JP2022110955A - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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重希 林
Shigeki Hayashi
健司 鶴井
Kenji Tsurui
美惠 徳山
Mie Tokuyama
勇介 福嶋
Yusuke Fukushima
正人 国定
Masato Kunisada
喜大 山田
Yoshihiro Yamada
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Abstract

【課題】側面衝突時に乗員の頭部又は腰部を高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる車両用サイドエアバッグ装置を提供する。【解決手段】車両用サイドエアバッグ装置10は、車両用シート14の内部に収納され、側面衝突の予知時又は検知時にインフレータ42からガスの供給を受けて乗員Pの側方で膨張展開されるバッグ本体12を有する。バッグ本体12は、膨張展開状態で乗員の頭部Hの側方を覆う上部チャンバ12Aと乗員の腰部Lの側方を覆う下部チャンバ12Bとを備えている。また、バッグ本体12には、下部チャンバ12Bをシート前後方向の前後に分離するスリット30が形成されており、分離された下部チャンバ12Bの前部12B1及び後部12B2をスライドさせ、少なくとも一部をシート幅方向に重ねて縫製している。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サイドエアバッグ装置に関する。
特許文献1には、側面衝突時に乗員の側方で膨張展開されるサイドエアバッグが開示されている。この特許文献1に開示されているサイドエアバッグは、乗員の頭部を拘束する頭部保護膨張部と、乗員の腰部を拘束する腰部保護膨張部と、頭部保護膨張部と腰部保護膨張部とを繋ぐ中間膨張部とを含んで構成されている。また、特許文献1では、中間膨張部の内部にインナチューブ(ダクト部材)が配置されており、このインナチューブによって、インフレータで発生したガスが頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部に分配される。
特開2011-105107号公報
ところで、側面衝突時に乗員を保護する観点では、頭部や腰部等の部位は、高い拘束力で早期に拘束すると共に、シート幅方向の拘束ストロークを充分に確保することが望ましい。頭部や腰部を高い拘束力で早期に拘束するためには、サイドエアバッグの内圧を高め、展開速度を向上させる必要がある。また、シート幅方向の拘束ストロークを確保するためには、膨張展開状態におけるサイドエアバッグのシート幅方向の厚みを充分に確保する必要がある。
しかし、サイドエアバッグの内圧を高め、展開速度を向上させると、サイドエアバッグの内部の容積が不足して、充分な拘束ストロークを得ることが困難な場合が考えられる。一方、サイドエアバッグの内部の容積を拡大させてシート幅方向の厚みを厚くすると、内圧が不足して充分な拘束力や展開速度を得ることが困難な場合が考えられる。よって、上記先行技術では、乗員の頭部又は腰部を高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得るという観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、側面衝突時に乗員の頭部又は腰部を高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる車両用サイドエアバッグ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、車両用シートの内部に収納され、側面衝突の予知時又は検知時にインフレータからガスの供給を受けて乗員の側方で膨張展開されると共に、膨張展開状態で乗員の頭部の側方を覆う上部チャンバと乗員の腰部の側方を覆う下部チャンバとを備えたバッグ本体を有し、前記バッグ本体には、前記上部チャンバ及び前記下部チャンバの少なくとも一方をシート前後方向の前後に分離するスリットが形成されており、分離されたチャンバの前部及び後部をスライドさせ、少なくとも一部をシート幅方向に重ねて縫製している。
