素である各センシング値411の種別である。それらのセンシング項目のうち、所定センシング項目は、回帰NNモデル510において出力層のニューロンから入力層のニューロンに向かって逆経路を辿りながら得られるその逆経路上のニューロン毎の重み係数値の総和が所定の閾値以上のものである。即ち、回帰演算部402が生育状態の不良を判別した場合に、飼育・栽培条件データ算出部403は、所定センシング項目の夫々に関して、回帰NNモデル510に入力されたセンシング値と生育状態が良好である場合に予め算出してあるセンシング値との差分値を算出する。そして、飼育・栽培条件データ算出部403は、その差分値を、所定センシング項目の識別情報とともに、飼育・栽培条件データ412として出力する。
アクアポニックスクラウド301(図4)から送信された飼育・栽培条件データ412は、インターネット300(図3)を介して、家庭用アクアポニックスシステム100の制御ユニット105(図2)で受信される。制御ユニット105は、受信した飼育・栽培条件データ412に含まれる所定センシング項目の識別情報に対応する種類の水質調整剤又は土質調整剤を決定する。また、制御ユニット105は、飼育・栽培条件データ412に含まれる差分値に対応する添加時間(添加量)を決定する。制御ユニット105は、上記決定した水質調整剤を含む水質調整剤カートリッジ227が接続されている水質調整剤添加装置226内の弁、又は上記決定した土質調整剤の土質調整剤カートリッジ211が接続されている土質調整剤添加装置210内の弁を、上記決定した添加時間開ける。この結果、水質調整剤が水槽104内の水槽水229に、又は土質調整剤が植物ベッド103の浮遊物拡散槽部203内の水槽水229に、添加される。それらの添加量は、上記添加時間に対応する。
図3の説明に戻り、インターネット300には、アクアポニックスシステムの熟練者が利用する1台以上の熟練者端末303が接続される。そして、インターネット300には、熟練者支援ネットワークサーバコンピュータシステム302が接続される。以下、熟練者支援ネットワークサーバコンピュータシステム302は、熟練者支援ネットワークサーバ302と略記する。熟練者支援ネットワークサーバ302は、制御ユニット105から送信されインターネット300を介して転送されてきた栽培されている植物215の映像データを、熟練者端末303に転送して表示させる。一方、熟練者支援ネットワークサーバ302は、熟練者端末303から送信されインターネット300を介して転送されてきた植物215の剪定、間引き、又は収穫に関する熟練者のアドバイス情報を、制御ユニット105に転送する。この転送処理は、熟練者支援ネットワークサーバ302ではなく、通常のメールサーバ等であってもよい。制御ユニット105は、受信上記アドバイス情報を、ディスプレイ106に表示する。
図6は、図1から図5で説明した実施形態の家庭用アクアポニックスシステム100による飼育・栽培工程の説明図である。まず、家庭用アクアポニックスシステム100の立上げ時には、ユーザは、図6のステップS601からS606の一連の立上げ工程を実行する。
始めに、ユーザは、図2の家庭用アクアポニックスシステム100において、水耕栽培部200の植物ベッド103の浄化槽部202に、浄化媒体212を敷き詰める。ユーザは、浄化媒体212の側面に浮遊物拡散網204をセットし、浮遊物拡散槽部203の空間を確保する。ユーザは、浄化媒体212の上面に、給水/根隔離シート213を敷く。そして、ユーザは、浄化媒体212において、硝化バクテリアを増殖させる。具体的には、ユーザは、浄化媒体212に、水を水位TL1まで注水し、そこに硝化バクテリアを増殖させるための調整剤を添加する(以上、ステップS601)。
次に、ユーザは、魚232と植物215(図2)の組合せを選択する(ステップS602)。
次に、ユーザは、ステップS602で選択した魚の稚魚を購入し、水産飼育部220内の水槽104(図2)に投入する(ステップS603)。このとき同時に、ユーザは、家庭用アクアポニックスシステム100の電源を投入する。この結果、図2において、空気供給ポンプ222、循環ポンプ221、ヒータ224、水質センサ群225、水質調整剤添加装置226、間欠排水装置206、土質センサ群209、水質調整剤添加装置226、LEDライト240、ウェブカメラ241、送風機242、制御ユニット105、及びディスプレイ106等が稼働を開始する。
次に、ユーザは、ステップS602で選択した植物215と培地214がプランター容器216にセットになっている植物キットを購入する。水耕栽培部200の植物ベッド103において、ユーザは、その植物キットを給水/根隔離シート213の上の栽培部201の空間に配置する(以上、ステップS604)。
次に、ユーザは、制御ユニット105(図2)を操作して、家庭用アクアポニックスシステム100を提供するメーカのホームページ等からアクアポニックスクラウド301(図3)にアクセスする。そして、ユーザは、アクアポニックスクラウド301から、立上げ工程における飼育・栽培条件データ412を、制御ユニット105にダウンロードする。この結果、制御ユニット105は、受信した立上げ工程の飼育・栽培条件データ412に含まれる所定センシング項目の識別情報に対応する種類の水質調整剤又は土質調整剤を決定する。また、制御ユニット105は、飼育・栽培条件データ412に含まれる差分値に対応する添加時間(添加量)を決定する。制御ユニット105は、上記決定した水質調整剤を含む水質調整剤カートリッジ227が接続されている水質調整剤添加装置226内の弁、又は上記決定した土質調整剤の土質調整剤カートリッジ211が接続されている土質調整剤添加装置210内の弁を、上記決定した添加時間開ける。この結果、立上げ時に必要な量の水質調整剤が水槽104内の水槽水229に、また、立上げ時に必要な量の土質調整剤が植物ベッド103の浮遊物拡散槽部203内の水槽水229に、添加される(以上、ステップS605)。
その後、ユーザは、家庭用アクアポニックスシステム100において、魚232の飼育と、植物215の栽培を開始する(ステップS606)。
立上げ工程が完了すると、家庭用アクアポニックスシステム100は、安定工程に移行する。安定工程では、ユーザが関与しないステップS607とS608で示される自動工程が制御ユニット105及びアクアポニックスクラウド301によって実行される。また、安定工程では、ユーザが積極的に関わるステップS609、S610,及びS611の手動工程が、ユーザによって実施される。
自動工程では、まず、水質・土質の自動調整が実施される(ステップS607)。この自動調整では、制御ユニット105が、前述した水質センサ群225及び土質センサ群209から各センシング値を収集し、アクアポニックスクラウド301へ送信する。次に、アクアポニックスクラウド301が、センシング値411を受信して記録する。アクアポニックスクラウド301は、一定期間毎に、センシング値411に基づいて飼育・栽培条件データ412を算出し、制御ユニット105に送信する。更に、受信された飼育・栽培条件データ412に基づいて、制御ユニット105が、水質調整剤添加装置226における水質調整剤の添加を、また、土質調整剤添加装置210における土質調整剤の添加を、制御する。
ステップS607での自動調整のタイミングは、例えば2週間から1箇月に1度程度が実用上最もよいが、それより短くしてもよい。水質調整剤や土質調整剤の添加量や目標数値の上限は、魚232や植物215の種類によって予め設定しておいてよい。この場合、図4の飼育・栽培条件データ算出部403は、添加量が必要以上に増えないようにしながら、飼育・栽培条件データ412を算出する。アクアポニックスクラウド301は、例えば2週間から1箇月に1度のタイミングで、センシング値記録部401に記録されているその期間の間のセンシング値411に対して、回帰演算部402による生育状態スコア出力値Bの算出と、それに基づく生育状態の判別を行い、飼育・栽培条件データ412を算出することができる。
安定工程においては、立上げから1箇月乃至2箇月程度経過したタイミングで、アクアポニックスの硝化サイクルが安定化する。ステップS607での自動調整が進行すると、魚232、浄化媒体212内での硝化バクテリア、植物215のバランスが均衡する。このため、基本的には、浄化媒体212による生物ろ過による自浄作用によって、ユーザが掃除をする必要はほとんどなくなる。
手動工程では、魚232への餌やり(ステップS609)、植物215の剪定・間引き(ステップS610)、及び植物215の収穫(ステップS611)は、ユーザ自身によって手動で行われる。
ステップS609の餌やりの工程では、ユーザは、1日に1から2回、魚232への餌やりを行う。餌やりの量は、魚の種類や生育状態によって変化する。魚が食事をする際の動きは、多彩である。このため、ユーザは、魚等の魚232の生育状態を必ず確認するようにする。この確認は、目視で直接行ってもよい。或いは、この確認は、水槽104付近に設置される特には図示しないウェブカメラ及び制御ユニット105からインターネット300(図3)を介したユーザ自身のスマートフォンやタブレットへの映像の転送により行ってもよい。この工程により、ユーザは、魚等が健康に育っているかどうかを判断することができる。そして、ユーザは、飼育物に愛着を持ち始め、数カ月から数年という長期間にわたって毎日餌をやる工程を煩雑に感じず、持続的に飼育に関与できるようになる。魚が有意に大きく成長してきている過程や日々の細かな状態変化を観察することにより、自動で飼育するよりも結果的に魚が健康で大きく育つ。