請求項1に記載の本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置では、車両用シートの内部にバッグ本体が収納されており、このバッグ本体は、側面衝突の予知時又は検知時にインフレータからガスの供給を受けて乗員の側方で膨張展開される。また、バッグ本体は、上部チャンバと下部チャンバとを備えており、上部チャンバによって乗員の頭部の側方が覆われ、下部チャンバによって乗員の腰部の側方が覆われる。これにより、側面衝突時に乗員を保護することができる。
また、バッグ本体には、上部チャンバ及び下部チャンバの少なくとも一方をシート前後方向の前後に分離するスリットが形成されている。そして、バッグ本体は、スリットで分離されたチャンバの前部及び後部をスライドさせ、少なくとも一部をシート幅方向に重ねて縫製している。これにより、上部チャンバ及び下部チャンバの内部の容積を増加させることを要せずに、スリットで分離されたチャンバの前部と後部を重ね合わせることでシート幅方向の厚みを確保して拘束ストロークを得ることができる。その結果、バッグ本体の内圧を高め、展開速度を向上させることができるため、側面衝突時に乗員の頭部又は腰部を高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、側面衝突時に乗員の頭部又は腰部を高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができるという優れた効果を有する。
実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が適用された車両用シートを示す側面図であり、バッグ本体が膨張展開した状態を示す。 図1の2-2線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図である。 実施形態に係るバッグ本体の基布を縮小して示す縮小側面図であり、(A)は、バッグ本体における下部チャンバの前部と後部とを重ねる前の状態であり、(B)は、下部チャンバの前部と後部を重ねた後の状態である。 (A)は、図3(B)の4A-4A線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図であり、(B)は、図3(B)の4B-4B線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図であり、(C)は、図3(B)の4C-4C線で切断した状態を拡大して示す要部拡大断面図である。 実施形態の第1変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置を示す、図3に対応する要部縮小断面図である。 実施形態の第2変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置を示す、図3に対応する要部縮小断面図である。 実施形態の第3変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置を示す、図3に対応する要部縮小断面図である。 実施形態の第4変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置を示す、図3に対応する要部縮小断面図である。 実施形態の第5変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置を示す、図3に対応する要部縮小断面図である。
以下、図1~図4を参照して、本実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10について説明する。なお、各図の矢印FR、矢印UP及び矢印RHはそれぞれ、車両用サイドエアバッグ装置10が搭載された車両用シート14のシート前側、シート上側及びシート右側を示している。前後左右上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、シート前後方向の前後、シート幅方向の左右、シート上下方向の上下を示すものとする。
(車両用シート14)
図1及び図2に示されるように、本実施形態の車両用サイドエアバッグ装置10(以下、単に「サイドエアバッグ装置10」とも称する。)が搭載された車両用シート14は、シートクッション16、シートバック18及びヘッドレスト20を含んで構成されている。なお、車両用シート14は一例として、車両左側の運転席に配置されており、シート前方と車両前方とが一致した状態となっている。また、シート幅方向の左右と車両幅方向の左右とが一致した状態となっている。
図1及び図2に示す車両用シート14には、実際の乗員の代わりに衝突試験用のダミーPが着座している。ダミーPは、一例として国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy;WorldSID)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。以下の説明において、ダミーを「乗員P」と称する。
シートクッション16は、シート前後方向及びシート幅方向に延在されており、乗員Pの臀部及び大腿部を支持可能に構成されている。シートバック18は、シートクッション16の後端部に回動可能に連結されてシート上下方向に延在されており、乗員Pの背部を支持可能に構成されている。ヘッドレスト20は、シートバック18の上端部に設けられて乗員Pの頭部Hを支持可能に構成されている。
また、図示はしないが、乗員Pは、シートベルト装置によって車両用シート14に拘束されている。シートベルト装置は、乗員の上体及び腰部Lを拘束する帯状のウェビングを含んで構成されている。ウェビングは、装着された状態で乗員Pの左側の肩部Sから右側の腰部Lにかけて斜めに延在するショルダベルトと、乗員の腰部Lの右側から左側に延在するラップベルトとを備えている。シートベルト装置は、ショルダベルトで乗員Pの上体をシートバック18に拘束し、ラップベルトで乗員の腰部Lをシートクッション16に拘束する。
(車両用サイドエアバッグ装置10)
サイドエアバッグ装置10は、バッグ本体12と、インフレータ42と、ソック44とを含んで構成されている。
バッグ本体12は、シートバック18の内部に収納されており、インフレータ42で発生したガスが供給されることで膨張する。このバッグ本体12は、膨張圧によってシートバック18の表皮を破断することで乗員Pに対してシート幅方向外側の側方に膨張展開される。
また、バッグ本体12は、乗員Pの頭部Hのシート幅方向外側で膨張展開されて頭部Hの側方を覆う上部チャンバ12Aと、乗員の頭部Hよりも下側で膨張展開されて肩部Sから腰部Lのシート幅方向外側を覆う下部チャンバ12Bとを含んで構成されている。そして、バッグ本体12は、上部チャンバ12Aと下部チャンバ12Bとが連通した一体の袋体として構成されている。バッグ本体12の詳細については、後述する。
インフレータ42は、略円筒形状に形成されたシリンダー型のガス発生装置であり、軸方向がシートバック18の骨格を構成するサイドフレーム54(図3参照)に沿った方向とされている。また、インフレータ42の下端部には、ガス噴出部42Aが設けられており、車両の側面衝突が検知又は予知された場合にガス噴出部42Aからガスが発生してバッグ本体12へガスが供給される。
図1に示されるように、インフレータ42は、バッグ本体12の内部に配置されている。また、インフレータ42の外面からシート幅方向内側へ図示しないスタッドボルトが延出されており、このスタッドボルトをサイドフレーム54に挿通させてナットで締めることでサイドフレーム54にインフレータ42が締結される。
図1及び図2に示されるように、バッグ本体12の内部には、ソック44が設けられている。なお、ソック44は、ダクト、インナチューブ、整流布、ディフューザともいう。
ソック44は、上下端部が開放された略筒状に形成されており、上部チャンバ12Aから下部チャンバ12Bまでシート上下方向に延在されている。ソック44の後端部には、袋状のインフレータ挿入部46が一体に設けられており、インフレータ挿入部46を介してインフレータ42のガス噴出部42Aとソック44の内部とが連通されている。このため、インフレータ42から発生したガスは、ソック44を通じて上部チャンバ12A及び下部チャンバ12Bへ流れるように構成されている。
なお、ソック44は、シート幅方向に配設された二枚の基布を縫製することによって形成されている。具体的には、ソック44を構成する二枚の基布は、それぞれ前端と後端が縫製されている。また、図示はしないが、ソック44を構成するシート幅方向内側の基布は、複数個所でバッグ本体12に縫製されている。
(バッグ本体12)
次に、バッグ本体12の詳細について説明する。図2及び図3に示されるように、バッグ本体12は、シート幅方向に配設された二枚の基布50,52の外周部を縫製することによって袋状に形成されている。図2及び図3には、基布50,52の外周部を縫製する縫製部が符号「S1」で示されている。
バッグ本体12の上部は、膨張展開された状態で乗員Pの頭部Hの側方を覆う上部チャンバ12Aとなっている。上部チャンバ12Aは、シート幅方向から見て、シート下方側に向かって切れ目部分が配置された略C字状に形成されている。