ステップS610の剪定・間引きの工程では、植物215の生長が分散するのを防ぎ、生長し大きくなる部分を制御する意味合いもあり、ユーザが適切に処置することにより、結実や開花などが安定的に行われる。
ステップS611の収穫の工程では、ユーザが処置をする点で、ステップS610の剪定・間引きの工程と類似している。これに加えて、収穫工程では、ユーザは、植物215が結実した果実や開花を摘み取る、食用の葉物を直接摘み取るといった楽しみを得ることができる。この収穫工程は、例えば、図2の植物ベッド103から、プランター容器216に植物215及び培地214が収納されている植物キットをまるごと取り出すことにより、簡単に行うことができる。
ステップS610やS611の処置は、適切に行わないと、アクアポニックスにおける硝化サイクルのバランスを崩すこととなる。適切な処置のためには、剪定・間引・収穫の量、摘取りの種類、又は植物215が病気になっていないかを、確認し見極める必要がある。この確認は、目視で直接行ってもよい。或いは、この確認は、植物215の上方に設置されているウェブカメラ241及び制御ユニット105からインターネット300(図3)を介したユーザ自身のスマートフォンやタブレットへの映像の転送により行ってもよい。
しかしながら、上述のような確認及び見極めの工程をユーザ自身が行うのは、困難な場合もある。このような場合には、ウェブカメラ241が撮影した植物215の映像が、制御ユニット105及びインターネット300を介して熟練者支援ネットワークサーバ302に転送され、更にそこからインターネット300に接続される熟練者端末303に転送されるように構成することができる。アクアポニックスの熟練者は、自身が操作する熟練者端末303で、上記ユーザの家庭用アクアポニックスシステム100で栽培されている植物215の生育状態を示す映像を確認することができる。そして、熟練者は、その生育状態に対するアドバイス情報を、テレビ会議又はテキストメールなどによって、インターネット300(及び熟練者支援ネットワークサーバ302)を介して送信することができる。上記アドバイス情報は、制御ユニット105によって受信され、ディスプレイ106に表示される。ユーザは、このアドバイス情報を参考にして、ステップS610の剪定・間引き、及びステップS611の収穫の工程を、自分自身で適切に実施することができる。この結果、ユーザは、飼育及び栽培の楽しみを失わずに、それらのスキルを向上させることが可能となる。
ユーザは、ステップS611の収穫工程によってプランター容器216に植物215及び培地214が収納されている収穫対象の植物キットを植物ベッド103から取り出した後、ステップS614及びS615で示される苗植え工程を実施することができる。
ステップS614において、ユーザは、新たなプランター容器216に敷き詰められた新たな培地214に新たな植物215の苗が植えられた新たな植物キットを、ステップS611での収穫により空いた植物ベッド103のスペースに配置することができる。
続いて、ステップS615において、ユーザは、制御ユニット105(図2)を操作して、家庭用アクアポニックスシステム100を提供するメーカのホームページ等からアクアポニックスクラウド301(図3)にアクセスする。そして、ユーザは、アクアポニックスクラウド301から、ステップS614で設置した新たな植物キットに対応する飼育・栽培条件データ412を、制御ユニット105にダウンロードする。このダウンロード工程は、ユーザがステップS614で多くの植物キットを交換し収穫したような場合に必要となる。収穫が小規模の場合には、このダウンロード工程は不要である。制御ユニット105は、受信した新たな飼育・栽培条件データ412に含まれる所定センシング項目の識別情報に対応する種類の土質調整剤を決定する。また、制御ユニット105は、飼育・栽培条件データ412に含まれる差分値に対応する添加時間(添加量)を決定する。制御ユニット105は、上記決定した土質調整剤の土質調整剤カートリッジ211が接続されている土質調整剤添加装置210内の弁を、上記決定した添加時間開ける。この結果、新たな土質調整剤が植物ベッド103の浮遊物拡散槽部203内の水槽水229に、添加される。その後、システムは、苗植え工程から前述した安定工程に戻る。