バッグ本体12の下部は、膨張展開された状態で、乗員の肩部Sから腰部Lに亘る領域の側方を覆う下部チャンバ12Bとなっている。下部チャンバ12Bは、シート幅方向から見て、シート上下方向に長尺な袋状に形成され、シート下方側に向かうにつれてシート前後方向の幅が大きくなっている。
また、図3(A)に示されるように、下部チャンバ12Bは、上下方向に延びるスリット30によってシート前後方向の前部12B1と後部12B2に分離されている。スリット30は、下部チャンバ12Bの下端からシートバック18に沿って上方に延び、下部チャンバ12Bのシート上下方向の中間部まで達している。本実施形態では一例として、下部チャンバ12Bの後部12B2の内部容積の大きさを、膨張展開時の内圧と展開速度を向上させる観点から、前部12B1よりも小さく設定している。
図3(B)に示されるように、下部チャンバ12Bは、前部12B1をシート後方側にスライドさせて、後部12B2に対しシート幅方向に重ねられている。本実施形態では、下部チャンバ12Bの前部12B1の後方略半分の領域が、後部12B2に対してシート幅方向の内側で重なっている。そして、下部チャンバ12Bの前部12B1及び後部12B2の下端部同士が縫製部S2で縫製されて接合されている。この状態では、下部チャンバ12Bの前部12B1と後部12B2とが、シート幅方向から見て乗員Pの腰部Lと重なる位置に配置されている。
下部チャンバ12Bの前部12B1は、後部12B2側へスライドされることによりスリット30の上端部の近傍に略三角形状の折返し部32が形成される。図4(A)~図4(C)に示されるように、折返し部32は、下部チャンバ12Bの基布50,52を山折りと谷折りに交互に折返して形成されており、山折りした部位と谷折りした部位の重なり代tは、シート前方のt1からシート後方のt3に向かうにつれて大きくなっている。
上記構成のバッグ本体12は、本実施形態では一例として、ソック44と共にシートバック18の内部に折り畳まれて収容されている。インフレータ42でガスが発生すると、先ず、ソック44の下端部の開口部から下部チャンバ12Bの後部12B2にガスが供給される。後部12B2の内部容積は、上述した通り内圧の向上と展開速度を優先させる観点から、前部12B1よりも小さく設定されている。従って、下部チャンバ12Bの後部12B2は、側面衝突時の初期に膨張展開が完了し、乗員Pの腰部Lを高い拘束力で拘束可能となっている。そして、下部チャンバ12Bの内圧の上昇により、前部12B1に形成された折返し部32が解除されて前部12B1の内部にガスが供給される。この際、折返し部32は、折返し代tの小さなシート前方から後方に向かって順番に解除され、前部12B1へ供給されるガスの供給量を徐々に増加させることができる。これにより、下部チャンバ12Bは、後部12B2よりも後に前部12B1の膨張展開が完了する。この状態では、図2に示されるように、乗員Pの腰部Lの側方で下部チャンバ12Bの前部12B1と後部12B2がシート幅方向に重なった状態で膨張展開が完了し、前部12B1と後部12B2のシート幅方向の厚みが重なって腰部Lの拘束ストロークを充分に確保することができる。一方、上部チャンバ12Aでは、上部チャンバ12Aへガスが供給されることで、上部チャンバ12Aの膨張圧によりシートバック18の上端部の表皮が破断され、図示しないショルダベルトとヘッドレスト20との間の空間に向けて上部チャンバ12Aが膨張展開するように構成されている。なお、バッグ本体12及びソック44の折り畳み方は特に限定せず、種々の折り畳み方を採用し得る。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態のサイドエアバッグ装置10では、車両用シート14の内部にバッグ本体12が収納されており、このバッグ本体12は、側面衝突の予知時又は検知時にインフレータ42からガスの供給を受けて乗員Pの側方で膨張展開される。また、バッグ本体12は、上部チャンバ12Aと下部チャンバ12Bとを備えており、上部チャンバ12Aによって乗員Pの頭部Hの側方が覆われ、下部チャンバ12Bによって乗員Pの腰部Lの側方が覆われる。これにより、側面衝突時に乗員Pを保護することができる。
また、バッグ本体12には、下部チャンバ12Bをシート前後方向の前後に分離するスリット30が形成されている。そして、バッグ本体12は、スリット30で分離された下部チャンバ12Bの前部12B1及び後部12B2をスライドさせ、少なくとも一部をシート幅方向に重ねて縫製している。具体的に、本実施形態では、下部チャンバ12Bの前部12B1の後方略半分の領域が、シート幅方向から見て後部12B2に重なっている。これにより、下部チャンバ12Bの内部の容積を増加させることを要せずに、スリット30で分離された下部チャンバ12Bの前部12B1と後部12B2を重ね合わせることでバッグ本体12のシート幅方向の厚みを確保して腰部Lの拘束ストロークを得ることができる。その結果、バッグ本体12の内圧を高め、展開速度を向上させることができるため、側面衝突時に乗員Pの腰部Lを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
(第1変形例)
次に、図5を参照して、本実施形態の第1変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置60について説明する。車両用サイドエアバッグ装置60は、上記実施形態と同様に、上部チャンバ62Aと下部チャンバ62Bを備えるバッグ本体62を有している。バッグ本体62、上部チャンバ62A及び下部チャンバ62Bは、上記実施形態のバッグ本体12、上部チャンバ12A、下部チャンバ12Bに相当する構成である。しかしこの第1変形例では、上部チャンバ62Aがスリット64でシート前後方向に分離され、下部チャンバ62Bにはスリットが形成されない。その他の構成は、上記実施形態と同一である。
バッグ本体62は、シート幅方向に配設された二枚の基布の外周部を縫製することによって、上下方向に長尺な袋状に形成されている。また、上部チャンバ62Aは、シート上方側に向かうにつれて、シート前後方向の寸法が大きくなっている。また、図5(A)に示されるように、上部チャンバ62Aは、上下方向に延びるスリット64によってシート前後方向の前部62A1と後部62A2に分離されている。スリット64は、上部チャンバ62Aの上端からシートバック18に沿って下方に延び、上部チャンバ62Aのシート上下方向の下端部まで達している。本実施形態では一例として、上部チャンバ62Aの後部62A2の内部容積の大きさを、膨張展開時の内圧と展開速度を向上させる観点から、前部62A1よりも小さく設定している。また、図5(B)に示されるように、上部チャンバ62Aは、前部62A1をシート後方側にスライドさせて、後部62A2に対しシート幅方向に重ねられている。本実施形態では、上部チャンバ62Aの前部62A1の後方略半分の領域が、後部62A2に対してシート幅方向の外側で重なっている。そして、上部チャンバ62Aの前部62A1及び後部62A2の上端部同士が縫製部S3で縫製されて接合されている。この状態では、上部チャンバ62Aの前部62A1と後部62A2とが、シート幅方向から見て乗員Pの頭部Hと重なる位置に配置されている。
以上説明した第1変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置60では、バッグ本体62には、上部チャンバ62Aをシート前後方向の前後に分離するスリット64が形成されている。そして、バッグ本体62は、スリット64で分離された下部チャンバ62Bの前部62A1及び後部62A2をスライドさせ、シート幅方向に重ねて縫製している。これにより、上部チャンバ62Aの内部の容積を増加させることを要せずに、スリット64で分離された上部チャンバ62Aの前部62A1と後部62A2を重ね合わせることでバッグ本体62のシート幅方向の厚みを確保して頭部Hの拘束ストロークを得ることができる。その結果、バッグ本体62の内圧を高め、展開速度を向上させることができるため、側面衝突時に乗員Pの頭部Hを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
(第2変形例)
次に、図6を参照して、本実施形態の第2変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置70について説明する。車両用サイドエアバッグ装置70は、上記実施形態と同様に、上部チャンバ72Aと下部チャンバ72Bを備えるバッグ本体72を有している。バッグ本体72、上部チャンバ72A及び下部チャンバ72Bは、上記実施形態のバッグ本体12、上部チャンバ12A、下部チャンバ12Bに相当する構成である。しかしこの第2変形例では、上部チャンバ72A及び下部チャンバ72Bがスリット74でシート前後方向にそれぞれ分離されている。その他の構成は、上記実施形態と同一である。
バッグ本体72は、シート幅方向に配設された二枚の基布の外周部を縫製することによって、上下方向に長尺な袋状に形成されている。バッグ本体72の上部チャンバ72Aは、シート上方側に向かうにつれて、シート前後方向の寸法が大きくなっている。また、バッグ本体72の下部チャンバ72Bは、シート下方側に向かうにつれてシート前後方向の寸法が大きくなっている。