上述した苗植え工程と同様に、ユーザは随時、ステップS612及びS613で示される魚替え工程を実施することができる。
ステップS612において、ユーザは、新たな稚魚を水槽104に投入することができる。
続いて、ステップS613において、ユーザは、制御ユニット105(図2)を操作して、家庭用アクアポニックスシステム100を提供するメーカのホームページ等からアクアポニックスクラウド301(図3)にアクセスする。そして、ユーザは、アクアポニックスクラウド301から、ステップS612で水槽104に投入した新たな魚に対応する飼育・栽培条件データ412を、制御ユニット105にダウンロードする。このダウンロード工程は、水槽104に投入された新たな魚の種類が水槽104内で飼育中の魚の種類と大きく異なるような場合に、必要となる。魚の種類があまり異ならない場合には、このダウンロード工程は不要である。制御ユニット105は、受信した新たな飼育・栽培条件データ412に含まれる所定センシング項目の識別情報に対応する種類の水質調整剤を決定する。また、制御ユニット105は、飼育・栽培条件データ412に含まれる差分値に対応する添加時間(添加量)を決定する。制御ユニット105は、上記決定した水質調整剤の水質調整剤カートリッジ227が接続されている水質調整剤添加装置226内の弁を、上記決定した添加時間開ける。この結果、新たな水質調整剤が水槽104内の水槽水229に、添加される。その後、システムは、魚替え工程から前述した安定工程に戻る。
以上説明した本実施形態によれば、水産飼育部220における魚232への餌やり工程と、水耕栽培部200における植物215の剪定、間引き、及び収穫工程が、あえてユーザ自身の作業として残される。そして、それら以外の例えば水質センサ群225及び土質センサ群209でのセンシングの結果に基づく飼育・栽培条件の更新(水質や土質の調整工程)は、主成分分析や機械学習等による回帰演算により自動化される。これにより、ユーザが飼育及び栽培する生物に対して関心を持ち続け、かつ放棄せず安心して取り組むことができる半自動の家庭用アクアポニックスシステム100を実現することが可能となる。
100 アクアポニックスシステム
101 筐体
102 照明・空調部
103 植物ベッド
104 水槽
105 制御ユニット
106 ディスプレイ
200 水耕栽培部
201 栽培部
202 浄化槽部
203 浮遊物拡散槽部
204 浮遊物拡散網
205 水槽水供給管
206 間欠排水装置
207 物理フィルタ
208 間欠排水管
209 土質センサ群
210 土質調整剤添加装置
211 土質調整剤カートリッジ
212 浄化媒体
213 給水/根隔離シート
214 培地
215 植物
220 水産飼育部
221 循環ポンプ
222 空気供給ポンプ
223 空気供給管
224 ヒータ
225 水質センサ群
226 水質調整剤添加装置
227 水質調整剤カートリッジ
228 水槽上蓋
229 水槽水
230 水面
231 空気
232 水棲生物
240 LEDライト
241 ウェブカメラ
242 送風機
250、251、252、253、254、255、256 電気配線
300 インターネット
301 アクアポニックスクラウド(コンピュータシステム)
302 熟練者支援ネットワークサーバ(コンピュータシステム)
303 熟練者端末
400 センシング値受信部
401 センシング値記録部
402 回帰演算部
403 飼育・栽培条件データ算出部
404 飼育・栽培条件データ送信部
411 センシング値
412 飼育・栽培条件データ
500 重回帰式モデル
501 主成分分析処理実行部
502、512 教師センシング値
510 回帰NNモデル
511 回帰NNモデル学習部
513 教師スコア出力値
A 回帰分析モデル行列
B 生育状態スコア値
X 入力行列

Claims (11)

  1. 水産飼育部と水耕栽培部とを有する系内で水又は溶液を循環させて、前記水産飼育部で水棲生物を飼育し、前記水耕栽培部で植物を栽培する水産飼育・水耕栽培システムであって、
    前記水産飼育部における餌やりを除いた飼育状態と前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングするセンシング部と、
    前記センシングの結果に基づいて、前記水棲生物及び前記植物の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出する制御部と、