図6(A)に示されるように、上部チャンバ72A及び下部チャンバ72Bは、上下方向に延びるスリット74によってシート前後方向にそれぞれ分離されている。上部チャンバ72Aに形成されたスリット74は、上部チャンバ72Aの上端からシートバック18に沿って下方に延びている。一方、下部チャンバ72Bに形成されたスリット74は、下部チャンバ72Bの下端からシートバック18に沿って上方に延びている。
本実施形態では一例として、上部チャンバ72A及び下部チャンバ72Bの後部72A2,72B2の内部容積の大きさを、膨張展開時の内圧と展開速度を向上させる観点から、前部72A1,72B1よりも小さく設定している。また、図6(B)に示されるように、前部72A1,72B1をシート後方側にスライドさせて、後部72A2,72B2に対しシート幅方向に重ねられている。本実施形態では、上部チャンバ72A及下部チャンバ72Bの前部72A1,72B1の後方略半分の領域が、後部72A2,72B2に対してシート幅方向の外側でそれぞれ重なっている。そして、上部チャンバでは、前部72A1及び後部72A2の上端部同士が縫製部S4で縫製されて接合されている。また、下部チャンバ72Bでは、前部72B1及び後部72B2の上端部同士が縫製部S5で縫製されて接合されている。この状態では、上部チャンバ72Aの前部72A1と後部72A2とが、シート幅方向から見て乗員Pの頭部Hと重なる位置に配置され、下部チャンバ72Bの前部72B1と後部72B2とが、シート幅方向から見て乗員Pの腰部Lと重なる位置に配置されている。
以上説明した第2変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置70では、上記実施形態と第1変形例と同様に、側面衝突時に乗員Pの頭部H及び腰部Lを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
(第3変形例)
次に、図7を参照して、本実施形態の第3変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置80について説明する。車両用サイドエアバッグ装置80は、上記実施形態と同様に、上部チャンバ82Aと下部チャンバ82Bを備えるバッグ本体82を有している。バッグ本体82、上部チャンバ82A及び下部チャンバ82Bは、上記実施形態のバッグ本体12、上部チャンバ12A、下部チャンバ12Bに相当する構成である。しかしこの第3変形例では、下部チャンバ82Bが、下部チャンバ82Bの上端から、下方に伸びるスリット84でシート前後方向に分離されている。その他の構成は、上記実施形態と同一である。
バッグ本体82は、シート幅方向に配設された二枚の基布の外周部を縫製することによって、上下方向に長尺な袋状に形成されている。図7(A)に示されるように、バッグ本体82の下部を構成する下部チャンバ82Bは、シート幅方向から見て、シート上方側に向かって切れ目部分が配置された略C字状に形成されている。換言すると、下部チャンバ82Bは、下部チャンバ82Bの上端から下方に延びるスリット84によってシート前後方向の前部82B1と後部82B2に分離されている。また、図7(B)に示されるように、下部チャンバ82Bは、前部82B1をシート後方側にスライドさせて、後部82B2に対しシート幅方向に重ねられている。本実施形態では、下部チャンバ82Bの前部82B1の先端部が、後部82B2に対してシート幅方向の外側で重なっている。そして、下部チャンバ82Bの前部82B1の上端及び後部82B2の後端が縫製部S6で縫製されて接合されている。また、図7(B)に示すように下部チャンバ82Bの前部82B1と後部82B2の境界部分の基布が、扇状に折り返されて折返し部86が形成されている。これにより、インフレータ42で発生したガスにより、先ず、下部チャンバ82Bの後部82B2の膨張展開が完了し、その後、折返し部86が解除されて下部チャンバ82Bの前部の膨張展開が完了する。この状態では、下部チャンバ82Bの前部82B1と後部82B2とが、シート幅方向から見て、乗員Pの腰部Lに重なる位置に配置される。
以上説明した第3変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置80は、基本的に上記実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10の構成を踏襲しているため、同様の作用効果を奏することができる。即ち、側面衝突時に乗員Pの腰部Lを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