    前記制御部が算出した飼育・栽培条件データに基づいて、前記水産飼育部における飼育条件及び前記水耕栽培部における栽培条件を更新する飼育・栽培条件更新部と、を備える水産飼育・水耕栽培システム。
  2. 前記制御部は、
    多くのセンシングの結果に対して回帰分析を実行して算出した回帰モデルを用いて前記センシングの結果を演算することにより前記水棲生物及び前記植物の生育状態の予測値を出力し、前記予測値に基づいて前記生育状態の良好又は不良を判別する回帰演算部と、
    前記回帰演算部が前記生育状態の不良を判別した場合に、前記生育状態を良好にするための前記飼育・栽培条件データを算出する飼育・栽培条件データ算出部と、を備える請求項1に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  3. 前記回帰演算部は、多数のセンシング値に対して主成分分析処理を実行して算出した主成分の重み付き和として表現される重回帰式モデルを用いて前記センシングの結果を演算することにより前記生育状態の予測値を出力し、
    前記飼育・栽培条件データ算出部は、前記各主成分を算出した説明変数としての前記センシングの結果の種別であるセンシング項目のうち、前記重回帰式モデルに展開したときの重み係数の値が所定の閾値以上である所定センシング項目の夫々に関して、前記回帰演算部が前記生育状態の不良を判別した場合に前記重回帰式モデルに入力された前記センシング値と前記生育状態が良好である場合に予め算出してあるセンシング値との差分値を算出し、前記差分値を前記所定センシング項目の識別情報とともに前記飼育・栽培条件データとして出力する、請求項2に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  4. 前記回帰演算部は、教師センシング値と教師生育状態の多数のデータセットに対して学習処理を実行して算出した回帰ニューラルネットワークモデルを用いて前記センシングの結果を演算することにより前記生育状態の予測値を出力し、
    前記飼育・栽培条件データ算出部は、前記回帰演算部が前記生育状態の不良を判別した場合に、前記回帰ニューラルネットワークモデルに入力する前記センシングの結果の種別であるセンシング項目のうち、前記回帰ニューラルネットワークモデルにおいて出力層のニューロンから入力層のニューロンに向かって逆経路を辿りながら得られる前記逆経路上のニューロン毎の重み係数値の総和が所定の閾値以上となる所定センシング項目の夫々に関して、前記回帰演算部が前記生育状態の不良を判別した場合に前記回帰ニューラルネットワークモデルに入力された前記センシング値と前記生育状態が良好である場合に予め算出してあるセンシング値との差分値を算出し、前記差分値を前記所定センシング項目の識別情報とともに前記飼育・栽培条件データとして出力する、請求項2に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  5. 前記センシング部は、前記水産飼育部における水槽の水又は溶液の1つ以上の第1の数のセンシング項目に関する水質をセンシングする水質センサ群と、前記水耕栽培部における植物ベッドの培地の1つ以上の第2の数のセンシング項目に関する土質をセンシングする土質センサ群と、を含み、
    前記飼育・栽培条件更新部は、前記水産飼育部における水槽の水又は溶液に前記飼育・栽培条件データに対応する添加量の前記第1の数以下の第3の種類の水質調整剤を添加する水質調整剤添加部と、前記水耕栽培部における前記植物ベッドの前記培地に前記飼育・栽培条件データに対応する添加量の前記第2の数以下の第4の種類の土質調整剤を添加する土質調整剤添加部と、を含み、
    前記制御部は、前記飼育・栽培条件データに含まれる前記所定センシング項目の識別情報に対応する前記第3又は第4の種類のうちの1つの種類の前記水質調整剤及び前記土質調整剤を、前記飼育・栽培条件データに含まれる前記差分値に対応する添加量だけ添加させることを、前記水質調整剤添加部及び前記土質調整剤添加部に指示する、請求項3又は4に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  6. 前記水質調整剤添加部及び前記土質調整剤添加部は夫々、前記種類毎に個別のカートリッジに充填された前記第1の数以下の種類の水質調整剤及び前記第2の数以下の種類の土質調整剤を保持する、請求項5に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  7. 前記制御部は、