(第4変形例)
図8に示される第4変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置90のように、バッグ本体92は、上部チャンバ92Aをシート前後方向の前部92A1と後部92A2に分離させるために、上部チャンバ92Aの下端から上方に延びるスリット94を形成してもよい。この場合、上部チャンバ92Aがシート後方にスライドされ、前部92A1の下端が、後部92A2の後端に縫製される。
以上説明した第4変形例の構成は、第3変形例に係る下部チャンバ82Bの構成を上部チャンバ92Aに適用したものである。また、この第4変形例の構成は、基本的に、上記第2変形例の構成を踏襲している。従って、第2変形例と同様に、側面衝突時に乗員Pの頭部Hを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
(第5変形例)
上記第3変形例と第4変形例を組み合わせて、図9に示される第5変形例に係る車両用サイドエアバッグ装置100のように、バッグ本体102は、上部チャンバ102Aに、上部チャンバ102Aの下端から上方に延びるスリット104を形成してもよい。また、下部チャンバ102Bに、下部チャンバ102Bの上端から下方に延びるスリット104を形成してもよい。
第5変形例に係る構成では、上記第3変形例及び第4変形例で述べる通り、側面衝突時に乗員Pの頭部H及び腰部Lを高い拘束力で早期に拘束しながら、シート幅方向の拘束ストロークを得ることができる。
以上、実施形態及び変形例に係るサイドエアバッグ装置10,60,70,80,90,100について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態に係るバッグ本体では、スリットでシート前後方向に分離されたチャンバの前部がスライドされて後部に対しシート幅方向内側に配置される構成としたが、チャンバの前部が後部に対してシート幅方向外側に配置される構成としてもよい。
また、上記各変形例では、バッグ本体において、スリットでシート前後方向に分離されたチャンバの前部がスライドされて後部に対しシート幅方向外側に配置される構成としたが、チャンバの前部が後部に対してシート幅方向内側に配置される構成としてもよい。
また、上記実施形態、第1変形例、及び第2変形例において、スリットでシート前後方向に分離されたチャンバの前部と後部の上端部同士又は下端部同士が縫製部で縫製される構成としたが、チャンバの前部と後部を接合する位置は適宜変更可能である。例えば、前部と後部の前端部同士又は後端部同士を接合してもよい。
10 車両用サイドエアバッグ装置
14 車両用シート
12 バッグ本体
12A 上部チャンバ
12B 下部チャンバ
12B1 下部チャンバの前部
12B2 下部チャンバの後部
30 スリット
42 インフレータ
60 車両用サイドエアバッグ装置
62 バッグ本体
62A 上部チャンバ
62A1 上部チャンバの前部
62A2 上部チャンバの後部
62B 下部チャンバ
64 スリット
70 車両用サイドエアバッグ装置
72 バッグ本体
72A 上部チャンバ
72A1 上部チャンバの前部
72A2 上部チャンバの後部
72B 下部チャンバ
72B1 下部チャンバの前部
72B2 下部チャンバの後部
74 スリット
80 車両用サイドエアバッグ装置
82 バッグ本体
82A 上部チャンバ
82B 下部チャンバ
82B1 下部チャンバの前部
82B2 下部チャンバの後部
84 スリット
90 車両用サイドエアバッグ装置
92 バッグ本体
92A 上部チャンバ
92A1 上部チャンバの前部
92A2 上部チャンバの後部
94 スリット
100 車両用サイドエアバッグ装置
102 バッグ本体
102A 上部チャンバ
102B 下部チャンバ
104 スリット


Claims (1)

  1. 車両用シートの内部に収納され、側面衝突の予知時又は検知時にインフレータからガスの供給を受けて乗員の側方で膨張展開されると共に、膨張展開状態で乗員の頭部の側方を覆う上部チャンバと乗員の腰部の側方を覆う下部チャンバとを備えたバッグ本体を有し、
    前記バッグ本体には、前記上部チャンバ及び前記下部チャンバの少なくとも一方をシート前後方向の前後に分離するスリットが形成されており、分離されたチャンバの前部及び後部をスライドさせ、少なくとも一部をシート幅方向に重ねて縫製している、
    車両用サイドエアバッグ装置。




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