    前記水産飼育部及び前記水耕栽培部と一体で設置され、前記センシング部における前記センシングの結果を取得してインターネットに送信し、前記インターネットから受信した前記飼育・栽培条件データを前記飼育・栽培条件更新部に指示する制御装置と、
    前記インターネットに接続され、前記制御装置から送信された前記センシングの結果を受信し、受信した前記センシングの結果に基づいて前記水棲生物及び前記植物の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出して前記制御装置に送信するクラウドコンピューティングシステムと、を含む請求項1乃至6の何れか一項に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  8. 前記水棲生物又は前記植物の生育状態を撮像するカメラ部と、情報を表示するディスプレイを更に備え、
    前記制御部は、前記カメラ部が撮像した映像を、前記インターネットを介して前記インターネットに接続される熟練者の端末装置に送信し、前記熟練者が前記端末装置で前記映像の受信に対して前記水産飼育部における餌やり又は前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き若しくは収穫に関して送信したアドバイス情報を受信して前記ディスプレイに表示する、請求項1乃至7の何れか一項に記載の水産飼育・水耕栽培システム。
  9. 水産飼育部と水耕栽培部とを有する系内で水又は溶液を循環させて、前記水産飼育部で水棲生物を飼育し、前記水耕栽培部で植物を栽培するための水産飼育・水耕栽培方法であって、
    前記水産飼育部における餌やりを除いた飼育状態と前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングし、
    前記センシングの結果に基づいて前記水棲生物及び前記植物の生育状態を判定し、前記生育状態の不良が判定された場合に、前記生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出し、
    前記算出された飼育・栽培条件データに基づいて、前記水産飼育部における飼育条件及び前記水耕栽培部における栽培条件を更新する、水産飼育・水耕栽培方法。
  10. 水産飼育部と水耕栽培部とを有する系内で水又は溶液を循環させて、前記水産飼育部で水棲生物を飼育し、前記水耕栽培部で植物を栽培するシステムを制御するコンピュータに、
    前記水産飼育部における餌やりを除いた飼育状態と前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングするセンシング部の出力に基づいて、前記水棲生物及び前記植物の生育状態を判定するステップと、
    前記生育状態の不良が判定された場合に、前記生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データを算出するステップと、
    前記算出された飼育・栽培条件データに基づいて、前記水産飼育部における飼育状態及び前記水耕栽培部における栽培状態を更新させるステップと、を実行させるための水産飼育・水耕栽培プログラム。
  11. 水棲生物を飼育する水産飼育部と、植物を栽培する水耕栽培部と、前記水産飼育部と前記水耕栽培部とを支持する筐体とを有し、前記水産飼育部と前記水耕栽培部で水又は溶液を循環させる家庭用の水産飼育・水耕栽培装置であって、
    前記水産飼育部における餌やりを除いた飼育状態と前記水耕栽培部における前記植物の剪定、間引き及び収穫を除いた栽培状態とをセンシングするセンシング部と、
    前記水産飼育部における飼育条件及び前記水耕栽培部における栽培条件を更新する飼育・栽培条件更新部と、を備え、
    前記センシングの結果から算出された前記水棲生物の飼育状態及び前記植物の生育状態を良好にするための飼育・栽培条件データに基づき、前記飼育・栽培条件更新部が前記飼育条件及び前記栽培条件を更新する水産飼育・水耕栽培装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7369412B1 (ja) * 2023-04-25 2023-10-26 オリエンタル白石株式会社 アクアポニックスシステム

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